JP6735194B2 - 可動式巻取機構 - Google Patents
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Description
本発明は、シャッターの可動式巻取機構に関するものである。
シャッターカーテンは巻取シャフトの正逆回転によって当該巻取シャフトに巻き取られ、また、繰り出されて、建物開口部を開閉するが、繰り出されているシャッターカーテンの長さによって巻径が変化するため、巻径に応じてシャッターカーテンの巻取位置・繰り出し位置が変化する(図17参照)。シャッターカーテンの巻取位置・繰り出し位置が左右のガイドレールを通る垂直面から離れることは、シャッターの開閉速度や開閉時の振動・騒音に影響を与える。
そこで、シャッター開閉速度の高速化、低振動・低開閉騒音対策として、シャッター開閉時に巻取機構をガイド位置に合わせて移動する方式を採用する場合がある(特許文献1参照)。
このような可動式の巻取機構を採用する場合には、巻取機構の可動部を移動させるためのスライド支持要素(リニアガイド等)や巻取機構の可動部の移動時の振動を吸収するための防振要素(防振ゴム等)を設けることになる。
図18は、本願発明者が検討した配置構造(公知技術ではない)であって、可動ブラケット(軸受板)4の下壁42の下面にリニアガイド(スライダ10´+スライドレール12´)、防振ゴム8´の順に取付けて、可動ブラケット4を固定ブラケット(支持軸受板)5に支持させる。可動ブラケット4の下の防振ゴム8´は、丸ゴムを移動方向に間隔を存して複数個取付ける。可動ブラケット4の上壁41の上部には、振れ止めローラ6´を取付け、固定ブラケット5の上壁51に防振ゴム73´を介して取付けた断面視コ字状(水平状の上辺70´と対向状の垂下辺71´、71´)の倒れ防止ガイドの垂下片71´間で振れ止めローラ6´をガイドする。
しかしながら、上記の配置構造では、以下の課題があった。
(ア)可動ブラケットの下方の防振ゴムが安定せず、可動ブラケットが倒れるため、可動ブラケット(巻取シャフト)がスムーズに移動できず、リニアガイドへの負荷が大きかった。
(イ)倒れ防止ガイドにより案内される可動ブラケットの上部が傾く事象が見受けられた。
特許第4237647号
(ア)可動ブラケットの下方の防振ゴムが安定せず、可動ブラケットが倒れるため、可動ブラケット(巻取シャフト)がスムーズに移動できず、リニアガイドへの負荷が大きかった。
(イ)倒れ防止ガイドにより案内される可動ブラケットの上部が傾く事象が見受けられた。
本発明は、シャッターの可動式巻取機構において、巻取機構の可動部をスムーズに移動案内させるスライド支持機構を提供することを目的とするものである。
本発明が採用した技術手段は、
シャッターカーテンを巻き取り・繰り出す巻取シャフトと、
前記巻取シャフトの長さ方向両端部を回転可能に支持する左右の可動ブラケットと、
前記左右の可動ブラケットを往復動可能に支持する左右の固定ブラケットと、
を備えた可動式巻取機構であって、
前記固定ブラケットの下壁は前記可動ブラケットの下壁の下方に離間して位置しており、両下壁間には下側スライド支持機構が設けてあり、
前記下側スライド支持機構は、前記可動ブラケットの下壁の下側に設けた防振要素と、前記防振要素の下側に設けたスライダと、前記固定ブラケットの下壁の上側に設けたスライドレールと、を備え、前記防振要素によって振動が軽減された前記可動ブラケットを前記スライダと前記スライドレールとからなるリニアガイドが支持するようになっている、
可動式巻取機構、である。
シャッターカーテンを巻き取り・繰り出す巻取シャフトと、
前記巻取シャフトの長さ方向両端部を回転可能に支持する左右の可動ブラケットと、
前記左右の可動ブラケットを往復動可能に支持する左右の固定ブラケットと、
を備えた可動式巻取機構であって、
前記固定ブラケットの下壁は前記可動ブラケットの下壁の下方に離間して位置しており、両下壁間には下側スライド支持機構が設けてあり、
前記下側スライド支持機構は、前記可動ブラケットの下壁の下側に設けた防振要素と、前記防振要素の下側に設けたスライダと、前記固定ブラケットの下壁の上側に設けたスライドレールと、を備え、前記防振要素によって振動が軽減された前記可動ブラケットを前記スライダと前記スライドレールとからなるリニアガイドが支持するようになっている、
可動式巻取機構、である。
1つの態様では、前記固定ブラケットの上壁は前記可動ブラケットの上壁の上方に離間して位置しており、前記固定ブラケットの側壁の上方部位は、前記可動ブラケットの上壁の上方に延びており、
前記可動ブラケットの上壁と前記固定ブラケットの上側部位との間には上側スライド支持機構が設けてあり、
前記上側スライド支持機構は、前記可動ブラケットの上壁に水平姿勢で回転自在に装着されているガイドローラと、前記固定ブラケットの側壁の上方部位から水平に持ち出し状に設けたガイドプレートに形成した長孔状のガイド溝と、を備え、前記可動ブラケットの移動時に、前記ガイドローラが前記ガイド溝内を転動するようになっている。
前記可動ブラケットの上壁と前記固定ブラケットの上側部位との間には上側スライド支持機構が設けてあり、
前記上側スライド支持機構は、前記可動ブラケットの上壁に水平姿勢で回転自在に装着されているガイドローラと、前記固定ブラケットの側壁の上方部位から水平に持ち出し状に設けたガイドプレートに形成した長孔状のガイド溝と、を備え、前記可動ブラケットの移動時に、前記ガイドローラが前記ガイド溝内を転動するようになっている。
1つの態様では、前記ガイドプレートの基端側には垂直状の取付プレートが形成されており、
前記取付プレートと前記固定ブラケットの側壁の上方部位との間には、防振要素が設けてある。
前記取付プレートと前記固定ブラケットの側壁の上方部位との間には、防振要素が設けてある。
1つの態様では、前記下側スライド支持機構の防振要素は、前記可動ブラケットの下壁の下面全体に亘って延びる板状体である。
板状体の防振要素(防振パッド)を採用することで、可動ブラケットの荷重を均等に受けるようにした。
1つの態様では、板状の防振要素の上面、下面の一方、および/あるいは両方に複数の溝が形成されている。
1つの態様では、上面、下面の一方に形成された複数の溝は防振要素の短手方向に延びており、他方に形成された複数の溝は防振要素の長手方向に延びている。
1つの態様では、複数の溝はランダムな溝である。ここで、ランダムな溝とは、防振要素の面に互いに平行状に設けた複数の溝が、断面形状の異なる複数種類の溝を含むことを意味する。この防振要素上のランダムな溝は共振を防ぐ効果がある。
板状体の防振要素(防振パッド)を採用することで、可動ブラケットの荷重を均等に受けるようにした。
1つの態様では、板状の防振要素の上面、下面の一方、および/あるいは両方に複数の溝が形成されている。
1つの態様では、上面、下面の一方に形成された複数の溝は防振要素の短手方向に延びており、他方に形成された複数の溝は防振要素の長手方向に延びている。
1つの態様では、複数の溝はランダムな溝である。ここで、ランダムな溝とは、防振要素の面に互いに平行状に設けた複数の溝が、断面形状の異なる複数種類の溝を含むことを意味する。この防振要素上のランダムな溝は共振を防ぐ効果がある。
本発明では、下側スライド支持機構を、可動ブラケットの下壁の下側に設けた防振要素と、防振要素の下側に設けたスライダと、固定ブラケットの下壁の上側に設けたスライドレールと、から構成することで、可動ブラケットとリニアガイドの間に防振要素を配置することになり、防振要素によって振動が軽減された可動ブラケットをスライダとスライドレールとからなるリニアガイドが支持することになるので、リニアガイドへの負担が軽減されて耐久性が向上する。
また、板状体の防振要素を採用することで、可動ブラケットの荷重を均等に受けることで、防振要素が安定的に可動ブラケットを支承することができ、可動ブラケットの倒れがなくなり、可動部(可動ブラケット、巻取シャフト、シャッターカーテン)の移動がスムーズになった。
また、板状体の防振要素を採用することで、可動ブラケットの荷重を均等に受けることで、防振要素が安定的に可動ブラケットを支承することができ、可動ブラケットの倒れがなくなり、可動部(可動ブラケット、巻取シャフト、シャッターカーテン)の移動がスムーズになった。
上側スライド支持機構を、可動ブラケットの上壁に水平姿勢で回転自在に装着されているガイドローラと、固定ブラケットの側壁の上方部位から水平に持ち出し状に設けたガイドプレートに形成した長孔状のガイド溝と、から構成し、可動ブラケットの移動時に、ガイドローラがガイド溝内を転動するようにすることで、可動ブラケットの上部の倒れをより確実に抑えることができる。
図1はシャッター装置(全閉状態)の正面図であり、図2はシャッター装置の巻取機構の駆動側を示す図であり、図3はシャッター装置の巻取機構の従動側を示す図である。シャッター装置は、建物開口部の左右に立設された左右のガイドレール1と、幅方向両端部が左右のガイドレール1の溝部に案内されながら昇降することで建物開口部を開閉するシャッターカーテン2と、建物開口部上方に設けられ、シャッターカーテン2が巻装される巻取シャフト3と、を備えている。巻取シャフト3は円筒状の巻筒30を備えており、巻筒30上にシャッターカーテン2が巻装される。
本実施形態に係るシャッター装置はいわゆるパイプシャッターであり、シャッターカーテン2の主要部(全閉時に建物開口部を閉鎖する部位)は、高さ方向に間隔を存して並設した複数本のパイプ20と、パイプ20の長さ方向に間隔を存して、上下隣位のパイプ20同士を上下に連結する複数のリンク21と、から構成されている。シャッターカーテン2の上方部位は、複数枚のスラット22から構成されており、スラット22が巻筒30に連結されている。パイプシャッターの基本的な構成は当業者に良く知られているので、さらなる詳細な説明は省略する。また、パイプシャッターは本発明が有利に適用されるシャッター装置の一例であり、本発明はパイプシャッターに限定されるものではない。
巻取シャフト3の長さ方向両端部は左右のブラケット4に回転自在に支持されており、一方のブラケット4が駆動側ブラケットであり、他方のブラケット4が従動側ブラケットとなっている。駆動側ブラケットと従動側ブラケットは左右勝手違い(左右対称状)であることを除いて同じ構成を備えているので、共通の参照番号「4」で表している。図2に示すように、巻取シャフト3の長さ方向一端側(駆動側)は駆動側ブラケット4に回転自在に支持されており、図3に示すように、巻取シャフト3の長さ方向他端側(従動側)は従動側ブラケット4に回転自在に支持されている。駆動側ブラケット4には、巻取シャフト3を回転駆動させる開閉機(図示せず)が連結されており、巻取シャフト3の駆動側端部は、駆動側ブラケット4を貫設して突出しており、突出部に固定したスプロケット31と開閉機のスプロケット(図示せず)とがチェーン(図示せず)によって伝動連結されている。
左右のブラケット4は可動ブラケットであり、巻取シャフト3と、巻取シャフト3の長さ方向両端を回転自在に支持する左右のブラケット4と、開閉機、とから巻取機構の可動部が構成されている。この可動部は、シャッターカーテン2の巻き取り・繰り出しの慣性により、左右のガイドレール1を通る垂直面Pに近づく第1の方向と、垂直面Pから離れる第2の方向との間で水平方向に往復動可能である。本明細書において、垂直面Pに対して接近・離間する方向を前後方向と称する場合がある点に留意されたい。
左右のブラケット4は、建物開口部上方に巻取シャフト3の長さ方向両端に位置して躯体に固定される左右の固定ブラケット5に前後方向に往復動可能に支持されている。一方の固定ブラケット5が駆動側固定ブラケットであり、他方の固定ブラケット5が従動側固定ブラケットとなっている。より具体的には、巻取機構の駆動側(駆動側ブラケット4)は駆動側固定ブラケット5に対して第1の方向と第2の方向との間で前後方向かつ水平方向に往復動可能に支持されており、巻取機構の従動側(従動側ブラケット4)は従動側固定ブラケット5に対して第1の方向と第2の方向との間で前後方向かつ水平方向に往復動可能に支持されている。駆動側固定ブラケットと従動側固定ブラケットは左右勝手違い(左右対称状)であることを除いて同じ構成を備えているので、共通の参照番号「5」で表している。
図11に示すように、ブラケット4は、前後方向に延びる垂直状の側壁40と、水平状の上壁41と、水平状の下壁42と、垂直状の後壁43と、から形成され、正面側、内側が開放状となっており、正面視において側壁40、上壁41、下壁42がコ字形状を形成しており、平面視において側壁40、後壁43がL形状を形成している。側壁40は横向き凹状に形成されており、巻取シャフト3の長さ方向左右端部をそれぞれ挿通させる挿通部400を備えている。側壁40の内側にはベアリング軸受401が設けてあり、巻取シャフト3の長さ方向両端部を回転自在に支持している。既述のように、左右のブラケット4は左右対称状の形状を備えている点を除いて基本的な構成は同じである。
図12に示すように、固定ブラケット5は、躯体から持ち出し状に前後方向に延びる垂直状の側壁50と、水平状の上壁51と、水平状の下壁52と、垂直状の後壁53と、から形成され、正面側、外側が開放状となっている。側壁50は中央部位を切り欠くことで横向き凹状に形成されており、巻取シャフト3を挿通するようになっている。既述のように、左右の固定ブラケット5は左右対称状の形状を備えている点を除いて基本的な構成は同じである。
固定ブラケット5は、後壁53がボルト530によって躯体に固定されており、かつ、上壁51の前側部位と躯体に設けた固定アングル54間にステー55が設けてある。
固定ブラケット5は、後壁53がボルト530によって躯体に固定されており、かつ、上壁51の前側部位と躯体に設けた固定アングル54間にステー55が設けてある。
左右のブラケット4は、それぞれ左右の固定ブラケット5の内部に位置しており、ブラケット4の上側部位と固定ブラケット5の上側部位との間には上側スライド支持機構が設けてあり、ブラケット4の下側部位と固定ブラケット5の下側部位との間には下側スライド支持機構が設けてある。すなわち、巻取機構の可動部を構成する左右のブラケット4は、垂直状の立姿で、上側スライド支持機構、下側スライド支持機構によって、上下が支持されながら前後方向に移動するようになっている。
上側スライド支持機構(倒れ防止ガイド機構)は、ブラケット4側の第1要素と、固定ブラケット5側の第2要素と、を備え、第1要素が第2要素に案内されるようになっている。本実施形態に係る上側スライド支持機構について詳細に説明する。ブラケット4の上壁41の上方には、固定ブラケット5の上壁51が離間対向して位置している。ブラケット4の上壁41の上面には振れ止めローラ(第1要素)6が設けてある。振れ止めローラ6は水平状に配置されており、周面が垂直状となっている。固定ブラケット5の側壁50の内面(正面視コ字状の固定ブラケットに囲まれた内部側)の上方部位には、上側支持部材7が設けてある。上側支持部材7は、ブラケット5の側壁50の内面の上方部位に固定される垂直辺70と、水平状に前後方向に延びる水平辺71と、から側面視T字形状を有しており、水平辺71には、前後方向に延びる長孔状のガイド溝(第2要素)72が形成されている。振れ止めローラ6の周面をガイド溝72で案内することで、ブラケット4の垂直姿勢が維持されて、倒れるように姿勢が傾くことが防止され、ブラケット4の上側部位が安定して案内される。
図8に示すように、上側支持部材7の水平辺71は、ブラケット4の上壁41に平行状に近接して離間対向している。ブラケット4の上壁41の上面に設けた振れ止めローラ6は、その周面がガイド溝72の平行状のガイド縁720に摺接することで、ガイド溝72に沿って前後方向に案内される。本実施形態では、側面視T字形状の上側支持部材7は、垂直辺と水平辺とから側面視L字形状の2つの部材の水平辺同士を連結(例えば溶接)することで形成されており、ガイド縁720の高さを大きくすることで、振れ止めローラ6の周面との接触面を大きくしており、ブラケット4の上側部位がより安定して案内されるようになっている。
上側支持部材7の垂直辺70と固定ブラケット5の側壁50の内面の上方部位との間には、防振ゴム73が設けてあり、ブラケット5の側壁50の内面と上側支持部材7の垂直辺70との間に防振ゴム73を垂直姿勢で挟んだ状態で、螺子S1で固定されている。
下側スライド支持機構は、ブラケット4側の上側要素と、固定ブラケット5側の下側要素と、を備えている。本実施形態に係る下側スライド支持機構について詳細に説明する。ブラケット4の下壁42の下方には、固定ブラケット5の下壁52が離間対向して位置している。ブラケット4の下壁42の下面には、防振ゴム8が固定されており、防振ゴム8の下面には固定プレート9が設けてあり、固定プレート9の下面にスライダ(第1要素)10が固定されている。ブラケット4の下壁42と防振ゴム8と固定プレート9は、螺子S2によって固定されており、固定プレート9とスライダ10は螺子S3によって固定されている。本実施形態では、下側スライド支持機構の上側要素は、防振ゴム8、固定プレート9、スライダ10からなる。
固定ブラケット5の下壁52の上面には、支承体11が固定されており、支承体11の上面にスライドレール(第2要素)12が螺子S4によって固定されている。支承体11およびスライドレール12は前後方向に延びており、ブラケット4の下壁42の下面に固定したスライダ10は、スライドレール12上を前後方向にスライド自在となっている。本実施形態では、下側スライド支持機構の下側要素は、支承体11、スライドレール12からなる。上側要素のスライダ10と下側要素のスライドレール12からリニアガイドが形成されている。
図14に示すように、防振ゴム8は、長尺状の板状体からなり、ブラケット4の下壁42の下面全体に亘って設けてある。すなわち、防振ゴム8(及び固定プレート9)の長さ寸法は、ブラケット4の下壁42の長さ寸法(前後方向の寸法)と略同じである。防振ゴム8は、第1面(上面)80と第2面(下面)81を備え、第1面80には短手方向に複数の溝800、801が平行状に延びており、第2面81には長手方向に複数の溝810、811が平行状に延びている。図示の態様では、溝800、810は断面視方形溝であり、溝801、811は断面視三角形溝であり、2本の方形溝と1本の三角形溝の溝パターンが繰り返し形成されているが、このパターンに限定されるものではない。また、これらの溝800、801、810、811は防振性能の向上には有利であるが、必須ではなく、第1面、第2面の一方あるいは両方をフラット面から形成してもよい。
本実施形態では防振ゴム8を上側要素に含めたが、下側要素に防振ゴムを含めることも考えられる。具体的には、スライドレール12´の下側に丸ゴム(低背円柱体)からなる複数の防振ゴム8´を配置して、複数の丸ゴムからなる防振ゴム8´でスライドレール12´を支持するようにする(図18参照)。しかしながら、本発明者等が実験したところでは、スライドレール12´の下側に複数の丸ゴムからなる防振ゴム8´を配置すると、防振ゴム8´が安定せずに可動ブラケット4が倒れやすくなるため、可動ブラケット4の下方のリニアガイド(スライダ10´とスライドレール12´)の負荷が大きくなることから、防振ゴム8を上側要素に含めることが有利であることがわかった。特に、図18の防振ゴム8´は、可動ブラケット4の移動方向に離間して配置した個々の独立した丸ゴムから構成されているため、可動ブラケット4の位置に依存して変形が大きい丸ゴムと変形が小さい丸ゴムが存在し、可動ブラケット4は変形が大きい丸ゴムに支持された状態から変形が小さいゴム上に移動することから、可動ブラケット4の走行の安定性に影響が出るおそれがある。これに対して、本実施形態に係る板状の防振ゴム8は可動ブラケット4の移動方向に長く延びており、長さ方向にわたって連続状に変形して可動ブラケット4を支持するので、可動ブラケット4は振動が吸収されながら、安定してスライドレール12を走行することができる。
巻取シャフト3の長さ方向両端部には、それぞれカム板13が固定されており、一方が駆動側カム板、他方が従動側カム板となる。カム板13は円板状の外形を有しており、中央部には円形の開口が形成されており、巻取シャフト3を挿通させると共に、巻取シャフト3の外面に固定されている。カム板13の中心と巻取シャフト3の中心は一致している。円板状のカム板13の一方の面部には内方(巻取シャフト3に近い側)から周縁へ向かって渦巻状に延びるガイド溝(カム溝)130が形成されている。カム板13の中心(巻取シャフト3の回転中心)とガイド溝130との径方向の距離は、内方から周縁に向かって漸次大きくなっている。
駆動側カム板13は、駆動側固定ブラケット5の内側(巻取シャフト3の駆動側端部から遠い側)に位置して、側壁50に対向するようにして巻取シャフト3上に固定されている(図2参照)。従動側カム板13は、従動側固定ブラケット5の外側(巻取シャフト3の従動側端部に近い側)に位置して、従動側ブラケット5の側壁50に対向するようにして巻取シャフト3上に固定されている(図3参照)。図示の態様では、カム板13が固定されて一体化された筒状部131を巻取シャフト3上に固定することで、カム板13が巻取シャフト3と一体で回転するように当該巻取シャフト3に固定されている。駆動側カム板13と従動側カム板13は、同寸・同形の同一の要素であり、図2、図3に示すように、ガイド溝130が形成された面を同じ側(駆動側)に向けて、巻取シャフト3に固定されている。また、カム板13の取付位置は、図示の態様に限定されるものではなく、例えば、従動側カム板13を従動側固定ブラケット5の内側に位置させて、側壁50に対向するようにして巻取シャフト3上に固定してもよい。
カム板13は、円板状に一体形成されていても、あるいは、径方向に沿って分割された複数の部分(半円板、3分円、4分円等)から組立・分解可能に構成してもよい。本実施形態ではカム板13は、2つの半円板13A、13Bから組立・分解可能となっており、巻取シャフト3に対するカム板13の装着・取り外しを容易にすることでメンテナンスを良好に行えるようにしている。
駆動側固定ブラケット5、従動側固定ブラケット5には、それぞれ駆動側のガイド溝130、従動側のガイド溝130内に位置して、これらガイド溝130に沿って相対的に移動可能なガイド突子(カムフォロワ)14が設けてあり、カム13が回転しながらガイド突子14に案内されて前後方向に移動するようになっている。ガイド突子14は、カム板13のガイド溝130が形成された面と平行状に延びるアーム140の先端側に固定されており、アーム140の基端側は駆動側固定ブラケット5、従動側固定ブラケット5に固定されている。
ガイド突子14は不動であり、図5、図7に示すように、垂直面Pに対するガイド突子14の位置は不変であり、また、カム板13(巻取シャフト3)の中心を通る水平線上の高さに位置している。カム板13の回転時において、カム板13のガイド溝130に対するガイド突子14の相対的位置は可変となっている(すなわち、不動のガイド突子14に対してカム板13が回転しながら前後方向に移動する)。
駆動側のアーム140の基端側は、駆動側固定ブラケット5の側壁50の後壁53寄りの内面に防振ゴム141を介して固定されており、先端側は側壁50に形成した開口にまで延びており、駆動側のガイド突子14が当該開口から突出しており、駆動側カム板13のガイド溝130内に位置している。
駆動側ガイド突子14は、駆動側カム板13の回転に伴って駆動側のガイド溝130の第1の位置(図4、図5に示す開口部全開時)と第2の位置(図6、図7に示す開口部全閉時)との間でガイド溝130に沿って相対的に移動し、結果として、駆動側カム板13は回転しながら垂直面Pから離れた位置と垂直面Pに寄った位置との間で前後方向に移動し、巻取機構の駆動側は、垂直面Pから離れた位置と垂直面Pに近い位置との間で前後方向に移動する。
従動側固定ブラケット5の側壁50の後壁53寄りの内面には断面視略コ字形状の支持部材15が持ち出し状に固定されており、支持部材15の支持面150は従動側ブラケット4の側壁40と略同一面上に位置している。従動側のアーム140の基端側は、支持部材15の支持面150に防振ゴム141を介して固定されており、先端側に突設した従動側のガイド突子14が従動側カム板13のガイド溝130内に位置している。
従動側ガイド突子14は、従動側カム板13の回転に伴って従動側のガイド溝130の第1の位置(図4、図5に示す開口部全開時)と第2の位置(図6、図7に示す開口部全閉時)との間でガイド溝130に沿って相対的に移動し、結果として、従動側カム板13は回転しながら垂直面Pから離れた位置と垂直面Pに寄った位置との間で前後方向に移動し、巻取機構の従動側は、垂直面Pから離れた位置と垂直面Pに近い位置との間で前後方向に移動する。
駆動側のガイド溝130と従動側のガイド溝130は、同寸・同形の同一の渦巻溝であり、駆動側カム板13、従動側カム板13の回転時に、駆動側ガイド突子14、従動側ガイド突子14はそれぞれ対応する渦巻溝内の同じ地点に位置するように設定されている。すなわち、駆動側ガイド突子14が駆動側ガイド溝130内の第1の位置にある時には、従動側ガイド突子14が従動側ガイド溝130内の第1の位置にあり、駆動側ガイド突子14が駆動側ガイド溝130内の第2の位置にある時には、従動側ガイド突子14が従動側ガイド溝130内の第2の位置にあり、第1の位置と第2の位置の間の任意の位置でも、駆動側ガイド突子14と従動側ガイド突子14は渦巻溝の同じ地点に位置する。巻取シャフト3の回転時において、駆動側カム板13、従動側カム板13が同期して回転しながら垂直面Pに近づく第1の方向と垂直面Pから離れる第2の方向に同一速度で移動することで、巻取機構の駆動側(駆動側ブラケット4)と従動側(従動側ブラケット4)は同期して第1の方向、ないし、第2の方向に移動する。なお、駆動側カム板13、従動側カム板13が同期して同じ方向に回転しながら移動するものであれば、駆動側ガイド突子14、従動側ガイド突子14はそれぞれ対応する渦巻溝内の同じ地点に位置しなくてもよい。
本実施形態に係る巻取機構の作用について、図5、図7、図17を参照しつつ説明する。図17に示すように、シャッターカーテン2の位置によって、その時点での巻径R1、R2が異なり、シャッターカーテン2の巻取位置・繰り出し位置が異なる。シャッターカーテンの巻取位置・繰り出し位置とは、巻取シャフトに巻装されているシャッターカーテンの最外側のスラットが最外側の巻から離れる位置であり、巻取シャフトから降下するシャッターカーテンの上端の位置にほぼ相当する。なお、従来の巻取機構(前後方向に移動できない)では、巻径の変化に応じてシャッターカーテンの巻取位置・繰り出し位置が左右のガイドレールを通る垂直面から離れるので、特に全閉時に近い時には、巻取シャフトから降下するシャッターカーテンの上方部位(ガイドレールに拘束されない部位)は傾斜姿勢となる。本実施形態では、シャッターカーテン2の位置に応じて、左右のガイドレールを通る垂直面P上にシャッターカーテンの巻取位置・繰り出し位置がくるようになっており、シャッターカーテン2は巻取シャフト(巻取位置・繰り出し位置)から垂下する。駆動側カム板13、従動側カム板13の渦巻溝130の形状・寸法は、シャッター開閉時の巻径Rの変化にかかわらず、これらのカム板13(巻取機構)が巻径Rの変化を相殺するように移動することで、垂直面P上にシャッターカーテン2の巻取位置・繰り出し位置がくるように決定される。渦巻状のガイド溝130の渦巻数は、シャッターカーテン2の最大巻数(シャッターカーテン2を巻き取るための巻取シャフト3の回転数)と対応しており、シャッターカーテン2の巻取時・繰り出し時において、カム板13の回転に伴って、シャッターカーテン2の巻径に対応するガイド溝130の所定の地点にガイド突子14が位置するようになっている。
図5は、開口部全開状態を示し、図17の左図に対応しており、巻径R1は最も大きくなっている。カム板13及び巻取機構は、垂直面Pから離れた位置にある。突子14は、ガイド溝130内の第1の地点(複数の渦巻の最も外側の巻)に位置している。
図7は、開口部全閉状態を示し、図17の右図に対応しており、巻径R2は巻径R1に対して小さくなっている。カム板13及び巻取機構は、図5に示す位置から垂直面P側に移動した位置にある。突子14は、ガイド溝130内の第2の地点(複数の渦巻の最も内側の巻)に位置している。
開口部全開状態では、ガイド突起14は、渦巻状の溝の最も外側の溝に位置しており、巻取シャフト3が繰り出し方向に1回転すると、カム板13は1回転して、ガイド突起14は、1つ内側の溝に位置し、巻取シャフト3の繰り出し方向の回転に応じてガイド突起14は順次内側の溝に位置していき、開口部全閉状態では、ガイド突起14は、最も内側の溝に位置することになり、その間、カム板13(巻取機構)は回転しながら垂直面P側に水平移動する。
開口部全開状態から開口部全閉状態となる時には、慣性によって巻取機構が垂直面P側に移動しようとするが、巻取シャフト3の回転によって、同一の渦巻溝(ガイド溝130)が形成された駆動側カム板13及び従動側カム板13が同期して回転しながら垂直面P側へ移動することで、巻取機構の駆動側ブラケット4、従動側ブラケット4は、垂直面Pから離間した位置から垂直面Pに近づく第1の方向へ同期して移動する。
開口部全閉状態では、ガイド突起14は、渦巻状の溝の最も内側の溝に位置しており、巻取シャフト3が巻取方向に1回転すると、カム板13は1回転して、ガイド突起14は、1つ外側の溝に位置し、巻取シャフト3の巻取方向の回転に応じてガイド突起14は順次外側の溝に位置していき、開口部全開状態では、ガイド突起14は、最も外側の溝に位置することになり、その間、カム板13(巻取機構)は回転しながら垂直面Pから離間するように水平移動する。
開口部全閉状態から開口部全開状態となる時には、慣性によって巻取機構が垂直面Pから離れるように移動しようとするが、巻取シャフト3の回転によって、同一の渦巻溝(ガイド溝130)が形成された駆動側カム板13及び従動側カム板13が同期して回転しながら垂直面Pから離れる側へ移動することで、巻取機構の駆動側ブラケット4、従動側ブラケット4は、垂直面Pに近接した位置から垂直面Pから離間する第2の方向へ同期して移動する。
本実施形態では、シャッターカーテンの繰り出し長さにより変化する巻径に応じて、左右のガイドレールを通る垂直面上にシャッターカーテンの巻取位置・繰り出し位置をもってくることが可能となるので、シャッター開閉時のシャッターカーテンとガイドレール上部との接触が防止され、接触に伴って発生するであろう振動や接触音を可及的に防止することができる。さらに、本実施形態では、ガイド溝130を備えたカム板13と、このガイド溝130内に位置してカム板13の回転時に当該カム板13を前後方向に移動するように案内する固定ガイド突子14と、からなる同期手段によって、巻取機構の駆動側の移動と従動側の移動を同期させることで振動や開閉騒音の発生を可及的に防止する
このように構成された可動式の巻取機構のメンテナンスについて説明する。本実施形態に係る巻取機構は可動部を備えているため、単にシャッターカーテンを巻き取るだけの巻取機構に比べて構成部品の数が多く、その分だけメンテナンスの必要が生じ得ることになる。特に、下側スライド支持機構を構成するリニアガイド(スライダ10、スライドレール12)、防振ゴム8等には、シャッター荷重(上廻り重量)が掛かっているため、その状態でこれらの部品の交換や位置調整等を行うことは困難である。一方、メンテナンス時にいわゆる上廻り(シャッターカーテンや巻取シャフト)を取り外すことは作業が大がかりとなって手間もかかってしまう。ここでは、上廻りを取り付けた状態で各部品の交換や位置調整等を行うことで、メンテナンス性の向上を可能とする手法について説明する。
本実施形態では、仮固定用螺子16を用いた仮固定装置によって巻取機構の可動部を固定し、吊持することでメンテナンス性能の向上を図る。図12、図16に示すように、固定ブラケット5の上壁51には、前後方向に延びる長孔510が形成されており、長孔510の長さ方向の中央部位は大径部(幅広部)511となっている。長孔510の幅は、仮固定用螺子16の頭部よりも小さく、軸部よりも大きい寸法となっており、長孔510は仮固定用螺子16の挿通孔を形成している。本実施形態では、長孔510が形成される位置は、側面視において、巻取機構(ブラケット4、巻取シャフト3)が第1の位置(開口部全開時)にある時の巻取シャフト3の直上であるが、長孔510が形成される位置はこれには限定されず、開口部全開時以外(具体的には、開口部全開時と全閉時の間で前後方向に移動する可動ブラケット4の任意の位置の上方)で仮固定用螺子16を取り付けることができるように位置させてもよい。
長孔510の大径部(幅広部)511の径(幅)は仮固定用螺子16の頭部の径よりも大きい。固定ブラケット5の上壁51の上方に上方から仮固定用螺子16を差し入れるための十分なスペースが無い場合には、仮固定用螺子16の頭部を下方から長孔510の大径部511から上方に挿通させ、仮固定用螺子16を長孔511の長さ方向の所定位置に移動可能となっている。図15の上図に、長孔510の大径部511に仮固定用螺子16の頭部を下方から差し入れた状態を示す。
本実施形態では、左右の固定ブラケット5のそれぞれにおいて、2本の仮固定用螺子16を用いる。図示の態様では、共通の挿通孔(長孔510)を用いたが、各仮固定用螺子16に対応する2つの挿通孔(大径部を備えた長孔)を用いてもよい。また、固定ブラケット5の上壁51の上方に上方から仮固定用螺子16を差し入れるための十分なスペースが確実に存在する場合(特に、仮固定用螺子16の位置調整が必要ない場合)には、挿通孔は丸孔であってもよい。なお、所定長の長孔を設けることで、2本以上の仮固定用螺子を挿通させるようにしてもよく、この場合、仮固定用螺子の頭部を通すための大径部は長さ方向の任意の位置に形成すればよい。また、長孔から仮固定用螺子の挿通孔を形成することで、長孔の長さ内で、下方に位置するブラケット4の上壁41の螺子孔410(以下に述べる)との上下の位置合わせを容易に行うことができる。
ブラケット4の上壁41には、タップ加工によって、仮固定用螺子16が螺合する螺子孔(雌螺子)410が形成されている。図示の態様では、2つの螺子孔410が前後方向に間隔を存して形成されている。螺子孔410は、2つの螺子孔410の中間点が、側面視において、左右のブラケット4間に取り付けられた巻取シャフト3(中心)の直上に位置するように設けられる。
仮固定用螺子16の軸部は、固定ブラケット5の上壁51の長孔510、上側支持部材7のガイド溝72を通って下方に延びており、軸部下方部位に形成された雄螺子をブラケット4の上壁41の螺子孔410に螺合可能となっている。仮固定用螺子16の軸部をブラケット4の上壁41の螺子孔410に螺合させることで、巻取機構の可動部(ブラケット4及びブラケット4に連結されている要素)の前後方向の移動を規制する。巻取機構の可動部の前後方向のスライド移動を規制することで、その後の作業がやり易くなる。ブラケット4が前後方向に移動自在の状態では、メンテナンス作業の効率が悪い。なお、固定ブラケット5の上壁51の上方には、設計上、少なくとも仮固定用螺子16を締めることができる程度のスペースが設けられる。
仮固定用螺子16の軸部の雄螺子をブラケット4の上壁41の雌螺子410に螺合させた状態で、仮固定用螺子16を締めていくことで、仮固定用螺子16の軸部の回転に伴い、高さ位置が一定の仮固定用螺子16に対して、ブラケット4の上壁41が上方に移動するようになっており、巻取機構の可動部(ブラケット4及びブラケット4に連結されている要素)が上方に持ち上げられる(図15右下図の矢印参照)。
図15左下図に示すように、仮固定用螺子16の装着及び巻取機構の可動部の吊り上げは、巻取機構(ブラケット4、巻取シャフト3)が第1の位置にある状態(開口部全開時)で行う。開口部全開時には、巻取シャフト3上のシャッターカーテン2の巻径が最大であり、シャッターカーテン2の重量がほぼ巻取シャフト3の中心に作用する。2本の仮固定用螺子16を、巻取シャフト3の中心を挟んで前後方向に均等に配置することで、安定して巻取機構の可動部を吊り上げることができる。
左右のブラケット4を持ち上げることで、左右のブラケット4に固定されている要素、具体的には、防振ゴム8、固定プレート9、スライダ10、巻取シャフト3、シャッターカーテン2、開閉機が固定ブラケット5の上壁51から吊持され浮いた状態となり、これらを吊持する仮固定用螺子16及び固定ブラケット5の上壁51によってこれらの荷重が負担されるので、防振ゴム8、固定プレート9、スライダ10、スライドレール12に作用するシャッター荷重が除去される。下側スライド支持機構の上側要素(スライダ10)と下側要素(スライドレール12)との非接触状態を得るためには、巻取機構の可動部の持ち上げ寸法は僅かで十分であり、また、螺子機構を用いた持ち上げ量は僅かであるので、過度に持ち上げられてリニアガイド機構等に悪影響を与えることがない。
シャッター荷重が除去された状態で螺子S2を取り外すことで、ブラケット4の下壁42と防振ゴム8、固定用プレート9+スライダ10を取り外すことができ、防振ゴム8、固定用プレート9+スライダ10を長さ方向に引き抜いて取り外すことができる。螺子S3を取り外すことで、固定用プレート9からスライダ10を取り外すことができる。螺子S4を取り外すことで、支承体11からスライドレール12を取り外すことができる。
このように、仮固定用螺子16を用いて巻取機構の可動部を吊持することで、シャッターカーテン2や巻取シャフト3を取り外すこと無く、下側スライド支持機構の上側要素(防振ゴム8、固定プレート9、スライダ10)、下側要素(支承体11、スライドレール12)の一部あるいは全部を取り外して点検することができ、必要な場合(摩耗、経年劣化、変形等)には、その要素を交換したり、調整(例えば、変形姿勢となった防振ゴム8の形状・姿勢を整えたり、位置がずれた要素を適正位置に微調整したりすることが例示される)したりして、取り外した要素(及び交換した場合には交換品を含む)を組み立てることでメンテナンスを経た巻取機構が得られる。
2 シャッターカーテン
3 巻取シャフト
4 ブラケット(可動ブラケット)
41 上壁
42 下壁
5 固定ブラケット
51 上壁
52 下壁
6 振れ止めローラ(ガイドローラ)
7 上側支持部材
70 垂直辺(取付プレート)
71 水平辺(ガイドプレート)
72 ガイド溝
73 防振ゴム
8 防振ゴム
10 スライダ
12 スライドレール
3 巻取シャフト
4 ブラケット(可動ブラケット)
41 上壁
42 下壁
5 固定ブラケット
51 上壁
52 下壁
6 振れ止めローラ(ガイドローラ)
7 上側支持部材
70 垂直辺(取付プレート)
71 水平辺(ガイドプレート)
72 ガイド溝
73 防振ゴム
8 防振ゴム
10 スライダ
12 スライドレール
Claims (4)
- シャッターカーテンを巻き取り・繰り出す巻取シャフトと、
前記巻取シャフトの長さ方向両端部を回転可能に支持する左右の可動ブラケットと、
前記左右の可動ブラケットを往復動可能に支持する左右の固定ブラケットと、
を備えた可動式巻取機構であって、
前記固定ブラケットの下壁は前記可動ブラケットの下壁の下方に離間して位置しており、両下壁間には下側スライド支持機構が設けてあり、
前記下側スライド支持機構は、前記可動ブラケットの下壁の下側に設けた防振要素と、前記防振要素の下側に設けたスライダと、前記固定ブラケットの下壁の上側に設けたスライドレールと、を備え、前記防振要素によって振動が軽減された前記可動ブラケットを前記スライダと前記スライドレールとからなるリニアガイドが支持するようになっている、
可動式巻取機構。 - 前記固定ブラケットの上壁は前記可動ブラケットの上壁の上方に離間して位置しており、前記固定ブラケットの側壁の上方部位は、前記可動ブラケットの上壁の上方に延びており、
前記可動ブラケットの上壁と前記固定ブラケットの上側部位との間には上側スライド支持機構が設けてあり、
前記上側スライド支持機構は、前記可動ブラケットの上壁に水平姿勢で回転自在に装着されているガイドローラと、前記固定ブラケットの側壁の上方部位から水平に持ち出し状に設けたガイドプレートに形成した長孔状のガイド溝と、を備え、前記可動ブラケットの移動時に、前記ガイドローラが前記ガイド溝内を転動するようになっている、
請求項1に記載の可動式巻取機構。 - 前記ガイドプレートの基端側には垂直状の取付プレートが形成されており、
前記取付プレートと前記固定ブラケットの側壁の上方部位との間には、防振要素が設けてある、
請求項2に記載の可動式巻取機構。 - 前記下側スライド支持機構の防振要素は、前記可動ブラケットの下壁の下面全体に亘って延びる板状体である、
請求項1〜3いずれか1項に記載の可動式巻取機構。
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JP2016180667A JP6735194B2 (ja) | 2016-09-15 | 2016-09-15 | 可動式巻取機構 |
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JP2018044384A JP2018044384A (ja) | 2018-03-22 |
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-
2016
- 2016-09-15 JP JP2016180667A patent/JP6735194B2/ja active Active
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