JP6723697B2 - ブレーキパッドの摩耗検査具 - Google Patents

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この発明は、ブレーキパッドの摩耗検査具に関し、特に車両用ディスクブレーキ装置に用いられるブレーキパッドの摩耗状態を整備点検時等に検査するための摩耗検査具に関する。
車両用ディスクブレーキ装置では、ブレーキパッドの摩擦材を回転するディスクロータに押圧当接させることで、摩擦力を生じさせて制動力を得ている。ブレーキ装置を使用した制動によって、ブレーキパッドの摩擦材は徐々に摩耗して厚さが減少していく。車両の運転を安全に行うためには、摩擦材の厚さが所定量まで減少した時点でブレーキパッドを交換する必要がある。
ブレーキパッドの摩擦材の残り厚さを車両の外側から目視することは困難であるため、従来から摩擦材の厚さが所定値に達すると金属片がディスクロータと接触して異音を発するウェアインジケータを備えたものが提案されていた。しかし、定期点検や保守点検などの点検作業時には、車輪を回転させたうえでブレーキを操作して異音の有無を確認することはブレーキテスタなどの専用の装置が必要になり作業が複雑化するため望ましくなく、より簡便な方法でブレーキパッドの摩耗を検査する必要があった。また、車両の運転者に対してブレーキパッドの摩耗量について検査結果を簡便かつ理解しやすく提示して、ブレーキパッドの交換を促せることが望ましかった。
点検作業時のブレーキパッドの摩耗量を検査する道具としては、ブレーキパッドとディスクロータとの間に二つの測定用突起を当接させ、これら二つの測定用突起の間隔をダイヤルゲージ等に表示する検査具が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2等)。しかし、このような検査具の測定用突起をブレーキパッドとディスクロータとの間に当接させるためには、車両から車輪を取り外したうえで、ブレーキ装置のキャリパを分解して計測する必要があり、検査を簡便に行うことは困難であった。
そこで特許文献3では、ブレーキパッドの検査を簡便に行うために、ブレーキパッドの摩擦材の厚さに相当する幅の光ファイバを用いて摩擦材の側面から光を照射して、摩擦材以外の部分からの光の反射状態を目視することでブレーキパッドの摩耗量を測定する装置と方法が提案されている。特許文献3では、光ファイバが可撓性を有しているため、ホイールに形成された穴や隙間から光ファイバを挿入してブレーキパッドの側面に対向させることができ、車輪を取り付けたままの状態であっても簡便にブレーキパッドの摩耗量を検査できるとしている。
しかし、特許文献3で提案された検査具を用いても、車輪やブレーキ装置のキャリパを避けて外部から光ファイバの先端をブレーキパッドの側面に対向させることは車種やホイールの形状によっては困難であり、整備現場での迅速な検査に用いるには不十分であり、十分に簡便化されているとはいえなかった。
特開2004−150463号公報 実用新案登録第3029481号公報 特開2001−201460号公報
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、車両から車輪やブレーキ装置を取り外すことなく簡便にブレーキパッドの摩耗状態を検査するブレーキパッドの摩耗検査具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のブレーキパッドの摩耗検査具は、方形の薄板で構成された長尺状部材の一端にブレーキパッドの厚さを計測するための測定部を有し、前記測定部は、前記方形の少なくとも一方の長辺に設けられた残厚指示マークであり、前記残厚指示マークは、前記長尺状部材の幅が変化する部分であり、前記長尺状部材の端部から前記幅が変化する部分まで施した塗装部を有することを特徴とする。
このような本発明のブレーキパッドの摩耗検査具では、車輪やブレーキキャリパの隙間から長尺状部材の先端をディスクロータに当接させ、長尺状部材の一端に設けられた測定部とブレーキパッドを目視して摩耗状態を確認できるため、ブレーキパッドの摩耗状態を簡便かつ短時間で検査することができる。
また、本発明の一実施態様では、前記残厚指示マークは、前記長尺状部材の両端に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記長尺状部材の端部から前記残厚指示マークの形成位置の距離は、検査対象であるブレーキパッドの新品時および交換時期の厚みに相当していることを特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記残厚指示マークは、前記長尺状部材の一部を切り取った切欠き部であることを特徴とする。
本発明では、車両から車輪やブレーキ装置を取り外すことなく簡便にブレーキパッドの摩耗状態を検査するブレーキパッドの摩耗検査具を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るブレーキパッドの摩耗検査具を示す模式平面図である。 測定部の部分拡大図である。 ブレーキパッドを示す模式図であり、(a)は外観斜視図であり、(b)は模式正面図であり、(c)は模式背面図である。 摩耗検査具を用いたブレーキパッドの摩耗量計測の方法を示す模式断面図であり、交換時期に達していない状態を示している。 摩耗検査具を用いたブレーキパッドの摩耗量計測の方法を示す模式断面図であり、交換時期に達した状態を示している。 ディスクブレーキ装置を車両に取り付けた状態での摩耗検査具による摩耗量計測の様子を示す車両側面からの模式外観図である。 ディスクブレーキ装置を車両に取り付けた状態での摩耗検査具による摩耗量計測の様子を示す車両下方からの模式外観図である。 ディスクブレーキ装置を車両に取り付けた状態での摩耗検査具による摩耗量計測の様子を示す車両斜め上方からの模式外観図である。 ブレーキパッド10を取り外した状態での測定部4を用いた残厚測定の一態様を示す模式図である。 ブレーキパッド10を取り外した状態での測定部4を用いた残厚測定の別の態様を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキパッドの摩耗検査具を示す模式平面図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキパッドの摩耗検査具を示す模式平面図である。 本発明の第4実施形態に係るブレーキパッドの摩耗検査具を示す模式平面図である。 本発明の第5実施形態に係るブレーキパッドの摩耗検査具を示す模式平面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るブレーキパッドの摩耗検査具を示す模式平面図である。図1に示すようにブレーキパッド用の摩耗検査具1は、長尺状部材2を本体部分として、その一端に測定部3が設けられており、反対側の一端にも測定部4が設けられている。
長尺状部材2は、長尺な略方形状の薄板からなる部材であり、自重によって湾曲しない程度の剛性を備えている。長尺状部材2を構成する材料は特に限定されないが、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属材料であってもよく、プラスチックやセラミック、紙などの絶縁性材料であっても良い。また、平板状である必要はなく、長尺状であれば略円柱形状や多角柱形状などであってもよい。
図2は測定部3の部分拡大図である。測定部3は、長尺状部材2の一方の端部に設けられており、切欠き部3a,3bと、塗装部3cと、溝3d,3eを有している。切欠き部3a,3bは、長尺状部材2の端面から所定の距離に形成されており、長尺状部材2の長辺の一部を切り取った切欠き部分である。切欠き部3a,3bの具体的な形状としては、例えば長辺を底辺とし長尺状部材2の幅の約半分を高さとした二等辺三角形状に設けられた切欠きである。塗装部3cは、長尺状部材2の端面から所定位置まで塗装が施された領域であり、赤色などの視認性の良好な色により塗装されている。塗装部3cが形成される領域としては、図1に示したような切欠き部3aまでであってもよく、切欠き部3bまでであってもよく、切欠き部3a,3bとは無関係に所定距離まで形成してもよい。溝3d,3eは、それぞれ切欠き部3a,3bの頂点から反対側の長辺に延伸して形成された溝であり、長尺状部材2の端面からの距離がそれぞれブレーキパッドの新品時の厚みと交換時期の厚みに相当している。また、塗装部3cおよび溝3d,3eでは長尺状部材2の裏面側にも設けられていることが好ましい。
図1に示したように測定部4は、測定部3とは反対側の長尺状部材2の端部に設けられており、測定部3と同様の切欠き部4a,4bと、塗装部4cと、溝4d,4eを有している。測定部4でも、切欠き部4a,4bと、塗装部4cと、溝4d,4eは、いずれも摩耗状態を示すための残厚指示マークとして機能する。測定部4では、これらの残厚指示マークが形成される位置が長尺状部材2の端部からの距離が測定部3よりも短く形成されている。
これら切欠き部3a,3bと、塗装部3cと、溝3d,3eは、いずれも摩耗状態を示すための残厚指示マークとして機能し、後述するように車輪とブレーキキャリパを取り付けた状態でブレーキパッド全体の残りの厚さと比較されて摩擦材の残量を示す。また、欠き部4a,4bと、塗装部4cと、溝4d,4eは、いずれも摩耗状態を示すための残厚指示マークとして機能し、後述するようにブレーキパッドを取り外した状態でブレーキパッドの摩擦材の残りの厚さと比較されて残量を示す。ここでは、測定部3,4として切欠き部3a,3b,4a,4bと、塗装部3c,4cと、溝3d,3e,4d,4eの全てを備えた構成を示したが、残厚指示マークとしていずれか一つを備えていればよい。
図3は、摩耗検査具1によって測定される対象であるブレーキパッドを示す模式図であり、図3(a)は外観斜視図であり、図3(b)は模式正面図であり、図3(c)は模式背面図である。図3(a)〜(c)に示すように、ブレーキパッド10は裏板11と、摩擦材12とを備えている。
裏板11は、金属等からなる板状部材であり、その表面側に図示しない接着剤等で摩擦材12が固定されている。裏板11の裏面側から側面にかけては、従来から提案されているウェアインジケータを取り付けるための取付部13が設けられている。摩擦材12は、公知のディスクブレーキ装置用の摩擦材料で形成されている。上述した摩耗検査具1によって検査される残厚とは、図3に示した裏板11と摩擦材12との各厚みを合わせたブレーキパッド全体の厚さか、摩擦材12のみの厚さのいずれかを意味する。
図4,図5は、摩耗検査具1を用いたブレーキパッド10の摩耗量計測の方法を示す模式断面図であり、図4は交換時期に達していない状態を示し、図5は交換時期に達した状態を示している。図4,図5に示すように、車両にディスクブレーキ装置を取り付けた状態では、ディスクロータ14の両側を挟みこむように二つのブレーキパッド10が配置される。図中では摩擦材12とディスクロータ14との間に僅かな間隔をあけた状態を示し、制動力を働かせていない状態を示しているが、摩擦材12をディスクロータ14に押圧した状態であってもよい。ここではディスクブレーキ装置の他の構成要素は省略している。
ブレーキパッド10を車両に取り付けた状態で摩耗量を測定するためには、図4,図5に示すように摩耗検査具1の測定部3をブレーキパッド10に隣接する位置に差し込み、摩耗検査具1をディスクロータ14に略垂直に当接させる。この状態で、裏板11の裏面側の位置と測定部3とを比較することで、ブレーキパッド10全体の残厚を計測し、摩擦材12の摩耗量が交換時期に達しているかを判定することができる。
より具体的には、摩耗検査具1の端面から切欠き部3bおよび溝3eまでの距離が、新品時の裏板11と摩擦材12の厚みの合計に相当し、端面から切欠き部3aおよび溝3dまでの距離が、交換時期に達した摩擦材12と裏板11の厚みの合計に相当している。したがって、図4に示したように、裏板11の裏面側が切欠き部3aと切欠き部3bとの間、つまり溝3dと溝3eとの間に位置している場合には、摩擦材12の摩耗量は交換時期に達していないと判断できる。または、裏板11の裏面側が塗装部3cの領域に位置していない場合には、摩擦材12の摩耗量は交換時期に達していないと判断できる。
一方で図5に示したように、裏板11の裏面側が切欠き部3aおよび溝3dよりも端面側のディスクロータ14寄りに位置している場合には、摩擦材12の摩耗量は交換時期に達していると判断できる。または、図5に示したように、裏板11の裏面側が塗装部3cの領域に位置している場合には、摩擦材12の摩耗量は交換時期に達していると判断できる。
このように、摩耗検査具1をブレーキパッド10に隣接して差し込み、目視で確認するだけで摩擦材12の摩耗量が交換時期に至っているかを判断できるため、車両から車輪やブレーキ装置を取り外すことなく簡便にブレーキパッドの摩耗状態を検査することが可能である。
図6〜8は、ディスクブレーキ装置を車両に取り付けた状態での摩耗検査具による摩耗量計測の様子を示す模式外観図であり、図6は車両側面からの模式外観図、図7は車両下方からの模式外観図、図8は、車両斜め上方からの模式外観図である。図中では、簡略化のために車輪を取り外した状態を示しているが、ディスクブレーキ装置の周辺については車輪を取り付けた状態であっても、車輪のスポークの間から図6〜8と同様に目視可能である。
図6〜8に示したように、ディスクロータ14は車輪を取り付けるハブ15と一体に形成されており、キャリパボディ16とマウンティングブラケット17を含むディスクブレーキ装置がディスクロータ14の一部領域に取り付けられている。図に示しているように、キャリパボディ16とマウンティングブラケット17との間には間隙が設けられており、その間隙から内部の裏板11およびディスクロータ14が露出している。このとき、ブレーキパッド10のうち摩擦材12はディスクロータ14に対向して取り付けられているため、裏板11に隠れてしまって摩擦材12の残厚を直接視認することが難しい場合があるが、少なくとも裏板11の裏面側は比較的容易に視認できている。
そこで図6〜8に示したように、キャリパボディ16とマウンティングブラケット17との間隙に摩耗検査具1を差し込み、図4,5で示したように測定部3の端面をディスクロータ14の摺動面14aに当接させる。摩耗検査具1は細長い長尺状部材2から構成されているため、キャリパボディ16とマウンティングブラケット17との間隙が比較的小さい場合であっても、容易に間隙からディスクロータ14まで差し込むことができる。摩耗検査具1を差し込む位置がディスクロータ14の外周に近い場合には、図6に示したように車両側面から目視することや、図8に示したように車両斜め上方から目指することができる。また、摩耗検査具1を差し込む位置がディスクロータ14の内周寄りの場合には、図7に示したように車両下方または車輪の中心軸方向から目視することができる。
このとき、測定部3の残厚指示マークとして切欠き部3a,3bを用いて摩擦材12の残厚を測定する場合には、摩耗検査具1の後方から光が切欠き部3a,3bを通過することで、裏板11の裏面と切欠き部3a,3bの位置関係を視認しやすくなる。また、測定部3の残厚指示マークとして塗装部3cを用いて摩擦材12の残厚を測定する場合には、作業者側からの光など様々な方向からの光によって塗装部3cを照射でき、塗装部3cの色を周囲の部材とは異なる色としておくことで裏板11の裏面と塗装部3cの位置関係を視認しやすくなる。さらに、測定部3の残厚指示マークとして溝3d,3eを用いて摩擦材12の残厚を測定する場合には、測定部3への光の照射位置と目視位置との関係が限定されている状況であっても、摩耗検査具1の長尺方向を中心に回転させることで、溝3d,3eの周囲での好ましい光の反射を得ることができ、裏板11の裏面と溝3d,3eの位置関係を視認しやすくなる。
以上に述べたように、長尺状の部材である摩耗検査具1を用いて、キャリパボディ16とマウンティングブラケット17との間隙に摩耗検査具1を差し込むことで摩擦材12の残厚を計測するため、非常に容易に摩耗検査具1をブレーキパッド10に隣接させることができ、様々な方向からでも測定部3の残厚指示マークと裏板11の裏面との位置関係を視認することができる。したがって、車両から車輪やブレーキ装置を取り外すことなく簡便にブレーキパッド10の摩耗状態を検査することが可能である。
次に、摩耗検査具1の測定部4を用いた摩擦材12の残厚測定について図9,図10を用いて説明する。図9,図10は、ディスクブレーキ装置のキャリパボディ16を分解してブレーキパッド10を取り外した状態を示す模式図であり、図9は測定部4を用いた一態様を示し、図10は測定部4を用いた別の態様を示している。
測定部3を用いた摩擦材12の残厚測定は、図4〜8を用いて説明したように車輪やディスクブレーキ装置を取り外さない状態での測定であり、測定部3の残厚指示マークは裏板11と摩擦材12の厚みの合計と比較するものであった。それに対して測定部4での残厚測定は、ブレーキパッド10を取り外した状態での測定なので、測定部4の残厚指示マークは摩擦材12のみの厚さと比較されるものである。より具体的には、摩耗検査具1の端面から切欠き部4bおよび溝4eまでの距離が新品時の摩擦材12の厚さに相当し、端面から切欠き部4aおよび溝4dまでの距離が交換時期に達した摩擦材12の厚さに相当している。
したがって図9に示すように、測定部4を用いた測定では、裏板11と摩擦材12との接合面に残厚指示マークである切欠き部4aおよび溝4dを位置合わせし、摩擦材12の厚さと比較する。これにより、摩耗検査具1の端面から切欠き部4aおよび溝4dまでの距離よりも摩擦材12の残厚が小さい場合には、摩耗量は交換時期に達したと判断でき、大きい場合には摩耗量は交換時期に達していないと判断できる。また同様に、塗装部4cの領域と摩擦材12の残厚とを比較しても、摩擦材12の残厚が小さい場合には、摩耗量は交換時期に達したと判断でき、大きい場合には摩耗量は交換時期に達していないと判断できる。
また図10に示すように、裏板11の摩擦材12との接合面11aに対して摩耗検査具1の端面を当接させ、残厚指示マークと摩擦材12の厚さと比較してもよい。図9で示した方法と同様に、摩耗検査具1の端面から切欠き部4aおよび溝4dまでの距離よりも摩擦材12の残厚が小さい場合には、摩耗量は交換時期に達したと判断でき、大きい場合には摩耗量は交換時期に達していないと判断できる。また同様に、塗装部4cの領域と摩擦材12の残厚とを比較しても、摩擦材12の残厚が小さい場合には、摩耗量は交換時期に達したと判断でき、大きい場合には摩耗量は交換時期に達していないと判断できる。
このように、摩耗検査具1の測定部3とは反対側の端部に測定部4を設けることで、ブレーキパッド10を車両から取り外した状態でも同一の摩耗検査具1を用いて摩擦材12の残厚が交換時期に達していることを簡便に示すことができる。これにより点検作業の作業者は、車両に車輪やディスクブレーキ装置を取り付けた状態で測定部3を用いて摩擦材12の残厚を検査し、交換時期に達したと判断してブレーキパッド10を取り外した後に、車両の所有者に対して測定部4を用いてブレーキパッド10を提示しながら交換時期であった旨を理解しやすく視覚的に伝えることができる。
以上に述べたように、本発明の長尺状部材の一端に測定部3を備えた摩耗検査具1を用いることにより、測定部3をブレーキパッド10に隣接する位置に差し込み、ブレーキパッド10の裏面と測定部3とを目視で確認するだけで摩擦材12の摩耗量が交換時期に至っているかを判断できるため、車両から車輪やブレーキ装置を取り外すことなく簡便にブレーキパッドの摩耗状態を検査することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第1実施形態と共通の部分については説明を省略する。図11は本発明の第2実施形態に係るブレーキパッドの摩耗検査具を示す模式平面図である。
本実施形態では、ブレーキパッド用の摩耗検査具21は、長尺状部材2を本体部分として、その一端に測定部3が設けられており、反対側の一端には長尺状部材2に穴5が形成され、穴5にチェーン6が通されている。摩耗検査具21を用いてのブレーキパッド10の摩擦材12の残厚測定も、第1実施形態と同様に測定部3を用いて車両に車輪やディスクブレーキ装置が取り付けられた状態で計測する。
本実施形態では、穴5にチェーン6を通しているため、複数種類のブレーキパッド10に対応する仕様の摩耗検査具21を一つのチェーンで束ねることができる。このため、点検作業において多種多様なブレーキパッド10を取り扱う場合であっても、容易に必要な摩耗検査具21を選択することができ、作業性が向上する。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第1実施形態と共通の部分については説明を省略する。図12は本発明の第3実施形態に係るブレーキパッドの摩耗検査具を示す模式平面図である。
本実施形態では、ブレーキパッド用の摩耗検査具31は、長尺状部材2を本体部分として、その一端に測定部3が設けられており、反対側の一端にも測定部4が設けられている。本体部分である長尺状部材2は伸縮機構7を有しており、必要に応じて長さを変化させることができる。伸縮機構7としては、例えばテレスコピックや片持ち支持構造など公知の構造を用いることができ、具体的な構造は限定しない。
本実施形態においても、摩耗検査具31を用いたブレーキパッド10の摩擦材12の残厚は、第1実施形態と同様に車両に車輪やディスクブレーキ装置が取り付けられた状態では測定部3を用いて計測し、ブレーキパッド10を取り外した状態では測定部4を用いて計測する。
本実施形態では、摩耗検査具31を小型化して点検作業時の可搬性を向上できるとともに、摩擦材12の残厚を測定する際には必要に応じて伸ばしてブレーキパッド10に隣接する位置に差し込むことができるため作業性も向上する。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第1実施形態と共通の部分については説明を省略する。図13は本発明の第4実施形態に係るブレーキパッドの摩耗検査具を示す模式平面図である。
本実施形態では、ブレーキパッド用の摩耗検査具41は、長尺状部材2を本体部分としてその一端に測定部3が設けられており、反対側の一端には回転軸8が形成され、複数種類の長尺状部材2が回転軸8で回動可能に束ねられている。摩耗検査具41を用いてのブレーキパッド10の摩擦材12の残厚測定も、第1実施形態と同様に測定部3を用いて車両に車輪やディスクブレーキ装置が取り付けられた状態で計測する。
本実施形態では、複数種類のブレーキパッド10に対応する仕様の測定部3を複数の測定部3に設け、摩耗検査具41として回転軸8で束ねることができ、点検作業において多種多様なブレーキパッド10を取り扱う場合にも容易に必要な長尺状部材2および測定部3を選択でき、作業性が向上する。
また、回転軸8を中心にして全ての長尺状部材2を同じ方向に束ねると摩耗検査具41を小型化でき、点検作業時の可搬性を向上できる。また、第3実施形態での伸縮機構と同様に、測定対象であるブレーキパッド10の仕様に対応した測定部3の長尺状部材2を選択して反対側に回動させることで摩耗検査具41の長さを伸ばし、ブレーキパッド10に隣接する位置に差し込むことができるため作業性も向上する。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第1実施形態と共通の部分については説明を省略する。図14は本発明の第5実施形態に係るブレーキパッドの摩耗検査具を示す模式平面図である。
本実施形態では、測定部3の残厚指示マークの他の態様を説明する。図14(a)(b)に示すように測定部3には、本体部分である長尺状部材2の幅が変化する幅変化部3f,3gが設けられ、端面から幅変化部3fまでの領域が塗装されて塗装部3cが形成されている。幅変化部3f,3g、長尺状部材2の端面から所定の距離に形成されており、長尺状部材2の端面から幅変化部3gまでの距離が、新品時の裏板11と摩擦材12の合計厚さに相当し、端面から幅変化部3fまでの距離および塗装部3cの領域が、交換時期の裏板11と摩擦材12の合計厚さに相当している。
図14では測定部3のみを示したが、測定部4についても同様の構造で残厚指示マークを構成することができる。本実施形態においても測定部3,4を用いたブレーキパッド10の摩擦材12の残厚測定は、第1実施形態と同様である。
さらに、新品時と交換時期を示す残厚指示マークの他の態様としては、長尺状部材2をプラスチック等の透明部材で構成し目盛りを形成しておくことや、端面からの距離に応じて塗装部の色分けをしておくことなどが挙げられる。
1,21,31,41…摩耗検査具
2…長尺状部材
3,4…測定部
3a,3b,4a,4b…切欠き部
3c,4c…塗装部
3d,3e,4d,4e…溝
3f,3g…幅変化部
5…穴
6…チェーン
7…伸縮機構
8…回転軸
10…ブレーキパッド
11…裏板
12…摩擦材
13…取付部
14…ディスクロータ
15…ハブ
16…キャリパボディ
17…マウンティングブラケット

Claims (4)

  1. 方形の薄板で構成された長尺状部材の一端にブレーキパッドの厚さを計測するための測定部を有し、
    前記測定部は、前記方形の少なくとも一方の長辺に設けられた残厚指示マークであり、
    前記残厚指示マークは、前記長尺状部材の幅が変化する部分であり、
    前記長尺状部材の端部から前記幅が変化する部分まで施した塗装部を有することを特徴とするブレーキパッドの摩耗検査具。
  2. 請求項1に記載のブレーキパッドの摩耗検査具であって、
    前記残厚指示マークは、前記長尺状部材の両端に設けられていることを特徴とするブレーキパッドの摩耗検査具。
  3. 請求項1または2に記載のブレーキパッドの摩耗検査具であって、
    前記長尺状部材の端部から前記残厚指示マークの形成位置の距離は、検査対象であるブレーキパッドの新品時および交換時期の厚みに相当していることを特徴とするブレーキパッドの摩耗検査具。
  4. 請求項1〜3の何れか一に記載のブレーキパッドの摩耗検査具であって、
    前記残厚指示マークは、前記長尺状部材の一部を切り取った切欠き部であることを特徴とするブレーキパッドの摩耗検査具。
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