JP2013188253A - 歯肉保護用トレー及びその製造方法並びにマウスピース組合せ体 - Google Patents

歯肉保護用トレー及びその製造方法並びにマウスピース組合せ体 Download PDF

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Abstract

【課題】ホワイトニングをする際のホワイトニング剤による歯肉への傷付きを防止することができる歯肉保護用トレーを提供する。
【解決手段】歯肉の所定の位置に装着されるトレー本体6を備え、このトレー本体6は、歯肉の前面側を覆う前側壁8と、歯肉の後面側を覆う後側壁12とを有し、前側壁8と後側壁12との間に歯列が露出する歯列用開口20が形成され、前側壁8の先端部は、歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して歯列の前面側に密着可能に構成されている。また、トレー本体6の後側壁12の先端部も、歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して歯列の後面側に密着可能に構成されている。このトレー本体6は、歯肉に接触する第1の熱可塑性樹脂層(内側トレー部材)と、第1の熱可塑性樹脂層を覆う第2の熱可塑性樹脂層(外側トレー部材)とを備えるのが望ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、歯列をホワイトニングする際に歯肉を保護するために用いる歯肉保護用トレー及びその製造方法並びにこの歯肉保護用トレーと組み合わせて用いるマウスピース組合せ体に関する。
近年、健康的な歯として白い歯が好まれるようになり、歯科の分野において、歯を白くする処置、所謂ホワイトニングが行われ、種々のホワイトニング方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このホワイトニング方法では、歯列の前面を清掃し、清掃した歯面にホワイトニング剤を擦り込み、歯面に紫外線を照射してホワイトニング剤を反応させ、このホワイトニング剤の反応を利用して歯面を白くさせている。
このようなホワイトニングにおいては、ホワイトニング剤として過酸化水素水(医薬用外劇物)を含むもの(例えば、株式会社松風から「松風ハイライト液」として市販されている)を用いて行うが、このようなホワイトニング剤を使用した場合、ホワイトニング剤が口腔内の歯肉に付着すると、歯肉が白く腫れて傷付くおそれがある。このようなことから、歯肉にホワイトニング剤が付着するのを防止するために、歯肉部分に保護用のワセリンを塗布し、そして歯列にラバーダムを装着した後に、歯列の表面にホワイトニング剤を塗布し、レーザ光を照射してホワイトニング剤を反応させている。
特開2009−268689号公報
しかしながら、歯列へのラバーダム装着は、各歯毎に行わなければならず、またその装着も各歯の歯頸部歯肉ラインにきれいに装着しなければならず、その装着作業は繁雑で時間を要するものであった。一般的に、ホワイトニングに要する時間は、約2時間程度であるが、この時間のうち約半分(約1時間)は、ラバーダムの装着作業に要しており、このラバーダムの装着作業が省略できればホワイトニングに要する時間を大幅に短縮することができる。
本発明の目的は、ホワイトニングをする際のホワイトニング剤による歯肉への傷付きを防止することができる歯肉保護用トレーを提供することである。
本発明の他の目的は、歯肉への傷付きを防止できる歯肉保護用トレーの製造方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、ホワイトニングなどに好都合に適用することができるマウスピース組合せ体を提供することである。
本発明の請求項1に記載の歯肉保護用トレーは、口腔内の歯肉の所定の位置に装着されるトレー本体を備え、前記トレー本体は、前記歯肉の前面側を覆う前側壁と、前記歯肉の後面側を覆う後側壁とを有し、前記前側壁と前記後側壁との間に歯列が露出する歯列用開口が形成され、前記前側壁の先端部は、歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して歯列の前面側に密着可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の歯肉保護用トレーでは、前記トレー本体の前記後側壁の先端部は、前記歯頸部歯肉ラインを越えて前記歯列側に突出して前記歯列の後面側に密着可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の歯肉保護用トレーでは、前記トレー本体は、前記前側壁及び前記後側壁の両端部を接続する両端壁を有し、前記前側壁、前記後側壁及び前記両端壁は周側壁を構成し、前記周側壁の先端部に前記歯列用開口が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の歯肉保護用トレーでは、前記トレー本体は、前記歯肉に接触する第1の熱可塑性樹脂層と、前記第1の熱可塑性樹脂層を覆う第2の熱可塑性樹脂層とを備え、前記歯肉の所定の位置に装着された際に、前記第1の熱可塑性樹脂層の前側壁側の先端部は、前記歯頸部歯肉ラインを越えて第1歯冠位置に位置するように構成され、前記第2の熱可塑性樹脂層の前側壁側の先端部は、前記歯頸部歯肉ライン及び前記第1歯冠位置を越えて第2歯冠位置に位置して前記歯列の前面側に密着可能に構成されていること特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の歯肉保護用トレーでは、前記第2の熱可塑性樹脂層は、前記第1の熱可塑性樹脂層よりも高い剛性を有していることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の歯肉保護用トレーでは、前記トレー本体の前記前側壁及び前記後側壁の両端部には、先端側に延びる前延長部及び後延長部が設けられ、前記前側壁の前記前延長部及び前記後側壁の前記後延長部の先端部が先端接続部により接続され、前記歯肉の所定位置に装着された際に、前記前延長部、前記後延長部及び前記先端接続部は、前記歯列の一部を覆うように構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載のマウスピース組合せ体は、請求項1〜6のいずれかに記載の歯肉保護用トレーと、口腔内に装着されるマウスピースとから構成されるマウスピース組合せ体であって、
前記歯肉保護用トレーは、歯肉を覆うようにその所定位置に装着され、前記マウスピースは、前記歯肉保護用トレーの外側に歯列を覆うように装着され、前記歯列と前記マウスピースとの間に液体又はジェルが充填されることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に記載のマウスピース組合せ体では、前記マウスピースは、前記歯列の前面側を覆う前側壁と、前記歯列の後面側を覆う後側壁とを有し、前記マウスピースの前記前側壁の内面には、前記歯列の歯に対応して凹部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項9に記載の歯肉保護用トレーの製造方法は、口腔内の歯肉の所定の位置に装着されるトレー本体を備えた歯肉保護用トレーを製造するための歯肉保護用トレーの製造方法であって、
口腔内印象により型取りした石膏模型を調製する石膏模型調製工程と、
前記石膏模型を用いて熱可塑性樹脂シートを加熱加圧成形して、歯肉の前面側を覆う前側壁及び前記歯肉の後面側を覆う後側壁を有するトレー本体を成形するトレー成形工程と、
前記トレー本体の前記前側壁の先端部を、前記歯肉の所定位置に装着したときに歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して歯列の前面側に密着可能となるように調整するトレー調整工程と、を含むことを特徴とする。
更に、本発明の請求項10に記載の歯肉保護用トレーの製造方法では、前記トレー成形工程は、第1の熱可塑性樹脂シートを加熱加圧成形して内側トレー部材を成形する第1トレー成形工程と、第2の熱可塑性樹脂シートを加熱加圧成形して、前記内側トレー部材の外側に外側トレー部材を成形する第2トレー成形工程とを含み、また、前記トレー調整工程は、第1トレー成形工程により成形された前記内側トレー部材の前側壁の先端部を、前記歯肉の所定位置に装着したときに歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して第1歯冠位置に位置するように調整する第1トレー調整工程と、前記第2トレー成形工程により成形した外側トレー部材の前側壁の先端部を、前記歯肉に装着したときに前記歯頸部歯肉ライン及び前記第1歯冠位置を越えて歯列側に突出して第2歯冠位置に位置して歯列の前面側に密着可能となるように調整する第2トレー調整工程とを含んでいることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の歯肉保護用トレーによれば、トレー本体は前側壁及び後側壁とを有し、これらの間に歯列用開口が形成されているので、歯列を歯列用開口に通すことによって、このトレー本体を口腔内の歯肉に簡単に且つ短時間に装着することができ、従来のラバーダムに代えて用いることができる。また、この装着状態においては、歯列はこの歯列用開口を通して露出し、トレー本体の前側壁は歯肉の前面側を、またその後側壁は歯肉の後面側を覆うので、ホワイトニングの際にホワイトニング剤(以下、「ホワイトニング剤」は、ホワイトニング剤、ホワイトニングジェル及びホワイトニング液を含む概念で使用する。)が歯肉に付着するのを防止することができる。更に、トレー本体の前側壁の先端部は、歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して歯列に密着可能であるので、歯列の前面に塗布などされたホワイトニング剤が垂れて歯肉に付着するのを防止することができ、この歯肉保護用トレーを用いることによって、歯列のホワイトニングを安全に且つ衛生的に行うことができる。
また、本発明の請求項2に記載の歯肉保護用トレーによれば、トレー本体の後側壁の先端部は、歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して歯列に密着可能に構成されているので、歯列の後面側においてもホワイトニング剤が垂れて歯肉に付着するのを防止することができ、これにより、歯列のホワイトニングをより安全に且つ衛生的に行うことができる。
また、本発明の請求項3に記載の歯肉保護用トレーによれば、トレー本体の前側壁、後側壁及び両端壁が周側壁を構成し、この周側壁の先端部に歯列用開口が設けられているので、歯列を歯列用開口を通してトレー本体を歯肉に簡単に且つ短時間に装着することができるとともに、この歯肉への装着状態を確実に保持することができる。
また、本発明の請求項4に記載の歯肉保護用トレーによれば、トレー本体は、歯肉に接触する第1の熱可塑性樹脂層と、第1の熱可塑性樹脂層を覆う第2の熱可塑性樹脂層とを備え、歯肉の所定の位置に装着された際に、第1の熱可塑性樹脂層の前側壁側の先端部は、歯頸部歯肉ラインを越えて第1歯冠位置に位置するように構成されるので、歯頸部歯肉ライン部を覆って衛生的な状態に保つことができる。また、この装着の際に、第2の熱可塑性樹脂層の前側壁側の先端部は、歯頸部歯肉ライン及び第1歯冠位置を越えて第2歯冠位置に位置して歯列の前面側に密着可能に構成されているので、歯列の前面に塗布などされたホワイトニング剤が垂れた際には、この第2の熱可塑性樹脂層に沿って流れ、このホワイトニング剤が歯肉に付着するのを確実に防止することができる。
また、本発明の請求項5に記載の歯肉保護用トレーでは、第2の熱可塑性樹脂層は、第1の熱可塑性樹脂層よりも高い剛性を有しているので、歯肉に接触する第1の熱可塑性樹脂層を柔らかく保ちながらトレー本体の剛性を高めることができる。
また、本発明の請求項6に記載の歯肉保護用トレーによれば、トレー本体の前側壁及び後側壁の両端部に前延長部及び後延長部が設けられ、これら前延長部及び後延長部の先端部が先端接続部により接続されているので、歯肉の所定位置に装着された際に、トレー本体の前延長部、後延長部及び先端接続部は歯列の一部を覆うようになり、上下の歯列を咬合させたときに両者の咬合面間にトレー本体の先端接続部が介在され、これによって、歯科器具などを用いることなく口腔を開けた状態に保つことができる。
また、本発明の請求項7に記載のマウスピース組合せ体によれば、歯肉保護用トレーは、歯肉を覆うようにその所定位置に装着され、またマウスピースは、歯肉保護用トレーの外側に歯列を覆うように装着されるので、歯列とマウスピースとの間に液体又はジェルを充填して治療、ホワイトニングなど行う際に、歯肉保護用トレーによって歯肉を液体又はジェルから保護することができる。
また、本発明の請求項8に記載のマウスピース組合せ体によれば、マウスピースの前側壁の内面に歯列の歯に対応して凹部が設けられているので、かかる凹部に液体又はジェルを充填して各歯の前面に対する処置、例えばホワイトニングを行うことができる。
また、本発明の請求項9に記載の歯肉保護用トレーの製造方法によれば、口腔内印象により型取りした石膏模型を調製し、調製した石膏模型を用いて熱可塑性樹脂シートを加熱加圧成形して、歯肉の前面側を覆う前側壁及び歯肉の後面側を覆う後側壁を有するトレー本体を成形し、各個人に最適な歯肉保護用トレーを製作することができる。また、トレー成形後にトレー本体の前側壁の先端部を歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して歯列の前面側に密着可能となるように調整するので、歯列の前面に塗布などしたホワイトニング剤が垂れて歯肉に付着するのを防止することができる。
更に、本発明の請求項10に記載の歯肉保護用トレーの製造方法では、トレー本体は、第1の熱可塑性樹脂シートを加熱加圧成形した内側トレー部材と、第2の熱可塑性樹脂シートを加熱加圧成形した外側トレー部材を有し、内側トレー部材については、その前側壁の先端部を歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して第1歯冠位置に位置するように調整し、外側トレー部材については、その前側壁の先端部を歯頸部歯肉ライン及び第1歯冠位置を越えて歯列側に突出して第2歯冠位置に位置して歯列の前面側に密着可能となるように調整するので、内側トレー部材によって歯頸部歯肉ラインを衛生的に保護することができ、また外側トレー部材によって歯列の前面に塗布などされたホワイトニング剤が歯肉に付着するのを確実に防止することができる。
本発明に従う歯肉保護用トレーの第1の実施形態を石膏模型に装着した状態で示す斜視図。 図1の石膏模型に装着された歯肉保護用トレーを示す正面図。 図1の石膏模型に装着された歯肉保護用トレーを示す平面図。 図1の歯肉保護用トレーを歯肉に装着した状態で示す部分拡大断面図。 図5(a)〜(f)は、図1の歯肉保護用トレーの製造工程を説明するための簡略説明図。 本発明に従う歯肉保護用トレーの第2の実施形態を示す側面図。 図6の歯肉保護用トレーを示す平面図。 本発明に従う歯肉保護用トレーの第3の実施形態を歯肉に装着した状態で示す部分拡大断面図。 図9(a)〜8f)は、図8に示す歯肉保護用トレーの製造工程を説明するための簡略説明図。 本発明に従うマウスピース組合せ体の第1の実施形態を示す正面図。 図11(a)〜(f)は、図10のマウスピース組合せ体の製造工程を説明するための簡略説明図。 本発明に従うマウスピース組合せ体の第2の実施形態を示す正面図。 図13(a)〜(f)は、図12のマウスピース組合せ体の製造工程を説明するための簡略説明図。
以下、図面を参照しながら、本発明に従う歯肉保護用トレー及びその製造方法並びにこれを用いたマウスピース組合せ体について説明する。
〔歯肉保護用トレーの第1の実施形態〕
まず、図1〜図5を参照して、歯肉保護用トレーの第1の実施形態について説明する。図1〜図3において、図示の歯肉保護用トレー2は、口腔内の歯肉4(図4参照)に装着されるトレー本体6を備え、このトレー本体4は、口腔内印象により歯列と歯肉とを型取りして調製された石膏模型を用いて製作されたたものである。
このトレー本体4は、歯肉4の前面側を覆う前側壁8と、歯肉4の後面側を覆う後側壁12とを有し、前側壁8及び後側壁12の両端部が端壁部14,16により接続され、これら前側壁8、後側壁12及び両端壁14,16は、トレー本体6の周側壁18を構成する。この周側壁10の先端部には歯列用開口20が設けられ、前側壁8、後側壁12及び両端壁14,16の先端部は、歯列22(図4参照)に沿って略U字状に細長い歯列用開口20を規定する。
このトレー本体4は、熱可塑性樹脂から形成され、その樹脂素材としては、加熱成形できるものであれば制限がなく、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を用いることができ、またポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン及びこれらのポリマーを構成する単量体かなる共重合体など)、ポリビニルアセテート(PVA)及びポリウレタンエラスポリオレフィンなどが含まれる。これらのうち、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリオレフィン、ポリウレタンエラスポリオレフィンが好ましく、更に好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)及びポリオレフィンである。
トレー本体4は、後述する製造方法から理解される如く、口腔内印象により歯列及び歯肉を型取りして製作したものであり、その前側壁8の内面形状は、歯肉4の外側部位24に対応した形状であり、その後壁部12の内面形状は、歯肉4の内側部位26に対応した形状であり、またその端壁部14,16の内面形状は、歯肉4の端部部位(図示せず)に対応した形状であり、このような形状にすることによって、トレー本体6が歯肉4にピッタリと安定歴に装着される。
このトレー本体4の前側壁8の先端部は、次のように構成されている。図4を参照して、この前側壁8の先端部は、歯肉4(この場合、外側部位24)と歯列22(具体的には、歯列22の歯冠28)との境界である外側の歯頸部歯肉ラインC1を越えて歯列22側に延び、歯肉4の前面側及び歯列22の前面側の一部を覆うように形成される。この前側壁8の歯頸部歯肉ラインC1を越えて延びる長さL1は、0.1〜0.6mm、好ましくは0.1〜0.4mmであり、このような長さL1に設定することによって、前側壁8の先端部をその弾性作用を利用して歯列22の前面側に密着させることができ、これによって、歯列22の前面側に塗布などする際に誤ってホワイトニング剤が歯肉4の前側部位24に付着する、また歯列22も前面側に付着したホワイトニング剤が垂れて歯肉4の前側部位24に付着するのを防止することができる。
また、トレー本体6の後側壁12の先端部は、前側壁8の先端部と同様に、歯肉4(この場合、内側部位26)と歯列22との境界である内側の歯頸部歯肉ラインC2を越えて歯列22側に延び、歯肉4の後面側及び歯列22の後面側の一部を覆うように形成される。この後側壁12の歯頸部歯肉ラインC2を越えて延びる長さL2は、0.1〜0.6mmであり、このような長さL1に設定することによって、上述したと同様に、後側壁12の先端部をその弾性作用を利用して歯列22の後面側に密着させることができ、これによって、塗布などする際に誤ってホワイトニング剤が歯肉4の後側部位26に付着する、また誤って歯列22の後面に付着したホワイトニング剤が垂れて歯肉4の後側部位26に付着するのを防止することができる。尚、歯列22の後面はホワイトニング処置を行わないので、この長さL2は0.5mmを越えて歯冠28の中間部分まで延ばすようにしてもよい。
この歯肉保護用トレー2を製作するには、印象採得して歯型の石膏模型を調製し、この石膏模型を用いて製作する。図5(a)〜(f)を参照して更に説明すると、この歯肉保護用トレー2を製作するには、まず、正確な歯型と歯肉の印象採得を行い、この印象採得された印象に硬石膏を注入し、図5(a)で示すような石膏模型32(図1〜図3も参照)を調製する(石膏模型調製工程)。口腔内の歯肉4にぴったりした歯肉保護用トレー2を製作するためには、正確に口腔内を再現した石膏模型を調製する必要がある。尚、成形後の石膏模型32との分離を容易にするとともに、完成した歯肉保護用トレー2の白濁を防いで透明なものにするために、成形の前に石膏模型32の表面にレジン分離剤を塗布するのが望ましい。
そして、このように調製した石膏模型32を用いて歯肉保護用トレー2を製作する。この製作には、歯科技工用の加熱・加圧成形器を好都合に使用することができ、この加熱・加圧成形器として、例えば、バイオスター(ショイデンタル社製<SCHEU−DENTAL GmbH>、最大6気圧、加熱ヒーター作動時・最大850W)を用いることができる。この加熱・加圧成形器は、具体的に図示していないが、載置テーブルを備える装置本体34(図5(b)参照)、この装置本体34に反転自在に装着されたシート支持機構(図示せず)、加熱ヒータ36(図5(c)参照)、装置本体34に開閉自在に装着された密閉用カバー(図示せず)などを備えている。この加熱・加圧成形器は、更に、タイマーを内蔵し、加熱する熱可塑性樹脂シートの厚さに対応で加熱時間、加圧時間などを調整することができる。
まず、図5(b)で示すように、上述したように調製した石膏模型32を、加熱・加圧成形器の装置本体34の載置テーブルに載置してセットする。また、図5(c)に示すように、EVAシート38(熱可塑性樹脂シート)をシート支持機構(図示せず)にセットし、加熱ヒータ36をEVAシート上に移動させて加熱し、その表面だけが軟化して溶融に近い状態にする。例えば、1.5mmのEVAシート(BIOPLAST<登録商標>)を用いた場合には、加熱時間は約50秒程度に設定される。
その後、図5(d)で示すように、シート支持機構によりEVAシート38を反転させて加熱した面が下となる(即ち、石膏模型32に対向する)ようにし、この状態で石膏模型32に載せ、更に密閉用カバー(図示せず)を被せてセットする。そして、このような状態で加圧し、冷却する(トレー成形工程)。即ち、加熱されたEVAシート38を反転させて、加熱面が石膏模型32に接するようにして、加熱・加圧成形器により加圧成形し、その後冷却して、図5(e)に示す中間成形品40を形成する。厚さ1.5mmのEVAシート38を用いた場合、加圧気圧は、2.3〜2.8気圧程度であって、例えば2.5気圧で成形し、その成形時間は例えば約50秒に設定される。また、加熱後の冷却時間は例えば約60秒程度に設定される。このようにEVAシート36(熱可塑性樹脂シート)を加熱して溶けた面(或いは溶融状態に近くなって非常に柔らかくなった面)が、正確に印象された歯型や歯肉の石膏模型32に加圧形成されて冷却されるので、精度が高く密着性のよい歯肉保護用トレー2を製造することが可能となる。尚、EVAシート32(熱可塑性樹脂シート)としては、歯肉4への密着状態の確認を可能にするため、透明感のあるものを使うのが好ましい。
厚さ2.0mmのEVAシート38を用いた場合、加圧圧力は4.0〜4.5気圧程度であって、例えば4.3気圧に設定され、その加圧時間は例えば約60秒に設定される。また、その冷却時間は、例えば約120秒に設定される。
このように冷却した後に、中間成形品40(歯肉保護用トレー2の基となる成形品)及び石膏模型32を取り出す。そして、図5(f)に示すように、中間成形品40の一点鎖線42で示す下端部及び一点鎖線44で示す上端部を切除して歯肉保護用トレー2を形成する(トレー調製工程)。特に、一点鎖線44で示す上端部をカットして歯肉保護用トレー2を形成するときには、図4に示すように、歯肉4に装着したときにその前側壁の先端部が外側の歯頸部歯肉ラインC1を越えて歯列22側に延び、歯肉4の前面側及び歯列22の前面側の一部を覆うように形成され、またその後側壁の先端部が内側の歯頸部歯肉ラインC2を越えて歯列22側に延び、歯肉4の後面側及び歯列22の一部を覆うように形成される。
このようにして図1〜図4に示す歯肉保護用トレー2を形成することができ、このように形成した歯肉保護用トレー2は、歯列22のホワイトニング処置に好都合に用いてホワイトニング剤から歯肉4を保護することができ、ホワイトニング処置の際のトラブルを防ぐことができる。また、ホワイトニング処置以外にも用いることができ、殺菌治療などにも適用することができる。
〔歯肉保護用トレーの第2の実施形態〕
次に、図6及び図7を参照して、第2の実施形態の歯肉保護用トレーについて説明する。上述の第1の実施形態においては、トレー本体の歯列用開口を通して歯列全体が露出するように構成されているが、この第2の実施形態においては、歯列の一部がトレー本体により覆われ、この歯列の残部が歯列用開口を通して露出するように構成されている。尚、以下の実施形態において、第1の実施形態と実質上同一のものには同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図6及び図7において、この歯肉保護用トレー2Aにおいては、前側壁8Aの両端部には、先端側に延びる一対の前延長部42が設けられ、また後側壁12Aの両端部には、先端側に延びる一対の後延長部44が設けられ、一対の前延長部42の先端部と一対の後延長部44の先端部とは先端接続部46を介して接続されている。この形態では、更に、前側壁8A及び後側壁12Aの端壁部14,16には、先端側に延びる端延長部48,50が設けられ、これら端延長部48,50が対応する先端接続部46に接続されている。
このように構成されているので、図7に示すように、前延長部42,後延長部44、先端接続部46及び端延長部48によってトレー本体6Aの両端部にポケット部50が設けられ、前側壁8A、後側壁12A及び両ポケット部50によって略U字状の歯列用開口20Aが規定される。この歯肉保護用トレー2Aを歯肉に所要の通りに装着すると、トレー本体6Aの両ポケット部50が歯列の一部を覆い、歯列の残部が歯列用開口20Aを通して外部に露出する。
このポケット部50は、図7に示すように、左右の5番の遠心でカットして6番及び7番の咬合面を残すように設ける、即ち第2小臼歯の奥側から第1大臼歯及び第2大臼歯を覆うように設けるのが好ましい。このように第5番及び第6番の咬合面を残すことにより、歯肉の所定位置に装着したときに、歯列の5番(第1大臼歯)及び6番(第2大臼歯)の咬合面にトレー本体6Aの先端接続部46が介在し、これによって、歯科器具などを用いることなく自然な状態で口腔を開けた状態に保つことができ、ホワイトニング処置を行う際の患者の負担を少なくことができる。この第2の実施形態の歯肉保護用トレー2Aのその他の構成は、上述した第1の実施形態と実質上同一でよい。
この第2の実施形態の歯肉保護用トレー2Aは、第1の実施形態のものと略同様にして製作することができ、石膏模型32を調製する石膏模型調製工程及びこの石膏模型32を用いて中間成形品(トレー本体6A)を成形するトレー成形工程については、第1の実施形態と全く同様にして行うことができ、またトレー本体6Aを調整するトレー調整工程においては、中間成形品40の下端部の切除については第1の実施形態と全く同様にして行うことができ、また中間成形品の上端部の切除については左右の5番の遠心でカットして6番及び7番の咬合面を残すようにし、それ以外は第1の実施形態と同様に行うことができ、このようにして製作した歯肉保護用トレー2Aも上述したと同様の作用効果が達成される。
上述した第1及び第2の実施形態においては、トレー本体6,6Aの前側壁8,8A及び後側壁12,12Aの先端部を歯頸部歯肉ラインC1,C2越えて歯列側22に延ばしているが、この歯肉保護用トレー2,2Aの主な使用目的がホワイトニング時の歯肉の保護であるので、トレー本体6,6Aの前側壁8,8Aの先端部のみを歯頸部歯肉ラインC1を越えて歯列22側に延ばすことによって、所望の効果を達成することができる。
〔歯肉保護用トレーの第3の実施形態〕
次に、図8及び図9を参照して、第3の実施形態の歯肉保護用トレーについて説明する。上述の第1の実施形態においては、トレー本体が一枚の熱可塑性樹脂シートを用いて形成されているが、この第3の実施形態においては、トレー本体が二枚の熱可塑性樹脂シートを用いて形成されている。
図8において、この第3の実施形態の歯肉保護用トレー2Bでは、トレー本体6Bは、歯肉4に接触する第1の熱可塑性樹脂層62(以下、「内側トレー部材」とも表現する)と、この第1の熱可塑性樹脂層62を覆う第2の熱可塑性樹脂層64(以下、「外側トレー部材」とも表現する)とを備えている。第1の熱可塑性樹脂層62は、第1の熱可塑性シート(図示せず)を用いて後述する如くして成形され、また第2の熱可塑性樹脂層64は、第2の熱可塑性樹脂シート66(図9参照)を用いて後述する如くして成形される。
このトレー本体6Bに関連して、次のように構成するのが望ましい。即ち、第1の熱可塑性樹脂層62(内側トレー部材)の前側壁68の先端部は、歯肉4の所定位置に装着した際に、歯肉4(この場合、外側部位24)と歯列22との境界である外側の歯頸部歯肉ラインC1を越えて歯列22側に延び、歯肉4の前面側及び歯列22の前面側の一部を覆う第1歯冠位置に位置付けられるように形成され、この前側壁68の歯頸部歯肉ラインC2を越えて延びる長さは、0.1〜0.6mm、好ましくは0.1〜0.4mmであり、このような長さに設定することによって、この前側壁68の先端部で歯頸部歯冠ライン部を覆って衛生的な状態に保つことができる。
また、第1の熱可塑性樹脂層62(土側トレー部材)の後側壁70の先端部は、歯肉4の所定位置に装着した際に、歯肉4(この場合、内側部位26)と歯列22との境界である内側の歯頸部歯肉ラインC2を越えて歯列22側に延び、歯肉4の後面側及び歯列22の後面側の一部を覆う第1歯冠位置に位置付けられるように形成され、この後側壁70の歯頸部歯肉ラインC2を越えて延びる長さは、0.1〜0.6mmであり、このような長さに設定することによって、この後側壁70の先端部で歯頸部歯冠ライン部を覆って衛生的な状態に保つことができる。
更に、第2の熱可塑性樹脂層64(外側トレー部材)の前側壁72の先端部は、歯肉4の所定位置に装着した際に、歯肉4(この場合、外側部位24)と歯列22との境界である外側の歯頸部歯肉ラインC1及び上記第1歯冠位置を越えて歯列22側に延び、第1の熱可塑性樹脂層62の前面側及び歯列22の前面側の一部を覆う第2歯冠位置に位置付けられるように形成され、この前側壁72の歯頸部歯肉ラインC1を越えて延びる長さは、0.2〜0.7mm、好ましくは0.2〜0.5mmであり、第1の熱可塑性樹脂層62の前端より0.1〜0.2mm程度延びているのが好ましく、このような長さに設定することによって、第1の熱可塑性樹脂層62の前側壁68の先端部を覆いながらこの前側壁72の先端部をその弾性作用を利用して歯列22の表面側に密着させることができ、これによって、ホワイトニング剤の歯肉4への上述した付着を防止することができる。
また、第2の熱可塑性樹脂層64(外側トレー部材)の後側壁72の先端部は、歯肉4の所定位置に装着した際に、歯肉4(この場合、内側部位26)と歯列22との境界である外側の歯頸部歯肉ラインC2及び上記第1歯冠位置を越えて歯列22側に延び、第1の熱可塑性樹脂層62の後面側及び歯列22の後面側の一部を覆う第2歯冠位置に位置付けられるように形成され、この後側壁74の歯頸部歯肉ラインC2を越えて延びる長さは、0.2〜0.7mmであり、このような長さに設定することによって、第1の熱可塑性樹脂層62の後側壁70の先端部を覆いながらこの後側壁74の先端部をその弾性作用を利用して歯列22の後面側に密着させることができ、これによって、ホワイトニング剤の歯肉4への上述した付着を防止することができる。尚、歯列22の後面はホワイトニング処置を行わないために、第1及び第2熱可塑性樹脂層62,64の先端部を歯冠28の中間部分まで延ばすようにしてもよい。
このような構成に関連して、第2の熱可塑性樹脂層64(外側トレー部材)は、第1の熱可塑性樹脂層62(内側トレー部材)よりも高い剛性を有するのが望ましい。例えば、第1及び第2の熱可塑性樹脂層62,64がEVAシートを成形して形成する場合、第1の熱可塑性樹脂層62として、例えば厚さ1.0mmのEVAシートを用い、第2の熱可塑性樹脂層64として、例えば厚さ1.5mmのEVAシートを用いることができる。このように第1の熱可塑性樹脂層62の剛性を小さくすることによって、歯肉4との接触を優しくすることができ、また第2の熱可塑性樹脂層64の剛性を大きくすることによって、トレー本体6B自体の剛性を高めることができる。
第3の実施形態の歯肉保護用トレー2Bは、例えば、図9に示すようにして製作することができる。この歯肉保護用トレー2Bを製作するには、印象採得して歯型の石膏模型を調製し、この石膏模型を用いて第1の熱可塑性樹脂層(内側トレー部材)を成形し、その後第2の熱可塑性樹脂層(外側トレー部材)を成形して製作する。
この歯肉保護用トレー2Bを製作するには、図9(a)で示すように、上述したと同様に、正確な歯型と歯肉の印象採得を行い、この印象採得された印象に硬石膏を注入して石膏模型32を調製する(石膏模型調製工程)。
そして、このように調製した石膏模型32を用いて歯肉保護用トレー2Bの第1の熱可塑性樹脂層62を製作する。この製作は、第1の実施形態のトレー本体と同様にして製作することができる。即ち、歯科技工用の加熱・加圧成形器を使用し、第1の熱可塑性樹脂シートとして例えばEVAシート(厚さ1.0mmのもの)を用い、加熱・加圧成形器の装置本体34の載置テーブル(図示せず)に石膏模型32をセットし、第1の熱可塑性樹脂シート(図示せず)をシート支持機構(図示せず)にセットし、加熱ヒータ36を第1の熱可塑性樹脂シート上に移動させて加熱し、その表面だけが軟化して溶融に近い状態にし、その後、この第1の熱可塑性樹脂シートを反転させて石膏模型32に載せ、更に密閉用カバー(図示せず)を被せてセットし、このような状態で上述したと同様にして加圧し、冷却して第1の熱可塑性樹脂層62(内側トレー部材)の第1中間成形品を成形する(第1トレー成形工程)。
そして、冷却した後に、第1中間成形品(内側トレー部材の基となる成形品)及び石膏模型32を取り出し、第1中間成形品40の下端部及び上端部を切除して図9(b)に示すような第1の熱可塑性樹脂層62(内側トレー部材)を形成する(第1トレー調整工程)。この第1トレー調整工程において第1中間成形品の上端部をカットするときには、図8に示すように、歯肉4に装着したときにその前側壁の先端部が外側の歯頸部歯肉ラインC1を越えて歯列側に延び、歯肉の前面側及び歯列の前面側の一部を覆う第1歯冠位置となるように調整する。また、その後側壁についても、歯肉4に装着したときにその先端部が内側の歯頸部歯肉ラインC2を越えて歯列22側に延び、歯肉4の後面側及び歯列22の一部を覆う第1歯冠位置となるように調整する。
次に、図9(b)に示すように、上述したように製作した第1の熱可塑性樹脂層62(内側トレー部材)を石膏模型32に装着し、かく装着した状態の石膏模型32を加熱・加圧成形器の載置テーブル(図示せず)に再度セットし、第1の熱可塑性樹脂層62を形成したと同様にして第2の熱可塑性樹脂層64(外側トレー部材)を形成する。第2の熱可塑性樹脂シートとして例えばEVAシート(厚さ1.5mmのもの)を用い、第2の熱可塑性樹脂シート66をシート支持機構(図示せず)にセットし、図9(c)で示すように加熱ヒータ36を第2の熱可塑性樹脂シート66上に移動させて加熱し、その表面だけが軟化して溶融に近い状態にし、その後、図9(d)で示すようにこの第2の熱可塑性樹脂シート66を反転させて石膏模型32(第1の熱可塑性樹脂層62が装着されている)に載せ、更に密閉用カバー(図示せず)を被せてセットし、このような状態で上述したと同様にして加圧し、冷却して図9(e)に示すような第2の熱可塑性樹脂層64(外側トレー部材)の第2中間成形品を成形する(第2トレー成形工程)。
第1及び第2の熱可塑性樹脂シート66としてEVAシートを用いた場合、成形時に融着するおそれがあるために、第2の熱可塑性樹脂シート66を成形する前に、第1の熱可塑性樹脂層62の表面に厚さ0.1〜0.2mm程度の分離シート(例えば、商品名「イソフランシート:登録商標)を加熱成形して付着させ、その後第2の熱可塑性樹脂シート66を成形するのが望ましい。
第1の熱可塑性樹脂シートとしてEVAシートを用い、第2の熱可塑性樹脂シート66としてPEシート(ポリエチレンシート)を用いることもでき、この場合、成形時の融着が大きな問題とならないために、分離シートの使用を省略することができる。
そして、冷却した後に、第2中間成形品68(外側トレー部材の基となる成形品)及び石膏模型32(第1の熱可塑性樹脂層62が装着されている)を取り出し、第2中間成形品68の一点鎖線70で示す下端部及び一点鎖線72で示す上端部を切除して図9(f)に示すような第2の熱可塑性樹脂層64(外側トレー部材)を形成する(第2トレー調整工程)。この第2トレー調整工程において第2中間成形品の上端部をカットするときには、図8に示すように、歯肉4に装着したときにその前側壁の先端部が外側の歯頸部歯肉ラインC1及び上記第1歯冠位置を越えて歯列22側に延び、歯肉4の前面側、第1の熱可塑性樹脂層62の前面側及び歯列22の前面側の一部を覆う第2歯冠位置となるように調整する。また、その後側壁についても、歯肉4に装着したときにその先端部が内側の歯頸部歯肉ラインC2を越えて歯列22側に延び、歯肉4の後面側、第1の熱可塑性樹脂層62の後面側及び歯列22の一部を覆う第2歯冠位置となるように調整する。
このようにして製作された第1の熱可塑性樹脂層62(内側トレー部材)及び第2の熱可塑性樹脂層64(外側トレー部材)は、歯列22のホワイトニング処置を行うときには図8に示すように組み合わせて用いられ、第1の熱可塑性樹脂層62(内側トレー部材)の外側にこれを覆うように第2の熱可塑性樹脂層64(外側トレー部材)が装着される。この形態では、第1の可塑性樹脂層62(内側トレー部材)と第2の可撓性樹脂層64(外側トレー部材)とが別部材として構成されており、従って、ホワイトニング処置を行い際に歯肉4に装着するときには、第1の熱可塑性樹脂層62(内側トレー部材)を装着した後に第2の熱可塑性樹脂層64(外側トレー部材)を装着するようになるが、この第1の熱可撓性樹脂層62と第2の熱可撓性樹脂層64とを歯科用接着剤で接着させて一体化するようにしてもよい。
上述した実施形態では、第1の熱可塑性樹脂層62(内側トレー部材)の前側壁及び後側壁の先端部を第1歯冠位置に位置するように構成し、第2の熱可塑性樹脂層64(外側トレー部材)の前側壁及び後側壁の先端部を第2歯冠位置に位置するように構成しているが、第1の熱可塑性樹脂層62の前側壁の先端部のみを第1歯冠位置に位置付けるように構成するとともに、第2の熱可塑性樹脂層64の前側壁の先端部のみを第2歯冠位置に位置付けるように構成しても所望の効果が達成される。
〔マウスピース組合せ体の第1の実施形態〕
次に、図10及び図11を参照して、第1の実施形態のマウスピース組合せ体について説明する。上述した歯肉保護用トレーは、マウスピースと組み合わせて用いることができ、以下、第1の実施形態の歯肉保護用トレーとマウスピースとを組み合わせたマウスピース組合せ体について説明するが、第2(又は第3)の実施形態の歯肉保護用トレーとマウスピースとを組み合わせてマウスピース組合せ体とすることができる。
図10において、第1の実施形態のマウスピース組合せ体は、歯肉保護用トレー2と、この歯肉保護用トレー2と組み合わせて用いられるマウスピース102とか構成される。歯肉保護用トレー2については、例えば、第1の実施形態のものと実質上同一の構成のものでよい。
図示のマウスピース102は、歯肉保護用トレー2及びこの歯肉保護用トレー2から露出する歯列を覆うマウスピース本体104を備え、このマウスピース本体104は、全体形状が略U字状であり、歯肉及び歯列の前面側を覆う前側壁106と、歯肉及び歯列の後面側を覆う後側壁(図示せず)と、前側壁106及び後側壁の両端部を覆う接続端壁(図示せず)を有する。歯肉保護用トレー2は、口腔内の歯肉に上述したようにして所要の通りに装着され、またマウスピース102は、この歯肉保護用トレー2及びそこから露出する歯列を覆うように歯肉及び歯列に装着される。
歯肉保護用トレー2及びマウスピース102を装着した状態においては、図10から理解されるように、マウスピース本体104の先端側部(凹状の収容凹部の底部側)が歯列を覆い、歯肉保護用トレー2及びマウスピース102によって、歯列を密封状態に保つことができる。従って、マウスピース102の内面に液体(例えば、殺菌などの薬液、ホワイトニング用の液体など)を塗布して装着することによって、歯列の殺菌、ホワイトニングなどを簡単に且つ効果的に行うことができ、或いはマウスピース102の内面にジェル(例えば、ホワイトニング用のジェルなど)を薄く塗布することによって、歯列のホワイトニングを簡単に且つ効果的に行うことができる。特に、このマウスピース組合せ体を用いることにより、歯肉保護用トレー2とマウスピース102により囲まれた空間が密封状態に保たれ、それ故に、この空間内に充填された液体、ジェルが外部に漏れることがなく、歯列の殺菌などの治療、ホワイトニング処置などを安全に行うことができる。
このようなマウスピース組合せ体は、例えば、図11に示すようにして製作することができる。このマウスピース組合せ体を製作するには、印象採得して歯型の石膏模型32を調製し、この石膏模型32を用いて歯肉保護用トレー2を成形し、その後マウスピース102を成形して製作する。
この歯肉保護用トレー2の製作については、第1の実施形態のものを製作するのと同様の方法でもって製作することができ、その具体的製造方法については、上述した説明を参照されたい。
マウスピース102を製作するには、図11(b)に示すように、上述したように製作した歯肉保護用トレー2を石膏模型32に装着し、かく装着した状態の石膏模型32を加熱・加圧成形器の載置テーブル(図示せず)にセットし、歯肉保護用トレー2を形成したと同様にしてマウスピース102を形成する。マウスピース102も熱可塑性樹脂シート108を用いて形成され、この熱可塑性樹脂シート108として例えばEVAシート1(厚さ1.0〜1.5mmのもの)を用いることができ、熱可塑性シート108をシート支持機構(図示せず)にセットし、図11(c)で示すように加熱ヒータ36を熱可塑性樹脂シート108上に移動させて加熱し、その表面だけが軟化して溶融に近い状態にし、その後、図11(d)で示すようにこの熱可塑性樹脂シート108を反転させて石膏模型32(歯肉保護用トレー2が装着されている)に載せ、更に密閉用カバー(図示せず)を被せてセットし、このような状態で上述したと同様にして加圧し、冷却して図11(e)に示すようなマウスピース102の中間成形品110を成形する(マウスピース成形工程)。このとき、歯肉保護用トレー2の上側にマウスピース102を成形するので、歯肉保護用トレー2及びマウスピース102をEVAシートから形成する場合、成形時に融着するおそれがあり、それ故に、上述と同様に、マウスピース102の成形前に、石膏模型32及びこれに装着された歯肉保護用トレー2の表面を覆うように分離シートを成形により密着させ、その後マウスピース102を成形するのが望ましい。尚、マウスピース102をPEシートを用いて成形する場合、この分離シートの使用を省略することができる。
そして、冷却した後に、中間成形品110(マウスピース102の基となる成形品)及び石膏模型32(歯肉保護用トレー2が装着されている)を取り出し、中間成形品110の一点鎖線112で示す下端部を切除して図11(f)に示すようなマウスピース102を形成する(マウスピース調整工程)。
上述したようにしてマウスピース組合せ体を形成することができ、かく製作したマウスピース組合せ体は、歯列の殺菌治療、ホワイトニング処置などに好適に用いることができる。
〔マウスピース組合せ体の第2の実施形態〕
次に、図12及び図13を参照して、第2の実施形態のマウスピース組合せ体について説明する。マウスピース組合せ体の第2の実施形態においては、マウスピースに改良が施されている。
図12において、第2の実施形態のマウスピース組合せ体は、歯肉保護用トレー2と、この歯肉保護用トレー2と組み合わせて用いられるマウスピース102Aとか構成される。歯肉保護用トレー2については、例えば、第1の実施形態のものと実質上同一の構成のものでよい。
図示のマウスピース102Aはマウスピース本体104Aを備え、このマウスピース本体104の前側壁106には、図12から理解されるように、歯列の各歯冠に対応して凹部122が設けられている。各凹部122は適宜の形状でよく、例えば半球状に形成される。各凹部122はジェルを充填するためのものであり、例えばホワイトニング処置用のジェルが充填される。このマウスピース102Aのその他の構成は、第1の実施形態におけるマウスピースと実質上同一である。
この第2の実施形態においても、歯肉保護用トレー2及びマウスピース102Aを装着した状態においては、図12から理解されるように、マウスピース本体104Aの先端側部が歯列を覆い、歯肉保護用トレー2及びマウスピース102Aによって、歯列を密封状態に保つことができ、マウスピース102の内面の凹部122にホワイトニング用などのジェルを充填することによって、歯列のホワイトニングなどを簡単に且つ効果的に行うことができる。特に、このマウスピース組合せ体においても、歯肉保護用トレー2とマウスピース102により囲まれた空間が密封状態に保たれ、それ故に、マウスピース102Aの凹部122に充填されたジェルが外部に漏れることがなく、歯列のホワイトニング処置などを安全に行うことができる。
このようなマウスピース組合せ体は、例えば、図13に示すようにして製作することができる。このマウスピース組合せ体を製作するには、上述したと同様に、印象採得して歯型の石膏模型32を調製し、この石膏模型32を用いて歯肉保護用トレー2を成形し、その後マウスピース102Aを成形して製作する。
この歯肉保護用トレー2の製作については、第1の実施形態のものを製作するのと同様の方法でもって製作することができ、その具体的製造方法についての説明は省略する。
マウスピース102Aを製作するには、図13(a)に示すように、上述したように製作した歯肉保護用トレー2を石膏模型32に装着し、かく装着した状態の石膏模型32を加熱・加圧成形器の載置テーブル(図示せず)にセットする。そして、図13(b)に示すように、歯肉保護用トレー2と後述する如くして成形するマウスピース102Aとの分離を容易にするために、分離シート124を用い、図13(c)で示すように、歯肉保護用トレー2を形成したと同様にして歯形模型32の表面に分離シートを密着させる(分離シート密着工程)。尚、分離シート124としては、合成樹脂製のものを用いることができる。
その後、図11(d)に示すように、密着した分離シート124の表面に各歯冠に対応して樹脂粒126を付着させる(樹脂粒付着工程)。このように付着させた樹脂粒126は、マウスピース成形後の凹部122をつくるためのものとなる。
次に、熱可塑性樹脂シート108を用いてマウスピース102Aを成形する。このマウスピースピース102Aの成形は、熱可塑性樹脂シート108を用いて上述した同様にして成形して形成することができる。即ち、熱可塑性シート108を加熱し、その表面だけが軟化して溶融に近い状態にし、その後、この熱可塑性樹脂シート108を反転させて石膏模型32(歯肉保護用トレー2が装着され、分離シート124が密着されている)に載せ、更に密閉用カバー(図示せず)を被せてセットし、このような状態で上述したと同様にして加圧し、冷却して図11(e)に示すようなマウスピース102Aの中間成形品128を成形する(マウスピース成形工程)。
そして、冷却した後に、中間成形品128(マウスピース102Aの基となる成形品)及び石膏模型32(歯肉保護用トレー2が装着され、分離シート124が密着されている)を取り出し、中間成形品128の一点鎖線130で示す下端部を切除して図13(f)に示すようなマウスピース102Aを形成する(マウスピース調整工程)。
以上、本発明に従う歯肉保護用トレー及びその製造方法並びにマウスピース組合せ体の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。
2,2A,2B 歯肉保護用トレー
4 歯肉
6,6A,6B トレー本体
20 歯列用開口
22 歯列
32 石膏模型
38,66,108 熱可塑性樹脂シート
62 第1の熱可塑性樹脂層
64 第2の熱可塑性樹脂層
102,102A マウスピース
104,104A マウスピース本体
122 凹部
C1,C2 歯頸部歯肉ライン



















Claims (10)

  1. 口腔内の歯肉の所定の位置に装着されるトレー本体を備え、前記トレー本体は、前記歯肉の前面側を覆う前側壁と、前記歯肉の後面側を覆う後側壁とを有し、前記前側壁と前記後側壁との間に歯列が露出する歯列用開口が形成され、前記前側壁の先端部は、歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して歯列の前面側に密着可能に構成されていることを特徴とする歯肉保護用トレー。
  2. 前記トレー本体の前記後側壁の先端部は、前記歯頸部歯肉ラインを越えて前記歯列側に突出して前記歯列の後面側に密着可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の歯肉保護用トレー。
  3. 前記トレー本体は、前記前側壁及び前記後側壁の両端部を接続する両端壁を有し、前記前側壁、前記後側壁及び前記両端壁は周側壁を構成し、前記周側壁の先端部に前記歯列用開口が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯肉保護用トレー。
  4. 前記トレー本体は、前記歯肉に接触する第1の熱可塑性樹脂層と、前記第1の熱可塑性樹脂層を覆う第2の熱可塑性樹脂層とを備え、前記歯肉の所定の位置に装着された際に、前記第1の熱可塑性樹脂層の前側壁側の先端部は、前記歯頸部歯肉ラインを越えて第1歯冠位置に位置するように構成され、前記第2の熱可塑性樹脂層の前側壁側の先端部は、前記歯頸部歯肉ライン及び前記第1歯冠位置を越えて第2歯冠位置に位置して前記歯列の前面側に密着可能に構成されていること特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の歯肉保護用トレー。
  5. 前記第2の熱可塑性樹脂層は、前記第1の熱可塑性樹脂層よりも高い剛性を有していることを特徴とする請求項5に記載の歯肉保護用トレー。
  6. 前記トレー本体の前記前側壁及び前記後側壁の両端部には、先端側に延びる前延長部及び後延長部が設けられ、前記前側壁の前記前延長部及び前記後側壁の前記後延長部の先端部が先端接続部により接続され、前記歯肉の所定位置に装着された際に、前記前延長部、前記後延長部及び前記先端接続部は、前記歯列の一部を覆うように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の歯肉保護用トレー。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の歯肉保護用トレーと、口腔内に装着されるマウスピースとから構成されるマウスピース組合せ体であって、
    前記歯肉保護用トレーは、歯肉を覆うようにその所定位置に装着され、前記マウスピースは、前記歯肉保護用トレーの外側に歯列を覆うように装着され、前記歯列と前記マウスピースとの間に液体又はジェルが充填されることを特徴とするマウスピース組合せ体。
  8. 前記マウスピースは、前記歯列の前面側を覆う前側壁と、前記歯列の後面側を覆う後側壁とを有し、前記マウスピースの前記前側壁の内面には、前記歯列の歯に対応して凹部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のマウスピース組合せ体。
  9. 口腔内の歯肉の所定の位置に装着されるトレー本体を備えた歯肉保護用トレーを製造するための歯肉保護用トレーの製造方法であって、
    口腔内印象により型取りした石膏模型を調製する石膏模型調製工程と、
    前記石膏模型を用いて熱可塑性樹脂シートを加熱加圧成形して、歯肉の前面側を覆う前側壁及び前記歯肉の後面側を覆う後側壁を有するトレー本体を成形するトレー成形工程と、
    前記トレー本体の前記前側壁の先端部を、前記歯肉の所定位置に装着したときに歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して歯列の前面側に密着可能となるように調整するトレー調整工程と、を含むことを特徴とする歯肉保護用トレーの製造方法。
  10. 前記トレー成形工程は、第1の熱可塑性樹脂シートを加熱加圧成形して内側トレー部材を成形する第1トレー成形工程と、第2の熱可塑性樹脂シートを加熱加圧成形して、前記内側トレー部材の外側に外側トレー部材を成形する第2トレー成形工程とを含み、また、前記トレー調整工程は、第1トレー成形工程により成形された前記内側トレー部材の前側壁の先端部を、前記歯肉の所定位置に装着したときに歯頸部歯肉ラインを越えて歯列側に突出して第1歯冠位置に位置するように調整する第1トレー調整工程と、前記第2トレー成形工程により成形した外側トレー部材の前側壁の先端部を、前記歯肉に装着したときに前記歯頸部歯肉ライン及び前記第1歯冠位置を越えて歯列側に突出して第2歯冠位置に位置して歯列の前面側に密着可能となるように調整する第2トレー調整工程とを含んでいることを特徴とする請求項9に記載の歯肉保護用トレーの製造方法。











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