[実施の形態1]
図1は、情報処理システム10の構成を示す説明図である。情報処理システム10は、インターネット、公衆通信回線またはLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続された情報処理装置11およびサーバ21を備える。
情報処理装置11は、第1CPU(Central Processing Unit)12、主記憶装置13、補助記憶装置14、通信部15、表示部16、入力部17、スピーカ18およびバスを備える。本実施の形態の情報処理装置11は、文書データおよび実演データを閲覧するユーザが使用する、汎用のスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の情報機器である。情報処理システム10には、複数の情報処理装置11が接続されている。
第1CPU12は、本実施の形態に係るプログラムを実行する演算制御装置である。第1CPU12には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。第1CPU12は、バスを介して情報処理装置11を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置13は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置13には、第1CPU12が行う処理の途中で必要な情報および第1CPU12で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置14は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶装置14には、第1CPU12に実行させるプログラム、演目DB(Data Base)41、文書データDB44、実演データDB45、保有DB46およびプログラムの実行に必要な各種情報が保存される。
演目DB41、文書データDB44、実演データDB45および保有DB46は、ネットワーク等を介して情報処理装置11に接続された別の記憶装置に記憶されても良い。各DBの詳細については後述する。
通信部15は、ネットワークとの通信を行うインターフェイスである。表示部16は、たとえば液晶表示装置、有機EL表示装置、プロジェクタ、ヘッドマウントディスプレイ等である。入力部17は、たとえば、タッチパネル、マウス、ペンタブレット等である。スピーカ18は、ヘッドホンまたはイヤホン等でも良い。
サーバ21は、第2CPU22、主記憶装置23、補助記憶装置24、通信部25およぼバスを備える。本実施の形態のサーバ21は汎用のパーソナルコンピュータ、サーバマシン等の情報処理装置である。また、本実施の形態のサーバ21は、大型計算機上で動作する仮想マシンでも良い。
第2CPU22は、本実施の形態に係るプログラムを実行する演算制御装置である。第2CPU22には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。第2CPU22は、バスを介してサーバ21を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置23は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置23には、第2CPU22が行う処理の途中で必要な情報および第2CPU22で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置24は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶装置24には、第2CPU22に実行させるプログラム、演目DB31、文書データDB34、実演データDB35、書誌DB36およびプログラムの実行に必要な各種情報が保存される。
なお、演目DB31、文書データDB34、実演データDB35および書誌DB36は、ネットワーク等を介してサーバ21に接続された別の記憶装置に記憶されても良い。各DBはそれぞれ異なる記憶装置に記憶されても良い。
情報処理装置11の補助記憶装置14に記憶された演目DB41は、サーバ21の補助記憶装置24に記憶された演目DB31の全部または一部の複写である。情報処理装置11の補助記憶装置14に記憶された文書データDB44および実演データDB45は、サーバ21の補助記憶装置24に記憶された文書データDB34および実演データDB35の一部の複写である。各DBの詳細については後述する。
図2は、演目DB31のレコードレイアウトを示す説明図である。演目DB31は、楽曲等の演目に関する演目ID(IDentifier)、創作者および表題を関連付けるDBである。演目DB31は、演目IDフィールド、創作者フィールドおよび表題フィールドを有する。演目DB31は、一つの演目について一つのレコードを有する。
演目IDフィールドには、各演目に割り当てられた固有のIDが記録されている。創作者フィールドには、演目の創作者名が記録されている。表題フィールドには、演目の表題が記録されている。
図3は、書誌DB36のレコードレイアウトを示す説明図である。書誌DB36は、演目IDとファイルとを関連付けるDBである。書誌DB36は、演目IDフィールド、種別フィールド、名称フィールド、ファイルIDフィールド、発行日フィールドおよびURLフィールドを有する。演目DB46は、一つのファイルIDについて一つのレコードを有する。
演目IDフィールドには、各演目に割り当てられた固有のIDが記録されている。種別フィールドには、文書ファイルに関するレコードであるのか、または、実演ファイルに関するレコードであるのかの種別が記録されている。名称フィールドには、レコードの名称が記録されている。すなわち、実演ファイルに関するレコードである場合には、名称フィールドに実演の表題が記録されている。文書ファイルに関するレコードである場合には、名称フィールドに文書の表題が記録されている。
ファイルIDフィールドには、各ファイルに割り当てられた固有のIDが記録されている。発行日フィールドには、ファイルの発行日が記録されている。URLフィールドには、ファイルを販売または配布等を行うWEB(World Wide Web)サイトのURLが記録されている。
図4は、保有DB46のレコードレイアウトを示す説明図である。保有DB46は、演目IDとファイルとを関連付けるDBである。保有DB46は、演目IDフィールド、種別フィールド、名称フィールド、ファイルIDフィールド、発行日フィールド、URLフィールドおよび保有フィールドを有する。保有DB46は、一つのファイルIDについて一つのレコードを有する。
演目IDフィールド、種別フィールド、名称フィールド、ファイルIDフィールド、発行日フィールドおよびURLフィールドに記録された情報は、書誌DB36と同一であるので説明を省略する。保有フィールドには、情報処理装置11がそれぞれのファイルを保有しているか否かが記録されている。
保有DB46には、書誌DB36に記載されているレコードのうち、情報処理装置11のユーザからのアクセス要求を受け付けた演目に関するレコードが記録されている。保有DB46にレコードを記録する方法については後述する。
図5は、文書データDB34のレコードレイアウトを示す説明図である。図6および図7は、文書データDB34のデータを説明する説明図である。図6は、五線譜の楽譜を示す。図7は、邦楽器用に用いられる縦譜の楽譜を示す。図6と図7とは、同一の演目を異なる表記法で表現した文書の例である。図5から図7を使用して、文書データDB34について説明する。
文書データDB34は、図3を使用して説明した書誌DB36において、種別が「文書」であるレコードのファイルID、文書ファイルおよび文書の各部分に付した文書タグを関連付けた、文書データを記録するDBである。
文書データDB34は、演目IDフィールド、ファイルIDフィールド、文書ファイルフィールド、文書タグフィールド、ページ番号フィールドおよび位置フィールドを有する。文書データDB34は、一つの文書タグについて一つのレコードを有する。
演目IDフィールドには、各演目に割り当てられた固有のIDが記録されている。ファイルIDフィールドには、各ファイルに割り当てられた固有のIDが記録されている。文書ファイルフィールドには、表示部16に表示する文書の画面イメージを記録した文書ファイルが記録されている。
文書ファイルフィールドには、文書ファイルのファイル名が記録され、文書ファイル自体は、別途補助記憶装置24に記録されていても良い。文書ファイルには、たとえばPDF(Portable Document Format)、TIFF(Tagged Image File Format)等のファイル形式を使用することができる。文書ファイルは、紙に印刷した文書をスキャナにより読み込んで電子化したファイルでも良い。文書ファイルは、MusicXML(Music Extensible Markup Language)またはMuTeXで記述されたものでもよい。
文書ファイルフィールドには、文書ファイルのURLが記録されていても良い。第1CPU12は、容量の大きい文書ファイルを、必要に応じてネットワークから取得することにより、補助記憶装置14の記憶容量を節約することができる。
文書タグフィールドには、文書ファイルフィールドに記録した文書の各部分に付した文書タグが記録されている。ページ番号フィールドには、文書中のページ番号が記録されている。位置フィールドには、文書中の座標が記録されている。
図6および図7を使用して、さらに詳しく説明する。本実施の形態においては、各楽譜の一つの小節に対して一つの文書タグが付与されている。それぞれの楽譜の対応する小節には、同一の文書タグが付与されている。位置フィールドには、文書ファイル中の各小節の左上角および右下角の座標が記録されている。
文書タグは、たとえばページ毎、2小節毎、半小節毎または1音符毎等、任意の区切りに対して付与しても良い。
文書は、管弦楽や吹奏楽など複数の楽器を用いる合奏用のいわゆる総譜であっても良い。文書は、指導者、指揮者等が演奏者に対する指示事項を追記した楽譜であっても良い。その他、表示部16に表示して、情報処理装置11のユーザが視認することが可能な任意の形式の文書を使用することができる。
情報処理装置11の補助記憶装置14に記憶された文書データDB44には、文書データDB34に記録されたレコードのうち、情報処理装置11のユーザが閲覧等を行う権利を有する文書、たとえば購入済の文書に関するレコードが記録されている。
図8は、実演データDB35のレコードレイアウトを示す説明図である。図9は、実演データDB35のデータを説明する説明図である。図8および図9を使用して、実演データDB35について説明する。
実演データDB35は、図3を使用して説明した書誌DB36において、種別が「実演」であるレコードのファイルID、実演ファイル、実演の各部分に付した実演タグおよび前述の文書タグを関連づけた、実演データを記録するDBである。
実演データDB35は、演目IDフィールド、ファイルIDフィールド、実演ファイルフィールド、実演タグフィールド、位置フィールドおよび文書タグフィールドを有する。実演データDB35は、一つの実演タグについて一つのレコードを有する。
演目IDフィールドには、各演目に割り当てられた固有のIDが記録されている。ファイルIDフィールドには、各ファイルに割り当てられた固有のIDが記録されている。実演ファイルフィールドには、実演を記録した実演ファイルが記録されている。
実演ファイルフィールドには、実演ファイルのファイル名が記録され、実演ファイル自体は、別途補助記憶装置24に記録されていても良い。実演ファイルには、たとえばWAV形式、AIFF(Audio Interchange File Format)形式、MP3(Moving Picture Experts Group-1 Audio Layer-3)形式等の任意の音声データファイル形式を使用することができる。実演ファイルには、たとえば、AVI(Audio Video Interleave)形式、MOV形式等の任意の動画データファイル形式を使用することもできる。
実演ファイルフィールドには、実演ファイルのURLが記録されていても良い。第1CPU12は、容量の大きい実演ファイルを、必要に応じてネットワークから取得することにより、補助記憶装置14の記憶容量を節約することができる。第1CPU12は、実演を再生する都度、ネットワークからストリーミング方式により実演ファイルを取得しても良い。
実演タグフィールドには、記録された実演の各部分に付した実演タグが記録されている。位置フィールドには、実演の記録開始時刻からの経過時間が、ミリ秒単位で記録されている。文書タグフィールドには、位置フィールドに記録された時刻から、次のレコードの一フィールドに記録された時刻までの間に記録された実演に対応する文書タグが記録されている。
情報処理装置11の補助記憶装置14に記憶された実演データDB45には、実演データDB35に記録されたレコードのうち、情報処理装置11のユーザが視聴する権利を有する実演、たとえば購入済の実演に関するレコードが記録されている。
図9を使用して、さらに詳しく説明する。前述の通り、本実施の形態においては、各楽譜の一つの小節に対して一つの文書タグが付与されている。同様に、一つの小節の実演に対して、一つの実演タグが付与されている。位置フィールドには、実演の記録開始時刻から実演タグに対応する小節の開始時刻までの経過時間が記録されている。したがって、楽譜を前から順番に実演した場合には、実演タグと文書タグが1対1に対応する。
楽譜に記載された繰り返し記号等の指示に基づいて、文書中の同一の場所を繰り返して実演する場合がある。また実演家の判断により、繰り返しの位置および回数が異なる場合がある。そのような場合の実演データDB35について、図10を使用して説明する。
図10は、実演データDB35のデータを説明する説明図である。図10Aは、文書ファイルの一部分を示す。図10Aにおいては、音符を省略し、各小節に文書タグを示す。図10Aにおいては、文書タグ「IM02」の始めおよび文書タグ「IM04」の終わりに、繰り返し記号が記載されている。
図10Bは、図10Aの繰り返し記号に沿って実演を行った、実演1の実演データDB35の記録内容を示す。図10Cは、図10Aの繰り返し記号を無視して実演を行った、実演2の実演データDB35の記録内容を示す。なお、図10Bおよび図10Cにおいては、演目フィールド、ファイルIDフィールド、実演ファイルフィールドおよび位置フィールドは記載を省略する。
図10Bにおいては、実演タグ「PL03」から実演タグ「PL05」までの間で、文書タグ「IM02」から文書タグ「IM04」に対応する1回目の演奏が行われている。その後、実演タグ「PL06」から実演タグ「PL08」までの間で、文書タグ「IM02」から文書タグ「IM04」に対応する2回目の演奏が行われている。
一方、図10においては、繰り返し演奏は行われていない。文書タグ「IM05」に対応する実演には、図10Bと同様に「PL09」の実演タグが付与されている。したがって、図10Cにおいては、実演タグ「PL06」から実演タグ「PL08」は記録されていない。
なお、以下の説明では各実演タグの末尾の数字に基づいて、実演タグの番号を記載する。たとえば、第6実演タグは「PL06」を意味する。したがって、図10Cに示す実演2においては、第6実演タグは存在せず、第5実演タグ「PL05」の次は第9実演タグである。
図11から図16は、情報処理装置11の表示画面の例を示す説明図である。図11から図16を使用して、情報処理システム10の動作の概要を説明する。
図11は、情報処理装置11が取り扱い可能な演目のリストを示す画面である。第1CPU12は、ネットワークを介して演目DB31を取得して、その複写である演目DB41を補助記憶装置14に保存する。第1CPU12は演目DB41に基づいて図11に示す画面を表示部16に表示する。
図11に示す画面には、複数の演目ボタン51が表示されている。それぞれの演目ボタン51は、演目DB41の一つのレコードに対応している。第1CPU12は、ユーザによる設定または使用履歴等に応じて、表示する演目ボタン51の数および配置を変更しても良い。また、第1CPU12は、ユーザによる設定または使用履歴等に応じて、演目DB31の一部のレコードを演目DB41に複写しても良い。
図11に示す画面において、演目ボタン51の選択を受け付けた場合、第1CPU12は選択を受け付けた演目ボタン51に対応する演目IDをキーとして、書誌DB36からレコードを取得する。第1CPU12は、取得したレコードのうち、保有DB46に記録されていないレコードを、保有DB46に追加する。第1CPU12は、追加したレコードの保有フィールドに「無」を記録する。
以上の処理により、第1CPU12は、書誌DB36に記録されたレコードのうち、情報処理装置11のユーザによる選択を受け付けた演目に関連するレコードを保有DB46に記録する。したがって、保有DB46には、書誌DB36に記録されたレコードのうち、情報処理装置11のユーザが興味を持っている可能性が高い演目に関するレコードに対応する情報が記録される。
なお、第1CPU12は、保有フィールドに「有」が記録されたレコードが一つも存在しない演目については、保有DB46から適宜削除することが望ましい。このようにすることにより、補助記憶装置14の容量を節約することができるとともに、第1CPU12が行う検索等の処理量を少なくすることができる。
図12は、図11に示す画面において「さくら」の演目ボタン51の選択を受け付けた場合に、第1CPU12が表示部16に表示する画面を示す。図12に示す画面の中央部には、文書欄55が表示されている。文書欄55には、図5を使用して説明した文書ファイルが表示されている。
文書欄55の下側に、再生ボタン56、繰り返しボタン57、ページ送りボタン58およびページ戻しボタン59が表示されている。文書欄55の上側に、文書ボタン53および実演ボタン54が表示されている。各ボタンは、入力部17を介してユーザによる選択を受け付けることができる。
ページ送りボタン58の選択を受け付けた場合、第1CPU12は文書欄55に文書ファイルの次のページを表示する。ページ戻しボタン59の選択を受け付けた場合、第1CPU12は文書欄55に文書ファイルの前のページを表示する。再生ボタン56および繰り返しボタン57については後述する。
図13は、図12に示す画面において、文書ボタン53の選択を受け付けた場合に、第1CPU12が表示部16に表示する画面を示す。図13においては、選択可能な文書の一覧がプルダウンメニューにより表示されている。
第1CPU12は、保有DB46から表示中の演目の演目IDをキーとしてレコードを抽出する。第1CPU12は、抽出したレコードから、種別フィールドに「文書」が記録されているレコードをさらに抽出する。第1CPU12は、抽出したレコードの名称フィールドに記録されている文書の表題を、プルダウンメニューに表示する。第1CPU12は、抽出したレコードの発行日フィールドに記録されたデータに基づいて、たとえば発行日が1ヶ月以内のレコードに対応する文書に新着マーク61を表示する。
第1CPU12は、保有フィールドに「無」と記録されているレコードに対応する文書に購入ボタン62を表示する。第1CPU12は、保有フィールドに「有」と記録されているレコードに対応する文書に表示位置ボタン63を表示する。図13は、「五線譜」の文書を左側に、「琴 縦譜」の文書を右側に表示する指定を受け付けた状態を示す。第1CPU12は、選択中の文書の表題に選択指標52を表示する。
図14は、図12に示す画面において、実演ボタン54の選択を受け付けた場合に、第1CPU12が表示部16に表示する画面を示す。図14においては、選択可能な実演の一覧がプルダウンメニューにより表示されている。
第1CPU12は、保有DB46から表示中の演目の演目IDをキーとしてレコードを抽出する。第1CPU12は、抽出したレコードから、種別フィールドに「実演」が記録されているレコードをさらに抽出する。第1CPU12は、抽出したレコードの名称フィールドに記録されている文書の表題を、プルダウンメニューに表示する。
新着マーク61、購入ボタン62および選択指標52については、図13を使用して説明した文書ボタン53の選択を受け付けた場合と同様であるので、説明を省略する。
情報処理装置11のユーザは、図13および図14を使用して説明した画面により、購入済の演目に関する別の版の文書および実演の存在を容易に知ることができる。さらにユーザは新しい版の文書および実演が発行されたことも容易に知ることができる。
第1CPU12は、保有DB46から表示中の演目の演目IDをキーとして抽出したレコードを主記憶装置13または補助記憶装置14に一時的に記憶しておいても良い。このようにすることで、図12から図14を使用して説明した各画面間の遷移を速やかに行うことができる。
ユーザによる購入ボタン62の選択を受け付けた場合、第1CPU12はオンライン注文および決済の画面を表示する。オンライン注文および決済については以前から広く用いられているので説明を省略する。
購入手続の完了後、第2CPU22は、ユーザが購入した文書または実演に対応するレコードを、第1CPU12が取得可能な状態に文書データDB34または実演データDB35を設定する。第1CPU12は、ネットワークを介してユーザが購入した文書または実演に対応するレコードを取得し、文書データDB44または実演データDB45に記録する。
第1CPU12は、文書ユーザが購入した文書または実演に対応する保有DB46のレコードの保有フィールドに「有」を記録する。この処理により、文書データDB44への文書ファイルの記録の有無、および、実演データDB45への実演ファイルの記録の有無が、保有DB46の保有フィールドに記録される。
図15は、図12から図14に示す画面において、再生ボタン56の選択を受け付けた場合に、第1CPU12が表示部16に表示する画面を示す。画面の中央に第1文書欄551と第2文書欄552に分割した文書欄55が表示されている。
文書欄55の下側に、再生ボタン56、繰り返しボタン57、ページ送りボタン58およびページ戻しボタン59が表示されている。再生ボタン56の周囲に選択されていることを示す選択指標52が表示されている。文書欄55の上側に、実演ボタン54が表示されている。
図13を使用して説明したユーザによる指定に基づいて、「五線譜」の文書が左側の第1文書欄551に、「琴 縦譜」の文書が右側の第2文書欄552に表示されている。なお、第1CPU12は、三つ以上の文書の指定を受け付けて、表示しても良い。ユーザにより表示を指定された文書が一つだけである場合には、第1CPU12は、図12から図14と同様に一つの文書欄55を表示する。
第1文書欄551および第2文書欄552に表示された文書には、実演中の小節を示す実演指標64が表示されている。実演の再生が進むにつれて、実演指標64の位置は変化する。
すなわち、第1CPU12は、図8を使用して説明した実演データDB35に基づいて実演を再生しながら、再生中の位置に関連付けられた文書タグを抽出する。第1CPU12は、文書データDB44に基づいて、文書上の文書タグの位置を抽出して、実演指標64を表示する。
以上により、情報処理装置11のユーザは、複数の文書の対応する箇所を容易に見比べながら実演を鑑賞することが可能である。
図16は、図15に示す画面において、実演指標64とは異なる場所の選択を受け付けた場合に、第1CPU12が表示部16に表示する画面を示す。図16は、カーソル65により選択された場所が2回繰り返して実演されている場合の例を示す。
第1CPU12は、図5を使用して説明した文書データDB44を参照して、選択を受け付けた座標に対応する文書タグを抽出する。第1CPU12は、抽出した文書タグをキーとして、図8を使用して説明した実演データDB45から実演タグを抽出する。
抽出した実演タグが一つだけである場合、第1CPU12は抽出した実演タグの位置から実演の再生を開始する。第1CPU12は、実演の再生位置にあわせて実演指標64の表示位置も変更する。
たとえば、選択を受け付けた位置に対応する文書タグが図10Bを使用して説明した実演1における文書タグ「IM02」である場合には、第1CPU12は、実演タグ「PL03」および実演タグ「PL06」を抽出する。このように、抽出した実演タグが複数である場合、第1CPU12は、図16に示す選択欄66を表示し、入力部17を介してユーザによる選択を受け付ける。ユーザによる選択を受け付けた場合、第1CPU12は選択を受け付けた実演タグの位置から実演の再生を開始する。第1CPU12は、実演の再生位置にあわせて実演指標64の表示位置も変更する。
実演ボタン54の選択を受け付けた場合、第1CPU12は図14を使用して説明した様に、選択可能な実演の一覧をプルダウンメニューにより表示する。既に、実演データDB45に記録されている実演の指定を受け付けた場合、第1CPU12は再生中の実演を選択された実演に切り替える。
すなわち、第1CPU12は、実演データDB45を参照して、再生する実演タグに対応する選択された実演の実演タグを抽出する。第1CPU12は、抽出した実演タグから再生を開始する。
たとえば、図10Bを使用して説明した実演1における実演タグ「PL11」を再生中に、図10Cを使用して説明した実演2の指定を受け付けた場合、第1CPU12は実演タグ「PL11」の次のレコードである実演タグ「PL12」から実演2を再生する。
一方、図10Bを使用して説明した実演1における実演タグ「PL06」を再生中に、図10Cを使用して説明した実演2の指定を受け付けた場合、実演2には「PL06」が存在しない。このような場合には、第1CPU12は実演1における実演タグ「PL06」に対応する文書タグ「IM02」を抽出し、実演2において文書タグ「IM02」に対応する実演タグ「PL03」の次のレコードである「PL04」から実演2を再生する。
以上により、情報処理装置11のユーザは複数の実演をスムーズに切り替えて再生することが可能である。
図17は、プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。図17を使用して、本実施の形態のプログラムの処理の流れを説明する。
第1CPU12は、ネットワークを介して第2CPU22に演目DB31のデータの送信を要求する(ステップS501)。第2CPU22は、要求を受信する(ステップS601)。第2CPU22は、演目DB31内のデータを第1CPU12に送信する(ステップS602)。第1CPU12はデータを受信して、演目DB41に記録する。以上の処理により、演目DB41のデータが最新の状態に更新される。第1CPU12は、更新した演目DB41に基づいて、図11を使用して説明した演目のリストを表示する画面を表示部16に表示する(ステップS503)。
第1CPU12は、保有DB更新のサブルーチンを起動する(ステップS504)。保有DB更新のサブルーチンは、演目の選択を受け付け、選択を受け付けた演目に関連する保有DB46のデータを更新し、図12を使用して説明した画面を表示するサブルーチンである。保有DB更新のサブルーチンの処理の流れは後述する。
第1CPU12は、文書ボタン53または実演ボタン54の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS505)。選択を受け付けたと判定した場合(ステップS505でYES)、第1CPU12は、図13または図14を使用して説明した画面により文書または実演のリストを表示する(ステップS506)。
さらに具体的に説明する。ステップS505で文書ボタン53の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS505でYES)、第1CPU12は選択を受け付けた演目の演目IDおよび種別フィールドの「文書」をキーとして保有DB46を検索して、選択中の演目に対応する文書を抽出する。第1CPU12は、図13に示すように文書ボタン53に対応するプルダウンメニューに、抽出した文書を表示する。
第1CPU12は、保有DB46の発行日フィールドに記録された発行日に基づいて、新着マーク61を表示する。第1CPU12は、保有DB32の保有フィールドに「無」と記録されている文書に、購入ボタン62を表示する。
第1CPU12は、文書データDB44に記録されている文書については、たとえばタッチパネル上で指をすばやく所定の方向に動かすフリック等の操作により表示位置ボタン63の設定を受け付ける。第1CPU12は、たとえばダブルタップ等の操作により文書の選択を受け付ける。第1CPU12は、選択を受け付けた文書に選択指標52を表示する。
ステップS505で実演ボタン54の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS505でYES)、第1CPU12は選択を受け付けた演目の演目IDおよび種別フィールドの「実演」をキーとして保有DB46を検索して、選択中の演目に対応する実演を抽出する。第1CPU12は、図14に示すように実演ボタン54に対応するプルダウンメニューに、抽出した実演を表示する。
第1CPU12は、保有DB46の発行日フィールドに記録された発行日に基づいて、新着マーク61を表示する。第1CPU12は、保有DB32の保有フィールドに「無」と記録されている実演に、購入ボタン62を表示する。
第1CPU12は、たとえばダブルタップ等の操作により実演の選択を受け付ける。第1CPU12は、選択を受け付けた実演に選択指標52を表示する。
第1CPU12は、ユーザによる選択を受け付けた文書または実演に関するファイルを、第1情報処理装置11のユーザが保有しているか否かを、保有DB46の保有フィールドに基づいて判定する(ステップS507)。保有していないと判定した場合(ステップS507でNO)、第1CPU12は選択された文書または実演のデータを販売する画面を表示する(ステップS508)。
第1CPU12は、選択を受け付けた文書または実演を保有DB46のURLフィールドに記録されたURLに発注する発注データを第2CPU22に送信する(ステップS509)。第2CPU22は、決済処理を行う(ステップS605)。決済処理は、たとえば銀行等の金融機関またはクレジット会社等が運用する図示しない決済サーバに対して第2CPU22が決済処理要求を送信し、決済完了情報を受信することにより行っても良い。
決済処理が完了することにより、第1CPU12は選択を受け付けた文書または実演を取得する権利を得る。なお、第1CPU12が権利を得る手段は金銭による売買に限定しない。たとえば、先着100名へのプレゼント、サンプルの提供、抽選への当選等の理由により、第2CPU22が第1CPU12に権利を与えても良い。
第2CPU22は、実演データDB35または文書データDB34中の受注を受け付けたレコードに、第1CPU12のアクセス権を付与する(ステップS606)。なお、実演データDB35および文書データDB34は、アクセス権を記録するフィールドを有しても良いし、別のDBによりアクセス権を管理しても良い。
第2CPU22は対象の文書または実演に関するレコードを文書データDB34または実演データDB35から送信する(ステップS607)。第1CPU12は、レコードを受信する(ステップS510)。第1CPU12は、受信したレコードを、文書データDB44または実演データDB45に記録する。なお、ネットワークを介したデータ等の決済、認証等の処理については、以前から使用されているので詳細な説明は省略する。
ステップS510の終了後、またはファイルを保有していると判定した場合(ステップS507でYES)、第1CPU12は、ユーザから受け付けた選択に基づいて、文書欄55、文書ボタン53および実演ボタン54の表示を切り替える(ステップS511)。ステップS511の終了後、または、ボタンの選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS505でNO)、第1CPU12は、選択中の演目に関する実演ファイルが実演データDB45に記録されているか否かを判定する(ステップS512)。
記録されていないと判定した場合(ステップS512でNO)、第1CPU12はステップS505に戻る。記録されていると判定した場合(ステップS512でYES)、第1CPU12は再生ボタン56をユーザが選択可能な状態に設定する。
第1CPU12は、再生ボタン56の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS513)。再生ボタン56の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS513でYES)、第1CPU12は再生のサブルーチンを起動する(ステップS514)。再生のサブルーチンは実演を再生するサブルーチンである。再生のサブルーチンの処理の流れは後述する。第1CPU12は、処理を終了する。
再生ボタン56の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS513でNO)、第1CPU12はステップS505に戻る。
図18は、保有DB46更新のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。保有DB更新のサブルーチンは、演目の選択を受け付け、選択を受け付けた演目に関連する保有DB46のデータを更新し、図12を使用して説明した画面を表示するサブルーチンである。図18を使用して、保有DB更新のサブルーチンの処理の流れを説明する。
第1CPU12は、入力部17を介してユーザによる演目ボタン51の選択を受け付ける(ステップS741)。第1CPU12は、選択を受け付けた演目の演目IDに対応する書誌情報の要求を第2CPU22に送信する(ステップS742)。
第2CPU22は、要求を受信する(ステップS621)。第2CPU22は、演目IDをキーにして書誌DB36から書誌レコードを抽出する(ステップS622)。第2CPU22は、抽出した書誌レコードを第1CPU12に送信する(ステップS623)。
第1CPU12は、書誌レコードを受信し、補助記憶装置に一時記憶する(ステップS744)。第1CPU12は、カウンタIを初期値1に設定する(ステップS745)。第1CPU12は、ステップS744で一時記憶したうちのI番目の書誌レコードに対応するデータが、保有DB46に含まれているか否かを判定する(ステップS746)。
記録されていないと判定した場合(ステップS746でNO)、第1CPU12は書誌レコードを保有DB46に追加する(ステップS747)。第1CPU12は、追加したレコードの保有フィールドに「無」と記録する。
記録されていると判定した場合(ステップS746でYES)またはステップS747の終了後、第1CPU12はステップS744で受信したすべての書誌レコードの処理が終了したか否かを判定する(ステップS748)。終了していないと判定した場合(ステップS748でNO)、第1CPU12はカウンタIに1を加算する(ステップS749)。第1CPU12はステップS746に戻る。
終了すると判定した場合(ステップS748でYES)、第1CPU12は、図12を使用して説明した画面を表示部16に表示する(ステップS750)。この際、ステップS741で選択を受け付けた演目に対応する文書が文書データDB44に記録されている場合には、文書欄55に表示する。その後、第1CPU12は処理を終了する。
図19は、再生のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。再生のサブルーチンは実演を再生するサブルーチンである。図19を使用して、再生のサブルーチンの処理の流れを説明する。
第1CPU12は、表示部16に表示する画面を、図15を使用して説明した画面に切り替える(ステップS520)。第1CPU12は、変数Jを初期値1に設定する(ステップS521)。第1CPU12は、実演データDB45を参照して、第J実演タグに対応する文書タグを取得する(ステップS522)。
第1CPU12は、文書タグをキーとして文書データDB44を検索し、文書タグに対応する位置を抽出する。第1CPU12は、文書欄55に実演指標64を表示する(ステップS523)。この際、第1CPU12は、文書欄55に表示する複数の文書それぞれについて、文書タグに対応する位置の抽出と実演指標64の表示とを行う。したがって、第1CPU12は図15を使用して説明した第1文書欄551と第2文書欄552のそれぞれに表示された実演指標64をほぼ同時に移動させる。
第1CPU12は、実演データDB45を参照して第J実演タグに対応する部分の実演を再生する(ステップS524)。第1CPU12は、ユーザによる表示する文書または再生する実演の変更の指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS525)。なお、第1CPU12は、たとえばユーザによるフリック等の操作により変更の指示、および、変更後の文書または実演の指定を受け付ける。
変更の指示を受け付けたと判定した場合(ステップS525でYES)、第1CPU12は変更のサブルーチンを起動する(ステップS526)。変更のサブルーチンは、表示する文書または再生する実演を変更するサブルーチンである。変更のサブルーチンの処理の流れは後述する。
ステップS526の終了後、または変更の指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS525でNO)、第1CPU12は再生位置の変更の指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS527)。なお、第1CPU12は、たとえばユーザが文書上を短時間触るタップ等の操作により再生位置の変更を受け付ける。
再生位置の変更の指示を受け付けたと判定した場合(ステップS527でYES)、第1CPU12は再生位置変更のサブルーチンを起動する(ステップS528)。再生位置変更のサブルーチンは、実演を再生する位置を変更するサブルーチンである。再生位置変更のサブルーチンの処理の流れは後述する。
ステップS528の終了後、または再生位置の変更の指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS527でNO)、第1CPU12は実演の再生が終了したか否かを判定する(ステップS529)。終了したと判定した場合(ステップS529でYES)。第1CPU12は処理を終了する。
終了していないと判定した場合(ステップS529でNO)、第1CPU12は実演データDB45を参照して、次のレコードの実演タグの番号を変数Jに設定する(ステップS530)。第1CPU12はステップS522に戻る。
図20は、変更のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。変更のサブルーチンは、表示する文書または再生する実演を変更するサブルーチンである。図20を使用して、変更のサブルーチンの処理の流れを説明する。
第1CPU12は、変更の指示を受け付けた対象が実演であるか否かを判定する(ステップS541)。実演ではないと判定した場合(ステップS541でNO)、第1CPU12は、文書欄55に表示する文書を、ユーザによる指定を受け付けた文書に切り替える(ステップS542)。
さらに具体的には、第1CPU12は、文書データDB44を参照して、変更後の文書ファイルを文書欄55に表示する。第1CPU12は、文書データDB44を参照して文書タグに対応する位置を抽出し、実演指標64を表示する。第1CPU12は、その後処理を終了する。
実演であると判定した場合(ステップS451でYES)、第1CPU12は、再生中の実演タグに対応する実演タグが指定を受け付けた実演に含まれているか否かを判定する(ステップS551)。
再生中の実演タグに対応する実演タグが含まれていないと判定した場合(ステップS551でNO)、第1CPU12は実演データDB45を参照して再生中の実演タグに対応する文書タグを抽出する(ステップS561)。
第1CPU12は、実演データDB45を参照して、指定を受け付けた実演からステップS561で抽出した文書タグに対応する実演タグを抽出する(ステップS562)。第1CPU12は、ステップS662で抽出した実演タグの番号を変数Jに設定する(ステップS563)。
なお、ステップS562において複数の実演タグを抽出した場合、第1CPU12は再生中の実演タグにもっとも近い番号の実演タグを選択することが望ましい。第1CPU12は、どの実演タグを選択するか、ユーザによる指示を受け付けても良い。
ステップS563の終了後、または対応する実演タグが含まれていると判定した場合(ステップS551でYES)、第1CPU12は再生する実演を切り替える(ステップS552)。第1CPU12は、その後処理を終了する。
さらに具体的には、第1CPU12は、実演データDB45を参照して、再生する実演ファイルを変更後の実演の実演ファイルに切り替える。第1CPU12は、再生中の実演タグに対応する部分の再生終了後、次の実演タグから切替後の実演ファイルを再生する。
図21は、再生位置変更のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。再生位置変更のサブルーチンは、実演を再生する位置を変更するサブルーチンである。図21を使用して、再生位置変更のサブルーチンの処理の流れを説明する。
第1CPU12は、ユーザによる指示を受け付けた文書上の座標を取得する(ステップS581)。第1CPU12は、文書データDB44を参照して、座標が対応する文書タグを取得する(ステップS582)。具体的には、第1CPU12は、取得した座標を位置フィールドに記録された範囲に含む文書タグを抽出する。
第1CPU12は、文書タグの抽出に成功したか否かを判定する(ステップS583)。たとえば、ステップS581で取得した座標が文書の余白や表題等、文書タグが設定されていない位置である場合である場合には、第1CPU12は文書タグの抽出に成功しない。成功していないと判定した場合(ステップS583でNO)、第1CPU12は処理を終了する。
成功したと判定した場合(ステップS583でYES)、第1CPU12は文書タグをキーとして、実演データDB45から実演タグを抽出する(ステップS584)。第1CPU12は、抽出した実演タグが1個であるか否かを判定する(ステップS585)。
1個では無いと判定した場合(ステップS585でNO)、第1CPU12は、図16を使用して説明した選択欄66を表示する(ステップS586)。第1CPU12はユーザによる選択を取得する(ステップS587)。
ステップS587の終了後、または1個であると判定した場合(ステップS585でYES)、第1CPU12は変数JにステップS584またはステップS587で取得した実演タグの番号を設定する(ステップS588)。第1CPU12は処理を終了する。
本実施の形態によると、既に保有している文書データまたは実演データと同じ演目の他の文書データまたは実演データを容易に入手することを可能にするプログラム等を提供できる。
本実施の形態のプログラム等を使用することにより、情報処理装置11のユーザは、興味のある演目の文書および実演のコレクションを容易に充実させることが可能である。また文書および実演の提供元は、高い興味を持っているユーザに対して新着データおよび未購入のデータを薦めることが可能である。したがって、効果的な販促活動等を行うことが可能である。
本実施の形態によると、実演を再生しながら、複数の文書中の実演に対応する位置を表示することが可能なプログラム等を提供することができる。したがって情報処理装置11のユーザは、複数の文書の対応する箇所を容易に見比べながら実演を鑑賞することが可能である。
本実施の形態によると、複数の実演をスムーズに切り替えて再生することが可能なプログラム等を提供することが可能である。
本実施の形態によると、書誌DB36に記録されているレコードのうちの、第1情報処理装置11のユーザが関心を持った演目に関するレコードを保有DB46に複写するので、保有DB46の容量を節約することが可能である。保有DB46の容量を少なくすることにより、第1CPU12が行う検索等の処理を高速化することが可能である。
書誌DB36は、演目ID毎に異なるCSV(Comma-Separated Values)ファイルまたはテキストファイル等に分けて記録されていても良い。ステップS7622において、第2CPU22は、ステップS621で要求を受信した演目IDに対応するデータを速やかに第1CPU12に送信することが可能である。
同様に、保有DB46も演目ID毎に異なるCSVファイルまたはテキストファイル等に記録されていても良い。第1CPU12は、演目ID毎のファイルを参照することにより、ステップS505およびステップS506の処理を速やかに実施することが可能である。
文書データDB34には、文書タグフィールド、ページ番号フィールドおよび位置フィールドが空欄のレコードが記録されていても良い。実演データDB35には、実演タグフィールド、位置フィールドおよび文書タグフィールドが空欄のレコードが記録されていても良い。
このようなレコードが選択された場合には、第1CPU12は実演指標64を表示しない。情報処理装置11のユーザは、ページ送りボタン58およびページ戻しボタン59の操作により、希望するページを閲覧することができる。
文書データDB34および実演データDB35に、文書タグフィールド等が空欄のレコードを記録可能にすることにより、第1CPU12は、まだ各タグの付与が行われていない文書ファイルの表示および実演ファイルの再生を行うことが可能である。
なお、補助記憶装置14の容量に余裕がある場合には、第1CPU12は、図18を使用して説明した保有DB更新のサブルーチンをバックグラウンドで動作させて、保有DB46のレコードを最新の状態に更新しても良い。たとえば、第1CPU12は、ユーザが既に文書データまたは実演データを保有している演目、ユーザの好みのジャンルの演目等に関するレコードを、書誌DB36から取得して、保有DB46に記録しておく。この場合、第1CPU12は、演目DB41も演目DB31とバックグラウンドで同期させることが望ましい。
このようにすることにより、第1CPU12は、ネットワークに接続されていない環境であっても、図11から図14を使用して説明した画面を表示部16に表示して、文書および演目の表題の一覧をユーザに提示することが可能である。ユーザは、ネットワークに接続されていない環境でも、保有していない演目、文書データ、実演データ等の表題を閲覧して、楽しむことが可能である。
[実施の形態2]
本実施の形態は、実演を切り替える操作を容易に行うことが可能なプログラム等に関する。実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
図22は、実施の形態2の情報処理装置11の表示画面の例を示す説明図である。本実施の形態においては、実演データDB45に記録されており、切り替えることが可能な実演に対応する実演選択ボタン67が文書欄55の上に配置されている。再生中の実演を示す実演選択ボタン67に選択指標52が表示されている。
たとえば、ユーザが図22の左側に表示された「ピアノ」の実演選択ボタン67を選択した場合、第1CPU12は再生する実演を「ピアノ」に切り替える。
なお、実演データDB45に同一演目に関する3個以上の実演が記録されている場合、第1CPU12は3個以上の実演選択ボタン67を表示しても良い。
本実施の形態によると、再生する実演をワンタッチで切り替えることが可能なプログラム等を提供することが可能である。
[実施の形態3]
本実施の形態は、未保有の実演に対応する実演選択ボタン67も表示するプログラム等に関する。実施の形態2と共通する部分については、説明を省略する。
図23は、実施の形態3の情報処理装置11の表示画面の例を示す説明図である。保有DB46に記録されている実演のうち、保有フィールドに「無」と記録されている「琴と尺八」および「合唱」については、実演選択ボタン67が選択不能な状態で表示されている。
本実施の形態によると、実演を再生しながら、その演目に関する未保有の実演の表題を表示するプログラム等を提供することが可能である。情報処理装置11のユーザは、実演を再生中に、未入手の他のバージョンの実演にも興味を持つことが可能である。
情報処理装置11は、実演データDB45に記録されていない実演に対する実演選択ボタン67の選択を受け付け、発注または発注予約等の処理を行っても良い。
[実施の形態4]
本実施の形態は、文書を用いて指定された範囲の実演を繰り返して再生することが可能なプログラム等に関する。実施の形態3と共通する部分については、説明を省略する。
図24は、実施の形態4の情報処理装置11の表示画面の例を示す説明図である。第1文書欄551および第2文書欄552に表示された文書に、繰り返し指標68が表示されている。
第1CPU12は、一方の文書上でのユーザによるフリック操作等により繰り返し指標68を表示する範囲を受け付ける。第1CPU12は、他方の文書の対応する場所にも繰り返し指標68を表示する。
繰り返しボタン57の選択を受け付けた場合、第1CPU12は繰り返し指標68で指定された範囲を実演を繰り返して再生する。実演データDB45に同一の演目に対する複数の実演が記録されている場合、第1CPU12は、繰り返し毎に異なる実演を再生する。
繰り返しボタン57の選択が解除された場合、第1CPU12は繰り返し範囲の終了後その続きの実演を再生する。
図25は、実施の形態4の再生のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。図25に示すサブルーチンは、図19を使用して説明したサブルーチンの代わりに使用するサブルーチンである。ステップS528までは、図19と同一であるので説明を省略する。
ステップS528の終了後、または再生位置の変更の指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS527でNO)、第1CPU12は繰り返し指標68により指定された範囲の終端に到達しているか否かを判定する(ステップS701)。
到達していると判定した場合(ステップS701でYES)、第1CPU12は繰り返し再生のサブルーチンを起動する(ステップS702)。繰り返し再生のサブルーチンは、繰り返し指標68で指定された範囲を、実演を切り替えながら繰り返し再生するサブルーチンである。繰り返し再生のサブルーチンの処理の流れは後述する。
ステップS702の終了後、または繰り返し指標68で指定された範囲の終端に到達していないと判定した場合(ステップS701でNO)、第1CPU12は実演の再生が終了したか否かを判定する(ステップS529)。以後の処理は図19と同一であるので説明を省略する。
図26は、実施の形態4の繰り返し再生のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。繰り返し再生のサブルーチンは、繰り返し指標68で指定された範囲を、実演を切り替えながら繰り返し再生するサブルーチンである。図26を使用して、繰り返し再生のサブルーチンの処理の流れを説明する。
第1CPU12は、繰り返し指標68で指定された範囲の終端であると判定した実演タグを主記憶装置13または補助記憶装置14に記録する。以後の説明では、ここで記録した実演タグを終端タグと記載する(ステップS711)。
第1CPU12は、繰り返し指標68で指定された繰り返し開始位置の文書タグを取得する(ステップS712)。第1CPU12は、再生する実演を実演データDB45に記録された同一の演目の他の実演に切り替える(ステップS713)。なお、第1CPU12は、ユーザによる切り替える対象の実演の指定を、入力部17を介してあらかじめ受け付けておいても良い。
第1CPU12は、実演データDB45を参照して、ステップS712で取得した文書タグに対応する実演タグを抽出する(ステップS714)。第1CPU12は、抽出した実演タグが1個であるか否かを判定する(ステップS715)。
1個であると判定した場合(ステップS715でYES)、第1CPU12はステップS714で抽出した実演タグを繰り返しの開始タグに設定する(ステップS716)。1個でないと判定した場合(ステップS715でNO)、第1CPU12は抽出した実演タグのうち、ステップS711で記録した終端タグの直近の実演タグを繰り返しの開始タグに設定する(ステップS717)。
ステップS716またはステップS717の終了後、第1CPU12は変数Jを開始タグの番号に設定する(ステップS721)。第1CPU12は、実演データDB45を参照して、第J実演タグに対応する文書タグを取得する(ステップS722)。
第1CPU12は、文書タグをキーとして文書データDB44を検索し、文書タグに対応する位置を抽出する。第1CPU12は、文書欄55に実演指標64を表示する(ステップS723)。第1CPU12は、実演データDB45を参照して第J実演タグに対応する部分の実演を再生する(ステップS724)。
第1CPU12は、繰り返しを終了するか否かを判定する(ステップS725)。たとえば、繰り返しボタン57の選択が解除された場合に、第1CPU12は繰り返しを終了すると判定する。終了すると判定した場合(ステップS725でYES)、第1CPU12は処理を終了する。
繰り返しを終了しないと判定した場合(ステップS725でNO)、第1CPU12は繰り返し指標68により指定された範囲の終端に到達しているか否かを判定する(ステップS726)。
到達していると判定した場合(ステップS726でYES)、第1CPU12はステップS713に戻る。到達していないと判定した場合(ステップS726でNO)、第1CPU12は実演データDB45を参照して、次のレコードの実演タグの番号を変数Jに設定する(ステップS727)。第1CPU12はステップS722に戻る。
本実施の形態によると、文書を用いて指定された範囲の実演を繰り返して再生することが可能なプログラム等を提供することが可能である。さらに本実施の形態によると、繰り返しのたびに実演を切り替えることができる。
情報処理装置11のユーザは、繰り返し指標68を設定することにより特定の範囲の実演を聞き比べることができる。実演を自動的に切り替えることが可能であるため、情報処理装置11のユーザは、装置の操作に煩わされずに実演および文書の対比に集中することが可能である。
[実施の形態5]
本実施の形態は、実演データまたは文書データの選択により演目の選択を取得するプログラム等に関する。実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
図27は、実施の形態5の情報処理装置11の表示画面の例を示す説明図である。図27に示す画面には、文書リスト欄71および実演リスト欄72が表示されている。文書リスト欄71には、保有DB46に記録されている文書が記録されている。
さらに具体的には、文書リスト欄の文書名列には、保有DB46から種別フィールドの「文書」、および、保有フィールドの「保有」をキーとして抽出したレコードの、名称フィールドに記録されている文書の表題が表示されている。創作者列および表題列には、保有DB46から抽出したレコードの演目IDフィールドをキーとして、演目DB41から抽出したレコードの創作者フィールドおよび表題フィールドに記録されている創作者および表題が表示されている。
実演リスト欄72についても同様に、保有DB46から抽出した実演の表題および実演DBから抽出した創作者および表題が表示されている。
第1CPU12は、図11から図14を使用して説明した画面の代わりに、図27を使用して説明した画面を表示する。第1CPU12は、ユーザによる実演または文書の選択を受け付けることにより、演目の選択も受け付ける。図示しない再生ボタンの選択を受け付けた後に、第1CPU12は表示部16に図15を使用して説明した画面を表示する。
第1CPU12は、文書データ欄71または実演データ欄72のどちらか一方だけを表示部16に表示しても良い。第1CPU12は、図27に示す画面に、さらに図11を使用して説明した演目のリストを表示しても良い。
[実施の形態6]
本実施の形態は、文書、音声、ビデオ、歌詞カード等のデータを組み合わせて扱うことが可能なプログラム等に関する。実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
図28から図31は、実施の形態6の情報処理装置11の表示画面の例を示す説明図である。図28は、文書、音声、ビデオ、歌詞カード等のデータを選択する際に使用する画面を示す。本実施の形態においては、保有DB46および書誌DB36の種別フィールドには、「文書」、「音声」、「ビデオ」、「歌詞カード」が記録されている。
図28の中央に、演目ボタン51が表示されている。演目ボタン51の選択を受け付けた場合、第1CPU12は、演目DB31に記録されている演目がプルダウンメニュー等により表示し、演目の選択を受け付ける。
演目の選択を受け付けた場合、第1CPU12は書誌DB36より選択を受け付けた演目に関連づけられたレコードを取得して、保有DB46に記録する。第1CPU12は、保有DB46の種別フィールドに記録されたデータに基づいて名称フィールドに記録された表題を分類して図28に示すように表示する。
左上に、演目ボタン51により選択された演目に対応する文書の一覧が表示されている。文書は、文書データDB44に記録されている。左下に、演目ボタン51により選択された演目に対応する歌詞カードの一覧が表示されている。歌詞カードは、テキストデータまたはPDF等のイメージデータの形式で補助記憶装置14に記録されている。
右上に、演目ボタン51により選択された演目に対応する音楽の一覧が表示されている。右下に、演目ボタン51により選択された演目に対応するビデオの一覧が表示されている。音楽およびビデオは、いずれも実演データDB45に記録されている。
情報処理装置11のユーザは、任意のデータを選択および購入等を行うことが可能である。
図29から図31は、本実施の形態の第1CPU12が、図15を使用して説明した画面の代わりに、表示部16に表示する画面の例を示す。図29は、画面の左側に文書欄55を、画面の右側に動画欄73を表示した例を示す。第1CPU12は、文書欄55に縦譜の楽譜を表示している。第1CPU12は、動画欄73に、実演の動画を表示している。図29においては、実演の動画は、演奏中の実演家の手元を撮影した動画である。第1CPU12は、スピーカ18から、動画に同期して音声を出力する。
図29においては、動画の一部分が拡大指標74により選択されている。第1CPU12は、拡大指標74により選択された範囲の動画を拡大して表示する。
図29の表示によると、第1CPU12は、たとえば楽器の演奏指導の動画と、楽譜とを対比して表示することが可能である。たとえば楽譜上の任意の場所の選択を受け付けた場合に、第1CPU12は、動画および音声の再生位置を変更する。
図30は、第1文書欄551に五線譜の楽譜を、第2文書欄552に歌詞を表示した例を示す。第2文書欄552に表示されている歌詞には、文書タグが付与されている。第1CPU12は、実演の音声と同期して五線譜および歌詞に実演指標64を表示する。
図31は、画面の左側に文書欄55を、画面の右上に動画欄73を、画面の右下に歌詞カード欄75を表示した例を示す。第1CPU12は、文書欄55に縦譜の楽譜を表示している。第1CPU12は、動画欄73には実演の動画を表示している。図31においては、実演の動画は音楽に合わせたイメージビデオである。
第1CPU12は、歌詞カード欄75に、歌詞を表示している。言語ボタン76の選択を受け付けた場合に、第1CPU12は歌詞カード欄75に表示する歌詞を切り替える。
図28から図31に示す画面のレイアウトはいずれも例示である。第1CPU12は、ユーザによるレイアウトの指定を受け付けて、表示部16に表示することが望ましい。
さらに、第1CPU12は演目に関連付いた書籍、論文等を取得し、表示部16に表示しても良い。
本実施の形態によると、演目に関連する様々な資料を組み合わせることが可能なプログラム等を提供することができる。情報処理装置11のユーザは、一つの演目に対する様々な資料を収集し、閲覧することが可能である。
[実施の形態7]
図32は、実施の形態7の情報処理装置11の動作を示す機能ブロック図である。本実施の形態の情報処理装置11は、第1CPU12による制御に基づいて以下のように動作する。
第1取得部96は、演目の選択を取得する。一覧表示部97は、第1取得部96が取得した演目の実演を記録した実演データの表題および前記演目に関する文書データの表題をそれぞれ一覧表示する。第2取得部98は、一覧表示部97が一覧表示した中から選択された表題に対応する前記実演データまたは前記文書データを取得する。
[実施の形態8]
本実施の形態は、汎用のコンピュータとプログラム82とを組み合わせて動作させることにより、本実施の形態の情報処理装置11を実現する形態に関する。図33は、実施の形態8の情報処理システム10の構成を示す説明図である。図33を使用して、本実施の形態の構成を説明する。なお、実施の形態1と共通する部分の説明は省略する。
本実施の形態の情報処理システム10は、コンピュータ84、およびサーバ21を備える。コンピュータ84とサーバ21とは、ネットワークを介して接続している。
コンピュータ84は、第1CPU12、主記憶装置13、補助記憶装置14、通信部15、表示部16、入力部17、スピーカ18、読取部19およびバスを備える。コンピュータ84は、汎用のスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の情報機器である。
プログラム82は、可搬型記録媒体81に記録されている。コンピュータ84は、読取部19を介してプログラム82を読み込み、補助記憶装置14に保存する。また第1CPU12は、コンピュータ82内に実装されたフラッシュメモリ等の半導体メモリ83に記憶されたプログラム82を読出しても良い。さらに、第1CPU12は、通信部15およびネットワークを介して接続される図示しない他のサーバコンピュータからプログラム82をダウンロードして補助記憶装置14に保存しても良い。
プログラム82は、コンピュータ84の制御プログラムとしてインストールされ、主記憶装置13にロードして実行される。これにより、コンピュータ84は上述した情報処理装置11として機能する。
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。