JP2022157345A - 眼科装置 - Google Patents

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Michihiro Takii
諒佑 廣藤
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Abstract

【課題】 被検眼の眼軸長を精度よく取得できる眼科装置を提供する。【解決手段】 被検眼に対して固視光を投光し、前記被検眼に対する雲霧を行うために用いる固視標を呈示する固視標呈示光学系と、被検眼の眼底に対して第1測定光を投光し、第1測定光が眼底にて反射された反射光に基づいて、被検眼の眼屈折力を取得するための眼屈折力測定光学系と、被検眼の前眼部に対して第2測定光を投光し、眼屈折力測定光学系の光軸を通る光切断面を前眼部に形成させると共に、第2測定光の光切断面からの戻り光に基づいて、被検眼の前眼部断面画像を取得するための断面画像撮影光学系と、を有し、眼屈折力と前眼部断面画像とに基づいて、被検眼の眼軸長を取得する眼科装置であって、固視標呈示光学系における固視光の固視光路と、断面画像撮影光学系における第2測定光の測定光路と、を結合する光路結合部材を備える。【選択図】 図2

Description

本開示は、被検眼の眼軸長を取得する眼科装置に関する。
被検眼における前眼部の透光体を光切断する形で照明し、前眼部断面画像を撮影する眼科装置が知られている。
特開2019-134907号公報
近年は若年層を中心とする近視有病率の増加が顕著であり、眼軸長に基づく近視進行の評価が注目されている。発明者らは、被検眼の眼屈折力と前眼部断面画像を共に取得し、これらに基づいて眼軸長を取得する装置構成を検討した。
本開示は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、被検眼の眼軸長を精度よく取得できる眼科装置を提供することを技術課題とする。
本開示の第1態様に係る眼科装置は、被検眼に対して固視光を投光し、前記被検眼に対する雲霧を行うために用いる固視標を呈示する固視標呈示光学系と、前記被検眼の眼底に対して第1測定光を投光し、前記第1測定光が前記眼底にて反射された反射光に基づいて、前記被検眼の眼屈折力を取得するための眼屈折力測定光学系と、前記被検眼の前眼部に対して第2測定光を投光し、前記眼屈折力測定光学系の光軸を通る光切断面を前記前眼部に形成させると共に、前記第2測定光の前記光切断面からの戻り光に基づいて、前記被検眼の前眼部断面画像を取得するための断面画像撮影光学系と、を有し、前記眼屈折力と前記前眼部断面画像とに基づいて、前記被検眼の眼軸長を取得する眼科装置であって、前記固視標呈示光学系における前記固視光の固視光路と、前記断面画像撮影光学系における前記第2測定光の測定光路と、を結合する光路結合部材を備えることを特徴とする。
眼科装置の外観図である。 眼科装置の光学系を示す概略図である。 被検眼の視感度と波長の関係を表す模式図である。 撮像素子の受光感度と波長の関係を表す模式図である。 固視標呈示光学系を簡略化した模式図である。 視標投影光学系を簡略化した模式図である。 眼科装置の制御動作を示すフローチャートである。 前眼部の断面画像の一例である。 断面画像の解析領域を説明する図である。 眼軸長の導出手法を説明するための模式図である。 経線方向の屈折度数を示す図である。 前眼部の断面画像の一例である。
「概要」
本開示の実施形態に係る眼科装置の概要について説明する。以下の<>にて分類された項目は、独立又は関連して利用されうる。なお、本実施形態において、「共役」とは、必ずしも完全な共役関係に限定されるものではなく、「略共役」を含むものとする。すなわち、本実施形態の「共役」には、各部の技術意義との関係で許容される範囲で、完全な共役位置からずれて配置される場合についても含まれる。
本実施形態の眼科装置は、被検眼の眼軸長を取得することが可能な装置である。例えば、眼科装置は、眼軸長の測定に利用される光学系、眼軸長取得手段、等を有してもよい。また、例えば、眼科装置は、形状情報取得手段、前眼部情報取得手段、特定手段、設定手段、等を有してもよい。
<固視標呈示光学系>
本実施形態の眼科装置は、固視標呈示光学系(例えば、固視標呈示光学系150)を備えてもよい。固視標呈示光学系は、被検眼に対して固視光を投光し、被検眼に固視標を呈示してもよい。なお、固視標呈示光学系は、固視標の呈示距離を変更できてもよい。例えば、これによって、被検眼の眼屈折力を第1光学系によって取得する際、固視標呈示光学系を被検眼への雲霧掛けに利用することができる。また、被検眼への調節付加に利用することができる。つまり、例えば、固視標は、被検眼に対して雲霧を行うために用いられてもよい。
<眼屈折力測定光学系>
本実施形態の眼科装置は、眼屈折力測定光学系(例えば、測定光学系100)を有してもよい。眼屈折力測定光学系は、被検眼の眼屈折力を取得するための光学系である。例えば、被検眼の眼底に対して測定光(第1測定光)を投光し、眼底にて測定光が反射された反射光に基づいて、眼屈折力を取得するための構成を備えてもよい。なお、第1測定光は、可視光であってもよいし、赤外光であってもよい。
眼屈折力測定光学系は、他覚式眼屈折力測定装置(オートレフラクトメータ及び波面センサ等)にて用いられる測定光学系であってもよい。眼屈折力測定光学系における第1測定光の投光光軸は、後述の断面画像撮影光学系にて形成される光切断面の面上に配置されてもよい。このために、眼屈折力測定光学系を用いて、前眼部の光切断面上での眼屈折力(面上眼屈折力)が取得される。もちろん、眼屈折力測定光学系は、他の面上での眼屈折力を取得することが可能であってもよい。
<断面画像撮影光学系>
本実施形態の眼科装置は、断面画像撮影光学系(例えば、断面撮影光学系)を有してもよい。断面画像撮影光学系は、被検眼の前眼部断面画像を取得するための光学系である。例えば、被検眼の前眼部に向けて測定光を投光し、測定光の投光光軸に対して、測定光の散乱による戻り光(散乱光)を斜め方向から検出することで、前眼部断面画像を取得するための構成を備えてもよい。また、例えば、被検眼の前眼部に対して測定光(第2測定光)を投光し、前眼部に眼屈折力測定光学系の光軸を通る光切断面を形成させると共に、第2測定光の光切断面からの散乱光に基づいて、前眼部断面画像を取得するための構成を備えてもよい。なお、測定光(第2測定光)は、可視光であってもよいし、赤外光であってもよい。
断面画像撮影光学系は、シャインプルーフの原理に基づく光学系であってもよい。この場合、眼屈折力測定光学系における第1測定光の投光光軸と、断面画像撮影光学系における第2測定光の投光光軸と、が同軸に配置されてもよい。また、この場合、断面画像撮影光学系において、第2測定光はスリット光として投光されてもよい。例えば、スリット光の照射領域が、前眼部の光切断面として設定される。また、この場合、断面画像撮影光学系は、前眼部に形成された光切断面とシャインプルーフの関係で配置されたレンズ系および光検出器を有してもよい。例えば、光検出器は2次元撮像素子であってもよい。第2測定光の受光光軸は、光切断面に対して傾斜するように配置される。
なお、断面画像撮影光学系による前眼部断面画像の撮影範囲には、被検眼の角膜前面から少なくとも水晶体前面までが含まれていることが好ましい。いうまでも無く、角膜前面から水晶体後面までが含まれていれば、更に好ましい。この場合は、角膜厚、角膜前面曲率半径、角膜後面曲率半径、前房深度、水晶体厚、水晶体前面曲率半径、および、水晶体後面曲率半径を、漏れなく取得できるため、眼軸長をより適正に求めることができる。
<正面画像撮影光学系>
本実施形態の眼科装置は、正面画像撮影光学系(例えば、指標投影光学系400、アライメント指標投影光学系)を備える。正面画像撮影光学系は、被検眼の角膜に対して第3測定光を投影し、角膜に第3測定光が投影された投影像を含む前眼部正面画像を撮影することによって、角膜の形状に関する角膜形状情報を取得してもよい。正面画像撮影光学系は、角膜形状測定装置(オートケラトメータ)にて用いられる測定光学系であってもよい。なお、正面画像撮影光学系における第3測定光は赤外光であるが、可視光とすることも可能である。
<固視標呈示光学系と断面画像撮影光学系の共通化>
本実施形態において、固視標呈示光学系と断面画像撮影光学系は、共通光路とされてもよい。つまり、固視標呈示光学系における固視光の固視光路と、断面画像撮影光学系における第2測定光の測定光路(投光光路)と、の一部が共通光路とされてもよい。例えば、これらの光学系における各々の光路を結合する光路結合部材が配置されてもよい。なお、固視標呈示光学系から投光された固視光は眼底に集光し、断面画像撮影光学系から投光された第2測定光は前眼部上に集光する。このために、各々の光学系は共通化によって複雑な構成となるが、一方で、光路結合部材は容易に構成することができる。例えば、固視光と第2測定光を共に可視光とする場合、光路結合部材はより容易に構成できる。
固視標呈示光学系及び断面画像撮影光学系の共通化に光路結合部材を用いることによって、固視光及び第2測定光の少なくともいずれかには、非点収差が発生し得る。このため、各々の光学系は、非点収差の影響を考慮した構成とされてもよい。
光路結合部材は、ビームスプリッタ、ダイクロイックミラー、ハーフミラー、等の少なくともいずれかの光学部材で構成されてもよい。この場合、光路結合部材には、プリズム型の部材、平面型の部材、のどちらを用いることも可能である。
プリズム型の部材の一例としては、直角プリズムを貼り合わせたキューブハーフミラー、ダイクロイックプリズム、等が用いられてもよい。このようなプリズム型の部材では非点収差の発生が抑制されるため、良好な前眼部断面画像を撮影できる。なお、光路結合部材にプリズム型の部材が使用される場合は、光路結合部材の透過側に、固視標呈示光学系と断面画像撮影光学系の一方を配置し、光路結合部材の反射側に、固視標呈示光学系と断面画像撮影光学系の他方を配置してもよい。
平面型の部材の一例としては、プレートハーフミラー、ダイクロイックミラー、等が用いられてもよい。このような平面型の部材では、固視光及び第2測定光のいずれかが大きな入射角をもって通過するので、透過側にて非点収差が発生しやすい。このため、光路結合部材に平面型の部材が使用される場合は、光路結合部材の透過側に固視標呈示光学系を配置し、光路結合部材の反射側に断面画像撮影光学系を配置することが好ましい。固視光路を透過側に配置することによって、照明光の結像性能を優先し、前眼部断面画像を良好に撮影することができる。なお、測定光路を反射側に配置することによって、固視光の結像性能は低下するが、固視標を固視できるほどの性能は担保されるため、視認への影響は小さく抑えられる。
本実施形態において、固視標呈示光学系と断面画像撮影光学系は、その共通光路に共通レンズが配置されてもよい。より詳細には、固視標呈示光学系における固視光の固視光路と、断面画像撮影光学系における第2測定光の測定光路と、の共通光路に、各々の光学系に対する機能が異なる共通レンズが配置されてもよい。
本実施形態では、共通レンズが、固視標呈示光学系の全長を短縮するための全長短縮レンズとして機能してもよい。これによって、固視標呈示光学系の全体の焦点距離(合成焦点距離)を変化させることなく、全長短縮レンズを含む一部の焦点距離が短くされる。また、本実施形態では、共通レンズが、断面画像撮影光学系における第2測定光の進行方向を変更するためのフィールドレンズとして機能してもよい。より詳細には、断面画像撮影光学系の光軸外を通過する第2測定光の進行方向を変更するためのフィールドレンズとして機能してもよい。言い換えると、断面画像撮影光学系の像面に略一致し、第2測定光をけられなく伝送するためのフィールドレンズとして機能してもよい。
例えば、固視標呈示光学系はその構成に全長短縮レンズを含むが、固視光路と測定光路の共通化にともない、断面画像撮影光学系のフィールドレンズとして全長短縮レンズを活用することで、フィールドレンズよりも下流に位置する光学部材(例えば、対物レンズ)の径を大きくせずに設けることが可能になる。これらの機能をもつ共通レンズの配置によって、全体の光学系が省スペース化され、結果として眼科装置を小型化することができる。
<形状情報取得手段>
本実施形態の眼科装置は、形状情報取得手段(例えば、制御部50)を備えてもよい。形状情報取得手段は、前眼部断面画像を解析することによって、前眼部の形状に関する前眼部形状情報を取得してもよい。なお、複数のパラメータは、角膜及び水晶体を少なくとも含むパラメータである。例えば、形状情報は、前眼部に含まれる透光体の形状を特定することが可能な情報であればよい。一例として、各々の透光体が位置する座標、各々の透光体の形状を表す方程式及び方程式から求められる値(例えば、曲率、厚み、深度、等)、等であってもよい。
形状情報に含まれる複数のパラメータは、角膜の形状に関するパラメータを含んでもよい。例えば、角膜前面の曲率半径、角膜後面の曲率半径、角膜厚、等が挙げられる。また、複数のパラメータは、水晶体の形状に関するパラメータを含んでもよい。例えば、水晶体前面の曲率半径、水晶体後面の曲率半径、水晶体厚、等が挙げられる。また、複数のパラメータは、前眼部の深度に関するパラメータを含んでもよい。例えば、前房深度等が挙げられる。
形状情報取得手段は、前眼部断面画像において、断面画像撮影光学系における第2測定光の光軸上の点を使用した解析を実行してもよい。また、形状情報取得手段は、前眼部断面画像において、眼屈折力測定光学系における第1測定光の光軸上の点を使用した解析を実行してもよい。なお、第1測定光の光軸は、瞳の中央(つまり、各透光体の中央)を通過する軸となるため、透光体の頂点を捉えやすく、これによって前眼部形状情報を精度よく取得できる。
形状情報取得手段は、設定手段が設定した前眼部断面画像における反射像を含まない解析領域を解析することによって、前眼部形状情報を取得してもよい。この場合、第2測定光の光軸上の点を解析に用いるか否かを、設定した解析領域の位置に応じて変更することによって、前眼部形状情報を取得してもよい。また、この場合、第1測定光の光軸上の点を解析に用いるか否かを、設定した解析領域の位置に応じて変更することによって、前眼部形状情報を取得してもよい。より詳細には、例えば、解析領域の位置が、各透光体の中央に重複して位置する場合は、第1測定光の光軸上の点を使用して解析を実行してもよい。例えば、解析領域の位置が、各透光体の中央に重複せずに位置する場合は、第1測定光の光軸上の点を使用せずに解析を実行してもよい。例えば、解析領域の位置が、各透光体の中央に重複しないが近接する場合は、第1測定光の光軸上の点を使用せずに解析を実行してもよい。前眼部断面画像の解析に使用する点を適宜変更することで、前眼部形状情報が精度よく取得される。
<前眼部情報取得手段>
本実施形態の眼科装置は、前眼部情報取得手段(例えば、制御部50)を備えてもよい。前眼部情報取得手段は、被検眼の前眼部に関する前眼部情報を取得してもよい。前眼部情報は、被検眼の前眼部形状情報(前述)を含んでもよい。この場合、前眼部情報としては、前眼部形状情報におけるパラメータの1つである角膜曲率半径が取得されてもよい。もちろん、角膜曲率半径とは異なるパラメータが取得されてもよい。また、前眼部情報は、被検眼の瞳孔状態に関する瞳孔状態情報を含んでもよい。例えば、瞳孔状態は、縮瞳した状態、及び、散瞳した状態、の少なくともいずれかの状態であってもよい。なお、瞳孔状態情報には、縮瞳及び散瞳の有無を把握することが可能な情報が用いられてもよい。一例としては、瞳孔径等の値が用いられてもよい。また、瞳孔状態情報には、瞳孔径の値に基づいて縮瞳または散瞳の有無を判定した判定結果が用いられてもよい。
前眼部情報取得手段は、眼科装置とは異なる装置にて取得された前眼部情報を受信することによって、前眼部情報を取得してもよい。また、検者による操作手段(例えば、モニタ16)を用いた入力によって、前眼部情報を取得してもよい。また、断面画像撮影光学系を用いて取得された前眼部断面画像を解析することによって、前眼部情報を取得してもよい。また、正面画像撮影光学系を用いて取得された前眼部正面画像を解析することによって、前眼部情報を取得してもよい。
<特定手段>
本実施形態の眼科装置は、特定手段(例えば、制御部50)を備えてもよい。特定手段は、断面画像撮影光学系を用いて取得された前眼部断面画像に含まれる反射像を特定してもよい。なお、特定手段は、反射像の位置(例えば、座標)を特定するものであってもよいし、反射像の位置を含む所定の範囲を特定するものであってもよい。
特定手段は、検者による操作手段(例えば、モニタ16)の操作にて入力される操作信号に基づいて、反射像の位置を特定してもよい。また、特定手段は、前眼部断面画像の輝度情報(一例として、輝度、階調、濃淡、等の少なくともいずれか)に基づいて、反射像の位置を特定してもよい。また、特定手段は、前眼部情報及び前眼部形状情報の少なくともいずれかに基づいて、反射像の位置を特定してもよい。この場合、前眼部情報や前眼部形状情報と、反射像の位置と、を実験やシミュレーションから予め対応付けておいてもよい。例えば、瞳孔径、角膜形状、及び水晶体形状、等に応じて、反射像の位置を特定してもよい。
例えば、前眼部断面画像に含まれる反射像は、断面画像撮影光学系からの第2測定光が角膜に反射(鏡面反射)されることによって生じる角膜反射像であってもよい。特に、第2測定光としてスリット光を投光することで生じるスリット反射像であってもよい。また、例えば、前眼部断面画像に含まれる反射像は、正面画像撮影光学系からの第3測定光の鏡面反射による角膜反射像であってもよい。もちろん、第2測定光に由来する角膜反射像及び第3測定光に由来する角膜反射像とは異なる角膜反射像を含んでもよい。
<設定手段>
本実施形態の眼科装置は、設定手段(例えば、制御部50)を備えてもよい。設定手段は、断面画像撮影光学系を用いて取得された前眼部断面画像において、被検眼の角膜に少なくとも第2測定光が反射(鏡面反射)されることによって生じる反射像を含まない解析領域を設定してもよい。更に、被検眼の角膜に第3測定光が反射(鏡面反射)されることによって生じる反射像を含まない解析領域が設定されてもよい。例えば、このような解析領域は、断面画像撮影光学系における第2測定光の光軸上を含む前眼部形状情報(一例として、角膜や水晶体に関する形状情報)を取得するために設定される。
設定手段は、前眼部断面画像の解析が可能な対象領域から、解析の対象とする解析領域を設定してもよい。この場合、反射像を含まない解析領域として、反射像の位置を除外した領域が設定されてもよい。また、反射像を含まない解析領域として、反射像の位置を含む所定の範囲を除外した領域が設定されてもよい。これによって、前眼部断面画像に基づく前眼部形状情報が精度よく取得される。もちろん、設定手段は、前眼部断面画像の対象領域から、解析の対象としない非解析領域(つまり、反射像の位置、又は、反射像の位置を含む所定の範囲)を設定することによって、解析領域を間接的に設定してもよい。
また、設定手段は、前眼部断面画像における反射像の位置(又は、反射像の位置を含む所定の範囲)を除外すると共に、除外した周辺のデータを利用して補間することで、解析領域を設定してもよい。つまり、前眼部断面画像から反射像を画像処理にて除去し、得られた反射像を含まない前眼部断面画像に対して、解析領域を設定してもよい。この場合には、前述の対象領域のすべてを、反射像を含まない解析領域として設定することができる。もちろん、対象領域の一部を解析領域として設定することもできる。
設定手段は、前眼部情報取得手段が取得した前眼部情報に基づいて、解析領域を設定してもよい。例えば、被検眼の瞳孔状態(一例として、瞳孔径等)に基づいて解析領域を設定してもよい。また、例えば、被検眼の前眼部における各透光体の形状(一例として、角膜曲率半径等)に基づいて解析領域を設定してもよい。これによって、前眼部断面画像の解析に適した領域が容易に把握される。なお、設定手段は、特定手段が特定した反射像の位置(又は、反射像の位置を含む所定の範囲)を除くことによって、解析領域を設定してもよい。
<眼軸長取得手段>
本実施形態の眼科装置は、眼軸長取得手段(例えば、制御部50)を備えてもよい。例えば、眼軸長取得手段は、画像処理部、眼軸長取得部、及び演算制御部、等を兼ねてもよい。
眼軸長取得手段は、眼屈折力測定光学系を用いた眼屈折力の取得を制御することによって、被検眼の眼屈折力を取得してもよい。より詳細には、眼屈折力測定光学系における第1測定光の投光と、第1測定光の眼底反射光の光検出器による検出と、を制御することによって、被検眼の眼屈折力を取得してもよい。
また、眼軸長取得手段は、断面画像撮影光学系を用いた前眼部断面画像の取得を制御することによって、被検眼の前眼部断面画像を取得してもよい。より詳細には、断面画像撮影光学系における第2測定光の投光と、第2測定光の戻り光(散乱光)の光検出器による検出と、を制御することによって、被検眼の前眼部断面画像を取得してもよい。
眼軸長取得手段は、眼屈折力と、形状情報取得手段が前眼部断面画像を解析することで取得した形状情報に含まれる複数のパラメータと、に基づいて被検眼の眼軸長を取得してもよい。例えば、眼軸長取得手段は、眼屈折力及び複数のパラメータに基づき、光線追跡演算によって、眼軸長を導出してもよい。光線追跡演算では、遠点から前眼部の所定位置に入射する光線が透光体によって屈折された後に光軸上に交わるときの、交点と角膜頂点との間隔が、眼軸長として導出される。このとき、眼科分野において遠点を特定するときに一般的に用いられている等価球面度数ではなく、光切断面での眼屈折力(面上眼屈折力)が利用されてもよい。これにより、切断面上を通過する光線における遠点の位置が、より適正に特定される。結果として、眼軸長をより適正に求めることができる。このとき、複数の光線のそれぞれについて光線追跡演算を行い、各光線の光線追跡演算の結果として、眼軸長を求めてもよい。例えば、それぞれの光線追跡演算で得られた眼軸長の平均値(加重平均でも良い)が、被検眼の眼軸長として求められてもよい。
なお、光線追跡演算では、各透光体の境界面に対する光線の入射位置および境界面での角度変化が、前眼部情報から特定される切断面での透光体の形状を考慮して決定されてもよい。また、光線追跡演算では、前眼部の透光体の偏心が考慮されてもよい。偏心は、前眼部情報に基づいて特定される。切断面内の透光体の偏心が考慮される結果として、眼軸長をより適正に求めることができる。この場合において、例えば、第1の光線と第2の光線とを少なくとも含む複数の光線のそれぞれについて光線追跡演算を行い光線毎に眼軸長を求め、複数の眼軸長に基づいて、最終的な測定値を求めてもよい。第1の光線と第2の光線とは、切断面上において、眼軸を挟んで配置される光線である。
本実施形態において、眼軸長取得手段は、前眼部断面画像に基づいて、断面画像撮影光学系における第2測定光の光量を調整してもよい。より詳細には、被検眼に対する前眼部断面画像(第1前眼部断面画像)を取得し、この前眼部断面画像が解析に不適切とされた場合に、第2測定光の光量を調整して、再び前眼部断面画像(第2前眼部断面画像)を取得してもよい。また、本実施形態において、眼軸長取得手段は、前眼部断面画像に基づいて、断面画像撮影光学系における光検出器の検出条件を調整してもよい。より詳細には、第1前眼部断面画像を取得し、第1前眼部断面画像が解析に不適切とされた場合に、光検出器の検出条件を調整して、第2前眼部断面画像を取得してもよい。これによって、前眼部断面画像に基づく複数のパラメータとして適切な値を取得できる可能性が高くなり、結果として眼軸長の精度が向上される。
なお、眼軸長取得手段は、第1前眼部断面画像が解析に適しているか否かを、第1前眼部断面画像が良好に得られたか否かに基づいて、決定してもよい。また、眼軸長取得手段は、第1前眼部断面画像が解析に適しているか否かを、第1前眼部断面画像に基づく複数のパラメータが良好に得られたか否かに基づいて、決定してもよい。これによって、複数のパラメータの測定値が得られない場合や、測定値が正確でない場合であっても、適切な値が取得されやすくなる。
例えば、眼軸長取得手段は、第2前眼部断面画像から検出される各透光体の輝度情報が、飽和状態とならない所定の範囲内で、第2測定光の光量を調整してもよい。この場合、眼軸長取得手段は、光源における出力の設定値を増加又は減少させてもよいし、光源から投光される第2測定光の光路内にて光学部材を挿抜させてもよい。なお、一例として、所定の範囲は、光検出器の検出感度やゲイン等に基づいて、予め設定されていてもよい。また、例えば、眼軸長取得手段は、第2前眼部断面画像から検出される各透光体の輝度情報が、飽和状態とならない所定の範囲内で、光検出器の検出条件を調整してもよい。この場合、眼軸長取得手段は、光検出器の露光時間、ゲイン、等の少なくともいずれかを変更してもよい。
なお、本実施形態における眼科装置は、被検眼の眼屈折力を取得する眼屈折力取得手段と、被検眼の前眼部断面画像を取得する前眼部断面画像取得手段と、前眼部断面画像における角膜反射像を含まない解析領域を設定する設定手段と、解析領域を解析して前眼部形状情報を取得する形状情報取得手段と、眼屈折力及び前眼部形状情報に基づいて眼軸長を取得する眼軸長取得手段と、を少なくとも備える構成であってもよい。
この場合、眼屈折力取得手段は、眼科装置とは異なる装置を用いた測定結果の受信、電子カルテ等からの呼び出し、検者による操作手段を用いた入力、等によって、眼屈折力を取得してもよい。もちろん、眼科装置が眼屈折力測定光学系を備える場合には、この光学系を用いた測定結果としての眼屈折力が取得されてもよい。同様に、前眼部断面画像取得手段は、眼科装置とは異なる装置を用いた撮影画像の受信、電子カルテ等からの呼び出し、等によって、眼屈折力を取得してもよい。眼科装置が断面画像撮影光学系を備える場合には、この光学系を用いた撮影結果としての前眼部断面画像が取得されてもよい。
「実施例」
本実施形態における眼科装置の一実施例について説明する。
<全体構成>
図1は、眼科装置10の外観図である。眼科装置10は、他覚式眼屈折力測定装置(特に、本実施例では、オートレフラクトメータ)と、シャインプルーフカメラと、の複合機である。本実施例において、眼科装置10は、据え置き型の検査装置であるが、必ずしもこれに限られるものでは無く、手持ち型であってもよい。
眼科装置10は、測定ユニット11、基台12、アライメント駆動部13、顔支持ユニット15、モニタ16、及び、演算制御部50、を少なくとも有している。
測定ユニット11は、被検眼の検査に利用される測定系及び撮影系等を備える。本実施例では、図2に示す光学系が配置されている。
アライメント駆動部13は、測定ユニット11を基台12に対して3次元的に移動可能であってもよい。
顔支持ユニット15は、測定ユニット11の正面において被検者の顔を固定するために利用される。顔支持ユニット15は、基台12に対して固定されており、被検者の顔を支持する。
モニタ16は、操作部を兼ねたタッチパネルとして機能する。また、モニタ16は、被検眼Eの眼屈折力、前眼部断面画像、眼軸長、等を画面に表示する。
演算制御部50(プロセッサともいう。以下、単に、制御部50と称する。)は、眼科装置10の全体の制御を司る。また、測定ユニット11を介して取得された各種の検査結果を処理する。
<光学系>
図2は、眼科装置10の光学系を示す概略図である。一例として、眼科装置10は、測定光学系100、固視標呈示光学系150、正面撮影光学系200、断面撮影光学系(照射光学系300a及び受光光学系300b、指標投影光学系400、及び、アライメント指標投影光学系を備える。また、各光学系の光路を分岐及び結合するハーフミラー501,502,503、対物レンズ505、等を有する。なお、各々の光学系においては、光源側を上流、被検眼側を下流とする。
<測定光学系>
測定光学系100は、被検眼Eの眼屈折力を他覚的に測定するために利用される。例えば、SPH:球面度数、CYL:柱面度数、AXIS:乱視軸角度、の各値が、眼屈折力の測定結果として取得されてもよい。
測定光学系100は、投影光学系100a、及び、受光光学系100bを有する。
投影光学系100aは、少なくとも測定光源111を有し、被検眼Eにおける瞳孔の中心部又は角膜頂点を介して、被検眼Eの眼底にスポット状の測定光を投影する。測定光源111は、SLD光源であってもよいし、LED光源であってもよいし、その他の光源であってもよい。本実施例では、測定光として赤外光が利用される。例えば、800nm~900nmの間にピーク波長をもつ近赤外光が利用されてもよい。一例としては、870nmをピーク波長とする近赤外光が利用されてもよい。
本実施例では、投影光学系100a及び受光光学系100bの共通経路上にプリズム115が配置される。プリズム115が光軸周りに回転されることによって、瞳上での投影光束が高速に偏心回転される。一例として、本実施例では、瞳上のφ2mm~φ4mmの領域で、投影光束が偏心回転される。この領域が、本実施例における眼屈折力の測定領域となる。
受光光学系100bは、少なくともリングレンズ124と、撮像素子125と、を有する。受光光学系100bは、眼底から反射された測定光束の反射光束を、瞳孔の周辺部を介してリング状に取り出す。リングレンズ124は、瞳共役位置に配置されており、撮像素子125は、眼底共役位置に配置されている。リングレンズ124を介して撮像素子125上に形成されるリング像を解析することによって、眼屈折力が導出される。
前述の通り、本実施例では、瞳上で測定光が高速に偏心回転されているので、回転周期に対して十分長い時間の露光に基づく撮像素子125からの出力画像、或いは、撮像素子125から逐次出力される画像データの加算画像、に対して解析処理が行われ、眼屈折力が導出される。本実施例では、SPH:球面度数、CYL:柱面度数、AXIS:乱視軸角度の値が、解析処理の結果として少なくとも取得される。
なお、測定光学系100は、測定光源111、プリズム115、リングレンズ124、及び撮像素子125の他にも、レンズや絞り等の光学素子を有していてもよい。測定光源111からの測定光束は、ホールミラー113のホール部とプリズム115を通過し、ハーフミラー502及びハーフミラー501にそれぞれ反射されることで、光軸L1と同軸となり、更に対物レンズ505を介して、眼底に到達する。測定光束が眼底にて反射された反射光束は、測定光束が通過した光路を経由し、ホールミラー123のミラー部に反射され、リングレンズ124を介して撮像素子125に到達する。
<固視標呈示光学系>
固視標呈示光学系150は、被検眼Eに対して固視標を呈示する。固視標は、測定光学系100の光軸上に呈示される。固視標呈示光学系150は、被検眼Eを固視させるために利用される。また、被検眼に雲霧及び調節負荷を与えるために利用される。
例えば、固視標呈示光学系150は、光源151、及び、固視標板155を少なくとも備える。固視標板155は、眼底共役位置に配置されてもよい。光源151からの固視光束は、光軸L2上の固視標板155とレンズ156を通過した後、ハーフミラー503を透過する。また、レンズ504を通過し、ハーフミラー502を透過し、ハーフミラー501に反射されることで、光軸L1と同軸となる。固視光束は、更に対物レンズ505を介すことで、眼底に到達する。
なお、測定光学系100における測定光源111、リングレンズ124、及び撮像素子125と、固視標呈示光学系150における光源151及び固視標板155は、駆動ユニット160として、駆動部161により光軸に沿って一体的に移動可能である。例えば、測定光学系100における駆動ユニット160内の焦点距離と、固視標呈示光学系150における駆動ユニット160内の焦点距離は、所定の関係とされる。例えば、被検眼Eの眼屈折力に応じて駆動ユニットを移動させることで、被検眼Eに対する固視標板155の呈示距離(すなわち、固視標の呈示位置)を変更でき、さらに、測定光源111及び撮像素子125が光学的に眼底共役となる。このとき、駆動ユニットの移動に関わらず、ホールミラー113とリングレンズ124は一定の倍率で瞳共役となる。
<正面撮影光学系>
正面撮影光学系200は、被検眼Eの前眼部の正面画像を撮像するために利用される。例えば、正面撮影光学系200は、撮像素子205等を備える。撮像素子205は、瞳共役位置に配置されてもよい。正面画像としては、前眼部の観察画像が取得されてもよい。観察画像は、アライメント等に利用される。また、指標投影光学系400から角膜に投影される指標像(点像)、及び、アライメント指標投影光学系600から角膜に投影される指標像(マイヤーリング像)が、正面撮影光学系200によって撮影される。
<断面撮影光学系>
断面撮影光学系は、前眼部の断面画像を撮影するために利用される。断面撮影光学系は、照射光学系300aと受光光学系300bと、を備える。
照射光学系300aは、測定光学系100における測定光の投光光軸(光軸L1)と同軸であり、前眼部に対してスリット光(照明光)を照射する。照射光学系300aは、光源311及びスリット312等を有する。光源311は、SLD光源であってもよいし、LED光源であってもよいし、その他の光源であってもよい。本実施例では、照明光として赤色可視光又は近赤外光が利用される。例えば、650nm~800nmの間にピーク波長をもつ赤色可視光又は近赤外光が利用されてもよい。一例としては、730nmをピーク波長とする赤色可視光が利用されてもよい。もちろん、所定の波長をピーク波長とする近赤外光が利用されてもよい。スリット312は、瞳共役位置に配置されてもよい。
照射光学系300aの光源311について、詳細に説明する。図3は、被検眼の視感度と波長の関係を表す模式図である。被検眼は可視域に視感度をもつが、一般的に緑色可視光である550nm付近で最大となり、波長が長くなるにつれて(赤外域に近づくほど)徐々に低下する。つまり、被検眼は、緑色可視光に眩しさを感じやすく、赤色可視光には眩しさを感じにくい。なお、赤外光には眩しさを感じないとされている。
従来は、前眼部の断面画像をシャインプルーフの原理に基づいて取得する際に、青色可視光、緑色可視光、白色可視光、等が照明光として用いられてきた。これは、被検眼の透過率の影響で、白内障等が断面画像に現れやすいためであるが、被検者には照明光が眩しく負担となっていた。一方で、近年の若年層を中心とした近視有病率の増加にともない、若年層に対する眼軸長の測定は重要視されているが、若年層は白内障の可能性が低いため、上記とは異なる光を照明光として用いることも可能である。
そこで、本実施例では、被検眼が眩しさを感じにくい赤色可視光~近赤外光の光を、照明光として使用する。例えば、緑色可視光である550nm付近の視感度に対し、赤色可視光である650nm付近の視感度は約10分の1に低下し、700nm付近の視感度は約200分の1に低下する。このため、被検者の負担は大きく軽減される。特に、小児を含む若年層が対象の場合は、負担の軽減とともに、測定の効率化につながる。
本実施例では、前眼部におけるスリット光の通過断面を「切断面」と称する。切断面は、断面撮影光学系の物面となる。図2において、スリット312の開口は、水平方向(紙面奥行き方向)を長手方向とする。よって、本実施例では、光軸L1を含む水平面(XZ断面)が切断面として設定される。本実施例では、少なくとも、角膜前面から水晶体後面までの間に切断面が形成される。
受光光学系300bは、レンズ系322及び撮像素子321等を有する。受光光学系300bにおいて、レンズ系322及び撮像素子321は、前眼部に設定される切断面とシャインプルーフの関係に配置される。すなわち、切断面とレンズ系322の主平面と、撮像素子321の撮像面と、の各延長面が、1本の交線(一軸)で交わるような光学配置となっている。撮像素子321からの信号に基づいて、前眼部の断面画像が取得される。撮像素子321は、単元素としてのシリコンを材料とした半導体の基板で構成されてもよい。
受光光学系300bの撮像素子321について、詳細に説明する。図4は、撮像素子321の受光感度と波長の関係を表す模式図である。例えば、単元素としてシリコンを材料に用いた撮像素子は、紫外域、可視域、及び赤外域の波長を含む300nm~1000nm付近の波長に感度をもつが、緑色可視光を含む550nm~650nm付近で最大となり、赤外域に近づくほど徐々に低下する。しかし、照射光学系300aで使用される赤色可視光~近赤外光の光を含む650nm以上の感度は、前眼部の断面画像の取得には十分な感度である。
なお、例えば、撮像素子には、その感度が赤外域で最大となるものが存在するが、高価である。装置が病院や学校等の多くの施設で普及されることが望まれる一方で、装置の高額化は装置の普及の妨げとなり得る。シリコンを材料とした撮像素子を用いれば、装置を安価に抑えることができる。
このような断面撮影光学系において、光源311からの照明光束は、光軸L3上のスリット312を介してスリット光束となり、レンズ313を通過した後、ハーフミラー503に反射されることで、光軸L2と同軸となる。また、レンズ504を通過し、ハーフミラー502を透過し、ハーフミラー501に反射されることで、光軸L1と同軸となる。照明光束は、更に対物レンズ505を介すことで、前眼部に到達する。前眼部に形成された切断面からの戻り光は、レンズ322を介して撮像素子321に到達する。
<指標投影光学系>
指標投影光学系400は、角膜形状を測定するために利用される。指標投影光学系400は、被検眼と対向する正面から前眼部へ、角膜形状を測定するための指標を投影する。
指標投影光学系400は、複数の点光源401を備える。点光源401は、角膜に平行光を照射することで、無限遠指標を投影する。点光源401は、赤外光を発する。但し、可視光であってもよい。点光源401は、光軸L1を中心として、上下対称及び左右対称に配置される。例えば、本実施例では、点光源が左右に2つずつ設けられる。これによって、角膜に対して4つの点像指標が投影される。なお、指標の形状はこれに限られたものでは無く、線状等の指標が含まれてもよい。また、指標の数はこれに限られたものでは無く、3つ以上の点像指標によって構成されてもよい。
本実施例では、これらの4つの点像が投影された円周領域が、指標投影光学系400及び正面撮影光学系200による角膜形状の測定領域となる。一例として、所定の曲率半径をもつ角膜模型眼が、所定の作動距離に置かれたときに、角膜模型眼のφ3mmの円周領域に対して各々の点像が投影される。
<アライメント指標投影光学系>
アライメント指標投影光学系は、被検眼Eに対して測定ユニット11をアライメント(位置合わせ)するために利用される。本実施例では、アライメント用光源601と、指標投影光学系400と、によって、アライメント指標投影光学系が形成される。例えば、アライメント用光源601によるプルキンエ像と、指標投影光学系400によるプルキンエ像と、が所定の比率で撮影されるように、測定ユニット11を前後方向に移動させることで、作動距離調整が行われてもよい。
アライメント用光源601は、角膜に拡散光を照射することで、有限遠指標を投影する。アライメント用光源601は、赤外光を発する。但し、可視光であってもよい。アライメント用光源601は、光軸L1を中心として、リング状に配置される。これによって、本実施例では、角膜に対してリング指標(いわゆるマイヤーリング)が、投影される。
<固視標呈示光学系と断面撮影光学系の共通光路化>
本実施例では、固視標呈示光学系150と、視標投影光学系300aと、において、共に可視光が照射される。固視標呈示光学系150の光軸L2と、視標投影光学系300aの光軸L3とは、ハーフミラー503によって同軸とされる。固視標呈示光学系150がハーフミラー503の透過側に配置され、視標投影光学系300aがハーフミラー503の反射側に配置されることで、各々の光路が共通化される。例えば、ハーフミラー503は平面型であり、ハーフミラー503の透過側は非点収差が発生しやすい。視標投影光学系300aは、前眼部に切断面を形成して明瞭な断面画像70を得るために、一定の結像性能を必要とする。このような理由から、視標投影光学系300aは、非点収差の影響が少ない反射側に配置されることが好ましい。
また、本実施例では、固視標呈示光学系150の光軸上に、レンズ504aが配置される。レンズ504aは、固視標呈示光学系150の全体の長さを短くするための全長短縮用レンズとして機能する。また、レンズ504aは、レンズ504aの上流に位置するレンズ156の径を小さくするための役割をもつ。
図5は、固視標呈示光学系150を簡略化した模式図である。図5(a)は、レンズ504aを配置しない場合を示す。図5(b)は、レンズ504aを配置する場合を示す。ここでは、被検眼Eから固視標板155までの光路を直線とし、一部の光学部材を省略している。固視標板155の中心部と周辺部からの眼底結像光線を、それぞれ実線と点線で表す。
被検眼Eから対物レンズまでを所定の作動距離とした際、図5(a)では、固視標呈示光学系150の距離(特に、固視標板155からレンズ156までの距離)が長くなる。固視標板155の中心部及び周辺部からの光線は、共に大きな径でレンズ156に到達する。一方、図5(b)のように、固視標呈示光学系150にレンズ504aを配置すると、固視標呈示光学系150の距離を短くすることができる。これは、レンズ156のみの焦点距離に比べ、レンズ156とレンズ504aを合わせた焦点距離が、短くなるためである。固視標板155からの各々の光線は、共に小さな径でレンズ156に到達する。
なお、例えば、固視標呈示光学系150は視標側テレセントリックな光学系であり、レンズ504aは瞳共役位置に配置されてもよい。このとき、固視標板155の中心部及び周辺部からの光線は、レンズ504aの中心を通過することになるため、固視標呈示光学系150の全体の焦点距離(合成焦点距離)が変化しない。従って、固視標呈示光学系150と測定光学系100の駆動ユニット160内における焦点距離の関係性が維持される。
このように、固視標呈示光学系150にレンズ504aを配置すれば、小さな径でレンズ156を設計することができる。また、被検眼Eの所定の作動距離と固視標呈示光学系150の合成焦点距離を保ちながらも、固視標呈示光学系150の全体の長さを短縮できる。結果として、眼科装置10の小型化に繋がる。
また、本実施例では、視標投影光学系300aの光軸上に、レンズ504bが配置される。レンズ504bは、レンズ504bの下流に位置する対物レンズ505の径を小さくするための役割をもつ。
図6は、視標投影光学系300aを簡略化した模式図である。図6(a)は、レンズ504bを配置しない場合を示す。図6(b)は、レンズ504bを配置する場合を示す。ここでは、被検眼Eからスリット312までの光路を直線とし、一部の光学部材を省略している。スリット312の中心部と周辺部からの瞳結像光線を、それぞれ実線と点線で表す。
図6(a)と図6(b)では、スリット312の中心部からの光線が、レンズ504bの有無に関わらず、対物レンズ505の中心を通過する。しかし、図6(a)において、スリット312の周辺部からの光線は、対物レンズ505の中心からより離れた位置にて屈折される。被検眼Eにこのような光線を到達させるためには、大きな径の対物レンズ505が必要になる。一方、図6(b)では、スリット312の周辺部からの光線が、対物レンズ505の中心の位置にて屈折される。被検眼Eにこのような光線を到達させるために、小さな径の対物レンズ505を使用することができる。
このように、視標投影光学系300aにレンズ504bを配置すれば、光軸L3を通過する光線の進行方向は変えずに、光軸L3外を通過する光線の進行方向を変えることができるため、小さな径で対物レンズ155を設計することができる。なお、スリット312の中心部及び周辺部からの光線は、対物レンズ505の中心から離れた領域で屈折されるほど、大きな収差が発生し得る。このため、眼科装置10を小型化しつつ、収差の発生を抑えるような、適切な径の対物レンズ155が用いられてもよい。
なお、本実施例では、固視標呈示光学系150及び視標投影光学系300aにおいて、上述した役割が異なるレンズ504a及びレンズ504bを共有化したレンズ504が配置される。例えば、固視標呈示光学系150の光軸L2と視標投影光学系300aの光軸L3が結合するハーフミラー503の下流に、レンズ504が配置される。これによって、光学系の内部は、より省スペース化される。
<制御動作>
眼科装置10の制御動作を、図7に示すフローチャートを参照しつつ説明する。本実施例では、眼科装置10によって、角膜曲率測定、眼屈折力測定、及び、前眼部断面画像の撮影、が順番に実行され、測定及び撮影の結果に基づいて、眼軸長が取得される。
<アライメント(S1)>
まず、被検眼Eに対する測定ユニット11のアライメントが行われる。検者は、被検者に、顔を顔支持ユニット15へ載せるように指示する。制御部50は、固視標の呈示及び前眼部観察画像の取得を開始する。
例えば、制御部50は、正面撮影光学系200を介して取得される前眼部の観察画像に少なくとも基づいて、被検眼Eと眼科装置10とを、所定の位置関係へと調整する。より詳細には、被検眼Eの角膜頂点に光軸L1が一致するように、XY方向に関するアライメントを行う。また、被検眼Eと眼科装置10との間隔が所定の作動距離となるように、Z方向に関するアライメントを行う。このとき、角膜にアライメント指標を投影し、観察画像にて検出されるアライメント指標に基づいて、アライメントを調整してもよい。
<角膜形状測定(S2)>
次に、被検眼Eの角膜形状が測定される。制御部50は、指標投影光学系400から点像指標を投影し、点像指標の角膜プルキンエ像を、正面撮影光学系200によって撮影する。また、制御部50は、角膜プルキンエ像に基づいて、角膜形状情報を取得する。例えば、角膜プルキンエ像の像高に基づいて、角膜形状情報を導出する。本実施例では、角膜形状情報として、角膜曲率、乱視度数、及び乱視軸角度、の各値が少なくとも取得される。
<眼屈折力測定(S3)>
次に、被検眼Eの眼屈折力が測定される。被検眼Eには測定光として赤外光が投光されるため、被検眼Eの瞳孔径は縮瞳(例えば、φ2mm以下)が抑制された所定の大きさとなる。一例としては、被検眼Eの測定領域(瞳上のφ2mm~φ4mmの領域)に含まれるいずれかの径となる。例えば、眼屈折力の測定では、先に予備測定が実施され、後に本測定が実施されてもよい。
予備測定では、固視標が所定の呈示距離に配置された状態で、被検眼Eの眼屈折力が測定される。測定時において、被検眼Eに対して光学的に十分な遠方の距離であり、0D眼の遠点に相当する初期位置に、固視標板155が配置されてもよい。この状態で照射された測定光に基づいて撮像素子125により撮像されるリング像が、制御部50によって画像解析される。解析結果として、各経線方向の屈折力の値が求められる。各経線方向の屈折力に所定の処理を施すことによって、少なくとも、予備測定における球面度数を取得する。
続いて、制御部50は、被検眼Eの予備測定の球面度数に応じて、被検眼Eの焦点が合う雲霧開始位置に、固視標板155を移動させる。これによって、被検眼Eには固視標がはっきりと観察されるようになる。その後、制御部50は、雲霧開始位置から固視標を移動させることで、被検眼Eに対して雲霧を付加する。これによって、被検眼Eの調節を解除させる。
被検眼Eに雲霧を付加した状態で、本測定が行われる。雲霧が付加された被検眼Eについて撮像されたリング像に対し、所定の解析処理が行われることで、被検眼EのSPH:球面度数、CYL:柱面度数、AXIS:乱視軸角度の他覚値が取得される。
<前眼部断面画像の撮影(S4)>
次に、被検眼Eの前眼部における断面画像(シャインプルーフ画像)が撮影される。制御部50は、眼屈折力の本測定の完了後、直ちに前眼部の断面画像の撮影を実行する。例えば、眼屈折力の本測定の完了をトリガとして、断面画像の撮影動作が実行されてもよい。つまり、本測定の完了後、直ちに、照射光学系300aから照明光を照射すると共に、照明光が角膜及び水晶体にて散乱した散乱光が撮像素子321に結像されることによる前眼部の断面画像を取得する。これによって、眼屈折力の測定時と断面画像の撮影時との間で、アライメントずれが軽減される。
図8は、前眼部の断面画像70の一例である。断面画像70には、角膜、虹彩、水晶体、等と共に、アーチファクトが映り込むことがある。例えば、照射光学系300aから照射されたスリット光(照明光)は、前眼部に切断面を形成するが、一部が角膜にて反射(鏡面反射)される場合がある。受光光学系300bの撮像素子321が、スリット光の切断面からの戻り光と共に、スリット光の角膜反射光を撮像することによって、この角膜反射光の像がアーチファクト75として断面画像70に映り込む。なお、続くステップS5の解析においては、アーチファクト75が存在すると、前眼部形状情報を精度よく得ることが難しくなる。
<前眼部断面画像の解析(S5)>
制御部50は、被検眼Eの前眼部の断面画像70に基づき、前眼部の形状に関する前眼部形状情報を取得する。例えば、前眼部形状情報には、角膜前面の曲率半径(Ra)、角膜後面の曲率半径(Rp)、角膜厚(CT)、前房深度(ACD)、水晶体前面の曲率半径(ra)、水晶体後面の曲率半径(rp)、水晶体厚(LT)、等の測定値である複数のパラメータ情報が含まれてもよい。なお、前眼部形状情報としては、ステップS2にて取得された角膜形状情報を用いることも可能である。
制御部50は、断面画像70を画像処理することによって、各透光体(一例として、角膜、房水、水晶体、等)を検出し、前眼部形状情報を取得する。例えば、断面画像70の輝度情報を利用して、組織の境界(角膜前後面、水晶体前後面、虹彩、等)に相当する画素位置を検出し、曲率半径等の情報を取得してもよい。また、例えば、組織の境界に相当する画素位置の距離を求め、組織の厚みや深度等の情報を取得してもよい。
なお、本実施例において、制御部50は、断面画像70の画像処理の際に、アーチファクト75を含まないような解析領域を設定する。これは、アーチファクト75によって、各々の組織の境界を誤検出する可能性や、各々の組織の境界の検出精度が低下する可能性があるためである。特に、アーチファクト75の少なくとも一部が、組織の境界に近接する場合、或いは、重複する場合には、検出への影響が大きい。このため、アーチファクト75の画素位置を特定し、アーチファクト75を解析領域から除外して、画像処理が行われる。
図9は、断面画像70の解析領域を説明する図である。制御部50は、断面画像70の輝度情報を利用して、アーチファクト75の画素位置を特定してもよい。例えば、スリット光の角膜反射光は、角膜や水晶体を透過せず減光していない光である。一方、スリット光の切断面からの戻り光は、角膜や水晶体を透過することで減光した光であり、かつ、角膜や水晶体にて散乱された光の一部である。このため、角膜反射光と戻り光(散乱光)では、像として断面画像70に現れる輝度が異なる。一例として、制御部50は、断面画像70の各々の画素位置につき、輝度値が予め設定された閾値を超えるか否かを検出することで、アーチファクト75の画素位置を特定してもよい。
続いて、制御部50は、断面画像70における解析の対象領域Q(すなわち、全画素位置を含む対象領域Q)から、少なくともアーチファクト75の画素位置を除外する。本実施例では、アーチファクト75の画素位置を基準として、所定の画素数を上下方向及び左右方向にもつ範囲が、対象領域Qから除外する非解析領域Q1(図9の実線部)として設定される。これによって、断面画像70の画像処理の対象となる解析領域Q2であって、対象領域Qから非解析領域Q1を除外した解析領域Q2(図9の点線部)が設定される。
制御部50は、解析領域Q2の輝度情報に基づいて、組織の境界に相当する画素位置を検出し、各々の境界の少なくとも3点の画素位置を指定してもよい。なお、解析領域Q2にて検出される組織の境界が、光軸L1上の画素位置を含む場合は、組織の境界と光軸L1との交点を必ず含むように、少なくとも3点の画素位置が指定されてもよい。制御部50は、指定した少なくとも3点を通過する円、及び、この円の中心点や半径を求め、曲率半径等の情報を取得することができる。また、組織の境界に相当する画素位置の距離を求め、組織の厚みや深度等の情報を取得することができる。
なお、断面画像70の一部の輝度値が低いとき(一例として、被検者の瞼や睫毛の映り込み等)や、非解析領域Q1の設定が不適切なときは、少なくとも3点の画素位置を用いた円のフィッティングによる誤差が大きくなることがある。この場合、制御部50は、断面画像70上で指定した点を変更しても良い。例えば、これには、断面画像70と、断面画像70の画像処理によって予測される前眼部の構造と、の類似度が用いられてもよい。指定の点が類似度の低い領域にあれば、その点を削除し、類似度の高い領域から、再度、選択しなおされてもよい。また、制御部50は、断面画像70において4点以上の画素位置を指定した場合、少なくとも3点の画素位置が残るように、所定の点を削除してもよい。つまり、断面画像70において、角膜や水晶体の曲面に沿わない点が指定されていれば、適宜、削除してもよい。
<眼軸長演算(S6)>
次に、被検眼Eの眼軸長が演算される。制御部50は、被検眼Eの眼屈折力と、被検眼Eの前眼部形状情報における複数のパラメータ情報に基づいて、眼軸長を演算する。
まず、制御部50は、被検眼Eの眼屈折力の測定結果に基づいて、角膜頂点Cに対する遠点FP(図10参照)の位置を求める。例えば、被検眼Eに乱視が無く、SPH=-5Dであり、VD=12mmであれば、12+1000/5=212mmが、角膜頂点Cから遠点FPまでの距離となる。遠点FPからの光線が、眼底に結像すると考えられる。なお、VD=12mmは、眼鏡レンズの装用を前提とした角膜頂点間距離を示す一定値である。VDは、装置によって異なり得る。
図10は、眼軸長の導出手法を説明するための模式図である。本実施例では、前眼部の切断面上での光線追跡演算に基づいて、眼軸長が導出されてもよい。例えば、制御部50は、遠点FPの位置と、各透光体の屈折率と、前眼部形状情報におけるパラメータ情報と、に基づいて、光線追跡演算を行う。
制御部50は、被検眼Eに向かって遠点FPから入射する光線(例えば、図10の光線Lx)を追跡し、被検眼Eの各透光体によって光線が屈折され、光線が光軸と交わる交点の位置を求める。なお、光線追跡演算についての詳細は、後述する。例えば、このような光線追跡演算によって、眼底Efの位置が求められる。制御部50は、角膜頂点Cと眼底Efとの距離を、眼軸長ALとして導出する。
<表示出力(S6)>
最後に、眼軸長ALがモニタ16に表示される。本実施例では、被検眼Eの角膜形状情報及び眼屈折力(SPH、CYL、AXIS)のうち、少なくとも一方と共に、眼軸長ALが表示される。なお、被検眼Eに対する過去の眼軸長測定結果が存在する場合、過去の測定結果と共に、今回の測定結果が表示されてもよい。例えば、横軸を年齢(測定日)とし、縦軸を眼軸長ALとしたトレンドグラフによって、測定結果が表示されてもよい。勿論、測定結果の表示態様は、これらに限定されるものでは無い。
<光線追跡演算>
眼軸長を導出するための光線追跡演算について説明する。なお、本実施例では、説明の便宜上、被検眼Eの各透光体における屈折率が一定であり、それぞれの内部での屈折変化が無いものとする。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、透光体の内部での屈折率の変化(例えば、水晶体の内側-外側間の屈折率の変化)を考慮して、眼軸長が導出されてもよい。
ところで、広く利用されているSPH、CYL、AXISによる眼屈折力の表現形式では、SPHは、強主経線(又は弱主経線)に関する屈折力を示しているので、前眼部の切断面上での光線追跡において、必ずしも適切な値とはならない。例えば、SPH=-5D、CYL=-2D、AXIS=30°であった場合を考える。この場合、上記光学系の例で水平断面を取得したとすると、この断面での屈折力は-5Dでも無いし、CYLを付加した-7Dでも無い。
これに対し、本実施例では、切断面上での眼屈折力である面上眼屈折力を求めて、面上屈折力に基づいて、遠点FPの位置が設定される。ここで、任意の面での屈折度数Pは、次の式によって表現される。但し、θは、水平面に対する角度であって、水平方向を0°とする。
P(θ)=SPH+CYL×[sin2(θ-A)]
図11は、被検眼EがSPH=-5D、CYL=-2D、AXIS=30°である場合における各経線方向の屈折度数を示す図である。例えば、本実施例の切断面は、水平面(θ=0°)である。このため、被検眼EがSPH=-5D、CYL=-2D、AXIS=30°であれば、P(0°)=-5.5Dと算出される。この場合、切断面における角膜頂点Cから遠点FPまでの距離は、VD=12mmであれば、12+1000/5.5=194mmとなる。
制御部50は、このように設定された遠点FPからの光線を追跡する。例えば、遠点FPから一定位置(一例として、被検眼の瞳(角膜の奥3mm程度)の位置でφ6mmの位置)に向かう光線(例えば、図10の光線Lx)を導く。なお、一定位置を被検眼の瞳の位置でφ6mmとすることは、一例に過ぎず、適宜変更可能である。
この光線は、まず、角膜前面で最初の屈折が生じる。光線と角膜前面の交点が、角膜前面の曲率半径Raと、遠点FPの位置及び遠点FPでの光線角度に基づいて、算出される。また、更に、該交点での光線の入射角が算出される。角膜前面に到達した光線は、スネルの法則に基づいて、入射角に対して決まった屈折角で、向きを変化させる。このようにして、それぞれの透光体境界面での光線が、逐次追跡される。その際、角膜形状情報及び断面画像70(シャインプルーフ画像)に基づいて取得される前眼部形状情報(Ra,Rp,CT,ACD,ra,rp,LT)が、各境界面と光線との交点とを与えるために適宜利用される。本実施例では、最終的に、水晶体後面を出た後に、眼の軸(ここでは、視軸)と交わる交点(すなわち、眼底Efの位置)を求める。交点から角膜頂点C(ここでは、原点)までの距離が、眼軸長ALとして利用される。
なお、光線追跡演算において、上記の前眼部形状情報(Ra,Rp,CT,ACD,ra,rp,LT)を利用する場合、本実施例では、少なくとも角膜前面の曲率半径Raについては、点像指標の角膜プルキンエ像に基づく値が利用され、残りの値については、断面画像70(シャインプルーフ画像)に基づく値が利用される。一般に、角膜前面形状については、角膜プルキンエ像に基づく測定精度のほうが、シャインプルーフ画像に基づく測定精度よりも、高いからである。なお、前述の通り、本実施例では、角膜形状情報として、角膜曲率、乱視度数、及び、乱視軸角度の各値が少なくとも取得される。切断面に関して屈折度数を求めた手法と同様の手法を用いて、これらの値から、切断面における角膜曲率(角膜前面の曲率)を求めることができる。求めた値の逆数が、Raとして利用されてもよい。
被検眼Eの眼軸長ALは、このような一定位置に向かう光線の追跡によって、求めることができる。但し、光線追跡の手法は、上記手法に限定されない。例えば、近軸計算によって遠点FPから結像する点が求められても良い。また、被検眼Eに入射する位置が互いに異なる複数の光線を考慮して、遠点FPから結像する点が求められてもよい。例えば、近軸光線と近軸とは異なる一定位置に向かう光線とのそれぞれの光線に対する光線追跡を組み合わせてもよい。複数本の光線の光線追跡が行われる場合、眼軸長の最終的な測定値(演算値)は、それぞれの光線追跡による眼軸長の平均値であってもよい(加重平均値であってもよい)。
また、測定光学系100による測定領域(瞳上のφ2mm~φ4mm)に向かう光線を追跡することで、眼軸長ALを求めてもよい。例えば、瞳上のφ2mm~φ4mmの領域に向かう複数本の光線のそれぞれで、光線追跡を実施し、各々の光線追跡によって求められる眼軸長の平均値を、演算結果として取得してもよい。より適切な条件で光線追跡が行われるため、眼軸長がより精度よく取得されやすくなる。
なお、本実施例において得られる眼軸長値には、所定のオフセット値が加えられていてもよい。オフセット値により、演算値と実測値との誤差が補正される。
また、遠点FPから出射し、角膜形状測定用の点像指標が投影される円周領域を通過する光線を追跡することで、光線追跡が行われてもよい。これにより、光線追跡の条件が一層適正になるため、眼軸長がより精度よく取得されやすくなる。
以上、説明したように、例えば、本実施例における眼科装置は、固視標呈示光学系における固視光の固視光路と、断面画像撮影光学系における測定光(照明光)の測定光路(投光光路)と、を結合する光路結合部材を備える。これによって、被検眼に固視標を適切に呈示すると共に、前眼部断面画像を良好に撮影し、眼軸長を精度よく取得できる。なお、固視光は眼底に集光し、照明光は前眼部上に集光するため、各々の光学系は共通化によって複雑な構成となるが、一方で、光路結合部材は容易に構成とすることができる。固視光及び照明光をいずれも可視光とする場合には、光路結合部材をより容易に構成できる。
また、例えば、本実施例における眼科装置は、固視光路と測定光路との共通光路に、固視標呈示光学系の全長を短縮するための全長短縮レンズとして機能し、かつ、断面画像撮影光学系における測定光(照明光)の進行方向を変更するためのフィールドレンズとして機能する、共通レンズを配置する。例えば、固視標呈示光学系はその構成に全長短縮レンズを含むが、固視光路と測定光路の共通化にともない、断面画像撮影光学系のフィールドレンズとして全長短縮レンズを活用することで、対物レンズを大きくすることなく設計できる。従って、光学系の構成が省スペース化され、眼科装置が小型化される。
また、例えば、本実施例における眼科装置は、光路結合部材として平面型の部材を使用する。なお、平面型の部材では、透過側にて非点収差が発生しやすく、反射側では非点収差が発生しにくい。このため、透過側に配置された光の結像性能は、反射側に配置された光の結像性能に比べて、低下する。本実施例では、固視光路を透過側に配置することによって、照明光の結像性能を優先し、前眼部断面画像を良好に撮影することができる。なお、測定光路を反射側に配置することによって、固視光の結像性能は低下するが、固視標を固視できるほどの性能は担保されるため、視認への影響は小さく抑えられる。
また、例えば、本実施例における眼科装置は、前眼部断面画像に含まれるアーチファクトを特定し、アーチファクトを除く解析領域を設定する。これによって、前眼部断面画像の解析に適した領域のみを使用して、前眼部形状情報を精度よく取得することができる。
また、例えば、本実施例における眼科装置は、前眼部断面画像に対する解析領域の位置に応じて、眼屈折力測定光学系における測定光の光軸上の点を、解析に用いるか否かを変更する。例えば、各組織の曲面に近い箇所でアーチファクトが検出される場合、又は、各組織の曲面と重複してアーチファクトが検出される場合には、前眼部形状情報の精度が低下する可能性がある。前眼部断面画像の解析に使用する点を適宜変更することで、前眼部形状情報を精度よく取得することができる。
<変容例>
本実施例では、固視標呈示光学系150及び視標投影光学系300aの光軸を、平面型のハーフミラー503にて分岐または結合する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本実施例では、プリズム型のハーフミラーを利用して、各々の光軸を分岐または結合する構成としてもよい。プリズム型は、透過側と反射側のいずれであっても、非点収差が発生しにくい。このため、固視標呈示光学系150及び視標投影光学系300aをハーフミラーに対してどちらの関係性で配置しても、視標投影光学系300aの結像性能を維持することができる。結果として、前眼部断面画像が良好に撮影される。
本実施例では、固視標呈示光学系150及び視標投影光学系300aの共通光軸上に、共有のレンズ504を配置する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本実施例では、各々の光学系の光軸上に、役割が異なるレンズ(レンズ504a及びレンズ504b)をそれぞれ配置する構成としてもよい。つまり、各々の光学系の光軸を分岐又は結合するハーフミラー503の上流に、レンズ504a及びレンズ504bをそれぞれ配置する構成としてもよい。しかしながら、眼科装置10を小型化する上では、レンズ504aとレンズ504bを共有化したレンズ504を用いることが好ましい。
本実施例では、前眼部の断面画像70における輝度値の閾値を利用して、アーチファクト75の画素位置を特定する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本実施例では、断面画像70とテンプレート画像との輝度値に基づく類似度を算出することによって、アーチファクト75の画素位置を特定する構成としてもよい。一例として、この場合、制御部50は、断面画像70に対して重複させるテンプレート画像を1画素ずつ移動させながら(いわゆるパターンマッチングを行い)、各々の輝度値の差分に基づく類似度がゼロ(又は、ゼロにもっとも近い値)となる組み合わせを検出してもよい。なお、眼科装置1の記憶部(メモリ)は、テンプレート画像を有していてもよい。
例えば、断面画像70に映り込むアーチファクト75の形状、大きさ、輝度値、等は、設計上、予測することができるため、アーチファクト75を検出するためのテンプレート画像が使用されてもよい。この場合、制御部50は、断面画像70に対応するテンプレート画像の画素位置を、アーチファクト75の画素位置として特定してもよい。また、制御部50は、断面画像70におけるアーチファクト75の画素位置に基づいて、非解析領域Q1を設定してもよい。
また、例えば、一般的な眼の構造をモデルとした、眼の標準的な断面画像を表すテンプレート画像が使用されてもよい。制御部50は、断面画像70に対応するテンプレート画像の画素位置を特定するが、断面画像70にアーチファクト75等が含まれる場合は、各々の輝度値に差が生じ、これらが部分的に一致しない。そこで、制御部50は、断面画像70においてテンプレート画像が一致する画素位置を、断面画像70の解析領域Q2として設定してもよい。或いは、制御部50は、断面画像70においてテンプレート画像が一致しない画素位置を、アーチファクト75の画素位置として特定し、これに基づいて、断面画像70の非解析領域Q1を設定してもよい。つまり、テンプレート画像がアーチファクト75の間接的な検出に使用されてもよい。
本実施例では、前眼部の断面画像70における輝度情報を利用して、非解析領域Q1及び解析領域Q2を設定する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本実施例では、被検眼Eの前眼部に関する前眼部情報を利用して、各々の領域を設定する構成としてもよい。前眼部情報は、前眼部形状情報(角膜形状情報、水晶体形状情報、等)、瞳孔状態(例えば、縮瞳や散瞳)に関する情報、等を含む情報であってもよい。これによって、前眼部断面画像の解析に適した領域を容易に把握し、前眼部形状情報を精度よく取得することができる。
例えば、制御部50は、被検眼Eの前眼部形状情報の1つである角膜前面の曲率半径に基づいて、断面画像70における少なくとも非解析領域Q1を設定してもよい。この場合、制御部50は、被検眼Eの角膜前面の曲率半径を取得すると共に、曲率半径に対応するアーチファクト75の画素位置を取得する。例えば、角膜前面の曲率半径から、アーチファクト75が映り込むおおよその画素位置が予測できる。なお、眼科装置1の記憶部は、曲率半径毎に変化する画素位置を予め対応付けた対応表を有していてもよい。これによって、断面画像70の輝度情報を用いることなく、非解析領域Q1を決定することも可能である。
また、例えば、制御部50は、被検眼Eの瞳孔状態情報の1つである瞳孔径に基づいて、断面画像70における少なくとも解析領域Q2を設定してもよい。この場合、制御部50は、被検眼Eの虹彩を検出することで瞳孔径PDM(図8参照)を取得し、瞳孔径PDMの内側の領域を、解析領域Q2として設定してもよい。なお、瞳孔径PDMの内側の領域は、測定光学系100による眼屈折力の測定領域(例えば、瞳上のφ2mm~φ4mm)と、同一の領域に制限されてもよい。
もちろん、断面画像70においては、輝度情報と前眼部情報とを組み合わせることによって、非解析領域Q1及び解析領域Q2が設定される構成であってもよい。
本実施例では、照射光学系300aから照射されるスリット光によって、前眼部の断面画像70にアーチファクト75が映り込む場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、指標投影光学系400から照射される測定光や、アライメント指標投影光学系から照射される測定光が、角膜にて反射され、撮像素子321に撮像されることによっても、アーチファクトの映り込みが起こり得る。
図12は、前眼部の断面画像70の一例である。例えば、断面画像70には、光源401に由来する点状のアーチファクト76、アライメント用光源601に由来するリング状のアーチファクト77、等が発生することがある(各アーチファクトの形状はこれに限るものではない)。このため、制御部50は、アーチファクト75と同様に、アーチファクト76及びアーチファクト77についても、対象領域Qから非解析領域Q1として除外することで、これらを含まない解析領域Q2を画像処理してもよい。これによって、被検眼の前眼部形状情報がより精度よく取得され、適切な眼軸長を取得することができる。
なお、前眼部の断面画像の撮影においては、光源401を消灯させることで、断面画像70へのアーチファクト76の映り込みを抑制することができる。また、アライメント用光源601を消灯させることで、断面画像70へのアーチファクト77の映り込みを抑制することができる。
本実施例では、前眼部形状情報を適切に取得するために、断面画像70の解析領域からアーチファクトを除外する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、眼科装置10が備える光学系の光路内に、照射光学系300aからのスリット光、指標投影光学系400からの測定光、アライメント指標投影光学系からの測定光、等の少なくともいずれかの角膜反射光を遮光するための光学部材を配置する構成としてもよい。これによって、断面画像70へのアーチファクトの映り込みが抑制され、断面画像70に基づく前眼部形状情報を適切に取得できる。
本実施例では、被検眼Eの各透光体における屈折率を一定とする場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、前眼部の断面画像70とは別に、透光体の屈折率に関する屈折率情報を取得し、眼軸長ALの導出に屈折率情報を利用してもよい。つまり、眼軸長ALを取得する上で、屈折率情報に基づく透光体の屈折率を、更に考慮してもよい。一例として、屈折率情報は、水晶体の屈折率を含んでもよい。水晶体の屈折率は、加齢にともなう変化があることが知られている。そこで、眼科装置10の記憶部は、水晶体の屈折率が年齢毎に対応付けられた計算式やルックアップテーブルを有していてもよい。この場合、被検者の年齢が入力されることで、年齢に応じた屈折率を取得することができる。制御部50は、このような水晶体の屈折率を用いて、光線追跡演算を行ってもよい。
本実施例では、眼軸長ALの光線追跡演算に利用する前眼部形状情報(Ra,Rp,CT,ACD,ra,rp,LT)に、いずれも測定値を適用する構成を例に挙げて説明得したが、これに限定されない。本実施例において、前眼部形状情報は、その一部に仮定値を適用する構成としてもよい。なお、仮定値は、模型眼に基づく標準値、統計データ等に基づく平均値、被検眼の過去の測定値、有効なパラメータの測定値と、各組織の一般的な比率を考慮して求めることが可能な推定値、等の少なくともいずれかを選択することが可能な構成としてもよい。
10 眼科装置
50 制御部
100 測定光学系
150 固視標呈示光学系
200 正面撮影光学系
300a 照射光学系
300b 受光光学系
400 指標投影光学系

Claims (5)

  1. 前記被検眼に対して固視光を投光し、前記被検眼に対する雲霧を行うために用いる固視標を呈示する固視標呈示光学系と、
    被検眼の眼底に対して第1測定光を投光し、前記第1測定光が前記眼底にて反射された反射光に基づいて、前記被検眼の眼屈折力を取得するための眼屈折力測定光学系と、
    前記被検眼の前眼部に対して第2測定光を投光し、前記眼屈折力測定光学系の光軸を通る光切断面を前記前眼部に形成させると共に、前記第2測定光の前記光切断面からの戻り光に基づいて、前記被検眼の前眼部断面画像を取得するための断面画像撮影光学系と、
    を有し、
    前記眼屈折力と前記前眼部断面画像とに基づいて、前記被検眼の眼軸長を取得する眼科装置であって、
    前記固視標呈示光学系における前記固視光の固視光路と、前記断面画像撮影光学系における前記第2測定光の測定光路と、を結合する光路結合部材を備えることを特徴とする眼科装置。
  2. 請求項1の眼科装置において、
    前記固視光路と前記測定光路とを前記光路結合部材によって結合した共通光路には、共通レンズが配置され、
    前記共通レンズは、前記固視標呈示光学系の全長を短縮するための全長短縮レンズであり、かつ、前記断面画像撮影光学系における前記測定光の進行方向を変更するためのフィールドレンズであることを特徴とする眼科装置。
  3. 請求項1または2の眼科装置において、
    前記光路結合部材は、プリズム型の部材であることを特徴とする眼科装置。
  4. 請求項1~3のいずれかの眼科装置において、
    前記光路結合部材は、平面型の部材であることを特徴とする眼科装置。
  5. 請求項1~4のいずれかの眼科装置において、
    前記光路結合部材の透過側に前記固視光路を配置し、前記光路結合部材の反射側に前記測定光路を配置することを特徴とする眼科装置。
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