JP6724515B2 - Ad変換装置 - Google Patents

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本発明は、差動信号に対するAD変換値を出力する技術に関する。
下記特許文献1には、アナログ信号である差動信号をデジタル信号に変換する複数のAD変換器を備え、複数のAD変換器による出力の差分を差動信号に対するAD変換値として出力するAD変換装置が開示されている。
特開2007−104475号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、複数のAD変換器の特性が同じでなければ、出力の差分が正確でなくなり、AD変換値に誤差が生じるという問題がある。複数のAD変換器の特性を均一にするには製造工程において高度な技術を要する。
本発明では、差動信号に対するAD変換値を出力する技術において、製造工程において高度な技術を要することなく、複数のAD変換器の特性を均一に近づけることができるようにすることを本発明の目的とする。
本発明のAD変換装置は、複数のAD変換器と、テスト入力部と、差分算出部と、バイアス変更部と、を備える。複数のAD変換器の少なくとも1つである特定変換器は、バックゲートバイアス電圧を変更可能に構成された半導体回路を備える。
テスト入力部は、複数のAD変換器に対して差動信号に換えてテスト電圧を入力させるように構成される。差分算出部は、テスト電圧が複数のAD変換器に入力されている際における複数のAD変換器による出力の差分を表すテスト差分を算出するように構成される。バイアス変更部は、特定変換器に備えられた半導体回路におけるバックゲートバイアス電圧を、テスト差分が0に近づくように変更するように構成される。
このようなAD変換装置によれば、バックゲートバイアス電圧を、テスト差分が0に近づくように変更するので、製造工程において高度な技術を要することなく、複数のAD変換器の特性が均一に近づくよう補正することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
第1実施形態のAD変換装置の構成を示すブロック図である。 AD変換部の構成を示すブロック図である。 第1実施形態のリングディレイラインを示す回路図である。 補正部が実行する補正処理を示すフローチャートである。 AD変換部におけるPチャネル側のバックゲートバイアスと入出力との関係を模式的に示すグラフである。 出力条件とバックゲートバイアスを変更するAD変換部との関係の一例を示すマップである。 AD変換部におけるバックゲートバイアスと入出力との関係の一例を示すグラフである。 バックゲートバイアスを変化させたときにおける出力の変化率の一例を示すグラフである。 第2実施形態のAD変換装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態のリングディレイラインを示す回路図である。 AD変換部におけるNチャネル側のバックゲートバイアスと入出力との関係を模式的に示すグラフである。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示すAD変換装置1は、第1AD変換部10(TAD1)と、第2AD変換部(TAD2)20と、電圧生成部30、補正部40と、セレクタ51,52,53と、減算器60とを備える。
第1AD変換部10および第2AD変換部20には、定電圧であるテスト電圧やアナログ信号である差動信号が選択的に入力されうる。差動信号とは、第1AD変換部10に入力される信号と第2AD変換部20に入力される信号とが、基準となるオフセット電圧Voに対して、例えば符号が正負反対となる正弦波等、逆符号で絶対値が等しくなる信号をそれぞれ加算した関係となることを示す。
より詳細には、第1AD変換部10および第2AD変換部20の入力(端子VIN)側にセレクタ51,52,53を備える。セレクタ51は、差動信号VsPおよびセレクタ53にて選択されたテスト電圧のうちの一方を出力し、この出力を第1AD変換部10の入力とする。
セレクタ52は、差動信号VsNおよびセレクタ53にて選択されたテスト電圧のうちの一方を出力し、この出力を第2AD変換部20の入力とする。セレクタ53は、予め設定された電源電圧である電源DVDD、基準電圧Vo、DVDD/2の何れか1つを選択して出力する。
また、第1AD変換部10および第2AD変換部20は、AD変換値を出力する周知のAD変換器としての機能を有する。AD変換値とは、入力されたアナログ信号の電圧に対応するデジタル値を表し、本実施形態では数値データDT1、DT2を示す。これら各数値データDT1、DT2は、減算器60に入力される。
減算器60は、数値データDT1と数値データDT2との差分(DT1−DT2)を演算し、アナログ入力信号VinのAD変換データDToutとして出力する。
ここで、第1AD変換部10および第2AD変換部20は、所謂パルス位相差符号化回路(換言すれば時間AD変換回路:TAD)を備えて構成されている。
すなわち、図2に示すように、これら各AD変換部10、20には、遅延ユニットとして、一方の入力端にパルス信号PAを受けて動作する1つの否定論理積回路NAND111と、反転回路としての多数(偶数個)のインバータINV112とをリング状に連結してなるリングディレイライン(RDL:所謂パルス遅延回路)11が設けられている。
また、各AD変換部10、20は、符号化回路として、カウンタ114と、ラッチ回路115と、パルスセレクタ116と、エンコーダ117と、信号処理回路118とを備える。
カウンタ114は、このRDL11内の否定論理積回路NAND111の後段に設けられたインバータINV112の出力レベルの反転回数から、RDL11内でのパルス信号の周回回数をカウントして、数値データを発生する。ラッチ回路115は、カウンタ114から出力される数値データをラッチする。
パルスセレクタ116は、RDL11を構成する遅延ユニット(すなわち否定論理積回路NAND及びインバータINV)の出力を取り込み、その出力レベルからRDL11内を周回中のパルス信号を抽出して、その位置を表す信号を発生する。エンコーダ117は、パルスセレクタ116からの出力信号に対応した数値データを発生する。
信号処理回路118は、ラッチ回路115からの数値データを上位ビット,エンコーダ117からの数値データを下位ビットとして入力し、下位ビットのデータと上位ビットのデータを加算することにより、パルス信号PBの周期で決まる所定時間内にパルス信号が通過した遅延ユニットの数を表す数値データDTを生成する。
なお、各AD変換部10、20は、外部の制御回路119からパルス信号PAおよびPBを受けて動作するように構成されている。また、パルス遅延回路としてのRDL11を構成する遅延ユニットは、半導体から成る複数の電子回路を有する半導体回路として構成される。この遅延ユニットは、図3に例示すように、Pチャネルトランジスタ(FET)とnチャネルトランジスタ(FET)とからなるCMOSインバータINV112およびCMOSナンドゲート111を備える。
そして、これら各遅延ユニットには、正の電源ラインおよび負の電源ラインが接続されており、各遅延ユニットは、電源端子VDDR(VIN)に正の電源電圧を印加し、グランド端子GNDRを電源端子VDDRよりも低電位に設定することにより、これら各端子間電圧に応じた遅延時間でパルス信号PAを遅延させつつ伝送する。
そして、本実施形態では、差動信号または定電圧を遅延ユニットの電源端子VDDRにVINとして印加し、遅延ユニットのグランド端子GNDRは、各AD変換部10、20を構成している他のロジック回路のグランド端子GNDLと共に、AD変換装置1のグランド(電位:0V)に接地される。
また、図3に示すように、遅延ユニットに含まれるNAND111やINV112を構成するPチャネルトランジスタのバックゲートバイアスには、VBB_Pが印加される。なお、本実施形態において第1AD変換部10および第2AD変換部20は、特定変換器として構成される。特定変換器とは、トランジスタのバックゲートバイアスを変更可能なAD変換器を表す。
VBB_Pは、電圧生成部30にて生成される。電圧生成部30は、図1に示すように、セレクタ31,32と、DA変換器33とを備える。
DA変換器33は、周知のデジタルアナログコンバータであり、補正部40にて設定されたデジタル値である補正値を入力し、この補正値に対応する補正電圧をアナログ値で出力する。セレクタ31,32は、補正部40からの指令に応じて、電源DVDDおよびDA変換器33から出力された補正電圧のうちの一方を選択して出力する周知のスイッチである。セレクタ31からの出力は、第1AD変換部10の端子VBB_Pに入力され、セレクタ32からの出力は、第2AD変換部20の端子VBB_Pに入力される。
補正部40は、セレクタ41と、減算器42と、補正値計算部43と、セレクタ選択部44とを備える。セレクタ41は、AD変換データDToutを減算器42に取り込むか否かを切り替える周知のスイッチとして構成される。
減算器42は、セレクタ41からの出力(AD変換データDTout)と目標値(例えば0)との差分を出力する。
補正値計算部43は、後述する補正処理を実施することによって、バックゲートバイアスの補正値を設定したり、各セレクタ31,32,41,51,52,53を切り替えたりする。
セレクタ選択部44は、補正値計算部43からの指令を受けて、各セレクタ31,32,41,51,52,53の接続状態を切り替える。
補正値計算部43は、論理回路やアナログ回路等を組み合わせたハードウェアを用いて補正処理を実施する。
[1−2.処理]
補正部40、特に補正値計算部43が実行する補正処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。補正処理は、差動信号を入力しないとき、すなわち、キャリブレーションを実施する際に開始される処理である。ここでいうキャリブレーションとは、複数のAD変換部10,20の入出力特性が概ね一致するよう補正する処理を示す。
補正処理では、まずS110にて、第1AD変換部10および第2AD変換部20のバックゲートバイアス電圧VBB_Pに電源DVDDを印加させるようセレクタ31,32を切り替える。続いてS120にて、第1AD変換部10および第2AD変換部20の入力VINに、テスト電圧のうちのVoを印加するようセレクタ51,52,53を切り替える。このとき、セレクタ41を補正値計算部43側に切り替える。またこの際、AD変換データDToutをDT[1]として得ておく。
続いてS130にて、第1AD変換部10、第2AD変換部20による出力の差分(テスト差分)DToutが0であるか否かを判定する。この処理では、減算器42からの出力が0であれば肯定判定され、0でなければ否定判定される。なお、本処理および後述するS260の処理では、DToutが厳密に0である必要はなく、概ね0と見なせる値である場合に肯定判定されてもよい。
S130にて、DToutが0であれば、S140にて、第1AD変換部10および第2AD変換部20の入力VINに、差動信号VsPおよびVsNを印加するようセレクタ51,52,53を切り替え、補正処理を終了する。
また、S130にて、DToutが0でなければ、S210以下の処理にて、キャリブレーションを実施する。具体的には、第1AD変換部10からの出力DT1および第2AD変換部20からの出力DT2を一致させる処理を実施する。
キャリブレーションにおいては、下記の特性を利用する。すなわち、図5に示すように、PチャネルトランジスタのバックゲートバイアスVBB_PがVBB_P=DVDDの状態から、VBB_P<DVDDとなるように変更すると、出力DTは増加し、VBB_PがVBB_P>DVDDとなるように変更すると、出力DTは減少する特性を利用する。
キャリブレーションでは、まずS210にて、第1AD変換部10および第2AD変換部20の入力VINに、電源DVDDを印加させるようセレクタ41,51,52,53を切り替える。この際、AD変換データDToutをDT[2]として得ておく。
続いて、S220にて、第1AD変換部10および第2AD変換部20の入力VINに、電源DVDD/2を印加させるようセレクタ41,51,52,53を切り替える。この際、AD変換データDToutをDT[3]として得ておく。
続いて、S230にて、複数のテスト差分DT[1]、DT[2]、DT[3]を比較し、これらの比較結果に応じてバックゲートバイアスを変更するAD変換部10,20を選択する。
この処理では、複数のテスト差分DT[1]、DT[2]、DT[3]と0との比較結果、およびDT[2]とDT[3]との比較結果に応じて、セレクタ31(SEL1),32(SEL2)の出力を、DA変換器33からの出力とするか、電源DVDDとするかを設定する。すなわち、図6にて例示するように、複数のテスト差分DT[1]、DT[2]、DT[3]の比較結果に応じて、バックゲートバイアスVBB_Pが一意に特定されるマップを準備し、このマップに従ってセレクタ31,32の出力、つまり、バックゲートバイアスVBB_Pを設定する。この際、セレクタ31,32のうちの一方の出力については電源DVDDから変化しないように設定し、他方の出力をDA変換器33からの出力に変更するよう設定する。
なお、図6においては、設定の一例を示しているが、上記設定は第1AD変換部10および第2AD変換部20の出力特性に応じて任意に設定されうる。例えば、第1AD変換部10および第2AD変換部20においては、PチャネルトランジスタのバックゲートバイアスVBB_Pを変更すると、例えば図7に示すように出力特性が変化する。すなわち、入力VINの電圧が一定である場合にPチャネルトランジスタのバックゲートバイアスVBB_Pを変更すると、概ね一定の割合で出力DT(周波数)が変化し、また、PチャネルトランジスタのバックゲートバイアスVBB_Pを一定として入力VINの電圧を変更すると、入力VINの変化に概ね比例して、出力DTが変化する。
ただし、入力VINと出力DTとの関係は、完全に比例するとは限らない。例えば、図8に示すように、VBB_Pを1.8Vから変化させたときにおいて、VINが1.6Vのときと1.8Vのときとの出力を比較すると、VBB_Pをより低い値(1.7V)に設定したほうがVBB_Pをより高い値(1.9V)に設定したときよりも出力の変化率が小さく、出力が安定しているといえる。
よって、この場合、周波数が高いAD変換部の周波数を下げる補正を行うよりも、周波数が低いAD変換部の周波数を上げる補正を行うほうが安定した出力が得られるため、より安定した出力を得られるようにバックゲートバイアスを変更するAD変換部を選択するとよい。
このような特性に応じてS230の処理では、バックゲートバイアスを変更するAD変換部10,20を選択することになる。
続いてS240にて、S120と同様に、第1AD変換部10および第2AD変換部20の入力VINに、テスト電圧のうちのVoを印加するようセレクタ51,52,53を切り替える。このとき、セレクタ41を補正値計算部43側に切り替える。
続いてS250にて補正値の計算を行う。この処理では、選択されたAD変換部のバックゲートバイアス電圧を、テスト差分が0に近づくように変更する。すなわち、減算器42からの出力が0とするために、選択されたAD変換部のバックゲートバイアス電圧を変更する際の電圧変更量を演算により求め、この電圧変更量に応じた値をDA変換器に供給する値に加算または減算して出力する。電圧変更量は、例えば、出力差1当たりの単位電圧変更量を準備しておき、出力差に単位電圧変更量を乗じることで求められる。
続いて、S260にて、変更後の補正値に応じたAD変換データDToutを取得し、AD変換データDToutが0であるか否かを判定する。AD変換データDToutが0でなければ、S250の処理に戻る。また、AD変換データDToutが0であれば、前述のS140の処理に移行し、S140の処理が終了すると、補正処理を終了する。
[1−3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)上記のAD変換装置1は、複数の第1AD変換部10、第2AD変換部20と、補正部40と、を備える。複数の第1AD変換部10、第2AD変換部20の少なくとも1つは、バックゲートバイアス電圧を変更可能に構成された半導体回路を備える特定変換器である。
補正部40は、複数の第1AD変換部10、第2AD変換部20に対して差動信号に換えてテスト電圧を入力させ、テスト電圧が複数の第1AD変換部10、第2AD変換部20に入力されている際における複数の第1AD変換部10、第2AD変換部20による出力の差分を表すテスト差分を算出する。
そして、補正部40は、特定変換器に備えられた半導体回路におけるバックゲートバイアス電圧を、テスト差分が0に近づくように変更するように構成される。
このようなAD変換装置1によれば、バックゲートバイアス電圧を、テスト差分が0に近づくように変更するので、製造工程において高度な技術を要することなく、複数の第1AD変換部10、第2AD変換部20の特性が均一に近づくよう補正することができる。
(1b)上記のAD変換装置1において補正部40は、バックゲートバイアス電圧として、Pチャネルトランジスタにおけるバイアス電圧を変更する。
このようなAD変換装置1によれば、Nチャネルトランジスタにおけるバックゲートバイアス電圧を基準となるグランド電圧として、プラス側の電圧値を用いてPチャネルトランジスタにおけるバイアス電圧を管理することができる。
(1c)上記のAD変換装置1において補正部40は、バックゲートバイアス電圧として、Pチャネルトランジスタにおける電源電圧、または予め設定された電源補正電圧である電圧生成部30による出力、の何れかを選択して設定する。
このようなAD変換装置1によれば、電源電圧または電源補正電圧をバックゲートバイアス電圧として選択するので、バックゲートバイアス電圧を変更する構成を簡素化することができる。
(1d)上記のAD変換装置1において 複数の第1AD変換部10、第2AD変換部20は、それぞれ特定変換器とされる。補正部40は、複数のテスト電圧を順次入力させ、複数のテスト電圧が入力される度に、テスト差分を算出する。また、補正部40は、複数のテスト差分を比較し、複数のテスト差分の比較結果に応じて予め設定された特性変換器を選択する。そして、選択された特定変換器についてのバックゲートバイアス電圧を、テスト差分が0に近づくように変更する。
このようなAD変換装置1によれば、テスト差分の比較結果に応じてバックゲートバイアスを変更する特性変換器を選択することができる。よって、複数の第1AD変換部10、第2AD変換部20をより特性が安定するようにバックゲートバイアス電圧を変更することができる。
[2.第2実施形態]
[2−1.第1実施形態との相違点]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
前述した第1実施形態のAD変換装置1では、Pチャネルトランジスタにおけるバックゲートバイアス電圧を変更するよう構成した。これに対し、第2実施形態のAD変換装置2では、Nチャネルトランジスタにおけるバックゲートバイアス電圧も変更するよう構成した点で、第1実施形態と相違する。
すなわち、第2実施形態のAD変換装置2は、図9に示すように、第1AD変換部10および第2AD変換部20がVBB_Pに加えて、VBB_Nを入力するための端子を備える。そして、図10に示すように、第1AD変換部10および第2AD変換部20の遅延ユニットを構成するNチャネルトランジスタのバックゲートバイアスには、GNDRではなく、VBB_Nが印加される。
また、AD変換装置2においては、電圧生成部70を備える。電圧生成部70は、Pチャネルトランジスタにおけるバックゲートバイアス電圧を変更する前述の電圧生成部30と概ね同様の構成であり、VBB_Nを生成する。電圧生成部70は、図9に示すように、セレクタ71,72と、DA変換器73とを備える。
DA変換器73は、周知のデジタルアナログコンバータであり、補正部40にて設定されたデジタル値である補正値を入力し、この補正値に対応する補正電圧を出力する。セレクタ71,72は、補正部40からの指令に応じて、グランドDGNDおよびDA変換器73から出力された補正電圧のうちの一方を選択して出力する周知のスイッチである。セレクタ71からの出力は、第1AD変換部10の端子VBB_Nに入力され、セレクタ72からの出力は、第2AD変換部20の端子VBB_Nに入力される。
[2−2.処理]
第2実施形態においては、PチャネルトランジスタのバックゲートバイアスVBB_Pの特性に加えて、NチャネルトランジスタのバックゲートバイアスVBB_Nの特性も利用してキャリブレーションを行う。NチャネルトランジスタのバックゲートバイアスVBB_Nは、図11に示すように、バックゲートバイアスVBB_NがVBB_N=DGNDの状態から、VBB_N<DGNDとなるように変更すると、出力DTは減少し、VBB_NがVBB_P>DGNDとなるように変更すると、出力DTは増加する特性を有する。
この特性を利用して、補正処理では以下の処理を行う。すなわち、S110では、第1AD変換部10および第2AD変換部20のNチャネルトランジスタのバックゲートバイアスVBB_Nに、グランドDGNDを印加しておく。
そして、S230の処理では、PチャネルトランジスタおよびNチャネルトランジスタについて、それぞれ何れの電圧を印加するかを示すマップ、すなわち、図6に示すマップに対して、セレクタ71(SEL7),72(SEL8)を追記したものを準備しておき、このマップに従ってバックゲートバイアスVBB_Nを変更するAD変換部を設定する。
バックゲートバイアスは、VBB_PとVBB_Nとの少なくとも一方について変更するよう設定されていればよく、例えば、第1AD変換部10についてはVBB_Pを変更し、第2AD変換部20についてはVBB_Nを変更するよう設定してもよい。また、条件によっては、VBB_PやVBB_Nのみを変更するよう設定してもよい。
なお、このマップを作成するにあたっては、PチャネルトランジスタおよびNチャネルトランジスタについて、それぞれ周波数が高いAD変換部の周波数を下げる補正を行う場合と、周波数が低いAD変換部の周波数を上げる補正を行う場合との何れの場合に安定した出力が得られるかを実験的に求め、より安定した出力を得られるようにバックゲートバイアスを変更するAD変換部を選択するとよい。
また、S250にて補正値を計算する際には、目標とする出力の変化量を満たすように、VBB_PおよびVBB_Nを任意の比率で値を変更するよう設定すればよい。その他、補正値を計算する際には、結果的に出力DToutが0となればよく、任意の手法を採用することができる。
[2−3.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)に加え、以下の効果が得られる。
(2a)上記のAD変換装置2において補正部40は、Nチャネルトランジスタにおけるバックゲートバイアス電圧も変更する。
このようなAD変換装置2によれば、Nチャネルトランジスタにおけるバイアス電圧を用いて、第1AD変換部10および第2AD変換部20の特性が均一に近づくよう補正することができる。
[3.他の実施形態]
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(3a)上記実施形態では、第1AD変換部10および第2AD変換部20についてバックゲートバイアス電圧を変更可能な特定変換器としたが、これに限定されるものではない。例えば、バックゲートバイアス電圧を変更可能なAD変換器は少なくとも1つ備えられていればよい。
(3b)上記実施形態においては、第1AD変換部10および第2AD変換部20をTADとして構成し、このTADの特性を補正したが、上記のように特性を補正する処理は、TAD以外の一般的なAD変換器において採用してもよい。
(3c)上記実施形態においては、補正処理をハードウェアにて実現したが、補正処理は、ソフトウェアにて実現してもよい。ソフトウェアにて実現する場合には、補正値計算部43は、CPUと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ)と、を有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成されるとよい。この際、補正部40の各種機能は、CPUが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、補正部40を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
(3d)上記実施形態では、Pチャネル側のバックゲートバイアス電圧を変更するよう構成したが、Pチャネル側のバックゲートバイアス電圧を変更することなく、Nチャネル側のバックゲートバイアス電圧を変更する構成でもよい。
(3e)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
(3f)上述したAD変換装置1,2の他、当該AD変換装置1,2を構成要素とするシステム、当該AD変換装置1,2としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、AD変換方法など、種々の形態で本発明を実現することもできる。
[4]実施形態の構成と本発明の構成との対応関係
上記実施形態において第1AD変換部10、第2AD変換部20は本発明でいうAD変換器の一例に相当し、上記実施形態においてNAND111、INV112は本発明でいう半導体回路の一例に相当する。また、上記実施形態において補正部40が実行する処理のうちのS120、S210、S220の処理は本発明でいうテスト入力部の一例に相当し、上記実施形態においてS130の処理は本発明でいう差分算出部の一例に相当する。
また、上記実施形態においてS230、S250の処理は本発明でいうバイアス変更部の一例に相当し、上記実施形態においてS230の処理は本発明でいう変換器選択部の一例に相当する。
1,2…AD変換装置、10,20…AD変換部、30…電圧生成部、33…DA変換器、40…補正部、40…補正部、42…減算器、43…補正値計算部、44…セレクタ選択部、60…減算器、70…電圧生成部、73…DA変換器、111…CMOSナンドゲート、112…インバータ、114…カウンタ、115…ラッチ回路、116…パルスセレクタ、117…エンコーダ、118…信号処理回路、119…制御回路。

Claims (5)

  1. 差動信号を形成する二つの信号のいずれかそれぞれ入力される二つのAD変換器(10、20)を備え、前記二つのAD変換器による出力の差分を前記差動信号に対するAD変換値として出力するように構成されたAD変換装置(1)であって、
    前記二つのAD変換器の少なくとも1つは、バックゲートバイアス電圧を変更可能に構成された半導体回路(111、112)を備え、前記バックゲートバイアス電圧に応じて入出力間の変換特性が変化するように構成された特定変換器であり、
    当該AD変換装置は、
    前記二つのAD変換器に対して前記差動信号に換えてテスト電圧を入力させるように構成されたテスト入力部(S120、S210、S220)と、
    前記テスト電圧が前記二つのAD変換器に入力されている際における前記二つのAD変換器による出力の差分を表すテスト差分を算出するように構成された差分算出部(S130)と、
    前記特定変換器に備えられた半導体回路におけるバックゲートバイアス電圧を、前記テスト差分が0に近づくように変更するように構成されたバイアス変更部(S230、S250)と、
    を備えたAD変換装置。
  2. 請求項1に記載のAD変換装置において、
    前記バイアス変更部は、前記バックゲートバイアス電圧として、Pチャネルトランジスタにおけるバックゲートバイアス電圧を変更する
    ように構成されたAD変換装置。
  3. 請求項2に記載のAD変換装置であって、
    前記バイアス変更部は、前記バックゲートバイアス電圧として、Pチャネルトランジスタにおける電源電圧、または予め設定された電源補正電圧、の何れかを選択して設定する
    ように構成されたAD変換装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のAD変換装置において、
    前記バイアス変更部は、前記バックゲートバイアス電圧として、Nチャネルトランジスタにおけるバックゲートバイアス電圧を変更する
    ように構成されたAD変換装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のAD変換装置であって、
    前記二つのAD変換器は、いずれも前記特定変換器であり、
    前記テスト入力部は、複数のテスト電圧を順次入力させるように構成され、
    前記差分算出部は、前記複数のテスト電圧が入力される度に、前記テスト差分を算出するように構成され、
    前記AD変換装置は、
    複数のテスト差分を比較し、該複数のテスト差分の比較結果に応じて予め設定された特性変換器を選択する変換器選択部(S230)、をさらに備え、
    前記バイアス変更部は、選択された特定変換器についてのバックゲートバイアス電圧を、前記テスト差分が0に近づくように変更する
    ように構成されたAD変換装置。
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