JP6714402B2 - 眼疲労検査装置及び眼疲労検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被検眼の眼疲労を他覚的に検査する眼疲労検査装置及び眼疲労検査方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、及びスマートフォンなどのVisual Display Terminal(VDT)端末が世界的に普及している。このVDT端末での長時間或いは長期間のVDT作業は、眼を酷使するため、不定愁訴からなるComputer Vision Syndrome(CVS)を引き起こす。このCVSの診断及び治療は、例えば患者に対して行ったアンケートの結果などによる患者の自覚的症状に基づいて行われるため、診断及び治療を確定し難いという問題がある。また、患者に自覚症状がないまま水面下でCVSが進行する危険性がある。このため、CVSの診断及び治療に役立つCVSの他覚的な検査(評価)が必要となっている。
ここで、CVSの症状は眼疲労の占める割合が最も大きくなるので、CVSの他覚的な検査には眼疲労の他覚的な検査が必要となる。
例えば特許文献1には、被検眼に固有の視標を目視させて被検眼の屈折度数を測定した結果に基づき、被検眼が明視できる最も遠い遠点位置に視標を配置して、この視標を目視している被検眼の調節機能状態を測定する眼調節機能測定装置が記載されている。この特許文献1の眼調節機能測定装置では、被検眼の調節機能状態を示す指標として屈折度数の時間変動(調節微動)を周波数解析して、所定の高周波成分の出現頻度を算出している。被検眼の調節機能状態と眼疲労との間には密接な関係があるので、特許文献1の眼調節機能測定装置を用いて被検眼の眼疲労を他覚的に検査することができる。
特開2003−70740号公報
上記特許文献1の眼調節機能測定装置を用いて被検眼の眼疲労を検査する場合、被検眼の屈折度数の時間変動を測定する必要がある。しかしながら、中高年齢者では、加齢に伴い発生する老視眼(老眼)のために眼の調節応答の機能、すなわち、ピント位置の調整機能が低下する。このため、初期老眼以降の中高年齢者では屈折度数の時間変動を測定することができない場合があり、この場合には上記特許文献1の眼調節機能測定装置では被検眼の眼疲労を検査することができない。その結果、高齢化社会において最も人口が多い世代である中高年齢者の眼疲労を検査することができず、中高年齢者が適切な診断及び治療を受けることができないという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、患者の年齢に関係なく被検眼の眼疲労を検査することができる眼疲労検査装置及び眼疲労検査方法を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するための眼疲労検査装置は、左右の被検眼にそれぞれ入射する光の光量差を拡大する光量差調整部と、光量差調整部が光量差を拡大している間、被検眼の視線方向を検出する視線方向検出部と、視線方向検出部の検出結果に基づき、光量差の拡大に伴う視線方向の変化が発生する特定の光量差を決定する光量差決定部と、を備える。なお、本明細書でいう「眼疲労」には、所謂「眼精疲労」も含まれる。
この眼疲労検査装置によれば、被検眼の眼疲労を患者の融像力に基づいて他覚的に検査(評価)することができるので、患者の年齢に関係なく被検眼の眼疲労を検査することができ、従来、手つかずであった中高年齢層の眼疲労を検査することができる。その結果、CVSの診断及び治療に役立つ他覚的検査が可能となる。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査装置において、光量差決定部が決定した特定の光量差を、被検眼の眼疲労の指標として出力する出力部を備える。これにより、被検眼の眼疲労を医師が診断及び評価することができる。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査装置において、被検眼に目視される検査用視標を表示する視標表示部を備え、光量差決定部は、視線方向検出部の検出結果に基づき、被検眼が検査用視標を目視している状態からの視線方向の変化の有無を判定することで、特定の光量差を決定する。これにより、透過率差の拡大により生じる融像の破壊が発生した時点での光量差を、特定の光量差として決定することができる。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査装置において、視線方向検出部は、被検眼のプルキンエ像の位置又は被検眼の瞳孔の位置を検出するものであり、光量差決定部は、被検眼が検査用視標を目視している状態からのプルキンエ像又は瞳孔の位置の変化の有無を判定することで、特定の光量差を決定する。これにより、透過率差の拡大により生じる融像の破壊が発生した時点での光量差を、特定の光量差として決定することができる。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査装置において、光量差調整部は、被検眼の一方に入射する光の光量を減少させ、且つ被検眼の他方に入射する光の光量は一定に維持することにより、光量差を拡大させる。これにより、融像の破壊に伴う視線方向の変化を発生させることができるので、被検眼の融像力の強さを評価することができる。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査装置において、光量差調整部は、被検眼の少なくとも一方に入射する光の透過率を調整可能な透過領域を有しており、透過領域の透過率を調整することにより光量差を拡大させる。これにより、融像の破壊に伴う視線方向の変化が生じるので、被検眼の融像力の強さを評価することができる。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査装置において、光量差調整部が、被検眼のそれぞれに入射する光の光路に透過領域を有している場合、光量差決定部が決定する特定の光量差は、2つの透過領域の透過率の差として表される。これにより、2つの透過領域の透過率の差に基づき、被検眼の融像力の強さを評価することができる。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査装置において、光量差調整部は、光量差を連続的又は段階的に拡大させる。これにより、融像の破壊に伴う視線方向の変化を発生させることができる。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査装置において、被検眼に入射する光は、第1波長域の光と、第1波長域とは異なる第2波長域の光とを含み、被検眼にて反射された光の光路に、第1波長域の光を透過させ、且つ被検眼にて反射された第2波長域の光を光路の側方に反射させるダイクロイックミラーを備え、視線方向検出部は、ダイクロイックミラーで反射された第2波長域の光を検出した結果に基づき、視線方向を検出する。これにより、両眼開放状態のままで患者の被検眼の眼疲労を他覚的に検査することができる。
本発明の目的を達成するための眼疲労検査方法は、左右の被検眼にそれぞれ入射する光の光量差を拡大する光量差調整ステップと、光量差調整ステップにて光量差を拡大している間、被検眼の視線方向を検出する視線方向検出ステップと、視線方向検出ステップの検出結果に基づき、光量差の拡大に伴う視線方向の変化が発生する特定の光量差を決定する光量差決定ステップと、を有する。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査方法において、光量差決定ステップで決定した特定の光量差を、被検眼の眼疲労の指標として出力する出力ステップを有する。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査方法において、被検眼に目視される検査用視標を表示する視標表示ステップを有し、光量差決定ステップでは、視線方向検出ステップでの検出結果に基づき、被検眼が検査用視標を目視している状態からの視線方向の変化の有無を判定することで、特定の光量差を決定する。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査方法において、視線方向検出ステップでは、被検眼のプルキンエ像の位置又は被検眼の瞳孔の位置の検出を行い、光量差決定ステップでは、被検眼が検査用視標を目視している状態からのプルキンエ像又は瞳孔の位置の変化の有無を判定することで、特定の光量差を決定する。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査方法において、光量差調整ステップでは、被検眼の一方に入射する光の光量を減少させ、且つ被検眼の他方に入射する光の光量は一定に維持することにより、光量差を拡大させる。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査方法において、被検眼の少なくとも一方に入射する光の光路に、光の透過率を調整可能な透過領域が配置されており、光量差調整ステップでは、透過領域の透過率を調整することにより光量差を拡大させる。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査方法において、被検眼のそれぞれに入射する光の光路に透過領域が配置されている場合、光量差決定ステップで決定する特定の光量差は、2つの透過領域の透過率の差として表される。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査方法において、光量差調整ステップでは、光量差を連続的又は段階的に拡大させる。
本発明の他の態様に係る眼疲労検査方法において、被検眼に入射する光は、第1波長域の光と、第1波長域とは異なる第2波長域の光とを含み、被検眼にて反射された光の光路に、第1波長域の光を透過させ、且つ被検眼にて反射された第2波長域の光を光路の側方に反射させるダイクロイックミラーを配置し、視線方向検出ステップでは、ダイクロイックミラーで反射された第2波長域の光を検出した結果に基づき、視線方向を検出する。
本発明の眼疲労検査装置及び眼疲労検査方法によれば、患者の年齢に関係なく被検眼の眼疲労を検査することができる。
患者の左右の被検眼の眼疲労を、患者の融像の強さに基づき他覚的に検査する眼疲労検査装置の上面概略図である。 被検眼の側から見た視標表示部の正面図である。 患者側から見た液晶シャッタの正面図である。 測定ユニットの構成を示すブロック図である。 検査装置本体の構成を示すブロック図である。 液晶シャッタの透過領域の透過率調整を説明するための説明図である。 画像計測法(暗瞳孔法)を用いた視線方向検出の一例を説明するための説明図である。 プルキンエ像を利用する視線方向検出の一例を説明するための説明図である。 透過率差の拡大により生じる融像の破壊に伴う被検眼の視線方向の変化を説明するための説明図である。 眼疲労検査装置による被検眼の眼疲労の検査の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態の眼疲労検査装置の概略構成を示す斜視図である。 ダイクロイックミラーを視標表示部側から見た正面図である。 第3実施形態の眼疲労検査装置の概略構成を示す上面図である。 ターレットに設けられた複数のNDフィルタを用いて、被検眼にそれぞれ入射する可視光の光量差を拡大させる他実施形態の概略図である。
[眼疲労検査装置の全体構成]
図1は、患者の左右の被検眼9R,9Lの眼疲労を、患者の融像の強さ(融像力)に基づき他覚的に検査する眼疲労検査装置10の上面概略図である。ここで「融像」とは、両眼の網膜像を融合し、一つの像として認識する働きである。なお、図面の煩雑化を防止するため、患者の被検眼9R,9L以外の部分については図示を省略する。
図1に示すように、眼疲労検査装置10は、検眼テーブル11と、一対の赤外線光源12R,12Lと、視標表示部13と、一対のダイクロイックミラー14R,14Lと、一対の液晶シャッタ15R,15Lと、一対の測定ユニット16R,16Lと、検査装置本体17と、を備えている。
検眼テーブル11上には、検査装置本体17を除いた眼疲労検査装置10の各部が配置されている。また、検眼テーブル11の患者側に位置する前端部(図中の下端部)には、不図示の顔受け部が配置されている。この顔受け部に患者が顎を乗せると共に額を当てることで、検眼テーブル11上での被検眼9R,9Lの位置が定まる。
赤外線光源12R,12Lは、前述の顔受け部(不図示)に取り付けられている。赤外線光源12Rは、被検眼9Rの近傍に取り付けられており、この被検眼9Rに対して近赤外光を照射する。また、赤外線光源12Lは、被検眼9Lの近傍に取り付けられており、この被検眼9Lに対して近赤外光を照射する。赤外線光源12R,12Lが照射する近赤外光の波長域は、例えば波長950nmである。
視標表示部13は、被検眼9R,9Lの正面方向に位置するように、検眼テーブル11の前端部とは反対側の後端部に配置される。なお、視標表示部13は、不図示のスライド機構によって、被検眼9R,9Lに近づいたり或いは被検眼9R,9Lから離れたりする前後方向に移動調整可能である。これにより、被検眼9R,9Lの屈折度数に応じて、視標表示部13を被検眼9R,9Lが視認し易い距離(例えば30cm、50cm、1m)に移動させることができる。
図2は、被検眼9R,9Lの側から見た視標表示部13の正面図である。視標表示部13は、眼疲労の検査の間、被検眼9R,9Lにて目視される検査用視標19を表示する。なお、視標表示部13による検査用視標19の表示方式としては、液晶モニタ等に検査用視標19の画像を表示する方式、或いは検査用視標19の画像が印刷されたシートを貼り付ける方式などの各種方式が採用可能である。
図1に戻って、ダイクロイックミラー14Rは、検査用視標19と被検眼9Rとを結ぶ光路21R上(被検眼9Rの視線上)に配置される。一方、ダイクロイックミラー14Lは、検査用視標19と被検眼9Lとを結ぶ光路21L上(被検眼9Lの視線上)に配置される。ダイクロイックミラー14R,14Lは、検眼テーブル11の上面に対して垂直な軸周りに回転調整可能である。そして、ダイクロイックミラー14Rは光路21Rに対して45°傾斜した状態で光路21R上に配置され、ダイクロイックミラー14Lは光路21Lに対して45°傾斜した状態で光路21L上に配置される。
ダイクロイックミラー14R,14Lは、本発明の第1波長域の光に相当する可視光(波長域:約380nm〜780nm)は透過させ、他の波長域の光、例えば本発明の第2波長域の光に相当する近赤外光(波長域:約800nm〜2500nm)は反射する。これにより、被検眼9R,9Lにて検査用視標19を目視(自然視)することができる。
一方、被検眼9Rにて反射された近赤外光の中で光路21Rに沿って進む近赤外光は、ダイクロイックミラー14Rにより光路21Rの右側方に向けて反射される。また、被検眼9Lにて反射された近赤外光の中で光路21Lに沿って進む近赤外光は、ダイクロイックミラー14Lにより光路21Lの左側方に向けて反射される。
図3は、患者側から見た液晶シャッタ15R,15Lの正面図である。図3に示すように、液晶シャッタ15R,15Lは、本発明の光量差調整部の一部として機能するものである。液晶シャッタ15Rはダイクロイックミラー14Rの視標表示部13側の面上に取り付けられ、液晶シャッタ15Lはダイクロイックミラー14Lの視標表示部13側の面上に取り付けられている。これにより、液晶シャッタ15R,15Lは光路21R,21Lにそれぞれ配置される。従って、被検眼9Rはダイクロイックミラー14R及び液晶シャッタ15Rを通して検査用視標19を目視し、被検眼9Lはダイクロイックミラー14L及び液晶シャッタ15Lを通して検査用視標19を目視する。
なお、液晶シャッタ15R,15Lは、それぞれ光路21R,21L上に配置されていれば、その位置は特に限定されるものではない。ただし、被検眼9R,9Lにて反射された近赤外光が液晶シャッタ15R,15Lにより減衰されることを防止する観点から、液晶シャッタ15R,15Lは、ダイクロイックミラー14R,14Lと視標表示部13との間に配置することが好ましい。
液晶シャッタ15R,15Lは、それぞれ光路21R,21Lに沿って進む光(可視光)が透過する透過領域23R,23L(図3参照)を有している。液晶シャッタ15R,15Lは、透過領域23R,23Lの濃度を任意に変化させることにより、透過領域23R,23Lをそれぞれ透過する光の透過率を任意に調整することができる。これにより、被検眼9R,9Lが目視する検査用視標19の明るさを個別に調整することができる。なお、透過領域23R,23Lの透過率は、後述の検査装置本体17が調整する。
本実施形態では、液晶シャッタ15R,15Lとして、X−FOS(G2)―CE(LC-Tec Holding AB製)を用いる。この場合、液晶シャッタ15R,15Lの実測液晶透過率は、例えば株式会社トプコン製の分光放射計SR−LEDWで測定すると、最大で23.0%となり且つ最小で0.07%である。また、液晶シャッタ15R,15Lの遅延時間(応答時間)は2.5ms以下である。
図1に戻って、測定ユニット16Rはダイクロイックミラー14Rの右側方に配置され、測定ユニット16Lはダイクロイックミラー14Lの左側方に配置される。なお、測定ユニット16R,16Lは、検眼テーブル11の上面に対して垂直な軸周りに回転調整可能である。
測定ユニット16R,16Lは、前述の赤外線光源12R,12Lとは波長域の異なる近赤外光(波長840nm)をそれぞれダイクロイックミラー14R,14Lに向けて出射する。この波長840nmの近赤外光は、ダイクロイックミラー14R,14Lにより被検眼9R,9Lに向けて反射される。これにより、被検眼9R,9Lには、2波長(波長950nm、840nm)の近赤外光が入射する。そして、被検眼9R,9Lにて反射された2波長の近赤外光は、それぞれ光路21R,21Lを通ってダイクロイックミラー14R,14Lに入射し、ダイクロイックミラー14R,14Lにより測定ユニット16R,16Lに向けてそれぞれ反射される。
測定ユニット16R,16Lは、本発明の視線方向検出部の一部を構成するものであり、ダイクロイックミラー14R,14Lにて反射された2波長の近赤外光をそれぞれ受光して、波長域毎の受光信号をそれぞれ検査装置本体17へ出力する。測定ユニット16R,16Lは、波長950nmの近赤外光を受光して、視線方向の検出に用いられる受光信号を出力する前眼部観察系25と、波長840nmの近赤外光を受光して、被検眼9R,9Lのピント位置(波面収差)の検出に用いられる受光信号を出力する収差測定系26とを備える(図4参照)。
このように本実施形態では、ダイクロイックミラー14R,14Lにより反射された2波長の近赤外光を、被検眼9R,9Lの視線方向及びピント位置を検出するための測定光として用いている。これにより、被検眼9R,9Lにて検査用視標19を目視(自然視)している状態のままで、被検眼9R,9Lの視線方向及びピント位置を検出することができる。
[測定ユニットの構成]
図4は、測定ユニット16Rの構成を示すブロック図である。図4に示すように、測定ユニット16Rは、前述の前眼部観察系25及び収差測定系26の他に、対物レンズ30と、ダイクロイックミラー31と、ミラー32とを備えている。
対物レンズ30は、後述の収差測定系26、ミラー32、及びダイクロイックミラー31を経て入射される波長840nmの近赤外光を、ダイクロイックミラー14Rに向けて出射する。また、対物レンズ30には、被検眼9Rから光路21R及びダイクロイックミラー14Rを経て2波長(波長840nm、波長950nm)の近赤外光が入射する。そして、対物レンズ30は、ダイクロイックミラー14Rから入射した2波長の近赤外光をダイクロイックミラー31に向けて出射する。
ダイクロイックミラー31は、波長950nmの近赤外光は透過させ、波長840nmの近赤外光は反射する。これにより、ダイクロイックミラー31は、収差測定系26からミラー32を経て入射する波長840nmの近赤外光を対物レンズ30に向けて反射する。また、ダイクロイックミラー31は、対物レンズ30から入射した2波長の近赤外光のうち、波長950nmの近赤外光は前眼部観察系25に入射させ、波長840nmの近赤外光はミラー32に向けて反射する。
ミラー32は、収差測定系26及びダイクロイックミラー31の一方から入射した波長840nmの近赤外光を他方に向けて反射する。
前眼部観察系25は、リレーレンズ35と、結像レンズ36と、CCD(Charge-Coupled Device)型又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の撮像素子37と、を備える。リレーレンズ35は、ダイクロイックミラー31から入射した波長950nmの近赤外光を、結像レンズ36に向けて出射する。結像レンズ36は、リレーレンズ35から入射した波長950nmの近赤外光を、撮像素子37の受光面に結像させる。
撮像素子37は、結像レンズ36により結像された波長950nmの近赤外光を受光(撮像)して、被検眼9Rの前眼部の像を示す受光信号を検査装置本体17へ出力する。
収差測定系26には両眼波面センサが用いられる。この収差測定系26は、SDL(Super luminescent diode)等の半導体素子40と、コリメートレンズ41と、ビームスプリッタ42と、ミラー43と、結像レンズ44と、ハルトマンプレート45と、CCD型又はCMOS型の撮像素子46と、を備える。
半導体素子40は、コリメートレンズ41に向けて波長840nmの近赤外光を出射する。コリメートレンズ41は、半導体素子40から入射した波長840nmの近赤外光を平行光とした後、ビームスプリッタ42に向けて出射する。
ビームスプリッタ42は、コリメートレンズ41から入射した波長840nmの近赤外光をミラー32に向けて反射する。また、ビームスプリッタ42は、ダイクロイックミラー31等を経てミラー32から入射した波長840nmの近赤外光をそのまま透過させて、ミラー43に入射させる。
ミラー43は、ビームスプリッタ42から入射した波長840nmの近赤外光を、結像レンズ44に向けて反射する。結像レンズ44は、ミラー43から入射した波長840nmの近赤外光をハルトマンプレート45に結像させる。
ハルトマンプレート45の表面には、焦点距離が等しい多数の微小レンズが形成されている。ハルトマンプレート45は、結像レンズ44から入射した波長840nmの近赤外光を、各微小レンズに対応した複数の光束に分割し、各々の光束を撮像素子46の受光面上に結像させる。
撮像素子46は、ハルトマンプレート45により受光面上に結像された複数の光束を受光(撮像)して、各光束に対応した複数の点像を示す受光信号を検査装置本体17へ出力する。
測定ユニット16Lは測定ユニット16Rと同一の構成であるので、測定ユニット16Lの各部の説明及び図示は省略する。測定ユニット16Lは、被検眼9Lにて反射された波長950nmの近赤外光を前眼部観察系25で受光して、被検眼9Lの前眼部の像を示す受光信号を検査装置本体17へ出力する。また、測定ユニット16Lは、被検眼9Lにて反射された波長840nmの近赤外光を収差測定系26で受光して、複数の点像を示す受光信号を検査装置本体17へ出力する。
[検査装置本体の構成]
図5は、検査装置本体17の構成を示すブロック図である。この検査装置本体17としては、例えばパーソナルコンピュータなどの各種演算処理装置が用いられる。
図5に示すように、検査装置本体17には、透過率調整部50と、視線方向検出部51と、ピント位置検出部52と、判定部53と、透過率差決定部54と、出力部55と、表示部56と、記憶部57とを備える。なお、透過率調整部50から出力部55までの構成は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はFPGA(field-programmable gate array)などにより実現される。
透過率調整部50は、前述の液晶シャッタ15R,15Lと共に本発明の光量差調整部を構成するものであり、液晶シャッタ15R,15Lの透過領域23R,23Lの透過率(濃度)を調整する。
図6は、液晶シャッタ15R,15Lの透過領域23R,23Lの透過率調整を説明するための説明図である。図6に示すように、透過率調整部50は、被検眼9R,9Lの眼疲労の検査開始操作がなされると、透過領域23R,23Lの一方に対応する透過率は直線T1で示すように時間の経過と共に連続的に減少させ、且つ透過領域23R,23Lの他方に対応する透過率は直線T2で示すように一定(例えば最大透過率)に維持させる。これにより、被検眼9R,9Lの一方に入射する可視光の光量が時間の経過と共に連続的に減少され、且つ被検眼9R,9Lの他方に入射する可視光の光量は一定に維持される。その結果、時間の経過と共に透過領域23R,23Lの双方の透過率の差である透過率差が拡大するため、被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する可視光の光量の差である光量差が拡大する。
なお、本実施形態では、被検眼9R,9Lのうちで患者の優位眼(利き目)とは反対側の非優位眼に入射する可視光の光量を、時間の経過と共に連続的に減少させる。
また、本実施形態では、透過領域23R,23Lの一方に対応する透過率を時間の経過と共に連続的に減少させているが、この透過率を破線T3で示すように段階的に減少させてもよい。これにより、被検眼9R,9Lの一方に入射する可視光の光量が時間の経過と共に段階的に減少する。
視線方向検出部51は、前述の測定ユニット16R,16Lと共に、本発明の視線方向検出部を構成するものである。視線方向検出部51は、透過率調整部50が透過領域23R,23Lの透過率差(光量差)を拡大している間、測定ユニット16R,16Lの双方の撮像素子37から入力される受光信号に基づき、被検眼9R,9Lの視線方向を検出する。
図7は、画像計測法(暗瞳孔法)を用いた視線方向検出の一例を説明するための説明図である。図7の上段に示すように、視線方向検出部51は、測定ユニット16R,16Lの双方の撮像素子37から入力される受光信号に基づき、被検眼9R,9Lの前眼部を示す前眼部画像59(ここでは被検眼9Rの前眼部画像59のみ図示)を生成する。
次いで、図7の中段に示すように、視線方向検出部51は、被検眼9R,9Lの前眼部画像59を所定の輝度しきい値で二値化する。被検眼9R,9Lの瞳孔はその周囲の領域と比較して低輝度であるので、前眼部画像59を二値化すると、前眼部画像59内で瞳孔に対応する領域が黒画素領域となり、瞳孔の周囲の領域が白画素領域となる。これにより、前眼部画像59から被検眼9R,9Lの瞳孔領域を特定することができる。
そして、図7の下段に示すように、視線方向検出部51は、二値化された前眼部画像59から、被検眼9R,9Lの瞳孔領域(黒画素領域)の中心座標C1を求め、求めた中心座標C1と既知の眼球の幾何学的構造とに基づいて、被検眼9R,9Lの視線方向を検出する。なお、暗瞳孔法による視線方向の検出は公知技術であるので、その詳細な説明は省略する。
また、画像計測法による視線方向検出を行う場合、暗瞳孔法以外に、例えば被検眼9R,9Lの網膜上に結像されたスポット像(xyスポット)の位置を検出したり、或いはプルキンエ像59p(図8参照)の位置を検出したりしてもよい。
図8は、プルキンエ像59pを利用する視線方向検出の一例を説明するための説明図である。図8の上段に示すように、被検眼9R,9Lの角膜表面上には、近赤外光の入射により、近赤外光の反射像であるプルキンエ像59pが生じる。このプルキンエ像59pの位置は、被検眼9R,9Lの視線方向の変化に応じて変化する。従って、プルキンエ像59pの位置は被検眼9R,9Lの視線方向を示す情報である。
図8の下段に示すように、視線方向検出部51は、被検眼9R,9Lの前眼部画像59を解析して、前眼部画像59からプルキンエ像59pの位置座標C2を検出する。そして、視線方向検出部51は、位置座標C2が示すプルキンエ像59pの位置と瞳孔中心との相対位置に基づいて、被検眼9R,9Lの視線方向を検出する。なお、プルキンエ像59pを利用した視線方向の検出方法も公知技術であり、その詳細な説明は省略する。
このように視線方向検出部51は、透過率調整部50が透過領域23R,23Lの透過率差(光量差)を拡大している間、被検眼9R,9Lの視線方向の検出と、判定部53に対する検出結果の出力とを継続して行う。
なお、本実施形態では画像計測法を用いて被検眼9R,9Lの視線方向を検出しているが、他の方法を用いて被検眼9R,9Lの視線方向を検出してもよい。例えば、被検眼9R,9Lの眼球の周りの筋肉の動きに伴い変化する筋電信号を測定して視線方向を検出するEOG(electro electro-oculography)法、又はサーチコイルを組み込んだコンタクトレンズを被検眼9R,9Lに装着することによりその視線方向を検出するサーチコイル法などの各種方法を用いてよい。
図5に戻って、ピント位置検出部52は、透過率調整部50が透過領域23R,23Lの透過率差(光量差)を拡大している間、測定ユニット16R,16Lの双方の撮像素子46から入力される受光信号に基づき、被検眼9R,9Lのピント位置を検出する。例えばピント位置検出部52は、撮像素子46から入力される受光信号に基づきゼルニケ解析等を行って被検眼9R,9Lの波面収差を測定し、この波面収差の測定結果に基づき被検眼9R,9Lのピント位置(調節位置)を検出する。なお、波面収差測定処理によるピント位置の検出方法は公知技術であるので、詳細な説明は省略する。
そして、ピント位置検出部52は、透過率調整部50が透過領域23R,23Lの透過率差(光量差)を拡大している間、被検眼9R,9Lのピント位置の検出と、判定部53に対する検出結果の出力とを継続して行う。
判定部53は、透過率調整部50が透過領域23R,23Lの透過率差(光量差)を拡大している間、この透過率差の拡大に伴う被検眼9R,9Lの視線方向の変化を検出する。より具体的には、判定部53は、透過率差の拡大により生じる融像の破壊に伴う被検眼9R,9Lの視線方向の変化を検出する。
図9(A),(B),(C)は、透過率差の拡大により生じる融像の破壊に伴う被検眼9R,9Lの視線方向の変化を説明するための説明図である。図9(A)に示すように、透過領域23R,23Lの透過率差がゼロ(ほぼゼロを含む)である場合、すなわち、被検眼9R,9Lに入射する可視光の光量差がゼロである場合、被検眼9R,9Lでそれぞれ目視した検査用視標19の像を一つの像として患者が認識する融像が成立する。次いで、図9(B)に示すように、透過領域23R,23Lの一方(ここでは透過領域23R)の透過率を時間の経過と共に低減させて透過領域23R,23Lの透過率差を拡大させると、透過率差が一定の範囲内である場合には融像が成立する。
そして、図9(C)に示すように、透過領域23R,23Lの透過率差が一定の範囲を超えて拡大すると、患者は被検眼9R,9Lでそれぞれ目視している検査用視標19の像を一つの像として認識できなくなり、輻輳が維持されない状態となるので、融像が破壊されてしまう。その結果、被検眼9Rの視線方向に変化が生じる。本発明者は、被検眼9R,9Lの眼疲労と患者の融像力の強さとの間に相関があること、具体的には眼疲労が増加すると患者の融像力が低下することを確認した。ここで患者の融像力が低下するとは、融像が破壊される透過率差(光量差)の大きさが減少すること、すなわち低い透過率差で融像が破壊されることである。そこで、本実施形態では、透過率差の拡大に伴う被検眼9R,9Lの視線方向の変化の有無を、判定部53により判定する。
図5に戻って、判定部53は、透過領域23R,23Lの透過率差が拡大されている間、視線方向検出部51から入力される視線方向検出結果と、ピント位置検出部52から入力されるピント位置検出結果とに基づき、被検眼9R,9Lが検査用視標19を目視している状態からの視線方向の変化の有無を判定する。また、判定部53は、判定結果を透過率差決定部54へ出力する。
ここで、視線方向検出部51から入力される視線方向検出結果からは、被検眼9R,9Lの視線方向を検出することができる。また、ピント位置検出部52から入力される被検眼9R,9Lのピント位置検出結果からは、被検眼9R,9Lがどこの位置(距離)を目視しているのかを判別することができる。このため、被検眼9R,9Lのピント位置検出結果を、視線方向の変化の有無(融像の成立の有無)の判定に用いることにより、この判定をより確実にすることができる。従って、ピント調節機能が低下している中高年齢の患者であっても、ピント調節機能が多少でも残っていれば、判定部53による判定の精度を向上させることができる。
透過率差決定部54は、前述の判定部53と共に本発明の光量差決定部として機能する。透過率差決定部54は、判定部53から視線方向の変化の有り(図9(C)参照)との判定結果の入力を受けた場合、透過率調整部50から視線方向の変化が発生した時点での透過領域23R,23Lの透過率を取得する。なお、透過領域23R,23Lの透過率については、事前に透過率測定を行って校正した値を取得してもよい。
そして、透過率差決定部54は、取得した透過領域23R,23Lの透過率に基づき、被検眼9R,9Lの視線方向の変化が発生する特定の透過率差(以下、単に特定の透過率差と略す)を決定し、決定した特定の透過率差を示す透過率差情報を出力部55へ出力する。なお。この特定の透過率差は本発明の特定の光量差に相当する。
出力部55は、透過率差決定部54から入力された透過率差情報を、被検眼9R,9Lの眼疲労を示す指標として、表示部56と記憶部57とにそれぞれ出力する。
表示部56は、出力部55から入力された透過率差情報を表示する。また、記憶部57は、出力部55から入力された透過率差情報を例えば患者の固有識別情報と関連付けて記憶する。
[眼疲労検査装置の作用]
次に、図10を用いて上記構成の眼疲労検査装置10の作用について説明する。図10は、眼疲労検査装置10による被検眼9R,9Lの眼疲労の検査(眼疲労検査方法)の流れを示すフローチャートである。
検眼士は、患者が検眼テーブル11の顔受け部(不図示)に顎を乗せると共に額を当てた後、視標表示部13に視標を表示させる(ステップS1、本発明の視標表示ステップに相当)。これにより、患者の被検眼9R,9Lはそれぞれダイクロイックミラー14R,14Lを通して検査用視標19を目視(自然視)した状態となる。次いで、検眼士は、眼疲労検査装置10の図示しない操作部にて検査開始操作を行う(ステップS2)。
検査開始操作がなされると、赤外線光源12R,12Lから被検眼9R,9Lに対して波長950nmの近赤外光が照射される。また、測定ユニット16R,16Lの半導体素子40から波長840nmの近赤外光が出射される。この波長840nmの近赤外光は、コリメートレンズ41、ビームスプリッタ42、ミラー32、ダイクロイックミラー31、対物レンズ30、及びダイクロイックミラー14R,14Lを経て被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する。これにより、被検眼9R,9Lには、2波長の近赤外光が入射する(ステップS3)。
被検眼9R,9Lに入射した2波長の近赤外光は、被検眼9R,9Lにて反射された後、光路21R,21L及びダイクロイックミラー14R,14Lを経て測定ユニット16R,16Lの対物レンズ30にそれぞれ入射する。このように光路21R,21L上に可視光を透過し且つ近赤外光を反射するダイクロイックミラー14R,14Lを配置することで、被検眼9R,9Lで検査用視標19を目視(自然視:両眼開放)した状態のままで、患者に違和感を与えることなく眼疲労を他覚的に検査することができる。
対物レンズ30に入射した波長950nmの近赤外光は、ダイクロイックミラー31、リレーレンズ35、及び結像レンズ36を経て撮像素子37に受光され、撮像素子37から検査装置本体17へ受光信号が出力される。また、対物レンズ30に入射した波長950nmの近赤外光は、ダイクロイックミラー31、ミラー32、ビームスプリッタ42、ミラー43、結像レンズ44、及びハルトマンプレート45を経て撮像素子46に受光され、撮像素子46から検査装置本体17へ受光信号が出力される(ステップS4)。
次いで、透過率調整部50は、液晶シャッタ15R,15Lの透過領域23R,23Lの一方に対応する透過率を時間の経過と共に連続的又は段階的に減少させ、透過領域23R,23Lの他方に対応する透過率を一定(例えば最大透過率)に維持させる。これにより、透過領域23R,23Lの透過率差が時間の経過と共に連続的又は段階的に拡大する(ステップS5、本発明の光量差調整ステップに相当)。その結果、被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する可視光の光量差も連続的又は段階的に拡大する。
ここで、単に被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する可視光の光量差を拡大するのであれば、例えば、斜視及び斜位等の自覚的検査に用いるBagolini red filter bar(以下、単にBRFBと略す)を用いる方法が考えられる。しかし、BRFBを用いる自覚的な検査方法では、検眼士による手技によって検査結果にバラツキが生じる。また、BRFBは片眼に装用するため、BRFBの1番目のフィルタ装用時点で融像が破壊される可能性がある。さらに、BRFBはフィルタの透過率が等差的に変化していないので、前述の特定の透過率差を正確に求めることができない。従って、BRFBを用いる自覚的な検査方法では、眼疲労の正確な検査を行うことができない。
これに対して本実施形態では、透過領域23R,23Lの透過率差の連続的又は段階的な拡大を、透過率調整部50による自動制御で行うことができるため、検眼士の手技による誤差を排除して正確な検査を行うことができる。また、検査開始時には、透過領域23R,23Lの透過率差をゼロにすることができるので、検査開始時点で融像が破壊されることが防止される。さらに、透過領域23R,23Lの透過率差を等差的に変化させることができるので、前述の特定の透過率差を正確に求めることができる。
透過率調整部50による透過率差の拡大が開始されると、視線方向検出部51による被検眼9R,9Lの視線方向の検出が開始される。視線方向検出部51は、測定ユニット16R,16Lの双方の前眼部観察系25の撮像素子37から入力される受光信号に基づき、既述の図7及び図8で説明した画像計測法を用いて、被検眼9R,9Lの視線方向を検出する(ステップS6、本発明の視線方向検出ステップに相当)。そして、視線方向検出部51は、被検眼9R,9Lの視線方向の検出結果を判定部53へ出力する。
また同時に、ピント位置検出部52による被検眼9R,9Lのピント位置の検出が開始される。ピント位置検出部52は、測定ユニット16R,16Lの双方の収差測定系26の撮像素子46から入力される受光信号に基づき、被検眼9R,9Lの波面収差を測定し、この波面収差の測定結果に基づき被検眼9R,9Lのピント位置を検出する(ステップS7)。そして、ピント位置検出部52は、被検眼9R,9Lのピント位置の検出結果を判定部53へ出力する。
判定部53は、視線方向検出部51から入力される視線方向検出結果と、ピント位置検出部52から入力されるピント位置検出結果とに基づき、被検眼9R,9Lが視標を目視している状態からの視線方向(瞳孔の位置、プルキンエ像59pの位置)の変化の有無を判定する(ステップS8)。この際に、被検眼9R,9Lのピント位置検出結果を、視線方向の変化の有無の判定に用いることで、既述のように判定の精度を向上させることができる。
以下、判定部53が視線方向の変化有りと判定するまで、上述のステップS5からステップS8までの処理が繰り返し実行される(ステップS8でNO)。これにより、透過領域23R,23Lの透過率差が時間の経過と共に拡大するため、被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する可視光の光量差が時間の経過と共に拡大する。そして、既述の図9(A)〜(C)に示したように、透過領域23R,23Lの透過率差(光量差)が一定の範囲を超えて拡大すると、患者は被検眼9R,9Lでそれぞれ目視している検査用視標19の像を一つの像として認識できなくなり、融像が破壊される。その結果、透過率差(光量差)の拡大に伴う被検眼9R,9Lの視線方向の変化が発生し、この変化が判定部53により検出される。
透過率差の拡大(融像の破壊)に伴う被検眼9R,9Lの視線方向の変化が発生したと判定部53が判定した場合(ステップS8でYES)、透過率差決定部54は、透過率調整部50から視線方向の変化が発生した時点での透過領域23R,23Lの透過率を取得する。これにより、透過率差決定部54によって特定の透過率差が決定される(ステップS9、本発明の光量差決定ステップに相当)。そして、透過率差決定部54は、決定した特定の透過率差を示す透過率差情報を出力部55へ出力する。
透過率差決定部54から透過率差情報の入力を受けた出力部55は、この透過率差情報を、被検眼9R,9Lの眼疲労を示す指標として、表示部56と記憶部57とにそれぞれ出力する(ステップS10、本発明の出力ステップに相当)。これにより、透過率差情報が表示部56に表示されると共に記憶部57に記憶されるので、医師は、表示又は記憶された透過率差情報に基づき、患者の被検眼9R,9Lの眼疲労を診断及び評価することができる。
[本実施形態の効果]
以上のように本実施形態では、透過領域23R,23Lの透過率差の拡大に伴う被検眼9R,9Lの視線方向の変化を検出し、この検出時の透過率差を被検眼9R,9Lの眼疲労を示す指標として求めることにより、被検眼9R,9Lの眼疲労を患者の融像力に基づいて他覚的に検査(評価)することができる。融像は加齢による影響が殆ど生じない視機能であるので、患者の年齢に関係なく被検眼9R,9Lの眼疲労を検査することができる。その結果、従来、手つかずであった中高年齢層の眼疲労を検査することができる。
すなわち、臨床的には、中高年齢層の眼疲労を測定することで前述のCVSの診断及び治療に役立つ他覚的検査(評価)法が実行可能となる。また、中高年齢層の大人が前述のVDT端末を使用する際に最も眼疲労を起こしにくい最適度数レンズを決定することができる。さらに、眼疲労が検査(評価)可能になることで、疲れにくい眼鏡レンズの開発、或いは3Dディスプレイの開発を行う事ができる。
また、本実施形態では、透過領域23R,23Lの透過率差の連続的又は段階的(等差的)な拡大を自動で行うことができるため、被検眼9R,9Lの眼疲労の正確な検査が可能となる。
さらに、本実施形態では、可視光を透過し近赤外光(測定光)を反射するダイクロイックミラー14R,14Lを、光路21R,21Lにそれぞれ配置することにより、患者が検査用視標19を目視(自然視)している自然な状態のままで被検眼9R,9Lの眼疲労を検査することができる。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、光路21R,21Lにそれぞれダイクロイックミラー14R,14Lを配置しているが、2つの光路21R,21Lに跨るように1つのダイクロイックミラー60(図11及び図12参照)を配置してもよい。
図11は、ダイクロイックミラー14R,14Lの代わりにダイクロイックミラー60を備える第2実施形態の眼疲労検査装置10Aの概略構成を示す斜視図である。図12は、ダイクロイックミラー60を視標表示部13側から見た正面図である。
眼疲労検査装置10Aは、ダイクロイックミラー60、ステレオカメラ62R,62L、ユニット支持台63R,63L、及びミラー64R,64Lを備える点を除けば、上記第1実施形態の眼疲労検査装置10と基本的には同じ構成である。このため、上記第1実施形態と機能又は構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
ダイクロイックミラー60は、光路21R,21Lに対して45°下方に傾斜した状態で、光路21R,21Lを跨ぐように配置されている。ダイクロイックミラー60は、上記第1実施形態のダイクロイックミラー14R,14Lと同様に、可視光(本発明の第1波長域の光)は透過させ、且つ近赤外光(本発明の第2波長域の光)は反射する。これにより、被検眼9R,9Lにて検査用視標19を目視(自然視)することができる。
また、ダイクロイックミラー60は、被検眼9R,9Lにてそれぞれ反射された近赤外光の中で光路21R,21Lに沿って進む近赤外光を、それぞれ光路21R,21Lの下側方に向けて反射する。
ダイクロイックミラー60の視標表示部13側の面上には、前述の液晶シャッタ15R,15Lが取り付けられている。液晶シャッタ15R,15Lは、それぞれ光路21R,21L上に位置するように、ダイクロイックミラー60に取り付けられている。これにより、前述の透過率調整部50(図5参照)によって、液晶シャッタ15R,15Lの透過領域23R,23Lの透過率差を拡大させることで、上記第1実施形態と同様に被検眼9R,9Lに入射する可視光の光量差を拡大させることができる。
ステレオカメラ62R,62Lは、本発明の視線方向検出部の一部を構成するものであり、上記第1実施形態の赤外線光源12R,12L(図1参照)の代わりに、前述の顔受け部(不図示)に取り付けられている。ステレオカメラ62R,62Lは、被検眼9R,9Lをそれぞれ2方向から同時に撮像してステレオ撮像信号を生成して、被検眼9R,9Lごとのステレオ撮像信号をそれぞれ視線方向検出部51(図5参照)へ出力する。
なお、第2実施形態の視線方向検出部51は、ステレオカメラ62R,62Lからそれぞれ入力される被検眼9R,9Lごとのステレオ撮像信号を解析して、被検眼9R,9Lの視線方向を検出する。なお、被検眼9R,9Lをステレオ撮影して得られたステレオ撮像信号から、被検眼9R,9Lの視線方向を検出する方法は公知技術であるので、具体的な説明は省略する。
ユニット支持台63R,63Lは、ダイクロイックミラー60の下方に配置されている。ユニット支持台63R上にはミラー64Rと測定ユニット16Rとが配置され、ユニット支持台63L上にはミラー64Lと測定ユニット16Lとが配置されている。なお、ユニット支持台63R,63Lは、被検眼9R,9Lの眼幅方向に対して平行な方向に位置調整可能である。これにより、ダイクロイックミラー60によって光路21R,21Lの下側方に反射された近赤外光を、ミラー64R,64Lにそれぞれ入射させることができる。
ミラー64Rは、ダイクロイックミラー60により光路21Rの下側方に反射された近赤外光を測定ユニット16Rに向けて反射する。また、ミラー64Lは、ダイクロイックミラー60により光路21Lの下側方に反射された近赤外光を測定ユニット16Lに向けて反射する。なお、ミラー64R,64Lは、ユニット支持台63R,63Lの上面に対して垂直な軸周りに回転調整可能である。
第2実施形態の測定ユニット16R,16Lは、図4に示した上記第1実施形態の測定ユニット16R,16Lから主として前眼部観察系25を省略した構成であり、ミラー64R,64Lに向けて波長840nmの近赤外光を出射する。これにより、波長840nmの近赤外光が、ミラー64R,64L及びダイクロイックミラー60を介して被検眼9R,9Lにそれぞれ入射される。そして、被検眼9R,9Lにて反射された波長840nmの近赤外光は、光路21R,21L、ダイクロイックミラー60、及びミラー64R,64Lを介して測定ユニット16R,16Lにそれぞれ入射する。
測定ユニット16R,16Lの収差測定系26(図4参照)は、上記第1実施形態と同様に、被検眼9R,9Lにて反射された波長840nmの近赤外光を受光して、複数の点像を示す受光信号を検査装置本体17へ出力する。
第2実施形態の検査装置本体17は、視線方向検出部51による視線方向の検出方法が異なる点を除けば、上記第1実施形態の検査装置本体17と基本的に同じ構成であるので、具体的な説明は省略する。
以上のように、第2実施形態の眼疲労検査装置10Aにおいても、患者がダイクロイックミラー60を通して検査用視標19を目視(自然視)している状態の下、透過領域23R,23Lの透過率差の拡大(融像の破壊)に伴う被検眼9R,9Lの視線方向の変化を検出することができる。その結果、上記第1実施形態の眼疲労検査装置10と同様の効果が得られる。
[第3実施形態]
上記第1実施形態及び第2実施形態では、光路21R,21L上にそれぞれ液晶シャッタ15R,15Lを配置しているが、2つの光路21R,21Lに跨るように1つの液晶シャッタ70(図13参照)を配置してもよい。
図13は、液晶シャッタ15R,15Lの代わりに液晶シャッタ70を備える第3実施形態の眼疲労検査装置10Bの概略構成を示す上面図である。なお、図13では、視標表示部13及び液晶シャッタ70以外の図示は省略しているが、眼疲労検査装置10Bは、液晶シャッタ70を備える点を除けば、上記第1実施形態の眼疲労検査装置10又は上記第2実施形態の眼疲労検査装置10Aと基本的に同じ構成である。
液晶シャッタ70は、本発明の光量差調整部の一部を構成するものであり、光路21R,21Lを跨ぐように配置されている。液晶シャッタ70は、液晶画素ごとに光の透過率を調整可能であり、光路21Rを通る可視光が透過する透過領域71Rと、光路21Lを通る可視光が透過する透過領域71Lと、を有している。
透過領域71R,71Lの透過率は、前述の透過率調整部50(図5参照)によって調整される。これにより、透過領域71R,71Lの一方の透過率を減少させ、且つ他方の透過率は一定に維持することで、透過領域71R,71Lの透過率差を拡大させることができる。その結果、上記各実施形態と同様に、被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する可視光の光量差を拡大させることができる。
以上のように、第3実施形態の眼疲労検査装置10Bは、液晶シャッタ70が上記各実施形態の液晶シャッタ15R,15Lと異なる点を除けば、上記各実施形態の眼疲労検査装置10,10Aと基本的に同じ構成であるので、上記各実施形態と同様の効果が得られる。
[その他]
上記各実施形態では、液晶シャッタ15R,15L,70を用いて、被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する可視光の光量差を拡大させているが、液晶シャッタの代わりに、可変濃度フィルタ、液体シャッタ、及びND(Neutral Density)フィルタなどの光の透過率を調整(低減)可能な各種の装置又は部材を用いてもよい。
図14は、ターレット75に設けられた複数のNDフィルタ76を用いて、被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する可視光の光量差を拡大させる他実施形態の概略図である。図14に示すように、ターレット75は、ダイクロイックミラー14R,14L(図11に示したダイクロイックミラー60でも可)と視標表示部13との間に設けられている。このターレット75には、その周方向に沿って、可視光の透過率(濃度)を段階的に異ならせた複数のNDフィルタ76が設けられている。
ターレット75は、その回転軸を中心として回転することにより、複数のNDフィルタ76を透過率が高いものから順番に光路21R,21Lの一方(図14では光路21R)に挿入する。これにより、被検眼9Rに入射する可視光の光量が段階的に減少し、かつ被検眼9Lに入射する可視光の光量は一定に維持されるので、被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する可視光の光量差を拡大させることができる。
なお、可変濃度フィルタを用いる場合には、前述の液晶シャッタ15R,15Lを可変濃度フィルタで置き換えればよいので、具体的な説明は省略する。
上記各実施形態では、液晶シャッタ15R,15L,70を被検眼9R,9Lから離れた位置に配置しているが、例えば、患者に装用されるゴーグルの枠内、或いは眼鏡のレンズ枠内に液晶シャッタ15R,15L等を設けて、被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する可視光の光量差を拡大してもよい。
上記第1実施形態及び第2実施形態では、光路21R,21L上にそれぞれ液晶シャッタ15R,15Lを配置しているが、光路21R,21Lのいずれか一方のみに液晶シャッタを配置して、被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する可視光の光量差を拡大させてもよい。
上記各実施形態では、既述の通り、判定部53による判定の精度を向上させるために、収差測定系26及びピント位置検出部52により被検眼9R,9Lのピント位置を検出しているが、このピント位置の検出については省略してもよい。
上記各実施形態では、2つの測定ユニット16R,16Lにより被検眼9Rの視線方向及びピント位置と、被検眼9Lの視線方向及びピント位置とを同時に検出しているが、1つの測定ユニットにより、被検眼9Rの視線方向及びピント位置の検出と、被検眼9Lの視線方向及びピント位置の検出とを高速に切り替えながら交互に実行してもよい。
上記各実施形態では、本発明の第2波長域の光として波長950nm及び波長840nmの近赤外光を用いて被検眼9R,9Lの視線方向及びピント位置を検出しているが、眼に影響を与えない他の波長域の光を用いて視線方向及びピント位置を検出してもよい。
上記各実施形態では、被検眼9R,9Lの一方に入射する可視光の光量を減少させ、かつ被検眼9R,9Lの他方に入射する可視光の光量は一定に維持することにより、被検眼9R,9Lにそれぞれ入射する可視光の光量差を拡大させているが、この光量差の拡大が可能であれば、被検眼9R,9Lの一方及び他方に入射する光量の調整方法は特に限定はされない。
10,10A,10B 眼疲労検査装置,12R、12L 赤外線光源,13 視標表示部,14R,14L,60 ダイクロイックミラー,15R,15L,70 液晶シャッタ,16R,16L 測定ユニット,17 検査装置本体,19 検査用視標,21R,21L 光路,23R,23L,71R,71L 透過領域,25 前眼部観察系,26 収差測定系,50 透過率調整部,51 視線方向検出部,52 ピント位置検出部,53 判定部,54 透過率差決定部,55 出力部,62R,62L ステレオカメラ,75 ターレット

Claims (18)

  1. 左右の被検眼にそれぞれ入射する光の光量差を拡大する光量差調整部と、
    前記光量差調整部が前記光量差を拡大している間、前記被検眼の視線方向を検出する視線方向検出部と、
    前記視線方向検出部の検出結果に基づき、前記光量差の拡大に伴う前記視線方向の変化が発生する特定の光量差を、前記被検眼の眼疲労の指標として検出する光量差検出部と、
    を備える眼疲労検査装置。
  2. 前記光量差検出部が検出した前記特定の光量差を、前記被検眼の眼疲労の指標として出力する出力部を備える請求項1に記載の眼疲労検査装置。
  3. 前記被検眼に目視される検査用視標を表示する視標表示部を備え、
    前記光量差検出部は、前記視線方向検出部の検出結果に基づき、前記被検眼が前記検査用視標を目視している状態からの前記視線方向の変化の有無を判定することで、前記特定の光量差を検出する請求項1又は2に記載の眼疲労検査装置。
  4. 前記視線方向検出部は、前記被検眼のプルキンエ像の位置又は前記被検眼の瞳孔の位置を検出するものであり、
    前記光量差検出部は、前記被検眼が前記検査用視標を目視している状態からの前記プルキンエ像又は前記瞳孔の位置の変化の有無を判定することで、前記特定の光量差を検出する請求項3に記載の眼疲労検査装置。
  5. 前記光量差調整部は、前記被検眼の一方に入射する前記光の光量を減少させ、且つ前記被検眼の他方に入射する前記光の光量は一定に維持することにより、前記光量差を拡大させる請求項1から4のいずれか1項に記載の眼疲労検査装置。
  6. 前記光量差調整部は、前記被検眼の少なくとも一方に入射する前記光の透過率を調整可能な透過領域を有しており、前記透過領域の前記透過率を調整することにより前記光量差を拡大させる請求項1から5のいずれか1項に記載の眼疲労検査装置。
  7. 前記光量差調整部が、前記被検眼のそれぞれに入射する前記光の光路に前記透過領域を有している場合、前記光量差検出部が検出する前記特定の光量差は、2つの前記透過領域の前記透過率の差として表される請求項6に記載の眼疲労検査装置。
  8. 前記光量差調整部は、前記光量差を連続的又は段階的に拡大させる請求項1から7のいずれか1項に記載の眼疲労検査装置。
  9. 前記被検眼に入射する前記光は、第1波長域の光と、前記第1波長域とは異なる第2波長域の光とを含み、
    前記被検眼にて反射された前記光の光路に、前記第1波長域の光を透過させ、且つ前記被検眼にて反射された前記第2波長域の光を前記光路の側方に反射させるダイクロイックミラーを備え、
    前記視線方向検出部は、前記ダイクロイックミラーで反射された前記第2波長域の光を検出した結果に基づき、前記視線方向を検出する請求項1から8のいずれか1項に記載の眼疲労検査装置。
  10. 左右の被検眼にそれぞれ入射する光の光量差を拡大する光量差調整ステップと、
    前記光量差調整ステップにて前記光量差を拡大している間、前記被検眼の視線方向を検出する視線方向検出ステップと、
    前記視線方向検出ステップの検出結果に基づき、前記光量差の拡大に伴う前記視線方向の変化が発生する特定の光量差を、前記被検眼の眼疲労の指標として検出する光量差検出ステップと、
    を有する眼疲労検査方法。
  11. 前記光量差検出ステップで検出した前記特定の光量差を、前記被検眼の眼疲労の指標として出力する出力ステップを有する請求項10に記載の眼疲労検査方法。
  12. 前記被検眼に目視される検査用視標を表示する視標表示ステップを有し、
    前記光量差検出ステップでは、前記視線方向検出ステップでの検出結果に基づき、前記被検眼が前記検査用視標を目視している状態からの前記視線方向の変化の有無を判定することで、前記特定の光量差を検出する請求項10又は11に記載の眼疲労検査方法。
  13. 前記視線方向検出ステップでは、前記被検眼のプルキンエ像の位置又は前記被検眼の瞳孔の位置の検出を行い、
    前記光量差検出ステップでは、前記被検眼が前記検査用視標を目視している状態からの前記プルキンエ像又は前記瞳孔の位置の変化の有無を判定することで、前記特定の光量差を検出する請求項12に記載の眼疲労検査方法。
  14. 前記光量差調整ステップでは、前記被検眼の一方に入射する前記光の光量を減少させ、且つ前記被検眼の他方に入射する前記光の光量は一定に維持することにより、前記光量差を拡大させる請求項10から13のいずれか1項に記載の眼疲労検査方法。
  15. 前記被検眼の少なくとも一方に入射する前記光の光路に、前記光の透過率を調整可能な透過領域が配置されており、
    前記光量差調整ステップでは、前記透過領域の前記透過率を調整することにより前記光量差を拡大させる請求項10から14のいずれか1項に記載の眼疲労検査方法。
  16. 前記被検眼のそれぞれに入射する前記光の光路に前記透過領域が配置されている場合、前記光量差検出ステップで検出する前記特定の光量差は、2つの前記透過領域の前記透過率の差として表される請求項15に記載の眼疲労検査方法。
  17. 前記光量差調整ステップでは、前記光量差を連続的又は段階的に拡大させる請求項10から16のいずれか1項に記載の眼疲労検査方法。
  18. 前記被検眼に入射する前記光は、第1波長域の光と、前記第1波長域とは異なる第2波長域の光とを含み、
    前記被検眼にて反射された前記光の光路に、前記第1波長域の光を透過させ、且つ前記被検眼にて反射された前記第2波長域の光を前記光路の側方に反射させるダイクロイックミラーを配置し、
    前記視線方向検出ステップでは、前記ダイクロイックミラーで反射された前記第2波長域の光を検出した結果に基づき、前記視線方向を検出する請求項10から17のいずれか1項に記載の眼疲労検査方法。
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