以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態では、本発明に係る電子機器を、静止画像と動画との撮影が可能な撮像装置(以下、デジタルカメラ)に適用した場合を例にして説明する。
<デジタルカメラの構成について>
図1は本実施形態のデジタルカメラ100の外観を示す図である。表示部28はたとえば液晶表示器で構成され、画像や各種情報を表示する。シャッターボタン61は撮影指示を行うための操作部である。モード切替ダイヤル60は各種モードを切り替えるための操作部である。コネクタ112は接続ケーブル111をデジタルカメラ100へ接続するためのコネクタである。ファインダ29は、ユーザが撮影の際に構図を確認するのに用いられる接眼ファインダである。本実施形態において、ファインダ29は、電子ビューファインダとするが、光学式のビューファインダであってもよい。光学式のビューファインダの場合も、後述のDialFuncゲージや割当機能ゲージなどが、ビューファインダ内に、ユーザが観察可能に表示される。
操作部70はユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチ、ボタン、タッチパネル等の操作部材を含む。コントローラホイール73(以下、ホイール73と称する)は操作部70に含まれる回転操作可能な操作部材である。電源スイッチ72は、電源オン、電源オフを切り替えるための押しボタンである。また、操作部70は、MENUボタン76、SETボタン77、上下ボタン78、左右ボタン79を含む。これらの操作部材は、後述するMENU設定変更処理(図4AのS429)で用いられる。
サブ電子ダイヤル74(第1の操作部材)は回転可能な操作部材であり、DialFuncボタン75の周りに配置されている。本実施形態では、ユーザはDialFuncボタン75(第2の操作部材)の押下により選択状態となる設定対象の項目を切り替え、選択状態にある設定対象の項目に関する設定値をサブ電子ダイヤル74により変更することができる。設定値の変更の際には、後述の図3A〜3Cに示すようなDialFuncゲージや割当機能ゲージが表示される。ユーザが、ファインダ29を覗きながら設定値の変更を容易に行えるようにするため、DialFuncボタン75およびサブ電子ダイヤル74はシャッターボタン61の近くに配置されることが望ましい。更に良好なユーザの操作性を考慮すると、DialFuncボタン75およびサブ電子ダイヤル74は、シャッターボタン61と同じ面(デジタルカメラの背面ではなく上面)に配置されることが望ましい。また、DialFuncボタン75およびサブ電子ダイヤル74は、シャッターボタン61を操作する右手人差指と同じ右手の指で操作可能な位置に配置されている。すなわち、DialFuncボタン75は右手の人差指または中指で押下することを想定した配置としている。サブ電子ダイヤル74は右手親指で回転操作することを想定した配置としている。DialFuncボタン75およびサブ電子ダイヤル74は、ファインダ29よりも、シャッターボタン側の方向に配置されている。
記録媒体200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体スロット201は記録媒体200を格納するためのスロットである。記録媒体スロット201に格納された記録媒体200は、デジタルカメラ100との通信が可能となる。蓋203は記録媒体スロット201の蓋である。
図2は、本実施形態によるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。図2において、撮影レンズ103はズームレンズ、フォーカスレンズを含むレンズ群である。シャッター101は絞り機能を備えるシャッターである。撮像部22は光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。A/D変換器23は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。バリア102は、デジタルカメラ100の、撮影レンズ103を含む撮像系を覆うことにより、撮影レンズ103、シャッター101、撮像部22を含む撮像系の汚れや破損を防止する。
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部24は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。システム制御部50は、画像処理部24で得られた演算結果に基づいて露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24は、更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは、メモリ制御部15を介してメモリ32に直接書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器13は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器13を介して表示部28により表示される。表示部28は、LCD等の表示器上に、D/A変換器13からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によって一度A/D変換されメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器13においてアナログ変換し、表示部28に逐次転送して表示することで、表示部28はスルー画像表示(ライブビュー表示)を行える。また、メモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器13においてアナログ変換し、ファインダ内表示部27に逐次転送して表示することで、ファインダ29が電子ビューファインダとして機能する。
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
システム制御部50は、デジタルカメラ100全体を制御する。前述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。52はシステムメモリであり、RAMが用いられる。システムメモリ52には、システム制御部50の動作用の定数、変数が格納される他、不揮発性メモリ56から読み出されたプログラム等が展開される。また、システム制御部はメモリ32、D/A変換器13、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。
モード切替ダイヤル60、シャッターボタン61、操作部70はシステム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作手段である。モード切替ダイヤル60は、システム制御部50の動作モードを静止画記録モード、動画撮影モード、再生モード等のいずれかに切り替える。静止画記録モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモード等がある。これらのモードは、メニュー操作により切り替え可能としてもよいし、モード切替ダイヤル60により直接切り替え可能としてもよい。あるいは、モード切替ダイヤル60でメニュー画面に一旦切り換えた後に、メニュー画面に含まれるこれらのモードのいずれかに、メニュー操作を用いて切り替えるようにしてもよい。同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
第1シャッタースイッチ62は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作を開始する。
第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから記録媒体200に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
操作部70の各操作部材は、表示部28に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン等がある。例えば、MENUボタン76が押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部28に表示される。利用者は、表示部28に表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向ボタンやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
ホイール73は、操作部70に含まれる回転操作可能な操作部材であり、方向ボタンと共に選択項目を指示する際などに使用される。サブ電子ダイヤル74は、操作部70に含まれる回転操作部材であり、コントローラホイール73と同様に選択項目を指示する際などに使用される操作部材である。サブ電子ダイヤル74を回転操作すると、回転量(操作量)に応じた電気的なパルス信号が発生する。システム制御部50は、このパルス信号に基づいてデジタルカメラ100の各部を制御する。DialFuncボタン75は、サブ電子ダイヤル74に割り当てる機能を変更する部材である。
DialFuncボタン75が押下されるたびに、登録されている複数の機能項目が一時機能としてサブ電子ダイヤル74に順次割り当てられる。ユーザは、サブ電子ダイヤル74を操作することにより、割り当てられている機能項目の設定値を変更することができる。また、ユーザは、DialFuncボタン75により切り替える複数の機能項目の登録状態をMENU画面を用いて変更することができる。すなわち、ユーザは、MENU画面にてサブ電子ダイヤル74に割り当てたい機能を選択し、それらの切り替え順序を設定することができる。システム制御部50は、選択された機能を、DialFuncボタン75の押下に応じて順次切り替えるよう制御する。これにより、DialFuncボタン75とサブ電子ダイヤル74による設定機能がカスタマイズされ得る。
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等を含む。記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
システムタイマー53は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。通信部54は、無線または優先ケーブルによって外部装置と接続し、外部装置と映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部54は無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。通信部54は撮像部22で撮像した画像(スルー画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像を送信可能であり、また、外部機器から画像データやその他の各種情報を受信することができる。
<DialFuncボタン75とサブ電子ダイヤル74による設定>
デジタルカメラ100は、撮影モードの実行中において、ホワイトバランス、ISO、露出設定などを、DialFuncボタン75とサブ電子ダイヤル74の操作により変更、設定することができる。後述のように、DialFuncボタン75に登録される機能項目の種類や数、およびそれらの順番をユーザがカスタマイズすることができる。ここで、DialFuncボタン75に登録された機能項目の順番を示す機能番号をN、DialFuncボタン75に登録されている機能項目の合計数(項目数)をMとする。例えば、項目数M=3の場合、DialFuncボタン75の押下に応じてN=1→2→3→1→2→3→1…の順に、サブ電子ダイヤル74に割り当てられる機能項目が切り替わる。
また、本実施形態では、機能番号N=1に設定(登録)された機能項目を標準機能と称する。標準機能は、撮影モードが開始され、DialFuncボタン75の操作前にサブ電子ダイヤル74に割り当てられるデフォルトの機能である。DialFuncボタン75を1回も押すことなくサブ電子ダイヤル74を操作した場合、この標準機能に関する設定値の変更操作となる。しかしながら、この場合、サブ電子ダイヤル74を不用意に操作することで標準機能の設定が変わってしまう。そこで、本実施形態では、DialFuncボタン75へ設定することが可能な機能の中に、サブ電子ダイヤル74の操作による設定値の変更が発生しない無効機能を入れている。このような無効機能を標準機能として用いることで、サブ電子ダイヤル74の誤操作を防止することができる。無効機能を標準機能として設定すると、DialFuncボタン75の操作前ではサブ電子ダイヤル74を操作しても機能は発動せず、DialFuncボタン75の押下以降にサブ電子ダイヤル74が機能するようになる。また、本実施形態では、機能番号N=2以降に設定(登録)された機能項目を一時機能と称する。一時機能は、DialFuncボタン75の操作後、一定時間が経過するか、他の操作部材が操作されるまでの間にサブ電子ダイヤル74が操作された場合に実行される一時的な機能である。一時機能には1つまたは複数の機能項目を登録可能であり、また、一時機能には機能項目を登録しないことも可能である。
図3A〜図3Cに、DialFuncボタン75の押下によってサブ電子ダイヤル74に割り当てられる機能が、集合として登録された複数の機能項目において順次に切り替わる際の表示部28あるいはファインダ29への表示状態の例を示す。なお、図3A〜図3Cの各表示例の背景は白抜きとなっているが、実際にはライブビュー画像(LV画像)が表示されており、各表示アイテムはLV画像に重畳して表示されるものとする。図3Aは、DialFuncボタン75に、標準機能以外に登録されている機能項目が複数であり、標準機能が無効機能であった場合の、動作・表示例である。機能番号N=1が無効機能、機能番号N=2がISO、機能番号N=3がホワイトバランス(以下、WB)、機能番号N=4が測光モードであり、項目数M=4の集合が登録されている場合を示している。
図3Aにおいて、N=1の状態(DialFuncボタン75の操作前)では、サブ電子ダイヤル74が操作されても、何も変化しない。DialFuncボタン75が押下されたことによりNがインクリメントされてN=2になると、ISOの設定であることを示すDialFuncゲージ301が表示される。この状態でサブ電子ダイヤル74が操作されると、サブ電子ダイヤル74による設定状態を示す割当機能ゲージ302が表示されてISOの設定値が変更され、その変更状態が割当機能ゲージ302によって示される。続いてDialFuncボタン75の押下によりN=3になると、WBの設定機能がサブ電子ダイヤル74に割り当てられ、DialFuncゲージ301はWBを示す。この状態でサブ電子ダイヤル74が操作されると、サブ電子ダイヤル74による設定状態を示す割当機能ゲージ302が表示されてホワイトバランスの設定値が変更され、その変更状態が割当機能ゲージ302によって示される。その後、DialFuncボタン75が押されてN>M(図3AではN=5)になると、サブ電子ダイヤル74に割り当てる機能はN=2の状態に戻り、上述の動作が繰り返される。図3Aの場合、N=1には無効機能が設定されているので、DialFuncボタン75によって機能を選択する場合に、N=1まで状態を戻さないようにしている。
図3Bは、DialFuncボタン75に登録されている機能項目が標準機能以外に1つであり(項目数M=2)、標準機能として無効機能が設定されている場合の、動作・表示例である。ここでは、機能番号N=1が無効機能、機能番号N=2がISOであり、項目数M=2の集合が登録されている場合を示している。図3Bでは、N>M(図3BではN=3)になった場合に、サブ電子ダイヤル74への機能割り当てが機能番号N=1の状態、すなわち無効機能の状態まで戻る。項目数M=2の場合、図3Aのように機能番号N=2の状態へ戻すように制御すると、DialFuncボタン75が操作されても何の変化も生じない(無反応になる)ことになり、ユーザが違和感を覚える。図3Bに示されるように、機能番号N=1の状態まで戻すことにより、DialFuncボタン75の押下によりサブ電子ダイヤル74による設定機能の入/切が切り替わるような操作感が得られ、違和感が解消される。
図3Cは、DialFuncボタン75に、標準機能以外に登録されている機能項目が複数であり、標準機能が無効以外(図3CではWB)であった場合の、動作・表示例である。図3Cでは、機能番号N=1がWB(無効機能ではない)、機能番号N=2がISO、機能番号N=3が測光モードであり、項目数M=3の集合が登録されている場合が示されている。標準機能が無効機能以外であるため、DialFuncボタン75の押下前であってもサブ電子ダイヤル74への操作に応じて、割当機能ゲージ302が表示され、N=1に登録された機能項目(この例ではWB)の設定が可能になる。また、DialFuncボタン75への操作に応じて、N=2がセットされると、DialFuncゲージ301がISOに対応したものとなり、サブ電子ダイヤル74によるISOに関する設定値の変更、設定が可能となる。また、標準機能が無効機能ではないため、DialFuncボタン75への操作によりNが増加してN>Mとなった場合は、サブ電子ダイヤル74に割り当てられる機能はN=1の状態まで戻る。
なお、DialFuncゲージ301は設定中の機能項目(Nの機能項目)の色が濃く表示され、その上部にDialFuncボタン75の押下前に設定されていた機能項目(N−1の機能項目)が上に行くほど薄くなるグラデーションで表示される。これは、DialFuncボタン75の押下による機能項目の切替前後の関係を示している。さらに、DialFuncボタン75が、図1に示す通りデジタルカメラ100の上面に備えられた押しボタンであるため、押下する操作方向は上から下への押下となる。この操作方向(上から下)とDialFuncゲージ301における機能項目の切替前後の表示位置(上が切り替え前、下が切り替え後)が対応付いている。そのため、ユーザにとって、DialFuncゲージ301がDialFuncボタン75の押下に関するガイド表示であることが理解しやすい。
さらに、割当機能ゲージ302は、中央に現在設定中の設定値が濃く表示され、左右にその前後の設定値候補が並べて表示される。そして、左右に行くほど色が薄くなるグラデーションを施して表示される。これによって、割当機能ゲージ302が、図1に示す通り左右方向に回転する(回転軸が上下方向である)サブ電子ダイヤル74の操作に関するガイドであることがユーザにとってわかりやすい表示としている。また、DialFuncゲージ301が上下に項目が並ぶのに対し、割当機能ゲージ302は左右に設定値候補が並べられている。すなわち、項目の並びが垂直の関係にある。これによって、DialFuncゲージ301で示している、DialFuncボタン75で切り替え可能な機能項目と、割当機能ゲージ302で示している設定値は、直行する関係であることをユーザに分かりやすく示している。
<撮影モードの処理について>
以下、上記画面遷移を行う処理を含む撮影モードの処理について、図4A〜図4Cのフローチャートを用いて説明する。図4A〜4Cは、静止画撮影モードにおける撮影制御を示すフローチャートであり、前述した図3A〜図3Cに示される画面遷移を実現する。図4A〜図4Cのフローチャートにおける各ステップは、システム制御部50が不揮発性メモリ56等に格納されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。なお、動画撮影モードにおいても、図3A〜図3Cに示したような画面遷移が行われるようにしてもよい。
システム制御部50は、静止画撮影モードを開始すると、まずS400において初期表示処理を行う。これは、不揮発性メモリ56より静止画の設定値を取得してシステムメモリ52に格納したり、撮像部22からの画像データを表示するライブビュー表示(LV表示)を行ったりする。LV表示とは、撮像部22で撮像されている画像を記録媒体200に記録することなくほぼリアルタイムの静止画像を表示部28またはファインダ29に表示するもので、これを見て撮影者は画角の確認や撮影のタイミングを計ることができる。
S401において、システム制御部50は、不揮発性メモリ56等に格納されたDialFuncボタン75に登録されている機能項目の数(項目数M)を取得する。次に、S402において、システム制御部50は、不揮発性メモリ56等に格納されたDialFuncボタン75の現在の機能番号Nを1に初期化する。機能番号Nは、DialFuncボタン75が押下された際に、サブ電子ダイヤル74へ割り当てる機能項目を順次に切り替えるように機能項目の順番を管理するのに用いられる。
次に、S403において、システム制御部50は、サブ電子ダイヤル74が操作されたか否かを判断する。サブ電子ダイヤル74が操作されたと判断された場合(S403でYES)、図4CのS404において、システム制御部50は、DialFuncボタン75の現在の機能番号Nが1か否かを判断する。Nが1であった場合(S404でYES)、S405において、システム制御部50は、不揮発性メモリ56等に格納されたDialFuncボタン75の機能番号1の機能(標準機能)を読み出し、標準機能が無効機能かどうかを判断する。S405で無効機能と判断された場合は、DialFuncボタン75の現在の機能番号Nが1であり、その機能番号1の機能項目が無効機能であるということである。そのため、システム制御部50は、サブ電子ダイヤル74への操作を無視して、図4AのS403へ処理を戻す。これは、図3Aおよび図3BのN=1の状態においてサブ電子ダイヤル74が操作された場合に相当する。
図4CのS404でN=1ではないと判断された場合、あるいは、S405で標準機能が無効機能ではないと判断された場合、S406以降の処理が実行される。S406において、システム制御部50は、DialFuncボタン75の押下により選択された(割当て中の)機能項目を示すDialFuncゲージ301が表示中か否かを判断する。S406で、選択された機能項目を示すDialFuncゲージ301が表示中であると判断された場合、S407に進む。S407において、システム制御部50は、DialFuncゲージ301に置き換えて割当機能ゲージ302を表示するために、まず、DialFuncゲージ301を非表示とする。一方、選択されている機能項目を示すDialFuncゲージが表示されていないと判断された場合(S406でNo)、S407はスキップされる。
S408において、システム制御部50は、サブ電子ダイヤル74を操作した時に表示する機能番号Nに登録された機能項目のための割当機能ゲージ(N用の割当機能ゲージ)が表示中か否かを判断する。機能番号Nに登録された機能項目のための割当機能ゲージが非表示であった場合(S408でNO)、S409において、システム制御部50は、機能番号Nに対応した、割当機能用のゲージを生成し表示する。例えば、機能番号NがWBに対応するものであれば、図3Aに示すWB用の割当機能ゲージ302を表示する。その後、S410において、システム制御部50は、サブ電子ダイヤル74で操作された操作量を取得し、割り当て中の機能項目の設定値を操作量に応じて変更し、割当機能ゲージの表示を更新する。設定値が更新された後、S411においてシステム制御部50は、ゲージ表示用のタイマーを起動/更新し、S403からの処理を繰り返す。
図4AのS403においてサブ電子ダイヤル74が操作されていないと判断されると、S412において、システム制御部50は、DialFuncボタン75が押下されたか否かを判断する。DialFuncボタン75が押下されたと判断された場合、図4Bに示すS413以降の処理が実行される。S413からS425の処理では、標準機能が無効機能であるか否か、および、集合に登録されている機能項目の個数に基づいて、DialFuncボタン75への操作に応じてなされるサブ電子ダイヤル74への機能項目の切り替えが制御される。S413において、システム制御部50は、DialFuncボタン75に登録されている項目数Mが1か否かを判断する。項目数M=1の場合、図4AのS440、S441において、システム制御部50は、DialFuncゲージ301や割当機能ゲージ302を非表示とする。項目数M=1で機能番号N=1に無効機能以外の機能項目が登録されている場合、DialFuncボタン75の操作に応じてゲージが非表示になることで、ユーザはDialFuncボタン75への操作に対する応答が得られ、操作感が向上する。項目数Mが1ではない場合、S414において、システム制御部50は、機能番号Nの値に+1を行う。そして、S415において、システム制御部50は、機能番号NとDialFuncボタン75に登録されている項目数Mを比較する。
S415の比較の結果、M<Nの場合、S416において、システム制御部50は、不揮発性メモリ56等に格納された標準機能を読み出し、標準機能(N=1の機能項目)が無効項目かどうかを判断する。標準機能が無効項目と判断された場合、S417において、システム制御部50は、DialFuncボタン75に登録されている項目数Mが2か否かを判断する。ここでMが2であった場合、切り替えに登録されている項目数が2つだけであり、2つの機能のうちの標準機能が無効機能であり、かつ機能番号NがMより大きくなっている。そのため、サブ電子ダイヤル74の機能を無効に戻す処理を行うべく、図4AのS440へ処理を進める。S440、S441の処理に続くS402の処理によって、機能番号Nが1となり、サブ電子ダイヤル74に割り当てられる機能が表示機能の無効機能となる。この処理は、図3Bに示した切り替え動作に相当する。この処理により、項目数M=2で、標準機能が無効機能であった場合に、DialFuncボタン75への操作に応じて、サブ電子ダイヤル74に割当てられる機能が標準機能と1つの機能項目の間で交互に切り替えられる。そのため、ユーザは、DialFuncボタン75の押下により機能項目の設定状態の入/切を行う操作感を得ることができる。
一方、図4BのS417においてMが2以外であった場合(この場合M≧3である)、標準機能が無効機能であり、無効機能以外に複数の機能項目が登録されている。そこで、S418において、システム制御部50は、標準機能を含めないように機能項目を切り替えるべく、機能番号Nを標準機能の次である2にセットする。この処理により、図3Aに示した切り替え動作(N=4の次にN=2に切り替わる動作)が実現される。すなわち、DialFuncボタン75の押下に応じて、無効機能以外の複数の機能項目の間でサブ電子ダイヤル74へ割り当てる機能項目が切り替わる。
S416で標準機能が無効ではないと判断された場合は標準機能に無効機能以外の機能項目(その設定値がサブ電子ダイヤル74への操作によって変更される)が割当られている。そのため、S419において、システム制御部50は、標準機能を含めて機能項目の切替を実施できるように機能番号Nを1にする。この処理は、図3Cに示した切り替え動作(N=3の次にN=1に切り替わる動作)に相当する。
S414、S418、S419のいずれかで機能番号Nが更新されると、システム制御部50は、更新された機能番号Nに設定されている機能項目をサブ電子ダイヤル74に割り当て、ユーザによる当該機能項目の設定値の変更を可能にする。まず、S420において、システム制御部50は、サブ電子ダイヤル74を操作した時に表示する割当機能ゲージが表示中か否かを判断する。割当機能ゲージ302が表示中であった場合、割当機能ゲージ302に置き換えてDialFuncゲージ301を表示するために、S421において、システム制御部50は、割当機能ゲージを非表示とする。一方、S420で割当機能ゲージが表示中ではないと判断された場合、S421はスキップされる。この場合、更新後の機能番号Nに対応する割当機能ゲージは、サブ電子ダイヤル74の操作に応じてS408、S409が実行されることにより表示される。なお、DialFuncゲージ301と割当機能ゲージ302を同時に表示するようにしてもよい。その場合は、S420、S421の処理に代えて、更新後の機能番号Nに対応する割当機能ゲージを表示する処理を行う。この場合、DialFuncボタン75の押下に応じて更新された機能番号Nに対応する割当機能ゲージがDialFuncゲージ301とともに直ちに表示されることになる。
S422において、システム制御部50は、DialFuncボタン75を押下した時に表示するDialFuncゲージ301が表示中か否かを判断する。DialFuncゲージが非表示であった場合、S423において、システム制御部50は、機能番号1(標準機能)にフォーカスが当たったDialFuncゲージを生成し表示をおこなう。S422において、DialFuncゲージが表示中であると判断された場合は、S423はスキップされる。S424において、システム制御部50は、機能番号Nにフォーカスが当たったDialFuncゲージへ表示更新を行う。
S422〜S424により、DialFuncゲージが非表示であった場合には、機能番号1のDialFuncゲージが表示され、現在の機能番号に対応したDialFuncゲージへと更新される。また、既にDialFuncゲージが表示されている場合、機能番号Nの更新前のDialFuncゲージから現在の機能番号のDialFuncゲージへ更新される。なお、S423において、機能番号N=1の機能項目にフォーカスが当たったDialFuncゲージを表示するようにしたが、S423で直ちに更新された機能番号Nにフォーカスが当たったDialFuncゲージを表示してもよい。以上のようにしてDialFuncゲージの表示更新が終了すると、S425において、システム制御部50は、ゲージ表示用のタイマーを更新する(タイマーが停止中であれば起動し、起動中であればタイマーを初期状態から起動しなおす)。その後、システム制御部50は、S403からの処理を繰り返す。
図4AのS403でサブ電子ダイヤル74が操作されていないと判断され、S412でDialFuncボタン75が押下されていないと判断されると、S427において、システム制御部50は、ゲージ表示用のタイマーが完了したかを確認する。ゲージ表示用のタイマーが完了したと判断された場合、S440において、システム制御部50は、ゲージ表示用のタイマーを停止する。そして、S441において、システム制御部50は、全てのゲージ(割当機能ゲージおよびDialFuncゲージ)を非表示にする。その後、システム制御部50は、S402からの処理を繰り返す。こうして、機能の設定を行った後、サブ電子ダイヤル74またはDialFuncボタン75への操作が検出されない状態が一定期間にわたって継続すると、ゲージを非表示とし、サブ電子ダイヤル74への割り当てを標準機能に戻す(機能番号Nを1に戻す)。なお、ゲージ表示用のタイマー(前述の一定期間に相当)は2秒以上10秒以下、より好ましくは4秒程度とする。
S427でゲージ表示タイマーが完了していないと判断された場合、S428において、システム制御部50は、MENUボタン76が押下されたか否かを判断する。MENUボタン76押下されたと判断された場合、S429において、システム制御部50は、MENU画面への操作を受け付け、各種設定値の変更を実施する。この中には、DialFuncボタン75に登録する機能項目の種類と項目数Mを変更する「サブ電子ダイヤル機能登録」と、機能番号Nと機能項目の対応(機能項目の順番)を変更登録する「サブ電子ダイヤル機能並べ換え設定」の項目が含まれている。これらについては、図5〜図8の参照により後述する。
S430において、システム制御部50は、シャッターボタン61(第3の操作部材)の半押しによって第1シャッタースイッチ信号SW1が発生したか否かを判定する。SW1が発生した場合はS431に進み、そうでない場合はS436に進む。S431では、システム制御部50は、ゲージ表示用のタイマーを停止し、全てのゲージ(割当機能ゲージおよびDialFuncゲージ)を非表示にする。さらに、不揮発性メモリ56等に格納されたDialFuncボタン75の現在の機能番号Nを1に初期化する。すなわち、ゲージ表示用のタイマーの満了前であっても、シャッターボタン61の半押しがあると、サブ電子ダイヤル74の割り当て機能は標準機能に戻る。S432では、システム制御部50は、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備処理を開始する。S433では、システム制御部50は、シャッターボタン61の全押しによって第2シャッタースイッチ信号SW2が発生したか否かを判定する。SW2が発生した場合はS435に進み、そうでない場合はS434に進む。S434では、システム制御部50は、シャッターボタン61の半押しによる第1シャッタースイッチ信号SW1の発生が継続しているか否かを判定する。継続している場合はS433に進み、継続していない場合、すなわちシャッターボタン61の半押しが解除された場合にはS436へ進む。S435では、システム制御部50は、前述の撮影処理を行う。
S436において、システム制御部50は、操作部70に含まれるその他の有効な操作が行われたか否かを判定する。有効な操作が行われた場合はS437に進み、そうでない場合はS439へ進む。操作部70への操作があっても、その時点でどの機能も割当たっていない操作部材に対する操作や、無効となっている機能が割当たっており操作が無視される操作部材に対する操作があった場合にはS436はNoと判定する。S437の処理は、S431と同様である。S438では、システム制御部50は、S436で判定した操作に応じた処理を行う。このように、ゲージ表示用のタイマーの満了前であっても、何らかの有効な操作が行われると、サブ電子ダイヤル74の割り当て機能は標準機能に戻り、操作に応じた処理が行われる。例えば、操作部70に含まれるINFOボタン(表示モードを切り替えるためのボタン)が押下されると、サブ電子ダイヤル74の割り当て機能を標準機能に戻すとともに、表示モードを切り替える。表示モードには、撮影設定の設定状況などの情報表示の項目数や詳細さが互いに異なる複数の表示モードがあり、INFボタンの押下によって表示モードが順切り替わる。
S439において、システム制御部50は、モードの変更操作があったか否かを判断する。モードの変更操作とは、他の動作、たとえば再生モードへの遷移を指示する操作である。モード変更操作がなかったと判断されると、システム制御部50は、S402以降の処理を繰り返す。S439で変更操作があったと判断された場合、システム制御部50は、静止画撮影モードを終了する。
<MENU画面、機能登録画面、機能並べ換え画面について>
次に、上述したS429におけるMENU設定変更処理について説明する。図5A、図5BはMENU設定変更処理における表示部28またはファインダ29に表示される画面例を示す図である。MENUボタン76が押下されると、MENU画面500が表示される。MENU画面500を表示した状態で、上下ボタン78が操作されると、選択枠501が移動する。SETボタンが押下されると、選択枠501により指定されている機能(処理)が実行される。
例えば、「サブ電子ダイヤル機能登録」に選択枠501が存在する状態でSETボタン77が押下されると、図5Bに示される機能登録画面520が表示され、サブ電子ダイヤル機能登録の処理(図7A、図7B)が実行される。また、「サブ電子ダイヤル機能並べ換え設定」に選択枠501が存在する状態でSETボタン77が押下されると、機能並べ換え設定画面560が表示され、サブ電子ダイヤル機能の並べ換え処理(図8)が実行される。
<MENU画面による操作について>
図6を参照して、MENU画面500によるメニュー操作について説明する。なお、図6に示される各ステップは、システム制御部50が不揮発性メモリ56等に格納されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。
S601において、システム制御部50は、MENU画面を生成し、現在選択されている項目(以後カレント項目と呼称)をセットする。S602において、システム制御部50は、S601で生成したメニュー画面をメモリ32へ転送し表示部28へ表示する。この処理により、MENU画面500が、カレント項目を示す選択枠501とともに表示される。
S603において、システム制御部50は、操作部70の上下ボタン78への操作が行われたか否かを判断する。上下ボタン78が操作されていると判断された場合、S604において、システム制御部50は、S603で操作された方向へ項目の選択状態を移動する。本実施形態では、選択枠501が上下ボタン78の操作に応じて上下方向へ移動する。S603で上下ボタン78が操作されていないと判断された場合、S604はスキップされる。
S605において、システム制御部50は、操作部70の確定動作に割り当てられているボタンの操作(確定ボタンの操作)が行われたか否かを判断する。本実施形態では、確定ボタンとして、たとえばSETボタン77が用いられる。確定ボタンが操作されたと判断されると、S606において、システム制御部50は、確定ボタンが操作されたときのカレント項目が「サブ電子ダイヤル機能登録」であるか否かを判断する。確定ボタンの操作時のカレント項目が「サブ電子ダイヤル機能登録」であった場合(図5Aの(a))、S607においてシステム制御部50は、図7A、7Bに示すフローチャートで説明するサブ電子ダイヤル機能登録設定処理を行う。
S606において、確定ボタンの操作時のカレント項目が「サブ電子ダイヤル機能登録」ではないと判断された場合、S608において、システム制御部50は、確定ボタンの操作時のカレント項目がサブ電子ダイヤル機能並べ換え設定か否かを判断する。カレント項目が「サブ電子ダイヤル機能並べ換え設定」であれば(図5Aの(b))、S609において、システム制御部50は、サブ電子ダイヤル機能並べ換え設定処理を実行する。サブ電子ダイヤル機能並べ換え設定処理については、図8のフローチャートにより後述する。
S608において、サブ電子ダイヤル機能並べ換え設定ではないと判断されると、S610において、システム制御部50は、上記以外の、カレント項目に対応した処理を実行する。S611において、システム制御部50は、操作部70のMENUボタン76の操作が行われたか否かを判断する。MENUボタン76が操作されていれば、図4のS429のメニュー設定変更処理を終える。MENUボタン76が操作されていない場合、システム制御部50は、S603からの処理を繰り返す。これによりMENU画面を用いたメニュー設定変更処理が継続する。
<機能登録画面による操作について>
続いて、図7A,7Bを用いてサブ電子ダイヤル機能登録設定処理について説明する。図7A,7Bに示される各ステップは、たとえば、システム制御部50が不揮発性メモリ56等に格納されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。
図7AのS701において、システム制御部50は、サブ電子ダイヤル機能登録設定のための機能登録画面を生成する。システム制御部50は、システムメモリ52からサブ電子ダイヤル74の標準機能や、DialFuncボタン75の押下時に切り替わる機能の割り当てに関する設定情報を読み出し、設定項目として列挙する。ここで、現在割当設定されている項目はチェック付き項目としてセットされる。そして、S702において、システム制御部50は、S701で生成した機能登録画面をメモリ32へ転送し、表示部28またはファインダ29へ表示する。ここで、現在割当設定されている項目には、図5Bの各図に示す通り、機能項目名の左側にチェックマークを付して表示する。後述する処理によって割当が外さると、その機能項目名についてのチェックマークも非表示となる。以上のS701、S702の処理により、たとえば、標準機能として無効機能が設定され、測光モードとホワイトバランスが割当てられた機能項目として登録されている場合、図5Bの(d)に示されるような機能登録画面520が表示される。
S703において、システム制御部50は、操作部70の上下ボタン78の操作が行われたか否かを判断する。上下ボタン78が操作されたと判断された場合、S704において、システム制御部50は、S703で操作された方向へ、項目の選択状態を示す選択枠521を移動する。S703において上下ボタン78の操作が行われていないと判断された場合は、S704はスキップされる。
S705において、システム制御部50は、操作部70の確定動作に割り当てられているボタン(以下、確定ボタン)の操作が行われたか否かを判断する。本実施形態では、確定ボタンとしてたとえばSETボタン77が用いられる。確定ボタンが操作されていないと判断された場合、S706において、システム制御部50は、操作部70のMENUボタン76の操作が行われたか否かを判断する。MENUボタン76が操作されたと判断された場合、システム制御部50は、サブ電子ダイヤル機能登録設定画面を終了し、本画面へ遷移する直前の画面(図6のフローチャートで説明したMENU画面)へ戻る。S706でMENUボタン76が操作されていないと判断された場合、システム制御部50は、S703からの処理を繰り返す。
S705において確定ボタンが操作されたと判断された場合、図7BのS707において、システム制御部50は、カレント項目が無効機能、無効機能以外の機能項目、撮影モード選択項目のいずれであるかを判断する。撮影モード選択項目では、サブ電子ダイヤル74の割り当て変更を実行したい撮影モードを選択できる。本実施形態では、マニュアルモード(Mモード)と、絞り優先モード/シャッター速度優先モード/プログラムAEモード(Av/Tv/P)と、マニュアル動画モード(M動画モード)について機能項目を登録できる。M動画モードとは、シャッター速度と絞り値についてユーザーが設定できる動画撮影モードである。また無効機能以外の機能項目としては、Av、Tv、ISO感度、ホワイトバランス、AF方式、ドライブモード等が挙げられる。
カレント項目が無効機能以外の機能項目であった場合、S708において、システム制御部50は、カレント項目がサブ電子ダイヤル機能として割当済か否かを判断する。カレント項目が未割当であれば、S709において、システム制御部50は、カレント項目を割当状態へ変更してシステムメモリ52へ保存する。カレント項目が割当済の場合、S710において、システム制御部50は、カレント項目の割当状態を解除し、カレント項目が解除状態であることをシステムメモリ52へ保存する。
S709、S710いずれかの処理の後、S711において、システム制御部50は、サブ電子ダイヤル機能として無効機能以外の機能が1つ以上割当てられているか否かを判断する。S711において、無効機能以外の機能が1つも割当てられていないと判断された場合、S714において、システム制御部50は、無効機能を強制的に割当状態(無効項目上で操作しても解除出来ない)とし、更にこの無効機能を標準機能とする。このように強制的にサブ電子ダイヤル機能に割り当てることを無効機能の強制割当と称する。
S711において、無効機能以外の機能が1つ以上割当てられていると判断された場合、S712において、システム制御部50は、無効機能が強制割当の状態になっているか否かを判断する。無効が強制割当状態でなければ、システム制御部50は、S703以降の処理を繰り返すことにより、サブ電子ダイヤル機能登録設定画面を継続する。無効機能が強制割当の場合、S713において、システム制御部50は、無効機能の強制割当状態を解除して未割当状態にする。そして、システム制御部50は、無効機能以外の割当済み機能の中で、機能登録画面において一番上にある項目を標準機能とする。その後、システム制御部50は、S703からの処理を繰り返すことにより、サブ電子ダイヤル機能登録設定画面を継続する。
以上のように、S708からS714に示される処理により、無効機能以外の機能項目の割り当て状態が制御される。たとえば、図5Bの(c)の状態で確定ボタンが押下されると、ISO感度の機能項目が新たにサブ電子ダイヤル74の機能に割り当てられる。また、その結果、ISO感度の機能項目が機能登録画面において一番上にある項目となるので、このISO感度の機能項目が標準機能となる。また、たとえば、図5B(a)の状態で確定ボタンが押下されるとISO感度の機能項目が割り当て状態ではなくなる。その結果、無効機能を除く機能項目について割当済の項目が存在しなくなるので、図5B(b)に示されるように、無効機能の強制割当が行われる。
一方、S707においてカレント項目が撮影モード選択項目522であった場合、S715において、システム制御部50は、撮影モード選択項目上において左右ボタン79の操作があるか否かを判断する。左右ボタン79の操作が無いと判断された場合、システム制御部50は、S703からの処理を繰り返すことにより、サブ電子ダイヤル機能登録設定画面を継続する。S715において、左右ボタンの操作があると判断された場合、S716において、システム制御部50は、Mモード、Av/Tv/Pモード、M動画モードそれぞれの撮影モード用のシステムメモリ52上の記憶領域に切り換える。Mモード、Av/Tv/Pモード、M動画モードでは割当可能な機能がそれぞれ異なるためである。
また、S707において、カレント項目が無効機能であった場合、S717において、システム制御部50は、無効機能が強制割当になっているか否かを判断する。無効機能が強制割当でなければ、S718において、システム制御部50は、無効機能の割当状態を判断する。無効機能が割当てられていない場合、システム制御部50は、S719において無効機能を割当状態にし、S720において無効機能を標準機能としてシステムメモリ52へ保存する。その後、システム制御部50は、S703からの処理を繰り返し、サブ電子ダイヤル機能登録設定画面を継続する。S718において無効機能が割り当て済みとなっている場合、システム制御部50は、S721において無効機能の割当状態を解除する。そして、S722において、システム制御部50は、標準機能を無効機能以外の割当済みの機能の中で一番上にある項目を標準機能としてシステムメモリ52へ保存する。その後、システム制御部50は、S703からの処理を繰り返し、サブ電子ダイヤル機能登録設定画面を継続する。
S717において、無効機能が強制割当状態であると判断された場合、S723において、システム制御部50は、無効機能が強制割当状態のために割当機能を解除できない旨のメッセージを表示する。このメッセージは所定時間経過するか、なんらかのユーザ操作がなされた場合に消えるようにしても良い。
以上のように、サブ電子ダイヤル機能登録処理では、無効機能以外の割り当てを全て外した場合には、サブ電子ダイヤル74への機能割り当てが無くなってしまうため、無効機能が強制的に割り当て状態となる。そして、この無効機能の強制割当の状態は、無効機能以外の機能項目がセットされるまで、解除されない。また、後述のように無効機能は並び的に常に一番上となり、無効機能を有効にした際には、他の機能項目が「標準機能」に設定されていた場合でも、必ず無効機能が標準機能に設定される。
<機能並べ換え設定画面による操作について>
続いて、図8を用いてサブ電子ダイヤル機能並べ換え設定処理について説明する。図8に示される各ステップは、たとえば、システム制御部50が不揮発性メモリ56等に格納されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。
S801において、システム制御部50は、サブ電子ダイヤル74のための機能並べ換え設定画面を生成する。S802において、システム制御部50は、システムメモリ52からサブ電子ダイヤル74の標準機能や、DialFuncボタン75の押下時に切り替わる機能の割り当てに関する設定情報を読み出し、設定項目として列挙する。ここで、現在割当設定されている項目をチェック付き項目としてセットされる。そして、システム制御部50は、S801で生成した機能並べ換え設定画面をメモリ32へ転送し表示部28へ表示する。機能並べ換え設定画面の表示例を図5Aの(c)(d)に示す。
S803において、システム制御部50は、操作部70の上下ボタン78の操作が行われたか否かを判断する。上下ボタン78が操作されていると判断されると、S804において、システム制御部50は、S803で操作された方向(上方向または下方向)へ選択枠561を移動する。選択枠561により指定される項目は選択状態(カレント項目)となる。S805において、システム制御部50は、S804で移動した先が無効機能か否かを判断する。S805において無効機能であると判断されると、S806において、システム制御部50は、その無効機能を飛ばして次の機能項目へカレント項目を移動する。本実施形態では、無効機能は標準機能固定とするため順番変更を許可しない。そのため、機能項目の並びを変更する本処理においては、無効機能がカレント項目になることを禁止し、更に先の機能項目をカレント項目とする。尚、このように無効機能がスキップされた際に、無効機能は順番変更出来ない旨をメッセージ表示してもよい。S805において、カレント項目が無効機能でないと判断された場合には、S806はスキップされる。
次に、S807において、システム制御部50は、操作部70の確定動作に割り当てられている確定ボタン(たとえば、SETボタン77)の操作が行われたか否かを判断する。確定ボタンが操作されていないと判断された場合、S808において、システム制御部50は、操作部70のMENUボタン76の操作が行われたか否かを判断する。メニューボタンが操作されている判断された場合、システム制御部50は、サブ電子ダイヤル機能並べ換え設定画面を終了し、当該設定画面へ遷移する直前の画面へ表示を戻す。MENUボタン76が操作されていないと判断された場合、システム制御部50は、S803からの処理を繰り返し、サブ電子ダイヤル機能並べ換え処理を継続する。
S807で確定ボタンが操作されていると判断された場合、S809において、システム制御部50は、カレント項目がサブ電子ダイヤル74の割り当てを変更したい撮影モードを選択する項目か、機能項目かを判断する。選択可能な撮影モードの項目としては、たとえば、Mモード、Av/Tv/Pモード、M動画モードが挙げられる。また、機能項目としては、AvもしくはTv、ISO感度、ホワイトバランス、AF方式、ドライブモードが挙げられる。
カレント項目が機能項目であった場合、S810において、システム制御部50は、カレント項目の順番を変更可能な状態とする。S811において、システム制御部50は、上下ボタン78が操作されたか否かを判断する。上下ボタン78が操作されていると判断された場合、S812において、システム制御部50は、S811で検出されたボタン操作に応じた先の機能項目が無効機能か否かを判断する。無効機能以外であれば、S813において、システム制御部50は、移動先項目とカレント項目を入れ換えて順番を変更する。一方、S812において移動先が無効機能であると判断された場合、S813はスキップされる。この制御により無効機能の順番変更が行われないようにしている。
たとえば、図5Aの(c)の機能並べ替え設定画面560において、確定ボタンが押下されると、測光モードの機能項目が順番変更可能な状態となる。この状態で下ボタンが押下されると、図5Aの(d)に示されるように、ドライブモードの機能項目と測光モードの機能項目の順番が入れ替わる。なお、図5Aの(c)の状態で上ボタンが押下された場合は、移動先が無効機能となるため、当該操作は無視される。すなわち、無効機能が割り当てられている場合は必ず先頭(N=1)となる。また、S811〜S814の処理では、上下ボタンの操作によるカレント項目の移動先が撮影モード選択項目562となることはない。
次に、S814において、システム制御部50は、確定ボタン操作されたか否かを判断する。確定ボタンが操作されたと判断された場合、システム制御部50は、S810で設定された順番変更状態を解除して、S803以降の処理を繰り返す。こうして、サブ電子ダイヤル機能並べ換え設定処理が継続される。確定ボタンが操作されていないと判断された場合、システム制御部50は、S811以降の処理を繰り返し、カレント項目の順番変更制御を継続する。
S809においてカレント項目が撮影モード選択項目562である場合、S815において、システム制御部50は、撮影モード選択項目上において左右ボタン79が操作されたか否かを判断する。左右ボタン79が操作されていれば、S816において、システム制御部50は、それぞれの撮影モード用のシステムメモリ52上の記憶領域に切り換える。Mモード、Av/Tv/Pモード、M動画モードでは割当可能な機能がそれぞれ異なるためである。一方、S815において左右ボタンが操作されていない場合は、S816の処理はスキップされる。
以上のように、サブ電子ダイヤル機能並べ換え設定では、無効機能は誤操作防止用の機能である。したがって、DialFuncボタン75で機能切り換えをする際に、途中に無効機能が含まれてしまうのはあまり意味が無く、操作性も低下する。そのため、サブ電子ダイヤル機能並べ換え設定では、無効機能は一番上に固定される。
なお、上記実施形態では、標準機能として無効機能または任意の機能項目を設定することを可能にしているが、標準機能として無効機能を固定するようにしてもよい。その場合、ユーザは機能番号N=2以降について所望の機能項目とそれらの順番を指定できることになる。
なお、上記実施形態においてシステム制御部50が行うものとして説明した上述の各種制御は、1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明を撮像装置であるデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されない。設定対象の機能項目を順次に切り替える第2の操作部材と、第1の操作部材によって切り換えられた機能項目の設定値を変更する第1の操作部材を有する電子機器であれば適用可能である。すなわち、本発明はパーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、プリンタ、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。また、操作部材を複数備えたタブレット端末、操作部材を複数備えたスマートフォン、投影装置、家電装置、車載装置、医療用装置などに適用可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。