以下に、本発明の実施の形態による表示制御装置の一例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態による表示制御装置を備える撮像装置の一例についてその構成を示すブロック図である。
図1において、カメラ100は撮影レンズユニット(以下単に撮影レンズと呼ぶ)103を備えており、撮影レンズ103には、少なくともズームレンズおよびフォーカスレンズが備えられている。
撮影レンズ103の後段には絞り機能を備えるシャッター101が配置されている。そして、シャッター101の後側には、光学像(被写体像)を電気信号(アナログ信号)に変換するCCD又はCMOSセンサーなどの撮像素子を有する撮像部22が配置されている。撮像部22の出力であるアナログ信号はA/D変換器23によってデジタル信号(画像データ)に変換される。
なお、撮影レンズ103の前面側にはバリア102が配置されており、このバリア102は撮影レンズ103、シャッター101、および撮像部22などの撮像系を覆って、その汚れおよび破損を防止するためのものである。
画像処理部24は、A/D変換器23の出力である画像データ、又はメモリ制御部15から画像データを受けて、所定の画素補間および縮小などのリサイズ処理と色変換処理とを行う。また、画像処理部24は撮像の結果得られた画像データを用いて所定の演算処理を行う。
システム制御部50は、画像処理部24による所定の演算処理によって得られた演算結果に基づいて露光制御および測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、およびEF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。
さらに、画像処理部24は撮像の結果得られた画像データを用いて所定の演算処理を行って、当該演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理を行う。
A/D変換器23からの出力である画像データは、画像処理部24およびメモリ制御部15を介して、或いはメモリ制御部15を介して、メモリ32に書き込まれる。このメモリ32は、所定枚数の静止画像又は所定時間の動画像および音声を格納するための十分な記憶容量を備えている。図示のメモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねており、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器13を介して表示部28に与えられて、画像として表示される。
なお、表示部28は、例えば、LCDである。また、メモリ32に蓄積された画像データをD/A変換器13においてD/A変換して表示部28に逐次転送して表示すれば、表示部28は電子ビューファインダとして機能しスルー画像表示(ライブビュー表示)を行うことができる。
システム制御部50はカメラ100全体の制御を司る。不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであって、例えば、EEPROMが用いられる。不揮発性メモリ56にはシステム制御部50の動作用の定数、変数、およびプログラムなどが格納されている。このプログラムには、後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムが含まれる。
システムメモリ52は、例えば、RAMであり、システム制御部50は不揮発性メモリ56から動作用の定数、変数、およびプログラムなどを読み出して、システムメモリ52に展開する。
なお、メモリ32に書き込まれた画像データは、システム制御部50においてファイル化されて、記録媒体インターフェース(I/F)18を介して記録媒体200に記録される。また、システム制御部50は、メモリ32、D/A変換器13、および表示部28などを制御することによって表示制御を行う。
システム制御部50にはシステムタイマー53が接続されており、システムタイマー52はシステム制御部50による各種制御で用いる時間を計測してシステム制御部50に与える。
前述のモード切り替えスイッチ60は、例えば、システム制御部50の動作モードを静止画記録モード、動画記録モード、および再生モードなどのいずれかに切り替えるためのスイッチである。
上記の静止画記録モードには、例えば、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、およびシャッター速度優先モード(Tvモード)がある。さらに、静止画記録モードには、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、およびカスタムモードなどがある。モード切り替えスイッチ60を用いれば、これらのモードのいずれかに直接切り替えることができる。
また、モード切り替えスイッチ60によって静止画記録モードに一旦切り替えた後、上記のモードのいずれかに操作部70などの操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい。同様に、動画記録モードにも複数のモードが含まれている。
シャッターボタン61が操作途中(半押し:撮影準備指示)であると、第1のシャッタースイッチ(図示せず)がオンとなって、第1のシャッタースイッチ信号SW1がシステム制御部50に与えられる。これによって、システム制御部50はAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、およびEF(フラッシュプリ発光)処理などの撮影準備動作を開始する。
シャッターボタン61が操作完了(全押し)になると、第2のシャッタースイッチ(図示せず)がオンとなって、第2のシャッタースイッチ信号SW2がシステム制御部50に与えられる。これによって、システム制御部50は撮像部22の信号読み出しから記録媒体200に画像データを書き込むまでの一連の撮像処理の動作を開始する。
表示部28に表示される種々の機能アイコンを選択操作すると、場面(撮影シーン)毎に適宜機能が割り当てられて、操作部70は各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとして、例えば、終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、および属性変更ボタンがある。
操作部70においてメニューボタンが操作されると、システム制御部50は各種設定を行うためのメニュー画面を表示部28に表示する。ユーザーは表示部28に表示されたメニュー画面を見て、上下左右の4方向キーおよびSETボタン(図示せず)を用いて直感的に各種設定を行うことができる。
図示のように、操作部70には、タッチパネル74およびコントローラホイール73が備えられている。コントローラホイール73は回転操作可能な操作部材であり、方向ボタンとともに選択項目を指示する際などに用いられる。コントローラホイール73を回転操作すると、その操作量に応じた電気的なパルス信号が発生する。システム制御部50は当該パルス信号に基づいてカメラ100を制御する。システム制御部50はパルス信号によってコントローラホイール73が回転操作された角度およびその回転数を知ることができる。
なお、コントローラホイール73は回転操作が検出できる操作部材であればどのようなものでもよい。例えば、コントローラホイール73はユーザーの回転操作に応じてパルス信号を発生するダイヤル操作部材であってもよい。また、コントローラホイール73は回転することなく、タッチセンサーよりなる操作部材であってユーザーの指の回転動作などを検出するものであってもよい(所謂タッチホイール)。
タッチパネル74は表示部28に対する接触を検知する。タッチパネル74と表示部28とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネル74を、その光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成して、表示部28の表示面に取り付ける。そして、タッチパネル74における入力座標と、表示部28の表示座標とを対応付ける。これによって、恰もユーザーが表示部28に表示された画面を直接的に操作可能となるGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を構成することができる。
電源制御部80は電池検出回路、DC−DCコンバータ、および通電するブロックを切り替えるスイッチ回路などを備えている。そして、電源制御部80は電池の装着の有無、電池の種類、および電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は上記の検出結果およびシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御して、所定の電圧を必要な期間の間、記録媒体200を含むカメラ100の各部に供給する。
電源制御部80には電源部30が接続されている。電池部30はアルカリ電池又はリチウム電池などの一次電池、又はNiCd電池、NiMH電池、又はLi電池などの二次電池を備えるとともに、ACアダプターなどを有している。
記録媒体I/F18は、メモリカード又はハードディスクなどの記録媒体200とのインターフェースであり、記録媒体200には撮影の結果得られた画像データが記録される。この記録媒体200は、例えば、半導体メモリ又は磁気ディスクから構成される。
通信部54は、無線又は有線ケーブルに接続され、外部機器との間で画像データおよび音声信号の送受信を行う。通信部54は無線LAN(Local Area Network)およびインターネットに接続可能である。システム制御部50は通信部54によって撮像部22で得られた画像(スルー画像を含む)および記録媒体200に記録された画像データを送信可能である。さらに、システム制御部50は通信部54によって外部機器から画像データおよびその他の各種情報を受信することができる。
姿勢検知部55は重力方向に対するカメラ100の姿勢を検知する。姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、システム制御部50は撮像部22で得られた画像がカメラ100を横に構えて撮影された画像であるか又は縦に構えて撮影された画像であるか判定することができる。
さらに、システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じたカメラ向きを示す向き情報を撮像部22で得られた画像を格納した画像ファイルに付加するようにしてもよい。また、システム制御部50は画像を回転して記録媒体200に記録するようにしてもよい。なお、姿勢検知部55として、例えば、加速度センサー又はジャイロセンサーなどが用いられる。
図2は、図1に示す表示部に表示される設定画面の一例を説明するための図である。そして、図2(a)はISO感度設定ステップを設定するための設定画面を示す図であり、図2(b)は絞り数値が変化した際の露出維持を設定するための設定画面を示す図である。なお、これらの設定画面はシステム制御部50によって表示部28に表示される。
図2(a)において、ISO感度設定ステップを設定する設定画面(以下ISO設定画面と呼ぶ)201には複数の設定202および203が選択肢として表示される。そして、ユーザーは操作部70によって、カーソル204を移動させて設定202および203のいずれかをフォーカスする。その後、ユーザーが「SET OK」ボタン205を押すと、システム制御部50はフォーカスされた設定を選択する。なお、図示の例では、2つの設定202および203が示されているが、ISO設定画面201には少なくとも2つの設定が表示される。
図示の例では、設定202はISO感度設定ステップを「1段」で設定するための選択肢である。ISO感度設定ステップが「1段」に設定されると、ISO感度を増加させる際には「100」、「200」、および「400」のように2倍となるISO感度を選択可能となる。一方、ISO感度を減少させる際には、1/2倍となるISO感度を選択可能となる。
設定203はISO感度設定ステップを「1/3段」で設定するための選択肢である。ISO感度設定ステップが「1/3段」に設定されると、例えば、「100」、「125」、「160」、および「200」のように、ISO感度設定ステップを1段の場合よりも細かく選択することができる。
このようにして、ISO設定画面を用いて、ISO感度の設定間隔を切り替える設定間隔切替を行うことができる。
図2(b)に示す設定画面(以下露出維持設定画面と呼ぶ)206において、露出維持設定が行われたとする。この場合、撮影レンズの交換、エクステンダーの装着、又はズーム操作などによって絞り数値が変化する場合には、システム制御部50はISO感度およびシャッター速度を変更して、設定された露出値を維持した状態とする。
露出維持設定画面206には複数の設定207〜209が選択肢として表示される。設定207は絞り数値が変化した際に露出維持設定を無効にするための設定である。設定208は絞り数値が変化した際に露出を維持するためISO感度を変更する設定である。設定209は絞り数値が変化した際に露出を維持するためシャッター速度(Tv値)を変更する設定である。なお、設定208が選択されると、ISO感度はISO感度設定ステップの設定に拘わらず1/3段で変化する。
ユーザーは操作部70によって、カーソル204を移動させて設定207〜209のいずれかをフォーカスする。その後、ユーザーが「SET OK」ボタン205を押すと、システム制御部50はフォーカスされた設定を選択する。なお、図示の例では、3つの設定207〜209が示されているが、ISO設定画面201には少なくとも3つの設定が表示される。
図3は、図2(a)に示すISO設定画面においてISO感度設定ステップが1/3段に設定された際に表示部に表示される画面の一例を説明するための図である。そして、図3(a)は第1の表示形態を示す図であり、図3(b)は第2の表示形態を示す図である。ここでは、図2(a)に示すISO設定画面において、ユーザーが「1/3段」を選択すると、システム制御部50は表示部28に図3(a)に示す画面301を表示する。
図3(a)において、画面301にはバー302が表示されており、当該バー302には設定可能なISO感度の一部である複数のISO感度(候補群)が所定の間隔をおいて図中左右方向に一列に配列されて表示されている。さらに、バー302には、カーソル306、目盛り307および408が表示される。そして、情報表示欄303は選択されたISO感度が表示される。
なお、画面301においては、カーソル306はバー302の中央に固定して配置されている。そして、ISO感度を変更すると、システム制御部50はバー302に配置された目盛りをスライドさせて、選択したISO感度をカーソル306に対応づける。
ボタン304および305はISO感度を変更するためのボタンである。システム制御部50はボタン304および305のいずれかがタッチ操作されたことを検知すると、当該タッチ操作に応じてISO感度を変更する。ボタン304がタッチ操作されると、システム制御部50はISO感度を増加させる。また、ボタン305がタッチ操作されると、システム制御部50はISO感度を減少させる。なお、前述のように、カーソル306は選択されたISO感度の位置を示している。
目盛り307および308は選択可能なISO感度を示している。ここでは、目盛り307はISO感度設定ステップが1段および1/3段のいずれに設定されたとしてもユーザーが設定可能なISO感度を示す。また、目盛り308はISO感度設定ステップが1/3段に設定された場合にのみ、ユーザーが設定可能なISO感度を示す。
図示のように、目盛り307を、目盛308よりも長い棒状の指標で表示することによって、ユーザーは目盛307および308は識別することができる。但し、図3(a)に示す例では、目盛307および308はいずれもユーザー操作によって設定可能なISO感度であることを表すため、同一の色で表示される。以下この表示形態を第1の表示形態と呼ぶ。
図3(a)に示す画面301においてISO感度を1目盛り増加させると、システム制御部50は、図3(b)に示す画面309を表示部28に表示する。ここでは、システム制御部50はボタン404がタッチ操作されたことを検知するか又は操作部70によってISO感度が増加されたことを検知すると、ISO感度を増加させてISO感度の設定値とする。
図3(a)に示すように、ISO感度が1600に設定されていたとする。ISO感度を1目盛り増加させると、システム制御部50はISO感度を1/3段分増加させてISO感度を「2000」に変更して、図3(b)に示すように、情報表示欄303に「2000」を表示する(第2の表示状態)。さらに、システム制御部50は、目盛りを移動してカーソル306に「2000」を示す目盛りを対応付ける。
なお、図2(b)に示す露出維持設定画面において「ISO感度」に設定されている場合に、例えば、ズームレンズ操作などが行われた際に露出維持のためISO感度が1/3段ステップで変更された場合にも同様にして、図3(a)および図3(b)に示す画面が表示される。
図4は、図2(a)に示すISO設定画面においてISO感度設定ステップが1段に設定され、露出維持設定を行わない場合に表示部に表示される画面の一例を説明するための図である。そして、図4(a)は第3の表示形態を示す図であり、図3(b)は第4の表示形態を示す図である。
図4(a)には、ISO感度設定ステップが「1段」で、かつ絞り数値が変化した際の露出維持の設定が「しない」に設定されている場合の画面401が示されている。ここでは、ISO感度設定ステップが「1段」に設定されているので、システム制御部50は「1/3段」を示す目盛り308を画面401に表示しない。そして、システム制御部50はユーザー操作によってISO感度が増加する方向に変更されたことを検知すると、ユーザー操作に応じてISO感度を増加させる。
図4(b)には、画面401(第3の表示状態)において、ISO感度を1目盛り増加させた際の画面402(第4の表示状態)が示されている。図4(a)においてISO感度が「1600」に設定されていた場合には、システム制御部50はISO感度を1段分増加させて「3200」とし、情報表示欄303にISO感度「3200」を表示する(図4(b)参照)。さらに、システム制御部50は目盛りを移動して、カーソル306にISO感度「3200」を示す目盛りを対応付ける。
図5は、図2(a)に示すISO設定画面においてISO感度設定ステップが1段に設定され、露出維持設定がISO感度に設定されている場合に表示部に表示される画面の一例を説明するための図である。そして、図5(a)は第5の表示形態を示す図であり、図5(b)は第6の表示形態を示す図である。また、図5(c)は第7の表示形態を示す図である。
ISO感度設定ステップが「1段」で、露出維持設定が「ISO感度」に設定されると、システム制御部50は、ユーザー操作によって選択可能なISO感度と自動的に変更されるISO感度とを画面501に区別して表示する。
図5(a)に示すように、画面501(第5の表示状態)においては、システム制御部50は目盛り307をユーザー操作によって選択可能なISO感度の設定値とする。また、システム制御部50は目盛り502を自動的に変更可能な設定値とする。この際、システム制御部50は、目盛り307および目盛り502を区別するため、目盛り307および目盛り502の色を変えて表示する。さらに、システム制御部50は、目盛502については自動的に変更されるISO感度の設定値であることを示すため、図3で説明した目盛り307および目盛り308と異なる色で表示する。
なお、上述の例では、目盛り502を他の目盛りと区別するため色を変更するようにしたが、例えば、目盛り502についてはその線を太くするようにしてもよい。さらには、実線および点線を用いて目盛り502を他の目盛りと区別するようにしてもよい。いずれにしても、目盛り502を他の目盛り区別できればよい。
システム制御部50はユーザー操作によってISO感度が増加する方向に変更されたことを検知すると、ユーザー操作に応じてISO感度を増加させる。図5(b)には、画面501(第5の表示状態)において、ユーザー操作によってISO感度を1目盛り増加させた際の画面503(第6の表示状態)が示されている。図5(a)においてISO感度が「1600」に設定されていた場合には、システム制御部50はISO感度を1段分増加させて「3200」とし、情報表示欄303にISO感度「3200」を表示する(図5(b)参照)。さらに、システム制御部50は目盛りを移動して、カーソル306にISO感度「3200」を示す目盛りを対応付ける。
一方、システム制御部50は、例えば、ズームレンズの駆動に応じて絞り数値が変更されたことを検知すると(つまり、所定の条件が検知されると)、ISO感度を1/3段単位で増減させて露出値を維持する。例えば、ズームレンズが望遠側に駆動された結果、絞り数値が1/3段大きくなると、システム制御部50はISO感度を1/3段増加させて「2000」として露出値を維持する。つまり、システム制御部50は絞り数値の変更に応じてISO感度(設定値)を決定する。
図5(c)には、画面501(第5の表示状態)において、絞り数値が1/3段大きくなった場合にISO感度を1/3段増加させた際の画面504(第7の表示状態)が示されている。図5(a)においてISO感度が「1600」に設定されていた場合には、システム制御部50はISO感度を1/3段分増加させて「2000」とし、情報表示欄303にISO感度「2000」を表示する(図5(c)参照)。さらに、システム制御部50は目盛りを移動して、カーソル306にISO感度「2000」を示す目盛りを対応付ける。
このように、システム制御部50はユーザー操作による設定のみを行う第1の動作モードと、カメラによる自動設定も行う第2の動作モードのいずれかに切り替える切替処理を行う。
図6は、図1に示すカメラで行われるISO感度設定画面表示処理を説明するためのフローチャートである。なお、図示のフローチャートに係る処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することによって行われる。
カメラ100を起動して、ユーザーによってISO設定画面を表示するための操作が行われると、システム制御部50は不揮発性メモリ56に保存された現在のISO感度の設定値を取得する(ステップS601)。そして、システム制御部50は当該ISO感度の設定値に基づいて画面に表示可能な設定値の範囲を求める(ステップS602)。ここでは、現在のISO感度設定値を中心としてその左右に選択肢を表示するため、システム制御部50は選択肢の間隔と選択肢を描画する描画領域の幅とに基づいて、選択肢である設定値の範囲を求める。
例えば、図3(a)に示すバー302の幅が720ドットであり、1/3段ステップにおける目盛りの間隔が43ドットである場合には、現在のISO感度設定値を中心として、左右にそれぞれ8個の設定値を配置することができる。具体的には、現在のISO感度設定値が「1600」であるとすると、表示可能な設定値は画面の左端については「250」、右端についは「10000」となる。つまり、画面にはISO感度「250」から「10000」までの計17個の設定値が表示されることになる。
続いて、システム制御部50は画面の左端の座標位置を求める(ステップS603)。そして、システム制御部50は当該座標位置をメモリ32に記憶する。次に、システム制御部50は次に表示する設定値の候補を取得する(ステップS604)。
なお、まだ1つの設定値も表示していない場合には、システム制御部50はステップS602で求めた設定値の範囲において左端に位置する設定値を取得する。前述のように、設定値の範囲が「250」から「10000」である場合には、システム制御部50はISO感度「250」を取得する。既に表示した設定値が存在すると、システム制御部50は次に表示する設定値(つまり、選択肢)を1/3段ステップで取得する。例えば、既に表示した設定が「250」どあると、システム制御部50はISO感度「320」を取得する。そして、次には、システム制御部50はISO感度「400」を取得する。
続いて、システム制御部50は次に表示する目盛りの座標位置を求める(ステップS605)。ここでは、システム制御部50はメモリ32に前回表示した目盛りの座標位置を記憶し、当該座標位置に目盛りの間隔であるオフセット(1/3段分の間隔)を加算して今回の目盛りの座標位置を求める。なお、目盛りを表示する前においては、メモリ32にはステップS603で求めた左端に表示する目盛りの座標位置が記憶されている。
ISO感度設定ステップの設定については不揮発性メモリ56に保存されており、システム制御部50は、不揮発性メモリ56を参照してISO感度設定ステップが1/3段に設定されているか否かを判定する(ステップS606)。ISO感度設定ステップが1/3段に設定されていると(ステップS606において、YES)、システム制御部50は、ステップS604で得た設定値に対する目盛りを第1の表示形態で描画する(ステップS607)。この結果、画面には、前述の目盛307又は308が表示されることになる。
続いて、システム制御部50は画面に表示可能な範囲の設定値(つまり、目盛り)を全て表示したか否かを判定する(ステップS608)。全て表示すると(ステップS608において、YES)、システム制御部50はISO感度設定画面表示処理を終了する。一方、すべて表示していないと(ステップS608において、NO)、システム制御部50はステップS604の処理に戻る。し、そうでない場合はS704へ遷移する。
ISO感度設定ステップが1/3段に設定されていないと(ステップS606において、NO)、システム制御部50はステップS604で得た設定値が1/3段に設定された場合にのみユーザーが設定可能な設定値であるか否かを判定する(ステップS609)。つまり、システム制御部50は、次に表示する設定値は1/3段の設定値であるか否かを判定することになる。
1/3段に設定されている場合にのみユーザーが設定可能な設定値でないと(ステップS609において、NO)、システム制御部50はステップS607の処理に進む。つまり、ISO感度設定ステップが1段および1/3段のいずれであってもユーザーが設定可能な設定値であると、システム制御部50はステップS607の処理に進み、第1の表示形態で目盛りを描画する。ここでは、前述の目盛307が表示されることになる。
1/3段に設定されている場合にのみユーザーが設定可能な設定値であると(ステップS609において、YES)、システム制御部50は絞り数値変化の際の露出維持設定が「ISO感度」であるか否かを判定する(ステップS610)。なお、絞り数値変化の際の露出維持設定については不揮発性メモリ56に保存されているものとする。
露出維持設定が「ISO感度」に設定されていると(ステップS610において、YES)、システム制御部50は、ステップS604で得た設定値に対する目盛りを第2の表示形態で描画する(ステップS611)。この結果、図5で説明した目盛り502が表示されることになる。
露出維持設定が「ISO感度」に設定されていないと(ステップS610において、NO)、システム制御部50はステップS608の処理に進む。そして、この場合には、前述のように、システム制御部50は1/3段に設定された場合にのみユーザーが設定可能な設定値(つまり、目盛り)を表示しない。なお、この場合にはユーザー操作およびカメラ自体によって設定されない設定値であるので、図4で説明した画面が表示されることになる。
図7は、図1に示すカメラで行われるISO感度表示変更処理を説明するためのフローチャートである。なお、図示のフローチャートに係る処理は、不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することによって行われる。
まず、システム制御部50はユーザー操作があったか否かを検知する(ステップS701)。ユーザー操作を検知しないと(ステップS701において、NO)、システム制御部50は待機する。ユーザー操作を検知すると(ステップS701において、YES)、システム制御部50は当該ユーザー操作がISO感度を変更するISO変更操作であるか否かを判定する(ステップS702)。
ISO変更操作でないと(ステップS702において、NO)、システム制御部50はズームレンズを駆動するズームレンズ操作であるか否かを判定する(ステップS703)。ズーム操作でないと(ステップS703において、NO)、システム制御部50はステップS701の処理に戻る。
ズーム操作であると(ステップS703において、YES)、システム制御部50はズームレンズの操作によって絞り数値が変更されたか否かを判定する(ステップS704)。絞り数値が変更されないと(ステップS704において、NO)、システム制御部50はステップS701の処理に戻る。一方、絞り数値が変更されると(ステップS704において、YES)、システム制御部50は絞り数値が変化した際の露出維持設定が「ISO感度」であるか否かを判定する(ステップS705)。なお、絞り数値が変化した際の露出維持設定は不揮発性メモリ56に保存されているものとする。
露出維持設定が「ISO感度」でないと(ステップS705において、NO)、システム制御部50はステップS701の処理に戻る。露出維持設定が「ISO感度」であると(ステップS705において、YES)、システム制御部50はズームレンズ操作によって変更された絞り数値に基づいて露出値を維持するためのISO感度を求める(ステップS706)。
ステップS702において、ISO変更操作であると判定すると(ステップS702において、NO)、システム制御部50はISO変更操作に応じた変更後のISO感度を取得する(ステップS707)。
ステップS706又はS707の処理の後、システム制御部50は不揮発性メモリ56に保存されたISO感度の設定値を変更する(ステップS798)。その後、システム制御部50は、ステップS808において変更されたISO感度の設定値に基づいてISO感度設定画面を更新する(ステップS709)。そして、システム制御部50は表示変更処理を終了する。
ステップS709の処理においては、システム制御部50は、例えば、図3(a)に示す画面301を図3(b)に示す画面309に更新する。これによって、情報表示欄303に表示されるISO感度、バー302に表示される目盛りなどの表示内容が更新されることになる。
このように、本発明の実施の形態では、ユーザーが設定可能な設定値と機器によって自動的に設定される設定値とを区別して表示することができる。この結果、ユーザーの利便性が向上する。
上述の実施の形態においては、少なくとも図1に示すシステム制御部50、不揮発性メモリ56、操作部70、システムメモリ52、メモリ制御部15、およびD/A変換器13が表示制御装置を構成する。
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種制御は、1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
上述した実施形態においては、本発明をカメラ100におけるISO感度の設定画面に適用した場合を例にして説明したが、この例に限定されず、ユーザー操作によって設定可能な設定値と、機器が自動的に設定可能な設定値とが異なることのある設定項目の設定値を設定可能な表示制御装置であれば適用可能である。例えば、カメラ100であれば、シャッター速度(Tv値)の設定画面の表示に本発明を適用可能である。すなわち、Tv値の設定ステップを1段刻みで設定可能な場合、上述の絞り数値変化の際の露出維持設定においてTv値が設定されている場合にはTv値の設定画面ではTv値の設定バーに、ユーザーによるTv値の変更操作では設定できないが、機器が自動的に設定可能なTv値を、前述の第2の形態で表示する。さらに、Tv値の設定ステップを1段刻みで設定可能な場合、上述の絞り数値変化の際の露出維持設定でTv値が設定されていない場合には、Tv値の設定画面におけるTv値の設定バーに、ユーザーによるTv値の変更操作では設定できないが機器が自動的に設定可能なTv値は表示しない。
加えて、ISO感度およびTv値に限らず、また、カメラの撮影設定に係る設定値に限らず、様々な設定値に関して本発明を適用可能である。例えば、ディスプレイの表示輝度をユーザー設定で設定可能であり、当該ユーザー設定よりも細かい分解能で機器が自動で設定可能な場合などに適用可能である。すなわち、本発明はパーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ディスプレイを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダー、タブレット端末、スマートフォン、投影装置、ディスプレイを備える家電装置や車載装置などに適用可能である。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。