JP6716960B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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本発明は、少なくとも1台の室外機に複数台の室内機が冷媒配管で接続された空気調和装置に関する。
従来、少なくとも1台の室外機に複数台の室内機が液管とガス管で接続された空気調和装置では、室外機の設置場所と各室内機の設置場所の高低差や、各室内機間の高低差を考慮して冷媒回路を制御することで、各室内機で十分な空調能力を発揮できるようにしたものが提案されている。
例えば、特許文献1に記載の空気調和装置は、圧縮機と四方弁と室外熱交換器と室外ファンと室外膨張弁を備えた室外機を地上に設置する一方、室内熱交換器と室内膨張弁と室内ファンを備えた2台の室内機が高低差をもって(特許文献1では、建物の1階に1台の室内機が、4階にもう1台の室内機が各々)室外機より高い場所に設置され、2台の室内機と室外機を冷媒配管で接続して冷媒回路を形成している。
この空気調和装置で冷房運転を行うとき、室外機で凝縮し室外機から液管に流入した液冷媒は、重力に逆らって各室内機へと流れるので、高い位置に設置された室内機の室内膨張弁の上流側(室外機側)における液冷媒の圧力は、低い位置に設置された室内機の室内膨張弁の上流側における液冷媒の圧力よりも低くなる。このため、高い位置に設置された室内機の室内膨張弁の上流側の冷媒圧力と下流側(室内熱交換器側)の冷媒圧力の圧力差が、低い位置に設置された室内機の室内膨張弁の上流側の冷媒圧力と下流側の冷媒圧力の圧力差に比べて小さくなる。室内膨張弁の上流側と下流側との圧力差が小さいほど室内膨張弁を流れる冷媒量が少なくなるので、低い位置に設置された室内機に多くの冷媒が流れる一方、高い位置に設置された室内機に流れる冷媒量が減少して十分な冷房能力が得られない虞がある。
そこで、特許文献1の空気調和装置では、低い位置に設置された室内機の室内膨張弁の開度を、高い位置に設置された室内機の室内膨張弁の開度より所定開度小さくすることで、低い位置に設置された室内機における冷媒流量を少なくし、高い位置に設置された室内機における冷媒流量を増やしている。これにより、室外機を地上に設置する一方、2台の室内機が高低差をもって室外機より高い場所に設置されている空気調和装置であっても、高い位置に設置された室内機で十分な冷房能力を発揮できる。
特開平4−28970号公報
ところで、特許文献1の空気調和装置とは異なり、各室内機が高低差をもって設置され、かつ、室外機が各室内機より高い位置に設置されている空気調和装置で暖房運転を行うときは、以下の記載する問題があった。
暖房運転では、圧縮機から吐出されたガス冷媒は各室内機の室内熱交換器に流入して凝縮するが、室内熱交換器で凝縮し液管に流入した液冷媒が高い位置に設置された室外機に向かい重力に逆らって流れるため、低い位置に設置された室内機程、当該室内機から液管に流出した液冷媒が室外機に向かって流れにくくなる。これにより、低い位置に設置された室内機の室内膨張弁の下流側(室外機側)における液冷媒の圧力は、高い位置に設置された室内機の室内膨張弁の下流側における液冷媒の圧力よりも高くなる。従って、低い位置に設置された室内機の室内膨張弁の上流側(室内熱交換器側)の冷媒圧力と下流側の冷媒圧力の圧力差が、高い位置に設置された室内機の室内膨張弁の上流側の冷媒圧力と下流側の冷媒圧力の圧力差に比べて小さくなる。
室内膨張弁の上流側の冷媒圧力と下流側の冷媒圧力との圧力差が小さいほど室内膨張弁を流れる冷媒量が少なくなるので、高い位置に設置された室内機に多くの冷媒が流れる一方、低い位置に設置された室内機に流れる冷媒量が減少する。特に、低い位置に設置された室内機と高い位置に設置された室内機との高低差が大きいときは、低い位置に設置された室内機の室内膨張弁の上流側の冷媒圧力と下流側の冷媒圧力との圧力差がほぼゼロとなって当該室内機から室外機に向けて液冷媒が流れなくなる、つまり、当該室内機に液冷媒が滞留する。この場合、圧縮機から冷媒とともに吐出されて冷媒とともに低い位置に設置された室内機に流入した冷凍機油も当該室内機に液冷媒とともに滞留するため、圧縮機に戻る冷凍機油量が減少して圧縮機が潤滑不良となる恐れがあった。
本発明は以上述べた問題点を解決するものであって、室外機が複数の室内機より高い位置に設置されている場合に、暖房運転時に室内機に液冷媒とともに滞留する冷凍機油を当該室内機から流出させる空気調和装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の空気調和装置は、圧縮機とこの圧縮機から吐出される冷媒の圧力である吐出圧力を検出する吐出圧力検出手段を有する室外機と、室内熱交換器と室内膨張弁と室内熱交換器が凝縮器として機能しているときに室内熱交換器から流出する冷媒の温度である熱交出口温度を検出する液側温度検出手段を有する複数の室内機を有し、室外機が複数の室内機より上方に設置されるとともに複数の室内機の設置場所に高低差があるものである。そして、室内熱交換器が凝縮器として機能しているときに、複数の室内機に圧縮機から冷媒とともに吐出された冷凍機油が滞留していることを示す油滞留条件が成立している室内機がある場合は、各室内機の冷媒過冷却度が冷媒過冷却度の最大値と最小値を用いて求める平均冷媒過冷却度となるように、あるいは、各室内機の熱交出口温度が熱交出口温度の最大値と最小値を用いて求める平均熱交出口温度となるように、各室内膨張弁の開度を調整する油流出制御を実行する制御手段を有する。
上記のように構成した本発明の空気調和装置によれば、室内熱交換器が凝縮器として機能しているとき、つまり、暖房運転時に室内機に液冷媒とともに滞留する冷凍機油を当該室内機から流出させる油流出制御を実行する。これにより、圧縮機に十分な量の冷凍機油を戻せるので、圧縮機が循環不良となることを防止できる。
本発明の実施形態における、空気調和装置の説明図であり、(A)は冷媒回路図、(B)は室外機制御手段および室内機制御手段のブロック図である。 本発明の実施形態における、室内機および室外機の設置図である。 本発明の実施形態における、室外機制御部での処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。実施形態としては、建物の屋上に設置される1台の室外機に、建物の各階に設置される3台の室内機が並列に接続され、全ての室内機で同時に冷房運転あるいは暖房運転が行える空気調和装置を例に挙げて説明する。尚、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
図1(A)および図2に示すように、本実施形態における空気調和装置1は、建物の屋上に設置される1台の室外機2と、建物の各階に設置され、室外機2に液管8およびガス管9で並列に接続された3台の室内機5a〜5cを備えている。詳細には、液管8は、一端が室外機2の閉鎖弁25に、他端が分岐して室内機5a〜5cの各液管接続部53a〜53cに、それぞれ接続されている。また、ガス管9は、一端が室外機2の閉鎖弁26に、他端が分岐して室内機5a〜5cの各ガス管接続部54a〜54cに、それぞれ接続されている。以上により、空気調和装置1の冷媒回路100が構成されている。
まずは、室外機2について説明する。室外機2は、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、室外膨張弁24と、液管8の一端が接続された閉鎖弁25と、ガス管9の一端が接続された閉鎖弁26と、冷媒貯留器であるアキュムレータ28と、室外ファン27を備えている。そして、室外ファン27を除くこれら各装置が以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路100の一部をなす室外機冷媒回路20を構成している。
圧縮機21は、インバータにより回転数が制御される図示しないモータによって駆動されることで、運転容量を可変できる能力可変型圧縮機である。圧縮機21の冷媒吐出側は、後述する四方弁22のポートaに吐出管41で接続されており、また、圧縮機21の冷媒吸入側は、アキュムレータ28の冷媒流出側に吸入管42で接続されている。
四方弁22は、冷媒の流れる方向を切り換えるための弁であり、a、b、c、dの4つのポートを備えている。ポートaは、上述したように圧縮機21の冷媒吐出側に吐出管41で接続されている。ポートbは、室外熱交換器23の一方の冷媒出入口に冷媒配管43で接続されている。ポートcは、アキュムレータ28の冷媒流入側に冷媒配管46で接続されている。そして、ポートdは、閉鎖弁26に室外機ガス管45で接続されている。
室外熱交換器23は、冷媒と、後述する室外ファン27の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気を熱交換させるものである。室外熱交換器23の一方の冷媒出入口は、上述したように四方弁22のポートbに冷媒配管43で接続され、他方の冷媒出入口は室外機液管44で閉鎖弁25に接続されている。
室外膨張弁24は、室外機液管44に設けられている。室外膨張弁24は電子膨張弁であり、その開度が調整されることで、室外熱交換器23に流入する冷媒量、あるいは、室外熱交換器23から流出する冷媒量を調整する。室外膨張弁24の開度は、空気調和装置1が冷房運転を行っている場合は全開とされる。また、空気調和装置1が暖房運転を行っている場合は、後述する吐出温度センサ33で検出した圧縮機21の吐出温度に応じてその開度を制御することで、吐出温度が性能上限値を超えないようにしている。
室外ファン27は樹脂材で形成されており、室外熱交換器23の近傍に配置されている。室外ファン27は、図示しないファンモータによって回転することで図示しない吸込口から室外機2の内部へ外気を取り込み、室外熱交換器23において冷媒と熱交換した外気を図示しない吹出口から室外機2の外部へ放出する。
アキュムレータ28は、上述したように、冷媒流入側が四方弁22のポートcに冷媒配管46で接続されるとともに、冷媒流出側が圧縮機21の冷媒吸入側に吸入管42で接続されている。アキュムレータ28は、冷媒配管46からアキュムレータ28の内部に流入した冷媒をガス冷媒と液冷媒に分離してガス冷媒のみを圧縮機21に吸入させる。
以上説明した構成の他に、室外機2には各種のセンサが設けられている。図1(A)に示すように、吐出管41には、圧縮機21から吐出される冷媒の圧力である吐出圧力を検出する吐出圧力検出手段である吐出圧力センサ31と、圧縮機21から吐出される冷媒の温度を検出する吐出温度センサ33が設けられている。冷媒配管46におけるアキュムレータ28の冷媒流入口近傍には、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力を検出する吸入圧力センサ32と、圧縮機21に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度センサ34とが設けられている。
室外機液管44における室外熱交換器23と室外膨張弁24との間には、室外熱交換器23に流入する冷媒の温度あるいは室外熱交換器23から流出する冷媒の温度を検出するための熱交温度センサ35が設けられている。そして、室外機2の図示しない吸込口付近には、室外機2の内部に流入する外気の温度、すなわち外気温度を検出する外気温度センサ36が備えられている。
また、室外機2には、室外機制御手段200が備えられている。室外機制御手段200は、室外機2の図示しない電装品箱に格納されている制御基板に搭載されている。図1(B)に示すように、室外機制御手段200は、CPU210と、記憶部220と、通信部230と、センサ入力部240を備えている。
記憶部220は、ROMやRAMで構成されており、室外機2の制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、圧縮機21や室外ファン27の制御状態等を記憶している。通信部230は、室内機5a〜5cとの通信を行うインターフェイスである。センサ入力部240は、室外機2の各種センサでの検出結果を取り込んでCPU210に出力する。
CPU210は、前述した室外機2の各センサでの検出結果をセンサ入力部240を介して取り込む。また、CPU210は、室内機5a〜5cから送信される制御信号を通信部230を介して取り込む。CPU210は、取り込んだ検出結果や制御信号に基づいて、圧縮機21や室外ファン27の駆動制御を行う。また、CPU210は、取り込んだ検出結果や制御信号に基づいて、四方弁22の切り換え制御を行う。さらには、CPU210は、取り込んだ検出結果や制御信号に基づいて、室外膨張弁24の開度調整を行う。
次に、3台の室内機5a〜5cについて説明する。3台の室内機5a〜5cは、室内熱交換器51a〜51cと、室内膨張弁52a〜52cと、分岐した液管8の他端が接続された液管接続部53a〜53cと、分岐したガス管9の他端が接続されたガス管接続部54a〜54cと、室内ファン55a〜55cを備えている。そして、室内ファン55a〜55cを除くこれら各装置が以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路100の一部をなす室内機冷媒回路50a〜50cを構成している。尚、3台の室内機5a〜5cは全て同じ能力であり、暖房運転時の室内熱交換器51a〜51cの冷媒出口側における冷媒過冷却度を所定値(例えば、10deg)以下とできれば、各室内機で十分な暖房能力を発揮できるものである。
尚、室内機5a〜5cの構成は全て同じであるため、以下の説明では、室内機5aの構成についてのみ説明を行い、その他の室内機5b、5cについては説明を省略する。また、図1では、室内機5aの構成装置に付与した番号の末尾をaからbおよびcにそれぞれ変更したものが、室外機5aの構成装置と対応する室内機5b、5cの構成装置となる。
室内熱交換器51aは、冷媒と後述する室内ファン55aの回転により図示しない吸込口から室内機5aの内部に取り込まれた室内空気を熱交換させるものであり、一方の冷媒出入口と液管接続部53aが室内機液管71aで接続され、他方の冷媒出入口とガス管接続部54aが室内機ガス管72aで接続されている。室内熱交換器51aは、室内機5aが冷房運転を行う場合は蒸発器として機能し、室内機5aが暖房運転を行う場合は凝縮器として機能する。
尚、液管接続部53aやガス管接続部54aは、各冷媒配管が溶接やフレアナット等により接続されている。
室内膨張弁52aは、室内機液管71aに設けられている。室内膨張弁52aは電子膨張弁であり、室内熱交換器51aが蒸発器として機能する場合すなわち室内機5aが冷房運転を行う場合は、その開度は、室内熱交換器51aの冷媒出口(ガス管接続部54a側)での冷媒過熱度が目標冷媒過熱度となるように調整される。ここで、目標冷媒過熱度とは、室内機5aで十分な冷房能力が発揮されるための冷媒過熱度である。また、室内膨張弁52aは、室内熱交換器51aが凝縮器として機能する場合すなわち室内機5aが暖房運転を行う場合は、その開度は、室内熱交換器51aの冷媒出口(液管接続部53a側)での冷媒過冷却度が後述する平均冷媒過冷却度となるように調整される。
室内ファン55aは樹脂材で形成されており、室内熱交換器51aの近傍に配置されている。室内ファン55aは、図示しないファンモータによって回転することで、図示しない吸込口から室内機5aの内に室内空気を取り込み、室内熱交換器51aにおいて冷媒と熱交換した室内空気を図示しない吹出口から室内へ供給する。
以上説明した構成の他に、室内機5aには各種のセンサが設けられている。室内機液管71aにおける室内熱交換器51aと室内膨張弁52aとの間には、室内熱交換器51aに流入あるいは室内熱交換器51aから流出する冷媒の温度を検出する液側温度検出手段である液側温度センサ61aが設けられている。室内機ガス管72aには、室内熱交換器51aから流出あるいは室内熱交換器51aに流入する冷媒の温度を検出するガス側温度センサ62aが設けられている。室内機5aの図示しない吸込口付近には、室内機5aの内部に流入する室内空気の温度、すなわち吸込温度を検出する吸込温度検出手段である吸込温度センサ63aが備えられている。そして、室内機5aの図示しない吹出口付近には、室内熱交換器51aで冷媒と熱交換を行って室内機5aから室内に放出される空気の温度、すなわち吹出温度を検出する吹出温度検出手段である吹出温度センサ64aが備えられている。
また、室内機5aには、室内機制御手段500aが備えられている。室内機制御手段500aは、室内機5aの図示しない電装品箱に格納された制御基板に搭載されており、図1(B)に示すように、CPU510aと、記憶部520aと、通信部530aと、センサ入力部540aとを備えている。
記憶部520aは、ROMやRAMで構成されており、室内機5aの制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、使用者による空調運転に関する設定情報等を記憶する。通信部530aは、室外機2および他の室内機5b、5cとの通信を行うインターフェイスである。センサ入力部540aは、室内機5aの各種センサでの検出結果を取り込んでCPU510aに出力する。
CPU510aは、前述した室内機5aの各センサでの検出結果をセンサ入力部540aを介して取り込む。また、CPU510aは、使用者が図示しないリモコンを操作して設定した運転情報やタイマー運転設定等を含んだ信号を図示しないリモコン受光部を介して取り込む。また、CPU510aは、運転開始/停止信号や運転情報(設定温度や室内温度等)を含んだ制御信号を、通信部530aを介して室外機2に送信するとともに、室外機2が検出した吐出圧力等の情報を含む制御信号を通信部530aを介して室外機2から受信する。CPU510aは、取り込んだ検出結果やリモコンおよび室外機2から送信された信号に基づいて、室内膨張弁52aの開度調整や室内ファン55aの駆動制御を行う。
尚、以上説明した室外機制御手段200と室内機制御手段500a〜500cとで、本発明の制御手段が構成される。
以上説明した空気調和装置1が、図2に示す建物600に設置されている。具体的には、室外機2が屋上(RF)に配置されており、室内機5aが3階(3F)、室内機5bが2階(2F)、室内機5cが1階(1F)に、それぞれ設置されている。そして、室外機2と室内機5a〜5cとは、上述した液管8とガス管9とで相互に接続されており、これら液管8とガス管9とは、図示しない建物600の壁面内や天井裏に埋設されている。尚、図2では、最上階である3階に設置されている室内機5aと最下階である1階に設置されている室内機5cとの高低差をHで表している。
次に、本実施形態における空気調和装置1の空調運転時の冷媒回路100における冷媒の流れや各部の動作について、図1(A)を用いて説明する。尚、以下の説明では、室内機5a〜5cが暖房運転を行う場合について説明し、冷房/除霜運転を行う場合については詳細な説明を省略する。また、図1(A)における矢印は暖房運転時の冷媒の流れを示している。
図1(A)に示すように、室内機5a〜5cが暖房運転を行う場合、室外機制御手段200のCPU210は、四方弁22を実線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートdが連通するよう、また、ポートbとポートcが連通するよう、切り換える。これにより、冷媒回路100が、室外熱交換器23が蒸発器として機能するとともに室内熱交換器51a〜51cが凝縮器として機能する暖房サイクルとなる。
圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、吐出管41を流れて四方弁22に流入し、四方弁22から室外機ガス管45、閉鎖弁26、ガス管9、ガス管接続部54a〜54cの順に流れて室内機5a〜5cに流入する。室内機5a〜5cに流入した冷媒は、室内機ガス管72a〜72cを流れて室内熱交換器51a〜51cに流入し、室内ファン55a〜55cの回転により室内機5a〜5cの内部に取り込まれた室内空気と熱交換を行って凝縮する。このように、室内熱交換器51a〜51cが凝縮器として機能し、室内熱交換器51a〜51cで冷媒と熱交換を行って加熱された室内空気が図示しない吹出口から室内に吹き出されることによって、室内機5a〜5cが設置された室内の暖房が行われる。
室内熱交換器51a〜51cから流出した冷媒は室内機液管71a〜71cを流れ、室内膨張弁52a〜52cを通過して減圧される。減圧された冷媒は、室内機液管71a〜71cを流れて液管接続部53a〜53cを介して液管8に流入する。
液管8を流れる冷媒は、閉鎖弁25を介して室外機2に流入する。室外機2に流入した冷媒は、室外機液管44を流れ、吐出温度センサ33で検出した圧縮機21の吐出温度に応じた開度とされた室外膨張弁24を通過するときにさらに減圧される。室外機液管44から室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外ファン27の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気と熱交換を行って蒸発する。室外熱交換器23から流出した冷媒は、冷媒配管43、四方弁22、冷媒配管46、アキュムレータ28、吸入管42の順に流れ、圧縮機21に吸入されて再び圧縮される。
尚、室内機5a〜5cが冷房/除霜運転を行う場合、CPU210は、四方弁22を破線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートbとが連通するよう、また、ポートcとポートdとが連通するように切り換える。これにより、冷媒回路100が、室外熱交換器23が凝縮器として機能するとともに室内熱交換器51a〜51cが蒸発器として機能する冷房サイクルとなる。
次に、図1乃至図3を用いて、本実施形態の空気調和装置1において、本発明に関わる冷媒回路の動作やその作用、および、効果について説明する。尚、室内熱交換器51aが凝縮器として機能するときの液側温度センサ61a〜61cが、本発明の熱交出口温度センサとなる。
図2に示すように、本実施形態の空気調和装置1では、室外機2が建物600の屋上に設置されるとともに室内機5a〜5cが各階に設置されている。つまり、室外機2が室内機5a〜5cより高い位置に設置されるとともに、室内機5aと室内機5cの設置場所にも高低差Hがある設置となっている。この場合に、空気調和装置1で暖房運転を行ったときは、以下のような問題がある。
暖房運転では、圧縮機21から吐出されたガス冷媒は、吐出管41から四方弁22を介して室外機ガス管45を流れて室外機2から流出し、室内機5a〜5cの室内熱交換器51a〜51cに流入して凝縮する。このとき、室外機2が室内機5a〜5cより高い位置に設置されているために、室内熱交換器51a〜51cで凝縮し液管8に流出した液冷媒は、重力に逆らって室外機2に向かって液管8を流れることになる。
従って、室外機2の設置位置に対して室内機5a〜5cの設置位置が低くなる程液管8に流出した液冷媒が室外機2に向かって流れにくくなる。このため、1階に設置されている室内機5cの室内膨張弁52cの下流側(室外機2側)における液冷媒の圧力は、他の階に設置されている室内機5a、5bの室内膨張弁52a、52bの下流側における液冷媒の圧力よりも高くなる。この結果、室内機5cの室内膨張弁52cの上流側(室内熱交換器51c側)の冷媒圧力と下流側の冷媒圧力の圧力差が、室内機5a、5bの室内膨張弁52a、52bの上流側の冷媒圧力と下流側の冷媒圧力の圧力差に比べて小さくなる。
上記のような冷媒回路100の状態では、室内膨張弁52a〜52cの上流側の冷媒圧力と下流側の冷媒圧力の圧力差が小さいほど、室内膨張弁52a〜52cを流れる冷媒量が少なくなる。従って、1階に設置された室内機5cを流れる冷媒量は、他の室内機5a、5bを流れる冷媒量と比べて少なくなる。このことは、1階(一番低い位置)に設置された室内機5cと3階(一番高い位置)に設置された室内機5aとの高低差Hが大きくなる程顕著になり、高低差が大きくなる(例えば、50m)と室内機5cの室内膨張弁52cの上流側と下流側の圧力差がほぼゼロとなって室内機5cから室外機2に向かって液冷媒が流れなくなる、つまり、室内機5cに液冷媒が滞留する。この場合、圧縮機21から冷媒とともに冷媒回路100に吐出されて冷媒とともに冷媒回路100を流れて室内機5cに流入した冷凍機油も、室内機5cに液冷媒とともに滞留する。このため、圧縮機21に戻る冷凍機油量が減少して圧縮機21が潤滑不良となる恐れがあった。
そこで、本発明では、空気調和装置1が暖房運転を行っているときに、室内機5a〜5cのうちで冷凍機油が滞留していることを示す油滞留条件が成立している室内機が存在する場合は、当該室内機から冷媒回路100に冷凍機油を流出させる油流出制御を実行する。ここで、油滞留条件とは、室内膨張弁52a〜52cの冷媒出口側(室外膨張弁52a〜52c側)における冷媒過冷却度が所定の液冷媒滞留時過冷却度(例えば、20deg)以上となっている状態が継続している時間である液冷媒滞留時間が所定時間(例えば、10分間)継続している室内機5a〜5cがあれば、当該室内機に圧縮機21に潤滑に支障をきたすことを示すものである。
尚、液冷媒滞留時過冷却度は予め試験等を行って求められて室外機制御手段200の記憶部220に記憶されているものであり、室内機5a〜5cに液冷媒が滞留して室内膨張弁52a〜52cの冷媒出口側(室外膨張弁52a〜52c側)における液冷媒温度が室温になじんで低い温度となったときの冷媒過冷却度に相当する。つまり、冷媒過冷却度が液冷媒滞留時過冷却度以上となっている室内機5a〜5cでは、当該室内機に液冷媒が滞留している。
また、油滞留条件の所定時間も予め試験等を行って求められて室外機制御手段200の記憶部220に記憶されているものである。室内機5a〜5cで上述した冷媒過冷却度が液冷媒滞留時過冷却度以上となっている状態、つまり、室内機5a〜5cに液冷媒が滞留している状態が継続している時間である液冷媒滞留時間が所定時間以上となれば、この所定時間の間、室内機5a〜5cから冷凍機油が流出して室外機2に戻らないことが原因で圧縮機21に潤滑に支障をきたす恐れがあることを示す。
そして、本発明の空気調和装置1では、暖房運転を行っているときに上記油滞留条件が成立している室内機5a〜5cが存在する場合に、以下に説明する油流出制御を実行する。油流出制御では、室内膨張弁52a〜52cの冷媒出口側における冷媒過冷却度を定期的(例えば、30秒毎)に算出し、算出した冷媒過冷却度のうち最大値と最小値を抽出してこれらの平均値である平均冷媒過冷却度を求める。次に、室内熱交換器51a〜51cの冷媒出口側における冷媒過冷却度が求めた平均冷媒過冷却度となるように室内機5a〜5cの室内膨張弁52a〜52cの開度を調整する。
例えば、空気調和装置1が暖房運転を行っているときに、室内機5aの冷媒過冷却度が6deg、室内機5bの冷媒過冷却度が10degである一方、室内機5cには液冷媒が滞留して冷媒過冷却度が液冷媒滞留時過冷却度:20degより大きい26degとなっているとする。そして、室内機5cで冷媒過冷却度が液冷媒滞留時過冷却度以上となっている状態が所定時間:10分間以上継続すれば、つまり、室内機5cで油滞留条件が成立すれば、室内機5cに滞留する冷凍機油を室内機5cから流出させるために油流出制御を実行する。
油流出制御では、まず室内機5a〜5cの冷媒過冷却度の平均冷媒過冷却度(上記の例の場合では、最大値:26degと最小値:6degの平均値である13deg)を求め、求めた平均冷媒過冷却度より冷媒過冷却度の小さい室内機5aおよび5bでは、冷媒過冷却度を平均冷媒過冷却度まで上昇させるために室内膨張弁52a、52bの開度が絞られて、室内膨張弁52a、52bの下流側の冷媒圧力が低下する。
一方、平均冷媒過冷却度より冷媒過冷却度の大きい室内機5cでは、室内膨張弁52a、52bの下流側の冷媒圧力が低下することによって室内膨張弁52cの下流側の冷媒圧力も低下するために、室内膨張弁52cの上流側と下流側の圧力差が大きくなる。これにより、室内機5cの冷媒過冷却度を平均冷媒過冷却度まで低下させるために室内膨張弁52cの開度を大きくしてその開度が全開となっても、室内機5cの室内熱交換器51cに滞留する液冷媒が液管8に流出する。このとき、室内機5cからは、液冷媒とともに室内機5cに滞留していた冷凍機油が液管8に流出し、液冷媒とともに液管8を流れて室外機2に流入するので、圧縮機21に十分な量の冷凍機油が戻り圧縮機21が潤滑不良となることが防止される。
次に、図3を用いて、本実施形態の空気調和装置1における暖房運転時の制御について説明する。図3は、空気調和装置1が暖房運転を行う場合の、室外機制御部200のCPU210が行う制御に関する処理の流れを示すものである。図3において、STはステップを表し、これに続く数字はステップ番号を表している。尚、図3では本発明に関わる処理を中心に説明しており、これ以外の処理、例えば、使用者の指示した設定温度や風量等の運転条件に対応した冷媒回路100の制御、といった、空気調和装置1に関わる一般的な処理については説明を省略している。また、以下の説明では、全ての室内機5a〜5cが暖房運転を行っている場合を例に挙げて説明する。
また、以下の説明では、室外機2の吐出圧力センサ31で検出する圧縮機21の吐出圧力をPh、吐出圧力Phを用いて求める高圧飽和温度をThs、室内機5a〜5cの液側温度センサ61a〜61cで検出する熱交出口温度をTo(各室内機に対して個別に言及する必要がある場合は、Toa〜Tocと記載)、高圧飽和温度Thsから熱交出口温度Toを減じて求める室内熱交換器51a〜51cの冷媒出口側における冷媒過冷却度をSC(各室内機に対して個別に言及する必要がある場合は、SCa〜SCcと記載)、各室内機での冷媒過冷却度SCのうち最大値と最小値を用いて求める平均冷媒過冷却度をSCv、液冷媒滞留時過冷却度をSCp、液冷媒滞留時間をtlr、所定時間をtpとする。
まず、CPU210は、使用者の運転指示が暖房運転指示であるか否かを判断する(ST1)。暖房運転指示でなければ(ST1−No)、CPU210は、冷房運転もしくは除湿運転の開始処理である冷房/除湿運転開始処理を実行する(ST17)。ここで、冷房/除湿運転開始処理とは、CPU210が四方弁22を操作して冷媒回路100を冷房サイクルとすることであり、最初に冷房運転もしくは除湿運転を行うときに行われる処理である。そして、CPU210は、圧縮機21や室外ファン27を所定の回転数で起動するとともに、通信部230を介して室内機5a〜5cに対し室内ファン55a〜55cの駆動制御や室内膨張弁52a〜52cの開度調整を行うよう指示して冷房運転あるいは除湿運転の制御を開始し(ST18)、ST13に処理を進める。
ST1において、暖房運転指示であれば(ST1−Yes)、CPU210は、暖房運転開始処理を実行する(ST2)。ここで、暖房運転開始処理とは、CPU210が四方弁22を操作して冷媒回路100を図1(A)に示す状態、つまり、冷媒回路100を暖房サイクルとすることであり、最初に暖房運転を行うときに行われる処理である。
次に、CPU210は、暖房運転の開始処理を行う(ST3)。暖房運転の開始処理では、CPU210は、室内機5a〜5cからの要求能力に応じた回転数で圧縮機21や室外ファン27を起動する。また、CPU210は、吐出温度センサ33で検出した圧縮機21の吐出温度をセンサ入力部240を介して取り込み、取り込んだ吐出温度に応じて室外膨張弁24の開度を調整する。さらには、CPU210は、室内機5a〜5cに対し通信部230を介して暖房運転を開始する旨の運転開始信号を送信する。
運転開始信号を通信部530a〜530cを介して受信した室内機5a〜5cの室内機制御手段500a〜500cのCPU510a〜510cは、使用者の風量指示に応じた回転数で室内ファン55a〜55cを起動するとともに、室内熱交換器51a〜51cの冷媒出口(液管接続部53a〜53c側)での冷媒過冷却度が暖房運転時の目標冷媒過冷却度(例えば、6deg)となるように室内膨張弁52a〜52cの開度を調整する。ここで、目標冷媒過冷却度は、予め試験等を行って求めて記憶部530a〜530cに記憶されている値であり、各室内機5a〜5cで暖房能力が十分に発揮されることが確認できている値である。暖房運転時、CPU510a〜510cは、油滞留条件が成立して油流出制御を実行するとき以外は、上述した目標冷媒過冷却度となるように室内膨張弁52a〜52cの開度を調整する。
次に、CPU210は、吐出圧力センサ31で検出した吐出圧力Phをセンサ入力部240を介して取り込むとともに、各室内機5a〜5cから熱交出口温度To(Toa〜Toc)を通信部230を介して取り込む(ST4)。尚、熱交出口温度Toは、室内機5a〜5cにおいて液側温度センサ61a〜61cでの検出値をCPU510a〜510cが取り込み、通信部530a〜530cを介して室外機2に送信しているものである。また、上述した各検出値は、所定時間毎(例えば、30秒毎)に各CPUに取り込まれて各記憶部に記憶されている。
次に、CPU210は、ST4で取り込んだ吐出圧力Phを用いて高圧飽和温度Thsを求め(ST5)、求めた高圧飽和温度ThsとST4で取り込んだ熱交出口温度Toを用いて、各室内機5a〜5cの冷媒過冷却度SC(SCa〜SCc)を求める(ST6)。
次に、CPU210は、室内機5a〜5cの中でST6で求めた冷媒過冷却度SCが液冷媒滞留時過冷却度SCp以上となっている室内機があるか否かを判断する(ST7)。冷媒過冷却度SCが液冷媒滞留時過冷却度SCp以上となっている室内機がなければ(ST7−No)、CPU210は、後述するフラグFを0として記憶部220に記憶するとともに液冷媒滞留時間tlrをリセットして(ST16)。ST13に処理を進める。
冷媒過冷却度SCが液冷媒滞留時過冷却度SCp以上となっている室内機があれば(ST7−Yes)、CPU210は、記憶部220に記憶しているフラグFを読み出し、読み出したフラグFが0であるか否かを判断する(ST8)。
このフラグFは、液冷媒滞留時間tlrの計測を既に開始しているか否かを判断するためのものであり、ST8においてフラグFが0であれば、室内機5a〜5cの中で冷媒過冷却度SCが液冷媒滞留時過冷却度SCp以上となっている室内機が発生して液冷媒滞留時間tlrの計測を開始する必要があることを示す。また、フラグFが1であれば既に液冷媒滞留時間tlrの計測を実行していることを示す。尚、図示は省略しているが、フラグFは空気調和装置1の起動時に0とされている。
ST8においてフラグFが0でなければ(ST8−No)、CPU210は、ST10に処理を進める。フラグFが0であれば(ST8−Yes)、CPU210は、自己が有するタイマー機能を使用して液冷媒滞留時間tlrの計測を開始するとともにフラグFを1として(ST9)記憶部220に記憶し、ST10に処理を進める。以上説明したST7〜ST10までの処理が、油滞留条件の成立/不成立を判断する処理である。
ST10において、CPU210は、ST9で計測を開始した液冷媒滞留時間tlrが所定時間tp以上となったか否かを判断する。液冷媒滞留時間tlrが所定時間tp以上となっていなければ(ST10−No)、CPU210は、ST13に処理を進める。液冷媒滞留時間tlrが所定時間tp以上となっていれば(ST10−Yes)、CPU210は、ST6で求めた室内機5a〜5cの冷媒過冷却度SCを用いて平均冷媒過冷却度SCvを算出する(ST11)。具体的には、CPU210は、室内機5a〜5cの冷媒過冷却度SCa〜SCcの中で最大値と最小値を抽出し、これらの平均値を求めてこれを平均冷媒過冷却度SCvとする。
次に、CPU210は、ST11で求めた平均冷媒過冷却度SCvとST5で求めた高圧飽和温度Thsを、通信部230を介して室内機5a〜5cに送信する(ST12)。通信部530a〜530cを介して平均冷媒過冷却度SCvと高圧飽和温度Thsを受信した室内機5a〜5cのCPU510a〜510cは、室外機2から受信した高圧飽和温度Thsから液側温度センサ61a〜61cで検出した熱交出口温度Toa〜Tocを減じて冷媒過冷却度SCa〜SCcを求め、求めた冷媒過冷却度SCa〜SCcが、室外機2から受信した平均冷媒過冷却度SCvとなるように、室内膨張弁52a〜52cの開度を調整する。
以上説明したST4〜ST12までの処理が、本発明の油流出制御に関わる処理である。
ST12の処理を終えたCPU210は、使用者による運転モード切替指示があるか否かを判断する(ST13)。ここで、運転モード切替指示とは、現在の運転(ここでは暖房運転)から別の運転(冷房運転あるいは除湿運転)への切替を指示するものである。運転モード切替指示がある場合は(ST13−Yes)、CPU210は、ST1に処理を戻す。運転モード切替指示がない場合は(ST13−No)、CPU210は、使用者による運転停止指示があるか否かを判断する(ST14)。運転停止指示とは、全ての室内機5a〜5cが運転を停止することを指示すものである。
運転停止指示があれば(ST14−Yes)、CPU210は、運転停止処理を実行し(ST15)、処理を終了する。運転停止処理では、CPU210は、圧縮機21や室外ファン27を停止するとともに室外膨張弁24を全閉とする。また、CPU210は、室内機5a〜5cに対し通信部230を介して運転を停止する旨の運転停止信号を送信する。運転停止信号を通信部530a〜530cを介して受信した室内機5a〜5cのCPU510a〜510cは、室内ファン55a〜55cを停止するとともに室内膨張弁52a〜52cを全閉とする。
ST14において運転停止指示がなければ(ST14−No)、CPU210は、現在の運転が暖房運転であるか否かを判断する(ST19)。現在の運転が暖房運転であれば(ST19−Yes)、CPU210は、ST3に処理を戻す。現在の運転が暖房運転でなければ(ST19−No)、つまり、現在の運転が冷房運転もしくは除湿運転であれば、CPU210は、ST18に処理を戻す。
尚、以上説明した各実施形態では、各室内機の冷媒過冷却度を用いて油流出制御を実行する場合について説明したが、冷媒過冷却度に代えて液側温度検出手段(液側温度センサ61a〜61c)で検出した各室内機の室内熱交換器の熱交出口温度を用いて油流出制御を実行してもよい。熱交出口温度を用いて油流出制御を実行する場合は、各室内機の熱交出口温度が、これら熱交出口温度のうちの最大値と最小値を用いて求める平均熱交出口温度となるように、各室内膨張弁の開度を調整する。
また、油滞留条件として、各室内機の冷媒過冷却度のうち液冷媒滞留時過冷却度以上となっている液冷媒滞留時間が所定時間以上継続しているか否かを判断する場合について説明したが、これに代えて、各室内機の室内熱交換器の熱交出口温度が、室内機に液冷媒が滞留することによって室温になじんでいるときの熱交出口温度である液冷媒滞留時熱交出口温度以下となっている時間を冷媒滞留時間とし、この冷媒滞留時間が所定時間以上継続しているか否かを判断してもよい。
1 空気調和装置
2 室外機
5a〜5c 室内機
31 吐出圧力センサ
51a〜51c 室内熱交換器
52a〜52c 室内膨張弁
61a〜61c 液側温度センサ
63a〜63c 吸込温度センサ
64a〜64c 吹出温度センサ
100 冷媒回路
200 室外機制御部
210 CPU
500a〜500c 室内機制御部
510a〜510c CPU
Ph 吐出圧力
SC 冷媒過冷却度
SCv 平均冷媒過冷却度
SCp 液冷媒滞留時過冷却度
Ths 高圧飽和温度
To 熱交出口温度
tlr 液冷媒滞留時間
tp 所定時間

Claims (2)

  1. 圧縮機と、同圧縮機から吐出される冷媒の圧力である吐出圧力を検出する吐出圧力検出手段を有する室外機と、
    室内熱交換器と、室内膨張弁と、前記室内熱交換器が凝縮器として機能しているときに同室内熱交換器から流出する冷媒の温度である熱交出口温度を検出する液側温度検出手段を有する複数の室内機を有し、
    前記室外機が前記複数の室内機より上方に設置されるとともに、前記複数の室内機の設置場所に高低差がある空気調和装置であって、
    前記室内熱交換器が凝縮器として機能しているときに、
    前記複数の室内機に、前記圧縮機から冷媒とともに吐出された冷凍機油が滞留していることを示す油滞留条件が成立している室内機がある場合は、
    前記各室内機の冷媒過冷却度が同冷媒過冷却度の最大値と最小値の2値の相加平均値である平均冷媒過冷却度となるように、あるいは、前記各室内機の熱交出口温度が同熱交出口温度の最大値と最小値の2値の相加平均値である平均熱交出口温度となるように、前記各室内膨張弁の開度を調整する油流出制御を実行する制御手段を有する、
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記油滞留条件は、前記各室内機の冷媒過冷却度のうち前記各室内機に液冷媒が滞留しているときの冷媒過冷却度である液冷媒滞留時過冷却度以上となっている状態、あるいは、前記各室内機の熱交出口温度のうち前記各室内機に液冷媒が滞留しているときの熱交出口温度である液冷媒滞留時熱交出口温度以下となっている状態が継続する時間である冷媒滞留時間が、予め定められた所定時間以上となったか否かで規定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
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