JP6721870B2 - 電池用包装材料 - Google Patents

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Description

本発明は、電池用包装材料及びその製造方法に関する。
従来、様々なタイプの電池が開発されている。これらの電池において、電極、電解液などにより構成される電池素子は、包装材料などにより封止される必要がある。電池用包装材料としては、金属製の包装材料が多用されている。
近年、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話などの高性能化に伴い、多様な形状を有する電池が求められている。また、電池には、薄型化、軽量化なども求められている。しかしながら、従来多用されている金属製の包装材料では、電池形状の多様化に追従することが困難である。また、金属製であるため、包装材料の軽量化にも限界がある。
そこで、多様な形状に加工が容易で、薄型化や軽量化を実現し得る電池用包装材料として、金属層、熱融着性樹脂層が順次積層されたフィルム状の積層フィルムが提案されている。
例えば、特許文献1には、外側層としての2軸延伸ポリアミドフィルム層と、内側層としての熱可塑性樹脂未延伸フィルム層と、これら両フィルム層間に配設されたアルミニウム箔層とを含む電池ケース用包材が開示されている。
特開2008−287971号公報
金属層と熱融着性樹脂層とが積層された積層フィルムからなる電池用包装材料を用いた電池の安全性向上と長寿命化のためには、電池用包装材料を介した水分透過を極力抑制する必要がある。したがって、一般に、電池用包装材料の製造工程においては、金属層のピンホールについて、特に重点を置いて管理・生産されている。電池用包装材料は、製造ラインにおいて、一般に、長さが数百m以上数千m以下程度の帯状の積層フィルムとして製造されており、長尺の積層フィルムとして製造された後、用途に応じたサイズに裁断して電池素子の包装に使用されている。このような電池用包装材料において、金属層にピンホールが存在する場合、ピンホールが存在する周辺領域を一律に除去して製品化されている。ピンホール部分の一律的な除去により、電池用包装材料の製造の歩留まりが低下し、電池の製造コストが増大するという問題がある。
本発明は、電池内への水分透過を効果的に抑制することができ、かつ、電池の製造コストを低減することができる、電池用包装材料及びその製造方法を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。特に、金属層におけるピンホールと電池内への水分透過量との関係について研究を重ねた。その結果、個々の電池において、電池に存在しているピンホールの合計面積が所定の大きさ以下にあれば、金属層にピンホールが存在する場合にも、所定期間における水分透過量を既定値(例えば、電池内への水分透過量が500ppm)以下に制御できることが明らかとなった。さらに、本発明者らは、許容できるピンホールの合計面積は、電池の大きさによって異なることも見出した。具体的には、例えば自動車用途や蓄電池用途に使用される電池の場合には、電池の表面積(すなわち、電池用包装材料の表面積)が、一般に300cm2以上1300cm2以下程度と大きく、電池素子の体積が大きいため、所定期間に水分透過量が既定値となるピンホールの合計面積は、携帯電話やタブレット、ノートパソコンなどのモバイル用電池(電池の表面積が、一般に4cm2以上300cm2以下程度)等よりも大きいことが確認された。
以上のような検討に基づき、本発明者らは、電池用包装材料によって電池素子を密封した際の当該電池用包装材料の外側表面の面積と、当該電池用包装材料の金属層に存在するピンホールの合計サイズとを、所定の数値以下に設定することにより、金属層にはピンホールが存在する場合にも、電池の大きさによらず、当該電池用包装材料を用いて電池素子を密封した電池内への水分透過を効果的に抑制することができることを見出した。さらに、金属層にピンホールが存在する電池用包装材料を製品化できる基準が明確になることにより、電池用包装材料の製造工程において、ピンホール部分の一律的な除去を行う必要がなく、電池の製造コストを低減できることが明らかとなった。本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 少なくとも、金属層と、熱融着性樹脂層とを備える積層フィルムからなる電池用包装材料であって、
前記金属層にはピンホールが存在しており、
当該電池用包装材料によって電池素子を密封した際の当該電池用包装材料の面積をAとし、当該電池用包装材料の前記金属層に存在するピンホールの合計面積をBとした場合に、B/Aの値が3×10-6以下である、電池用包装材料。
項2. 前記面積Aが、4cm2以上300cm2以下であり、前記合計面積Bが2000μm2以下である、請求項1に記載の電池用包装材料。
項3. 前記面積Aが、300cm2以上1300cm2以下であり、前記合計面積Bが100000μm2以下である、請求項1に記載の電池用包装材料。
項4. 前記金属層の厚みが、50μm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の電池用包装材料。
項5. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、請求項1〜4のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
項6. 請求項1〜4のいずれかに記載の電池用包装材料の製造方法であって、
金属層と、熱融着性樹脂層とを積層させる積層工程により、電池用包装材料を構成する積層フィルムを製造する工程と、
当該電池用包装材料によって電池素子を密封した際の当該電池用包装材料の面積をAとし、当該電池用包装材料の前記金属層に存在するピンホールの合計面積をBとした場合に、B/Aの値が3×10-6以下となることを確認する工程と、
を備える、電池用包装材料の製造方法。
本発明によれば、金属層にピンホールが存在しているにも拘わらず、電池の大きさによらず、電池内への水分透過を効果的に抑制することができ、かつ、電池の製造コストを低減できる、電池用包装材料及びその製造方法を提供することができる。
本発明に係る電池用包装材料を構成する積層フィルム一例の略図的断面図である。 本発明に係る電池用包装材料を構成する積層フィルム一例の略図的断面図である。 本発明に係る電池用包装材料を構成する積層フィルム一例の略図的断面図である。
1.電池用包装材料
本発明の電池用包装材料は、少なくとも、金属層と、熱融着性樹脂層とを備える積層フィルムからなる電池用包装材料であって、金属層にはピンホールが存在している。さらに、本発明の電池用包装材料は、電池用包装材料によって電池素子を密封した際の当該電池用包装材料の外側表面の面積をAとし、当該電池用包装材料の前記金属層に存在するピンホールの合計面積をBとした場合に、B/Aの値が3×10-6以下であることを特徴とする。以下、図1〜3を参照しながら、本発明の電池用包装材料について詳述する。
電池用包装材料の積層構造
本発明の電池用包装材料は、例えば図1に示されるように、少なくとも、金属層1及び熱融着性樹脂層2を備える積層フィルムからなる。電池用包装材料は、例えば図1に示されるように、少なくとも、金属層1及び熱融着性樹脂層2を備えていればよく、必要に応じて他の層をさらに有していてもよい。例えば図2及び図3に示されるように、電池用包装材料は、必要に応じて、基材層3、基材層3と金属層1との間に配される接着層4や、金属層1と熱融着性樹脂層2との間に配される接着層5などを有していてもよい。また、図示しないが、基材層3の金属層1とは反対側に表面被覆層を有していてもよい。
電池用包装材料において、金属層1側が電池の外側となり、熱融着性樹脂層2側が電池の内側(電池素子側)となる。すなわち、電池の組み立て時に、電池用包装材料の熱融着性樹脂層2が電池の内側となるようにして、電池用包装材料で電池素子を包み込み、電池素子の周縁に位置する熱融着性樹脂層2同士を熱溶着して電池素子を密封することにより、電池素子が封止される。
電池用包装材料の各層の構成
[金属層1]
電池用包装材料において、金属層1は、電池用包装材料の強度向上の他、電池内部に水蒸気、酸素、光などが侵入することを防止するためのバリア層として機能する層である。金属層1を構成する金属としては、具体的には、アルミニウム、ステンレス、チタンなどが挙げられ、好ましくはアルミニウムが挙げられる。金属層1は、金属箔や金属蒸着などにより形成することができ、金属箔により形成することが好ましく、アルミニウム箔により形成することがさらに好ましい。電池用包装材料の製造時に、金属層1にしわやピンホールが発生することを防止する観点からは、例えば、焼きなまし処理済みのアルミニウム(JIS H4160 A8021H−O、JIS H4160 A8079H−O、JIS H4000:2014 A8021P−O、JIS H4000:2014 A8079P−O)など軟質アルミニウム箔により形成することがより好ましい。
本発明の電池用包装材料において、金属層1にはピンホールが存在している。さらに、電池用包装材料によって電池素子を密封した際の電池用包装材料の外側表面の面積をAとし、当該電池用包装材料の金属層1に存在するピンホールの合計面積をBとした場合に、B/Aの値が3×10-6以下の関係にある。本発明の電池用包装材料は、金属層1にピンホールが存在しているにも拘わらず、このような所定の関係を充足していることにより、電池の大きさによらず、電池内への水分透過を効果的に抑制することができる。さらに、本発明によって、金属層1にピンホールが存在する電池用包装材料を製品化できる基準が明確になることにより、電池用包装材料の製造工程において、ピンホール部分の一律的な除去を行う必要がなく、電池の製造コストを低減できる。
電池内への水分透過をより効果的に抑制する観点からは、B/Aの値は、1×10-6以下であることが好ましく、1×10-7以下であることがより好ましい。また、電池用包装材料を後述の成形に供した後において、B/Aの値が3×10-6以下、さらには1×10-6以下、さらには1×10-7以下であることが特に好ましい。ただし、B/Aの値が小さくなるほど、電池の外側表面に占めるピンホール面積の割合が小さくなるため、ピンホールが存在する電池用包装材料としての製品化の基準が厳しくなり、電池の製造コストは増大する。
本発明の電池用包装材料において、例えば上記の面積Aが4cm2以上300cm2以下である場合には、合計面積Bは、2000μm2以下であることが好ましく、1500μm2以下であることがより好ましい。また、上記の面積Aが、300cm2以上1300cm2以下である場合には、合計面積Bは100000μm2以下であることが好ましく、90000μm2以下であることがより好ましい。
なお、本発明において、金属層1のピンホールの合計面積Bは、キーエンス社製マイクロスコープVX−1000を用いて、電池素子の包装に使用される大きさの電池用包装材料の金属層1に存在するピンホールの面積を、各層の積層方向から測定した値である。電池用包装材料にピンホールが複数存在する場合、ピンホールの合計面積は、各ピンホールの面積を合算して得られる値である。
金属層1の厚みは、特に制限されないが、電池用包装材料をより一層軽量化・薄型化しつつ、金属層1のピンホールによる水分透過を抑制する観点からは、例えば、10μm以上100μm以下程度、さらには10μm以上50μm以下程度、さらには10μm以上20μm以下程度が挙げられる。本発明の電池用包装材料においては、金属層1の厚みが例えば50μm以下、さらには20μm以下と極めて薄く、電池用包装材料の製造に使用する金属層1にピンホールが存在している場合にも、電池素子の包装に使用される大きさの電池用包装材料の外側表面の面積と、当該電池用包装材料の金属層1に存在するピンホールの合計サイズとが、上記所定の数値以下に設定されていることにより、電池の大きさによらず、電池内への水分透過を効果的に抑制することができ、かつ、電池の製造コストを低減することができる。
また、金属層1は、接着の安定化、溶解や腐食の防止などのために、少なくとも一方の面、好ましくは両面が化成処理されていることが好ましい。ここで、化成処理とは、金属層の表面に耐酸性皮膜を形成する処理をいう。化成処理としては、例えば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロムなどのクロム酸化合物を用いたクロム酸クロメート処理;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、ポリリン酸などのリン酸化合物を用いたリン酸クロメート処理;下記一般式(1)から(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体を用いたクロメート処理などが挙げられる。なお、当該アミノ化フェノール重合体において、下記一般式(1)から(4)で表される繰り返し単位は、1種類単独で含まれていてもよいし、2種類以上の任意の組み合わせであってもよい。
Figure 0006721870
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一般式(1)から(4)中、Xは、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基またはベンジル基を示す。また、R1及びR2は、それぞれ同一または異なって、ヒドロキシル基、アルキル基、またはヒドロキシアルキル基を示す。一般式(1)から(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1から4の直鎖または分枝鎖状アルキル基が挙げられる。また、X、R1及びR2で示されるヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基などのヒドロキシ基が1個置換された炭素数1から4の直鎖または分枝鎖状アルキル基が挙げられる。一般式(1)から(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基及びヒドロキシアルキル基は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。一般式(1)から(4)において、Xは、水素原子、ヒドロキシル基またはヒドロキシアルキル基であることが好ましい。一般式(1)から(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、例えば、500以上100万以下であることが好ましく、1000以上2万以下程度であることがより好ましい。
また、金属層1に耐食性を付与する化成処理方法として、リン酸中に、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化スズなどの金属酸化物や硫酸バリウムの微粒子を分散させたものをコーティングし、150℃以上で焼付け処理を行うことにより、金属層1の表面に耐食処理層を形成する方法が挙げられる。また、耐食処理層の上には、カチオン性ポリマーを架橋剤で架橋させた樹脂層をさらに形成してもよい。ここで、カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフト重合させた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミンまたはその誘導体、アミノフェノールなどが挙げられる。これらのカチオン性ポリマーとしては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、架橋剤としては、例えば、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、及びオキサゾリン基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する化合物、シランカップリング剤などが挙げられる。これらの架橋剤としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
化成処理は、1種類の化成処理のみを行ってもよいし、2種類以上の化成処理を組み合わせて行ってもよい。さらに、これらの化成処理は、1種の化合物を単独で使用して行ってもよく、また2種以上の化合物を組み合わせて使用して行ってもよい。化成処理の中でも、クロム酸クロメート処理や、クロム酸化合物、リン酸化合物、及びアミノ化フェノール重合体を組み合わせたクロメート処理などが好ましい。
化成処理において金属層1の表面に形成させる耐酸性皮膜の量については、特に制限されないが、例えば、上記のクロメート処理を行う場合であれば、金属層1の表面1m2当たり、クロム酸化合物がクロム換算で約0.5mg以上約50mg以下、好ましくは約1.0mg以上約40mg以下、リン化合物がリン換算で約0.5mg以上約50mg以下、好ましくは約1.0mg以上約40mg以下、及びアミノ化フェノール重合体が約1mg以上約200mg以下、好ましくは約5.0mg以上150mg以下の割合で含有されていることが望ましい。
化成処理は、耐酸性皮膜の形成に使用する化合物を含む溶液を、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法などによって、金属層の表面に塗布した後に、金属層の温度が70℃以上200℃以下程度になるように加熱することにより行われる。また、金属層に化成処理を施す前に、予め金属層を、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法などによる脱脂処理に供してもよい。このように脱脂処理を行うことにより、金属層の表面の化成処理をより効率的に行うことが可能となる。
[熱融着性樹脂層2]
電池用包装材料において、熱融着性樹脂層2は、電池を組み立てた時に、電池用包装材料の最内層を構成する層である。電池の組み立て時に、熱融着性樹脂層2の表面同士を互いに接触させ、接触した部分を熱溶着して電池素子を密封することができる。
熱融着性樹脂層2は、熱可塑性樹脂により形成されていることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンなど水分透過性の低いポリオレフィン系樹脂が好ましい。
ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)などの結晶性または非晶性のポリプロピレン;エチレン−ブテン−プロピレンのターポリマーなどが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、ポリエチレン及びポリプロピレンが好ましい。
環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体である。オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。また、環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネンなどの環状アルケン;シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエンなどの環状ジエンなどが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、環状アルケンが好ましく、ノルボルネンがさらに好ましい。
カルボン酸変性ポリオレフィンとは、ポリオレフィンをカルボン酸で変性したポリマーである。変性に使用されるカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられる。
カルボン酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、α,β−不飽和カルボン酸またはその酸無水物に代えて共重合することにより、或いは環状ポリオレフィンに対してα,β−不飽和カルボン酸またはその酸無水物をブロック重合またはグラフト重合することにより得られるポリマーである。カルボン酸変性される環状ポリオレフィンは、上記の環状ポリオレフィンと同様とすることができる。また、変性に使用されるカルボン酸としては、上記の酸変性シクロオレフィンコポリマーの変性に用いられるものと同様とすることができる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、好ましくは結晶性または非晶性のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、及びこれらのブレンドポリマー;さらに好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとノルボルネンの共重合体、及びこれらの中の2種類以上のブレンドポリマーが挙げられる。
熱融着性樹脂層2は、1種類の樹脂成分のみから形成されていてもよく、2種類以上の樹脂成分を組み合わせたブレンドポリマーから形成されていてもよい。さらに、熱融着性樹脂層2は、1層のみで形成されていてもよく、同一または異なる樹脂成分によって2層以上の複数の層により形成されていてもよい。熱融着性樹脂層2が複数の層により形成されている場合、熱融着性樹脂層2としては、好ましくは金属層1側から順にカルボン酸変性ポリプロピレンにより形成された層と、ポリプロピレンにより形成された層の2層が積層されたものが挙げられる。
熱融着性樹脂層2の厚みは、特に制限されないが、例えば、5μm以上200μm以下程度、好ましくは10μm以上150μm以下程度、さらに好ましくは20μm以上100μm以下とすることができる。熱融着性樹脂層が薄いとピンホール部からの水分透過量が増え、逆に熱融着性樹脂層が厚いとシール部端面からの水分透過量が増えることとなる。
[基材層3]
電池用包装材料においては、必要に応じて、金属層1の外側に基材層3を設けてもよい。基材層3は、電池用包装材料の基材となる層である。電池の耐薬品性、保形性などを高める観点からは、電池用包装材料は基材層3を有することが好ましい。基材層3を形成する素材については、絶縁性を備えるものであることを限度として特に制限されない。基材層3を形成する素材としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ、アクリル、フッ素樹脂、ポリウレタン、珪素樹脂、フェノール、ポリエーテルイミド、ポリイミド、及びこれらの混合物や共重合物等が挙げられる。
ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステル等が挙げられる。また、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、エチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてエチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムスルホイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/ナトリウムイソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/フェニル−ジカルボキシレート)、ポリエチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)等が挙げられる。また、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体とした共重合ポリエステルとしては、具体的には、ブチレンテレフタレートを繰り返し単位の主体としてブチレンイソフタレートと重合する共重合体ポリエステル(以下、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)にならって略す)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。これらのポリエステルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。ポリエステルは、耐電解液性に優れ、電解液の付着に対して白化等が発生し難いという利点があり、基材層3の形成素材として好適に使用される。
また、ポリアミドとしては、具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体等の脂肪族系ポリアミド;テレフタル酸及び/又はイソフタル酸に由来する構成単位を含むナイロン6I、ナイロン6T、ナイロン6IT、ナイロン6I6T(Iはイソフタル酸、Tはテレフタル酸を表す)等のヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸−テレフタル酸共重合ポリアミド、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等の芳香族を含むポリアミド;ポリアミノメチルシクロヘキシルアジパミド(PACM6)等の脂環系ポリアミド;さらにラクタム成分や、4,4’−ジフェニルメタン−ジイソシアネート等のイソシアネート成分を共重合させたポリアミド、共重合ポリアミドとポリエステルやポリアルキレンエーテルグリコールとの共重合体であるポリエステルアミド共重合体やポリエーテルエステルアミド共重合体;これらの共重合体等が挙げられる。これらのポリアミドは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。延伸ポリアミドフィルムは延伸性に優れており、成形時の基材層3の樹脂割れによる白化の発生を防ぐことができ、基材層3の形成素材として好適に使用される。
基材層3は、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルムで形成されていてもよく、また未延伸の樹脂フィルムで形成してもよい。中でも、1軸又は2軸延伸された樹脂フィルム、とりわけ2軸延伸された樹脂フィルムは、配向結晶化することにより耐熱性が向上しているので、基材層3として好適に使用される。
これらの中でも、基材層3を形成する樹脂フィルムとして、好ましくはナイロン、ポリエステル、更に好ましくは2軸延伸ナイロン、2軸延伸ポリエステル、特に好ましくは2軸延伸ナイロンが挙げられる。
基材層3は、耐ピンホール性及び電池の包装体とした時の絶縁性を向上させるために、異なる素材の樹脂フィルムを積層化することも可能である。具体的には、ポリエステルフィルムとナイロンフィルムとを積層させた多層構造や、2軸延伸ポリエステルと2軸延伸ナイロンとを積層させた多層構造等が挙げられる。基材層3を多層構造にする場合、各樹脂フィルムは接着剤を介して接着してもよく、また接着剤を介さず直接積層させてもよい。接着剤を介さず接着させる場合には、例えば、共押出し法、サンドイッチラミネート法、サーマルラミネート法等の熱溶融状態で接着させる方法が挙げられる。また、接着剤を介して接着させる場合、使用する接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型、UVやEBなどの電子線硬化型等のいずれであってもよい。接着剤の成分としてポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール樹脂系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、アミノ樹脂、ゴム、シリコン系樹脂が挙げられる。
基材層3の厚みは、特に制限されないが、例えば、5μm以上50μm以下程度、好ましくは12μm以上30μm以下程度とすることができる。電池用包装材料の厚みを可能な限り薄くしつつ、電池内への水分透過を効果的に抑制する観点からは、基材層3の厚みとしては、50μm以下、より好ましくは10μm以上30μm以下が挙げられる。
[表面被覆層]
電池用包装材料において、必要に応じて設けられる表面被覆層は、電池を組み立てた時に、基材層3の外側(最外層)に位置する層である。本発明において、表面被覆層は、主に電池用包装材料に耐電解液性を付与することなどを目的として、例えば、2液硬化型樹脂により形成される。表面被覆層を形成する2液硬化型樹脂としては、耐電解液性を有するものであれば、特に制限されないが、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂、2液硬化型ポリエステル樹脂、2液硬化型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、表面被覆層には、マット化剤を配合してもよい。
マット化剤としては、例えば、粒径が0.5nm以上5μm以下程度の微粒子が挙げられる。マット化剤の材質については、特に制限されないが、例えば、金属、金属酸化物、無機物、有機物等が挙げられる。また、マット化剤の形状についても、特に制限されないが、例えば、球状、繊維状、板状、不定形、バルーン状等が挙げられる。マット化剤として、具体的には、タルク,シリカ,グラファイト、カオリン、モンモリロイド、モンモリロナイト、合成マイカ、ハイドロタルサイト、シリカゲル、ゼオライト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛,酸化マグネシウム,酸化アルミニウム,酸化ネオジウム,酸化アンチモン、酸化チタン、酸化セリウム、硫酸カルシウム,硫酸バリウム、炭酸カルシウム,ケイ酸カルシウム、炭酸リチウム、安息香酸カルシウム,シュウ酸カルシウム,ステアリン酸マグネシウム、アルミナ、カーボンブラック、カーボンナノチューブ類、高融点ナイロン、架橋アクリル、架橋スチレン、架橋ポリエチレン、ベンゾグアナミン、金、アルミニウム、銅、ニッケル等が挙げられる。これらのマット化剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのマット化剤の中でも、分散安定性やコスト等の観点から、好ましくはりシリカ、硫酸バリウム、酸化チタンが挙げられる。また、マット化剤には、表面に絶縁処理、高分散性処理等の各種表面処理を施しておいてもよい。
表面被覆層を形成する方法としては、特に制限されないが、例えば、表面被覆層を形成する2液硬化型樹脂を基材層3の一方の表面上に塗布する方法が挙げられる。マット化剤を配合する場合には、2液硬化型樹脂にマット化剤を添加して混合した後、塗布すればよい。
表面被覆層は、耐電解液性を奏することが可能な程度に薄く形成されていることが好ましく、その厚みとしては、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下が挙げられる。なお、耐電解液性の観点から、表面被覆層の厚みの下限値としては、通常2μm程度である。
[接着層4]
電池用包装材料において、接着層4は、基材層3と金属層1との接着強度を高めることを目的として、必要に応じて設けられる層である。
接着層4は、基材層3と金属層1とを接着可能である接着剤によって形成される。接着層4の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。更に、接着層4の形成に使用される接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれであってもよい。
接着層4の形成に使用できる接着剤の樹脂成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、共重合ポリエステル等のポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミド等のポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィン等のポリオレフィン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;尿素樹脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等のゴム;シリコーン系樹脂;ふっ化エチレンプロピレン共重合体等が挙げられる。これらの接着剤成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。2種以上の接着剤成分の組み合わせ態様については、特に制限されないが、例えば、その接着剤成分として、ポリアミドと酸変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリアミドと金属変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリアミドとポリエステル、ポリエステルと酸変性ポリオレフィンとの混合樹脂、ポリエステルと金属変性ポリオレフィンとの混合樹脂等が挙げられる。これらの中でも、展延性、高湿度条件下における耐久性や応変抑制作用、ヒートシール時の熱劣化抑制作用等が優れ、基材層3と金属層1との間のラミネーション強度の低下を抑えてデラミネーションの発生を効果的に抑制するという観点から、好ましくはポリウレタン系2液硬化型接着剤;ポリアミド、ポリエステル、又はこれらと変性ポリオレフィンとのブレンド樹脂が挙げられる。
また、接着層4は異なる接着剤成分で多層化してもよい。接着層4を異なる接着剤成分で多層化する場合、基材層3と金属層1とのラミネーション強度を向上させるという観点から、基材層3側に配される接着剤成分を基材層3との接着性に優れる樹脂を選択し、金属層1側に配される接着剤成分を金属層1との接着性に優れる接着剤成分を選択することが好ましい。接着層4は異なる接着剤成分で多層化する場合、具体的には、金属層1側に配置される接着剤成分としては、好ましくは、酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィン、ポリエステルと酸変性ポリオレフィンとの混合樹脂、共重合ポリエステルを含む樹脂等が挙げられる。
接着層4の厚さについては、例えば、2μm以上50μm以下程度、好ましくは3μm以上25μm以下程度が挙げられる。
[接着層5]
電池用包装材料においては、金属層1と熱融着性樹脂層2を強固に接着させることなどを目的として、必要に応じて、金属層1と熱融着性樹脂層2との間に接着層5をさらに設けてもよい。
接着層5は、金属層1と後述の熱融着性樹脂層2とを接着可能な接着剤成分によって形成される。接着層5の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。また、接着層5の形成に使用される接着剤成分の接着機構についても、特に限定されず、例えば、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型などが挙げられる。
接着層5の形成に使用できる接着剤成分の具体的としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリカーボネート、共重合ポリエステルなどのポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミドなどのポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;尿素樹脂、メラミン樹脂などのアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどのゴム;シリコーン系樹脂などが挙げられる。これらの接着剤成分は1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
接着層5の厚みは、特に制限されないが、例えば、1μm以上40μm以下程度とすることが好ましく、2μm以上30μm以下程度とすることがより好ましい。
2.電池用包装材料の製造方法
本発明の電池用包装材料の製造方法については、所定の組成の各層を積層させた積層体が得られる限り、特に制限されないが、例えば、以下の方法が例示される。
本発明の電池用包装材料の製造方法は、金属層と、熱融着性樹脂層とを積層させる積層工程により、電池用包装材料を構成する積層フィルムを製造する工程と、電池用包装材料によって電池素子を密封した際の当該電池用包装材料の外側表面の面積をAとし、当該電池用包装材料の前記金属層に存在するピンホールの合計面積をBとした場合に、B/Aの値が3×10-6以下となることを確認する工程とを備えている。
積層工程においては、少なくとも、金属層1と熱融着性樹脂層4を積層して、積層フィルムを得る。以下では、これらの層に加えて、基材層3と接着層4を有する場合を例にして、積層工程について詳述する。まず、基材層3と金属層1とを積層する。この積層は、接着層4を形成する上記の接着剤成分などを用いたドライラミネート法などにより行うことができる。次に、金属層1の上に熱融着性樹脂層2を積層する。この積層は、例えば、ドライラミネート法などにより行うことができる。なお、金属層1と熱融着性樹脂層2との接着強度を高めることを目的として、金属層1の上に接着層5を形成する接着剤成分を塗布し、乾燥させた後、その上から熱融着性樹脂層2を形成することができる。また、熱融着性樹脂層2は、例えば、熱可塑性樹脂の溶融押出しにより形成することもできる。熱融着性樹脂層2は、例えば、金属層1の上に樹脂フィルムを積層することにより形成してもよい。基材層3の金属層1とは反対側の表面に、必要に応じて表面被覆層を積層してもよい。表面被覆層は、例えば表面被覆層を形成する上記の2液硬化型樹脂を基材層3の表面に塗布することに形成することができる。基材層3の表面に金属層1を積層する工程と、基材層3の表面に表面被覆層を積層する工程の順番は、特に制限されない。例えば、基材層3の表面に表面被覆層を形成した後、基材層3の表面被覆層とは反対側の表面に金属層1を形成してもよい。
得られた積層フィルムにおける各層の接着性を高めるために、エージング処理などを行ってもよい。エージング処理は、例えば、積層フィルムを30℃以上100℃以下程度の温度下に1時間以上200時間以下加熱することにより行うことができる。さらに、得られた積層フィルムにおける各層の接着性をさらに高めるために、得られた積層フィルムを熱融着性樹脂層2の融点以上の温度で加熱してもよい。このときの温度は、熱融着性樹脂層2の融点+5℃以上、融点+100℃以下であることが好ましく、融点+10℃以上、融点+80℃以下であることがより好ましい。なお、本発明において、熱融着性樹脂層の融点とは、熱融着性樹脂層を構成する樹脂成分の示差走査熱量測定における吸熱ピーク温度をいう。エージング処理での加熱及び熱融着性樹脂層2の融点以上での加熱は、それぞれ、例えば、熱ロール接触式、熱風式、近または遠赤外線式などの方式により行うことができる。
なお、電池用包装材料において、積層フィルムを構成する各層は、必要に応じて、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性などを向上または安定化するために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理などの表面活性化処理が施されていてもよい。
電池用包装材料によって電池素子を密封した際の当該電池用包装材料の外側表面の面積をAとし、当該電池用包装材料の前記金属層に存在するピンホールの合計面積をBとした場合に、B/Aの値が3×10-6以下となることを確認する工程においては、前述の「1.電池用包装材料」の項目で説明した方法により、電池用包装材料の前記B/Aの値が3×10-6以下となることを確認する。これにより、電池用包装材料の金属層1にピンホールが存在する場合にも、電池内への水分透過を効果的に抑制することができる電池用包装材料であることを確認して製品化できる。
3.電池用包装材料の用途
本発明の電池用包装材料は、正極、負極、電解質等の電池素子を密封して収容するための包装材料として使用される。すなわち、本発明の電池は、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、本発明の電池用包装材料により形成された包装袋中に収容されている。
具体的には、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子を、本発明の電池用包装材料で、前記正極及び負極の各々に接続された金属端子が外側に突出させた状態で、電池素子の周縁にフランジ部(熱融着性樹脂層同士が接触する領域)が形成できるようにして被覆し、前記フランジ部の熱融着性樹脂層同士をヒートシールして密封させることによって、電池用包装材料を使用した電池が提供される。なお、本発明の電池用包装材料を用いて電池素子を収容する場合、本発明の電池用包装材料の熱融着性樹脂層部分が内側(電池素子と接する面)になるようにして用いられる。
本発明の電池用包装材料に、基材層としてエチレンビスステアリン酸アミドを含むポリアミド樹脂を使用する場合には、電池素子が封止された後の電池の表面に好適にインキを印刷することができる。基材層がエチレンビスステアリン酸アミドを含むポリアミド樹脂で構成された電池用包装材料を使用し電池素子を包装した電池の場合、通常、インキが弾かれやすいパッド印刷によっても、好適にインキの印刷を行うことができ、電池の表面の少なくとも一部に、例えば、バーコード、柄、文字などの印字を好適に形成することができる。
本発明の電池用包装材料は、一次電池、二次電池のいずれに使用してもよいが、好ましくは二次電池である。本発明の電池用包装材料が適用される二次電池の種類については、特に制限されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛畜電池、ニッケル・水素畜電池、ニッケル・カドミウム畜電池、ニッケル・鉄畜電池、ニッケル・亜鉛畜電池、酸化銀・亜鉛畜電池、金属空気電池、多価カチオン電池、コンデンサー、キャパシター等が挙げられる。これらの二次電池の中でも、本発明の電池用包装材料の好適な適用対象として、リチウムイオン電池及びリチウムイオンポリマー電池が挙げられる。
以下に、実施例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
(実施例1〜4及び比較例1〜2)
[電池用包装材料の製造]
延伸ナイロンフィルム(厚さ25μm)からなる基材層3の上に、両面に化成処理を施したアルミニウム箔(厚さ40μm)からなる金属層1をドライラネート法により積層させた。具体的には、アルミニウム箔の一方面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、金属層1上に接着層4(厚さ4μm)を形成した。次いで、金属層1上の接着層4と基材層3を積層することにより、基材層3/接着層4/金属層1の積層体を調製した。なお、金属層1として使用したアルミニウム箔の化成処理は、フェノール樹脂、フッ化クロム化合物、及びリン酸からなる処理液をクロムの塗布量が10mg/m2(乾燥重量)となるように、ロールコート法によりアルミニウム箔の両面に塗布し、皮膜温度が180℃以上となる条件で20秒間焼付けすることにより行った。
次いで、前記積層体の金属層1側に熱融着性樹脂層2を形成する樹脂成分(酸変性ポリプロピレン樹脂とプロピレン樹脂の混合樹脂)を溶融状態(250℃)で押し出しすることにより、金属層1上に熱融着性樹脂層2(厚さ45μm)を積層させた。斯して、基材層3/接着層4/金属層1/熱融着性樹脂層2をこの順に備える積層フィルムからなる帯状の電池用包装材料を得た。
(実施例5)
実施例5では、熱融着性樹脂層2の厚みを10μmにしたこと以外は実施例1と同じ方法で電池用包装材料を作製した。
(実施例6)
実施例6では、熱融着性樹脂層2の厚みを20μmにしたこと以外は実施例1と同じ方法で電池用包装材料を作製した。
(実施例7)
実施例7では、熱融着性樹脂層2の厚みを100μmにしたこと以外は実施例1と同じ方法で電池用包装材料を作製した。
(実施例8)
実施例8では、基材層3の厚みを12μmにしたこと以外は実施例1と同じ方法で電池用包装材料を作製した。
[水分透過量の測定]
上記で得られた電池用包装材料を、それぞれ、表1に記載の電池の表面積となるように裁断した。次に、電池用包装材料の金属層に存在するピンホールの合計面積を、キーエンス社製マイクロスコープVX−1000を用いて、前述の方法により測定した(表1)。次に、電池用包装材料の熱融着性樹脂層側を重ね合わせて2つ折りにし、折り返し辺と対向する長辺を7mm巾でヒートシール(シール条件:シール温度190℃、面圧1.0MPa、シール時間3.0秒)した後3mm巾にトリミングした。次に、折り返し辺の両側2辺の一方を10mm巾でヒートシール(シール条件:シール温度190℃、面圧2.0MPa、シール時間3.0秒)してパウチを形成し、それぞれ、表1に示す量の電解液(エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1)をパウチ内部に注入した後、開口する残りの短辺を10mm巾でヒートシール(シール条件:シール温度190℃、面圧2.0MPa、シール時間3.0秒)して封入体(袋)を作製した。次に上記パウチを湿度90%、60℃の環境下で7日間保存した後、カールフィッシャー法により電解液中に含まれる水分量を測定して、各試料を評価したものを表1に示す。なお、水分透過量は、試料の作製に使用した電解液中の水分量と、前述の7日間保管後の各試料の電解液中に含まれる水分量の差である。
Figure 0006721870
1…金属層
2…熱融着性樹脂層
3…基材層
4…接着層
5…接着層

Claims (6)

  1. 少なくとも、金属層と、熱融着性樹脂層とを備える積層フィルムからなる電池用包装材料であって、
    前記金属層にはピンホールが存在しており、
    当該電池用包装材料によって電池素子を密封した際の当該電池用包装材料の面積をAとし、当該電池用包装材料の前記金属層に存在するピンホールの合計面積をBとした場合に、B/Aの値が3×10-6以下である、電池用包装材料。
  2. 前記面積Aが、4cm2以上300cm2以下であり、前記合計面積Bが2000μm2以下である、請求項1に記載の電池用包装材料。
  3. 前記面積Aが、300cm2以上1300cm2以下であり、前記合計面積Bが100000μm2以下である、請求項1に記載の電池用包装材料。
  4. 前記金属層の厚みが、50μm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の電池用包装材料。
  5. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、請求項1〜4のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装袋中に収容されている、電池。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の電池用包装材料の製造方法であって、
    金属層と、熱融着性樹脂層とを積層させる積層工程により、電池用包装材料を構成する積層フィルムを製造する工程と、
    当該電池用包装材料によって電池素子を密封した際の当該電池用包装材料の面積をAとし、当該電池用包装材料の前記金属層に存在するピンホールの合計面積をBとした場合に、B/Aの値が3×10-6以下となることを確認する工程と、
    を備える、電池用包装材料の製造方法。
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