JP2015203858A - 光接続構造、フェルール、および、アダプタ - Google Patents

光接続構造、フェルール、および、アダプタ Download PDF

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真樹 大村
祥 矢加部
Sho Yakabe
祥 矢加部
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Satoru Kimura
哲 木村
潤治 福井
Junji Fukui
潤治 福井
卓朗 渡邊
Takuro Watanabe
卓朗 渡邊
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Abstract

【課題】フェルールの先端面にガイドピン孔を設けることなく光ファイバの位置決めを行うことができる光接続構造を提供する。【解決手段】光接続構造1は、複数の光ファイバ孔と、複数のレンズから出射された光を出射する先端面2aと、先端面2aと交差する方向に延在する側面とを有するフェルール2と、筒形状を有しており、その内部にてフェルール2の先端面2aと他のフェルール3の先端面3aとが互いに対向するようにフェルール2と嵌合するアダプタ4と、を備えている。フェルール2において互いに対向する一対の側面の各々には、フェルール2がアダプタ4に挿入される挿入方向に沿った第1ガイド部が設けられている。アダプタ4の内面には、フェルール2の第1ガイド部をガイドするように設けられた一対の第2ガイド部が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、光接続構造、フェルール、および、アダプタに関する。
光ファイバの端面同士を対向させて接続する際には、光ファイバ同士の軸及び角度を合わせるための位置決めを行い、光接続損失の発生を抑制することが重要である。一般には、光ファイバの先端にフェルールを取り付け、フェルール同士を突き当てて接続することによって、光ファイバの位置決めが行われる。例えば特許文献1には、突き当て面(先端面)にガイドピン孔及びガイドピンが設けられたフェルールを用いて多心光ファイバの位置決めを行う技術が開示されている。
特開2008−151843号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、先端面にガイドピン孔が形成されているフェルールを光ファイバの位置決め部材として用いる場合、フェルールにガイドピンを取り付ける必要がある。これにより、フェルールの製造工程数が増えると共に、フェルールの部品点数が増加してしまう。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたものであり、フェルールの先端面にガイドピン孔を設けることなく光ファイバの位置決めを行うことができる光接続構造、フェルール、および、アダプタを提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る光接続構造は、複数の光ファイバが挿入及び固定されるための複数の光ファイバ孔と、複数の光ファイバから出射された光をコリメートする複数のレンズと、レンズから出射された光を出射する先端面と、先端面と交差する方向に延在する一対の側面とを有するフェルールと、筒形状を有しており、その内部にてフェルールの先端面と他のフェルールの先端面とが互いに対向するようにフェルールと嵌合するアダプタと、を備えており、フェルールにおいて互いに対向する一対の側面の各々には、フェルールがアダプタに挿入される挿入方向に沿った第1ガイド部が設けられており、アダプタの内面には、フェルールの第1ガイド部をガイドするように設けられた一対の第2ガイド部が設けられている。
本発明の他の一形態に係るフェルールは、複数の光ファイバが挿入及び固定されるための複数の光ファイバ孔と、複数の光ファイバから出射された光をコリメートする複数のレンズと、レンズから出射された光を出射する先端面と、先端面と交差する方向に延在する一対の側面と、を有し、一対の側面の各々には、挿入方向を定義する第1ガイド部が設けられている。
本発明の他の一形態に係るアダプタは、筒形状を有しており、その内部にてフェルールの先端面と他のフェルールの先端面とが互いに対向するようにフェルールと嵌合し、その内面には、フェルールの挿入方向を定義する第2ガイド部が設けられている。
本発明によれば、フェルールの先端面にガイドピン孔を設けることなく光ファイバの位置決めを行うことができる光接続構造、フェルール、および、アダプタを提供できる。
図1の(a)は、第1実施形態に係る光接続構造を示す斜視図である。図1の(b)は、第1実施形態に係る光接続構造を示す分解斜視図である。 図2は、図1のII−II線矢視断面図である。 図3は、フェルールの斜視図である。 図4の(a)は、フェルールの平面図である。図4の(b)は、フェルールの正面図である。図4の(c)は、フェルールの背面図である。図4の(d)は、フェルールの右側面図である。 図5は、図4(a)のV−V線矢視断面図である。 図6は、アダプタの斜視図である。 図7は、図6のVII−VII線矢視断面図である。 図8は、第1実施形態に係る光接続構造の接続動作を説明する模式図である 図9は、第1実施形態に係る光接続構造の接続動作を説明する模式図である。 図10の(a)は、第1実施形態に係る光接続構造の接続動作を説明する模式図である。図10の(b)は、図10の(a)のXb−Xb線矢視断面図である。 図11の(a)は、図10の(b)の拡大図である。図11の(b)は、溝部及び突起部の断面形状が略円弧状である場合の一例を示す模式図である。図11の(c)は、図11の(b)の一部を拡大した図である。 図12の(a)は、比較例に係るフェルールの正面図を示す。図12の(b)は、第1実施形態に係る光接続構造のフェルールの正面図を示す。 図13の(a)は、第1変形例に係る光接続構造のフェルールを示す正面図である。図13の(b)は、第2変形例に係る光接続構造のフェルールを示す正面図である。 図14の(a)は、第3変形例に係る光接続構造のフェルールを示す正面図である。図14の(b)は、第3変形例に係る光接続構造のアダプタを示す断面模式図である。 第2実施形態に係る光接続構造を示す斜視図である。 図16は、第2実施形態に係るフェルールを示す斜視図である。 図17の(a)は、アダプタの断面模式図である。図17の(b)は、ガイドピンの斜視図である。 図18は、第2実施形態に係る光接続構造の接続動作を説明する模式図である。 図19は、第2実施形態に係る光接続構造の接続動作を説明する模式図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。本願発明の一実施形態は、複数の光ファイバが挿入及び固定されるための複数の光ファイバ孔と、複数の光ファイバから出射された光をコリメートする複数のレンズと、レンズから出射された光を出射する先端面と、先端面と交差する方向に延在する一対の側面とを有するフェルールと、筒形状を有しており、その内部にてフェルールの先端面と他のフェルールの先端面とが互いに対向するようにフェルールと嵌合するアダプタと、を備えており、フェルールにおいて互いに対向する一対の側面の各々には、フェルールがアダプタに挿入される挿入方向に沿った第1ガイド部が設けられており、アダプタの内面には、フェルールの第1ガイド部をガイドするように設けられた一対の第2ガイド部が設けられている、光接続構造である。
この光接続構造によれば、フェルールにおいて互いに対向する一対の側面の各々に第1ガイド部が設けられていると共に、アダプタの内面にフェルールの第1ガイド部をガイドする一対の第2ガイド部が設けられている。これにより、フェルールが挿入及び嵌合されるアダプタを、光ファイバを位置決めする際の位置決め部材とすることができる。したがって、フェルールの先端面にガイドピン孔を設けることなく光ファイバの位置決めを行うことができる。また、レンズによって拡大されたコリメートビームを介して光ファイバ同士を接続することにより、第1ガイド部および第2ガイド部の寸法精度が緩和される。これにより、高価なガイドピンを用いること無く、接続損失の少ない光接続構造が提供される。
また、フェルールにおいて、先端面と第1ガイド部とが交差する部分に面取り部が設けられていてもよい。この場合、フェルールをアダプタに挿入して嵌合する際に、アダプタの第2ガイド部がフェルールの第1ガイド部に挿入しやすくなる。したがって、フェルールをアダプタに挿入及び嵌合する際にフェルールが傷つくことを抑制できる。
また、第1ガイド部と第2ガイド部との各々は、挿入方向から見て円弧状であってもよい。この場合、フェルールを射出成形によって製造する際に、第1ガイド部を寸法精度よく形成することができる。従って、接続損失の少ない光接続構造が提供される。
また、第1ガイド部の曲率半径は、第2ガイド部の曲率半径よりも大きくてもよい。この場合、寸法精度よく形成された第1ガイド部に基づいてフェルールとアダプタとの位置決めを行うことができる。従って、接続損失の少ない光接続構造が提供される。
また、挿入方向と垂直な面内において、一対の第1ガイド部同士の最短距離は、一対の第2ガイド部同士の最短距離よりも大きくてもよい。この場合、フェルールがアダプタに挿入及び嵌合された際に第2ガイド部と第1ガイド部とが互いに当接し、フェルールが第2ガイド部に挟持されて固定される。したがって、フェルールの位置ずれが抑制され、光ファイバを精度よく位置決めできる。
また、フェルールを構成する材料のヤング率は、アダプタを構成する材料のヤング率以上であってもよい。この場合、寸法精度よく形成された第1ガイド部に基づいてフェルールとアダプタの位置決めを行うことができる。従って、接続損失の少ない光接続構造が提供される。
また、レンズは、先端面または先端面と対向する裏面に設けられていてもよい。この場合、光ファイバとレンズとを容易に光学的に接続することができる。
また、アダプタの内面には、フェルールにおける先端面と対向する後端面と係合し、フェルールの挿入方向の移動を規制する係合部が設けられていてもよい。この場合、フェルールがアダプタから脱離することが抑制される。
本願発明の一実施形態は、複数の光ファイバが挿入及び固定されるための複数の光ファイバ孔と、複数の光ファイバから出射された光をコリメートする複数のレンズと、レンズから出射された光を出射する先端面と、先端面と交差する方向に延在する一対の側面と、を有し、一対の側面の各々には、挿入方向を定義する第1ガイド部が設けられている、フェルールである。
このフェルールによれば、対向する一対の側面の各々に第1ガイド部が設けられているので、フェルールが挿入及び嵌合されるアダプタを、光ファイバを位置決めする際の位置決め部材とすることができる。したがって、フェルールの先端面にガイドピン孔を設けることなく光ファイバの位置決めを行うことができる。また、レンズによって拡大されたコリメートビームを介して光ファイバ同士を接続することにより、第1ガイド部および第2ガイド部の寸法精度が緩和される。これにより、高価なガイドピンを用いること無く、接続損失の少ないフェルールが提供される。
また、先端面と第1ガイド部とが交差する部分に面取り部が設けられていてもよい。この場合、フェルールをアダプタに挿入して嵌合する際に、アダプタの第2ガイド部がフェルールの第1ガイド部に挿入しやすくなる。したがって、フェルールをアダプタに挿入及び嵌合する際にフェルールが傷つくことを抑制できる。
また、第1ガイド部は、挿入方向から見て円弧状であってもよい。この場合、フェルールを射出成形によって製造する際に、第1ガイド部を寸法精度よく形成することができる。従って、接続損失の少ない光接続構造が提供される。
また、レンズは、先端面または先端面と対向する裏面に設けられていてもよい。この場合、光ファイバとレンズとを容易に光学的に接続することができる。
本願発明の一実施形態は、筒形状を有しており、その内部にてフェルールの先端面と他のフェルールの先端面とが互いに対向するようにフェルールと嵌合し、その内面には、フェルールの挿入方向を定義する第2ガイド部が設けられているアダプタである。
このアダプタによれば、当該アダプタの内面にフェルールの第1ガイド部をガイドする一対の第2ガイド部が設けられている。これにより、フェルールが挿入及び嵌合されるアダプタを、光ファイバを位置決めする際の位置決め部材とすることができる。したがって、フェルールの先端面にガイドピン孔を設けることなく光ファイバの位置決めを行うことができる。
また、第2ガイド部は、挿入方向から見て円弧状であってもよい。この場合、第2ガイド部を介して接続されるフェルールを射出成形によって製造する場合に、第1ガイド部を寸法精度よく形成することができる。従って、接続損失の少ない光接続構造が提供される。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1の(a)は、第1実施形態に係る光接続構造を示す斜視図である。図1の(b)は、第1実施形態に係る光接続構造を示す分解斜視図である。図2は、図1のII−II線矢視断面図である。
図1の(a),(b)に示されるように、光接続構造1は、フェルール2と、フェルール3と、アダプタ4とを有している。フェルール2は、光透過性樹脂製(例えばPEI(ポリエーテルイミド)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、又はPES(ポリエーテルサルホン)等の非結晶性樹脂)で構成されたコネクタ用部材であり、例えばMT光コネクタフェルールである。フェルール2は、ブーツ5を介して後述する光ケーブル6の先端部に取り付けられている。同様にフェルール3は、ブーツ7を介して後述する光ケーブル8の先端部に取り付けられた樹脂製のコネクタ用部材である。フェルール2,3は、同一形状を有している。
アダプタ4は、樹脂製(例えばPEI(ポリエーテルイミド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、又はPES(ポリエーテルサルホン)等)の弾性を有する部材であり、筒形状を有している。アダプタ4は、アダプタ4の内部にてフェルール2の先端面2aとフェルール3の先端面3aとが互いに対向するように、フェルール2,3の各々と嵌合する部材である。つまり、アダプタ4内部において、フェルール2,3を介して光ケーブル6と光ケーブル8とが互いに接続される。フェルール2,3を構成する材料のヤング率は、アダプタ4を構成する材料のヤング率以上であることが好ましい。
図2に示されるように、フェルール2,3がアダプタ4に挿入されて互いに結合される方向(挿入方向)D1から見て、アダプタ4の内部にてフェルール2の先端面2aとフェルール3の先端面3aとは互いに対向している。また、フェルール2の先端面2aの一部とフェルール3の先端面3aの一部とは互いに突き当たって接している。先端面2aの中央部に位置する光透過面2a1と、先端面3aの中央部に位置する光透過面3a1とは互いに接しておらず、光透過面2a1,3a1の間には空間が形成されている。つまり、フェルール2における光透過面2a1は、先端面2aに対して窪んでいる面であり、フェルール3における光透過面3a1は、先端面3aに対して窪んでいる面である。光透過面2a1には複数のレンズL1が設けられており、光透過面3a1には、複数のレンズL2が設けられている。複数のレンズL1,L2の数は、後述する光ファイバF1,F2の数と同一である。
アダプタ4の内面4aには、フェルール2における先端面2aと対向する後端面2bと係合する係合部41,42と、フェルール3における先端面3aと対向する後端面3bと係合する係合部51,52とが設けられている。係合部41,42によってフェルール2の方向D1の移動を規制することができ、係合部51,52によってフェルール3の方向D1の移動を規制することができる。なお、係合部はラッチともいう。
フェルール2が取り付けられた光ケーブル6の内部には、例えば方向D1に沿って延在する複数の光ファイバF1が配置されている。光ケーブル6の内部にて複数の光ファイバF1の束は、複数段に重なって配置されている。ブーツ5から露出した複数の光ファイバF1は、フェルール2の内部に形成されている複数の光ファイバ孔Aに、方向D1に沿って挿入されている。また、複数の光ファイバF1の先端は、複数の光ファイバ孔Aよりもフェルール2の先端面2a側に位置し、当該先端面2aに対向する裏面11に当接している。同様に、光ケーブル8の内部に配置され、方向D1に沿って延在する複数の光ファイバF2は、フェルール3の内部に配置されている。複数の光ファイバF2の数及び配列は、複数の光ファイバF1の数及び配列と同一である。複数の光ファイバF1,F2の各々は、例えば最大直径約125μm(コア径約50μm)の石英製である。複数の光ファイバ孔Aの各々の大きさは、光ファイバF1,F2の最大直径と略同一である。
複数の光ファイバF1が例えば一段目の光ファイバf1及び二段目の光ファイバf2を含んでおり、複数の光ファイバF2が例えば一段目の光ファイバf3及び二段目の光ファイバf4を含んでいる場合、方向D1に沿って延在する光ファイバf1の中心軸は、方向D1に沿って延在する光ファイバf3の中心軸と概略重なるように配置されている。光透過面2a1のレンズ12及び光透過面3a1のレンズ14の各々は、方向D1において光ファイバf1、f3の中心軸と重なるように設けられている。光ファイバf1から光が出射された場合、レンズ12は出射された光をコリメートし、レンズ12によってコリメートされた光(コリメートビーム)は先端面2aの一部である光透過面2a1から出射される。レンズ14は光透過面2a1から出射された光を収束する。レンズ14によって収束された光は、光ファイバf3に入射される。また、光ファイバf3から光が出射された場合、レンズ14は出射された光をコリメートし、レンズ14によってコリメートされた光は先端面3aの一部である光透過面3a1から出射される。レンズ12は光透過面3a1から出射された光を収束する。レンズ12によって収束された光は、光ファイバf1に入射される。
同様に、光ファイバf2の中心軸は、光ファイバf4の中心軸と概略重なるように配置されている。光透過面2a1のレンズ13及び光透過面3a1のレンズ15の各々は、方向D1において光ファイバf2、f4の中心軸と重なるように設けられている。光ファイバf2から光が出射された場合、レンズ13は出射された光をコリメートし、レンズ13によってコリメートされた光は先端面2aの一部である光透過面2a1から出射される。レンズ15は光透過面2a1から出射された光を収束する。レンズ15によって収束された光は、光ファイバf4に入射される。また、光ファイバf4から光が出射された場合、レンズ15は出射された光をコリメートし、レンズ15によってコリメートされた光は先端面3aの一部である光透過面3a1から出射される。レンズ13は光透過面3a1から出射された光を収束する。レンズ13によって収束された光は、光ファイバf2に入射される。
次に、図3〜図5を用いながら、フェルール2の形状について詳細に説明する。図3は、フェルールの斜視図である。図4の(a)は、フェルールの平面図である。図4の(b)は、フェルールの正面図である。図4の(c)は、フェルールの背面図である。図4の(d)は、フェルールの右側面図である。図5は、図4(a)のV−V線矢視断面図である。
図3及び図4の(c)に示されるように、フェルール2は、一体形成されている第1本体部21及び第2本体部22を有している。第1本体部21は先端面2aを有している略直方体形状の部分であり、フェルール2における先端部である。第2本体部22は後端面2bを有している略直方体形状の部分であり、フェルール2における後端部である。先端面2a及び後端面2bは、一部に切欠きが形成された略矩形状の面であり、先端面2aの面積は後端面2bの面積よりも小さい。ここで、先端面2aの短手方向を方向D2とし、先端面2aの長手方向を方向D3とする。また、先端面2aに直交する方向はフェルール2がアダプタ4に挿入される方向と同一であるため、先端面2aに直交する方向を方向D1とする。
図3、図4の(a)及び図5に示されるように、先端面2aの長辺M1から方向D1に沿って延在する天井面2cには、凹形状の窓孔23,24が設けられている。先端面2a側に位置する窓孔23には、先端面2aに対向する裏面11が形成されている。また、フェルール2の内部には、光ファイバが挿入されるための複数の光ファイバ孔Aが設けられている。これらの光ファイバ孔Aは、窓孔23,24の間を貫通するように設けられている。複数の光ファイバ孔Aに複数の光ファイバが挿入され、当該複数の光ファイバの先端を裏面11に突き当てた後に、充填材が窓孔23,24から注入される。これにより、フェルール2の内部に形成された空間が充填材によって埋められると共に、光ファイバ孔Aに挿入された光ファイバの位置を固定することができる。つまり、充填材を用いることによって光ファイバがフェルール2から脱離することを抑制できると共に、フェルール2における光ファイバの位置を固定できる。
図3及び図4の(b)〜(d)に示されるように、第1本体部21において先端面2aの短辺M2から方向D1に沿って延在する側面2dには、方向D1に沿って延在する溝部(第1ガイド部)25が設けられている。溝部25は、先端面2aから後端面2bまで延在して設けられている。第1本体部21に形成されている溝部25は、方向D1から見て略円弧状の形状を有しており、幅は例えば0.3mm〜1.0mmであり、深さは例えば0.15mm〜0.5mmである。また、フェルール2において側面2dと対向する側面2eには、方向D1に沿って延在する溝部27が設けられている。溝部27は溝部25と同一の形状である。溝部25と溝部27とは、方向D3に対して互いに対向している。方向D1に直交する面内における溝部25と溝部27との最短距離W1は、例えば5.0mm〜6.0mmである。
第1本体部21において先端面2aと溝部25とが交差する部分に、面取り部26が設けられている。面取り部26は、先端面2aから溝部25にかけて逆テーパ形状となるように形成されており、溝部25と連続的につながっている。面取り部26は、溝部25と滑らかにつながっていてもよい。第1本体部21において先端面2aと溝部27とが交差する部分に、面取り部28が設けられている。面取り部28は面取り部26と同一の形状であり、溝部27と連続的につながっている。
図4の(b)及び図5に示されるように、先端面2aの一部である光透過面2a1には、複数のレンズL1が設けられている。複数のレンズL1は、光透過面2a1と一体形成されており、レンズL1の径は例えば125μm〜250μmである。また、図4の(c)及び図5に示されるように、先端面2aと対向する後端面2bには、図1に示されるブーツ5に取り付けられるための開口29が形成されている。
次に、図6及び図7を用いながら、アダプタ4の形状について詳細に説明する。図6は、アダプタの斜視図である。図7は、図6のVII−VII線矢視断面図である。図6及び図7に示されるように、アダプタ4は断面略矩形状の中空部材である。アダプタ4の内面4aにおける入口付近には、フェルールの後端面と係合するための係合部41〜44が形成されている。また、アダプタ4の内面4aにおいて、フェルールの挿入方向における中央部には一対の突起部(第2ガイド部)45,46が形成されている。係合部41〜44及び一対の突起部45,46は、アダプタ4の本体部40と一体形成されている。また、係合部41〜44が弾性変形しやすくなるように、アダプタ4の一部には切欠き部47が設けられていてもよい。アダプタ4に切欠き部47が形成されることにより、フェルール2がアダプタ4に挿入しやすくなる。
一対の突起部45,46は、図3〜図5に示されたフェルール2の溝部25,27をそれぞれガイドするように設けられている。例えば、図7において一対の突起部45,46は、アダプタ4の内面4aにおける左右の側面上に設けられている。一対の突起部45,46の各々は、断面略円弧状であってもよいし、先端が丸まった断面略ドーム形状であってもよい。一対の突起部45,46は、アダプタ4にフェルール2が挿入された際に、溝部25,27と当接するように設けられてもよいし、嵌合するように設けられてもよい。図7において、一対の突起部45,46同士の最短距離W2は、例えば5.0mm〜6.0mmである。この最短距離W2は、一対の溝部25,27同士の最短距離W1以下となっている。
次に、図8〜図10を用いながら、第1実施形態に係る光接続構造の接続動作について説明する。具体的には、フェルール2とアダプタ4とが接続する際の動作について説明する。図8、図9、及び図10の(a)は、第1実施形態に係る光接続構造の接続動作を説明する模式図である。図10の(b)は、図10の(a)のXb−Xb線矢視断面図である。
まず、図8に示されるように、アダプタ4とフェルール2が取り付けられた光ケーブル6とを準備する。フェルール2の先端面2aが最初にアダプタ4の内部に挿入されるように、フェルール2及びアダプタ4を配置する。そして図9に示されるように、アダプタ4を固定し、フェルール2を方向D1に沿って移動させることにより、アダプタ4の内部に挿入していく。フェルール2をアダプタ4の内部に挿入していくと、フェルール2の第2本体部22にアダプタ4の係合部43,44が接触する。これにより、アダプタ4の内部におけるフェルール2の位置が調整され、光ファイバの大まかな位置決めを行うことができる。
次に、フェルール2をアダプタ4内部にさらに挿入することによって、フェルール2の第1本体部21が一対の突起部45,46に接触する。そして、図10の(a),(b)に示されるように、アダプタ4の内面4aに設けられた一対の突起部45,46によって、フェルール2が挟持される。具体的には、図10の(b)に示されるように、突起部45がフェルール2に設けられた溝部25内に入り込んで当接すると共に、突起部46がフェルール2に設けられた溝部27に入り込んで当接することによって、フェルール2が一対の突起部45,46によって挟持される。前述の通り方向D1に垂直な面内において一対の溝部25,27同士の最短距離W1は、一対の突起部45,46同士の最短距離W2よりも大きい。このため、一対の突起部45,46は圧縮されて一対の溝部25,27に入り込んでいる。アダプタ4は弾性を有しているため、互いに対向する一対の突起部45,46が復元しようとする力がフェルール2に加わり、フェルール2は一対の突起部45,46に挟持されて固定される。これにより、アダプタ4の内部におけるフェルール2の位置が調整され、光ファイバの位置決めを行うことができる。以上より、フェルール2が挿入される方向D1は、一対の溝部25,27および一対の突起部45,46によって定義される。
また、図示はしないがフェルール3の先端面3aがフェルール2の先端面2aに対向するようにフェルール3をアダプタ4に挿入する。フェルール3がアダプタ4に挿入されることにより、フェルール3は一対の突起部45,46によって位置決めされる。これにより、フェルール2が取り付けられた光ケーブル6と、フェルール3が取り付けられた光ケーブル8とが互いに接続される。
図11の(a)は、図10の(b)の拡大図である。図11の(b)は、溝部及び突起部の断面形状が略円弧状である場合の一例を示す模式図である。図11の(c)は、図11の(b)の一部を拡大した図である。図11の(a)に示されるように、フェルール2の先端面2aにおける一対の溝部25,27に一対の突起部45,46が当接している。具体的には、突起部45は溝部25において最も窪んだ底部25aに接触しており、突起部46は溝部27において最も窪んだ底部27aに接触している。この場合、突起部45,46によって溝部25,27が傷つくことが抑制される。また、互いに対向する一対の突起部45,46が復元しようとする力がフェルール2に効果的に加わり、光ファイバの位置決め精度が向上する。
一方、図11の(b),(c)に示されるように、溝部25,27及び突起部45,46が各々断面略円弧状であり、溝部25,27の曲率半径が突起部45,46の曲率半径よりも小さくなっている場合、突起部45は溝部25の縁部25bに接触するが、底部25aには接触しない。また、突起部46は溝部27の縁部25bに接触するが、底部27aには接触しない。この場合、突起部45,46によって溝部25,27が傷つくことがある。また、一対の突起部45,46によってフェルール2が十分に固定されないことがある。したがって、溝部25,27及び突起部45,46が各々断面略円弧状である場合、溝部25,27の曲率半径は、突起部45,46の曲率半径よりも大きくなっていることが好ましい。
以上に説明した、第1実施形態の光接続構造1によって得られる効果について説明する。図12の(a)は、比較例に係るフェルールの正面図を示す。図12の(b)は、第1実施形態に係る光接続構造のフェルールの正面図を示す。図12の(a)に示されるように、比較例に係るフェルール102の先端面102aには、長手方向に光透過面102a1を挟んで一対の開口部103,104が設けられている。この開口部103,104には、フェルール102と別部材である合金製(例えばSUS)のガイドピンが挿入される。ガイドピンは、形状の精度及びコストの面から断面略真円形状となっている。したがって、開口部103,104も方向D1から見て略真円形状を有している。比較例では、開口部103,104及びガイドピンを用いて、フェルール102と他のフェルールとが互いに位置決めされて接続される。このガイドピンは、フェルール102及び他のフェルールの少なくとも一方におけるガイドピン孔に挿入されるため、フェルールのガイドピン孔にガイドピンを取り付ける必要がある。
これに対して、図12の(b)に示されるように、第1実施形態に係る光接続構造1では、フェルールとアダプタとを有している。フェルール2の先端面2aには一対の溝部25,27及び一対の面取り部26,28が設けられている。アダプタ4の内面4aには一対の突起部45,46が設けられており、当該一対の突起部45,46がフェルール2の一対の溝部25,27に挿入及び嵌合される。これにより、アダプタ4の内部におけるフェルール2の位置決めを行うことができる。つまり、比較例と異なり、フェルール2が挿入及び嵌合されるアダプタ4を、光ファイバを位置決めする際の位置決め部材とすることができるため、フェルール2の先端面2aにガイドピン孔を設けることなく光ファイバの位置決めを行うことができる。したがって、フェルール2の製造においてガイドピンを取り付ける工程を省くことができると共に、フェルール2における部品点数を低減できる。
また、比較例においては、フェルール102の先端面102aにおける開口部103,104同士の最短距離W3は、最大でも先端面102aの長辺M1の長さから開口部103,104の直径を差し引いた値となる。フェルール102の形状は規格化されており、先端面102aの大きさは決まっていることから、光透過面102a1の面積は限定されてしまう。これに対して第1実施形態に係る光接続構造1では、一対の溝部25,27にはガイドピンが挿入されないため、一対の溝部25,27の形状は真円状でなく、例えば半円状又は円弧状でよい。したがって、フェルール2の先端面2aにおける溝部25,27同士の最短距離W1は、比較例に係る開口部103,104同士の最短距離W3よりも大きくすることができる。つまり、第1実施形態では、比較例よりも光透過面2a1の面積を大きくすることができる。また、レンズによって拡大されたコリメートビームを介して光ファイバ同士を接続することにより、溝部および突起部の寸法精度への要求が緩和される。若干の軸ずれが生じたとしても、接続損失への影響が小さくなるからである。これにより、高価なガイドピンを用いること無く、接続損失が低減される。
また、フェルール2において、先端面2aと溝部25とが交差する部分に面取り部26が設けられていてもよく、先端面2aと溝部27とが交差する部分に面取り部28が設けられていてもよい。この場合、フェルール2をアダプタ4に挿入して嵌合する際に、アダプタ4の内面4aに設けられた一対の突起部45,46がフェルール2の溝部25,27に挿入しやすくなる。したがって、フェルール2をアダプタ4に挿入及び嵌合する際にフェルール2が傷つくことを抑制できる。
また、溝部25,27と突起部45,46との各々は、方向D1から見て円弧状である。これにより、フェルール2を射出成形によって製造する場合、溝部25,27を寸法精度よく形成することができる。さらに、溝部25,27の曲率半径は、突起部45,46の曲率半径よりも大きくてもよい。この場合、寸法精度よく形成された溝部25,27の形状に基づいて、フェルール2とアダプタ4との位置決めを行うことができる。
また、方向D1と垂直な面内において、一対の溝部25,27同士の最短距離W1は、一対の突起部45,46同士の最短距離W2よりも大きくてもよい。この場合、フェルール2がアダプタ4に挿入及び嵌合された際に突起部45,46と溝部25,27とが互いに当接し、フェルール2が一対の突起部45,46に挟持されて固定される。したがって、フェルール2の位置ずれが抑制され、光ファイバを精度よく位置決めできる。このとき、フェルール2を構成する材料のヤング率は、アダプタ4を構成する材料のヤング率以上であってもよい。この場合、寸法精度よく形成された溝部に基づいてフェルールとアダプタとの位置決めを行うことができる。
また、アダプタ4の内面4aには、フェルール2における先端面2aと対向する後端面2bと係合し、フェルール2の方向D1の移動を規制する係合部41〜44が設けられていてもよい。この場合、フェルール2がアダプタ4から脱離することが抑制される。
図13の(a)は、第1変形例に係る光接続構造のフェルールを示す正面図である。図13の(b)は、第2変形例に係る光接続構造のフェルールを示す正面図である。図13の(a)に示されるように、フェルール2における一対の溝部25A,27Aは方向D1から見て略三角形状を有していてもよい。この場合、面取り部26A,28Aは、方向D1から見て溝部25A,27Aの形状に沿うように形成されている。また、図13の(b)に示されるように、溝部25Bは、方向D1に沿って天井面2cに形成されていてもよい。また、溝部27Bは、フェルール2において天井面2cと対向する底面2fに形成されていてもよい。溝部25Bと溝部27Bとは、互いに同一形状でもよい。先端面2aと溝部25Bとが交差する部分には面取り部26Bが設けられてもよく、先端面2aと溝部27Bとが交差する部分には面取り部28Bが設けられてもよい。方向D1から見た溝部25B,27Bは、略円弧状でもよく、略三角形状でもよく、略台形状でもよいが、略円弧状であれば、フェルール2を射出成形によって形成する際に、容易に寸法精度を高めることができる。
図14の(a)は、第3変形例に係る光接続構造のフェルールを示す正面図である。図14の(b)は、第3変形例に係る光接続構造のアダプタを示す断面模式図である。図14の(a)に示されるように、フェルール2の側面2dには突起部61が設けられており、側面2eには突起部62が設けられていてもよい。この場合、アダプタ4の内面4aには、フェルール2の突起部61,62をガイドするように設けられた一対の溝部71,72が設けられている。フェルール2がアダプタ4に挿入及び嵌合される際に、フェルール2の突起部61,62が、アダプタ4の溝部71,72に入り込んで当接する。したがって、第3変形例に係る光接続構造においても、第1実施形態に係る光接続構造と同等の作用効果が奏される。溝部71,72は断面略円弧状であるが、それ以外の形状でもよい。また、突起部61,62は端が丸まった断面略ドーム形状であるが、それ以外の形状でもよい。
(第2実施形態)
以下では、第2実施形態に係る光接続構造について説明する。第2実施形態の説明において第1実施形態と重複する記載は省略し、第1実施形態と異なる部分を記載する。つまり、技術的に可能な範囲で第2実施形態に第1実施形態の記載を適宜用いてもよい。
図15は、第2実施形態に係る光接続構造を示す斜視図である。図15に示されるように、光接続構造201は、フェルール202と、フェルール203と、アダプタ204とを有している。フェルール202,203は、光透過性樹脂製で構成されたコネクタ用部材であり、例えばMT光コネクタフェルールである。フェルール202,203は、同一形状を有している。フェルール202は、後述するハウジング205を介して光ケーブル6の先端部に取り付けられている。フェルール203は、後述するハウジング207を介して光ケーブル8の先端部に取り付けられる。
アダプタ204は、樹脂製の弾性を有する部材であり、筒形状を有している。アダプタ204は、複数の部材を組み合わせることによって構成される部材である。アダプタ204は、アダプタ204の内部にて、フェルール202の先端面202aとフェルール203の先端面203aとが互いに対向するように、フェルール202,203の各々と嵌合する部材である。
ハウジング205は、樹脂製(例えばPEI(ポリエーテルイミド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、又はPES(ポリエーテルサルホン)等)の部材であり、フェルール202が挿入される部材である。ハウジング205の側面205aには、幅が狭い第1溝211と、幅が広い第2溝212とが形成されている。第1溝211及び第2溝212は、フェルール202の挿入方向に沿って延在するように形成されている。第1溝211は、第2溝212よりもフェルール202側に位置している。第1溝211と第2溝212とは連続して形成されており、段差213を形成している。ハウジング205に第1溝211及び第2溝212が形成されていることにより、フェルール202の側面(具体的には後述する溝部225)の一部が露出している。ハウジング205において側面205aに対向する側面205bには、溝214が形成されている。溝214の形状は、第1溝211及び第2溝212を組み合わせた形状と略同一である。ハウジング205内において、フェルール202にバネが取り付けられてもよい。なお、ハウジング207はハウジング205と同一形状を有している。
次に、図16を用いながらフェルール202の形状について詳細に説明する。図16は、第2実施形態に係るフェルールを示す斜視図である。図16に示されるように、フェルール202の第1本体部221において、第1実施形態の面取り部26に相当する部分には、切欠き部226が形成されている。具体的には、先端面202aにおいて光透過面202a1よりも側面202d側の任意の位置から方向D1へ向かって、第1本体部221の一部が略直方体状に切り欠かれている。また、切欠き部226は、方向D2において天井面202cから底面202fまで延在している。したがってフェルール202では、方向D1から見た切欠き部226の底面226aから後端面202bまで、方向D1に沿って延在するように溝部(第1ガイド部)225が形成されている。つまり、溝部225と切欠き部226とは、連続的につながっている。方向D1における先端面202aから底面226aまでの距離は、例えば0.2mm〜0.5mmである。また、方向D3における切欠き部226の側面226bと、側面202dとの距離は、例えば0.3mm〜0.8mmである。
フェルール202の第1本体部221において、第1実施形態の面取り部28に相当する部分には、切欠き部228が形成されている。切欠き部228は、先端面202aの中心に対して切欠き部226と略対称になるように形成されている。つまり、切欠き部228は、切欠き部226と略同一の形状を有する。なお、フェルール202の天井面202cの先端面202a側に設けられている窓孔223の形状は、第1実施形態の窓孔23の形状と異なっているが、同一の形状でもよい。
次に、図17の(a),(b)を用いながら、アダプタと、アダプタに取り付けられるガイドピンについて説明する。図17の(a)は、アダプタの断面模式図である。図17の(b)は、ガイドピンの斜視図である。
図17の(a)に示されるように、アダプタ204の内面204aには、フェルール202と係合する係合部241,242と、他のフェルールと係合する係合部243,244とが設けられている。係合部241,242は、アダプタ204の内部において中央部側から一方の入り口204b側に向かって延在するように設けられている。係合部243,244は、アダプタ204の内部において中央部側から他方の入り口204c側に向かって延在するように設けられている。係合部241〜244は略同一形状を有しており、係合部241の先端部241aは、アダプタ204の内面204aに当接可能に設けられている。よって係合部241〜244の各々は、フェルールの挿入方向と交差する方向に沿って弾性変形可能となっている。
アダプタ204の内面204aにおいて、フェルールの挿入方向における中央部には一対の突起部(第2ガイド部)245,246が形成されている。突起部245には、フェルールの溝部(第1ガイド部)をガイドするためのガイドピン251が取り付けられている。同様に、突起部246には、ガイドピン252が取り付けられている。突起部245,246は、ガイドピン把持部として機能する。ガイドピン251,252は、フェルールの挿入方向に沿って、アダプタ204の中央部から入り口204b、204cの両方に向かって延在している。フェルールの挿入方向に直交する面内におけるガイドピン251とガイドピン252との最短距離W4は、例えば5.0mm〜6.0mmである。ガイドピン251,252は、第2ガイド部の一部として機能する。
図17の(b)に示されるように、ガイドピン251は、合金製(例えばSUS)の略円柱状の部材である。ガイドピン251は、略円柱状の中央部251aと、中央部251aの一端から延在する端部251bと、中央部251aの他端から延在する端部251cとを有する。中央部251aの直径は、端部251b及び251cの直径よりも太くなっている。中央部251aは、アダプタ204の突起部245内に設けられた孔に挿入される。突起部245の孔の径は中央側から入り口側に向かって細くなっているため、ガイドピン251が当該孔に固定されやすくなっている。
次に図18及び図19を用いながら、第2実施形態に係る光接続構造の接続動作について説明する。具体的には、フェルール202とアダプタ204とが接続する際の動作について説明する。図18及び図19は、第2実施形態に係る光接続構造の接続動作を説明する模式図である。
図18に示されるように、アダプタ204を固定し、フェルール202を移動させることにより、アダプタ204の内部に挿入していく。フェルール202をアダプタ204の内部に挿入していくと、フェルール202が挿入されたハウジング205に係合部241,242が接触する。具体的には、図15に示されるハウジング205の第2溝212に係合部241が接触し、第2溝212に対向する溝214に係合部242が接触する。これにより、アダプタ204の内部におけるフェルール202の位置が調整され、光ファイバの大まかな位置決め(粗調芯:Rough Optical Alignment)を行うことができる。
次に、フェルール202をアダプタ204内部にさらに挿入することによって、ガイドピン251,252が第1本体部221に当接し、第1本体部221の移動をガイドする。具体的には、ガイドピン251,252は、第1本体部221に設けられた溝部内に入り込んで当接することによって、第1本体部221の移動をガイドする。そして、図19に示されるように、アダプタ204の内面204aに設けられた一対の突起部245,246と、第1本体部221とが接触する。具体的には、突起部245と、第1本体部221における切欠き部226とが互いに嵌合するように接触すると共に、突起部246と、第1本体部221における切欠き部228とが互いに嵌合するように接触する。また、係合部241,242によってハウジング205が係合される。以上のように、ガイドピン251,252、一対の突起部245,246、及び係合部241,242によって、アダプタ204内部におけるフェルール202の移動を制御し、アダプタ4の内部におけるフェルール2の位置を調整できる。したがって、光ファイバの微細な位置決め(微調芯:Fine Optical Alignment)を行うことができる。
以上に説明した第2実施形態の光接続構造によっても、ガイドピンをフェルールに取り付けることなく光ファイバの位置決めを行うことができる。すなわち、第1実施形態における作用効果を、第2実施形態も当然に有している。また、例えばSUS製の断面略真円形状のガイドピンを用いることによって、精度のよい第2ガイド部をアダプタに設けることができる。
本発明による光接続構造は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。第1実施形態及びその変形例と、第2実施形態とを可能な範囲で組み合わせてもよい。また、例えば、第1実施形態においてフェルール2の側面2d,2eだけでなく、天井面2c及び底面2fに溝部又は突起部が設けられていてもよい。また、フェルール2を固定し、アダプタ4を移動することによって、フェルール2をアダプタ4に挿入してもよい。
また、フェルール2の先端面2aには研磨等の表面処理が施されており、溝部25,27の延在方向に対して傾いていてもよい。つまりフェルール2において、先端面2aは、天井面2c、側面2d,2e、及び底面2fと直交していなくてもよい。
また、レンズは光透過面に形成されていればよく、先端面2aに形成されていなくてもよい。即ち、先端面2aに対向する裏面11に形成してもよい。この場合には、光ファイバの先端を裏面11から所定長(レンズの焦点距離)だけ離間させた状態で、光ファイバを光ファイバ孔Aに固定すればよい。
1,201…光接続構造、2,3,102,202…フェルール、2a,3a,102a,202a…先端面、2a1,3a1,102a1,202a1…光透過面、2b,3b,202b…後端面、2d,2e…側面、4,204…アダプタ、4a,204a…アダプタの内面、11…裏面、12〜15,L1,L2…レンズ、25,25A,25B,27,27A,27B,71,72,225…溝部(第1ガイド部)、26,26A,26B,28,28A,28B…面取り部、41〜44,51,52…係合部、45,46,61,62,245,246…突起部(第2ガイド部)、A…光ファイバの孔、D1〜D3…方向、F1,F2,f1〜f4…光ファイバ、W1〜W4…最短距離。

Claims (14)

  1. 複数の光ファイバが挿入及び固定されるための複数の光ファイバ孔と、前記複数の光ファイバから出射された光をコリメートする複数のレンズと、前記レンズから出射された光を出射する先端面と、前記先端面と交差する方向に延在する一対の側面とを有するフェルールと、
    筒形状を有しており、その内部にて前記フェルールの前記先端面と他のフェルールの先端面とが互いに対向するように前記フェルールと嵌合するアダプタと、
    を備えており、
    前記フェルールにおいて互いに対向する一対の前記側面の各々には、前記フェルールが前記アダプタに挿入される挿入方向に沿った第1ガイド部が設けられており、
    前記アダプタの内面には、前記フェルールの前記第1ガイド部をガイドするように設けられた一対の第2ガイド部が設けられている、
    光接続構造。
  2. 前記フェルールにおいて、前記先端面と前記第1ガイド部とが交差する部分に面取り部が設けられている、請求項1に記載の光接続構造。
  3. 前記第1ガイド部と前記第2ガイド部との各々は、前記挿入方向から見て円弧状である、請求項1又は2に記載の光接続構造。
  4. 前記第1ガイド部の曲率半径は、前記第2ガイド部の曲率半径よりも大きい、請求項3に記載の光接続構造。
  5. 前記挿入方向と垂直な面内において、一対の前記第1ガイド部同士の最短距離は、一対の前記第2ガイド部同士の最短距離よりも大きい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光接続構造。
  6. 前記フェルールを構成する材料のヤング率は、前記アダプタを構成する材料のヤング率以上である、請求項5に記載の光接続構造。
  7. 前記アダプタの前記内面には、前記フェルールにおける前記先端面と対向する後端面と係合し、前記フェルールの前記挿入方向の移動を規制する係合部が設けられている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光接続構造。
  8. 前記レンズは、前記先端面または前記先端面と対向する裏面に設けられている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光接続構造。
  9. 複数の光ファイバが挿入及び固定されるための複数の光ファイバ孔と、
    前記複数の光ファイバから出射された光をコリメートする複数のレンズと、
    前記レンズから出射された光を出射する先端面と、
    前記先端面と交差する方向に延在する一対の側面と、を有し、
    一対の前記側面の各々には、挿入方向を定義する第1ガイド部が設けられている、フェルール。
  10. 前記先端面と前記第1ガイド部とが交差する部分に面取り部が設けられている、請求項9に記載のフェルール。
  11. 前記第1ガイド部は、前記挿入方向から見て円弧状である、請求項9又は10に記載のフェルール。
  12. 前記レンズは、前記先端面または前記先端面と対向する裏面に設けられている、請求項9〜11のいずれか一項に記載のフェルール。
  13. アダプタであって、
    筒形状を有しており、
    その内部にてフェルールの先端面と他のフェルールの先端面とが互いに対向するように前記フェルールと嵌合し、
    その内面には、前記フェルールの挿入方向を定義する第2ガイド部が設けられている、アダプタ。
  14. 前記第2ガイド部は、前記挿入方向から見て円弧状である、請求項13に記載のアダプタ。
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