JP6718244B2 - リサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体 - Google Patents

リサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体 Download PDF

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Description

本発明は、リサイクル炭素短繊維不織布及びリサイクル炭素短繊維不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを積層してなる複合体に関する。
炭素繊維と樹脂を複合化してなる炭素繊維強化樹脂複合体は、長繊維織布、開繊織物、一方向性ウェブ、長繊維不織布、短繊維不織布等の炭素繊維布帛と、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂とを複合させた複合体である。最も一般的な炭素繊維強化樹脂複合体は、炭素長繊維布帛と熱硬化性樹脂とを複合させた複合体である。炭素繊維強化樹脂複合体は、金属材料に匹敵する強度・弾性率を有しながら、金属材料よりも比重が小さいため、部材の軽量化を図ることができ、また、発錆の問題もなく、酸やアルカリにも強いという性質を有していることから、電子機器材料、電気機器材料、土木材料、建築材料、自動車材料、航空機材料、各種製造業で使用されるロボット、ロール等の製造部品等で使用されている。しかし、その一方で、年間数万トンという規模での廃棄物の問題が生じており、炭素繊維強化樹脂複合体の廃材をリサイクルする技術が必要となっている。
炭素繊維強化樹脂複合体のリサイクル方法として、複合体を粉砕することによって、所定粒径の粉体を得、新たに樹脂と混合して利用する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法では、高いアスペクト比を有する炭素繊維が含有されているものの、粉砕物として単なる充填剤として利用されているので、炭素繊維の特性が充分発揮されているとは言い難い。そこで、複合体を裁断した後、500℃から900℃で焼結することにより、樹脂を除き、炭素繊維を短繊維の状態で取り出し、新たにポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂と複合化して利用する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、焼結温度と焼結時間の兼ね合いが難しく、炭素繊維自体も熱損傷を受けやすいという問題があった。
一方、炭素繊維強化樹脂複合体の廃材から得られたリサイクル炭素繊維の利用技術も検討されていて、短繊維状のリサイクル炭素繊維(リサイクル炭素短繊維)を含有するリサイクル炭素繊維強化樹脂複合体を製造することが試みられている。上述したように、炭素長繊維布帛と熱硬化性樹脂とを複合させた複合体が一般的であるが、設計が難しい、均質材料ではない、成形加工時間が長い、高価等の課題があるため、最近では、炭素短繊維不織布と熱可塑性樹脂とが複合された炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体が検討されている(例えば、特許文献3〜8参照)。
炭素短繊維不織布を用いた炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体としては、炭素短繊維と熱可塑性樹脂粉末又は繊維とを含む炭素短繊維不織布を積層してなる複合体、炭素短繊維不織布に溶融した熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂の溶液・分散液とを複合してなる複合体、炭素短繊維不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを積層してなる複合体等が知られている。これらの炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体を製造する場合には、加熱又は加熱加圧処理が施される。また、炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体は、そのままで、又は他の材料と組み合わせて、加熱加圧加工(熱プレス加工)が施されることによって、成型品となる。よって、リサイクル炭素短繊維を用いた炭素強化熱可塑性樹脂複合体(リサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体)を製造するにあたっては、リサイクル炭素短繊維を含有する不織布(リサイクル炭素短繊維不織布)が必要である。
例えば、リサイクル炭素短繊維不織布としてリサイクル炭素繊維を用いた炭素繊維紙が提案されている(例えば、特許文献9参照)。しかし、この炭素繊維紙は、焼結等で得られたリサイクル炭素繊維を用いており、炭素繊維が粉末状のミルド糸や、長くても数mm程度のチョップド糸(短繊維)であるため、新品の炭素繊維からなるシート状物と、リサイクル炭素繊維含有シート状物を積層していて、リサイクル炭素繊維を有効活用する技術とは言い難い。
また、別のリサイクル炭素短繊維不織布として、焼結等で得られたリサイクル炭素短繊維と、他の短繊維状の熱可塑性樹脂繊維とを混合して、乾式法によりウェッブを形成させ、これを熱圧で圧縮し、リサイクル炭素短繊維を含有するリサイクル炭素短繊維シートを得る方法が提案されている(例えば、特許文献10参照)。しかし、この方法では、リサイクル炭素短繊維と熱可塑性樹脂繊維との密着性まで考慮されておらず、リサイクル炭素短繊維不織布の強度が不足するなどの問題を残していた。
そして、特許文献及び10に提案されているリサイクル炭素短繊維不織布を用いて、リサイクル炭素繊維強化樹脂複合体を製造する際に、加熱又は加熱加圧処理及び加熱加圧加工等を行うと、熱可塑性樹脂が流動することによって、リサイクル炭素短繊維の分散性が崩れ、均一なリサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体又は成型品が得られないという問題があった。
特許第4565461号公報 特許第4452740号公報 特開2013−208791号公報 特開2013−202891号公報 特開2011−21303号公報 特開2004−43985号公報 特開2011−194852号公報 特開2014−224333号公報 特開2013−249555号公報 特表2013−519546号公報
本発明の課題は、リサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体製造時の加熱又は加熱加圧処理時及びリサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体から成型品を製造する熱プレス加工時において、リサイクル炭素短繊維の分散性が崩れ難く、加工性に優れたリサイクル炭素短繊維不織布と、該リサイクル炭素短繊維不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを積層してなる複合体を提供することである。
上記課題は、下記発明によって解決することができる。
(1)リサイクル炭素短繊維と熱可塑性樹脂繊維とフィブリル化セルロース繊維とを含有してなり、フィブリル化セルロース繊維の配合率が、不織布中の全繊維に対して、2〜20質量%であるリサイクル炭素短繊維不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを積層してなるリサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体
(2)リサイクル炭素短繊維と熱可塑性樹脂繊維の含有比率(質量基準)が、8.5:0.5〜5:4であることを特徴とする(1)記載のリサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体
本発明によれば、リサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体製造時の加熱又は加熱加圧処理時及びリサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体から成型品を製造する熱プレス加工時において、リサイクル炭素短繊維の分散性が崩れ難く、加工性に優れたリサイクル炭素短繊維不織布を得ることができる。本発明のリサイクル炭素短繊維不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを積層してなる複合体は、加熱又は加熱加圧処理及び熱プレス加工において、リサイクル炭素短繊維不織布の炭素短繊維の均一性が保持されるため、均一なリサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体を得ることができる。
本発明のリサイクル炭素短繊維不織布は、リサイクル炭素短繊維と熱可塑性樹脂繊維とフィブリル化セルロース繊維とを含有してなる不織布である。
本発明におけるリサイクル炭素短繊維とは、炭素繊維と樹脂を複合化してなる炭素繊維強化樹脂複合体から得られるリサイクル品である。炭素繊維強化樹脂複合体は、長繊維織布、開繊織物、一方向性ウェブ、長繊維不織布、短繊維不織布等の炭素繊維布帛と、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂とを複合させた複合体である。最も一般的な炭素繊維強化樹脂複合体は、炭素長繊維布帛と熱硬化性樹脂とを複合させた複合体である。炭素繊維としては、アクリル繊維を用いたPAN系やピッチを用いたピッチ系炭素繊維が挙げられる。炭素繊維強化樹脂複合体から、熱処理法、焼結法、過熱法、過熱水蒸気法等のリサイクル処理方法により、樹脂が除去されることによって得られる、短繊維状の炭素繊維がリサイクル炭素短繊維である。
本発明では、リサイクル炭素短繊維が大気下など酸素を含む気体中で熱処理されると、炭素短繊維自体の損傷を伴うので、窒素、アルゴン、水蒸気などの気体中で熱処理されるのが好ましい。熱処理温度としては、好ましくは400℃から800℃であり、更に好ましくは450℃から600℃である。
リサイクル炭素短繊維の繊維長は、原料である複合体の製造方法に依存する。例えば、炭素長繊維布帛と熱硬化性樹脂とを複合させた複合体は、熱硬化性樹脂を含浸した炭素長繊維布帛であるプリプレグを複数枚積層し、加熱して熱硬化性樹脂を硬化させることによって製造される。プリプレグの積層構成には、複合体全体の炭素長繊維が一方向に配向した配向角θが0°である一方向プライ、配向角θが0°と90°の二方向である直交プライ、配向角+θと−θ(0°<θ<90°)が組み合わせて積層されているアングルプライ等がある。リサイクル処理では、原料である複合体を小さく裁断するため、裁断方向に対して垂直に配向する炭素繊維、水平に配向する炭素繊維、斜めに配向する繊維は、それぞれ、裁断後の繊維長が異なるので、リサイクル炭素短繊維の繊維長は、このプリプレグの積層構成に依存する。本発明において、リサイクル炭素短繊維の好ましい繊維長は3mmから500mmであり、より好ましくは6mmから150mmである。
熱可塑性樹脂繊維は、リサイクル炭素短繊維が不織布から脱離することを防止し、リサイクル炭素短繊維不織布に強度を付与ために添加される。熱可塑性樹脂繊維としては、非結晶性のポリビニルアルコール(ビニロン)短繊維、表面が低融点化されているポリエステル芯鞘繊維、未延伸ポリエステル繊維、ポリカーボネート(PC)繊維、ポリオレフィン繊維、表面が低融点化されているポリオレフィン芯鞘繊維、表面が酸変性ポリオレフィンよりなるポリオレフィン繊維、脂肪族ポリアミド繊維、未延伸ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエーテルケトンケトン繊維等が挙げられる。
熱可塑性樹脂繊維の融点は60〜260℃であることが好ましく、60〜230℃であることがより好ましく、60〜180℃であることが更に好ましく、80〜160℃であることが特に好ましい。熱可塑性樹脂繊維の融点がこの温度範囲であることによって、不織布製造工程における加熱処理によって、結着性が付与され、リサイクル炭素短繊維不織布に強度が付与される。
熱可塑性樹脂繊維の繊維径は3〜40μmであることが好ましく、5〜20μmであることがより好ましい。また、熱可塑性樹脂繊維の繊維長は1〜20mmであることが好ましく、3〜12mmであることがより好ましい。
本発明において、リサイクル炭素短繊維不織布に、リサイクル炭素短繊維に加えて、フィブリル化セルロース繊維と熱可塑性樹脂繊維とを併用することによって、加熱又は加熱加圧処理時及び熱プレス加工時において、リサイクル炭素短繊維の分散性が崩れない、加工性に優れたリサイクル炭素短繊維不織布を得ることができる。
フィブリル化セルロース繊維とは、フィルム状ではなく、主に繊維軸と平行な方向に非常に細かく分割された部分を有する繊維状で、少なくとも一部が繊維径1μm以下であるセルロース繊維である。長さと幅のアスペクト比が20〜100000であることが好ましい。また、変法濾水度が0〜770mlであることが好ましく、0〜600mlであることがより好ましい。さらに、質量平均繊維長が0.1〜2mmであることが好ましい。本発明における変法濾水度は、ふるい板として線径0.14mm、目開き0.18mmの金網(PULP AND PAPER RESEARCH INSTITUTE OF CANADA製)を用い、試料濃度を0.1%にした以外はJIS P8121(1995年版)に準拠して測定した濾水度である。
フィブリル化セルロースのフィブリル化度合いは、低濃度での分散液粘度で把握することも可能である。粘度が高くなるほど、フィブリル化が進行しているが、粘度が高過ぎる場合は、繊維長が短くなり過ぎている可能性がある。フィブリル化セルロースの分散液(濃度0.5質量%)の粘度が、B型粘度計(ローターNo.2、ローター回転数60rpm、温度23〜25℃)を用いた場合、50〜200cpであることが好ましい。
フィブリル化セルロース繊維の配合率が少な過ぎると、加熱又は加熱加圧処理時及び熱プレス加工時において、加熱温度が高過ぎた場合に、リサイクル炭素短繊維の分散性が崩れることがある。逆に、フィブリル化セルロース繊維の配合率が多過ぎると、不織布製造時に脱水された後、フィブリル化セルロース同士が密な構造を形成して、フィルム状となり、熱プレス加工時にリサイクル炭素短繊維不織布内へ熱可塑性樹脂フィルムが進入し難くなる。また、リサイクル炭素短繊維不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを積層してなる複合体に、ボイドが見られる場合がある。フィブリル化セルロース繊維の配合率は、不織布中の全繊維に対して、2〜20質量%であることが好ましく、2〜15質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが更に好ましい。
フィブリル化セルロース繊維用のセルロース材料としては、植物パルプ、溶剤紡糸セルロース、半合成セルロース等が挙げられる。植物パルプとしては、広葉樹材(L材)や針葉樹材(N材)を用いたクラフトパルプ(KP)、溶解パルプ(DP)、溶解クラフトパルプ(DKP)などの木質系パルプが挙げられる。また、藁、麻、コットン、コットンリンターなどの非木質系パルプも挙げられる。市販品としては、セリッシュ(登録商標、ダイセルファインケム社製)が挙げられる。なお、セルロース材料の結晶形には、I型、II型、III型、IV型等があるが、耐熱性の観点から、I型、II型が好ましく、I型がより好ましい。I型のセルロース材料源としては、コットンパルプ、コットンリンターパルプ、麻パルプ、ケナフパルプなどの非木質系パルプで、リグニン及びヘミセルロースの含有量が低減されたパルプ、L材又はN材から得られる、リグニン及びヘミセルロースの含有量が低減されたKP、DP、DKPなどの木質系パルプが挙げられる。特に、コットン系材料が好ましい。
フィブリル化セルロースを得るためには、セルロース材料が、まず、水中で分散され、機械的に粉砕される。そして、セルロース材料の繊維が解繊されてミクロフィブリルが形成される。セルロース材料を解繊する装置としては、ディスクリファイナー、石臼型磨砕機、高圧ホモジナイザー、ボールミル、水中カウンターコリジョン法用装置、超音波破砕器等が挙げられる。これらの装置を適宜組み合わせて使用することもできる。
リサイクル炭素短繊維と熱可塑性樹脂繊維の含有比率(質量基準)は、8.5:0.5〜5:4であることが好ましく、8:1〜6:3であることがより好ましい。リサイクル炭素短繊維と熱可塑性樹脂繊維の含有比率を上記範囲内とすることにより、リサイクル炭素短繊維不織布及び複合体並びに成型品の強度を高めることができる。
本発明におけるリサイクル炭素短繊維不織布は、湿式抄造法で製造された湿式抄造不織布であることが好ましい。湿式抄造法では、まず、リサイクル炭素短繊維、熱可塑性樹脂繊維、フィブリル化セルロース繊維を均一に水中に分散させ、その後、スクリーン(異物、塊等除去)等の工程を通り、最終の繊維濃度を0.01〜0.50質量%に調整されたスラリーが抄紙機で抄き上げられ、湿紙が得られる。繊維の分散性を均一にするために、工程中で分散剤、消泡剤、親水剤、帯電防止剤、高分子粘剤、離型剤、抗菌剤、殺菌剤等の薬品を添加する場合もある。
抄紙機としては、例えば、長網、円網、傾斜ワイヤー等の抄紙網を単独で使用した抄紙機、同種又は異種の2以上の抄紙網がオンラインで設置されているコンビネーション抄紙機等を使用することができる。また、不織布が2層以上の多層構造の場合には、各々の抄紙機で抄き上げた湿紙を積層する抄き合わせ法や、一方の層を形成した後に、該層上に繊維を分散したスラリーを流延して積層とする流延法等で、不織布を製造することができる。繊維を分散したスラリーを流延する際に、先に形成した層は湿紙状態であっても、乾燥状態であってもいずれでも良い。また、2枚以上の乾燥状態の層を熱融着させて、多層構造の不織布とすることもできる。
本発明において、不織布が多層構造である場合、各層の繊維配合が同一である多層構造であっても良く、各層の繊維配合が異なっている多層構造であっても良い。多層構造である場合、各層の坪量が下がることにより、スラリーの繊維濃度を下げることができるため、不織布の地合が良くなり、その結果、不織布の地合の均一性が向上する。また、各層の地合が不均一であった場合でも、積層することで補填できる。さらに、抄紙速度を上げることができ、操業性が向上するという効果も得られる。
湿式抄造法では、抄紙網で製造された湿紙を、ヤンキードライヤー、エアードライヤー、シリンダードライヤー、サクションドラム式ドライヤー、赤外方式ドライヤー等で乾燥することによって、シート状の湿式抄造不織布が得られる。湿紙の乾燥の際に、ヤンキードライヤー等の熱ロールに密着させて熱圧乾燥させることによって、密着させた面の平滑性が向上する。熱圧乾燥とは、タッチロール等で熱ロールに湿紙を押しつけて乾燥させることを言う。熱ロールの表面温度は、100〜180℃が好ましく、100〜160℃がより好ましく、110〜160℃が更に好ましい。圧力は、好ましくは50〜1000N/cmであり、より好ましくは100〜800N/cmである。
本発明のリサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体(複合体は、リサイクル炭素短繊維不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを積層してなる複合体である。複合体は、リサイクル炭素短繊維不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを重ね合わせて、加熱処理又は加熱加圧処理することによって、製造することができる。この複合体を熱圧加工(熱プレス加工)することによって、成型品を製造することができる。
熱可塑性樹脂フィルムの熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリメチルメタクリレート樹脂等のメタクリル系樹脂;ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂等のポリスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリ1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂等のポリエステル系樹脂;6−ナイロン樹脂、6,6−ナイロン樹脂等のポリアミド(PA)樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂;ポリオキシメチレン(POM)樹脂;ポリカーボネート(PC)樹脂;ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂;変性ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂;ポリエーテルイミド(PEI)樹脂;ポリスルホン(PSF)樹脂;ポリエーテルスルホン(PES)樹脂;ポリケトン樹脂;ポリアリレート(PAR)樹脂;ポリエーテルニトリル(PEN)樹脂;ポリエーテルケトン(PEK)樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂;ポリエーテルケトンケトン(PEKK)樹脂;ポリイミド(PI)樹脂;ポリアミドイミド(PAI)樹脂;フッ素(F)樹脂;液晶ポリエステル樹脂等の液晶ポリマー樹脂;ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリイソプレン系又はフッ素系等の熱可塑性エラストマー;又はこれらの共重合体樹脂や変性樹脂;アイオノマー樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の中から、1種又は2種以上を用いることができる。燃焼性の観点から、PC、PPS、PEEK、PEI等が好ましい。
アイオノマー樹脂としては、エチレン−不飽和カルボン酸共重合樹脂のカルボキシル基の一部を金属イオンで中和してなるエチレン系アイオノマー樹脂が挙げられる。カルボキシル基の10モル%以上、好ましくは10〜90モル%を金属イオンで中和したものが使用される。金属イオンとしては、リチウム、ナトリウムなどのアルカリ金属、亜鉛、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属のような多価金属イオンを挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。なお、実施例中における部や百分率は断りのない限り、すべて質量によるものである。
(フィブリル化セルロースの作製)
リンターパルプ(質量平均繊維長1.2mm)を、増幸産業社製マスコロイダー(登録商標、装置名:MKZA12)を用いて、磨砕処理を行い、フィブリル化セルロースを作製した。フィブリル化セルロースの分散液(濃度0.5質量%)での粘度をB型粘度計(ローターNo.2、ローター回転数60rpm、温度23〜25℃)で測定したところ、80cpであった。
(リサイクル炭素短繊維の作製)
炭素繊維強化樹脂複合体(樹脂:エポキシ樹脂、θ=45°のアングルプライ積層板、厚み:30mm、炭素繊維の繊維径:7μm)を100mmの幅で裁断し、さらに、長さ方向に6mm間隔で裁断した。裁断後の積層板を、窒素雰囲気下で、電気炉を用いて、580℃で2時間処理して、リサイクル炭素短繊維を作製した。得られたリサイクル炭素短繊維の繊維長は、6mmから80mmであった。
(熱可塑性樹脂繊維)
熱可塑性樹脂繊維:繊維径4.5μm、繊維長3mm、未延伸PET繊維
(不織布製造)
表1の繊維配合率で、分散濃度0.2質量%で5分間、繊維を水に分散して、90メッシュの金属ワイヤーで、25cm×25cmサイズの湿紙を形成し、その後、表面温度150℃のヤンキードライヤーにて乾燥し、坪量27g/mのリサイクル炭素短繊維不織布を得た。
Figure 0006718244
(複合体1の製造)
実施例及び比較例で作製したリサイクル炭素短繊維不織布の表裏を、熱可塑性樹脂(酸変性ポリプロピレン(PP)を含有したPP、融点160℃)フィルムで挟み、熱ブレス機で、温度160℃、5MPa、2分間加熱加圧した後、室温に冷却し、複合体1を製造した。
(複合体2の製造)
実施例及び比較例で製造したリサイクル炭素短繊維不織布の表裏を、熱可塑性樹脂(PEEK)フィルムで挟み、熱プレス機で、温度360℃、10MPa、5分間加熱加圧加工した後、室温に冷却し、複合体2を製造した
実施例及び比較例で製造したリサイクル炭素短繊維不織布、複合体に対して、以下の評価を行い、結果を表2に示した。
(複合体の曲げ弾性率)
複合体1及び2より、長さ80mm、幅10mm、厚み4mmの試験片を5本切り出し、万能材料試験機(株式会社 ティー・エス・イー、装置名:オートコム(登録商標、AutoCOM)AC−100)でその曲げ弾性率を測定した。平均値の結果を表2に示した。
(不織布製造時の状態)
金属ワイヤー面上で、リサイクル炭素短繊維の分散性を確認したところ、一部に20μmから40μm程度の繊維の結束した状態が観察された。また、ヤンキードライヤーで乾燥した後のリサイクル炭素短繊維の脱離の有無を確認した。
(複合体1及び2の状態)
複合体1及び2を製造した後に、不織布の周辺において、リサイクル炭素短繊維の流れ(流動)が発生しているかを確認した。また、複合体のそりの有無やボイドの発生状態も観察した。
Figure 0006718244
比較例1のリサイクル炭素短繊維不織布は、フィブリル化セルロース繊維を含有せず、リサイクル炭素短繊維と熱可塑性樹脂繊維とを含有してなることから、比較例1の複合体の状態を観察したところ、不織布周辺にリサイクル炭素短繊維の流れが発生していた。これに対し、実施例1〜9のリサイクル炭素短繊維不織布は、リサイクル炭素短繊維と熱可塑性樹脂繊維とフィブリル化セルロース繊維とを含有していることから、実施例1〜9の複合体では、リサイクル炭素短繊維の流れが抑制されていた。そして、複合体の曲げ弾性率も、実施例1〜9の複合体の方が比較例1の複合体よりも向上していた。
実施例1〜9を比較すると、フィブリル化セルロース繊維の配合率が不織布の全繊維中に対して5質量%未満である実施例1及び実施例2では、複合体の曲げ弾性率が実施例3及び実施例4と比較して若干低く、複合体の状態を観察したところ、炭素短繊維の流れがややあることが確認された。また、フィブリル化セルロース繊維の配合率が不織布の全繊維中に対して15質量%超である実施例6では、複合体の状態を観察したところ、リサイクル炭素短繊維の流れはなかったが、使用可レベルではあるものの、少量のボイドが確認された。
実施例4、7〜9を比較すると、熱可塑性樹脂繊維の配合率が少なくなっていくと、乾燥後のリサイクル炭素短繊維の脱離がやや発生しやすくなる傾向が見られたが、使用可レベルであった。また、熱可塑性樹脂繊維の配合率が多くなっていくと、乾燥後の繊維の脱離は抑制されるが、リサイクル炭素短繊維の配合率が低下するため、曲げ弾性率が低くなる傾向が見られ、使用可レベルではあるものの、複合体にそりが発生しやすくなった。
実施例4と比較例2との比較から、セルロース繊維がフィブリル化されることによって、リサイクル炭素短繊維の脱離が抑制され、複合体においてリサイクル炭素短繊維の流れが発生しないとともに、曲げ弾性率も向上することが確認された。
熱可塑性樹脂繊維を含有せず、リサイクル炭素短繊維とフィブリル化セルロース繊維とを含有する比較例3の不織布では、複合体において、繊維の流れはなく、曲げ弾性率も良好であったが、不織布製造時における繊維の脱離が多く、使用不可レベルであった。
本発明の炭素短繊維不織布及び複合体は、電子機器材料、電気機器材料、土木材料、建築材料、自動車材料、航空機材料、各種製造業で使用されるロボット、ロール等の製造部品等に利用可能である。

Claims (2)

  1. リサイクル炭素短繊維と熱可塑性樹脂繊維とフィブリル化セルロース繊維とを含有してなり、フィブリル化セルロース繊維の配合率が、不織布中の全繊維に対して、2〜20質量%であるリサイクル炭素短繊維不織布と熱可塑性樹脂フィルムとを積層してなるリサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体
  2. リサイクル炭素短繊維と熱可塑性樹脂繊維の含有比率(質量基準)が、8.5:0.5〜5:4であることを特徴とする請求項1記載のリサイクル炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体
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