JP6723851B2 - 振出竿用のトップガイド及び振出竿並びにガイドフレーム - Google Patents

振出竿用のトップガイド及び振出竿並びにガイドフレーム Download PDF

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Description

本発明は、振出竿に用いられるトップガイドと、それを備えた振出竿と、トップガイドのガイドフレームに関する。
釣糸を案内するための釣糸ガイドが釣竿の外側に装着された、いわゆる外ガイド方式の釣竿は、例えば磯竿等において多様されている。この釣糸ガイドには釣糸から大きな力が作用する。従って、釣糸ガイドには釣糸からの力に耐えうる強度が求められる。その一方、釣糸ガイドの重量は釣竿全体の重量に大きく影響を及ぼすことから軽量化も求められる。特に、最も穂先に装着されるトップガイドには、穂先の感度や調子に対する影響が大きいことから、必要な強度を確保しつつも軽さが求められる。
強度を確保するためにはガイドリングを保持するためのガイドフレームを金属製とすることが有利である。例えば、従来の金属製のトップガイドは、ガイドリングと、該ガイドリングを保持するための金属製のフレームとを備えている。更に、該フレームとは別体の金属製のパイプを備えている。該パイプは竿体に取り付けるためのものであって竿体が内側に挿入されて固定される。フレームは、薄い金属板を所定形状に打ち抜いた後に曲げ加工して形成されていて、ガイドリングを保持するリング状のリング保持部と、該リング保持部の竿体に近い部分である下端部から延びる連結片部と、リング保持部から後方に延びるブリッジ部とを備えている。そして、フレームの連結片部の先端部がパイプの前端開口部に挿入されてロウ付けにより接合され、ブリッジ部の後端部がパイプの外周面にロウ付けされる。
しかしながら、このような従来のトップガイドにあっては、フレームのブリッジ部とパイプとの接合部分やフレームの連結片部とパイプとの接合部分が腐食しやすく、経年変化によって強度が低下しやすいという問題点がある。また、それらの接合部分に釣糸が絡みやすいという問題点もある。更には、金属板からフレームが形成されていてそれとは別体のパイプとロウ付けされているため、強度を低下させることなく軽量化することは困難である。
そこで、本発明者は、ガイドフレームを鍛造により一体的に形成することを試みた。即ち、竿体に取り付けるための筒状の取付部と、ガイドリングを保持するためのリング保持部とを一体構成として、ガイドフレームを一つの部材として鍛造により形成した。ガイドフレームを鍛造品とすることにより、ガイドフレーム全体として極めて薄肉軽量化することができた。また、肉厚を容易に変化させることができるため、強度の必要な箇所は相対的に厚肉とする一方、それ以外の箇所については相対的に薄肉とすることができ、軽量化しつつも強度を確保できた。また、鍛造であるため、ロウ付け部分をなくすことができ、ロウ付け部における腐食やその部分において発生しやすい糸絡みも防止された。
しかしながら、ガイドフレームの取付部が極めて薄肉で小径であることから、振出式の釣竿、即ち、振出竿において、トップガイドの後側に二番ガイドとして移動ガイドを備えている構成では、穂先竿を二番竿(穂持ち竿)の内側に収納する際に、移動ガイドの竿挿入孔にトップガイドの取付部の後部が入り込む可能性がある。移動ガイドの竿挿入孔にトップガイドの取付部の後部が入り込んだ状態となると、トップガイドと移動ガイドとが互いに固着して食い付いた状態となり、トップガイドから移動ガイドが離れにくくなるおそれがある。
特開平9−131149号公報
それゆえに本発明は、振出竿の穂先竿に使用されるトップガイドと移動ガイドとの食い付きを防止することを課題とする。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであって、本発明に係るトップガイドは、振出竿の穂先竿の先端部に装着固定されるトップガイドであって、釣糸を案内するためのガイドリングと該ガイドリングを保持するための鍛造品であるガイドフレームとを備え、ガイドフレームは、竿体が挿入される竿挿入孔を有する筒状の取付部と、該取付部の前端部から径方向外側に一体的に延設され、ガイドリングが挿入固定されるリング装着孔を有する環状のリング保持部とを備え、取付部の後部の外周面における竿挿入孔の中心線からの距離が周方向に変化していることを特徴とする。尚、竿先側を前側とし、竿尻側を後側とする。
該構成のトップガイドにあっては、取付部の後部の外周面における竿挿入孔の中心線からの距離が周方向に変化している。一般的には、取付部の後部の外周面における竿挿入孔の中心線からの距離が周方向に変化することにより、取付部の後部の横断面形状は円形状ではなく非円形状となる。また、取付部の後部の外周面における竿挿入孔の中心線からの距離が周方向に変化することにより、それに対応して取付部の後部の肉厚も周方向に変化することになる。取付部の後部の外周面には、竿挿入孔の中心線からの距離が相対的に大きい部分と相対的に小さい部分とが形成される。竿挿入孔の中心線からの距離が相対的に大きい部分においては肉厚が相対的に厚く厚肉部となり、竿挿入孔の中心線からの距離が相対的に小さい部分においては肉厚が相対的に薄く薄肉部となる。このように取付部の後部の外周面における竿挿入孔の中心線からの距離が周方向に変化しているので、竿収納時に、トップガイドが前側から移動ガイドに接近しても、取付部の後部のうちの厚肉部が移動ガイドに当接する。そのためトップガイドの取付部の後部は移動ガイドの竿挿入孔に進入できない。尚、仮にトップガイドの取付部の後部が移動ガイドの竿挿入孔に僅かに進入できたとしても容易に離反できる。
特に、取付部の後部の外周面の全周のうちの一部にDカット面部が形成されていることが好ましい。Dカット面部が形成された箇所は、他の部分に比して薄肉となる。尚、Dカット面部は、取付部の他の周面部に比して周方向の曲率が小さい湾曲面部であってよく、曲率が0である平面部であってもよい。即ち、曲率が小さいことには曲率が0の場合も含まれる。また、湾曲面部は、外周面の他の周面部と同様に周方向に凸状に湾曲した凸状の湾曲面部であってもよいし、逆に周方向に凹状に湾曲した凹状の湾曲面部であってもよい。何れにしても、取付部の後部の外周面にDカット面部を形成すると、Dカット面部と他の周面部とで取付部の後部は横断面視非円形状となり、竿挿入孔の中心線からの距離を容易に変化させることができる。Dカット面部においては竿挿入孔の中心線からの距離が相対的に小さくなり、Dカット面部以外の周面部においては竿挿入孔の中心線からの距離が相対的に大きくなる。従って、Dカット面部以外の周面部において移動ガイドに当接することになる。また、Dカット面部を設けることで部分的に薄肉となるので、取付部を軽量化できる。
また更に、Dカット面部は、取付部の反リング側の部分に形成されていることが好ましい。尚、取付部の全周のうちガイドリングが装着されている側、即ち、リング保持部側をリング側とし、それとは180度反対側を反リング側とする。より詳細には、取付部の外周面の全周のうち、ガイドリングの中心線の位置を0度の位置としたとき、0度の位置がリング側であり、180度の位置が反リング側である。取付部のリング側にはリング保持部が一体的に形成されている一方、取付部の反リング側にはリング保持部が存在しない。従って、リング側に比して反リング側にはDカット面部を鍛造によって容易に形成することができる。また、反リング側にDカット面部が形成されていると、例えば、反リング側から90度位置ずれした位置にDカット面部が形成されている場合に比してトップガイドの反リング側の位置を容易に把握することができる。竿体には例えばプリプレグの巻き終わり部分が筋状部分となって存在することも多く、竿体が全周に亘って均一というわけではなく、全周のうち特定の方向に指向した指向性を有していることも多い。このように竿体が指向性を有している場合には、トップガイドを竿体の先端部に装着する際に、その竿体の指向性、向きを考慮してその向きとトップガイドの向きとを揃えるということも行われる。例えば、プリプレグの巻き終わり部分が、トップガイドの0度位置であるリング側の位置や180度位置である反リング側の位置となるように向きを揃えて装着されることがある。このように竿体とトップガイドの周方向の向きを揃える場合、トップガイドの取付部の反リング側にDカット面部が形成されていると、そのDカット面部を目印としてトップガイドの0度位置や180度位置に竿体の筋状部分を容易に合わせることができる。また、治具にトップガイドをセットする場合にもDカット面部を利用することでトップガイドの周方向の位置決めを容易に行うことができる。
更に、取付部の反リング側の部分とリング側の部分にそれぞれDカット面部が互いに対向するように形成されていることが好ましい。180度対向して二箇所にDカット面部が形成されることにより、トップガイドと移動ガイドとの固着がより一層防止でき、更なる軽量化にもなる。また、リング側の部分にもDカット面部が形成されていることで、竿体とトップガイドの周方向の向きを揃えることもより一層容易になり、治具を用いてトップガイドの周方向の位置決めを行うこともより一層容易になる。
また更に、反リング側のDカット面部は、取付部の軸線方向に長く直線状に延びた形状であり、該反リング側のDカット面部の軸線方向の長さは、リング側のDカット面部の軸線方向の長さよりも長いことが好ましい。該構成によれば目視によって竿体とトップガイドの向きを揃える際に、反リング側のDカット面部をメインの目印としリング側のDカット面部をサブの目印として、容易に向きを揃えることができる。また、治具を用いてトップガイドの周方向の位置決めを行う場合にもより一層容易になる。
また、本発明に係る振出竿は、上述のようなトップガイドが穂先竿の先端部に装着固定され、該穂先竿にはトップガイドよりも後側に移動ガイドが備えられ、該移動ガイドの竿挿入孔にトップガイドの取付部の後部が進入不可に構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る振出竿用のトップガイドのガイドフレームは、振出竿の穂先竿の先端部に装着固定されるトップガイドのガイドフレームであって、竿体が挿入される竿挿入孔を有する筒状の取付部と、該取付部の前端部から径方向外側に一体的に延設され、ガイドリングが挿入固定されるリング装着孔を有する環状のリング保持部とを備えた鍛造品であり、取付部の後部の外周面における竿挿入孔の中心線からの距離が周方向に変化していることを特徴とする。
以上のように、鍛造品であるガイドフレームの取付部の後部の外周面における竿挿入孔の中心線からの距離が周方向に変化しているので、トップガイドと移動ガイドとの食い付きを防止することができる。
本発明の一実施形態におけるトップガイドのガイドフレームを後方から竿体の軸線方向に沿って見た図。 図1のA−A断面図。 同ガイドフレームの斜視図。 同ガイドフレームをリング側から見た平面図。 同ガイドフレームを反リング側から見た底面図。 図2のB−B断面図。 図2のC−C拡大端面図。 同トップガイドの使用状態を示す平面側から見た要部断面図。 同トップガイドの使用状態を示す図7に対応した端面図。
以下、本発明の一実施形態に係るトップガイドについて図1〜図9を参酌しつつ説明する。本実施形態におけるトップガイドは、振出竿の穂先竿の先端部に装着されて使用されるものであって、釣糸を直接案内するためのガイドリング2と、該ガイドリング2を保持するためのガイドフレーム3とを備えている。尚、ガイドリング2は図1において二点鎖線で示しており、また、図8にはガイドリング2を実線で示している。
トップガイドは、穂先竿の竿体4の先端部に装着される。尚、竿体4の軸線方向を前後方向と称すると共に、竿先側を前側とし、竿尻側を後側とする。また、図4のようにリング側から見た平面視において竿体4の軸線方向と直交する方向を左右方向とする。竿体4の軸線方向(前後方向)は竿体4の中心線の方向であって、後述する竿挿入孔13の中心線51の方向である。
ガイドリング2は、図1に二点鎖線で示しているように例えば円形の環状である。但し、ガイドリング2の形状は任意であって楕円形や長円形等であってもよく、何れにしてもリング状(環状)である。本実施形態においてはガイドリング2が円形の場合について説明する。ガイドリング2は、例えばSiC(シリコンカーバイト)に代表されるセラミック等の耐摩耗性に優れた硬質材料からなり、釣糸が挿通する糸挿通孔を有しており、内周面を釣糸が摺動することで釣糸を直接案内する。
ガイドフレーム3は、ガイドリング2を装着するためのリング装着孔10を有している。ガイドリング2はリング装着孔10に挿入され、リング装着孔10の壁面に接着により固定される。リング装着孔10の壁面には、ガイドリング2の保持力を向上させるため、及び、接着剤の接着溜まりを確保するために、複数の凸部10aが形成されている。該凸部10aは、一定角度毎に形成されることが好ましい。リング装着孔10の壁面に凸部10aを周方向に間隔をおいて複数形成することにより、ガイドリング2の外周面を複数の凸部10aによって確実に保持することができる。また、凸部10aを設けることでリング装着孔10の壁面が周方向に凹凸形状となり、凸部10a同士の間の隙間を接着溜まりとすることができる。従って、確実にガイドリング2をガイドフレーム3に接着固定することができる。
ガイドフレーム3は、竿体4に取り付けるための筒状の取付部11と、該取付部11の前端部から径方向外側に延設され、リング装着孔10を有する環状のリング保持部12とを備えている。ガイドフレーム3は、金属製であって鍛造により一体的に形成されたものであって、一つの部材からなる。取付部11とリング保持部12は、別々に形成されたものではなく、鍛造によって一体的に形成されたものであって一つの部材として構成されている。ガイドフレーム3の材質は、種々の金属であってよく、例えば、ステンレスやチタン(純チタンやチタン合金)を例示できる。特に、軽量化にはチタンが有利であり、トップガイドに適している。
取付部11は、筒状であってその内側に竿体4が挿入される。即ち、取付部11は竿体4が挿入される竿挿入孔13を有している。該竿挿入孔13は少なくとも後端が開口しているものであればよいが、本実施形態においては前端も開口している。即ち、竿挿入孔13は貫通孔であってもよいし、前端が閉口した非貫通の孔であってもよい。また、竿挿入孔13はその直径に対して軸線方向の長さが長い。該竿挿入孔13に竿体4の先端部が後側から挿入されて接着により固定される。従って、竿挿入孔13の中心線51は竿体4の中心線と一致する。
取付部11の前端面11aは、竿挿入孔13の中心線51に対して直交した面であってもよいが、本実施形態では図2のように上側から下側に向けて斜め後方にカットされた傾斜面となっている。即ち、取付部11の前端面11aは、反リング側の部分が斜め後方に傾斜している。取付部11の後端面11bは竿挿入孔13の中心線51に対して直交した垂直面となっている。尚、取付部11の外周面の後端部には円弧状等の面取り部が形成されている。
尚、竿挿入孔13も鍛造によって同時形成されるが、鍛造によって形成した後に、後加工として竿挿入孔13の壁面にリーマ加工を施して高精度化することが好ましい。即ち、竿挿入孔13の壁面は鍛造面であってもよいが、切削面であってもよい。本実施形態のように竿挿入孔13を貫通孔とすると、竿挿入孔13の壁面を後加工することが容易になってその寸法精度を高めることができる。特に、材質がチタンの場合に好適である。但し、竿挿入孔13の後加工は任意であり、鍛造のままの状態であっても、竿挿入孔13が貫通孔であることにより、鍛造の精度が向上すると共に鍛造によって強度を確保しつつ薄肉化できる。
取付部11は筒状であるが、その後部は横断面視において円形状ではなく非円形状となっている。尚、横断面とは、取付部11の竿挿入孔13の軸線方向と直交する方向に切断したときの断面である。取付部11の外周面のうち反リング側の位置とリング側の位置の二箇所に互いに対向するようにしてDカット面部20,21が形成されている。図7のように取付部11の後部の外周面の全周のうちの二箇所にDカット面部20,21が形成されることにより、そのDカット面部20,21においては他の周面部22に比して薄肉となる。即ち、取付部11の後部の外周面にDカット面部20,21が形成されることにより、取付部11の後部の横断面形状は円形状ではなく非円形状となり、後部は相対的に厚肉となった厚肉部と相対的に薄肉となった薄肉部とを有することになる。また、取付部11の後部の外周面は、竿挿入孔13の中心線51からの距離が周方向に変化することになり、Dカット面部20,21においては、竿挿入孔13の中心線51からの距離が相対的に小さく、周面部22においては、竿挿入孔13の中心線51からの距離が相対的に大きくなる。
詳細には、反リング側のDカット面部20においては、その周方向の中央部20b(幅方向の中央部)において、竿挿入孔13の中心線51からの距離が最も小さくなり、そこから周方向に離れるほど距離は徐々に大きくなっていき、周方向の両端部20cにおいて距離は最も大きくなる。それに対応して、反リング側のDカット面部20においては、その周方向の中央部20bにおいて最も薄肉であり、そこから周方向に離れるほど肉厚は徐々に厚くなっていき、周方向の両端部20cにおいて最も厚肉となる。尚、反リング側のDカット面部20の周方向の両端部20cは、反リング側のDカット面部20と周面部22との境界部分となる。
また、リング側のDカット面部21においても同様に、その周方向の中央部21b(幅方向の中央部)において、竿挿入孔13の中心線51からの距離が最も小さくなり、そこから周方向に離れるほど距離は徐々に大きくなっていき、周方向の両端部21cにおいて距離は最も大きくなる。肉厚の周方向の変化も反リング側と同様であって、リング側のDカット面部21において、その周方向の中央部21bが最も薄肉であって、そこから周方向に離れるほど肉厚は徐々に厚くなっていき、周方向の両端部21cが最も厚肉となっている。尚、リング側のDカット面部21の周方向の両端部21cは、リング側のDカット面部21と周面部22との境界部分となる。
尚、竿挿入孔13の中心線51からの距離は、反リング側のDカット面部20の周方向の中央部20bとリング側のDカット面部21の周方向の中央部21bとで同じである。従って、反リング側のDカット面部20の周方向の中央部20aにおける肉厚D1と、リング側のDカット面部21の周方向の中央部21aにおける肉厚D1とは、同一である。
周面部22においては、竿挿入孔13の中心線51からの距離が一定であってもよいが、本実施形態では、反リング側よりもリング側の方が若干大きくなっており、反リング側からリング側に向けて徐々に距離が大きくなっている。即ち、竿挿入孔13の中心線51からの距離は、反リング側のDカット面部20の周方向の両端部20cから、リング側のDカット面部21の周方向の両端部21cに向かって徐々に大きくなっており、全周のうち、リング側のDカット面部21の周方向の両端部21cにおいて最も距離が大きい最大値をとる。周面部22における肉厚も一定であってもよいが、反リング側よりもリング側の方が若干厚くなっている。
反リング側のDカット面部20は図3及び図5のように取付部11の反リング側の部分の略全長に亘って形成されている。尚、図3等においてDカット面部20,21の箇所には多数のドットを付して示している。反リング側のDカット面部20は、細幅であって、取付部11の軸線方向に沿って長い形状であって、しかも、取付部11の軸線方向に沿って直線状に延びている。従って、反リング側のDカット面部20は、図5のようにそれを正面から見た正面視において取付部11の軸線方向に長い長方形状となっている。反リング側のDカット面部20は取付部11の後端部まで延びている。また、反リング側のDカット面部20は、図2のように取付部11の軸線方向と平行な面であって且つ、図7のように略平面状であるが、僅かに周方向に沿って外側に湾曲した凸状の湾曲面部となっている。但し、その周方向の曲率は、取付部11の外周面の他の周面部22の曲率よりも小さく、その曲率の絶対値は非常に小さいものであって、従って、ほとんど平面と変わらないものとなっている。
一方、リング側のDカット面部21は、図4のように、取付部11の後部のみに形成されており、取付部11の後端部まで延びている。該リング側のDカット面部21は、取付部11の軸線方向に沿って長い形状であるが、反リング側のDカット面部20に比して、取付部11の軸線方向に沿った長さは短い。従って、リング側のDカット面部21は、図4のようにそれを正面から見た正面視においては、取付部11の軸線方向に若干長い長方形状となっている。尚、リング側のDカット面部21の左右方向の寸法である幅は、反リング側のDカット面部20の幅よりも広い。反リング側のDカット面部20とリング側のDカット面部21は、何れも、取付部11の後端部から前側に向けて延びているが、取付部11の後端部からの長さは反リング側のDカット面部20の方が長く、リング側のDカット面部21の方が短い。また、リング側のDカット面部21も反リング側のDカット面部20と同様に取付部11の軸線方向と平行な面であるが、図7のように、周方向に沿って内側に凹むように湾曲した凹状の湾曲面部となっている。
図2は図1のA−A断面図であるが、その断面は、リング装着孔10の中心線50と竿挿入孔13の中心線51とを通る平面で切断した断面である。図2に、反リング側のDカット面部20の軸線方向の形成領域を符号20aで示し、リング側のDカット面部21の軸線方向の形成領域を符号21aで示している。取付部11の肉厚は全体として薄肉である。取付部11の全周のうちリング側の部分の肉厚は、前端部において最も厚く(D3)、全体として後側に向けて減少している。取付部11の後部にはリング側のDカット面部21が形成されているので、そのリング側のDカット面部21が形成された長さ領域21aはその前側の領域に比して一段薄肉となっている(D1)。一方、取付部11の全周のうち反リング側の部分の肉厚は、全長に亘って略一定(D1)であって、後部においてはリング側の部分の肉厚と同じであるが、前部においてはリング側の部分の肉厚D3よりも薄い。
リング保持部12は、取付部11の前端部から径方向外側に向けて立ち上がるようにして形成されている。リング保持部12は、取付部11に対して直角に立ち上がっており、従って、ガイドリング2の中心線、リング装着孔10の中心線50、竿体4の中心線、及び竿挿入孔13の中心線51は互いに平行となっている。リング保持部12は環状であって、取付部11の前端部を全周のうちの一部として径方向外側に向けて周回するように延設されている。従って、リング保持部12の全周のうちの一部が取付部11の前端部を構成し、逆に、取付部11の前端部がリング保持部12の全周のうちの一部を構成している。
リング保持部12と取付部11との境界部分には、取付部11よりも肉厚の厚い厚肉部14を備えている。図6のように、リング保持部12の取付部11側の基端部の左右両側には、それぞれリング保持部12の他の部分(例えば頂上部、肉厚D2)よりも径方向の肉厚が厚い厚肉部14が形成されている。
また、リング保持部12の後面と取付部11の外周面との間を面で連結するように板状の補強壁部15が左右一対形成されている。具体的には、リング保持部12の後面の左右両側部と取付部11の外周面との間に補強壁部15が形成されている。該補強壁部15は、リング保持部12の全周のうち、リング装着孔10の中心線50よりも上側の箇所から取付部11に至るまでの角度範囲に亘って形成されている。補強壁部15は、リング保持部12の後面から後方に向けて延びており、補強壁部15の上縁15aはリング保持部12の後面から取付部11に向けて斜め下方に傾斜して延びている。補強壁部15の上縁15aは後方且つ下方傾斜であることが好ましく、直線状であってもよいが、本実施形態では下側凸の弧を描くように曲線を描きつつ延びている。また、補強壁部15は、環状であるリング保持部12の取付部11側の領域が部分的に後方に延長されたものである。このように厚肉部14と補強壁部15とが一体となってリング保持部12と取付部11との境界部分を補強している。
以上のように構成されたガイドフレーム3を備えたトップガイドは、穂先竿の竿体4の先端部に装着される。取付部11の後部の外周面のうちリング側と反リング側の二箇所に180度対向してDカット面部20,21が形成されていて、この二箇所のDカット面部20,21によって取付部11の後部の横断面形状が非円形状となっているので、竿収納時に二番竿の内側に穂先竿を収納する際に、図8及び図9のようにトップガイドの取付部11の後部が移動ガイド60に当接して止まる。即ち、トップガイドの取付部11の後部が移動ガイド60の竿挿入孔61に進入することがない。詳細には、取付部11の後部のうち周面部22の箇所がストッパーとなって移動ガイド60に当接し、それによってトップガイドの移動ガイド60の竿挿入孔61への進入が阻止されることになる。そのため、次に振出竿を使用しようとして穂先竿を二番竿から引き出す際に、トップガイドから移動ガイド60がスムーズに離反し、移動ガイド60を後側に素早くスムーズに移動させて所定位置に固定することができる。このようにDカット面部20,21を形成することにより、トップガイドと移動ガイド60との食い付きを確実に防止でき、トップガイドと移動ガイド60との間の固着や塩がみの発生を防止できる。また、取付部11は全体として薄肉軽量化されているものの、Dカット面部20,21によって更に取付部11を軽量化することができる。
また、取付部11の後部の外周面にDカット面部20,21が二箇所形成されているので、一箇所である構成に比して、より一層軽量化できる。また更に、取付部11の後部を全周に亘って厚肉とするのではなく、Dカット面部20,21がリング側と反リング側の二箇所に形成されているので、取付部11の後端部における竿体4との間の段差をその二箇所において小さくすることができ、取付部11の後端部における糸絡みの発生を防止することができる。
また、取付部11の反リング側にDカット面部20が形成されているので、トップガイドの反リング側の中心位置を容易に把握することができる。そのためトップガイドを竿体4の先端部に装着する際に、その竿体4とトップガイドの向きを目視によって容易に揃えることができる。また、取付部11のリング側にもDカット面部21が形成されているので、目視によるトップガイドと竿体4との周方向の位相合わせがより一層容易になる。更に、治具にトップガイドをセットする場合にも二箇所のDカット面部20,21を利用することでトップガイドの周方向の位置決めを容易に行うことができる。
特に、反リング側のDカット面部20が細幅であって取付部11の軸線方向に沿って直線状に延びているので、目視によって竿体4とトップガイドの向きを容易に揃えやすい。また、反リング側のDカット面部20をメインの目印とし、リング側のDカット面部21をサブの目印とすることができるので、トップガイドと竿体4との周方向の位置を容易に合わせることができる。
2 ガイドリング
3 ガイドフレーム
4 竿体
10 リング装着孔
10a 凸部
11 取付部
11a 前端面
11b 後端面
12 リング保持部
13 竿挿入孔
14 厚肉部
15 補強壁部
15a 上縁
20 反リング側のDカット面部
20a 反リング側のDカット面部の長さ領域
20b 周方向の中央部
20c 周方向の端部
21 リング側のDカット面部
21a リング側のDカット面部の長さ領域
21b 周方向の中央部
21c 周方向の端部
22 周面部
50 リング装着孔の中心線
51 竿挿入孔の中心線
60 移動ガイド
61 竿挿入孔

Claims (7)

  1. 振出竿の穂先竿における竿体の先端部に装着固定されるトップガイドであって、
    釣糸を案内するためのガイドリングと、前記ガイドリングを保持するための鍛造品であるガイドフレームとを備え、
    前記ガイドフレームは、前記竿体が挿入される断面円形の竿挿入孔を有する筒状の取付部と、前記取付部の前端部から径方向外側に一体的に延設され、前記ガイドリングが挿入固定されるリング装着孔を有する環状のリング保持部とを備え、
    前記取付部の後部には、前記取付部の後端部まで軸線方向に延びると共に径方向の肉厚が薄い薄肉部と、前記取付部の後端部まで軸線方向に延びると共に径方向の肉厚が厚い厚肉部とが設けられている、振出竿用のトップガイド。
  2. 前記取付部の後部の外周面にDカット面部が形成され、前記Dカット面部の周方向の中央部が前記薄肉部であり、前記Dカット面部の周方向の両端部が前記厚肉部である、請求項1記載の振出竿用のトップガイド。
  3. 前記Dカット面部は、前記取付部の反リング側の部分に形成されている請求項2記載の振出竿用のトップガイド。
  4. 前記取付部の後部の外周面に、第1及び第2Dカット面部が互いに対向するように設けられ、前記第1Dカット面部は、前記取付部の反リング側の部分に位置し、前記第2Dカット面部は、前記取付部のリング側の部分に位置している、請求項3記載の振出竿用のトップガイド。
  5. 前記第1Dカット面部における前記取付部の軸線方向の長さは、前記第2Dカット面部における前記取付部の軸線方向の長さよりも長い請求項4記載の振出竿用のトップガイド。
  6. 穂先竿と、前記穂先竿の後側に位置する二番竿とを備えた振出竿であって、
    前記穂先竿は、断面円形の竿体と、前記竿体の先端部に装着固定された請求項1乃至5の何れかに記載のトップガイドと、前記トップガイドよりも後側に位置し、断面円形の竿挿入孔を有する移動ガイドと、を備え、
    前記穂先竿が前記二番竿に収納される際に、前記トップガイドの前記厚肉部が前記移動ガイドに当接することにより、前記移動ガイドの前記竿挿入孔に前記トップガイドが進入することが阻止される、振出竿。
  7. 振出竿の穂先竿における竿体の先端部に装着固定されるトップガイドのガイドフレームであって、
    前記竿体が挿入される竿挿入孔を有する筒状の取付部と、前記取付部の前端部から径方向外側に一体的に延設され、ガイドリングが挿入固定されるリング装着孔を有する環状のリング保持部とを備えた鍛造品であり、
    前記取付部の後部には、前記取付部の後端部まで軸線方向に延びると共に径方向の肉厚が薄い薄肉部と、前記取付部の後端部まで軸線方向に延びると共に径方向の肉厚が厚い厚肉部とが設けられている、振出竿用のトップガイドのガイドフレーム。
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