JP6734207B2 - フレッティング疲労試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、棒状の試験片に生じるフレッティング疲労を試験する、フレッティング疲労試験装置に関する。
様々な機器において、構造部材同士が接触する部位で相対すべりが繰り返し生じると、表面に損傷が発生する。一般に、このような損傷が生じる現象をフレッティングという。フレッティングによる疲労では、接触面にフレッティングによる摩擦力と外部荷重による繰返し応力の両方が作用し、フレッティングを伴わない場合に比べて、構造部材の疲労強度が大きく低下する。そのため、構造部材の設計の際には、フレッティング疲労が大きな問題となる。
フレッティング疲労は、例えば、工作機械の工具取り付け部、軸の圧入部、各種継手などのように、相対運動を拘束することを目的とした連結部における接触面で生じることが多い。このような連結部には、様々な方向成分の外部荷重が作用し、それに伴い接触面の摩擦力の方向も変化する。そこで、構造部材に作用する外部荷重に応じて、フレッティング疲労強度を評価するための種々の方法が提案されている。
特許文献1には、試験片に軸方向荷重が付加される、フレッティング疲労試験装置が開示されている。また、特許文献2には、試験片に曲げ荷重が付加される、フレッティング疲労試験装置が開示されている。また、特許文献3には、試験片にねじり荷重が付加される、フレッティング疲労試験装置が開示されている。
実開平5−36349号公報 特開2015−81790号公報 特開2015−190874号公報
特許文献1〜3に記載の装置では、いずれも一方向に荷重を付加した状態でフレッティング疲労を評価している。すなわち、フレッティング疲労を評価する接触面の摩擦力が一方向である。しかしながら、実際に稼動する構造物には、様々な方向の荷重が同時に作用する。特に、棒状の部材には、曲げ荷重だけでなく、ねじり荷重が同時に作用する。よって、特許文献1〜3に記載の装置では、実際に稼動する構造物のフレッティング疲労を正確に評価することは難しい。
本発明の目的は、実際の稼動に近い状態で、フレッティング疲労を評価することが可能なフレッティング疲労試験装置を提供することである。
本発明は、軸が水平となるように配置された棒状の試験片の一端部に嵌合する嵌合治具と、前記嵌合治具を支持する固定治具と、前記軸に直交するように配置され、前記試験片の他端部に一端側が固定されるとともに、他端側に加振器が固定された荷重伝達部材と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、一端側が試験片の他端部に固定された荷重伝達部材の他端側を加振することで、荷重伝達部材を介して試験片にねじり荷重と曲げ荷重とを同時に繰り返し付加することができる。これにより、試験片にねじり荷重と曲げ荷重とが同時に作用するときのフレッティング疲労を評価することができる。よって、実際の稼動に近い状態で、フレッティング疲労を評価することができる。
フレッティング疲労試験装置の斜視図である。 図1のA−A断面図である。 図1をB方向から見た側面図である。 図1をB方向から見た側面図である。 荷重伝達部材の側面図である。 フレッティング疲労試験装置の斜視図である。 フレッティング疲労試験装置の斜視図である。 図6のC−C断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第1実施形態]
(フレッティング疲労試験装置の構成)
本実施形態によるフレッティング疲労試験装置は、棒状の試験片に生じるフレッティング疲労を試験するものである。
本発明の第1実施形態によるフレッティング疲労試験装置1は、斜視図である図1、および、図1のA−A断面図である図2に示すように、嵌合治具2と、嵌合治具2を支持する固定治具3と、を有している。ここで、試験片21は、軸が水平となるように配置される。嵌合治具2は、焼き嵌めや圧入により、試験片21の一端部に嵌合している。以下、試験片21と嵌合治具2とが嵌合する部分を嵌合部という。嵌合部は、フレッティング疲労の評価部位であり、試験片21と嵌合治具2との間に相対すべりが生じる部分である。
固定治具3は、基台4上に立てて設けられ、基台4に強固に固定されている。嵌合治具2と固定治具3とは、相対すべりが生じないように強固に固定されている。
また、フレッティング疲労試験装置1は、荷重伝達部材5と、加振器6と、を有している。荷重伝達部材5は、板状の部材であって、試験片21の軸に直交するように配置されている。また、荷重伝達部材5は、ほぼ水平方向に配置されている。荷重伝達部材5は、一端側から他端側にかけて上下方向の幅が漸減する形状にされている。荷重伝達部材5は、試験片21の他端部に一端側が固定されるとともに、自由端側である他端側に加振器6が固定されている。荷重伝達部材5と試験片21とは、相対すべりが生じないように強固に固定されている。
加振器6は、荷重伝達部材5の他端部の上部に固定されている。なお、加振器6が固定される位置はこれに限定されない。加振器6は、例えばアンバランスマス型の加振器であり、荷重伝達部材5の他端部に偏心荷重を付加することで、荷重伝達部材5の他端部を加振する。
上記の構成において、加振器6が荷重伝達部材5の他端部を加振すると、荷重伝達部材5を介して試験片21に曲げ荷重とねじり荷重とが同時に繰り返し付加される。その結果、フレッティング疲労の評価部位である嵌合部においては、試験片21と嵌合治具2との間に、曲げ方向の相対すべりと、ねじり方向の相対すべりとが生じる。
ここで、曲げ荷重は、曲げモーメントMbとして与えられ、ねじり荷重は、ねじりモーメントMtとして与えられる。これらモーメントの大きさは、加振器6の仕様(回転数、偏心量、偏心錘)により変更可能である。また、試験片21の中心軸と加振器6との距離Lを変更することによって、ねじりモーメントの大きさを変更可能である。また、嵌合治具2と荷重伝達部材5との間の距離bを変更することによって、曲げモーメントの大きさを変更可能である。
例えば、試験片21の一端部の直径D1を45mm、試験片21の中間部の直径D2を45mm、加振器6の錘による力Pを4000Nとした場合において、ねじり応力τを100MPa、曲げ応力σbを50MPaにそれぞれ設定した場合を考える。この場合には、ねじりモーメントT=P×L=πD1 3τ/16から、試験片21の中心軸と加振器6との距離LがL≒450mmとなり、曲げモーメントM=P×b=πD1 3σb/32から、嵌合治具2と荷重伝達部材5との間の距離bがb≒112mmとなるように、取付け位置をそれぞれ調整すればよい。
なお、距離Lや距離bの変更は、ねじりモーメントや曲げモーメントの大きさを個別に調整する場合に行われるが、両者を同時に調整する場合には、加振器6の内部に設けられた調整ウエイトの取付位置を変更することにより、偏心荷重を調整してモーメントを制御する。調整ウエイトの取付位置を変更することで、加振力自体が変化するため、両者を同時に調整することができる。よって、ねじりモーメントや曲げモーメントの大きさを個別に調整したい場合には、距離Lや距離bを個別に変更し、ねじりモーメントと曲げモーメントとの比率を揃えたい場合には、調整ウエイトの取付位置を変更すると、運用上有用である。
ここで、加振器6の振動数は、製品ごとに仕様として決まっている。そのため、試験片21に付加される曲げ荷重およびねじり荷重の周波数は、加振器6の仕様上の振動数となる。しかし、フレッティング疲労の試験において、周波数が高いと、嵌合部での摩擦発熱による温度上昇が問題になる場合がある。よって、周波数を低い値に調整しなければならない場合がある。また、フレッティング疲労試験装置1の共振点を外すために、加振器6の取付位置によっては、周波数を調整する必要がある場合がある。
そこで、本実施形態では、加振器6をインバータ制御している。これにより、加振器6の振動数を、加振器6の仕様上の振動数を上限値として、それ以下の任意の振動数に制御することができる。よって、試験片21に付加される曲げ荷重およびねじり荷重の周波数を低くすることができるので、嵌合部における温度上昇を抑制することができる。また、フレッティング疲労試験装置1の共振点を外すことができるので、フレッティング疲労試験装置1が共振するのを防止することができる。
ここで、嵌合治具2と固定治具3とは、相対すべりが生じないように強固に固定されている必要がある。そこで、図1をB方向から見た側面図である図3に示すように、嵌合治具2の形状は、円形ではなく、上下に水平面を有し、左右に垂直面を有する多角形(例えば八角形)にされている。なお、図3においては、嵌合治具2、固定治具3、および、基台4のみを図示している。
また、固定治具3は、嵌合治具2の下半分が嵌合する下部材3aと、嵌合治具2の上半分が嵌合する上部材3bとで構成されている。下部材3aと上部材3bとは、固定治具3の左右において、上下方向にボルトで締結される。下部材3aと上部材3bとで嵌合治具2を把持した状態で、下部材3aと上部材3bとの間には隙間が形成されている。
上記の構成において、下部材3aと上部材3bとを上下方向にボルトで締結すると、図1をB方向から見た側面図である図4に示すように、嵌合治具2の上下面に対して鉛直方向に面圧が付加される。また、下部材3aおよび上部材3bが内側に向かって弾性変形することで、嵌合治具2の左右面に対して水平方向に面圧が付加される。これにより、嵌合治具2と固定治具3とを強固に固定して、相対すべりが生じないようにすることができる。なお、図4においては、固定治具3、および、基台4のみを図示している。
また、試験片21と荷重伝達部材5とは、相対すべりが生じないように強固に固定されている必要がある。そこで、図2に示すように、試験片21は、嵌合治具2に嵌合する一端部の直径D1よりも、荷重伝達部材5が固定される他端部の直径D3の方が大きくされている。これにより、荷重伝達部材5から試験片21の他端部に大きな面圧を付加することができるので、試験片21の他端部を強固に把持することができる。
また、荷重伝達部材5の側面図である図5に示すように、荷重伝達部材5は、試験片21の他端部の左面及び下面に当接する主部材5aと、試験片21の他端部の右面及び上面に当接する副部材5bとで構成されている。主部材5aと副部材5bとは、荷重伝達部材5の上側において、左右方向にボルトで締結されるとともに、荷重伝達部材5の側方において、上下方向にボルトで締結される。主部材5aと副部材5bとで試験片21の他端部を把持した状態で、主部材5aと副部材5bとの間には隙間が形成されている。
上記の構成において、主部材5aと副部材5bとを左右方向にボルトで締結すると、試験片21の他端部の左右面に対して面圧が付加される。また、主部材5aと副部材5bとを上下方向にボルトで締結すると、試験片21の他端部の上下面に対して面圧が付加される。また、2つのボルトでそれぞれ締結することで、主部材5aおよび副部材5bが内側に向かって弾性変形する。これにより、試験片21の他端部の上下面及び左右面に対してそれぞれ面圧が付加される。これにより、試験片21と荷重伝達部材5とを強固に固定して、相対すべりが生じないようにすることができる。
以上のように、本実施形態のフレッティング疲労試験装置1によれば、一端側が試験片21の他端部に固定された荷重伝達部材5の他端側を加振することで、荷重伝達部材5を介して試験片21にねじり荷重と曲げ荷重とを同時に繰り返し付加することができる。これにより、試験片21にねじり荷重と曲げ荷重とが同時に作用するときのフレッティング疲労を評価することができる。よって、実際の稼動に近い状態で、フレッティング疲労を評価することができる。
また、フレッティング疲労試験装置1は、図1に示すように、第1レーザー変位計(試験片側測定手段)7と、コントローラ8と、メモリ12と、を有している。第1レーザー変位計7は、試験片21の他端部に固定された荷重伝達部材5の一端部に、荷重伝達部材5の上方からレーザー光を照射することで、荷重伝達部材5の一端部の鉛直方向の変位を測定する。なお、第1レーザー変位計7は、試験片21の上方から試験片21の他端部にレーザー光を照射することで、試験片21の他端部の鉛直方向の変位を測定してもよい。コントローラ(試験片側算出手段)8は、第1レーザー変位計7の測定結果から、嵌合治具2に対する試験片21の曲げ方向のすべり量を算出する。
嵌合治具2に対して試験片21が曲げ方向にすべると、試験片21の他端部、および、荷重伝達部材5の一端部の高さが変化する。よって、試験片21の他端部、または、荷重伝達部材5の一端部の鉛直方向の変位を測定すれば、嵌合治具2に対する試験片21の曲げ方向のすべり量を算出することができる。そして、このすべり量から、曲げ荷重が作用するときのフレッティング疲労を好適に評価することができる。
コントローラ(試験片側停止手段)8は、加振器6に電気的に接続されており、第1レーザー変位計7が測定する変位量が所定値以上になると、加振器6を停止させる。本実施形態において、所定値は、加振初期の変位量の2倍である。
荷重伝達部材5を加振しつづけると、試験片21に亀裂が生じ、ひいては試験片21が破断して加振器6が周囲に飛んでいく危険性がある。そこで、第1レーザー変位計7が測定する変位量が所定値以上になると、加振器6を停止させることで、安全性を確保することができる。
また、コントローラ(試験片側運転状況算出手段)8は、加振器6を停止させるまでに加振器6が加振した回数、および、加振器6を停止させるまでの経過時間の少なくとも一方を算出する。メモリ(試験片側記憶手段)12は、コントローラ8が算出した回数および経過時間の少なくとも一方を記憶する。これにより、試験開始から加振器6を停止させるまでの運転状況を把握することができる。
また、フレッティング疲労試験装置1は、第2レーザー変位計(加振器側測定手段)9を有している。第2レーザー変位計9は、加振器6の上方から加振器6にレーザー光を照射することで、加振器6の鉛直方向の変位を測定する。なお、第2レーザー変位計9は、荷重伝達部材5の上方から荷重伝達部材5の他端部にレーザー光を照射することで、荷重伝達部材5の他端部の鉛直方向の変位を測定してもよい。コントローラ(加振器側算出手段)8は、第2レーザー変位計9の測定結果から、嵌合治具2に対する試験片21のねじれ方向のすべり量を算出する。
嵌合治具2に対して試験片21がねじれ方向にすべると、荷重伝達部材5の他端部、および、加振器6の高さが変化する。よって、荷重伝達部材5の他端部、または、加振器6の鉛直方向の変位を測定すれば、嵌合治具2に対する試験片21のねじれ方向のすべり量を算出することができる。そして、このすべり量から、すべり荷重が作用するときのフレッティング疲労を好適に評価することができる。
コントローラ(加振器側停止手段)8は、第2レーザー変位計9が測定する変位量が所定値以上になると、加振器6を停止させる。本実施形態において、所定値は、加振初期の変位量の2倍である。
荷重伝達部材5を加振しつづけると、試験片21に亀裂が生じ、ひいては試験片21が破断して加振器6が周囲に飛んでいく危険性がある。そこで、第2レーザー変位計9が測定する変位量が所定値以上になると、加振器6を停止させることで、安全性を確保することができる。
また、コントローラ(加振器側運転状況算出手段)8は、加振器6を停止させるまでに加振器6が加振した回数、および、加振器6を停止させるまでの経過時間の少なくとも一方を算出する。メモリ(加振器側記憶手段)12は、コントローラ8が算出した回数および経過時間の少なくとも一方を記憶する。これにより、試験開始から加振器6を停止させるまでの運転状況を把握することができる。
なお、第1レーザー変位計7および第2レーザー変位計9の代わりに、ひずみゲージや接触式の変位計を用いてもよい。
また、フレッティング疲労試験装置1は、斜視図である図6に示すように、ケース13で全体が囲まれている。ケース13は、開閉可能な扉14を複数有している。即ち、ケース13の前面及び後面に扉14aをそれぞれ有しているとともに、ケース13の両側面及び天面に一対の扉14bをそれぞれ有している。
扉14aは開き戸であり、扉14aが回動されることで前面や後面が開閉される。一方、扉14bは折れ戸であり、一対の扉14bが中央から両側に向かって折り畳まれることで、側面や天面が開かれ、一対の扉14bが両側から中央に向かって広げられることで、側面や天面が閉じられる。図6においては、ケース13の前面に設けられた扉14aと、ケース13の右側面に設けられた一対の扉14bとが、それぞれ開いた状態を図示している。
ケース13には、扉14の開閉を検知する開閉センサ(検知手段)15が、扉14毎に設けられている。複数の開閉センサ15の各々からの信号は、図1に示すコントローラ(加振器制御手段)8に入力される。
コントローラ8は、複数の開閉センサ15のいずれかが、扉14が開いていることを検知した場合に、加振器6が動作しないように制御する。試験片21を取り付ける作業中に誤って加振器6を動作させてしまった場合や、加振器6が動作している最中にフレッティング疲労試験装置1に接触してしまった場合には、往復運動するフレッティング疲労試験装置1に巻き込まれる危険性がある。そこで、フレッティング疲労試験装置1の全体をケース13で囲い、複数の扉14がすべて閉じていなければ加振器6が動作しないようにする。これにより、試験片21を取り付ける作業中に加振器6が動作することがなく、また、加振器6が動作している最中に、フレッティング疲労試験装置1に触れるために扉14を開けると、加振器6が自動停止されるので、フレッティング疲労試験装置1への巻き込まれに対する安全性を確保することができる。
なお、フレッティング疲労試験装置1をケース13で完全に覆わなくても、駆動部分に手が届かない範囲(駆動部分から概ね1mの範囲)がケース13で囲われていれば、ケース13に開口部があってもよい。また、扉14はケース13の底面を除いた5面の全てに設けられている必要はなく、例えば前面と右側面だけに設けられていてもよい。また、扉14は開き戸や折れ戸に限定されず、引き戸など、どのようなものであってもよい。
(効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るフレッティング疲労試験装置1によると、一端側が試験片21の他端部に固定された荷重伝達部材5の他端側を加振することで、荷重伝達部材5を介して試験片21にねじり荷重と曲げ荷重とを同時に繰り返し付加することができる。これにより、試験片21にねじり荷重と曲げ荷重とが同時に作用するときのフレッティング疲労を評価することができる。よって、実際の稼動に近い状態で、フレッティング疲労を評価することができる。
また、第1レーザー変位計7で試験片21の他端部、または、荷重伝達部材5の一端部の鉛直方向の変位を測定した結果から、嵌合治具2に対する試験片21の曲げ方向のすべり量を算出する。嵌合治具2に対して試験片21が曲げ方向にすべると、試験片21の他端部、および、荷重伝達部材5の一端部の高さが変化する。よって、試験片21の他端部、または、荷重伝達部材5の一端部の鉛直方向の変位を測定すれば、嵌合治具2に対する試験片21の曲げ方向のすべり量を算出することができる。そして、このすべり量から、曲げ荷重が作用するときのフレッティング疲労を好適に評価することができる。
また、第1レーザー変位計7が測定する変位量が所定値以上になると、加振器6を停止させる。荷重伝達部材5を加振しつづけると、試験片21に亀裂が生じ、ひいては試験片21が破断して加振器6が周囲に飛んでいく危険性がある。そこで、第1レーザー変位計7が測定する変位量が所定値以上になると、加振器6を停止させることで、安全性を確保することができる。
また、第2レーザー変位計9で荷重伝達部材5の他端部、または、加振器6の鉛直方向の変位を測定した結果から、嵌合治具2に対する試験片21のねじれ方向のすべり量を算出する。嵌合治具2に対して試験片21がねじれ方向にすべると、荷重伝達部材5の他端部、および、加振器6の高さが変化する。よって、荷重伝達部材5の他端部、または、加振器6の鉛直方向の変位を測定すれば、嵌合治具2に対する試験片21のねじれ方向のすべり量を算出することができる。そして、このすべり量から、すべり荷重が作用するときのフレッティング疲労を好適に評価することができる。
また、第2レーザー変位計9が測定する変位量が所定値以上になると、加振器6を停止させる。荷重伝達部材5を加振しつづけると、試験片21に亀裂が生じ、ひいては試験片21が破断して加振器6が周囲に飛んでいく危険性がある。そこで、第2レーザー変位計9が測定する変位量が所定値以上になると、加振器6を停止させることで、安全性を確保することができる。
また、フレッティング疲労試験装置1の全体をケース13で囲い、扉14が閉じていなければ加振器6が動作しないようにする。試験片21を取り付ける作業中に誤って加振器6を動作させてしまった場合や、加振器6が動作している最中にフレッティング疲労試験装置1に接触してしまった場合には、往復運動するフレッティング疲労試験装置1に巻き込まれる危険性がある。そこで、扉14が閉じていなければ加振器6が動作しないようにする。これにより、試験片21を取り付ける作業中に加振器6が動作することがなく、また、加振器6が動作している最中に、フレッティング疲労試験装置1に触れるために扉14を開けると、加振器6が自動停止されるので、フレッティング疲労試験装置1への巻き込まれに対する安全性を確保することができる。
[第2実施形態]
(フレッティング疲労試験装置の構成)
次に、本発明の第2実施形態に係るフレッティング疲労試験装置201について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。本実施形態のフレッティング疲労試験装置201が第1実施形態のフレッティング疲労試験装置1と異なる点は、斜視図である図7、および、図7のC−C断面図である図8に示すように、ベアリング11を介して試験片21の端部を支持する支持台10を取り外し可能に有している点である。
試験片21は、荷重伝達部材5が固定される他端部から嵌合治具2とは反対側に延びる延長部21aを有している。支持台10は、基台4に対して取り外し可能に、基台4上に立てて設けられ、基台4に強固に固定されている。支持台10は、ベアリング11を介して試験片21の延長部21aの端部を支持する。これにより、試験片21の他端側における鉛直方向および水平方向の変位が拘束される。
上記の構成において、加振器6が荷重伝達部材5の他端部を加振すると、荷重伝達部材5を介して試験片21にねじり荷重のみが繰り返し付加される。その結果、フレッティング疲労の評価部位である嵌合部においては、試験片21と嵌合治具2との間に、主にねじり方向の相対すべりが生じる。
なお、支持台10を設けたとしても、嵌合治具2と荷重伝達部材5との間の距離b1、および、荷重伝達部材5と支持台10との間の距離b2が長いと、試験片21に曲げモーメントが作用する。そこで、曲げモーメントが作用しないようにするためには、b1<D2、b2<D3となるように設定することが望ましい。ここで、D3は、試験片21の他端部および延長部21aの直径である。
例えば、試験片21の一端部の直径D1、中間部の直径D2、他端部および延長部21aの直径D3をそれぞれ45mm、加振器6の錘による力Pを4000Nとした場合において、ねじり応力τを100MPaとし、発生する曲げ応力σbを5%(5MPa)以下にする場合には、以下のようにb1、b2を設定する。両端固定はりの中央に集中荷重を受けるときの曲げモーメントMは、M=P×b/8で表わされる。よって、M=P×b/8<πD1 3σb/32から、b<89mmとなる。すなわち、簡易的に試験片21の各直径よりも狭い間隔(b1<D2、b2<D3)となるように設定すれば、曲げ応力を少なくともねじり応力の5%以下にすることが可能となる。
(効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るフレッティング疲労試験装置201によると、試験片21の延長部21aの端部を、ベアリング11を介して支持することで、荷重伝達部材5の他端側を加振した際に、荷重伝達部材5を介して試験片21にねじり荷重のみを繰り返し付加することができる。これにより、ねじり荷重のみが作用するときのフレッティング疲労を評価することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1,201 フレッティング疲労試験装置
2 嵌合治具
3 固定治具
3a 下部材
3b 上部材
4 基台
5 荷重伝達部材
5a 主部材
5b 副部材
6 加振器
7 第1レーザー変位計(試験片側測定手段)
8 コントローラ(試験片側算出手段、試験片側停止手段、試験片側運転状況算出手段、加振器側算出手段、加振器側停止手段、加振器側運転状況算出手段、加振器制御手段)
9 第2レーザー変位計(加振器側測定手段)
10 支持台
11 ベアリング
12 メモリ(試験片側記憶手段、加振器側記憶手段)
13 ケース
14 扉
15 開閉センサ(検知手段)
21 試験片
21a 延長部

Claims (9)

  1. 軸が水平となるように配置された棒状の試験片の一端部に嵌合する嵌合治具と、
    前記嵌合治具を支持する固定治具と、
    前記軸に直交するように配置され、前記試験片の他端部に一端側が固定されるとともに、他端側に加振器が固定された荷重伝達部材と、
    を有することを特徴とするフレッティング疲労試験装置。
  2. 前記試験片は、前記荷重伝達部材が固定される他端部から前記嵌合治具とは反対側に延びる延長部を有し、
    ベアリングを介して前記延長部の端部を支持する支持台を取り外し可能に有することを特徴とする請求項1に記載のフレッティング疲労試験装置。
  3. 前記試験片の他端部、または、前記荷重伝達部材の一端部の鉛直方向の変位を測定する試験片側測定手段と、
    前記試験片側測定手段の測定結果から、前記嵌合治具に対する前記試験片の曲げ方向のすべり量を算出する試験片側算出手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のフレッティング疲労試験装置。
  4. 前記試験片側測定手段が測定する変位量が所定値以上になると、前記加振器を停止させる試験片側停止手段をさらに有することを特徴とする請求項3に記載のフレッティング疲労試験装置。
  5. 前記試験片側停止手段が前記加振器を停止させるまでに前記加振器が加振した回数、および、前記試験片側停止手段が前記加振器を停止させるまでの経過時間の少なくとも一方を算出する試験片側運転状況算出手段と、
    前記試験片側運転状況算出手段が算出した前記回数および前記経過時間の少なくとも一方を記憶する試験片側記憶手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項4に記載のフレッティング疲労試験装置。
  6. 前記荷重伝達部材の他端部、または、前記加振器の鉛直方向の変位を測定する加振器側測定手段と、
    前記加振器側測定手段の測定結果から、前記嵌合治具に対する前記試験片のねじれ方向のすべり量を算出する加振器側算出手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフレッティング疲労試験装置。
  7. 前記加振器側測定手段が測定する変位量が所定値以上になると、前記加振器を停止させる加振器側停止手段をさらに有することを特徴とする請求項6に記載のフレッティング疲労試験装置。
  8. 前記加振器側停止手段が前記加振器を停止させるまでに前記加振器が加振した回数、および、前記加振器側停止手段が前記加振器を停止させるまでの経過時間の少なくとも一方を算出する加振器側運転状況算出手段と、
    前記加振器側運転状況算出手段が算出した前記回数および前記経過時間の少なくとも一方を記憶する加振器側記憶手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項7に記載のフレッティング疲労試験装置。
  9. 開閉可能な扉を有するケースで全体が囲まれており、
    前記扉の開閉を検知する検知手段と、
    前記扉が開いていることを前記検知手段が検知した場合に、前記加振器が動作しないように制御する加振器制御手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のフレッティング疲労試験装置。
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