JP6714955B2 - 捺染用インクセット及び繊維の捺染方法 - Google Patents

捺染用インクセット及び繊維の捺染方法 Download PDF

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本発明は捺染用インクセット及びそれを用いた繊維の捺染方法に関する。
酸性染料を用いたインクジェット捺染に用いるインクの性能としては高画質且つ高堅牢性の印捺物の提供が可能であることが要望される。
これらの中でも高画質化の要望に対し、これまでも種々のインクやインクセットが提案されてきた。しかしながら、従来のインクセットにおいて、イエロー〜レッド〜マゼンタの色再現領域を広げたインクセットはなく、十分な色域を有するインクセットの提供が、市場から強く要望されている。とりわけ、インクセットに含まれるレッドインクに用いる色素には高濃度捺染可能であることが要求され、高濃度捺染可能なレッドインク用色素として、特許文献1及び2に、C.I.Acid Red 131が開示されており、特許文献3にはC.I.Acid Red 131を含むインクセットが開示されている。
特許6037991号公報 特開2014−062142号公報 特開2016−044259
本発明はイエロー〜レッド〜マゼンタの色相範囲における色再現可能範囲が広く、色再現性が良好な、捺染用のインクセットの提供を課題とする。
本発明者らは、少なくとも2種類のインクを含む捺染用インクセットであって、該イエローインクの1種類が色素としてC.I.Acid Yellow 79を含有し、該マゼンタインクの1種類が色素としてC.I.Acid Red 131を含有する捺染用インクセットにより、上記の課題を解決できた。
即ち本発明は、以下の1)〜4)に関する。
1)
少なくともイエローインク及びマゼンタインクの2種類のインクを含む捺染用インクセットであって、該イエローインクが少なくともC.I.Acid Yellow 79を含有し、該マゼンタインクが少なくともC.I.Acid Red 131を含有する、捺染用インクセット。
2)
1)に記載のインクセットをインクとして用い、少なくとも以下の工程A〜工程Cの3工程を順次行うことを含む、繊維の捺染方法。
工程A:各インクを、インクジェット方式、スクリーン捺染、浸染及び連続染色の方法のうちから選択される方法で繊維に付着させる工程。
工程B:工程Aにより繊維に付着させた各インクの色素を、繊維に固着させる工程。
工程C:繊維に残存する未固着の色素を洗浄する工程。
3)
上記の繊維が、ポリアミド繊維、及びポリアミド繊維を含有する混紡繊維から選択される繊維である3)に記載の捺染方法。
4)
2)又は3)に記載の捺染方法により染色された繊維。
本発明のインクセット、及びこれをインクとして使用する捺染方法により、イエロー〜レッド〜マゼンタの色相範囲における色再現可能範囲が広く、色再現性が良好な、捺染用のインクセットを提供することができた。
図1は、シルク染布1及びシルク比較染布1に関するCIEのa*、b*の測定結果である。
本明細書においては特に断りのない限り、実施例等を含めて「%」及び「部」については、いずれも質量基準で記載する。
上記イエローインク及びマゼンタインクの2種類のインクを含む捺染用インクセット(以下、捺染用インクセット)におけるイエローインクが、少なくともC.I.Acid Yellow 79を含有し、該マゼンタインクが、少なくともC.I.Acid Red 131を含有する捺染用インクセット。
上記捺染用インクセットにおける、少なくともC.I.Acid Yellow 79を含有するイエローインクは、C.I.Acid Yellow 79以外の色素を含有することが可能である。C.I.Acid Yellow 79以外の色素としては例えば、C.I.Acid Yellow 1、2、3、4、5、6、7、7:1、8、9、9:1、10、11、11:1、12、13、14、15、16、17、17:1、18、19、20、21、22、23、23:1、24、25、25:1、26、27、28、29、29:1、30、31、32、33、34、35、36、37、38、38:1、39、40、40:1、41、42、42:1、43、44、46、47、48、49、49:1、50、51、52、53、54、55、56、57、59、60、61、63、64、65、65:1、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、110、111、112、113、114、114:1、115、116、116:1、117、118、119、119:1、120、121、122、123、124、126、127、127:1、128、128:1、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、150、151、152、153、155、156、157、158、158:1、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、171、172、173、174、175、176、177、177:1、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215:1、216、217、218、219、219:1、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271等が挙げられ、このイエローインクが、2種類以上の色素を含有する場合、C.I.Acid Yellow 79と、他の色素との混合割合は、他の色素の物性等によって適宜選択可能であり、その割合の目安としては、イエローインクが含有するC.I.Acid Yellow 79の総質量に対して、他の色素は通常0.01〜50%、好ましくは0.01〜25%、より好ましくは0.01〜20%、さらに好ましくは0.01〜10%、特に好ましくは0.01〜5%の割合で混合される場合である。
上記捺染用インクセットにおける、少なくともC.I.Acid Red 131を含有するマゼンタインクは、C.I.Acid Red 131以外の色素を含有することが可能である。C.I.Acid Red 131以外の色素としては例えば、C.I.Acid Red 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、25:1、26、26:1、27、28、29、30、31、32、32:1、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、46、47、48、49、50、51、51:1、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99:1、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、119:1、120、121、122、123、125、126、127、128、129、130、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、143:1、144、145、146、147、148、149、150、151、151:1、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、167:1、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、211:1、212、213、213:1、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、225、225:1、226、227、228、229、231、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、244、246、247、251、252、253、254、255、256、257、257:1、158、259、260、261、262、263、264、265、266、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、278、279、280、281、282、283、286、287、288、289、291、292、295、296、298、299、300、301、302、303、304、306、307、308、309、310、311、312、313、314、314:1、315、315:1、316、316:1、317、318、319、321、322、323、324、325、326、328、329、330、331、332、333、334、335、336、337、338、339、340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、350、351、352、353、354、355、356、357、358、359、360、361、362、363、364、365、366、367、368、369、370、371、372、373、374、375、376、377、378、379、380、381、382、383、384、385、386、387、389、390、391、392、394、395、396、397、398、399、400、401、402、403、404、405、406、407、408、409、410、411、412、413、414、415、416、417、418、419、420、421、422、423、424、425、426、427、428、429、430、431、432、433、434、435、436、437、438、439、440、441、442、443、444、445、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、461等が挙げられ、このマゼンタインクが、2種類以上の色素を含有する場合、C.I.Acid Red 131と、他の色素との混合割合は、他の色素の物性等によって適宜選択可能であり、その割合の目安としては、マゼンタインクが含有するC.I.Acid Red 131の総質量に対して、他の色素は通常0.01〜50%、好ましくは0.01〜25%、より好ましくは0.01〜20%、さらに好ましくは0.01〜10%、特に好ましくは0.01〜5%の割合で混合される場合である。
上記イエローインク及びマゼンタインクにおいては、それぞれのインクの総質量中における色素の総含有量は、いずれも通常0.5〜20%であり、イエローインクにおいては、インクの総質量中における色素の総含有量が0.5〜10%であり、マゼンタインクにおいては、インクの総質量中における色素の総含有量が0.5〜10%であるものが好ましい。
上記捺染用インクセットに、シアンインク、ブラックインクを加えることにより、フルカラー化することが可能である。
上記シアンインクとしては例えば、色素として、C.I.Direct Blue系色素又はC.I.Acid Blue系色素を少なくとも含むシアンインクであることが挙げられ、C.I.Direct Blue系色素としては、例えば、C.I.Direct Blue 1、2、3、4、5、6、7、8、8:1、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、21:1、22、23、24、24:1、25、26、27,28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71:1、72、73、74、75、75:1、76、76:1、77、78、79、80、80:1、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、98:1、99、100、101、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、120:1、120:2、120:3、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130:1、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、158:1、159、160、161、162、162:1、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、188、189、190、191、192、193、194、195、196、196:1、197、198、199、200、201、202、203、204、206、207、209、211、212、213、214、215、218、218:1、221、222、224、225、226、228、229、230、231、232、233、234、236、237、238、239、242、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、269、270、271、272、273、274、275、276、277、278、278:1、279、280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293、294、295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317等が挙げられる。C.I.Acid Blue系色素としては例えば、C.I.Acid Blue 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、18:1、19、20、21、22、22:1、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、47、48、49、50、51、53、54、55、56、57、58、59、60、61、61:1、62、62:1、63、64、65、66、68、69、70、72、74、75、76、78、78:1、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、90:1、91、92、93、93:1、94、95、96、97、98、99、100、101、102、102:1、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、127:1、128、129、129:1、131、132、133、134、135、136、137、138、138:1、139、140、141、142、143、145、145:1、147、148、150、151、152、153、154、155、156、157、158、158:1、158:2、159、160、161、162、163、165、166、167、168、168:1、169、170、171、171:1、172、174、175、176、177、179、181、182、183、184、185、186、187、188、191、192、193、194、195、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、212、213、215、216、219、220、221、224、225、226、227、228、229、229:1、230、231、232、233、234、235、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、249、250、252、253、254、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、277:1、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293、294、295、296、297、298、299、300、301、302、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、320、321、322、323、324、325、326、327、328、330、331、332、333、334、335、336、337、338、339、340、341、342、343、344、345、346、348、349、350、351、352、352:1、353、354、355、356、357、358、359、360、361、362、363等が挙げられる。これらは単独、または複数を混合して用いることが可能である。また、調色目的で他の色相を有する色素を単独又は複数添加することも可能である。
上記ブラックインクとしては例えば、色素として、C.I.Acid Black系色素を少なくとも含むブラックインクであることが挙げられ、C.I.Acid Black系色素としては、例えば、C.I.Acid Black 1、2、3、4、5、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、16:1、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、26:1、26:2、26:3、26:4、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、48:1、49、50、51、52、52:1、53、54、55、56、57、58、58:1、59、60、60:1、62、62:1、63、63:1、63:2、64、65、66、67、68、69、70、71、73、74、75、76、77、78、79、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、101、104、105、106、107、108、109、110、112、113、114、115、118、119、120、121、122、124、126、127、128、129、130、131、131:1、132、133、134、135、136、137、138、139、140、143、144、145、147、148、149、150、151、152、153、156、157、159、160、161、162、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、187:1、189、190、191、192、192:1、193、194、195、196、197、198、199、200、201、207、208、209、210、211、212、213、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248等が挙げられ、これらは単独、または複数を混合して用いることが可能である。また、調色目的で他の色相を有する色素を単独又は複数添加することも可能である。
上記捺染用インクセットに、上記のイエローインク、マゼンタインク、シアンインクとそれぞれ色相が異なる第2のイエローインク、レッドインク、ブルーインクを加えることにより、高精細な画像を得ることができる。
上記第2のイエローインクとしては、C.I.Acid Yellow 79と色相が異なる色素を含有する。色素としては例えば、C.I.Acid Yellow 1、2、3、4、5、6、7、7:1、8、9、9:1、10、11、11:1、12、13、14、15、16、17、17:1、18、19、20、21、22、23、23:1、24、25、25:1、26、27、28、29、29:1、30、31、32、33、34、35、36、37、38、38:1、39、40、40:1、41、42、42:1、43、44、46、47、48、49、49:1、50、51、52、53、54、55、56、57、59、60、61、63、64、65、65:1、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、110、111、112、113、114、114:1、115、116、116:1、117、118、119、119:1、120、121、122、123、124、126、127、127:1、128、128:1、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、150、151、152、153、155、156、157、158、158:1、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、171、172、173、174、175、176、177、177:1、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215:1、216、217、218、219、219:1、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271等が挙げられ、これらは単独、または複数を混合して用いることが可能である。また、調色目的で他の色相を有する色素を添加することも可能である。また、上記イエローインク及び第2のイエローインクと色相が異なる第3のイエローインクをインクセットとして加えることも可能であり、その場合、イエローインク及び第2のイエローインクで用いた各色素と異なる色相を有する色素を用いることが望ましい。
上記レッドインクとしては、C.I.Acid Red 131と色相が異なる色素を含有する。色素としては例えば、C.I.Acid Red 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、25:1、26、26:1、27、28、29、30、31、32、32:1、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、46、47、48、49、50、51、51:1、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99:1、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、119:1、120、121、122、123、125、126、127、128、129、130、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、143:1、144、145、146、147、148、149、150、151、151:1、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、167:1、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、211:1、212、213、213:1、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、225、225:1、226、227、228、229、231、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、244、246、247、249、251、252、253、254、255、256、257、257:1、158、259、260、261、262、263、264、265、266、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、278、279、280、281、282、283、286、287、288、289、291、292、295、296、298、299、300、301、302、303、304、306、307、308、309、310、311、312、313、314、314:1、315、315:1、316、316:1、317、318、319、321、322、323、324、325、326、328、329、330、331、332、333、334、335、336、337、338、339、340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、350、351、352、353、354、355、356、357、358、359、360、361、362、363、364、365、366、367、368、369、370、371、372、373、374、375、376、377、378、379、380、381、382、383、384、385、386、387、389、390、391、392、394、395、396、397、398、399、400、401、402、403、404、405、406、407、408、409、410、411、412、413、414、415、416、417、418、419、420、421、422、423、424、425、426、427、428、429、430、431、432、433、434、435、436、437、438、439、440、441、442、443、444、445、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、461等が挙げられ、これらは単独、または複数を混合して用いることが可能である。また、調色目的で他の色相を有する色素を添加することも可能である。また、上記マゼンタインク及びレッドインクと色相が異なる第2のレッドインクをインクセットとして加えることも可能であり、その場合、マゼンタインク及びレッドインクで用いた各色素と異なる色相を有する色素を用いることが望ましい。
上記ブルーインクとしては例えば、色素として、C.I.Acid Blue系色素又はC.I.Reactive Blue系色素を少なくとも含み、C.I.Acid Blue系色素としては例えば、C.I.Acid Blue 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、18:1、19、20、21、22、22:1、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、47、48、49、50、51、53、54、55、56、57、58、59、60、61、61:1、62、62:1、63、64、65、66、68、69、70、72、74、75、76、78、78:1、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、90:1、91、92、93、93:1、94、95、96、97、98、99、100、101、102、102:1、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、127:1、128、129、129:1、131、132、133、134、135、136、137、138、138:1、139、140、141、142、143、145、145:1、147、148、150、151、152、153、154、155、156、157、158、158:1、158:2、159、160、161、162、163、165、166、167、168、168:1、169、170、171、171:1、172、174、175、176、177、179、181、182、183、184、185、186、187、188、191、192、193、194、195、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、212、213、215、216、219、220、221、224、225、226、227、228、229、229:1、230、231、232、233、234、235、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、249、250、252、253、254、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、277:1、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293、294、295、296、297、298、299、300、301、302、304、305、306、307、308、309、310、311、312、313、314、315、316、317、318、319、320、321、322、323、324、325、326、327、328、330、331、332、333、334、335、336、337、338、339、340、341、342、343、344、345、346、348、349、350、351、352、352:1、353、354、355、356、357、358、359、360、361、362、363等が挙げられ、C.I.Reactive Blue系色素としては例えば、C.I.Reactive Blue 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、13、14、15、15:1、16、17、18、19、19:2、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、36:1、38、39、40、41、42、43、44、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、112、113、114、115、116、117、118、118:1、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、171:1、172、173、174、175、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、210、211、212、213、214、215、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231、233、234、235、236、237、238、242、243、244、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、278、279、280、281、282、283、284等が挙げられ、これらは単独、または複数を混合して用いることが可能である。また、調色目的で他の色相を有する色素を単独又は複数添加することも可能である。上記シアンインク及びブルーインクと色相が異なる第2のブルーインクをインクセットとして加えることも可能であり、その場合、上記シアンインク及びブルーインクで用いた各色素と異なる色相を有する色素を用いることが望ましい。
上記捺染用インクセットに、更にオレンジインク、ブラウンインクを加えることにより、更に高精細な画像を得ることができる。
上記オレンジインクとしては例えば、色素として、C.I.Acid Orange系色素を少なくとも含むオレンジインクであることが挙げられ、C.I.Acid Orange系色素としては例えば、C.I.Acid Orange 1、1:1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、10:1、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、24:1、25、26、27、28、28:1、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、51:1、52、53、54、55、56、57、58、59、60、60:1、61、62、62:1、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、112、113、114、115、116、116:1、117、118、119、120、121、122、124、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184等が挙げられ、これらは単独、または複数を混合して用いることが可能である。また、調色目的で他の色相を有する色素を単独又は複数添加することも可能である。
上記ブラウンインクとしては例えば、色素として、C.I.Acid Brown系色素を少なくとも含むブラウンインクであることが挙げられ、C.I.Acid Brown系色素としては例えば、C.I.Acid Brown 1、2、3、4、5、6、7、7:1、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、19:1、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、75、76、77、78、79、80、83、84、85、86、87、88、88:1、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、107:1、108、108:1、109、110、110:1、111、112、112:1、113、113:1、114、115、117、118、119、120、121、122、123、125、126、127、128、129、130、133、134、135、136、137、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、164、165、166、167、168、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、188:1、189、190、191、193、194、195、196、197、198、199、200、201、202、203、204、205、206、207、208、209、211、212、213、214、215、216、216:1、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、226:1、227、228、229、231、232、233、234、235、236、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276、278、279、280、282、282:1、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293、294、295、296、297、298、298:1、299、300、303、304、305、306、307、308、309、310、311、313、314、315、316、317、318、319、320、321、322、323、324、324:1、325、326、327、328、329、330、331、332、332:1、334、335、336、337、338、339、341、342、344、345、346、347、348、349、350、351、352、353、354、355、356、357、358、359、360、361、362、363、364、365、366、367、368、369、370、371、372、373、374、375、376、377、378、379、380、381、382、383、384、385、386、387、388、389、390、391、392、393、394、395、396、397、398、399、400、401、402、403、404、405、406、407、408、409、410、411、412、413、414、415、416、417、418、419、420、422、423、424、425、426、427、428、429、430、431、432、433、434、435、436、437、438、439、440、441、442、443、444、445、446、447、448、449、450、451、452、453、454、455、456、457、458、459、460、461、462、463、464、465、466、467、468、469、470、471、472、473、474等が挙げられ、これらは単独、または複数を混合して用いることが可能である。また、調色目的で他の色相を有する色素を単独又は複数添加することも可能である。
上記捺染用インクセットは、さらにバイオレットインクを備えることができる。バイオレットインクが含有する色素としては、例えば、C.I.Acid Violet系色素が挙げられ、具体的にはC.I.Acid Violet 17、19、21、42、43、47、48、49、54、66、78、90、97、102、109、126等が挙げられる。これらは単独、または複数を混合して用いることが可能である。また、調色目的で他の色相を有する色素を単独又は複数添加することも可能である。
上記捺染用インクセットは、さらにグリーンインクを備えることができる。グリーンインクが含有する色素としては、例えば、C.I.Acid Green系色素が挙げられ、具体的にはC.I.Acid Green 1、5、9、12、16、19、20、25、27、28、40、43、56、73、81、84、104、108、109等が挙げられる。また、グリーンインクとしては、ブルー及びイエローの2色の色素を配合してグリーンインクとすることもできる。これに加えて、その色調を望みの色に微調整する目的で、さらに他の色素を含有することもできる。配合グリーンインクとするときのブルー色素としては、上記シアンインク及びブルーインクが含有する色素として挙げた、各C.I.Direct Blue及びC.I.Acid Blueと同じものが挙げられる。
上記配合グリーンインクとするときのイエロー色素としては、上記2種類のイエローインクが含有する色素として挙げたイエロー色の色素と同じものが挙げられる。
上記グリーンインクの総質量中における色素の総含有量は通常0.5〜20%、好ましくは2〜15%、より好ましくは4〜10%である。また、配合グリーンインクとするとき、配合グリーンインクに含有する各色素の含有量は、用いる色素の物性等によって適宜選択可能であり、その割合の目安としては、配合グリーンインクに含有する色素の総含有量に対して、ブルー/イエローの2色の色素の含有量は、通常それぞれ0.3〜15%/0.2〜15%、好ましくは1〜10%/0.3〜10%、より好ましくは3〜8%/0.5〜7%である。
上記捺染用インクセットのおけるブラックインクは、上記イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、ブルー、オレンジ、及びレッドから選択される複数の色素を含有する、配合ブラックインクとすることもできる。以下、特に断りの無い限り、「ブラックインク」と記載したときは、上記ブラックインク及び配合ブラックインクの両者を意味する。ブラックインクの色調を望みの色に微調整する目的等により、さらに他の色素を含有することもできる。
上記ブラックインクの総質量中における、色素の総含有量は通常0.5〜20%、好ましくは2〜17%、より好ましくは5〜15%である。また、C.I.Acid Blackを含有するブラックインクが、さらに他の色素を含有するとき、そのブラックインクが含有する他の色素の含有量は、用いる色素の物性等によって適宜選択可能であり、その割合の目安としては、該ブラックインクが含有するC.I.Acid Blackの総含有量に対して、他の色素の総含有量は、通常それぞれ0.5〜35%、好ましくは2〜25%、より好ましくは5〜20%である。
上記捺染用インクセットのおける各インクが含有する色素の総含有量は、特に断りの無い限り、各インク組成物の総質量に対して通常通常0.5〜15%、好ましくは1〜10%、より好ましくは2〜10%である。また、上記の各インクは、いずれも水を含有する水性インクである。
上記の各インクは、それぞれのインクと同じ色相、且つ、各インクが含有する色素の総含有量よりも少ないインクと、さらに併用することもできる。そのようなインクは、一般に「ライトインク」等と呼称される。このライトインクは、通常よりもさらに高精細な印捺物を得る目的等により使用される。ライトインクを併用したインクセットとするとき、各ライトインクが含有する色素は、上記の各インクと同じ色素とすることも、異なる色素とすることもできる。各ライトインクが含有する色素としては、上記の各インクが含有する色素として挙げた色素と、同じ色素が挙げられる。ライトインクが含有する色素の総含有量は、ライトインクの総質量に対して、通常0.025〜5%、好ましくは0.05〜2.5%、より好ましくは0.05〜2%である。但し、ライトインクを併用するときは、ライトインクが含有する色素の総含有量は、同じ色相の上記の各インクが含有する色素の総含有量よりも、必ず少ない総含有量とする。
上記各インクにおける色素は、それらを含有する各インクの保存安定性及びインクジェットプリンタからの吐出精度等を良好にするため、公知の方法により精製することができる。 また、上記各インクはいずれも水性インクであるため、インクの調製に使用する水についてもイオン交換水、及び蒸留水等の、金属イオン等の不純物が少ない水を使用するのが好ましい。
上記各インクは、少なくとも色素と水とを含有するインクである。これら以外に、水溶性有機溶剤、及び各種のインク調製剤、例えば界面活性剤、pH調整剤、防腐防黴剤、染料溶解剤等を、必要に応じて含有することができる。インク調製剤は合計で、インクの総質量に対して通常0〜10%、好ましくは0.05〜5%程度である。
上記各インクが含有する水溶性有機溶剤としては、アルコール類、ピロリドン類等が挙げられる。水溶性有機溶剤は、各インクが含有するのが好ましく、その含有量は、インクの総質量に対して通常0〜50%、好ましくは1〜50%、より好ましくは5〜40%である。アルコール類としては、グリセリン、1,3−ブタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のヒドロキシ基を2つ〜3つ有するC2−C6アルコール;ジグリセリン、ポリグリセリン等のポリグリセリルエーテル;ポリオキシエチレンポリグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンポリグリセリルエーテル等のポリオキシC2−C3アルキレンポリグリセリルエーテル;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の、モノ、ジ又はトリC2−C3アルキレングリコール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の、繰り返し単位が4以上で、分子量が約20,000以下程度のポリC2−C3アルキレングリコール(好ましくは液状のもの);エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の、多価アルコールのC1−C4モノアルキルエーテル、3−メトキシ−3−メチルブタノール等のグリコールモノエーテル;等が挙げられる。ピロリドン類としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン類;等が挙げられる。これらの中ではグリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチルカルビトール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及び2−ピロリドンが好ましい。水溶性有機溶剤は、単独で使用することも併用することもできる。
界面活性剤としては、アニオン、カチオン、両性、及びノニオンの各界面活性剤が挙げられる。これらの中ではカチオン界面活性剤が好ましい。アニオン界面活性剤としてはアルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸又はその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキシルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀酸塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系;ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレンアルコール系;他の具体例として、例えば、日信化学社製の商品名サーフィノール104、105PG50、DF110D、82、420、440、465、485、オルフィンSTG;等が挙げられる。これらの中ではサーフィノールが好ましく、サーフィノール104PG50、DF110D、420、440、465がより好ましい。
pH調整剤としては、インクのpHを6.0〜11.0の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。例えば、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミントリエタノールアミン等のアルカノールアミン;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化アンモニウム(アンモニア水);又は、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン;等が挙げられる。これらの中ではトリエタノールアミンが好ましい。インクの総質量中におけるpH調整剤の含有量は通常0.01〜2%、好ましくは0.05〜1%である。
防腐防黴剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムピリジンチオン−1−オキサイド、ジンクピリジンチオン−1−オキサイド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1−ベンズイソチアゾリン−3−オンのアミン塩、アベシア社製プロクセルGXL等、好ましくはプロクセルGXL、プロクセルXL2;等が挙げられる。
染料溶解剤としては、例えば尿素、ε−カプロラクタム、エチレンカーボネート等が挙げられる。
上記各インクは、色素、水、水溶性有機溶剤、及び必要に応じて上記のインク調製剤を混合することによって調製される。各成分は、各インクに対してそれぞれ独立に選択することができる。色素以外の成分については、各インク共に同じものを選択するのが好ましい。しかし、各インク中における各成分の含有量は、含有する色素の物性等に応じて個別に調整するのが好ましい。
上記各インクは、上記の成分を混合して溶液とし、必要に応じてメンブランフィルター等で得られた溶液を濾過することにより得られる。インクジェット捺染用インクとしては、メンブランフィルター等で溶液を濾過する方が好ましい。メンブランフィルターの孔径は通常0.1μm〜1μm、好ましくは0.1μm〜0.5μmである。
上記各インクの25℃における粘度は、E型粘度計にて測定したときに3〜20mPa・s;プレート法にて測定したときに20〜40mN/m;の各範囲内であるのが好ましい。インクの粘度は上記の範囲で、プリンタの吐出量;応答速度;インク液滴の飛行特性;及び、インクジェットヘッドの特性;等を考慮し、適切な値に調整することができる。
上記捺染方法は、上記のインクセットをインクとして用い、少なくとも以下の工程A〜工程Cの3工程を順次行うことを含む、繊維の捺染方法である。
[工程A]
各インクを、インクジェット方式、スクリーン捺染、浸染及び連続染色の方法のうちから選択される方法で繊維に付着させる工程。
[工程B]
工程Aにより繊維に付着させた各インクの色素を、繊維に固着させる工程。
[工程C]
繊維に残存する未固着の色素を洗浄する工程。
また、上記工程A〜Cの3工程に加えて、色素のにじみ防止等を目的とし、繊維に対して前処理を施す工程を、上記工程Aの前にさらに含むことができる。ポリアミド繊維の捺染を行う場合、前処理工程を含む方が好ましい。
上記インクジェット捺染方法に用いる繊維としては、ポリアミド繊維、及びポリアミド繊維を含有する混紡繊維から選択される繊維が好ましい。ポリアミド繊維としては、例えばシルク、ウール等の天然繊維;ナイロン等の合成ポリアミド繊維;等が挙げられる。混紡繊維としては、これらのポリアミド繊維を少なくとも含有し、他の繊維と混紡したものが挙げられる。上記繊維としては繊維の構造体も含まれ、上記の繊維から成る布帛等が好ましく挙げられる。
上記工程Aに使用できるインクジェットプリンタとしては、例えば、機械的振動を利用したピエゾ方式;加熱により生ずる泡を利用したバブルジェット(登録商標)方式;等を利用したものが挙げられる。
上記工程Bとしては、インクが付着した繊維を室温〜130℃に0.5〜30分程度放置して予備乾燥させた後、スチーミング処理を施して湿熱条件下に該繊維に色素を固着させる方法等が挙げられる。スチーミング処理としては、湿度80〜100%、温度95〜105℃の環境に、5〜30分置くことが好ましい。
上記工程Cとしては、色素を固着させた後の繊維を、水で洗浄することが好ましい。この洗浄に際して、界面活性剤を含有する水で洗浄しても良い。上記工程Cを行った後、洗浄した繊維を通常40〜120℃で、5〜30分乾燥し、乾燥された染色物を得ることができる。
上記工程Cで使用できる界面活性剤としては、上記インク調製剤の項で述べたものと同じで良い。
必要に応じ、染色物に対し後処理として、耐光堅牢度、湿潤堅牢度または塩素堅牢度を向上させる目的で、ポリアミン系、ポリカチオン系フィックス剤、タンニン又は合成タンニン系フィックス剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を用いて処理を行うこともできる。
上記後処理に用いる紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、桂皮酸系化合物、トリアジン系化合物、スチルベン系化合物が挙げられる。また、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤等も使用できる。
上記後処理に用いる酸化防止剤としては、例えば、L−アスコルビン酸(別名、ビタミンC)、エリソルビン酸、α−トコフェロール(別名、ビタミンE)などが挙げられる。
上記工程Aの前に行う繊維の前処理工程としては、1種類以上の糊材、及び前処理用のpH調整剤の両者を少なくとも含有する水溶液を繊維の処理液とし、予め工程Aを行う前の繊維に付与する工程が挙げられる。該繊維の処理液中には、さらにヒドロトロピー剤を含むのが好ましい。繊維の処理液中に含有する糊剤、前処理用のpH調整剤、及びヒドロトロピー剤等は、「前処理剤」等と呼称されることもある。繊維の処理液を繊維に付与する方法としては、例えばパディング法が挙げられる。パディングの絞り率は40〜90%程度が好ましく、より好ましくは60〜80%程度である。
上記繊維の処理液に含有する糊剤としては、グアー、ローカストビーン等の天然ガム類;澱粉類;アルギン酸ソーダ、ふのり等の海藻類;ペクチン酸等の植物皮類;メチル繊維素、エチル繊維素、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素誘導体;カルボキシメチル澱粉等の加工澱粉;シラツガム系、ローストビーンガム系等の加工天然ガム類;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸エステル等の合成糊;等が挙げられる。これらの中ではグアー、ローカストビーン等の天然ガム類;シラツガム系、ローストビーンガム系等の加工天然ガム類;等が好ましい。
上記繊維の処理液に含有する前処理用のpH調整剤としては、水溶液とした際に酸性を示すものが好ましい。具体的には硫酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、及び酢酸アンモニウム等の性のアンモニウム塩が挙げられる。これらの中では、硫酸アンモニウムが好ましい。
上記繊維の処理液に含有するヒドロトロピー剤としては、尿素、ジメチル尿素、チオ尿素、モノメチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素等が挙げられ、尿素であることが好ましい。上記前処理剤は、それぞれの1種類を単独で用いることも、それぞれの2種類以上を併用することもでき、後者が好ましい。
上記繊維の処理液に含有する前処理剤の含有量は、例えば混紡繊維を用いるとき、混紡繊維の混紡比率等により一概に決めることは難しいが、その目安として、繊維の処理液の総質量に対して、いずれも質量基準で糊剤が0.5〜5%、前処理用のpH調整剤が0.5〜5%、残部が水であることが挙げられる。ヒドロトロピー剤をさらに含有するときは、同様に1〜20%であり、残部が水であることが挙げられる。また、繊維の処理液は酸性であることが好ましい。そのpHの範囲としては通常7以下、好ましくは5〜7である。
本発明のインクセットで捺染した繊維は、耐光性、水堅牢度、洗濯堅牢度等の堅牢性試験、印捺濃度、彩度、色調、色再現域の広さ等の各種の性能においても優れる。また、本発明のインクセットは、高粘度インクを必要とする工業用インクジェットヘッドが搭載されたプリンタでの、周波数値に係らない吐出性能を発揮することも可能である。さらに、インクジェット捺染後に一定時間プリンタを放置し、再度吐出(捺染)を開始したときの吐出性も良好である。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例により、本発明が限定されるものではない。
また、液の温度は内温を測定し、反応や塩析等の操作は特に断りのない限り、いずれも攪拌下で行った。
[捺染用インクの調整]
下記表に示した各成分を混合し、おおよそ1時間攪拌することにより、マゼンタ1、イエロー1、マゼンタ2の3種類のインクを調製した。得られた各インクセット溶液を構成するインクは、0.45μmのメンブランフィルター(商品名:セルロースアセテート系濾紙、アドバンテック社製)で濾過することにより、試験用のインクジェット捺染用インクを調製とした。また、インク溶液の調製に用いた「水」はイオン交換水であり、総量100部となるように水を加えて調整した。下記表1中の略号は、以下の意味を表す。
AR131:C.I.Acid Red 131。
AY79:C.I.Acid Yellow 79。
AR143:C.I.Acid Red 143。
Figure 0006714955
[捺染用インクセット]
マゼンタ1とイエロー1のインクセットを実施例1のインクセットとした。
マゼンタ2とイエロー1のインクセットを比較例1のインクセットとした。
これらのインクセットに関する評価試験を実施した。
[試験染布の作製]
グアー2部、硫酸アンモニウム2部、尿素5部、及び水91部を含む繊維の処理液を調製し、パッド法によりシルク布に前処理工程を行った。すなわち、シルク布を繊維の処理液に浸漬し、ゴムローラーにて余分な液を絞り落とした後、60℃にて乾燥した。上記のようにして得たシルク布に対して、実施例1のインクセットを使用して、インクジェットプリンタPM−A750(セイコーエプソン社製)にてイエロー、マゼンタ及び混色のベタ柄を印刷した。この印捺物を60〜80℃で予備乾燥後、湿度90%以上、100〜103℃で20分間スチーミング処理を行った。得られた印捺物を冷水で5分間洗浄した後、乾燥することにより試験染布を得た。この際、実施例1のインクセットに相当する「染色用のり」の組合せを用いて作製した試験染布を「シルク染布1」とした。
一方、比較例1のインクセットの組合せを用いる以外は実施例1と同様にして、比較用の試験染布を得た。この比較用の試験染布を「シルク比較染布1」とした。
[色域の評価試験]
上記のようにして得た各試験染布を、測色機を用いてCIEのL*、a*、b*値を測定した。測色機はGRETAG−MACBETH社製、商品名:SpectroEyeを用いた。
試験結果を、図1に示す。
図1の結果から明らかなように、シルク染布1は、シルク比較染布1と比較して、特に、b*が0〜40の範囲において、a*が大きな値を示しており、色再現可能範囲が大幅に拡大していることが確認できた。
本発明のインクジェット捺染用インクセットは、特にイエロー〜レッド〜マゼンタの色相範囲における色再現可能範囲が広く、色再現性が良好な、インクジェット捺染用のインクセットの提供が可能であり、インクジェット捺染用インクセットとして極めて有用である。

Claims (4)

  1. 少なくともイエローインク及びマゼンタインクの2種類のインクを含む捺染用インクセットであって、該イエローインクが少なくともC.I.Acid Yellow 79を含有し、該マゼンタインクが少なくともC.I.Acid Red 131を含有する、捺染用インクセット。
  2. 請求項1に記載のインクセットをインクとして用い、少なくとも以下の工程A〜工程Cの3工程を順次行うことを含む、繊維の捺染方法。
    工程A:各インクを、インクジェット方式、スクリーン捺染、浸染及び連続染色の方法のうちから選択される方法で繊維に付着させる工程。
    工程B:工程Aにより繊維に付着させた各インクの色素を、繊維に固着させる工程。
    工程C:繊維に残存する未固着の色素を洗浄する工程。
  3. 上記の繊維が、ポリアミド繊維、及びポリアミド繊維を含有する混紡繊維から選択される繊維である請求項3に記載の捺染方法。
  4. 請求項2又は3に記載の捺染方法により染色された繊維。
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