JP6714928B2 - コラゲナーゼ阻害剤 - Google Patents

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本発明は、コラゲナーゼ阻害剤に関し、詳しくは、発酵ショウガ及び特定の他成分を含むことを特徴とするコラゲナーゼ阻害剤に関する。
近年、美容業界等においては、身体のコラーゲンを保護し、維持するための研究がなされている。皮膚の表皮は、角質層、顆粒層、有棘層、基底層及び基底膜からなり、真皮は、線維芽細胞及びこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支持するエラスチン、コラーゲン等の細胞外マトリックスにより構成されている。この真皮に存在するコラーゲンを分解するコラゲナーゼは、加齢や紫外線などによって活性化される。活性化されたコラゲナーゼによって、コラーゲンが分解されると、皮膚は弾力性が低下し、角質は異常剥離を始めるため、肌は張りや艶を失い、荒れ、シワ等の老化症状を呈するようになる。
一方、発酵させたショウガ科植物に多く含まれるショウガオールには、例えば、抗酸化作用(特許文献1)、血行促進作用(特許文献2)等の様々な効能があることが知られている。
しかし、発酵ショウガの美容への応用についての検討はなされておらず、特にコラーゲン維持や分解抑制への影響についての研究はほとんどなされていない。
特開平8−040970号公報 特開平6−183959号公報
本発明の課題は、コラゲナーゼ阻害作用が飛躍的に向上したコラゲナーゼ阻害剤を提供することにある。
本発明者らは、ショウガ科植物の効能が注目される中、その効能についてさらに鋭意研究したところ、発酵ショウガと特定の他成分とを組み合わせることにより、コラゲナーゼ阻害能を飛躍的に向上させることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、発酵ショウガと、コラゲナーゼ阻害能がほとんどないか、その能力が小さい特定の他成分を組み合わせることにより、コラゲナーゼ阻害能を向上させることができることを見いだした。
すなわち、本発明は、発酵ショウガと、下記(a)〜(f)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分とを含むことを特徴とする組成物に関する。
(a)ジャスミン、ルイボス、鉄観音、レモングラス、ラベンダー、コーヒー、バラ、豆乳、プーアール及び紅茶から選ばれる少なくとも1種の飲料系植物素材
(b)ターミナリア、クコ、ザクロ、ヒハツ、花椒、黒胡椒、ゴマ 、ユズ、ヨモギ、ウコン、白インゲン、紅参、赤ショウガ及びケイヒから選ばれる少なくとも1種の香辛料
(c)ジャガイモ抽出物、松樹皮抽出物、葛花処理物、β−カロテン、カフェイン、クロロゲン酸、テアフラビン、大豆タンパク、イソフラボン、クルクミン、ピペリン及びカプサイシンから選ばれる少なくとも1種の植物由来成分
(d)青トウガラシ発酵エキス及び麹から選ばれる少なくとも1種の発酵物
(e)L−アラニン、L−アルギニン、L−グルタミン酸、L−シスチン、L−グルタミン、L−セリン、L−チロシン、L−ヒスチジン、L−ヒドロキシプロリン、L−リシン、L−ロイシン、L−イソロイシン及びL−プロリンから選ばれる少なくとも1種のアミノ酸
(f)鉄、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンK、クエン酸又はその塩、L−酒石酸、シェラック、カラギナン、グァーガム、キサンタンガム及び重曹から選ばれる少なくとも1種の機能性添加剤
本発明は、発酵ショウガと、上記(a)〜(f)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分とを含むことを特徴とするコラゲナーゼ阻害剤に関する。
本発明は、発酵ショウガと上記(a)〜(f)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分とからなる成分を添加して得たことを特徴とするコラゲナーゼ阻害剤に関する。
本発明は、発酵ショウガを有効成分として含有することを特徴とする上記(a)〜(f)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分を配合したコラゲナーゼ阻害剤に関する。
本発明は、発酵ショウガを有効成分として含有することを特徴とする上記(a)〜(f)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分を配合したコラゲナーゼ阻害促進剤に関する。
本発明は、発酵ショウガのコラゲナーゼ阻害を促進する上記(a)〜(f)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分を配合したコラゲナーゼ阻害剤に関する。
本発明は、発酵ショウガと、上記(a)〜(f)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分とを含むことを特徴とするダイエット用組成物に関する。
本発明は、発酵ショウガを配合した組成物において、上記(a)〜(f)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分を配合することを特徴とするコラゲナーゼ阻害剤の製造方法に関する。
本発明によれば、コラゲナーゼ阻害作用に優れたコラゲナーゼ阻害剤を提供することができる。
本発明のコラゲナーゼ阻害剤としては、発酵ショウガ及び特定の他成分を含むものであれば特に制限されるものではなく、本発明のコラゲナーゼ阻害剤は優れたコラゲナーゼ阻害作用を有する。主に脊椎動物の真皮、血管、骨、筋肉などを構成するタンパク質であるコラーゲン繊維の破壊を抑制する優れたコラゲナーゼ阻害作用により、皮膚の弾力性等を保持して、しわやたるみの原因を除去することができる。皮膚の弾力性等を保持することで、顔やお腹を引き締めるなどのダイエット効果も期待できる。また、歯周病や歯肉炎を防ぎ、口腔の健康を保つことができる。また、血管や骨組織の老化を防ぎ、血管や骨組織の健康を維持することができる。血管の老化を防ぐことで、リンパや血液の流れなどの体内のめぐりを保ち、代謝を維持する及び/又は高めることによるダイエット効果も期待できる。また、筋肉などを維持して基礎代謝の低下を防ぐことによるダイエット効果も期待できる。すなわち、本発明のコラゲナーゼ阻害剤は、抗老化、コラーゲン分解阻害、皮膚真皮分解阻害、経皮水分蒸散量抑制、ダイエット効果等の作用を有する。
[発酵ショウガ]
本発明における発酵ショウガは、ショウガ科植物を発酵させることにより、ジンゲロールがショウガオールに変換され、ショウガオールをジンゲロールよりも多く含むものである。特に、ショウガオールをジンゲロールよりも、1.0倍以上含むことが好ましく、1.1倍以上含むことがより好ましく、特に1.3倍以上含むことが好ましい。また、生のショウガより、ショウガオールを30倍以上含むことが好ましく、特に50倍以上含むことが好ましい。
(原料)
本発明のコラゲナーゼ阻害剤の発酵ショウガの原料としては、ショウガ科の植物であれば特に制限されるものではなく、例えば、三州生姜、近江生姜、谷中生姜、金時生姜、静岡4号、黄生姜、土生姜、オタフク生姜等の各種ショウガを挙げることができる。本発明で用いられるショウガ科植物原料の形態としては、根茎をそのまま用いる他、スライス、粉砕物、搾汁、摩り下ろし、抽出物等として用いることができる。粉砕物としては、粉末、顆粒等が挙げられる。搾汁や抽出物は、液状であってもよいが、ペースト状や乾燥粉末として用いることもできる。抽出物は、適当な溶媒を用いて抽出することによって得ることができ、溶媒としては、例えば、水、エタノール、含水エタノールを用いることができる。使用する溶媒は、特に限定されないが、エタノールを含有する溶液を用いることが好ましく、例えば、ショウガ科植物の根茎を細かくしたものに、エタノール、あるいは含水エタノールを加えることで抽出物が得られる。この時、溶媒の添加量はショウガ科植物の総量に対して当量以上で添加し、添加後は60℃以上に加温しながら攪拌を行う。攪拌は1時間以上行い、攪拌後の溶液をろ過することで抽出液が得られる。この抽出液は濃縮して、適宜、量や濃度を調整することができる。
(発酵に用いる菌体)
ショウガ科植物原料を発酵させる方法としては、自家発酵、菌体又は酵素による発酵等が挙げられるが、発酵によって生じる代謝産物が多様であることから、菌体による発酵が好ましい。菌体としては、麹菌、酵母菌、乳酸菌、酢酸菌、枯草菌等の発酵に通常使用される菌体を用いることができ、本発明において用いられる菌体は一種であっても、二種以上であってもよい。本発明では、様々な酵素によってショウガ科植物のデンプン、タンパク質、繊維等を分解しうるため、特に麹菌を用いることが好ましい。
本発明において用いる麹菌としては、黒麹菌、白麹菌、黄麹菌、紅麹菌等が挙げられ、市販品を好適に使用することができる。具体的には、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)(黒麹菌)、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)(黒麹菌)、アスペルギルス・ナカザワイ(Aspergillus nakazawai)(黒麹菌)、アスペルギルス・ウサミ(Aspergillus usamii)(黒麹菌)、アスペルギルス・ルーチェンシス(Aspergillus luchensis)(黒麹菌)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)(黒麹菌)、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)(白麹菌)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)(黄麹菌)等のアスペルギルス属に属する麹菌を挙げることができる。
酵母菌としては、例えば、デバリョマイセス属、サッカロマイセス属、ピチア属、クルイベロマイセス属、トルラスポラ属、シュビア属、ブレッタノマイセス属、クリプトコッカス属、エレモテリウム属、イッサチェンキア属、クロッケラ属、リポマイセス属、メトシュニコウイア属、ロードトルア属、シゾサッカロマイセス属、ジゴサッカロマイセス属、カンジダ属に属する菌体を挙げることができる。酵母菌株としては、前述の属に属するものであれば、特に限定されない。
乳酸菌としては、例えば、桿菌のラクトバシラス属やビフィドバクテリウム属、球菌のロイコノストック属、ペディオコッカス属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属の乳酸菌が挙げられるが、その他、エンテロコッカス属、バゴコッカス属、カルノバクテリウム属、アエロコッカス属、テトラゲノコッカス属等の乳酸菌を利用することができる。乳酸菌株としては、前述の属に属するものであれば、特に限定されない。
枯草菌としては、例えば、バシラス属の菌株等が挙げられる。枯草菌株としては、前述の属に属するものであれば、特に限定されない。
酢酸菌としては、例えばアセトバクター属、アサイア属、アシドモナス属等が挙げられる。酢酸菌株としては、前述の属に属するものであれば、特に限定されない。
(発酵方法)
具体的な本発明のコラゲナーゼ阻害剤の発酵ショウガの製造方法としては、例えば、ショウガ科植物を菌体の発酵液と混合した後、30〜90℃の条件の下、120〜500時間といった長時間をかけて熟成を行う方法(長時間製法)や、ショウガ科植物原料を発酵させる発酵工程と、発酵物に対してショウガ科植物原料を添加する添加工程と、ショウガ科植物原料を添加した発酵物を、加圧下、100℃を超える温度で加熱処理する加熱工程とを有する製法(短時間製法)を挙げることができる。長時間製法は、発酵時又は発酵後に比較的低温の加熱で長時間かけて製造するという方法であり、短時間製法は、発酵物に一旦未発酵のショウガ科植物原料を加え、その後、加圧条件下の高い温度で加熱処理を行う方法である。長時間製法では、原料を添加する工程がなく、高圧加熱処理も行わないため、短時間製法よりも比較的コストが低く、発酵ショウガを製造することができる。短期間製法では、原料を添加する工程や高圧加熱処理を行うため、長時間製法よりもコストが掛かるが、短時間で発酵ショウガを得ることが出来る。
ここで、長時間製法についてさらに説明する。
長時間製法のショウガ科植物原料を発酵させる発酵工程において、発酵は、例えば、温度30℃〜90℃、湿度50%〜90%の条件下で、3日間〜30日間、好ましくは4日間〜25日間、より好ましくは5日間〜22日間加熱することが好ましい。
また、ショウガ科植物を発酵後、加熱熟成することにより、ショウガオール類の量を生ショウガの含有量よりも、その含有量を2倍以上に富化することが出来る。
具体的に、長時間製法による本発明の発酵ショウガの製造方法としては、例えば、ショウガ科植物を発酵液と混合した後、30〜90℃の条件の下、120〜500時間かけて熟成を行うことができる。
本発明で用いる長時間製法による本発明の発酵ショウガは、市販されているものを用いても良い。市販品を用いる場合は、生ショウガと比較して、発酵によってショウガオールの含有量が50倍以上となる発酵ショウガを用いることが好ましい。
つぎに、短時間製法についてさらに説明する。
短時間製法のショウガ科植物原料を発酵させる発酵工程において、発酵は、例えば、温度5〜70℃、好ましくは10〜40℃、より好ましくは15〜30℃、さらに好ましくは30℃未満の条件で、1〜30日間、好ましくは3〜14日間行うことが好ましい。
発酵工程は、上述の発酵方法と同様である。続く添加工程は、発酵工程で用いたショウガ科植物原料と同じものを用いることが好ましいが、その種類や形態が異なるものを用いてもよい。ショウガ科植物原料の添加量としては、発酵工程において用いるショウガ科植物原料1質量部に対して、0.5〜50質量部であることが好ましく、1〜30質量部であることが好ましく、1.5〜15質量部であることがさらに好ましい。
添加工程に続く加熱工程は、加圧下、100℃を超える温度で加熱処理する工程であり、添加工程において添加したショウガ科植物原料の発酵が十分に進まない程度の時間内に処理を行う(開始する)ことが好ましい。具体的に、例えば、添加工程の処理後、12時間以内に加熱工程の処理を行うことが好ましく、6時間以内に行うことがより好ましく、3時間以内に行うことがさらに好ましく、1時間以内に行うことが特に好ましい。
加熱条件としては、加熱温度が、105〜200℃であることが好ましく、105〜180℃であることがより好ましく、105〜150℃であることがさらに好ましく、105〜120℃であることが特に好ましい。また、加熱時間が、1〜24時間であることが好ましく、1〜12時間であることがより好ましく、1〜10時間であることがさらに好ましい。加熱工程後は、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥等といった乾燥処理を施すことができる。
長時間製法及び短時間製法共に、ショウガ科植物原料に菌体を作用させる方法としては、ショウガ科植物原料に菌体やその培養液を噴霧又は添加する方法、ショウガ科植物原料を菌体の培養液に浸漬又は添加する方法や、菌体やその培養液から抽出した酵素を噴霧又は添加する方法等を挙げることができ、菌体の培養液としては、合成又は天然の培地を用いて培養した培養液、植物由来の培養液や、動物由来の培養液等を例示することができる。
菌体の培養液としては、菌体が有機物を発酵させた発酵物を用いることができ、有機物としては植物や、動物のいずれも利用することができるが、植物の発酵物が好ましい。用いることができる植物としては、特に限定されないが、米、玄米、大麦、小麦、トウモロコシ等の各種穀物、大豆、小豆、エンドウ豆等の豆類、シイタケ、マッシュルーム等のキノコ類、リンゴ、バナナ、オレンジ、ナシ、イチゴ、モモ、カキ、ブドウ、サクランボ、アプリコット等の果実類、レタス、キャベツ、甜菜、ほうれん草、ヨモギ、ハスの根、ゴボウ、大根、カブ、ニンジン、ナス、トマト、ブロッコリー、カリフラワー、タマネギ、セロリ、ネギ、ニラ、ラッキョウ、ショウガ、ウコン、バレイショ、サツマイモ、サトウキビ、茶、オリーブ、アシタバ、ケール、ニガウリ、ゴマ等の各種野菜、アーモンド、カシューナッツ、マカデミアナッツ、クリ、クルミ等の各種ナッツ類等が挙げられる。1種または2種以上を組み合わせて使用しても良い。これら植物を生のまま使用しても良いし、蒸す、茹でる等の加工をした後、菌体を加えて発酵させても良い。またその際には加水してもよい。
これらの発酵物は、発酵物そのものを用いることができるが、酢、味噌、酒等を製造する際のモロミや発酵後に残った粕等を使用しても良い。
ショウガ科植物原料を菌体又は菌体の培養液から抽出した酵素の溶液と混合し、菌体やその培養液から抽出した酵素によって、混合物自体を発酵させても良い。この時、混合物を加熱することで、ジンゲロール類のショウガオール類への変換を促進することができる。
また、動物由来の発酵物としては、特に限定されないが、ウシ科動物などのミルクの発酵物を利用することができる。特に牛乳は市販されており、安価で手に入りやすいので好ましい。
本発明のコラゲナーゼ阻害剤として用いる発酵ショウガの形態としては、発酵して得られたショウガをそのまま用いる他、粉砕物、抽出物等として用いることができる。粉砕物としては、ペースト状、粉末、顆粒等が挙げられる。抽出物は、液状であってもよいが、ペースト状や乾燥粉末として用いることもできる。抽出物は、適当な溶媒を用いて抽出することによって得ることができ、溶媒としては、例えば、水、エタノール、含水エタノールを用いることができる。
長時間製法による本発明における発酵ショウガは、ジンゲロールに対してショウガオールが重量比で1:1.1〜1000の範囲であることが好ましく、1:1.2〜500の範囲であることがより好ましく、さらに1:1.3〜200の範囲であることが好ましい。
また、短時間製法による本発明における発酵ショウガは、ジンゲロールに対してショウガオールが重量比で1.1〜1000の範囲であることが好ましく、1:1.2〜500の範囲であることがより好ましく、さらに1:1.2〜200の範囲であることが好ましい。
[他成分]
本発明のコラゲナーゼ阻害剤は、発酵ショウガと特定の他成分とを含むことを特徴とし、特定の他成分としては、コラゲナーゼ阻害能がほとんどないか、その能力が小さい他成分を、発酵ショウガと組み合わせることにより、コラゲナーゼ阻害能を向上させることができる成分であれば限定されないが、特に以下に記載する(a)〜(f)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分とを含むことが望ましい。
これら特定の他成分は、発酵ショウガのコラゲナーゼ阻害能の促進剤として機能する。
(a)飲料系植物素材
本発明のコラゲナーゼ阻害剤においては、発酵ショウガと共に他成分として、プーアール、ジャスミン、ルイボス、鉄観音、レモングラス、ラベンダー、紅茶、コーヒー、バラ及び豆乳から選ばれる少なくとも1種の飲料系植物素材を用いることが好ましい。これらの他成分は、発酵ショウガと組み合わせた場合に、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガの辛味や雑味などの呈味を改善することができる。また、発酵ショウガの独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものとすることができる。さらに、水に発酵ショウガのみを溶解した場合よりも、色味に優れ、また分散性に優れたものとすることができる。
これらの飲料系植物素材は、花、葉、茎、根等、植物のいずれの部位であってもよいが、通常茶として用いられる部位が好ましく、植物素材そのもの(乾燥物を含む)、その粉砕物、搾汁、抽出物、エキス等を用いることができる。粉砕物としては、粉末、顆粒等が挙げられる。搾汁や抽出物は、液状であってもよいが、ペースト状や乾燥粉末として用いることもできる。抽出物は、適当な溶媒を用いて抽出することによって得ることができ、溶媒としては、例えば、水、エタノール、含水エタノールを用いることができる。
前記プーアールは、中華人民共和国雲南省を原産地とする中国茶(黒茶)の一種であって、生茶と熟茶があり、通常、葉や芽が用いられる。ジャスミンは、モクセイ科に属する植物であって、通常、花が用いられる。ルイボスは、マメ科アスパラトゥス属に属する植物であって、通常、葉や枝が用いられる。鉄観音は、チャノキの一品種であって、中国茶のうち青茶(半発酵茶)に属し、通常、葉が用いられる。レモングラスは、イネ科に属する植物であって、通常、葉が用いられる。ラベンダーは、シソ科に属する植物であって、通常、花が用いられる。紅茶は、Camellia sinensisの生の茶の葉や芽を萎凋させ、揉捻し、完全発酵させ、乾燥させた茶葉が用いられる。コーヒーは、アカネ科コーヒーノキ属に属する植物であって、種子を焙煎し挽いた粉末が用いられる。バラはバラ科バラ属に属する植物であって、通常、花や実が用いられる。豆乳はマメ科ダイズ属に属する植物の種子を加工したものであって、種子を直接搾汁したものか、種子を煮てから搾汁したものが用いられる。
(b)香辛料
本発明のコラゲナーゼ阻害剤においては、発酵ショウガと共に他成分として、ターミナリア、クコ、ザクロ、ヒハツ、花椒、黒胡椒、ケイヒ、ゴマ 、ユズ、ヨモギ、ウコン、白インゲン、紅参及び赤ショウガから選ばれる少なくとも1種の香辛料を用いることが好ましい。なお、本発明においては、これらの成分を配合さえしていればよく、香りや辛味を出すなど、いわゆる香辛料の機能を発揮することを目的として配合していなくともよい。これらの他成分は、発酵ショウガと組み合わせた場合に、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガの辛味や雑味などの呈味を改善することができる。また発酵ショウガの独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものとすることができる。さらに、水に発酵ショウガのみを溶解した場合よりも、色味に優れ、また分散性に優れたものとすることができる。
これらの香辛料は、種子、実、花、葉、茎、根等、植物のいずれの部位であってもよいが、通常香辛料として用いられる部位が好ましく、植物素材そのもの(乾燥物を含む)、その粉砕物、搾汁、抽出物、エキス等を用いることができる。粉砕物としては、粉末、顆粒等が挙げられる。搾汁や抽出物は、液状であってもよいが、ペースト状や乾燥粉末として用いることもできる。抽出物は、適当な溶媒を用いて抽出することによって得ることができ、溶媒としては、例えば、水、エタノール、含水エタノールを用いることができる。
ターミナリアとしては、例えば、Terminalia bellirica(belerica)、Terminalia catappa、Terminalia tomentosa、Terminalia citrina、Terminalia phellocarpa、Terminalia copelandii、Terminalia brassi、Terminalia ivorensis、Terminalia superba、Terminalia arjuna、Terminalia chebula等を挙げることができ、これらの中でも、Terminalia bellirica(belerica)、Terminalia chebulaが好ましい。本発明の植物素材として用いる部位としては、果実が好ましい。
(c)植物由来成分
本発明のコラゲナーゼ阻害剤においては、発酵ショウガと共に他成分として、ジャガイモ抽出物、松樹皮抽出物、葛花処理物、β−カロテン、カフェイン、クロロゲン酸、テアフラビン、大豆タンパク、イソフラボン、クルクミン、ピペリン及びカプサイシンから選ばれる少なくとも1種の植物由来成分を用いることが好ましい。これらの他成分は、発酵ショウガと組み合わせた場合に、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガの辛味や雑味などの呈味を改善することができる。また発酵ショウガの独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものとすることができる。さらに、水に発酵ショウガのみを溶解した場合よりも、色味に優れ、また分散性に優れたものとすることができる。
ジャガイモ抽出物としては、例えば男爵薯、メークイン、キタアカリ、とうや、トヨシロ、インカのめざめ、デジマ、十勝こがねなどの根茎の抽出物が挙げられる。ジャガイモ抽出物としては、市販されているものを使用することができる。
松樹皮抽出物としては、例えば、フランス海岸松(Pinus Martima)、カラマツ、クロマツ、アカマツ等の樹皮の抽出物が挙げられ、これらの中でも、プロアントシアニジンが豊富に含まれるフランス海岸松(Pinus Martima)の樹皮の抽出物が好ましい。松樹皮抽出物としては、市販されているものを使用することができる。
葛花処理物としては、マメ科クズ属に属する植物の花の処理物が用いられる。葛花処理物としては、市販されているものを使用することができる。
β−カロテン、カフェイン、クロロゲン酸、テアフラビン、大豆タンパク、イソフラボン、クルクミン、ピペリン及びカプサイシンはいずれも、特に限定されないが、市販されているものを用いてもよく、植物から抽出、分離及び精製したものを用いてもよく、抽出物をそのまま使用しても良く、抽出物を乾燥させた粉末や顆粒等であっても良い。植物由来成分は、適当な溶媒を用いて抽出することによって得ることができ、溶媒としては、例えば、水、エタノール、含水エタノールを用いることができる。
(d)発酵物
本発明のコラゲナーゼ阻害剤においては、発酵ショウガと共に他成分として、青トウガラシ発酵エキス及び麹から選ばれる少なくとも1種の発酵物を用いることが好ましい。これらの他成分は、発酵ショウガと組み合わせた場合に、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガの辛味や雑味などの呈味を改善することができる。また、香り高く風味も好ましいものとすることができる。さらに、水に発酵ショウガのみを溶解した場合よりも、色味に優れ、また分散性に優れたものとすることができる。
これらの発酵物は、特に限定されないが、発酵物をそのまま用いても良く、発酵物を乾燥させて、粉砕したものでも良い。また、発酵物から抽出したものであっても良く、抽出物をそのまま粉砕して用いることもできる。粉砕物としては、粉末、顆粒等が挙げられる。抽出物は、液状であってもよいが、ペースト状や乾燥粉末として用いることもできる。抽出物は、適当な溶媒を用いて抽出することによって得ることができ、溶媒としては、例えば、水、エタノール、含水エタノールを用いることができる。
青トウガラシ発酵エキスは、特に限定されないが、市販されているものを使用することができる。
麹は、特に限定されないが、コメ、ムギ、ダイズ、アワ、ヒエ、キビ等の穀物を麹菌で発酵させたものであれば良い。発酵に用いる麹菌としては、黄麹菌、青麹菌、白麹菌、黒麹菌、紅麹等のいずれを用いても良い。具体的には、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)(黒麹菌)、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)(黒麹菌)、アスペルギルス・ナカザワイ(Aspergillus nakazawai)(黒麹菌)、アスペルギルス・ウサミ(Aspergillus usamii)(黒麹菌)、アスペルギルス・ルーチェンシス(Aspergillus luchensis)(黒麹菌)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)(黒麹菌)、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)(白麹菌)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)(黄麹菌)等のアスペルギルス属に属する麹菌を挙げることができる。
(d)アミノ酸
本発明のコラゲナーゼ阻害剤においては、発酵ショウガと共に他成分として、L−アラニン、L−アルギニン、L−グルタミン酸、L−シスチン、L−グルタミン、L−セリン、L−チロシン、L−ヒスチジン、L−ヒドロキシプロリン、L−リシン、L−ロイシン、L−イソロイシン及びL−プロリンから選ばれる少なくとも1種のアミノ酸(塩を含む)を用いることが好ましい。塩としては、例えば、ナトリウム塩、塩酸塩等を挙げることができる。これらの他成分は、発酵ショウガと組み合わせた場合に、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガの辛味や雑味などの呈味を改善することができる。また発酵ショウガの独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものとすることができる。さらに、水に発酵ショウガのみを溶解した場合よりも、色味に優れ、また分散性に優れたものとすることができる。
(e)機能性添加剤
本発明のコラゲナーゼ阻害剤においては、発酵ショウガと共に他成分として、鉄、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンK、クエン酸又はその塩、L−酒石酸、シェラック、カラギナン、グァーガム、キサンタンガム及び重曹から選ばれる少なくとも1種の機能性添加剤を用いることが好ましい。なお、本発明の機能性添加剤としての鉄は、これらの金属を含む化合物の形態を含む。これらの他成分は、発酵ショウガと組み合わせた場合に、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガの辛味や雑味などの呈味を改善することができる。また発酵ショウガの独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものとすることができる。さらに、水に発酵ショウガのみを溶解した場合よりも、色味に優れ、また分散性に優れたものとすることができる。
(使用の形態)
本発明のコラゲナーゼ阻害剤は、発酵ショウガのみ又は他成分のみを含むものに比して向上したコラゲナーゼ阻害作用を有するものである。本発明のコラゲナーゼ阻害剤は、コラゲナーゼ阻害の用途に用いられる点において、製品として他の製品と区別できるものであればよい。例えば、有効成分を特定していないものであってもよく、発酵ショウガ及び他成分を有効成分として表示したものであってもよく、発酵ショウガのみを有効成分として表示したものであってもよい。
本発明のコラゲナーゼ阻害剤の利用形態としては、具体的には、医薬品(医薬部外品を含む)、化粧品、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等の所定機関より効能の表示が認められた機能性食品などのいわゆる健康食品等を挙げることができる。
本発明のコラゲナーゼ阻害剤は、外用又は経口用として使用することができる。外用剤としては、皮膚、頭皮等に塗布して用いるものであれば、特に制限はなく、その形態としては、軟膏剤、クリーム剤、ジェル剤、ローション剤、乳液剤、パック剤、湿布剤等の皮膚外用剤や、注射剤等の形態を挙げることができる。
また、本発明のコラゲナーゼ阻害剤を経口剤として用いる場合、その形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、液剤、粒状剤、棒状剤、板状剤、ブロック状剤、固形状剤、丸状剤、ペースト状剤、クリーム状剤、カプレット状剤、ゲル状剤、チュアブル状剤、スティック状剤等を挙げることができる。これらの中でも、摂取がしやすく、コラゲナーゼ阻害効果が得られやすいことから錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、液剤の形態が特に好ましい。具体的には、サプリメント、食品添加剤、ペットボトル、缶、瓶等に充填された容器詰飲料、水(湯)、牛乳、果汁、青汁等に溶解して飲むためのインスタント粉末(顆粒)飲料等を例示することができる。これらは食事の際などに手軽に飲食しやすく、また嗜好性を高めることができるという点で好ましい。
本発明のコラゲナーゼ阻害剤における発酵ショウガ及び他成分の含有量としては、その効果の奏する範囲で適宜含有させればよく、発酵ショウガ及び(a)〜(f)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分を有効成分として含むことが出来る。
一般的には、本発明のコラゲナーゼ阻害剤が医薬品やサプリメント(錠剤,カプセル剤)の場合には、発酵ショウガ及び他成分が乾燥質量換算で全体の0.01〜100質量%含まれていることが好ましく、0.1〜85質量%含まれていることがより好ましく、0.5〜70質量%含まれていることがさらに好ましい。
本発明のコラゲナーゼ阻害剤が容器詰飲料(液剤)である場合には、発酵ショウガ及び他成分が乾燥質量換算で全体の0.01〜10質量%含まれていることが好ましく、0.03〜6質量%含まれていることがより好ましく、0.05〜4質量%含まれていることがさらに好ましい。
また、本発明のコラゲナーゼ阻害剤がインスタント粉末飲料(粉末剤)、インスタント顆粒飲料(顆粒剤)である場合には、発酵ショウガ及び他成分が乾燥質量換算で全体の1〜100質量%含まれていることが好ましく、5〜90質量%含まれていることがより好ましく、10〜80質量%含まれていることがさらに好ましい。
本発明の効果をより有効に発揮させるためには、発酵ショウガ及び他成分が乾燥質量換算で本発明のコラゲナーゼ阻害剤全体(水分を除く)の80質量%以上含まれていることが好ましく、90質量%以上含まれていることがより好ましく、95質量%以上含まれていることがさらに好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
本発明のコラゲナーゼ阻害剤の摂取量としては特に制限はないが、本発明の効果をより顕著に発揮させる観点から、1日当たりの発酵ショウガ及び他成分の摂取量が、50mg/日以上となるように摂取することが好ましく、100mg/日以上となるように摂取することがより好ましく、200mg/日以上となるように摂取することがさらに好ましい。その上限は特に制限されないが、例えば、8g/日であり、好ましくは4g/日である。本発明のコラゲナーゼ阻害剤は、1日の摂取量が前記摂取量となるように、1つの容器に、又は例えば2〜3の複数の容器に分けて、1日分として収容することができる。
発酵ショウガ及び他成分の配合質量比としては、乾燥質量換算で、0.5:1〜70:1の範囲であることが好ましく、0.75:1〜60:1の範囲であることがより好ましく、1:1〜60:1の範囲であることがさらに好ましく、1:1〜50:1の範囲であることが特に好ましい。発酵ショウガ及び他成分の配合比が、上記範囲であることにより、本発明の効果をより有効に発揮することができる。
本発明のコラゲナーゼ阻害剤は、必要に応じて、経口用として許容される添加剤や、発酵ショウガ及び他成分以外の成分を添加して、公知の製剤方法によって製造することができる。
また、本発明のコラゲナーゼ阻害剤としては、発酵ショウガ及び他成分を含有するコラゲナーゼ阻害用食品の他、食品に対して発酵ショウガ及び他成分を添加して得たコラゲナーゼ阻害用食品を挙げることができ、例えば、通常の食品(天然の食品を含む)に比して本発明の発酵ショウガ及び他成分の含有量を増加させた食品や、本発明の発酵ショウガ及び他成分を通常含まない食品に対して発酵ショウガ及び他成分を添加した食品を挙げることができる。発酵ショウガ及び他成分の添加は、それぞれの成分を別々に添加してもよいし、同時に添加してもよく、また、発酵ショウガ及び他成分以外の他成分と共に添加してもよい。
本発明のコラゲナーゼ阻害剤の使用形態の一つとして、食品に添加することができ、例えば、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料、スムージー、青汁等の飲料;アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳、ヨーグルト等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及びその加工食品;ソース、醤油等の調味料;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、牛丼、ハヤシライス、オムライス、おでん、マーボドーフ、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボール、各種ソース、各種スープ等のレトルトパウチ食品などを挙げることができる。
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
[例1]
(発酵ショウガ1の製造方法)
米麹(市販の白麹で発酵させた白米)100gに水2Lを加えて作成した麹液に、洗浄し、4つ切り程度にした3.5kgの生ショウガを加え、10分浸漬した。浸漬後、麹液からショウガを取り出し、40℃〜50℃にて14日間、発酵させた。発酵後、オートクレーブで120℃にて20分間殺菌し、殺菌後、75℃にて14日間熟成した。その後、熟成したショウガを乾燥して粉砕し、本発明の発酵ショウガ1を得た。
(成分分析)
生ショウガ及び発酵ショウガ1に含まれるジンゲロール類、ショウガオール類の含有量を測定した。生ショウガ及び発酵ショウガ1のそれぞれを、アセトニトリル/水=20/80の抽出溶媒にて抽出した抽出液のジンゲロール類、ショウガオール類の含量を液体クロマトグラフィーにて測定した。なお測定には、HitachiHigh−Tech LaChromUltra II C18カラムを用い、検出器はDAD (測定波長280nm) 10mm flow cellを用いた。移動相はA相に超純水、B相にアセトニトリルを用い、流量は0.7mL/min、カラム温度は40℃で測定を行った。
その結果、生ショウガのジンゲロール類、ショウガオール類の含有量は、ジンゲロール類 56mg/100g、ショウガオール類 1mg/100gであり、発酵ショウガ1のジンゲロール類、ショウガオール類の含有量は、ジンゲロール類 51mg/100g、ショウガオール類 78mg/100gであった。
上記で得られた発酵ショウガ1及び他成分を用いて、コラゲナーゼ阻害確認試験を行った。なお、発酵ショウガ1については、20倍量の60%エタノール中で約1時間ソニケ―ションした溶液を遠心分離し、得られた上清をエバポレーターで濃縮し、乾燥させた乾燥粉末を用いた。
[コラゲナーゼ阻害確認試験]
(サンプル液の調製)
0.1%BSA(ウシ血清アルブミン)含有ダルベッコPBS(Phosphate Buffered Saline)(−)を用いて、発酵ショウガ1が10mg/mLとなるように調製した。ボルテックスミキサーにて60分間振盪した後、遠心して上清を回収し、さらに、0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を用いて希釈し、試験溶液を調製した。試験は発酵ショウガ1の最終濃度を5μg/mLに調整して行った。ビタミンK、シェラック、クルクミン、ピペリン、セサミン、カプサイシンについては、ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、0.1%BSA含有ダルベッコPBSを用いてDMSOの最終濃度が0.125%になるよう希釈した。上記以外の他成分は0.1%BSA含有ダルベッコPBSに溶解・懸濁し、所定濃度となるように系列希釈した。なお、沈殿が生じるものは遠心し、上清を採取したものを用いて調製した。
なお、発酵ショウガ1と他成分とを組み合わせた試験区については、それぞれ2倍濃度の試験物質含有培地を25μLずつ添加することで目的の濃度とした。
(酵素溶液の調製)
コラゲナーゼB(Roche製)を、0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を用いて10μg/mLとなるよう調製した。
(蛍光基質溶液の調製)
DMSOで溶解した蛍光基質(MOCAc−Pro−Leu−Gly−Leu−Apr(DNP)−Ala−Arg−NH、ペプチド研究所製)を、0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を用いて5μMに希釈したものを蛍光基質溶液として用いた。
(コラゲナーゼ阻害活性の測定)
96well black plateへ試験溶液として試験物質を所定濃度で含む0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)を50μL/wellで添加した。その後、試験区には酵素溶液(test)を100μL/wellで添加し、コントロールには0.1%BSA含有ダルベッコPBS(−)(blank)を100μL/wellで添加し、37℃で10分間インキュベートした。さらに、蛍光基質溶液を50μL/wellで添加し、遮光して37℃、60分間インキュベートした。320nmで励起し、405nmにおける蛍光強度を測定した。
各試験物質のコラゲナーゼ阻害率は下記の式にて算出した。
コラゲナーゼ阻害率
=(1 − [(Sample test − Sample blank) / (Control test − Control blank)])×100
(式中、「Sample test」は、試験溶液(test)の蛍光強度を示し、「Sample blank」は、試験溶液(blank)の蛍光強度を示し、「Control test」は、コントロール(test)の蛍光強度を示し、「Control blank」は、コントロール(blank)の蛍光強度を表す。)
その結果を表1〜表6に示す。各試験区の阻害率以外の数値は発酵ショウガ1又は他成分の最終濃度を示し、単位はいずれもμg/mLである。コラゲナーゼ阻害確認試験の結果は発酵ショウガ1を単独で添加した区の阻害率を1.0としたときの相対的な阻害率で示している。
表1のプーアール、ジャスミン、ルイボス、鉄観音及びレモングラスは市販されている市販の原料(葉)を、ビーズショッカー(回転数2,300rpm)にて20秒×7回粉砕した粉砕物を用いた。紅茶は市販されているティーパックのものを用いた。ラベンダーは市販されている花の乾燥粉砕末を用いた。コーヒーは市販されている顆粒状のインスタントコーヒーを用いた。バラは市販されている花のエキス末を用いた。また、豆乳は市販されている豆乳粉末を用いた。
表2のターミナリアはターミナリアベリリカの果実の水抽出物の乾燥末、クコは市販されている実の乾燥粉砕末、ザクロは市販されている花のエキス末、花椒は市販されている実の乾燥粉砕末、黒胡椒は市販されている乾燥末、ケイヒは市販されている乾燥粉末、ゴマは市販されている黒ゴマの乾燥粉砕末、ユズは市販されている搾汁した後の種子を含む皮の乾燥粉砕末、ヨモギは葉の乾燥粉末、ウコンは市販されている根茎の乾燥粉砕末、白インゲンは市販されている種子の乾燥粉末、紅参は市販されている根茎のエタノール抽出物の乾燥末、赤ショウガは市販されている根茎のエキス末をそれぞれ用いた。
表3のジャガイモ抽出物は東洋新薬社製「ポテイン」、松樹皮抽出物は東洋新薬社製「フラバンジェノール」を用いた。また、ジャガイモ抽出物及び松樹皮抽出物以外の他成分はすべて市販されているものを用いた。
表4の青トウガラシ発酵物は東洋新薬製「青トウガラシ発酵エキス」を用いた。
表5に記載された他成分はすべて市販されているものを用いた。
表6に記載された他成分はすべて市販されているものを用いた。なお、鉄は塩化鉄を用いた。
表1〜表6に示すように、長時間製法により製造された発酵ショウガ1と、本発明の特定の他成分を組み合わせることにより、コラゲナーゼの阻害率を高めることを確認した。
(比較例55〜57)
例1と同じ手法を用いて、発酵ショウガ1と下記他成分とを組み合せてコラゲナーゼ阻害確認試験を行ったところ、植物由来成分であるピロロキノン(比較例55)、アミノ酸であるL−イソロイシン(比較例56)及び機能性添加剤である重曹(炭酸水素ナトリウム:比較例57)については、コラゲナーゼ阻害の相乗作用は確認されなかった。
[例2]
(発酵ショウガ2の製造方法)
グルコース及び酵母エキスを含むGE培地(液体培地)に、黒麹菌であるA.awamoriを添加し、28℃にて2日間、液体用の培養タンクで培養した。その後、培養した培地の濃度が3.3%となるようにGE培地で希釈し、生ショウガを乾燥させたショウガの乾燥粉末を濃度が1%となるように添加した。このショウガの乾燥粉末を添加した培地を、28℃にて6日間、液体用の培養タンクで培養し、ショウガの乾燥粉末を発酵させた(発酵工程)。発酵後、発酵工程で用いたものと同じショウガの乾燥粉末を濃度が3%となるように添加した(添加工程)。添加後すぐに加圧条件下で115〜120℃にて5時間、加熱処理を行った(加熱工程)。その後、凍結乾燥によって乾燥し(乾燥工程)、本発明の発酵ショウガ2を得た。
(成分分析)
生ショウガ、ショウガの乾燥粉末及び発酵ショウガ2に含まれるジンゲロール類、ショウガオール類の含有量を測定した。測定は、例1と同様の手順で行った。
その結果、生ショウガのジンゲロール類、ショウガオール類の含有量は、ジンゲロール類 48.3mg/100g、ショウガオール類 1.7mg/100gであり、ショウガの乾燥粉末のジンゲロール類、ショウガオール類の含有量は、ジンゲロール類 670mg/100g、ショウガオール類 60mg/100gであり、発酵ショウガ2のジンゲロール類、ショウガオール類の含有量は、ジンゲロール類 140mg/100g、ショウガオール類 300mg/100gであった。
上記で得られた発酵ショウガ2及び他成分を用いて、コラゲナーゼ阻害確認試験を行った。なお、発酵ショウガ2については、20倍量の60%エタノール中で約1時間ソニケ―ションした溶液を遠心分離し、得られた上清をエバポレーターで濃縮し、乾燥させた乾燥粉末を用いた。
[コラゲナーゼ阻害確認試験]
発酵ショウガ2の最終濃度をすべて15μg/mLとし、シェラックを、ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、0.1%BSA含有ダルベッコPBSを用いてDMSOの最終濃度が0.125%になるよう希釈したこと以外は、例1と同じ手順で試験を行った。
その結果を表7〜表12に示す。各試験区の阻害率以外の数値は発酵ショウガ2又は他成分の最終濃度を示し、単位はいずれもμg/mLである。コラゲナーゼ阻害確認試験の結果は発酵ショウガ2を単独で添加した区の阻害率を1.0としたときの相対的な阻害率で示している。
表7のプーアール(葉、茎)、ジャスミン(花)、ルイボス(葉、枝)、鉄観音は市販の原料を、ビーズショッカー(回転数2,300rpm)にて20秒×7回粉砕した粉砕物、レモングラスは市販されている葉の乾燥粉砕末、ラベンダーは市販されている花の乾燥粉砕末、紅茶は市販されている葉の乾燥粉砕末、コーヒーは市販されている顆粒状のインスタントコーヒー、バラは市販されている花のエキス末、豆乳は市販されている豆乳粉末をそれぞれ用いた。
表8のターミナリアはターミナリアベリリカの果実の水抽出物の乾燥末、クコは市販されている実の乾燥粉砕末、ザクロは市販されている花のエキス末、ヒハツは市販されている果実の乾燥粉砕末、花椒は市販されている実の乾燥粉砕末、黒胡椒は市販されているピペリン含有抽出物の乾燥末、ケイヒは市販されている乾燥粉末をそれぞれ用いた。
表9のジャガイモ抽出物は東洋新薬社製「ポテイン」、松樹皮抽出物は東洋新薬社製「フラバンジェノール」、葛花処理物は東洋新薬社製「葛の花エキス」をそれぞれ用いた。また、表8に記載されたジャガイモ抽出物、松樹皮抽出物及び葛花処理物以外の他成分はすべて市販されているものを用いた。
表10の青トウガラシ発酵物は東洋新薬製「青トウガラシ発酵エキス」、紅麹は市販されている紅麹菌と穀物(米、大豆など)とを発酵させてできた麹の乾燥粉砕末、多穀麹は市販されている穀物麹(大麦・あわ・ひえ・きび・タカキビ・紫黒米・米粉)を麹菌で発酵させてできた麹の乾燥粉末を用いた。
表11に記載された他成分はすべて市販されているものを用いた。
表12に記載された他成分はすべて市販されているものを用いた。なお、鉄は塩化鉄を用いた。
表7〜表12に示すように、短時間製法により製造された発酵ショウガ2と、本発明の特定の他成分を組み合わせることにより、コラゲナーゼの阻害率を高めることが確認された。
(比較例111〜113)
例2と同じ手法を用いて、発酵ショウガ2と下記他成分とを組み合わせてコラゲナーゼ阻害確認試験を行ったところ、香辛料であるヨモギ(比較例111)、植物由来成分であるピロロキノン(比較例112)及びアミノ酸であるL−プロリン(比較例113)については、コラゲナーゼ阻害の相乗作用は確認されなかった。
(配合例1:化粧水)
全体を100質量部として、発酵ショウガ1抽出物 0.01質量部、生姜抽出物松樹皮抽出物 0.01質量部、グリセリン 10質量部、ジグリセリン 3質量部、1,3−ブチレングリコール 12質量部、ペンチレングリコール 3質量部、ヒアルロン酸ナトリウム 0.1質量部、クエン酸 0.01質量部、クエン酸ナトリウム 0.02質量部、キサンタンガム 0.1質量部、メチルパラベン 0.15質量部、カルボマー 0.2質量部、水酸化ナトリウム 0.03質量部及び水 残部を混合して、化粧水の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この化粧水は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ1の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例2:シャンプー)
全体を100質量部として、発酵ショウガ1抽出物 0.01質量部、アロエバラ花エキス抽出物 0.02質量部、ラウレス硫酸ナトリウム 7.5質量部、コカミドプロピルベタイン 4.2質量部、コカミドDEA 3質量部、1,3−ブチレングリコール 0.1質量部、ポリクオタニウム−10 0.225質量部、クエン酸 0.15質量部、クエン酸ナトリウム 0.05質量部、フェノキシエタノール 0.9質量部及び水 残部を混合して、シャンプーの態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。このシャンプーは、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ1の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例3:石鹸)
全体を100質量部として、発酵ショウガ1粉砕物 0.5質量部、イソフラボン 5重量部、グリセリン 2質量部、オリーブ油 1質量部、EDTA−4ナトリウム 0.1質量部、エチドロン酸4ナトリウム 0.2質量部及び石ケン素地 残部を混合及び固化することにより、石鹸の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この石鹸は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ1の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例4:乳液)
全体を100質量部として、発酵ショウガ1抽出物 0.1質量部、チアミンビタミンB3塩酸塩 0.1質量部、ショ糖脂肪酸エステル 3質量部、グリセリン 12質量部、スクアラン 6質量部、ジメチルシリコーンオイル 24質量部、ポリプロピレングリコール 1質量部、増粘剤 0.06質量部、フェノキシエタノール 0.2質量部、エタノール 5質量部、水酸化ナトリウム 0.01質量部及び精製水 残部を混合して、乳液の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この乳液は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ1の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例5:化粧用クリーム)
全体を100質量部として、発酵ショウガ1抽出物 0.1質量部、ローズマリーエキスユズエキス 0.1質量部、スクワラン 15.0質量部、ミリスチン酸オクチルドデシル 4.0質量部、水素添加大豆リン脂質 0.2質量部、ブチルアルコール 2.4質量部、硬化油 1.5質量部、ステアリン酸 1.5質量部、親油型モノステアリン酸グリセリン 1.5質量部、モノステアリン酸ポリグリセリル 0.5質量部、ベヘニルアルコール 0.8質量部、モノミリスチン酸ポリグリセリル 0.7質量部、サラシミツロウ 0.3質量部、d−δ−トコフェロール 0.1質量部、メチルパラベン 0.3質量部、C10〜30アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.2質量部、カルボキシビニルポリマー 0.1質量部、1,3−ブタンジオール 18.0質量部、水酸化ナトリウム 0.1質量部及び精製水 残部を混合して、化粧用クリームの態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この化粧用クリームは、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ1の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例6:パック剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ1抽出物 0.1質量部、ザクロダイズエキス 0.01質量部、ポリビニルアルコール 20.0質量部、グリセリン 5.0質量部、エタノール 20.0質量部、カオリン 6.0質量部、防腐剤 0.2質量部、香料 0.1質量部及び精製水 残部を混合して、パック剤の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。このパック剤は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ1の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例7:錠剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ1粉末 10質量部、カリン末プーアール粉砕末 8質量部、ビタミンB1 5質量部、結晶性セルロース 20質量部、乳糖 50質量部、ステアリン酸マグネシウム 4質量部及びコーンスターチ 残部を混合及び打錠することにより、錠剤の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この錠剤は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ1の辛味や雑味などの呈味が改善されていた。また、発酵ショウガ1の独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものであった。
(配合例8:顆粒剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ1粉末 10質量部、リンゴ末ウコン粉砕末 15質量部、乳糖 10質量部、ステアリン酸カルシウム 1質量部及び結晶セルロース 残部を混合及び顆粒化することにより、顆粒剤の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この顆粒剤は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ1の辛味や雑味などの呈味が改善されていた。また、発酵ショウガ1の独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものであった。
(配合例9:カプセル剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ1抽出物 10質量部、生姜赤ショウガ抽出物エキス末 20質量部、レシチン 8質量部及びオリーブ油 残部を混合して調製したものを内容液として、これをカプセル殻に内包することにより、カプセル剤の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。このカプセル剤は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、その内容物の発酵ショウガ1の辛味や雑味などの呈味が改善されていた。また内容物の発酵ショウガ1の独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものであった。
(配合例10:液剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ1エキス粉末 0.84質量部、ジャスミン抽出物 2質量部、ビタミンK 1質量部、果糖ブドウ糖液糖 10質量部、クエン酸 1質量部、安息香酸ナトリウム 0.02質量部、香料製剤 2質量部、スクラロース 0.05質量部、アセスルファムカリウム 0.03質量部及び精製水 残部を混合して、液剤の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この液剤は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ1の辛味や雑味などの呈味が改善されていた。また、発酵ショウガ1の独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものであった。
(配合例11:化粧水)
全体を100質量部として、発酵ショウガ2抽出物 0.01質量部、松樹皮抽出物 0.01質量部、グリセリン 10質量部、ジグリセリン 3質量部、1,3−ブチレングリコール 12質量部、ペンチレングリコール 3質量部、ヒアルロン酸ナトリウム 0.1質量部、クエン酸 0.01質量部、クエン酸ナトリウム 0.02質量部、キサンタンガム 0.1質量部、メチルパラベン 0.15質量部、カルボマー 0.2質量部、水酸化ナトリウム 0.03質量部及び水 残部を混合して、化粧水の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この化粧水は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ2の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例12:シャンプー)
全体を100質量部として、発酵ショウガ2抽出物 0.01質量部、ジャスミン花抽出物 0.02質量部、ラウレス硫酸ナトリウム 7.5質量部、コカミドプロピルベタイン 4.2質量部、コカミドDEA 3質量部、1,3−ブチレングリコール 0.1質量部、ポリクオタニウム−10 0.225質量部、クエン酸 0.15質量部、クエン酸ナトリウム 0.05質量部、フェノキシエタノール 0.9質量部及び水 残部を混合して、シャンプーの態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。このシャンプーは、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ2の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例13:石鹸)
全体を100質量部として、発酵ショウガ2粉砕物 0.5質量部、バラ花エキス末 1重量部、グリセリン 2質量部、オリーブ油 1質量部、EDTA−4ナトリウム 0.1質量部、エチドロン酸4ナトリウム 0.2質量部及び石ケン素地 残部を混合及び固化することにより、石鹸の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この石鹸は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ2の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例14:乳液)
全体を100質量部として、発酵ショウガ2抽出物 0.1質量部、ビタミンB2 0.1質量部、ショ糖脂肪酸エステル 3質量部、グリセリン 12質量部、スクアラン 6質量部、ジメチルシリコーンオイル 24質量部、ポリプロピレングリコール 1質量部、増粘剤 0.06質量部、フェノキシエタノール 0.2質量部、エタノール 5質量部、水酸化ナトリウム 0.01質量部及び精製水 残部を混合して、乳液の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この乳液は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ2の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例15:化粧用クリーム)
全体を100質量部として、発酵ショウガ2抽出物 0.1質量部、クエン酸 0.1質量部、スクワラン 15.0質量部、ミリスチン酸オクチルドデシル 4.0質量部、水素添加大豆リン脂質 0.2質量部、ブチルアルコール 2.4質量部、硬化油 1.5質量部、ステアリン酸 1.5質量部、親油型モノステアリン酸グリセリン 1.5質量部、モノステアリン酸ポリグリセリル 0.5質量部、ベヘニルアルコール 0.8質量部、モノミリスチン酸ポリグリセリル 0.7質量部、サラシミツロウ 0.3質量部、d−δ−トコフェロール 0.1質量部、メチルパラベン 0.3質量部、C10〜30アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.2質量部、カルボキシビニルポリマー 0.1質量部、1,3−ブタンジオール 18.0質量部、水酸化ナトリウム 0.1質量部及び精製水 残部を混合して、化粧用クリームの態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この化粧用クリームは、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ2の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例16:パック剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ2抽出物 0.1質量部、イソフラボン 0.01質量部、ポリビニルアルコール 20.0質量部、グリセリン 5.0質量部、エタノール 20.0質量部、カオリン 6.0質量部、防腐剤 0.2質量部、香料 0.1質量部及び精製水 残部を混合して、パック剤の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。このパック剤は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ2の独特の発酵臭を改善し、香り高く、好ましいものであった。
(配合例17:錠剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ2粉末 10質量部、紅茶粉砕末 8質量部、ビタミンB1 5質量部、結晶性セルロース 20質量部、乳糖 50質量部、ステアリン酸マグネシウム 4質量部及びコーンスターチ 残部を混合及び打錠することにより、錠剤の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この錠剤は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ2の辛味や雑味などの呈味が改善されていた。また、発酵ショウガ2の独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものであった。
(配合例18:顆粒剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ2粉末 10質量部、クルクミン 5質量部、乳糖 10質量部、ステアリン酸カルシウム 1質量部及び結晶セルロース 残部を混合及び顆粒化することにより、顆粒剤の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この顆粒剤は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ2の辛味や雑味などの呈味が改善されていた。また、発酵ショウガ2の独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものであった。
(配合例19:カプセル剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ2抽出物 10質量部、黒胡椒 10質量部、レシチン 8質量部及びオリーブ油 残部を混合して調製したものを内容液として、これをカプセル殻に内包することにより、カプセル剤の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。このカプセル剤は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、その内容物の発酵ショウガ2の辛味や雑味などの呈味が改善されていた。また内容物の発酵ショウガ2の独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものであった。
(配合例20:液剤)
全体を100質量部として、発酵ショウガ2エキス粉末 0.84質量部、プーアール茶抽出物 3.0質量部、L−アラニン 0.5質量部、果糖ブドウ糖液糖 10質量部、クエン酸 1質量部、安息香酸ナトリウム 0.02質量部、香料製剤 2質量部、スクラロース 0.05質量部、アセスルファムカリウム 0.03質量部及び精製水 残部を混合して、液剤の態様で本発明のコラゲナーゼ阻害用組成物を調製した。この液剤は、向上したコラゲナーゼ阻害作用が得られるだけでなく、発酵ショウガ2の辛味や雑味などの呈味が改善されていた。また、発酵ショウガ2の独特の発酵臭を改善し、香り高く風味も好ましいものであった。

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  1. 発酵ショウガとターミナリアを含むことを特徴とするダイエット用経口組成物。
  2. 発酵ショウガとターミナリアを含むことを特徴とするコラゲナーゼ阻害用経口組成物
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