JP2020040268A - 炭素繊維不織布複合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、表面性が良好で、接着剤等で接合した場合、複合体と接着剤との接着性に優れた炭素繊維不織布複合体を提供することである。【解決手段】炭素繊維と熱可塑性樹脂繊維を含有し、湿式抄紙法により形成された炭素繊維不織布と、熱可塑性樹脂シートとを積層した複合体であり、複合体表面の粗さ曲線の最大高さ(Rz)が1.0μm以上、8.0μm以下であり、かつ切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)が0.1%以上、5.0%以下であることを特徴とする炭素繊維不織布複合体。【選択図】なし

Description

本発明は、炭素繊維不織布と熱可塑性樹脂シートを積層してなる複合体に関する。
炭素繊維と樹脂を複合化してなる炭素繊維強化樹脂複合体は、金属材料に匹敵する強度・弾性率を有しながら、金属材料よりも比重が小さいため、部材の軽量化を図ることができ、また、発錆の問題もなく、酸やアルカリにも強いという性質を有していることから、電子機器材料、電気機器材料、土木材料、建築材料、自動車材料、航空機材料、各種製造業で使用されるロボット、ロール等の製造部品等で使用されている。
炭素繊維強化樹脂複合体は、長繊維織布、開繊織物、一方向性ウェブ、短繊維不織布等の炭素繊維布帛と、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂とを複合させた複合体である。最も一般的な炭素繊維強化樹脂複合体は、長繊維布帛と熱硬化性樹脂とを複合させた複合体であるが、設計が難しい、均質材料ではない、成形加工時間が長い、高価等の課題があった。
これらの課題を解決する方法として、炭素繊維を含有する不織布(炭素繊維不織布)と熱可塑性樹脂とを複合した炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。炭素繊維不織布と熱可塑性樹脂が使用されることによって、易設計・加工性が得られ、成形加工時間の短縮が可能となっている。
しかしながら、従来の炭素繊維不織布は、炭素繊維と熱可塑性樹脂粉末又は熱可塑性樹脂繊維とを含む炭素繊維不織布、炭素繊維のみを含む炭素繊維不織布等であるが、炭素繊維を乾式法又は湿式法で均一に分散することが難しく、得られる炭素繊維不織布の均一性は不十分であり、この炭素繊維不織布と熱可塑性樹脂とを複合した炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合体は、表面状態が悪く、複合体同士、あるいは複合体と異種材料とを接着剤等で接合する場合、接着剤との接着性が十分ではないという問題があった。
特開2004−43985号公報 特開2011−21303号公報 特開2013−202891号公報 特開2016−151081号公報
本発明の課題は、表面性が良好で、接着剤等で接合した場合、複合体と接着剤との接着性に優れた炭素繊維不織布複合体を提供することである。
上記課題は、下記発明によって解決することができる。
(1)炭素繊維と熱可塑性樹脂繊維を含有し、湿式抄紙法により形成された炭素繊維不織布と、熱可塑性樹脂シートとを積層した複合体であり、複合体表面の粗さ曲線の最大高さ(Rz)が1.0μm以上、8.0μm以下であり、かつ切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)が0.1%以上、5.0%以下である炭素繊維不織布複合体。
(2)上記炭素繊維不織布のフラジール通気度の変動率が8%以下である(1)記載の炭素繊維不織布複合体。
(3)上記炭素繊維不織布がフィブリル化セルロース繊維を含有する(1)又は(2)記載の炭素繊維不織布複合体。
本発明によれば、炭素繊維不織布と熱可塑性樹脂シートとを積層し、加熱加圧処理により複合体とした場合に、表面性が良好で、かつ、複合体同士、あるいは複合体と異種材料とを接着剤等で接合した場合、複合体と接着剤との接着性に優れた炭素繊維不織布複合体を得ることができる。
本発明に係る炭素繊維不織布は、炭素繊維と熱可塑性樹脂繊維を含有し、湿式抄紙法により形成された炭素繊維不織布である。湿式抄紙法において、炭素繊維が水中で高速回転せん断型分散機を使って分散したスラリーを用い、形成された炭素繊維不織布のフラジール通気度の変動率が8%以下であることが好ましい。また、炭素繊維と熱可塑性樹脂繊維に加えて、フィブリル化セルロース繊維を含有させることが好ましい。
炭素繊維としては、ポリアクリロニトリルを原料とするPAN系炭素繊維、ピッチ類を原料とするピッチ系炭素繊維、ポリアクリロニトリルを原料とするPAN系再生炭素繊維、ピッチ系炭素繊維を原料とするピッチ系再生炭素繊維が挙げられる。炭素繊維の繊維径は3〜20μmであることが好ましく、5〜15μmであることがより好ましい。また、炭素繊維の繊維長は1〜50mmであることが好ましく、3〜20mmであることがより好ましい。炭素繊維の含有量は、不織布中の全繊維に対して、50〜96質量%であることが好ましく、70〜93質量%であることがより好ましい。
再生炭素繊維とは、炭素繊維と樹脂を複合化してなる炭素繊維強化樹脂複合体等から得られる再生品である。炭素繊維強化樹脂複合体は、長繊維織布、開繊織物、一方向性ウェブ、長繊維不織布、短繊維不織布等の炭素繊維布帛と、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂とを複合させた複合体である。最も一般的な炭素繊維強化樹脂複合体は、炭素長繊維布帛と熱硬化性樹脂とを複合させた複合体である。炭素繊維としては、アクリル繊維を用いたPAN系やピッチを用いたピッチ系炭素繊維が挙げられる。炭素繊維強化樹脂複合体から、熱処理法、焼結法、過熱法、過熱水蒸気法等の再生処理方法により、樹脂が除去されることによって得られる炭素繊維が再生炭素繊維である。
本発明で用いられる再生炭素繊維は、炭素繊維自体の損傷を低減するため、窒素、アルゴン、水蒸気等の気体中で熱処理されたものが好ましい。熱処理温度としては、好ましくは400℃から800℃であり、更に好ましくは450℃から600℃である。
熱可塑性樹脂繊維は、炭素繊維が不織布から脱離することを防止し、炭素繊維不織布に強度を付与するために添加される。熱可塑性樹脂繊維としては、ポリビニルアルコール(ビニロン)繊維、表面が低融点化されているポリエステル芯鞘繊維、未延伸ポリエステル繊維、ポリカーボネート(PC)繊維、ポリオレフィン繊維、表面が低融点化されているポリオレフィン芯鞘繊維、表面が酸変性ポリオレフィンよりなるポリオレフィン繊維、脂肪族ポリアミド繊維、未延伸ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエーテルケトンケトン繊維等が挙げられる。
熱可塑性樹脂繊維が融点を示す場合、融点は60〜260℃であることが好ましく、60〜230℃であることがより好ましく、60〜180℃であることが更に好ましい。熱可塑性樹脂繊維の融点がこの温度範囲であることによって、不織布製造工程における加熱処理によって、結着性が付与され、炭素繊維不織布に強度が付与される。
熱可塑性樹脂繊維であるポリビニルアルコール(ビニロン)繊維は明確な融点を示さないが、水の存在下60〜100℃で溶融するため、湿式抄紙法においては、ドライヤーでの加熱処理によって、湿熱溶融して結着性が付与され、炭素繊維不織布に強度が付与される。
熱可塑性樹脂繊維の繊維径は3〜40μmであることが好ましく、5〜20μmであることがより好ましい。また、熱可塑性樹脂繊維の繊維長は1〜20mmであることが好ましく、3〜12mmであることがより好ましい。
フィブリル化セルロース繊維とは、フィルム状ではなく、主に繊維軸と平行な方向に非常に細かく分割された部分を有する繊維状で、少なくとも一部が繊維径1μm以下であるセルロース繊維である。長さと幅のアスペクト比が20〜100000であることが好ましい。また、変法濾水度が0〜770mlであることが好ましく、0〜600mlであることがより好ましい。さらに、質量平均繊維長が0.1〜2mmであることが好ましい。フィブリル化セルロース繊維の含有量は、不織布中の全繊維に対して、2〜20質量%であることが好ましく、2〜10質量%であることがより好ましい。フィブリル化セルロース繊維を含有させることにより、炭素繊維と熱可塑性樹脂繊維との結着性を向上させ、抄造性が良化すると共に、加熱加圧時の不織布層の崩れを抑制し均質性を高めることができる。本発明における変法濾水度は、ふるい板として線径0.14mm、目開き0.18mmの金網(PULP AND PAPER RESEARCH INSTITUTE OF CANADA製)を用い、試料濃度を0.1%にした以外はJIS P8121−2:2012に準拠して測定した濾水度である。
フィブリル化セルロース繊維用のセルロース材料としては、植物パルプ、溶剤紡糸セルロース、半合成セルロース等が挙げられる。植物パルプとしては、広葉樹材(L材)や針葉樹材(N材)を用いたクラフトパルプ(KP)、溶解パルプ(DP)、溶解クラフトパルプ(DKP)等の木質系パルプが挙げられる。また、藁パルプ、麻パルプ、コットンパルプ、コットンリンターパルプ、ケナフパルプ等の非木質系パルプも挙げられる。市販品としては、セリッシュ(登録商標、ダイセルファインケム社製)が挙げられる。なお、セルロース材料の結晶形には、I型、II型、III型、IV型等があるが、耐熱性の観点から、I型、II型が好ましく、I型がより好ましい。I型のセルロース材料源としては、コットンパルプ、コットンリンターパルプ、麻パルプ、ケナフパルプ等の非木質系パルプで、リグニン及びヘミセルロースの含有量が低減されたパルプ、L材又はN材から得られる、リグニン及びヘミセルロースの含有量が低減されたKP、DP、DKP等の木質系パルプが挙げられる。特に、コットンパルプ、コットンリンターパルプ等のコットン系材料が好ましい。
フィブリル化セルロース繊維を得る方法としては、セルロース材料を水中で分散したスラリーを機械的に粉砕することにより、セルロース材料の繊維を解繊してミクロフィブリルを形成する方法が挙げられる。セルロース材料を解繊する装置としては、ディスクリファイナー、石臼型磨砕機、高圧ホモジナイザー、ボールミル、水中カウンターコリジョン法用装置、超音波破砕機等が挙げられる。これらの装置を適宜組み合わせて使用することもできる。
本発明における炭素繊維不織布は、湿式抄造法で製造された湿式不織布である。湿式抄造法では、炭素繊維と、熱可塑性樹脂繊維、フィブリル化セルロース繊維等を均一に水中に分散させ、その後、スクリーン(異物、塊等除去)等の工程を通り、最終の繊維濃度を0.01〜0.50質量%に調整されたスラリーが抄紙機で抄き上げられ、湿紙(湿潤状態の不織布)が得られる。繊維の分散性の均一化等のために、工程中で分散剤、消泡剤、親水化剤、帯電防止剤、高分子粘剤、離型剤、抗菌剤、殺菌剤等の薬品を添加する場合もある。
炭素繊維不織布を製造する場合、一般的なパルパーでの分散処理の他に、繊維を水中で、高速回転せん断型分散機を使って分散したスラリーを用いると均一で地合の良好な炭素繊維不織布が得られ好ましい。「高速回転せん断型分散機」とは、分散刃を有して回転するローターと分散刃を有したステーターとの間に、繊維を含むスラリーを通過させ、スラリー中の繊維にせん断力を与えて分散させる分散機である。具体的な装置としては、シングルディスクリファイナー、ダブルディスクリファイナー、コニカルリファイナー等が挙げられる。
さらに、均一に効率良く、炭素繊維を分散させたスラリーを得るためには、高速回転せん断型分散機が、高速回転する細かなスリットを持つリング状刃物を構造の一部に有する高速回転せん断分散機であることが有効である。高速回転する細かなスリットを持つリング状刃物を構造の一部に有する高速回転せん断分散機においては、スリット間で発生する流体力学的な衝撃波が、炭素繊維に有効に作用する。具体的な装置としては、トップファイナー(相川鉄工製)、完全離解機VF型(新浜ポンプ製作所製)、マイルダー(太平洋機工製)等が挙げられる。
上記分散機を使って、炭素繊維を分散させたスラリーを得る際には、スラリー濃度、処理時間、分散機のローターの回転数、ステーターとローターとのクリアランス等を調整することによって、炭素繊維の分散性を適宜調整することができる。
抄紙機としては、例えば、長網、円網、傾斜ワイヤー等の抄紙網を単独で使用した抄紙機、同種又は異種の2以上の抄紙網がオンラインで設置されているコンビネーション抄紙機等を使用することができる。また、不織布が2層以上の多層構造の場合には、各々の抄紙機で抄き上げた湿紙を積層する抄き合わせ法や、一方の層を形成した後に、該層上に繊維を分散したスラリーを流延して積層とする流延法等で、不織布を製造することができる。繊維を分散したスラリーを流延する際に、先に形成した層は湿紙状態であっても、乾燥状態であってもいずれでも良い。また、2枚以上の乾燥状態の層を熱融着させて、多層構造の不織布とすることもできる。
本発明において、不織布が多層構造である場合、各層の繊維配合が同一である多層構造であっても良く、各層の繊維配合が異なっている多層構造であっても良い。多層構造である場合、各層の目付が下がることにより、スラリーの繊維濃度を下げることができるため、不織布の地合が良くなり、その結果、不織布の地合の均一性が向上する。また、各層の地合が不均一であった場合でも、積層することで補填できる。さらに、抄紙速度を上げることができ、操業性が向上するという効果も得られる。
湿式抄造法では、抄紙網で抄造された湿紙を必要に応じて、プレスロール等で加圧脱水し、含有水分量を制御した上で、ヤンキードライヤー、エアードライヤー、シリンダードライヤー、サクションドラム式ドライヤー、赤外方式ドライヤー等で乾燥することによって、シート状の湿式抄造不織布が得られる。
本発明で用いられる炭素繊維不織布は、フラジール通気度の変動率が8%以下であると好ましく、より好ましくは6%以下、さらに好ましくは4%以下である。湿式抄造法による炭素繊維不織布の製造において、一般的なパルパーでの分散処理の他に、炭素繊維を水中で、高速回転せん断型分散機を使って分散したスラリーを用い、炭素繊維不織布のフラジール通気度の変動率を8%以下とすることにより、厚さのムラや繊維の分散の偏りがなく、均一性の高い炭素繊維不織布を得ることができる。
炭素繊維不織布において、フラジール通気度の変動率を8%以下にするために下記の方法が用いられる。炭素繊維と熱可塑性樹脂繊維を含有し、まず、炭素繊維を水中で、高速回転せん断型分散機を使って分散させ、次いで熱可塑性樹脂繊維等の繊維を加えてさらに分散させたスラリーを用いて湿式抄造法を用いて炭素繊維不織布を作製する。ここでフラジール通気度の変動率をより低減させるためには、(1)高速回転せん断型分散機での処理時間を長くする。(2)高速回転せん断型分散機の回転数を上げる。(3)ステーターとローターのクリアランスを狭くする、という方法で調整することができる。
炭素繊維不織布のフラジール通気度の変動率は以下のようにして求めることができる。炭素繊維不織布から縦横500mm角のシートを切り取り、ここから50mm角の通気度測定用試料100枚を作製し、JIS L1096に規定される通気性A法(フラジール形法)に準じて、通気性試験機(装置名:KES−F8−AP1、カトーテック(株)製)で通気度を測定し、試料100枚の通気度の平均値(P1)と標準偏差(P2)を算出し、次の式(1)から求められる値を変動率(%)とした。
変動率(%)=通気度の標準偏差(P2)/通気度の平均値(P1)×100 (1)
本発明に係る熱可塑性樹脂シートに用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリメチルメタクリレート樹脂等のメタクリル系樹脂;ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂等のポリスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂等のポリエステル系樹脂;6−ナイロン樹脂、6,6−ナイロン樹脂等のポリアミド(PA)樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂;ポリオキシメチレン(POM)樹脂;ポリカーボネート(PC)樹脂;ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂;変性ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂;ポリエーテルイミド(PEI)樹脂;ポリスルホン(PSF)樹脂;ポリエーテルスルホン(PES)樹脂;ポリケトン樹脂;ポリアリレート(PAR)樹脂;ポリエーテルニトリル(PEN)樹脂;ポリエーテルケトン(PEK)樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂;ポリエーテルケトンケトン(PEKK)樹脂;ポリイミド(PI)樹脂;ポリアミドイミド(PAI)樹脂;フッ素(F)樹脂;液晶ポリエステル樹脂等の液晶ポリマー樹脂;ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリイソプレン系又はフッ素系等の熱可塑性エラストマー;又はこれらの共重合体樹脂や変性樹脂;アイオノマー樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の中から、1種又は2種以上を用いることができる。成形加工性の観点から、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂等が好ましく用いられる。また、ポリプロピレン樹脂の中でも、マレイン酸、イタコン酸及びこれらの無水物をグラフト重合した酸変性ポリプロピレン樹脂がより好ましい。
アイオノマー樹脂としては、エチレン−不飽和カルボン酸共重合樹脂のカルボキシル基の一部を金属イオンで中和してなるエチレン系アイオノマー樹脂が挙げられる。カルボキシル基の10モル%以上、好ましくは10〜90モル%を金属イオンで中和したものが使用される。金属イオンとしては、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カルシウム等のアルカリ土類金属、亜鉛、マグネシウム等の多価金属イオンを挙げることができる。
本発明の複合体は、上記の炭素繊維不織布と熱可塑性樹脂シートとを積層し、積層体の少なくとも最上部と最下部に熱可塑性樹脂シートを使用して、加熱加圧処理により形成した炭素繊維不織布複合体であって、複合体表面の粗さ曲線の最大高さ(Rz)が、1.0μm以上、8.0μm以下であり、切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)が、0.1%以上、5.0%以下である。また、粗さ曲線の最大高さ(Rz)が、1.5μm以上、4.5μm以下であり、切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)が、0.2%以上、2.5%以下であることがより好ましい。
炭素繊維不織布複合体の粗さ曲線の最大高さ(Rz)を調整するには、(1)使用する炭素繊維の繊維径を変更する。(2)表面に使用する熱可塑性樹脂シートの量を変更する、という方法等が挙げられる。また、炭素繊維不織布複合体の切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)を調整するには、(1)炭素繊維を水中で、高速回転せん断型分散機を使用して分散し、分散具合を調整する。(2)フィブリル化セルロースを含有させる、またその含有量を調整する、という方法等が挙げられる。
例えば、炭素繊維不織布複合体の粗さ曲線の最大高さ(Rz)を小さくするためには、(1)使用する炭素繊維の繊維径を細くする。(2)表面に使用する熱可塑性樹脂シートの量を増やす、という方法等で調整することができる。また、炭素繊維不織布複合体の切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)を小さくするためには、(1)炭素繊維を水中で、高速回転せん断型分散機を使用して分散し、炭素繊維不織布の地合を良化させる。(2)フィブリル化セルロースを含有させ、さらに含有量を増やす、という方法等で調整することができる。
本発明における粗さ曲線の最大高さ(Rz)及び切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)は、JIS B0601−2001に準拠した値であり、下記のようにして求めたものである。炭素繊維不織布複合体同士、あるいは炭素繊維不織布複合体と異種材料とを接着剤等での接合する際の接着剤を塗布する前の炭素繊維不織布複合体表面において、JIS B0651−2001に準拠した触針式表面粗さ測定機を使用し、カットオフ値0.8mm、送り速さ0.3mm/秒、評価長さ16mmの条件で、炭素繊維不織布複合体に使用した炭素繊維不織布の繊維の配向方向に2箇所、また繊維の配向方向と直交する方向に2箇所測定し、合計4箇所の測定値の平均値を炭素繊維不織布複合体の粗さ曲線の最大高さ(Rz)、切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)とした。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
<炭素繊維A1>
炭素繊維強化樹脂複合体(PAN系炭素繊維、エポキシ系樹脂使用)を熱分解法により再生し、繊維長10mmに分級処理した平均繊維径6μmの再生炭素繊維を炭素繊維A1とした。
<炭素繊維A2>
炭素繊維強化樹脂複合体(PAN系炭素繊維、エポキシ系樹脂使用)を熱分解法により再生し、繊維長10mmに分級処理した平均繊維径12μmの再生炭素繊維を炭素繊維A2とした。
<熱可塑性樹脂繊維B1>
平均繊維径10μm、繊維長5mmのポリプロピレン/ポリエチレン芯鞘型複合繊維を熱可塑性樹脂繊維B1とした。
<熱可塑性樹脂繊維B2>
平均繊維径11μm、繊維長3mmのポリビニルアルコール(ビニロン)繊維(水中溶解温度70℃)を熱可塑性樹脂繊維B2とした。
<フィブリル化セルロース繊維C1>
コットンリンターパルプをパルパーで5分間分散した後、増幸産業社製マスコロイダー(登録商標、装置名:MKZA12)を用いて、磨砕処理を行い、セルロース繊維を解繊し、変法濾水度280mlのフィブリル化セルロース繊維C1を作製した。
実施例1〜7及び比較例1〜4
(炭素繊維の分散処理)
表1記載の装置、処理条件で炭素繊維の分散処理を行い、炭素繊維の水分散スラリーを得た。
Figure 2020040268
(炭素繊維不織布の製造)
表2記載の繊維配合で抄造用スラリーを調製し、湿式抄造を実施した。
Figure 2020040268
(実施例1)
表1記載の装置、処理条件で分散処理を行い、得られた炭素繊維スラリーを使用し、表2記載の配合で炭素繊維、熱可塑性樹脂繊維を混合し、分散濃度0.2質量%とし、アジテーターで十分撹拌して抄造用スラリーを調製した。この抄造用スラリーを90メッシュの金属ワイヤーを有した円網抄紙機で湿紙を形成し、プレスロールで加圧脱水した後、湿紙をタッチロールで加圧して150℃のヤンキードライヤーに密着させて乾燥し、坪量60.2g/mの炭素繊維不織布を得た。
次いで、この炭素繊維不織布15枚と厚さ100μmの熱可塑性樹脂シートであるマレイン酸変性ポリプロピレンシート16枚を交互に積層し、縦20cm、横25cmの平版を形成できる金型を使用し、熱プレス機で、温度220℃、圧力10MPaで、5分間加熱加圧加工した後、室温に冷却して炭素繊維不織布複合体を製造した。なお、平板を形成できる金型は、複合体と接触する表面の粗さ曲線の最大高さ(Rz)が1.0μm、切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)が2.0%であるものを使用した。
(実施例2)
表1記載の装置、処理条件で分散処理を行い、得られた炭素繊維スラリーを使用し、表2記載の配合で炭素繊維、熱可塑性樹脂繊維、及びフィブリル化セルロース繊維を混合した以外は、実施例1と同様にして、坪量60.4g/mの炭素繊維不織布を得た。
次いで、実施例1と同様にこの炭素繊維不織布とマレイン酸変性ポリプロピレンシートを交互に積層し、実施例2の炭素繊維不織布複合体を製造した。
(実施例3)
表1記載の装置、処理条件で分散処理を行い、得られた炭素繊維スラリーを使用し、表2記載の配合で炭素繊維、熱可塑性樹脂繊維、及びフィブリル化セルロース繊維を混合した以外は、実施例1と同様にして、坪量60.2g/mの炭素繊維不織布を得た。
次いで、実施例1と同様にこの炭素繊維不織布とマレイン酸変性ポリプロピレンシートを交互に積層し、実施例3の炭素繊維不織布複合体を製造した。
(実施例4)
表1記載の装置、処理条件で分散処理を行い、得られた炭素繊維スラリーを使用し、表2記載の配合で炭素繊維、熱可塑性樹脂繊維、及びフィブリル化セルロース繊維を混合した以外は、実施例1と同様にして、坪量60.3g/mの炭素繊維不織布を得た。
次いで、実施例1と同様にこの炭素繊維不織布とマレイン酸変性ポリプロピレンシートを交互に積層し、実施例4の炭素繊維不織布複合体を製造した。
(実施例5)
表1記載の装置、処理条件で分散処理を行い、得られた炭素繊維スラリーを使用し、表2記載の配合で炭素繊維、熱可塑性樹脂繊維、及びフィブリル化セルロース繊維を混合した以外は、実施例1と同様にして、坪量60.5g/mの炭素繊維不織布を得た。
次いで、実施例1と同様にこの炭素繊維不織布とマレイン酸変性ポリプロピレンシートを交互に積層し、実施例5の炭素繊維不織布複合体を製造した。
(実施例6)
表1記載の装置、処理条件で分散処理を行い、得られた炭素繊維スラリーを使用し、表2記載の配合で炭素繊維、熱可塑性樹脂繊維、及びフィブリル化セルロース繊維を混合した以外は、実施例1と同様にして、坪量60.4g/mの炭素繊維不織布を得た。
次いで、実施例1と同様にこの炭素繊維不織布とマレイン酸変性ポリプロピレンシートを交互に積層し、実施例6の炭素繊維不織布複合体を製造した。
(実施例7)
表1記載の装置、処理条件で分散処理を行い、得られた炭素繊維スラリーを使用し、表2記載の配合で炭素繊維、熱可塑性樹脂繊維、及びフィブリル化セルロース繊維を混合した以外は、実施例1と同様にして、坪量60.2g/mの炭素繊維不織布を得た。
次いで、この炭素繊維不織布とマレイン酸変性ポリプロピレンシートを交互に積層し、熱プレス機での圧力を5MPaに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例7の炭素繊維不織布複合体を製造した。
(比較例1)
表1記載の装置、処理条件で分散処理を行い、得られた炭素繊維スラリーを使用し、表2記載の配合で炭素繊維、熱可塑性樹脂繊維を混合した以外は、実施例1と同様にして、坪量60.3g/mの炭素繊維不織布を得た。
次いで、実施例1と同様にこの炭素繊維不織布とマレイン酸変性ポリプロピレンシートを交互に積層し、比較例1の炭素繊維不織布複合体を製造した。
(比較例2)
表1記載の装置、処理条件で分散処理を行い、得られた炭素繊維スラリーを使用し、表2記載の配合で炭素繊維、熱可塑性樹脂繊維を混合した以外は、実施例1と同様にして、坪量60.4g/mの炭素繊維不織布を得た。
次いで、実施例1と同様にこの炭素繊維不織布とマレイン酸変性ポリプロピレンシートを交互に積層し、比較例2の炭素繊維不織布複合体を製造した。
(比較例3)
表1記載の装置、処理条件で分散処理を行い、得られた炭素繊維スラリーを使用し、表2記載の配合で炭素繊維、熱可塑性樹脂繊維、及びフィブリル化セルロース繊維を混合した以外は、実施例1と同様にして、坪量60.2g/mの炭素繊維不織布を得た。
次いで、実施例1と同様にこの炭素繊維不織布とマレイン酸変性ポリプロピレンシートを交互に積層し、比較例3の炭素繊維不織布複合体を製造した。
(比較例4)
表1記載の装置、処理条件で分散処理を行い、得られた炭素繊維スラリーを使用し、表2記載の配合で炭素繊維、熱可塑性樹脂繊維、及びフィブリル化セルロース繊維を混合した以外は、実施例1と同様にして、坪量60.3g/mの炭素繊維不織布を得た。
次いで、実施例1と同様にこの炭素繊維不織布とマレイン酸変性ポリプロピレンシートと交互に積層し、比較例4の炭素繊維不織布複合体を製造した。
(フラジール通気度の変動率の評価)
実施例及び比較例で得られた炭素繊維不織布から縦横500mm角のシートを切り取り、ここから50mm角の通気度測定用試料100枚を作製し、JIS L1096に規定される通気性A法(フラジール形法)に準じて、通気性試験機(装置名:KES−F8−AP1、カトーテック(株)製)で通気度を測定し、試料100枚の通気度の平均値(P1)と標準偏差(P2)を算出し、次の式(1)から変動率を求めた。結果を表3に示す。
変動率(%)=通気度の標準偏差(P2)/通気度の平均値(P1)×100 (1)
(炭素繊維不織布複合体の表面性の評価)
複合体の表面性の評価として、複合体の接着剤を塗布する面の接着剤を塗布する前の面において、(株)東京精密製の表面粗さ測定機サーフコム(登録商標)1400D−13を使用し、カットオフ値0.8mm、送り速さ0.3mm/s、評価長さ16mmの条件で、粗さ曲線の最大高さ(Rz)及び切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)を測定し、1つの複合体あたり、最表層に使用した炭素繊維不織布の繊維の配向方向に2箇所、また繊維の配向方向と直交する方向に2箇所測定し、合計4箇所の測定を行い、その平均値を求めた。結果を表3に示す。
(複合体の接着性の評価)
幅25mm、長さ200mmの複合体の長さ方向150mmの表面にスチレンブタジエンゴム系接着剤を塗布し、その上に幅30mm、長さ350mmの綿帆布(10号、厚さ0.75mm、目付430g/m)を乗せ、ローラーで密着させ、70℃で10分間乾燥させた後、温度23℃、湿度50%の環境中で12時間静置して評価用試料を作製した。この評価用試料について、JIS K6854−2に準拠して、180度剥離試験を実施し、剥離強度を測定した。この際、剥離は複合体表面と接着剤の界面で生じていた。この剥離強度が高い方が接着性に優れており好ましい。結果を表3に示す。
Figure 2020040268
実施例1〜7で得られた炭素繊維不織布複合体は、みな表面性が良好で、接着剤による接合において接着性に優れた炭素繊維不織布複合体であった。
実施例1と実施例2を比較すると、フィブリル化セルロース繊維を含有する実施例2の方が、粗さ曲線の最大高さ(Rz)及び負荷長さ率(Rmr)の値、フラジール通気度の変動率が小さく、実施例1に比べ、剥離強度が大きく、接着性に優れている。
実施例2と実施例3を比較すると、VFポンプ(新浜ポンプ製作所製完全離解機VF型)を使用した実施例3の方が、粗さ曲線の最大高さ(Rz)及び負荷長さ率(Rmr)の値、フラジール通気度の変動率が小さく、実施例2に比べ、剥離強度が大きく、接着性に優れている。
実施例3と実施例4を比較すると、粗さ曲線の最大高さ(Rz)が4.5μm以下で、切断レベル30%における負荷長さ率(Rmr)が2.5%以下であり、フラジール通気度の変動率が4%以下である実施例4の方が、実施例3に比べ、剥離強度が大きく、接着性に優れている。
実施例4〜6は、粗さ曲線の最大高さ(Rz)、及び切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)が、より好ましい範囲に入っており、何れも剥離強度が大きく、接着性により優れている。
実施例4と実施例7を比較すると、粗さ曲線の最大高さ(Rz)、及び切断レベル30%における負荷長さ率(Rmr)が、より好ましい範囲に入っている実施例4の方が、実施例7に比べ、剥離強度が大きく、より接着性に優れている。実施例7の炭素繊維不織布複合体は、加熱加圧時の圧力が実施例4より低く、この差が影響していると考えられる。
比較例1〜4で得られた炭素繊維不織布複合体は、本発明の条件を満たしておらず、剥離強度が小さく、実施例に比べ、接着強度がみな劣っている。
比較例1は、炭素繊維を水中で高速回転せん断型分散機を使用してスラリー化しておらず、複合体形成に使用した炭素繊維不織布の通気度の変動率は8%を超えて大きく、炭素繊維不織布複合体の粗さ曲線の最大高さ(Rz)が8.0μmを超え、かつ切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)も5.0%を超えており、得られた炭素繊維不織布複合体の表面性が悪く、剥離強度が小さく、接着性に劣っている。
比較例2は、高速回転せん断型分散機を使用して炭素繊維をスラリー化しているが、処理時間が短く、複合体形成に使用した炭素繊維不織布の地合が悪く、通気度の変動率は8%を超えて大きく、炭素繊維不織布複合体の粗さ曲線の最大高さ(Rz)は8.0μm以下であるが、切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)は5.0%を超えており、得られた炭素繊維不織布複合体の表面性が悪く、剥離強度が小さく、接着性に劣っている。
比較例3は、高速回転せん断型分散機を使用して炭素繊維をスラリー化し、フィブリル化セルロース繊維を含有しているが、処理時間が短く、炭素繊維不織布複合体形成に使用した炭素繊維不織布の通気度の変動率は8%を超えており、炭素繊維不織布複合体の切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)は5.0%以下であるが、粗さ曲線の最大高さ(Rz)は8.0μmを超えており、得られた炭素繊維不織布複合体の表面性が悪く、剥離強度が小さく、接着性に劣っている。
比較例4は、炭素繊維をパルパーで長時間分散し、更に高速回転せん断型分散機で長時間処理してスラリー化しているが、処理時間が長すぎるため炭素繊維の短繊維化が進み過ぎ、炭素繊維不織布複合体形成に使用した炭素繊維不織布の通気度の変動率は8%を大きく下回っているが、炭素繊維不織布複合体の粗さ曲線の最大高さ(Rz)が1.0μm未満であり、かつ切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)も0.1%未満であり、得られた炭素繊維不織布複合体は、剥離強度が小さく、接着性に劣っている。
本発明の炭素繊維不織布複合体は、電子機器材料、電気機器材料、土木材料、建築材料、自動車材料、航空機材料、各種製造業で使用されるロボット、ロール等の製造部品等に利用可能である。

Claims (3)

  1. 炭素繊維と熱可塑性樹脂繊維を含有し、湿式抄紙法により形成されてなる炭素繊維不織布と、熱可塑性樹脂シートとを積層した複合体であり、複合体表面の粗さ曲線の最大高さ(Rz)が1.0μm以上、8.0μm以下であり、かつ切断レベル30%における粗さ曲線の負荷長さ率(Rmr)が0.1%以上、5.0%以下であることを特徴とする炭素繊維不織布複合体。
  2. 炭素繊維不織布のフラジール通気度の変動率が8%以下である請求項1記載の炭素繊維不織布複合体。
  3. 炭素繊維不織布がフィブリル化セルロース繊維を含有する請求項1又は2記載の炭素繊維不織布複合体。
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