JP6728521B2 - 歯科矯正治療用アライナ―に用いるアタッチメント形成治具 - Google Patents

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Description

本発明は、アタッチメント形成テンプレートを直接押圧しつつ、歯表面に付着させた光重合コンポジットレジンのみに光を照射して歯科矯正治療用アライナ―に用いるアタッチメントを形成可能なアタッチメント形成治具に関する。
マウスピース型矯正治療は、略透明のマウスピース型の矯正装置(以下、本明細書では単に「アライナ―」とも称する。)を患者の歯列に装着して矯正治療を行うものであり、1997年に米国のアライン・テクノロジ社によって開発された画期的な歯科矯正治療法である。例えば特許文献1に開示されているように、患者個々の歯列に合わせ、コンピュータの3次元シミュレーションソフトを用いて施術者が治療計画を策定したうえで、矯正治療完了に至るまでに必要なアライナ―の形状及び個数を決定し、矯正治療開始前に全てのアライナ―が同時に製造される。
アライナ―は、厚さ略0.5mmで構成されており、当該アライナ―を患者の歯列に連日20時間以上装着させる。アライナ―は略14日毎に交換し、段階的に患者の歯列を移動させて所望の配置に近付ける。一つのアライナ―で患者の歯列を0.25mm移動させるように設定されており、矯正治療開始から終了まで、20〜40個のアライナ―を用いる。
また、マウスピース型矯正治療は、略透明なアライナ―を装着して矯正治療を行う為、従来の歯科矯正治療法と比して視覚的に矯正器具が目立たず、他人からアライナ―の装着を視認されにくい。また、患者自身が任意にアライナ―の装着を解除可能で、違和感のない食事及びアライナ―を清潔に保つことが可能となる。
マウスピース型矯正治療では、アライナ―を効果的かつ確実に装着する為にアタッチメントと称される補助部を歯に形成する場合がある。アタッチメントは、歯と同色で厚さ略1mmの突起物であり、光を照射することで硬化する光重合コンポジットレジン等を用いて形成される。当該アタッチメントを患者の歯に形成することにより歯の表面に凹凸が追加され、アライナ―における歯列の把持を高めて、より複雑な方向へ歯列を移動することが可能となる。
アタッチメントは、アタッチメント成形テンプレート及び光を照射する光重合用光照射装置を用い、光重合コンポジットレジンを硬化させることで形成される。具体的には、施術者はアタッチメント成形テンプレートに設けられたアタッチメント形成孔に光重合コンポジットレジンを充填した後、当該アタッチメント成形テンプレートを患者の歯列に嵌合させる。続いて、ピンセット等を用いてアタッチメント成形テンプレートを押圧して固定しつつ、光重合用光照射装置を操作してアタッチメント形成孔に光を照射し、光重合コンポジットレジンを硬化させてアタッチメントを形成する。
特許第3641208号公報
しかしながら、上述したアタッチメントの形成手法では施術者が一方の手でピンセットを操作してアタッチメント成形テンプレートを固定しつつ、もう一方の手又は他のスタッフによって光重合用光照射装置を操作する必要がある。また、光重合用光照射装置は広範囲に照射光を拡散させるレンズを有することから、所望のアタッチメント形成孔のみに光を照射することが困難である。この為、所望のアタッチメント形成孔から横溢した光重合コンポジットレジンに光が照射されて硬化し、不要なバリが発生してしまったり、隣接するアタッチメント形成孔にも光が照射されて中途半端に硬化してしまい、アライナ―が歪んで装着されてしまったりするという問題がある。また、当該バリは切削等によって患者の歯から除去を行うが、完全な除去には略20分の時間が必要であり、複数のアタッチメントの形成を行う際は大幅に施術時間が増加してしまう問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、アタッチメント形成テンプレートを直接押圧しつつ、内部に充填された光重合コンポジットレジンのみに光を照射してアタッチメントを形成することが可能なアタッチメント形成治具を提供することを目的とする。
本発明は、光硬化型樹脂製アタッチメントを光重合により形成するために用いるアタッチメント形成治具であって、
可撓性樹脂材料で形成された略円柱状の貫通孔を有する部材(例えば可撓性樹脂材料で形成された貫通孔を有する略円筒状部材)を有し、光重合用の光照射器からの照射光を前記貫通孔によって照射領域を規定して照射可能であること、
を特徴とするアタッチメント形成治具を提供する。
上記のような構成を有する本発明のアタッチメント形成治具は、更に、前記アタッチメント形成治具を把持可能な略円筒状の把持部と、前記把持部に一体的に形成されたフランジ状の台座部と、を有する接続部材を具備していることが好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明のアタッチメント形成治具は、更に、光重合用の光照射器からの照射光を内部に誘導可能な開口部を有するガイド部材を具備していることが好ましい。
また、本発明は、上記の本発明のアタッチメント形成治具と、光重合用の光照射器からの照射光を内部に誘導可能な開口部を有するガイド部材と、を具備し、前記光照射器からの照射光を誘導して前記貫通孔によって照射領域を規定して照射可能な光重合用光照射装置にも関する。
本発明は、可撓性を有する円柱状のアタッチメント形成治具における中心部に、両底面を貫通する照射孔を備え、当該照射孔を介する経路のみ、光を通過可能に構成されている。また、当該アタッチメント形成治具は、接続部材を介してガイド部材に接続しつつ、接続したガイド部材の内部に照射孔を連通することができるため、接続したガイド部材内部に照射された光を誘導して、照射孔から外部に照射することが可能となる。この結果、アタッチメント形成治具の照射孔をアタッチメント形成テンプレートに接触させて押圧固定しながら施術を行うことができる。更に、照射孔に導いた光をアタッチメント形成テンプレート内部に充填された光重合コンポジットレジンのみに光を照射することが可能となり、アタッチメント形成施術の簡便化及び不用なバリの発生を抑制し、施術時間を短縮することができるものである。
本発明の一実施形態に係るアタッチメント形成治具の形状を示しており、図1(a)はアタッチメント形成治具の正面図であり、図1(b)はアタッチメント形成治具の側面図である。 図1に示すアタッチメント形成治具を接続する接続部材の形状を示しており、図2(a)は接続部材の正面図であり、図2(b)は接続部材の側面図であり、図2(c)は接続部材を図2(a)において示した線Aで断面視した断面図である。 本発明の一実施形態に係るガイド部材の形状を示しており、図3(a)はガイド部材の正面図であり、図3(b)はガイド部材を図3(a)において示した線Bで断面視した断面図である。 本発明の一実施形態に係る光照射器の外観を示した模式図である。 図4に示す光照射器を用いたアタッチメントの形成手順を示しており、図5(a)はアタッチメント形成テンプレートに光重合レジンの充填を示した模式図であり、図5(b)は患者の上顎側歯列にアタッチメント形成テンプレートの装着を示した模式図であり、図5(c)は光照射器を用いてアタッチメント成形テンプレート越しに光重合レジンに光を照射する状態を示した模式図である。 ガイド部材がデンタルミラー型ツールの形状を有する実施形態を示しており、図6(a)はデンタルミラー型ツールの正面図であり、図6(b)はデンタルミラー型ツールを図6(a)において示した線Cで断面視した断面図である。 本発明の一実施形態に係るマスキングツールの外観を示した模式図である。 図7に示すマスキングツールを用いてアタッチメントを形成する手法を示した模式図である。 本発明の実施形態3に係るアタッチメント形成治具1の構成を示す概略断面図である。 本発明の実施形態3に係るアタッチメント形成治具1と組み合わせて用いられる本実施形態に係る光重合用光照射装置20の概略斜視図である。 図10に示す光重合用光照射装置20に、図9に示すアタッチメント形成治具1を取り付けた様子を示す模式図である。
以下、本発明に係るアタッチメント形成治具1の代表的な実施形態について、図1〜図6を参照しながら詳細に説明するが、本発明は図示されるものに限られないことはいうまでもない。また、各図面は本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。更に、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略することもある。
≪実施形態1≫
図1(a),(b)は、本発明の実施形態に係るアタッチメント形成治具1を示す正面図及び側面図である。図1(a),(b)に示すように、本実施形態のアタッチメント形成治具1は、略円柱状で両底面を貫通する円筒状の貫通孔3を備えており、中空となっている(即ち、円柱状空洞部を有する円筒状部材ともいえる)。当該アタッチメント形成治具1は可撓性を有するシリコーン樹脂により形成されていることから、外圧を受けた際には形状が変化し、外圧が解除されると元の形状に戻る弾性を有している。また、アタッチメント形成治具1は黒色不透明もしくはオレンジ色半透明で硬化を防ぐという特徴を持つ。
次に、図2(a),(b), (c)を用いて接続部材5の詳細について説明する。図2(a)は接続部材5の正面図を示しており、図2(b)は接続部材5の側面図を示しており、図2(c)は図2(a)において示した線Aで断面視した接続部材5の断面図を示している。接続部材5は、異なる2つの円柱状部材である把持部7及び台座部9の中心を合わせて両部材の底面を重ねた状態で一体形成されている。また、接続部材5はポリカーボネートによって形成されており、アタッチメント形成治具1と同様に黒色とすることが好ましい。
把持部7は、高さL4=3〜5mmであり、台座部9と接した底面から反対側の底面までアタッチメント形成治具1を挿入する直径L1=6mmのアタッチメント形成治具挿入孔10が貫通している。当該アタッチメント形成治具挿入孔10には把持用タップ11が設けられており、アタッチメント形成治具1がアタッチメント形成治具挿入孔10に挿入された際、アタッチメント形成治具1の弾性によって把持用タップ11がアタッチメント形成治具1に食い込んで把持力が高まる。
台座部9は把持部7と比して扁平な円柱状を形成しており、直径はL2=略10mmである。また、台座部9の中心には直径L3=5mmの照射孔13が設けられており、当該照射孔13及びアタッチメント形成治具挿入孔10は連通している。
ただし、照射孔13の直径は、アタッチメント形成治具挿入孔10の直径に比して小さい為、アタッチメント形成治具1をアタッチメント形成治具挿入孔10に挿入した際、アタッチメント形成治具1が照射孔13を挿通することがなく、把持部7に接する台座部9の底面に当たって固定されることとなる。なお、上述してきた接続部材5はポリカーボネートによって形成され、アタッチメント形成治具1と同様に黒色とすることが好ましい。
次に、図3(a),(b)を用いてガイド部材15の詳細について説明する。図3(a)はガイド部材15の正面図を示しており、図3(b)は図3(a)において示した線Aで断面視したガイド部材15の断面図を示している。ガイド部材15は、略円柱状で底部16に開口が設けられ、内部全体が中空に形成されている。ガイド部材15の先端部側面には接続部材5を挿入する為の挿入部17が設けられており、当該挿入部17は接続部材把持部17aと、孔17bと、把持部底面17cと、から構成されている。
接続部材5が挿入部17に挿入された際、接続部材把持部17aの内面が接続部材5の台座部9における側面を把持し、把持部底面17cが接続部材5の台座部9における底面と接することにより、接続部材5がガイド部材15内部に挿通することがなく、所望の位置に接続部材5を固定することが可能となる。
また、孔17bは、ガイド部材15の底部16に接続される光重合用の光照射器19の光照射部から照射された光を、ガイド部材15内部から接続部材5の照射孔13へ導く役割を担っている。ガイド部材15は、施術中に患者の口内へ挿入して唇小帯等を押圧し、必要なスペースを確保する必要がある為、可撓性を有さない硬質の樹脂で形成することが望ましい。
続いて、図4を用いて光重合用光照射装置20の概要を説明する。図4は、光重合用光照射装置20の外観を示した模式図である。図4に示した様に光重合用光照射装置20は、概ねアタッチメント成形器1と、接続部材5と、ガイド部材15と、歯科治療用の光重合用の光照射器19と、で構成されている。
組み合わせ手順は、アタッチメント形成治具1を接続部材5の把持部7に設けられたアタッチメント形成治具挿入孔10に挿入し、接続部材5の台座部9に接触するまで押圧する。次に、接続部材5の台座部9をガイド部材15の挿入部17に挿入し、接続部材5の台座部9における底面が挿入部17の把持部底面17cに接触するまで押圧することで完了する。
本発明のアタッチメント形成治具1と、接続部材5と、ガイド部材15と、が上述した手順で組み合わせ完了した後、ガイド部材15の底部16に光重合用の光照射器19の光照射部を接続することとなる。
本発明のアタッチメント形成治具1に用いる光重合用の光照射器19は、例えばLED素子等を具備し、施術者がアタッチメントを患者の歯に成形する際、後述するアタッチメント形成テンプレート25を透過させて光重合コンポジットレジン31を硬化させる必要がある。このため、一般的な歯の歯科治療等において、施術者が患者の歯に設けた切削孔に光硬化樹脂を充填し、当該光硬化樹脂を硬化させる用途等に用いられる汎用品と比して、高出力(4000mw/cm以上)タイプの光重合用の光照射器19であることが望ましい。
次に、図5(a),(b),(c)を示し、施術者が光重合用光照射装置20を使用して患者の歯にアタッチメントを成形する手順について説明する。図5(a)はアタッチメント形成テンプレート25に光重合コンポジットレジン31を充填する手順を示した模式図であり、図5(b)は患者の上顎側歯列にアタッチメント形成テンプレート25を装着する手順を示した模式図であり、図5(c)は光重合用光照射装置20を用いてアタッチメント成形テンプレート25越しに光重合コンポジットレジン31に光を照射し、当該光重合コンポジットレジン31を硬化させる手順を示した模式図である。
まず、図5(a)に示した様に、マウスピース型矯正装置(図示せず)と同時に作製したアタッチメント成形テンプレート25を用意する。アタッチメント成形テンプレート25は、患者の精密な歯型データを取得し、患者の歯における形状及び配列に合致したマウスピースであり、マウスピース型矯正装置と外観は酷似しているが、アタッチメント成形テンプレート25はマウスピース型矯正装置と比して肉薄に形成され可撓性を有している。
アタッチメント成形テンプレート25は、アタッチメントを成形する歯の位置によって、施術者が勘弁に施術可能な形状に切断して施術に用いても良い。本実施例では、アタッチメント成形テンプレート25を患者の上顎側における4本の歯列分に切断して使用する例を用いて説明する。歯科治療に用いられる一般的なスケーラ29等を用いて光重合コンポジットレジン31を取り、アタッチメントを成形する歯に合わせて切断したアタッチメント成形テンプレート25のアタッチメント形成孔27に充填する。
この時、光重合コンポジットレジン31をアタッチメント形成孔27に過剰充填してしまうと、アタッチメント成形テンプレート25を患者の歯列に嵌合させた際に光重合コンポジットレジン31がアタッチメント形成孔27から多量に横溢してしまう恐れがある為、成形するアタッチメントのサイズに適した量の光重合コンポジットレジン31をアタッチメント形成孔27に充填する必要がある。
続いて図5(b)に示す様に、アタッチメント形成孔27に光重合コンポジットレジン31を充填した後、アタッチメントを成形する歯を含んだ4本の歯列にアタッチメント成形テンプレート25を嵌合させる。上述した通り、アタッチメント成形テンプレート25は可撓性を有していることから、アタッチメント成形テンプレート25の開口部を容易に拡げて所望の歯列に嵌合させることができる。
しかしながら当該可撓性によって、アタッチメント成形テンプレート25と、患者の歯列及び歯型と、に誤差が発生する可能性がある為、アタッチメント成形テンプレート25を患者の歯列に嵌合させる際は、施術者がアタッチメント成形テンプレート25の形状及び患者の歯列形状を入念に確認しつつ行う必要がある。
次に、本発明のアタッチメント形成治具1を組み込んだ光重合用光照射装置20を用い、患者の歯に勘合させたアタッチメント成形テンプレート25のアタッチメント形成孔27に充填した光重合コンポジットレジン31を硬化させ、アタッチメントを成形する。施術者はアタッチメント成形テンプレート25が患者の歯列に嵌合したことを入念に確認した後、図5(c)に示す様に光重合用光照射装置20のガイド部材15を患者の口内に挿入する。
続いて、ガイド部材15の先端部のアタッチメント形成治具1における貫通孔3をアタッチメント形成孔27全体に被せる様に接触させて固定する。この時、アタッチメント形成治具1の貫通孔3と、アタッチメント形成孔27と、に隙間が発生しない様、アタッチメント形成治具1をアタッチメント形成孔27に押圧する。これにより光重合用光照射装置20の光は、貫通孔3が接触するアタッチメント形成孔27内部のみへ照射されるため、アタッチメント形成孔27から横溢した光重合コンポジットレジン31を硬化させず、不要なバリの発生を抑制する。
次に、施術者は光重合用光照射装置20の光照射器19における操作部(図示せず)を操作し、光照射器19から所定時間、光を照射する。光照射器19から照射された光はガイド部材15内部を通過して孔17bを介し、接続部材5の照射孔13に導かれる。照射孔13を通過した光は、接続部材5に接続されたアタッチメント形成治具1の貫通孔3に到達し、アタッチメント形成治具1の貫通孔3が接触するアタッチメント形成孔27に照射されることとなる。
上述した経路を通過してアタッチメント形成孔27に照射された光は、アタッチメント成形テンプレート25を透過し、アタッチメント形成孔27に充填された光重合コンポジットレジン31に照射される。これにより、光重合コンポジットレジン31は照射された光に反応して硬化し、アタッチメントが形成されることとなる。
施術者は光重合コンポジットレジン31の硬化に必要な所定時間、光を照射した後に光照射器19の操作部を操作し、光の照射を停止させる。続いて、光重合用光照射装置20のガイド部材15を患者の口内から抜去した後、アタッチメント成形テンプレート25を患者の歯列から剥離させ、これも患者の口内から抜去する。
次に、施術者は患者の歯に成形されたアタッチメントが強固に固定されていることを確認したうえで、形成したアタッチメントに切削等を施して形状を整え、アタッチメント成形施術を完了することとなる。
≪実施形態2≫
続いて以下より、他のツールと組み合わせて構成される本発明のアタッチメント形成治具について説明する。図6は、本発明のアタッチメント形成治具の実施形態2であるデンタルミラー型ツール41の形状を示しており、図6(a)はデンタルミラー型ツール41の正面図であり、図6(b)はデンタルミラー型ツール41を図6(a)において示した線Cで断面視した断面図である。
デンタルミラー型ツール41は、概ねツール把持部43及び光収束部45で構成されており、光収束部45は上記実施形態1でいうガイド部材に相当するものであり、略円錐状で底面に開口が設けられ、内部全体が中空に形成されている。また、光収束部45の先端部には接続部材5を挿入する為のツール挿入部47が設けられており、当該ツール挿入部47はツール接続部材把持部47aと、ツール孔47bと、ツール把持部底面47cと、から構成されている。
接続部材5がツール挿入部47に挿入された際、ツール接続部材把持部47aの内面が接続部材5の台座部9における側面を把持し、ツール把持部底面47cが接続部材5の台座部9における底面と接することにより、接続部材5が光収束部45内部に挿通することがなく、所望の位置に接続部材5を固定することが可能となる。
また、ツール孔17bは、従来の光重合用光照射装置51から光収束部45に照射された光を、光収束部45底面から接続部材5の照射孔13へ導く役割を担っている。尚、デンタルミラー型ツール41は、施術中に患者の口内へ挿入して唇小帯等を押圧し、必要なスペースを確保する必要がある為、可撓性を有さない硬質の樹脂で形成することが望ましい。
続いて、図7を用いてマスキングツール49の概要を説明する。図7は、マスキングツール49の外観を示した模式図である。図7に示した様にマスキングツール49は、概ねアタッチメント成形器1と、接続部材5と、デンタルミラー型ツール41と、で構成されている。
組み合わせ手順は、アタッチメント形成治具1を接続部材5の把持部7に設けられたアタッチメント形成治具挿入孔10に挿入し、接続部材5の台座部9に接触するまで押圧する。次に、接続部材5の台座部9をデンタルミラー型ツール41のツール挿入部47に挿入し、接続部材5の台座部9における底面がツール挿入部47のツール把持部底面47cに接触するまで押圧することで完了する。
次に、図8を示し、施術者がマスキングツール49を使用して患者の歯にアタッチメントを成形する手順について説明する。図8は、マスキングツール49及び従来の光照射器51を用いてアタッチメント成形テンプレート25越しに光重合コンポジットレジン31に光を照射し、当該光重合コンポジットレジン31を硬化させる手順を示した模式図である。
まず、上述において図5(a), (b)を用いて説明した手順と同様に、アタッチメント成形テンプレート25のアタッチメント形成孔27に光重合コンポジットレジン31を充填し、アタッチメントを成形する歯を含んだ4本の歯列にアタッチメント成形テンプレート25を嵌合させる。
続いて、図8に示す様にマスキングツール49を患者の口内に挿入し、マスキングツール49先端部のアタッチメント形成治具1における貫通孔3をアタッチメント形成孔27全体に被せる様に接触させて固定する。この時、アタッチメント形成治具1の貫通孔3と、アタッチメント形成孔27と、に隙間が発生しない様、アタッチメント形成治具1をアタッチメント形成孔27に押厚する。これにより従来の光重合用光照射装置51の光は、貫通孔3が接触するアタッチメント形成孔27内部のみへ照射されるため、アタッチメント形成孔27から横溢した光重合コンポジットレジン31を硬化させず、不要なバリの発生を抑制する。
次に、施術者は従来の光重合用光照射装置51における操作部(図示せず)を操作し、従来の光重合用光照射装置51からマスキングツール49の光収束器45における底面へ所定時間、光を照射する。従来の光重合用光照射装置51から照射された光は、光収束器45内部を通過してツール孔47bを介し、接続部材5の照射孔13に導かれる。照射孔13を通過した光は、接続部材5に接続されたアタッチメント形成治具1の貫通孔3に到達し、アタッチメント形成治具1の貫通孔3が接触するアタッチメント形成孔27に照射されることとなる。
上述した経路を通過してアタッチメント形成孔27に照射された光は、アタッチメント成形テンプレート25を透過し、アタッチメント形成孔27に充填された光重合コンポジットレジン31に照射される。これにより、光重合コンポジットレジン31は照射された光に反応して硬化し、アタッチメントが形成されることとなる。
施術者は光重合コンポジットレジン31の硬化に必要な所定時間、光を照射した後に従来の光重合用光照射装置51の操作部を操作し、光の照射を停止させる。続いて、マスキングツール49を患者の口内から抜去した後、アタッチメント成形テンプレート25を患者の歯列から剥離させ、これも患者の口内から抜去する。次に、施術者は患者の歯に成形されたアタッチメントが強固に固定されていることを確認したうえで、形成したアタッチメントに切削等を施して形状を整え、アタッチメント成形施術を完了することとなる。
≪実施形態3≫
次に、本発明のアタッチメント形成治具の実施形態3について説明する。図9は、本発明の実施形態3に係るアタッチメント形成治具1の構成を示しており、図10は、実施形態3に係るアタッチメント形成治具1と組み合わせて用いられる本実施形態に係る光重合用光照射装置20の概略斜視図である。更に、図11は、図10に示す光重合用光照射装置20に、図9に示すアタッチメント形成治具1を取り付けた様子を示す模式図である。
図9に示すように、本実施形態のアタッチメント形成治具1は、貫通孔3を有する略円筒状の部材1aと、当該部材1aと一体化されたキャップ部61と、で構成されている。そして、キャップ部61は、部材1aに一体的に形成されたフランジ部61aと、フランジ部61aの外縁に一体的に形成された略円筒部61bと、で構成されている。
略円筒部61bの内径は、フランジ部61aの幅に相当する分だけ、略円筒状の部材1aの内径よりも大きく設定されており、この部材1aの貫通孔3によって光重合用光照射装置20からの照射光が照射範囲を限定されて照射されることになる。
また、本実施形態においては、キャップ部61を構成する略円筒部61bの下端部が径方向において内側にむいて肉厚部61cが形成されている。この肉厚部61cによって、アタッチメント形成治具1が光重合用光照射装置20に取り付けられた場合に、脱落せずに確実に取り付けられることが可能となる。
本実施形態のアタッチメント形成治具1を使用するための光重合用光照射装置20は、図9に示すように、略直線状のアーム部63と、アーム部63の長さ方向に対して略垂直方向にむいて開口する略円状の開口部63a内に設けられた光照射部(図示せず。)と、開口部63aに着脱可能に取り付けられたレンズ部65と、を具備するものである。
この光重合用光照射装置20では、アーム部63の先端に設けられた開口部63a内にLED素子等を具備することにより、光照射部が形成されている。施術者がアタッチメントを患者の歯に成形する際、この光照射部からレンズ部65を通過した光が、光重合コンポジットレジンを硬化させる。
そして、本実施形態の光重合用光照射装置20では、図11に示すように、レンズ部65を覆うようにアタッチメント形成治具1が着脱可能に取り付けられて使用される。これにより、開口部63a内の光照射部から照射された光がアタッチメント形成治具1内に誘導され、貫通孔3によって照射領域を規定(限定)して矢印の方向に照射されることが可能となる。
施術者が本実施形態の光重合用光照射装置20を使用して患者の歯にアタッチメントを成形する手順は、実施形態1及び実施形態2について上述したのと同様の手順にしたがえばよい。
このような本実施形態のキャップ式のアタッチメント形成治具1は、構造がシンプルで安価に製造可能であり、特にディスポーザブル(使い捨て)式のものとして有効に適用することができる。
以上、本発明の代表的な実施形態について図面を参照しつつ説明してきたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の精神及び教示を逸脱しない範囲でその他の改良例、変形が存在することを当業者に容易に理解されるであろう。
例えば、本発明のアタッチメント形成治具は、円柱状空洞部によって照射光の領域を規定できるものであれば、外形は種々の形態を有していてもよい。外形は、例えば略球状、略円錐状、略角柱状であってもよい。
本発明のアタッチメント形成治具は、内部を貫通した照射孔を介する経路のみ光を通過させることができ、アタッチメント形成治具の照射孔をアタッチメント形成テンプレートに接触させることで、アタッチメント形成テンプレートを直接押圧しつつ、内部に充填された光重合コンポジットレジンのみに光を照射することが可能となる。その結果、アタッチメント形成施術の簡便化及び不用なバリの発生を抑制し、施術時間を短縮するものである。
1 アタッチメント形成治具
3 貫通孔
5 接続部材
7 把持部
9 台座部
10 アタッチメント形成治具挿入孔
11 把持用タップ
13 照射孔
15 ガイド部材
16 底部
17 挿入部
17a 接続部材把持部
17b 孔
17c 把持部底面
19 光照射器
20 光重合用光照射装置
25 アタッチメント形成テンプレート
27 アタッチメント形成孔
29 スケーラ
31 光重合コンポジットレジン
41 デンタルミラー型ツール
43 ツール把持部
45 光収束部
47 ツール挿入部
47a ツール接続部材把持部
47b ツール孔
47c ツール把持部底面
49 マスキングツール
51 従来の光照射器
61 キャップ部
61a フランジ部
61b 略円筒部
61c 肉厚部
63 アーム部
63a 開口部
65 レンズ部

Claims (2)

  1. 光硬化型樹脂製アタッチメントを光重合により形成するために用いるアタッチメント形成治具であって、
    可撓性樹脂材料で形成された略円柱状貫通孔を有する部材と、上部に前記部材を具備するキャップ部と、を具備し、
    前記キャップ部は、前記部材に一体的に形成されたフランジ部と、前記フランジ部の外縁に一体的に形成された略円筒部と、を有し、
    光重合用光照射装置からの照射光を前記貫通孔によって照射領域を規定して照射可能であること、
    を特徴とするアタッチメント形成治具。
  2. 略直線状のアーム部と、前記アーム部の長さ方向に対して略垂直方向に開口する開口部内に設けられた光照射部と、前記開口部に着脱可能に取り付けられたレンズ部と、前記レンズ部を覆うように着脱可能に取り付けられた請求項に記載のアタッチメント形成治具と、を具備し、
    前記光照射部から照射された光を誘導して前記貫通孔によって照射領域を規定して照射可能なこと、
    を特徴とする光重合用光照射装置。
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