JP6730800B2 - 油性化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、油性化粧料に関する。
口紅等の油性化粧料では、美しい仕上がりや、滑らかな感触を得るため、種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、特定のアシル化セルロース誘導体と、エステル油及び炭化水素油を特定の割合で組み合わせた油性化粧料が、滑らかな感触が持続することが記載されている。また、特許文献2には、特定のアシル化セルロース誘導体、シリコーン油剤、エステル油を含有する油性化粧料が、透明感と光沢に優れ、滑らかな感触が持続することが記載され、特許文献3には、特定のアシル化セルロース誘導体、非イオン性親水基を有するシリコーンを含有する油性化粧料が、美しい化粧仕上がりの持続性に優れ、滑らかな感触が持続することが記載されている。
特開2010−100612号公報 特開2011−79746号公報 特開2011−173818号公報
アシル化セルロース誘導体を含有する油性化粧料は、滑らかな感触に優れるものの、べたつきや、耐水性の点で課題があった。
本発明者らは、特定のアシル化セルロース誘導体と、液状のエステル油及び有機シリコーン樹脂を、特定の割合で組み合わせて用いれば、滑らかな感触に優れるとともに、べたつきがなく、耐水性が改善された油性化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)主鎖にセルロース骨格を有し、全水酸基の45〜95mol%が基−O-M-R(MはCH2又はカルボニル基C=Oを示し、Rは炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す)で置換されているセルロース誘導体 0.1〜50質量%、
(B)25℃で液状のエステル油 0.1〜50質量%、
(C)有機シリコーン樹脂 0.01〜25質量%
を含有する油性化粧料に関する。
本発明の油性化粧料は、塗布時にごわつきやつっぱり感、べたつきなどを感じず、唇や皮膚などが滑らかであり、塗布直後及び長時間経過後においても、水濡れに強く、塗布直後の仕上がりが持続するものである。また、発色も良好である。
本発明で用いる成分(A)のセルロース誘導体は、主鎖にセルロース骨格を有するものであれば限定されないが、原料セルロース誘導体としては、セルロースを含むほか、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロース等の短鎖アシル化セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等の短鎖アルキルエーテル化セルロース、ヒドロキシアルキル基、グリセリルエーテル基、(モノ)アルキルグリセリルエーテル基で変性されたセルロースが好ましい。より具体的には、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グリセリルセルロース、メチルグリセリルセルロース等が挙げられる。
更には、成分(A)のセルロース誘導体の製造原料のセルロース誘導体としては、以下の構成単位を有するものが好ましい。
Figure 0006730800
(式中、R'は炭素数2〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、nはグルコース単位当たりのR'Oの平均付加モル数が0.1〜10となる数を示す)
当該構成単位において、R'としては、直鎖又は分岐鎖の炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく、更には、エチレン基及びプロピレン基がより好ましい。またnとしては、グルコース単位当たりのR'Oの平均付加モル数が0.3〜5となる数が好ましく、0.5〜4.5となる数がより好ましく、1〜4となる数が更に好ましい。
原料セルロース誘導体の好ましいものとしては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられ、ヒドロキシプロピルセルロースがより好ましい。
また、原料セルロース誘導体の質量平均分子量(Mw)は、油剤への溶解性、及び感触の点から、好ましくは1万〜400万、より好ましくは10万〜300万、更に好ましくは30万〜200万である。
成分(A)のセルロース誘導体は、原料セルロース誘導体の水酸基の置換基である基−O−M−R中、MはCH2又はカルボニル基C=Oを示し、Rは炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基である。
(i)直鎖のアルキル基としては、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドトリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、ヘプタトリアコンチル基、オクタトリアコンチル基、ノナトリアコンチル基及びテトラコンチル基が挙げられる。
(ii)分岐鎖のアルキル基としては、メチルペンチル基、メチルヘキシル基、メチルヘプチル基、メチルオクチル基、メチルノニル基、メチルウンデシル基、メチルヘプタデシル基、エチルヘキサデシル基、メチルオクタデシル基、プロピルペンタデシル基、2−ヘキシルデシル基、2−オクチルドデシル、2−ヘプチルウンデシル基、2−デシルテトラデシル基、2−ドデシルヘキサデシル基、2−テトラデシルオクタデシル基、2−ヘキサデシルイコシル基等が挙げられる。
(iii)直鎖のアルケニル基としては、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、イコセニル、ヘンイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ペンタコセニル、ヘキサコセニル、ヘプタコセニル、オクタコセニル等が挙げられる。
(iv)分岐鎖のアルケニル基としては、イソトリデセニル、イソオクタデセニル、イソトリアコンテニル、2−ブチルオクテニル、2−ヘキシルデセニル、2−オクチルドデセニル、2−デシルテトラデセニル、2−ドデシルヘキサデセニル等が挙げられる。
これらのうち、油性化粧料の塗布時の滑らかさ付与の観点から、直鎖アルキル基が好ましい。また、伸ばしやすさ、密着性の良さから、炭素数9〜21が好ましく、炭素数11〜17がより好ましく、炭素数15が更に好ましい。
水酸基の基−O−M−R置換率は、油剤への溶解性を高め、うるおい感やすべり性に優れる点から、45mol%以上であり、48mol%以上が好ましく、51mol%以上がより好ましく、顔料の分散性を高める点から、95mol%以下であり、94mol%以下が好ましく、92mol%以下がより好ましい。また、水酸基の基−O−M−R置換率は、45〜95mol%であり、48〜94mol%が好ましく、51〜92mol%がより好ましい。
水酸基は、適度に残留していることが、使用感、顔料分散性の点から好ましく、5mol%以上が好ましく、6mol%以上がより好ましく、8mol%以上がさらに好ましく、55mol%以下が好ましく、52mol%以下がより好ましく、49mol%以下がさらに好ましい。また、水酸基の残留率は、5〜55mol%が好ましく、6〜52mol%がより好ましく、8〜49mol%がさらに好ましい。
成分(A)のセルロース誘導体の質量平均分子量は、油成分への溶解性、滑らかな感触が持続する点から、10万以上が好ましく、20万以上がより好ましく、30万以上が更に好ましく、50万以上がより更に好ましく、500万以下が好ましく、400万以下がより好ましく、300万以下が更に好ましく、200万以下がより更に好ましい。
なお、質量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(クロロホルム溶媒、直鎖ポリスチレンを標準として定められた較正曲線、屈折率検出器を用いる)測定によって求められるものである。
成分(A)のセルロース誘導体は、原料セルロース誘導体と、炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有する酸ハライドとを反応させ、原料セルロース誘導体の全水酸基の45〜95mol%を置換することにより製造される。
また、MがCH2であるものは、塩基存在下に、セルロース誘導体と対応するアルキルハライドあるいはアルキルメシラート等のスルホン酸エステルを反応させることによって製造することができる。主鎖がセルロース骨格からなるものは、アセチルセルロースのエステル交換反応(アシドーリシス)によっても得ることができる。この方法によれば、水酸基の残留量が極めて低いセルロースエステル誘導体が得られる。
具体的には、ヒドロキシエチルセルロースラウリン酸エステル、ヒドロキシエチルセルロースミリスチン酸エステル、ヒドロキシエチルセルロースパルミチン酸エステル、ヒドロキシエチルセルロースステアリン酸エステル、ヒドロキシエチルセルロースベヘン酸エステル;ヒドロキシプロピルセルロースラウリン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースミリスチン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースステアリン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースベヘン酸エステル;ヒドロキシエチルメチルセルロースラウリン酸エステル、ヒドロキシエチルメチルセルロースミリスチン酸エステル、ヒドロキシエチルメチルセルロースパルミチン酸エステル、ヒドロキシエチルメチルセルロースステアリン酸エステル、ヒドロキシエチルメチルセルロースベヘン酸エステル;ヒドロキシプロピルメチルセルロースラウリン酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースミリスチン酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースパルミチン酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアリン酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースベヘン酸エステル等が挙げられる。中でも、ヒドロキシプロピルセルロースラウリン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースミリスチン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースステアリン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースベヘン酸エステルが好ましく、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステルがより好ましい。
成分(A)のセルロース誘導体は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、うるおい感や塗布時のすべり性に優れる点から、全組成中に0.1質量%以上であり、0.2質量%以上が好ましく、0.4質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下であり、30質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.1〜50質量%であり、0.2〜30質量%が好ましく、0.4〜10質量%がより好ましく、1〜5質量%がさらに好ましい。
本発明で用いる成分(B)のエステル油は、25℃で液状のものである。25℃で液状とは、流動性を有するもので、ペースト状のものも含まれる。
かかるエステル油としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、酢酸トコフェロール、モノイソステアリン酸ジグリセリル等が挙げられる。
これらのうち、成分(A)や(C)との相溶性に優れる点から、分岐鎖を有するエステル油が好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、モノイソステアリン酸ジグリセリルがより好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリルがさらに好ましい。
成分(B)のエステル油は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、成分(A)や(C)との相溶性に優れ、塗布時にごわつきやつっぱり感、べたつきを抑制し、唇や皮膚などが滑らかな点から、全組成中に0.1質量%以上であり、2質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、16質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下であり、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、34質量%以下がさらに好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.1〜50質量%であり、2〜45質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましく、16〜34質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、成分(A)や(C)との相溶性に優れ、塗布時にごわつきやつっぱり感、べたつきを抑制し、唇や皮膚などが滑らかな点から、0.003以上が好ましく、0.005以上がより好ましく、0.01以上がさらに好ましく、0.04以上がよりさらに好ましく、5以下が好ましく、2以下がより好ましく、0.3以下がさらに好ましく、0.23以下がよりさらに好ましい。また、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、0.003〜5が好ましく、0.005〜2がより好ましく、0.01〜0.3がさらに好ましく、0.04〜0.23がよりさらに好ましい。
本発明で用いる成分(C)の有機シリコーン樹脂は、化粧料を唇や皮膚などに対して均一に付着させ、密着性を向上させることができる。通常化粧料に用いられるものであればいずれのものも使用することができ、例えば、トリメチルシロキシケイ酸、フッ素変性シリコーン樹脂等が挙げられる。
成分(C)のうち、成分(C−1)トリメチルシロキシケイ酸としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、シロキサン構造を主骨格とした架橋構造を持つ化合物で、[(CH33SiO1/2X[SiO2Y(Xは1〜3、Yは0.5〜8)で表されるものが好ましい。
成分(C−1)トリメチルシロキシケイ酸は、使用感と化粧持ちの点から、質量平均分子量が1000〜10000のものが好ましく、2000〜9000のものがより好ましく、3000〜6000のものがさらに好ましい。また、その性状は、25℃で液状、ガム状、ペースト状、固体状などのいずれでも良いが、得られる化粧持ちの観点から、固体状のものが好ましい。また、配合性の観点から、溶剤によって希釈された溶液や分散液であること、または、事前に混合して得られる溶液や分散液の状態で使用することも可能である。希釈又は分散させる溶剤としては、ジメチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、揮発性のジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンがより好ましい。なお、揮発性とは、35〜87℃の引火点を有するものである。
成分(C−1)の市販品としては、予め溶剤に溶解させたもので、KF−7312J(固形分50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、KF−9021(50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)、X21−5249(50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)(以上、信越化学工業社製)、SS4267(35%ジメチルポリシロキサン溶液)、SR1000(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、BY11−018(30%シクロペンタシロキサン溶液)(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、BELSIL TMS 803(Wacker Chemie AG社製)等を使用することができる。
成分(C)のうち、成分(C−2)フッ素変性シリコーン樹脂としては、一般式(1)
1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜8の炭化水素基、フェニル基、水酸基又は一般式−R2−Rf(R2は炭素数2〜6の2価のアルキレン基を示し、Rfは炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示す)であって、水酸基及び一般式−R2−Rfを必須とする官能基から任意に選ばれ、aは平均数で1.0≦a≦1.8である)
で表される構造を有するものが好ましい。
フッ素変性シリコーン樹脂は、皮膚や粉体に対する付着性の点から、分子内にシラノール基を有し、シラノール基中のOH基の割合が、樹脂質量に対して0.1〜5質量%であるのが好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
成分(C−2)は、25℃で固体のものが好ましく、配合性の観点から、溶剤によって希釈された溶液や分散液であること、または、事前に混合して得られる溶液や分散液の状態で使用することも可能である。希釈又は分散させる溶剤としては、環状シリコーン、ジメチルポリシロキサン等に溶解して使用するのが好ましい。環状シリコーンとしては、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)及びデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)から選ばれる1種以上に溶解して用いるのが好ましい。
このようなフッ素変性シリコーン樹脂としては、INCI名「トリフルオロプロピルジメチル/トリメチルシロキシシリケート(Trifluoropropyldimethyl/Trimethylsiloxysilicate)」である、XS66−B8226、XS66−C1191、XS66−B8636(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等の市販品を用いることができる。
成分(C)としては、化粧料を唇や皮膚などに対して均一に付着させ、密着性を向上させる点、また、耐水性に優れる点から、フッ素変性シリコーン樹脂が好ましい。
成分(C)の有機シリコーン樹脂は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、化粧料を唇や皮膚などに対して均一に付着させ、密着性を向上させる点、また、耐水性に優れる点から、全組成中に0.01質量%以上であり、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%がさらに好ましく、25質量%以下であり、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に0.01〜25質量%であり、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましく、1〜10質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、塗布時にごわつきやつっぱり感、べたつきを抑制し、唇や皮膚が滑らかであり、塗布直後及び長時間経過後においても、水濡れに強く、色持ちが良く発色が良好な点から、0.03以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.10以上がさらに好ましく、0.12以上がよりさらに好ましく、5以下が好ましく、3以下がより好ましく、2以下がさらに好ましく、1以下がよりさらに好ましい。また、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、0.03〜5が好ましく、0.05〜3がより好ましく、0.10〜2がさらに好ましく、0.12〜1がよりさらに好ましい。
本発明の油性化粧料は、さらに、(D)25℃で液状の炭化水素油を含有することができ、塗布時にごわつきやつっぱり感、べたつきを抑制することができる。25℃で液状とは、流動性を有するもので、ペースト状のものも含まれる。
炭化水素油としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、流動パラフィン、軽質流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー、水添ポリイソブテン、ポリブテン、スクワラン、スクワレン、n−オクタン、n−ヘプタン、シクロヘキサン等が挙げられる。
これらのうち、水添ポリイソブテン、ポリブテン、スクワラン、スクワレンが好ましく、水添ポリイソブテン、スクワランがより好ましい。
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、塗布時にごわつきやつっぱり感、べたつきを抑制する観点から、全組成中15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、28質量%以上がよりさらに好ましく、65質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましく、55質量%以下がさらに好ましく、48質量%以下がよりさらに好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中15〜65質量%が好ましく、20〜60量%がより好ましく、25〜55質量%がさらに好ましく、28〜48質量%がよりさらに好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(D)の質量割合(D)/(C)は、塗布時にごわつきやつっぱり感、べたつきを抑制し、唇や皮膚などが滑らかであり、塗布直後及び長時間経過後においても、水濡れに強く、色移りしにくく、発色が良好な点から、0.5以上が好ましく、1以上がより好ましく、2以上がさらに好ましく、5以上がよりさらに好ましく、50以下が好ましく、30以下がより好ましく、20以下がさらに好ましく、18以下がさらに好ましい。また、成分(C)に対する成分(D)の質量割合(D)/(C)は、0.5〜50が好ましく、1〜30がより好ましく、2〜20がさらに好ましく、5〜18がさらに好ましい。
さらに、本発明の油性化粧料は、25℃で固形のワックスを含有することができる。
25℃で固形のワックスとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス;フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素;カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ライスワックス、木ロウ、サンフラワーワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、鯨ロウ等の動物性ワックス;シリコーンワックス、合成ミツロウ等の合成ワックス;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸等の脂肪酸;高級アルコール及びこれらの誘導体などが挙げられる。
さらに、本発明の油性化粧料は、粉体を含有することができる。かかる粉体としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、体質顔料、着色顔料、光輝性顔料等を用いることができる。
体質顔料としては、例えば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、マイカ、合成マイカ、ガラスフレーク、合成金雲母、カオリン、クレー、ベントナイト、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機顔料及びこれらの複合粉体が挙げられる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;更にカーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β−カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素などが挙げられる。
光輝性顔料としては、雲母、合成金雲母、ガラス、シリカ、アルミナ等の板状粉体等の表面を酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、有機顔料等の着色剤で被覆したものなど、及びポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミ蒸着末、ポリエチレンテレフタレート・金蒸着積層末などの、フィルム原反を任意形状に断裁したものなどを用いることができる。
これらの粉体は、通常の方法により、撥水処理、撥水・撥油化処理等の各種表面処理を施したものを用いることもできる。
粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、全組成中に0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。また、粉体の含有量は、全組成中に0.01〜20質量%が好ましく、0.05〜10質量%がより好ましい。
さらに、本発明の油性化粧料は、前記成分以外に、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、成分(B)及び(D)以外の油性成分、界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、成分(A)及び(C)以外の高分子化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、染料、香料、色材、防汚剤、保湿剤、水等を含有することができる。
本発明の油性化粧料は、通常の方法により製造することができ、その剤型としては、固形、半固形、ゲル、液状等のいずれでも良い。
本発明の油性化粧料は、油剤を連続相とする化粧料であり、皮膚、口唇、睫毛、爪、毛髪に使用され、好ましくは、口唇に使用される。口紅、リップグロス、リップライナー等の口唇化粧料;マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、チークカラー、ファンデーション、コンシーラー等のメイクアップ化粧料;クリーム、乳液、美容液、マッサージ剤、デオドラント、サンスクリーン、育毛剤、ヘアカラー、ヘアワックス、ヘアフォームなどとすることができる。中でも、口紅、リップグロス、リップライナーから選ばれる口唇化粧料として好適である。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
<1>次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)主鎖にセルロース骨格を有し、全水酸基の45〜95mol%が基−O-M-R(MはCH2又はカルボニル基C=Oを示し、Rは炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す)で置換されているセルロース誘導体 0.1〜50質量%、
(B)25℃で液状のエステル油 0.1〜50質量%、
(C)有機シリコーン樹脂 0.01〜25質量%
を含有する油性化粧料。
<2>成分(A)のセルロース誘導体において、原料セルロース誘導体が、好ましくは、以下の構成単位
Figure 0006730800
(式中、R'は炭素数2〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し、nはグルコース単位当たりのR'Oの平均付加モル数が0.1〜10となる数を示す)
を有するものであって、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースがより好ましく、ヒドロキシプロピルセルロースが更に好ましい前記<1>記載の油性化粧料。
<3>成分(A)において、原料セルロース誘導体の水酸基の置換基である基−O−M−RのRが、好ましくは、炭素数9〜21の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であって、炭素数11〜17がより好ましく、炭素数15が更に好ましい前記<1>又は<2>記載の油性化粧料。
<4>成分(A)において、水酸基の基−O−M−R置換率が、好ましくは、48mol%以上であって、51mol%以上がより好ましく、94mol%以下が好ましく、92mol%以下がより好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の油性化粧料。
<5>成分(A)において、水酸基の残留率は、好ましくは、5mol%以上が好ましく、6mol%以上がより好ましく、8mol%以上がさらに好ましく、55mol%以下が好ましく、52mol%以下がより好ましく、49mol%以下がさらに好ましい前記<1>〜<4>のいずれか1記載の油性化粧料。
<6>成分(A)のセルロース誘導体の質量平均分子量が、好ましくは、10万以上であって、20万以上がより好ましく、30万以上が更に好ましく、50万以上がより更に好ましく、500万以下が好ましく、400万以下がより好ましく、300万以下が更に好ましく、200万以下がより更に好ましい前記<1>〜<5>のいずれか1記載の油性化粧料。
<7>成分(A)が、好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロースラウリン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースミリスチン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースステアリン酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースベヘン酸エステルであって、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステルがより好ましい前記<1>〜<6>のいずれか1記載の油性化粧料。
<8>成分(A)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.2質量%以上であって、0.4質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、30質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<7>のいずれか1記載の油性化粧料。
<9>成分(B)のエステル油が、好ましくは、分岐鎖を有するエステル油であって、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、モノイソステアリン酸ジグリセリルがより好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリルがさらに好ましい前記<1>〜<8>のいずれか1記載の油性化粧料。
<10>成分(B)の含有量が、好ましくは、全組成中に2質量%以上であって、10質量%以上がより好ましく、16質量%以上がさらに好ましく、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、34質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の油性化粧料。
<11>成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、好ましくは、0.003以上であって、0.005以上がより好ましく、0.01以上がさらに好ましく、0.04以上がよりさらに好ましく、5以下が好ましく、2以下がより好ましく、0.3以下がさらに好ましく、0.23以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<10>のいずれか1記載の油性化粧料。
<12>成分(C)の有機シリコーン樹脂が、好ましくは、(C−1)トリメチルシロキシケイ酸であって、シロキサン構造を主骨格とした架橋構造を持つ化合物で、[(CH33SiO1/2X[SiO2Y(Xは1〜3、Yは0.5〜8)で表されるものがより好ましい前記<1>〜<11>のいずれか1記載の油性化粧料。
<13>(C−1)トリメチルシロキシケイ酸が、好ましくは、質量平均分子量が1000〜10000のものであって、2000〜9000のものがより好ましく、3000〜6000のものがさらに好ましい前記<12>記載の油性化粧料。
<14>成分(C)の有機シリコーン樹脂が、好ましくは、(C−2)フッ素変性シリコーン樹脂であって、一般式(1)
1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜8の炭化水素基、フェニル基、水酸基又は一般式−R2−Rf(R2は炭素数2〜6の2価のアルキレン基を示し、Rfは炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示す)であって、水酸基及び一般式−R2−Rfを必須とする官能基から任意に選ばれ、aは平均数で1.0≦a≦1.8である)
で表される構造を有するものがより好ましい前記<1>〜<11>のいずれか1記載の油性化粧料。
<15>(C−2)フッ素変性シリコーン樹脂が、好ましくは、分子内にシラノール基を有し、シラノール基中のOH基の割合が、樹脂質量に対して0.1〜5質量%であって、0.5〜5質量%がより好ましい前記<14>記載の油性化粧料。
<16>成分(C)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%がさらに好ましく、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<15>のいずれか1記載の油性化粧料。
<17>成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、好ましくは、0.03以上であって、0.05以上がより好ましく、0.10以上がさらに好ましく、0.12以上がよりさらに好ましく、5以下が好ましく、3以下がより好ましく、2以下がさらに好ましく、1以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<16>のいずれか1記載の油性化粧料。
<18>さらに、(D)25℃で液状の炭化水素油を含有することができ、炭化水素油としては、水添ポリイソブテン、ポリブテン、スクワラン、スクワレンが好ましく、水添ポリイソブテン、スクワランがより好ましい前記<1>〜<17>のいずれか1記載の油性化粧料。
<19>成分(D)の含有量が、好ましくは、全組成中15質量%以上であって、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、28質量%以上がよりさらに好ましく、65質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましく、55質量%以下がさらに好ましく、48質量%以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<18>のいずれか1記載の油性化粧料。
<20>成分(C)に対する成分(D)の質量割合(D)/(C)が、好ましくは、0.5以上であって、1以上がより好ましく、2以上がさらに好ましく、5以上がよりさらに好ましく、50以下が好ましく、30以下がより好ましく、20以下がさらに好ましく、18以下がさらに好ましい前記<18>又は<19>記載の油性化粧料。
<21>さらに、25℃で固形のワックスを含有する前記<1>〜<20>のいずれか1l記載の油性化粧料。
<22>さらに、粉体を含有し、粉体は、体質顔料、着色顔料、光輝性顔料が好ましい前記<1>〜<21>のいずれか1記載の油性化粧料。
<23>粉体の含有量が、好ましくは、全組成中に0.01質量%以上であって、0.05質量%以上がより好ましく、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい前記<1>〜<22>のいずれか1記載の油性化粧料。
<24>口唇化粧料である前記<1>〜<23>のいずれか1記載の油性化粧料。
製造例1(セルロース誘導体1の製造)
窒素下トルエン、メチルエチルケトン混合溶媒中50℃で、57.8g(0.165mol)のヒドロキシプロピルセルロース(セルニーM;日本曹達社製)に、94g(1.01mol)の3−メチルピリジンを加えて溶解させる。85.1g(0.31mol)の塩化パルミトイルを0.5時間かけて滴下する。その後50℃で5時間反応させ、エタノール中で沈殿させて精製し、乾燥させると、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステルが得られた。(質量平均分子量150万、平均アシル置換度は全水酸基の60mol%)
(質量平均分子量の測定)
重合体の平均分子量(Mw)は、日立L−6000型高速液体クロマトグラフィーを使用し、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。溶離液流路ポンプは日立L−6000、検出器はショーデックスRI SE−61示差屈折率検出器、カラムはGMHHR−Hをダブルに接続したものを用いた。サンプルは、溶離液で0.5g/100mLの濃度に調整し、20μLを用いた。溶離液には、1mmol/LのN,N‐ジメチルドデシルアミン(ファーミンDM20、花王社製)のクロロホルム溶液を使用した。カラム温度は40℃で、流速は1.0mL/分で行った。
(平均アシル(エステル)置換度の測定)
H-NMRにおいて、エステル化されたセルロースのカルボニル基の隣のメチン基のプロトンは、5ppm付近に現れ、セルロースの6員環酸素の隣のプロトンとセルロースの水酸基の隣のメチレン基の合計が3.5ppm付近に現れる。その積分値から算出した。
製造例2(セルロース誘導体2の製造)
窒素下トルエン、メチルエチルケトン混合溶媒中50℃で、57.8g(0.165mol)のヒドロキシプロピルセルロース(セルニーM;日本曹達社製)に、231.2g(2.46mol)の3−メチルピリジンを加えて溶解させる。122.5g(0.44mol)の塩化パルミトイルを0.5時間かけて滴下する。その後50℃で5時間反応させ、エタノール中で沈殿させて精製し、乾燥させると、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステルが得られた。(質量平均分子量100万、平均アシル置換度は全水酸基の80mol%)
製造例3(セルロース誘導体3の製造)
窒素下トルエン、メチルエチルケトン混合溶媒中50℃で、57.8g(0.165mol)のヒドロキシプロピルセルロース(セルニーM;日本曹達社製)に、232.8g(2.5mol)の3−メチルピリジンを加えて溶解させる。300.0g(1.09mol)の塩化パルミトイルを0.5時間かけて滴下する。その後50℃で5時間反応させ、エタノール中で沈殿させて精製し、乾燥させると、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステルが得られた。(質量平均分子量87万、平均アシル置換度は全水酸基の90mol%)
製造例4(セルロース誘導体4の製造)
窒素下トルエン、メチルエチルケトン混合溶媒中50℃で、57.8g(0.165mol)のヒドロキシプロピルセルロース(セルニーM;日本曹達社製)に、93.8g(1mol)の3−メチルピリジンを加えて溶解させる。47.6g(0.17mol)の塩化パルミトイルを0.5時間かけて滴下する。その後50℃で5時間反応させ、エタノール中で沈殿させて精製し、乾燥させると、ヒドロキシプロピルセルロースパルミチン酸エステルが得られた。(質量平均分子量75万、平均アシル置換度は全水酸基の30mol%)
実施例1〜10、比較例1〜3
表1に示す組成の口紅を製造し、塗布直後のごわつきのなさ、塗布直後のつっぱり感のなさ、塗布直後のべたつきのなさ、塗布直後、唇をすり合わせたときの滑らかさ、塗布4時間後の発色の良さ、塗布直後及び塗布4時間後の耐水性を評価した。結果を表1に併せて示す。
(製造方法)
色材以外の基剤原料を加熱溶解して均一に混合した。これに色材原料を加え、加熱状態でディスパーザーにて均一に分散させ、脱泡した後、容器に流し込んで、口紅を得た。
(評価方法)
(1)塗布直後のごわつきのなさ(官能評価):
専門パネラー10名により、各口紅を唇へ塗布し、5分後のごわつきのなさを官能評価した。結果を、良好である(ごわつきがない)と評価したパネラーの人数で示した。
(2)塗布直後のつっぱり感のなさ(官能評価):
専門パネラー10名により、各口紅を唇へ塗布し、5分後のつっぱり感のなさを官能評価した。結果を、良好である(つっぱり感がない)と評価したパネラーの人数で示した。
(3)塗布直後のべたつきのなさ(官能評価):
専門パネラー10名により、各口紅を唇へ塗布し、5分後のべたつきのなさを官能評価した。結果を、良好である(べたつきがない)と評価したパネラーの人数で示した。
(4)塗布直後、唇をすり合わせたときの滑らかさ(官能評価):
専門パネラー10名により、各口紅を唇へ塗布し、5分後に唇をすり合わせたときの滑らかさを官能評価した。結果を、良好である(滑らかである)と評価したパネラーの人数で示した。
(5)塗布4時間後の発色の良さ(官能評価):
専門パネラー10名により、各口紅を唇へ塗布し、4時間経過後、発色の良さを官能評価した。結果を、良好である(発色が良い)と評価したパネラーの人数で示した。
(6)塗布直後及び4時間後の耐水性(官能評価):
各口紅を唇へ塗布した後、唇が濡れている状態での色の持ちを評価した。
専門パネラー10名により、各口紅を唇へ塗布し、5分後及び4時間経過後に、20℃の水を入れたカップで水を飲み、唇上での色の持ちを官能評価した。結果を、良好である(色が残りやすい)と評価したパネラーの人数で示した。
Figure 0006730800

Claims (8)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)主鎖にセルロース骨格を有し、全水酸基の45〜95mol%が基−O-M-R(MはCH2又はカルボニル基C=Oを示し、Rは炭素数3〜40の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す)で置換されているセルロース誘導体 0.1〜50質量%、
    (B)25℃で液状のエステル油 0.1〜50質量%、
    (C)トリメチルシロキシケイ酸又はフッ素変性シリコーン樹脂の少なくともいずれか 0.01〜25質量%
    を含有する油性化粧料。
  2. 成分(A)において、Rが炭素数9〜21の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基である請求項1記載の油性化粧料。
  3. 成分(A)において、水酸基の残留率が5〜55mol%である請求項1又は2記載の油性化粧料。
  4. 成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、0.03〜5である請求項1〜3のいずれか1項記載の油性化粧料。
  5. 成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.003〜5である請求項1〜4のいずれか1項記載の油性化粧料。
  6. 成分(C)が、トリメチルシロキシケイ酸である請求項1〜5のいずれか1項記載の油性化粧料。
  7. 成分(C)が、フッ素変性シリコーン樹脂である請求項1〜5のいずれか1項記載の油性化粧料。
  8. 口唇化粧料である請求項1〜のいずれか1項記載の油性化粧料。
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