JP6722012B2 - 車両用変速機構造 - Google Patents
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Description
係る構造において、一対のカム部材のうちの一方のカム部材は、メイン軸側に設けられ、他方のカム部材は、メイン軸と同軸で回転するクラッチの出力軸側に設けられ、それぞれのカム部材が、カム機構で回転方向の相対位置ずれを許容して過大な回転トルクの伝達を緩和しながら回転連動される。
本発明の目的は、変速軸上に配置したカム式トルクダンパーのカム部材の固定構造を簡素化して変速軸の大型化を抑制することが可能な車両用変速機構造を提供することにある。
また、上記構成において、前記駆動側カム部材(131)及び前記従動側カム部材(132)の一方のカム部材(131)の軸方向への付勢手段として皿ばね(134)が用いられ、前記皿ばね(134)は、何れかの前記軸(114)上に配置され、この皿ばね(134)と当接する前記一方のカム部材(131)と、前記一方の軸(114)に設けられた別の環状突起部(114e)の一端面とに挟まれて位置決めされるようにしても良い。
また、上記構成において、前記別の環状突起部(114e)は、その他端面(114u)が前記一方の軸(114)を回転自在に支持する軸受部材(113)の側面に当接し、前記一方の軸(114)の軸方向移動を規制するスラスト規制部とされていても良い。
また、上記構成において、前記皿ばね(134)は、複数枚重ねられ、前記一方のカム部材(131)に当接する前記皿ばね(134)の当接部が外周縁となるように配置されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)の両方に、その一方の軸(114)が他方の軸(103)を包含する範囲で、両軸(114,103)の内外を貫通するオイル潤滑孔(114m,103f)同士が、軸方向に同じ位置となって連通するように配置されるようにしても良い。
また、駆動側カム部材及び従動側カム部材の一方のカム部材の軸方向への付勢手段として皿ばねが用いられ、皿ばねは、何れかの軸上に配置され、この皿ばねと当接する一方のカム部材と、一方の軸に設けられた別の環状突起部の一端面とに挟まれて位置決めされるので、付勢手段として皿ばねを用い、皿ばねの位置決め構造を、一方のカム部材と、一方の軸に設けられた別の環状突起部とで挟んで位置決めすることで、単純形状の皿ばねを用いることに加えて位置決め構造を簡素にすることができ、軸方向での一層の大型化を抑制できる。
また、別の環状突起部は、その他端面が一方の軸を回転自在に支持する軸受部材の側面に当接し、一方の軸の軸方向移動を規制するスラスト規制部とされているので、別の環状突起部で、皿ばねの位置決めと一方の軸の軸方向移動の規制とを行うことができ、軸長の大型化を抑制できる。
また、駆動軸及び従動軸は、一方のカム部材を軸方向に摺動させる範囲に、軸の内外を貫通するオイル潤滑孔が設けられるので、駆動軸及び従動軸の内部からオイル潤滑孔を通じて一方のカム部材の軸方向摺動範囲にオイルを供給することができ、潤滑性能を確保することができる。
また、駆動軸及び従動軸の両方に、その一方の軸が他方の軸を包含する範囲で、両軸の内外を貫通するオイル潤滑孔同士が、軸方向に同じ位置となって連通するように配置されるので、軸内部のオイルを一方のカム部材に加えて両軸同士の摺動部位にも供給できるので、一方のカム部材の摺動部位及び両軸同士の軸摺動部位への潤滑性能を確保することができる。
図1は、本発明の車両用変速機構造を備える自動二輪車10を示す左側面図である。
自動二輪車10は、車体フレーム11、フロントフォーク12、ハンドル13、前輪14、パワーユニット16、排気装置17、リアフォーク18及び後輪21を備える。
車体フレーム11は、ヘッドパイプ23、左右一対のメインフレーム24、左右一対のピボットプレート25、左右一対のシートレール26を備える。
ヘッドパイプ23は、車体フレーム11の前端部に配置され、フロントフォーク12を操舵可能に支持している。メインフレーム24は、ヘッドパイプ23から左右の後方斜め下方に延びている。メインフレーム24の下部にはパワーユニット16が支持され、上部には燃料タンク31が支持されている。ピボットプレート25は、メインフレーム24の後部に接続されている。シートレール26は、ピボットプレート25の前部及び後部から後方斜め上方に延びている。シートレール26の前部にはシート33が支持され、後部にはグラブレール34及びトランクボックス35が支持されている。
リアフォーク18は、ピボットプレート25に設けられたピボット軸27に上下揺動可能に支持され、リアフォーク18の後端部に設けられた車軸39で後輪21が支持されている。リアフォーク18の後端部と車体フレーム11との間にはリアクッションユニット(不図示)が設けられている。
サイドカウル52には、車両前方からの外気をパワーユニット16の周囲に供給するための左右一対のエア開口69が設けられている。また、パワーユニット16の左右前方には、左右一対のエンジンガード71が設けられ、エンジンガード71にそれぞれフォグランプ72が取付けられている。
トランクボックス35には、背面に左右一対のテールランプユニット74、右側部にオーディオユニットがラジオ放送を受信する際に使用するロッドアンテナ75が設けられている。サイドバック58の背面には、リアウインカー76が配置されている。
図2及び図3に示すように、パワーユニット16は、上部を構成する内燃機関81と、内燃機関81の下部及び後部に一体的に設けられた変速機82とを備える。
内燃機関81は、水平対向型であり、車幅方向中央に設けられたクランクケース83と、クランクケース83の車幅方向外側に水平に延びるように取付けられた左シリンダヘッド84及び右シリンダヘッド86と、左シリンダヘッド84及び右シリンダヘッド86のそれぞれの開口を塞ぐ左ヘッドカバー87及び右ヘッドカバー88とを備える。
クランクケース83は、左右に分割された左ケース83A及び右ケース83Bからなる。左ケース83Aの左方に突出する左端部83c、左シリンダヘッド84及び左ヘッドカバー87は、左シリンダ部91を構成する。また、右ケース83Bの右方に突出する右端部83d、右シリンダヘッド86及び右ヘッドカバー88は、右シリンダ部92を構成する。
内燃機関81は、クランクケース83内に車両前後方向に延びるように収容されたクランク軸101を備える。また、変速機82は、クランク軸101の下方にメイン軸103、メイン軸103の右方にカウンタ軸104、カウンタ軸104の右斜め上方に出力軸106を備える。メイン軸103、カウンタ軸104及び出力軸106は、それぞれクランク軸101と平行に配置されている。
メイン軸103及びカウンタ軸104には、異なる歯車比での選択的な動力伝達が可能な複数段の歯車列が設けられている。これらの歯車列の歯車要素の噛み合いの組み合わせは、運転者によるシフト操作によって適宜行われる。出力軸106は、リヤクランクカバー94から車体後方側に突出している。出力軸106は、カウンタ軸104から動力を受けて回転し、その回転をドライブシャフト等の動力伝達部材を介して後輪21(図1参照)に伝達する。
変速機32は、減速機構111、クラッチ112、クラッチ軸114、メイン軸103、ミッションホルダ116、カム式ダンパー118、メイン軸歯車群121、シフトフォークシャフト123及び複数のシフトフォーク124を備える。
クラッチ112は、その入力側にクランク軸101の動力が減速機構111を介して伝達される。クラッチ軸114は、クラッチ112の出力側に一端が取付けられるとともに中間部がクランクケース83に設けられた軸受113で支持されている。メイン軸103は、一端がクラッチ軸114の他端に相対回転可能に支持されるとともに、他端がクランクケース83に別体に設けられたミッションホルダ116に軸受117を介して支持されている。上記のクラッチ軸114及びメイン軸103は、変速軸125を構成する。
シフトフォークシャフト123は、クランクケース83に形成された軸支持部83eと、ミッションホルダ116に形成された軸支持部116aとに両端部が支持された中空の軸である。シフトフォーク124は、シフトフォークシャフト123に移動可能に支持されるとともに、変速操作により、図示せぬシフトドラムの回動に伴ってメイン軸歯車群121の所定の変速歯車をメイン軸103上で軸方向移動させることで変速段を選択することが可能になる。
クラッチ軸114は、軸受113で支持される大径部114aが設けられ、大径部114aの半径方向内側に軸嵌合穴114bが形成されている。
大径部114aは、その外周面114cに、軸受嵌合部114d、環状突起部114e、スプライン形成部114h及び環状溝114jを備える。
軸受嵌合部114dは、軸受113が嵌合している。環状突起部114eは、軸受嵌合部114dの端部に環状に突出形成され、環状突起部114eの後端面114uが軸受113の側面で位置決めされる。即ち、クラッチ軸114は、環状突起部114eを介して軸受113に軸方向の位置決めがされている。スプライン形成部114hは、雄スプライン114fが前端面114gから環状突起部114eの近傍まで形成されている。環状溝114jは、スプライン形成部114hの前端面114gの近傍に止め輪126を嵌めるために形成された部分である。
軸嵌合穴114bは、その底部114nからクラッチ軸114の後端面114p(図4参照)まで軸方向に延びる軸貫通穴114qが開けられている。
軸嵌合穴114bの内周面114kは、底部114n側に設けられた小径穴114rと、小径穴114rに隣接するとともに小径穴114rよりも大径とされた大径穴114sとを備える。
嵌合軸部103aは、一定の外径に形成され、クラッチ軸114の軸嵌合穴114bの小径穴114rと回動可能に嵌合している。嵌合軸部103aには、軸方向に延びる軸貫通穴103eと、嵌合軸部103aの外周面及び軸貫通穴103eのそれぞれに開口する貫通穴とされたオイル孔103f,103gとが形成されている。オイル孔103f,103gはそれぞれが周方向で複数形成され、一方のオイル孔103fは、大径穴114sに連通するようにメイン軸103の軸方向でクラッチ軸114のオイル孔114mと重なる位置に形成され、他方のオイル孔103gは、クラッチ軸114の小径穴114rに臨むように形成されている。軸貫通穴103eは、クラッチ軸114の軸貫通穴114qと連通している。
メイン軸歯車103dは、カウンタ軸104(図2参照)に設けられた歯車に噛み合う部分であり、メイン軸歯車103dの前端面103j側に、メイン軸歯車群121(図4参照)を構成する変速歯車128が隣接している。
駆動カム131は、円板状のディスク部131dと、ディスク部131dの中央に形成された雌スプライン131aと、クラッチ軸114の軸方向(前方)に突出する複数の係合凸部131bとを備える。雌スプライン131aは、スプライン形成部114hの雄スプライン114fにスプライン結合されている。駆動カム131は、スプライン形成部114hに対して回転不能且つ軸方向移動可能であり、前方には止め輪126で軸方向移動が規制され、後方からは複数の皿ばね134で前方に付勢されている。
複数の皿ばね134のうちで、最も環状突起部114e側に配置された皿ばね134は、その内周縁134aが環状突起部114eの前端面114tに当てられ、最も駆動カム131側に配置された皿ばね134は、その外周縁134bが駆動カム131の端面131cに当てられている。
各皿ばね134は、クラッチ軸114に組み付ける前の状態に対して、クラッチ軸114の軸方向に撓んだ状態にある。これにより、各皿ばね134の弾性力によって駆動カム131の嵌合凸部131bが従動カム132の係合凹部132bに形成された底面132cに押し付けられ、また、従動カム132の端面132dもメイン軸歯車103dの後端面103hに押し付けられている。
また、隣り同士の皿ばね134,134間にワッシャ136を設けることで、皿ばね134,134同士が接触するよりも各皿ばね134の位置が安定し、各皿ばね134の撓み量が一定になるため、各皿ばね134で設定された設定荷重を容易に得ることができる。即ち、駆動カム131から従動カム132へ伝達されるトルクの特性を安定させることができる。
図6に示すように、駆動カム131は、中央部に雌スプライン131aが形成された円板状のディスク部131dと、ディスク部131dから軸方向(前方であり、図の手前側)に突出するとともにディスク部131dの周方向で等間隔に設けられた複数の係合凸部131bとからなる。
本実施形態では、係合凸部131bは、周方向に180°毎に形成されている。正面視で係合凸部131bは、輪郭が台形状に形成され、係合凸部131bの両側の側面131e,131eは、ディスク部131dの中心141に向かうように平面状に延びている。
図8に示すように、係合凸部131bの先端部131hは、ディスク部131dから離れる方向に凸となる湾曲面(詳しくは、円弧面)に形成されている。このように、先端部131hを湾曲面とすることで、先端部131hが従動カム132(図5参照)を押し付けながら周方向に移動する際の摩擦を小さくしたり、引っ掛かりを抑えることができ、従動カム132とのスムーズな摺動を可能にする。
図9に示すように、従動カム132は、雌スプライン132aが形成された円板状のディスク部132eと、ディスク部132eよりも一段高く形成されるとともに周方向に等間隔に設けられた複数の係合部132fとからなる。
係合部132fに係合凹部132bが形成されることで、係合部132fの両端部に一対の凸状のベース部132g,132gが形成される。本実施形態では、係合部132fは、周方向に180°毎に形成されている。正面視で一対のベース部132g,132gにおける係合凹部132b側の側面132h,132hは、ディスク部132eの中心142に向かうように平面状に延びている。
係合凹部132bは、角度θの範囲に形成され、この係合凹部132b内に係合される駆動カム131(図6参照)の係合凸部131bは、その幅の半分に相当する角度がβであり、係合凹部132b内で係合凸部131bが両側のベース部132g,132gに当たる場合の係合凸部131bの回動角度、即ち最大回動角度はαとなる。
シフトフォークシャフト123は、真直な筒状の部品であり、その外周面123aにシフトフォーク124(図4参照)が移動可能に嵌合される。シフトフォークシャフト123の両端部には、ゴム製のキャップ145が嵌められている。上記のシフトフォークシャフト123及び一対のキャップ145,145は、シフトフォークシャフトアッシー146を構成する。
軸部145a及び頭部145bには、キャップ145をシフトフォークシャフト123に嵌めた際にシフトフォークシャフト123内外を連通させるように軸方向に貫通穴145cが開けられている。頭部145bは、その先端面145dに向かうにつれて次第に先細りとなるテーパ部145eと、シフトフォークシャフト123の端面123cに当てられる当接面145fとが形成されている。
また、駆動カム131の軸方向への付勢手段として皿ばね134が用いられ、皿ばね134は、何れかの軸としてのクラッチ軸114上に配置され、この皿ばね134と当接する駆動カム131と、クラッチ軸114に設けられた別の環状突起部としての環状突起部114eの一端面としての前端面114tとに挟まれて位置決めされるので、付勢手段として皿ばね134を用い、皿ばね134の位置決め構造を、駆動カム131と、クラッチ軸114に設けられた環状突起部114eとで挟んで位置決めすることで、単純形状の皿ばね134を用いることに加えて位置決め構造を簡素にすることができ、クラッチ軸114及びメイン軸103の全体としての軸方向での一層の大型化を抑制できる。
また、環状突起部114eは、その他端面としての後端面114uがクラッチ軸114を回転自在に支持する軸受部材としての軸受113の側面に当接し、クラッチ軸114の軸方向移動を規制するスラスト規制部とされているので、環状突起部114eで、皿ばね134の位置決めとクラッチ軸114の軸方向移動の規制とを行うことができ、クラッチ軸114及びメイン軸103の全体としての軸長の大型化を抑制できる。
また、クラッチ軸114及びメイン軸103は、駆動カム131を軸方向に摺動させる範囲に、軸の内外を貫通するオイル潤滑孔としてのオイル孔114m,103fが設けられるので、クラッチ軸114及びメイン軸103の内部からオイル孔114m,103fを通じて駆動カム131の軸方向摺動範囲にオイルを供給することができ、潤滑性能を確保することができる。
例えば、上記実施形態において、図8に示したように、図6に示したディスク部131dの複数の係合凸部131b、及び図9に示したディスク部132eの複数の係合部132fのそれぞれを周方向に180°毎に設けたが、これに限らず、120°毎、90°毎、60°毎、45°毎や他の角度毎に設けても良い。
本発明は、自動二輪車10のパワーユニット16に適用する場合に限らず、自動二輪車10以外の車両や産業機械のパワーユニットにも適用可能である。
81 内燃機関
82 変速機
103 メイン軸(従動軸)
103d メイン軸歯車(環状突起部、歯車)
103f,103g オイル孔
103h 後端面(端面)
113 軸受(軸受部材)
114 クラッチ軸(駆動軸)
114e 環状突起部(別の環状突起部)
114g 前端面(端面)
114m オイル孔
114t 前端面(一端面)
114u 後端面(他端面)
118 カム式ダンパー
131 駆動カム(駆動側カム部材)
132 従動カム(従動側カム部材)
134 皿ばね
134a 内周縁
Claims (9)
- 内燃機関(81)と変速機(82)とを包含して駆動力を発生するパワーユニット(16)に、前記内燃機関(81)の回転トルク発生を受けて回転する駆動軸(114)と、前記駆動軸(114)の回転を受けて連動駆動されるように前記変速機(82)に設けられた従動軸(103)と、前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)のそれぞれの間に設けられて前記駆動軸(114)から受けた回転トルクによる前記駆動軸(114)と前記従動軸(103)との回転方向の相対位置ずれを吸収可能なカム式ダンパー(118)とを備える車両用変速機構造において、
前記カム式ダンパー(118)は、前記駆動軸(114)上に相対回転不能に設けられる駆動側カム部材(131)と、前記従動軸(103)上に相対回転不能に設けられる従動側カム部材(132)とを備え、前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)のうちの一方の軸(114)が、他方の軸(103)の軸端を内包して、前記一方の軸(114)の内周面にて前記他方の軸(103)が回転自在に支持され、前記他方の軸(103)に設けられた前記駆動側カム部材(131)又は従動側カム部材(132)のうちの一方のカム部材(132)が、前記一方の軸(114)の端面(114g)と他方の軸(103)に設けられた環状突起部(103d)の側面との間に配置されて軸方向移動が規制されることを特徴とする車両用変速機構造。 - 前記駆動側カム部材(131)又は前記従動側カム部材(132)のうちの一方のカム部材(132)が、前記環状突起部(103d)の端面(103h)に、付勢手段(134)によって他方のカム部材(131)を介して押し付けられて位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の車両用変速機構造。
- 前記環状突起部(103d)が、前記他方の軸(103)上に軸方向移動不能に設けられた歯車(103d)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用変速機構造。
- 前記駆動側カム部材(131)及び前記従動側カム部材(132)の他方のカム部材(131)の軸方向への付勢手段として皿ばね(134)が用いられ、前記皿ばね(134)は、何れかの前記軸(114)上に配置され、この皿ばね(134)と当接する前記他方のカム部材(131)と、前記一方の軸(114)に設けられた別の環状突起部(114e)の一端面とに挟まれて位置決めされることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用変速機構造。
- 前記皿ばね(134)は、前記別の環状突起部(114e)の一端面(114t)に当接する当接部が内周縁(134a)とされていることを特徴とする請求項4に記載の車両用変速機構造。
- 前記別の環状突起部(114e)は、その他端面(114u)が前記一方の軸(114)を回転自在に支持する軸受部材(113)の側面に当接し、前記一方の軸(114)の軸方向移動を規制するスラスト規制部とされていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の車両用変速機構造。
- 前記皿ばね(134)は、複数枚重ねられ、前記他方のカム部材(131)に当接する前記皿ばね(134)の当接部が外周縁となるように配置されることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の車両用変速機構造。
- 前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)は、前記他方のカム部材(131)を軸方向に摺動させる範囲に、軸の内外を貫通するオイル潤滑孔(114m,103f)が設けられることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の車両用変速機構造。
- 前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)の両方に、その一方の軸(114)が他方の軸(103)を包含する範囲で、両軸(114,103)の内外を貫通するオイル潤滑孔(114m,103f)同士が、軸方向に同じ位置となって連通するように配置されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の車両用変速機構造。
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