JP6732125B2 - ブレーキライニング - Google Patents

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Description

この発明は、電動モータなどの回転機器のブレーキに使用されるブレーキライニングに関するものである。
従来、エレベータの巻上機などの回転機器におけるブレーキは、回転するディスクに対して、ばねの力によって押し当てられるブレーキライニングまたはブレーキパッドを有する。ライニングがディスクに押し当てられることによって、ディスクは静止状態を保持される。ディスクを制動しない場合、またはディスクの静止状態を保持しない場合には、ばねの力より大きい電磁力によって、ライニングは、ディスクから引き離される。ライニングにおいては、制動力を安定に保つことが求められる。
特許文献1に記載されたブレーキパッドでは、ディスクに対するパッドの摩擦係数を安定に保つために、パッドの中央部および縁部は、それぞれ材質が異なる摩擦材で構成されている。使用時の温度に変化が生じた場合には、パッドの形状を凸形状から凹形状へと変化させる。これによって、ディスクに対するパッドの接触を安定に保ち、温度によるパッドの摩擦係数の変動を抑制している。
また、特許文献2に記載されたディスクブレーキでは、ピストンは、ディスクに対して、パッドを押圧しており、ディスクに対して押圧されるパッドの面圧に応じて、ディスクの表面粗さが変化されている。すなわち、ディスクに対するパッドの面圧が高い部分では、ディスクの表面粗さを大きくし、パッドの面圧が低い部分では、ディスクの表面粗さを小さくされている。その結果、パッドに対する面内でのディスクの摩擦係数の変化は小さくなるようにされている。
特開平8−135698号公報 実開昭61−6039号公報
ブレーキライニングに、所定の制動トルクを得るためには、ディスクに対するライニングの接触面積をある程度以上確保する必要がある。通常は、出荷前に、制動トルクが所定の値以上になるまでディスクおよびライニングを摺合せる。特許文献1に記載されたブレーキパッドでは、温度による摩擦係数の変化を抑制している。また、特許文献2に記載されたディスクブレーキでは、面内での摩擦係数の変化を抑制している。特許文献1のブレーキパッドおよび特許文献2のディスクブレーキのいずれの場合も、制動力を安定に保つことができる。しかしながら、ライニングおよびディスクの加工誤差が大きい場合には、摺合せの工程が長くなり、生産性が低下するという問題点があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ブレーキライニングの制動力を安定に保ちつつ、摺合せの工程を短縮できるブレーキライニングを提供することを目的とするものである。
この発明によるブレーキライニングは、制動部材を制動し、第1の領域と、制動部材に対する接触面圧が、第1の領域における接触面圧より低い、第2の領域とを有し、第2の領域における表面粗さは、第1の領域における表面粗さより大きい
このようにすることによって、接触面圧が低い第2の領域において、制動部材に対するブレーキライニングの接触面積を大きくすることができる。そのため、制動トルクを大きくすることができる。また、接触面積を大きくすることによって、短時間でブレーキライニングおよび制動部材の摺合せを行うことができる。
これにより、ブレーキライニングの制動力を安定に保ちつつ、摺合せの工程を短縮できるブレーキライニングを提供することができる。
この発明の実施の形態1によるライニングを備えたブレーキを搭載したエレベータの巻上機の概略側面図である。 ライニングがディスクに接触している場合の概略図である。 ライニングにおいてディスクに対する接触面圧の分布を示す図である。 実施の形態1によるライニングの表面状態を示す模式図である。 図4におけるV−V線に沿った模式的な断面図である。 実施の形態1の変形例によるライニングの模式的な断面図である。 実施の形態1の変形例によるライニングの模式的な断面図である。 実施の形態1の変形例によるライニングの模式的な断面図である。 実施の形態1の変形例によるライニングの模式的な断面図である。 実施の形態1の変形例によるライニングの模式的な断面図である。 実施の形態2におけるライニング周辺の構成を示す模式図である。 図11のライニングの表面状態を示す模式図である。 実施の形態3によるライニングの表面状態を示す模式図である。 実施の形態3の変形例によるライニングの模式的な断面図である。 実施の形態4によるライニングの表面状態を示す模式図である。 図15におけるXVI−XVI線に沿った断面図である。
以下、この発明のブレーキライニングの実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において、同一もしくは相当部分は同一符号で示し、重複する説明は省略する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるブレーキライニングを備えたブレーキを搭載したエレベータの巻上機の概略側面図である。
図1に示すように、巻上機50は、円筒形の巻上機本体51を備えている。巻上機本体51には、回転する回転軸52が貫通しており、巻上機本体51の両端から突出している。回転軸52は、巻上機本体51内にある、磁石である回転子53および電磁コイルである固定子54の作用によって、回転する。巻上機本体51の片側には、回転軸52の回転を止めるブレーキ60が設けられている。ブレーキ60は、制動部材としてのディスク20を備えている。円盤状のディスク20は、回転軸52の片側に取り付けられている。ディスク20の外周側には、ディスク20を両面から挟むように、ブレーキライニングとしてのライニング10が設けられている。ライニング10は、摩擦材および結合剤からなる樹脂製で長方形の平板である。ライニング10において、ディスク20と反対側には、金属製で円柱形の押付部材30が設けられている。また、ブレーキ60は、ブレーキ駆動部61を備えている。ブレーキ駆動部61は、信号を送ることによって、押付部材30を動作させる。この信号によって、押付部材30は、ライニング10を、ディスク20の両面から押付ける。これによって、ディスク20の回転を止められ、回転軸52は停止する。また、回転軸52において、ディスク20と反対側には、図示しないロープがかけられるシーブ55が設けられている。
図2は、図1におけるライニング10周辺の拡大図である。ディスク20は、ライニング10によって挟まれている。ライニング10において、ディスク20と接している側と反対側には、金属製の裏板31が設けられている。裏板31およびライニング10は、金属製の押付部材30によって、ディスク20に押付けられている。押付部材30による押付力は、押付部材30から裏板31およびライニング10に向かって、破線で示されるように、角度θで及ぶ。角度θは、おおむね45度である。
図3は、ディスク20に対する、ライニング10の接触面圧の分布を示している。押付部材30は断面が円形である。したがって、図3に示すように、ハッチングで示した中心部の円形領域41は、押付部材30が押付けられており、ディスク20に対するライニング10の接触面圧は高い。一方、円形領域41の外側にある周辺領域42では、円形領域41から離れるにしたがって、ディスク20に対するライニング10の接触面圧は低くなる。
図4は、ライニング10の表面状態を示す模式図である。ライニング10の長手方向の中央側には、表面粗さRaが小さい低表面粗さ域1が設けられている。また、ライニング10において、長手方向の両端側には、表面粗さRaが大きい高表面粗さ域2が設けられている。高表面粗さ域2の表面粗さRa2は、低表面粗さ域1の表面粗さRa1より大きい。図4においては、線の間隔の粗密によって、表面粗さRaの大きさを示している。線の間隔が比較的広い方が、表面粗さRaが小さい。すなわち、線の間隔が広い領域が、低表面粗さ域1である。一方、線の間隔が狭い領域が、高表面粗さ域2である。低表面粗さ域1は第1の領域を、高表面粗さ域2は第2の領域を、それぞれ構成する。
図5は、図4におけるV−V線に沿った模式的な断面図である。図5において、低表面粗さ域1における粗さ波形の振幅の中心の高さRm1は、高表面粗さ域2における粗さ波形の振幅の中心の高さRm2と、ほぼ等しい。
ライニング10の作用について、図2〜図4を用いて説明する。
図2に示すように、ライニング10は、ディスク20に押付けられている。これにより、ライニング10およびディスク20の間に摩擦が生じ、ディスク20の回転は止められる。
以下に、図3および図4における領域の対応関係を説明する。
まず、図3における、ディスク20に対するライニング10の接触面圧が高い円形領域41においては、図4に示すように、ライニング10において、表面粗さRaが小さい低表面粗さ域1が設けられている。この円形領域41においては、接触面圧が高いため、ディスク20に対するライニング10の接触面積は大きく、制動トルクは大きい。
一方、図3における、ディスク20に対するライニング10の接触面圧が低い周辺領域42においては、ディスク20に対するライニング10の接触面積は小さく、制動トルクは減少する場合がある。この周辺領域42に対応する領域には、図4に示すように、ライニング10において、表面粗さRaが大きい高表面粗さ域2が設けられている。
周辺領域42に対応する高表面粗さ域2においては、表面粗さRa2が大きくされることによって、低い接触面圧で接触しても、突起が塑性変形する。そのため、ディスク20に対するライニング10の接触面積を大きくすることができる。その結果、高表面粗さ域2において、制動トルクを大きくすることができる。これにより、安定した制動力を確保することができる。
以上のことから、接触面圧が低い周辺領域42において、表面粗さRaが大きい高表面粗さ域2が設けられることによって、ディスク20に対するライニング10の接触面積を大きくすることができる。その結果、周辺領域42において、制動トルクを大きくすることができ、安定した制動力を確保することができる。
通常のブレーキの製造においては、ライニング10の加工直後では、ライニング10をディスク20に押付けた場合に、ディスク20に対するライニング10の接触面積は小さく、制動力は安定しない。このため、ブレーキを出荷する前には、ディスク20を所定の速度で回転させた状態で、ライニング10をディスク20に押付けて、ライニング10およびディスク20を摺合せる作業が行われる。このようにすることで、接触面積を大きくする。所定の制動トルクが得られるまで、摺合せは行われ、その後、ブレーキは出荷される。加工直後において、ディスク20に対するライニング10の接触面積が大きい方が、摺合せ時間は短い。したがって、周辺領域42に、高表面粗さ域2を設けることによって、摺合せ時間は短くなる。
このように、実施の形態1によるライニング10では、低表面粗さ域1と、ディスク20に対する接触面圧が、低表面粗さ域1における接触面圧より低い、高表面粗さ域2とを有し、高表面粗さ域2における表面粗さは、低表面粗さ域1における表面粗さと異なっている。
これにより、ブレーキライニングの制動力を安定に保ちつつ、摺合せの工程を短縮できるブレーキライニングを提供することができる。
高表面粗さ域2における表面粗さRa2は、低表面粗さ域1における表面粗さRa1より大きい。ライニング10の両端部の高表面粗さ域2においては、ディスク20に対するライニング10の接触面圧は低い。この高表面粗さ域2において、表面粗さRa2を大きくすることによって、低い接触面圧で接触しても、突起が塑性変形する。そのため、ディスク20に対するライニング10の接触面積を大きくすることができる。その結果、ライニング10の両端部においても、制動トルクを大きくすることができる。これにより、安定した制動力を確保することができる。また、短時間の摺合せ作業においても、ライニング10をほぼ全領域にわたってディスク20と接触させることができる。これにより、摺合せ工程を短縮することができる。
第1の領域である低表面粗さ域1における粗さ波形の振幅の中心の高さRm1は、第2の領域である高表面粗さ域2における粗さ波形の振幅の中心の高さRm2とほぼ等しい。このようにすることにより、接触面圧が低い高表面粗さ域2における接触面積を大きくすることができる。これにより、ブレーキライニングの制動力を安定に保ちつつ、摺合せの工程を短縮できるブレーキライニングを提供することができる。
ライニング10は、押付部材30によって、ディスク20に押付けられ、押付部材30に押付けられた領域の周辺領域42におけるライニング10の表面粗さは、押付部材30に押付けられた円形領域41におけるライニング10の表面粗さより大きい。そのため、周辺領域42に対応する高表面粗さ域2における表面粗さを大きくすることによって、接触面積を大きくすることができる。これにより、ブレーキライニングの制動力を安定に保ちつつ、摺合せの工程を短縮できるブレーキライニングを提供することができる。
図6は、実施の形態1の変形例によるライニングの模式的な断面図である。図6に示すライニング11においては、低表面粗さ域1における振幅の中心の高さRm1が、高表面粗さ域2における振幅の中心の高さRm2より小さい。接触面圧の差が大きい場合には、このように、低表面粗さ域1の振幅の中心の高さRm1を、高表面粗さ域2の振幅の中心の高さRm2より小さくなるようにする。このようにすることで、高表面粗さ域2において、ディスク20に対するライニング11の接触面積を、より大きくすることができる。これにより、高表面粗さ域2および低表面粗さ域1における接触面積の差を、さらに小さくすることができる。
図7は、実施の形態1の変形例によるライニングの模式的な断面図である。図7に示すライニング12においては、低表面粗さ域1が円形である。図2に示したライニング10では、低表面粗さ域1がライニング10の長辺の端部にも及んでいる。押付部材30の断面が円形の場合には、接触面圧によっては、図7に示すように、ライニング12において、低表面粗さ域1を円形にしてもよい。これにより、ライニング12の長辺部分でも接触面積を大きくすることができるので、安定した制動力を得ることができる。
図8は、実施の形態1の変形例によるライニングの模式的な断面図である。図8に示すライニング13においては、低表面粗さ域1が楕円形状である。図2に示したライニング10、および図6に示したライニング12では、成型時にライニング表面全体を高表面粗さ域2と同等の粗さに加工しておき、その後、例えば、低表面粗さ域1を研磨して、ライニング10または12を得ることができる。したがって、加工の方法によっては、図8に示すライニング13のように、低表面粗さ域1の形状が楕円形になる場合がある。しかしながら、この場合においても、長辺側端部における接触面積を大きくすることができるので、安定した制動力を確保することができる。
図9は、実施の形態1の変形例によるライニングの模式的な断面図である。図9に示すライニング14においては、低表面粗さ域1は、角が丸い長方形である。押付部材30の断面形状が四角形の場合には、低表面粗さ域1の形状を、四角形が基本である形状にしてもよい。例えば、図9に示すように、角の丸い長方形とすることができる。このようにすることによって、ディスク20との初期当りが良好で、所望の制動トルクを得られることできる。このように、低表面粗さ域1の形状を、押付部材30の形状に応じて変化させる。これによって、中心部での接触面積を大きくすることができる。
図10は、実施の形態1の変形例によるライニングの模式的な断面図である。図10に示すライニング15においては、低表面粗さ域1の四隅に高表面粗さ域2が設けられている。通常、ライニング10の形状が四角形の場合には、ディスク20に対するライニング10の接触面圧は、ライニング10の四隅で小さくなる。したがって、ディスク20の形状によらず、接触面積を大きくするためには、図10に示すように、ライニング15の四隅に高表面粗さ域2を設けてもよい。これにより、接触面積を増やして、安定な制動力を得ることができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2によるブレーキライニングについて図11および図12を用いて説明する。実施の形態2では、制動部材であるディスクに対して、ブレーキライニングが片側の面からのみ押し当てられる。
図11は、実施の形態2におけるブレーキライニング周辺の構成を示す模式図である。図11に示すように、ディスク20に対して、ブレーキライニングとしてのライニング16は、ディスク20の片側にのみ設けられている。
図12は、図11のブレーキライニングの表面状態を示す模式図である。図12に示すように、ライニング16においては、上部半分に低表面粗さ域1が設けられ、下部半分に高表面粗さ域2が設けられている。
ライニング16がディスク20に押し当てられた場合には、ディスク20は端部20aにおいて、大きく変形する場合がある。この場合には、端部20aにおいて、ディスク20に対するライニング16の接触面圧が低下する。したがって、接触面圧が低下するライニング16の下部に、高表面粗さ域2が設けられることによって、接触面積を大きくすることができる。これにより、制動力を安定に保つことができる。
また、ディスク20が変形する場合には、摺合せの工程が長くなり、歩留りが低下することがある。しかしながら、高表面粗さ域2を設けておくことによって、短時間で接触面積を大きくでき、短時間で性能の良いライニングを得ることができる。
ライニング16が、ディスク20と接触する場合、ディスク20において、変形する量が他の領域より大きい端部20aにおけるライニング10の表面粗さは、他の領域におけるライニング10の表面粗さより大きい。ディスク20が変形する量が大きい端部20aにおいては、ディスク20に対するライニング16の接触面積が小さい。端部20aにおける表面粗さを大きくすることによって、接触面積を大きくすることができる。これにより、ブレーキライニングの制動力を安定に保ちつつ、摺合せの工程を短縮できるブレーキライニングを提供することができる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3によるブレーキライニングについて図13および図14を用いて説明する。実施の形態3では、ブレーキライニングの表面粗さの変化に加えて、硬さに差異を設けている。
図13は、実施の形態3によるブレーキライニングの表面状態を示す模式図である。図13において、ブレーキライニングとしてのライニング17の長手方向の両端側には、表面粗さが大きく、柔らかい、高粗さ低硬さ域4が設けられている、両端側の高粗さ低硬さ域4に挟まれた中央側には、表面粗さが小さく、硬い、低粗さ高硬さ域3が設けられている。硬さの違いは、例えば、部分的に加熱を施すことで作製することができる。低粗さ高硬さ域3は第1の領域を、高粗さ低硬さ域4は第2の領域を、それぞれ構成する。
ライニングの中央側および両端側において、接触面圧の差が大きい場合には、表面粗さの調整だけでは、両端側における接触面積を十分に大きくできない場合がある。この場合、両端側における接触面圧が低い領域において、表面粗さRaを大きくすることによって接触面積を大きくする作用に加え、ライニングの材料を柔らかくすることによって、ライニングを変形しやすくして接触面積を大きくする作用を利用する。このように、ディスク20に対するライニング17の接触面圧の面内における差異が大きい場合においても、両端側の接触面積をさらに大きくして、制動力を確保することができる。
また、図13に示したライニング17を用いることによって、例えば、ライニング17およびディスク20の加工面の仕上げを粗くすることができる。これにより、ライニング17の加工時間を短縮し、ブレーキの製造コストを低減することができる。
第2の領域である高粗さ低硬さ域4における硬さは、第2の領域である低粗さ高硬さ域3における硬さより柔らかい。このようにすることによって、高粗さ低硬さ域4において、ディスク20に対するライニング17の接触面積をさらに大きくすることができる。これにより、ブレーキライニングの制動力を安定に保ちつつ、摺合せの工程を短縮できるブレーキライニングを提供することができる。
図14は、実施の形態3の変形例によるライニングの模式的な断面図である。図14に示すライニング18においては、下部半分に高粗さ低硬さ域4が設けられ、上部半分に低粗さ高硬さ域3が設けられている。図14に示したライニング18は、例えば、図11で説明したように、ディスク20に対して、ライニング18がディスク20の片側にのみ設けられている場合に用いられる。ディスク20の変形量が大きい場合であっても、図14に示すように、変形量が大きい端部20aに対応して、高粗さ低硬さ域4を設けることによって、接触面積を大きくすることができるため、安定した制動力を確保することができる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4によるブレーキライニングについて図15および図16を用いて説明する。実施の形態4では、ブレーキライニングの摩耗粉を排出する溝が設けられている。
図15は、実施の形態4によるブレーキライニングの表面状態を示す模式図である。図16は、図15におけるXVI−XVI線に沿った断面図である。図15に示したライニング19は、図10に示したライニング15において、低表面粗さ域1に、摩耗粉排出用溝9が2つ設けられたものである。摩耗粉排出用溝9は、ライニング19の短辺側を横断する凹部である。ライニング19は、ブレーキライニングを構成する。
エレベータにおいては、停電などの非常時において、制動部材が回転中にライニングを押し当てて制動する場合がある。エレベータの仕様によっては、非常時のディスク20とライニング19とが接触することによって、摩耗粉が発生する場合がある。この場合、摩耗粉がライニング19およびディスク20の接触面に侵入すると、制動力を安定に保つことが困難になる場合がある。摩耗粉排出用溝9を設けておくことによって、ライニング19に摩耗粉が発生した場合においては、摩耗粉排出用溝9を通して、摩耗粉は速やかに排出される。したがって、接触面に摩耗粉は侵入しない。これにより、安定した制動力を保つことができる。
実施の形態4によるライニング19は、発生する摩耗粉を排出する摩耗粉排出用溝9を備えている。そのため、摩耗粉が発生した場合においても、速やかに排出され、ライニング19およびディスク20の接触面に摩耗粉は侵入しない。これにより、安定した制動力を保つことができる。
1 低表面粗さ域(第1の領域)、2 高表面粗さ域(第2の領域)、3 低粗さ高硬さ域(第1の領域)、4 高粗さ低硬さ域(第2の領域)、9 摩耗粉排出用溝、10,11,12,13,14,15,16,17,18,19 ライニング(ブレーキライニング)、20 ディスク(制動部材)、20a 端部(変形する量が大きい領域)、30 押付部材。

Claims (6)

  1. 制動部材を制動するブレーキライニングであって、
    第1の領域と、
    前記制動部材に対する接触面圧が、第1の領域における接触面圧より低い、第2の領域とを有し、
    前記第2の領域における表面粗さは、
    前記第1の領域における表面粗さより大きいブレーキライニング。
  2. 前記第1の領域における粗さ波形の振幅の中心の高さは、
    前記第2の領域における粗さ波形の振幅の中心の高さ以下である請求項1に記載のブレーキライニング。
  3. 前記第2の領域における硬さは、
    前記第1の領域における硬さより柔らかい請求項1に記載のブレーキライニング。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載のブレーキライニングであって、
    前記ブレーキライニングは、押付部材によって、前記制動部材に押付けられ、
    前記押付部材に押付けられた領域の周辺領域における前記ブレーキライニングの表面粗さは、前記押付部材に押付けられた領域における前記ブレーキライニングの表面粗さより大きいブレーキライニング。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載のブレーキライニングであって、
    前記ブレーキライニングが、前記制動部材と接触する場合、
    前記制動部材において、変形する量が他の領域より大きい領域における前記ブレーキライニングの表面粗さは、前記他の領域における前記ブレーキライニングの表面粗さより大きいブレーキライニング。
  6. 発生する摩耗粉を排出する摩耗粉排出用溝を、さらに備える請求項1からのいずれか1項に記載のブレーキライニング。
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