JP6717250B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、従来の内燃機関の制御装置として、パティキュレートフィルタに堆積して付着したアッシュをパティキュレートフィルタから剥離させるために、パティキュレートフィルタよりも排気流れ方向下流側の排気通路に設けたシャット弁を開閉させるように構成されたものが開示されている。
特開2014−051896号公報
しかしながら、前述した特許文献1のものは、パティキュレートフィルタに付着したアッシュの付着力を考慮していなかったため、シャット弁を開閉させてもアッシュをパティキュレートフィルタから十分に剥離させることができないおそれがあった。
本発明はこのような問題点に着目してなされたものであり、アッシュをパティキュレートフィルタから剥離させることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様によれば、機関本体と、機関本体の排気通路に設けられて排気中の粒子状物質を捕集するフィルタと、フィルタよりも排気流れ方向下流側の前記排気通路に設けられて排気通路を閉塞させるシャット弁と、を備える内燃機関を制御するための内燃機関の制御装置が、フィルタに付着したアッシュの付着力と相関関係にあるパラメータに基づいて、アッシュの付着力を推定する付着力推定部と、シャット弁によって排気通路を一時的に閉塞することで、排気通路をシャット弁から排気流れ方向上流側に向かって伝播する圧力波を生成する圧力波生成制御部と、を備える。そして圧力波生成制御部が、シャット弁によって排気通路を一時的に閉塞するときは、アッシュの付着力に基づいて、機関本体から排出される排気の流量を制御するか、又はシャット弁の作動速度を制御するように構成される。
本発明のこの態様によれば、アッシュをパティキュレートフィルタから剥離させることができる。
図1は、本発明の第1実施形態による内燃機関及び内燃機関を制御する電子制御ユニットの概略構成図である。 図2Aは、パティキュレートフィルタの正面図である。 図2Bは、パティキュレートフィルタの側面断面図である。 図3は、本発明の第1実施形態による圧力変動量の制御について説明するフローチャートである。 図4は、フィルタ再生制御の合計実施時間に基づいて、アッシュ付着力を推定するためのテーブルである。 図5Aは、最短開閉時間Tminを脈動間隔Tpul以下にできるシャット弁44を使用している場合の圧力波生成処理の内容について説明するフローチャートである。 図5Bは、最短開閉時間Tminを脈動間隔Tpul以下にできないシャット弁44を使用している場合の圧力波生成処理の内容について説明するフローチャートである。 図6は、アッシュ付着力に基づいて、シャット弁によって排気通路を一時的に閉塞する前の目標排気流速tV1を設定するためのテーブルである。 図7は、アッシュ付着力に基づいて、シャット弁によって排気通路を一時的に閉塞するときのシャット弁44の作動速度を設定するためのテーブルである。 図8は、本発明の第2実施形態による圧力変動量の制御について説明するフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による内燃機関100及び内燃機関100を制御する電子制御ユニット200の概略構成図である。
内燃機関100は、機関本体1と、燃料噴射装置2と、吸気装置3と、排気装置4と、を備える。
機関本体1は、各気筒10に形成される燃焼室内で燃料を圧縮自己着火燃焼させて、例えば車両などを駆動するための動力を発生させる。
燃料噴射装置2は、電子制御式の燃料噴射弁20と、コモンレール21と、サプライポンプ22と、燃料タンク23とを備え、燃料噴射弁20から噴射する燃料の噴射量(噴射時間)、噴射圧及び噴射時期を変更することができるように構成されている。
燃料噴射弁20は、各気筒10の燃焼室に臨むように各気筒10に1つ設けられる。燃料噴射弁20の開弁時間(噴射時間)及び開弁時期(噴射時期)は電子制御ユニット200からの制御信号によって変更され、燃料噴射弁20が開弁されると燃料噴射弁20から燃焼室内に燃料が噴射される。各燃料噴射弁20は、インジェクションパイプ24を介してコモンレール21に接続される。
コモンレール21は、圧送パイプ25を介して燃料タンク23に接続される。圧送パイプ25の途中には、燃料タンク23に貯蔵された燃料を加圧してコモンレール21に供給するためのサプライポンプ22が設けられる。コモンレール21は、サプライポンプ22から圧送されてきた高圧燃料を一時的に貯蔵する。燃料噴射弁20が開弁されると、コモンレール21に貯蔵された高圧燃料がインジェクションパイプ24を介して燃料噴射弁20から燃焼室内に噴射される。コモンレール21には、コモンレール21内の燃料圧力(以下「レール圧力」という。)、すなわち燃料噴射弁20から燃焼室内に噴射される燃料の圧力(噴射圧)を検出するためのレール圧センサ211が設けられる。
サプライポンプ22は、吐出量を変更することができるように構成されており、サプライポンプ22の吐出量は、電子制御ユニット200からの制御信号によって変更される。サプライポンプ22の吐出量を制御することで、コモンレール21内の燃料圧力(レール圧力)、すなわち燃料噴射弁20の噴射圧が制御される。
吸気装置3は、筒内に吸気を導くための装置であって、吸気通路30と、吸気マニホールド31と、EGR(Exhaust Gas Recirculation)通路32と、を備える。
吸気通路30は、一端がエアクリーナ34に接続され、他端が吸気マニホールド31の吸気コレクタ31aに接続される。吸気通路30には、上流から順にエアフローメータ212、可変容量型の排気ターボチャージャ5のコンプレッサ51、インタークーラ35及び吸気絞り弁36が設けられる。
エアフローメータ212は、エアクリーナ34を介して吸気通路30に吸入された吸気の流量(以下「吸気量」という。)を検出する。
コンプレッサ51は、コンプレッサハウジング51aと、コンプレッサハウジング51a内に配置されたコンプレッサホイール51bと、を備える。コンプレッサホイール51bは、同軸上に取り付けられた排気ターボチャージャ5のタービンホイール52bによって回転駆動され、コンプレッサハウジング51a内に流入してきた吸気を圧縮して吐出する。排気ターボチャージャ5のタービン52には、タービンホイール52bの回転速度を制御するための可変ノズル52cが設けられており、可変ノズル52cによってタービンホイール52bの回転速度が制御されることで、コンプレッサハウジング51a内から吐出される吸気の圧力(過給圧)が制御される。
インタークーラ35は、コンプレッサ51によって圧縮されて高温になった吸気を、例えば走行風や冷却水などによって冷却するための熱交換器である。
スロットル弁36は、吸気通路30の通路断面積を変化させることで、吸気マニホールド31に導入する吸気量を調整する。吸気絞り弁36は、スロットルアクチュエータ36aによって開閉駆動され、スロットルセンサ213によってその開度(吸気絞り弁開度)が検出される。
吸気マニホールド31は、機関本体1に接続され、吸気通路30から流入してきた吸気を各気筒10に均等に分配する。吸気マニホールド31の吸気コレクタ31aには、筒内に吸入される吸気の圧力(吸気圧)を検出するための吸気圧センサ214と、筒内に吸入される吸気の温度(吸気温)を検出するための吸気温センサ215と、が設けられる。
EGR通路32は、排気マニホールド41と吸気マニホールド31の吸気コレクタ31aとを連通し、各気筒10から排出された排気の一部を圧力差によって吸気コレクタ31aに戻すための通路である。以下、EGR通路32に流入した排気のことを「EGRガス」という。EGRガスを吸気コレクタ31a、ひいては各気筒10に還流させることで、燃焼温度を低減させて窒素酸化物(NOx)の排出を抑えることができる。EGR通路32には、上流から順にEGRクーラ37と、EGR弁38と、が設けられる。
EGRクーラ37は、EGRガスを、例えば走行風や冷却水などによって冷却するための熱交換器である。
EGR弁38は、連続的又は段階的に開度を調整することができる電磁弁であり、その開度は電子制御ユニット200によって制御される。EGR弁38の開度を制御して吸気コレクタ31aに還流させるEGRガスの流量を調節することで、EGR率(吸気中に占めるEGRガスの割合)が制御される。
排気装置4は、筒内の排気を外部に排出するための装置であって、排気マニホールド41と、排気通路42と、を備える。
排気マニホールド41は、機関本体1に接続されており、各気筒10から排出された排気を纏めて排気通路42に導入する。
排気通路42には、上流から順に排気ターボチャージャ5のタービン52と、排気後処理装置43と、シャット弁44と、が設けられる。
タービン52は、タービンハウジング52aと、タービンハウジング52a内に配置されたタービンホイール52bと、を備える。タービンホイール52bは、タービンハウジング52a内に流入してきた排気のエネルギによって回転駆動され、同軸上に取り付けられたコンプレッサホイール51bを駆動する。
タービンホイール52bの外側には、前述した可変ノズル52cが設けられている。可変ノズル52cは絞り弁として機能し、可変ノズル52cのノズル開度(弁開度)は電子制御ユニット200によって制御される。可変ノズル52cのノズル開度を変化させることでタービンホイール52bを駆動する排気の流速をタービンハウジング52a内で変化させることができる。すなわち、可変ノズル52cのノズル開度を変化させることで、タービンホイール52bの回転速度を変化させて吸気圧(過給圧)を変化させることができる。具体的には、可変ノズル52cのノズル開度を小さくする(可変ノズル52cを絞る)と、排気の流速が上がってタービンホイール52bの回転速度が増大し、吸気圧が増大する。
排気後処理装置43は、機関本体1から排出される排気中の有害物質を取り除いた上で排気を外気に排出するための装置であって、触媒装置61と、ウォールフロー型のパティキュレートフィルタ71と、を備える。
触媒装置61は、担体に排気浄化触媒を担持させたものである。排気浄化触媒は、例えば酸化触媒(二元触媒)や三元触媒であり、これらに限らず内燃機関100の種類や用途に応じて適当な触媒を用いることができる。本実施形態では、排気浄化触媒として酸化触媒を用いる。排気浄化触媒として酸化触媒を用いた場合は、排気中の有害物質であるハイドロカーボン(HC)及び一酸化炭素(CO)が酸化触媒によって酸化除去される。
パティキュレートフィルタ71は、その内部に導入された排気中のパティキュレート(粒子状物質)を捕集する。
図2A及び図2Bは、ウォールフロー型のパティキュレートフィルタ71の構造について説明する図である。図2Aはパティキュレートフィルタ71の正面図であり、図2Bはパティキュレートフィルタ71の側面断面図である。
図2A及び図2Bに示すように、パティキュレートフィルタ71はハニカム構造をしており、互いに平行に延びる複数個の排気流通路711,712と、排気流通路711,712を互いに隔てる隔壁713と、を備える。
本実施形態では、排気流通路711,712は、上流端が開放されかつ下流端が栓715により閉塞された排気流入通路711と、上流端が栓714により閉塞されかつ下流端が開放された排気流出通路712と、により構成される。なお、図2Aにおいてハッチングを付した部分が栓714を示す。したがって、排気流入通路711及び排気流出通路712は薄肉の隔壁713を介して交互に配置される。言い換えると排気流入通路711及び排気流出通路712は各排気流入通路711が4つの排気流出通路712によって包囲され、各排気流出通路712が4つの排気流入通路711によって包囲されるように配置される。
隔壁713は多孔質材料、例えばコージェライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、チタニア、アルミナ、シリカ、ムライト、リチウムアルミニウムシリケート、リン酸ジルコニウムのようなセラミックから形成される。したがって、図2Bに矢印で示すように、排気はまず排気流入通路711内に流入し、次いで周囲の隔壁713内を通って隣接する排気流出通路712内に流出する。このように隔壁713は排気流入通路711の内周面を構成する。
隔壁713の両側面及び細孔内表面には酸化機能を有する触媒(パティキュレート酸化即売)が担持される。酸化機能を有する触媒は白金Pt、ロジウムRh、パラジウムPdのような貴金属から構成される。酸化機能を有する触媒は、これに限らず例えばセリウムCe、プラセオジムPr、ネオジムNd、ランタンLaのような卑金属を含む複合酸化物から構成しても良いし、貴金属及び複合酸化物の組み合わせから構成しても良い。
図1に戻り、排気後処理装置43には、パティキュレートフィルタ71の温度(以下「フィルタ温度」という。)を検出するためのフィルタ温度センサ216と、パティキュレートフィルタ71の前後差圧(以下「フィルタ前後差圧」という。)を検出するための差圧センサ217と、が設けられる。
シャット弁44は、排気後処理装置43よりも排気流れ方向下流側の排気通路42に設けられる。シャット弁44は、排気通路42を開閉すると共に、その開閉速度を調整することができる電磁弁である。シャット弁44の開閉速度は、電子制御ユニット200によって制御される。このようなシャット弁44を、排気後処理装置43よりも排気流れ方向下流側の排気通路42に設けた理由については後述する。
電子制御ユニット200は、デジタルコンピュータから構成され、双方性バス201によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)202、RAM(ランダムアクセスメモリ)203、CPU(マイクロプロセッサ)204、入力ポート205及び出力ポート206を備える。
入力ポート205には、前述したレール圧センサ211やエアフローメータ212、スロットルセンサ213、吸気圧センサ214、吸気温センサ215、フィルタ温度センサ216、差圧センサ217などの出力信号が、対応する各AD変換器207を介して入力される。また、入力ポート205には、アクセルペダル221の踏み込み量(以下「アクセル踏込量」という。)Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ218の出力電圧が、対応するAD変換器207を介して入力される。さらに入力ポート205には、機関回転速度Nなどを算出するための信号として、機関本体1のクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ219の出力信号が入力される。このように入力ポート205には、内燃機関100を制御するために必要な各種センサの出力信号が入力される。
出力ポート206には、対応する駆動回路208を介して燃料噴射弁20、サプライポンプ22、スロットルアクチュエータ36a、EGR弁38及び可変ノズル52cなどの各制御部品が電気的に接続される。
電子制御ユニット200は、入力ポート205に入力された各種センサの出力信号に基づいて、各制御部品を制御するための制御信号を出力ポート206から出力する。
ウォールフロー型のパティキュレートフィルタ71は、パティキュレートを捕集し続けるとやがて目詰まりを起こす。そのため本実施形態では、パティキュレートフィルタ71が目詰まりを起こす前に、捕集したパティキュレートを強制的に燃焼除去してパティキュレートフィルタ71を再生するようしている。具体的には、パティキュレートフィルタ71の前後差圧が予め設定された所定の許容上限値以上になったときに、排気温度を所定の再生目標温度(例えば650℃)まで昇温させるフィルタ再生制御が実施されるように、電子制御ユニット200を構成している。
しかしながら、パティキュレートには、アッシュと呼ばれる主にエンジンオイルに含まれる硫黄成分から生成される硫黄酸化物が含まれており、このパティキュレート中のアッシュは、前述したフィルタ再生制御を実施しても燃焼除去させることができない。そのため、フィルタ再生制御を定期的に実施したとしても、パティキュレートフィルタ71には徐々にアッシュが堆積していくことになる。
このアッシュがパティキュレートフィルタ71の排気流入通路711の上流端側に多量に堆積して付着してしまうと、背圧が増加して機関出力が低下するおそれがある。また排気流入通路711の上流端側から下流端側に亘ってアッシュが全体的に体積して付着してしまうと、排気流入通路711上にパティキュレート酸化触媒を担持させている場合には、堆積したアッシュによって、パティキュレートとパティキュレート酸化触媒との接触が阻害されてしまうので、フィルタ再生制御時におけるパティキュレートの酸化速度が低下するおそれがある。
そこで従来から、パティキュレートフィルタ71よりも排気流れ方向下流側の排気通路42にシャット弁44を設け、シャット弁44によって排気通路42を一時的に閉塞することで、排気通路42内にシャット弁44から排気流れ方向上流側に向かって伝播する圧力波を生じさせ、その圧力波による衝撃でパティキュレートフィルタ71に堆積して付着したアッシュをパティキュレートフィルタ71から剥離させて、排気流入通路711の下流端側に押し込むことが行われていた。
しかしながら、発明者らの鋭意研究の結果、パティキュレートフィルタ71にアッシュが堆積した状態でフィルタ再生制御が繰り返し実施されると、パティキュレートフィルタ71とアッシュとの付着力(以下「アッシュ付着力」という。)が徐々に増加していくことがわかった。そのため、排気通路42内に圧力波を生じさせたとしても、アッシュ付着力に対してその圧力波によってパティキュレートフィルタ71に加えられる衝撃力が小さいと、アッシュをパティキュレートフィルタ71から十分に剥離させることができないことがわかった。
この圧力波によってパティキュレートフィルタ71に加えられる衝撃力は、排気通路42内に生じさせた圧力波の振幅が大きくなるほど大きくなる。換言すれば、排気通路42内で生じる圧力変動量が大きくなるほど大きくなる。したがって、アッシュをパティキュレートフィルタ71から剥離させるには、アッシュ付着力に応じて、シャット弁44によって排気通路42を一時的に閉塞したときの圧力変動量を制御する必要がある。
ここで、シャット弁44によって排気通路42を一時的に閉塞したときに、排気通路42内で生じる圧力変動量に影響を与えるパラメータは、シャット弁44の作動速度を最大にしてシャット弁44を開閉させたときの時間(以下「最短開閉時間」という。)Tmin[ms]と、脈動間隔Tpul[ms]と、の関係に応じて変化する。脈動間隔Tpulは、パティキュレートフィルタ71からシャット弁44までの距離をXとし、空気中の圧力波の伝播速度をCとすると、2X/Cで表される時間であり、内燃機関100の仕様、すなわち距離Xに応じて定まる一定値である。なお脈動間隔Tpulは、換言すれば、シャット弁44を閉じたときに発生して上流に伝播する圧力波が、シャット弁44からパティキュレートフィルタ71まで伝播し、その後パティキュレートフィルタ71フィルタで反射してシャット弁44まで戻ってくるまでの時間である。
最短開閉時間Tminを脈動間隔Tpul以下にできる場合は、シャット弁44によって排気通路42を一時的に閉塞したときに排気通路42内で生じる圧力変動量に影響を与えるパラメータは、シャット弁44を閉じる前の排気流速V1と、シャット弁44を閉じた後の排気流速V2と、の差(以下「流速変化量」という。)ΔVとなる。そして流速変化量ΔVが大きくなるほど、圧力変動量も大きくなる。
一方、最短開閉時間Tminを脈動間隔Tpul以下にできず、最短開閉時間Tminが脈動間隔Tpulよりも長くなってしまう場合は、シャット弁44によって排気通路42を一時的に閉塞したときに排気通路42内で生じる圧力変動量に影響を与えるパラメータは、シャット弁44の開閉時間、すなわちシャット弁44の作動速度となる。そしてシャット弁44の作動速度を速くしてシャット弁44の開閉時間を短くするほど、圧力変動量が大きくなる。
このように、使用するシャット弁44の性能によって圧力変動量に影響を与えるパラメータが変化する。そこで本実施形態では、仮に最短開閉時間Tminを脈動間隔Tpul以下にできるシャット弁44を使用している場合は、アッシュ付着力に応じてシャット弁44を閉じる前の排気流速V1を制御することで、圧力変動量を制御する。一方で、仮に最短開閉時間Tminを脈動間隔Tpul以下にできないシャット弁44を使用している場合は、アッシュ付着力に応じてシャット弁44の作動速度を制御することで、圧力変動量を制御する。
以下、図3を参照して、この本実施形態による圧力変動量の制御について説明する。
図3は、本実施形態による圧力変動量の制御について説明するフローチャートである。電子制御ユニット200は、このルーチンを所定の演算周期で繰り返し実行する。
ステップS1において、電子制御ユニット200は、後述する圧力波生成処理を実施してアッシュをパティキュレートフィルタ71から剥離させてからのフィルタ再生制御の実施回数が、予め設定された所定回数以上か否かを判定する。電子制御ユニット200は、フィルタ再生制御の実施回数が所定回数以上であれば、パティキュレートフィルタ71に一定量以上のアッシュが堆積して付着していると推定できるため、アッシュをパティキュレートフィルタ71から剥離させるべく、ステップS2の処理に進む。一方で電子制御ユニット200は、フィルタ再生制御の実施回数が所定回数未満であれば、今回の処理を終了する。
ステップS2において、電子制御ユニット200は、アッシュ付着力と相関関係にあるパラメータに基づいて、アッシュ付着力を推定する。アッシュ付着力は、基本的にアッシュに加えられた熱量が多くなるほど大きくなる傾向にある。したがって、アッシュ付着力と相関関係にあるパラメータとしては、例えば後述する圧力波生成処理を実施してアッシュをパティキュレートフィルタ71から剥離させてからのフィルタ再生制御の合計実施時間や、フィルタ再生制御実施中のフィルタ温度の時間積分値の合計値などが挙げられる。アッシュ付着力は、アッシュをパティキュレートフィルタ71から剥離させてからのフィルタ再生制御の合計実施時間が長くなるほど大きくなる。またアッシュ付着力は、アッシュをパティキュレートフィルタ71から剥離させてからのフィルタ再生制御実施中のフィルタ温度の時間積分値の合計値が大きくなるほど大きくなる。本実施形態では電子制御ユニット200は、予め実験等によって作成した図4のテーブルを参照し、アッシュをフィルタから剥離させてからのフィルタ再生制御の合計実施時間に基づいて、アッシュ付着力を推定している。
ステップS3において、電子制御ユニット200は、圧力波生成処理を実施する。圧力波生成処理の詳細については、図5A及び図5Bを参照して、最短開閉時間Tminを脈動間隔Tpul以下にできるシャット弁44を使用している場合と、最短開閉時間Tminを脈動間隔Tpul以下にできないシャット弁44を使用している場合とで、それぞれ場合分けして説明する。
図5Aは、最短開閉時間Tminを脈動間隔Tpul以下にできるシャット弁44を使用している場合の圧力波生成処理の内容について説明するフローチャートである。
ステップS311において、電子制御ユニット200は、図6のテーブルを参照し、アッシュ付着力に基づいて、シャット弁44によって排気通路42を一時的に閉塞する前の目標排気流速tV1を設定する。図6のテーブルに示すように、目標排気流速tV1は、アッシュ付着力が大きいときほど速くなる。
ステップS312において、電子制御ユニット200は、排気流速が目標排気流速tV1となるように、目標排気流速tV1に基づいて、例えばスロットル開度等を調整して排気の流量を制御する。
ステップS313において、電子制御ユニット200は、シャット弁44の開閉時間が少なくとも脈動間隔Tpul以下となるように、シャット弁44を全開状態から全閉状態として排気通路42を一時的に閉塞し、その後シャット弁44を全開状態に戻す。
図5Bは、最短開閉時間Tminを脈動間隔Tpul以下にできないシャット弁44を使用している場合の圧力波生成処理の内容について説明するフローチャートである。
ステップS321において、電子制御ユニット200は、図7のテーブルを参照し、アッシュ付着力に基づいて、シャット弁44によって排気通路42を一時的に閉塞するときのシャット弁44の目標作動速度を設定する。図7のテーブルに示すように、シャット弁44の目標作動速度は、アッシュ付着力が大きいときほど速くなる。
ステップS322において、電子制御ユニット200は、ステップS3で設定した目標作動速度でシャット弁44を全開状態から全閉状態として排気通路42を一時的に閉塞し、その後シャット弁44を全開状態に戻す。
以上説明した本実施形態によれば、機関本体1と、機関本体1の排気通路42に設けられて排気中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタ71(フィルタ)と、パティキュレートフィルタ71よりも排気流れ方向下流側の排気通路42に設けられて排気通路42を閉塞させるシャット弁44と、を備える内燃機関100を制御する電子制御ユニット200(制御装置)が、パティキュレートフィルタ71に付着したアッシュの付着力と相関関係にあるパラメータに基づいて、アッシュの付着力を推定する付着力推定部と、シャット弁44によって排気通路42を一時的に閉塞することで、排気通路42をシャット弁44から排気流れ方向上流側に向かって伝播する圧力波を生成する圧力波生成制御部と、を備える。そして圧力波生成制御部は、シャット弁44によって排気通路42を一時的に閉塞するときは、アッシュの付着力に基づいて、機関本体1から排出される排気の流量を制御するか、又はシャット弁44の作動速度を制御するように構成されている。
これにより、排気通路42内にアッシュ付着力に応じた圧力変動を生じさせて、アッシュをパティキュレートフィルタ71から剥離させることができる。そのため、パティキュレートフィルタ71から剥離させたアッシュを、排気流入通路711の下流端側に押し込んだり、排気流入通路711の上流端側から排気流れ方向とは反対側に移動させて排気流入通路711から除去したりすることができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、圧力波生成処理を1度実施してもアッシュを十分に剥離できていないと判断できるときは、繰り返し圧力波生成処理を実施する点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。
図8は、本実施形態による圧力変動量の制御について説明するフローチャートである。電子制御ユニット200は、このルーチンを所定の演算周期で繰り返し実行する。
なお図8において、ステップS1からステップS3までは、第1実施形態と同様の処理を実施しているので、ここでは説明を省略する。
ステップS21において、電子制御ユニット200は、差圧センサ217によって、圧力波生成処理を実施した直後のフィルタ前後差圧を検出する。
ステップS22において、電子制御ユニット200は、フィルタ再生制御を実施する。
ステップS23において、電子制御ユニット200は、差圧センサ217によって、圧力波生成処理に続いてフィルタ再生制御を実施した直後のフィルタ前後差圧を検出する。
ステップS24において、電子制御ユニット200は、ステップS41で検出したフィルタ前後差圧と、ステップS43で検出したフィルタ前後差圧と、の差分(以下「前後差圧変化量」という。)が所定値以上か否かを判定する。
前後差圧変化量が所定値以上であれば、圧力波生成処理を実施したことによって、パティキュレートとパティキュレート酸化触媒との接触が阻害していたアッシュがパティキュレートフィルタ71から剥離され、フィルタ再生制御時におけるパティキュレートの酸化速度が通常通りになっていると判断できる。
一方で前後差圧変化量が所定値未満であれば、アッシュがパティキュレートフィルタ71から十分に剥離されておらず、アッシュがパティキュレートフィルタ71に付着していて、パティキュレートとパティキュレート酸化触媒との接触を阻害していると判断できる。その結果、フィルタ再生制御時におけるパティキュレートの酸化速度が低下しており、前後差圧変化量が少なくなっていると判断できる。
そのため電子制御ユニット200は、前後差圧変化量が所定値以上であれば、今回の処理を終了する。一方で電子制御ユニット200は、前後差圧変化量が所定値未満であれば、ステップS3の処理に戻り、圧力波生成処理を再度実施する。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができると共に、アッシュをより確実にパティキュレートフィルタ71から剥離させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば上記の各実施形態において、パティキュレートフィルタ71よりも排気流れ方向上流側の排気通路42にNOx吸蔵還元触媒を備えている場合は、圧力波生成処理を実施する前に、NOx吸蔵還元触媒の硫黄被毒回復制御を実施するようにしても良い。硫黄被毒回復制御は、排気の空燃比をストイキよりもリーンにすると共に、NOx吸蔵還元触媒の温度を例えば600℃以上の高温として、NOx吸蔵還元触媒から硫黄成分を放出するための制御である。これにより、アッシュに硫黄成分が供給され、これによりアッシュ付着力が減少するため、圧力波生成処理によって、アッシュをより確実にパティキュレートフィルタ71から剥離させることができる。
また、上記の各実施形態では、フィルタ再生制御の実施回数が予め設定された所定回数以上のときに圧力波生成処理を実施するようにしていたが、これに限らず、例えば走行距離が所定距離以上になったときや、燃料消費量が所定量以上になったときに、圧力波生成処理を実施するようにしても良い。
また、上記の各実施形態では、燃料を圧縮自己着火燃焼させるように機関本体1を構成していたが、火花点火燃焼させるように構成しても良い。
1 機関本体
42 排気通路
44 シャット弁
71 パティキュレートフィルタ(フィルタ)
100 内燃機関
200 電子制御ユニット(制御装置)

Claims (1)

  1. 機関本体と、
    前記機関本体の排気通路に設けられて排気中の粒子状物質を捕集するフィルタと、
    前記フィルタよりも排気流れ方向下流側の前記排気通路に設けられて当該排気通路を閉塞させるシャット弁と、
    を備える内燃機関を制御するための内燃機関の制御装置であって、
    前記フィルタに付着したアッシュの付着力と相関関係にあるパラメータに基づいて、前記アッシュの付着力を推定する付着力推定部と、
    前記シャット弁によって前記排気通路を一時的に閉塞することで、前記排気通路を前記シャット弁から排気流れ方向上流側に向かって伝播する圧力波を生成する圧力波生成制御部と、
    を備え、
    前記圧力波生成制御部は、
    前記シャット弁によって前記排気通路を一時的に閉塞するときは、前記アッシュの付着力に基づいて、前記機関本体から排出される排気の流量を制御するか、又は前記シャット弁の作動速度を制御する、
    内燃機関の制御装置。
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