JP6725366B2 - 環境試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、人工的に降雪状態を作り、建築部材や電線、車両等の被試験物に積雪させることができる環境試験装置に関するものである。
環境試験装置の一つに、人工気候室あるいは人工気象室と称される装置がある。人工気候室は、自然環境に近い環境を人工的に作り出す装置であり、例えば極寒の北海道や、シベリアの環境を再現して、被試験物の性能や強度等を調べる。
人工気候室の一つに、人工的に積雪環境を作り出すものがある。この種の人工気候室は、例えば家屋の屋根材や車両等を試験室内に配置し、その上に疑似雪を積もらせることができる。
以下、人工的に降雪させて行う環境試験を降雪試験と称する場合がある。
人工的に積雪環境をつくり出す方法の一つに、低温環境下において水を噴霧し、噴霧した水滴を落下途中で氷結させる方法がある。
この方策を実現する環境試験装置の一つに、天井に噴霧ノズルを設け、試験室を氷点下の温度に保ち、噴霧ノズルから水を噴霧する構造のものがある。噴霧された水は、試験室を浮遊中に氷結し、擬似雪が生成され、落下して積雪する。
特開昭58−75678号公報
しかしながら、水を噴霧し、氷結させて降雪させる方法は、噴霧ノズルが凍りついて詰まる場合があるという問題がある。特に、噴霧ノズルの噴霧開口が氷結して詰まってしまう場合がある。
噴霧ノズルから水が勢い良く噴霧されている場合には噴霧開口が凍結することは少ないが、噴霧を停止したり中断した際に噴霧ノズルから垂れた水が凍結したり、噴霧ノズルに残った水が凍結する場合がある。
降雪試験の開始時について説明すると、噴霧ノズルから水を噴霧するのに先立って試験室内の温度を低下させる。その間、噴霧ノズルは水を噴霧することなく、待機状態となっている。そして試験室の温度が氷点下に至ってから噴霧ノズルの噴霧開口から試験室内に水を噴霧する。
しかしながら、待機状態の際に、噴霧ノズル内に残留する水が凍結してしまう場合がある。
即ち環境試験装置は、日常的に降雪試験等を行うから、先に行った降雪試験の際の残水が、今回の降雪試験の開始時に噴霧ノズル内に残っている場合がある。噴霧ノズル内に残水があると、噴霧ノズルが試験室の冷気にさらされたとき、残水が凍結し、水を噴霧することができなかったり、噴霧パターンが歪んでしまう場合がある。
また試験条件によっては、間欠的に降雪させる場合があり、試験中に噴霧ノズルからの噴霧を中断する場合がある。そして降雪を中断した際に噴霧ノズル内に水が残っている場合がある。そのため噴霧を中断し、時間が経過すると、噴霧ノズル内の残水が凍結し、噴霧を再開することができなかったり、噴霧パターンが歪んでしまう場合がある。
噴霧ノズルの噴霧開口が凍結して目詰まりし、噴霧できなくなると、作業者が試験室内に入り、噴霧開口の目詰まりを解消するメンテナンス作業を実施しなければならない。
ここで長時間に渡って連続的に試験を行っている際に噴霧ノズルの目詰まりが生じると、目詰まり解消作業は、非常に厄介なものとなる場合がある。
即ち長時間に渡って連続的に試験を行っている場合は、試験の継続性を確保する必要があるから、環境試験装置を停止することができない。そのため作業者は、極寒の環境下で噴霧ノズルの交換や清掃等を行わなければならない。
さらに、噴霧ノズルのメンテナンスは高所作業である。
即ち人工的に降雪を行わしめるためには、噴霧された水が、落下中に氷結して擬似雪が形成されなければならない。そのため試験室は、相当の落下しろを確保する必要があり、現実の試験室の天井は、床面から4〜5メートルの高さがある。前述の噴霧ノズルのメンテナンス作業は、この様な高所で実施しなければならず、危険を伴う。
この様に、噴霧ノズルのメンテナンス作業は、積雪が融けない様に氷点下に保たれた状態で行う必要があるため低温環境下の作業であり、且つ高所作業であり、且つ細かい手作業である。そのため噴霧ノズルをメンテナンスする作業者の作業環境は非常に厳しく、且つ面倒な作業である。
そこで本発明は、降雪試験を行うことができる環境試験装置であって、噴霧ノズルが凍結することが少ない環境試験装置を開発することを課題とするものである。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、氷点下の環境を作り出すことが可能な試験室と、噴霧ノズルとを有し、前記試験室内の気温を氷点下に維持した状態で前記噴霧ノズルから前記試験室内に水を噴霧し、前記試験室内で水滴を氷結して前記試験室内に疑似的に降雪させる環境試験装置において、前記噴霧ノズルは、内部に水通過流路と空気通過流路とを有し、前記水通過流路を通過した水に前記空気通過流路を通過した空気を混合して水を噴霧する二流体ノズルであり、前記試験室内に降雪させる際には、前記噴霧ノズルによって前記水通過流路を通過した水に前記空気通過流路を通過した空気を混合して前記試験室内に水を噴霧する降雪運転を実施し、前記試験室内に降雪させない場合は、前記水通過流路を流れる水流を停止し、前記空気通過流路に空気を通過させて空気だけを前記噴霧ノズルから放出する空吹き運転を実施可能とするものであって、前記空気通過流路に供給される空気を冷却する供給空気冷却手段を有し、前記供給空気冷却手段は空気と前記水通過流路に供給する水との間で熱交換を行うものであり、前記降雪運転に際しては前記供給空気冷却手段で冷却した空気を前記空気通過流路に供給することを特徴とする環境試験装置である。
本発明において、「疑似的に降雪」とは、いわゆるパウダースノーの様な過冷却状態の氷片を降らせる場合の他、みぞれの様な半凍結状態の氷片を降らせる場合を含む。
本発明の環境試験装置では、噴霧ノズルに二流体ノズルを採用している。本発明の環境試験装置では、試験室内に降雪させない場合は、水通過流路を流れる水流を停止し、空気通過流路に空気を通過させて空気だけを噴霧ノズルから放出する。
そのため仮に、水通過流路や水路に水滴が残っており、水通過流路の出口付近に水滴が伝わってきたとしても、空気通過流路から噴射された送風によって水滴が吹き飛ばされ、噴霧ノズルが詰まらない。
加えて、水通過流路の出口、例えば水を放出する開口部分が空気通過流路から噴射される空気で包まれる。そのため水を放出する開口部分が空気通過流路から噴射された空気で保温され、噴霧ノズルの噴射開口の凍結が阻止される。
請求項2に記載の発明は、前記試験室内に降雪させない場合であって、前記試験室内の環境が水を凍結させる可能性がある場合に、前記空吹き運転を実施することを特徴とする請求項1に記載の環境試験装置である。
ここで試験室内の環境が水を凍結させる可能性がある場合とは、試験室の環境が低下傾向となって室内の気温が氷点近傍に近づいた場合が考えられる。また既に試験室の環境が氷点下の温度である場合も水を凍結させる可能性がある場合に含まれる。
前記空気通過流路に供給される空気を冷却する供給空気冷却手段を有し、降雪運転に際しては前記供給空気冷却手段で冷却した空気を前記空気通過流路に供給し、空吹き運転に際しては空気を冷却することなく前記空気通過流路に供給することが望ましい。
請求項3に記載の発明は、空吹き運転に際しては空気を冷却することなく前記空気通過流路に供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置である。
本発明においては、降雪運転に際しては供給空気冷却手段で冷却した空気を噴霧ノズルに供給する。降雪運転に際しては、供給される空気の温度が低いので、噴霧された水の凍結を阻害しにくい。
なお降雪運転に際して供給される空気は、供給空気冷却手段で冷却するものの、噴霧ノズルの凍結を防ぐために氷点以上の温度であることが望ましい。
一方、空吹き運転に際しては空気を冷却することなく噴霧ノズルに供給するので、供給される空気の温度が高い。そのため噴霧ノズルの凍結を防ぐ機能が高い。
請求項4に記載の発明は、前記水通過流路に供給される水を冷却する供給水冷却手段を有し、前記供給空気冷却手段は空気と前記供給水冷却手段で冷却された水との間で熱交換を行うものであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の環境試験装置である。
本発明によると、降雪運転の際に、低温の水を噴霧ノズルに供給することができる。そのため噴霧された水のエンタルピーが低く、雪になりやすい。
また本発明では、供給水冷却手段で冷却された水との間で熱交換を行うものであるから、構造が簡単である。
請求項5に記載の発明は、前記供給水冷却手段は水槽を有していて当該水槽内の水を冷却するものであり、前記供給空気冷却手段は、前記水槽内に設置された熱交換器であり、前記熱交換器の二次側流路に空気を通過させるものであることを特徴とする請求項4に記載の環境試験装置である。
本発明によると、空気を効率よく冷却することができる。
請求項6に記載の発明は、空気を加熱する空気加熱手段を有し、前記空吹き運転に際しては前記空気加熱手段で加熱した空気を前記空気通過流路に供給することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の環境試験装置である。
本発明においては、空吹き運転に際しては加熱された空気が噴霧ノズルに供給されるので、供給される空気の温度が高い。そのため噴霧ノズルの凍結を防ぐ機能が高い。
請求項7に記載の発明は、前記降雪運転を実施する前、前記降雪運転を実施した後、前記空吹き運転の初期、前記空吹き運転中の少なくともいずれかの際に、前記水通過流路に空気を通過させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の環境試験装置である。
本発明によると、水通過流路をエアーブローして噴霧ノズル内の残水を除去することができる。
本発明の環境試験装置は、試験室内に人工的に降雪状態を作り出すことがでるものであり、且つ噴霧ノズルが凍結しにくい。そのため本発明の環境試験装置は、噴霧ノズルの凍結が原因となって試験が中断されることを抑制する効果がある。
本発明の実施形態の環境試験装置を模式的に描写した概念図であり、試験室及び配管系統の概略を示す。 本発明の実施形態の環境試験装置の実体斜視図である。 図1に示す環境試験装置の配管系統であって、降雪試験時における水及び圧縮空気の流れを示す。 図1に示す環境試験装置の配管系統であって、待機状態時における水及び圧縮空気の流れを示す。 図1に示す環境試験装置の配管系統であって、エアーブロー運転における水及び圧縮空気の流れを示す。 図1に示す環境試験装置の配管系統であって、待機状態時における水及び圧縮空気の流れのもう一つの例を示す。
以下、本発明の本実施形態に係る環境試験装置1について説明する。
本実施形態の環境試験装置1を概念的に表示すると図1の様であり、試験室2(人工気候室)を中心とし、これに空調設備3と、噴霧ノズル10が設けられ、さらに噴霧ノズル10に水を供給する外部水供給系統20と、噴霧ノズル10に空気を供給する外部空気供給系統21を有している。作図の関係上、図1には噴霧ノズル10が一個だけ図示されているが、実際の環境試験装置1は、図2に示すように複数の噴霧ノズル10を持つ。
試験室2は図1、図2の様に、断熱素材からなる層を有する側壁5、天井6、床面7によって略密閉された空間である。床面7から天井6までの高さは、例えば3〜6m程度である。また、図2に示す向かいあう側壁5間の水平長さは、例えば4〜10m程度である。即ち試験室2は、縦横の長さが4〜10m程度であり、高さが3〜6m程度の試験空間である。
環境試験装置1には、試験室2内の空気を空調設備3を経由して循環させる経路があり、試験室2には、図1に示す様に空気吸入口8と空気供給口9が設けられている。図1に示す様に、空気吸入口8は側壁5の下部にあり、空気供給口9は側壁5の上部にある。
空気吸入口8及び空気供給口9は、側壁5に設けられた孔である。空気供給口9は、実際には、図2に示す様に四方の側壁5の上部の複数箇所に分散させて設けられている。また空気供給口9は、実際には小孔の集合であると言え、各孔から導入される空気の流速は低い。
図1に示す様に、試験室2の天井6には、噴霧ノズル取付け孔11が設けられている。作図の関係上、図1には噴霧ノズル取付け孔11が一個だけ図示されているが、実際の試験室2には噴霧ノズル取付け孔11が複数形成されている。
噴霧ノズル取付け孔11は、等間隔に設けられており、例えば1m2 (平方メートル)あたりに1〜4個の割合で配置されている。
天井6に設けられた噴霧ノズル取付け孔11には、それぞれ噴霧ノズル10が装着されている。
床面7には、必要に応じて、様々な試験対象の装置、物品等が配置されるが、図1、図2では、その描写は省略している。
環境試験装置1の空調設備3は、図1、図2に示す様に、空調機12、ダクト13及び送風機28を有している。
空調機12は、試験室2内を所定の温度、湿度に調整する機能を有する装置である。即ち空調機12は、図示しない冷却器、加熱器、除湿器、加湿器を有する。
図1に示す様に、ダクト13は、供給側ダクト13aと吸入側ダクト13bとで構成されている。吸入側ダクト13bは、試験室2の空気吸入口8と空調機12とを接続する空気流路を形成する。供給側ダクト13aは、空調機12と試験室2の空気供給口9とを接続する空気流路を形成する。即ち、試験室2と空調機12は、供給側ダクト13a、吸入側ダクト13bを介して環状に接続されている。
供給側ダクト13aは、実際には図2に示す様に試験室2の側壁5の上部に沿ってのびる帯状の空間を形成し、この帯状の空間と、各供給口(小孔)9とが連通している。
図1に示す様に、供給側ダクト13aに送風機28が設けられている。送風機28を駆動すると、試験室2内の空気が、空気吸入口8から吸入側ダクト13bを経由して空調機12に送られ、空調機12内で所定温度(例えば摂氏マイナス20度〜マイナス40度)に調整される。調整された空気は、送風機28の吐出口28aから吐出され、供給側ダクト13a及び空気供給口9を介して試験室2内に戻る。即ち、空調機12で所定の温度に調整された空気は、送風機28によって供給側ダクト13aを介して各空気供給口9から試験室2内に供給される。
次に噴霧ノズル10について説明する。噴霧ノズル10は、公知の二流体ノズルであり、図1に示す様に二重管構造となっており、内部に水通過流路30と空気通過流路31がある。
即ち噴霧ノズル10は、外郭管32と、液体供給管33を有している。噴霧ノズル10は、外郭管32の中に液体供給管33が同芯状に配されたものである。
液体供給管33の内部は空洞であり、前記した様に水通過流路30として機能する。
液体供給管33と外郭管32の間には隙間があり、当該隙間が空気通過流路31として機能する。
本実施形態で採用する噴霧ノズル10では、液体供給管33の先端開口35が、外郭管32の中に開いている。そのため外郭管32の先端開口36が、噴霧ノズル10全体の開口端となる。液体供給管33の先端開口35は狭く絞られている。また外郭管32の先端開口36も狭く絞られている。
本実施形態で採用する噴霧ノズル10は、公知の二流体ノズルであり、中心側に配された液体供給管33に水を供給し、液体供給管33と外郭管32の間の空気通過流路31に圧縮空気を供給することにより、外郭管32の先端開口36から水が噴霧される。
即ち水通過流路30たる液体供給管33の先端開口35から水が放出され、この水が空気通過流路31を通過した圧縮空気と衝突し、粉砕され、混合されて微細な水滴となる。そして細かい水滴となった水が、空気通過流路31を通過した圧縮空気に乗って飛び、外郭管32の先端開口36から噴霧される。
噴霧ノズル10は、試験室2の天井6に設けられた噴霧ノズル取付け孔11に装着され、先端部が試験室2の天井6の面から試験室2内に向かって突出している。
次に噴霧ノズル10に水を供給する外部水供給系統20について説明する。
外部水供給系統20は、水槽40と、ポンプ41、開閉弁42及び水量調整部43を有し、これらが直列に接続されたものである。
水槽40は、水を貯めるタンクであり、図示しないボールタップ等によって常に一定の水位となる様に水が貯められる。
水槽40には、チラー等の冷却装置45が付属しており、水槽40内の水温が凍結しない程度の低温に保持されている。
本実施形態では、冷却装置45が供給水冷却手段として機能する。
水量調整部43は、流量制御弁46と、開閉弁47を有する。開閉弁47は具体的には電磁弁であるが、モータ弁等の他の開放弁を使用することもできる。なお図1に示された他の開閉弁についても同様であり、電磁弁が採用されているが、モータ弁等の他の開放弁を使用することもできる。
外部水供給系統20は水槽40を基端として、ポンプ41、開閉弁42、水量調整部43が順次配管接続され、末端が噴霧ノズル10の液体供給管33に接続されている。
次に外部空気供給系統21について説明する。外部空気供給系統21は、図1の様に、コンプレッサ50を有するものであり、加熱系統51と冷却系統53が並列に設けられ、両者の下流に圧力調節部55がある。
加熱系統51の中途には、空気加熱手段56が設けられている。空気加熱手段56は、空気流路に加熱ヒータ57を設けたものであり、通過する空気を昇温することができる。
また加熱系統51の中途には、開閉弁58が設けられている。
冷却系統53の中途には、冷却用熱交換器60が設けられている。冷却用熱交換器60は前記した水槽40中に配されている。冷却用熱交換器60の流体流路には、コンプレッサ50で加圧された空気が通過する。そして冷却用熱交換器60を通過する空気は、水槽40内の冷水で冷却される。本実施形態では、冷却用熱交換器60と水槽40によって、供給空気冷却手段48が構成されている
また冷却系統53の中途には、開閉弁61が設けられている。
圧力調節部55は、減圧弁62と、開閉弁64を有する。
外部空気供給系統21はコンプレッサ50を基端として、加熱系統51と冷却系統53が並列に配管されている。そして両者の合流配管に圧力調節部55が配管接続され、圧力調節部55の下流側が噴霧ノズル10の空気通過流路31に接続されている。
本実施形態では、さらに外部水供給系統20と、外部空気供給系統21の間を接続する接続配管66がある。
接続配管66は、外部空気供給系統21の開閉弁58と空気加熱手段56の間が分岐され、外部水供給系統20の開閉弁42と、水量調整部43の間に接続されたものである。接続配管66についても開閉弁67が設けられている。
次に本実施形態の環境試験装置1の機能について説明する。本実施形態の環境試験装置1は、降雪運転と、空吹き運転を実施することができる。
降雪運転は、試験室2内に人工的に降雪させる運転である。
降雪運転では、空調機12によって試験室2内の温度を氷点下に調整する。そしてこの状態の試験室2内に、噴霧ノズル10から水を噴霧する。その結果、噴霧された水滴が試験室2内で氷結し、試験室2に降雪が起きる。
これに対して空吹き運転は、水通過流路30を流れる水流を停止し、空気通過流路31に空気を通過させて空気だけを噴霧ノズル10から放出する。
以下、説明する。
本実施形態の環境試験装置1を使用して積雪状態を再現する際には、空調機12によって試験室2内の温度を、例えば摂氏マイナス20〜40度程度に調整する。即ち、送風機28を駆動し、空気吸入口8、吸入側ダクト13bを介して試験室2内の空気を吸引し、空調機12内に導入する。空調機12内に導入された空気は、所定の温度に調整された後、送風機28の吐出口28aから吐出され、供給側ダクト13aと複数の空気供給口9を介して試験室2内に供給される。
この状態の試験室2に、噴霧ノズル10から水を噴霧する。
具体的には、図3の様に外部水供給系統20の開閉弁42を開くと共にポンプ41を駆動し、水槽40内の水を水量調整部43を経由して水通過流路30に供給する。なおこのとき、図3の様に接続配管66の開閉弁67は閉じられている。
そのため噴霧ノズル10の水通過流路30には水が供給され、液体供給管33の先端開口35からは水が排出される。
一方、噴霧ノズル10の空気通過流路31には低温の圧縮空気が供給される。
具体的には、外部空気供給系統21の開閉弁61を開いて冷却系統53を開く。なお開閉弁58は閉じられており、加熱系統51は閉鎖されている。
そしてコンプレッサ50を駆動し、冷却系統53及び圧力調節部55を経由して、噴霧ノズル10の空気通過流路31に圧縮空気を供給する。
噴霧ノズル10に供給される空気は、外部空気供給系統21の冷却系統53を経由するものである。そのため噴霧ノズル10に供給される空気は、冷却用熱交換器60を通過する際に水槽40内の冷水と間で熱交換されたものであり、低温である。
噴霧ノズル10の先端部に注目すると、液体供給管33の先端開口35から水が放出される。ここで液体供給管33の先端開口35から放出される水は、チラー等の冷却装置45で冷却されており、低温である。
そしてこの水が空気通過流路31を通過した圧縮空気と衝突し、粉砕され、混合されて細かい水滴となり、圧縮空気によって拡散される。
降雪運転の際に噴霧ノズル10に供給される空気は、冷却系統53を通過したものであり、温度が低い。
そのため水に混合される空気は、水滴を冷却し、水滴の凍結を促進する。
噴霧ノズル10から拡散された水滴は、試験室2内で氷結し、試験室2に降雪が起きる。
次に空吹き運転について説明する。
空吹き運転は、降雪試験を行う前や、降雪の中断時、あるいは降雪をさせた後に行う運転である。
空吹き運転の際には、噴霧ノズル10からの水の噴霧を停止する。
具体的には、図4の様に外部水供給系統20のポンプ41停止すると共に開閉弁42を閉じる。
一方、噴霧ノズル10の空気通過流路31に圧縮空気を供給する。ここで本実施形態では、図4の様に空吹き運転の際には、圧縮空気の通過経路が変わる。即ち空吹き運転の際には、開閉弁61を閉じて冷却系統53を閉じ、開閉弁58を開いて加熱系統51が開かれる。
そしてコンプレッサ50を駆動し、加熱系統51及び圧力調節部55を経由して、噴霧ノズル10の空気通過流路31に加熱された圧縮空気を供給する。
噴霧ノズル10の先端部に注目すると、液体供給管33の先端開口35からの水が停止する。
その一方で、空気通過流路31からは空気が放出される。そのため仮に液体供給管33の先端開口35から残水の雫が落ちたとしても、空気通過流路31から放出された空気によって吹き飛ばされる。
また空吹き運転の際に噴霧ノズル10に供給される空気は、加熱系統51を通過したものであり、加熱ヒータ57で加熱されるので温度が高い。
そのため噴霧ノズル10内は、特に液体供給管33の先端開口35は、温かい空気に包まれ、比較的温度が高い状態となる。
そのため、噴霧ノズル10の液体供給管33の先端開口35や、外郭管32の先端開口36の凍結が阻止される。
本実施形態の環境試験装置1は、他にエアーブロー運転を実施することもできる。エアーブロー運転は、噴霧ノズル10の水通過流路をエアーブローし、噴霧ノズル10内の残水を除去する運転である。
エアーブロー運転では、図5の様に噴霧ノズル10の液体供給管33に対する水の供給を停止し、代わって噴霧ノズル10の液体供給管33に圧縮空気を供給する。
エアーブロー運転では、接続配管66を経由して噴霧ノズル10の液体供給管33に空気を供給する流路を開き、他の流路を閉じる。
具体的には、図5の様に外部水供給系統20のポンプ41停止すると共に開閉弁42を閉じる。
一方、接続配管66の開閉弁67を開き、接続配管66を開く。外部空気供給系統21の開閉弁58は開き、開閉弁61は閉じる。
コンプレッサ50で作られた圧縮空気が、開閉弁58、開閉弁67、接続配管66を経由して噴霧ノズル10の液体供給管33に供給される。その結果、外部水供給系統20の一部たる水量調整部43を含み、噴霧ノズル10の末端に至る一連の流路から水が排出される。
エアーブロー運転は、降雪運転を行う前や、降雪運転の終了後に行うことが望ましい。また前記した空吹き運転の際に、エアーブロー運転を行ってもよい。図6は、空吹き運転の際に、エアーブロー運転を行う場合の圧縮空気の流れを示すものである。
空吹き運転は、試験室2内に降雪させない場合であって、試験室2内の環境が水を凍結させる可能性がある場合に行うことが望ましい。即ち噴霧ノズル10が冷気に触れて凍結するおそれがある場合に空吹き運転を行うことが望ましい。
具体的には、試験室2内の気温が氷点下となった場合に空吹き運転を開始することが望ましい。
また運転初期の場合の様に、試験室2内の気温が降下傾向にある場合は、氷点下となる以前から空吹き運転を開始することが望ましい。
間欠的に試験室2内に降雪させる場合には、降雪を停止している待機期間内に、空吹き運転を実施し続けることが望ましい。
以上説明した実施形態では、外部空気供給系統21を2系統に分け、その一方(加熱系統51)に空気加熱手段56を設けた。しかしながら空気加熱手段56は、本発明に必須の構成ではなく省略してもよい。
同様に、水槽40に設けた冷却装置45や、水槽40に設置した冷却用熱交換器60についても必須ではない。
本実施形態では、供給空気冷却手段は、水槽40内に配された冷却用熱交換器60であり、水槽40内の冷水と熱交換して通過する空気を冷却するものである。即ち本実施形態では、空気を冷却する冷媒として噴霧ノズル10の水通過流路30に供給する冷水を活用する。
しかし本発明はこの構成に限定されるものではなく、空調装置によって空気を冷却したり、冷凍回路の蒸発器を空気流路に隣接させる等の方法を採用してもよい。
また供給空気冷却手段そのものを省略してもよい(関連発明)
1 環境試験装置
2 試験室
3 空調設備
10 噴霧ノズル
20 外部水供給系統
21 外部空気供給系統
30 水通過流路
31 空気通過流路
32 外郭管
33 液体供給管
35 先端開口
36 先端開口
40 水槽
48 供給空気冷却手段
45 冷却装置
51 加熱系統
56 空気加熱手段
60 冷却用熱交換器

Claims (7)

  1. 氷点下の環境を作り出すことが可能な試験室と、噴霧ノズルとを有し、前記試験室内の気温を氷点下に維持した状態で前記噴霧ノズルから前記試験室内に水を噴霧し、前記試験室内で水滴を氷結して前記試験室内に疑似的に降雪させる環境試験装置において、
    前記噴霧ノズルは、内部に水通過流路と空気通過流路とを有し、前記水通過流路を通過した水に前記空気通過流路を通過した空気を混合して水を噴霧する二流体ノズルであり、
    前記試験室内に降雪させる際には、前記噴霧ノズルによって前記水通過流路を通過した水に前記空気通過流路を通過した空気を混合して前記試験室内に水を噴霧する降雪運転を実施し、
    前記試験室内に降雪させない場合は、前記水通過流路を流れる水流を停止し、前記空気通過流路に空気を通過させて空気だけを前記噴霧ノズルから放出する空吹き運転を実施可能とするものであって、
    前記空気通過流路に供給される空気を冷却する供給空気冷却手段を有し、
    前記供給空気冷却手段は空気と前記水通過流路に供給する水との間で熱交換を行うものであり、
    前記降雪運転に際しては前記供給空気冷却手段で冷却した空気を前記空気通過流路に供給することを特徴とする環境試験装置。
  2. 前記試験室内に降雪させない場合であって、前記試験室内の環境が水を凍結させる可能性がある場合に、前記空吹き運転を実施することを特徴とする請求項1に記載の環境試験装置。
  3. 空吹き運転に際しては空気を冷却することなく前記空気通過流路に供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置。
  4. 前記水通過流路に供給される水を冷却する供給水冷却手段を有し、前記供給空気冷却手段は空気と前記供給水冷却手段で冷却された水との間で熱交換を行うものであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の環境試験装置。
  5. 前記供給水冷却手段は水槽を有していて当該水槽内の水を冷却するものであり、前記供給空気冷却手段は、前記水槽内に設置された熱交換器であり、前記熱交換器の二次側流路に空気を通過させるものであることを特徴とする請求項4に記載の環境試験装置。
  6. 空気を加熱する空気加熱手段を有し、前記空吹き運転に際しては前記空気加熱手段で加熱した空気を前記空気通過流路に供給することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の環境試験装置。
  7. 前記降雪運転を実施する前、前記降雪運転を実施した後、前記空吹き運転の初期、前記空吹き運転中の少なくともいずれかの際に、前記水通過流路に空気を通過させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の環境試験装置。
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