JP2018017479A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】暖房運転を行っているときに、設置形態の違いに関わらず、暖房運転を開始してから速やかに吐出温度を目標吐出温度に到達させること。【解決手段】室外機制御手段200は、室外膨張弁24の開度を暖房運転を開始した時点から所定時間の間、所定の初期開度に維持する暖房時初期開度制御を行うとき、設置形態入力部250から入力された設置形態が第1設置形態である場合は、初期開度を第3初期開度より大きい第1初期開度とし、設置形態入力部250から入力された設置形態が第2設置形態である場合は、初期開度を第3初期開度より小さい第2初期開度とし、設置形態入力部250から入力された設置形態が第3設置形態である場合は、初期開度を第3初期開度とする。【選択図】図4

Description

本発明は、少なくとも1台の室外機に複数台の室内機が冷媒配管で接続された空気調和装置に関する。
従来、1台の室外機と複数台の室内機が液管とガス管で接続された空気調和装置では、例えば、特許文献1に記載された空気調和装置のように、暖房運転開始から冷媒回路が安定するのに必要な所定時間が経過するまでは室外膨張弁が予め設定された初期開度に調整され、所定時間が経過した後は圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度が予め定められた目標吐出温度となるように室外膨張弁の開度が調整される。
特開2009−138980号公報
上述した空気調和装置がビル等の階層を有する建物に設置されるときは、室外機の設置位置と複数台の室内機の設置位置に高低差がある場合がある。具体的には、室外機の設置位置が各室内機の設置位置より高く、かつ、室外機の設置位置と最下層の室内機の設置位置の高低差が所定高低差(例えば、50m)以上となる場合がある(以降、このような設置形態を第1設置形態と記載)。また、室外機の設置位置が各室内機の設置位置より低く、かつ、室外機の設置位置と最上層の室内機の設置位置の高低差が所定高低差以上となる場合がある(以降、このような設置形態を第2設置形態と記載)。そして、上記の第1設置形態や第2設置形態に該当しない、つまり、室外機の設置位置と各室内機の設置位置のどちらが上であるかに関わらず、室外機の設置位置と最下層あるいは最上層の室内機の設置位置の高低差が、所定高低差未満となる場合がある(以降、このような設置形態を第3設置形態と記載)。
上述した所定高低差は、空気調和装置の室外機に備えられた圧縮機の能力や、室外機と各室内機を接続する冷媒配管の径や長さに応じて定められるものであり、暖房運転時に各室内機で空気を加熱して凝縮した液冷媒が室外機に向かって流れる際に、重力の影響が大きくなる高低差である。設置形態が第1設置形態である場合は、各室内機から流出した液冷媒が、設置形態が第3設置形態である場合と比べて重力の影響で室外機に戻りにくく、室外機に流入する液冷媒量が減少する。これに対し、設置形態が第2設置形態である場合は、各室内機から流出した液冷媒が、設置形態が第3設置形態である場合と比べて重力の影響で室外機に戻りやすく、室外機に流入する液冷媒量が増加する。
つまり、設置形態が第1設置形態である場合は、設置形態が第3設置形態である場合と比べて室外機に戻る液冷媒量が少ないため、圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度が第3設置形態である場合と比べて高くなる。一方、設置形態が第2設置形態である場合は、設置形態が第3設置形態である場合と比べて室外機に戻る液冷媒量が多いため、圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度が第3設置形態である場合と比べて低くなる。
前述したように、空気調和装置が暖房運転を行うときは、暖房運転の開始から冷媒回路が安定するまでの所定時間(例えば、圧縮機を起動した時点から1分間)は、室外膨張弁の開度を予め定めた所定開度としている。この所定開度が例えば、設置形態が第3設置形態である場合を想定して定められている場合に、当該所定開度を、室外機への液冷媒の戻り量が第3設置形態と比べて少なくなる第1設置形態であるときに適用すると、冷媒回路が安定したときの吐出温度が、第3設置形態の場合の同時点での吐出温度と比べて高くなる。一方、上記所定開度を、室外機への液冷媒の戻り量が第3設置形態と比べて多くなる第2設置形態であるときに適用すると、冷媒回路が安定したときの吐出温度が、第3設置形態の場合の同時点での吐出温度と比べて低くなる。
従って、冷媒回路が安定した後、吐出温度を予め定められた目標吐出温度(例えば、50℃)とするために室外膨張弁の開度を調整するとき、当該調整の開始時点での吐出温度と目標吐出温度の温度差が、設置形態が第1設置形態である場合や第2設置形態である場合の方が第3設置形態である場合より大きくなる恐れがある。これにより、設置形態が第1設置形態である場合や第2設置形態である場合は、冷媒回路が安定してから吐出温度を目標吐出温度とするまでにかかる時間が、第3設置形態の場合と比べて長くなる恐れがあり、各室内機で暖房能力が発揮されるまでに時間がかかる恐れがあった。
本発明は上記問題点に鑑み、暖房運転を行っているときに、設置形態の違いに関わらず、暖房運転を開始してから速やかに吐出温度を目標吐出温度に到達させることができる空気調和装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の空気調和装置は、圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、室外膨張弁と、圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度を検出する吐出温度検出手段を有する室外機と、室内熱交換器と室内膨張弁を有する複数台の室内機と、暖房運転を行っているときに、吐出温度検出手段により検出された吐出温度に基づいて、室外膨張弁の開度を調整する制御手段を有する。
室外機と複数台の室内機の設置形態を第1設置形態と第2設置形態と第3設置形態とすることが可能であり、第1設置形態は、室外機の設置位置が各室内機の設置位置より高く、かつ、室外機の設置位置と最下層の室内機の設置位置の高低差が所定高低差以上であり、第2設置形態は、室外機の設置位置が各室内機の設置位置より低く、かつ、室外機の設置位置と最上層の室内機の設置位置の高低差が所定高低差以上であり、第3設置形態は、室外機の設置位置と室内機の設置位置のどちらが上方であるかに関わらず、室外機の設置位置と最下層あるいは最上層の室内機の設置位置の高低差が、所定高低差未満である。
そして、空気調和装置は、上記各設置形態を入力する設置形態入力部を有する。
制御手段は、室外膨張弁の開度を暖房運転を開始した時点から所定時間の間、所定の初期開度に維持する暖房時初期開度制御を行うとき、設置形態入力部から入力された設置形態が第1設置形態である場合は、初期開度を第1初期開度とし、設置形態入力部から入力された設置形態が第2設置形態である場合は、初期開度を第2初期開度とし、設置形態入力部から入力された設置形態が第3設置形態である場合は、初期開度を第3初期開度とする。
そして、第1初期開度は第3初期開度より大きく、第2初期開度は第3初期開度より小さい。
本発明の空気調和装置によれば、暖房運転を行っているときに、設置形態の違いに関わらず、暖房運転を開始してから速やかに吐出温度を目標吐出温度に到達させることができる。
本発明の実施形態における、空気調和装置の説明図であり、(A)は冷媒回路図、(B)は室外機制御手段および室内機制御手段のブロック図である。 本発明の実施形態における、室外機および室内機の第1設置形態を示す設置図である。 本発明の実施形態における、室外機および室内機の第2設置形態を示す設置図である。 本発明の実施形態における、室外機制御部に記憶された室外膨張弁の初期開度テーブルを示す説明図である。 本発明の実施形態における、室外機制御部に記憶された室外膨張弁の調整開度テーブルを示す説明図である。 本発明の実施形態における、室外機制御部での暖房運転の処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。実施形態としては、建物の屋外に設置される1台の室外機に、建物の屋内の各階に設置される3台の室内機が並列に接続され、全ての室内機で同時に冷房運転あるいは暖房運転が行える空気調和装置を例に挙げて説明する。尚、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
<空気調和装置の構成>
図1(A)、図2および図3に示すように、本実施形態における空気調和装置1は、ビル等の建物600の屋外に設置される1台の室外機2と、建物の屋内の各階に設置され室外機2に液管8およびガス管9で並列に接続された3台の室内機5a〜5cを備えている。詳細には、液管8は、一端が室外機2の閉鎖弁25に、他端が分岐して室内機5a〜5cの各液管接続部53a〜53cに、それぞれ接続されている。また、ガス管9は、一端が室外機2の閉鎖弁26に、他端が分岐して室内機5a〜5cの各ガス管接続部54a〜54cに、それぞれ接続されている。以上により、空気調和装置1の冷媒回路100が構成されている。
<室外機の構成>
まずは、室外機2について説明する。室外機2は、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、室外膨張弁24と、液管8の一端が接続された閉鎖弁25と、ガス管9の一端が接続された閉鎖弁26と、アキュムレータ28と、室外ファン27を備えている。そして、室外ファン27を除くこれら各装置が以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路100の一部をなす室外機冷媒回路20を構成している。
圧縮機21は、インバータにより回転数が制御される図示しないモータによって駆動されることで、運転容量を可変できる能力可変型圧縮機である。圧縮機21の冷媒吐出側は、後述する四方弁22のポートaに吐出管41で接続されており、また、圧縮機21の冷媒吸入側は、アキュムレータ28の冷媒流出側に吸入管42で接続されている。
四方弁22は、冷媒の流れる方向を切り換えるための弁であり、a、b、c、dの4つのポートを備えている。ポートaは、上述したように圧縮機21の冷媒吐出側に吐出管41で接続されている。ポートbは、室外熱交換器23の一方の冷媒出入口に冷媒配管43で接続されている。ポートcは、アキュムレータ28の冷媒流入側に冷媒配管46で接続されている。そして、ポートdは、閉鎖弁26に室外機ガス管45で接続されている。
室外熱交換器23は、冷媒と、後述する室外ファン27の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気を熱交換させるものである。室外熱交換器23の一方の冷媒出入口は、上述したように四方弁22のポートbに冷媒配管43で接続され、他方の冷媒出入口は室外機液管44で閉鎖弁25に接続されている。
室外膨張弁24は、室外機液管44に設けられている。室外膨張弁24は電子膨張弁であり、その開度が調整されることで、室外熱交換器23に流入する冷媒量、あるいは、室外熱交換器23から流出する冷媒量を調整する。室外膨張弁24の開度は、空気調和装置1が冷房運転を行っている場合は全開とされる。また、空気調和装置1が暖房運転を行っている場合は、後述する吐出温度センサ33で検出した圧縮機21の吐出温度に応じてその開度を制御することで、吐出温度が性能上限値を超えないようにしている。
室外ファン27は樹脂材で形成されており、室外熱交換器23の近傍に配置されている。室外ファン27は、図示しないファンモータによって回転することで図示しない吸込口から室外機2の内部へ外気を取り込み、室外熱交換器23において冷媒と熱交換した外気を図示しない吹出口から室外機2の外部へ放出する。
アキュムレータ28は、上述したように、冷媒流入側が四方弁22のポートcに冷媒配管46で接続されるとともに、冷媒流出側が圧縮機21の冷媒吸入側に吸入管42で接続されている。アキュムレータ28は、冷媒配管46からアキュムレータ28の内部に流入した冷媒をガス冷媒と液冷媒に分離してガス冷媒のみを圧縮機21に吸入させる。
以上説明した構成の他に、室外機2には各種のセンサが設けられている。図1(A)に示すように、吐出管41には、圧縮機21から吐出される冷媒の圧力である吐出圧力を検出する吐出圧力センサ31と、圧縮機21から吐出される冷媒の温度を検出する吐出温度センサ33が設けられている。冷媒配管46におけるアキュムレータ28の冷媒流入口近傍には、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力を検出する吸入圧力センサ32と、圧縮機21に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度センサ34とが設けられている。
室外機液管44における室外熱交換器23と室外膨張弁24との間には、室外熱交換器23に流入する冷媒の温度あるいは室外熱交換器23から流出する冷媒の温度を検出するための熱交温度センサ35が設けられている。そして、室外機2の図示しない吸込口付近には、室外機2の内部に流入する外気の温度、すなわち外気温度を検出する外気温度センサ36が備えられている。
また、室外機2には、室外機制御手段200が備えられている。室外機制御手段200は、室外機2の図示しない電装品箱に格納されている制御基板に搭載されている。図1(B)に示すように、室外機制御手段200は、CPU210と、記憶部220と、通信部230と、センサ入力部240と、設置形態入力部250を備えている。
記憶部220は、ROMやRAMで構成されており、室外機2の制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、圧縮機21や室外ファン27の制御状態等を記憶している。通信部230は、室内機5a〜5cとの通信を行うインターフェイスである。センサ入力部240は、室外機2の各種センサでの検出結果を取り込んでCPU210に出力する。設置形態入力部250は、例えば、ディップスイッチやダイヤルスイッチ等で構成されており、室外機2の筐体前面(図2および図3を参照)に配置されて外部から操作可能になっている。この設置形態入力部250は、空気調和装置1の設置形態を入力するためのものであり、入力された設置形態はCPU210に出力される。
CPU210は、前述した室外機2の各種センサでの検出結果をセンサ入力部240を介して取り込む。また、CPU210は、設置形態入力部250から出力された設置形態を取り込む。さらに、CPU210は、室内機5a〜5cから送信される制御信号を通信部230を介して取り込む。CPU210は、取り込んだ検出結果や設置形態や制御信号に基づいて、圧縮機21や室外ファン27の駆動制御を行う。また、CPU210は、取り込んだ検出結果や設置形態や制御信号に基づいて、四方弁22の切り換え制御を行う。さらには、CPU210は、取り込んだ検出結果や切換状態や制御信号に基づいて、室外膨張弁24の開度調整を行う。
<室内機の構成>
次に、3台の室内機5a〜5cについて説明する。3台の室内機5a〜5cは、室内熱交換器51a〜51cと、室内膨張弁52a〜52cと、分岐した液管8の他端が接続された液管接続部53a〜53cと、分岐したガス管9の他端が接続されたガス管接続部54a〜54cと、室内ファン55a〜55cを備えている。そして、室内ファン55a〜55cを除くこれら各装置が以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路100の一部をなす室内機冷媒回路50a〜50cを構成している。尚、3台の室内機5a〜5cは全て同じ能力であり、暖房運転時の室内熱交換器51a〜51cの冷媒出口側における冷媒過冷却度を所定値(例えば、10deg)以下とできれば、各室内機で充分な暖房能力を発揮できる。
尚、室内機5a〜5cの構成は全て同じであるため、以下の説明では、室内機5aの構成についてのみ説明を行い、その他の室内機5b、5cについては説明を省略する。また、図1では、室内機5aの構成装置に付与した番号の末尾をaからbおよびcにそれぞれ変更したものが、室内機5aの構成装置と対応する室内機5b、5cの構成装置となる。
室内熱交換器51aは、冷媒と後述する室内ファン55aの回転により図示しない吸込口から室内機5aの内部に取り込まれた室内空気を熱交換させるものであり、一方の冷媒出入口が液管接続部53aに室内機液管71aで接続され、他方の冷媒出入口がガス管接続部54aに室内機ガス管72aで接続されている。室内熱交換器51aは、室内機5aが冷房運転を行う場合は蒸発器として機能し、室内機5aが暖房運転を行う場合は凝縮器として機能する。
尚、液管接続部53aやガス管接続部54aは、各冷媒配管が溶接やフレアナット等により接続されている。
室内膨張弁52aは、室内機液管71aに設けられている。室内膨張弁52aは電子膨張弁であり、室内熱交換器51aが蒸発器として機能する場合すなわち室内機5aが冷房運転を行う場合は、その開度は、室内熱交換器51aの冷媒出口(ガス管接続部54a側)での冷媒過熱度が目標冷媒過熱度となるように調整される。ここで、目標冷媒過熱度とは、室内機5aで十分な冷房能力が発揮されるための冷媒過熱度である。また、室内膨張弁52aは、室内熱交換器51aが凝縮器として機能する場合すなわち室内機5aが暖房運転を行う場合は、その開度は、室内熱交換器51aの冷媒出口(液管接続部53a側)での冷媒過冷却度が目標冷媒過冷却度となるように調整される。ここで、目標冷媒過冷却度とは、室内機5aで十分な暖房能力が発揮されるための冷媒過冷却度である。
室内ファン55aは樹脂材で形成されており、室内熱交換器51aの近傍に配置されている。室内ファン55aは、図示しないファンモータによって回転することで、図示しない吸込口から室内機5aの内部に室内空気を取り込み、室内熱交換器51aにおいて冷媒と熱交換した室内空気を図示しない吹出口から室内へ供給する。
以上説明した構成の他に、室内機5aには各種のセンサが設けられている。室内機液管71aにおける室内熱交換器51aと室内膨張弁52aとの間には、室内熱交換器51aに流入あるいは室内熱交換器51aから流出する冷媒の温度を検出する液側温度センサ61aが設けられている。室内機ガス管72aには、室内熱交換器51aから流出あるいは室内熱交換器51aに流入する冷媒の温度を検出するガス側温度センサ62aが設けられている。室内機5aの図示しない吸込口付近には、室内機5aの内部に流入する室内空気の温度、すなわち吸込温度を検出する吸込温度センサ63aが備えられている。そして、室内機5aの図示しない吹出口付近には、室内熱交換器51aで冷媒と熱交換を行って室内機5aから室内に放出される空気の温度、すなわち吹出温度を検出する吹出温度センサ64aが備えられている。
また、室内機5aには、室内機制御手段500aが備えられている。室内機制御手段500aは、室内機5aの図示しない電装品箱に格納された制御基板に搭載されており、図1(B)に示すように、CPU510aと、記憶部520aと、通信部530aと、センサ入力部540aとを備えている。
記憶部520aは、ROMやRAMで構成されており、室内機5aの制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、使用者による空調運転に関する設定情報等を記憶する。通信部530aは、室外機2および他の室内機5b、5cとの通信を行うインターフェイスである。センサ入力部540aは、室内機5aの各種センサでの検出結果を取り込んでCPU510aに出力する。
CPU510aは、前述した室内機5aの各種センサでの検出結果をセンサ入力部540aを介して取り込む。また、CPU510aは、使用者が図示しないリモコンを操作して設定した運転情報やタイマー運転設定等を含んだ信号を図示しないリモコン受光部を介して取り込む。また、CPU510aは、運転開始/停止信号や運転情報(冷房/暖房といった運転モードや設定温度、室内温度等)を含んだ制御信号を、通信部530aを介して室外機2に送信するとともに、室外機2が検出した吐出圧力等の情報を含む制御信号を通信部530aを介して室外機2から受信する。CPU510aは、取り込んだ検出結果やリモコンおよび室外機2から送信された信号に基づいて、室内膨張弁52aの開度調整や、室内ファン55aの駆動制御を行う。
尚、以上説明した室外機制御手段200と室内機制御手段500a〜500cとで、本発明の制御手段が構成される。
<室外機と室内機の設置>
以上説明した空気調和装置1が、図2や図3に示すビル等の階層を有する建物600に設置されている。具体的には、図2では、室外機2が屋上(RF)に配置されており、室内機5aが3階、室内機5bが2階、室内機5cが1階に、それぞれ設置されている。つまり、室外機2の設置位置は室内機5a〜5cの設置位置より高くなる。図3では、室外機2が屋外の地上に配置されており、室内機5aが3階、室内機5bが2階、室内機5cが1階に、それぞれ設置されている。つまり、室外機2の設置位置は室内機5a〜5cの設置位置より低くなる。そして、室外機2と室内機5a〜5cとは、上述した液管8とガス管9で相互に接続されており、これらの液管8とガス管9は、その一部が建物600の図示しない壁面内や天井裏に埋設されている。
また、図2では、室外機2の設置位置と最下層の室内機5cの設置位置との高低差をHで表わしており、この高低差Hが所定高低差(例えば、50m、以下同様)以上とされている。以降、このような設置形態を第1設置形態と記載する。また、図3では、室外機2の設置位置と最上層の室内機5aの設置位置との高低差をHで表わしており、この高低差Hが所定高低差以上とされている。以降、このような設置形態を第2設置形態と記載する。そして、図示を省略するが、第1設置形態や第2設置形態に該当しない、つまり、室外機2の設置位置と室内機5a〜5cの設置位置のどちらが上であるかに関わらず、室外機2の設置位置と最下層の室内機5cあるいは最上層の室内機5aの設置位置との高低差Hが所定高低差未満となる場合がある。以降、このような設置形態を第3設置形態と記載する。尚、上述の所定高低差は、空気調和装置1の室外機2に備えられた圧縮機21の能力や、室外機2と室内機5a〜5cを接続する冷媒配管である液管8やガス管9の径や長さに応じて定められ、前述のとおり、暖房運転時に室内機5a〜5cで空気を加熱して凝縮した液冷媒が室外機2に向かって流れる際に、重力の影響が大きくなる高低差である。
<冷媒回路における冷媒の流れと各部の動作>
次に、本実施形態における空気調和装置1の空調運転時の冷媒回路100における冷媒の流れや各部の動作について、図1(A)を用いて説明する。尚、以下の説明では、室内機5a〜5cが暖房運転を行う場合について説明し、冷房運転を行う場合については詳細な説明を省略する。また、図1(A)における矢印は暖房運転時の冷媒の流れを示している。
<暖房運転>
図1(A)に示すように、室内機5a〜5cが暖房運転を行う場合、室外機制御手段200のCPU210は、四方弁22を実線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートdとが連通するよう、また、ポートbとポートcとが連通するよう、切り換える。これにより、冷媒回路100が、室外熱交換器23が蒸発器として機能するとともに室内熱交換器51a〜51cが凝縮器として機能する暖房サイクルとなる。
圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、吐出管41を流れて四方弁22に流入し、四方弁22から室外機ガス管45、閉鎖弁26、ガス管9、ガス管接続部54a〜54cの順に流れて室内機5a〜5cに流入する。室内機5a〜5cに流入した冷媒は、室内機ガス管72a〜72cを流れて室内熱交換器51a〜51cに流入し、室内ファン55a〜55cの回転により室内機5a〜5cの内部に取り込まれた空気と熱交換を行って凝縮する。このように、室内熱交換器51a〜51cが凝縮器として機能し、室内熱交換器51a〜51cで冷媒と熱交換を行って暖められた空気が図示しない吹出口から各室内に吹き出されることによって、室内機5a〜5cが設置された各室内の暖房が行われる。
室内熱交換器51a〜51cから流出した冷媒は室内機液管71a〜71cを流れ、室内膨張弁52a〜52cを通過して減圧される。減圧された冷媒は、室内機液管71a〜71c、液管接続部53a〜53cを流れて液管8に流入する。
液管8を流れる冷媒は、閉鎖弁25を介して室外機2に流入する。室外機2に流入した冷媒は、室外機液管44を流れ、吐出温度センサ33で検出した圧縮機21の吐出温度に応じた開度とされた室外膨張弁24を通過するときにさらに減圧される。室外機液管44から室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外ファン27の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気と熱交換を行って蒸発する。室外熱交換器23から流出した冷媒は、冷媒配管43、四方弁22、冷媒配管46、アキュムレータ28、吸入管42の順に流れ、圧縮機21に吸入されて再び圧縮される。
尚、室内機5a〜5cが冷房運転を行う場合、CPU210は、四方弁22を破線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートbとが連通するよう、また、ポートcとポートdとが連通するように切り換える。これにより、冷媒回路100が、室外熱交換器23が凝縮器として機能するとともに室内熱交換器51a〜51cが蒸発器として機能する冷房サイクルとなる。
<本発明に関わる動作、作用および効果>
次に、図1乃至図5を用いて、本実施形態の空気調和装置1において、本発明に関わる冷媒回路の動作やその作用、および、効果について説明する。
図2および図3に示すように、本実施形態の空気調和装置1では、設置形態が第1設置形態や第2設置形態のような高低差Hが所定高低差以上である場合に、空気調和装置1で暖房運転を行ったときは、以下のような問題がある。
暖房運転では、圧縮機21から吐出されたガス冷媒は、吐出管41から四方弁22を介して室外機ガス管45を流れて室外機2からガス管9に流出し、ガス管9を流れて室内機5a〜5cの室内熱交換器51a〜51cに流入して凝縮する。そして、室内機5a〜5cから液管8に流出した液冷媒は、液管8を流れて室外機2に流入し、室外機液管44を流れて室外熱交換器23に流入して蒸発する。
このとき、設置形態が第1設置形態である場合は、室内機5a〜5cから流出した液冷媒が、高低差Hが所定高低差未満である第3設置形態である場合と比べて重力の影響で室外機2に戻りにくく、室外機2に流入する液冷媒量が第3設置形態である場合と比べて減少する。これに対し、設置形態が第2設置形態である場合は、室内機5a〜5cから流出した液冷媒が、高低差Hが所定高低差未満である第3設置形態である場合と比べて重力の影響で室外機2に戻りやすく、室外機2に流入する液冷媒量が第3設置形態である場合と比べて増加する。
つまり、設置形態が第1設置形態である場合は、設置形態が第3設置形態である場合と比べて室外機2に戻る液冷媒量が少ないため、圧縮機21から吐出される冷媒温度である吐出温度が第3設置形態である場合と比べて高くなる。これに対し、設置形態が第2設置形態である場合は、設置形態が第3設置形態である場合と比べて室外機2に戻る液冷媒量が多いため、圧縮機21から吐出される冷媒温度である吐出温度が第3設置形態である場合と比べて低くなる。
ところで、空気調和装置1で暖房運転を行うときは、暖房運転を開始してから冷媒回路100が安定するまでの所定時間(例えば、圧縮機21を起動した時点から1分間)は、室外膨張弁24の開度は予め定めた初期開度(例えば、200パルス)とされる。この初期開度が例えば、設置形態が第3設置形態である場合を想定して定められている場合に、当該初期開度を、室外機2への液冷媒の戻り量が第3設置形態と比べて少なくなる第1設置形態であるときに適用すると、冷媒回路100が安定したときの吐出温度が、第3設置形態の場合の同時点での吐出温度と比べて高くなる。これに対し、上述の初期開度を、室外機2への液冷媒の戻り量が第3設置形態と比べて多くなる第2設置形態であるときに適用すると、冷媒回路100が安定したときの吐出温度が、第3設置形態の場合の同時点での吐出温度と比べて低くなる。
したがって、冷媒回路100が安定した後、吐出温度を予め定められた目標吐出温度(例えば、50℃)とするために室外膨張弁24の開度を調整するとき、当該調整の開始時点での吐出温度と目標吐出温度の温度差が、設置形態が第1設置形態である場合や第2設置形態である場合の方が第3設置形態である場合より大きくなる。この結果、設置形態が第1設置形態である場合や第2設置形態である場合は、冷媒回路100が安定してから吐出温度を目標吐出温度とするまでにかかる時間が、第3設置形態の場合と比べて長くなる恐れがあり、室内機5a〜5cで暖房能力が発揮されるまでに時間がかかる恐れがあった。
そこで、本発明の空気調和装置1では、暖房運転を行っているときに、第1設置形態、第2設置形態、第3設置形態のように、設置形態の違いに関わらず、暖房運転を開始してから速やかに吐出温度を目標吐出温度に到達させるための暖房時初期開度制御を実行する。具体的には、空気調和装置1が暖房時初期開度制御を行うときは、設置形態入力部250から入力した設置形態を用い、図4に示す初期開度テーブル300を参照して、入力した設置形態に応じた室外膨張弁24の初期開度に対応する初期パルス数を抽出する。そして、抽出した初期パルス数を室外膨張弁24に与えて、当該室外膨張弁24を初期パルス数に対応する開度とし、この開度を、暖房運転開始から冷媒回路100が安定するまでの所定時間(例えば、圧縮機21を起動した時点から1分間)維持する。
図4に示す初期開度テーブル300は、予め試験等を行って定められて記憶部220に記憶されている。初期開度テーブル300には、第1設置形態に対する初期開度に対応する初期パルス数として300パルス、第2設置形態に対する初期開度に対応する初期パルス数として100パルス、第3設置形態に対する初期開度に対応する初期パルス数として200パルスが設定されている。つまり、第1設置形態に対する初期開度を第1初期開度、第2設置形態に対する初期開度を第2初期開度、第3設置形態に対する初期開度を第3初期開度とすると、第1初期開度は第3初期開度より大きく、第2初期開度は第3初期開度より小さくなる。尚、第1設置形態に対応する初期パルス数と第2設置形態に対応する初期パルス数は、所定高低差(本実施形態では50m)から空気調和装置に固有の許容最大高低差(例えば、100m)まで同じ初期パルス数を用いる。
また、室外機制御手段200の記憶部220には、暖房時初期開度制御の終了後、圧縮機21の吐出温度を予め定められた目標吐出温度(例えば、50℃)とする際に使用する調整開度テーブル400が記憶されている。調整開度テーブル400は、予め試験等を行って定められたものであり、図5に示すように、吐出温度センサ33で検出した吐出温度と目標吐出温度の温度差ΔTdを7つの温度範囲に区分し、各温度範囲に対応して室外膨張弁24に与える増減パルス数が設定されている。
具体的には、温度差ΔTdが−2℃以上2℃未満の範囲にあるときの増減パルス数を0パルス、温度差ΔTdが2℃以上6℃未満の範囲にあるときの増減パルス数を5パルス、温度差ΔTdが6℃以上10℃未満の範囲にあるときの増減パルス数を10パルス、温度差ΔTdが10℃以上の範囲にあるときの増減パルス数を20パルスとしている。一方、温度差ΔTdが−6℃以上−2℃未満の範囲にあるときの増減パルス数を−5パルス、温度差ΔTdが−10℃以上−6℃未満の範囲にあるときの増減パルス数を−10パルス、温度差ΔTdが−10℃未満の範囲にあるときの増減パルス数を−20パルスとしている。
本実施形態の空気調和装置1において暖房時初期開度制御を実行するとき、設置形態入力部250から入力された設置形態が第1設置形態である場合には、室外膨張弁24の初期開度を第1初期開度にあたる300パルスとし、設置形態入力部250から入力された設置形態が第2設置形態である場合には、室外膨張弁24の初期開度を第2初期開度にあたる100パルスとし、設置形態入力部250から入力された設置形態が第3設置形態である場合には、室外膨張弁24の初期開度を第3初期開度にあたる200パルスとする。
これにより、第1設置形態の場合の室外膨張弁24の第1初期開度は、第3設置形態の場合の室外膨張弁24の第3初期開度よりも大きくされる。つまり、室内機5a〜5cから流出し室外機2に流入する液冷媒量が増えるようになり、冷媒回路100が安定したときの吐出温度の上昇が抑えられて第3設置形態の場合の同時点での吐出温度に近づく。そして、第2設置形態の場合の室外膨張弁24の第2初期開度は、第3設置形態の場合の室外膨張弁24の第3初期開度よりも小さくされる。つまり、室内機5a〜5cから流出し室外機2に流入する液冷媒量が減少するようになり、冷媒回路100が安定したときの吐出温度の低下が抑えられて第3設置形態の場合の同時点での吐出温度に近づく。
この結果、冷媒回路100が安定した後、つまり、暖房時初期開度制御の終了時点での第1設置形態の場合や第2設置形態の場合の温度差ΔTdを第3設置形態の場合の同時点の温度差ΔTdに近づけることができるので、設置形態の相違に関わらず、冷媒回路100が安定してから速やかに吐出温度を目標吐出温度に到達させることができ、特に、第1設置形態の場合や第2設置形態の場合の室内機5a〜5cで暖房能力が発揮されるまでの時間を短くすることができる。
<室外機制御手段での暖房運転の処理の流れ>
次に、図6を用いて、本実施形態の空気調和装置1における暖房運転時の制御について説明する。図6は、空気調和装置1が暖房運転を行う場合の、室外機制御手段200のCPU210が行う制御に関する処理の流れを示すものである。図6において、STはステップを表し、これに続く数字はステップ番号を表している。尚、図6では本発明に関わる処理を中心に説明しており、これ以外の処理、例えば、使用者の指示した設定温度や風量等の運転条件に対応した冷媒回路100の制御、といった、空気調和装置1に関わる一般的な処理については説明を省略している。また、以下の説明では、全ての室内機5a〜5cが暖房運転を行っている場合を例に挙げて説明する。
また、以下の説明では、暖房時初期開度制御を実行する時の室外膨張弁24の初期パルス数をPos(第1設置形態、第2設置形態、第3設置形態に対して個別に言及する必要がある場合は、Pos1、Pos2、Pos3と記載)、吐出温度センサ33で検出する吐出温度をTdr、吐出温度の目標吐出温度をTdt、吐出温度と目標吐出温度の温度差をΔTd、温度差ΔTdに応じた増減パルス数をPidとする。
始めに、CPU210は、暖房運転開始処理を実行する(ST1)。ここで、暖房運転開始処理とは、CPU210が四方弁22を操作して冷媒回路100を図1(A)に示す状態、つまり、冷媒回路100を暖房サイクルとすることである。そして、CPU210は、暖房運転の開始処理後、室内機5a〜5cからの要求能力に応じた回転数で圧縮機21や室外ファン27を起動する。また、CPU210は、室内機5a〜5cに対し通信部230を介して暖房運転を開始する旨の運転開始信号を送信する。
運転開始信号を通信部530a〜530cを介して受信した室内機5a〜5cの室内機制御手段500a〜500cのCPU510a〜510cは、使用者の風量指示に応じた回転数で室内ファン55a〜55cを起動するとともに、室内熱交換器51a〜51cの冷媒出口(液管接続部53a〜53c側)での冷媒過冷却度が目標冷媒過冷却度となるように室内膨張弁52a〜52cの開度を調整する。
次に、CPU210は、室外膨張弁24の初期開度に対応する初期パルス数Posを初期開度テーブル300を参照して決定する(ST2)。具体的には、CPU210は、記憶部220に記憶している初期開度テーブル300を参照し、設置形態入力部250から入力された設置形態が第1設置形態であるときは、室外膨張弁24の初期開度を第1初期開度に対応するPos1(300パルス)を選択し、設置形態入力部250から入力された設置形態が第2設置形態であるときは、室外膨張弁24の初期開度を第2初期開度に対応するPos2(100パルス)を選択し、設置形態入力部250から入力された設置形態が第3設置形態であるときは、室外膨張弁24の初期開度を第3初期開度に対応するPos3(200パルス)を選択する。
次に、CPU210は、室外膨張弁24に対して初期開度に対応する初期パルス数Posを与える(ST3)。ここでは、CPU210は、室外膨張弁24に対応する初期パルス数Posを、ST2において選択された第1初期開度に対応する初期パルス数Pos1、第2初期開度に対応する初期パルス数Pos2、第3初期開度に対応する初期パルス数Pos3のいずれかを室外膨張弁24に与える。
次に、CPU210は、自己が保有するタイマーにてタイマー計測を開始し(ST4)、所定時間が経過したか否かを判断する(ST5)。CPU210は、タイマーによる計測を所定時間(例えば、1分間)が経過するまで続行し(ST5−No)、所定時間が経過すれば(ST5−Yes)、タイマーをリセットする(ST6)。
次に、CPU210は、吐出温度センサ33で検出した圧縮機21の吐出温度Tdrをセンサ入力部240を介して取り込み(ST7)、ST7において取り込んだ吐出温度Tdrと記憶部220に予め記憶された目標吐出温度Tdtを用いて、温度差ΔTdを求める(ST8)。具体的には、CPU210は、吐出温度Tdrから目標吐出温度Tdtを減じて温度差ΔTdとする。
次に、CPU210は、調整開度テーブル400を参照して、ST8で求められた温度差ΔTdに応じた増減パルス数Pidを抽出し、直近の室外膨張弁24に与えているパルス数に増減パルス数Pidを増減したパルス数を室外膨張弁24に与える(ST9)。ここで、直近の室外膨張弁24に与えているパルス数は、初回のみST3で室外膨張弁24に与えられた初期パルス数Posとなり、初回以降は吐出温度Tdrを吐出温度センサ33で検出するタイミング(例えば、20秒毎)で、前回の室外膨張弁24に与えているパルス数に増減パルス数Pidを増減したパルス数となる。
以上説明したST1〜ST6までの処理が、暖房運転時における本発明の暖房時初期開度制御に関わる処理であり、ST7〜ST9までの処理が、暖房運転時における目標吐出温度制御に関わる処理である。
ST9の処理を終えたCPU210は、使用者による運転停止指示があるか否かを判断する(ST10)。運転停止指示とは、全ての室内機5a〜5cが運転を停止することを指示するものである。運転停止指示があれば(ST10−Yes)、CPU210は、運転停止処理を実行し(ST11)、処理を終了する。運転停止処理では、CPU210は、圧縮機21や室外ファン27を停止するとともに室外膨張弁24を全閉とする。また、CPU210は、室内機5a〜5cに対し通信部230を介して運転を停止する旨の運転停止信号を送信する。運転停止信号を通信部530a〜530cを介して受信した室内機5a〜5cのCPU510a〜510cは、室内ファン55a〜55cを停止するとともに室内膨張弁52a〜52cを全閉とする。
ST10において運転停止指示がなければ(ST10−No)、CPU210は、ST7に処理を戻す。
以上説明したように、本発明の空気調和装置1は、設置形態を入力する設置形態入力部250を有し、室外膨張弁24の開度を暖房運転を開始した時点から所定時間の間、所定の初期開度に維持する暖房時初期開度制御を行うとき、設置形態入力部250から入力された設置形態が第1設置形態である場合は、初期開度を第3初期開度より大きい第1初期開度とし、設置形態入力部250から入力された設置形態が第2設置形態である場合は、初期開度を第3初期開度より小さい第2初期開度とし、設置形態入力部250から入力された設置形態が第3設置形態である場合は、初期開度を第3初期開度とする。これにより、空気調和装置1において、第1設置形態と第2設置形態と第3設置形態のように設置形態の相違に関わらず、暖房運転を開始してから速やかに吐出温度Tdrを目標吐出温度Tdtに到達させることができ、特に、第1設置形態や第2設置形態での室内機5a〜5cで暖房能力が発揮されるまでの時間を短くすることができる。
1 空気調和装置
2 室外機
21 圧縮機
24 室外膨張弁
33 吐出温度センサ
5a〜5c 室内機
100 冷媒回路
200 室外機制御部
210 CPU
250 設置形態切換部
500a〜500c 室内機制御部
510a〜510c CPU
Pos 初期パルス数
Tdr 吐出温度
Tdt 目標吐出温度
ΔTd 温度差
Pid 増減パルス数

Claims (1)

  1. 圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、室外膨張弁と、前記圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度を検出する吐出温度検出手段を有する室外機と、
    室内熱交換器と室内膨張弁を有する複数台の室内機と、
    暖房運転を行っているときに、前記吐出温度検出手段により検出された吐出温度に基づいて、前記室外膨張弁の開度を調整する制御手段を有する空気調和装置であって、
    前記室外機と前記複数台の室内機の設置形態を第1設置形態と第2設置形態と第3設置形態とすることが可能であり、
    前記第1設置形態は、前記室外機の設置位置が前記各室内機の設置位置より高く、かつ、前記室外機の設置位置と最下層の室内機の設置位置の高低差が所定高低差以上であり、
    前記第2設置形態は、前記室外機の設置位置が前記各室内機の設置位置より低く、かつ、前記室外機の設置位置と最上層の室内機の設置位置の高低差が所定高低差以上であり、
    前記第3設置形態は、前記室外機の設置位置と前記室内機の設置位置のどちらが上方であるかに関わらず、前記室外機の設置位置と最下層あるいは最上層の室内機の設置位置の高低差が、所定高低差未満であり、
    前記各設置形態を入力する設置形態入力部を有し、
    前記制御手段は、前記室外膨張弁の開度を暖房運転を開始した時点から所定時間の間、所定の初期開度に維持する暖房時初期開度制御を行うとき、
    前記設置形態入力部から入力された設置形態が前記第1設置形態である場合は、前記初期開度を第1初期開度とし、
    前記設置形態入力部から入力された設置形態が前記第2設置形態である場合は、前記初期開度を第2初期開度とし、
    前記設置形態入力部から入力された設置形態が前記第3設置形態である場合は、前記初期開度を第3初期開度とし、
    前記第1初期開度は前記第3初期開度より大きく、前記第2初期開度は前記第3初期開度より小さい、
    ことを特徴とする空気調和装置。
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