JP6727801B2 - タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤに関する。
一般に、タイヤ表面を構成するゴムは、オゾンの存在下等の外気環境の影響を受けて劣化が進行することがある。そして、タイヤ表面の劣化が進行すると、亀裂等が生じる場合がある。このような問題に対し、タイヤ表面にポリウレタン膜を形成して、タイヤに耐オゾン性を付与する技術が知られている(特許文献1)。
特表2003−535762号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、タイヤ表面にクラックが発生することがあり、タイヤ表面に発生するクラックを防止する性能(クラック防止性)のさらなる向上が求められていた。
従って、本発明の目的は、クラック防止性に優れたタイヤを提供することにある。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、タイヤ外表面をなすゴムの弾性率と、該ゴムを被覆するウレタン樹脂層の弾性率と、ウレタン樹脂層の厚さとが特定の関係を満たすことにより、クラック防止性に優れたタイヤが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面の少なくとも一部がウレタン樹脂層で被覆されたタイヤの製造方法であって、上記ウレタン樹脂層で被覆された部分のゴムの弾性率A(MPa)、上記ウレタン樹脂層の弾性率B(MPa)、及び上記ウレタン樹脂層の厚さL(μm)が下記を満たすことを特徴とするタイヤの製造方法を提供する。
0.1≦B/A≦17
30≦L≦300
1/3<A/Bの場合、前記ウレタン樹脂層の厚さが40μmより厚く、A/B≦1/3の場合、前記ウレタン樹脂層の厚さが30〜40μm
本発明のタイヤの製造方法は、未加硫ゴム表面上にウレタン樹脂発泡体を積層し、加硫することで得られるタイヤの製造方法であることが好ましい。
本発明のタイヤは、上記構成を有するため、クラック防止性に優れる。
本発明のタイヤは、サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面の少なくとも一部がウレタン樹脂層で被覆されたウレタン樹脂層被覆部分を有する。
なお、本明細書において、サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面の少なくとも一部がウレタン樹脂層で被覆された本発明のタイヤを、単に「本発明のタイヤ」と称する場合がある。また、本発明のタイヤにおけるタイヤ部分(ウレタン樹脂層被覆部分を除いたタイヤ部分)を、単に「タイヤ」と称する場合がある。
本発明のタイヤは、タイヤのサイドウォール部及び/又はトレッド部の外表面の全面にウレタン樹脂層が設けられていてもよいし、サイドウォール部及び/又はトレッド部の外表面の一部にウレタン樹脂層が設けられていてもよい。本発明のタイヤのサイドウォール部又はトレッド部における上記ウレタン樹脂層被覆部分が占める割合は、上記タイヤのサイドウォール部又はトレッド部の全外表面積(100%)に対して、1〜100%が好ましく、さらに50〜100%が好ましい。
(タイヤ)
上記タイヤは、特に限定されないが、例えば、一対のビード部及びサイドウォール部と、両サイドウォール部間に連なるトレッド部とを有し、トレッド部が、左右両ビード部間にトロイダル状に跨る少なくとも1層のカーカスと、上記カーカスのタイヤ径方向外側に配置されたベルトと、ベルトのタイヤ径方向外側に配置されたトレッドゴムからなり、サイドウォール部が上記カーカスと、上記カーカスを被覆するサイドゴムとからなるタイヤ等が挙げられる。
上記タイヤ外表面をなすゴム(例えば、サイドウォール部外表面のサイドゴム、トレッド部外表面のトレッドゴム)としては、例えば、ゴム成分、配合剤等を含むゴム(ゴム成分、配合剤等を含む組成物を架橋させて得られるゴム)等が挙げられる。
上記ゴム成分は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。上記ゴム成分としては、例えば、ブタジエン重合体、天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、各種ブタジエンゴム、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、イソブチレンとp−メチルスチレンの共重合体の臭化物、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリロブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。上記ゴム成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記配合剤としては、特に限定されないが、例えば、加硫促進剤(グアジニン系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメート系、ザンテート系の加硫促進剤等)、加硫剤(硫黄等)、老化防止剤(アミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤等)、ワックス(合成ワックスや天然ワックス等)、オイル類(アロマオイル等)、フィラー(シリカ、カーボンブラック、アルミナ・炭酸カルシウム等)、シランカップリング剤、有機酸化合物(ステアリン酸等)、酸化亜鉛、補強剤、軟化剤、充填剤、着色剤、難燃剤、滑剤、可塑剤、加工助剤、熱軟化性樹脂、硬化性樹脂等が挙げられる。
上記サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面をなすゴム(例えば、サイドゴム、トレッドゴム等)の弾性率(貯蔵弾性率)(本明細書において「ゴム弾性率」と称する場合がある)は、特に限定されないが、クラック防止性及び剥離防止性が一層向上する観点から、例えば、1〜20MPaが好ましく、より好ましくは3〜15MPaである。
なお、ゴム弾性率は、後述の(評価)の(ゴム弾性率)に記載の方法により測定される値をいう。上記ゴム弾性率は、例えば、ゴム成分の種類や割合、ゴムの組成等により調整できる。
(ウレタン樹脂層)
上記サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面の少なくとも一部に設けられるウレタン樹脂層は、全面が同じ組成のウレタン樹脂層であってもよいし、異なる組成のウレタン樹脂によって形成されたウレタン樹脂層の集合であってもよい。中でも、コスト、製造効率の観点から、全面が同じ組成のウレタン樹脂層であることが好ましい。
上記ウレタン樹脂層は、少なくともウレタン樹脂を含み、さらに他の樹脂(例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等)を含んでいてもよい。
上記ウレタン樹脂としては、例えば、ポリオールとイソシアネートから調製される2液硬化型ウレタン樹脂が好ましい。
上記ポリオールとしては、低分子ポリオール、高分子ポリオール等が挙げられる。上記低分子ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、エリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。また、上記高分子ポリオールとしては、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレングリセリルエーテル、ポリオキシエチレントリメチロールプロパンエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールエーテル、ポリオキシプロピレンビスフェノールAエーテル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシプロピレントリメチロールプロパンエーテル、ポリオキシプロピレンソルビトールエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレントリメチロールプロパンエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンソルビトールエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンビスフェノールAエーテル等のポリオキシアルキレン−ポリオール等のポリエーテル系ポリオール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン等の多価アルコールと、フタル酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、テレフタル酸等の多価カルボン酸との縮合物であって、末端に水酸基を有するもの、上記多価アルコールと、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等の環状ラクトンとの開環重合生成物であって、末端に水酸基を有するもの等のポリエステル系ポリオール;等が挙げられる。ポリエステル系ポリオールとしては、具体的には、ポリエチレンアジペートポリオール、ポリブチレンアジペートポリオール、ポリエチレン・ブチレンアジペートポリオール、ポリエチレンテレフタレートポリオール等が挙げられる。上記ポリオールは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記イソシアネートとしては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を持つ有機イソシアネートが挙げられ、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアンート、リジンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、から選ばれる少なくとも1種を用いることができ、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアンート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートのような芳香族イソシアネートが好ましい。また、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)及び/又はトリレンジイソシアネート(TDI)を用いることが特に好ましい。また、両者併用の場合、TDIの重量部/MDIの重量部の比について、任意の範囲で用いることができるが、0.05〜20の範囲が好ましく、0.2〜5の範囲であることがさらに好ましい。
上記ウレタン樹脂層中のウレタン樹脂の割合は、特に限定されないが、クラック防止性及び剥離防止性が一層向上する観点から、例えば、ウレタン樹脂層100質量%に対して、0.1〜100質量%が好ましく、より好ましくは50〜100質量%である。また、上記ウレタン樹脂層中の樹脂成分は、サイドウォール部外表面のゴムとの機械特性のバランスの観点から、ウレタン樹脂のみであること(他の樹脂を含まないこと)が好ましい。
上記ウレタン樹脂層の弾性率(貯蔵弾性率)(本明細書において、「ウレタン弾性率」と称する場合がある)は、クラック防止性及び剥離防止性が一層向上する観点から、例えば、1〜100MPaが好ましく、より好ましくは3〜50MPaである。
なお、ウレタン弾性率は、後述の(評価)の(ウレタン弾性率)に記載の方法により測定される値をいう。上記ウレタン弾性率は、例えば、ウレタン樹脂の組成や割合、ウレタン樹脂層の厚さ等により調整できる。
上記ウレタン樹脂層の厚さは、30〜300μmであり、クラック防止性及び剥離防止性が一層向上する観点から、例えば、50〜300μmが好ましく、より好ましくは70〜150μmである。
中でも、クラック防止性及び剥離防止性が一層向上し、且つサイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面をなすゴムとウレタン樹脂層との接着の強度が一層向上する観点から、1/3<上記ゴム弾性率/上記ウレタン弾性率の場合、ウレタン樹脂層の厚さが40μmより厚いことが好ましく、上記ゴム弾性率/上記ウレタン弾性率≦1/3の場合、ウレタン樹脂層の厚さが30〜40μmであることが好ましい。
(本発明のタイヤの製造方法)
本発明のタイヤの製造方法は、特に限定されないが、例えば、(i)未加硫ゴム(未加硫タイヤ)表面上にウレタン樹脂シートを積層して加硫する方法、(ii)未加硫ゴム(未加硫タイヤ)表面上にウレタン樹脂発泡体を積層して加硫する方法、(iii)加硫ゴム(加硫タイヤ)外表面上(例えば、サイドウォール部外表面上及び/又はトレッド部外表面上)にウレタン樹脂含有溶液を塗布して乾燥させる方法、(iv)加硫ゴム(加硫タイヤ)外表面上(例えば、サイドウォール部外表面上及び/又はトレッド部外表面上)にウレタン樹脂シートを積層する方法等が挙げられる。中でも、サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面とウレタン樹脂層との接着の強度が向上する観点から、(ii)未加硫ゴム表面上にウレタン樹脂発泡体を積層して加硫する方法が好ましい。
上記(i)において、上記ウレタン樹脂シート(フィルム)は、例えば、上記ウレタン樹脂を含む組成物を剥離フィルム上に塗布し、光硬化又は熱硬化して製造することができる。上記ウレタン樹脂シートは、さらに、他の樹脂(例えば、上述の他の樹脂)等を含んでいてもよい。
上記ウレタン樹脂シートの厚さは、特に限定されないが、耐オゾン性の観点、及び剥離防止性が一層向上するという観点から、例えば、30〜400μmが好ましく、より好ましくは50〜300μmである。
上記ウレタン樹脂シートは、サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面とウレタン樹脂層との間に気泡が入りにくくなり、サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面とウレタン樹脂層との接着の強度が向上するという観点から、例えば、ウレタン樹脂シートを貫通する孔を有していてもよい。
上記(i)において、加硫の方法は、特に限定されないが、例えば、金型の内表面に上記ウレタン樹脂シートと未加硫ゴム(例えば、未加硫タイヤのサイドウォール部及び/又はトレッド部)とが接するように設置し、加硫成型する方法が挙げられる。
上記(i)において、加硫温度としては、例えば、140〜200℃が挙げられる。また、加硫時間としては、例えば、5〜60分が挙げられる。
上記(ii)において、上記ウレタン樹脂発泡体は、例えば、上記ウレタン樹脂及び発泡剤(発泡ガス)を含む組成物を発泡させて製造することができる。上記ウレタン樹脂発泡体を形成する組成物は、さらに、他の樹脂(例えば、上述の他の樹脂)、界面活性剤、溶剤・充填剤等を含んでいてもよい。
上記(ii)において、上記ウレタン樹脂発泡体におけるウレタン樹脂としては、上述のものと同様のものが挙げられる。
上記(ii)において、上記発泡剤(発泡ガス)としては、例えば、水、炭化水素化合物(プロパン、ブタン、ペンタン等)、炭酸ガス、窒素ガス、空気等が挙げられる。
上記(ii)において、上記ウレタン樹脂発泡体の気泡構造は、特に限定されないが、サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面とウレタン樹脂層との間に気泡が入りにくくなり、サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面とウレタン樹脂層との接着の強度が向上するという観点から、例えば、半連続半独立気泡構造(独立気泡構造と連続気泡構造とが混在している気泡構造)、又は連続気泡構造が好ましい。
上記(ii)において、上記ウレタン樹脂発泡体の発泡倍率は、特に限定されないが、サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面とウレタン樹脂層との接着の強度が向上する観点から、例えば、50倍以下が好ましく、より好ましくは35倍以下、さらに好ましくは20倍以下、特に好ましくは19倍以下である。
なお、発泡倍率は、「発泡前の密度/発泡後の密度」をいう。なお、発泡体の体積は、JIS K 7222に準拠して測定される体積をいう。上記発泡倍率は、例えば、ウレタン樹脂の組成や割合、発泡剤の種類や割合、発泡条件等により調整できる。
上記(ii)において、上記ウレタン樹脂発泡体の密度は、特に限定されないが、サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面とウレタン樹脂層との接着の強度が向上する観点から、3〜150kg/m3が好ましく、より好ましくは3〜100kg/m3である。
なお、上記密度は、JIS K 6402に準拠して測定される値をいう。上記密度は、例えば、発泡剤の種類や割合、発泡条件等により調整できる。
上記(ii)における、加硫の方法、加硫温度、加硫時間としては、上述のものが挙げられる。
上記(iii)において、上記ウレタン樹脂含有溶液は、特に限定されないが、例えば、上記ウレタン樹脂、溶剤等を均一に混合することにより調製することができる。上記ウレタン樹脂含有溶液は、さらに、他の樹脂(例えば、上述の他の樹脂)等を含んでいてもよい。
上記(iii)において、上記ウレタン樹脂含有溶液におけるウレタン樹脂としては、上述のものと同様のものが挙げられる。
上記ウレタン樹脂含有溶液中のウレタン樹脂の含有量は、特に限定されないが、例えば、ウレタン樹脂含有溶液100質量%に対して、70〜100%が好ましく、より好ましくは90〜100%である。
上記(iii)において、上記ウレタン樹脂含有溶液の乾燥条件としては、例えば、30〜150℃、10〜100分の条件が挙げられる。
上記(iv)におけるウレタン樹脂シートは、上述と同様のものが挙げられる。上記(iv)において、ウレタン樹脂シートを積層した後、加熱(例えば、100〜250℃、0.1〜1分の加熱)をしてもよい。
(本発明のタイヤの物性等)
本発明のタイヤは、上記ウレタン樹脂層で被覆された部分のゴムの弾性率A(MPa)、上記ウレタン樹脂層の弾性率B(MPa)、及び上記ウレタン樹脂層の厚さL(μm)が下記式を満たすタイヤである。
0.1≦B/A≦17
30≦L≦300
上記B/Aが17より高いと、ウレタン樹脂とゴムとの間の弾性の差ができてしまい、割れやすくなるため、十分な耐クラック性が確保できない。一方でB/Aが0.1より低いと、亀裂先端の変形を抑制する効果が少となり好ましくない。
また、上記Lが30μmより薄いと、オゾンが拡散することでゴムを攻撃してクラックが生じやすくなる。一方で300μmより厚いと、ウレタン樹脂の特性がタイヤの運動性能に影響することから好ましくない。
本発明のタイヤにおいて、上記弾性率Aと上記弾性率Bとの関係は、クラック防止性及び剥離防止性が一層向上する観点から、例えば、0.1<B/A<13が好ましく、より好ましくは0.5<B/A<10である。
本発明のタイヤは、特に限定されないが、例えば、自動車用、重荷重車両(建設・鉱山車両、トラック・バス等)用、バイク用、自転車用等のタイヤとして用いることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、実施例2、5、6、8は、参考例として記載するものである。
(実施例1)
市販の加硫タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)のサイドウォール部及びトレッド部の全外表面上に、ウレタン樹脂含有溶液を塗布し、145℃で30分乾燥させ、タイヤのサイドウォール部及びトレッド部の外表面に厚さ100μmのウレタン樹脂層を有するウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、サイドウォール部で行った。
(実施例2)
ウレタン樹脂層の厚さを30μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、サイドウォール部で行った。
(実施例3)
厚さ1mm、発砲倍率10倍、密度100kg/m3の連続気泡構造を有するウレタン樹脂発泡体を、未加硫タイヤのサイドウォール部及びトレッド部の全外表面上に積層し、160℃、15分の条件で加硫して、タイヤのサイドウォール部及びトレッド部の外表面に厚さ110μmのウレタン樹脂層を有するウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、サイドウォール部で行った。
(実施例4)
ウレタン樹脂含有溶液を変更し、ウレタン樹脂層の厚さを35μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、サイドウォール部で行った。
(実施例5)
ウレタン樹脂層の弾性率を変更した以外は、実施例3と同様にして、ウレタン樹脂層の厚さが46μmのウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、サイドウォール部で行った。
(実施例6)
ウレタン樹脂層の厚さを40μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、トレッド部で行った。
(実施例7)
実施例3と同様にして、ウレタン樹脂層の厚さが110μmのウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、トレッド部で行った。
(実施例8)
ウレタン樹脂含有溶液を変更し、ウレタン樹脂層の厚さを40μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、トレッド部で行った。
(実施例9)
実施例3と同様にして、ウレタン樹脂層の厚さが300μmのウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、トレッド部で行った。
(比較例1)
ウレタン樹脂層の厚さを20μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、サイドウォール部で行った。
(比較例2)
ウレタン樹脂含有溶液を変更し、ウレタン樹脂層の厚さを10μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、サイドウォール部で行った。
(比較例3)
ウレタン樹脂含有溶液を変更し、ウレタン樹脂層の厚さを500μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてウレタン樹脂被覆タイヤを製造した。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、トレッド部で行った。
(比較例4)
実施例1と同様のタイヤを、何も被覆せずに用いた。なお、ゴム弾性率の測定、及びクラック防止性の評価は、サイドウォール部で行った。
[評価]
実施例及び比較例で得られたウレタン樹脂被覆タイヤ又はタイヤについて、下記の測定及び評価を行った。
(ゴム弾性率)
実施例及び比較例で得られたウレタン樹脂被覆タイヤ又はタイヤのサイドウォール部又はトレッド部表面からウレタン樹脂層を剥がし、幅5mm、長さ40mm、厚さ2mmのゴム片を切り出し、スペクトロメーター(東洋精機社製)を使用して、チャック間距離10mm、初期歪150μm、動歪1%、周波数52Hz、測定温度30℃の条件で、ゴム弾性率(サイドウォール部又はトレッド部の外表面をなすゴムの弾性率、MPa)を測定した。
(ウレタン弾性率)
実施例、比較例と同様の条件でウレタン樹脂を加工し、加工後のウレタン樹脂の弾性率を測定した。
(ウレタン樹脂層の厚さ)
実施例及び比較例で得られたウレタン樹脂被覆タイヤ又はタイヤの断面を切り出し、光学顕微鏡で5か所のウレタン樹脂層の厚さを測定し、その平均値をウレタン樹脂層の厚さとした。
(クラック防止性)
実施例及び比較例で得られたウレタン樹脂被覆タイヤ又はタイヤのサイドウォール部又はトレッド部を切り出し、スガ試験機 オゾンウェザーメーター(スガ試験機株式会社製、商品名「OMS−H」)で測定した。測定条件はJIS K6259に従い、40℃、30%、50pphmにて実施した。その際の亀裂の大きさを観察し上記JISに従い7日後のオゾンクラックを、以下の基準で評価した。なお、クラック防止性の評価は、ゴム弾性率を測定した部位と同じ部位(トレッド部又はサイドウォール部)で行った。
0:亀裂なし
1:肉眼では見えないが10倍の拡大鏡で観察できる
2:肉眼で観察できる
3:亀裂が深くて比較的大きい(1mm未満)
4:亀裂が深くて大きい(1mm〜3mm)
5:3mm以上の亀裂または切断を起こしそうなもの
Figure 0006727801

Claims (2)

  1. サイドウォール部外表面及び/又はトレッド部外表面の少なくとも一部がウレタン樹脂層で被覆されたタイヤの製造方法であって、
    前記ウレタン樹脂層で被覆された部分のゴムの弾性率A(MPa)、前記ウレタン樹脂層の弾性率B(MPa)、及び前記ウレタン樹脂層の厚さL(μm)が下記を満たすことを特徴とするタイヤの製造方法
    0.1≦B/A≦17
    30≦L≦300
    1/3<A/Bの場合、前記ウレタン樹脂層の厚さが40μmより厚く、A/B≦1/3の場合、前記ウレタン樹脂層の厚さが30〜40μm
  2. 未加硫ゴム表面上にウレタン樹脂発泡体を積層し、加硫することで得られる請求項1に記載のタイヤの製造方法
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