JP6722012B2 - 車両用変速機構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用変速機構造に関する。
従来、カム式トルクダンパーを有する変速機において、トルクダンパーの一対のカム部材をメイン軸の中心線の延長線上に配置したものがある(例えば、特許文献1参照)。
係る構造において、一対のカム部材のうちの一方のカム部材は、メイン軸側に設けられ、他方のカム部材は、メイン軸と同軸で回転するクラッチの出力軸側に設けられ、それぞれのカム部材が、カム機構で回転方向の相対位置ずれを許容して過大な回転トルクの伝達を緩和しながら回転連動される。
特開2003−193855号公報
特許文献1のように、トルクダンパーの一対のカム部材は、クラッチの出力軸及びメイン軸のそれぞれの軸端に固定され、トルクダンパーの全長が、クランクケースに設けられた一対の軸受間の全体に亘って長く設けられているため、クランクケースの一対の軸受間の距離が大きくなり、これに伴ってクラッチの出力軸とメイン軸とからなる変速軸が全体として大型化するという課題があった。
本発明の目的は、変速軸上に配置したカム式トルクダンパーのカム部材の固定構造を簡素化して変速軸の大型化を抑制することが可能な車両用変速機構造を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、内燃機関(81)と変速機(82)とを包含して駆動力を発生するパワーユニット(16)に、前記内燃機関(81)の回転トルク発生を受けて回転する駆動軸(114)と、前記駆動軸(114)の回転を受けて連動駆動されるように前記変速機(82)に設けられた従動軸(103)と、前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)のそれぞれの間に設けられて前記駆動軸(114)から受けた回転トルクによる前記駆動軸(114)と前記従動軸(103)との回転方向の相対位置ずれを吸収可能なカム式ダンパー(118)とを備える車両用変速機構造において、前記カム式ダンパー(118)は、前記駆動軸(114)上に相対回転不能に設けられる駆動側カム部材(131)と、前記従動軸(103)上に相対回転不能に設けられる従動側カム部材(132)とを備え、前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)のうちの一方の軸(114)が、他方の軸(103)の軸端を内包して、前記一方の軸(114)の内周面にて前記他方の軸(103)が回転自在に支持され、前記他方の軸(103)に設けられた前記駆動側カム部材(131)又は従動側カム部材(132)が、前記一方の軸(114)の端面(114g)と他方の軸(103)に設けられた環状突起部(103d)の側面との間に配置されて軸方向移動が規制されることを特徴とする。
上記構成において、前記駆動側カム部材(131)又は前記従動側カム部材(132)の一方のカム部材(132)が、前記環状突起部(103d)の端面(103h)に、付勢手段(134)によって他方のカム部材(131)を介して押し付けられて位置決めされることを特徴とする。
また、上記構成において、前記環状突起部(103d)が、前記他方の軸(103)上に軸方向移動不能に設けられた歯車(103d)であっても良い。
また、上記構成において、前記駆動側カム部材(131)及び前記従動側カム部材(132)の一方のカム部材(131)の軸方向への付勢手段として皿ばね(134)が用いられ、前記皿ばね(134)は、何れかの前記軸(114)上に配置され、この皿ばね(134)と当接する前記一方のカム部材(131)と、前記一方の軸(114)に設けられた別の環状突起部(114e)の一端面とに挟まれて位置決めされるようにしても良い。
また、上記構成において、前記皿ばね(134)は、前記別の環状突起部(114e)の一端面(114t)に当接する当接部が内周縁(134a)とされていても良い。
また、上記構成において、前記別の環状突起部(114e)は、その他端面(114u)が前記一方の軸(114)を回転自在に支持する軸受部材(113)の側面に当接し、前記一方の軸(114)の軸方向移動を規制するスラスト規制部とされていても良い。
また、上記構成において、前記皿ばね(134)は、複数枚重ねられ、前記一方のカム部材(131)に当接する前記皿ばね(134)の当接部が外周縁となるように配置されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)は、前記一方のカム部材(131)を軸方向に摺動させる範囲に、軸の内外を貫通するオイル潤滑孔(114m,103f)が設けられるようにしても良い。
また、上記構成において、前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)の両方に、その一方の軸(114)が他方の軸(103)を包含する範囲で、両軸(114,103)の内外を貫通するオイル潤滑孔(114m,103f)同士が、軸方向に同じ位置となって連通するように配置されるようにしても良い。
本発明のカム式ダンパーは、駆動軸上に相対回転不能に設けられる駆動側カム部材と、従動軸上に相対回転不能に設けられる従動側カム部材とを備え、駆動軸及び従動軸のうちの一方の軸が、他方の軸の軸端を内包して、一方の軸の内周面にて他方の軸が回転自在に支持され、他方の軸に設けられた駆動側カム部材又は従動側カム部材が、一方の軸の端面と他方の軸に設けられた環状突起部の側面との間に配置されて軸方向移動が規制されるので、一方側の軸の端面を利用してカム部材の軸方向移動を規制するため、特別な位置決め構造が不要となって、構造が簡素化されることで入力側の駆動軸と出力側の従動軸との全体としての軸方向の大型化を抑制することができる。
また、駆動側カム部材又は従動側カム部材の一方のカム部材が、環状突起部の端面に、付勢手段によって他方のカム部材を介して押し付けられて位置決めされるので、付勢手段の押圧力を利用してカム部材の軸方向の位置決めを行うため、位置決め構造が簡素化されることで入力側の駆動軸と出力側の従動軸との全体としての軸方向の大型化を抑制することができる。
また、環状突起部が、他方の軸上に軸方向移動不能に設けられた歯車であるので、他方の軸上に設けられた歯車を利用して、カム部材の軸方向移動を規制することで、大きなトルクを受けることによってカム部材の軸方向に発生する荷重を十分に受けることが可能となる。
また、駆動側カム部材及び従動側カム部材の一方のカム部材の軸方向への付勢手段として皿ばねが用いられ、皿ばねは、何れかの軸上に配置され、この皿ばねと当接する一方のカム部材と、一方の軸に設けられた別の環状突起部の一端面とに挟まれて位置決めされるので、付勢手段として皿ばねを用い、皿ばねの位置決め構造を、一方のカム部材と、一方の軸に設けられた別の環状突起部とで挟んで位置決めすることで、単純形状の皿ばねを用いることに加えて位置決め構造を簡素にすることができ、軸方向での一層の大型化を抑制できる。
また、皿ばねは、別の環状突起部の一端面に当接する当接部が内周縁とされているので、皿ばねが別の環状突起部に当接する半径を小さくでき、別の環状突起部の外径を小さくすることが可能となり、重量増加を抑制できる。
また、別の環状突起部は、その他端面が一方の軸を回転自在に支持する軸受部材の側面に当接し、一方の軸の軸方向移動を規制するスラスト規制部とされているので、別の環状突起部で、皿ばねの位置決めと一方の軸の軸方向移動の規制とを行うことができ、軸長の大型化を抑制できる。
また、皿ばねは、複数枚重ねられ、一方のカム部材に当接する皿ばねの当接部が外周縁となるように配置されるので、一方のカム部材に作用する荷重範囲が広くとれて、伝達されるトルクに対するカム部材の押さえ力を十分に確保することができる。また、一方のカム部材を皿ばねで安定に押し付けることができる。
また、駆動軸及び従動軸は、一方のカム部材を軸方向に摺動させる範囲に、軸の内外を貫通するオイル潤滑孔が設けられるので、駆動軸及び従動軸の内部からオイル潤滑孔を通じて一方のカム部材の軸方向摺動範囲にオイルを供給することができ、潤滑性能を確保することができる。
また、駆動軸及び従動軸の両方に、その一方の軸が他方の軸を包含する範囲で、両軸の内外を貫通するオイル潤滑孔同士が、軸方向に同じ位置となって連通するように配置されるので、軸内部のオイルを一方のカム部材に加えて両軸同士の摺動部位にも供給できるので、一方のカム部材の摺動部位及び両軸同士の軸摺動部位への潤滑性能を確保することができる。
本発明の車両用変速機構造を備える自動二輪車を示す左側面図である。 パワーユニットを示す背面図である。 パワーユニットを示す平面図である。 パワーユニットの要部を示す断面図である。 カム式ダンパー及びその周囲の構造を示す断面図である。 駆動カムを示す正面図である。 図6のVII−VII線断面図である。 図6のVIII−VIII線断面図である。 従動カムを示す正面図である。 図9のX−X線断面図である。 図9のXI−XI線断面図である。 シフトフォークシャフトアッシーを示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。
図1は、本発明の車両用変速機構造を備える自動二輪車10を示す左側面図である。
自動二輪車10は、車体フレーム11、フロントフォーク12、ハンドル13、前輪14、パワーユニット16、排気装置17、リアフォーク18及び後輪21を備える。
車体フレーム11は、ヘッドパイプ23、左右一対のメインフレーム24、左右一対のピボットプレート25、左右一対のシートレール26を備える。
ヘッドパイプ23は、車体フレーム11の前端部に配置され、フロントフォーク12を操舵可能に支持している。メインフレーム24は、ヘッドパイプ23から左右の後方斜め下方に延びている。メインフレーム24の下部にはパワーユニット16が支持され、上部には燃料タンク31が支持されている。ピボットプレート25は、メインフレーム24の後部に接続されている。シートレール26は、ピボットプレート25の前部及び後部から後方斜め上方に延びている。シートレール26の前部にはシート33が支持され、後部にはグラブレール34及びトランクボックス35が支持されている。
フロントフォーク12の上部にはハンドル13が取付けられ、下部には車軸37を介して前輪14が支持されている。排気装置17は、パワーユニット16から延びる排気管(不図示)と、排気管の後端に取付けられたマフラ38とを備える。
リアフォーク18は、ピボットプレート25に設けられたピボット軸27に上下揺動可能に支持され、リアフォーク18の後端部に設けられた車軸39で後輪21が支持されている。リアフォーク18の後端部と車体フレーム11との間にはリアクッションユニット(不図示)が設けられている。
シート33は、燃料タンク31の後方に配置され、運転者が着座する運転者用シート31Aと、運転者用シート31Aの後方に一段高く形成されて同乗者が着座する同乗者用シート31Bと、同乗者用の背もたれ部31Cとを備えている。また、車体フレーム11のピボットプレート25には、運転者が足を載せる左右一対の運転者用ステップ42と、同乗者が足を載せる左右一対の同乗者用ステップ43とが取付けられている。また、車体フレーム11には、メインスタンド44、サイドスタンド46及び車体カバー47が取付けられている。
車体カバー47は、車体前方を覆うフロントカウル51と、車体側部を覆う左右一対のサイドカウル52と、車体下部を覆うアンダーカウル53と、車体後部を覆うリアカウル54とを備える。フロントカウル51には、ウインドスクリーン56を自動で上下動させる風防装置57が設けられている。リアカウル54には、左右一対のサイドバック58が一体に形成されている。また、フロントフォーク12には前輪14を上方から覆うフロントフェンダ61が取付けられ、リアカウル54には後輪21を上方から覆うリアフェンダ62が取付けられている。
フロントカウル51には、前面にヘッドライト65、上部にウインドスクリーン56、左右端にフロントウインカ66を内蔵する左右一対のミラー67が設けられ、フロントカウル51の内側には、メータ68が配置されている。
サイドカウル52には、車両前方からの外気をパワーユニット16の周囲に供給するための左右一対のエア開口69が設けられている。また、パワーユニット16の左右前方には、左右一対のエンジンガード71が設けられ、エンジンガード71にそれぞれフォグランプ72が取付けられている。
トランクボックス35には、背面に左右一対のテールランプユニット74、右側部にオーディオユニットがラジオ放送を受信する際に使用するロッドアンテナ75が設けられている。サイドバック58の背面には、リアウインカー76が配置されている。
図2は、パワーユニット16を示す背面図である。図3は、パワーユニット16を示す平面図である。
図2及び図3に示すように、パワーユニット16は、上部を構成する内燃機関81と、内燃機関81の下部及び後部に一体的に設けられた変速機82とを備える。
内燃機関81は、水平対向型であり、車幅方向中央に設けられたクランクケース83と、クランクケース83の車幅方向外側に水平に延びるように取付けられた左シリンダヘッド84及び右シリンダヘッド86と、左シリンダヘッド84及び右シリンダヘッド86のそれぞれの開口を塞ぐ左ヘッドカバー87及び右ヘッドカバー88とを備える。
クランクケース83は、左右に分割された左ケース83A及び右ケース83Bからなる。左ケース83Aの左方に突出する左端部83c、左シリンダヘッド84及び左ヘッドカバー87は、左シリンダ部91を構成する。また、右ケース83Bの右方に突出する右端部83d、右シリンダヘッド86及び右ヘッドカバー88は、右シリンダ部92を構成する。
クランクケース83の後端面にはリヤクランクカバー94が取付けられている。また、リヤクランクカバー94の下部の中央には、車体後方側に椀状に膨出するクラッチカバー95が取付けられている。クラッチカバー95の内側にはクラッチ112(図4参照)が配置されている。なお、符号97は左ケース83A内に設けられたオイルポンプユニットである。
内燃機関81は、クランクケース83内に車両前後方向に延びるように収容されたクランク軸101を備える。また、変速機82は、クランク軸101の下方にメイン軸103、メイン軸103の右方にカウンタ軸104、カウンタ軸104の右斜め上方に出力軸106を備える。メイン軸103、カウンタ軸104及び出力軸106は、それぞれクランク軸101と平行に配置されている。
メイン軸103及びカウンタ軸104には、異なる歯車比での選択的な動力伝達が可能な複数段の歯車列が設けられている。これらの歯車列の歯車要素の噛み合いの組み合わせは、運転者によるシフト操作によって適宜行われる。出力軸106は、リヤクランクカバー94から車体後方側に突出している。出力軸106は、カウンタ軸104から動力を受けて回転し、その回転をドライブシャフト等の動力伝達部材を介して後輪21(図1参照)に伝達する。
図4は、パワーユニット16の要部を示す断面図である。
変速機32は、減速機構111、クラッチ112、クラッチ軸114、メイン軸103、ミッションホルダ116、カム式ダンパー118、メイン軸歯車群121、シフトフォークシャフト123及び複数のシフトフォーク124を備える。
クラッチ112は、その入力側にクランク軸101の動力が減速機構111を介して伝達される。クラッチ軸114は、クラッチ112の出力側に一端が取付けられるとともに中間部がクランクケース83に設けられた軸受113で支持されている。メイン軸103は、一端がクラッチ軸114の他端に相対回転可能に支持されるとともに、他端がクランクケース83に別体に設けられたミッションホルダ116に軸受117を介して支持されている。上記のクラッチ軸114及びメイン軸103は、変速軸125を構成する。
カム式ダンパー118は、クラッチ軸114及びメイン軸103のそれぞれの間に設けられ、クラッチ軸114からメイン軸103へ所定のトルクを越える過大なトルクやトルク変動が入力されたときに相対回転することで、メイン軸103への過大なトルクやトルク変動の伝達を緩和する。メイン軸歯車群121は、メイン軸103上に設けられた複数の変速歯車からなる。
シフトフォークシャフト123は、クランクケース83に形成された軸支持部83eと、ミッションホルダ116に形成された軸支持部116aとに両端部が支持された中空の軸である。シフトフォーク124は、シフトフォークシャフト123に移動可能に支持されるとともに、変速操作により、図示せぬシフトドラムの回動に伴ってメイン軸歯車群121の所定の変速歯車をメイン軸103上で軸方向移動させることで変速段を選択することが可能になる。
図5は、カム式ダンパー118及びその周囲の構造を示す断面図である。
クラッチ軸114は、軸受113で支持される大径部114aが設けられ、大径部114aの半径方向内側に軸嵌合穴114bが形成されている。
大径部114aは、その外周面114cに、軸受嵌合部114d、環状突起部114e、スプライン形成部114h及び環状溝114jを備える。
軸受嵌合部114dは、軸受113が嵌合している。環状突起部114eは、軸受嵌合部114dの端部に環状に突出形成され、環状突起部114eの後端面114uが軸受113の側面で位置決めされる。即ち、クラッチ軸114は、環状突起部114eを介して軸受113に軸方向の位置決めがされている。スプライン形成部114hは、雄スプライン114fが前端面114gから環状突起部114eの近傍まで形成されている。環状溝114jは、スプライン形成部114hの前端面114gの近傍に止め輪126を嵌めるために形成された部分である。
また、大径部114aには、スプライン形成部114hの表面及び軸嵌合穴114bの内周面114k(詳しくは、下記の大径穴114s)に開口するように貫通するオイル孔114mが形成されている。オイル孔114mによって、雄スプライン114fとカム式ダンパー118との間に潤滑用のオイルが供給される。
軸嵌合穴114bは、その底部114nからクラッチ軸114の後端面114p(図4参照)まで軸方向に延びる軸貫通穴114qが開けられている。
軸嵌合穴114bの内周面114kは、底部114n側に設けられた小径穴114rと、小径穴114rに隣接するとともに小径穴114rよりも大径とされた大径穴114sとを備える。
メイン軸103は、クラッチ軸114の軸嵌合穴114bに嵌合される嵌合軸部103aと、嵌合軸部103aに隣接して軸嵌合穴114bの外部に位置するとともに雄スプライン103bが形成されたスプライン形成部103cと、スプライン形成部103cの端部から半径方向外側に突出形成されたメイン軸歯車103dとを備える。
嵌合軸部103aは、一定の外径に形成され、クラッチ軸114の軸嵌合穴114bの小径穴114rと回動可能に嵌合している。嵌合軸部103aには、軸方向に延びる軸貫通穴103eと、嵌合軸部103aの外周面及び軸貫通穴103eのそれぞれに開口する貫通穴とされたオイル孔103f,103gとが形成されている。オイル孔103f,103gはそれぞれが周方向で複数形成され、一方のオイル孔103fは、大径穴114sに連通するようにメイン軸103の軸方向でクラッチ軸114のオイル孔114mと重なる位置に形成され、他方のオイル孔103gは、クラッチ軸114の小径穴114rに臨むように形成されている。軸貫通穴103eは、クラッチ軸114の軸貫通穴114qと連通している。
メイン軸歯車103dは、カウンタ軸104(図2参照)に設けられた歯車に噛み合う部分であり、メイン軸歯車103dの前端面103j側に、メイン軸歯車群121(図4参照)を構成する変速歯車128が隣接している。
カム式ダンパー118は、駆動カム131、従動カム132及び複数の皿ばね134から構成される。駆動カム131は、クラッチ軸114のスプライン形成部114hにスプライン結合されている。従動カム132は、駆動カム131に周方向で噛み合うようにメイン軸103のスプライン形成部103cにスプライン結合されている。皿ばね134は、その弾性力で駆動カム131を従動カム132に押し付けている。以下に、カム式ダンパー118の各構成を詳細に説明する。
駆動カム131は、円板状のディスク部131dと、ディスク部131dの中央に形成された雌スプライン131aと、クラッチ軸114の軸方向(前方)に突出する複数の係合凸部131bとを備える。雌スプライン131aは、スプライン形成部114hの雄スプライン114fにスプライン結合されている。駆動カム131は、スプライン形成部114hに対して回転不能且つ軸方向移動可能であり、前方には止め輪126で軸方向移動が規制され、後方からは複数の皿ばね134で前方に付勢されている。
従動カム132は、円板状のディスク部132eと、ディスク部132eの中央に形成された雌スプライン132aと、メイン軸103の軸方向(前方)に凹んだ係合凹部132bとを備える。雌スプライン132aは、スプライン形成部103cの雄スプライン103bにスプライン結合されている。従動カム132は、スプライン形成部103cに対して回転不能且つ軸方向移動可能である。従動カム132の前方にはメイン軸103のメイン軸歯車103dの後端面103h、後方にはクラッチ軸114の前端面114gが位置し、メイン軸歯車103dとクラッチ軸114との間に従動カム132が配置されて軸方向移動が規制される、即ち、位置決めされる。係合凹部132bは、駆動カム131の係合凸部131bと係合した状態にあり、クラッチ軸114の回転がメイン軸103に伝達可能に構成される。
複数の皿ばね134は、その内周縁134aがクラッチ軸114のスプライン形成部114hに嵌合されるとともに、環状突起部114eと駆動カム131の端面131cとの間に配置され、隣り同士の皿ばね134,134の間には、スプライン形成部114hに内周縁136aが嵌合されたワッシャ136が配置されている。
複数の皿ばね134のうちで、最も環状突起部114e側に配置された皿ばね134は、その内周縁134aが環状突起部114eの前端面114tに当てられ、最も駆動カム131側に配置された皿ばね134は、その外周縁134bが駆動カム131の端面131cに当てられている。
各皿ばね134は、クラッチ軸114に組み付ける前の状態に対して、クラッチ軸114の軸方向に撓んだ状態にある。これにより、各皿ばね134の弾性力によって駆動カム131の嵌合凸部131bが従動カム132の係合凹部132bに形成された底面132cに押し付けられ、また、従動カム132の端面132dもメイン軸歯車103dの後端面103hに押し付けられている。
上記したように、従動カム132は、クラッチ軸114の前端面114gと、メイン軸103に一体のメイン軸歯車103dとの間に配置されること、及び複数の皿ばね134の弾性力でメイン軸歯車103dに押し付けられることによって、軸方向移動が規制されるとともに位置決めされている。これによって、軸方向に延びるように連結されたクラッチ軸114とメイン軸103とからなる軸部材の全長さを従来よりも短くするとともに、カム式ダンパー118をコンパクトに構成することができる。
また、隣り同士の皿ばね134,134間にワッシャ136を設けることで、皿ばね134,134同士が接触するよりも各皿ばね134の位置が安定し、各皿ばね134の撓み量が一定になるため、各皿ばね134で設定された設定荷重を容易に得ることができる。即ち、駆動カム131から従動カム132へ伝達されるトルクの特性を安定させることができる。
図6は、駆動カム131を示す正面図である。図7は、図6のVII−VII線断面図である。図8は、図6のVIII−VIII線断面図である。
図6に示すように、駆動カム131は、中央部に雌スプライン131aが形成された円板状のディスク部131dと、ディスク部131dから軸方向(前方であり、図の手前側)に突出するとともにディスク部131dの周方向で等間隔に設けられた複数の係合凸部131bとからなる。
本実施形態では、係合凸部131bは、周方向に180°毎に形成されている。正面視で係合凸部131bは、輪郭が台形状に形成され、係合凸部131bの両側の側面131e,131eは、ディスク部131dの中心141に向かうように平面状に延びている。
図7に示すように、ディスク部131dは、係合凸部131bが突出する側の端面131fに、雌スプライン131aよりも半径方向外側に大きく且つ係合凸部131bと同じ方向に突出する環状部131gが形成されている。これにより、雌スプライン131aの軸方向長さを確保するとともに、環状部131g以外のディスク部131dを薄肉にして軽量化を図ることができる。係合凸部131bは、断面台形状に形成されている。
図8に示すように、係合凸部131bの先端部131hは、ディスク部131dから離れる方向に凸となる湾曲面(詳しくは、円弧面)に形成されている。このように、先端部131hを湾曲面とすることで、先端部131hが従動カム132(図5参照)を押し付けながら周方向に移動する際の摩擦を小さくしたり、引っ掛かりを抑えることができ、従動カム132とのスムーズな摺動を可能にする。
図9は、従動カム132を示す正面図である。図10は、図9のX−X線断面図である。図11は、図9のXI−XI線断面図である。
図9に示すように、従動カム132は、雌スプライン132aが形成された円板状のディスク部132eと、ディスク部132eよりも一段高く形成されるとともに周方向に等間隔に設けられた複数の係合部132fとからなる。
係合部132fに係合凹部132bが形成されることで、係合部132fの両端部に一対の凸状のベース部132g,132gが形成される。本実施形態では、係合部132fは、周方向に180°毎に形成されている。正面視で一対のベース部132g,132gにおける係合凹部132b側の側面132h,132hは、ディスク部132eの中心142に向かうように平面状に延びている。
係合凹部132bは、角度θの範囲に形成され、この係合凹部132b内に係合される駆動カム131(図6参照)の係合凸部131bは、その幅の半分に相当する角度がβであり、係合凹部132b内で係合凸部131bが両側のベース部132g,132gに当たる場合の係合凸部131bの回動角度、即ち最大回動角度はαとなる。
図10に示すように、従動カム132のディスク部132eは、係合部132fが突出する側の端面132jの外周側に係合凹部132bの底面132cよりも浅く形成された環状凹部132kが形成されている。また、雌スプライン132aは、ディスク部132eの軸方向の幅内の係合部132fが突出する側に寄せて形成されている。このように、雌スプライン132aを係合部132f側に近づけることで、駆動カム131(図7参照)から係合部132fに伝わったトルクを雌スプライン132aを介してメイン軸103(図5参照)に効率良く伝えることができる。また、ディスク部132eに環状凹部132kを形成することで、従動カム132の軽量化を図ることができる。
図11に示すように、係合凹部132bは、湾曲した底面132cと、底面132cから立ち上げられた周面132nとを有する。駆動カム131(図6参照)の係合凸部131bにトルクが作用しないときには、係合凸部131bは、係合凹部132bの周方向中央の底面132cに押圧された状態で位置する。係合凸部131bにトルクが作用したときには、トルクの大きさに応じて周方向中央から底面132cに押圧されつつ底面132cの形状に沿って周面132nに近づく。係合凸部131bに作用するトルクが所定値以上になると、係合凸部131bは、周面132nに当たる、即ち、係合凸部131bと周面132nとが噛み合う。トルクが変動する場合は、係合凸部131bは、係合凹部132b内を周方向に往復動する。係合凸部131bが係合凹部132bの中央から周方向に移動する際には、係合凹部132bの底面132cの形状に沿って係合凸部131bがクラッチ軸114(図5参照)の軸方向(図の上方)にも移動するため、この移動を複数の皿ばね134(図5参照)が撓みとして反力を発生させながら吸収する。
図12は、シフトフォークシャフトアッシー146を示す断面図である。
シフトフォークシャフト123は、真直な筒状の部品であり、その外周面123aにシフトフォーク124(図4参照)が移動可能に嵌合される。シフトフォークシャフト123の両端部には、ゴム製のキャップ145が嵌められている。上記のシフトフォークシャフト123及び一対のキャップ145,145は、シフトフォークシャフトアッシー146を構成する。
キャップ145は、シフトフォークシャフト123の内周面123bに圧入される円柱状の軸部145aと、軸部145aの一端部に一体に形成された断面略台形状の頭部145bとからなる。
軸部145a及び頭部145bには、キャップ145をシフトフォークシャフト123に嵌めた際にシフトフォークシャフト123内外を連通させるように軸方向に貫通穴145cが開けられている。頭部145bは、その先端面145dに向かうにつれて次第に先細りとなるテーパ部145eと、シフトフォークシャフト123の端面123cに当てられる当接面145fとが形成されている。
このように、シフトフォークシャフト123の両端部に弾性部材であるキャップ145,145を嵌めることで、図4において、シフトフォーク124の移動に伴って、シフトフォークシャフト123が、クランクケース83の軸支持部83eに形成されたシャフト支持穴83fと、ミッションホルダ116の軸支持部116aに形成されたシャフト支持穴116bとを軸方向に移動する際に、キャップ145が、シャフト支持穴83fの底面83g又はシャフト支持穴116bの底面116cに当たったとしても、打音の発生を抑制することができる。また、キャップ145がシャフト支持穴83fの底面83g又はシャフト支持穴116bの底面116cに当たったときに、内部に溜まったオイルを当った側のキャップ145とは反対側のキャップ145の貫通穴145cから排出することができ、キャップ145をスムーズに撓ませることができる。
以上の図2、図4及び図5に示したように、内燃機関81と変速機82とを包含して駆動力を発生するパワーユニット16に、内燃機関81の回転トルク発生を受けて回転する駆動軸としてのクラッチ軸114と、クラッチ軸114の回転を受けて連動駆動されるように変速機82に設けられた従動軸としてのメイン軸103と、クラッチ軸114及びメイン軸103のそれぞれの間に設けられてクラッチ軸114から受けた回転トルクによるクラッチ軸114とメイン軸103との回転方向の相対位置ずれを吸収可能なカム式ダンパー118とを備える車両用変速機構造において、カム式ダンパー118は、クラッチ軸114上に相対回転不能に設けられる駆動側カム部材としての駆動カム131と、メイン軸103上に相対回転不能に設けられる従動側カム部材としての従動カム132とを備え、クラッチ軸114及びメイン軸103のうちの一方の軸であるクラッチ軸114が、他方の軸であるメイン軸103の軸端を内包して、クラッチ軸114の内周面にてメイン軸103が回転自在に支持され、メイン軸103に設けられた駆動カム131又は従動カム132のうちの一方のカム部材としての従動カム132が、クラッチ軸114の端面である前端面114gとメイン軸103に設けられた環状突起部としてのメイン軸歯車103dの側面である後端面103hとの間に配置されて軸方向移動が規制される。
この構成によれば、クラッチ軸114の前端面114gを利用して従動カム132の軸方向移動を規制するため、特別な位置決め構造が不要となって、構造が簡素化されることで入力側のクラッチ軸114と出力側のメイン軸103との全体としての軸方向の大型化を抑制することができる。
また、メイン軸103に設けられた駆動カム131又は従動カム132のうちの従動カム132が、メイン軸歯車103dの後端面103hに、付勢手段としての皿ばね134によって他方のカム部材としての駆動カム131を介して押し付けられて位置決めされる。この構成によれば、皿ばね134の押圧力を利用して従動カム132の軸方向の位置決めを行うため、位置決め構造が簡素化されることで入力側のクラッチ軸114と出力側のメイン軸103との全体としての軸方向の大型化を抑制することができる。
また、図5に示したように、環状突起部が、メイン軸103上に軸方向移動不能に設けられたメイン軸歯車103dであるので、メイン軸103上に設けられたメイン軸歯車103dを利用して、従動カム132の軸方向移動を規制することで、大きなトルクを受けることによって従動カム132の軸方向に発生する荷重を十分に受けることが可能となる。
また、駆動カム131の軸方向への付勢手段として皿ばね134が用いられ、皿ばね134は、何れかの軸としてのクラッチ軸114上に配置され、この皿ばね134と当接する駆動カム131と、クラッチ軸114に設けられた別の環状突起部としての環状突起部114eの一端面としての前端面114tとに挟まれて位置決めされるので、付勢手段として皿ばね134を用い、皿ばね134の位置決め構造を、駆動カム131と、クラッチ軸114に設けられた環状突起部114eとで挟んで位置決めすることで、単純形状の皿ばね134を用いることに加えて位置決め構造を簡素にすることができ、クラッチ軸114及びメイン軸103の全体としての軸方向での一層の大型化を抑制できる。
また、皿ばね134は、環状突起部114eの前端面114tに当接する当接部が内周縁134aとされているので、皿ばね134が環状突起部114eに当接する半径を小さくでき、環状突起部114eの外径を小さくすることが可能となり、重量増加を抑制できる。
また、環状突起部114eは、その他端面としての後端面114uがクラッチ軸114を回転自在に支持する軸受部材としての軸受113の側面に当接し、クラッチ軸114の軸方向移動を規制するスラスト規制部とされているので、環状突起部114eで、皿ばね134の位置決めとクラッチ軸114の軸方向移動の規制とを行うことができ、クラッチ軸114及びメイン軸103の全体としての軸長の大型化を抑制できる。
また、皿ばね134は、複数枚重ねられ、駆動カム131に当接する皿ばね134の当接部が外周縁134bとなるように配置されるので、駆動カム131に作用する荷重範囲が広くとれて、伝達されるトルクに対する駆動カム131の押さえ力を十分に確保することができる。また、駆動カム131を皿ばね134で安定に押し付けることができる。
また、クラッチ軸114及びメイン軸103は、駆動カム131を軸方向に摺動させる範囲に、軸の内外を貫通するオイル潤滑孔としてのオイル孔114m,103fが設けられるので、クラッチ軸114及びメイン軸103の内部からオイル孔114m,103fを通じて駆動カム131の軸方向摺動範囲にオイルを供給することができ、潤滑性能を確保することができる。
また、クラッチ軸114及びメイン軸103の両方に、クラッチ軸114がメイン軸103を包含する範囲で、クラッチ軸114及びメイン軸103のそれぞれの内外を貫通するオイル孔114m,103f同士が、軸方向に同じ位置となって連通するように配置されるので、軸内部のオイルを駆動カム131に加えてクラッチ軸114とメイン軸103との摺動部位にも供給できるので、駆動カム131の摺動部位、及びクラッチ軸114とメイン軸103との軸摺動部位への潤滑性能を確保することができる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施形態において、図8に示したように、図6に示したディスク部131dの複数の係合凸部131b、及び図9に示したディスク部132eの複数の係合部132fのそれぞれを周方向に180°毎に設けたが、これに限らず、120°毎、90°毎、60°毎、45°毎や他の角度毎に設けても良い。
本発明は、自動二輪車10のパワーユニット16に適用する場合に限らず、自動二輪車10以外の車両や産業機械のパワーユニットにも適用可能である。
16 パワーユニット
81 内燃機関
82 変速機
103 メイン軸(従動軸)
103d メイン軸歯車(環状突起部、歯車)
103f,103g オイル孔
103h 後端面(端面)
113 軸受(軸受部材)
114 クラッチ軸(駆動軸)
114e 環状突起部(別の環状突起部)
114g 前端面(端面)
114m オイル孔
114t 前端面(一端面)
114u 後端面(他端面)
118 カム式ダンパー
131 駆動カム(駆動側カム部材)
132 従動カム(従動側カム部材)
134 皿ばね
134a 内周縁

Claims (9)

  1. 内燃機関(81)と変速機(82)とを包含して駆動力を発生するパワーユニット(16)に、前記内燃機関(81)の回転トルク発生を受けて回転する駆動軸(114)と、前記駆動軸(114)の回転を受けて連動駆動されるように前記変速機(82)に設けられた従動軸(103)と、前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)のそれぞれの間に設けられて前記駆動軸(114)から受けた回転トルクによる前記駆動軸(114)と前記従動軸(103)との回転方向の相対位置ずれを吸収可能なカム式ダンパー(118)とを備える車両用変速機構造において、
    前記カム式ダンパー(118)は、前記駆動軸(114)上に相対回転不能に設けられる駆動側カム部材(131)と、前記従動軸(103)上に相対回転不能に設けられる従動側カム部材(132)とを備え、前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)のうちの一方の軸(114)が、他方の軸(103)の軸端を内包して、前記一方の軸(114)の内周面にて前記他方の軸(103)が回転自在に支持され、前記他方の軸(103)に設けられた前記駆動側カム部材(131)又は従動側カム部材(132)のうちの一方のカム部材(132)が、前記一方の軸(114)の端面(114g)と他方の軸(103)に設けられた環状突起部(103d)の側面との間に配置されて軸方向移動が規制されることを特徴とする車両用変速機構造。
  2. 前記駆動側カム部材(131)又は前記従動側カム部材(132)のうちの一方のカム部材(132)が、前記環状突起部(103d)の端面(103h)に、付勢手段(134)によって他方のカム部材(131)を介して押し付けられて位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の車両用変速機構造。
  3. 前記環状突起部(103d)が、前記他方の軸(103)上に軸方向移動不能に設けられた歯車(103d)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用変速機構造。
  4. 前記駆動側カム部材(131)及び前記従動側カム部材(132)の他方のカム部材(131)の軸方向への付勢手段として皿ばね(134)が用いられ、前記皿ばね(134)は、何れかの前記軸(114)上に配置され、この皿ばね(134)と当接する前記他方のカム部材(131)と、前記一方の軸(114)に設けられた別の環状突起部(114e)の一端面とに挟まれて位置決めされることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用変速機構造。
  5. 前記皿ばね(134)は、前記別の環状突起部(114e)の一端面(114t)に当接する当接部が内周縁(134a)とされていることを特徴とする請求項4に記載の車両用変速機構造。
  6. 前記別の環状突起部(114e)は、その他端面(114u)が前記一方の軸(114)を回転自在に支持する軸受部材(113)の側面に当接し、前記一方の軸(114)の軸方向移動を規制するスラスト規制部とされていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の車両用変速機構造。
  7. 前記皿ばね(134)は、複数枚重ねられ、前記他方のカム部材(131)に当接する前記皿ばね(134)の当接部が外周縁となるように配置されることを特徴とする請求項乃至6のいずれか一項に記載の車両用変速機構造。
  8. 前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)は、前記他方のカム部材(131)を軸方向に摺動させる範囲に、軸の内外を貫通するオイル潤滑孔(114m,103f)が設けられることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の車両用変速機構造。
  9. 前記駆動軸(114)及び前記従動軸(103)の両方に、その一方の軸(114)が他方の軸(103)を包含する範囲で、両軸(114,103)の内外を貫通するオイル潤滑孔(114m,103f)同士が、軸方向に同じ位置となって連通するように配置されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の車両用変速機構造。
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