JP6729060B2 - 光コネクタフェルール及び光コネクタフェルールの偏心測定方法 - Google Patents

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本発明は、光コネクタフェルールに関する。
特許文献1には、複数本の光ファイバ同士をまとめて接続する多芯光コネクタに用いられるフェルールが開示されている。このフェルールは、複数本の光ファイバ心線を保持するための複数の孔と、複数本の光ファイバ心線の先端部と当接して該先端部の位置決めを行う内面と、端面において内面の前方に設けられた凹部と、凹部に一体形成されたレンズとを備える。
米国特許第2012/0093462号明細書
光コネクタフェルールにおいて、光ファイバ保持孔の偏心(中心軸線の位置の偏り)は、光結合効率の低下を招く重要な問題である。光ファイバ保持孔が前端面に達している(すなわち光ファイバが前端面において露出する)光コネクタフェルールにおいては、前方から観察することにより、光ファイバ保持孔の偏心を容易に知ることができる。しかしながら、例えば特許文献1に記載されたもののように、光ファイバ保持孔の前方にレンズが配置されている場合、光ファイバ保持孔の観察をレンズが妨げるので、樹脂の収縮等による光ファイバ保持孔の偏心を知ることが困難となる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、光ファイバ保持孔の前方にレンズ構造が設けられた場合であっても、光ファイバ保持孔の偏心を容易に知ることができる光コネクタフェルールを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る光コネクタフェルールは、樹脂製の光コネクタフェルールであって、光ファイバを保持する光ファイバ保持孔の開口を有する第1面と、第1面の前方に配置され、光ファイバの先端面が当接する第2面、及び第2面の裏側に位置するレンズ面を有する部分と、レンズ面において光ファイバ保持孔の軸線上に設けられたレンズ構造と、複数の検査用孔と、レンズ面から突出するガイドピンと、を備え、各検査用孔は、レンズ面に開口を有しており光ファイバ保持孔の中心軸線方向に沿って上記部分を貫通する第1孔部と、第1面に開口を有する第2孔部とを含む。
また、本発明の一実施形態に係る光コネクタフェルールの偏心測定方法は、樹脂製の光コネクタフェルールの偏心測定方法であって、前記光コネクタフェルールは、光ファイバを保持する光ファイバ保持孔の開口を有する第1面と、前記第1面の前方に配置され、前記光ファイバの先端面が当接する第2面、及び前記第2面の裏側に位置するレンズ面を有する前壁部と、前記レンズ面において前記光ファイバ保持孔の軸線上に設けられたレンズ構造と、前記レンズ面に開口を有しており前記光ファイバ保持孔の中心軸線方向に沿って前記前壁部を貫通する第1孔部と、前記第1面に開口を有する第2孔部とを含む複数の検査用孔と、を備え、前記レンズ面において前記検査用孔の前記第1孔部から求められる基準位置に対する前記レンズ構造の相対位置と、前記第1面において前記検査用孔の前記第2孔部から求められる基準位置に対する前記光ファイバ保持孔の相対位置とを測定することにより、前記レンズ構造に対する前記光ファイバ保持孔の偏心を測定する。
本発明による光コネクタフェルールによれば、光ファイバ保持孔の前方にレンズ構造が設けられた場合であっても、光ファイバ保持孔の偏心を容易に知ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る光コネクタフェルールの外観を示す斜視図である。 図2は、図1に示されたII−II線に沿った断面を含む切り欠き斜視図である。 図3は、レンズ面(フェルール端面)を示す正面図である。 図4は、第1面を示す一部切り欠き正面図である。 図5(a)〜図5(c)は、上述した作用を説明するための図であって、光ファイバの先端面とレンズ構造とを示す断面図である。 図6は、レンズ面からファイバ当接面までの厚さと光損失との関係を示すグラフである。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態に係る光コネクタフェルールは、樹脂製の光コネクタフェルールであって、光ファイバを保持する光ファイバ保持孔の開口を有する第1面と、第1面の前方に配置され、光ファイバの先端面が当接する第2面、及び第2面の裏側に位置するレンズ面を有する前壁部と、レンズ面において光ファイバ保持孔の軸線上に設けられたレンズ構造と、複数の検査用孔と、レンズ面から突出するガイドピンと、を備え、各検査用孔は、レンズ面に開口を有しており光ファイバ保持孔の中心軸線方向に沿って前壁部を貫通する第1孔部と、第1面に開口を有する第2孔部とを含む。
また、本発明の一実施形態に係る光コネクタフェルールの偏心測定方法は、樹脂製の光コネクタフェルールの偏心測定方法であって、前記光コネクタフェルールは、光ファイバを保持する光ファイバ保持孔の開口を有する第1面と、前記第1面の前方に配置され、前記光ファイバの先端面が当接する第2面、及び前記第2面の裏側に位置するレンズ面を有する前壁部と、前記レンズ面において前記光ファイバ保持孔の軸線上に設けられたレンズ構造と、前記レンズ面に開口を有しており前記光ファイバ保持孔の中心軸線方向に沿って前記前壁部を貫通する第1孔部と、前記第1面に開口を有する第2孔部とを含む複数の検査用孔と、を備え、前記レンズ面において前記検査用孔の前記第1孔部から求められる基準位置に対する前記レンズ構造の相対位置と、前記第1面において前記検査用孔の前記第2孔部から求められる基準位置に対する前記光ファイバ保持孔の相対位置とを測定することにより、前記レンズ構造に対する前記光ファイバ保持孔の偏心を測定する。
この光コネクタフェルールでは、光ファイバ保持孔に光ファイバが挿入され、保持される。そして、光ファイバの先端面から出射された光は、レンズ構造によって平行化(コリメート)され、相手側光コネクタに達する。また、相手側光コネクタからコリメートされて出射された光は、レンズ構造によって集光されつつ光ファイバの先端面に達する。従って、この光コネクタフェルールによれば、相手側光コネクタとの効率的な光結合が可能となる。
また、この光コネクタフェルールは、光ファイバ保持孔とは別に、レンズ面に開口を有しており光ファイバ保持孔の中心軸線方向に沿って前壁部を貫通する第1孔部と、第1面に開口を有する第2孔部とを含む検査用孔を複数有する。検査用孔の開口付近は、レンズ面と一体に形成されるので、光ファイバ保持孔の中心軸線方向(すなわち光ファイバの光軸方向)と交差する面内でのレンズ構造との相対位置の誤差が極めて小さい。また、検査用孔の第1面付近は、第1面と一体に形成されるので、上記面内での光ファイバ保持孔との相対位置の誤差が極めて小さい。従って、例えばレンズ面において検査用孔(第1孔部)から得られる基準位置からの各レンズの相対位置と、第1面において検査用孔(第2孔部)から得られる基準位置からの各光ファイバ保持孔の相対位置とを測定することにより、樹脂の収縮等に起因する、レンズ構造に対する光ファイバ保持孔の偏心を容易に知ることができる。
上記の光コネクタフェルールにおいて、第1面と第2面との間隔は0.5mm以上2.0mm以下であってもよい。このように第1面と第2面との距離が短いことにより、検査用孔を形成するための金型のピンを短くすることができるので、金型のピンの撓みを低減し、検査用孔をより精度良く形成できる。従って、レンズ構造に対する光ファイバ保持孔の偏心を更に精度良く知ることができる。
上記の光コネクタフェルールにおいて、レンズ面から第2面までの厚さは0.3mm以上0.8mm以下であってもよい。光ファイバの端面とレンズ構造との距離をこのように短くすることにより、光ファイバから出射された光がレンズ構造に到達したときの光径の拡がりを抑え、光損失を低減することができる。
上記の光コネクタフェルールは、レンズ構造及び光ファイバ保持孔をそれぞれ複数有してもよい。これにより、光損失の少ないレンズ付きの多芯光コネクタを好適に実現できる。
上記の光コネクタフェルールにおいて、複数のレンズ構造同士の中心間隔、及び複数の光ファイバ保持孔同士の中心間隔が245μm以上255μm以下であってもよい。また、上記の光コネクタフェルールにおいて、レンズ構造は凸レンズであってもよい。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る光コネクタフェルールの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。なお、以下の説明においては、光コネクタフェルールの幅方向をX方向、高さ方向をY方向、X方向及びY方向と交差する方向(光コネクタの接続方向)をZ方向として説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る光コネクタフェルール(以下、フェルールという)10の外観を示す斜視図である。図2は、図1に示されたII−II線に沿った断面を含む切り欠き斜視図である。本実施形態のフェルール10は、多芯の光ファイバ束を保持(固定)するとともに、その端面が、同様に光ファイバを保持した相手側フェルールの端面と対向することにより、光ファイバ同士の光接続を行う。フェルール10は樹脂製であり、一体成型により作製される。
図1及び図2に示されるように、フェルール10は、略直方体状の外観を有する。具体的には、フェルール10は、接続方向(Z方向)の一端側に設けられ相手側光コネクタと対向するフェルール端面10aと、他端側に設けられた後端面10bとを有する。また、フェルール10は、Z方向に沿って延びる一対の側面10c,10dと、底面10e及び上面10fとを有する。後端面10bには、複数本の光ファイバが束ねられて成る光ファイバ束を受け入れる導入孔15が形成されている。
フェルール10は、フェルール端面10aと後端面10bとの間に設けられた面14、及び複数の光ファイバ保持孔13を更に有する。面14は、本実施形態における第1面の一例であって、XY平面に沿った平坦面である。複数の光ファイバ保持孔13は、導入孔15から面14に達する貫通孔であって、Z方向を軸線方向として形成されている。各光ファイバ保持孔13は、挿入された光ファイバを保持する。複数の光ファイバ保持孔13の面14における開口は、一列又は複数列に並んで形成されている。なお、本実施形態の光ファイバ保持孔13は、Y方向に多段(例えば2段)に形成されるとともに、各段の光ファイバ保持孔13がX方向に複数並んで配列されている。
フェルール10は、面14のZ方向前方に配置された前壁部12を更に有する。前壁部12は、ファイバ当接面12a及びレンズ面12bを有する。ファイバ当接面12aは、本実施形態における第2面の一例であって、面14と対向し、XY平面に沿った平坦面(すなわち面14と平行な面)となっている。光ファイバ保持孔13に保持された光ファイバは、面14からZ方向前方に突出して伸び、その先端面がファイバ当接面12aに当接することで、Z方向に位置決めされる。面14とファイバ当接面12aとの間隔W1は、例えば0.5mm以上2.0mm以下である。
レンズ面12bは、ファイバ当接面12aの裏側に位置する面であり、XY平面に沿った平坦面である。本実施形態では、レンズ面12bは前述したフェルール端面10aに含まれる。レンズ面12bからファイバ当接面12aまでの厚さT1は、例えば0.3mm以上0.8mm以下である。
レンズ面12bには、複数のレンズ構造16が形成されている。複数のレンズ構造16は、半球状の凸レンズであって、前壁部12と一体に形成されている。複数のレンズ構造16は、それぞれに対応する光ファイバ保持孔13の軸線上に設けられており、光ファイバ保持孔13に保持された複数の光ファイバの先端面それぞれと光学的に結合される。各レンズ構造16は、各光ファイバの先端面から出射された光を平行化し、または、相手側光コネクタから入射した光を各光ファイバの先端面に集光する。複数のレンズ構造16同士の中心間隔、及び複数の光ファイバ保持孔13同士の中心間隔は、例えば共に245μm以上255μm以下である。
フェルール10は、レンズ面12bからZ方向に突出する一対のガイドピン19a,19bを更に有する。ガイドピン19a,19bは、フェルール10と一体に成型された樹脂製であり、レンズ面12bにおいて複数のレンズ構造16を挟むように、X方向に並んで形成されている。ガイドピン19a,19bは、相手側フェルールのガイド孔に挿入され、フェルール10と相手側フェルールとの相対位置を固定する。なお、ガイドピン19a,19bに代えて、金属製のガイドピンが挿入されるための一対のガイド孔が形成されてもよい。
フェルール10は、複数の検査用孔17を更に有する。本実施形態のフェルール10は、2つの検査用孔17を有する。これらの検査用孔17は、レンズ面12bに開口を有し、光ファイバ保持孔13の中心軸線方向(すなわちZ方向)に沿って、少なくとも面14を超えて延びている。本実施形態の検査用孔17は、前壁部12を貫通する第1孔部17aと、面14に形成された第2孔部17bとを含んで構成されている。
第1孔部17aは、レンズ面12bに開口を有し、光ファイバ保持孔13の中心軸線方向(すなわちZ方向)に沿って、前壁部12を貫通する。本実施形態では、第1孔部17aの開口はレンズ面12bの四隅のうち上面10f寄りの二隅に形成されている。第1孔部17aの断面形状は例えば円形である。
第2孔部17bは、面14に開口を有し、光ファイバ保持孔13の中心軸線方向に沿って延びている。第2孔部17bの断面形状は例えば円形であり、一例では、その内径は第1孔部17aの内径と等しい。各第2孔部17bは、各第1孔部17aに一対一で対応して形成されている。すなわち、互いに対応する第1孔部17aと第2孔部17bとは、光ファイバ保持孔13の中心軸線方向から見て互いに重なる。
第1孔部17a及び第2孔部17bは、フェルール10の成型の際、共通の棒状の金型により形成される。従って、レンズ面12bと面14との相対位置に誤差がない場合、第1孔部17aの中心軸線と、第2孔部17bの中心軸線とは互いに一致する。なお、第1孔部17a及び第2孔部17bは、ガイドピン19a,19bとは別に、相手方光コネクタと接続される際にガイドピンが挿入されるガイド孔を兼ねてもよい。
フェルール10は、一体成型により作製されたのち、金型から取り出されて硬化する際に収縮する。そのとき、面14とレンズ面12bとの収縮率の違いにより、光ファイバ保持孔13とレンズ構造16との光軸のずれ(偏心)が生じる。検査用孔17は、そのような光軸のずれを検査するための孔であって、レンズ面12bにおいて2つの検査用孔17から求められる基準位置からの各レンズ構造16の相対位置と、面14において2つの検査用孔17から求められる基準位置からの各光ファイバ保持孔13の相対位置とを測定し、レンズ面12bの基準位置と面14の基準位置とが一致すると仮定して求められた、各レンズ構造16の相対位置と各レンズ構造16に対応する各光ファイバ保持孔13の相対位置とのずれ量に基づいて、光ファイバ保持孔13とレンズ構造16との光軸のずれ量を知ることができる。
ここで図3は、レンズ面12b(フェルール端面10a)を示す正面図である。図4は、面14を示す一部切り欠き正面図である。作製されたフェルール10の光ファイバ保持孔13とレンズ構造16との光軸ずれ量を知るために、まず、図3に示されるように、レンズ面12bにおける2つの第1孔部17aの開口の中心同士を結ぶ線分A1の中心C1の位置を算出する。そして、この位置を座標原点(0,0)とし、この座標原点を基準とする各レンズ構造16の座標を特定する。次に、図4に示されるように、2つの第2孔部17bの開口の中心同士を結ぶ線分A2の中心C2の位置を算出する。そして、この位置を座標原点(0,0)とし、この座標原点を基準とする各光ファイバ保持孔13の座標を特定する。続いて、各レンズ構造16の座標と、各光ファイバ保持孔13の座標とを比較することにより、光ファイバ保持孔13とレンズ構造16との光軸ずれ量を知ることができる。
以上の構成を備える本実施形態のフェルール10によって得られる効果について説明する。フェルール10では、光ファイバ保持孔13に光ファイバが挿入され、保持される。そして、光ファイバの先端面から出射された光は、レンズ構造16によって平行化(コリメート)され、相手側光コネクタに達する。また、相手側光コネクタからコリメートされて出射された光は、レンズ構造16によって集光されつつ光ファイバの先端面に達する。従って、フェルール10によれば、相手側光コネクタとの効率的な光結合が可能となる。
また、本実施形態のフェルール10は、光ファイバ保持孔13とは別に、レンズ面12bからファイバ当接面12aまで貫通する第1孔部17aと、面14に形成された第2孔部17bとを含む検査用孔17を複数有する。検査用孔17の開口付近(すなわち第1孔部17a)は、レンズ面12bと一体に形成されるので、光ファイバ保持孔13の中心軸線方向(すなわち光ファイバの光軸方向)と交差する面内でのレンズ構造16との相対位置の誤差が極めて小さい。また、検査用孔17の面14付近(すなわち第2孔部17b)は、面14と一体に形成されるので、上記面内での光ファイバ保持孔13との相対位置の誤差が極めて小さい。従って、例えばレンズ面12bにおいて検査用孔17の第1孔部17aから得られる基準位置(例えば中心C1の位置)からの各レンズ構造16の相対位置と、面14において検査用孔17の第2孔部17bから得られる基準位置(例えば中心C2の位置)からの各光ファイバ保持孔13の相対位置とを測定することにより、樹脂の収縮等に起因する、レンズ構造16に対する光ファイバ保持孔13の偏心を容易に知ることができる。
また、本実施形態のように、面14とファイバ当接面12aとの間隔W1は0.5mm以上2.0mm以下であってもよい。このように面14とファイバ当接面12aとの距離が2.0mm以下と短いことにより、検査用孔17を形成するための金型のピンを短くすることができるので、金型のピンの撓みを低減し、検査用孔17を精度よく形成できる。従って、レンズ構造16に対する光ファイバ保持孔13の偏心を更に精度良く知ることができる。更に、光ファイバの撓みを小さくし、光ファイバの先端面とレンズ構造16との光軸ずれを低減できる。また、間隔W1が0.5mm以上であることにより、金型の厚みを確保し、面14及びファイバ当接面12aを精度良く形成することができる。
また、本実施形態のように、レンズ面12bからファイバ当接面12aまでの厚さT1は0.3mm以上0.8mm以下であってもよい。光ファイバの端面とレンズ構造16との距離をこのように短くすることにより、光ファイバから出射された光がレンズ構造16に到達したときの光径の拡がりを抑え、光損失を低減することができる。
ここで、図5(a)〜図5(c)は、上述した作用を説明するための図であって、光ファイバ31の先端面31aとレンズ構造16とを示す断面図である。レンズ面12bからファイバ当接面12aまでの厚さT1は、図5(a)において最も短く、図5(c)において最も長い。図5(a)及び図5(b)に示されるように、厚さT1が所定厚さよりも薄い場合には、光ファイバ31から出射された光線B1の全てがレンズ構造16に入射し、コリメートされる。しかしながら、図5(c)に示されるように、厚さT1が所定厚さよりも厚くなると、光ファイバ31から出射された光線B1の一部がレンズ構造16から外れ、コリメートされずに漏洩してしまう。この漏洩光が、光線B1の光損失となる。
図6は、本発明者により見出された、レンズ面12bからファイバ当接面12aまでの厚さT1(単位;mm)と光損失(単位;dB)との関係を示すグラフである。なお、図6は、テープ心線における光ファイバ間のピッチが250μmであり、このピッチによりレンズ径が最大250μmに制限された場合を示す。また、厚さT1と光損失との関係は光ファイバの開口数(NA)にも依存するが、ここでは汎用光ファイバの開口数(0.2〜0.22)を想定している。図6を参照すると、厚さT1が0.8mmより大きくなると、図5(c)に示されたように光線B1の広がりがレンズ構造16の直径を超え、光損失が急激に増大する。従って、厚さT1は0.8mm以下であることが好ましい。また、厚さT1が0.3mm以上であることにより、樹脂の流動性が妨げられ難くなり、正確なレンズ形状の形成が容易となる。
また、本実施形態のように、レンズ構造16及び光ファイバ保持孔13をそれぞれ複数有してもよい。これにより、光損失の少ないレンズ付きの多芯光コネクタを好適に実現できる。
本発明による光コネクタフェルールは、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では光ファイバ保持孔及びレンズ構造がそれぞれ複数である場合を示しているが、本発明は、光ファイバ保持孔及びレンズ構造がそれぞれ1つのみである場合であっても適用可能である。また、上記実施形態では検査用孔が2つ設けられる場合を示しているが、本発明では、検査用孔は3つ以上であってもよい。
10…フェルール、10a…フェルール端面、10b…後端面、10c,10d…側面、10e…底面、10f…上面、12…部分、12a…ファイバ当接面(第2面)、12b…レンズ面、13…光ファイバ保持孔、14…面(第1面)、15…導入孔、16…レンズ構造、17…検査用孔、17a…第1孔部、17b…第2孔部、19a,19b…ガイドピン、31…光ファイバ、31a…先端面。

Claims (7)

  1. 樹脂製の光コネクタフェルールであって、
    光ファイバを保持する光ファイバ保持孔の開口を有する第1面と、
    前記第1面の前方に配置され、前記光ファイバの先端面が当接する第2面、及び前記第2面の裏側に位置するレンズ面を有する前壁部と、
    前記レンズ面において前記光ファイバ保持孔の軸線上に設けられたレンズ構造と、
    複数の検査用孔と、
    前記レンズ面から突出するガイドピンと、
    を備え、
    各検査用孔は、前記レンズ面に開口を有しており前記光ファイバ保持孔の中心軸線方向に沿って前記前壁部を貫通する第1孔部と、前記第1面に開口を有する第2孔部とを含む、光コネクタフェルール。
  2. 前記第1面と前記第2面との間隔が0.5mm以上2.0mm以下である、請求項1に記載の光コネクタフェルール。
  3. 前記レンズ面から前記第2面までの厚さが0.3mm以上0.8mm以下である、請求項1または2に記載の光コネクタフェルール。
  4. 前記レンズ構造及び前記光ファイバ保持孔をそれぞれ複数有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光コネクタフェルール。
  5. 複数の前記レンズ構造同士の中心間隔、及び複数の前記光ファイバ保持孔同士の中心間隔が245μm以上255μm以下である、請求項4に記載の光コネクタフェルール。
  6. 前記レンズ構造が凸レンズである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光コネクタフェルール。
  7. 樹脂製の光コネクタフェルールの偏心測定方法であって、
    前記光コネクタフェルールは、
    光ファイバを保持する光ファイバ保持孔の開口を有する第1面と、
    前記第1面の前方に配置され、前記光ファイバの先端面が当接する第2面、及び前記第2面の裏側に位置するレンズ面を有する前壁部と、
    前記レンズ面において前記光ファイバ保持孔の軸線上に設けられたレンズ構造と、
    前記レンズ面に開口を有しており前記光ファイバ保持孔の中心軸線方向に沿って前記前壁部を貫通する第1孔部と、前記第1面に開口を有する第2孔部とを含む複数の検査用孔と、
    を備え、
    前記レンズ面において前記検査用孔の前記第1孔部から求められる基準位置に対する前記レンズ構造の相対位置と、前記第1面において前記検査用孔の前記第2孔部から求められる基準位置に対する前記光ファイバ保持孔の相対位置とを測定することにより、前記レンズ構造に対する前記光ファイバ保持孔の偏心を測定する、光コネクタフェルールの偏心測定方法。
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