JP6723745B2 - 環状オレフィン系樹脂組成物フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、環状オレフィン系樹脂にエラストマー等を添加分散させた環状オレフィン系樹脂組成物フィルムに関する。
環状オレフィン系樹脂は、その主鎖に環状のオレフィン骨格を持った非晶性で熱可塑性のオレフィン系樹脂であり、優れた光学特性(透明性、低複屈折性)を持ち、低吸水性とそれに基づく寸法安定性、高防湿性といった、優れた性能を有する。そのため、環状オレフィン系樹脂を用いたフィルムまたはシートは、各種光学用途、例えば位相差フィルム、偏光板保護フィルム、光拡散板等や、防湿包装用途、例えば医薬品包装、食品包装等への展開が期待されている。
環状オレフィン系樹脂を用いたフィルムは、靭性に劣るため、ハードセグメントとソフトセグメントとを有するエラストマー等を添加分散することにより、靱性を改善することが知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特開2004−156048号公報 特開平11−21413号公報 特開平7−258504号公報 特開2005−272711号公報
しかしながら、エラストマーは、環境変化でセグメントが相変化し、環境を常温に戻しても元の状態に戻らない。そのため、ヘイズ変化により、環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの環境保存性が悪化してしまう。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、環境保存性及び靱性が良好な環状オレフィン系樹脂組成物フィルムを提供する。
本件発明者らは、環状オレフィン系樹脂に対して特定のメルトフローレートを有するスチレン系エラストマーを特定の形状で特定の量添加することにより、優れた靱性を保ったまま、環境保存性を良好にできることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る環状オレフィン系樹脂組成物フィルムは、環状オレフィン系樹脂と、スチレン系エラストマーとを含有し、スチレン系エラストマーは、ISO1133に準拠し、230℃、2.16kgfの条件で測定されたメルトフローレートが、4.5g/10min以下であり、スチレン系エラストマーは、環状オレフィン系樹脂に5〜35wt%分散されてなり、スチレン系エラストマーは、長軸分散径が0.1〜0.8μmの範囲であり、スチレン系エラストマーは、長軸分散径と短軸分散径との比(長軸分散径/短軸分散径)が3〜16の範囲である。
また、本発明に係る環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの製造方法は、環状オレフィン系樹脂と、ISO1133に準拠し、230℃、2.16kgfの条件で測定されたメルトフローレートが4.5g/10min以下であるスチレン系エラストマーとを含有する環状オレフィン系樹脂組成物を210℃〜300℃の範囲の温度で溶融し、溶融した環状オレフィン系樹脂組成物を押出法により、フィルム状に押し出し、スチレン系エラストマーが、環状オレフィン系樹脂に5〜35wt%分散されてなり、スチレン系エラストマーの長軸分散径が0.1〜0.8μmの範囲であり、スチレン系エラストマーの長軸分散径とスチレン系エラストマーの短軸分散径との比(長軸分散径/短軸分散径)が3〜16の範囲である環状オレフィン系樹脂組成物フィルムを得る。
本発明によれば、スチレン系エラストマーのメルトフローレートが4.5g/10min以下であり、スチレン系エラストマーが環状オレフィン系樹脂に5〜35wt%分散されてなり、スチレン系エラストマーの長軸分散径が0.1〜0.8μmの範囲であり、スチレン系エラストマーの長軸分散径と短軸分散径との比が3〜16の範囲であることにより、環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの環境保存性及び靱性を良好にすることができる。
図1は、本実施の形態に係る環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの概略を示す斜視図である。 図2は、短軸分散径の測定方法の一例を説明するためのフィルムの断面写真である。 図3は、フィルム製造装置の一構成例を示す模式図である。 図4は、ロール状に巻回されたロールフィルムの構成例を示す斜視図である。 図5A及び図5Bは、透明導電性フィルムの一例を示す断面図であり、図5C及び図5Dは、モスアイ形状の構造体を設けた透明導電性フィルムの一例を示す断面図である。 図6は、タッチパネルの一構成例を示す概略断面図である。 図7は、電子機器としてテレビ装置の例を示す外観図である。 図8A及び図8Bは、電子機器としてデジタルカメラの例を示す外観図である。 図9は、電子機器としてノート型パーソナルコンピュータの例を示す外観図である。 図10は、電子機器としてビデオカメラの例を示す外観図である。 図11は、電子機器として携帯電話の一例を示す外観図である。 図12は、電子機器としてタブレット型コンピュータの一例を示す外観図である。
以下、本発明の実施の形態(本実施の形態)について、図面を参照しながら下記順序にて詳細に説明する。
1.環状オレフィン系樹脂組成物フィルム
2.環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの製造方法
3.電子機器への適用例
4.実施例
<1.環状オレフィン系樹脂組成物フィルム>
本実施の形態に係る環状オレフィン系樹脂組成物フィルム(以下、単に「フィルム」とも言う)は、環状オレフィン系樹脂と、スチレン系エラストマーとを含有し、スチレン系エラストマーは、ISO1133に準拠し、230℃、2.16kgfの条件で測定されたメルトフローレートが4.5g/10min以下であり、スチレン系エラストマーが、環状オレフィン系樹脂に5〜35wt%分散されてなり、スチレン系エラストマーは、長軸分散径が0.1〜0.8μmの範囲であり、スチレン系エラストマーは、長軸分散径と短軸分散径との比(長軸分散径/短軸分散径)が3〜16の範囲である。このような構成とすることにより、フィルムの環境保存性及び靱性を良好にすることができる。
図1は、本実施の形態に係る環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの概略を示す断面斜視図である。環状オレフィン系樹脂組成物フィルムは、例えば短形状のフィルム又はシートであり、幅方向(TD:Transverse Direction)であるX軸方向と、長さ方向(MD:Machine Direction)であるY軸方向と、厚さ方向であるZ軸方向とを有する。環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの厚さZは、例えば0.1μm〜2mmとすることができ、1μm〜1mmとすることもできる。
環状オレフィン系樹脂組成物フィルムは、環状オレフィン系樹脂11からなるマトリックス(海相)中に、スチレン系エラストマー12からなる分散相(島相)が分散している。分散相は、例えば、押出成型によりMD方向に形状異方性を持って分散し、MD方向に長軸を有し、TD方向に短軸を有する。
環状オレフィン系樹脂組成物フィルムは、分散相の形状異方性から、通常、機械的異方性を有する。特に、環状オレフィン系樹脂組成物フィルムは、エラストマーの分散形状がMD方向に長軸を有しTD方向に短軸を有する場合、相対的にTD方向の靭性(TD方向の引裂き強度、すなわち、MD方向に引っ張りTD方向に裂けるときの引裂き強度)が強くなる。特に、環状オレフィン系樹脂組成物フィルムのTD方向は、フィルムの製造工程において相対的にテンションのかからない方向である。そのため、環状オレフィン系樹脂組成物フィルムは、走行中に例えばMD方向にシワ等が入りやすい。フィルムにシワが入ってしまった場合、靭性が劣ると判断されてしまう恐れがある。そのため、フィルムは、TD方向により強い靭性が求められる。
環状オレフィン系樹脂組成物フィルムは、環状オレフィン系樹脂11と、スチレン系エラストマー12とを含有し、スチレン系エラストマー12が、環状オレフィン系樹脂12に5〜35wt%分散されている。すなわち、環状オレフィン系樹脂11とスチレン系エラストマー12との質量比(環状オレフィン系樹脂/スチレン系エラストマー)は、95/5〜65/35(両者の合計は100質量%)である。特に、環状オレフィン系樹脂11とスチレン系エラストマー12との質量比(環状オレフィン系樹脂/スチレン系エラストマー)は、93/7〜80/20であることがより好ましい。環状オレフィン系樹脂11に対するスチレン系エラストマー12の量を5wt%以上とすることにより、十分な靭性が得られる。また、環状オレフィン系樹脂11に対するスチレン系エラストマー12の量を35wt%以下とすることにより、環境保全性を良好にすることができる。
スチレン系エラストマーの長軸分散径は、0.1〜0.8μmの範囲であり、0.3〜0.6μmであることが好ましい。スチレン系エラストマーの長軸分散径が0.8μm以下であることにより、環境保存下において、スチレン系エラストマーの相変化により、スチレン系エラストマーと環状オレフィン系樹脂との間に隙間が発生することを防止することができ、これにより、スチレン系エラストマー自体の屈折率が変化することを抑制でき、結果として、フィルム全体のヘイズが大きく変化してしまうことを防止することができ、例えば低温及び/又は高温環境保存後のヘイズ上昇を抑制することができる。また、長軸分散径が0.1μm以上であることにより、フィルムの靭性を良好にすることができる。
スチレン系エラストマーの長軸分散径と短軸分散径との比(長軸分散径/短軸分散径)は、3〜16の範囲であり、6〜12の範囲であることがより好ましい。スチレン系エラストマーの長軸分散径と短軸分散径との比が3以上であることにより、フィルムの靭性を良好にすることができる。また、スチレン系エラストマーの長軸分散径と短軸分散径との比が16以下であることにより、フィルム全体のヘイズが大きく変化してしまうことを防止することができ、例えば低温及び/又は高温環境保存後のヘイズ上昇を抑制することができる。
スチレン系エラストマーの短軸分散径は、上述したスチレン系エラストマーの長軸分散径、及びスチレン系エラストマーの長軸分散径と短軸分散径との比を満たす範囲で適宜選択することができる。例えば、スチレン系エラストマーの短軸分散径は、2μm以下とすることができ、0.01〜0.3μmとすることもできる。
なお、本願明細書において、スチレン系エラストマーの長軸分散径とは、スチレン系エラストマー12からなる分散相のMD方向の大きさを意味する。また、スチレン系エラストマーの短軸分散径とは、スチレン系エラストマー12からなる分散相のTD方向の大きさを意味する。
スチレン系エラストマーの短軸分散径は、次のように測定することができる。先ず、環状オレフィン系樹脂組成物フィルムのTD−厚み(Z軸)断面、すなわちA−A’断面を切断する。そして、図2に示すようにフィルム断面を拡大観察し、フィルム断面中央の所定範囲の各分散相の短軸を計測し、計測した短軸の平均値を短軸分散径とする。また、各分散径が小さい場合、フィルムに対してオスミウム染色を施した後、切断することが好ましい。また、スチレン系エラストマーの長軸分散径は、次のように測定することができる。先ず、図1に示す環状オレフィン系樹脂組成物フィルムのMD−厚み(Z軸)断面、すなわちB−B’断面を切断する。そして、フィルム断面を拡大観察し、フィルム断面中央の所定範囲の各分散相の長軸を計測し、計測した長軸の平均値を長軸分散径とする。また、各分散径が小さい場合、フィルムに対してオスミウム染色を施した後、切断することが好ましい。
以下、環状オレフィン系樹脂及びスチレン系エラストマーについて、詳細に説明する。
[環状オレフィン系樹脂]
環状オレフィン系樹脂は、主鎖が炭素−炭素結合からなり、主鎖の少なくとも一部に環状炭化水素構造を有する高分子化合物である。この環状炭化水素構造は、ノルボルネンやテトラシクロドデセンに代表されるような、環状炭化水素構造中に少なくとも一つのオレフィン性二重結合を有する化合物(環状オレフィン)を単量体として用いることで導入することができる。
環状オレフィン系樹脂は、環状オレフィンの付加(共)重合体又はその水素添加物(1)、環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物(2)、環状オレフィンの開環(共)重合体又はその水素添加物(3)に分類される。
環状オレフィンの具体例としては、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン;シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等の1環の環状オレフィン;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン等の2環の環状オレフィン;
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン;トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,7−ジエン若しくはトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,8−ジエン又はこれらの部分水素添加物(又はシクロペンタジエンとシクロヘキセンの付加物)であるトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン;5−シクロペンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキセニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンといった3環の環状オレフィン;
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(単にテトラシクロドデセンともいう)、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ビニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンといった4環の環状オレフィン;
8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−フェニル−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン;テトラシクロ[7.4.13,6.01,9.02,7]テトラデカ−4,9,11,13−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)、テトラシクロ[8.4.14,7.01,10.03,8]ペンタデカ−5,10,12,14−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−へキサヒドロアントラセンともいう);ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、ペンタシクロ[7.4.0.02,7.13,6.110,13]−4−ペンタデセン;ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイコセン、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.03,8.14,7.012,17.113,l6]−14−エイコセン;シクロペンタジエンの4量体などの多環の環状オレフィンが挙げられる。これらの環状オレフィンは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
環状オレフィンと共重合可能なα−オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−へキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−へキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜8のα−オレフィンなどが挙げられる。これらのα−オレフィンは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのα−オレフィンは、環状オレフィンに対して、5〜200質量%の範囲で含有させることができる。
環状オレフィン、又は環状オレフィンとα−オレフィンとの重合方法、及び得られた重合体への水素添加方法は、公知の方法に従って行うことができる。
環状オレフィン系樹脂として、本実施の形態では、エチレンとノルボルネンの付加共重合体が好ましく用いられる。
環状オレフィン系樹脂の構造は、特に限定されず、鎖状、分岐状、架橋状のいずれであってもよく、直鎖状が好ましい。
環状オレフィン系樹脂の分子量は、GPC法による数平均分子量が5,000〜300,000であることが好ましく、10,000〜150,000であることがより好ましく、15,000〜100,000であることがさらに好ましい。数平均分子量が低すぎると機械的強度が低下し、大きすぎると成形性が悪くなる。
また、環状オレフィン系樹脂には、上述の環状オレフィン系樹脂(1)〜(3)に極性基を有する不飽和化合物(u)をグラフト及び/又は共重合したもの(4)を含めることができる。極性基としては、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、アミド基、エステル基、ヒドロキシル基などを用いることができる。環状オレフィン系樹脂(1)〜(4)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記不飽和化合物(u)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜10)エステル、マレイン酸アルキル(炭素数1〜10)エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。
極性基を有する不飽和化合物(u)をグラフト及び/又は共重合した変性環状オレフィン系樹脂(4)を用いることにより、金属や極性樹脂との親和性をより高めることができるので、蒸着、スパッタ、コーティング、接着等、各種二次加工の強度を高めることができ、二次加工が必要な場合に特に好適である。上記極性基の含有量は、環状オレフィン系樹脂1kg当り0〜1molであることが好ましい。これにより、環状オレフィン系樹脂の吸水率が高くなりすぎないようにすることができる。
[スチレン系エラストマー]
スチレン系エラストマーは、ISO1133に準拠し、230℃、2.16kgfの条件で測定されたメルトフローレートが、4.5g/10min以下である。これにより、スチレン系エラストマーの分子量が小さくなりすぎることを抑制し、低温及び/又は高温の環境保存下においてスチレン系エラストマー自体が相変化を起こすことを抑制でき、スチレン系エラストマーと環状オレフィン系樹脂との間に隙間が発生しにくくなり、スチレン系エラストマー自体の屈折率が大きく変化するのを抑制できる。結果として、フィルム全体のヘイズが大きく変化してしまうことを防止することができる。
また、スチレン系エラストマーのメルトフローレートは、0.8g/10min以上が好ましく、1.0g/10min以上がより好ましく、1.8g/10min以上がさらに好ましい。これにより、スチレン系エラストマーの分子量が大きくなりすぎることを抑制し、スチレン系エラストマー部分の流動性が悪くなるのをより効果的に抑制することができ、フィルムの表面粗度が悪化することを抑制することができる。また、低温及び/又は高温の環境保存下においてスチレン系エラストマー自体の熱収縮が大きくなることを抑制して、フィルム全体のヘイズが大きく変化してしまうことを防止することができる。
スチレン系エラストマーの分子量は、GPC法による数平均分子量が5,000〜300,000であることが好ましく、10,000〜150,000であることがより好ましく、20,000〜100,000であることがさらに好ましい。数平均分子量が低すぎると機械的強度が低下し、大きすぎると成形性が悪くなる。
スチレン系エラストマーは、スチレンとブタジエンもしくはイソプレン等の共役ジエンの共重合体、及び/又は、その水素添加物である。スチレン系エラストマーは、スチレンをハードセグメント、共役ジエンをソフトセグメントとしたブロック共重合体であり、加硫工程が不要であり、好適に用いられる。また、上記水素添加物は、熱安定性が高く、さらに好適である。
スチレン系エラストマーの例としては、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/プロピレン/スチレンブロック共重合体、スチレン/ブタジエンブロック共重合体などが挙げられる。
また、水素添加により共役ジエン成分の二重結合をなくした、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/プロピレン/スチレンブロック共重合体、スチレン/ブタジエンブロック共重合体(水素添加されたスチレン系エラストマーともいう。)などを用いてもよい。
スチレン系エラストマーの構造には、特に制限はなく、鎖状でも、分岐状でも、架橋状でもよいが、好ましくは直鎖状である。
スチレン系エラストマーとしては、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/プロピレン/スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン/ブタジエンブロック共重合体からなる群より選ばれる1種以上のスチレン系エラストマーが好ましく、水素添加スチレン/ブタジエンブロック共重合体がより好ましい。水素添加スチレン/ブタジエンブロック共重合体を用いることにより、環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの環境保存性及び靱性をより良好にすることができる。水素添加スチレン/ブタジエンブロック共重合体は、環状オレフィン系樹脂との相溶性を良好にする観点から、スチレンに対するブタジエンの比率が10〜90%の範囲であることが好ましい。
環状オレフィン系樹脂組成物は、環状オレフィン系樹脂、及びスチレン系エラストマーの他に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて各種配合剤を含有してもよい。各種配合剤としては、熱可塑性樹脂材料で通常用いられるもの、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、染料や顔料などの着色剤、近赤外線吸収剤、蛍光増白剤などの配合剤、充填剤等が挙げられる。
本実施の形態に係る環状オレフィン系樹脂組成物フィルムによれば、TD方向の引裂き強度を65N/mm超とすることができ、100N/mm以上とすることもでき、120N/mm以上とすることもできる。フィルムのTD方向の引裂き強度が65N/mmを超えることにより、フィルムの製造時やフィルムの使用時におけるフィルムの破壊をより確実に防止することができる。
また、本実施の形態に係る環状オレフィン系樹脂組成物フィルムによれば、初期ヘイズに対する、低温及び/又は高温環境保存後のヘイズ上昇を2.0%以下とすることができ、1.0%以下とすることもできる。ヘイズ上昇を2.0%以下とすることにより、初期設定したフィルムの特性から逸脱することを抑制することができ、目的とするフィルム特性をより確実に得ることができる。
<2.環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの製造方法>
本実施の形態に係る環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの製造方法は、環状オレフィン系樹脂と、ISO1133に準拠し、230℃、2.16kgfの条件で測定されたメルトフローレートが4.5g/10min以下であるスチレン系エラストマーとを含有する環状オレフィン系樹脂組成物を210℃〜300℃の範囲の温度で溶融し、溶融した環状オレフィン系樹脂組成物を押出法により、フィルム状に押し出し、スチレン系エラストマーが環状オレフィン系樹脂に5〜35wt%分散されてなり、スチレン系エラストマーの長軸分散径が0.1〜0.8μmの範囲であり、スチレン系エラストマーの長軸分散径とスチレン系エラストマーの短軸分散径との比が3〜16の範囲である環状オレフィン系樹脂組成物フィルムを得る。環状オレフィン系樹脂組成物フィルムは、無延伸のものでも、一軸延伸のものでも、二軸延伸のものでもよい。
本実施の形態では、樹脂材料23として、上述の環状オレフィン系樹脂と、スチレン系エラストマーとを含有する環状オレフィン系樹脂組成物を用い、210℃〜300℃の範囲の温度で溶融混合し、215〜260℃の範囲の温度で溶融混合することが好ましい。溶融温度を上記範囲で調整することにより、スチレン系エラストマーの長軸分散径や短軸分散径を変化させることができる。溶融温度が高いほど、スチレン系エラストマーの長軸分散径及び短軸分散径が大きくなる傾向にある。また、溶融温度を215〜260℃の範囲で調整することにより、スチレン系エラストマーの長軸分散径を0.1〜0.8μmの範囲に調整しやすくなる。
図3は、フィルム製造装置の一構成例を示す模式図である。このフィルム製造装置は、ダイ21と、ロール22とを備える。ダイ21は、溶融成形用のダイであり、溶融状態の樹脂材料23をフィルム状に押し出す。樹脂材料23は、例えば前述の環状オレフィン系樹脂組成物を含む。ロール22は、ダイ21からフィルム状に押し出された樹脂材料23を搬送する役割をもつ。また、ロール22は、その内部に媒体の流路を有し、それぞれ個別の温調装置により任意の温度に表面を調整可能である。また、ロール22の表面の材質は、特に限定されるものではなく、金属ゴム、樹脂、エラストマーなどを用いることができる。
図4は、ロール状に巻回されたフィルムの構成例を示す斜視図である。本実施の形態に係る製造方法で得られたフィルムは、図4に示すようにロール状に巻回したロールフィルム25として保管することが好ましい。このように、本実施の形態に係る製造方法で得られたフィルムをロールフィルム25とすることにより、使用時の取扱いを容易にすることができる。
<3.電子機器への適用例>
本実施の形態に係る環状オレフィン系樹脂組成物フィルムは、各種光学用途、例えば位相差フィルム、偏光板保護フィルム、光拡散板等、特にプリズムシート、液晶セル基板への用途に用いることができる。以下では、環状オレフィン系樹脂組成物フィルムを位相差フィルムとして用いた適用例について説明する。
図5A及び図5Bは、透明導電性フィルムの一例を示す断面図である。この透明導電性フィルム(透明導電性素子)は、前述の環状オレフィン系樹脂組成物フィルムをベースフィルム(基材)として構成される。具体的には、この透明導電性フィルムは、ベースフィルム(基材)としての位相差フィルム31と、位相差フィルム31の少なくとも一方の表面に透明導電層33とを備える。図5Aは、位相差フィルム31の一方の表面に透明導電層33を設けた例であり、図5Bは、位相差フィルム31の両方の表面に透明導電層33を設けた例である。また、図5A及び図5Bに示すように、位相差フィルム31と透明導電層33との間にハードコート層32をさらに備えるようにしてもよい。
透明導電層33の材料としては、例えば、電気的導電性を有する金属酸化物材料、金属材料、炭素材料、及び導電性ポリマーなどからなる群より選ばれる1種以上を用いることができる。金属酸化物材料としては、例えば、インジウム鈴酸化物(ITO)酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、ガリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などが挙げられる。金属材料としては、例えば、金属ナノ粒子、金属ナノワイヤーなどの金属ナノフィラーを用いることができる。これらの具体的材料としては、例えば、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、チタン、ビスマス、アンチモン、鉛などの金属又はこれらの合金などが挙げられる。炭素材料としては、例えば、カーボンブラック、炭素繊維、フラーレン、グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、ナノホーンなどが挙げられる。導電性ポリマーとしては、例えば、置換又は無置換のポリアニリン、ポリビロール、ポリチオフィン、及びこれらから選ばれる1種又は2種からなる(共)重合体などを用いることができる。
透明導電層33の形成方法としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などのPVD法や、CVD法、塗工法、印刷法などを用いることができる。透明導電層33は、所定の電極パターンを有する透明電極であってもよい。電極パターンとしては、ストライプ状などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
ハードコート層32の材料としては、光又は電子線などにより硬化する電離放射線硬化樹脂、又は熱により硬化する熱硬化型樹脂を用いることが好ましく、紫外線により硬化する感光性樹脂がより好ましい。このような感光性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリオールアクリレート、ポリエーテルアクリレート、メラミンアクリレートなどのアクリレート系樹脂を用いることができる。例えば、ウレタンアクリレート樹脂は、ポリエステルポリオールにイソシアネートモノマー、あるいはプレポリマーを反応させ、得られた生成物に、水酸基を有するアクリレート又はメタアクリレート系のモノマーを反応させることによって得られる。ハードコート層32の厚みは、例えば1〜20μmとすることができる。
また、透明導電性フィルムは、図5C及び図5Dに示すように、上述の位相差フィルムの少なくとも一方の表面に反射防止層としてのモスアイ(蛾の目)形状の構造体34を設けるようにしてもよい。図5Cは、位相差フィルム31の一方の表面にモスアイ形状の構造体34を設けた例であり、図5Dは、位相差フィルムの両方の表面にモスアイ形状の構造体を設けた例である。なお、位相差フィルム11の表面に設けられる反射防止層は、上述のモスアイ形状の構造体に限定されるものではなく、低屈折率層などの従来公知の反射防止層を用いることも可能である。
図6は、タッチパネルの一構成例を示す概略断面図である。このタッチパネル(入力装置)40は、いわゆる抵抗膜方式タッチパネルである。抵抗膜方式タッチパネルとしては、アナログ抵抗膜方式タッチパネル、又はデジタル抵抗膜方式タッチパネルのいずれであってもよい。
タッチパネル40は、第1の透明導電性フィルム41と、第1の透明導電性フィルム41と対向する第2の透明導電性フィルム42とを備える。第1の透明導電性フィルム41と第2の透明導電性フィルム42は、それらの周縁部間において貼り合わせ部45を介して貼り合わされている。貼り合わせ部45としては、例えば、粘着ペースト、粘着テープなどが用いられる。このタッチパネル40は、例えば表示装置44に対して貼り合わせ層43を介して貼り合わされる。貼り合わせ層43の材料としては、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコン系などの粘着剤を用いることができ、透明性の観点から、アクリル系粘着剤が好ましい。
タッチパネル40は、第1の透明導電性フィルム41のタッチ側となる面に対して、貼り合わせ層50などを介して貼り合わされた偏光子48をさらに備える。第1の透明導電性フィルム41及び/又は第2の透明導電性フィルム42としては、前述の透明導電性フィルムを用いることができる。但し、ベースフィルム(基材)としての位相差フィルムは、λ/4に設定される。このように偏光子48と位相差フィルム31とを採用することにより、反射率を低減し、視認性を向上させることができる。
タッチパネル40は、第1の透明導電性フィルム41及び第2の透明導電性フィルム42の対向する表面、すなわち透明導電層33の表面にモスアイ形状の構造体34を設けることが好ましい。これにより、第1の透明導電性フィルム41及び第2の透明導電性フィルム42の光学特性(例えば反射特性や透過特性など)を向上させることができる。
タッチパネル40は、第1の透明導電性フィルム41のタッチ側となる面に単層又は多層の反射防止層をさらに備えることが好ましい。これにより、反射率を低減し、視認性を向上させることができる。
タッチパネル40は、耐擦傷性の向上の観点から、第1の透明導電性フィルム41のタッチ側となる面にハードコート層をさらに備えることが好ましい。このハードコート層の表面には、防汚性が付与されていることが好ましい。
タッチパネル40は、第1の透明導電性フィルム41のタッチ側となる面に対して、貼り合わせ層51を介して貼り合わされたフロントパネル(表面部材)49をさらに備えることが好ましい。また、タッチパネル40は、第2の透明導電性フィルム42の表示装置44に貼り合わされる面に、貼り合わせ層47を介して貼り合わされたガラス基板46をさらに備えることが好ましい。
タッチパネル40は、第2の透明導電性フィルム42の表示装置44などと貼り合わされる面に、複数の構造体をさらに備えることが好ましい。複数の構造体のアンカー効果により、タッチパネル40と貼り合わせ層43との間の接着性を向上することができる。この構造体としては、モスアイ形状の構造体が好ましい。これにより、界面反射を抑制することができる。
表示装置44としては、例えば、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、プラズマディスプレイ(Plasma Display Panel:PDP)、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)ディスプレイ、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(Surface-conduction Electron-emitter Display:SED)などの各種表示装置を用いることができる。
次に、前述した入力装置40を備える電子機器について説明する。図7は、電子機器としてテレビ装置の例を示す外観図である。テレビ装置100は、表示部101を備え、その表示部101にタッチパネル40を備える。
図8A及び図8Bは、電子機器としてデジタルカメラの例を示す外観図である。図8Aは、デジタルカメラを表側から見た外観図であり、図8Bは、デジタルカメラを裏側から見た外観図である。デジタルカメラ110は、フラッシュ用の発光部111、表示部112、メニュースイッチ113、シャッターボタン114などを備え、その表示部112に前述のタッチパネル40を備える。
図9は、電子機器としてノート型パーソナルコンピュータの例を示す外観図である。ノート型パーソナルコンピュータ120は、本体部121に、文字を入力するキーボード122、画像を表示する表示部123などを備え、その表示部123に前述のタッチパネル40を備える。
図10は、電子機器としてビデオカメラの例を示す外観図である。ビデオカメラ130は、本体部131、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ132、撮影時のスタート/ストップスイッチ133、表示部134などを備え、その表示部134に前述のタッチパネル40を備える。
図11は、電子機器として携帯電話の一例を示す外観図である。携帯電話140は、いわゆるスマートフォンであり、その表示部141に前述のタッチパネル40を備える。
図12は、電子機器としてタブレット型コンピュータの一例を示す外観図である。タブレット型コンピュータ150は、その表示部151に前述のタッチパネル40を備える。
以上のような各電子機器は、表示部に上述した環状オレフィン系樹脂組成物フィルムが使用されることにより、表示部の環境保全性を良好にすることができるため、表示部の経年劣化を抑制することができる。
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。本実施例では、環状オレフィン系樹脂とスチレン系エラストマーとから環状オレフィン系樹脂組成物フィルムを作製し、この環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの引裂き強度、初期ヘイズ、ヘイズ上昇、及び表面粗度を評価した。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
環状オレフィン系樹脂組成物フィルム中のスチレン系エラストマーの長軸分散径、及び短軸分散径、並びに、環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの引裂き強度、初期ヘイズ、ヘイズ上昇、及び表面粗度は、次のように測定した。
[短軸分散径]
図2に示すように、環状オレフィン系樹脂組成物フィルムのTD−厚み(Z軸)断面をミクロトームにより切断し、そのフィルム断面を、光学顕微鏡で約2500倍に拡大観察し、フィルム断面中央の20μm×20μmの範囲のスチレン系エラストマーの短軸を計測し、その平均値を短軸分散径とした。なお、スチレン系エラストマーの分散径が小さいものは、オスミウム染色を施した後、ミクロトームを用いてスライスし、そのTD−厚み(Z軸)断面を透過型電子顕微鏡で約5000倍の倍率に拡大観察し、フィルム断面中央の5μm×5μmの範囲のスチレン系エラストマーの短軸を計測し、その平均値を短軸分散径とした。
[長軸分散径]
環状オレフィン系樹脂組成物フィルムのMD−厚み(Z軸)断面をミクロトームにより切断し、そのフィルム断面を、光学顕微鏡で約2500倍に拡大観察し、フィルム断面中央の20μm×20μmの範囲のスチレン系エラストマーの長軸を計測し、その平均値を長軸分散径とした。なお、スチレン系エラストマーの分散径が小さいものは、オスミウム染色を施した後、ミクロトームを用いてスライスし、そのMD−厚み(Z軸)断面を透過型電子顕微鏡で約5000倍の倍率に拡大観察し、フィルム断面中央の5μm×5μmの範囲のスチレン系エラストマーの長軸を計測し、その平均値を長軸分散径とした。
[引裂き強度(直角形引き裂き)]
厚み80μmの環状オレフィン系樹脂組成物フィルムをJISK7128に従い測定した。試験片として3号形試験片を用い、引張試験機(AG−X、島津製作所(株)製)を用いて試験速度200mm/分で測定し、TD方向の引裂き強度、MD方向の引裂き強度(すなわち、TD方向に引っ張りMD方向に裂けるときの引裂き強度)をそれぞれ算出した。
TD方向の引裂き強度が65N/mmを超えた場合を「○」と評価し、65N/mm以下である場合を「×」と評価した。TD方向の引裂き強度が65N/mmを超えることにより、コーティング工程などの後工程での破断をより抑制できるため、実用上の使用が可能である。なお、MD方向の引裂き強度は、実用上50N/mm以上であることが好ましい。
[初期ヘイズ及びヘイズ上昇]
厚み80μmの環状オレフィン系樹脂組成物フィルムについて、ヘイズメーター(HM150、(株)村上色彩技術研究所製)を使用して初期ヘイズを測定した。また、環境保存試験(−40℃12時間保存後、85℃オーブンに10分間投入)後に、ヘイズメーターを使用してヘイズを測定し、初期ヘイズとの差分をヘイズ上昇とした。ヘイズ上昇が1.0%以下の場合を「◎」と評価し、ヘイズ上昇が1.0%を超え2.0%以下の場合を「○」と評価し、ヘイズ上昇が2.0%を超えた場合を「×」と評価した。ヘイズ上昇は、実用上2.0%以下であることが好ましい。
[表面粗度]
厚み80μmの環状オレフィン系樹脂組成物フィルムについて、非接触表面形状計測システム(VertScan、(株)菱化システム製、対物レンズ:50倍)を使用して表面粗度Sa(nm)を測定した。表面粗度が3.0nm以下の場合を「○」と評価し、表面粗度が3.0nmを超える場合を「×」と評価した。表面粗度は、実用上3.0nm以下であることが好ましい。
[環状オレフィン系樹脂]
環状オレフィン系樹脂としては、TOPAS6013−S04(ポリプラスチック(株)製、エチレンとノルボルネンの付加共重合体)を使用した。
[スチレン系エラストマー]
スチレン系エラストマーとしては、下記表1に示すものを使用した。
タフテックH1051(旭化成ケミカルズ(株)製)
S.O.E S1605(旭化成ケミカルズ(株)製)
タフテックH1221(旭化成ケミカルズ(株)製)
タフテックH1517(旭化成ケミカルズ(株)製)
S.O.E L606(旭化成ケミカルズ(株)製)
タフテックH1053(旭化成ケミカルズ(株)製)
Figure 0006723745
[実施例1]
環状オレフィン系樹脂を90質量部と、スチレン系エラストマー(S.O.E S1605)を10質量部とを配合して環状オレフィン系樹脂組成物を得た。得られた環状オレフィン系樹脂組成物を、先端にTダイを取り付けた二軸押出機(仕様:直径25mm、長さ:26D、Tダイ幅:160mm)を用いてスクリュー温度240℃で混練した後、250g/minの速さで押し出し、厚さが80μmのフィルムをロールに巻き取った。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[実施例2]
スチレン系エラストマーとして、S.O.E S1605に替えて、等量のタフテックH1053を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[実施例3]
スチレン系エラストマーとして、S.O.E S1605に替えて、等量のS.O.E L606を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[実施例4]
スチレン系エラストマーとして、S.O.E S1605に替えて、等量のタフテックH1221を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[実施例5]
環状オレフィン系樹脂を95質量部と、スチレン系エラストマー(タフテックH1221)を5質量部とを配合して環状オレフィン系樹脂組成物を得たこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[実施例6]
環状オレフィン系樹脂を65質量部と、スチレン系エラストマー(タフテックH1221)を35質量部とを配合して得られた環状オレフィン系樹脂組成物を、二軸押出機を用いてスクリュー温度220℃で混錬したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[実施例7]
環状オレフィン系樹脂を75質量部と、スチレン系エラストマー(タフテックH1221)を25質量部とを配合して得られた環状オレフィン系樹脂組成物を、二軸押出機を用いてスクリュー温度220℃で混錬したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[実施例8]
環状オレフィン系樹脂を90質量部と、スチレン系エラストマー(タフテックH1221)を10質量部とを配合して得られた環状オレフィン系樹脂組成物を、二軸押出機を用いてスクリュー温度260℃で混錬したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[実施例9]
環状オレフィン系樹脂を90質量部と、スチレン系エラストマー(タフテックH1221)を10質量部とを配合して得られた環状オレフィン系樹脂組成物を、二軸押出機を用いてスクリュー温度220℃で混錬したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[実施例10]
環状オレフィン系樹脂を93質量部と、スチレン系エラストマー(タフテックH1221)を7質量部とを配合して得られた環状オレフィン系樹脂組成物を、二軸押出機を用いてスクリュー温度215℃で混錬したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[実施例11]
スチレン系エラストマーとして、S.O.E S1605に替えて、等量のタフテックH1051を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
[比較例1]
スチレン系エラストマー(S.O.E S1605)を配合せず、環状オレフィン系樹脂100質量部からなる環状オレフィン系樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表3に示す。
[比較例2]
スチレン系エラストマーとして、S.O.E S1605に替えて、等量のタフテックH1221を用いて得られた環状オレフィン系樹脂組成物を、二軸押出機を用いてスクリュー温度270℃で混錬したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表3に示す。
[比較例3]
環状オレフィン系樹脂を97質量部と、スチレン系エラストマー(タフテックH1221)を3質量部とを配合して環状オレフィン系樹脂組成物を得たこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表3に示す。
[比較例4]
環状オレフィン系樹脂を60質量部と、スチレン系エラストマー(タフテックH1221)を40質量部とを配合して得られた環状オレフィン系樹脂組成物を、二軸押出機を用いてスクリュー温度220℃で混錬したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表3に示す。
[比較例5]
スチレン系エラストマーとして、S.O.E S1605に替えて、等量のタフテックH1517を用いて得られた環状オレフィン系樹脂組成物を、二軸押出機を用いてスクリュー温度210℃で混錬したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表3に示す。
[比較例6]
実施例1で用いた環状オレフィン系樹脂組成物を、二軸押出機を用いてスクリュー温度220℃で混錬したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表3に示す。
[比較例7]
実施例5用いた環状オレフィン系樹脂組成物を、二軸押出機を用いてスクリュー温度210℃で混錬したこと以外は、実施例5と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表3に示す。
[比較例8]
環状オレフィン系樹脂を85質量部と、スチレン系エラストマー(タフテックH1221)を15質量部とを配合して得られた環状オレフィン系樹脂組成物を、二軸押出機を用いてスクリュー温度260℃で混錬したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表3に示す。
Figure 0006723745
Figure 0006723745
比較例1及び比較例3のように、スチレン系エラストマーの量が5wt%未満であるフィルムは、TD方向の引裂き強度が十分ではなく、割れやすかった。
比較例2のように、スチレン系エラストマーの長軸分散径が0.8μmを超えるフィルムは、ヘイズ上昇が2%よりも大きかった。
比較例4のように、スチレン系エラストマーの量が35wt%を超えるフィルムは、ヘイズ上昇が2%よりも大きかった。
比較例5のように、スチレン系エラストマーのMFR(Melt Flow Rate)が4.5g/10minを超え、スチレン系エラストマーの長軸分散径が0.8μmを超えるフィルムは、ヘイズ上昇が2%超であった。
比較例6のように、スチレン系エラストマーの長軸分散径と短軸分散径との比が3未満であるフィルムは、TD方向の引裂き強度が十分ではなく、割れやすかった。
比較例7のように、スチレン系エラストマーの長軸分散径が0.1未満であるフィルムは、TD方向の引裂き強度が十分ではなく、割れやすかった。
比較例8のように、スチレン系エラストマーの長軸分散径と短軸分散径との比が16を超えるフィルムは、ヘイズ上昇が2%超であった。
一方、実施例1〜11のように、MFRが4.5g/10min以下であるスチレン系エラストマーが5〜35wt%分散されてなり、スチレン系エラストマーの長軸分散径が0.1〜0.8μmの範囲であり、スチレン系エラストマーの長軸分散径と短軸分散径との比が3〜16の範囲であるフィルムは、ヘイズ上昇が2%以下であり、かつ、引裂き強度が65N/mm超であり良好であった。
また、実施例1〜10のように、MFRが1.0g/10min以上であるスチレン系エラストマーを添加したフィルムは、表面粗度がより小さくなることが分かった。
また、実施例1〜5、及び実施例9〜11のように、スチレン系エラストマーの長軸分散径と短軸分散径との比が8〜12の範囲であるフィルムは、ヘイズ上昇が1.4%以下であり、特に良好であることが分かった。
また、実施例1及び実施例3のように、スチレン系エラストマーとして水素添加スチレン/ブタジエンブロック共重合体を用いたフィルムは、ヘイズ上昇をより抑えつつ、TD方向の引裂き強度が高くなる傾向にあることが分かった。
11 環状オレフィン系樹脂、12 スチレン系エラストマー、21 ダイ、22 ロール、23 樹脂材料、25 ロールフィルム、31 位相差フィルム、32 ハードコート層、33 透明導電層、34 モスアイ形状の構造体、40 タッチパネル、41 第1の透明導電性フィルム、42 第2の透明導電性フィルム、43 貼り合わせ層、44 表示装置、45 貼り合わせ部、46 ガラス基板、47 貼り合わせ層、48 偏光子、49 フロントパネル、50 貼り合わせ層、51 貼り合わせ層、100 テレビ装置、101 表示部、110 デジタルカメラ、111 発光部、112 表示部、113 メニュースイッチ、114 シャッターボタン、120 ノート型パーソナルコンピュータ、121 本体部、122 キーボード、123 表示部、130 ビデオカメラ、131 本体部、132 レンズ、133 スタート/ストップスイッチ、134 表示部、140 携帯電話、141 表示部、150 タブレット型コンピュータ、151 表示部

Claims (7)

  1. エチレンとノルボルネンの付加共重合体である環状オレフィン系樹脂と、
    スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロック共重合体、又は水素添加スチレン/ブタジエンブロック共重合体であるスチレン系エラストマーとを含有し、
    上記スチレン系エラストマーは、ISO1133に準拠し、230℃、2.16kgfの条件で測定されたメルトフローレートが、1.8g/10min以上、4.5g/10min以下であり、
    上記スチレン系エラストマーは、上記環状オレフィン系樹脂に5〜10wt%分散されてなり、
    上記スチレン系エラストマーは、長軸分散径が0.1〜0.8μmの範囲であり、
    上記スチレン系エラストマーは、短軸分散径が0.01〜0.06μmの範囲であり、
    上記スチレン系エラストマーは、長軸分散径と短軸分散径との比(長軸分散径/短軸分散径)が12の範囲である、環状オレフィン系樹脂組成物フィルム。
  2. 請求項1に記載の環状オレフィン系樹脂組成物フィルムを基材として備える透明導電性素子。
  3. 請求項1に記載の環状オレフィン系樹脂組成物フィルムを備える入力装置。
  4. 請求項1に記載の環状オレフィン系樹脂組成物フィルムを備える表示装置。
  5. 請求項1に記載の環状オレフィン系樹脂組成物フィルムを備える電子機器。
  6. エチレンとノルボルネンの付加共重合体である環状オレフィン系樹脂と、ISO1133に準拠し、230℃、2.16kgfの条件で測定されたメルトフローレートが1.8g/10min以上、4.5g/10min以下であり、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロック共重合体、又は水素添加スチレン/ブタジエンブロック共重合体であるスチレン系エラストマーとを含有する環状オレフィン系樹脂組成物を210℃〜300℃の範囲の温度で溶融し、
    溶融した上記環状オレフィン系樹脂組成物を押出法により、フィルム状に押し出し、上記スチレン系エラストマーが、上記環状オレフィン系樹脂に5〜10wt%分散されてなり、上記スチレン系エラストマーの長軸分散径が0.1〜0.8μmの範囲であり、上記スチレン系エラストマーの短軸分散径が0.01〜0.06μmの範囲であり、上記スチレン系エラストマーの長軸分散径と上記スチレン系エラストマーの短軸分散径との比(長軸分散径/短軸分散径)が12の範囲である環状オレフィン系樹脂組成物フィルムを得る、環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの製造方法。
  7. 上記環状オレフィン系樹脂組成物を215℃〜260℃の範囲の温度で溶融する、請求項に記載の環状オレフィン系樹脂組成物フィルムの製造方法。
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