JP2018102605A - ブラケット成形テンプレート、マウスピース型矯正装置 - Google Patents

ブラケット成形テンプレート、マウスピース型矯正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】各歯と各ブラケットとの間において十分な密着力(接着力)を得るとともに歯面とブラケットとの間にう蝕が生じることを回避するブラケット成形テンプレートを提供すること。【解決手段】口内の上側歯列または下側歯列の歯を覆う歯カバー部110と、歯カバー部110のうちの一部または全部の歯における口内頬側または舌側に凸状に配設されて注入されたレジンによりブラケットを成形するブラケット成形部120とを有し、ブラケット成形部120が、レジンをブラケット成形部120の外部から内部へ注入するための注入孔121を有しているブラケット成形テンプレート100。【選択図】図1

Description

本発明は、患者の口内の上側歯列または下側歯列の歯に装着されて歯列矯正用のブラケットを一部または全部の歯に取り付けるブラケット成形テンプレート、および、患者の口内の上側歯列または下側歯列の歯に装着されるマウスピース型矯正装置に関する。
従来、歯列矯正装具であるブラケットを患者の口内の歯面に取り付けるために、歯型のトレーにブラケットを仮留めし、歯面とブラケットの接着面との両方に接着剤を塗布してからトレーを患者の口内の歯列の歯に装着し、ブラケットを歯に取り付けるトレーが知られている(例えば、特許文献1、2)。
特開2015−013196号公報(特に、図9、図14参照) 特開2014−184333号公報(特に、図17参照) 特表2012−509158号公報(特に、図1A、図1B、図9A〜図9L参照)
しかしながら、上述した従来のトレーは、既製のブラケットを患者の歯面に接着するためのものであって、既製ブラケットの接着面の曲率は、患者の歯面の曲率と異なるため、既製のブラケットと歯面との間に隙間が生じやすい。
さらに、トレーを歯列の歯に装着する際に相対的な移動によって接着剤が擦れて接着剤の位置がずれたり、気泡が入ったりして、ブラケットと歯面との間に隙間が生じる虞があった。
また、ブラケットと歯面との間に隙間が生じると、この隙間が、う蝕(虫歯)の原因となる細菌の発生・増加を助長することになる。
さらに、隙間が生じると、十分な密着力(接着力)を得ることができず、ブラケットが歯面から外れやすくなるという問題があった。
また、歯列の歯に被せるようにして歯列を矯正するマウスピース型矯正装置であるアライナが知られている(例えば、特許文献3)が、アライナの内側における矯正力被作用突部としてのアタッチメントと係合する凹部にレジンを注入してからアライナを歯列の歯に装着して歯面にアタッチメントを接着させていた。
そのため、アライナを歯列の歯に装着した際にレジンが歯面と擦れてレジンの位置がずれたり、気泡が入ったりして、レジンと歯面との間に隙間が生じる虞があった。
また、レジンの量の不足によってアタッチメントを形成するレジンと歯面との間に隙間が生じる虞があった。
ブラケットの場合と同様、アタッチメントと歯面との間に隙間が生じると、この隙間が、う蝕(虫歯)の原因となる細菌の発生・増加を助長することになる。
さらに、隙間が生じると、十分な密着力(接着力)を得ることができず、アタッチメントが歯面から外れやすくなるという問題があった。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の第1の目的は、各歯と各ブラケットとの間において十分な密着力(接着力)を得るとともに歯面とブラケットとの間にう蝕(虫歯)が生じることを回避するブラケット成形テンプレートを提供することである。
また、本発明の第2の目的は、歯と矯正力被作用突部との間において十分な密着力(接着力)を得るとともに歯面と矯正力被作用突部との間にう蝕(虫歯)が生じることを回避するマウスピース型矯正装置を提供することである。
本請求項1に係る発明は、患者の口内の上側歯列または下側歯列の歯に装着されて歯列矯正用のブラケットを歯に取り付けるブラケット成形テンプレートであって、前記口内の上側歯列または下側歯列の歯を覆う歯カバー部と、前記歯カバー部のうちの一部または全部の歯における口内頬側または舌側に凸状に配設されて注入されたレジンによりブラケットを成形するブラケット成形部とを有し、前記ブラケット成形部が、前記レジンをブラケット成形部の外部から内部へ注入するための注入孔を有していることにより、前述した課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたブラケット成形テンプレートの構成に加えて、前記ブラケット成形部が、前記レジンを注入する際にブラケット成形部の内部から外部へ空気を排出するための排出孔を有し、前記排出孔の径が、前記注入孔の径より小であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項2に記載されたブラケット成形テンプレートの構成に加えて、前記歯カバー部が上側歯列の歯を覆うものである場合、前記注入孔が、前記排出孔より上側歯列の歯先側に配設されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項2または請求項3に記載されたブラケット成形テンプレートの構成に加えて、前記歯カバー部が下側歯列の歯を覆うものである場合、前記注入孔が、前記排出孔より下側歯列の歯茎側に配設されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項5に係る発明は、請求項2または請求項3に記載されたブラケット成形テンプレートの構成に加えて、前記歯カバー部が下側歯列の歯を覆うものである場合、前記注入孔が、前記排出孔より下側歯列の歯先側に配設されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載されたブラケット成形テンプレートの構成に加えて、前記ブラケット成形テンプレートのうち少なくともブラケット成形部が、光透過素材で形成されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載されたブラケット成形テンプレートの構成に加えて、前記ブラケット成形テンプレートの断面の厚みを薄くする溝が、前記歯カバー部およびブラケット成形部の表面において歯列に沿って各ブラケット成形部を通って形成されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載されたブラケット成形テンプレートの構成に加えて、前記注入孔が、前記内部から外部へ向かって孔の径を大きくするテーパ部分を有していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項9に係る発明は、患者の口内の上側歯列または下側歯列の歯に装着されるマウスピース型矯正装置であって、前記口内の上側歯列または下側歯列の歯を覆う歯カバー部と、前記歯カバー部のうち一部の歯における口内頬側および舌側の少なくとも一方に凸状に配設されて注入されたレジンにより矯正力被作用突部を成形する突部成形部とを有し、前記突部成形部が、前記レジンを突部成形部の外部から内部へ注入するための注入孔を有していることにより、前述した課題を解決するものである。
本発明のブラケット成形テンプレートは、患者の口内の上側歯列または下側歯列の歯を覆う歯カバー部を有していることにより、患者の口内の上側歯列または下側歯列の歯に装着することができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
本請求項1に係る発明のブラケット成形テンプレートによれば、注入孔からレジンがブラケット成形部の内部に充填されて硬化し、各歯の歯面に対して隙間なくブラケットが固着した状態でブラケットがそれぞれ成形されるため、各歯と各ブラケットとの間において十分な密着力(接着力)を得ることができるとともに歯面とブラケットとの間にう蝕(虫歯)が生じることを回避できる。
つまり、各歯の歯面の曲率や凹凸に対応して隙間なく密着させた状態でブラケットが成形されるため、十分な密着力を得ることができるとともに隙間において発生しやすいう蝕(虫歯)の原因となる細菌の発生・増加を防止することができる。
さらに、各歯が歯カバー部によって覆われて口内の唾液が歯面に付着することが回避されるため、唾液や唾液成分が歯面とブラケットとの間に介在することにより密着力(接着力)が低下してしまうことを回避することができる。
また、レジンによってブラケットが一つ一つ成形されるため、各ブラケットの色を各歯の色に合わせてブラケットが目立たないようにして審美性を高めることができる。
本請求項2に係る発明のブラケット成形テンプレートによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、注入孔を介してレジンがブラケット成形部の内部へ注入することに伴い内部の空気が排出孔を介してスムーズに排出されるため、ブラケット成形部の内部にレジンをスムーズに充填させることができるとともにブラケットに気泡や気泡跡が形成されることを回避することができる。
さらに、排出孔の径が、注入孔の径より小であることにより、ブラケット成形部の内部に充填されたレジンが注入圧により必要以上に排出孔から流出してしまうことを回避できる。
本請求項3に係る発明のブラケット成形テンプレートによれば、請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、通常、患者の上側歯列の歯にブラケット成形テンプレートを装着して患者が歯科医師の施術を受けているときは、患者は上半身を多少起こした姿勢であり、空気の比重が一般的にレジンの比重より小さいため、ブラケット成形部の内部の下方から上方へ向かってスムーズにレジンを充填することができる。
さらに、注入孔が、上側歯列の歯先側にあり、注入孔と排出孔との位置関係が逆の場合と比べて、患者の口の外から視認しやすい位置となるため、歯科医師が注入孔を介してレジンをブラケット成形部の内部へ容易に注入することができる。
本請求項4に係る発明のブラケット成形テンプレートによれば、請求項2または請求項3に係る発明が奏する効果に加えて、通常、患者の下側歯列の歯にブラケット成形テンプレートを装着して患者が歯科医師の施術を受けているときは、患者は上半身を多少起こした姿勢であり、空気の比重が一般的にレジンの比重より小さいため、ブラケット成形部の内部の下方から上方へ向かってスムーズにレジンを充填することができる。
本請求項5に係る発明のブラケット成形テンプレートによれば、請求項2または請求項3に係る発明が奏する効果に加えて、注入孔が、下側歯列の歯先側にあり、注入孔と排出孔との位置関係が逆の場合と比べて、患者の口の外から視認しやすい位置となるため、歯科医師が注入孔を介してレジンをブラケット成形部の内部へ容易に注入することができる。
本請求項6に係る発明のブラケット成形テンプレートによれば、請求項1乃至請求項5のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、レジンまで光が到達するため、光硬化タイプのレジンを使用して光を照射してレジンを硬化させて容易にブラケットを成形することができる。
本請求項7に係る発明のブラケット成形テンプレートによれば、請求項1乃至請求項6のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、レジンによってブラケットを成形した後に、溝に沿ってブラケット成形テンプレートを分断して破壊することによって、分断されたそれぞれのブラケット成形テンプレートがブラケットの半分ほどを覆う状態となるため、ブラケットに対して歯面と平行な方向の外力を付与することなくブラケット成形テンプレートを歯列の歯から容易に取り外すことができる。
本請求項8に係る発明のブラケット成形テンプレートによれば、請求項1乃至請求項7のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、通常用いられるレジンインジェクタの先端がテーパ部分に押し当てられたときにレジンインジェクタの先端と注入孔との相対的な位置関係が決まるとともにレジンインジェクタの先端と注入孔とが隙間なく接するため、レジンを漏らさずに容易に注入することができる。
本請求項9に係る発明のマウスピース型矯正装置によれば、注入孔からレジンが突部成形部の内部に充填されて硬化し、歯の歯面に対して隙間なく矯正力被作用突部が固着した状態で所謂、アタッチメントである矯正力被作用突部が成形されるため、歯と矯正力被作用突部との間において十分な密着力(接着力)を得ることができるとともに歯面と矯正力被作用突部との間にう蝕(虫歯)が生じることを回避できる。
さらに、各歯が歯カバー部によって覆われて口内の唾液が歯面に付着することが回避されるため、唾液や唾液成分が歯面と矯正力被作用突部との間に介在することにより密着力(接着力)が低下してしまうことを回避することができる。
本発明の第1実施例のブラケット成形テンプレートの概略を示す斜視図。 (A)(B)はブラケット成形テンプレートを患者の口内に装着した状態を示す図。 (A)(B)はレジンを注入しているときの様子を示す図。 (A)(B)はブラケット成形部の外部から内部に光を照射しているときの様子を示す図。 (A)(B)はブラケット成形テンプレートを分断して取り外している様子を示す図。 (A)(B)は成形されたブラケットにワイヤ入りチューブゴムを取り付けた状態を示す図。 本発明のブラケット成形テンプレートの作成手順を示す図。 本発明の第2実施例のブラケット成形テンプレートの概略を示す斜視図。 (A)(B)はブラケット成形テンプレートを患者の口内に装着してレジンを注入しているときの様子を示す図。 本発明の第3実施例のブラケット成形テンプレートの概略を示す斜視図。 (A)(B)はブラケット成形テンプレートを分断して取り外すときの様子を示す図。 本発明の第4実施例のマウスピース型矯正装置の概略を示す斜視図。
本発明のブラケット成形テンプレートは、口内の上側歯列または下側歯列の歯を覆う歯カバー部と、歯カバー部のうちの一部または全部の歯における口内頬側または舌側に凸状に配設されて注入されたレジンによりブラケットを成形するブラケット成形部とを有し、ブラケット成形部が、レジンをブラケット成形部の外部から内部へ注入するための注入孔を有していることにより、各歯と各ブラケットとの間において十分な密着力(接着力)を得るとともに歯面とブラケットとの間にう蝕(虫歯)が生じることを回避し、唾液や唾液成分が歯面とブラケットとの間に介在することにより密着力(接着力)が低下してしまうことを回避するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
例えば、ブラケット成形テンプレートの材料は、可撓性を有した樹脂でもよいし、弾性を有したエラストマーでもよい。
さらに、光を透過させない材料でもよいが、紫外線硬化型レジンや光硬化型レジンを硬化させてブラケットを成形する場合には、紫外線硬化型レジンや光硬化型レジンを硬化させるために、紫外線や光を透過させる材料を用いることが望ましい。
また、本発明のマウスピース型矯正装置は、口内の上側歯列または下側歯列の歯を覆う歯カバー部と、歯カバー部のうち一部の歯における口内頬側および舌側の少なくとも一方に凸状に配設されて注入されたレジンにより矯正力被作用突部を成形する突部成形部とを有し、突部成形部が、レジンを突部成形部の外部から内部へ注入するための注入孔を有していることにより、歯と矯正力被作用突部との間において十分な密着力(接着力)を得るとともに歯面と矯正力被作用突部との間にう蝕(虫歯)が生じることを回避し、唾液や唾液成分が歯面と矯正力被作用突部との間に介在することにより密着力(接着力)が低下してしまうことを回避するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
例えば、マウスピース型矯正装置の材料は、歯に対して矯正力を作用させるために可撓性や弾性を有したものであれば、如何なるものであっても構わない。
さらに、光を透過させない材料でもよいが、紫外線硬化型レジンや光硬化型レジンを硬化させて矯正力被作用突部を成形する場合には、紫外線硬化型レジンや光硬化型レジンを硬化させるために、紫外線や光を透過させる材料を用いることが望ましい。
以下に、本発明の第1実施例であるブラケット成形テンプレート100について、図1乃至図7に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の第1実施例のブラケット成形テンプレート100の概略を示す斜視図であり、図2(A)は、ブラケット成形テンプレート100を患者の口内に装着した状態を示す正面図であり、図2(B)は、図2(A)に示す符号2B−2Bで視た断面図であり、図3(A)は、レジンRNを注入しているときの様子を示す正面図であり、図3(B)は、図3(A)に示す符号3B−3Bで視た断面図であり、図4(A)は、ブラケット成形部120の外部から内部に光を照射しているときの様子を示す正面図であり、図4(B)は、図4(A)に示す符号4B−4Bで視た断面図であり、図5(A)は、上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aを分断して取り外している様子を示す正面図であり、図5(B)は、図5(A)に示す符号5B−5Bで視た断面図であり、図6(A)は、成形されたブラケットBRにワイヤ入りチューブゴムTRを取り付けた状態を示す正面図であり、図6(B)は、図6(A)に示す符号6B−6Bで視た断面図であり、図7は、本発明のブラケット成形テンプレート100の作成手順を示す図である。
本発明の第1実施例であるブラケット成形テンプレート100は、図1乃至図2(B)に示すように、患者の口内の上側歯列または下側歯列の歯THに装着されて歯列矯正用のブラケットBRを歯THに取り付けるように構成されている。
なお、図中において、歯列方向を符号RT、上下方向を符号UDで示す。
本発明のブラケット成形テンプレート100は、各患者の歯型に合わせて患者毎に制作されるものである。
言い換えると、既製品ではなく、オーダーメイドである。
したがって、ブラケット成形テンプレート100は、大きな隙間なく上側歯列または下側歯列の歯THにぴったりと装着される。
ブラケット成形テンプレート100の製造方法については、後述することにして、先にブラケット成形テンプレート100の構成および効果について説明する。
本実施例では、上側歯列の歯THに装着される上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aと、下側歯列の歯THに装着される下側歯列用ブラケット成形テンプレート100Bとがある。
矯正歯科の治療では、上側歯列および下側歯列の両者にブラケットBRを取り付けることが多いが、上側歯列および下側歯列の一方のみにブラケットBRを取り付ける場合は、上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aおよび下側歯列用ブラケット成形テンプレート100Bの一方のみ用いる。
つまり、本発明のブラケット成形テンプレート100は、上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aおよび下側歯列用ブラケット成形テンプレート100Bの組み合わせの場合だけでなく、一方のみの場合でもよい。
上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aは、歯カバー部110と、ブラケット成形部120とを有している。
下側歯列用ブラケット成形テンプレート100Bについては、上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aと同様であるので、上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aについて詳しく説明することとし、下側歯列用ブラケット成形テンプレート100Bについての詳しい説明は省略する。
このうち、歯カバー部110は、口内の上側歯列の歯THを覆うように形成されている。
また、ブラケット成形部120は、一例として、歯カバー部110の各歯THにおける口内頬側に凸状に配設されて注入されたレジンRN(図3(B)参照)によりブラケットBRを成形するように構成されている。
なお、ブラケット成形部120を、歯カバー部110の各歯THにおける舌側に凸状に配設してもよい。
さらに、ブラケット成形部120が、レジンRNをブラケット成形部120の外部から内部へ注入するための注入孔121を有している。
また、上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aは、一例として、光透過素材である透明な樹脂で形成されている。
なお、上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aにおいて、少なくともブラケット成形部120が、光透過素材であればよい。
さらに、上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aの断面の厚みを薄くする溝130が、歯カバー部110およびブラケット成形部120の表面において歯列に沿って各ブラケット成形部120を通って形成されている。
矯正歯科医師が、患者の口内の歯面をクリーニングした後にブラケット成形テンプレート100を歯列の歯THに装着するので、各歯THが歯カバー部110によって覆われて口内の唾液が歯面に付着することが回避される。
なお、詳しくは後述する取り外し時に、スムーズにブラケット成形テンプレート100を歯列の歯THから取り外すために、ブラケット成形テンプレート100を歯列の歯THに装着する前に、ブラケット成形部120に内側に一例としてワセリンを塗布しておくことが望ましい。
図3(A)および図3(B)に示すように、矯正歯科医師がレジンインジェクタIJの先端を、注入孔121の入り口に押し当てて、注入孔121を介してレジンRNをブラケット成形部120の内部へ注入する。
ここで、レジンRNとして、マトリクスレジン(resin)と、セラミック粒子などのフィラー(filler)という成分とを有したコンポジットレジンであって、光照射によって硬化する光硬化型レジンを一例として用いる。
この際、注入孔121の位置が、ブラケット成形部120の端と対向して、注入孔121から注入されたレジンRNが、ブラケット成形部120の内部の端から満たされるため、気泡を溜まりにくくすることができる。
ブラケット成形部120の内部の空気は、レジンRNの注入による圧力によって押し出されて歯THとブラケット成形テンプレート100との間の僅かな隙間から外部へ逃げるため、内部に気泡は溜まりにくい。
そして、ブラケット成形部120の内部は、隙間なくレジンRNで充填される。
つまり、レジンRNは、ブラケット成形部120の内部において、歯THの歯面に沿って充填され、ブラケット成形部120の内部でブラケットBRが成形される。
なお、各ブラケット成形部120に注入孔121が設けられており、矯正歯科医師よって、それぞれの注入孔121からレジンRNが注入されて、それぞれのブラケット成形部120の内部においてブラケットBRが成形される。
ここで、各ブラケット成形部120に注入するレジンRNについては、そのレジンRNが硬化したときの色を、各歯THの色に合わせることが望ましい。
また、顎間ゴム(図示せず)を引っかけるための下顎側フックHK1および上顎側フックHK2が、所望の位置に、それぞれブラケットBRと一体に成形される(図6(A)参照)。
図4(A)および図4(B)に示すように、ブラケット成形部120の内部がレジンRNで充填された状態になると、矯正歯科医師が、光照射器LTを用いてブラケット成形部120の外部から内部へ向かって光を照射する。
すると、ブラケット成形部120の内部で成形されたブラケットBRのレジンRNが硬化する。
つまり、歯THの歯面に対して隙間なくブラケットBRが固着した状態となる。
なお、それぞれのブラケット成形部120において外部から内部へ向かって光が照射されて、それぞれのブラケット成形部120の内部で成形されたブラケットBRのレジンRNが硬化する。
また、本実施例では、光を照射することにより硬化する光重合型レジンを用いて硬化させたが、複数のペーストを混ぜて化学反応することにより硬化する化学重合型レジンを用いてもよい。
化学重合型レジンを用いた場合、光照射は必要ない。
図5(A)および図5(B)に示すように、それぞれのブラケット成形部120の内部で成形されたブラケットBRのレジンRNが十分硬化したら、ブラケット成形テンプレート100を取り外す。
本実施例では、前述したように、上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aの断面の厚みを薄くする溝130が、歯カバー部110およびブラケット成形部120の表面において歯列に沿って各ブラケット成形部120を通って形成されている。
したがって、矯正歯科医師が、溝130に沿って上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aをブラケット基準上方側と下方側とに分断することによって、分断された上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aのブラケット基準上方側および下方側がブラケットBRの半分ほどを覆う状態となる。
その結果、図5(B)に示すように、成形されたブラケットBRの断面形状が、鉤型(フック)のような形状を有していた場合であっても、分断された上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aのブラケット基準上方側および下方側を、それぞれ容易に上側歯列の歯THから取り外すことができる。
なお、上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aが可撓性および弾性を有した材料で形成されている場合、分断せずに上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aを弾性変形させるとともに撓ませながら、上側歯列の歯THから取り外すことができるのは言うまでもない。
さらに、前述したように、ブラケット成形部120の内側に予めワセリンなどを塗布することにより、ブラケット成形部120と、レジンRNによって成形されたブラケットBRとの間にワセリンなどの層が形成されるため、レジンRNが硬化する際に、ブラケット成形部120とブラケットBRとの接着を防止し、ブラケットBRと歯THとを確実に接着させることができる。
ここで、ブラケット成形部120とブラケットBRとの接着を防止するために、ブラケット成形テンプレート100の材料を、ブラケットBRの材料となるレジンRNに対して接着しにくいものを選ぶようにしてもよい。
また、ブラケット成形部120の注入孔121の内部で硬化したレジンRNによってブラケットBRに僅かな突起が形成されるが、ブラケット成形テンプレート100を歯列の歯THから取り外した後、この僅かな突起を歯科用タービンで削ってブラケットBRの形状を整えるのは言うまでもない。
図6(A)および図6(B)に示すように、上側歯列用ブラケット成形テンプレート100Aおよび下側歯列用ブラケット成形テンプレート100Bをそれぞれ歯列の歯THから取り外した後、歯面には樹脂製のブラケットBRが固着した状態となる。
さらに、前述したように、各ブラケット成形部120に注入するレジンRNについては、そのレジンRNが硬化したときの色を各歯THの色に合わせることによって、各ブラケットBRの色が各歯THの色と同一または略同一となる。
その結果、ブラケットBRが目立たないようにして審美性を高めることができる。
そして、矯正歯科医師は、歯列に沿って各ブラケットBRに所謂、アーチワイヤの役割を果たすワイヤ入りチューブゴムTRを係合させる。
係合のさせ方は、ブラケットBRの形状にもよるが、係合の一例として、ワイヤ入りチューブゴムTRの弾性を利用してブラケットBRの一対の爪の間または溝にワイヤ入りチューブゴムTRを圧入する。
圧入することによって保持力が生じるため、ワイヤ入りチューブゴムTRをブラケットBRに結びつけるワイヤである所謂、タイワイヤやゴムバンドであるエラスティックを用いる必要がない。
このように、本発明のブラケット成形テンプレート100を用いることにより、樹脂製のブラケットBRが歯面に隙間なく固着した状態で成形される。
さらに、各歯THが歯カバー部110によって覆われて口内の唾液が歯面に付着することが回避される。
また、各ブラケットBRの色を各歯THの色に合わせるとブラケットBRが目立たなくなる。
さらに、アーチワイヤの役割を果たすワイヤ入りチューブゴムTRを各ブラケットBRに係合させることにより、金属が唾液と接触しないため、患者が金属アレルギーをおこす虞がない。
なお、アーチワイヤの役割を果たすワイヤ入りチューブゴムTRを用いたが、ワイヤなしのチューブゴムを用いてもよい。
また、公知のアーチワイヤを、タイワイヤやエラスティックを用いてブラケットBRと係合させてもよい。
続いて、ブラケット成形テンプレート100の製造方法について説明する。
図7に示すように、ステップS1では、矯正歯科医師が、患者の口内を診察し、レントゲン写真や問診票などを用いて分析・診断する。
矯正歯科医師は、患者の口内の症状に応じて治療計画を立てる。
治療計画には、ブラケットBRの種類、歯THに取り付ける位置、下顎側フックHK1および上顎側フックHK2の位置、顎間ゴムの大きさ、ブラケットBRの色、アーチワイヤの役割を果たすワイヤ入りチューブゴムTRなどの情報が含まれる。
ステップS2では、矯正歯科医師または歯科衛生士が、患者の口内の印象(歯型)を採取する。
採取の仕方については、アルジネート印象材を用いて物理的接触式で採取してもよいし、3D(三次元)スキャナー端末を用いて非接触式で採取してもよい。
ステップS3では、ステップS2で採取した印象(歯型)に基づいてデータ化して印象(歯型)の三次元スキャンデータを作成する。
例えば、ステップS2において、アルジネート印象材を用いて物理的接触式で印象(歯型)を採取した場合は、これを3D(三次元)スキャナー端末を用いての三次元スキャンデータを作成してもよいし、歯THの石膏模型を作成してこの石膏模型を3D(三次元)スキャナー端末を用いてスキャンして三次元スキャンデータを作成してもよい。
他方、ステップS2において、3D(三次元)スキャナー端末を用いて非接触式で印象(歯型)採取した場合は、そのデータを三次元スキャンデータとしてそのまま用いればよい。
ステップS4では、ブラケット成形テンプレート100の製造者が、ステップS1で作成された治療計画のブラケットBRの情報をステップS3の三次元スキャンデータに付加する。
例えば、上顎側の右1番の歯THの頬側面または舌側面のどちらにブラケットBRを付けるか、ブラケットBRのサイズ、歯THの面におけるブラケットBRの位置、歯THに対するブラケットBRの姿勢などの治療計画に基づいた情報を付加する。
ステップS5では、ブラケット成形テンプレート100の製造者がステップS4で作成したデータを、矯正歯科医師が、確認する。
確認した結果、もし修正事項があれば、矯正歯科医師が、ブラケット成形テンプレート100の製造者に修正指示を出し、ブラケット成形テンプレート100の製造者によって修正されたデータを再度確認する。
修正事項がなければ、矯正歯科医師が、データを承認する。
ステップS6では、矯正歯科医師によって承認されたデータに基づいて、ブラケット成形テンプレート100の製造者が、ブラケット成形テンプレート100を製造する。
例えば、3D(三次元)プリンターを用いて、ブラケット成形テンプレート100を製造する。
なお、歯THの石膏模型に既製ブラケットを取り付けて、これらに樹脂シートを押し当てるとともに石膏模型側から吸引しながら樹脂シートを熱変形させてブラケット成形テンプレート100を製造してもよい。
このようにして得られた本発明の第1実施例であるブラケット成形テンプレート100は、口内の上側歯列または下側歯列の歯THを覆う歯カバー部110と、歯カバー部110のうちの一部または全部の歯THにおける口内頬側または舌側に凸状に配設されて注入されたレジンRNによりブラケットBRを成形するブラケット成形部120とを有し、ブラケット成形部120が、レジンRNをブラケット成形部120の外部から内部へ注入するための注入孔121を有していることにより、各歯THと各ブラケットBRとの間において十分な密着力(接着力)を得ることができるとともに歯面とブラケットBRとの間にう蝕(虫歯)が生じることを回避でき、唾液や唾液成分が歯面とブラケットBRとの間に介在することにより密着力(接着力)が低下してしまうことを回避することができ、各ブラケットBRの色を各歯THの色に合わせてブラケットBRが目立たないようにして審美性を高めることができる。
さらに、ブラケット成形テンプレート100のうち少なくともブラケット成形部120が、光透過素材で形成されていることにより、光硬化タイプのレジンRNを使用して光を照射してレジンRNを硬化させて容易にブラケットBRを成形することができる。
また、ブラケット成形テンプレート100の断面の厚みを薄くする溝130が、歯カバー部110およびブラケット成形部120の表面において歯列に沿って各ブラケット成形部120を通って形成されていることにより、溝130に沿ってブラケット成形テンプレート100を分断して破壊することによって、分断されたそれぞれのブラケット成形テンプレート100がブラケットBRの半分ほどを覆う状態となるため、ブラケットBRに対して歯面と平行な方向の外力を付与することなくブラケット成形テンプレート100を歯列の歯THから容易に取り外すことができるなど、その効果は甚大である。
続いて、本発明の第2実施例であるブラケット成形テンプレート200について、図8乃至図9(B)に基づいて説明する。
ここで、図8は、本発明の第2実施例のブラケット成形テンプレート200の概略を示す斜視図であり、図9(A)は、ブラケット成形テンプレート200を患者の口内に装着してレジンRNを注入しているときの様子を示す正面図であり、図9(B)は、図9(A)に示す符号9B−9Bで視た上側歯列側のみの要部断面図である。
第2実施例のブラケット成形テンプレート200は、第1実施例のブラケット成形テンプレート100のブラケット成形部120に排出孔を設けるとともに注入孔121にテーパ部分を設けたものであり、多くの要素について第1実施例のブラケット成形テンプレート100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する200番台の符号を付すのみとする。
本発明の第2実施例であるブラケット成形テンプレート200は、図8乃至図9(B)に示すように、ブラケット成形部220に、レジンRNを注入する際にブラケット成形部220の内部から外部へ空気を排出するための排出孔222を有している。
これにより、注入孔221を介してレジンRNがブラケット成形部220の内部へ注入することに伴い内部の空気が排出孔222を介してスムーズに排出される。
さらに、排出孔222の径が、注入孔221の径より小である。
これにより、ブラケット成形部220の内部に充填されたレジンRNは排出孔222から排出されにくくなりブラケット成形部220の内部の空気のみが排出されやすくなる。
その結果、ブラケット成形部220の内部に充填されたレジンRNが注入圧によって必要以上に排出孔222から流出してしまうことが回避される。
なお、排出孔222の内部において硬化したレジンRNについては、注入孔221の内部において硬化したレジンRNと同様、ブラケット成形テンプレート200を歯列の歯THから取り外した後、突起となった箇所を歯科用タービンで削ればよい。
また、本実施例では、注入孔221が、ブラケット成形部220の内部から外部へ向かって孔の径を大きくするテーパ部分221aを有している。
そして、テーパ部分221aの径が最も大となる箇所は、通常用いられるレジンインジェクタIJの先端の径より大となっている。
これにより、通常用いられるレジンインジェクタIJの先端がテーパ部分221aに押し当てられたときにレジンインジェクタIJの先端と注入孔221との相対的な位置関係が決まるとともにレジンインジェクタIJの先端と注入孔221とが隙間なく接する。
その結果、矯正歯科医師は、レジンRNを漏らさずに容易に注入することができる。
さらに、本実施例の上側歯列用ブラケット成形テンプレート200Aにおいて、注入孔221が、排出孔222より上側歯列の歯先側に配設されている。
これにより、通常、患者の上側歯列の歯THに上側歯列用ブラケット成形テンプレート200Aを装着して患者が歯科医師の施術を受けているときは、患者は上半身を多少起こした姿勢であり、空気の比重が一般的にレジンRNの比重より小さく、ブラケット成形部220の内部の下方から上方へ向かってスムーズにレジンRNが充填される。
さらに、注入孔221が、上側歯列の歯先側にあり、注入孔221と排出孔222との位置関係が逆の場合と比べて、患者の口の外から視認しやすい位置となる。
その結果、矯正歯科医師が注入孔221を介してレジンRNをブラケット成形部220の内部へ容易に注入することができる。
また、本実施例の下側歯列用ブラケット成形テンプレート200Bにおいて、注入孔221が、排出孔222より下側歯列の歯先側に配設されている。
これにより、注入孔221が、下側歯列の歯先側にあり、注入孔221と排出孔222との位置関係が逆の場合と比べて、患者の口の外から視認しやすい位置となる。
その結果、矯正歯科医師が注入孔221を介してレジンRNをブラケット成形部220の内部へ容易に注入することができる。
なお、下側歯列用ブラケット成形テンプレート200Bにおいて、注入孔221を、排出孔222より下側歯列の歯茎側に配設してもよい。
これにより、通常、患者の下側歯列の歯THに下側歯列用ブラケット成形テンプレート200Bを装着して患者が歯科医師の施術を受けているときは、患者は上半身を多少起こした姿勢であり、空気の比重が一般的にレジンRNの比重より小さく、ブラケット成形部220の内部の下方から上方へ向かってスムーズにレジンRNが充填される。
注入孔221と排出孔222との位置関係は、正面から視て、一方がブラケットBRの端部と対向し、他方がブラケットBRの中心を基準とした一方と反対側の端部と対向した関係となることが望ましい。
さらに、注入孔221が、ブラケット成形部220の頂部側(歯面から遠い側)に位置し、排出孔222が、ブラケット成形部220の基部側(歯面に近い側)に位置することが望ましい。
レジンRNを注入する際にブラケット成形部220の内部にあった空気をスムーズに排出孔222から排出させて、歯面とブラケットBRとの間の隙間をより確実に無くすことができるからである。
このようにして得られた本発明の第2実施例であるブラケット成形テンプレート200は、ブラケット成形部220が、レジンRNを注入する際にブラケット成形部220の内部から外部へ空気を排出するための排出孔222を有し、排出孔222の径が、注入孔221の径より小であることにより、ブラケット成形部220の内部にレジンRNをスムーズに充填させることができるとともにブラケットBRに気泡や気泡跡が形成されることを回避することができるとともに、ブラケット成形部220の内部に充填されたレジンRNが注入圧により必要以上に排出孔222から流出してしまうことを回避できる。
さらに、上側歯列用ブラケット成形テンプレート200Aである場合、注入孔221が、排出孔222より上側歯列の歯先側に配設されていることにより、ブラケット成形部220の内部の下方から上方へ向かってスムーズにレジンRNを充填することができるとともに、矯正歯科医師が注入孔221を介してレジンRNをブラケット成形部220の内部へ容易に注入することができる。
また、下側歯列用ブラケット成形テンプレート200Bである場合、注入孔221が、排出孔222より下側歯列の歯先側に配設されていることにより、矯正歯科医師が注入孔221を介してレジンRNをブラケット成形部220の内部へ容易に注入することができるなど、その効果は甚大である。
続いて、本発明の第3実施例であるブラケット成形テンプレート300について、図10乃至図11(B)に基づいて説明する。
ここで、図10は、本発明の第3実施例のブラケット成形テンプレート300の概略を示す斜視図であり、図11(A)は、上側歯列の歯THに装着された上側歯列用ブラケット成形テンプレート300Aの一部を分断したときの様子を示す要部拡大斜視図であり、図11(B)は、図11(A)の後に上側歯列用ブラケット成形テンプレート300Aの別の箇所を分断して上側歯列用ブラケット成形テンプレート300Aの一部を取り外すときの様子を示す要部拡大斜視図である。
第3実施例のブラケット成形テンプレート300は、第2実施例のブラケット成形テンプレート200のブラケット成形部220の内部の形状を変更するとともに溝230の位置を変更したものであり、多くの要素について第1実施例のブラケット成形テンプレート100および第2実施例のブラケット成形テンプレート200と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する300番台の符号を付すのみとする。
本発明の第3実施例であるブラケット成形テンプレート300は、図10乃至図11(B)に示すように、歯列に沿った貫通孔を有するブラケットBR’を成形するように構成されている。
さらに、ブラケット成形テンプレート300の厚みを薄くする第1の溝331が、隣り合うブラケット成形部320の間に2本、歯THの頬側面において歯茎側から歯先まで延設され、折り返して歯THの舌側面において歯先から歯茎側まで延設されている。
なお、第1の溝331に沿って、ミシン目のように破断線状に切れ込みを設けて第1の溝331に沿ってより容易に分断しやすくしてもよい。
また、ブラケット成形テンプレート300の厚みを薄くする第2の溝332が、歯THの頬側面において歯茎側からブラケット成形部320を通って歯先まで延設され、折り返して歯THの舌側面において歯先から歯茎側まで延設されている。
上側歯列用ブラケット成形テンプレート300Aを上側歯列の歯THに装着し、下側歯列用ブラケット成形テンプレート300Bを下側歯列の歯THに装着し、レジンRNをそれぞれブラケット成形部320の内部に充填した後、レジンRNを硬化させる手順については、第1実施例および第2実施例と同様であるので、その詳しい説明は、省略する。
そして、上側歯列用ブラケット成形テンプレート300Aを歯列の歯THから取り外す際、図11(A)に示すように、上側歯列用ブラケット成形テンプレート300Aを2本の第1の溝331の箇所で分断して、隣り合うブラケット成形部320の間の部分を歯列の歯THから取り外す。
次に、図11(B)に示すように、上側歯列用ブラケット成形テンプレート300Aを第2の溝332の箇所で分断して、図11(A)で取り外した箇所が空いているので、ブラケットBR’の貫通孔の方向(歯列の方向)に沿って、図11(A)で取り外した箇所側へ移動させながら上側歯列用ブラケット成形テンプレート300Aの一部を歯列の歯THから取り外す。
このようにして、ブラケットBR’が歯列方向RTに貫通孔を有している構成であっても、ブラケット成形テンプレート300を歯列の歯THから取り外すことができる。
なお、ブラケットBR’の貫通孔内部において、ブラケット成形部320が歯列方向RTで区切れた状態で互いに接するようにブラケット成形テンプレート300を作成してもよい。
ブラケットBR’の貫通孔内部において、ブラケット成形部320が歯列方向RTで区切れた状態で互いに接していると、図11(B)に示す矢印のように移動させながら上側歯列用ブラケット成形テンプレート300Aの一部を歯列の歯THから取り外すときに、ブラケットBR’の貫通孔内部においてブラケット成形部320を破壊する必要がなくなり、容易に取り外すことができる。
ブラケットBR’が成形されてブラケット成形テンプレート300が歯列の歯THから取り外された後に、この貫通孔には、ワイヤ入りチューブゴムTRまたはワイヤ無しチューブゴムが挿通される。
つまり、歯列方向RTの貫通孔を設けることにより、ブラケットBR’の表面に従来設けられていた一対の爪や溝を無くしてブラケットBR’の表面の形状をシンプルにして、患者の口内において、ブラケットBR’が頬内側と接触して頬内側を傷つけてしまう虞を著しく低減することができる。
なお、本実施例において、ブラケット成形部320を歯THの頬側面に設けたが、歯THの舌側面でもよいのは言うまでもない。
また、ブラケット成形部自体によってブラケットBR’の貫通孔を形成したが、ブラケット成形部320における歯列方向両側に穴を設けて、これらの穴にワイヤ入りチューブゴムTRと同じ径の貫通孔形成用ワイヤを入れてからレジンRNをそれぞれブラケット成形部320の内部に充填して硬化させ、その後に貫通孔形成用ワイヤを穴から抜いてブラケットBR’の貫通孔を形成してもよい。
続いて、本発明の第4実施例であるマウスピース型矯正装置400について、図12に基づいて説明する。
ここで、図12は、本発明の第4実施例のマウスピース型矯正装置400の概略を示す斜視図である。
本発明の第4実施例であるマウスピース型矯正装置400は、アライナとも呼ばれ、図12に示すように、患者の口内の上側歯列または下側歯列の歯THに装着されるように構成されている。
本発明のマウスピース型矯正装置400は、各患者の歯型に合わせて患者毎に制作されるものである。
言い換えると、既製品ではなく、オーダーメイドである。
したがって、マウスピース型矯正装置400は、大きな隙間なく上側歯列または下側歯列の歯にぴったりと装着される。
マウスピース型矯正装置400の製造方法については、前述した第1実施例のブラケット成形テンプレート100の製造方法と略同様である。
異なる点は、三次元スキャンデータに対して、歪んだ歯列の歯THを所望の位置や姿勢に近づく側へ少し移動させた状態に変更するとともに、リトラクション用アタッチメントやアンカレッジ用アタッチメントやルートコントロール用アタッチメントや過蓋咬合用アタッチメントである矯正力被作用突部PCのデータを付加してマウスピース型矯正装置400を製造することである。
本実施例では、上側歯列の歯THに装着される上側歯列用アライナ400Aと、下側歯列の歯THに装着される下側歯列用アライナ400Bとがある。
矯正歯科の治療では、上側歯列および下側歯列の両者を矯正することが多いが、上側歯列および下側歯列の一方のみを矯正する場合は、上側歯列用アライナ400Aおよび下側歯列用アライナ400Bの一方のみ用いる。
上側歯列用アライナ400Aは、歯カバー部410と、突部成形部450とを有している。
下側歯列用アライナ400Bについては、上側歯列用アライナ400Aと同様であるので、上側歯列用アライナ400Aについて詳しく説明することとし、下側歯列用アライナ400Bについての詳しい説明は省略する。
このうち、歯カバー部410は、口内の上側歯列の歯THを覆うとともに歪んだ歯列の歯THを所望の位置や姿勢に移動させるように歯THに対して矯正力を作用させるように形成されている。
また、突部成形部450は、一例として、歯カバー部410のうち一部の歯THにおける口内頬側に凸状に配設されて注入されたレジンRNにより矯正力被作用突部PCを成形するように構成されている。
なお、突部成形部450を、歯カバー部410における舌側に凸状に配設してもよい。
さらに、突部成形部450が、レジンRNを突部成形部450の外部から内部へ注入するための注入孔451を有している。
また、上側歯列用アライナ400Aは、一例として、光透過素材である透明な樹脂で形成されている。
なお、上側歯列用アライナ400Aにおいて、少なくとも突部成形部450が、光透過素材であればよい。
矯正歯科医師が、患者の口内の歯面をクリーニングした後にマウスピース型矯正装置400を歯列の歯THに装着するので、各歯THが歯カバー部410によって覆われて口内の唾液が歯面に付着することが回避される。
なお、スムーズにマウスピース型矯正装置400を歯列の歯THから取り外すために、マウスピース型矯正装置400を歯列の歯THに装着する前に、突部成形部450に内側に一例としてワセリンを塗布しておくことが望ましい。
そして、前述した第1実施例と同様、矯正歯科医師がレジンインジェクタIJの先端を、注入孔451の入り口に押し当てて、注入孔451を介してレジンRNを突部成形部450の内部へ注入する。
すると、突部成形部450の内部は、隙間なくレジンRNで充填される。
つまり、レジンRNは、突部成形部450の内部において、歯THの歯面に沿って充填され、突部成形部450の内部で矯正力被作用突部PCが成形される。
その後、矯正歯科医師が、光照射器LTを用いて突部成形部450の外部から内部へ向かって光を照射する。
すると、突部成形部450の内部で成形された矯正力被作用突部PCのレジンRNが硬化する。
つまり、歯THの歯面に対して隙間なく矯正力被作用突部PCが固着した状態となる。
なお、本実施例では、光を照射することにより硬化する光重合型レジンを用いて硬化させたが、複数のペーストを混ぜて化学反応することにより硬化する化学重合型レジンを用いてもよい。
化学重合型レジンを用いた場合、光照射は必要ない。
また、注入孔451において硬化したレジンRNは、矯正力被作用突部PCにおいて僅かな突起となるが、歯科用タービンでこの僅かな突起を削って矯正力被作用突部PCの形を整えればよい。
さらに、前述した第2実施例と同様、突部成形部450に排出孔を設けてもよいし、注入孔451にテーパ部分を設けてもよいのは言うまでもない。
この場合、排出孔と注入孔との位置関係についても前述した第2実施例と同様である。
このようにして得られた本発明の第4実施例であるマウスピース型矯正装置400は、口内の上側歯列または下側歯列の歯THを覆う歯カバー部410と、歯カバー部410のうち一部の歯THにおける口内頬側および舌側の少なくとも一方に凸状に配設されて注入されたレジンRNにより矯正力被作用突部PCを成形する突部成形部450とを有し、突部成形部450が、レジンRNを突部成形部450の外部から内部へ注入するための注入孔451を有していることにより、歯THと矯正力被作用突部PCとの間において十分な密着力(接着力)を得ることができるとともに歯面と矯正力被作用突部PCとの間にう蝕(虫歯)が生じることを回避でき、さらに、唾液や唾液成分が歯面と矯正力被作用突部PCとの間に介在することによって密着力(接着力)が低下してしまうことを回避することができるなど、その効果は甚大である。
100、 200、 300 ・・・ブラケット成形テンプレート
100A、200A、300A ・・・上側歯列用ブラケット成形テンプレート
100B、200B、300B ・・・下側歯列用ブラケット成形テンプレート
400 ・・・マウスピース型矯正装置
400A・・・上側歯列用アライナ
400B・・・下側歯列用アライナ
110、 210、 310、 410 ・・・歯カバー部
120、 220、 320 ・・・ブラケット成形部
121、 221、 321 ・・・注入孔
221a、321a ・・・テーパ部分
222、 322 ・・・排出孔
130、 230 ・・・溝
331 ・・・第1の溝
332 ・・・第2の溝
450 ・・・突部成形部
451 ・・・注入孔
TR ・・・ ワイヤ入りチューブゴム
TH ・・・ 歯
BR ・・・ ブラケット
HK1・・・ 下顎側フック
HK2・・・ 上顎側フック
IJ ・・・ レジンインジェクタ
RN ・・・ レジン
LT ・・・ 光照射器
PC ・・・ 矯正力被作用突部
RT ・・・ 歯列方向
UD ・・・ 上下方向

Claims (9)

  1. 患者の口内の上側歯列または下側歯列の歯に装着されて歯列矯正用のブラケットを歯に取り付けるブラケット成形テンプレートであって、
    前記口内の上側歯列または下側歯列の歯を覆う歯カバー部と、
    前記歯カバー部のうちの一部または全部の歯における口内頬側または舌側に凸状に配設されて注入されたレジンによりブラケットを成形するブラケット成形部とを有し、
    前記ブラケット成形部が、前記レジンをブラケット成形部の外部から内部へ注入するための注入孔を有していることを特徴とするブラケット成形テンプレート。
  2. 前記ブラケット成形部が、前記レジンを注入する際にブラケット成形部の内部から外部へ空気を排出するための排出孔を有し、
    前記排出孔の径が、前記注入孔の径より小であることを特徴とする請求項1に記載のブラケット成形テンプレート。
  3. 前記歯カバー部が上側歯列の歯を覆うものである場合、前記注入孔が、前記排出孔より上側歯列の歯先側に配設されていることを特徴とする請求項2に記載のブラケット成形テンプレート。
  4. 前記歯カバー部が下側歯列の歯を覆うものである場合、前記注入孔が、前記排出孔より下側歯列の歯茎側に配設されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のブラケット成形テンプレート。
  5. 前記歯カバー部が下側歯列の歯を覆うものである場合、前記注入孔が、前記排出孔より下側歯列の歯先側に配設されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のブラケット成形テンプレート。
  6. 前記ブラケット成形テンプレートのうち少なくともブラケット成形部が、光透過素材で形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載のブラケット成形テンプレート。
  7. 前記ブラケット成形テンプレートの断面の厚みを薄くする溝が、前記歯カバー部およびブラケット成形部の表面において歯列に沿って各ブラケット成形部を通って形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載のブラケット成形テンプレート。
  8. 前記注入孔が、前記内部から外部へ向かって孔の径を大きくするテーパ部分を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載のブラケット成形テンプレート。
  9. 患者の口内の上側歯列または下側歯列の歯に装着されるマウスピース型矯正装置であって、
    前記口内の上側歯列または下側歯列の歯を覆う歯カバー部と、
    前記歯カバー部のうち一部の歯における口内頬側および舌側の少なくとも一方に凸状に配設されて注入されたレジンにより矯正力被作用突部を成形する突部成形部とを有し、
    前記突部成形部が、前記レジンを突部成形部の外部から内部へ注入するための注入孔を有していることを特徴とするマウスピース型矯正装置。
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