JP6723050B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキ制御装置に関する。
車両のブレーキ制御装置(制動倍力装置)は、ブレーキペダルの操作量に応じて電動モータを駆動させ、電動モータの駆動力をマスタシリンダに出力することで、マスタシリンダへの出力を制御している。
前記したブレーキ制御装置としては、電動モータの出力軸に接続されたウォームギヤを介して、電動モータの駆動力を出力部材に伝達するように構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−290467号公報
前記した従来のブレーキ制御装置では、ウォームギヤの両端部を回転自在に支持する一対の軸受部材(ベアリング)が設けられている。従来のブレーキ制御装置では、二つの軸受部材が略同じ大きさの力を受けることができるように構成されているため、両軸受部材および両軸受部材を支持する部位が大きくなり、重量が増加するという問題がある。
本発明は、前記した問題を解決し、小型化および軽量化することができるブレーキ制御装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、マスタシリンダへの出力を制御するブレーキ制御装置である。前記ブレーキ制御装置は、基体と、ブレーキ操作子に接続された入力部材と、前記マスタシリンダに接続された出力部材と、電動アクチュエータと、前記電動アクチュエータの駆動力を前記出力部材に伝達する駆動伝達機構と、を備えている。前記電動アクチュエータは電動モータである。前記駆動伝達機構は、前記電動モータの出力軸に接続されたウォームギヤと、前記ウォームギヤに接続されたウォームホイールと、を備えている。前記基体の内部には、前記ウォームギヤの両端部を回転自在に支持する一対の第一軸受部材および第二軸受部材が設けられている。前記出力軸を正回転させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の一方に向けて作用する力と、前記出力軸を逆回転させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の他方に向けて作用する力との両方を、前記第一軸受部材の側面によって受けるように構成されている。
本発明のブレーキ制御装置では、マスタシリンダへの出力を増加させたときにウォームホイールからウォームギヤに作用する力に比べて、マスタシリンダへの出力を減少させたときにウォームホイールからウォームギヤに作用する力が大幅に小さくなる。
そこで、本発明では、マスタシリンダへの出力を増加および減少させたときに、ウォームホイールからウォームギヤに作用する力を第一軸受部材によって受けるように構成している。
これにより、本発明のブレーキ制御装置では、ウォームギヤから第二軸受部材に作用する力を大幅に低減、または、ウォームギヤから第二軸受部材に力が作用しないように構成することができる。したがって、本発明のブレーキ制御装置では、第二軸受部材および第二軸受部材を支持する部位を小さくすることができ、ひいては、ブレーキ制御装置を小型化および軽量化することができる。
前記したブレーキ制御装置では、前記第一軸受部材を前記ウォームギヤの前記電動モータ側の端部に配置することが望ましい。
この構成では、電動モータから離れた部位に第二軸受部材が配置されるため、電動モータの取付構造に影響されることなく、基体を効果的に小型化することができる。
前記したブレーキ制御装置において、前記基体の内部には、前記第一軸受部材の一方の側面に対峙する受圧面を形成し、前記マスタシリンダへの出力を増加させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の一方に向けて作用する力を、前記受圧面によって受けるように構成することが望ましい。
この構成では、マスタシリンダへの出力を増加させたときに、第一軸受部材を基体の受圧面によって確実に支持することができる。
前記したブレーキ制御装置において、前記基体の内部には、前記第一軸受部材の他方の側面に対峙する係止部材を取り付け、前記マスタシリンダへの出力を減少させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の他方に向けて作用する力を、前記係止部材によって受けるように構成することが望ましい。
この構成では、マスタシリンダへの出力を減少させたときに、第一軸受部材を係止部材によって支持することができるため、第一軸受部材を支持する部位を簡素化することができる。
前記したブレーキ制御装置において、前記第一軸受部材に前記ウォームギヤの端部を圧入固定すると、一方の軸受部材とウォームギヤの端部とを簡単かつ確実に固定し、ウォームギヤに生じた力を第一軸受部材の外周面で支持することができる。
前記したブレーキ制御装置において、前記第一軸受部材の外径よりも、前記第二軸受部材の外径を小さくすると、基体を効果的に小型化することができる。
前記したブレーキ制御装置において、前記ウォームギヤの外周面には抜け止め部が突設され、前記マスタシリンダへの出力を増加させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して、前記ウォームギヤの軸方向の一方に向けて力が作用する。この場合には、前記抜け止め部を前記第二軸受部材の他方側に間隔を空けて配置する。
この構成では、マスタシリンダへの出力を増加させたときに、ウォームギヤの抜け止め部から第二軸受部材に力が作用するのを防ぐことができる。
本発明のブレーキ制御装置では、ウォームギヤを回転支持する一対の軸受部材のうち、一つの軸受部材およびその軸受部材を支持する部位を小さくすることができる。したがって、ブレーキ制御装置を小型化および軽量化することができる。
本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置およびマスタシリンダを左側から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置およびマスタシリンダを示した平面図である。 本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置およびマスタシリンダを前方から見た図である。 本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置を示した図2のA−A断面図である。 本発明の実施形態に係るウォームギヤ機構を示した図で、(a)は出力軸を正回転させたときの拡大断面図、(b)は出力軸を逆回転させたときの拡大断面図である。 本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置を後方から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置において、非制動時の側断面図である。 本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置において、出力部材に対して入力部材および電動モータから入力された状態を示した側断面図である。 本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置において、出力部材に対して電動モータからのみ入力された状態を示した側断面図である。 本発明の実施形態に係るブレーキ制御装置において、出力部材に対して入力部材からのみ入力された状態を示した側断面図である。
本発明のブレーキ制御装置の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態のブレーキ制御装置1は、車両のマスタシリンダ(ブレーキシステム)への出力を制御する制動倍力装置(ブレーキブースター)である。
本実施形態のブレーキ制御装置1は、モータを併用するハイブリッド自動車やモータのみを動力源とする電気自動車・燃料電池自動車等のほか、エンジン(内燃機関)のみを動力源とする自動車にも搭載することができる。
ブレーキ制御装置1は、図7に示すように、基体10と、入力部材2と、伝達部材21と、出力部材7と、電動モータ3と、電動モータ3の駆動力を出力部材7に伝達する駆動伝達機構4と、電動モータ3を制御する電子制御装置5と、を備えている。
なお、本実施形態において、前後方向、左右方向および上下方向とは、ブレーキ制御装置1を車両に搭載したときの方向である。
ブレーキ制御装置1は、図1に示すように、マスタシリンダ8の後端部に取り付けられる。ブレーキ制御装置1は、通常のブレーキ操作時に電動モータ3の駆動力をマスタシリンダ8に出力することで、ブレーキペダルP(特許請求の範囲における「ブレーキ操作子」)に対する操作力(踏力)を軽減する。また、ブレーキ制御装置1は、自動ブレーキ制御時に電動モータ3の駆動力をマスタシリンダ8に出力することで、ブレーキ装置に制動力を発生させる。
マスタシリンダ8は、図7に示すように、シリンダ本体8b内に形成されたシリンダ穴内をピストン8aが摺動することで、ブレーキシステムの液圧路にブレーキ液圧を発生させる。
マスタシリンダ8のシリンダ本体8bの上面には、図1に示すように、リザーバ9が取り付けられている。リザーバ9は、ブレーキ液を貯溜する容器であり、リザーバ9内のブレーキ液はマスタシリンダ8内の圧力室に補給される。
基体10は、金属製の箱体であり、左右方向よりも前後方向に大きく形成されている。基体10の内部には、図7に示すように、収容室15が形成されている。収容室15は、入力部材2、出力部材7および駆動伝達機構4が収容される空間である。
基体10は、前側基体11と後側基体12とに分割されている。後側基体12の前端部は、前側基体11の後端開口部に挿入されている。後側基体12の前端開口部は、前側基体11内に開口している。前側基体11の内部空間と後側基体12の内部空間とによって、収容室15が形成されている。
また、前側基体11の外周面に形成された連結用フランジ部11aと、後側基体12の外周面に形成された連結用フランジ部12aとが前後方向に重ね合わされており、前後の連結用フランジ部11a,12aは複数の取付ボルトB1によって連結されている(図6参照)。
図3に示すように、前側基体11の右側部には、平板状の取付部13が形成されている。取付部13の右側面13a(外面)の法線は、左右方向に延びており、前後方向に対して直交している。取付部13の右側面13a(外面)は、基体10の軸方向(前後方向)に平行に配置されている。取付部13の右側面13aは、電動モータ3および電子制御装置5を取り付けるための取付面となる。
取付部13は、前後方向よりも上下方向が大きく形成されている(図6参照)。取付部13は、基体10の上端部よりも上方に突出するとともに、基体10の下端部よりも下方に突出している。
図7に示すように、前側基体11の前後方向の中間部の上端部には、ギヤ収容部16が形成されている。ギヤ収容部16内には、図4に示すように、左右方向に延びている円筒状の収容穴17が形成されている。収容穴17には、電動モータ3の出力軸3aおよび駆動伝達機構4のウォームギヤ72が収容される。
収容穴17は、段付円筒状の穴部であり、開口部17aと、大径穴部17bと、中間穴部17cと、小径穴部17dと、を備えている。
収容穴17の右端部(電動モータ3側の端部)には、取付部13の右側面13aに開口した開口部17aが形成されている。また、図5(a)に示すように、収容穴17の中間穴部17cの下部は収容室15に連通している。
収容穴17の開口部17aと中間穴部17cとの間には、大径穴部17bが形成されている。大径穴部17bは、中間穴部17cよりも拡径されている。
大径穴部17bの底面は、第一軸受部材81を支持する受圧面17gである。受圧面17gは、大径穴部17bの内周面と、中間穴部17cの内周面との間の段差部に形成されている。
収容穴17の中間穴部17cと底面17eとの間には、小径穴部17dが形成されている。小径穴部17dは、中間穴部17cよりも縮径されている。小径穴部17dの底面17eの中央部には、円形の凹部17fが形成されている。
図6に示すように、基体10の後面10bの中央部には、円筒部14が突出している。円筒部14には、図7に示すように、収容室15の後端部が形成されている。円筒部14の後端面14aの中央部から収容室15に通じる連通穴14bが形成されている。
基体10の後面10bは、エンジンルームと車室とを仕切るダッシュボードの前面に取り付けられる。図1に示すように、基体10の後面10bには複数のスタッドボルトB2が立設されている。
基体10をダッシュボードの前面に取り付けるときには、円筒部14をダッシュボードの開口部に挿入するとともに、各スタッドボルトB2をダッシュボードの取付穴に挿入する。各スタッドボルトB2は車体フレームに固着する。
基体10の前面10aは、図2に示すように、複数のボルトB3によってマスタシリンダ8の後端面に取り付けられている(図3参照)。
基体10の前面10aの中央部には、図7に示すように、収容室15に通じる開口部10gが形成されている。この開口部10gは、マスタシリンダ8のシリンダ穴(図示せず)の後端部に連通している。マスタシリンダ8のピストン8aは、基体10の開口部10gを通じて収容室15内に突出している。
入力部材2は、ブレーキペダルPに入力された踏力を、伝達部材21を介して出力部材7に伝達するための軸部材である。入力部材2は、基体10の収容室15内に収容されている。
入力部材2は、ブレーキペダルPのプッシュロッドP1の前端部が接続されている入力ロッド22と、入力ロッド22の後部に外嵌されている磁石ホルダ25と、を備えている。
入力ロッド22は、前後方向に延びている軸部材であり、軸方向の略中間部にはフランジ部22aが形成されている。
入力ロッド22の後端部は円筒部14の連通穴14bに挿入されている。入力ロッド22の後端面の凹部には、プッシュロッドP1の前端部が内嵌されている。
磁石ホルダ25は、入力ロッド22の後部を囲む円筒状の部材である。磁石ホルダ25は、入力ロッド22および磁石ホルダ25を貫いているピン25bによって入力ロッド22に接続されている。
磁石ホルダ25は、円筒部14の連通穴14bに挿通されており、連通穴14bに対して前後方向に摺動自在である。
磁石ホルダ25の外周面には、磁石25a(図6参照)が取り付けられている。
伝達部材21は、ブレーキペダルPに入力された踏力および電動モータ3の駆動力を出力部材7に伝達するための軸部材である。
伝達部材21は、円筒状の部材であり、中心部に挿通穴21aが貫通している。伝達部材21は、入力ロッド22の前部に外嵌されている。
伝達部材21の前端面の中央部には、前側凹部21bが形成されている。挿通穴21aの前端部は、前側凹部21bの底面の中央部に開口している。
伝達部材21の後端面の中央部には、後側凹部21cが形成されている。挿通穴21aの後端部は、後側凹部21cの底面の中央部に開口している。
伝達部材21の挿通穴21aには、入力ロッド22の前部が挿入されている。入力ロッド22は、伝達部材21の挿通穴21aに対して前後方向に摺動自在である。
伝達部材21の後側凹部21c内には、入力ロッド22のフランジ部22aが収容されている。
後側凹部21cの底面と、入力ロッド22のフランジ部22aの前面との間には、第二コイルばね24bが介設されている。第二コイルばね24bは、伝達部材21に対して前方に移動した入力ロッド22を後方に押し戻すものである。
入力ロッド22のフランジ部22aの後方には、入力ロッド22の抜け止めとなるストッパリング22bが設けられている。ストッパリング22bの外周縁部は、後側凹部21cの内周面に形成された溝部に嵌合されている。ストッパリング22bに入力ロッド22が挿通されている。ストッパリング22bの内径は、入力ロッド22のフランジ部22aの外径よりも小さく形成されている。
入力ロッド22のフランジ部22aがストッパリング22bに当接した状態では、入力ロッド22の前端部は、前側凹部21bの底面よりも後方に位置する。つまり、入力ロッド22の後退限では、入力ロッド22の前端部は、挿通穴21a内に収容された状態(挿通穴21a内に没入した状態)となる。
伝達部材21の前端部には、フランジ部21eが形成されている。伝達部材21のフランジ部21eの前面と、収容室15の前壁部の内面との間には、第一コイルばね24aが介設されている。第一コイルばね24aは、前方に移動した伝達部材21を後方に押し戻すものである。
出力部材7は、伝達部材21に入力された踏力および電動モータ3の駆動力をマスタシリンダ8のピストン8aに伝達するための軸部材である。出力部材7は、前後方向に延びており、後端部は拡径されている。出力部材7の後端部は、伝達部材21の前側凹部21bに内嵌されている。
出力部材7は、伝達部材21の前側凹部21bに保持されており、伝達部材21の前面から前方に向けて突出している。そして、出力部材7の前端部は、マスタシリンダ8のピストン8aに当接している。
出力部材7の後端面と前側凹部21bの底面との間には、ゴム製の弾性部材23が介設されている。
基体10の円筒部14の後端面14aには、図6に示すように、ストロークセンサ6が複数のボルトB4によって取り付けられている。ストロークセンサ6は、入力部材2の移動量を検出している。つまり、ストロークセンサ6は、ブレーキペダルPの操作量(ストローク量)を検出している。
ストロークセンサ6は、磁石ホルダ25が前後方向に移動したときの磁石25aによる磁力線の変化を検出することで、入力部材2の移動量を検出する。ストロークセンサ6で検出された移動量は、電子制御装置5に出力される。
基体10の円筒部14の後端部には、図7に示すように、円筒状の保護ブーツ26が取り付けられている(図1参照)。保護ブーツ26は、前後方向に伸縮自在なゴム製のカバーである。磁石ホルダ25およびストロークセンサ6は保護ブーツ26に覆われている。
電動モータ3は、図4に示すように、基体10の右側部の取付部13に取り付けられている。電動モータ3は、電子制御装置5によって制御される電動アクチュエータ(電動サーボモータ)である。
電動モータ3は、取付部13の右側面13aの上部領域に取り付けられている。また、電動モータ3から突出した出力軸3aは、取付部13の開口部16aを通じてギヤ収容部16に挿入されている。
出力軸3aの軸方向L2は左右方向に延びており、出力部材7および入力部材2の軸方向L1(前後方向)に対して直交している(図2参照)。
駆動伝達機構4は、図7に示すように、電動モータ3の出力軸3aの回転力を出力部材7および入力部材2の軸線回りの回転力に変換するウォームギヤ機構70と、出力部材7および入力部材2の軸線回りの回転力を出力部材7の軸方向の力に変換し、出力部材7を軸方向に移動させる変換機構46と、を備えている。
ウォームギヤ機構70は、ウォームホイール71と、電動モータ3の出力軸3a(図4参照)に接続されたウォームギヤ72と、を備えている。
ウォームホイール71は、円筒部材71aと、円筒部材71aに外嵌された円筒状の歯部71bと、を備えている。歯部71bは円筒部材71aの外周面に固定されている。歯部71bの外周面には歯面が形成されている(図4参照)。
円筒部材71aは、前側基体11の内面にベアリング42aを介して取り付けられており、ウォームホイール71は前後方向の軸線回りに回転自在である。ウォームホイール71は、出力部材7の外周を囲んでいる。
ウォームギヤ72は、図5(a)に示すように、左右方向に延びており、ギヤ収容部16の収容穴17内に収容されている。
ウォームギヤ72は、基端部72bおよび先端部72cと、基端部72bと先端部72cとの間に形成されたねじ部72aと、を備えている。
ウォームギヤ72は、左右一対の軸受部材81,82を介して収容穴17の内周面に取り付けられている。ウォームギヤ72は、収容穴17内で左右方向の軸線回りに回転自在である。
第一軸受部材81は、ウォームギヤ72の基端部72bに固定されており、第二軸受部材82は、ウォームギヤ72の先端部72cに固定されている。
ウォームギヤ72の基端部72bとねじ部72aとの間には、基端部72bよりも拡径された当接部72dが突設されている。
また、ウォームギヤ72の先端部72cとねじ部72aとの間には、先端部72cよりも拡径された抜け止め部72eが突設されている。
第一軸受部材81は、ウォームギヤ72の基端部72b(電動モータ3側の端部)に取り付けられるボールベアリングである。第一軸受部材81は、収容穴17の大径穴部17b内に内嵌されており、大径穴部17bの受圧面17gに当接している。
第一軸受部材81の外輪の先端側の側面(図5(a)における右側面)は、受圧面17gに対峙している。
第一軸受部材81の基端側(電動モータ3側)には、C形状のワッシャもしくはクリップである係止部材19が設けられている。係止部材19の外周部は、大径穴部18bの内周面に形成された保持溝17hに嵌め込まれており、第一軸受部材81は係止部材19に当接している。
第一軸受部材81の外輪の基端側の側面(図5(a)における左側面)は、係止部材19に対峙している。
本実施形態では、第一軸受部材81は、大径穴部17bの受圧面17gと係止部材19とに当接しており、受圧面17gおよび係止部材19に挟まれることで、大径穴部17b内に固定されている。なお、第一軸受部材81と受圧面17gおよび係止部材19との間に隙間が形成されていてもよい。
第一軸受部材81の内輪には、ウォームギヤ72の基端部72bが圧入固定されている。ウォームギヤ72の基端部72bは、係止部材19よりも電動モータ3側に突出している。
ウォームギヤ72の基端部72bは、連結部材48を介して、電動モータ3の出力軸3aの先端部に接続されている。
連結部材48は、大径穴部17b内に収容された円筒状の部材である。連結部材48の基端側の開口部には出力軸3aが挿入され、先端側の開口部にはウォームギヤ72の基端部72bが挿入されている。
出力軸3aの外周面、ウォームギヤ72の基端部72bの外周面および連結部材48の内周面には、セレーション加工により複数の溝部が形成されている。出力軸3aの外周面およびウォームギヤ72の基端部72bの外周面と、連結部材48の内周面とは、左右方向の軸線回りの回転方向に係合されている。これにより、ウォームギヤ72は、出力軸3aの回転に連動して左右方向の軸線回り(出力軸3aの中心軸回り)に回転する。
第二軸受部材82は、ウォームギヤ72の先端部72c(電動モータ3側の反対側の端部)に取り付けられるボールベアリングである。第二軸受部材82は、収容穴17の小径穴部17d内に内嵌されている。第二軸受部材82の外径は、第一軸受部材81の外径よりも小さく形成されている。
第二軸受部材82の外輪の先端側の側面(図5(a)における右側面)は、小径穴部17dの底面17eに対峙している。
第二軸受部材82の内輪には、ウォームギヤ72の先端部72cが圧入固定されている。ウォームギヤ72の先端部72cは、第二軸受部材82よりも先端側に突出しており、凹部17f内に挿入されている。
第二軸受部材82の基端側には、ウォームギヤ72の抜け止め部72eが間隔を空けて配置されている。つまり、抜け止め部72eは、第二軸受部材82の基端側(右側)に間隔を空けて配置されている。
第二軸受部材82は、ウォームギヤ72の抜け止め部72eによって、小径穴部17dから中間穴部17c側への移動が規制されている。
ウォームギヤ72の回転軸方向(左右方向)と、ウォームホイール71の回転軸方向(前後方向)とは直交している。
ウォームホイール71の歯部71bの最上部は、収容穴17に入り込んでおり、ウォームギヤ72のねじ部72aに噛み合っている。
ウォームギヤ機構70では、ウォームギヤ72の左右方向の軸線回りの回転がウォームホイール71の前後方向の軸線回りの回転に変換される。
図5(a)に示すように、出力軸3aを右側から見て右回り(時計回り)に正回転(矢印R1)させると、ウォームギヤ72も右回りに正回転(矢印R1)する。このとき、ウォームギヤ72のねじ部72aによって、ウォームホイール71の歯部71bが右方に向けて押し出され、ウォームホイール71は後方から見て右回りに正回転(矢印R3)する。
このとき、ウォームギヤ72には、回転軸方向の左方(ウォームギヤ72の先端側)に向けて、ウォームホイール71から力F1が作用する。
また、図5(b)に示すように、出力軸3aを右側から見て左回り(反時計回り)に逆回転(矢印R2)させると、ウォームギヤ72も左回りに逆回転(矢印R2)する。このとき、ウォームギヤ72のねじ部72aによって、ウォームホイール71の歯部71bは、左方に押し出され、ウォームホイール71が後方から見て左回りに逆回転(矢印R4)する。
このとき、ウォームギヤ72には、回転軸方向の右方(ウォームギヤ72の基端側)に向けて、ウォームホイール71から力F2が作用する。
変換機構46は、図7に示すように、ウォームホイール71に接続された回転筒体44と、伝達部材21に外嵌されている直動筒体45と、回転筒体44と直動筒体45との間に設けられたボールねじ機構46a(回転直動変換機構)と、を備えている。
回転筒体44は、後側基体12の内面にベアリング44aを介して取り付けられており、回転筒体44は前後方向の軸線回りに回転自在である。
回転筒体44の中心軸とウォームホイール71の中心軸とは同一軸線上に配置されている。回転筒体44は、伝達部材21の外周を囲んでいる。伝達部材21のフランジ部21eは、回転筒体44よりも前側に配置されている。
回転筒体44とウォームホイール71とは、キー部材である接続部材44bによって回転方向に係合されている。したがって、回転筒体44とウォームホイール71とは、前後方向の軸線回りに連動して回転する。なお、回転筒体44とウォームホイール71とを一体に成形してもよい。
直動筒体45は、伝達部材21に外嵌されている円筒状の部材である。直動筒体45は、伝達部材21のフランジ部21eよりも後方に配置されている。直動筒体45の前端面は、伝達部材21のフランジ部21eの後面に当接している。
直動筒体45は、基体10(後側基体12)に対して回転不可かつ前後方向に移動自在に取り付けられている。
ボールねじ機構46aは、回転筒体44の回転運動を直動筒体45の直線運動に変換するものである。
ボールねじ機構46aは、回転筒体44の内周面に形成された保持溝と、直動筒体45の外周面に形成されたねじ溝と、保持溝およびねじ溝の間に挿入された複数のボールと、を備えている。
変換機構46では、回転筒体44が前後方向の軸線回りに正回転すると、ボールねじ機構46aによって直動筒体45が前方に押し出されて、直動筒体45が前方に移動する(図8参照)。
また、変換機構46では、回転筒体44が前後方向の軸線回りに逆回転すると、ボールねじ機構46aによって直動筒体45が後方に押し出されて、直動筒体45が後方に移動する。
電子制御装置5は、入力部材2の移動量に応じて電動モータ3の駆動を制御するものであり、図4に示すように、回路基板51と、回路基板51を収容するハウジング52と、を備えている。
回路基板51は、ストロークセンサから得られた情報や予め記憶させておいたプログラムなどに基づいて電動モータ3の駆動を制御する。
ハウジング52は、基体10の取付部13の右側面13aに取り付けられている合成樹脂製の箱体である。ハウジング52は、取付部13の右側面13a全体を覆っている。
ハウジング52内の下部空間には、回路基板51が収容され、ハウジング52内の上部空間には電動モータ3が収容されている。
このように、本実施形態のハウジング52は、回路基板51を収容するケースであるとともに、電動モータ3を収容するケースも兼ねている。
ハウジング52において、回路基板51の収容空間の右側面には開口部が形成されており、この開口部は平板状のカバー52bによって塞がれている。
ハウジング52の左側面(基体10側の側面)の下端部には、図3に示すように、筒状のコネクタ52aが左方に向けて突出している。コネクタ52aには、給電ケーブル等の各種ケーブルの端子が接続される。
コネクタ52aは、図7に示すように、基体10の取付部13の下端部に形成されたコネクタ用凹部13bを通じて、基体10の直下に突出している。
本実施形態のブレーキ制御装置1では、図3に示すように、基体10の右側に電動モータ3および電子制御装置5が配置されている。つまり、マスタシリンダ8の右側の領域に電動モータ3および電子制御装置5が配置されている。また、電動モータ3および電子制御装置5は上下に並設されている。
本実施形態では、基体10とマスタシリンダ8とは、二つのボルトB3,B3によって着脱自在に連結されている。そして、基体10とマスタシリンダ8との二つの連結位置(ボルトB3,B3)は、マスタシリンダ8の中心位置に対して点対称に配置されている。
したがって、ブレーキ制御装置1では、マスタシリンダ8に対して基体10の取り付け向きを前後方向の軸線回りに半周移動させた状態でも、基体10とマスタシリンダ8とは、二つのボルトB3,B3によって連結することができる。
本実施形態におけるマスタシリンダ8と基体10との連結状態から、マスタシリンダ8に対して基体10の取り付け向きを前後方向の軸線回りに半周移動させると、基体10の左側(マスタシリンダ8の左側の領域)に電動モータ3および電子制御装置5を配置することができる。
次に、ブレーキ制御装置1の動作について説明する。
車両の非制動時には、図7に示すように、ブレーキ制御装置1の伝達部材21および直動筒体45は、第一コイルばね24aの付勢力よって、後方に向けて押し出されており、収容室15の後壁部の内面に設けたストッパ45aに当接している。
また、入力ロッド22のフランジ部22aは、第二コイルばね24bの付勢力によって、伝達部材21に対して後方に押し出されている。これにより、フランジ部22aと後側凹部21cの底面との間に隙間が形成されるとともに、入力ロッド22の前端部と弾性部材23との間に隙間が形成されている。
次に、ブレーキペダルPが踏み込まれると、図8に示すように、プッシュロッドP1および入力ロッド22が前方に向けて押し出される。入力ロッド22は、伝達部材21の挿通穴21a内を前方に向けて摺動し、入力ロッド22の前端部が弾性部材23に当接する。これにより、ブレーキペダルPに弾性部材23の反力が作用する。
また、入力ロッド22が前方に移動すると、入力ロッド22のフランジ部22aが伝達部材21の後側凹部21cの底面(挿通穴21aの開口縁部)に当接し、入力ロッド22によって伝達部材21が前方に向けて押し出される。
また、入力ロッド22に連動して磁石ホルダ25が前方に移動すると、磁石ホルダ25に取り付けられた磁石25a(図6参照)の磁束線の変化をストロークセンサ6が検出し、入力部材2(入力ロッド22)の前方への移動量が電子制御装置5に出力される。
電子制御装置5は、ストロークセンサ6の検出結果に応じて、電動モータ3を駆動させ、図5(a)に示すように、出力軸3aおよびウォームギヤ72を右側から見て右回り(時計回り)に正回転(矢印R1)させる。
ウォームギヤ72が正回転すると、ウォームホイール71は後方から見て右回りに正回転(矢印R3)し、図8に示すように、ウォームホイール71とともに回転筒体44も正回転する。
このように、出力軸3aの左右方向の軸線回りの回転力は、ウォームギヤ機構70によって前後方向の軸線回りの回転力に変換され、回転筒体44が前後方向の軸線回りに正回転する。
さらに、回転筒体44の回転力は、変換機構46のボールねじ機構46aを介して直動筒体45に伝達され、直動筒体45が前方に向けて直進移動する。
これにより、直動筒体45の前端面が伝達部材21のフランジ部21eの後面を前方に向けて押圧し、伝達部材21とともに出力部材7が前方に向けて押し出される。
そして、出力部材7によってマスタシリンダ8のピストン8aが前方に向けて押し出され、マスタシリンダ8内にブレーキ液圧が発生する。つまり、出力軸3aを正回転させたときには、マスタシリンダ8への出力が増加するように構成されている。
このように、通常時のブレーキ操作時には、ブレーキペダルPの踏力および電動モータ3の駆動力によってマスタシリンダ8内にブレーキ液圧が発生する。つまり、通常時のブレーキ操作時には、電動モータ3の駆動力によってマスタシリンダ8への出力がアシストされる。
ブレーキペダルPの踏み込みが解除されると、図7に示すように、第二コイルばね24bの付勢力によって、入力ロッド22が後方に押し戻される。
そして、入力ロッド22の後方への移動をストロークセンサ6が検出し、その検出結果が電子制御装置5に入力されると、電子制御装置5は、図5(b)に示すように、電動モータ3を駆動させ、出力軸3aおよびウォームギヤ72を右側から見て左回り(時計回り)に逆回転(矢印R2)させる。
ウォームギヤ72が逆回転すると、ウォームホイール71は後方から見て左回りに逆回転(矢印R4)し、ウォームホイール71とともに回転筒体44(図7参照)も逆回転する。
このようにして、出力軸3aの回転力は、図7に示すように、駆動伝達機構4によって直動筒体45に伝達され、直動筒体45が後方に向けて直線移動する。このとき、伝達部材21は、第一コイルばね24aの付勢力によって後方に押し戻される。
伝達部材21が後方に押し戻されると、マスタシリンダ8内のブレーキ液圧によってピストン8aおよび出力部材7が後方に向けて押し出され、マスタシリンダ8内のブレーキ液圧が減少する。つまり、出力軸3を逆回転させたときには、マスタシリンダ8への出力が減少するように構成されている。
入力部材2が初期状態の位置に復帰し、その位置をストロークセンサ6が検出すると、電子制御装置5は電動モータ3を停止する。
なお、ブレーキペダルPの踏み込みが解除されたときに、電動モータ3を駆動させることなく、第一コイルばね24aの付勢力によって、伝達部材21および直動筒体45を後方に押し戻すように構成してもよい。
次に、車両の液圧制御装置によって自動ブレーキ制御が作動した場合には、図9に示すように、電子制御装置5は、液圧制御装置からの信号に基づいて、電動モータ3を駆動させ、出力軸3aを正回転させる。
前記した通常時のブレーキ操作と同様に、出力軸3aの回転力は、駆動伝達機構4によって直動筒体45に伝達され、直動筒体45が前方に向けて直線移動する。
そして、直動筒体45の前端面が伝達部材21のフランジ部21eの後面を前方に向けて押圧する。
このように、自動ブレーキ制御時には、電動モータ3の駆動力のみによって伝達部材21および出力部材7が前方に向けて押し出され、マスタシリンダ8内にブレーキ液圧が発生する。
本実施形態のブレーキ制御装置1では、自動ブレーキ制御時に伝達部材21に連動して入力部材2およびプッシュロッドP1(ブレーキペダルP)も前方に移動するように構成されている。
なお、自動ブレーキ制御時に入力部材2およびプッシュロッドP1(ブレーキペダルP)を前方に移動させなくてもよい。
また、自動ブレーキ制御において、マスタシリンダ8内のブレーキ液圧を減少させる場合には、前記した通常時のブレーキ操作と同様に、電動モータ3の出力軸3aを逆回転させて、入力部材2および伝達部材21を後方に向けて移動させる。
次に、システムが非作動時(OFF状態)にブレーキペダルPを踏み込んだ場合(例えば、電力が得られていない場合など)は、図10に示すように、ブレーキペダルPの踏力によって、入力ロッド22が前方に移動する。
そして、入力ロッド22によって伝達部材21および出力部材7が前方に向けて押し出され、出力部材7によってマスタシリンダ8のピストン8aが前方に向けて押し出される。つまり、入力ロッド22から伝達部材21を介して出力部材7に力を伝達することができる。
このように、システムが非作動時には、電動モータ3が作動しない場合には、運転者の踏力のみによって、マスタシリンダ8内にブレーキ液圧が発生する。
システムが非作動時にブレーキペダルPの踏み込みが解除されると、伝達部材21は、第一コイルばね24aの付勢力によって後方に押し戻され、入力部材2が初期状態の位置に復帰する。
本実施形態のブレーキ制御装置1では、マスタシリンダ8(図7参照)への出力を増加させ、マスタシリンダ8のブレーキ液圧を増加させるときには、図5(a)に示すように、ウォームギヤ72がウォームホイール71を回転方向に押し出す力が大きくなる。したがって、ウォームホイール71からウォームギヤ72に作用する力F1が大きくなる。
本実施形態では、第二軸受部材82の内周面とウォームギヤ72の先端部72cの外周面との間の摩擦力よりも、第一軸受部材81の内周面とウォームギヤ72の基端部72bの外周面との間の摩擦力が大幅に大きくなっている。
つまり、第二軸受部材82がウォームギヤ72の先端部72cを保持する保持力よりも、第一軸受部材81がウォームギヤ72の基端部72bを保持する保持力が大幅に大きくなっている。
したがって、ウォームホイール71からウォームギヤ72に作用する力F1,F2(図5(b)参照)は第一軸受部材81で受けることになる。
ブレーキ制御装置1では、マスタシリンダ8(図7参照)への出力を増加させるときには、ウォームギヤ72に作用した力F1を第一軸受部材81によって受けるとともに、第一軸受部材81を基体10の受圧面17gによって確実に支持することができる。
なお、ウォームギヤ72の抜け止め部72eと第二軸受部材82とは離れているため、抜け止め部72eから第二軸受部材82に力が作用することはない。
ブレーキ制御装置1では、マスタシリンダ8(図7参照)への出力を減少させ、マスタシリンダ8のブレーキ液圧を減少させるときには、図5(b)に示すように、ウォームギヤ72がウォームホイール71を回転方向に押し出す力が小さくなる。そして、ウォームホイール71からウォームギヤ72に作用する力F2は、マスタシリンダ8への出力を増加させたときにウォームギヤ72に作用する力F1(図5(a)参照)に比べて大幅に小さくなる。
ブレーキ制御装置1では、マスタシリンダ8(図7参照)への出力を減少させたときに、ウォームギヤ72に作用した力F2を第一軸受部材81によって受けるとともに、第一軸受部材81を係止部材19によって支持することができる。このように、第一軸受部材81を係止部材19によって支持することで、第一軸受部材81を支持する部位を簡素化することができる。
以上のようなブレーキ制御装置1では、図5(a)および(b)に示すように、マスタシリンダ8(図7参照)への出力を増加および減少させたときにウォームギヤ72に作用した力F1,F2を第一軸受部材81によって受けている。
つまり、ブレーキ制御装置1では、ウォームギヤ72から第二軸受部材82に作用する力を大幅に低減、または、ウォームギヤ72から第二軸受部材82に力が作用しないように構成することができる。
したがって、ブレーキ制御装置1では、第二軸受部材82を小型化するとともに、第二軸受部材82を支持する部位を小さくすることができ、ひいては、ブレーキ制御装置1を小型化および軽量化することができる。
本実施形態のブレーキ制御装置1では、第一軸受部材81の外径よりも、第二軸受部材82の外径が小さく形成されている。さらに、電動モータ3から離れた部位に第二軸受部材82が配置されている。したがって、ブレーキ制御装置1では、電動モータ3の取付構造に影響されることなく、基体10を効果的に小型化することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
本実施形態では、図4に示すように、ウォームギヤ72の基端部72b(電動モータ3側の端部)に第一軸受部材81が配置されているが、ウォームギヤ72の先端部72cに第一軸受部材81を配置してもよい。この場合には、ウォームギヤ72に作用した力をウォームギヤ72の先端側に配置された第一軸受部材81によって受けることになる。
本実施形態では、電動モータ3の出力軸3aとウォームギヤ72とが連結部材48を介して連結されているが、出力軸3aとウォームギヤ72とを直接連結するように構成してもよい。
1 ブレーキ制御装置
2 入力部材
3 電動モータ
3a 出力軸
4 駆動伝達機構
5 電子制御装置
6 ストロークセンサ
7 出力部材
8 マスタシリンダ
8a ピストン
9 リザーバ
10 基体
11 前側基体
12 後側基体
13 取付部
14 円筒部
15 収容室
16 ギヤ収容部
17 収容穴
17a 開口部
17b 大径穴部
17c 中間穴部
17d 小径穴部
17e 底面
17f 凹部
17g 受圧面
19 係止部材
21 伝達部材
22 入力ロッド
44 回転筒体
45 直動筒体
46 変換機構
46a ボールねじ機構
48 連結部材
52 ハウジング
70 ウォームギヤ機構
71 ウォームホイール
71a 円筒部材
71b 歯部
72 ウォームギヤ
72a ねじ部
72b 基端部
72c 先端部
72d 当接部
72e 抜け止め部
81 第一軸受部材
82 第二軸受部材
P ブレーキペダル
P1 プッシュロッド

Claims (6)

  1. マスタシリンダへの出力を制御するブレーキ制御装置であって、
    基体と、
    ブレーキ操作子に接続された入力部材と、
    前記マスタシリンダに接続された出力部材と、
    電動アクチュエータと、
    前記電動アクチュエータの駆動力を前記出力部材に伝達する駆動伝達機構と、を備え、
    前記電動アクチュエータは電動モータであり、
    前記駆動伝達機構は、
    前記電動モータの出力軸に接続されたウォームギヤと、
    前記ウォームギヤに接続されたウォームホイールと、を備え、
    前記基体の内部には、前記ウォームギヤの両端部を回転自在に支持する一対の第一軸受部材および第二軸受部材が設けられており、
    前記出力軸を正回転させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の一方に向けて作用する力と、前記出力軸を逆回転させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の他方に向けて作用する力との両方を、前記第一軸受部材の側面によって受けるように構成されており、
    前記基体の内部には、前記第一軸受部材の一方の側面に対峙する受圧面が形成され、
    前記マスタシリンダへの出力を増加させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の一方に向けて作用する力を、前記受圧面によって受けることを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. マスタシリンダへの出力を制御するブレーキ制御装置であって、
    基体と、
    ブレーキ操作子に接続された入力部材と、
    前記マスタシリンダに接続された出力部材と、
    電動アクチュエータと、
    前記電動アクチュエータの駆動力を前記出力部材に伝達する駆動伝達機構と、を備え、
    前記電動アクチュエータは電動モータであり、
    前記駆動伝達機構は、
    前記電動モータの出力軸に接続されたウォームギヤと、
    前記ウォームギヤに接続されたウォームホイールと、を備え、
    前記基体の内部には、前記ウォームギヤの両端部を回転自在に支持する一対の第一軸受部材および第二軸受部材が設けられており、
    前記出力軸を正回転させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の一方に向けて作用する力と、前記出力軸を逆回転させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の他方に向けて作用する力との両方を、前記第一軸受部材の側面によって受けるように構成されており、
    前記基体の内部には、前記第一軸受部材の他方の側面に対峙する係止部材が取り付けられ、
    前記マスタシリンダへの出力を減少させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の他方に向けて作用する力を、前記係止部材によって受けることを特徴とするブレーキ制御装置。
  3. マスタシリンダへの出力を制御するブレーキ制御装置であって、
    基体と、
    ブレーキ操作子に接続された入力部材と、
    前記マスタシリンダに接続された出力部材と、
    電動アクチュエータと、
    前記電動アクチュエータの駆動力を前記出力部材に伝達する駆動伝達機構と、を備え、
    前記電動アクチュエータは電動モータであり、
    前記駆動伝達機構は、
    前記電動モータの出力軸に接続されたウォームギヤと、
    前記ウォームギヤに接続されたウォームホイールと、を備え、
    前記基体の内部には、前記ウォームギヤの両端部を回転自在に支持する一対の第一軸受部材および第二軸受部材が設けられており、
    前記出力軸を正回転させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の一方に向けて作用する力と、前記出力軸を逆回転させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して前記ウォームギヤの軸方向の他方に向けて作用する力との両方を、前記第一軸受部材の側面によって受けるように構成されており、
    前記ウォームギヤの外周面には抜け止め部が突設され、
    前記マスタシリンダへの出力を増加させたときに、前記ウォームホイールから前記ウォームギヤに対して、前記ウォームギヤの軸方向の一方に向けて力が作用し、
    前記抜け止め部は、前記第二軸受部材の他方側に間隔を空けて配置されていることを特徴とするブレーキ制御装置。
  4. 前記第一軸受部材は、前記ウォームギヤの前記電動モータ側の端部に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のブレーキ制御装置。
  5. 前記第一軸受部材には、前記ウォームギヤの端部が圧入固定されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のブレーキ制御装置。
  6. 前記第一軸受部材の外径よりも、前記第二軸受部材の外径が小さいことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のブレーキ制御装置。
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