JP4098160B2 - ガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、均一性が高く、ガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガス透過性を有する炭素繊維不織布としては、水流交絡処理されてなるもの(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
【0003】
この方法によれば、水流交絡処理により大きな貫通孔ができるため、ガス透過性には優れるものの、水流交絡点に炭素繊維が密集するため、その部分のガス透過性が悪く、従って面内でガス透過性の良い部分とそうでない部分ができてしまう。また、水流交絡によって繊維が縦方向に配向しやすく、面抵抗の縦横比が大きくなるため、導電性が不均一になる問題がある。繊維径5μm以下の炭素繊維は、表面活性が高いため、パルパーやミキサーを用いて通常の方法で分散させても、結束繊維が多量に残り、均一に水に分散させることが難しい。一部分散できたとしても時間が経つにつれて、炭素繊維が再凝集するため、炭素繊維の分布が不均一になり、ガス透過性や導電性が不均一になる問題がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−266217号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術に見られる上記問題点を解決するものである。即ち、本発明の目的は、均一性が高く、ガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を解決するため鋭意検討した結果、繊維径5μm以下の炭素繊維を用い、特定の方法で不織布化することにより、均一性が高く、ガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布を実現できることを見出し、本発明に至ったものである。
【0007】
すなわち、本発明は、平均繊維径5μm以下のポリアクリロニトリル系炭素繊維75質量%〜97質量%、セルロース25質量%〜3質量%からなり、密度が0.20g/cm3未満、面抵抗の縦横比が0.6以上1.8以下、結束繊維が10個以下/100cm2であることをことを特徴とするガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布である。
【0008】
本発明においては、セルロースがフィブリル化セルロースであることが好ましい。
【0009】
本発明は、平均繊維径5μm以下のポリアクリロニトリル系炭素繊維を75質量%〜97質量%、セルロース25質量%〜3質量%からなり、密度が0.20g/cm3未満、面抵抗の縦横比が0.6以上1.8以下、結束繊維が10個以下/100cm2であるガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布の製造方法であって、含窒素有機溶媒を含有する水性分散助剤を炭素繊維に対して10質量%以下と炭素繊維を所定量の水に添加して撹拌し、さらに水でスラリー固形分濃度を0.05質量%以下に希釈して回流させる工程を経た後、湿式抄紙することを特徴とするガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布の製造方法である。
【0010】
本発明の炭素繊維不織布の製造方法においては、スラリーにリン酸塩を、炭素繊維に対して10質量%〜200質量%添加することが好ましい。
【0011】
本発明の炭素繊維不織布の製造方法においては、スラリーに水溶性高分子を炭素繊維に対して1質量%〜20質量%添加することが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のについて詳細に説明する。
【0013】
本発明においては、平均繊維径5μm以下のポリアクリロニトリル系炭素繊維(以下、炭素繊維と略記する。)を用いる。平均繊維径が5μmより太いと、炭素繊維の接触抵抗が大きくなり、炭素繊維不織布の導電率が悪くなる。さらに密度が0.20g/cm3未満になると不均一で折れやすく脆くなるが、平均繊維径が5μm以下であれば、均一性が高く、折れにくい炭素繊維不織布が得られる。本発明に用いられる炭素繊維の繊維長は、1mm〜15mmが好ましく、3mm〜6mmがより好ましい。1mmより短いと、炭素繊維が脱落しやすく、炭素繊維不織布の強度も不十分になりやすい。一方、15mmより長いと、炭素繊維同士が絡まり、地合や厚みむらを生じ、ガス透過性や導電性が不均一になりやすい。
【0014】
炭素繊維不織布中の炭素繊維の含有量が75質量%未満では、炭素繊維不織布の導電性が不十分になりやすく、97質量%より多くなると炭素繊維不織布の強度が不十分になりやすい。
【0015】
本発明におけるセルロースとは、天然セルロース、溶剤紡糸セルロースなどの再生セルロース、パルプ、フィブリル化セルロース、バクテリアセルロースなどが挙げられるが、均一性の高い炭素繊維不織布を得ることができることから、フィブリル化セルロースが好ましい。
【0016】
本発明におけるフィブリル化セルロースとは、リンターをはじめとする各種パルプ、リント、溶剤紡糸セルロースなどを原料とし、高圧ホモジナイザー、リファイナー、ビーター、ミル、摩砕装置などを用いて主に繊維軸と平行な方向に分割、微細化されて製造されたもので、少なくとも一部が繊維径1μm以下のものを指す。
【0017】
本発明のガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布は、密度が0.20g/cm3未満であるため、ガス透過性に優れ、面抵抗の縦横比が0.6以上1.8以下であるため、面内の導電性が均一で優れる。本発明における密度は、JIS P8124に準拠して測定した坪量(g/m2)を、JIS P8118に準拠して測定した厚み(μm)で除した値(g/cm3)を指す。
【0018】
本発明のガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布は、含窒素有機溶媒を含有する水性分散助剤を炭素繊維に対して10質量%以下と炭素繊維を所定量の水に添加して分散させ、さらに水で固形分濃度0.05質量%以下に希釈して回流させて炭素繊維を均一分散させた後、湿式抄紙して製造される。この方法によれば、炭素繊維を均一に分散させることができ、その状態で湿式抄紙するため、均一性の高い炭素繊維不織布が得られる。固形分濃度を0.05質量%以下に希釈して回流させた後は、その濃度のまま湿式抄紙しても良いし、さらに水を加えて0.0001質量%程度まで随意の濃度に希釈して湿式抄紙しても良い。
【0019】
本発明に用いられる分散助剤に含まれる含窒素有機溶媒としては、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミドなどが挙げられ、その含有量が5質量%以下のものを用いる。含窒素有機溶媒は、炭素繊維の表面を良く濡らすことができるため1本1本にばらけさせることができる。
【0020】
本発明のガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布の製造方法においては、スラリーにリン酸塩を、炭素繊維に対して10質量%〜200質量%添加することが好ましい。この場合、リン酸塩は、分散助剤を添加する前に添加し、十分撹拌しておく。リン酸塩の緩衝作用により、炭素繊維の凝集、再凝集を抑制することができる。
【0021】
本発明に用いられるリン酸塩としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、リン酸エチル、リン酸ジエチル、リン酸ブチル、アミノトリメチレンホスホン酸、フェニルホスホン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、テトラポリリン酸、メタリン酸、ヘキサメタリン酸などのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
本発明のガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布の製造方法においては、スラリーに水溶性高分子を、炭素繊維に対して1質量%〜20質量%添加することが好ましい。この場合の添加量は、水溶性高分子の固形分換算量を意味する。水溶性高分子としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアクリルアミド系化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ポリアクリルアミド系化合物としては、アクリルアミドとアクリル酸(塩)との共重合物が好ましく用いられる。これらの水溶性高分子は通常、0.01質量%〜1質量%濃度の水溶液にして用いる。水溶性高分子をスラリーに添加する時機としては、炭素繊維を撹拌した後、スラリー固形分濃度を0.05質量%以下に希釈した時点が好ましい。水溶性高分子は、一旦分散した炭素繊維が再凝集するのを抑制する。
【0023】
上記した水性分散助剤、リン酸塩、水溶性高分子を用いても、パルパーやミキサーを用いただけでは、炭素繊維を均一に分散させることは難しい。本発明においては、上記した水性分散助剤を用い、リン酸塩または水溶性高分子の何れかまたは両方を用い、且つ、スラリー固形分濃度を0.05質量%以下にして回流させることによって、炭素繊維を均一に分散させることができる。低濃度で回流させることによって、結束繊維を1本1本ばらばらに解すことができ、炭素繊維同士の衝突が緩和され、リン酸塩や水溶性高分子の作用で炭素繊維の凝集や再凝集が抑制されるため、均一なスラリーが得られるのである。本発明によれば、結束繊維を10個以下/100cm2にすることができる。結束繊維が10個/100cm2より多くなると、ガス透過性及び導電性が不均一になる。ここで、結束繊維とは、数本〜数百本の炭素繊維が解れずに束状になった状態のものを指す。
【0024】
本発明のガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布は面抵抗の縦横比が0.6以上1.8以下である。面抵抗の縦横比が0.6未満または1.8より大きいと、面内の導電性が不均一になる。面抵抗の縦横比を0.6以上1.8以下にするには、炭素繊維の配向性を制御することによってほぼ達成でき、そのためには例えば抄紙機の種類、抄速、スラリー濃度などを調節したり、抄網を揺動させると良い。
【0025】
本発明におけるガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布は、湿式抄紙して製造されるが、抄紙機としては、長網抄紙機、円網抄紙機、短網抄紙機、傾斜型抄紙機、これらの中から同種あるいは異種の抄紙機を2つ以上組み合わせたコンビネーションマシンなどが挙げられる。1層だけでも良いが、多層に抄き合わせて湿式抄紙しても良い。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限定されるものではない。
【0027】
<フィブリル化セルロース1の作製>
リンターを5質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて500kg/cm2の圧力で20回繰り返し処理して、重量平均繊維長0.33mmのフィブリル化セルロース1を作製した。
【0028】
<炭素繊維不織布の作製>
【0029】
実施例1
平均繊維径4μm、繊維長3mmのポリアクリロニトリル系炭素繊維85質量%、フィブリル化セルロース1を15質量%の配合比で秤量した。パルパーに所定量の水を溜め、炭素繊維に対して100質量%のヘキサメタリン酸ナトリウムを添加して所定時間撹拌した。次いで、フィブリル化セルロース1を投入して撹拌し、均一に分散させた。さらにパルパーに、N,N−ジメチルホルムアミドを3質量%含有する水性分散助剤を炭素繊維に対して5質量%と、炭素繊維を投入して所定時間撹拌し、固形分濃度0.20質量%のスラリーを調製した。次いで、このスラリーを回流式のタンクに移し、水を追加して固形分濃度を0.042質量%に希釈し、さらにアクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合物の0.1質量%水溶液を添加して回流させ、均一なスラリー1を調製した。このときのアクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合物の添加量は、炭素繊維に対して固形分換算で5質量%にした。スラリー1をさらに水で希釈して傾斜型抄紙機を用いて7m/minで湿式抄紙し、坪量30g/m2、密度0.123g/cm3の炭素繊維不織布1を作製した。
【0030】
実施例2
炭素繊維とフィブリル化セルロース1の配合比を97質量%と3質量%にした以外は実施例1と同様にしてスラリー2を調製し、さらに水で希釈して傾斜型抄紙機を用いて10m/minで湿式抄紙し、坪量20g/m2、密度0.116g/cm3の炭素繊維不織布2を作製した。
【0031】
実施例3
平均繊維径1μm、繊維長3mmのポリアクリロニトリル系炭素繊維90質量%、カナダ標準型濾水度20mlまで叩解した麻パルプ10質量%の配合比で秤量した。パルパーに所定量の水を溜め、炭素繊維に対して100質量%のヘキサメタリン酸ナトリウムを添加して所定時間撹拌した。次いで、麻パルプを投入して撹拌し、均一に分散させた。さらにパルパーに、N,N−ジメチルホルムアミドを3質量%含有する水性分散助剤を炭素繊維に対して5質量%と、炭素繊維を投入して所定時間撹拌し、固形分濃度0.16質量%のスラリーを調製した。次いで、このスラリーを回流式のタンクに移し、水を追加して固形分濃度を0.026質量%に希釈し、さらにアクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合物の0.1質量%水溶液を添加して回流させ、均一なスラリー3を調製した。このときのアクリルアミド・アクリル酸ナトリウム共重合物の添加量は、炭素繊維に対して固形分換算で5質量%にした。スラリー3をさらに水で希釈して傾斜型抄紙機を用いて10m/minで湿式抄紙し、坪量25g/m2、密度0.154g/cm3の炭素繊維不織布3を作製した。
【0032】
実施例4
炭素繊維と麻パルプの配合比を75質量%と25質量%にした以外は実施例3と同様にしてスラリー4を調製し、さらに水で希釈して傾斜型抄紙機を用いて5m/minで湿式抄紙し、坪量25g/m2、密度0.166g/cm3の炭素繊維不織布4を作製した。
【0033】
比較例1
実施例1と同様にして、パルパーを用いて固形分濃度0.20質量%のスラリー5を調製した。これを水で希釈して固形分濃度を0.042質量%にしたが、回流はしなかった。さらに水で希釈して傾斜型抄紙機を用いて7m/minで湿式抄紙し、坪量30g/m2、密度0.123g/cm3の炭素繊維不織布5を作製した。
【0034】
比較例2
平均繊維径4μm、繊維長3mmのポリアクリロニトリル系炭素繊維90質量%、ポリビニルアルコール繊維10質量%の配合比で秤量した。パルパーに所定量の水を溜め、炭素繊維とポリビニルアルコール繊維を投入して所定時間撹拌した。傾斜型抄紙機を用いて7m/minで湿式抄紙し、ウェブに対して、孔径100μm、スパン1mmのノズルから1.0MPaの水圧で高圧水流を噴射してウェブを水流交絡処理して、坪量30g/m2、密度0.136g/cm3の炭素繊維繊維不織布6とした。
【0035】
実施例1〜4および比較例1、2で作製した炭素繊維不織布1〜6について、下記の試験方法により評価し、その結果を下記表1に示した。
【0036】
<結束繊維>
10cm角の炭素繊維不織布試料中の結束繊維の個数を計測し、均一性を評価した。
【0037】
<ガス透過度>
JIS K7126に準拠してガス透過度を測定し、単位をcm3/cm2/hr/mmAqにした。
【0038】
<面抵抗縦横比>
4端子法によりマシンディレクトリ(MD)方向の面抵抗とMDに対して直角の方向(CD)の面抵抗を測定し、面抵抗の縦横比(MD/CD)を算出した。
【0039】
<比抵抗>
2枚の50mm角の金メッキ電極で炭素繊維不織布を1MPaの圧力で挟み、両電極間の電気抵抗値(R)を測定し、厚さ(T)と接触面積(S)とから下記数式1により算出した。比抵抗が小さい程、導電性に優れることを意味する。
【0040】
【数1】
比抵抗(Ω・cm)=R×S/T
【0041】
【表1】
【0042】
評価:
表1の結果から明らかなように、実施例1〜4で作製した炭素繊維不織布は、平均繊維径5μm以下のポリアクリロニトリル系炭素繊維75質量%〜97質量%、セルロース25質量%〜3質量%からなり、密度が0.20g/cm3未満、面抵抗の縦横比が0.6以上1.8以下で、結束繊維が10個以下/100cm2であるため、均一性が高く、ガス透過性と導電性に優れていた。
【0043】
実施例1〜4で作製した炭素繊維不織布は、含窒素有機溶媒を含有する水性分散助剤を炭素繊維に対して10質量%以下と炭素繊維を所定量の水に添加して撹拌し、さらに水でスラリー固形分濃度を0.05質量%以下に希釈して回流させる工程を経た後、湿式抄紙して製造されてなるため、結束繊維がほとんど無く、均一性が高く優れていた。
【0044】
一方、比較例1で作製した炭素繊維不織布は、本発明の製造方法によらずに製造されてなるため、結束繊維が多く、不均一で、導電性が悪かった。
【0045】
比較例2で作製した炭素繊維不織布は、水流交絡処理されてなるため、面抵抗の縦横比が大きく、導電性がやや悪かった。
【0046】
【発明の効果】
以上、説明したごとく、本発明によれば、均一性が高く、ガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布が得られる。
Claims (5)
- 平均繊維径5μm以下のポリアクリロニトリル系炭素繊維75質量%〜97質量%、セルロース25質量%〜3質量%からなり、密度が0.20g/cm3未満、面抵抗の縦横比が0.6以上1.8以下、結束繊維が10個以下/100cm2であることを特徴とするガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布。
- セルロースがフィブリル化セルロースであることを特徴とする請求項1記載のガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布。
- 平均繊維径5μm以下のポリアクリロニトリル系炭素繊維75質量%〜97質量%、セルロース25質量%〜3質量%からなり、密度が0.20g/cm3未満、面抵抗の縦横比が0.6以上1.8以下、結束繊維が10個以下/100cm2であるガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布の製造方法であって、含窒素有機溶媒を含有する水性分散助剤を炭素繊維に対して10質量%以下と炭素繊維を所定量の水に添加して撹拌し、さらに水でスラリー固形分濃度を0.05質量%以下に希釈して回流させる工程を経た後、湿式抄紙することを特徴とするガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布の製造方法。
- スラリーにリン酸塩を、炭素繊維に対して10質量%〜200質量%添加することを特徴とする請求項3記載のガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布の製造方法。
- スラリーに水溶性高分子を炭素繊維に対して1質量%〜20質量%添加することを特徴とする請求項3記載のガス透過性及び導電性に優れる炭素繊維不織布の製造方法。
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