JPH08146261A - 低後収縮性を示す光ファイバー被覆用ルースチューブ - Google Patents

低後収縮性を示す光ファイバー被覆用ルースチューブ

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JPH08146261A
JPH08146261A JP6289842A JP28984294A JPH08146261A JP H08146261 A JPH08146261 A JP H08146261A JP 6289842 A JP6289842 A JP 6289842A JP 28984294 A JP28984294 A JP 28984294A JP H08146261 A JPH08146261 A JP H08146261A
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JP
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resin
optical fiber
polybutylene terephthalate
loose tube
tube
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JP6289842A
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Toru Katsumata
徹 勝亦
Hiromitsu Aofuji
宏光 青藤
Shigeru Nezu
茂 根津
Hironobu Aoshima
広宣 青島
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Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/104Coating to obtain optical fibres
    • C03C25/106Single coatings

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 後収縮率が小さく、光ファイバーの伝送損失
を著しく低減し、かつ耐熱性、耐湿熱特性に優れ、更に
成形加工性、寸法性にも優れたルースチューブ成形品を
提供する。 【構成】 (A) ポリブチレンテレフタレート樹脂 100重
量部に対し、(B) ポリカーボネート樹脂5〜100 重量
部、(C) 結晶核剤0.01〜5重量部及び(D) リン系安定剤
を0.01〜5重量部を添加配合してなる樹脂材料を用い
て、押出成形して光ファイバー被覆用ルースチューブと
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリブチレンテレフタレ
ート樹脂材料を押出成形してなる光ファイバー被覆用の
ルースチューブに関する。更に詳しくは、本発明は特に
ルースチューブの後収縮率が小さく、光ファイバーの伝
送損失を著しく低減し、かつ耐熱性、耐湿熱特性に優
れ、更に成形加工性、寸法性にも優れた低後収縮材料を
使用したルースチューブ成形品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】光ファ
イバーケーブルは次世代の情報通信手段の主流として、
またマルチメディア・CATVなどのニュービジネスの
大動脈として、世界的に使用され始めている。光ファイ
バーの被覆方法として、現在『リボンスロットルタイ
プ』、『ルースチューブタイプ』等が主に使用されてい
る。その中で、ルースチューブタイプは、米国およびア
ジアを中心に広く使用されている。従来、このルースチ
ューブタイプの被覆材には、機械強度、耐薬品性が優れ
る点等からポリブチレンテレフタレート樹脂が広く用い
られている。しかしながら、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂の場合、機械的強度、剛性や耐薬品性および耐熱
性等に優れているものの、押出成形後の後収縮が大き
く、そのため光ファイバーの伝送損失が大きいという問
題を有している。この問題を解決するため、通常は押出
成形条件による後収縮低減方法等がとられているが、そ
の効果は充分ではない。またポリアミド12の様な低後収
縮材とポリブチレンテレフタレートとの2重層構造によ
り、後収縮を抑制し、かつ高い機械的強度、耐熱性を維
持する方法も取られている。しかしながら、この方法で
は非常にコストがかかり、かつ製造工程も複雑なため、
単層のチューブによる低コストでの後収縮を低減し、か
つ優れた成形性、機械的特性および耐久性を有する材料
の開発が望まれていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる問題点を
解消すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂にポリカーボネート樹脂を併用し、かつ特
定の結晶核剤およびリン系安定剤を添加した樹脂組成物
を押出成形して得られるルースチューブタイプの被覆チ
ューブは、優れた寸法安定性を示し、かつ後収縮が低減
され、光ファイバーの伝送損失を極力抑えることが可能
となること、しかも高い機械強度、剛性、耐薬品性を有
し、かつ高温雰囲気下および高温高湿下に長時間置いた
場合にも、機械的強度の低下が極めて少なくなり、長期
に渡って優れた性能を維持するルースチューブ用被覆チ
ューブであることを見出し、本発明に至った。即ち、本
発明は、 (A) ポリブチレンテレフタレート樹脂 100重量部に対し (B) ポリカーボネート樹脂5〜100 重量部 (C) 結晶核剤0.01〜5重量部 (D) リン系安定剤を0.01〜5重量部 を添加配合してなる樹脂材料を用いて、押出成形してな
る光ファイバー被覆用ルースチューブである。
【0004】以下、順次本発明の樹脂材料の構成成分に
ついて詳しく説明する。本発明における(A) ポリブチレ
ンテレフタレート樹脂とは、例えば1,4 −ブタンジオー
ルとテレフタル酸又はその低級アルコールエステルとを
重縮合して得られるポリブチレンテレフタレートであ
り、ポリブチレンテレフタレートを70重量%以上含有す
る共重合体であってもよい。共重合されるモノマーとし
ては、テレフタル酸又はその低級アルコールエステル以
外の二塩基酸成分として、イソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット
酸、コハク酸等の脂肪族、芳香族多塩基酸、又はそのエ
ステル形成性誘導体、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシ
ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸又はそのエ
ステル形成性誘導体等が、又、1,4 −ブタンジオール以
外のグリコール成分として、通常のアルキレングリコー
ル例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ヘキ
サメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シク
ロヘキサンジメタノール等、1,3 −オクタンジオール等
の低級アルキレングリコール、ビスフェノールA、4,4'
−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族アルコール、ビス
フェノールAのエチレンオキサイド2モル付加体、ビス
フェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加体等の
アルキレンオキサイド付加体アルコール、グリセリン、
ペンタエリスリトール等のポリヒドロキシ化合物又はそ
のエステル形成性誘導体等が挙げられる。本発明では、
上記の如き化合物をモノマー成分として重縮合により生
成するポリブチレンテレフタレートは何れも本発明の
(A) 成分として使用することができ、単独で、又は2種
以上混合して使用されるが、好ましくはポリブチレンテ
レフタレートが使用される。又、コポリマーに属する分
岐ポリマーも用いることができる。ここでいうPBT分
岐ポリマーとは、いわゆるポリブチレンテレフタレート
又はブチレンテレフタレート単量体を主体とし、多官能
性化合物を添加する事により分岐形成されたポリエステ
ルである。ここで使用できる多官能性化合物としては、
トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸及びこ
れらのアルコールエステル、グリセリン、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ールなどがある。本発明で使用するポリブチレンテレフ
タレート樹脂の固有粘度は0.75以上であることが好まし
い。さらに好ましくは固有粘度 1.0以上 1.4以下であ
る。固有粘度が0.75より低いものは押出成形時、ドロー
ダウン現象が大きく、安定成形が困難であり、また高温
雰囲気下および高温高湿雰囲気下に長時間放置した場
合、樹脂の熱劣化および加水分解等による機械的強度が
低下するため、あまり好ましくない。また、1.4 を超え
るものは、押出成形時にかかるシェアにより、メルトフ
ラクチャーが発生しやすく、あまり好ましくない。
【0005】次に本発明においては、かかる上記(A) ポ
リブチレンテレフタレート樹脂に(B) ポリカーボネート
樹脂を添加することにより、得られるルースチューブの
後収縮性が低減され、光ファイバーの伝送損失が抑制さ
れる。かかる目的で使用される(B) ポリカーボネート樹
脂は、溶剤法、即ち、塩化メチレン等の溶剤中で公知の
酸受容体、分子量調整剤の存在下、二価フェノールとホ
スゲンのようなカーボネート前駆体との反応又は二価フ
ェノールとジフェニルカーボネートのようなカーボネー
ト前駆体とのエステル交換反応によって製造することが
できる。ここで、好適に使用し得る二価フェノールとし
てはビスフェノール類があり、特に2,2 −ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、即ちビスフェノールAが
好ましい。また、ビスフェノールAの一部又は全部を他
の二価フェノールで置換したものであってもよい。ビス
フェノールA以外の二価フェノールとしては、例えばハ
イドロキノン、4,4 −ジヒドロキシジフェニル、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホ
キシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルのよ
うな化合物又はビス(3,5 −ジブロモ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンのようなハロゲン化ビスフェノ
ール類を挙げることができる。これら二価フェノールは
二価フェノールのホモポリマー又は2種以上のコポリマ
ーであってもよい。更に本発明で用いるポリカーボネー
ト樹脂は多官能性芳香族化合物を二価フェノール及び/
又はカーボネート前駆体と反応させた熱可塑性ランダム
分岐ポリカーボネートであってもよい。本発明に用いる
ポリカーボネートの粘性は特に限定する必要はなく、通
常使用されるもので構わないものの、あまり極端に高い
流動性のものは好ましくない。又、ポリカーボネート樹
脂(B) の添加量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂
(A) 100 重量部あたり5〜100 重量部、好ましくは10〜
50重量部である。過少の場合は本発明の目的とする押出
成形後の後収縮の低減効果が小さく、過大の場合は押出
成形安定性の低下、耐薬品性の低下および高温高湿時に
長時間放置した場合の伸度低下等の問題が生じ好ましく
ない。
【0006】本発明はかかる上記(A) ポリブチレンテレ
フタレート樹脂に(B) ポリカーボネート樹脂を併用した
ものに(C) 結晶核剤を添加することにより、押出成形に
よって得られたルースチューブは高い寸法安定性を示
し、かつ押出されたチューブの冷却固化が早く、高い引
き取り速度(巻き取り速度)でも安定生産が可能とな
る。ここで使用される(C) 結晶核剤としては、有機物、
無機物の何れも使用することができる。無機物として
は、Zn粉末、Al粉末、グラファイト、カーボンブラック
などの単体や、ZnO 、MgO 、Al2O3 、TiO2、MnO2、Si
O2、Fe3O4 などの金属酸化物、窒化アルミ、窒化硅素、
窒化チタン、ボロンナイトライドなどの窒化物、Na2C
O3、CaCO3 、MgCO3 、CaSiO3、BaSO4 、Ca3(PO4)3 など
の無機塩、タルク、カオリン、クレー、白土などの粘土
類を単独又は2種以上混合して使用することができる。
又、有機物としては、シュウ酸カルシウム、シュウ酸ナ
トリウム、安息香酸カルシウム、フタル酸カルシウム、
酒石酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリア
クリル酸塩などの有機塩類、ポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の高分子、高分子の架橋物などを
単独又は2種以上混合して使用することができる。
【0007】特に好ましいものはボロンナイトライドお
よびタルクである。(C) 結晶核剤の使用量は(A) ポリブ
チレンテレフタレート樹脂100 重量部に対し0.01〜5重
量部であり、好ましくは0.02〜2重量部である。0.01重
量部より過小の場合は結晶化速度増大効果が充分でなな
く、また過剰の場合はチューブの伸度低下が発生し、好
ましくない。
【0008】次に本発明で用いられる(D) リン系安定剤
は、(A) ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B) ポリカ
ーボネート樹脂のエステル交換による分子量低下等を抑
制するとともに、高温雰囲気下に長時間放置した際の樹
脂の熱劣化を抑制するために必須成分である。ここで使
用される(D) リン系安定剤としては、フォスファイト系
及びフォスフォナイト系有機化合物が好ましく、例え
ば、トリフェニルフォスファイト、トリ(ノニルフェニ
ル)フォスファイト等のトリアリルフォスファイト、ジ
ステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、サ
イクリックネオペンタンテトライル−ビス−(2,4 −ジ
−t−ブチルフェニル−フォスファイト)、ジ−(2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリス
リトールジフォスファイト等の耐熱性フォスファイト
類、テトラキス(2,4 −ジ−t−ブチルフェニル)−4,
4 −ビフェニレンフォスフォナイト等のフォスフォナイ
ト化合物等が代表例として挙げられる。好ましくはビス
−(2,6 −ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトールジフォスファイト、テトラキス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4 −ビフェニレンフォ
スフォナイト、ビス−(2,4 −ジ−t−ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジフォスファイトである。こ
こで使用する(D) リン系安定剤の添加量は(A) ポリブチ
レンテレフタレート樹脂 100重量部に対し0.01〜5重量
部であり、好ましくは0.05〜3重量部である。0.01重量
部より少ない場合はエステル交換を抑制する効果が少な
く、また過剰に添加した場合は高温高湿雰囲気下に長時
間放置した場合の加水分解性を促進するため、好ましく
ない。
【0009】本発明は上記した(A) ポリブチレンテレフ
タレート樹脂に(B) ポリカーボネート樹脂を併用し、且
つ(C) 結晶核剤および(D) リン系安定剤を添加した樹脂
材料を用いることにより、押出成形によってルースチュ
ーブを生産する際、チューブ巻取り速度の早さにかかわ
らず、高い寸法安定性を示し、かつ安定成形が可能であ
る。さらに得られたチューブは後収縮が低く、押出成形
条件を選ばず、単層にて光ファイバーの伝送損失を抑制
し、かつ高い耐熱性を示す。
【0010】本発明に用いる樹脂材料には、更に所望の
特性を付与するために、一般に熱可塑性樹脂等に添加さ
れる公知の物質を更に添加併用することができる。例え
ば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の安定剤、
帯電防止剤、滑剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑剤、可
塑剤等を配合することが可能である。特に酸化防止剤を
添加することにより、得られたチューブはより高い熱安
定性、特に長期熱安定性および機械物性を示す。酸化防
止剤としては、ヒンダードフェノール系、アミン系、チ
オエーテル系等の化合物が使用できる。ヒンダードフェ
ノール系化合物の一例を示せば、1,6 −ヘキサンジオー
ルビス〔3−(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリトールテ
トラキス〔3−(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコー
ルビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕などである。アミン
化合物の一例を示せば、N−フェニル−N’−イソプロ
ピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル
−p−フェニレンジアミン、4,4'−ビス−(4−α,α
−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、ジフェニルア
ミンとアセトンとの縮合反応物、N−フェニルナフチル
アミン、N,N’−ジ−β−ナフチルフェニレンジアミ
ンなどである。又、チオエーテル系化合物としてはジラ
ウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロ
ピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウ
リルステアリルチオジプロピオネート、テトラキス〔メ
チレン−3−(ドデシルチオ)プロピオネート〕メタ
ン、ジアルキル(C12 〜C18 )−3,3 −チオジプロピオ
ネートなどが挙げられる。好ましくはヒンダードフェノ
ール系化合物であり、特に好ましくはペンタエリスリト
ールテトラキス〔3−(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレング
リコールビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕である。また
押出成形時のフィード安定性を向上させるため、滑剤
(潤滑剤)を添加することも好ましい。
【0011】本発明の樹脂材料の調製は、従来の樹脂組
成物調製法として一般に用いられる設備と方法により容
易に調製される。例えば、各成分を混合した後、1軸又
は2軸の押出機により練混押出してペレットを調製し、
しかる後、光ファイバー、およびジェリーとともに押し
出し成形する方法、一旦組成の異なるペレットを調製
し、そのペレットを所定量混合して、押し出し成形に供
し成形後に目的組成の成形品を得る方法等、何れも使用
できる。また、樹脂成分の一部を細かい粉体としてこれ
以外の成分と混合し添加することは、これらの成分の均
一配合を行う上で好ましい方法である。
【0012】かかる樹脂材料を光ファイバー被覆用ルー
スチューブを製造する方法としては、押出法が一般的で
ある。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 表1に示す様に、固有粘度 1.2のポリブチレンテレフタ
レート樹脂(A-1) 100重量部に対し、ポリカーボネート
樹脂(B) 30重量部を添加し、更にボロンナイトライド(C
-1) を0.02重量部、下記リン系安定剤(D-1) を 0.1重量
部添加した樹脂材料を用い、チューブ用押出成形装置に
て、チューブ成形性を調べた。更に、得られた外径が2.
5mm で内径が1.7mm のチューブについて、寸法安定性、
後収縮性、耐熱性、耐湿熱特性について試験した。各試
験項目の評価方法と評価基準を下記に示す。 1)成形性;チューブ用押出成形装置にて、チューブ巻
取り(引き取り)速度を変えて成形を行い、押出安定性
を次の基準にて評価した。 1;巻取り速度50m/min 以上でも、安定した押出性を示
し、かつ得られたチューブは高い寸法性を示す 2;巻取り速度50m/min 以上では押出は可能であるもの
の、得られたチューブの寸法ばらつきが大きい 3;巻取り速度50m/min 以下では、安定した押出性を示
すものの、50m/min 以上ではチューブ切断等が発生する 4;巻取り速度50m/min 以下では押出は可能であるもの
の、得られたチューブの寸法ばらつきが大きい 2)寸法安定性;巻取り速度20m/min で得られたチュー
ブについて、1mの長さのチューブの外径を10箇所測定
し、最大値と最小値の比を求め、次の基準にて評価し
た。 ○;最大値/最小値が1.05未満のもの ×;最大値/最小値が1.05以上のもの 3)後収縮性;巻取り速度20m/min で得られたチューブ
を1mの長さに切断し、このチューブを85℃の熱風乾燥
機中に24時間放置した後、23℃/50%RHの恒温恒湿室に
24時間放置した後、チューブの長さの変化率(収縮率)
を測定した。 4)耐熱性;180 ℃の熱風乾燥機中で一定期間、加熱放
置したチューブを23℃/50%RHの恒温恒湿室に24時間放
置した後、引張強伸度を測定し、次の基準にて評価し
た。 ○;引張強伸度の保持率が80%以上である期間が48時間
以上であるもの △;引張強伸度の保持率が80%以上である期間が24時間
以上48時間未満であるもの ×;引張強伸度の保持率が80%以上である期間が24時間
未満であるもの 5)耐湿熱性;80℃、95%RHの雰囲気で一定期間放置し
たチューブを23℃、50%RHの恒温恒湿室に24時間放置し
た後、引張強伸度を測定し、次の基準にて評価した。 ○;引張強伸度の保持率が80%以上である期間が21日以
上であるもの。
【0014】△;引張強伸度の保持率が80%以上である
期間が14日以上21日未満であるもの ×;引張強伸度の保持率が80%以上である期間が14日未
満であるもの 比較例1〜4 実施例1に対し、固有粘度 1.2のポリブチレンテレフタ
レート樹脂のみを使用した場合を比較例1、ポリカーボ
ネート樹脂を未添加の場合を比較例2、ボロンナイトラ
イドを未添加の場合を比較例3、リン系安定剤を未添加
の場合を比較例4とし、同様にチューブを成形し、評価
した。 実施例2〜4 実施例1の各成分の添加量を変更した以外は実施例1と
同様にチューブを成形し、評価した。 実施例5〜11 表1に示す如く、固有粘度の異なるポリブチレンテレフ
タレート樹脂に、各種添加剤を種類及び量を変えて添加
し、同様にチューブを成形し、評価した。 比較例5〜10 表2に示す如く、固有粘度の異なるポリブチレンテレフ
タレート樹脂に、各種添加剤を種類及び量を変えて添加
し、同様にチューブを成形し、評価した。 これらの結果をまとめて表1、表2に示す。尚、実施例
及び比較例に使用したポリマー、添加剤は以下の通りで
ある。
【0015】(A) ポリブチレンテレフタレート樹脂 (A-1) 固有粘度 1.2のポリブチレンテレフタレート樹脂 (A-2) 固有粘度 1.0のポリブチレンテレフタレート樹脂 (A-3) 固有粘度 1.4のポリブチレンテレフタレート樹脂 固有粘度はオルソクロルフェノール中、25℃で測定した
値である。
【0016】(C) 結晶核剤 (C-1) ボロンナイトライド (C-2) タルク (D) リン系安定剤 (D-1) テトラキス(2,4 −ジ−t−ブチルフェニル)−
4,4 −ビフェニレンフォスフォナイト (D-2) ビス−(2,6 −ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のポリブチレ
ンテレフタレート樹脂材料からなる光ファイバー被覆用
ルースチューブは、機械的強度、剛性に優れ、かつ高温
雰囲気下および高温高湿雰囲気下において優れた寸法安
定性、機械的強度保持を示すばかりか、後収縮による光
ファイバーの伝送損失を極力低減され、単層において
も、十分高性能化が可能となった。更に、本発明のポリ
ブチレンテレフタレート樹脂材料によれば、高速巻取り
速度の押出成形条件においても、安定してチューブを成
形することが可能であり、安価に製造できるという利点
がある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 69/00 LPR

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) ポリブチレンテレフタレート樹脂 100
    重量部に対し (B) ポリカーボネート樹脂5〜100 重量部 (C) 結晶核剤0.01〜5重量部 (D) リン系安定剤を0.01〜5重量部 を添加配合してなる樹脂材料を用いて、押出成形してな
    る光ファイバー被覆用ルースチューブ。
  2. 【請求項2】ポリブチレンテレフタレート樹脂(A) の固
    有粘度が1.0 以上1.4 以下である樹脂を使用した請求項
    1記載の光ファイバー被覆用ルースチューブ。
  3. 【請求項3】結晶核剤(C) がボロンナイトライド及び/
    又はタルクである請求項1又は2記載の光ファイバー被
    覆用ルースチューブ。
JP6289842A 1994-11-24 1994-11-24 低後収縮性を示す光ファイバー被覆用ルースチューブ Pending JPH08146261A (ja)

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