JP6722562B2 - 螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法及びそれを備えた熱交換装置 - Google Patents

螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法及びそれを備えた熱交換装置 Download PDF

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Description

本発明は、螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法及びそれを備えた熱交換装置に関するものである。
従来より、ケーシング内に一対のスクリューシャフトを平行に架設し、これら一対のスクリューシャフトを互いに反対方向に回転させて外周に設けた螺旋羽根を噛み合わせ、粉体、液体(スラリー状、粘性流体を含む)等の被混練材料を混練する混練機が知られている。
このような混練機のうち、スクリューシャフトの内部に熱媒体が流通する熱媒体流路を設けて被混練材料を加熱又は冷却しながら混練する熱交換装置が知られている。このような熱交換装置に利用される螺旋羽根を有するスクリューシャフト内の熱媒体流路は、螺旋羽根内に熱媒体流路を形成することで、熱交換の効率が向上する。
そこで、例えば、特許文献1のスクリューシャフトの製造方法では、複数の羽根用ブロックを位置決め用凹部に嵌め込むようにして回転軸の外周に沿って螺旋状に並んで貼り付け、ブロック側凹部と凹溝とが連通して連続した羽根側流路を形成するようにしている。これにより、螺旋羽根に沿った熱媒体流路を形成することができる。
特開2016−140880号公報
ところで、熱媒体が蒸気の場合、熱媒体流路内が高圧になるので、羽根用ブロックと突条とが内側まで完全に溶接されていないと、十分な強度が確保できず、内圧による破壊が生じ、熱媒体が外部に漏れてしまう。
特許文献1の螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法では、溶け込み不良の領域が生じる可能性があり、熱媒体の漏れを防ぐには、その領域を溶接し直さなければならないという問題がある。また、JISB8265には、圧力容器では、完全溶け込み溶接が必要である旨も記載されている。
また、溶接用の隙間をあける場合は、位置決めができなくなり、精密な寸法公差を確保できなくなってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高圧の熱媒体を流通させても外部に漏れない耐圧性を確保しつつ、精密な寸法精度が要求される螺旋羽根を有するスクリューシャフトを製造することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、螺旋羽根を脚部のある複数の羽根用ブロックを貼り付けて隙間を確保して溶接するようにした。
具体的には、第1の発明では、ケーシング内に架設される回転軸と、該回転軸の外周上に螺旋状に設けられた螺旋羽根とを備え、該回転軸及び螺旋羽根の少なくとも一部に熱媒体を流通させる連続した熱媒体流路が形成された、螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法を前提とする。
そして、上記製造方法は、
軸心に沿って内部に軸側流路を設けると共に、外周に上記螺旋羽根に沿うように中央に羽根側流路の一部を構成する凹溝及び該凹溝に沿う位置決め用凹部が形成された突条を設ける、断面円形の回転軸を形成する軸形成工程と、
底面に上記羽根側流路の一部を構成するブロック側凹部及び複数の脚部が形成され、上記回転軸の外周上に螺旋状に並んで配置されて上記螺旋羽根を構成する複数の羽根用ブロックを形成するブロック形成工程と、
上記複数の羽根用ブロックを上記位置決め用凹部に嵌め込むようにして上記回転軸の外周に沿って螺旋状に並んで貼り付け上記複数の脚部によって上記位置決め用凹部との間に形成された隙間を溶接ルートとして外側から溶接し、上記ブロック側凹部と上記凹溝とが連通して連続した上記羽根側流路を形成する貼付工程とを含む。
上記の構成によると、羽根用ブロックの底面に複数の脚部を設け、この複数の脚部によって位置決め用凹部との間に隙間を確保し、その隙間を溶接ルートとすることで、完全溶け込みさせた溶接部が形成される。これにより、羽根用ブロックの底面と位置決め用凹部の周縁との間に十分な強度を確保できるので、内部に高圧の蒸気等の熱媒体を流通させても溶接部が破壊されて熱媒体が漏れることはない。また、羽根用ブロックを確実に位置決めすることができ、精密な寸法精度が達成される。ここで、「貼り付け」は、タック溶接による仮溶接を含む。
第2の発明では、
上記スクリューシャフトの製造方法を前提とし、
軸心に沿って内部に軸側流路を設けると共に、外周に上記螺旋羽根に沿うように位置決め用凹部を設ける、断面円形の回転軸を形成する軸形成工程と、
底面に上記螺旋羽根に沿う羽根側流路の一部を構成するブロック側凹部及び複数の脚部が形成され、上記回転軸の外周上に螺旋状に並んで配置されて上記螺旋羽根を構成する複数の羽根用ブロックを形成するブロック形成工程と、
上記複数の羽根用ブロックを上記位置決め用凹部に嵌め込むようにして上記回転軸の外周に沿って螺旋状に並んで貼り付け上記複数の脚部によって上記位置決め用凹部との間に形成された隙間を溶接ルートとして外側から溶接し、連続した上記羽根側流路を形成する貼付工程とを含む。
上記の構成によると、第1の発明に比べると、回転軸の外周に突条を設けずに位置決め用凹部を凹陥するだけなので、削り出し前の材料の外径をさらに削減できる。また、位置決め用凹部に嵌め込むようにして羽根用ブロックを貼り付けていけばよいので、羽根用ブロックの位置決めが簡単で貼付作業が極めて容易である。第1の発明と同様に、羽根用ブロックの底面に複数の脚部を設け、この複数の脚部によって位置決め用凹部との間に隙間を確保し、その隙間を溶接ルートとすることで、完全溶け込みさせた溶接部が形成される。これにより、羽根用ブロックの底面と位置決め用凹部の周縁との間に十分な強度を確保できるので、内部に高圧の蒸気等の熱媒体を流通させても溶接部が破壊されて熱媒体が漏れることはない。また、羽根用ブロックを確実に位置決めすることができ、精密な寸法精度が達成される。
第3の発明では、第1の発明において、
上記位置決め用凹部は、上記突条の先端における上記凹溝の幅を拡張して設けた段差部よりなり、上記複数の脚部の下端を該段差部の底面に当接させる。
上記の構成によると、位置決め用凹部に脚部を嵌め込むようにして位置決めすればよく、この段差部において溶接部を完全溶け込みさせやすい。
第4の発明では、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、
上記貼付工程において、上記複数の羽根用ブロックを上記位置決め用凹部の外側から完全溶け込みするように溶接し、連続した外表面を有する上記螺旋羽根を形成する。
上記の構成によると、複数の脚部で隙間を確実に形成した状態で、それを溶接ルートとして位置決め用凹溝の外側から溶接するので完全溶け込みした溶接部を確実に形成できる。
第5の発明では、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、
上記ブロック形成工程で、同じ形状の複数の上記羽根用ブロックを鋳造し、
上記貼付工程で同じ形状の複数の上記羽根用ブロックを螺旋状に並んで貼り付けて形成された隙間を溶接ルートとして外側から完全溶け込みするように溶接し、連続した螺旋羽根を形成する。
上記の構成によると、複数の脚部を有する羽根用ブロックを並べることで、螺旋状に捻られた形状でも、容易に隙間を確実に確保でき、完全溶け込みされた溶接部を形成しやすい。
第6の発明の熱交換装置は、
第1乃至第5のいずれか1つの発明の製法で製造されたスクリューシャフトと、
上記複数のスクリューシャフトが互いに平行に並ぶように該複数のスクリューシャフトの回転軸を回転可能に支持するケーシングと、
上記熱媒体を上記熱媒体流路に循環させる循環装置とを備えている。
上記の構成によると、簡単かつ低コストで品質の高い螺旋羽根を有するスクリューシャフトを利用できるので、初期投資及び維持費用を軽減できる。
以上説明したように、本発明によれば、複数の脚部を有する複数の羽根用ブロックを回転軸の外周に形成した位置決め用凹部に沿って螺旋状に並んで貼り付け、その複数の脚部によって位置決め用凹部との間に形成された隙間を溶接ルートとして外側から溶接してブロック側凹部を羽根側流路に連通させるようにしたことにより、高圧の熱媒体を流通させても漏れない品質のよい螺旋羽根を有するスクリューシャフトを製造することができる。
図2(b)のI部周辺を螺旋羽根に沿って切断して示す拡大断面図である。 (a)が本発明の実施形態に係る熱交換装置を一部破断して示す側面図であり、(b)は、スクリューシャフトを示す側面図である。 図1のIII−III線拡大断面図である。 羽根用ブロックを示す側面図である。 羽根用ブロックを外周側から見た斜視図である。 羽根用ブロックを内周側から見た斜視図である。 実施形態の変形例に係る図3相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図2(a)に本発明の実施形態の螺旋羽根5を有するスクリューシャフト3が取り付けられた熱交換装置1の一部を破断して示す。この熱交換装置1は、筒状のケーシング2内に一対のスクリューシャフト3が架設されている。
ケーシング2は、上方に被混練材料となる粉体、液体(スラリー状、粘性流体を含む)等が投入される材料投入口2aが形成されている。ケーシング2の下面には、材料排出口2bが形成され、混練後の材料が排出されるようになっている(白抜き矢印で材料の流れを示す)。ケーシング2には、ジャケット部2cが形成され、ケーシング2の外周に熱媒体を供給して熱交換可能となっている。
本実施形態では、一対のスクリューシャフト3が平行にケーシング2に架設され、異方向に回転させることで、それぞれの螺旋羽根5を噛み合わせながら被混練材料を混練するようになっている。本実施形態では、一対のスクリューシャフト3は、螺旋羽根5の条数が異なり、例えば右側のスクリューシャフト3が2条螺子であるのに対して、左側のスクリューシャフト3を1条螺子とすることで、左側のスクリューシャフト3の回転速度を2倍とすることができる。しかし、一対のスクリューシャフト3の螺旋羽根5の条数を同じとしたり、1対3、2対3等として設けてもよい。
図1及び図2に示すように、それぞれのスクリューシャフト3は、円柱状の回転軸4の外周上に螺旋羽根5が螺旋状に形成されている。回転軸4及び螺旋羽根5の少なくとも一部に熱媒体として、温水、水蒸気、冷却水、油などを流通させる熱媒体流路6が形成されている。熱媒体流路6は、回転軸4の中心に軸方向に直線状に延びる軸側流路6aと、この軸側流路6aに半径方向に延びる連結路6cを介して連続し、螺旋羽根5に沿って延びる羽根側流路6bとを有する。図2に示すように、スクリューシャフト3の右側には、ロータリージョイント7が接続され、このロータリージョイント7が図示しない熱媒体の循環装置に接続されて熱媒体の導入及び排出が可能となっている。軸側流路6aは、例えば図示しない中空のパイプをロータリージョイント7側の内部から挿通することで、1本の流路で熱媒体の導入と排出とが可能となっている。具体的には、ロータリージョイント7に供給された熱媒体は、図2の右側の軸側流路6aのパイプ内を通って熱媒体が供給されて左側端部にいたり、連結路6cを通って半径方向外側に進み、螺旋羽根5内の羽根側流路6bを左側から右側に螺旋状に通過して軸側流路6aのパイプの外周を通ってロータリージョイント7から排出されるようになっている。
図1に螺旋羽根5に沿って切断した断面を示すように、螺旋羽根5は、複数の羽根用ブロック8を連続して貼り付けることで形成されている。図3にも示すように、羽根側流路6bの半径方向外側は、この羽根用ブロック8の内部に形成したブロック側凹部8aで構成されている。羽根側流路6bの半径方向内側は、回転軸4の外周に形成した突条9に形成した凹溝9aによって形成されている。凹溝9aは、突条9を凹陥させるようにして形成されており、突条9の先端(半径方向外側端部)の溝幅が広げられるようにして位置決め用凹部9bが突条9に沿って形成されている。羽根用ブロック8の両端部には、面取り8bが形成されている。また、羽根用ブロック8の底面には、例えば6本の脚部8cが形成されている。この脚部8cの形状や本数は特に制限されず、二対であっても、四対以上であってもよく、左右対向する位置に設けてもよいし、千鳥足状に設けてもよい。脚部8cは、大きすぎると、熱媒体の流通を阻害するので、熱媒体の流れる方向から見た面積は大きすぎないのが望ましく、かつ位置決め用凹部9bに当接した状態で羽根用ブロック8がぐらつかない程度の下端の接触面積が確保されているのが望ましい。この複数の脚部8cが熱媒体の流れる方向に間隔を空けて配置されることにより、位置決め用凹部9bと羽根用ブロック8の底面との間に隙間が確実に確保され、その隙間が溶接ルートとして利用される。
次いで、本実施形態のスクリューシャフト3の製造方法について詳しく説明する。
まず、例えば炭素鋼、ステンレス鋼などの円柱状の棒鋼を用意する。そして、軸形成工程において、棒鋼の外周面を削って回転軸4を形成する。回転軸4の両端部の外径は、中間よりも小さな外径に切削してロータリージョイント7を接続したり、スプライン加工を施して図示しない回転装置に接続したりできるようにする。回転軸4の中心には、キリ孔等により、軸心に沿って直線状の軸側流路6aを形成する。例えば図示しない適度な長さの円筒パイプをこの軸側流路6aを構成するキリ孔に挿入することで、熱媒体の往路と復路とを形成する。この軸形成工程において、棒鋼を切削加工する際に螺旋羽根5に沿う突条9を形成する。突条9の中央に突条9に沿って凹溝9aを形成しておく。このとき、突条9の先端側の凹溝9aの溝幅を広げるようにして位置決め用凹部9bを形成する。図1に拡大して示すように、例えば、軸側流路6aの先端が凹溝9aの一端に連続するように軸側流路6aの先端を連結路6cで半径方向に繋ぐ。
これとは別に鋳造工程において、螺旋羽根5を形成する複数の羽根用ブロック8を鋳造する。例えば精密鋳造によって精度よく鋳造させるとよい。図3〜図6に示すように、羽根用ブロック8は、4つの側面を有し、底面には外周面に向かって凹陥されたブロック側凹部8aが形成されており、全体が螺旋状に捻れている。上述したように、底面には、ブロック側凹部8aが延びる方向に間隔を空けて三対の脚部8cが設けられている。鋳造であるので、同じ形状の鋳型を用いれば、このような捻れた外形を有し、内部にブロック側凹部8aや複数の脚部8cを有する複雑な形状であっても、同じ形状のものを大量に精度よく製造することができる。
次いで、貼付工程において、複数の羽根用ブロック8を回転軸4の外周に沿って螺旋状に並べて貼り付ける。具体的には、まず、タック溶接による仮止めを行う。このとき、羽根用ブロック8は、溶接部8dのうち脚部8c付近を点付け溶接すればよいので、回転軸4の軸方向へのずれがなく、多少の製造誤差が発生していても位置決めが極めて容易である。このとき、複数の脚部8cによって隙間が容易かつ確実に確保される。そして、図3に断面を示すように、仮止めされた羽根用ブロック8を、突条9の上面に沿って本溶接する。そうすると、溶接材料が段差部に繋がる溶接ルート内に確実に流れ込んで完全溶け込みが達成される。図3に溶接部8dを示すが、実際には溶接部8dは脚部8c側へ膨出するように流れ込む。なお、例えば図1に示すように、端の羽根用ブロック8のブロック側凹部8aは、遮蔽板10等を溶接して塞がれている。
羽根用ブロック8は、同じスクリューシャフト3のものは、どれも同じ形状であるので、仮止めする順番などを気にする必要がなく、突条9の一対の位置決め用凹部9bに押し当てるようにして羽根用ブロック8を並べて溶接していけばよいので、貼付工程が極めて容易である。貼付により、羽根用ブロック8の底面側に形成したブロック側凹部8aが凹溝9aに連通して螺旋状の羽根側流路6bが形成される。羽根用ブロック8の両端部に面取り8bを形成しているので、隣り合う羽根用ブロック8を突き合わせたときに双方の面取り8bが溶接用の開先のようになって溶接しやすく、溶接後の螺旋羽根5の外表面を隙間のない滑らかに連続したものとしやすい。また、完全溶け込みされた溶接部8dにより羽根用ブロック8を突条9に確実に密着させることができるので、羽根側流路6bに十分な強度を確保でき、内圧による破壊が生じることなく、羽根側流路6bが外部に連通せず、熱媒体が外部に漏れないように構成しやすい。また、溶接時の熱影響は主として突条9が受けるため、回転軸4全体としての剛性が低下したり、変形したりし難い。
また、複数の羽根用ブロック8で螺旋羽根5の外周面を構成できるので、従来のように帯板を螺旋状に巻いて貼り付ける必要がない上に位置決めが容易で、螺旋羽根5の形成が極めて容易となる。
また、凹溝9aにより羽根側流路6bのスペースを確保でき、羽根用ブロック8のブロック側凹部8aに連通させて連続した羽根側流路6bを形成できる。
また、羽根用ブロック8が螺旋羽根5の側面の大部分を形成するので、突条9の高さは最小限でよく、削り出し量を従来に比べて大幅に削減できる。
本実施形態では、羽根用ブロック8の底面に複数の脚部8cを設け、この複数の脚部8cによって位置決め用凹部9bとの間に隙間を確保し、その隙間を溶接ルートとすることで、完全溶け込みさせた溶接部8dが形成される。これにより、羽根用ブロック8の底面と位置決め用凹部9bの周縁との間に十分な強度を確保できるので、内部に高圧の蒸気等の熱媒体を流通させても溶接部8dが破壊されて熱媒体が漏れることはない。また、羽根用ブロック8を確実に位置決めすることができ、精密な寸法精度が達成される。また、羽根用ブロック8は、突条9に完全溶け込みによりしっかりと溶接されているので、耐久性も高い。
したがって、本実施形態に係る螺旋羽根5を有するスクリューシャフト3の製造方法によると、複数の脚部8cを有する複数の羽根用ブロック8を回転軸4の外周の位置決め用凹部に螺旋状に並べて仮止めし、その複数の脚部8cによって位置決め用凹部9bとの間に形成された隙間を溶接ルートとして外側から溶接してブロック側凹部8aを羽根側流路6bに連通させるようにしたことにより十分な強度を確保でき、高圧の熱媒体を流通させても溶接部8dが破壊されて漏れることのない品質のよい螺旋羽根5を有するスクリューシャフト3を製造することができる。
また、熱交換装置1は、簡単かつ低コストで品質の高い製造した螺旋羽根5を有するスクリューシャフト3を利用できるので、初期投資及び維持費用を軽減できる。
−変形例−
図7は、本発明の実施形態の変形例を示し、螺旋羽根5の構成が異なる点で上記実施形態と異なる。なお、以下の本変形例では、図1〜図6と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
本変形例では、まず、軸形成工程において、棒鋼から削り出しを行う際に、図7に示すように、上記実施形態とは異なって突条9を設けず、回転軸4側には、位置決め用凹部9bのみを凹陥する。そうすれば、上記実施形態に比べて棒鋼の外径をさらに小さくすることができ、材料費が安くなるだけでなく、削り出し量が大幅に減って工程が容易となる。
本変形例では、ブロック形成工程において、図7に示すように、実施形態よりも外形の大きな、高さの高い羽根用ブロック8’を鋳造する。
貼付工程において、位置決め用凹部9bに沿って羽根用ブロック8’を溶接等にて貼り付ける。そして、羽根用ブロック8’の貼付面の面取り8bを利用して溶接を行えば、位置決め用凹部9bと面取り8bとで内部に水密の羽根側流路6bを形成することができる。この羽根側流路6bは、上記実施形態よりも断面の大きいものとすることもできる。
本変形例では、位置決め用凹部9bにより羽根側流路6bのスペースを確保できるので、羽根用ブロック8’のブロック側凹部8aに連通させやすい。なお、ブロック側凹部8aで十分なスペースを確保できない場合は、位置決め用凹部9bの半径方向内側にそれよりも幅の狭い溝を螺旋羽根5に沿って設けてもよい。また、上記実施形態に比べると、突条9を設けずに位置決め用凹部9bを凹陥するだけなので、削り出し前の材料の外径をさらに削減できる。
また、本変形例では、上記実施形態のように突条9がないが、位置決め用凹部9bに沿って羽根用ブロック8を貼り付けていけばよいので、位置決めをしやすく、脚部8cによって隙間が十分に確保されるので、完全溶け込みした品質のよい溶接を行える。これにより、羽根用ブロック8の底面と位置決め用凹部9bの周縁との間に十分な強度を確保できるので、内部に高圧の蒸気等の熱媒体を流通させても溶接部が破壊されて熱媒体が漏れることはなく、耐久性も大幅に向上する。
したがって、本変形例に係る螺旋羽根5を有するスクリューシャフト3の製造方法においても、高圧の熱媒体を流通させても漏れない品質のよい螺旋羽根5を有するスクリューシャフト3を製造することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、一対のスクリューシャフト3を平行にケーシング2に架設して互いに向かい合う方向に回転させるようにしているが、いずれも同方向に回転させてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
1 熱交換装置
2 ケーシング
2a 材料投入口
2b 材料排出口
2c ジャケット部
3 スクリューシャフト
4 回転軸
5 螺旋羽根
6 熱媒体流路
6a 軸側流路
6b 羽根側流路
7 ロータリージョイント
8,8' 羽根用ブロック
8a ブロック側凹部
8b 面取り
8c 脚部
8d 溶接部
9 突条
9a 凹溝
9b 位置決め用凹部
10 遮蔽板

Claims (6)

  1. ケーシング内に架設される回転軸と、該回転軸の外周上に螺旋状に設けられた螺旋羽根とを備え、該回転軸及び螺旋羽根の少なくとも一部に熱媒体を流通させる連続した熱媒体流路が形成された、螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法において、
    軸心に沿って内部に軸側流路を設けると共に、外周に上記螺旋羽根に沿うように中央に羽根側流路の一部を構成する凹溝及び該凹溝に沿う位置決め用凹部が形成された突条を設ける、断面円形の回転軸を形成する軸形成工程と、
    底面に上記羽根側流路の一部を構成するブロック側凹部及び複数の脚部が形成され、上記回転軸の外周上に螺旋状に並んで配置されて上記螺旋羽根を構成する複数の羽根用ブロックを形成するブロック形成工程と、
    上記複数の羽根用ブロックを上記位置決め用凹部に嵌め込むようにして上記回転軸の外周に沿って螺旋状に並んで貼り付け上記複数の脚部によって上記位置決め用凹部との間に形成された隙間を溶接ルートとして外側から溶接し、上記ブロック側凹部と上記凹溝とが連通して連続した上記羽根側流路を形成する貼付工程とを含む
    ことを特徴とする螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法。
  2. ケーシング内に架設される回転軸と、該回転軸の外周上に螺旋状に設けられた螺旋羽根とを備え、該回転軸及び螺旋羽根の少なくとも一部に熱媒体を流通させる連続した熱媒体流路が形成された、螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法において、
    軸心に沿って内部に軸側流路を設けると共に、外周に上記螺旋羽根に沿うように位置決め用凹部を設ける、断面円形の回転軸を形成する軸形成工程と、
    底面に上記螺旋羽根に沿う羽根側流路の一部を構成するブロック側凹部及び複数の脚部が形成され、上記回転軸の外周上に螺旋状に並んで配置されて上記螺旋羽根を構成する複数の羽根用ブロックを形成するブロック形成工程と、
    上記複数の羽根用ブロックを上記位置決め用凹部に嵌め込むようにして上記回転軸の外周に沿って螺旋状に並んで貼り付け上記複数の脚部によって上記位置決め用凹部との間に形成された隙間を溶接ルートとして外側から溶接し、連続した上記羽根側流路を形成する貼付工程とを含む
    ことを特徴とする螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法。
  3. 請求項1に記載の螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法において、
    上記位置決め用凹部は、上記突条の先端における上記凹溝の幅を拡張して設けた段差部よりなり、上記複数の脚部の下端を該段差部の底面に当接させる
    ことを特徴とする螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法において、
    上記貼付工程において、上記複数の羽根用ブロックを上記位置決め用凹部の外側から完全溶け込みするように溶接し、連続した外表面を有する上記螺旋羽根を形成する
    ことを特徴とする螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法において、
    上記ブロック形成工程で、同じ形状の複数の上記羽根用ブロックを鋳造し、
    上記貼付工程で同じ形状の複数の上記羽根用ブロックを螺旋状に並んで貼り付けて形成された隙間を溶接ルートとして外側から完全溶け込みするように溶接し、連続した螺旋羽根を形成する
    ことを特徴とする螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の複数の螺旋羽根を有するスクリューシャフトの製造方法で製造されたスクリューシャフトと、
    上記複数のスクリューシャフトが互いに平行に並ぶように該複数のスクリューシャフトの回転軸を回転可能に支持するケーシングと、
    上記熱媒体を上記熱媒体流路に循環させる循環装置とを備えている
    ことを特徴とする螺旋羽根を有するスクリューシャフトを備えた熱交換装置。
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