JP6715577B2 - 易剥離性両面粘着テープ及びその使用方法 - Google Patents

易剥離性両面粘着テープ及びその使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、易剥離性両面粘着テープ及びその使用方法に関する。
両面粘着テープは、フック、ハンガー等の物品の壁面等への貼り付け用途、電子機器等の部材固定用途等、様々な用途に用いられている。
例えば、特許文献1には、フォームの一面又は両面に粘着層が形成されたフォームテープが開示されている。
特開2010−95722号公報
汎用性の高い両面粘着テープとして、被着体との十分な接着力と、貼付後の易剥離性が求められている。しかし、被着体との強固な接着力を確保すると、貼付後の剥離が難しくなる傾向がある。また、剥離可能な両面粘着テープであっても、剥離に際して加熱処理等が必要である場合、損傷しやすい被着体への適用が困難となる。
本発明の一形態に係る易剥離性両面粘着テープは、テープ基材とテープ基材の両主面上に設けられた粘着剤層とを備え、被着体への貼付後に、テープ基材を糸状体を用いて厚さ方向に分断して得られた分断体を引き伸ばして剥離可能な両面粘着テープであって、テープ基材は、見掛け密度が0.065〜0.15g/cmの発泡体を含む。
上記の形態によれば、テープ基材の両主面上に設けられた粘着剤層によって2以上の被着体を互いに結合することができる。上記の形態では、テープ基材を構成する発泡体の見掛け密度が0.065g/cm以上であるため、当該テープ基材により引き剥がし応力が緩和され、被着体間の十分な接着力が得られる。また、上記の形態では、テープ基材を構成する発泡体の見掛け密度が0.15g/cm以下あることで、被着体に対する追従性に優れて、被着体との良好な接着性が実現される。さらに、上記の形態では、テープ基材が上述の発泡体を含むため、糸状体を押し当てて摺動させることで厚さ方向に分断することができる。被着体への貼付後にテープ基材を分断することで被着体上に両面粘着テープの分断体が貼付された状態となり、当該分断体は、端部をつまんで引き伸ばすことで容易に被着体から剥離できる。すなわち、上記の形態の両面粘着テープは、テープ基材を糸状体を用いて厚さ方向に分断して得られた分断体を引き伸ばして剥離される、易剥離性両面粘着テープとして有用である。
別の形態に係る易剥離性両面粘着テープは、テープ基材とそれぞれの粘着剤層との間に設けられた伸張性フィルムを更に備えていてよい。
別の形態に係る易剥離性両面粘着テープでは、発泡体はポリエチレンフォームであってよい。
別の形態に係る易剥離性両面粘着テープは、90°引きはがし接着力が12.0N/10mm以上の両面粘着テープであってよい。
別の形態に係る易剥離性両面粘着テープでは、粘着剤層の少なくとも一方は、アクリル系ポリマーを含有するアクリル系粘着剤を含む層であってよい。
上記アクリル系ポリマーは、ホモポリマーのTgが0℃以下の(メタ)アクリル酸エステルである第一の単官能モノマーと、ホモポリマーのTgが0℃を超える(メタ)アクリル酸エステルである第二の単官能モノマーと、を含むモノマー成分の重合体であってよい。
上記モノマー成分は、40〜70質量%の第一の単官能モノマーと、20〜50質量%の第二の単官能モノマーと、0〜15質量%の極性モノマーとを含むものであってよい。
本発明の一形態に係る易剥離性両面粘着テープの使用方法は、粘着剤層の少なくとも一方と接着した被着体を準備する工程と、テープ基材を糸状体を用いて厚さ方向に二分して、被着体に接着した易剥離性両面粘着テープの分断体を得る工程と、分断体を長手方向に引き伸ばして、被着体から分断体を剥離する工程と、を含む。
本発明によれば、被着体との十分な接着力を確保した場合でも、被着体の損傷を十分に防止しつつ容易に被着体から剥離可能な易剥離性両面粘着テープ、及びその使用方法が提供される。
一実施形態に係る易剥離性両面粘着テープを説明するための図である。 図1に示すII−II線に沿った断面図である。 他の実施形態に係る易剥離性両面粘着テープを説明するための図である。 (a)は、一実施形態に係る易剥離性粘着テープの使用の一態様を示す図であり、(b)は、図4(a)に示すIVb−IVb線に沿った断面図である。 (a)〜(c)は、一実施形態に係る易剥離性両面粘着テープの使用方法を説明するための図である。
本発明の好適な一実施形態について以下に説明する。
本実施形態に係る易剥離性両面粘着テープ(以下、単に「両面粘着テープ」という場合がある。)は、テープ基材と、テープ基材の両主面上に設けられた粘着剤層と、を備え、テープ基材を糸状体を用いて厚さ方向に分断して得られた分断体を引き伸ばして剥離可能な両面粘着テープである。本実施形態において、テープ基材は、見掛け密度が0.065〜0.15g/cmの発泡体を含む。
本実施形態によれば、テープ基材の両主面上に設けられた粘着剤層によって2以上の被着体を互いに結合することができる。また、本実施形態では、テープ基材を構成する発泡体の見掛け密度が0.065g/cm以上であるため、当該テープ基材により引き剥がし応力が緩和され、被着体間の十分な接着力が得られる。また、本実施形態では、テープ基材を構成する発泡体の見掛け密度が0.15g/cm以下あることで、被着体に対する追従性に優れて、被着体との良好な接着性が実現される。さらに、本実施形態では、テープ基材が上述の発泡体を含むため、糸状体を押し当てて摺動させることで厚さ方向に分断することができる。被着体への貼付後にテープ基材を分断することで被着体上に両面粘着テープの分断体が貼付された状態となり、当該分断体は、端部をつまんで分断体の延在方向(長手方向)に引き伸ばすことで容易に被着体から剥離できる。すなわち、本実施形態に係る両面粘着テープは、テープ基材を糸状体を用いて厚さ方向に分断して得られた分断体を引き伸ばして剥離される、易剥離性両面粘着テープとして用いられる。
本実施形態に係る両面粘着テープは、JIS Z 1541に準拠して測定される90°引きはがし接着力が12.0N/10mm以上であってよく、15.0N/mm以上であってよい。また、本実施形態に係る両面粘着テープは、JIS Z 1541に準拠して測定される引張せん断接着力が35.0N/100mm以上であってよく、53.0N/100mm以上であってよい。また、本実施形態に係る両面粘着テープは、JIS Z 1541で規定される超強力両面粘着テープ(1種又は2種、好ましくは1種)であってよい。本実施形態では、上述の方法で容易に剥離可能であるため、JIS Z 1541で規定される超強力両面粘着テープに相当する接着力と、易剥離性とを両立することができる。
本実施形態に係る両面接着テープは、テープ基材と粘着剤層の少なくとも一方との間に、伸張性フィルムを更に備えていてよい。伸張性フィルムを有しない両面接着テープでは、分断体の引き伸ばし剥離に際し、テープ基材の破断によって剥離作業が中断する場合がある。一方、伸張性フィルムを有する両面接着テープでは、伸張性フィルムがテープ基材を補強することにより、テープ基材が破断しにくくなり、また、テープ基材が破断した場合であっても、伸張性フィルムが粘着剤層を支持して、剥離作業を継続して実施することができる。
テープ基材は、発泡体を含み、糸状体で厚さ方向に分断できるものであればよい。テープ基材は、例えば、発泡体層を有する基材であってよく、発泡体基材であってよい。
発泡体の見掛け密度は、0.065g/cm以上であり、被着体間の接着強度がより向上する観点からは0.08g/cm以上であってよい。また、発泡体の見掛け密度は、0.15g/cm以下であり、糸状体での分断が一層容易となる観点からは0.12g/cm以下であってよい。なお、発泡体の見掛け密度は、JIS K7222(2005)に準拠して測定される。
発泡体は、ポリマー発泡であってよい。ポリマー発泡体としては、ポリウレタンフォーム、ポリオレフィンフォーム(例えば、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム)、アクリルフォーム等が挙げられる。被着体間の接着強度及び糸状体での分断性のバランスに優れる観点からは、発泡体はポリエチレンフォームであってよい。
テープ基材の層内での破壊に起因する両面粘着テープの強度低下を防止する観点からは、発泡体の破壊強度は、例えば30N/25mm以上、35N/25mm以上、又は37.5N/25mm以上であってよい。ここで、発泡体の破壊強度は、発泡体試料(幅25mm×長さ50mm×厚み1mm)の両面に粘着剤を用いて2枚のステンレス箔(幅30mm×長さ100mm×厚み0.1mm)を2kgローラー1往復で圧着し、温度60℃、湿度90%の恒温恒湿室に3日間放置した後、取り出して室温にて冷却後、両面に圧着された2枚のステンレス箔を引張試験機にセットして300mm/分の引張速度でT型剥離して求められる値である。
テープ基材は、粘着剤層(又はその他の層若しくはフィルム)との接着強度向上のため、その主面に表面処理が施されていてよい。表面処理は、例えば、フレーム処理、コロナ処理、コーティング剤等による化学的処理であってよい。
テープ基材の厚みは、例えば0.3mm以上であってよく、0.5mm以上であってよく、0.7mm以上であってよい。テープ基材を厚くすることで糸状体による分断がより容易となる。また、テープ基材の厚みは、例えば3.5mm以下であってよく、2.5mm以下であってよく、1.5mm以下であってよい。テープ基材を上記範囲とすることで被着体間の接着強度がより向上する傾向がある。
テープ基材の幅は特に制限されず、両面粘着テープの実施の態様に応じて適宜選択される。例えば、テープ基材の幅は、5mm以上であっても10mm以上であってもよく、100mm以下であっても50mm以下であってもよい。
粘着剤層は、テープ基材の両主面上に設けられた、被着体とテープ基材とを接着する層である。粘着剤層を構成する粘着剤としては、粘着テープに適用可能な粘着剤から適宜選択して使用することができる。なお、複数の粘着剤層は、その組成及び厚みが互いに同一でも異なっていてもよい。
粘着剤層に含まれる粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコン系粘着剤等が挙げられる。本実施形態においては、粘着剤がアクリル系粘着剤又はウレタン系粘着剤であることが好ましく、アクリル系粘着剤であることがより好ましい。粘着剤層がアクリル系粘着剤を含むものであると、テープ基材としてポリエチレンフォーム基材を用いたときに両面接着テープの接着特性が特に優れたものとなる。
アクリル系粘着剤の好適な一態様を以下に示す。本態様のアクリル系粘着剤は、アクリル系ポリマーを含む粘着剤であり、当該アクリル系ポリマーは、第一の単官能モノマーと第二の単官能モノマーとを含むモノマー成分の重合体であってよい。
第一の単官能モノマーは、ホモポリマーのTgが0℃以下の(メタ)アクリル酸エステルであってよい。なお、本明細書中、Tg(ガラス転移温度)は、動的粘弾性測定における(周波数は1.0Hz、昇温速度は5℃/minが好ましい)、Tanδのピーク一の温度を示す。このような第一の単官能モノマーとしては、n−ブチルアクリレート、n−へキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、n−デシルアクリレート、n−ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート等が挙げられる。第一の単官能モノマーは2種以上を組み合せて用いてもよい。
第二の単官能モノマーは、ホモポリマーのTgが0℃を超える(メタ)アクリル酸エステルであってよい。第二の単官能モノマーとしては、イソボルニルアクリレート、ステアリルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート等が挙げられる。第二の単官能モノマーは2種以上を組み合せて用いてもよい。
第一の単官能モノマーの含有量は、モノマー成分の全量基準で、40質量%以上であってよく、45質量%以上であってよく、50質量%以上であってよい。また、第一の単官能モノマーの含有量は、モノマー成分の全量基準で、70質量%以下であってよく、65質量%以下であってよく、60質量%以下であってよい。
第二の単官能モノマーの含有量は、モノマー成分の全量基準で、20質量%以上であってよく、25質量%以上であってよく、30質量%以上であってよい。また、第二の単官能モノマーの含有量は、モノマー成分の全量基準で、50質量%以下であってよく、45質量%以下であってよく、40質量%以下であってよい。
第一の単官能モノマー及び第二の単官能モノマーの合計量は、モノマー成分の全量に対して、80質量%以上であってよく、85質量%以上であってよく、90質量%以上であってよい。
モノマー成分は、第一の単官能モノマー及び第二の単官能モノマーと共重合可能な他のモノマーをさらに含んでいてよい。例えばモノマー成分は、極性モノマーをさらに含んでいてよい。極性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、N、N’−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、カルボキシエチルアクリレート、1−ビニルイミダゾール等が挙げられる。極性モノマーは2種以上を組み合せて用いてもよい。
極性モノマーの含有量は、モノマー成分の全量基準で15質量%以下であってよく、10質量%以下であってよい。極性モノマーの含有量は、モノマー成分の全量基準で0質量%以上であってよく、3質量%以上であってよく、5質量%以上であってよい。なお、極性モノマーの含有量が0質量%とは、モノマー成分が極性モノマーを含まないことを示す。
モノマー成分はまた、多官能モノマーをさらに含んでいてもよい。多官能モノマーとしては、例えば、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、テトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、多官能モノマーとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。多官能モノマーは2種以上を組み合せて用いてもよい。
多官能モノマーの含有量は、モノマー成分の全量基準で0.5質量%以下であってよく、0.1質量%以下であってよい。また、多官能モノマーの含有量はモノマー成分の全量基準で0質量%以上であってよく、0.01質量%以上であってよい。なお、多官能モノマーの含有量が0質量%とは、モノマー成分が多官能モノマーを含まないことを示す。
モノマー成分は上記以外の他のモノマーをさらに含んでいてよく、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等を含んでいてよい。
モノマー成分は、重合開始剤を用いて重合される。重合開始剤は、光重合開始剤であってよく、熱重合開始剤であってよい。重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン等が挙げられる。
アクリル系ポリマーは、モノマー成分を一度に重合させて得られた重合体であってよく、モノマー成分の一部を重合させ、次いで他部を重合させて得られたものであってもよい。
アクリル系粘着剤におけるアクリル系ポリマーの含有量は、アクリル系粘着剤の総量基準で、80質量%以上であってよく、90質量%以上であってよく、95質量%以上であってよい。
アクリル系粘着剤は、塩素化ポリオレフィンをさらに含んでいてよい。なお、本明細書中、塩素化ポリオレフィンは、ポリオレフィンの炭素原子に塩素原子が付加した化合物を示す。
塩素化ポリオレフィンの塩素含有量は、15質量%以上であってよく、16質量%以上であってよく、17質量%以上であってよい。また、塩素化ポリオレフィンの塩素含有量は、25質量%以下であってよく、24質量%以下であってよく、23質量%以下であってよい。なお、本明細書中、塩素化ポリオレフィンの塩素含有量は、JIS K 7229(1995年)に準拠した酸素フラスコ燃焼法で測定される値を示す。
塩素化ポリオレフィンとしては、融解熱が0〜5J/gの塩素化ポリオレフィンが好ましい。塩素化ポリオレフィンの融解熱は、好ましくは0〜3J/gであってよく、より好ましくは0〜2g/Jであってよい。なお、本明細書中、塩素化ポリオレフィンの融解熱は、JIS K 7121(1987年)に準拠して示差走査熱量測定(DSC)により測定される融解熱を示す。具体的には、熱履歴を消去するために、窒素雰囲気下、23℃から180℃まで10℃/minで昇温した後に180℃から−100℃まで10℃/minで降温し、その後、−100℃から180℃まで10℃/minで昇温しながら測定した融解熱である。
上述の好適な塩素含有量及び融解熱を有する塩素化ポリオレフィンは、例えば、特開2004−217807号公報に記載の方法を用いて製造することができる。また、このような塩素化ポリオレフィンは、例えば、日本製紙(株)(東京都千代田区)製のSuperchlon 930S、Superchlon 3221Sとして入手可能である。
アクリル系粘着剤における塩素化ポリオレフィンの含有量は、アクリル系ポリマー100質量部に対して、5.0質量部以下であってよく、3質量部以下であってよい。また、塩素化ポリオレフィンの含有量は、アクリル系ポリマー100質量部に対して、0.05質量部以上であってよく、0.1質量部以上であってよい。
アクリル系粘着剤は、粘着付与剤をさらに含んでいてよい。粘着付与剤としては、例えば、炭化水素樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、及びこれらの水素化物等が挙げられる。粘着付与剤としては、軟化点が80〜115℃の樹脂が好適に用いられる。また、粘着付与剤は、例えば、イーストマンケミカルジャパン社(東京都港区)製のRegalrezTM1085、RegalrezTM1094、RegalrezTM6108及びRegalrezTM3102、荒川化学工業(株)(大阪府大阪市)製のArkon P−115として入手可能である。
アクリル系粘着剤における粘着付与剤の含有量は、アクリル系ポリマー100質量部に対して、15質量部以下であってよく、10質量部以下であってよい。また、粘着付与剤の含有量は、アクリル系ポリマー100質量部に対して0.5質量部以上であってよく、1.0質量部以上であってよい。
アクリル系粘着剤は、上記以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、合成ゴム、可塑剤、フィラー、顔料、補強剤、強化剤、難燃剤、酸化防止剤、安定化剤等が挙げられる。
粘着剤層の厚さは、例えば0.03mm以上であってよく、0.05mm以上であってよい。粘着剤層の厚みは、例えば1.7mm以下であってよく、0.4mm以下であってよい。粘着剤層の幅は、テープ基材の幅と同じ又はそれ以下であってよい。
粘着剤層は、隣接する層(テープ基材又は伸張性フィルム)との接着強度向上のため、その主面に表面処理が施されていてよい。表面処理は、例えば、フレーム処理、コロナ処理、コーティング剤等による化学的処理であってよい。粘着剤層の作製方法は特に制限されない。例えば、粘着剤層は、剥離フィルム上に形成した後、両面接着テープを構成する他の層と積層されてよい。また、粘着剤層は、両面接着テープを構成する他の層上に直接形成されてよい。
伸張性フィルムは、剥離時の引き伸ばしによる分断体の破断を防ぐために設けられ、テープ基材と粘着剤層との間に配置される。伸張性フィルムは、剥離時の引き伸ばしにより破断しない伸張性を有していればよく、両面粘着テープの実施の態様(例えば、被着体との接着強度)に応じて適宜選択してよい。
伸張性フィルムの好適な一態様として、例えば、伸張性フィルムは、5mm幅での200%伸長時応力が3.0N以下(すなわち、200%伸長時応力が3.0N/5mm以下)
であり、5mm幅での破断応力が15.0N以上(すなわち、破断応力が15.0N/5mm以上)のフィルムであってよい。このような伸張性フィルムは、200%伸長時応力が低いことで、小さい引張力で容易に引き伸ばし可能であるため分断体の剥離が一層容易となる。また、このような伸張性フィルムは、破断応力が高いことで、剥離時の引き伸ばしによる伸張性フィルムの破断が十分に防止される。
伸張性フィルムの200%伸長時応力は、2.5N/5mm以下であることがより好ましく、2.0N/5mm以下であることがさらに好ましい。また、伸張性フィルムの200%伸長時応力は、0.2N/5mm以上であってよく、0.5N/5mm以上であってもよい。
伸張性フィルムの破断応力は、17.5N/5mm以上であることがより好ましく、20.0N/5mm以上であることがさらに好ましい。
一態様において、伸張性フィルムは、破断点伸びが600%以上であることが好ましく、800%以上であることがより好ましい。このような伸張性フィルムは、引張により変形し易い。このため、このような伸張性フィルムを用いることで、被着体との接合部が変形して剥離し易くなり、引き伸ばし剥離が一層容易となる傾向がある。なお、伸張性フィルムの破断点伸びは、2000%以下であってよく、1500%以下であってもよい。
本明細書中、伸張性フィルムの200%伸長時応力、破断応力及び破断点伸びは、以下の方法で測定される。
まず、幅5mm、長さ75mm以上の短冊状の試験サンプルを用意する。引張試験機のつまみ間距離を25mmにセットし、試験サンプルを長手方向につまむ。次いで、引張試験機によって、25mmのつまみ間距離でつまんだ試験サンプルを、500mm/分の引張速度で試験サンプルが破断するまで引っ張り、このとき200%伸長時応力(50mm伸張して、つまみ間距離が75mmになった時の引張応力)、破断点伸び(試験サンプルが破断したときの伸び)、及び破断応力(試験サンプルが破断したときの引張応力)を測定する。
伸張性フィルムの厚みは、例えば0.02mm以上であってよく、0.05mm以上であってよい。また、伸張性フィルムの厚みは、例えば0.5mm以下であってよく、0.1mm以下であってよい。
伸張性フィルムの材質は特に制限されず、例えば、伸張性フィルムはポリオレフィン系フィルム(例えば低密度ポリエチレンフィルム、直鎖状低密度ポリエチレン等)であってよい。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、一実施形態に係る両面粘着テープを説明するための図であり、図2は、図1に示すII−II線に沿った断面図である。図1に示す両面粘着テープ100は、発泡体であるテープ基材1と、テープ基材1の第一の主面上に設けられた第一の粘着剤層2aと、テープ基材1の第二の主面上に設けられた第二の粘着剤層2bとを備えている。また、第一の粘着剤層2a上には剥離フィルム3が設けられており、当該剥離フィルム3は使用前に剥離される。両面粘着テープ100は剥離フィルム3を備えるため、巻重体として保管可能である。両面粘着テープ100では、剥離フィルム3は第一の粘着剤層2a上のみに設けられているが、第二の粘着剤層2b上にも同様に剥離フィルムを設けることもできる。
図4(a)は、両面粘着テープ100の使用の一態様を示す図であり、図4(b)は、図4(b)に示すIVb−IVb線に沿った断面図である。両面粘着テープ100は、第一の粘着剤層2aと第二の粘着剤層2bとによって、第一の被着体30aと第二の被着体30bとを接合している。
両面粘着テープ100は、テープ基材1の両主面上に設けられた粘着剤層2a及び2bにそれぞれ被着体30a及び30bを接着することで、被着体30a及び30bを接合することができる。接合された被着体30a及び30bは、テープ基材1による応力緩和によって十分な接着力で接合される。また、接合された被着体30a及び30bは、テープ基材1を糸状体で幅方向に2分するように挽き切ることで、容易に分割させることができる。分割後の被着体30a又は30bには、分断されたテープ基材1と粘着剤層2a又は2bとからなる分断体が残るが、当該分断体は、端部をつまんで分断体の延在方向(長手方向)に引き伸ばすことで容易に被着体30a又は30bから剥離することができる。
図5は、一実施形態に係る両面粘着テープの剥離方法を説明するための図である。まず、図5(a)及び図5(b)に示すように、被着体30a及び30bを接合する両面粘着テープ100のテープ基材を、糸状体40で挽き切ることで厚さ方向に分断し、第一の被着体30aに接着した分断体50を得る。次いで、図5(c)に示すように、分断体50の一端を押さえつつ、他端を長手方向に引き伸ばして、第一の被着体30aから分断体50を剥離する。なお、第二の被着体30bにも分断体(図示せず)が接着されており、当該分断体も長手方向に引き伸ばすことで第二の被着体30bから剥離することができる。
糸状体40としては、例えば、釣り糸、裁縫用糸、デンタルフロス等が例示できる。また、糸状体40の直径はテープ基材の厚さ以下であることが好ましく、3.5mm以下であってよく、2.5mm以下であってよく、1.5mm以下であってよい。糸状体40としては、JIS L1013(2010)に準拠して測定される引張強さが、5kg/mm以上(好ましくは15kg/mm以上)のものを好適に用いることができる。
図3は、他の実施形態に係る両面粘着テープを示す断面図である。図3に示す両面粘着テープ110は、発泡体であるテープ基材11と、テープ基材11の第一の主面上に設けられた第一の伸張性フィルム14aと、第一の伸張性フィルム14aのテープ基材11側とは反対側の面上に設けられた第一の接着剤層12aと、テープ基材11の第二の主面上に設けられた第二の伸張性フィルム14bと、第二の伸張性フィルム14bのテープ基材11側とは反対側の面上に設けられた第二の接着剤層12bと、を備えている。また、第一の粘着剤層12a上には、剥離フィルム13が設けられている。当該剥離フィルム13は使用前に剥離される。
両面粘着テープ110では、糸状体による分断後の分断体が、伸張性フィルム14a及び14bの一方を有するものとなる。すなわち、両面粘着テープ110では、引き伸ばし剥離に際し、伸張性フィルム14a又は14bがテープ基材11を補強することにより、テープ基材11が破断しにくくなり、また、テープ基材11が破断しても伸張性フィルム14a又は14bによって分断体が支持されるため、剥離作業の継続した実施が可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1−1)
<粘着剤層(1)の作製>
下記表1に記載の原材料を蓋つきのガラス容器に投入し、65℃の湯浴中で24時間以上加温撹拌をした。固形物が溶解したことを確認したのち、ハイブリッドミキサーを用いて脱泡を5分間行い、塗布液を調製した。この塗布液をPET剥離紙上にナイフコーティングによって塗布し、2枚のPET剥離紙で挟んで70〜120μmのシート状に成形した。その後、速やかにUV(312nm)を0.5mW/cmで3分間、続いて7.0mW/cmで3分間照射し、シート状の粘着剤層(1)を作製した。
Figure 0006715577
なお、表1中のアクリル酸−2−エチルヘキシルは日本触媒(株)製であり、アクリル酸−n−ブチルは日本触媒(株)製であり、アクリル酸は日本触媒(株)製であり、「Viscoat #190」はエチルカルビトールアクリレート(大阪有機化学工業(株)製)であり、N,N’−ジメチルアクリルアミドは興人(株)製であり、1,6−へキサンジオールジアクリレートは共栄社化学(株)製であり、「ARKON M115」は脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学工業(株)製)であり、「Superchrone 892LS」は、塩素化ポリオレフィン(塩素含有量22質量%、融解熱5.9J/g、日本製紙ケミカル(株)製)であり、「Darocur 1173」は光重合開始剤(BASFジャパン(株)製)であり、「KRATON D1118」はスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(クレイトンポリマージャパン(株)製)である。
<両面粘着テープの作製>
厚み0.79mmのポリエチレンフォーム基材(見掛け密度(以下、単に「密度」という)0.1g/cm、SEKISUI VOLTEK,LLC.製)の両面に、伸張性フィルム(低密度ポリエチレンフィルム、厚み0.045mm)をヒートプレスにより貼り合わせて、基材シートを作製した。
基材シートの一方面とシート状の粘着剤層(1)にそれぞれコロナ処理を実施し、コロナ照射後1分以内に貼り合わせた。基材シートの他方面にも同様にしてシート状の粘着剤層(1)を貼付して、粘着剤層(1)、基材、粘着剤層(1)がこの順で積層された積層体を得た。この積層体をテープ状にカットして、両面粘着テープを作製した。得られた両面粘着テープについて、以下の方法で、接着特性及び剥離時特性を評価した。評価結果は表2に示すとおりであった。
<接着特性>
ステンレス鋼(SUS304BA)に対する接着特性として、JIS Z 1541に準拠した引張せん断接着力(N/100mm)及び90℃引きはがし接着力(N/10mm)を測定した。
<剥離時特性>
幅15mm、長さ50mmの両面粘着テープを試験片とし、試験板(幅50mm、長さ100mm、厚み2mmのポリプロピレン板)に試験片4枚を貼付した。次いで、同じサイズの試験板を、試験板同士が試験片を介して接着するように貼り合わせた。貼り合わせ後、温度23±2℃、相対湿度50±10%の環境下で24時間養生した。
貼り合わされた試験板の間に糸を通し、糸の両端を指で持って左右に動かし、試験片のテープ基材を厚み方向に分断するように挽き切って、試験板同士を分離させた。このとき、試験片のテープ基材を容易に分断できた場合をAとし、分断できなかった場合をCとして、テープ基材の分断性を評価した。
次いで、試験板上に残った試験片残部の端部を指でつまみ上げ、長手方向に引き伸ばして試験板上から剥離した。このとき、試験片残部が剥離される前にちぎれ、剥離作業が中断された場合をB、ちぎれることなく試験片残部を剥離できた場合をAとして、剥離時のちぎれ性を評価した。
(実施例1−2)
ポリエチレンフォーム基材を、厚み1.60mmのポリエチレンフォーム基材(密度0.1g/cm、SEKISUI VOLTEK,LLC.製)に変更したこと以外は、実施例1−1と同様にして両面粘着テープを作製し、接着特性及び剥離時特性を評価した。
(実施例1−3)
伸張性フィルムを貼付せず、ポリエチレンフォーム基材をそのまま基材シートとして用いたこと以外は、実施例1−1と同様にして両面粘着テープを作製し、接着特性及び剥離時特性を評価した。
(実施例1−4)
ポリエチレンフォーム基材を、厚み1.00mmのポリエチレンフォーム基材(Volara ES#1001、密度0.1g/cm、積水化学(株)製)に変更したこと以外は、実施例1−3と同様にして両面粘着テープを作製し、接着特性及び剥離時特性を評価した。
(実施例1−5)
ポリエチレンフォーム基材を、厚み1.00のポリエチレンフォーム基材(Volara XL−H#1501、密度0.066g/cm、積水化学(株)製)に変更したこと以外は実施例1−3と同様にして両面粘着テープを作製し、接着特性及び剥離時特性を評価した。
(比較例1−1)
ポリエチレンフォーム基材を、密度0.165g/cmのポリエチレンフォーム基材(厚み2.90mm、SEKISUI VOLTEK,LLC.製)に変更したこと以外は、実施例1−1と同様にして両面粘着テープを作製し、接着特性及び剥離時特性を評価した。
(比較例1−2)
ポリエチレンフォーム基材を、密度0.033g/cmのポリエチレンフォーム基材(厚み2.50mm、SEKISUI VOLTEK,LLC.製)に変更したこと以外は、実施例1−3と同様にして両面粘着テープを作製し、接着特性及び剥離時特性を評価した。
実施例1−1〜1−5及び比較例1−1〜1−2の評価結果を表2に示す。
Figure 0006715577
(実施例2−1)
<粘着剤層(2)の作製>
下記表3のAに示す原材料を蓋つきのガラス容器に投入し、室温で30分間撹拌を行った。ハイブリッドミキサーを用いて5分間脱泡を行った後、窒素環境下で強度3mW/cmのUV(312nm)を30秒〜60秒程度照射した。これにより、2000〜3000cpsの粘度を有する透明な重合溶液を得た。
次いで、下記表3のBに示す残りの原材料を重合溶液に加え、室温で10分間撹拌を行った。ハイブリッドミキサーを用いて5分間脱泡を行い、塗布液を調製した。この塗布液をPET剥離紙上にナイフコーティングによって塗布し、2枚のPET剥離紙で挟んで厚み100μmのシート状に成形した。その後速やかにUV(312nm)を0.5mW/cmで3分間、続いて7.0mW/cmで3分間照射し、シート状の粘着剤層(2)を作製した。
<両面粘着テープの作製>
粘着剤層(1)に代えて粘着剤層(2)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして両面粘着テープを作製した。得られた両面粘着テープについて、以下の方法で、接着特性及び剥離時特性を評価した。評価結果は表2に示すとおりであった。
<接着特性>
(i)ポリプロピレン(PP)板に対する保持力
幅15mm、長さ20mmの両面粘着テープを試験片とし、試験板(幅25mm、長さ50mm、厚さ2mmのポリプロピレン板の両端部に直径3mmの穴があいたもの)に試験片を1枚貼付した。次いで、同じサイズの試験板を、試験板同士が試験片を介して接着するように貼り合わせ、ロールで押圧した。貼り合わせ後は、温度23±2℃、相対湿度50±10%の環境下で24時間養生した。
60℃のドライチャンバー内で、貼り合わされた試験板の一方を、試験片の長さ方向が鉛直方向と平行になるように固定した。次いで、試験板の他方に750gのおもりを取り付け、おもりを取り付けてから試験板が剥がれるまでの経過時間を測定した。1週間以上、試験板が剥がれなかった場合を「>1wk」、1週間以内に試験板が剥がれた場合を「<1wk」として評価した。
(ii)ABS板に対する保持力
試験板を、幅25mm、長さ50mm、厚さ2mmのABS板に変更したこと以外は、上記(i)と同様にして、保持力試験を行い、おもりを取り付けてから試験板が剥がれるまでの経過時間を測定した。1週間以上、試験板が剥がれなかった場合を「>1wk」、1週間以内に試験板が剥がれた場合を「<1wk」として評価した。
(iii)PP板に対する90°引きはがし接着力
試験板をポリプロピレン板に変更したこと以外は、JIS Z 1541に記載の試験方法に準拠して、PP板に対する90°引きはがし接着力を測定した。測定値が15N/10mm以上であった場合を「≧15」、15N/10mm未満であった場合を「<15」として評価した。
<剥離時特性>
(i)室温、24時間後の剥離時特性
幅15mm、長さ50mmの両面粘着テープを試験片とし、試験板(幅120mm、長さ120mm、厚み5mmのフロートガラス板)に試験片4枚を貼付した。次いで、同じサイズの試験板を、試験板同士が試験片を介して接着するように貼り合わせた。貼り合わせ後の試験片は、温度23±2℃、相対湿度50±10%の環境下で24時間養生した。
貼り合わされた試験板の間に糸を通し、糸の両端を指で持って左右に動かし、試験片のテープ基材を厚み方向に分断するように挽き切って、試験板同士を分離させた。このとき、試験片のテープ基材を容易に分断できた場合をAとし、分断できなかった場合をCとして、テープ基材の分断性を評価した。
次いで、試験板上に残った試験片残部の端部を指でつまみ上げ、長手方向に引き伸ばして試験板上から剥離した。このとき、試験片残部が剥離される前にちぎれ、剥離作業が中断された場合をB、ちぎれることなく試験片残部を剥離できた場合をAとして、剥離時のちぎれ性を評価した。また、剥離後の試験板上に糊残りがなかった場合をA、糊残りがあった場合をCとして糊残り性を評価した。
(ii)対候性評価試験後の剥離時特性
幅15mm、長さ50mmの両面粘着テープを試験片とし、試験板(幅120mm、長さ120mm、厚み5mmのフロートガラス板)に試験片4枚を貼付した。次いで、同じサイズの試験板を、試験板同士が試験片を介して接着するように貼り合わせた。貼り合わせ後の試験片は、温度23±2℃、相対湿度50±10%の環境下で24時間養生した。その後、サンテストCPS+(東洋精機(株)製)を用いて200時間、疑似太陽光の照射を行った。その後、上記(i)と同様にして、テープ基材の分断性、剥離時のちぎれ性、及び糊残り性を評価した。
(実施例2−2〜2−5)
原材料の組成を表3に示すとおり変更したこと以外は、実施例2−1と同様にして両面粘着テープの作製及び評価を行った。
Figure 0006715577
なお、表3中の2−エチルへキシルアクリレートは日本触媒(株)製であり、イソボルニルアクリレートは大阪有機化学工業(株)製であり、「DMAA」はN,N’−ジメチルアクリルアミドは興人(株)製であり、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレートは共栄社化学(株)製であり、「IRGACURE 651」は光重合開始剤(BASFジャパン(株)製)であり、アクリル酸は日本触媒(株)製であり、「ARKON P−115」は脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学工業(株)製)であり、「ARKON P−140」は脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学工業(株)製)であり、「Superchrone 930S」は、塩素化ポリオレフィン(塩素含有量21質量%、融解熱0J/g、日本製紙ケミカル(株)製)である。
(実施例2−6)
実施例1−1の両面粘着テープについて、実施例2−1と同様の評価試験を行った。
実施例2−1〜2−6及び参考例2−1の評価結果を表4に示す。なお、表4中、「対PP保持力」は、上記(i)ポリプロピレン(PP)板に対する保持力の試験結果を示し、「対ABS保持力」は、上記(ii)ABS板に対する保持力の試験結果を示し、「90°剥離力」は、上記(iii)PP板に対する90°引きはがし接着力の試験結果を示す。
Figure 0006715577
100,110…易剥離性両面粘着テープ、1,11…テープ基材、2,12…粘着剤層、3,13…剥離フィルム、14…伸張性フィルム。

Claims (7)

  1. テープ基材と、前記テープ基材の両主面上に設けられた粘着剤層と、前記テープ基材とそれぞれの前記粘着剤層との間に設けられた伸張性フィルムと、を備える、易剥離性両面粘着テープであって、
    前記易剥離性両面粘着テープは、被着体への貼付後に、前記テープ基材を糸状体を用いて厚さ方向に分断して得られる分断体を引き伸ばして剥離される両面粘着テープであり、
    前記テープ基材、見掛け密度が0.065〜0.15g/cmの発泡体を含み、
    前記伸張性フィルムは、前記分断体の引き伸ばし剥離に際し、前記粘着剤層を支持する、易剥離性両面粘着テープ。
  2. 前記発泡体が、ポリエチレンフォームである、請求項に記載の易剥離性両面粘着テープ。
  3. 90°引きはがし接着力が12.0N/10mm以上である、請求項1又は2に記載の易剥離性両面粘着テープ。
  4. 前記粘着剤層の少なくとも一方が、アクリル系ポリマーを含有するアクリル系粘着剤を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の易剥離性両面粘着テープ。
  5. 前記アクリル系ポリマーが、ホモポリマーのTgが0℃以下の(メタ)アクリル酸エステルである第一の単官能モノマーと、ホモポリマーのTgが0℃を超える(メタ)アクリル酸エステルである第二の単官能モノマーと、を含むモノマー成分の重合体である、請求項に記載の易剥離性両面粘着テープ。
  6. 前記モノマー成分が、40〜70質量%の前記第一の単官能モノマーと、20〜50質量%の前記第二の単官能モノマーと、0〜15質量%の極性モノマーとを含む、請求項に記載の易剥離性両面粘着テープ。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の易剥離性両面粘着テープの使用方法であって、
    前記粘着剤層の少なくとも一方と接着した被着体を準備する工程と、
    前記テープ基材を糸状体を用いて厚さ方向に二分して、前記被着体に接着した前記易剥離性両面粘着テープの分断体を得る工程と、
    前記分断体を長手方向に引き伸ばして、前記被着体から前記分断体を剥離する工程と、
    を含む、使用方法。
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