JP6717863B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な特定状態に制御可能な遊技機に関する。
このような遊技機としては、第1特別図柄による第1可変表示と、第2特別図柄による第2可変表示とが同時に実行されるものがあった(特許文献1)。また、特別状態としての高確高ベース状態中に当該特別状態が終了するまでの可変表示の残回数を表示するものがあった(特許文献2)。
特開2007−159941号公報 特開2015−159981号公報
しかし、前述した特許文献1の遊技機に特許文献2の遊技機を適用した場合、特別状態の開始時に残回数を表示すると、特別状態の開始時に第1可変表示と第2可変表示とが同時に実行し得ることにより、残回数が2回分減ってしまい違和感を生じさせてしまう虞があった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、第1可変表示と第2可変表示とが同時に実行される遊技機において、残回数を適切に表示することのできる遊技機を提供することである。
(1) 上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、
可変表示(例えば、特別図柄、飾り図柄、背景図柄の可変表示)を行い、遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
第1可変表示(例えば、第1特別図柄の可変表示)を行い表示結果を導出表示する第1可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示器8a)と、
第2可変表示(例えば、第2特別図柄の可変表示)を行い表示結果を導出表示する第2可変表示手段(例えば、第2特別図柄表示器8b)と、
前記特定状態の終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで特別状態(例えば、低確率/第1KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
前記特別状態において、当該特別状態が終了するまでの可変表示の残回数の表示(例えば、第1残回数表示269F002,第2残回数表示269F003)を制御可能な残回数表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ200)とを備え、
前記第1可変表示手段と前記第2可変表示手段とが同時に可変表示可能であり(例えば、図8のS26A,S26B)、
少なくとも前記特別状態において、前記第1可変表示と前記第2可変表示とのうち少なくともいずれか一方の可変表示を他方の可変表示よりも遊技者に認識しやすい態様で実行し(例えば、図48に示すように、低確率/第1KT状態では、第2特別図柄に対応する可変表示を背景図柄して画面の中央に表示する)、
前記残回数表示制御手段は、
前記特別状態の開始前に前記所定回数を表示し、前記特別状態開始されるときに前記残回数を表示せず(例えば、図48(A)に示すように、低確率/第1KT状態の開始前に第1残回数表示269F002を表示し、図48(B)に示すように、低確率/第1KT状態の開始時に第1残回数表示269F002を表示せず)、前記特別状態の開始後から所定期間が経過したときに前記残回数を表示するとともに以降の可変表示が開始される毎に前記残回数の表示を更新(例えば、図48(E)に示すように、50回の可変表示が経過したときに、第2残回数表示269F003を表示するとともに以降の可変表示が開始される毎に第2残回数表示269F003を更新する)
前記所定期間の経過後の可変表示が開始されるときに前記残回数を表示し、当該可変表示の実行中は一旦前記残回数の表示を消去し、当該可変表示が終了した後に再度前記残回数を表示する。
このような構成によれば、第1可変表示と第2可変表示とが同時に実行される遊技機において、残回数を適切に表示することができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
未だ開始されていない前記第1可変表示に関する情報を第1保留記憶情報として記憶する第1保留記憶手段(例えば、RAM55、図20の第1保留記憶バッファ)をさらに備え、
前記所定期間は、前記第1保留記憶手段に記憶された前記第1保留記憶情報としての前記第1可変表示の実行期間の合計期間よりも長い期間である(例えば、所定期間は、第1保留記憶バッファに記憶された第1保留記憶としての可変表示の実行期間の合計期間よりも長い期間である)。
このような構成によれば、第1可変表示の実行期間の合計期間よりも長い期間が経過したときに残回数が表示されることとなり、残回数の表示を更新するときの違和感を低減することができる。
(3) 上記(2)の遊技機において、
前記残回数表示制御手段は、前記第1保留記憶手段に記憶された前記第1保留記憶情報としての前記第1可変表示が全て実行された後に前記残回数を表示する(例えば、第1保留記憶バッファに記憶された第1保留記憶としての可変表示が全て実行された後に残回数を表示する)。
このような構成によれば、第1可変表示が全て実行された後に残回数が表示されるため、残回数の表示を更新するときの違和感を低減することができる。
(4) 上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記残回数表示制御手段は、前記所定期間の経過後の可変表示の開始時に前記残回数を表示し、当該可変表示の実行中は一旦前記残回数の表示を消去し、当該可変表示が終了したときに再度前記残回数を表示する(例えば、図48(F)に示すように、50回の可変表示経過後の51回目の可変表示開始時に第2残回数表示269F003を表示し、図48(G)に示すように、可変表示中は残回数表示を消去し、図48(H)に示すように、51回目の可変表示停止時に再度第2残回数表示269F003を表示する)。
このような構成によれば、第2可変表示の実行中に第1可変表示が実行されることにより、第1可変表示に基づく残回数が更新されてしまうことによる違和感を低減することができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の正面図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の閉状態における斜視図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の開状態における斜視図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 中継基板、演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第1ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2大当り終了処理を示すフローチャートである。 演出制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 大当り状態中およびKT状態中の演出態様の具体例を示す説明図である。 賞球数表示処理を示すフローチャートである。 賞球数表示処理を示すフローチャートである。 賞球数表示処理を示すフローチャートである。 大当り状態中およびKT状態中の演出態様の具体例を示す説明図である。 賞球数表示処理を示すフローチャートである。 賞球数表示処理を示すフローチャートである。 賞球数表示処理を示すフローチャートである。 賞球数表示処理を示すフローチャートである。 賞球増加演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 賞球増加演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 賞球増加演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 賞球増加演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 第2KT状態中の小当り遊技における演出の演出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 特徴部269Fにおける演出動作例を示す図である。
[第1実施形態について]
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機(弾球遊技機)1を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよい。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1の実行条件である第1始動条件の成立(例えば、打球が第1始動入賞口13に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄(第1飾り図柄)を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第1可変表示部9aという。)と、第2の実行条件である第2始動条件の成立(例えば、打球が第2始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄(第2飾り図柄)を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第2可変表示部9bという。)と、第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9bよりも遊技者が表示内容を視認することが容易な表示領域(以下、背景図柄表示部9cという。)とがある。なお、表示内容を視認することが容易とは、例えば、表示領域のサイズが大きいことであったり、第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9bにおける表示内容が常に単色であるのに対して表示色が変わったりすることである。また、この実施形態では、背景図柄表示部9cには、左・中・右の3つの表示領域に識別情報(以下、背景図柄ともいう。)が表示制御される。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである。この実施の形態では、2つの可変表示部(第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9b)に対して1つの背景図柄表示部9cが設けられ、背景図柄表示部9cにおいて、2つの可変表示部において可変表示される飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)のいずれかに対応した演出が実行されるので、飾り図柄の状況(例えば、大当り図柄が導出表示されるか否か)を把握しづらくする。なお、この実施の形態では、背景図柄は、演出表示装置9(液晶表示装置)における演出用の図柄変動表示を行うためのものであり、演出用識別情報、装飾図柄、および演出図柄に相当する。
演出表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8aおよび第2特別図柄表示器8bが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、停止図柄が確変図柄であるのか非確変図柄であるのかを把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。以下、第1特別図柄表示器8aにおいて可変表示される識別情報を第1特別図柄といい、第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される識別情報を第2特別図柄ということがある。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを、特別図柄と総称することがある。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、一部が異なっていてもよい。一例として、第1特別図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタとを含み、第2特別図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタであって第1特別図柄のキャラクタとは異なるものとを含むようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第1可変表示部9aは、第1特別図柄表示器8aによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。また、第2可変表示部9bは、第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。以下、第1可変表示部9aにおいて可変表示される識別情報を第1飾り図柄といい、第2可変表示部9bにおいて可変表示される識別情報を第2飾り図柄ということがある。また、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがある。なお、第1飾り図柄の種類と第2飾り図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。種類が異なる場合、一部が異なっていてもよい。一例として、第1飾り図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタとを含み、第2飾り図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタであって第1飾り図柄のキャラクタとは異なるものとを含むようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数と、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、図柄保留記憶表示部18cという。)がある。このように、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を、比較的遊技者に視認されやすい図柄保留記憶表示部18cにおいて表示することによって、遊技者に、第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれを把握しづらくする。この実施の形態では、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、それぞれ、図柄保留記憶表示部18cよりも小型のランプやLEDのような4つの表示器で構成されているが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とをより把握しづらくするために、他の態様の表示器を用いてもよい。一例として、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bをそれぞれ1個の表示器で構成し、保留記憶数に応じて表示色を異ならせたり、表示濃度を異ならせるようにする。
この実施の形態では、表示可能な合算保留記憶数すなわち合算保留記憶数の上限値は8である。図柄保留記憶表示部18cは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示領域の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bの可変表示が開始される毎に、点灯する表示領域の数を1減らす。または、図柄保留記憶表示部18cにおける8つの表示領域のうち、あらかじめ有効始動入賞として決められている色で表示される領域の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bの可変表示が開始される毎に、あらかじめ有効始動入賞として決められている色で表示される領域の数を1減らす。
また、この実施の形態では、第1保留記憶数の上限値を4にし、第2保留記憶数の上限値を4にする。従って、第1保留記憶数が4である場合に第1始動入賞口13に遊技球が入賞したときには、その入賞は第1始動条件を成立させない無効始動入賞になる。第1保留記憶数が4未満である場合に第1始動入賞口13に遊技球が入賞したときには、その入賞は第1始動条件を成立させる有効始動入賞(第1有効始動入賞)になる。同様に、第2保留記憶数が4である場合に第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときには、その入賞は第2始動条件を成立させない無効始動入賞になる。第2保留記憶数が4未満である場合に第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときには、その入賞は第2始動条件を成立させる有効始動入賞(第2有効始動入賞)になる。なお、この例では、第1保留記憶数の上限値を4にし、第2保留記憶数の上限値を4にし、合算保留記憶数の上限値を8にするが、それらの値は一例である。また、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。第1始動口スイッチ13aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
演出表示装置9の右方には、ゲート32が設けられている。ゲート32を通過した遊技球は、ゲートスイッチ32aによって検出される。また、ゲート32の下方には、作動ゲート17が設けられている。作動ゲート17を通過した遊技球は、作動ゲートスイッチ17aによって検出される。
作動ゲート17の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する有利状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球は第1カウントスイッチ23aで検出される。第1カウントスイッチ23aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
特別可変入賞球装置20の下方には、小当り用の特殊入賞口24を形成する特殊可変入賞球装置22と、第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15とが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置22が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置15が配置されている。詳細は後述するが、これら特殊可変入賞球装置22および可変入賞球装置15は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口24や第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置22は、第2特別図柄表示器8bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口24を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置15は、普通図柄表示器10に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口14を開状態とする開放制御を実行する。
なお、この実施の形態では、特殊可変入賞球装置22と可変入賞球装置15とは、同様の構造を有するように形成されているのであるが、図1に示すように、可変入賞球装置15と比較して特殊可変入賞球装置22の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置22と可変入賞球装置15とは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置20に入賞することなく遊技領域7を落下した遊技球は、まず可変入賞球装置15の上に落下するのであるが、この際に可変入賞球装置15の底面部材が後退移動されて第2始動入賞口14が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口14に入賞し、特殊可変入賞球装置22の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口14が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置15の底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置22の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置22の底面部材が後退移動されて特殊入賞口24が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口24に入賞する。さらに、特殊入賞口24も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置22の底面部材の上を移動して、そのままアウト口26の方へ落下することになる。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置22が左側に配置され、可変入賞球装置15が右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置22および可変入賞球装置15の底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置15の方から特殊可変入賞球装置22の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置15の方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置22の方が下流側に設けられているといえる。
特殊入賞口24内には、特殊入賞口24内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ25a、図5参照)が設けられている。第2カウントスイッチ25aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置22において開状態となった特殊入賞口24を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口13や第2始動入賞口14といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置22が開放制御されて特殊入賞口24が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置22が閉鎖制御されて特殊入賞口24が閉状態となれば、特殊入賞口24に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口14内には、第2始動入賞口14内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ14aが設けられている。第2始動口スイッチ14aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、この実施の形態では、ゲート32、作動ゲート17、特別可変入賞球装置20(大入賞口)、可変入賞球装置15(第2始動入賞口14)、および特殊可変入賞球装置22(特殊入賞口24)が遊技領域7の右方に設けられているので、大当り遊技中や後述するKT状態中である場合には、遊技者は遊技領域7の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。従って、この実施の形態では、詳細な説明を省略しているが、大当り遊技中やKT状態中である場合には、例えば、演出表示装置9において「右打ち」などの表示を行ったり右方向を示す矢印表示を行ったりして、右打ち操作期間中であることを報知するように構成することが望ましい。
演出表示装置9の下方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。また、左枠ランプ28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。遊技者が打球操作ハンドル5を継続して操作した場合には、0.6秒毎に遊技球が打ち出される。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1可変表示部9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄は第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、図柄保留記憶表示部18cに表示される合算保留記憶数(合計数)を1増やす。
また、遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2可変表示部9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄は第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、図柄保留記憶表示部18cに表示される合算保留記憶数(合計数)を1増やす。ただし、第2保留記憶数が上限値に達していても、合算保留記憶数が上限値に達していなければ、図柄保留記憶表示部18cに表示される合計数を1増やす。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示および第1可変表示部9aにおける第1飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第1特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間(例えば29秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞球装置20が開放される。特別可変入賞球装置20が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。所定個数の遊技球が大入賞口に入賞すると、または特別可変入賞球装置20が開放されてから一定期間経過すると、継続権が発生し特別可変入賞球装置20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、2ラウンド、6ラウンド、16ラウンド)許容される。なお、大入賞口にV入賞領域を設け、特別可変入賞球装置20の開放中に打球がV入賞領域に入賞したことを条件に、継続権が発生するようにしてもよい。なお、大当り遊技状態におけるラウンド数は、大当りの種別によって異なる。本実施の形態において大当りの種別は2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当り、6R確変大当り、および16R確変大当りがあり、例えば、2R通常大当りまたは2R確変大当りが発生すれば2ラウンドの大当り遊技状態が付与され、6R通常大当りまたは6R確変大当りが発生すれば2ラウンドの大当り遊技状態が付与され、16R確変大当りが発生すれば16ラウンドの大当り遊技状態が付与される。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に大当りとなる確率が低確率状態(後述する低確率/非KT状態と低確率/第1KT状態とがある)よりも高い確変状態(低確率状態よりも大当りが発生しやすい高確率状態)という遊技者にとって有利な状態になる。なお、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に移行した場合には、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第1始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第2始動入賞にもとづく大当りの判定においても低確率状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示および第2可変表示部9bにおける第2飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第2特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。
第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に大当りとなる確率が低確率状態(後述する低確率/非KT状態と低確率/第1KT状態とがある)よりも高い確変状態(低確率状態よりも大当りが発生しやすい高確率状態)という遊技者にとって有利な状態になる。なお、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に移行した場合には、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第2始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第1始動入賞にもとづく大当りの判定においても低確率状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、停止時の第2特別図柄が小当り図柄になると、小当り遊技状態に移行する。すなわち、特殊入賞口24に遊技球が入賞可能な程度の一定時間が経過するまで特殊可変入賞球装置22が開放される。これにより、小当り遊技状態にも、大当り遊技状態よりも少ないものの、遊技者が出玉を得ることができるような開放態様としている。なお、この実施の形態では、小当り遊技状態とは、大当り遊技状態と比較すると有利度が低い(本例では、獲得できる出玉が少ない)ものの遊技者にとって有利な遊技状態であり、小当り遊技状態の前と後とで遊技状態が他の遊技状態に遷移しないものである。小当り遊技状態では、1回の入賞により15個の賞球が払出される。
確変状態では、上述したように、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果:例えば、0〜9のうちの奇数)になる確率が低確率状態より高められる。
ここで、本実施の形態における遊技状態について説明する。まず、本実施の形態における遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この実施の形態では、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置22が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置15の開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置15の開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞しやすい。
確変状態は、低確率状態よりも大当りになりやすい遊技状態である。具体的には、確変状態における大当り判定テーブルの大当り判定値の数が、低確率状態における大当り判定テーブルの大当り判定値の数の10倍あるため、確変状態を、低確率状態よりも大当りの発生しやすい遊技状態としている。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この実施の形態では、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置15が開状態となる確率は通常状態と同じなのであるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短いため、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなる。そして、第2特別図柄の変動時には大当りとなる場合以外には全て小当りになるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
次に、本実施の形態における遊技状態の遷移について説明する。まず、この実施の形態では、通常状態(低確率/非KT状態)では、遊技者は遊技領域7の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口13への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。通常状態において大当りが発生した場合には、低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、または高確率/第2KT状態へ移行する。例えば、6R通常大当りが発生した場合、低確率/第1KT状態に移行し、その後、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了すると、第1KT状態を終了して通常状態へ移行する。また、例えば、6R確変大当りが発生した場合、高確率/第1KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第1KT状態が維持される。また、例えば、16R確変大当りが発生した場合、高確率/第2KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第2KT状態が維持される。
なお、この実施の形態では、低確率/第1KT状態に制御される場合に一律に100回の変動表示を終了すると第1KT状態を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率/第1KT状態の契機となる大当りの種別を複数設けるように構成し、その大当り種別に応じて大当り遊技終了後に第1KT状態が継続する変動表示の回数が異なる(例えば、20回や、30回、50回、100回)ように構成してもよい。
KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)に移行した後である場合には、この実施の形態では、遊技者は遊技領域7の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口14への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。KT状態において大当りが発生した場合には、低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、または高確率/第2KT状態へ移行する。例えば、2R通常大当りが発生した場合、低確率/第1KT状態に移行し、その後、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了すると、第1KT状態を終了して通常状態へ移行する。また、例えば、2R確変大当りまたは6R確変大当りが発生した場合、高確率/第1KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第1KT状態が維持される。また、例えば、16R確変大当りが発生した場合、高確率/第2KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第2KT状態が維持される。
ただし、後述するように、大当り開始前に非KT状態であったにもかかわらず第2特別図柄の変動表示が実行されて16R確変大当りとなったような場合には、高確率状態に移行するものの、第2KT状態ではなく第1KT状態に移行するように制御する(後述するステップS2208B,S2209B参照)。すなわち、通常状態であるにもかかわらず右打ちされて第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生した場合であり、そのような場合に第2KT状態に移行して小当り遊技において相当数の賞球を得られるようにしてしまうと、一部の遊技者が通常状態にて積極的に右打ちにて遊技を行う可能性があり、本来の遊技性が損なわれてしまう。このことから、通常状態で右打ちして第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生したとしても、第1KT状態にしか移行しないようにすることによるペナルティを科すことにより、通常状態での積極的な右打ち遊技を抑制することができる。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1可変表示部9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2可変表示部9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1可変表示部9aにおいて大当り図柄が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2可変表示部9bにおいて大当り図柄が停止表示される。
さらに、第1特別図柄表示器8aにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第1可変表示部9aにおいて確変図柄を想起させるような飾り図柄(例えば「7」)が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第2可変表示部9bにおいて確変図柄を想起させるような特別の飾り図柄(例えば「7」)が停止表示される。
また、背景図柄表示部9cでは、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄が可変表示されているときに、第1特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。例えば、背景図柄表示部9cにおける3つの表示領域において背景図柄が可変表示される。リーチ演出を行う場合には、例えば、可変表示中に左右の背景図柄が停止表示される。そして、後述するように例外はあるが、基本的に第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄表示部9cにおいて背景図柄の停止図柄が導出表示される(3つの表示領域において背景図柄が最終停止される。)。第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、背景図柄の停止図柄は、第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄であることを遊技者に想起させるような背景図柄(例えば、左中右が揃った状態の3つの背景図柄)になる。以下、そのような背景図柄も、大当り図柄という。
第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときに、第2特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。例えば、背景図柄表示部9cにおける3つの表示領域において背景図柄が可変表示される。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄が可変表示され、同時に第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときには、第1特別図柄と第2特別図柄とのうちのいずれかの可変表示に対応した演出が実行される。
そして、第1特別図柄または第2特別図柄が単独で可変表示されている場合には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示が終了し第1特別図柄または第2特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了し、背景図柄の停止図柄が導出表示される。また、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている場合、具体的には、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている期間が存在する場合には、遅く可変表示が終了する方の特別図柄が停止表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了する。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、3つの背景図柄のうち停止した背景図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない背景図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の背景図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、背景図柄表示部9cにおける左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、背景図柄表示部9cにおける左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と背景図柄表示部9cにおけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、背景図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景図柄表示部9cの背景(図柄およびキャラクタとは異なる地の色や模様など)の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
次に図2〜図4は、特殊可変入賞球装置22を示す図である。以下では、図2〜図4を参照して特殊可変入賞球装置22について説明する。なお、この実施の形態については、図2〜図4を用いて特殊可変入賞球装置22の構造について説明を行っているが、特殊可変入賞球装置22よりも若干サイズが小さいだけで、可変入賞球装置15の構造も特殊可変入賞球装置22の構造と同様である。
図2〜図4に示すように、特殊可変入賞球装置22は、左右方向に長い矩形板状のベース板部101を備えている。特殊可変入賞球装置22は、このベース板部101が遊技領域7に例えば螺子などで固定されることで、遊技領域7に固定支持される。ベース板部101の略中央領域には、前方に向けて開口する特殊入賞口24(可変入賞球装置15の場合は第2始動入賞口14)が形成されるとともに、ベース板部101における特殊入賞口24よりも上方の位置には、底面部材23が後退移動した際に、底面部材23を遊技領域7の背面側(後方)に収容するための左右方向に長いスリット状の収容孔102が形成されている。なお、本実施形態において特殊入賞口24は詳しくは、ベース板部101の左右方向中央よりやや左側に形成されているが、これよりも左または右であってもよい。
底面部材23は、右方からその上面に進入した遊技球を、左方に向けて流下させるように、左下がり傾斜し、収容孔102は、底面部材23の傾斜に沿うように、左下がり傾斜するように形成されている。底面部材23は、図3に示す前進移動された状態と、図4に示す後退移動した状態とに進退移動可能とされており、ベース板部101の背面側(後方)には、底面部材23を進退移動させる駆動装置(図示せず)が配置されている。
図2〜図4に戻り、ベース板部101の正面側には、前方に向けて突出した流路形成台部112が形成されており、この流路形成台部112の上部には、前進移動した状態の底面部材23の上方側端部(右端部)である上流領域23Uと底面部材23の長手方向で連なり、底面部材23とともに遊技球の流路を形成する上流側流路部113と、底面部材23の下方側端部(左端部)である下流領域23Lと底面部材23の長手方向で連なり、底面部材23とともに遊技球の流路を形成する下流側流路部114とが形成されている。
また、流路形成台部112の上部には、上流側流路部113および下流側流路部114の底面部材23側の端部から下方に凹み、正面視で、特殊入賞口24を左右および下方から囲うようにして、底面部材23の下方に落下した遊技球を特殊入賞口24に案内する案内流路部115が形成されている。
上流側流路部113および下流側流路部114は、遊技球を左方に流下させるべく左下がりに傾斜するように形成されている。また、案内流路部115の底部は、特殊入賞口24側に向けて左下がりに延びるとともに、特殊入賞口24の前方の位置で凹んでいる。そして、案内流路部115の底部において上記凹んだ空間には、遊技球を特殊入賞口24側(遊技領域7の背面側)に向けて後方に案内する三角形状のガイド部116が配設されている。
またさらに、流路形成台部112の前部(遊技者側)には、上流側流路部113、下流側流路部114および案内流路部115を前方から覆う被覆部117が一体に形成されている。この被覆部117は、上流側流路部113、下流側流路部114および案内流路部115を前方から覆うことで、これら各流路部を流下する遊技球がガラス扉枠2側に跳ねてしまうことを防ぐ機能を有している。なお、本実施形態では、被覆部117が流路形成台部112に一体形成されるが、別体で固定されるものでもよい。
特殊可変入賞球装置22では、ベース板部101と被覆部117との間において、上流側流路部113、底面部材23、および下流側流路部114からなる、左右方向に連なる遊技球の流路Fが形成される。ここで、本実施形態では、ベース板部101および被覆部117に、流路Fを流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片118が形成されている。
本実施形態において、規制片118は、ベース板部101および被覆部117に一体形成され、ベース板部101から前方に突出する、または被覆部117から後方に突出するリブ状に形成され、遊技球に干渉することで、左方に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片118がない場合よりも遅延させる。これら規制片118は、流路Fにおける遊技球の流下方向で、所定間隔を空けて並ぶように形成され、かつベース板部101および被覆部117に交互に形成されている。また、規制片118は、底面部材23の前後方向幅の1/3〜1/4程度の幅寸法に設定され、かつ隣接するもの同士の間に遊技球が通過可能な幅寸法に設定されている。さらに詳しくは、本実施形態では、被覆部117のうちの上流側流路部113を前方から覆う部位に、規制片118が1つ形成されるとともに、被覆部117のうちの下流側流路部114を前方から覆う部位に、規制片118が1つ形成されている。また、ベース板部101および被覆部117のうちの底面部材23を覆う部位には、ベース板部101および被覆部117に交互に形成された規制片118が合計5つ形成されている。なお、このような規制片118の数は、特段限定されるものではない。また、本実施形態では、規制片118の大部分が、前方(遊技者側)から被覆部117によって覆われるようになっている。
以上のような規制片118の配置により、図3を参照し、本実施形態の特殊可変入賞球装置22(および同様に構成された可変入賞球装置15)では、流路Fを流下しようとする遊技球Pが、流路F上を蛇行するようにして流下することになる。そして、このような流路Fが形成される特殊可変入賞球装置22(または可変入賞球装置15)が閉鎖されているとき、遊技球Pが特殊入賞口24(または第2始動入賞口14)に入賞せずに、特殊可変入賞球装置22(または可変入賞球装置15)を基本的に通過する。一方で、図4を参照し、底面部材23が後退移動した特殊可変入賞球装置22(または可変入賞球装置15)が開放されているとき、遊技球Pが、流路形成台部112の案内流路部115に落下することが可能となり、この案内流路部115を流下して、特殊入賞口24(または第2始動入賞口14)に入賞することが可能となる。
図5は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図5には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、第2カウントスイッチ25a、ゲートスイッチ32a、および作動ゲートスイッチ17aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、特殊可変入賞球装置22を開閉するソレノイド106、および可変入賞球装置15を開閉するソレノイド206を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。なお、主基板31には、試験信号を遊技機外部に出力するための試験信号出力回路(図示せず)も設けられている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9bと、背景図柄を可変表示する背景図柄表示部9cと、図柄保留記憶表示部18cとの表示制御を行う。
図6は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図6に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU201およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ200を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU201は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ202および入力ポート203を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU201は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)209に、演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ202に入力する。入力ドライバ202は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図6には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図5に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU201は、入出力ポート205を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU201は、入出力ポート204を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。さらに、この実施の形態では、特殊可変入賞球装置22内に特殊入賞口ランプ24aが設けられており、ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して特殊入賞口ランプ24aに供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用CPU201とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用CPU201は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄、背景図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU201は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP209に出力する。VDP209は、演出制御用CPU201から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
この実施の形態では、演出表示装置9の表示制御を行うVDP209が演出制御基板80に搭載されている。VDP209は、演出制御用マイクロコンピュータ200とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP209は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
なお、この実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ200に対して直接コマンドを送信していたが、他の基板(例えば、図6に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など)を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ200に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70やランプドライバ基板35にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ200に送信するようにしてもよい。また、第1の演出制御基板と第2の演出制御基板との2つの基板を設けた場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出に関するコマンドは第2の演出制御基板に対して送信され、第2の演出制御基板から第1の演出制御基板に対してコマンドがそのまま送信されたり、加工(例えば、コマンドの形態や内容を変えたり、簡略化したり、必要なコマンドのみを選択)した後に送信されるように構成してもよい。
次に、遊技機の動作について説明する。図7は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行う(ステップS4)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜ステップS15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS8)。ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、その内容に従って演出制御基板80に、電力供給が復旧した旨を示す制御コマンド(電力供給復旧時の初期化コマンドとしての復旧コマンド)が送信されるように制御する(ステップS94)。そして、ステップS15に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(大当り判定用乱数発生カウンタ等の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図8に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a第1カウントスイッチ23a、第2カウントスイッチ25a、ゲートスイッチ32a、および作動ゲートスイッチ17aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bの表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bについては、ステップS32で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
図9は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か、または小当りを発生させるか否かを決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:大当りの種別、すなわち、2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当り、6R確変大当り、および16R確変大当りのいずれにするかを決定する(大当り種別決定用)
(3)ランダム5:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(4)ランダム6:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム7:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(6)ランダム8:ランダム6の初期値を決定する(ランダム6初期値決定用)
図8に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り判定用乱数、(2)の大当り種別決定用乱数および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(6)の乱数以外の乱数も用いられている。また、本実施の形態では大当りの種別を決定する乱数と小当りの種別を決定する乱数として、共通の乱数(ランダム2)を設けるものとしたが、それぞれ異なる乱数が設けられているものであってもよい。
さらに、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26A)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器8aや特別可変入賞球装置20を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。次いで、CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26B)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器8bや特別可変入賞球装置20、特殊可変入賞球装置22を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。そして、CPU56は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26C)。普通図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて普通図柄表示器10や可変入賞球装置15を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
次いで、CPU56は、保留記憶処理を行う(ステップS27a)。保留記憶処理では、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を算出し管理する処理を実行する。
次いで、CPU56は、第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9bの表示制御に関する演出制御コマンドや保留記憶数に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、および第2カウントスイッチ25aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、および第2カウントスイッチ25aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、例えば、CPU56は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aからの検出信号を入力した場合には、賞球数1個を指定する払出制御コマンドを払出制御用マイクコンピュータに対して出力する。また、例えば、CPU56は、第1カウントスイッチ23aまたは第2カウントスイッチ25aからの検出信号を入力した場合には、賞球数15個を指定する払出制御コマンドを払出制御用マイクコンピュータに対して出力する。
なお、この実施の形態では、特殊入賞口24に遊技球が入賞して第2カウントスイッチ25aで検出されても、後述する賞球増加表示の表示や入賞演出が直ちに実行されず遅れて実行される場合があるのであるが、賞球の払い出しに関しては、ステップS30の賞球処理において、第2カウントスイッチ25aからの検出信号を入力した場合には、直ちに賞球数15個を指定する払出制御コマンドが出力され、払出制御用マイクロコンピュータによって球払出装置97が駆動されて直ちに15個の賞球が払い出される。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄の演出表示を行うための第1特別図柄表示制御データを第1特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定するとともに、第2特別図柄プロセスフラグの値に応じて第2特別図柄の演出表示を行うための第2特別図柄表示制御データを第2特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける特別図柄の可変表示を実行する。
また、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示を実行する。その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bの2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されるが、CPU56は、2つの表示器において同時に大当りが発生しないような制御を行う。
図10(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダム1と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態)において用いられる非確変時大当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。非確変時大当り判定テーブルには、図10(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図10(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図10(B)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、図10(B)に記載されている各数値が設定されている。また、図10(B)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、この実施の形態では、後述するように、第2特別図柄の変動表示が行われる場合にのみ小当り決定処理(ステップS162B参照)が行われて小当りとなる場合があるとともに、既に説明したように、KT状態では右打ち操作されることから第2特別図柄の変動表示が実行される頻度が高くなっている。従って、この実施の形態では、KT状態において、大当り遊技状態よりも小当り遊技状態に制御される頻度が高くなっている。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダム1)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図10(B)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図10(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図10(B)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。この実施の形態では、図10(B)に示すように、小当りになる確率(割合)は、122/487となるように設定されており、概ね1/4程度となるように設定されている。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に大当りとしないことに決定した場合には、無条件に全てはずれとされる。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に大当りとしないことに決定した場合には、図10(B)に示す小当り判定テーブルを用いた抽選処理を行い、概ね1/4程度の確率で小当りとすることに決定される(ただし、後述するように、強制はずれとされる場合がある)。
図11は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131aを示す説明図である。大当り種別判定テーブル131aは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、または「16R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図11(A)に示すように、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、20%の確率で「16R確変大当り」と決定され、45%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図11(B)に示すように、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、30%の確率で「16R確変大当り」と決定され、30%の確率で「6R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「16R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第2KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第2KT状態にも移行される。後述するステップS2207A,S2208A,S2207B,S2210B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第2KT状態が継続する(ステップS2015参照)。
ただし、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、大当り開始前に非KT状態であった場合には、「16R確変大当り」となっても第2KT状態ではなく第1KT状態に移行する場合がある(後述するステップS2208B,S2209B参照)。
「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第1KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第1KT状態にも移行される。後述するステップS2210A,S2211A,S2212B,S2213B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第1KT状態が継続する(ステップS2015参照)。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に第1KT状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS2212A参照)。そして、第1KT状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると第1KT状態が終了する(ステップS2213A,S2010〜S2013参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、第1KT状態を終了する(ステップS2015参照)。
「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第1KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第1KT状態にも移行される。後述するステップS2212B,S2213B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第1KT状態が継続する(ステップS2015参照)。
「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に第1KT状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS2214B参照)。そして、第1KT状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると第1KT状態が終了する(ステップS2215B,S2010〜S2013参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、第1KT状態を終了する(ステップS2015参照)。
なお、大当り種別の種類は、この実施の形態で示したものにかぎられない。第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、16R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当り以外に、3R確変大当り〜7R確変大当りを決定可能に構成してもよく、様々な態様が考えられる。
図12〜図14は、この実施の形態で用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図12〜図14に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図12〜図14に示す例では、第1特別図柄および第1飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#07の7種類と、第2特別図柄および第2飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#28の28種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜07または01〜28)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図12(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図12(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#05のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図12(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図12(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#06〜#07のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図13(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図13(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この実施の形態では、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口24への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この実施の形態では、図13(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。
なお、この実施の形態では、図13(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口24への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図13(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図13(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
なお、図13(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#04に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この実施の形態では、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置15の開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置22内の特殊入賞口24には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置15や特殊可変入賞球装置22の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置22を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口24に入賞してしまう可能性がある。そこで、この実施の形態では、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置15や特殊可変入賞球装置22の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置22を開状態に制御して特殊入賞口24への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜99変動目の変動表示を実行する場合であれば、図13(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜99変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図13(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜99変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07〜#11のいずれかに決定される。また、図13(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜99変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜99変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#09に決定される場合がある。なお、この実施の形態では、低確率/第1KT状態の2〜99変動目としてはずれや小当りと決定し、第2変動パターン#08や第2変動パターン#10にもとづいて変動表示が実行される場合には、演出表示装置9における背景図柄の変動表示において、リーチとなったり滑り演出が実行されるなど図柄煽りの演出が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから100変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図13(F)に示す低確率/第1KT時且つ100変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図13(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#12〜#14のいずれかに決定される。
この実施の形態では、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、演出表示装置9において「チャンスタイム」などの文字表示が表示される。図13(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、演出表示装置9において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#12や第2変動パターン#13に決定される。また、図13(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目として大当りと決定する場合には、演出表示装置9において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#14に決定される。
なお、この実施の形態では、図12に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が1分の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、この実施の形態では、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(本例では、1分)が確保されるように構成されている。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図14(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図14(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#15〜#19のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図14(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#15に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#17)に決定される場合がある。また、図14(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#19が決定される。また、図14(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれや小当りと決定する場合にも、バトル演出を含む第2変動パターン#16や第2変動パターン#18が決定される場合がある。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図14(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図14(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#20〜#24のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜99変動目と同様に、図14(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22に決定される場合がある。また、図14(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#24が決定される。また、図14(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれや小当りと決定する場合にも、バトル演出を含む第2変動パターン#21や第2変動パターン#23が決定される場合がある。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図14(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図14(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#25〜#28のいずれかに決定される。
なお、図14(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、第1KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態)において短縮変動の変動表示が実行される場合よりもさらに変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、第1KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態)において短縮変動の変動表示が実行される場合よりもさらに変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#27に決定される。また、図14(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、高確率/第2KT状態が継続するか否かを示唆する継続演出を含む第2変動パターン#26に決定される場合がある。また、図14(I)に示すように、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、継続演出の後に確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#28が決定される。
なお、この実施の形態では、継続演出やバトル演出を含む変動パターンに決定された場合には、演出表示装置9において背景図柄の変動表示において継続演出やバトル演出が実行されるのであるが、確変大当り(16R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り)となる場合にはバトル演出において勝利の態様の演出が実行され、通常大当り(6R通常大当り、2R通常大当り)となる場合にはバトル演出において敗北の態様の演出が実行され、小当りとなる場合にはバトル演出において引き分けの態様の演出が実行される。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、大当り遊技中のラウンド数が少ない2R確変大当りとなる場合もバトル演出において敗北の態様の演出が実行されるように構成してもよい。
なお、第2変動パターン#04,#07,#09,#15,#20,#22,#25,#27の短縮変動の変動パターンを決定する場合に、例えば、保留記憶数に応じて異なる割合で短縮変動の変動パターンを決定するように構成してもよい。例えば、保留記憶数が多くなるに従って高い割合で短縮変動の変動パターンを決定するようにして、保留記憶の消化を早め稼働率を高めるように構成してもよい。
また、図13および図14に示す例では、第1KT状態の場合に5秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合にさらに短い1.5秒の短縮変動を実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合にさらに短い1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンについて説明する。図15は、KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図15(1)は、第1KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンを示し、図15(2)は、第2KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンを示している。
まず、図15(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンについて説明する。図15(1)に示すように、ゲート32を遊技球が通過してゲートスイッチ32aにて遊技球が検出されると、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器10に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器10にはずれ図柄が導出表示される。この実施の形態では、図15(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図15(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置15が5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置15が開状態となっているときに第2始動入賞口14に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示器8bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図15(1)に示すように、特殊可変入賞球装置22が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口24に遊技球が入賞可能となる。しかしながら、第1KT状態では、図15(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置22の開放時間が0.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置15の開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口24に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図15(1)に示すように、可変入賞球装置15の開放を終了した後、次の可変入賞球装置15の開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この実施の形態では、第1KT状態では、可変入賞球装置15の開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
次に、図15(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンについて説明する。図15(2)に示すように、ゲート32を遊技球が通過してゲートスイッチ32aにて遊技球が検出されると、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器10に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器10にはずれ図柄が導出表示される。この実施の形態では、図15(2)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図15(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置15が0.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置15が開状態となっているときに第2始動入賞口14に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示器8bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図15(2)に示すように、特殊可変入賞球装置22が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口24に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置15の開放時間が0.5秒と極めて短い。また、この実施の形態では、第2KT状態では、可変入賞球装置15の開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.0秒(普通図柄の変動時間0.2秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図15(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置15の開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置22に遊技球が進入しやすく特殊入賞口24に遊技球が入賞しやすい。例えば、この実施の形態では、大当り遊技状態では1ラウンドあたり遊技球が最大で10球入賞可能であるのと比較すると遊技球の入賞頻度が低いものの、第2KT状態では1回の小当り遊技中に1〜3個程度遊技球が入賞することが可能である。
なお、この実施の形態において、「入賞頻度」とは、例えば、遊技領域7に発射した遊技球数に対して大入賞口や特殊入賞口24への遊技球の入賞割合を示している。
なお、この実施の形態では、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置15を開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26C参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS26Cの普通図柄プロセス処理において、普図当りとするか否かを決定する処理も実行するのであるが、遊技状態に関係なく同じ確率(例えば、10%)により普図当りとするか否かを決定する。具体的には、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この実施の形態では、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置15の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置15の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置15を閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置15の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置15の閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口24への入賞を抑制することができる。
また、例えば、可変入賞球装置15の開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図15(1)に示すような可変入賞球装置15を長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図15(2)に示す可変入賞球装置15を短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置15の開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の100回の特別図柄の短縮変動期間のうち、99回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置15がロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置15の開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置15を構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置15をショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置15の開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置15に入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、図15に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置15が閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いとゲート32を通過した遊技球が可変入賞球装置15や特殊可変入賞球装置22に到達するまでに可変入賞球装置15が開放せず、特殊入賞口24の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この実施の形態では、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達する前に可変入賞球装置15の開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図16および図17は、演出制御用マイクロコンピュータ200に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図16に示す例において、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜802C(H)は、特別図柄の可変表示に対応して第1可変表示部9aまたは第2可変表示部9bにおいて可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ200は、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜802C(H)のいずれかを受信すると、第1可変表示部9aまたは第2可変表示部9bにおいて飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を16R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(16R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(6R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(6R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、遊技制御用マイクロコンピュータ560が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1飾り図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2飾り図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1飾り図柄と第2飾り図柄とについて兼用できるが、第1飾り図柄についての表示結果指定コマンドと第2飾り図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、15R確変大当り/6R確変大当り/6R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用マイクロコンピュータ200は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド(第1飾り図柄停止指定コマンド))である。コマンドA001(H)は、第2飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド(第2飾り図柄停止指定コマンド))である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、第1大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第1大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、第1大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。B002(H)は、第2大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第2大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。B003(H)は、第2大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この実施の形態では、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ表示指定コマンド)である。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ200(具体的には、演出制御用CPU201)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図16および図17に示された内容に応じて第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9bの表示状態や背景図柄表示部9cの表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図16および図17に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板31から演出制御基板80に送信される。
図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS26A)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第1特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aおよび特別可変入賞球装置20を制御するための処理が実行される。
CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口13に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS312)。その後、CPU56は、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
第1特別図柄通常処理(ステップS300):第1特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には第1大当りフラグをセットする。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、第1大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
第1変動パターン設定処理(ステップS301):第1特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
第1表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):第1特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ200に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
第1特別図柄変動中処理(ステップS303):第1特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第1変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ200に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ200は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
第1特別図柄停止処理(ステップS304):第1特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304Aに対応した値(この例では8)に更新する。第1大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、特別図柄表示制御処理(ステップS36)において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
第1ゲート通過待ち処理(ステップS304A):第1特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。第1ゲート通過待ち処理では、作動ゲート17への遊技球の通過を待機する制御を行う。作動ゲート17への遊技球の通過を検知したときには内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。
第1大入賞口開放前処理(ステップS305):第1特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。第1大入賞口開放前処理では、特別可変入賞球装置20を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特別可変入賞球装置20に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、第1大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第1大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第1大入賞口開放中処理(ステップS306):第1特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御や特別可変入賞球装置20の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口に遊技球が入賞し、第1カウントスイッチ23aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ200に対して大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。特別可変入賞球装置20の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
第1大当り終了処理(ステップS307):第1特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ200に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや、第1KTフラグ、第2KTフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま第1始動口スイッチ通過処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図20参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ソフトウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダム1)、大当り種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム5)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム5)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する第1変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム5)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
図20は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図20に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、大当り判定用乱数(ランダム1)、大当り種別判定用乱数(ランダム2)、変動パターン決定用乱数(ランダム5)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、さらに、第1有効始動入賞コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS216)。
図21は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合である。なお、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第1大当り遊技(特別可変入賞球装置20を所定回開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、まず、第1保留記憶数の値を確認する(ステップS50A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、遊技制御用CPU560は、最後に変動表示を終了してから30秒経過したか否かを確認する(ステップS51A)。なお、最後に変動表示を終了してから30秒経過したか否かは、例えば、最後に変動表示を終了したときに、変動表示が実行されていない期間を計測するためのタイマに30秒に相当する値をセットし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。最後に変動表示を終了してから30秒経過していれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54A)。すなわち、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する(ステップS60A)。具体的に、確変フラグ、第1KTフラグ、および第2KTフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで第1KTフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで第1KTフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで第2KTフラグがオンである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップS63A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップS64A以降の処理を行うことなくステップS68Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップS63Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、大当り判定用乱数(ランダム1)としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップS65Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、大当り判定とは別に、小当りとするか否かを決定するための小当り判定を行う遊技機では、ステップS63Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップS64A〜S161Aの処理を行わずに、小当り判定用乱数(大当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1乱数格納バッファから大当り判定用乱数(ランダム1)を読み出し(ステップS64A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS65A)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS66A)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップS67A)。そして、ランダム2にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップS160A)、大当り種別を記憶し(ステップS161A)、ステップS68Aへ移行する。また、ステップS66Aにおいて大当りとしない場合(すなわち、はずれとする場合)、ステップS68Aへ移行する。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合には、無条件に全てはずれと決定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合にも、低い確率で小当りと決定する場合があるように構成してもよい。
そして、ステップS68Aにおいて、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS68A)。なお、図示は省略したが、ステップS68Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップS65Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図22は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、まず、遊技状態に応じて図12(A)〜(B)に示すいずれかの変動パターンテーブルを選択する(ステップS201)。次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS201にて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数(ランダム5)とにもとづいて、図12に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップS1700)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS1701)。
また、ステップS1700にて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1特別図柄プロセスタイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップS1702)、後述する計測実行フラグをセットし、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップS1703)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1表示結果指定コマンド送信処理に対応した値に更新する(ステップS1706)。
第1表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ200に対して送信する制御を行う。
図23は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、第1変動時間タイマを1減算し(ステップS1121A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1122A)、演出制御用マイクロコンピュータ200に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1123A)。そして、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1124A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU56は、第2特別図柄表示器8bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップS1125A)。なお、第2特別図柄表示器8bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特別図柄プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示器8bにて大当り図柄を導出表示していれば、CPU56は、ステップS1123Aに移行して演出制御用マイクロコンピュータ200に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1123A)とともに、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1124A)。
ステップS1125Aの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなれば、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ200側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて第1可変表示部9aにおける第1飾り図柄の停止表示を停止するとともに、ステップS302で送信された表示結果1指定コマンドにもとづいて、第1飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、この実施の形態では、図18に示す第1特別図柄プロセス処理および図27に示す第2特別図柄プロセス処理において、タイマ割込ごとに、それぞれ第1始動口スイッチ通過処理(ステップS312参照)および第2始動口スイッチ通過処理(ステップS322参照)が実行されるので、第1特別図柄または第2特別図柄の大当り図柄の停止表示中であっても、新たな始動入賞が発生した場合には新たな保留記憶を記憶するように構成されている。
第2特別図柄表示器8bにて大当り図柄を導出表示していなければ(ステップS1125AのN)、そのまま処理を終了する。
図24は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU56は、低確率/第1KT状態の残余回数を示すKT回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS2010)、「0」である場合、すなわち、低確率/第1KT状態でない場合、ステップS2014へ移行する。KT回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、CPU56は、KT回数カウンタの値を「1」減算し(ステップS2011)、「0」になったか否かを判定する(ステップS2012)。KT回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップS2014へ移行する。KT回数カウンタの値が「0」になった場合、すなわち、低確率/第1KT状態の100回目の変動が終了した場合、CPU56は、第1KT状態であることを示す第1KTフラグをリセットし(ステップS2013)、ステップS2014へ移行する。これにより、低確率/第1KT状態において100回の変動が終了した場合に第1KT状態が終了する(低確率/非KT状態に移行する)こととなる。
ステップS2014において、CPU56は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2014)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU56は、セットされていれば、確変フラグ、第1KTフラグ、第2KTフラグ、KT回数カウンタをリセットする(ステップS2015)。
次いで、CPU56は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップS2017)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップS2018)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットし(ステップS2019)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップS2020)。
図25は、特別図柄プロセス処理における第1ゲート通過待ち処理(ステップS304A)を示すフローチャートである。第1ゲート通過待ち処理において、CPU56は、作動ゲートスイッチ17aからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS2501)。作動ゲートスイッチ17aからの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。作動ゲートスイッチ17aからの検出信号を入力していれば、CPU56は、第1大当り開始指定コマンドを送信し(ステップS2502)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理に対応した値に設定する(ステップS2503)。
この実施の形態では、第1ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、作動ゲート17を遊技球が通過し、作動ゲートスイッチ17aで検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図26は、特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS2200A)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS2204Aに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをリセットし(ステップS2201A)、第1大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2202A)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS2203A)、処理を終了する。
ステップS2204Aでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS2204A)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS2205A)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS2205AのY)、CPU56は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2206A)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップS161Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2207A)とともに、第2KT状態であることを示す第2KTフラグをセットして第2KT状態に移行する(ステップS2208A)。そして、ステップS2214Aに移行する。
16R確変大当りでなければ、CPU56は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2209A)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップS161Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2210A)とともに、第1KT状態であることを示す第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS2211A)。そして、ステップS2214Aに移行する。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、6R通常大当りであれば)、CPU56は、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS2212A)。また、CPU56は、低確率/第1KT状態の残余回数を示すKT回数カウンタに「100」をセットする(ステップS2213A)。そして、ステップS2214Aに移行する。
そして、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS2214A)。
図27は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第2特別図柄プロセス処理(ステップS26B)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第2特別図柄プロセス処理では第2特別図柄表示器8b、特別可変入賞球装置20、および特殊可変入賞球装置22を制御するための処理が実行される。
CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が第2始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS321)、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS322)。なお、図19に示した第1始動口スイッチ通過処理の「第1」を「第2」と読み替えれば、第2始動口スイッチ通過処理が説明されることになる。その後、CPU56は、内部状態(具体的には、第2特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS350〜S360のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS350〜S360の処理は、以下のような処理である。
第2特別図柄通常処理(ステップS350):第2特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には第2大当りフラグをセットする。また、大当りとしない場合には、第2特別図柄の可変表示の表示結果を小当りとするか否かを決定する。小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS351に応じた値(この例では1)に更新する。なお、第2大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。また、小当りフラグは、小当り遊技が終了するときにリセットされる。
第2変動パターン設定処理(ステップS351):第2特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS352に対応した値(この例では2)に更新する。
第2表示結果指定コマンド送信処理(ステップS352):第2特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ200に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS353に対応した値(この例では3)に更新する。
第2特別図柄変動中処理(ステップS353):第2特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第2変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS351でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ200に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ200は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
第2特別図柄停止処理(ステップS354):第2特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第2大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS354Aに対応した値(この例では11)に更新する。小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS358に対応した値(この例では8)に更新する。第2大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合(はずれとした場合(強制はずれとしば場合を含む))には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS350に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
第2ゲート通過待ち処理(ステップS354A):第2特別図柄プロセスフラグの値が11であるときに実行される。第2ゲート通過待ち処理では、作動ゲート17への遊技球の通過を待機する制御を行う。作動ゲート17への遊技球の通過を検知したときには内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS355に対応した値(この例では5)に更新する。
第2大入賞口開放前処理(ステップS355):第2特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。第2大入賞口開放前処理では、特別可変入賞球装置20を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特別可変入賞球装置20に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって第2大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS356に対応した値(この例では6)に更新する。なお、第2大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第2大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第2大入賞口開放中処理(ステップS356):第2特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御や特別可変入賞球装置20の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口に遊技球が入賞し、第1カウントスイッチ23aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ200に対して大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。特別可変入賞球装置20の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS355に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS357に対応した値(この例では7)に更新する。
第2大当り終了処理(ステップS357):第2特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ200に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや、第1KTフラグ、第2KTフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
第2小当り開放前処理(ステップS358):第2特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。第2小当り開放前処理では、特殊可変入賞球装置22を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特殊入賞口24に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド106を駆動して特殊可変入賞球装置22を開放制御にする。また、タイマによって第2小当り開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS359に対応した値(この例では9)に更新する。なお、第2小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
第2小当り開放中処理(ステップS359):第2特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。特殊可変入賞球装置22の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。この実施の形態では、特殊可変入賞球装置22の開放時間0.8秒(図15参照)が経過すると閉成条件が成立する。また、特殊入賞口に遊技球が入賞し、第2カウントスイッチ25aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ200に対して特殊入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。また、閉成条件が成立した場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS360に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
第2小当り終了処理(ステップS360):第2特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ200に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS350に対応した値(この例では0)に更新する。
図28は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理(ステップS350)を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特別図柄プロセスフラグの値がステップS350を示す値となっている場合である。なお、第2特別図柄プロセスフラグの値がステップS350を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第2大当り遊技(特別可変入賞球装置20を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置22を開放)中でもない場合である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、まず、第2保留記憶数の値を確認する(ステップS50B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、遊技制御用CPU560は、最後に変動表示を終了してから30秒経過したか否かを確認する(ステップS51B)。なお、最後に変動表示を終了してから30秒経過したか否かは、例えば、最後に変動表示を終了したときに、変動表示が実行されていない期間を計測するためのタイマに30秒に相当する値をセットし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。最後に変動表示を終了してから30秒経過していれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54B)。すなわち、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する(ステップS60B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップS60Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップS63B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップS64B以降の処理を行うことなくステップS68Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップS63Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、大当り判定用乱数(ランダム1)としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップS65Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、大当り判定とは別に、小当りとするか否かを決定するための小当り判定を行う遊技機では、ステップS63Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップS64B〜S161Bの処理を行わずに、小当り判定用乱数(大当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2乱数格納バッファから大当り判定用乱数(ランダム1)を読み出し(ステップS64B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS65B)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS66B)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップS67B)。そして、ランダム2にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップS160B)、大当り種別を記憶し(ステップS161B)、ステップS68Bへ移行する。
また、ステップS66Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り判定モジュールを実行する(ステップS162B)。小当り判定モジュールは、大当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップS163B)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す小当りフラグをセットする(ステップS164B)。そして、ステップS68Aへ移行する。
そして、ステップS68Bにおいて、第2特別図柄プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS68B)。なお、図示は省略したが、ステップS68Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップS65Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理(ステップS351)は、図22に示した第1変動パターン設定処理(ステップS301)と同様である。すなわち、図22に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。
第2表示結果指定コマンド送信処理(ステップS352)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、大当りとするか否か、小当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果3指定コマンド、表示結果5指定コマンド〜表示結果7指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ200に対して送信する制御を行う。
第2特別図柄変動中処理(ステップS353)は、図23に示した第1特別図柄変動中処理(ステップS303)と同様である。すなわち、図23に示す第1特別図柄変動中処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2特別図柄変動中処理が説明されたことになる。
第2特別図柄停止処理(ステップS354)では、概ね図24に示した第1特別図柄停止処理(ステップS304)と同様の処理が実行される。すなわち、図24に示す第1特別図柄停止処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、概ね第2特別図柄停止処理が説明されたことになる。ただし、第2特別図柄停止処理では、小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第2小当り開放前処理(ステップS358)に対応した値に設定する。
第2ゲート通過待ち処理(ステップS354A)は、図25に示した第1ゲート通過待ち処理(ステップS304A)と同様である。すなわち、図25に示す第1ゲート通過待ち処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2ゲート通過待ち処理が説明されたことになる。
図29は、特別図柄プロセス処理における第2大当り終了処理(ステップS357)を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS2200B)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS2204Bに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2大当りフラグをリセットし(ステップS2201B)、第2大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2202B)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS2203B)、処理を終了する。
ステップS2204Bでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS2204B)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS2205B)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS2205BのY)、CPU56は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2206B)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップS161Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2207B)する。次いで、CPU56は、今回の大当りを開始する前に第1KT状態または第2KT状態に制御されていたか否かを確認する(ステップS2208B)。なお、大当りを開始する前に第1KT状態または第2KT状態に制御されていたか否かは、例えば、大当り遊技を開始する前の第2特別図柄停止処理において、大当り開始前に第1KT状態であったことを示す第1KT記憶フラグや第2KT状態であったことを示す第2KT記憶フラグをセットしておき、ステップS2208Bでは、これら第1KT記憶フラグまたは第2KT記憶フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。大当り開始前に第1KT状態でも第2KT状態でもなかった場合には、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS2209B)。大当り開始前に第1KT状態または第2KT状態であった場合には、第2KTフラグをセットして第2KT状態に移行する(ステップS2210B)。そして、ステップS2216Bに移行する。
ステップS2208B〜S2210Bの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示にもとづいて16R確変大当りとなった場合には、大当り開始前にKT状態であった場合にのみ第2KT状態に移行するようにし、大当り開始前に非KT状態であった場合には第1KT状態に移行するように構成している。すなわち、既に説明したように、この実施の形態では、非KT状態(低確率/非KT状態)では、左打ち操作を行うように構成されており主として第1特別図柄の変動表示が実行されることを想定して構成されている。ところが、第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生した場合に無条件に第2KT状態に移行されるように構成してしまったのでは、非KT状態でも敢えて右打ち操作を行って第2KT状態に移行させることが可能となってしまい、本来の遊技性を損ね不必要に射幸性を高めるおそれがある。そこで、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示にもとづいて16R確変大当りとなった場合には、大当り開始前にKT状態であった場合にのみ第2KT状態に移行するようにして、そのような事態を防止し、非KT状態では遊技者に左打ち操作を促すようにしている。
16R確変大当りでなければ、CPU56は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2211B)。なお、6R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップS161Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2212B)とともに、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS2213B)。そして、ステップS2216Bに移行する。
6R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、2R通常大当りであれば)、CPU56は、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS2214B)。また、CPU56は、KT回数カウンタに「100」をセットする(ステップS2215B)。そして、ステップS2216Bに移行する。
そして、CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理(ステップS350)に対応した値に更新する(ステップS2216B)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図30は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ200(具体的には、演出制御用CPU201)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU201は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU201は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU201は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU201は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU201は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU201は、第1飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS705A)。第1飾り図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第1可変表示部9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS705B)。第2飾り図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第2可変表示部9bの表示制御を実行する。また、背景図柄表示部9cの表示状態の制御を行う背景図柄プロセス処理を実行する(ステップS706)。また、大当り遊技中やKT状態(第2KT状態)中に獲得した賞球数を示す賞球数表示の表示を制御する賞球数表示処理を実行する(ステップS707)。また、図柄保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS708)。また、予告決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS709)。その後、ステップS702に移行する。
図31〜図33は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU201は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU201は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU201は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU201は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU201は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU201は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。確定コマンド受信フラグは、図柄確定指定コマンドを正常に受信したことを示すフラグである。
受信した演出制御コマンドが第1大当り開始指定コマンドまたは第2大当り開始指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU201は、第1大当り開始指定コマンド受信フラグまたは第2大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。なお、この実施の形態では、ステップS622でセットされる第1大当り開始指定コマンド受信フラグ、第2大当り開始指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU201は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。なお、この実施の形態では、ステップS624でセットされる大当り終了指定コマンド受信フラグのことを、エンディングフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU201は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS627)、演出制御用CPU201は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが低確/非KT背景指定であれば(ステップS630)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9に表示する背景画面を低確率/非KT状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS631)。また、演出制御用CPU201は、セットされていれば、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグをリセットする(ステップS632)。また、演出制御用CPU201は、大当り遊技中やKT状態(第1KT状態、第2KT状態)中に獲得した賞球数をカウントするための賞球数カウンタをリセットする(ステップS633)とともに、演出表示装置9において賞球数表示が表示されていれば、賞球数表示を消去する制御を行う(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが低確/第1KT背景指定であれば(ステップS635)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9に表示する背景画面を低確率/第1KT状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS636)。また、演出制御用CPU201は、第1KT状態フラグをセットする(ステップS637)。また、演出制御用CPU201は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変状態フラグや、第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグをリセットする(ステップS638)。
受信した演出制御コマンドが高確/第1KT背景指定であれば(ステップS640)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9に表示する背景画面を高確率/第1KT状態に応じた背景画面(例えば、黄色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS641)。また、演出制御用CPU201は、確変状態フラグおよび第1KT状態フラグをセットする(ステップS642)。また、演出制御用CPU201は、セットされていれば、第2KT状態フラグをリセットする(ステップS643)。
受信した演出制御コマンドが高確/第2KT背景指定であれば(ステップS645)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9に表示する背景画面を高確率/第2KT状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS646)。また、演出制御用CPU201は、確変状態フラグおよび第2KT状態フラグをセットする(ステップS647)。また、演出制御用CPU201は、セットされていれば、第1KT状態フラグをリセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップS650)、演出制御用CPU201は、大入賞口への遊技球の入賞が発生したことを示す大入賞口入賞フラグをセットする(ステップS651)とともに、賞球数カウンタに15(大入賞口への1入賞あたりの賞球数に相当)を加算する(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドが特殊賞口入賞指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU201は、特殊入賞口24への遊技球の入賞が発生したことを示す特殊入賞口入賞フラグをセットする(ステップS654)とともに、賞球数カウンタに15(特殊入賞口24への1入賞あたりの賞球数に相当)を加算する(ステップS655)。
なお、この実施の形態では、大入賞口に遊技球が入賞したときと特殊入賞口24に遊技球が入賞したときとで賞球数が同じ15個である場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大入賞口に遊技球が入賞したときには賞球数を15個とする一方で、特殊入賞口24に遊技球が入賞したときには賞球数を10個とするなど、賞球数を異ならせてもよい。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ表示指定コマンドであれば(ステップS660)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において客待ちデモンストレーション表示を開始する制御を行う(ステップS661)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセット、または処理を実行する(ステップS670)。そして、ステップS611に移行する。
[賞球表示について]
次に、本実施の形態における賞球数を表示する際の演出図面について説明する。本実施の形態では、各種遊技状態に応じて付与される遊技価値としての賞球に関する表示の表示態様が異なっている。各遊技状態における表示のさせ方について以下に説明する。図34は、大当り状態中およびKT状態中の演出態様の具体例を示す説明図である。
図34(A)に示すように、16R確変大当り遊技中においては、演出表示装置9の画面上で大当りの演出が実行される。また、大当り遊技中に大入賞口に入賞した遊技球に基づいて画面右上の総獲得数表示画像158F001の数値が加算更新される。総獲得数表示画像158F001は、通常状態に制御されるまで表示される。大当り遊技中では、大入賞口に遊技球が入賞する毎に総獲得数表示画像158F001の数値が15pt加算更新される。図34(A)に示す16R確変大当りの後は、図34(B)に示すように第2KT状態へと制御される。
図34(B)に示す様に、第2KT状態中は、演出表示装置9の画面上に先ほど制御されていた16R確変大当りの履歴を示す履歴アイコン画像158F002が表示される。履歴アイコン画像158F002には、第2KT状態に制御される前の16R確変大当り遊技状態で付与された賞球数を示す2400の数値も合わせて表示される。また、総獲得数表示画像158F001には、履歴アイコン画像158F002と同じ2400個獲得したことを示す数値が表示される。
第2KT状態中に小当りが発生した場合には、図34(C)のように表示される。図34(C)に示すように小当りが発生した場合には、演出表示装置9の画面において賞球増加画像として「小当り発生!」の小当り画像158F003が表示されるとともに、「+15」の賞球画像158F004が表示される。また、履歴アイコン画像158F002に第2KT状態中に付与された小当りによる賞球が即座に更新して表示される。また、総獲得数表示画像158F001には、大当り遊技中と第2KT状態中とに獲得した賞球数の総数が表示される。
ここで、履歴アイコン画像158F002の表示態様は、第2KT状態中に獲得した賞球の総数により表示態様が段階的に変化する。例えば、第2KT状態中の獲得総数が0〜200のときの表示態様は白色の表示であり、第2KT状態中の獲得総数が201〜400のときの表示態様は青色の表示であり、第2KT状態中の獲得総数が401〜600のときの表示態様は赤色の表示であり、第2KT状態中の獲得総数が601以上のときの表示態様は虹色の表示となる。このように、第2KT状態中の総獲得数が200増加する毎に表示態様が変化する。図34(C)は、履歴アイコン画像158F002が青色の表示態様となっている状態を示している。なお、履歴アイコン画像158F002の表示態様は、大当り遊技中も含めた総獲得数により段階的に変化するようにしてもよい。
次に、第2KT状態中に6R確変大当りに当選した場合には、図34(D)に示すように、6R確変大当りを示す演出が演出表示装置9の画面上に表示される。6R確変大当り中は、大当り遊技中に大入賞口に入賞した遊技球に基づいて画面右上の総獲得数表示画像158F001の数値が加算更新される。なお、6R確変大当り中に履歴アイコン画像158F002を表示し、その数値が加算更新されるようにしてもよい。また、16R確変大当りと6R確変大当りとで履歴アイコン画像158F002が別々に表示されるようにし、6R確変大当りの履歴アイコン画像158F002の数値が加算更新されるようにしてもよい。
次いで、6R大当り終了後に第1KT状態に制御された場合について説明する。図34(E)は、第1KT状態中に小当りが発生したときの演出表示装置9の画面を示している。第1KT状態中においては、小当りが発生したとしても総獲得数表示画像158F001および履歴アイコン画像158F002の数値が加算更新されることはない。なお、第1KT状態中において小当りが発生した場合には、総獲得数表示画像158F001と履歴アイコン画像158F002とのうちいずれか一方の数値のみ更新するようにしてもよい。
その後、第1KT状態中において16R確変大当りが発生した場合には、図34(F)に示すように、16R確変大当りを示す演出が演出表示装置9の画面上に表示される。16R確変大当り中は、大当り遊技中に大入賞口に入賞した遊技球に基づいて画面右上の総獲得数表示画像158F001の数値が加算更新される。図34(F)に示す16R確変大当りの後は、図34(G)に示すように第2KT状態へと制御される。
図34(G)に示すように、第2KT状態中において履歴アイコン画像158F002が2つ表示される。履歴アイコン画像158F002は、16R確変大当りから次の16確変大当りが開始するまでの区間を1区間として1つ表示される。左側の履歴アイコン画像158F002は、1回目の16R確変大当り中の賞球数、第2KT状態中の小当り遊技により獲得した賞球数、および、6R確変大当り中の賞球数が総数として表示される。また、右側の履歴アイコン画像158F002は、2回目の16R確変大当り中の賞球数が総数として表示される。また、総獲得数表示画像158F001には、2つの履歴アイコン画像158F002の総数が表示される。
第2KT状態中に小当りが発生した場合には、図34(H)に示すように、「小当り発生!」の小当り画像158F003が表示されるとともに、「+15」の賞球画像158F004が表示される。また、右側の履歴アイコン画像158F002に第2KT状態中に付与された小当りによる賞球が即座に更新して表示される。また、総獲得数表示画像158F001には、大当り遊技中と第2KT状態中とに獲得した賞球数の総数が表示される。今回の第2KT状態中では、600個の賞球が発生している。よって、右側の履歴アイコン画像158F002の表示態様が赤色の表示態様へと変更される。
図34(C)に示すように、第2KT状態中に付与された賞球と、第2KT状態に制御される前の16R確変大当り遊技状態で付与された賞球とを合わせて履歴アイコン画像158F002として表示可能である。このようにすれば、16R確変大当り遊技状態で獲得した賞球の表示と、第2KT状態で獲得した賞球の表示との制御を好適に実行することができる。例えば、履歴アイコン画像158F002により、第2KT状態に突入前の16R確変大当りで獲得した賞球数および第2KT状態中に獲得した賞球数が合算して表示されるので、この区間にどれくらいの賞球があったのか容易に把握できる。
また、図34(B)に示すように、第2KT状態に制御される前の16R確変大当り遊技状態で付与された賞球を履歴アイコン画像158F002として表示可能である。このようにすれば、付与された賞球の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図34(C)に示すように、履歴アイコン画像158F002に第2KT状態中に付与された小当りによる賞球を即座に更新して表示可能である。このようにすれば、一連の区間において付与された賞球の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図34に示すように、履歴アイコン画像158F002が対象とする区間とは異なる連続した大当り遊技状態の区間における総獲得数表示画像158F001を表示可能である。このようにすれば、連続した大当り遊技状態の区間において付与された賞球の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図34(C),(H)に示すように、第2KT状態で付与された賞球数が所定の段階として決められた数値以上の場合に履歴アイコン画像158F002の表示態様を段階に応じた色に変化させるように制御される。このようにすれば、履歴アイコン画像158F002の表示態様により遊技者に優越感を与えることで遊技の興趣を向上させることができる。
また、図34(E)に示すように、第2KT状態中以外の第1KT状態中に小当り遊技状態に制御されたときに付与された賞球は総獲得数表示画像158F001に加算表示しないように制御される。このようにすれば、現在の状態が第2KT状態であると勘違いしてしまうことを防止することができる。
また、図34(G)に示すように、第2KT状態中に付与された賞球と、第2KT状態に制御された後の6R確変大当り遊技中に付与された賞球とを合わせて履歴アイコン画像158F002として表示可能である。このようにすれば、大当り遊技中に獲得した賞球を示す表示と、第2KT状態中に獲得した賞球を示す表示との制御を好適に実行することができる。
次に、各遊技状態において獲得した賞球を表示する処理について説明する。図35〜図37は、賞球数表示処理(ステップS707)を示すフローチャートである。賞球数表示処理において、演出制御用CPU201は、まず、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ158FS001)。大入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、大入賞口への入賞が発生していれば(ステップ158FS001でY))、演出制御用CPU201は、大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップ158FS002)、ステップ158FS003に移行する。一方、大入賞口入賞フラグがセットされていなければ(すなわち、大入賞口への入賞が発生していなければ(ステップ158FS001でN))、演出制御用CPU201は、ステップ158FS008に移行する。
ステップ158FS003では、演出制御用CPU201は、賞球増加演出の実行中であることを示す賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する。賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、既に賞球増加演出の実行中であれば(ステップ158FS003でY))、演出制御用CPU201は、ステップ158FS009に移行する。一方、賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、まだ賞球増加演出が実行されていなければ(ステップ158FS003でN))、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において総獲得数表示(総獲得数表示画像158F001の数値)を増加させる演出を開始する(ステップ158FS004)。また、演出制御用CPU201は、賞球増加演出実行中フラグをセットする(ステップ158FS005)。そして、ステップ158FS006に移行する。
ステップ158FS006では、演出制御用CPU201は、現在の遊技が16R確変大当りであるか否かを判定する。現在の遊技が16R確変大当りである場合には(ステップ158FS006でY)、演出制御用CPU201は、大当りアイコン表示フラグをセットし、(ステップ158FS007)、ステップ158FS011に移行する。一方、現在の遊技が16R確変大当りでない場合には(ステップ158FS006でN)、演出制御用CPU201は、ステップ158FS007の処理を行わずに、ステップ158FS011に移行する。ステップ158FS006、ステップ158FS007の処理により、16R確変大当りに制御される毎に履歴アイコン画像158F002が表示される。16R確変大当りか否かは、表示結果指定コマンドの値を確認すればよい。
なお、大当りアイコン(履歴アイコン画像158F002)は、大当りの種類に関係なく大当り毎に表示されるようにしてもよい。このような場合には、大当りの種類により大当りアイコン(履歴アイコン画像158F002)の表示態様が異なるようにすることが望ましい。具体的には、大当りの種類毎にフラグをセットし、そのセットされたフラグをステップ158FS006で確認することにより大当りの種類に対応した履歴アイコン画像158F002をステップ158FS007の処理によって表示してもよい。また、第2KT状態に制御されるときにおいては、直前の16R確変大当りに対応する履歴アイコンの数値を更新すればよい。
ステップ158FS008では、演出制御用CPU201は、賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する。賞球増加演出実行中フラグがセットされている場合には(ステップ158FS008でY)、演出制御用CPU201は、ステップ158FS009に移行する。一方、賞球増加演出実行中フラグがセットされていない場合には(ステップ158FS008でN)、演出制御用CPU201は、ステップ158FS011に移行する。
ステップ158FS009では、演出制御用CPU201は、賞球増加演出が終了したか否かを判定する。賞球増加演出が終了した場合には(ステップ158FS009でY)、演出制御用CPU201は、賞球増加演出実行中フラグをリセットし(ステップ158FS010)、ステップ158FS011に移行する。一方、賞球増加演出が終了していない場合には(ステップ158FS009でN)、演出制御用CPU201は、ステップ158FS010の処理を行わずに、ステップ158FS011に移行する。なお、賞球増加演出の終了タイミングとなっているか否かは、例えば、賞球増加演出を開始するときに、賞球増加演出の演出期間を計測するためのタイマをセットしておき、そのタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。
ステップ158FS011では、演出制御用CPU201は、特殊入賞口入賞フラグがセットされているか否かを判定する。特殊入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、特殊入賞口24への入賞が発生していれば(ステップ158FS011でY))、演出制御用CPU201は、特殊入賞口入賞フラグをリセットし(ステップ158FS012)、ステップ158FS013に移行する。一方、特殊入賞口入賞フラグがセットされていなければ(すなわち、特殊入賞口24への入賞が発生していなければ(ステップ158FS011でN))、演出制御用CPU201は、ステップ158FS025に移行する。
ステップ158FS013では、演出制御用CPU201は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを判定する。第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態中であれば(ステップ158FS013でY))、演出制御用CPU201は、ステップ158FS014に移行する。一方、第2KT状態フラグがセットされていなければ(ステップ158FS013でN)、演出制御用CPU201は、ステップ158FS023に移行する。
ステップ158FS023では、演出制御用CPU201は、第1KT状態フラグがセットされているか否かを判定する。第1KT状態フラグがセットされている場合には(ステップ158FS023でY)、演出制御用CPU201は、演出無しに設定し(ステップ158FS024)、処理を終了する。一方、第1KT状態フラグがセットされていない場合には(ステップ158FS023でN)、演出制御用CPU201は、ステップ158FS024の処理を行わずに、処理を終了する。
また、ステップ158FS014では、演出制御用CPU201は、特殊入賞口の入賞数カウンタの値を確認し、ステップ158FS015に移行する。特殊入賞口へのカウント数は入賞毎に記憶されている。ステップ158FS015では、演出制御用CPU201は、第2KT状態中での賞球数が所定の段階として決められた数値以上であるか否かを判定する。第2KT状態中での賞球数が所定の段階として決められた数値以上である場合には(ステップ158FS015でY)、演出制御用CPU201は、アイコンの表示態様を段階に応じた色に変更し(ステップ158FS016)、ステップ158FS017に移行する。一方、第2KT状態中での賞球数が所定の段階として決められた数値未満である場合には(ステップ158FS015でN)、演出制御用CPU201は、ステップ158FS016の処理を行わずに、ステップ158FS017に移行する。
ステップ158FS017では、演出制御用CPU201は、入賞演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する。入賞演出実行中フラグがセットされている場合には(ステップ158FS017でY)、演出制御用CPU201は、入賞演出待機数カウンタを+1し(ステップ158FS018)、ステップ158FS025に移行する。一方、入賞演出実行中フラグがセットされていない場合には(ステップ158FS017でN)、演出制御用CPU201は、賞球増加表示として演出表示装置9の画面において賞球増加画像として「小当り発生!」の小当り画像158F003を表示するとともに、「+15」の賞球画像158F004を表示する(ステップ158FS019)。そして、総獲得数表示を増加させる演出を開始する(ステップ158FS020)。また、演出制御用CPU201は、アイコン(履歴アイコン画像158F002)の獲得数表示を増加させる演出を開始し(ステップ158FS021)、入賞演出実行中フラグをセットし(ステップ158FS022)、ステップ158FS025に移行する。
ステップ158FS025では、演出制御用CPU201は、入賞演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する。入賞演出実行中フラグがセットされている場合には(ステップ158FS025でY)、演出制御用CPU201は、ステップ158FS026に移行する。一方、入賞演出実行中フラグがセットされていない場合には(ステップ158FS025でN)、演出制御用CPU201は、処理を終了する。
ステップ158FS026では、演出制御用CPU201は、入賞演出の終了タイミングであるか否かを判定する。入賞演出の終了タイミングである場合には(ステップ158FS026でY)、演出制御用CPU201は、各種入賞演出を終了し(ステップ158FS027)、ステップ158FS028に移行する。一方、入賞演出の終了タイミングでない場合には(ステップ158FS026でN)、演出制御用CPU201は、処理を終了する。
ステップ158FS028では、演出制御用CPU201は、入賞演出待機数カウンタの値が0であるか否かを判定する。入賞演出待機数カウンタの値が0である場合には(ステップ158FS028でY)、演出制御用CPU201は、入賞演出実行中フラグをリセットし(ステップ158FS033)、処理を終了する。一方、入賞演出待機数カウンタの値が0でない場合には(ステップ158FS028でN)、演出制御用CPU201は、入賞演出待機数カウンタを−1し(ステップ158FS029)、賞球増加表示を表示する(ステップ158FS030)。また、演出制御用CPU201は、総獲得数表示を増加させる演出を開始し(ステップ158FS031)、アイコンの獲得数表示を増加させる演出を開始し(ステップ158FS032)、処理を終了する。
ステップアップ158FS014〜158FS016に示すように、第2KT状態で付与された賞球数が所定の段階として決められた数値以上の場合に履歴アイコン画像158F002の表示態様を段階に応じた色に変化させるように制御される。このようにすれば、履歴アイコン画像158F002の表示態様により遊技者に優越感を与えることで遊技の興趣を向上させることができる。より具体的には、第2KT状態で得られる小当り当選による賞球が多くなるに連れて履歴アイコン画像158F002の表示態様が変化していくため、色の変化により獲得した価値を知ることができる。
また、ステップ158FS023、158F024に示すように、第2KT状態中以外の第1KT状態中に小当り遊技状態に制御されたときに付与された賞球は総獲得数表示画像158F001に加算表示しないように制御される。このようにすれば、現在の状態が第2KT状態中であると勘違いしてしまうことを防止することができる。なお、第1KT状態中に小当りに制御された場合には、履歴アイコン画像158F002の数値は更新しないが、総獲得数表示画像158F001の数値は更新するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、大入賞口や特殊入賞口24への入賞が発生したことにもとづいて賞球増加演出を実行する場合について説明した。しかし、いわゆる一般入賞口(入賞しても可変入賞球装置の開放などは行われず、所定個数(例えば、5個)の賞球の払い出しのみが行われる入賞口)を備えるように構成した遊技機において、一般入賞口への入賞が発生した場合にも賞球増加演出を実行してもよい。このような場合には、第2KT状態中に一般入賞口に入賞した賞球数を履歴アイコン画像158F002の数値および総獲得数表示画像158F001の数値に加算更新するようにしてもよい。
[賞球表示の変形例について]
次に、賞球に関する表示の変形例について説明する。図38は、大当り状態中およびKT状態中の演出態様の具体例を示す説明図である。図38(A)に示す16R確変大当りの後は、図38(B)に示すように第2KT状態へと制御される。各表示については、前述した図34(A),(B)の表示と同じであるため説明を省略する。
変形例においては、図38(C)に示すように、第2KT状態に制御される前の大当り遊技状態で付与された賞球の表示と、第2KT状態中に付与された賞球の表示とが別々に表示される。具体的には、第2KT状態中に小当りが発生した場合には、演出表示装置9の画面において賞球増加画像として「小当り発生!」の小当り画像158F003が表示されるとともに、「+15」の賞球画像158F004が表示される。また、履歴アイコン画像158F002の右側に小当り履歴アイコン画像158F005が表示される。そして、小当り履歴アイコン画像158F005に第2KT状態中に付与された小当りによる賞球が即座に更新して表示される。また、総獲得数表示画像158F001には、大当り遊技中と第2KT状態中とに獲得した賞球数の総数が表示される。なお、小当り履歴アイコン画像158F005の表示タイミングは、第2KT状態に制御された後にすぐ表示されるようにし、そのときの数値は0が表示されるようにしてもよい。
また、図38(C)に示すように、小当り履歴アイコン画像158F005の表示態様は、第2KT状態中に獲得した賞球の総数により表示態様が段階的に変化する。例えば、第2KT状態中の獲得総数が0〜200のときの表示態様は白色の表示であり、第2KT状態中の獲得総数が201〜400のときの表示態様は青色の表示であり、第2KT状態中の獲得総数が401〜600のときの表示態様は赤色の表示であり、第2KT状態中の獲得総数が601以上のときの表示態様は虹色の表示となる。このように、第2KT状態中の総獲得数が200増加する毎に表示態様が変化する。図38(C)は、小当り履歴アイコン画像158F005が青色の表示態様となっている状態を示している。
第2KT状態中において16R確変大当りに当選した場合には、図38(D),(E)に示すように、第2KT状態に制御される前の大当り遊技状態で付与された賞球の表示と、第2KT状態中に付与された賞球の表示とを組合せる組合せ演出が実行される。具体的に、図38(D)に示すように、大当りの開始時に大当り遊技中に獲得した賞球数を示す総獲得数表示画像158F001の数値と、第2KT状態中に獲得した賞球数を示す小当り履歴アイコン画像158F005の数値とが、画面上に表示される。そして、図38(E)に示すように、それら2つの数値が合算され、合計値が画面上に大きく表示される。
その後、16R確変大当り後に制御される第2KT状態において、再度16R確変大当りに当選すると、図38(F)に示すように、16R確変大当り遊技中においては、演出表示装置9の画面上で大当りの演出が実行される。なお、このように、最も有利な大当りである16R確変に連続して当選した場合には、演出の態様を変更するようにしてもよい。
図38(F)の後に制御される第2KT状態において小当りが発生したしときの様子を図38(G)において説明する。図38(G)に示すように、第2KT状態中に小当りが発生した場合には、演出表示装置9の画面において賞球増加画像として「小当り発生!」の小当り画像158F003が表示されるとともに、「+15」の賞球画像158F004が表示される。また、履歴アイコンとして、1回目の16R大当りおよびその後の第2KT状態中の賞球数を合わせた履歴アイコン画像158F002が画面の左側に表示される。また、その右側には、2回目の16R確変大当りにおいて獲得した賞球数を示す履歴アイコン画像158F002が表示される。さらに、その右側には、現在の第2KT状態中に獲得した小当りにおける賞球を示す小当り履歴アイコン画像158F005が表示される。
図38(G)において、第2KT状態中の賞球は600個である。よって、小当り履歴アイコン画像158F005が赤色の表示態様で表示される。また、小当り履歴アイコン画像158F005では、第2KT状態中に付与された小当りによる賞球が即座に更新して表示される。また、総獲得数表示画像158F001には、2回の大当り遊技中と第2KT状態中とに獲得した賞球数の総数が表示される。
図38(C)に示すように、大当り遊技状態で付与された賞球と、第2KT状態中に付与された賞球とを別々の履歴アイコン画像158F002および小当り履歴アイコン画像158F005として表示可能である。このようにすれば、大当り遊技状態中に獲得した賞球を示す表示と、第2KT状態中に獲得した賞球を示す表示との制御を好適に実行することができる。
また、図38(C)に示すように、第2KT状態に制御される前の大当り遊技状態で付与された賞球を履歴アイコン画像158F002として表示可能である。このようにすれば、付与された賞球の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図38(C)に示すように、小当り履歴アイコン画像158F005に第2KT状態中に付与された小当りによる賞球を即座に更新して表示可能である。このようにすれば、一連の区間において付与された賞球の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図38に示すように、履歴アイコン画像158F002および小当り履歴アイコン画像158F005が対象とする区間とは異なる連続した大当り遊技状態の区間における総獲得数表示画像158F001を表示可能である。このようにすれば、連続した大当り遊技状態の区間において付与された賞球の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図38の(C),(G)に示すように、第2KT状態で付与された賞球数が所定の段階として決められた数値以上の場合に小当り履歴アイコン画像158F005の表示態様が段階に応じた色に変化する。このようにすれば、履歴画像の表示態様により遊技者に優越感を与えることで遊技の興趣を向上させることができる。
なお、変形例においても第2KT状態中以外の第1KT状態中に小当り遊技状態に制御されたときに付与された賞球は総獲得数表示画像158F001に加算表示しないように制御される。このようにすれば、第2KT状態中であると勘違いしてしまうことを防止することができる。
また、図38(C)に示すように、第2KT状態に制御される前の大当り遊技状態で付与された賞球の表示と、第2KT状態中に付与された賞球の表示とを別々に表示可能である。そして、図38(D),(E)に示すように、第2KT状態に制御される前の大当り遊技状態で付与された賞球の表示と、第2KT状態中に付与された賞球の表示とを組合せる組合せ演出が実行される。このようにすれば、組合せ演出により特別感を与えることで遊技の興趣を向上させることができる。
なお、特別演出としての組合せ演出は、賞球数が所定数以上であるときには実行され、所定数未満であるときには実行されないようにしてもよい。具体的には、第2KT状態中に付与された賞球数が600個以上であるときは組合せ演出を実行し、第2KT状態中に付与された賞球数が600個未満であるときは組合せ演出を実行しないようにしてもよい。このようにすれば、付与された賞球が所定数未満であるときは組合せ演出が実行されないので組合せ演出が複数回繰返されるストレスを防止することができ、付与された賞球が所定数以上であるときには組合せ演出により特別感を与えることで遊技の興趣を向上させることができる。
また、第2KT状態に制御される前の大当り遊技状態で付与された賞球の表示と、第2KT状態中に付与された賞球の表示と、第2KT状態に制御された後の大当り遊技状態で付与された賞球の表示とを別々に表示してもよい。つまり、図38(C)の状態からさらに大当りが発生した場合には、小当り履歴アイコン画像158F005の右側に大当りに対応する履歴アイコン画像158F002を表示してもよい。そして、第2KT状態に制御される前の大当り遊技状態で付与された賞球の表示と、第2KT状態中に付与された賞球の表示と、第2KT状態に制御された後の大当り遊技状態で付与された賞球の表示とを組合せる組合せ演出を実行するようにしてもよい。このようにすれば、組合せ演出により特別感を与えることで遊技の興趣を向上することができる。
[第2実施形態について]
また、第2実施形態の賞球数表示について、以下のような処理を実行してもよい。前述したコマンド解析処理において、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において第1KTパターンにより賞球数表示を表示する制御を行うようにしてもよい。例えば、演出表示装置9の表示画面の右上端部において賞球数表示を表示する。この場合、未だにいずれのパターンによる賞球数表示も表示されていなければ、新たに第1KTパターンにより賞球数表示を開始する制御を行う。また、既に、大当りパターンまたは第2KTパターンにより賞球数表示が行われていれば、第1KTパターンによる賞球数表示の表示に切り替える制御を行う。
また、前述したコマンド解析処理において、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において第2KTパターンにより賞球数表示を表示する制御を行うようにしてもよい。例えば、演出表示装置9の表示画面の中央付近において賞球数表示を表示する。この場合、未だにいずれのパターンによる賞球数表示も表示されていなければ、新たに第2KTパターンにより賞球数表示を開始する制御を行う。また、既に、大当りパターンまたは第1KTパターンにより賞球数表示が行われていれば、第1KTパターンによる賞球数表示の表示に切り替える制御を行う。
このような場合、大当り遊技中やKT状態(第1KT状態、第2KT状態)中に賞球数表示が行われるのであるが、KT状態を終了し低確率/非KT状態に戻ったときに賞球数カウンタの値がリセットされる(0にクリアされる)とともに賞球数表示の表示が終了するようになる。
賞球数表示処理の第2実施形態についてさらに説明する。図39〜図42は、賞球数表示処理(ステップS707)を示すフローチャートである。賞球数表示処理において、演出制御用CPU201は、まず、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS500)。大入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、大入賞口への入賞が発生していれば)、演出制御用CPU201は、大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS501)、第1賞球増加演出の実行中であることを示す第1賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS502)。第1賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、既に第1賞球増加演出の実行中であれば)、ステップS506に移行する。
第1賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、まだ第1賞球増加演出が実行されていなければ)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において第1速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第1賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS503)。また、演出制御用CPU201は、第1賞球増加演出実行中フラグをセットする(ステップS504)。そして、ステップS510に移行する。
この実施の形態では、大当り遊技中やKT状態(第1KT状態、第2KT状態)中に賞球数表示が表示されているのであるが、賞球数表示が表示されているときに大入賞口や特殊入賞口24に遊技球が入賞すると、賞球数表示で示される賞球数が1つずつ増加していくような態様の賞球増加演出が実行される。この実施の形態では、賞球増加演出には第1賞球増加演出〜第3賞球増加演出の3種類がある。第1賞球増加演出は、大当り遊技中に大当りパターンによる賞球数表示が表示されているときに、比較的高速の第1速度(例えば、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で実行される演出である。また、第2賞球増加演出は、第1KT状態中に第1KTパターンによる賞球数表示が表示されているときに、比較的高速の第1速度(例えば、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で実行される演出である。また、第3賞球増加演出は、第2KT状態中に第2KTパターンによる賞球数表示が表示されているときに、比較的低速の第2速度(例えば、0.5秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で実行される演出である。
この実施の形態では、大入賞口入賞フラグがセットされていた(大入賞口への入賞が発生した)ということは、大当り遊技中であり大当りパターンによる賞球数表示が表示されている場合であるから、ステップS503において大当りパターンにより表示されている賞球数表示において第1速度で賞球数が1ずつ増加していく第1賞球増加演出が開始される。
大入賞口入賞フラグがセットされていなければ(すなわち、大入賞口への入賞が発生していなければ)、演出制御用CPU201は、第1賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS505)。第1賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、第1賞球増加演出の実行中でなければ)、ステップS510に移行する。
ステップS502またはステップS505で第1賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、第1賞球増加演出の実行中であれば)、演出制御用CPU201は、賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了したか否か(すなわち、賞球数を1増加させる演出を開始してから0.1秒経過したか否か)を確認する(ステップS506)。賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了していれば、演出制御用CPU201は、賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致する状態となったか否かを確認する(ステップS507)。賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数とまだ一致していなければ、演出制御用CPU201は、再び演出表示装置9において第1速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第1賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS508)。そして、ステップS510に移行する。
賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致していれば、演出制御用CPU201は、第1賞球増加演出実行中フラグをリセットし(ステップS509)、第1賞球増加演出を終了する。そして、ステップS510に移行する。
この実施の形態では、大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生した場合には、直ちに賞球15個の払出制御が行われる(ステップS30参照)とともに、直ちに賞球数カウンタに15が加算される(ステップS652参照)のであるが、ステップS500〜S509の処理が実行されることによって、賞球数表示は直ちに15が加算された値に更新されるのではなく、第1速度(本例では、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で賞球数表示が更新される。従って、この実施の形態では、1回の大入賞口への入賞に対して、15個全ての賞球数の更新が終了するまで0.1秒×15=1.5秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる。なお、この場合、15個全ての賞球数の更新が終わる前に次の大入賞口への入賞が発生してしまう場合も考えられるが、例えば、15個の賞球のうちの5個目までしか賞球数の増加表示が行われていない段階で次の大入賞口への入賞が発生した場合であっても、引き続き次の6個目の賞球数が増加する態様の表示が行われ、新たな入賞で追加された分の賞球数も含めて全ての賞球数の増加表示が終わるまで、第1賞球増加演出が継続して実行されることになる(この場合、追加で発生した賞球数分も含めて3.0秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる)。ただし、この実施の形態では、第1賞球増加演出が実行される場合には、賞球数が更新されていく第1速度が0.1秒と比較的速いので、少なくとも大当り遊技を終了するまでには、全ての賞球数が増加する演出が終了するように構成されている。
次いで、演出制御用CPU201は、特殊入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS510)。特殊入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、特殊入賞口24への入賞が発生していれば)、演出制御用CPU201は、特殊入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS511)、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS512)。第2KTフラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態中であれば)、ステップS523に移行する。第2KT状態フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU201は、第1KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS513)。第1KT状態フラグもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、そのまま処理を終了する。すなわち、非KT状態中に稀に特殊入賞口24への入賞が発生したとしても、そもそも賞球数表示が行われていないので、賞球増加演出を行うことなく、そのまま処理を終了する。
第1KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第1KT状態中であれば)、演出制御用CPU201は、第2賞球増加演出の実行中であることを示す第2賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS514)。第2賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、既に第2賞球増加演出の実行中であれば)、ステップS519に移行する。
第2賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、まだ第2賞球増加演出が実行されていなければ)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において第1速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第2賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS515)。また、演出制御用CPU201は、第2賞球増加演出実行中フラグをセットする(ステップS516)。そして、ステップS540に移行する。
この実施の形態では、第1KT状態フラグがセットされていた(第1KT状態中)ということは、第1KTパターンによる賞球数表示が表示されている場合であるから、ステップS515において第1KTパターンにより表示されている賞球数表示において第1速度(本例では、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していく第2賞球増加演出が開始される。
特殊入賞口入賞フラグがセットされていなければ(すなわち、特殊入賞口24への入賞が発生していなければ)、第3賞球増加演出の実行中であることを示す第3賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS517)。第3賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、第3賞球増加演出の実行中であれば)、ステップS533に移行する。第3賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、第3賞球増加演出が実行されていなければ)、演出制御用CPU201は、第2賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS518)。第2賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、第2賞球増加演出の実行中でなければ)、ステップS540に移行する。
ステップS514またはステップS518で第2賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、第2賞球増加演出の実行中であれば)、演出制御用CPU201は、賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了したか否か(すなわち、賞球数を1増加させる演出を開始してから0.1秒経過したか否か)を確認する(ステップS519)。賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了していれば、演出制御用CPU201は、賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致する状態となったか否かを確認する(ステップS520)。賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数とまだ一致していなければ、演出制御用CPU201は、再び演出表示装置9において第1速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第2賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS521)。そして、ステップS540に移行する。
賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致していれば、演出制御用CPU201は、第2賞球増加演出実行中フラグをリセットし(ステップS522)、第2賞球増加演出を終了する。そして、ステップS540に移行する。
この実施の形態では、第1KT状態中に発生した小当り遊技において特殊入賞口24への入賞が発生した場合には、直ちに賞球15個の払出制御が行われる(ステップS30参照)とともに、直ちに賞球数カウンタに15が加算される(ステップS655参照)のであるが、ステップS510〜S522の処理が実行されることによって、賞球数表示は直ちに15が加算された値に更新されるのではなく、第1速度(本例では、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で賞球数表示が更新される。従って、この実施の形態では、第1KT状態中では1回の特殊入賞口24への入賞に対して、15個全ての賞球数の更新が終了するまで0.1秒×15=1.5秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる。なお、この場合、15個全ての賞球数の更新が終わる前に次の特殊入賞口24への入賞が発生してしまう場合も考えられるが、例えば、15個の賞球のうちの5個目までしか賞球数の増加表示が行われていない段階で次の特殊入賞口24への入賞が発生した場合であっても、引き続き次の6個目の賞球数が増加する態様の表示が行われ、新たな入賞で追加された分の賞球数も含めて全ての賞球数の増加表示が終わるまで、第2賞球増加演出が継続して実行されることになる(この場合、追加で発生した賞球数分も含めて3.0秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる)。ただし、この実施の形態では、第2賞球増加演出が実行される場合には、賞球数が更新されていく第1速度が0.1秒と比較的速いので、少なくとも小当り遊技を終了するまでには、全ての賞球数が増加する演出が終了するように構成されている。
ステップS512で第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態中であれば)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9においてエフェクト演出を開始する制御を行う(ステップS523)。次いで、演出制御用CPU201は、入賞演出の実行中であることを示す入賞演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS524)。入賞演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、入賞演出の実行中であれば)、演出制御用CPU201は、待機中の入賞演出の数をカウントするための入賞演出待機数カウンタの値を1加算する(ステップS525)。そして、ステップS529に移行する。
入賞演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、入賞演出の実行中でなければ)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において賞球増加表示(例えば、「+15」などの文字表示)を表示する制御を行う(ステップS526)とともに、演出表示装置9において入賞演出を開始する制御を行う(ステップS527)。また、演出制御用CPU201は、入賞演出実行中フラグをセットする(ステップS528)。そして、ステップS529に移行する。
次いで、演出制御用CPU201は、第3賞球増加演出の実行中であることを示す第3賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS529)。第3賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、既に第3賞球増加演出の実行中であれば)、ステップS533に移行する。
第3賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、まだ第3賞球増加演出が実行されていなければ)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において第2KTパターンで表示されている賞球数表示の拡大表示を開始する制御を行う(ステップS530)。また、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において第2速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第3賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS531)。また、演出制御用CPU201は、第3賞球増加演出実行中フラグをセットする(ステップS532)。そして、ステップS540に移行する。
この実施の形態では、第2KT状態フラグがセットされていた(第2KT状態中)ということは、第2KTパターンによる賞球数表示が表示されている場合であるから、ステップS531において第2KTパターンにより表示され拡大表示されている賞球数表示において第2速度(本例では、0.5秒)で賞球数が1ずつ増加していく第3賞球増加演出が開始される。
ステップS517またはステップS529で第3賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、第3賞球増加演出の実行中であれば)、演出制御用CPU201は、エフェクト演出の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS533)。なお、エフェクト演出の終了タイミングとなっているか否かは、例えば、ステップS523でエフェクト演出を開始するときに、エフェクト演出の演出期間を計測するためのタイマをセットしておき、そのタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。エフェクト演出の終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU201は、演出表示装置9においてエフェクト演出を終了する制御を行う(ステップS534)。
次いで、演出制御用CPU201は、賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了したか否か(すなわち、賞球数を1増加させる演出を開始してから0.5秒経過したか否か)を確認する(ステップS535)。賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了していれば、演出制御用CPU201は、賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致する状態となったか否かを確認する(ステップS536)。賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数とまだ一致していなければ、演出制御用CPU201は、再び演出表示装置9において第2速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第3賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS537)。そして、ステップS540に移行する。
賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致していれば、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において第2KTパターンで表示されている賞球数表示の拡大表示を終了する制御を行う(ステップS538)。また、演出制御用CPU201は、第3賞球増加演出実行中フラグをリセットし(ステップS539)、第3賞球増加演出を終了する。そして、ステップS540に移行する。
この実施の形態では、第2KT状態中に発生した小当り遊技において特殊入賞口24への入賞が発生した場合には、直ちに賞球15個の払出制御が行われる(ステップS30参照)とともに、直ちに賞球数カウンタに15が加算される(ステップS655参照)のであるが、ステップS510,S517,S529〜S532,S535〜S359の処理が実行されることによって、賞球数表示は直ちに15が加算された値に更新されるのではなく、エフェクト演出が実行されるとともに賞球数表示が拡大表示され、第2速度(本例では、0.5秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で賞球数表示が更新される。従って、この実施の形態では、第2KT状態中では1回の特殊入賞口24への入賞に対して、15個全ての賞球数の更新が終了するまで0.5秒×15=7.5秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる。なお、この場合、15個全ての賞球数の更新が終わる前に次の特殊入賞口24への入賞が発生してしまう場合も考えられるが、例えば、15個の賞球のうちの5個目までしか賞球数の増加表示が行われていない段階で次の特殊入賞口24への入賞が発生した場合であっても、引き続き次の6個目の賞球数が増加する態様の表示が行われ、新たな入賞で追加された分の賞球数も含めて全ての賞球数の増加表示が終わるまで、第3賞球増加演出が継続して実行されることになる(この場合、追加で発生した賞球数分も含めて15.0秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる)。
ここで、この実施の形態では、第3賞球増加演出が実行される場合には、賞球数が更新されていく第2速度が0.5秒と比較的遅いので、小当り遊技を終了するまでに全ての賞球数が増加する演出が終了しない場合もある。この実施の形態では、賞球数表示処理(ステップS707)は、演出制御メイン処理で実行される演出として構成され、変動表示の実行中であるかや、大当り遊技中または小当り遊技中であるかに関係なく、タイマ割込の発生ごとに実行されるので、小当り遊技中に第3賞球増加演出が終了しなかった場合には、その小当り遊技終了後の変動表示にわたって第3賞球増加演出が継続して実行される(さらに、変動表示を挟んで複数の小当り遊技にわたって第3賞球増加演出が実行されてもよい)。
次いで、演出制御用CPU201は、入賞演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS540)。入賞演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、入賞演出の実行中であれば)、演出制御用CPU201は、入賞演出の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS541)。なお、入賞演出の終了タイミングとなっているか否かは、例えば、ステップS527で入賞演出を開始するときに、入賞演出の演出期間を計測するためのタイマをセットしておき、そのタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。入賞演出の終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において入賞演出を終了する制御を行う(ステップS542)。
次いで、演出制御用CPU201は、入賞演出待機数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS543)。入賞演出待機数カウンタの値が0でなければ(すなわち、未実行の待機中の入賞演出があれば)、演出制御用CPU201は、入賞演出待機数カウンタの値を1減算する(ステップS544)。また、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において賞球増加表示(例えば、「+15」などの文字表示)を表示する制御を行う(ステップS545)とともに、演出表示装置9において入賞演出を開始する制御を行う(ステップS546)。
入賞演出待機数カウンタの値が0であれば(すなわち、未実行の待機中の入賞演出がなければ)、演出制御用CPU201は、入賞演出実行中フラグをリセットする(ステップS547)。
この実施の形態では、ステップS524〜S528,S540〜S547の処理が実行されることによって、第2KT状態中に特殊入賞口24への入賞が発生した場合には、賞球増加表示が表示されるとともに入賞演出が実行される。この場合、入賞演出の実行中に新たに次の特殊入賞口24への入賞が発生する場合もありうるのであるが、そのような場合には実行中の入賞演出が終了するまで待機し、その実行中の入賞演出が終了してから次の賞球増加表示の表示および入賞演出を実行する(遅れて賞球増加表示の表示および入賞演出を実行する)。
ここで、この実施の形態では、賞球増加表示の表示や入賞演出が遅れて実行される場合があることから、小当り遊技を終了するまでに全ての賞球増加表示の表示や入賞演出を実行できない場合も考えられる。この実施の形態では、賞球数表示処理(ステップS707)は、演出制御メイン処理で実行される演出として構成され、変動表示の実行中であるかや、大当り遊技中または小当り遊技中であるかに関係なく、タイマ割込の発生ごとに実行されるので、小当り遊技中に賞球増加表示の表示や入賞演出が終了しなかった場合には、その小当り遊技終了後の変動表示にわたって賞球増加表示の表示や入賞演出が実行される(さらに、変動表示を挟んで複数の小当り遊技にわたって賞球増加表示の表示や入賞演出が実行されてもよい)。
なお、この実施の形態では、特殊入賞口24への入賞が発生したときにエフェクト演出も実行されるのであるが、エフェクト演出に関しては特殊入賞口24への入賞が発生したタイミングで直ちに実行される(ステップS523,S533,S534参照)。
また、この実施の形態では、特殊入賞口24への入賞が発生したことにもとづいて賞球増加表示の表示や入賞演出を実行する場合を示しているが、例えば、さらに特殊入賞口ランプ24aを点灯表示させるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、大入賞口や特殊入賞口24への入賞が発生したことにもとづいて賞球増加演出を実行して賞球数が1ずつ増加していく演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、いわゆる一般入賞口(入賞しても可変入賞球装置の開放などは行われず、所定個数(例えば、5個)の賞球の払い出しのみが行われる入賞口)を備えるように構成した遊技機において、一般入賞口への入賞が発生した場合にも賞球増加演出を実行して賞球数が1ずつ増加していく演出を実行するように構成してもよい。この場合、一般入賞口への入賞が発生した場合には、賞球増加演出において一律に第1速度(例えば、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していく演出を実行してもよいし、第2KT状態であれば一般入賞口への入賞が発生した場合であっても、賞球増加演出において第2速度(例えば、0.5秒)で賞球数が1ずつ増加していく演出を実行してもよい。また、このように構成した場合であっても、第1KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態)であれば、一般入賞口への入賞が発生しても賞球増加演出を実行しないように構成してもよい。
次に、この実施の形態における賞球増加演出の演出態様の具体例について説明する。図43〜図46は、賞球増加演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図43は、大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例を示している。また、図44は、第1KT状態中の小当り遊技において特殊入賞口24への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例を示している。また、図45および図46は、第2KT状態中の小当り遊技において特殊入賞口24への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例を示している。なお、図43〜図46において、(A)(B)(C)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図43を用いて、大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例について説明する。図43(A)に示す例では、大当り遊技中である場合には、演出表示装置9において、大当りパターンによる賞球数表示300が表示されるとともに、例えば、キャラクタ301が表示され、キャラクタ301のセリフとして「大当り中!」などの文字表示302が表示される場合が示されている。なお、この実施の形態では、図43に示すように、大当りパターンによる賞球数表示300として、演出表示装置9の表示画面の左下端部において賞球数表示300を表示する場合が示されている。
次いで、大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生したものとする。この場合、図43(B)に示すように、演出表示装置9において第1速度で賞球数を1増加させる演出が実行され、第1賞球増加演出が実行される(ステップS500〜S509参照)。この実施の形態では、第1賞球増加演出では、第1速度として比較的速い速度(本例では、0.1秒)で賞球数表示の更新が行われ、図43(C)に示すように、全ての賞球数表示の更新が終了すると、第1賞球増加演出が終了する。
次に、図44を用いて、第1KT状態中の小当り遊技において特殊入賞口24への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例について説明する。図44(A)に示す例では、第1KT状態中である場合には、演出表示装置9において、第1KTパターンによる賞球数表示303が表示される(ステップS639,S644参照)とともに、小当りが発生した場合には、例えば、「小当り発生!」などの文字表示304が表示される場合が示されている。なお、この実施の形態では、図44に示すように、第1KTパターンによる賞球数表示303として、演出表示装置9の表示画面の右上端部において賞球数表示303を表示する場合が示されている。
次いで、小当り遊技中に特殊入賞口24への入賞が発生したものとする。この場合、図44(B)に示すように、演出表示装置9において第1速度で賞球数を1増加させる演出が実行され、第2賞球増加演出が実行される(ステップS510〜S522参照)。この実施の形態では、第2賞球増加演出では、第1速度として比較的速い速度(本例では、0.1秒)で賞球数表示の更新が行われ、図44(C)に示すように、全ての賞球数表示の更新が終了すると、第2賞球増加演出が終了する。
次に、図45および図46を用いて、第2KT状態中の小当り遊技において特殊入賞口24への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例について説明する。図45(A)に示す例では、第2KT状態中である場合には、演出表示装置9において、第2KTパターンによる賞球数表示305が表示される(ステップS649参照)とともに、小当りが発生した場合には、例えば、「小当り発生!」などの文字表示306が表示される場合が示されている。なお、この実施の形態では、図45および図46に示すように、第2KTパターンによる賞球数表示305として、演出表示装置9の表示画面の中央付近において賞球数表示305を表示する場合が示されている。
次いで、小当り遊技中に特殊入賞口24への入賞が発生したものとする。この場合、図45(B)に示すように、演出表示装置9においてエフェクト演出が開始される(ステップS523参照)とともに、賞球数表示305の拡大表示が開始される(ステップS530参照)。なお、図45(B)に示す例では、エフェクト演出として、賞球数表示305の周囲に所定のエフェクト画像307(例えば、キラキラ光るような態様の画像)が表示される場合が示されている。また、特殊入賞口24への入賞が発生すると、図45(B)に示すように、賞球増加表示が表示される(ステップS526参照)とともに入賞演出が開始される(ステップS527参照)。なお、図45(B)に示す例では、入賞演出として所定のキャラクタ308が表示される演出が実行されるとともに、賞球増加表示として「+15」などの文字表示309が表示される場合が示されている。
また、図45(C)に示すように、演出表示装置9において第2速度で賞球数を1増加させる演出が開始され、第3賞球増加演出が開始される(ステップS510,S517,S529〜S539参照)。この実施の形態では、図45(C)〜図46(H)に示すように、第3賞球増加演出では、第1賞球増加演出や第2賞球増加演出と比較して、第2速度として比較的遅い速度(本例では、0.5秒)で賞球数表示の更新が行われる。
次いで、図45(D)に示すように、エフェクト演出が終了したものとし(入賞演出は継続している)、入賞演出の実行中に新たに次の特殊入賞口24への入賞が発生したものとする。この場合、図46(E)に示すように、演出表示装置9においてエフェクト演出が開始される(ステップS523参照)。ただし、この場合、まだ入賞演出の実行中であるので、新たな賞球増加表示の表示と入賞演出はまだ実行されない。
次いで、図46(F)に示すように、エフェクト演出が終了したものとし、さらに、図46(G)に示すように、入賞演出を終了したものとする。そして、入賞演出を終了すると、未実行の待機中の入賞演出があることにもとづいて、図46(H)に示すように、遅れて賞球増加表示が表示される(ステップS526参照)とともに入賞演出が開始される(ステップS527参照)。
そして、その後、図46(E)で追加で発生した特殊入賞口24への入賞にもとづく賞球数分も含めて全ての賞球数表示の更新が行われるまで、第2賞球増加演出が実行される。
なお、図45および図46に示す例では、エフェクト演出として、賞球数表示305の周囲にキラキラ光るような態様のエフェクト画像307を表示する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、エフェクト演出として、賞球数表示305を覆うような態様の画像を表示するなど、何らかの形式で賞球数表示305に作用するような態様の演出を実行するように構成してもよい。そのように賞球数表示305に作用することにより、賞球数表示305が視認しにくくなるような演出を実行するものであってもよい。
また、この実施の形態では、大当り遊技中に獲得した賞球数にKT状態中に獲得した賞球数を加算して賞球数表示を行っていく場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り遊技中に獲得した賞球数とKT状態中に獲得した賞球数とを別々に表示するように構成してもよい。例えば、大当り遊技中である場合には、図43に示した態様で演出表示装置9の表示画面の左下端部に大当り遊技で獲得した賞球数を表示するとともに、図44に示した態様で演出表示装置9の表示画面の右上端部に第1KT状態中に獲得した賞球数も表示したり、図45(A)に示した態様で演出表示装置9の表示画面の中央付近に第2KT状態中に獲得した賞球数も表示したり(KT状態中に獲得した賞球数を別個独立に表示する)してもよい。
また、例えば、(1)KT状態が一旦終了して大当り遊技が開始するときに、KT状態中に獲得した賞球数の賞球数表示を消去し、大当り遊技中に表示する賞球数表示に合算して表示するように構成してもよいし、(2)KT状態を終了して非KT状態に移行するまでKT状態中に獲得した賞球数の賞球数表示を継続するように構成してもよい。なお、(2)の態様によれば、KT状態中のみの賞球の獲得数を認識することができることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、第2KT状態中の小当り遊技における演出の演出タイミングについて説明する。図47は、第2KT状態中の小当り遊技における演出の演出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。図47に示すように、第2KT状態中の小当り遊技において、特殊入賞口24が開放状態であるときに1つ目の入賞が発生すると、賞球数表示の拡大表示が開始され(ステップS530参照)、1つ目の入賞に対する賞球数の更新表示が開始されて第3賞球増加演出が開始される(ステップS510,S517,S529〜S539参照)とともに、エフェクト演出が実行される(ステップS523参照)。また、図47に示すように、1つ目の入賞に対する入賞演出が開始される(ステップS527参照)。
次いで、図47に示すように、第2KT状態中の小当り遊技において、第2賞球増加演出や入賞演出の実行中であるときに2つ目の入賞が発生すると、2つ目の入賞にもとづくエフェクト演出が直ちに実行されるとともに、2つ目の入賞で増加した分の賞球数も引き継いで第3賞球増加演出が継続して実行される。また、図47に示す例では、2つ目の入賞が発生したときに未だ入賞演出を実行中であることから、2つ目の入賞に対する入賞演出が直ちには実行されず、図47に示すように、1つ目の入賞に対する入賞演出を終了してから、遅れて2つ目の入賞に対する入賞演出が実行される。
そして、その後、特殊入賞口24(特殊可変入賞球装置22)が閉鎖状態に制御され小当り遊技を終了した後であっても、第3賞球増加演出において全ての賞球数表示の更新が終わっていない場合や、全ての入賞演出を終了していなければ、図47に示すように、特殊入賞口24の閉鎖後、小当り遊技終了後の変動表示やさらに次の小当り遊技においても、第3賞球増加演出や入賞演出を継続して実行可能である。
なお、上記第2実施形態や変形例における賞球数増加演出を第1実施形態における賞球数表示の処理として適用してもよい。
[その他の変形例等]
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
上記の各実施の形態では、履歴アイコンの表示のさせ方として、どこまでの区間とするかにより様々なパターンが考えられる。例えば、複数種類の大当りが設けられている場合に大当り毎に履歴アイコンを表示してもよいし、第2KT状態に移行する大当りについては、大当りと第2KT状態とを1区間としてもよいし、第2KT状態から次の大当りまでを1区間としてもよい。より具体的には、「16R確変大当り+第2KT状態+6R確変大当り」、「16R確変大当り+第2KT状態+4R通常大当り」のように区間を区切り履歴アイコンを表示してもよい。また、「16R確変大当り+第2KT状態+16R確変大当り+第2KT状態」、「4R通常大当り」のように区間を区切り履歴アイコンを表示してもよい。また、「16R確変大当り」、「第2KT状態+16R確変大当り」、「第2KT状態+4R通常大当り」のように区間を区切り履歴アイコンを表示してもよい。また、「16R確変大当り+第2KT状態+16R確変大当り+第2KT状態+6R確変大当り」、「16R確変大当り+第2KT状態」、「4R通常大当り」のように区間を区切り履歴アイコンを表示してもよい。つまり、第2KT状態となる大当りの前後や第2KT状態とならない大当りの前後や第2KT状態の前後等において区間を区切るようにするのが望ましい。
また、上記の各実施の形態では、複数回の大当りが連続した場合(いわゆる連荘時)において、連荘終了時に表示される結果表示では、大当り中に獲得した賞球数と、第2KT状態中のみにおいて獲得した賞球数と、総獲得数表示とを別々に画面上に大きく表示するようにしてもよい。これにより、どの遊技状態においてどのくらいの遊技球を獲得できたのかを認識することができる。
また、上記の各実施の形態では、履歴アイコンを段階的に変化させる獲得数の区間を次のようにしてもよい。例えば、前回の大当りでの獲得数+第2KT状態中の獲得数+第2KT状態終了後の大当りでの獲得数の区間を変化させる区間の対象としてもよい。また、それ以外の区間であってもよく、区間によって変化するための獲得数が異なるようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、一般入賞口に入賞した賞球を獲得数として加算するようにしてもよい。そして、第2KT状態が終了したときの大当りの終了時において、一般入賞口における賞球数も踏まえて組合せ演出を実行してもよい。
また、上記の各実施の形態では、メイン表示装置とサブ表示装置とを設け、賞球表示の処理をいずれか一方または両方の表示装置において実行するようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、組合せ演出の開始タイミングとして大当りの開始時のタイミング以外のタイミングであってもよい。例えば、組合せ演出の開始タイミングとして、第2KT状態終了時(大当り開始前)のタイミング、第2KT状態に突入しない大当りの終了時のタイミングであってもよい。なお、第2KT状態に突入しない大当りにおいては、履歴アイコンに大当り中に獲得した賞球数を合わせて表示するようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、第2KT状態で獲得した賞球が所定数未満のときには、組合せ演出を実行しないようにしてもよい。このような場合であっても総獲得数表示は表示することが望ましい。また、組合せ演出が実行されるときと、実行されないときとで総獲得数表示の表示態様を異ならせてもよい。また、第2KT状態における賞球数によらず組合せ演出を実行するものにおいて、獲得総数の違いにより組合せ演出の態様を異ならせてもよい。なお、賞球が所定数とは、次のような値である。例えば、約1/48の大当りが発生するまでに約1/4で小当りとなるものにおいては約12回の小当りが発生する。よって、1回の小当りで概ね2個入賞すると考えると、12回×2個×15個=360個程度の払出しが想定される。そこで、平均値として約360個を所定数としてもよい。
また、上記の各実施の形態では、履歴アイコンを表示するか否かを遊技者が選択できるようにしてもよい。例えば、デモンストレーション中や大当り遊技中において、履歴アイコンを表示するか否かをプッシュボタンや十字キー等の遊技者が操作可能な操作手段を操作することにより選択可能としてもよい。
また、上記の各実施の形態では、通常想定される1回の小当り遊技状態で獲得できる賞球数よりも多くの賞球があった場合に、演出の表示態様や音の態様を変化させるようにしてもよい。例えば、通常1回の小当りで特殊入賞口に2個の入賞による30個の賞球がある場合においては、特殊入賞口に3個以上の入賞があったときに、通常とは異なる演出の表示態様や音の態様としてもよい。
なお、上記の各実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ200に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ200に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ200は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ200の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の各実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や背景図柄(演出図柄)、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要なく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ200に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図5に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ200に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ200に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ200は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。
なお、従来の遊技機としては、特別状態である小当りタイム中に獲得した遊技価値としての賞球の払出しを示す表示を行うものがあった(特開2014−30634号公報)。しかし、従来の遊技機では、特定状態としての大当り遊技状態中に獲得した遊技価値を示す表示と、特別状態中に獲得した遊技価値を示す表示とをどのように制御するかについて考慮されていなかった。特徴部158Fの遊技機は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定状態中に獲得した遊技価値を示す表示と、特別状態中に獲得した遊技価値を示す表示との制御を好適に実行することのできる遊技機を提供することである。
(1) 上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、
識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄、背景図柄)の可変表示を行い、特定表示結果(例えば大当り表示結果)が導出表示されたときに遊技者に所定の遊技価値を付与する特定状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記特定状態を含む複数の遊技状態のいずれかに制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
付与された遊技価値(例えば、賞球)に関する表示が可能な表示手段(例えば、演出表示装置9)とを備え、
前記状態制御手段は、
前記特定表示結果とは異なる所定表示結果(例えば、小当り表示結果)が導出表示されたときに、前記特定状態よりも少ない前記遊技価値を付与可能な所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、
前記特定状態に制御されたことに基づいて、前記所定状態に制御される頻度が通常状態よりも高い特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能であり、
前記表示手段は、前記特別状態中に付与された前記遊技価値と、当該特別状態に制御される前の前記特定状態で付与された前記遊技価値を示す表示とを合わせて表示可能である(例えば、図34(C)に示すように、第2KT状態中に付与された賞球と、第2KT状態に制御される前の大当り遊技状態で付与された賞球とを合わせて履歴アイコン画像158F002として表示可能である)。
このような構成によれば、特定状態中に獲得した遊技価値を示す表示と、特別状態中に獲得した遊技価値を示す表示との制御を好適に実行することができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記表示手段は、前記特別状態に制御される前の前記特定状態で付与された前記遊技価値を履歴画像として表示可能である(例えば、図34(B)に示すように、第2KT状態に制御される前の大当り遊技状態で付与された賞球を履歴アイコン画像158F002として表示可能である)。
このような構成によれば、付与された遊技価値の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 上記(2)の遊技機において、
前記表示手段は、前記履歴画像に前記特別状態中に付与された前記遊技価値を即座に更新して表示可能である(例えば、図34(C)に示すように、履歴アイコン画像158F002に第2KT状態中に付与された小当りによる賞球を即座に更新して表示可能である)。
このような構成によれば、一連の区間において付与された遊技価値の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 上記(2)または(3)の遊技機において、
前記表示手段は、前記履歴画像が対象とする区間とは異なる連続した前記特定状態の区間における総獲得数表示を表示可能である(例えば、図34に示すように、履歴アイコン画像158F002が対象とする区間とは異なる連続した大当り遊技状態の区間における総獲得数表示画像158F001を表示可能である)。
このような構成によれば、連続した特定状態の区間において付与された遊技価値の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 上記(2)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記表示手段は、付与された前記遊技価値に応じて前記履歴画像の表示態様を段階的に変化させて表示可能である(例えば、図36の158FS014〜158FS016に示すように、第2KT状態で付与された賞球数が所定の段階として決められた数値以上の場合に履歴アイコン画像158F002の表示態様を段階に応じた色に変化させる)。
このような構成によれば、履歴画像の表示態様により遊技者に優越感を与えることで遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 上記(4)または(5)の遊技機において、
前記表示手段は、前記特別状態中以外に前記所定状態に制御されたときに付与された前記遊技価値を前記総獲得数表示に加算表示しない(例えば、図36の158FS023、158F024に示すように、第2KT状態中以外の第1KT状態中に小当り遊技状態に制御されたときに付与された賞球は総獲得数表示画像158F001に加算表示しない)。
このような構成によれば、特別状態中であると勘違いしてしまうことを防止することができる。
(7) 上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、
前記表示手段は、前記特別状態に制御される前の前記特定状態で付与された前記遊技価値の表示と、前記特別状態中に付与された前記遊技価値の表示とを別々に表示可能であり(例えば、図38(C)に示すように、第2KT状態に制御される前の大当り遊技状態で付与された賞球の表示と、第2KT状態中に付与された賞球の表示とを別々に表示可能であり)、
前記特別状態に制御される前の前記特定状態で付与された前記遊技価値の表示と、前記特別状態中に付与された前記遊技価値の表示とを組合せる特別演出(例えば、図38(D),(E)に示すように、第2KT状態に制御される前の大当り遊技状態で付与された賞球の表示と、第2KT状態中に付与された賞球の表示とを組合せる組合せ演出)を実行する特別演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ200)をさらに備える。
このような構成によれば、特別演出により特別感を与えることで遊技の興趣を向上させることができる。
(8) 上記(7)の遊技機において、
前記特別演出実行手段は、前記特別状態中に付与された前記遊技価値が所定数以上であるときは前記特別演出を実行し、前記特別状態中に付与された前記遊技価値が所定数未満であるときは前記特別演出を実行しない(例えば、変形例に示すように、第2KT状態中に付与された賞球数が600個以上であるときは組合せ演出を実行し、第2KT状態中に付与された賞球数が600個未満であるときは組合せ演出を実行しない)。
このような構成によれば、付与された遊技価値が所定数未満であるときは特別演出が実行されないので特別演出が複数回繰返されるストレスを防止することができ、付与された遊技価値が所定数以上であるときには特別演出により特別感を与えることで遊技の興趣を向上させることができる。
また、本発明の遊技機は、以下の手段を備えるようにしてもよい。
(手段1)本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、所定の契機(例えば、大入賞口や特殊入賞口24に遊技球が入賞したこと)にもとづいて計数表示(例えば、賞球数表示)を更新表示可能な計数表示実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS707を実行する部分)を備え、計数表示実行手段は、更新後の計数結果を表示するまでの期間が第1期間である第1パターン、および更新後の計数結果を表示するまでの期間が第1期間よりも長い第2期間である第2パターンにより、計数表示を更新表示可能である(例えば、大当りパターンで賞球数表示300を表示する場合には、第1速度(例えば、0.1秒)で賞球数を1ずつ増加させる表示を行い、第2KTパターンで賞球数表示305を表示する場合には、第2速度(例えば、0.5秒)で賞球数を1ずつ増加させる表示を行う)ことを特徴とする。そのような構成によれば、計数表示を更新表示するパターンを複数種類備えることにより、計数表示の更新表示を行う場合に遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段2)手段1において、少なくとも第1状態(例えば、大当り遊技状態)および第2状態(例えば、第2KT状態)を含む複数の状態に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS305〜S307,S355〜S357,S2208A,S2210Bを実行する部分)を備え、計数表示実行手段は、第1状態に制御されている場合には、第1パターンにより計数表示を更新表示可能であり、第2状態に制御されている場合には、第2パターンにより計数表示を更新表示可能である(例えば、大当り遊技状態では大当りパターンによる表示される賞球数表示300において賞球数を1ずつ増加させる表示を行い、第2KT状態では第2KTパターンによる表示される賞球数表示305において賞球数を1ずつ増加させる表示を行う)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、状態に応じて計数表示の更新表示の態様を異ならせることにより、計数表示の更新表示を行う場合に遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段3)手段2において、状態制御手段は、遊技者にとって有利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、ステップS358〜S360を実行する)、第1状態として、特殊状態よりも遊技者にとって有利度合いが高い特定状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS305〜S307,S355〜S357を実行する部分)、第2状態として、特別条件が成立したこと(例えば、16R確変大当りとなったこと)にもとづいて、該特別条件が成立する前に比べて特殊状態(例えば、第2KT状態)に制御される頻度を高めた特別状態に制御可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS2208A,S2210Bを実行する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、状態に応じて計数表示の更新表示の態様を異ならせることにより、計数表示の更新表示を行う場合に遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段4)手段3において書き、特別状態に制御されている場合には、特定状態に制御されている場合と比較して遊技媒体の入賞頻度が低く(例えば、大当り遊技状態では1ラウンドあたり遊技球が最大で10球入賞可能であるのに対して、第2KT状態では1回の小当り遊技中に1〜3個程度遊技球が入賞することが可能である)、計数表示実行手段は、特別状態に制御されている場合には、特定状態に制御されている場合と比較して、遅い更新速度により計数表示を更新表示する(例えば、大当り遊技状態において大当りパターンで賞球数表示300を表示する場合には、第1速度(例えば、0.1秒)で賞球数を1ずつ増加させる表示を行い、第2KT状態において第2KTパターンで賞球数表示305を表示する場合には、第2速度(例えば、0.5秒)で賞球数を1ずつ増加させる表示を行う)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別状態に制御されている場合には遊技媒体の入賞頻度が低いので、計数表示の更新表示の更新速度を遅くすることによって、計数表示の連続感を生み出すことができる。
(手段5)手段3または手段4において、計数表示実行手段は、特殊状態に制御された後に再び特殊状態に制御される場合において、計数表示の更新表示を継続して実行可能である(例えば、図47に示すように、特殊入賞口24(特殊可変入賞球装置22)が閉鎖状態に制御され小当り遊技を終了した後であっても、第3賞球増加演出において全ての賞球数表示の更新が終わっていない場合には、特殊入賞口24の閉鎖後、小当り遊技終了後の変動表示やさらに次の小当り遊技においても、第3賞球増加演出を継続して実行可能である)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、計数表示の更新表示を継続して実行可能とすることによって、計数表示の連続感を生み出すことができる。
(手段6)手段3から手段5のうちのいずれかにおいて、遊技媒体(例えば、遊技球)が進入可能な進入有利状態(例えば、開放状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(例えば、閉鎖状態)とに変化可能な可変始動装置(例えば、可変入賞球装置15)と、可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な特殊可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置22)と、可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS350〜S354を実行することによって、可変入賞球装置15が有する第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことにもとづいて第2特別図柄の変動表示を実行する部分)とを備え、状態制御手段は、可変表示の表示結果が特殊表示結果(例えば、小当り図柄)となったことにもとづいて、特殊可変装置を進入有利状態に変化させる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS358〜S360を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、状態に応じて計数表示の更新表示の態様を異ならせることにより、計数表示の更新表示を行う場合に遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段7)手段6において、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な特定可変装置(例えば、特別可変入賞球装置20)を備え、状態制御手段は、可変表示の表示結果が特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったことにもとづいて、特定可変装置を進入有利状態に変化させる特定状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS305〜S307,S355〜S357を実行する)、計数表示実行手段は、所定の契機として特定可変装置に遊技媒体が進入したことおよび特殊可変装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて、計数表示を更新表示可能であり、特定可変装置に遊技媒体が進入した場合と特殊可変装置に遊技媒体が進入した場合とで、異なる更新速度により計数表示を更新表示する(例えば、大当り遊技状態において大当りパターンで賞球数表示300を表示する場合には、大入賞口への入賞が発生したことにもとづいて第1速度(例えば、0.1秒)で賞球数を1ずつ増加させる表示を行い、第2KT状態において第2KTパターンで賞球数表示305を表示する場合には、特殊入賞口24への入賞が発生したことにもとづいて第2速度(例えば、0.5秒)で賞球数を1ずつ増加させる表示を行う)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、いずれの可変装置に遊技媒体が進入したかに応じて計数表示の更新表示の態様を異ならせることにより、計数表示の更新表示を行う場合に遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段8)手段1から手段7のうちのいずれかにおいて、計数表示実行手段は、第1パターンにより計数表示を更新表示する場合と第2パターンにより計数表示を更新表示する場合とで、異なる更新速度により計数表示を更新表示する(例えば、大当りパターンで賞球数表示300を表示する場合には第1速度(例えば、0.1秒)で賞球数を1ずつ増加させる表示を行い、第2KTパターンで賞球数表示305を表示する場合には第2速度(例えば、0.5秒)で賞球数を1ずつ増加させる表示を行う)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、計数表示を更新表示するパターンに応じて計数表示の更新表示の更新速度を異ならせることにより、計数表示の更新表示を行う場合に遊技に対する興趣を向上させることができる。
(特徴部269Fに関する説明)
次に、特徴部269Fについて説明する。特徴部269Fでは、遊技者にとって有利な特定状態の終了後に、所定回数の可変表示が実行されるまで特別状態に制御される。特別状態においては、特別状態が終了するまでの可変表示の残回数の表示が可能である。また、特徴部269Fは、第1特別図柄に対応する第1可変表示と、第2特別図柄に対応する第2可変表示とが同時に可変表示可能であり、特別状態においては、第2可変表示に対応する可変表示を遊技者に視認しやすい態様で実行する。そして、特徴部269Fでは、残回数の表示制御に関して、特別状態の開始前に所定回数を表示し、特別状態の開始時には残回数を表示せず、特別状態の開始後から所定期間が経過したときに残回数を表示するとともに以降の可変表示が開始される毎に残回数の表示を更新する表示制御が実行される。
(図柄の表示制御)
特徴部269Fでは、図1に示すように、通常状態(低確率/非KT状態)では、遊技領域7のうちの左遊技領域に設けられた第1始動入賞口13を狙い遊技を実行する。また、特徴部269では、図1に示すように、遊技者にとって有利な大当り遊技状態終了後の特別状態としての低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、または高確率/第2KT状態では、遊技領域7のうちの右遊技領域に打分けられた第2始動入賞口14を狙い遊技を実行する。
また、第1始動入賞口13に入った第1保留記憶数の上限値は4であり、第2始動入賞口14に入った第2保留記憶数の上限値も4である。可変表示に対応する保留記憶が消化されることに基づいて、第1特別図柄による第1可変表示あるいは第2特別図柄による第2可変表示が実行される。
通常状態(低確率/非KT状態)では、第1可変表示が実行されやすく、演出表示装置9の表示画面上には、第1可変表示に対応した背景図柄の表示制御が実行される。また、特別状態としての低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、または高確率/第2KT状態では、第2可変表示が実行されやすく、演出表示装置9の表示画面上には、第2可変表示に対応した背景図柄の表示制御が実行される。ここで、通常状態では、第1可変表示のみを背景図柄として表示し、特別状態では、第2可変表示のみを背景図柄として表示し、もう一方の可変表示は表示しないように制御される。このような場合でも遊技制御手段にて制御される特別図柄表示器や演出制御手段により制御されるその他の可変表示装置(例えば、特図とは異なる液晶の外に配置されるランプによる点灯と消灯の繰返し等)によりもう一方の可変表示の変動の様子が示される。なお、同時に可変表示される場合において、背景画像として表示されない方の可変表示に対応して、背景画像を縮小した態様の小図柄の可変表示を画面の隅で表示するようにしてもよい。このような場合、通常状態では、第2可変表示に対応する小図柄の可変表示を画面の隅に表示し、特別状態では、第1可変表示に対応する小図柄の可変表示を画面の隅に表示すればよい。
(残回数の表示制御)
演出制御用CPU201は、大当り終了後に特別状態としての低確率/第1KT状態となる場合に、「チャンスタイム」の文字を演出表示装置9の画面上に表示する。また、低確率/第1KT状態は、途中で大当りが発生しなければ100回の可変表示間継続する。演出制御用CPU201は、低確率/第1KT状態の開始前である大当りのエンディング時に低確率/第1KT状態が100回実行されることを表示する制御(残りの可変表示の回数である低確率/第1KT状態の可変表示の残回数を表示する制御)を実行する。
演出制御用CPU201は、低確率/第1KT状態の開始前に表示した100回の残回数を、低確率/第1KT状態の開始時には表示しないように制御する。その後、演出制御用CPU201は、低確率/第1KT状態の開始から所定期間が経過したときに再度残回数を表示するとともに、以降の可変表示が開始される毎に残回数の表示を更新する制御を実行する。以下に、具体的な演出画面を用いて説明する。
(特徴部269Fにおける演出動作例)
図48は、特徴部269Fにおける演出動作例を示す図である。図48(A)〜(H)は、演出表示装置9の画面上で実行される各種演出動作が時系列順に示されている。図48(A)は、通常大当りの終了後である特別状態開始前を示す図である。図48(A)に示すように、特別状態開始前には、特別状態である低確率/第1KT状態が開始されることが、チャンスタイム画像269F001として画面の中央上部に表示される。また、チャンスタイム画像269F001の下には、低確率/第1KT状態が100回継続することを示す第1残回数表示269F002が表示される。遊技者は、第1残回数表示269F002で示す「100回」の表示により特別状態終了までの可変表示の回数を知ることができる。
次いで、図48(B)に示すように、特別状態である低確率/第1KT状態の開始時には、大当りとなったときの背景図柄が表示される。このとき、チャンスタイム画像269F001および第1残回数表示269F002が消去される。次いで、図48(C)は、特別状態としての低確率/第1KT状態中に第2特別図柄による第2可変表示が実行されている様子が、3つの下向きの矢印により示されている。大当り終了後、第2始動入賞口14に遊技球が入賞することにより第2可変表示が開始される。なお、第1保留記憶バッファに第1保留記憶がある場合には、特別状態開始時に第1可変表示が開始される。ただし、第1可変表示は、演出表示装置9の画面上には表示されない。なお、小図柄として画面の端で第1可変表示を実行してもよい。
その後、50回の可変表示が経過したときの画面の様子を図48(D)に示す。可変表示が50回実行されたときは、画面中央に残りの低確率/第1KT状態おける可変表示を示す第1残回数表示269F002が表示される。その後、図48(E)に示すように、中央で表示されていた第1残回数表示269F002が画面の右上で小さく第2残回数表示269F003として表示される。このとき、画面の中央には今回の可変表示によるはずれ図柄の組合せが背景図柄として表示される。
次いで、図48(F)に示すように、51回目の可変表示開始時には、第2残回数表示269F003の表示が更新される。これにより、50回の残回数表示が49回に更新される。その後、図48(G)に示すように、51回目の可変表示中は、第2残回数表示269F003が消去される。そして、図48(H)に示すように、51回目の可変表示停止時には、背景図柄としてはずれ図柄の組合せが表示されるとともに、画面の右上に第2残回数表示269F003が再度表示される。
(特徴部269Fの効果・変形例等)
特別状態の開始時に残回数を表示すると、特別状態の開始時に第1可変表示と第2可変表示とが同時に実行し得ることにより、残回数が2回分減ってしまい違和感を生じさせてしまう虞がある。しかしながら、特徴部269Fでは、図48(A)に示すように、特別状態の開始前に第1残回数表示269F002を表示し、図48(B)に示すように、特別状態の開始時に第1残回数表示269F002を表示しないようにしている。さらに、特徴部269Fでは、図48(E)に示すように、50回の可変表示が経過したときに、第2残回数表示269F003を表示するとともに以降の可変表示が開始される毎に第2残回数表示269F003を更新するようにしている。
このようにすれば、特別状態である低確率/第1KT状態の開始時に第1可変表示と第2可変表示とが同時に可変表示されることにより、残回数が2回分減ってしまった場合であっても、特別状態の開始時には第1残回数表示269F002が表示されない。そして、その後も残回数表示は表示されず、50回の可変表示が経過したときに、第2残回数表示269F003を表示される。このときには、第1保留バッファに第1保留記憶が残っておらず、以降の可変表示において第1可変表示と第2可変表示とが同時に実行されるということは右打ちをしているため起こり難い。したがって、残回数の表示が適切に実行されるため、第1可変表示と第2可変表示とが同時に実行される遊技機において、残回数を適切に表示することができる。
なお、特別状態の開始時に第2保留記憶バッファに第2保留記憶が存在しない場合には、第1保留記憶に対応した第1可変表示のみが実行されることとなる。このとき残回数が表示し続けられていると、第2可変表示が実行されないため背景図柄は何ら変化しないが、第1可変表示による残回数のみが更新されてしまうような状況にもなる。しかしながら、特徴部269Fでは、特別状態の開始時に残回数が表示されないため第1可変表示と第2可変表示とが同時に実行される遊技機において、残回数を適切に表示することができる。
また、特別状態としての低確率/第1KT状態の開始後から所定期間として50回の可変表示の実行後に残回数が表示される場合を説明したが、所定期間は、第1保留記憶バッファに記憶された第1保留記憶としての可変表示の実行期間の合計期間よりも長い期間であればよい。具体的には、第1保留記憶バッファには最大4つの保留記憶が記憶されるため、4回の第1可変表示の合計期間よりも長い期間が経過したことにもとづいて残回数が表示されるようにすればよい。
このようにすれば、第1保留記憶バッファに記憶されている第1保留記憶に対応する最大4つの第1可変表示の実行期間の合計期間よりも長い期間が経過したときに残回数が表示される。よって、残回数が再び表示される際には、第1可変表示に関する可変表示が終了することとなり、残回数の表示を更新するときの違和感を低減することができる。なお、第1可変表示の実行期間の合計期間よりも長い期間は、第1保留記憶バッファに記憶されている第1保留記憶の情報を確認し、変動パターンの合計の時間よりも長い時間を設定すればよい。このとき、残回数を表示するための所定期間は、合計期間よりすぐ後の期間を設定してもよいし、合計期間からかなりはなれた期間(例えば、5分後)を設定してもよい。
また、第1保留記憶バッファに記憶された第1保留記憶としての可変表示が全て実行された後に残回数を表示するようにしてもよい。つまり、第1保留記憶バッファに記憶された最大4つの保留記憶による第1可変表示が実行された後に残回数を表示するようにしてもよい。
このようにすれば、少なくとも特別状態が開始された、4回の第1可変表示が実行された後に残回数が表示されるため、第1可変表示と第2可変表示とが同時に実行される状況が無くなり、残回数の表示を更新するときの違和感を低減することができる。
また、演出制御用CPU201は、図48(F)に示すように、50回の可変表示経過後の51回目の可変表示開始時に第2残回数表示269F003を表示し、図48(G)に示すように、可変表示中は残回数表示を消去し、図48(H)に示すように、51回目の可変表示停止時に再度第2残回数表示269F003を表示するように制御する。
このようにすれば、第2可変表示の実行中に第1可変表示が実行されることにより、第1可変表示に基づく残回数が更新されてしまうことによる違和感を低減することができる。つまり、第2可変表示が未だ実行中にも関わらず可変表示の途中で残回数が減少してしまう状況を防止することができる。
特徴部269Fにおいては、大当り終了後に、所定回数の可変表示が実行されるまで制御される特別状態として低確率/第1KT状態について説明した。しかし、特別状態はその他の状態であってもよい。例えば、特別状態は、確変状態が所定回数(例えば、100回)実行される状態であってもよい。また、特別状態は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い高ベース状態が所定回数実行される状態であってもよい。また、特別状態は、図柄の変動時間が短縮される時短状態が所定回数実行される状態であってもよい。また、特別状態は、これら有利な状態を組合せた状態が所定回数続く状態であってもよい。
残回数表示として、中央に表示される第1残回数表示269F002と、画面の隅に表示される第2残回数表示269F003とを示した。しかし、表示される残回数は、目立たない態様で表示される第2残回数表示269F003のみであってもよい。
特別状態において、第1可変表示に対応し小図柄を表示してもよい。また、小図柄は、通常状態において、第2可変表示に対応して表示されるようにしてもよい。また、通常状態と特別状態とで、小図柄の表示態様が異なるようにしてもよい。
残回数の表示制御を実行する再に、現在保留記憶領域に第1保留記憶があるか否かを判定し、第1保留記憶がないと判定された場合に残回数を表示するようにしてもよい。
特徴部269Fにおいては、特別状態において、第1可変表示を第2可変表示よりも遊技者に認識しやすい態様で実行するようにしてもよい。また、通常状態としての低確率/非KT状態においては、第1可変表示および第2可変表示の両方ともを認識しやすい態様で表示するようにしてもよい。両方とも認識しやすい態様とは、例えば、第1可変表示および第2可変表示に対応した背景図柄をそれぞれ画面上に表示することである。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、8a 第1特別図柄表示器、8b 第2特別図柄表示器、9 演出表示装置、9a 第1可変表示部、9b 第2可変表示部、9c 背景図柄表示部、13 第1始動入賞口、13a 第1始動口スイッチ、14 第2始動入賞口、14a 第2始動口スイッチ、15 可変入賞球装置、17 作動ゲート、17a 作動ゲートスイッチ、18c 図柄保留記憶表示部、20 特別可変入賞球装置、22 特殊可変入賞球装置、23 底面部材、24 特殊入賞口、23a 第1カウントスイッチ、25a 第2カウントスイッチ、31 主基板、32 ゲート、56 CPU、80 演出制御基板、200 演出制御用マイクロコンピュータ、201 演出制御用CPU、560 遊技制御用マイクロコンピュータ。

Claims (1)

  1. 可変表示を行い、遊技者にとって有利な特定状態に制御可能な遊技機であって、
    第1可変表示を行い表示結果を導出表示する第1可変表示手段と、
    第2可変表示を行い表示結果を導出表示する第2可変表示手段と、
    前記特定状態の終了後に、所定回数の可変表示が実行されるまで特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、
    前記特別状態において、当該特別状態が終了するまでの可変表示の残回数の表示を制御可能な残回数表示制御手段とを備え、
    前記第1可変表示手段と前記第2可変表示手段とが同時に可変表示可能であり、
    少なくとも前記特別状態において、前記第1可変表示と前記第2可変表示とのうち少なくともいずれか一方の可変表示を他方の可変表示よりも遊技者に認識しやすい態様で実行し、
    前記残回数表示制御手段は、
    前記特別状態の開始前に前記所定回数を表示し、前記特別状態開始されるときに前記残回数を表示せず、前記特別状態の開始後から所定期間が経過したときに前記残回数を表示するとともに以降の可変表示が開始される毎に前記残回数の表示を更新し、
    前記所定期間の経過後の可変表示が開始されるときに前記残回数を表示し、当該可変表示の実行中は一旦前記残回数の表示を消去し、当該可変表示が終了した後に再度前記残回数を表示する、遊技機。
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