JP6721702B2 - 光ファイバケーブル構成要素のためのポリマー組成物 - Google Patents

光ファイバケーブル構成要素のためのポリマー組成物 Download PDF

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Description

本開示の様々な実施形態は、ポリブチレンテレフタレート、エチレン系ポリマー、及びマレイン化エチレン系ポリマーを含むポリマー組成物に関する。追加の実施形態は、ポリマー組成物から作製される緩衝管、芯管、または溝付芯の光ファイバケーブル構成要素に関する。
光ファイバは、情報を高速で長距離にわたって効率的に伝送する。これらのファイバは繊細であり、保護される必要がある。実際的な用途では、光ファイバケーブルは、機械的な損傷及び/または湿気暴露などの不利な環境条件からファイバを保護する。例えば、特定の保護構成要素には、押出緩衝管、芯管、及び溝付芯部材が含まれる。
ルース緩衝管としても既知の緩衝管は、ケーブル内などに光ファイバを格納し、保護するために使用される保護構成要素である。典型的には、これらのルース緩衝管は、ファイバを支持し湿気から保護するための炭化水素ゲルまたはグリースで満たされ、高い耐圧壊性、耐マイクロベンド性、低い脆化温度、良好なグリース適合性、耐衝撃性、及び低い押出後収縮に関する厳格な要件を有する。なお、他の緩衝管は、炭化水素ゲルまたはグリースを用いない乾式構造緩衝管であり得る。緩衝管の製造において使用される材料には、ポリブチレンテレフタレート(「PBT」)、高結晶性ポリプロピレン、及びより低い水準であるが高密度ポリエチレンが含まれる。緩衝管の分野においては進歩が見られるが、なおも改善が所望されている。
一実施形態は、
ポリブチレンテレフタレートと、
少なくとも0.93g/cmの密度を有するエチレン系ポリマーと、
少なくとも0.93g/cmの密度を有するマレイン化エチレン系ポリマーと、を含む、ポリマー組成物である。
以下の添付図面を参照する。
ルース緩衝管光ファイバケーブルの断面図を示す。 芯管光ファイバケーブルの部分切欠図を示す。 溝付芯光ファイバケーブルの断面図を示す。
本開示の様々な実施形態は、ポリブチレンテレフタレート(「PBT」)、エチレン系ポリマー、及びマレイン化エチレン系ポリマーを含むポリマー組成物に関する。任意に、ポリマー組成物は、充填剤などの1つ以上の添加剤をさらに含み得る。かかるポリマー組成物は押し出されて、光ファイバケーブル保護構成要素を形成し得る。
ポリブチレンテレフタレート
ポリマー組成物のPBT構成成分は、当技術分野で既知の、または今後発見される任意のPBTであり得る。ポリマー組成物のPBT構成成分は、当技術分野で既知の、または今後発見される任意の方法により調製され得る。
1つ以上の実施形態において、無充填PBTは、1.26〜1.41g/cm、または1.30〜1.35g/cmの範囲の密度を有し得る。本明細書に提供されるポリマー密度は、23℃でASTM国際(「ASTM」)法D792に従って決定される。
1つ以上の実施形態において、PBTは、10分当たり5〜50グラム(「g/10分」)、7〜15g/10分、または8〜10g/10分の範囲の溶融指数(I)を有し得る。本明細書に提供される溶融指数は、ASTM法D1238に従って決定される。PBTの溶融指数は、250℃及び2.16Kg(すなわち、I)で決定される。
市販されるPBTの例には、Suzhou Yingmao Plastics Company,Jiangsu,ChinaからのPBT−61008、BASF,Ludwigshafen,GermanyからのULTRADUR(商標)B6550、DuPont,Wilmington,Delaware,USAからのCRASTIN(商標)6129NC010、及びSabic Innovative Plastics,Pittsfield,Massachusetts,USAからのPBT VALOX(商標)176が含まれるが、これらに限定されない。
1つ以上の実施形態において、PBTは、PBT、エチレン系ポリマー、及びマレイン化エチレン系ポリマーの組み合わされた重量に基づいて、40〜70重量パーセント(「重量%」)、45〜70重量%、50〜70重量%、または55〜65重量%の範囲の量でポリマー組成物中に存在し得る。様々な実施形態において、PBTは、ポリマー組成物の総重量に基づいて、35〜70重量%、40〜65重量%、または45〜63重量%の範囲の量でポリマー組成物中に存在し得る。
エチレン系ポリマー
上述されるように、本明細書に記載されるポリマー組成物の1つの構成成分は、エチレン系ポリマーである。本明細書で使用される場合、「エチレン系」ポリマーは、主要(すなわち、50重量パーセント(「重量%」)超の)モノマー構成成分としてのエチレンモノマーから調製されるポリマーであるが、他のコモノマーも用いられ得る。「ポリマー」は、同種類または異なる種類のモノマーを反応させること(すなわち、重合すること)により調製される高分子化合物を意味し、これには、ホモポリマー及びインターポリマーが含まれる。「インターポリマー」は、少なくとも2つの異なるモノマー種の重合により調製されるポリマーを意味する。この総称は、コポリマー(通常、2つの異なるモノマー種から調製されるポリマーを指すために用いられる)、及び3つ以上の異なるモノマー種から調製されるポリマー(例えば、ターポリマー(3つの異なるモノマー種)及びクォーターポリマー(4つの異なるモノマー種))を含む。
様々な実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマーであり得る。本明細書で使用される場合、「ホモポリマー」は、単一のモノマー種から誘導される繰り返し単位を含むポリマーを意味するが、触媒、開始剤、溶媒、連鎖移動剤などの、ホモポリマーの調製に使用される他の構成成分の残留量を排除するものではない。
実施形態において、エチレン系ポリマーは、全インターポリマー重量に基づいて、少なくとも1重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、または少なくとも25重量%のα−オレフィン含有量を有するエチレン/アルファ−オレイン(「αオレフィン」)インターポリマーであり得る。これらのインターポリマーは、全インターポリマー重量に基づいて、50重量%未満、45重量%未満、40重量%未満、または35重量%未満のα−オレフィン含有量を有し得る。α−オレフィンが用いられるとき、α−オレフィンは、C3−20(すなわち、3〜20の炭素原子を有する)の直鎖、分岐状、または環状α−オレフィンであり得る。C3−20α−オレフィンの例には、プロペン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、及び1−オクタデセンが含まれる。α−オレフィンは、シクロヘキサンまたはシクロペンタンなどの環状構造も有し得、3−シクロヘキシル−1−プロペン(アリルシクロヘキサン)及びビニルシクロヘキサンなどのα−オレフィンがもたらされる。例証的なエチレン/α−オレフィンインターポリマーには、エチレン/プロピレン、エチレン/1−ブテン、エチレン/1−ヘキセン、エチレン/1−オクテン、エチレン/プロピレン/1−オクテン、エチレン/プロピレン/1−ブテン、及びエチレン/1−ブテン/1−オクテンが含まれる。
様々な実施形態において、エチレン系ポリマーは、単独または1つ以上の他の種類のエチレン系ポリマーと組み合わせて(例えば、モノマー組成物及び含有量、調製の触媒方法、分子量、分子量分布、密度などにより互いに異なる2つ以上のエチレン系ポリマーのブレンド)使用される。エチレン系ポリマーのブレンドが用いられる場合、ポリマーは、任意の反応器中または反応器後プロセスによりブレンドされ得る。
本明細書で使用するのに好適なエチレン系ポリマーは、少なくとも0.93g/cmの密度を有する。様々な実施形態において、エチレン系ポリマーは、少なくとも0.933g/cm、少なくとも0.935g/cm、少なくとも0.937g/cm、少なくとも0.94g/cm、少なくとも0.943g/cm、少なくとも0.945g/cm、少なくとも0.947g/cm、または少なくとも0.95g/cmの密度を有し得る。1つ以上の実施形態において、エチレン系ポリマーは、最大0.97g/cm、最大0.965g/cm、または最大0.96g/cmの密度を有し得る。
実施形態において、エチレン系ポリマーは、直鎖低密度ポリエチレン(「LLDPE」)であり得る。LLDPEは概して、コモノマー(例えば、α−オレフィンモノマー)の異種分布を有するエチレン系ポリマーであり、短鎖分岐を特徴とする。例えば、LLDPEは、上述されるものなどのエチレン及びα−オレフィンモノマーのコポリマーであり得る。本明細書で使用するのに好適なLLDPEは、1〜20g/10分、または3〜8g/10分の範囲の溶融指数(I)を有し得る。エチレン系ポリマーの溶融指数は、190℃及び2.16Kg(すなわち、I)で決定される。
実施形態において、エチレン系ポリマーは、中密度ポリエチレン(「MDPE」)であり得る。MDPEは、概して0.926〜0.940g/cmの範囲の密度を有するエチレン系ポリマーである。しかしながら、本用途に関して、MDPEが用いられる場合、それは、少なくとも0.93g/cmの密度を有する必要がある。様々な実施形態において、MDPEは、0.930〜0.939g/cmの範囲の密度を有し得る。MDPEは、0.1g/10分、または0.2g/10分、または0.3g/10分、または0.4g/10分〜最大5.0g/10分、または4.0g/10分、または3.0g/10分、または2.0g/10分、または1.0g/10分の範囲の溶融指数(I)を有し得る。
1つ以上の実施形態において、エチレン系ポリマーは、高密度ポリエチレン(「HDPE」)であり得る。本明細書で使用するのに好適な高密度ポリエチレンは、当技術分野で既知の、または今後発見される任意の高密度ポリエチレンであり得る。当業者に知られているように、HDPEは、少なくとも0.940g/cmの密度を有するエチレン系ポリマーである。実施形態において、HDPEは、0.940〜0.970g/cm、0.940〜0.965g/cm、または0.945〜0.965g/cmの密度を有し得る。HDPEは、少なくとも124℃、または124〜135℃のピーク融解温度を有し得る。HDPEは、10分当たり0.1グラム(「g/10分」)、または0.2g/10分、または0.3g/10分、または0.4g/10分〜最大66.0g/10分、または20.0g/10分、または15.0g/10分、または10.0g/10分、または5.0g/10分、または1.0g/10分、または0.5g/10分の範囲の溶融指数(I)を有し得る。さらに、HDPEは、ゲル浸透クロマトグラフィーにより決定される場合、1.0〜30.0の範囲、または2.0〜15.0の範囲の多分散指数(「PDI」)を有し得る。
本明細書で使用するのに好適なHDPEは、単峰性または二峰性のいずれかであり得る。本明細書で使用される場合、「単峰性」は、そのゲル浸透クロマトグラフィー(「GPC」)曲線が、単一のピークのみを呈示し、第2のピーク、またはこの単一のピークに関連する肩もしくはこぶさえも識別可能ではないような分子量分布(「MWD」)を有するHDPEを意味する。対照的に、本明細書で使用される場合、「二峰性」は、GPC曲線のMWDが、2つのピークを有することなどによるか、または1つの構成成分が他方の構成成分ポリマーのピークに関連するこぶ、肩、もしくは尾により表わされ得ることにより、2つの構成成分ポリマーの存在を呈示することを意味する。様々な実施形態において、HDPEは、単峰性である。他の実施形態において、HDPEは、二峰性である。
単峰性HDPEの調製方法は、当技術分野においてよく知られている。所望の特性を有する単峰性HDPEを調製するための既知の、または今後発見される任意の方法を、単峰性HDPEを作製するために用いることができる。単峰性HDPEを作製するための好適な調製方法は、例えば、米国特許第4,303,771号または同第5,324,800号で見い出すことができる。
市販される単峰性HDPEの例には、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから入手可能なDGDL−3364NTが含まれるが、これに限定されない。
用いられるHDPEが二峰性HDPEのとき、かかるHDPEは、第1のポリマー構成成分及び第2のポリマー構成成分を含み得る。様々な実施形態において、第1の構成成分は、エチレン系ポリマーであり得、例えば、第1の構成成分は、高分子量のエチレンホモポリマーまたはエチレン/アルファ−オレフィンコポリマーであり得る。第1の構成成分は、任意の量の1つ以上のアルファ−オレフィンコポリマーを含み得る。例えば、第1の構成成分は、第1の構成成分の総重量に基づいて、10重量%未満の1つ以上のアルファ−オレフィンコモノマーを含み得る。第1の構成成分は、任意の量のエチレンを含み得、例えば、第1の構成成分は、第1の構成成分の総重量に基づいて、少なくとも90重量%のエチレンまたは少なくとも95重量%のエチレンを含み得る。
二峰性HDPEの第1の構成成分中に存在するアルファ−オレフィンコモノマーは典型的には、20個以下の炭素原子を有する。例えば、アルファ−オレフィンコモノマーは、3〜10個の炭素原子または3〜8個の炭素原子を有し得る。例示的なアルファ−オレインコモノマーには、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、及び4−メチル−1−ペンテンが含まれるが、これらに限定されない。実施形態において、アルファ−オレインコモノマーは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンからなる群から選択され得る。他の実施形態において、アルファ−オレインコモノマーは、1−ヘキセン及び1−オクテンからなる群から選択され得る。
二峰性HDPEの第1の構成成分は、0.915〜0.940g/cm、0.920〜0.940g/cm、または0.921〜0.936g/cmの範囲の密度を有し得る。第1の構成成分は、0.5〜10g/10分、1〜7g/10分、または1.3〜5g/10分の範囲の溶融指数(I21.6)を有し得る。第1の構成成分は、150,000〜375,000g/mol、175,000〜375,000g/mol、または200,000〜375,000g/molの範囲の分子量を有し得る。
二峰性HDPEの第2のポリマー構成成分は、エチレン系ポリマーであり得、例えば、第2の構成成分は、低分子量のエチレンホモポリマーであり得る。エチレンホモポリマーは、微量の混入コモノマー、例えばアルファ−オレフィンコモノマーを含有し得る。様々な実施形態において、第2の構成成分は、第2の構成成分の重量に基づいて、1重量%未満の1つ以上のアルファ−オレインコモノマーを含み得る。例えば、第2の構成成分は、0.0001〜1.00重量%の1つ以上のアルファ−オレインコモノマー、または0.001〜1.00重量パーセントの1つ以上のアルファ−オレインコモノマーを含み得る。第2の構成成分は、第2の構成成分の重量に基づいて、少なくとも99重量%のエチレン、または99.5〜100重量%の範囲のエチレンを含み得る。
二峰性HDPEの第2の構成成分は、0.965〜0.980g/cm、または0.970〜0.975g/cmの範囲の密度を有し得る。第2の構成成分は、50〜1,500g/10分、200〜1,500g/10分、または500〜1,500g/10分の範囲の溶融指数(I)を有し得る。第2の構成成分は、12,000〜40,000g/mol、15,000〜40,000g/mol、または20,000〜40,000g/molの範囲の分子量を有し得る。
二峰性HDPEの調製方法は、当技術分野においてよく知られている。所望の特性を有する二峰性HDPEを調製するための既知の、または今後発見される任意の方法を、二峰性HDPEを作製するために用いることができる。二峰性HDPEを作製するための好適な調製方法は、例えば、米国特許出願公開第2009−0068429号、段落[0063]〜[0086]に見出すことができる。
市販される二峰性HDPEの例には、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから入手可能なDMDA−1250NTが含まれるが、これに限定されない。
実施形態において、エチレン系ポリマーは、上述されるエチレン系ポリマーのうちの任意の2つ以上の組み合わせを含み得る。
1つ以上の実施形態において、エチレン系ポリマーは、PBT、エチレン系ポリマー、及びマレイン化エチレン系ポリマーの組み合わされた重量に基づいて、25〜55重量パーセント(「重量%」)、25〜50重量%、30〜45重量%、または30〜40重量%の範囲の量でポリマー組成物中に存在し得る。様々な実施形態において、エチレン系ポリマーは、ポリマー組成物の総重量に基づいて、25〜60重量%、30〜55重量%、または35〜52重量%の範囲の量でポリマー組成物中に存在し得る。
好適な市販されるエチレン系ポリマーの例には、AXELERON(商標)CX6944NT、DGDA−2300NT、及びDMDA−1250NTが含まれるが、これらに限定されず、各々は、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから入手可能である。
マレイン化エチレン系ポリマー
上述されるように、ポリマー組成物は、マレイン化エチレン系ポリマーをさらに含む。本明細書で使用される場合、用語「マレイン化」は、無水マレイン酸モノマーを組み込むように改質されているポリマー(例えば、エチレン系ポリマー)を表す。無水マレイン酸は、当技術分野で既知の、または今後発見される任意の方法によりエチレン系ポリマー中に組み込まれ得る。例えば、無水マレイン酸は、エチレン及び他のモノマー(存在する場合)と共重合されて、ポリマー主鎖中に組み込まれた無水マレイン酸残渣を有するインターポリマーを調製し得る。あるいは、無水マレイン酸は、エチレン系ポリマーにグラフト重合され得る。共重合及びグラフト重合するための技法は、当技術分野で知られている。
1つ以上の実施形態において、マレイン化エチレン系ポリマーは、無水マレイン酸がグラフトされたエチレン系ポリマーである。かかる実施形態において、マレイン化される前のエチレン系ポリマーは、上述されるエチレン系ポリマーのいずれかであり得る。様々な実施形態において、開始エチレン系ポリマーは、直鎖低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、及び高密度ポリエチレンから選択され得る。1つ以上の実施形態において、開始エチレン系ポリマーは、高密度ポリエチレンであり得る。
マレイン化エチレン系ポリマーは、少なくとも0.93g/cmの密度を有する。様々な実施形態において、マレイン化エチレン系ポリマーは、0.93g/cm、少なくとも0.933g/cm、少なくとも0.935g/cm、少なくとも0.937g/cm、少なくとも0.94g/cm、少なくとも0.943g/cm、少なくとも0.945g/cm、少なくとも0.947g/cm、または少なくとも0.95g/cm超の密度を有し得る。1つ以上の実施形態において、マレイン化エチレン系ポリマーは、最大0.97g/cm、最大0.965g/cm、または最大0.96g/cmの密度を有し得る。
様々な実施形態において、マレイン化エチレン系ポリマーは、0.1〜10g/10分、0.2〜8g/10分、または0.5〜5g/10分の範囲の溶融指数を有し得る。
マレイン化エチレン系ポリマーは、マレイン化エチレン系ポリマーの総重量に基づいて、少なくとも0.25重量%、または0.25〜2.5重量%もしくは0.5〜1.5重量%の範囲の量の無水マレイン酸含有量を有し得る。無水マレイン酸の濃度は、滴定分析、FTIR分析、または任意の他の適切な方法により決定される。1つの滴定方法は、乾燥樹脂を取り、0.02NのKOHで滴定して、無水マレイン酸の量を決定する。乾燥ポリマーを、0.3〜0.5グラムのマレイン化ポリマーを約150mLの還流キシレン中に溶解することにより滴定する。溶解が完了すると、脱イオン水(4滴)をこの溶液に添加し、溶液を1時間還流させた。次に、1%のチモールブルー(2、3滴)を溶液に添加し、溶液を、紫色の形成により表されるようにエタノール中の0.02NのKOHで繰り返し滴定する。次いで、溶液を、イソプロパノール中の0.05NのHClで黄色の終点まで逆滴定する。
1つ以上の実施形態において、マレイン化エチレン系ポリマーは、PBT、エチレン系ポリマー、及びマレイン化エチレン系ポリマーの組み合わされた重量に基づいて、0超〜5重量%、0.01〜2.5重量%、または0.1〜1重量%の範囲の量でポリマー組成物中に存在し得る。様々な実施形態において、マレイン化エチレン系ポリマーは、ポリマー組成物の総重量に基づいて、0超〜5重量%、0.01〜4重量%、0.1〜3重量%、または0.5〜1.5重量%の範囲の量でポリマー組成物中に存在し得る。
好適な市販されるマレイン化エチレン系ポリマーの例には、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから入手可能なAMPLIFY(商標)TY1053H、AMPLIFY(商標)GR204、及びAMPLIFY(商標)GR205;DuPont,Wilmington,DE,USAから入手可能なBYNEL(商標)4000シリーズ及びFUSABOND(商標)Pシリーズ製品;Arkema,Colombes,Franceから入手可能なOREVAC(商標)グラフト化ポリエチレン;ならびにAddivant,Danbury,CT,USAから入手可能なPOLYBOND(商標)3000シリーズが含まれるが、これらに限定されない。
添加剤
様々な実施形態において、ポリマー組成物は、ナノ複合体を含むガラスファイバまたは様々な鉱物充填剤などの1つ以上の粒子状充填剤を含み得る。充填剤、とりわけより高い縦横比(長さ/厚さ)を提供する細長い、または血小板形状の粒子を有するものは、弾性率及び押出後収縮特徴を改善し得る。様々な実施形態において、充填剤(複数可)は、20μm未満、10μm未満、または5μm未満のメジアン径またはd50%を有し得る。好適な充填剤は、ポリマー組成物中の湿潤または分散を容易にするために表面処理もされ得る。好適な充填剤の具体的な例には、炭酸カルシウム、シリカ、石英、石英ガラス、滑石、雲母、粘土、カオリン、珪灰石、長石、水酸化アルミニウム、カーボンブラック、及び黒鉛が含まれるが、これらに限定されない。充填剤は、ポリマー組成物の総重量に基づいて、2〜30重量%、または5〜30重量%の範囲の量でポリマー組成物中に含まれ得る。
様々な実施形態において、造核剤は、ポリマー組成物中に用いることができる。好適な造核剤の例には、Asahi Denim Kokaiから市販されるADK NA−11及びMilliken Chemicalから入手可能なHYPERFORM(商標)HPN−20Eが含まれる。当業者であれば、他の有用な造核剤を容易に特定することができる。造核剤は、ポリマー組成物の総重量に基づいて、0.08〜0.3重量%、0.09〜0.25重量%、または0.1〜0.22重量%の範囲の量でポリマー組成物中に含まれ得る。
炭化水素油が用いられるとき、ポリマー組成物中に存在する全ポリマー構成成分の100重量部に基づいて、樹脂100部当たり0.2〜10部(「phr」)、または0.3〜3.0phrの範囲の量でポリマー組成物中に存在し得る。より高分子量の炭化水素油は、低分子量の炭化水素油よりも好ましい。様々な実施形態において、炭化水素油は、ASTM D−445により測定した場合、400センチストークス超の粘度を有し得る。加えて、炭化水素油は、ASTM D−1250により測定した場合、0.86〜0.90の特定の比重を有し得る。また、炭化水素油は、ASTM D−92により測定した場合、300℃超の引火点を有し得る。さらに、炭化水素油は、ASTM D−97により測定した場合、−10℃超の流動点を有し得る。その上、炭化水素油は、ASTM D−611により測定した場合、80〜300℃のアニリン点を有し得る。
ポリマー組成物は、他の種類の添加剤も含有してもよい。代表的な添加剤には、抗酸化剤、架橋助剤、硬化促進剤及びスコーチ抑制剤、加工助剤、カップリング剤、紫外線安定剤(UV吸収剤を含む)、帯電防止剤、追加的な造核剤、スリップ剤、潤滑剤、粘度調整剤、粘着剤、粘着防止剤、界面活性剤、伸展油、酸捕捉剤、難燃剤、ならびに金属不活性剤が含まれるが、これらに限定されない。これらの添加剤は典型的には、従来の方法で、かつ従来の量で、例えば、ポリマー組成物中に存在する全ポリマー構成成分の100重量部に基づいて、0.01phr以下〜20phr以上で、使用される。
好適なUV光安定剤には、ヒンダードアミン光安定剤(「HALS」)及びUV光吸収(「UVA」)添加剤が含まれる。代表的なUVA添加剤には、Ciba,Inc.から市販されるTinuvin326及びTinuvin328などのベンゾトリアゾール系が含まれ、HALとUVA添加剤とのブレンドも効果的である。
抗酸化剤の例には、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ−シンナメート)]メタンなどのヒンダードフェノール類;ビス[(ベータ−(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)メチルカルボキシエチル)]−サルファイド、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、及びチオジエチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)−ヒドロシンナメート;トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト及びジ−tert−ブチルフェニル−ホスホナイトなどのホスファイト類及びホスホナイト類;ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、及びジステアリルチオジプロピオネートなどのチオ化合物;様々なシロキサン類;重合2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、n,n’−ビス(1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミン)、アルキル化ジフェニルアミン類、4,4’−ビス(アルファ,アルファ−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、ジフェニル−p−フェニレンジアミン、混合ジ−アリール−p−フェニレンジアミン、ならびに他のヒンダードアミン分解防止剤または安定剤が含まれる。
加工助剤の例には、ステアリン酸亜鉛またはステアリン酸カルシウムなどのカルボン酸の金属塩;ステアリン酸、オレイン酸、またはエルカ酸などの脂肪酸;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、またはN,N’−エチレンビス−ステアリン酸アミドなどの脂肪酸アミド;ポリエチレンワックス;酸化ポリエチレンワックス;酸化エチレンのポリマー;酸化エチレン及び酸化プロピレンのコポリマー;植物性ワックス;石油ワックス;非イオン界面活性剤;シリコーン流体;ならびにポリシロキサン類が含まれるが、これらに限定されない。
調合
1つ以上の実施形態において、本明細書に開示されるポリマー組成物の構成成分は、バッチまたは連続撹拌機に添加して溶融ブレンドを行うことができる。構成成分は、任意の順序で、または他の構成成分とブレンドするための1つ以上のマスターバッチを最初に調製して添加できる。添加剤は通常、1つ以上の他の構成成分とブレンドされた後で、バルク樹脂及び/または充填材に添加される。一実施形態において、添加剤は、予め調製されたマスターバッチを使用することなく、調合ラインに直接添加することができる。典型的には、溶融ブレンドは、最高融点ポリマーより高いが最大調合温度の285℃よりも低い温度で行われる。次いで、溶融ブレンドされた組成物は、押出機または射出成型機に送られるか、あるいは所望の物品へと成形するためにダイに通されるか、あるいは保管のため、または次の成形もしくは加工工程へ供給するための材料を調製するためにペレット、テープ、細長片、またはフィルム、または何らかの他の形態に変換されるかのいずれかが行われ得る。あるいは、ペレットまたは何らかの類似の構成へと成形された場合、ペレットなどは、保管中の取り扱いを容易にするために粘着防止剤で被覆され得る。
組成物の調合は、当業者に既知の標準的な設備により行うことができる。調合設備の例は、Banbury(商標)またはBolling(商標)の密閉式混合機などの、密閉式バッチ混合機である。あるいは、Farrel(商標)の連続混合機、Werner and Pfleiderer(商標)の2段スクリュー式混合機、またはBuss(商標)の連続混練押出機などの1段または2段スクリュー式連続混合機が使用され得る。利用する混合機の種類及び混合機の動作条件は、粘度、体積抵抗、及び押出表面平滑度などの組成物の特性に影響を与えることになる。
ポリマー組成物は、1メートル当たり少なくとも19ジュール(「J/m」)、少なくとも20J/m、少なくとも25J/m、少なくとも30J/m、少なくとも35J/m、少なくとも40J/m、または少なくとも45J/mの−20℃でのノッチ付アイゾット衝撃強度を呈示し得る。様々な実施形態において、ポリマー組成物は、最大80J/m、最大75J/m、最大70J/m、または最大67J/mのノッチ付アイゾット衝撃強度を呈示し得る。ノッチ付アイゾット衝撃強度は、下の試験方法の項に記載される手順に従って決定される。
ポリマー組成物は、1,100〜2,400メガパスカル(「MPa」)、1,200〜2,350MPa、または1,300〜2,300MPaの範囲のヤング弾性率を呈示し得る。ある特定の実施形態において、例えば、ポリマー組成物が充填化合物(例えば、光ケーブルグリースまたはゲル)と接触し得るルース緩衝管で使用されることが意図されるとき、ポリマー組成物は、1,100〜1,700メガパスカル(「MPa」)、1,200〜1,700MPa、または1,300〜1,650MPaの範囲のヤング弾性率を呈示し得る。他の実施形態において、例えば、ポリマー組成物が乾式構造緩衝管用と意図されるとき、ポリマー組成物は、1,900〜2,400MPa、1,950〜2,350MPa、または2,000〜2,300MPaの範囲のヤング弾性率を呈示し得る。ヤング弾性率は、下の試験方法の項に記載される手順に従って決定される。
ポリマー組成物は、30〜43MPa、31〜39MPa、または32〜38MPaの範囲の最大引張応力を呈示し得る。最大引張応力は、下の試験方法の項に記載される手順に従って決定される。
様々な実施形態、特に、ポリマー組成物が、炭化水素充填化合物を含む緩衝管で使用されることが意図される実施形態において、下の試験方法の項にさらに記載されるように、ポリマー組成物は、40ミルの深さでLT410A(光ファイバケーブル緩衝管の充填化合物)中に浸漬され、16日間の間、80℃の気温内に維持されたとき、3重量%未満、2.8重量%未満、2.6重量%未満、または2.4重量%未満の重量増加を呈示し得る。LT410Aは、少なくとも約70重量%の鉱物油及び最大約10重量%のスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーからなり、Honghui Corp.,Chinaから市販される。
上述される方法で、LT410A中でエージング後、ポリマー組成物は、下の試験方法の項に記載されるプロセスにより決定される場合、1,000〜1,600MPa、1,000〜1,550MPa、または1,050〜1,550MPaの範囲のグリースエージングヤング弾性率を呈示し得る。
上述される方法で、LT410A中でエージング後、ポリマー組成物は、下の試験方法の項に記載されるプロセスにより決定される場合、27〜39MPa、28〜38MPa、または29〜38MPaの範囲のグリースエージング最大引張強度を呈示し得る。
光ファイバケーブル
様々な実施形態において、本明細書に記載されるポリマー組成物から作製され、少なくとも1つの光ファイバ伝送媒体を組み込んでいる少なくとも1つの押出光保護構成要素を含む光ファイバケーブルが調製され得る。
一般的なルース緩衝管光ファイバケーブル設計の断面図が図1に示される。光ファイバケーブル1のこの設計において、緩衝管2は、中心強度部材4を中心に半径方向に位置し、軸方向長さの管に対する螺旋回転を有する。螺旋回転は、管または光ファイバ6を著しく引き伸ばすことなくケーブルの屈曲を可能にする。
より少ない数の緩衝管が必要とされる場合、1つ以上の緩衝管の位置10を占拠してケーブル形状を維持するために、発泡充填材棒を低コストスペーサとして使用することができる。ケーブルジャケット14は概して、ポリエチレン系材料から製作される。
緩衝管2は任意に、光ケーブルグリースまたはゲル8で満たされる。様々なゲル化合物が市販されており、そのうちのいくつかは、炭化水素油を組み込んでいる炭化水素系グリースである。他は、ポリマーベースであり、充填の容易性のためのさらに低い粘度のために、炭化水素油及び他の添加剤と配合された低粘度ポリマーを使用している。これらのグリース及びゲルは、空気間隙を排除することを含め、ファイバを取り囲む直近の環境において必要とされる支持及び保護を提供する。この充填化合物(「ゲル」または「グリース」とも称される)は、光伝送性能に有害な、水の浸入に対して防壁を提供する。
油性グリースまたは低粘度のために油と配合されたポリマーのいずれかにおいて、炭化水素油は典型的には、低分子量の炭化水素油であり、これは、ポリマー緩衝管に吸収され得る。吸収は典型的には、曲げ弾性率及び耐圧壊性などの、管の機械的特性に悪影響を与える。耐圧壊性の低下は、光ファイバへの機械的応力をより生じやすくし、それにより、信号減衰の増大及び破局故障の可能性の増大をもたらす。したがって、弾性率及び耐圧壊性の良好な保持は、一般的に「グリース適合性」と称される最小限の油吸収と共に、押出光保護構成要素を作製するために使用されるポリマー材料の重要な性能特徴である。
他の多くの緩衝管ケーブルの設計が可能である。中心強度及び引張部材のサイズ及び構築材料、緩衝管の寸法及び数、ならびに金属外被及び複数のジャケット材料層の使用は、設計要素の一部である。
「中心管」としても既知の典型的な芯管光ファイバケーブルの部分切欠図が図2に図示される。光ファイバ22の束24は、中心の円筒芯管28内で、光ケーブル20の中心付近に位置付けられている。束は、充填材料26の中に埋め込まれている。遮水テープ32は、芯管の表面上にあるリップコード30を取り囲んでいる。波形の被覆された鋼製円筒34は、テープを取り囲み、束を保護している。ワイヤ強度部材36は、ケーブルに強度及び剛性を提供する。概してポリエチレン系材料から製作されるジャケット38は、全ての構成要素を取り囲んでいる。この設計において、機械的機能は、芯管、ポリオレフィンジャケット層、引張及び圧縮強度部材、金属外被、芯ラップ、遮水構成要素、ならびに他の構成要素からなる外装システムに組み込まれている。
芯管は典型的には、ファイバ束を収容するため、または光ファイバを含むリボン構成要素の使用に適応するために、緩衝管よりも直径が大きい。典型的には、色分けされたバインダーが、ファイバを束ね、識別するために使用される。芯管は、光ファイバ構成要素を取り囲む遮水グリースまたは超吸水性ポリマー要素を含み得る。芯管構成要素のための最適な材料特徴は、しばしば、緩衝管用途のそれに似ている。
典型的な溝付芯ケーブルの設計の断面図が図3に示される。光ファイバケーブル40は、ジャケット58及び溝付芯42を含み、中心部材44を有する。中心部材は、座屈を防止し、押出溝付芯のプロファイル形状の軸心方向の収縮を制御する。ジャケット及び溝付芯は典型的には、ポリオレフィン系材料から作製される。
溝付芯は、中に光ファイバ48が位置するスロット46を有する。充填材棒50は、1つ以上のスロットも占拠してもよい。遮水層52は、1つ以上のリップコード54を有してもよく、溝付芯42を取り囲んでいる。誘電性の強度部材層56は、遮水層を取り囲んでいる。
上述されるものなどの光ファイバケーブルは典型的には、一連の逐次的な製造ステップにおいて作製され得る。光伝送ファイバは概して、最初のステップで製造される。ファイバは、機械的保護のためのポリマー被覆を有し得る。これらのファイバは、束もしくはリボンケーブル構成へと組み立てることができ、またはケーブル製作物に直接組み込まれ得る。
光保護構成要素は、押出製作プロセスを使用して製造され得る。典型的には、1段スクリュー式射出押出機は、圧力下で、フラックス化及び混合されたポリマーをワイヤ及びケーブルのクロスヘッドの中へ吐出する。クロスヘッドは、溶融流を押出機に対して垂直に曲げ、この流れを鋳造構成要素へと成形する。緩衝管及び芯管の場合、1つ以上の光ファイバまたはファイバ組立物及びグリースが、クロスヘッドの背部へ供給され、鋳造管の内部に入ってクロスヘッドを出ていき、次いで、この管は、水槽システムの中で冷却され、固化される。この構成要素は、最終的には完成構成要素として巻取りリール上に回収される。
2つ以上の材料層から構成される構成要素を製作するには、典型的には、溶融組成物を、それを所望の多層構築物へと成形する多層クロスヘッドへ供給する別個の射出押出機が存在するであろう。
溝付芯部材及び他の異形押出構成要素は典型的には、適切な成形ダイを組み込んだ類似の異形押出プロセスで押し出され、次いで、その後、完成ケーブルを製作するために光ファイバ構成要素と組み合わせられるであろう。
余分なファイバ長を制御するには、張力付与システムを使用してファイバ構成要素を管製作プロセスに供給する。加えて、構成要素の材料選定、管押出及びクロスヘッド設備、ならびに加工条件は、押出後収縮が光ファイバ構成要素における過度のゆるみをもたらさないような完成構成要素を提供するために最適化される。
次いで、押出光保護構成要素は、中心構成要素、外被、及びラップなどの他の構成要素と共に、その後、完成ケーブル構築物を生成するために1つ以上のステップで加工される。これは典型的には、次にポリマージャケットを適用するために使用される、製作押出機/クロスヘッドにより構成要素が組み立てられるケーブル布線ライン上における加工を含む。
試験方法
密度
23℃でASTM D792に従って密度を決定する。
190℃での溶融指数
ポリオレフィンの溶融指数、またはIをASTM D1238に従って、190℃/2.16kgの条件で測定し、10分当たりの溶出グラムで報告する。ポリブチレンテレフタレートに関して、同じ条件が利用されるが、温度は250℃である。
標本の調製
衝撃強度、ヤング引張弾性率、引張応力、及び耐グリース性のための標本(S1〜S6及びCS1〜CS11)は、最初に、ブレンドした材料(または、PBTのみ)を、70℃で16時間、真空オーブン内で乾燥させ、その後、255℃(ポリエチレンを除く、この場合、カーバープレスを190℃に設定する)で、3,000psiで3分間、10,000psiで3分間、20,000psiで1分間、カーバープレスで成型し、次いで、圧力をかけながら水冷却プラテーン間で冷却することにより調製する。
衝撃強度、ヤング引張弾性率、及び引張応力のための標本(S7〜S13及びCS12〜CS15)を、射出成型により調製する。射出成型の前に、調合したペレットを、80℃で10時間、デシカント乾燥装置を使用して乾燥させる。射出成型を、FANUC、φ28機械で行う。プロセス条件を下の表1及び2に要約する。
ノッチ付アイゾット衝撃強度
ASTM D256に従ってノッチ付アイゾット衝撃強度を決定する。ノッチ付アイゾット衝撃強度を、約0.115〜約0.125インチの厚さを有する試験片で、−20℃において決定する。
ヤング弾性率
微少引張試験片試験に関して、ASTM D1708(試料S1〜S6及びCS1〜CS11)またはASTM D638、I種引張試験(試料S7〜S13及びCS12〜CS15)に従ってヤング弾性率を決定する。新しい試料、ならびに耐グリース性を決定するための下に記載される方法で、80℃で16日間、LT410A光学グリース中でエージングさせた選択試料に関して、ヤング弾性率を測定する。
最大引張応力
約0.072インチまたは0.123インチの厚さをそれぞれ有する引張試験片で、ASTM D1708またはASTM D638、I種に従って最大引張応力を決定する。新しい試料、ならびに耐グリース性を決定するための下に記載される方法で、80℃で16日間、LT410A光学グリース中でエージングさせた選択試料に関して、最大引張応力を測定する。
重量増加(耐グリース性)
これらの研究のために使用される光学グリースは、LT410Aである。各試料の重量増加を経時的に測定することによりゲル吸収を決定する。各材料または組成物の5つの引張試験片を計量し、次いで、一方の側面を40ミルの深さでLT410A光学グリース中に浸漬し、16日間、80℃のエアーオーブン内で保持する。引張試験片をきれいに拭き取り、次いで、再計量してグリースの取り込み量を算出する。
収縮
室温(21℃)でのエージング後に押出試料の収縮を決定する。各材料に関して、少なくとも6つの試料を測定する。試料をまっすぐに保つために鋼製のV字路を使用して4フィートの試験用標本を調製し、定規を使用して初期長さの測定値をマークする。次いで、導体の一端部を締め付け、導体の他方端部を引くか、または引っ張ることにより、導体を引き伸ばし、ポリマー管を銅から分離させる。得られたポリマー管を、21℃で1日エージングする。試料の長さを1日の時点及び再度7日の時点で測定する。エージングされた標本をV字路に置き、+/−0.0005インチの分解能のノギス器具を使用して長さの変化を測定する。平均収縮値を報告する。別個に、試料当たり6つの1フィートの長さの標本を95℃で4時間エージングし、同じ方法を使用して収縮を測定する。
材料
下の実施例において、以下の材料が用いられる。
PBT−61008は、1.34g/cmの密度及び250℃で8.24g/10分の溶融指数を有するポリブチレンテレフタレート(「PBT」)であり、これは、Suzhou Yingmao Plastics Company,Jiangsu,Chinaから市販される。
DGDA−2300NTは、0.945g/cmの密度及び190℃で0.8g/10分の溶融指数(I)を有する単峰性高密度ポリエチレン(「HDPE」)であり、これは、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから市販される。
DGDA−6944NTは、0.965g/cmの密度及び190℃で8.0g/10分の溶融指数(I)を有する単峰性HDPEであり、これは、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから市販される。
DMDA−1250NTは、0.955g/cmの密度及び190℃で1.5g/10分の溶融指数(I)を有する二峰性HDPEである。DMDA−1250NTは、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから市販される。
DOWLEX(商標)2035は、0.919g/cmの密度及び6.0g/10分の溶融指数を有するエチレン/1−オクテン直鎖低密度ポリエチレン(「LLDPE」)であり、これは、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから市販される。
AMPLIFY(商標)GR216は、0.875g/cmの密度、1.3g/10分の溶融指数、及び0.79重量%の無水マレイン酸含有量を有する無水マレイン酸グラフト化直鎖低密度エチレン/オクテンコポリマーエラストマーであり、これは、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから市販される。
AMPLIFY(商標)TY1053Hは、0.958g/cmの密度、2.0g/10分の溶融指数、及び1.0重量%超の無水マレイン酸含有量を有する無水マレイン酸グラフト化HDPEであり、これは、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから市販される。
MAH−g−DNDA−1082NT7は、無水マレイン酸グラフト化LLDPEである。グラフト化の前に、エチレン/1−ヘキセンLLDPE(DNDA−1082NT7)は、0.933g/cmの密度及び155g/10分の溶融指数(I)を有し、これは、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから市販される。DNDA−1082NT7の無水マレイン酸のグラフト化は、米国特許第7,897,689号の欄69、行17〜33に記載されているプロセスに従って、2段スクリュー式押出機における無水マレイン酸のラジカルグラフト化により行われる。得られたMAH−g−DNDA−1082NT7は、0.93g/cmの密度、2.5g/10分の溶融指数、及び1重量%の無水マレイン酸含有量を有する。
MAH−g−INFUSE(商標)9807は、無水マレイン酸グラフト化オレフィンブロックコポリマーである。グラフト化の前に、オレフィンブロックコポリマーは、0.866g/cmの密度及び15g/10分の溶融指数(I)を有し、これは、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから市販される。オレフィンブロックコポリマーの無水マレイン酸のグラフト化は、米国特許第7,897,689号の欄69、行17〜33に記載されているプロセスに従って、2段スクリュー式押出機における無水マレイン酸のラジカルグラフト化により行われる。得られたMAH−g−INFUSE(商標)9807は、0.86g/cmの密度、3g/10分の溶融指数、及び1重量%の無水マレイン酸含有量を有する。
AMPLIFY(商標)EA101は、0.931g/cmの密度、6.0g/10分の溶融指数(I)、及び18.5%のコモノマー含有量を有するエチレン−エチルアクリレートコポリマーであり、これは、The Dow Chemical Company,Midland,MI,USAから市販される。
LOTADER(商標)AX8900は、0.94g/cmの密度、6.0g/10分の溶融指数(I)、24重量%のメチルアクリレート含有量、及び8重量%のグリシジルメタクリレート含有量を有するエチレン、アクリル酸エステル、及びグリシジルメタクリレートのランダムターポリマーであり、これは、Arkema S.A.,Colombes,Franceから市販される。
OPTIFIL(商標)JSは、1ミクロンの平均粒径及び30lbs/ftのゆるみかさ密度(ASTM C−110)を有する表面処理された炭酸カルシウムであり、これは、Huber Engineered Materials,Atlanta,GA,USAから市販される。
HYPERFORM(商標)HPN−20Eは、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸及びステアリン酸亜鉛のカルシウム塩である造核剤であり、これは、Milliken Chemical,Spartanburg,SC,USAから市販される。
NA−11Aは、ナトリウム2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート(CAS番号85209−91−2)という化学名を有する造核剤であり、これは、ADEKA Corporation,Tokyo,Japanから市販される。
LT410Aは、主に鉱物油及びスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーからなる緩衝管充填化合物であり、これは、Honghui Corp.,Chinaから市販される。
IRGANOX(商標)1010は、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート)という化学名を有する立体的ヒンダードフェノール系抗酸化剤であり、これは、BASF,Ludwigshafen,Germanyから市販される。
IRGAFOS(商標)168は、トリス(2,4−ジtert−ブチルフェニル)ホスファイトという化学名を有する加水分解的に安定したホスファイト加工安定剤であり、これは、BASF,Ludwigshafen,Germanyから市販される。
実施例1(比較例)
下の表3に提供される配合を使用して8つの比較試料(CS1〜CS8)を調製する。2つ以上の構成成分を有する全ての比較試料を、空気式ラム及びローラーロータを有するHaake Rheomix600Pまたは3000Pのいずれかの中で全ての構成成分をブレンドすることにより調製する。ブレンドを232.5℃の温度設定を使用して溶融混合する。材料を10rpmで混合機に添加し、速度を3分にわたり60rpmに段階的に増加する。次いで、60rpmで追加の6.5分間、材料をフラックス化する。得られたブレンドを混合機から取り出す。
上記に提供される試験方法に従ってCS1〜CS8を分析する。結果を下の表4に提供する。
加えて、さらに3つの比較試料を分析する。CS9は、PBTのみからなり、CS10は、DGDA−2300NT(HDPE)のみからなり、CS11は、DGDA−6944NT(HDPE)のみからなる。結果を下の表5に提供する。
表4及び5に提供する結果を見ると、PBT及びHDPE(CS1)のみのブレンドは、相対的により低いノッチ付アイゾット衝撃強度により表されるように脆弱ではあるが、良好な耐グリース性を呈示することが見られ得る。AMPLIFY(商標)EA101(CS5)またはLOTADER(商標)AX8900(CS6)のいずれかを添加しても、なおも材料は脆弱なままであるが、マレイン化LLDPEまたはLDPE(CS2〜CS4、及びCS7)を添加することにより、靭性は改善するが、耐グリース性が不十分になる。
実施例2
上記の実施例1に提供されるブレンド手順及び下の表6に提供される配合を使用して、6つの試料(S1〜S6)を調製する。
上記に提供される試験方法に従ってS1〜S6を分析する。結果を下の表7に提供する。
表7の結果を見ると、より高密度のエチレン系ポリマー及びマレイン化エチレン系ポリマーで調製された組成物は、グリースエージング後に改善された弾性率保持性及び保持されたノッチ付アイゾット衝撃強度を呈示する。
実施例3(比較例)
下の表8に提供される配合及び以下のプロセスに従って、5つの追加の比較試料(CS12〜CS16)を調製する。PBT/HDPEブレンドをLeistritz28共回転噛合48/1L/D、27mmの2段スクリュー式押出機で調製する。この機械の重要なパラメータは、4.5mmのスクリューのねじ山の高さ、120kg/時間の最大出力、106Nmの最大軸トルク、及び最大1200RPMを有する29KW駆動を有するスクリューを含む。押出機には、ダイを含む12の温度制御ゾーンが備え付けられている。温度プロファイルは、以下の通りである:冷却/160/200/235/235/235/235/235/235/235/235/240℃。調合ペレットに関して、16孔のダイを有する水中用ペレット製造機を使用する。CS12、CS13、及びCS16に関して、K−Tronのロスインウェイト方式供給装置を通して主要な供給ポートに供給する前に、全ての構成成分を乾燥ブレンドする。CS14及びCS15に関して、最初に、OTPIFIL(商標)JS(CaCO)以外の全ての成分を乾燥ブレンドし、次いで、K−Tronのロスインウェイト方式供給装置を使用して供給し、また別個のK−Tronの供給装置によりOTPIFIL(商標)JS(CaCO)を供給する。押出機のRPMを150に、出力を10kg/時間に設定する。
配合物を105℃で一晩乾燥させ、以下の押出機プロセス条件を使用して、それらを個別の9ゲージ(0.114インチの直径)の銅ワイヤ上のワイヤで被覆したダイに通して押出成形する。
上記の試験方法の項に提供される手順に従ってCS12〜CS16を分析する。結果を下の表10に提供する。
実施例4
下の表11に提供される配合、及び上記の実施例3に記載される調合プロセスに従って、7つの追加の試料(S7〜S13)を調製する。
配合物を105℃で一晩乾燥させ、以下の押出機プロセス条件を使用して、それらを個別の9ゲージ(0.114インチの直径)の銅ワイヤ上のワイヤで被覆したダイに通して押出成形する。
上記の試験方法の項に提供される手順に従ってS7〜S13を分析する。結果を下の表13に提供する。
表9及び13の結果を比較することにより見ることができるように、PBT、HDPE、及び無水マレイン酸グラフト化HDPEのブレンドで調製されたワイヤ試料は、HDPE及び無水マレイン酸グラフト化HDPEのみを含有する試料と比較して著しく低減された収縮を提供する。
本発明は以下の態様を含みうる。
[1]ポリブチレンテレフタレートと、
少なくとも0.93g/cm の密度を有するエチレン系ポリマーと、
少なくとも0.93g/cm の密度を有するマレイン化エチレン系ポリマーと、を含む、ポリマー組成物。
[2]前記ポリマー組成物が、40ミルの深さでLT410A光学グリース中に浸漬され、16日間の間、80℃の気温内に維持されたとき、3重量パーセント未満の重量増加を呈示する、上記[1]に記載のポリマー組成物。
[3]前記ポリマー組成物が、少なくとも19J/mの−20℃でのノッチ付アイゾット衝撃強度を呈示する、上記[1]または[2]のいずれかに記載のポリマー組成物。
[4]前記ポリマー組成物が、1,100〜2,400mPaの範囲のヤング弾性率を有する、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリマー組成物。
[5]前記マレイン化エチレン系ポリマーが、前記マレイン化エチレン系ポリマーの全重量に基づいて、少なくとも0.5重量パーセントの無水マレイン酸含有量を有する、少なくとも0.94g/cm の密度を有する高密度ポリエチレンである、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のポリマー組成物。
[6]前記エチレン系ポリマーが、少なくとも0.94g/cm の密度を有する高密度ポリエチレンである、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリマー組成物。
[7]前記ポリブチレンテレフタレートが、前記ポリブチレンテレフタレート、前記エチレン系ポリマー、及び前記マレイン化エチレン系ポリマーの組み合わされた重量に基づいて、40〜70重量パーセントの範囲の量で存在し、前記エチレン系ポリマーが、前記ポリブチレンテレフタレート、前記エチレン系ポリマー、及び前記マレイン化エチレン系ポリマーの組み合わされた重量に基づいて、25〜55重量パーセントの範囲の量で存在し、前記マレイン化エチレン系ポリマーが、前記ポリブチレンテレフタレート、前記エチレン系ポリマー、及び前記マレイン化エチレン系ポリマーの組み合わされた重量に基づいて、0超〜5重量パーセントの範囲の量で存在する、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のポリマー組成物。
[8]前記ポリマー組成物が、前記ポリマー組成物の全重量に基づいて、2〜30重量パーセントの範囲の量の充填剤をさらに含む、上記[1]〜[7]のいずれかに記載のポリマー組成物。
[9]上記[1]〜[8]のいずれかに記載のポリマー組成物を含む、押出光ケーブル保護構成要素。
[10](a)上記[9]に記載の押出光ファイバケーブル保護構成要素と、
(b)少なくとも1つの光ファイバ伝送媒体と、を含む、光ファイバケーブル。

Claims (10)

  1. ポリブチレンテレフタレートと、
    少なくとも0.93g/cmの密度を有するエチレン系ポリマーと、
    少なくとも0.93g/cmの密度を有するマレイン化エチレン系ポリマーと、を含み、
    前記ポリブチレンテレフタレートが、前記ポリブチレンテレフタレート、前記エチレン系ポリマー、及び前記マレイン化エチレン系ポリマーの組み合わされた重量に基づいて、55〜70重量パーセントの範囲の量で存在し、
    前記エチレン系ポリマーが、前記ポリブチレンテレフタレート、前記エチレン系ポリマー、及び前記マレイン化エチレン系ポリマーの組み合わされた重量に基づいて、25〜40重量パーセントの範囲の量で存在し、
    前記マレイン化エチレン系ポリマーが、前記ポリブチレンテレフタレート、前記エチレン系ポリマー、及び前記マレイン化エチレン系ポリマーの組み合わされた重量に基づいて、0.5〜5重量パーセントの範囲の量で存在する、ポリマー組成物。
  2. 前記ポリマー組成物が、40ミルの深さでLT410A光学グリース中に浸漬され、16日間の間、80℃の気温内に維持されたとき、2.4重量パーセント未満の重量増加を呈示する、請求項1に記載のポリマー組成物。
  3. 前記ポリマー組成物が、少なくとも40J/mの−20℃でのノッチ付アイゾット衝撃強度を呈示する、請求項1または2のいずれかに記載のポリマー組成物。
  4. 前記ポリマー組成物が、1,100〜2,400mPaの範囲のヤング弾性率を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  5. 前記ポリマー組成物が、1,000〜1,600MPaの範囲のグリースエージングヤング弾性率を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  6. 前記マレイン化エチレン系ポリマーが、前記マレイン化エチレン系ポリマーの全重量に基づいて、少なくとも0.5重量パーセントの無水マレイン酸含有量を有する、少なくとも0.94g/cmの密度を有する高密度ポリエチレンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  7. 前記エチレン系ポリマーが、少なくとも0.94g/cmの密度を有する高密度ポリエチレンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  8. 前記ポリマー組成物が、前記ポリマー組成物の全重量に基づいて、2〜30重量パーセントの範囲の量の充填剤をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリマー組成物を含む、押出光ケーブル保護構成要素。
  10. (a)請求項に記載の押出光ファイバケーブル保護構成要素と、
    (b)少なくとも1つの光ファイバ伝送媒体と、を含む、光ファイバケーブル。
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