JP6715718B2 - 端子金具の接続構造 - Google Patents
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Description
両アース端子510は同一の形状とされており、金属平板に貫通する形態で取付孔511が設けられた接続部512と、図示しない電線を固定する固定部513とを備えて構成されている。そして、一対のアース端子510における積層方向に重なり合う2枚の接続部512の一方に連結部520が設けられ、同他方に連結部520と積層方向に係止することにより2枚の接続部512を積層状態に保持する被連結部530が設けられている。更に、連結部520は、取付孔511を中心として2枚の接続部512を相対的に回動させることにより、被連結部530の外縁533が積層方向と交差する方向において弾性的に接触する弾接面524を備えている。
(1) 取付孔を有する板状の接続部の外周縁に延出された電線接続部と、前記外周縁に突設された突起部とをそれぞれ備えた複数の端子金具が、前記電線接続部が重ならない状態で前記接続部が積層され、複数の前記取付孔にボルトが挿通されて一括してボルト締結されることにより互いに接続される端子金具の接続構造であって、
前記端子金具は、表面にメッキ処理が施された金属平板からプレス加工により打ち抜き形成されており、
前記突起部が、前記接続部と面一をなして前記取付孔の径方向外側に張り出す張出部と、前記張出部の前記径方向外側の外縁で直角に折り曲げられて積層方向に立上る立ち上がり部と、を有する折り曲げ接合片により形成され、
隣接する前記立ち上がり部の前記取付孔の周方向における側面である剪断面同士が溶着されていることを特徴とする端子金具の接続構造。
また、複数の端子金具は、接続部の外周縁に突設された突起部同士が溶着されているので、積層された複数の端子金具の電気的な接続信頼性を確保することができる。
上記(2)の構成の端子金具の接続構造では、互いに溶着される端子金具の突起部が、接続部と面一をなして取付孔の径方向外側に張り出す張出部と、前記張出部の外縁で直角に折り曲げられて積層方向に立上る立ち上がり部と、を有する簡単な形状の折り曲げ接合片により構成されている。そこで、金属平板から端子金具をプレス加工により打ち抜く際、接続部の外周縁に突出した矩形状の突片を一緒に打ち抜き、その後でこの突片の先端側を積層方向に直角に折り曲げるだけで、張出部と立ち上がり部とを備えた折り曲げ接合片を容易に形成することができ、加工コストの上昇を抑えることができる。
また、例えば端子の腐食防止などの理由で、表面にメッキ処理が施された金属平板からプレス加工により打ち抜き形成された折り曲げ接合片の側面(剪断面)には、金属平板の母材が露出している。そこで、隣接する立ち上がり部の側面同士が溶着される際には、溶着される立ち上がり部の側面にメッキ層がなく母材同士が直接溶着されるので、安定した溶着が可能となる。
上記(3)の構成の端子金具の接続構造では、互いに溶着される端子金具の突起部が、接続部と面一をなして取付孔の径方向外側に延出されると共に先端部が周方向に延びる簡単な形状の略L字状接合片により構成されている。そこで、金属平板から端子金具をプレス加工により打ち抜く際、接続部の外周縁に突出した略L字状接合片を一緒に打ち抜くだけで、略L字状接合片を容易に形成することができ、加工コストの上昇を更に抑えることができる。
また、略L字状接合片の先端部が周方向に延びているので、電線接続部を周方向へずらして重ならないように接続部が積層される際にも、隣接する略L字状接合片の先端部同士は当接することができ、溶着が不可能となることがない。
上記(4)の構成の端子金具の接続構造では、略L字状接合片の先端部の表裏面にメッキ処理が施されていない。そこで、積層される略L字状接合片の先端部同士が溶着される際には、溶着される略L字状接合片の先端部の表裏面にメッキ層がなく母材同士が直接溶着されるので、安定した溶着が可能となる。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る端子金具の接続構造について説明する。
まず、2つの端子金具10は、図2の(a)に示すように、一方の端子金具10の接続部11の表面(図中、上面)に他方の端子金具10の接続部11を重ね合わせ、双方の取付孔12同士を同心状に合致(対応)させる。この時、互いの電線接続部13を取付孔12の周方向へずらして重ならないように接続部11が積層され、それぞれの折り曲げ接合片20における隣接する立ち上がり部23の側面23a同士が当接した状態とされる。即ち、折り曲げ接合片20の周方向幅W1は、互いの電線接続部13が重ならないように周方向へずらされるずれ量(回転方向長さ)に対応している。
次に、図2の(b)に示すように、両接続部11の取付孔12にボルト40を挿通し、さらに車体パネル60の貫通孔61に挿通する。そして、ボルト40にナット50が螺合されることにより、両端子金具10が一括してボルト締結される。これにより、両端子金具10の接続部11がボルト40とナット50によって積層方向(板厚方向)から挟持され、車体パネル60に電気的に導通可能に接続される。
そこで、金属平板から端子金具10をプレス加工により打ち抜く際、接続部11の外周縁11Aに突出した矩形状の突片を一緒に打ち抜き、その後でこの突片の先端側を積層方向に直角に折り曲げるだけで、張出部と立ち上がり部とを備えた折り曲げ接合片を容易に形成することができ、加工コストの上昇を抑えることができる。
また、2つの端子金具10は、接続部11の外周縁11Aに突設された折り曲げ接合片20同士が溶着されているので、積層された2つの端子金具10の電気的な接続信頼性を確保することができる。
次に、4つの接続部11の取付孔12にボルト40を挿通し、さらに車体パネル60の貫通孔61に挿通する。そして、ボルト40にナット50が螺合されることにより、4つの端子金具10が一括してボルト締結される。これにより、4つの端子金具10の接続部11がボルト40とナット50によって積層方向(板厚方向)から挟持され、車体パネル60に電気的に導通可能に接続される。
従って、4つの端子金具10は、それぞれの接続部11の外周縁11Aに突設された折り曲げ接合片20同士が溶着されているので、積層された4つの端子金具10の電気的な接続信頼性を確保することができる。
つぎに、本発明の第2実施形態に係る端子金具の接続構造について説明する。
図4の(a)は、本発明の第2実施形態に係る端子金具70の斜視図、図4の(b)は、図4の(a)に示した端子金具70が4つ積層されて突起部同士が溶着されてボルト締結された状態を示す平面図、図4の(c)は、図4(b)における矢印B方向からみた側面図である。なお、上記第1実施形態における端子金具10の構成と同様の端子金具70の構成部分については、同符号を付して詳細な説明を省略する。
まず、端子金具70の接続部11の表面に他の端子金具70の接続部11を順次重ね合わせ、それぞれの取付孔12同士を同心状に合致(対応)させる。この時、それぞれの電線接続部13を取付孔12の周方向に沿って反時計回り方向へ順次ずらして重ならないように接続部11が積層され、それぞれの略L字状接合片80における隣接する先端部81同士が当接した状態(一部が重なった状態)とされる。即ち、略L字状接合片80における先端部81の周方向幅W2は、互いの電線接続部13が重ならないように周方向へずらされるずれ量(回転方向長さ)に対応している。
次に、図4の(b),(c)に示すように、4つの接続部11の取付孔12にボルト40を挿通し、さらに車体パネル60の貫通孔61に挿通する。そして、ボルト40にナット50が螺合されることにより、4つの端子金具70が一括してボルト締結される。これにより、4つの端子金具70の接続部11がボルト40とナット50によって積層方向(板厚方向)から挟持され、車体パネル60に電気的に導通可能に接続される。
そこで、金属平板から端子金具70をプレス加工により打ち抜く際、接続部11の外周縁11Aに突出した略L字状接合片80を一緒に打ち抜くだけで、略L字状接合片80を容易に形成することができ、加工コストの上昇を更に抑えることができる。
また、略L字状接合片80の先端部81が周方向に延びているので、電線接続部13を周方向へずらして重ならないように接続部11が積層される際にも、隣接する略L字状接合片80の先端部81同士は当接することができ、溶着に支障をきたすことがない。
また、4つの端子金具70は、接続部11の外周縁11Aに突設された略L字状接合片80同士が溶着されているので、積層された4つの端子金具70の電気的な接続信頼性を確保することができる。
即ち、メッキ処理が施されていない先端部81の表裏面には、金属平板の母材が露出するので、それぞれの略L字状接合片80における先端部81の表裏面同士を溶着する際には、安定した溶着が可能となる。
[1] 取付孔(12)を有する板状の接続部(11)の外周縁(11A)に延出された電線接続部(13)と、前記外周縁に突設された突起部(折り曲げ接合片20、略L字状接合片80)とをそれぞれ備えた複数の端子金具(10,70)が、前記電線接続部が重ならない状態で前記接続部が積層され、複数の前記取付孔にボルト(40)が挿通されて一括してボルト締結されることにより互いに接続される端子金具の接続構造であって、
積層された前記端子金具の前記突起部同士が、溶着されていることを特徴とする端子金具の接続構造。
[2] 前記突起部が、前記接続部と面一をなして前記取付孔の径方向外側に張り出す張出部(21)と、前記張出部の外縁で直角に折り曲げられて積層方向に立上る立ち上がり部(23)と、を有する折り曲げ接合片(20)により形成され、
隣接する前記立ち上がり部の側面(23a)同士が溶着されていることを特徴とする上記[1]に記載の端子金具の接続構造。
[3] 前記突起部が、前記接続部と面一をなして前記取付孔の径方向外側に延出されると共に先端部(81)が周方向に延びる略L字状接合片(80)により形成され、
積層される前記略L字状接合片の先端部同士が溶着されていることを特徴とする上記[1]に記載の端子金具の接続構造。
[4] 少なくとも前記略L字状接合片の先端部の表裏面には、メッキ処理が施されていないことを特徴とする上記[3]に記載の端子金具の接続構造。
11 接続部
12 取付孔
13 電線接続部
20 折り曲げ接合片
25 溶着部
30 接地用電線(電線)
40 ボルト
Claims (1)
- 取付孔を有する板状の接続部の外周縁に延出された電線接続部と、前記外周縁に突設された突起部とをそれぞれ備えた複数の端子金具が、前記電線接続部が重ならない状態で前記接続部が積層され、複数の前記取付孔にボルトが挿通されて一括してボルト締結されることにより互いに接続される端子金具の接続構造であって、
前記端子金具は、表面にメッキ処理が施された金属平板からプレス加工により打ち抜き形成されており、
前記突起部が、前記接続部と面一をなして前記取付孔の径方向外側に張り出す張出部と、前記張出部の前記径方向外側の外縁で直角に折り曲げられて積層方向に立上る立ち上がり部と、を有する折り曲げ接合片により形成され、
隣接する前記立ち上がり部の前記取付孔の周方向における側面である剪断面同士が溶着されていることを特徴とする端子金具の接続構造。
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