JP6714380B2 - 飲料、及び飲料の香りを向上させる方法 - Google Patents

飲料、及び飲料の香りを向上させる方法 Download PDF

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Description

本発明は、飲料、及び飲料の香りを向上させる方法に関し、特に、ゲラン酸及びゲラニオールを含有する飲料の香りの向上に関する。
特許文献1には、常温における穀物臭を効果的に抑制するために、麦芽を用いてマイシェを調製し、当該マイシェに糖化処理を行って麦汁を調製した後、当該麦汁を煮沸する仕込工程と、煮沸完了直前若しくは煮沸完了後の麦汁、又は煮沸完了後さらに処理が行われた麦汁に、レモングラスを添加する工程とを含む、麦芽を原料とする麦芽飲料の製造方法において、ゲラン酸の含有量が50〜500ppbである麦芽飲料を製造することが記載されている。
国際公開第2011/162118号パンフレット
一方、ビール等の飲料に、従来にない好ましい香りを付与することは容易ではなかった。上記特許文献1に記載の方法は、レモングラスという特定のハーブを使用することにより、麦芽飲料の好ましくない穀物臭を抑制するものに過ぎない。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、従来にない好ましい香りを有する飲料、及び飲料の香りを向上させる方法を提供することをその目的の一つとする。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る飲料は、ゲラン酸含有量が40ppb以上であり、ゲラニオール含有量に対する前記ゲラン酸含有量の比が1.8以上、150.0以下である。本発明によれば、従来にない好ましい香りを有する飲料を提供することができる。
また、前記飲料において、ゲラニオール含有量が1.0ppb以上であることとしてもよい。また、前記飲料において、リナロール含有量が2.0ppb以上であることとしてもよい。また、前記飲料において、アセトアルデヒド含有量が20.0ppm以下であることとしてもよい。また、前記飲料は、発泡性飲料であることとしてもよい。この場合、前記飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る飲料の香味向上方法は、ゲラン酸含有量を40ppb以上に調節するとともに、ゲラニオール含有量に対する前記ゲラン酸含有量の比を1.8以上、150.0以下に調節することにより、飲料の香りを向上させる方法である。本発明によれば、飲料の香りを向上させる方法を提供することができる。
本発明によれば、従来にない好ましい香りを有する飲料、及び飲料の香りを向上させる方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る実施例1において、飲料の官能評価を行った結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例2において、飲料の官能評価を行った結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例3において、飲料の官能評価を行った結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例4において、飲料の官能評価を行った結果を示す説明図である。
以下に、本発明の一実施形態について説明する。なお、本発明は本実施形態に限られるものではない。
本実施形態に係る飲料(以下、「本飲料」という。)は、ゲラン酸含有量が40ppb以上であり、ゲラニオール含有量に対する当該ゲラン酸含有量の比(以下、「ゲラン酸/ゲラニオール比」という。)が1.8以上、150.0以下である、飲料である。
すなわち、本発明の発明者らは、飲料に、従来にない好ましい香りを付与する技術的手段について鋭意検討を重ねた結果、ゲラン酸含有量と、ゲラン酸/ゲラニオール比とをそれぞれ特定の範囲内に調節することにより、従来にない好ましい香りを有する飲料を実現できることを独自に見出し、本発明を完成するに至った。
なお、ゲラン酸には、シス型及びトランス型の幾何異性体が存在する。この点、本実施形態において、本飲料のゲラン酸含有量は、シス型のゲラン酸(シス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン酸)の含有量と、トランス型のゲラン酸(トランス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン酸)の含有量との合計である。
本飲料のゲラン酸含有量は、40ppb以上であれば特に限られないが、例えば、50ppb以上であることが好ましく、70ppb以上であることがより好ましく、90ppb以上であることがより一層好ましく、100ppb以上であることが特に好ましい。
ゲラン酸含有量の上限値は特に限られないが、当該ゲラン酸含有量は、例えば、40ppb以上、1000ppb以下であることとしてもよく、50ppb以上、1000ppb以下であることが好ましく、70ppb以上、1000ppb以下であることがより好ましく、90ppb以上、1000ppb以下であることがより一層好ましく、100ppb以上、1000ppb以下であることが特に好ましい。
また、ゲラン酸含有量は、800ppb以下であることが好ましい。すなわち、この場合、ゲラン酸含有量は、例えば、40ppb以上、800ppb以下であることとしてもよく、50ppb以上、800ppb以下であることが好ましく、70ppb以上、800ppb以下であることがより好ましく、90ppb以上、800ppb以下であることがより一層好ましく、100ppb以上、800ppb以下であることが特に好ましい。
飲料のゲラン酸/ゲラニオール比は、当該飲料のゲラン酸含有量をゲラニオール含有量で除して算出される。ゲラン酸/ゲラニオール比は、1.8以上、150.0以下の範囲内であれば特に限られないが、例えば、3.0以上、150.0以下であることが好ましく、3.6以上、150.0以下であることがより好ましく、5.0以上、150.0以下であることがより一層好ましく、7.0以上、150.0以下であることが特に好ましい。ゲラン酸/ゲラニオール比の上記範囲の下限値が大きくなるほど、本飲料は、従来にない好ましい香りを、より顕著に有することとなる。
具体的に、例えば、ゲラン酸含有量が90ppb以上(例えば、90ppb以上、1000ppb以下、又は90ppb以上、800ppb以下)であり、且つゲラン酸/ゲラニオール比が3.0以上、150.0以下であることが好ましく、ゲラン酸含有量が100ppb以上(例えば、100ppb以上、1000ppb以下、又は100ppb以上、800ppb以下)であり、且つゲラン酸/ゲラニオール比が3.6以上、150.0以下であることが特に好ましい。
本飲料のゲラニオール含有量は、上述のゲラン酸含有量と、ゲラン酸/ゲラニオール比とにより定められる範囲内であれば特に限られないが、例えば、1.0ppb以上であることとしてもよく、2.0ppb以上であることとしてもよい。ゲラニオール含有量を上記範囲内とすることにより、本飲料は、従来にない好ましい香りを、より顕著に有することとなる。
具体的に、例えば、ゲラン酸含有量が90ppb以上(例えば、90ppb以上、1000ppb以下、又は90ppb以上、800ppb以下)であり、ゲラン酸/ゲラニオール比が3.0以上、150.0以下であり、且つゲラニオール含有量が2.0ppb以上であることが好ましく、ゲラン酸含有量が100ppb以上(例えば、100ppb以上、1000ppb以下、又は100ppb以上、800ppb以下)であり、ゲラン酸/ゲラニオール比が3.6以上、150.0以下であり、且つゲラニオール含有量が2.0ppb以上であることが特に好ましい。
本飲料は、リナロールをさらに含有することが好ましい。この場合、本飲料のリナロール含有量は、例えば、2.0ppb以上であることとしてもよい。さらに、本飲料のリナロール含有量は、5.0ppb以上であることが好ましく、10.0ppb以上であることがより好ましく、20.0ppb以上であることがより一層好ましく、26.0ppb以上であることがさらにより一層好ましく、50.0ppb以上であることが特に好ましい。リナロール含有量が増加するほど、ゲラン酸含有量及びゲラン酸/ゲラニオール比をそれぞれ所定範囲内に調節することによる効果が高められる。
具体的に、例えば、ゲラン酸含有量が90ppb以上(例えば、90ppb以上、1000ppb以下、又は90ppb以上、800ppb以下)であり、ゲラン酸/ゲラニオール比が3.0以上、150.0以下であり、ゲラニオール含有量が2.0ppb以上であり、且つリナロール含有量が20.0ppb以上であることが好ましく、ゲラン酸含有量が100ppb以上(例えば、100ppb以上、1000ppb以下、又は100ppb以上、800ppb以下)であり、ゲラン酸/ゲラニオール比が3.6以上、150.0以下であり、ゲラニオール含有量が2.0ppb以上であり、且つリナロール含有量が26.0ppb以上であることが特に好ましい。
リナロール含有量の上限値は特に限られないが、リナロール含有量は、例えば、3000.0ppb以下であることとしてもよく、1500.0ppb以下であることとしてもよく、1000.0ppb以下であることとしてもよく、500.0ppb以下であることとしてもよく、200.0ppb以下であることとしてもよい。これらリナロール含有量の各上限値は、上述した下限値の任意の一つと組み合わせてもよい。
本飲料は、好ましくない香りに関連するアセトアルデヒドの含有量が比較的小さい飲料であることとしてもよい。すなわち、本飲料のアセトアルデヒド含有量は、例えば、20.0ppm以下であることとしてもよい。
さらに、本飲料のアセトアルデヒド含有量は、例えば、15.0ppm以下であることが好ましく、10.0ppm以下であることがより好ましく、8.0ppm以下であることがより一層好ましく、5.0ppm以下であることがさらにより一層好ましく、3.0ppm以下であることが特に好ましい。アセトアルデヒド含有量が低下するほど、ゲラン酸含有量及びゲラン酸/ゲラニオール比をそれぞれ所定範囲内に調節することによる効果が高められる。
具体的に、例えば、ゲラン酸含有量が90ppb以上(例えば、90ppb以上、1000ppb以下、又は90ppb以上、800ppb以下)であり、ゲラン酸/ゲラニオール比が3.0以上、150.0以下であり、ゲラニオール含有量が2.0ppb以上であり、リナロール含有量が20.0ppb以上であり、且つアセトアルデヒド含有量が5.0ppm以下であることが好ましく、ゲラン酸含有量が100ppb以上(例えば、100ppb以上、1000ppb以下、又は100ppb以上、800ppb以下)であり、ゲラン酸/ゲラニオール比が3.6以上、150.0以下であり、ゲラニオール含有量が2.0ppb以上であり、リナロール含有量が26.0ppb以上であり、且つアセトアルデヒド含有量が3.0ppm以下であることが特に好ましい。
本飲料は、ゲラン酸及びゲラニオールを含有する飲料である。本飲料は、発泡性飲料であることが好ましい。本実施形態において、発泡性飲料は、泡立ち特性及び泡持ち特性を含む泡特性を有する飲料である。すなわち、発泡性飲料は、例えば、炭酸ガスを含有する飲料であって、グラス等の容器に注いだ際に液面上部に泡の層が形成される泡立ち特性と、その形成された泡が一定時間以上保たれる泡持ち特性とを有する飲料であることが好ましい。
本飲料は、その炭酸ガス圧が所定値以上である発泡性飲料であることとしてもよい。具体的に、本飲料の炭酸ガス圧は、例えば、1.0kg/cm以上であることとしてもよく、2.0kg/cm以上であることとしてもよい。本飲料の炭酸ガス圧の上限値は、特に限られないが、当該炭酸ガス圧は、例えば、3.0kg/cm以下であることとしてもよい。
本飲料は、例えば、NIBEM値が50以上の発泡性飲料である。NIBEM値は、ビール等の発泡性アルコール飲料の泡持ち特性を示す指標値として使用されている。NIBEM値は、発泡性飲料を所定の容器に注いだ際に形成された泡の高さが所定量減少するまでの時間(秒)として評価される。具体的に、発泡性飲料のNIBEM値は、文献「改訂 BCOJビール分析法 2013年増補改訂(編集:ビール酒造組合 国際技術委員会(分析委員会)、発行所:公益財団法人日本醸造協会)」の「8.29 泡−NIBEM−Tを用いた泡持ち測定法−」に記載の方法に従い測定される。
本飲料が発泡性飲料である場合、本飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。本実施形態において、ビールテイスト飲料は、ビール様の香味を有する発泡性飲料である。すなわち、ビールテイスト飲料は、例えば、ビール、発泡酒、又は発泡酒とスピリッツ等のアルコール成分とを含有する発泡性飲料であることとしてもよいが、後述のとおり、アルコール含有量、麦芽の使用の有無、及びアルコール発酵の有無に関わらず、ビール様の香味を有する発泡性飲料でれば特に限られない。
本飲料は、発泡性アルコール飲料であることとしてもよい。本実施形態において、発泡性アルコール飲料は、アルコール含有量が1体積%以上(アルコール分1度以上)の発泡性飲料である。発泡性アルコール飲料のアルコール含有量は、1体積%以上であれば特に限られないが、例えば、1〜20体積%であってもよい。発泡性アルコール飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性ノンアルコール飲料であることとしてもよい。本実施形態において、ノンアルコール飲料は、アルコール含有量が1体積%未満の飲料である。ノンアルコール飲料のアルコール含有量は、1体積%未満であれば特に限られないが、例えば、0.5体積%未満であってもよく、0.05体積%未満であってもよく、0.005体積%未満であってもよい。発泡性ノンアルコール飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性発酵飲料であることとしてもよい。発泡性発酵飲料は、アルコール発酵を行って製造された発泡性飲料である。発泡性発酵飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性非発酵飲料であることとしてもよい。発泡性非発酵飲料は、アルコール発酵を行うことなく製造された発泡性飲料である。発泡性非発酵飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性麦芽飲料であることとしてもよい。発泡性麦芽飲料は、麦芽を含む原料を使用して製造された発泡性飲料である。発泡性麦芽飲料は、麦芽由来成分を含む。麦芽は、大麦麦芽、小麦麦芽、燕麦麦芽及びライ麦麦芽からなる群より選択される1つ以上であってもよく、大麦麦芽及び小麦麦芽からなる群より選択される1つ以上であることが好ましい。麦芽としては、麦芽エキスを使用してもよい。発泡性麦芽飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性非麦芽飲料であることとしてもよい。発泡性非麦芽飲料は、麦芽を使用することなく製造された発泡性飲料である。発泡性非麦芽飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性麦芽発酵飲料であることとしてもよい。発泡性麦芽発酵飲料は、麦芽を含む原料を使用し、アルコール発酵を行って製造された発泡性飲料である。発泡性麦芽発酵飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性発酵アルコール飲料であることとしてもよい。発泡性発酵アルコール飲料は、アルコール発酵を行って製造された発泡性アルコール飲料である。発泡性発酵アルコール飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性麦芽アルコール飲料であることとしてもよい。発泡性麦芽アルコール飲料は、麦芽を含む原料を使用して製造された発泡性アルコール飲料である。発泡性麦芽アルコール飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性麦芽発酵アルコール飲料であることとしてもよい。発泡性麦芽発酵アルコール飲料は、麦芽を含む原料を使用し、アルコール発酵を行って製造された発泡性アルコール飲料である。発泡性麦芽発酵アルコール飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性非発酵ノンアルコール飲料であることとしてもよい。発泡性非発酵ノンアルコール飲料は、アルコール発酵を行うことなく製造された発泡性ノンアルコール飲料である。発泡性非発酵ノンアルコール飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
また、本飲料は、発泡性麦芽ノンアルコール飲料であることとしてもよい。発泡性麦芽ノンアルコール飲料は、麦芽を含む原料を使用して製造された発泡性ノンアルコール飲料である。発泡性麦芽ノンアルコール飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性麦芽非発酵性ノンアルコール飲料であることとしてもよい。発泡性麦芽非発酵性ノンアルコール飲料は、麦芽を含む原料を使用し、アルコール発酵を行うことなく製造された発泡性ノンアルコール飲料である。発泡性麦芽非発酵ノンアルコール飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料は、発泡性非麦芽非発酵性ノンアルコール飲料であることとしてもよい。発泡性非麦芽非発酵性ノンアルコール飲料は、麦芽を使用することなく、且つアルコール発酵を行うことなく製造された発泡性ノンアルコール飲料である。発泡性非麦芽非発酵ノンアルコール飲料は、ビールテイスト飲料であることとしてもよい。
本飲料の製造方法は、上述した特性を有する飲料の製造方法であれば特に限られない。本飲料のゲラン酸含有量及びゲラン酸/ゲラニオール比は、使用する原料により調節される。すなわち、例えば、原料の一部として、ゲラン酸を含有する添加剤(例えば、ゲラン酸含有香料)及びゲラニオールを含有する添加剤(例えば、ゲラニオール含有香料)を使用することにより、本飲料のゲラン酸含有量及びゲラン酸/ゲラニオール比を、それぞれ上述した範囲内に調節することしてもよい。
また、原料の一部としてホップを使用する飲料の製造方法において、ホップの品種の選択及び組み合わせや、ホップの使用量等のホップ使用条件によって、本飲料のゲラン酸含有量及びゲラン酸/ゲラニオール比を、それぞれ上述した範囲内に調節することしてもよい。また、ホップに加えて、上述のゲラン酸含有添加剤及び/又はゲラニオール含有添加剤を使用することとしてもよい。ホップを使用して製造された本飲料は、ホップ由来成分を含有する。この場合、ホップ由来成分は、例えば、ホップ由来苦味成分(例えば、イソα酸)であることとしてもよい。
本飲料が発泡性飲料である場合、本飲料に発泡性を付与する方法は特に限られないが、例えば、アルコール発酵、炭酸水の使用、及び炭酸ガスの使用からなる群より選択される1以上を使用することとしてもよい。
本飲料は、例えば、酵母が資化可能な炭素源及び窒素源を含む原料液に酵母を添加してアルコール発酵を行うことにより製造されることとしてもよい。この場合、本飲料は、麦芽を含む原料を使用して調製された原料液に酵母を添加してアルコール発酵を行うことにより製造されることとしてもよい。
本飲料は、例えば、アルコール発酵を行うことなく、糖類、食物繊維、酸味料、色素、香料、甘味料及び苦味料からなる群より選択される1以上を含む原料を使用して製造されることとしてもよい。この場合、本飲料は、麦芽を含む原料を使用して調製された原料液と、糖類、食物繊維、酸味料、色素、香料、甘味料及び苦味料からなる群より選択される1以上とを混合することにより、アルコール発酵を行うことなく製造されることとしてもよい。
本飲料は、そのゲラン酸含有量及びゲラン酸/ゲラニオール比がそれぞれ上述した範囲内であることにより、従来にない好ましい香りを有する。したがって、本実施形態は、ゲラン酸含有量を、40ppb以上等の上述した範囲内に調節するとともに、ゲラン酸/ゲラニオール比を、1.8以上、150.0以下等の上述した範囲内に調節することにより、飲料の香りを向上させる方法を含む。
本飲料は、例えば、官能評価において「森林浴の香り」として評価される香りを効果的に有する。「森林浴の香り」は、官能評価において、パネラーに森林浴を連想させる香りである。また、本飲料は、例えば、さらに「針葉樹林の香り」と評価される香り、及び/又は「芳香性のある樹木の香り」と評価される香りを有することとしてもよい。「針葉樹林の香り」は、官能評価において、パネラーに松等の針葉樹林を連想させる香りである。「芳香性のある樹木の香り」は、官能評価において、パネラーにシダーウッドやパチュリのような芳香性のある樹木を連想させる香りである。
なお、上述した特許文献1は、レモングラスの使用を必須としている。この点、本飲料は、レモングラスを使用することなく製造されることとしてもよい。この場合、本飲料は、レモングラス由来成分を含有しない。
また、本飲料は、ホップを使用し、ホップ以外のハーブを使用せずに製造されることとしてもよい。この場合、本飲料は、ホップ以外のハーブに由来する成分を含有しない。具体的に、本飲料は、例えば、ホップ由来成分を含有するとともに、ホップ以外のハーブに由来する成分を含有しないこととしてもよい。
次に、本実施形態に係る具体的な実施例について説明する。
市販のビールに、添加量が50.0ppbとなるようにリナロールを添加し、さらに、異なる量のゲラン酸及びゲラニオールを添加することにより、ゲラン酸含有量、ゲラニオール含有量及びゲラン酸/ゲラニオール比が異なる6種類の発泡性飲料を製造した。リナロール、ゲラン酸及びゲラニオールの添加は、試薬として市販されているリナロール(東京化成工業社製)、ゲラン酸(シグマアルドリッチ社製)及びゲラニオール(シグマアルドリッチ社製)をそれぞれ添加することにより行った。なお、ビールは、ホップ由来成分を含有する発泡性麦芽発酵アルコール飲料である。
その後、熟練した6人のパネラーにより、発泡性飲料の官能評価を行った。官能評価においては、発泡性飲料が有する「森林浴の香り」を評価した。具体的には、ゲラン酸及びゲラニオールを添加していない市販のビール(例1−1)が有する「森林浴の香り」に点数「1」を付与する場合における、ゲラン酸及びゲラニオールの添加により得られた5種類の発泡性飲料(例1−2〜例1−5)が有する当該「森林浴の香り」について、「1」から「5」までの5段階で点数が付与された。すなわち、「森林浴の香り」が強くなるほど、高い点数が付与された。
図1には、6種類の発泡性飲料のそれぞれについて、ゲラン酸及びゲラニオールの添加量と、ゲラン酸及びゲラニオールの含有量と、ゲラン酸/ゲラニオール比と、官能評価において付与された点数とを示す。図1に示す官能評価の点数は、パネラーに付与された点数の合計を、当該パネラーの人数を除して算出された値である。
なお、図1の例1−1に示すように、ゲラン酸及びゲラニオールの添加前の市販ビールのゲラン酸含有量は0ppbであり、ゲラニオール含有量は3.3ppbであった。また、全ての例において、リナロールを添加した後のビールのリナロール含有量は、52.1ppbであった。
ゲラン酸、ゲラニオール、及びリナロールの含有量は、固相マイクロ抽出−質量分析計付きガスクロマトグラフィー(Solid Phase MicroExtraction−Gas Chromatography−Mass Spectrometry:SPME−GC−MS)法により測定した。具体的な分析条件は以下のとおりであった。
[ゲラン酸含有量の測定]
分析対象とする飲料を0.5%リン酸水溶液で2倍希釈して調製された試料溶液8mLを、あらかじめ3gのNaClを入れたSPME用バイアルに入れ、さらに、内部標準としてBenzyl acetateを500ppbとなるように加え、密栓した。検量線は標準添加法にて作成した。各バイアルを 40℃で15分間振盪した後、SPME用ファイバー(Polydimethylsiloxane/Divinylbenzene65μm:スペルコ社製)をバイアル中のヘッドスペースに露出させた。40℃で15分間、揮発性成分をファイバーに吸着させた後、注入口で3分間脱着させ、GC/MSにより分析を行った。
GC/MSの分析条件は次のとおりであった。分析機器:Agilent GC−MS5977A。カラム:DB−FFAP 30m×0.25mm、膜厚0.25μm。注入法:スプリットレス注入。コンスタントフロー:1.0mL/min。キャリアガス:He。注入口温度:270℃。トランスファーライン:250 ℃。オーブン温度:40℃(3min)→5℃/min→250℃(0min)。MS条件:SIM 33.0min シス型ゲラン酸 m/z123、33.8min トランス型ゲラン酸 m/z123、22.0min ベンジルアセテート(ISTD) m/z108。
[ゲラニオール含有量及びリナロール含有量の測定]
試料溶液として、分析対象とする飲料8mLを、あらかじめ3gのNaClを入れたSPME用バイアルに入れ、さらに、内部標準としてBenzyl acetateを500ppbとなるように加え、密栓した。検量線は標準添加法にて作成した。各バイアルを40℃で15分間振盪した後、SPME用ファイバー(Polydimethylsiloxane/Divinylbenzene65μm:スペルコ社製)をバイアル中のヘッドスペースに露出させた。40℃で15分間、揮発性成分をファイバーに吸着させた後、注入口で3分間脱着させ、GC/MSにより分析を行った。
GC/MSの分析条件は次のとおりであった。分析機器:Agilent GC−MS5977A。カラム:HP−1MS 30m×0.25mm、膜厚1.0μm。注入法:スプリットレス注入。コンスタントフロー:1.1mL/min。キャリアガス:He。注入口温度:270℃。トランスファーライン:320℃。オーブン温度:40℃(3min)→5℃/min→200℃(0min)→10℃/min→ 320℃(0min)。MS条件:SIM 20.7min リナロール m/z136、25.3min ゲラニオール m/z123、22.3min ベンジルアセテート(ISTD) m/z108。
図1に示すように、ゲラン酸含有量、ゲラニオール含有量、及びゲラン酸/ゲラニオール比が増加するにつれて、官能評価の点数も増加した。例えば、ゲラン酸含有量が50ppb以上、ゲラニオール含有量が8.3ppb以上、及びゲラン酸/ゲラニオール比が6.0以上である発泡性飲料(例1−3〜例1―6)については、官能評価において「2.3」以上の点数が付与され、当該発泡性飲料は「森林浴の香り」を有すると評価された。
さらに、ゲラン酸含有量が100ppb以上、ゲラニオール含有量が13.3ppb以上、及びゲラン酸/ゲラニオール比が7.5以上である発泡性飲料(例1−4〜例1―6)については、官能評価において「3.0」以上の点数が付与され、当該発泡性飲料は顕著な「森林浴の香り」を有すると評価された。
ただし、例1−6の発泡性飲料については、顕著な「森林浴の香り」を有すると評価される一方で、他の例の発泡性飲料にはない、好ましくない「渋味」を有すると評価された。また、官能評価においては、「針葉樹林の香り」及び「芳香性のある樹木の香り」についても、「森林浴の香り」と同様の評価が得られた。
上述の実施例1と同様にして、市販のビール(実施例1でも使用された市販ビール)に、添加量が50.0ppbとなるようにリナロールを添加し、さらに、異なる量のゲラン酸と、一定量のゲラニオールとを添加して、ゲラン酸含有量及びゲラン酸/ゲラニオール比が異なる6種類の発泡性飲料を製造した。そして、上述の実施例1と同様にして、6名のパネラーによる発泡性飲料の官能評価を行った。
図2には、6種類の発泡性飲料のそれぞれについて、ゲラン酸及びゲラニオールの添加量と、ゲラン酸及びゲラニオールの含有量と、ゲラン酸/ゲラニオール比と、官能評価において付与された点数とを示す。
図2に示すように、ゲラン酸含有量、及びゲラン酸/ゲラニオール比が増加するにつれて、官能評価の点数も増加した。例えば、ゲラン酸含有量が60ppb以上、及びゲラン酸/ゲラニオール比が1.8以上である発泡性飲料(例2−3〜例2―6)については、官能評価において「2.3」以上の点数が付与され、当該発泡性飲料は「森林浴の香り」を有すると評価された。
さらに、ゲラン酸含有量が120ppb以上、及びゲラン酸/ゲラニオール比が3.6以上である発泡性飲料(例2−4〜例2―6)については、官能評価において「3.2」以上の点数が付与され、当該発泡性飲料は顕著な「森林浴の香り」を有すると評価された。
ただし、例2−6の発泡性飲料については、顕著な「森林浴の香り」を有すると評価される一方で、他の例の発泡性飲料にはない、好ましくない「渋味」を有すると評価された。上述の実施例1における例1−6の結果も考慮すると、この「渋味」は、ゲラン酸含有量が大きい(900ppb又は1000ppb)ことに起因するものと考えられた。また、官能評価においては、「針葉樹林の香り」及び「芳香性のある樹木の香り」についても、「森林浴の香り」と同様の評価が得られた。
リナロールを添加しない以外は上述の実施例1と同様にして、ゲラニオール含有量及びリナロール含有量が異なる3種の市販ビールのそれぞれに、一定量のゲラン酸のみを添加して、ゲラニオール含有量、リナロール含有量、及びゲラン酸/ゲラニオール比が異なる6種類の発泡性飲料を製造した。そして、上述の実施例1と同様にして、5名のパネラーによる発泡性飲料の官能評価を行った。
図3には、6種類の発泡性飲料のそれぞれについて、ゲラン酸及びゲラニオールの添加量と、ゲラン酸、ゲラニオール及びリナロールの含有量と、ゲラン酸/ゲラニオール比と、官能評価において付与された点数とを示す。なお、例3−1Cは、実施例1でも使用された市販ビールについての結果である。
図3に示すように、ゲラン酸を添加して製造された発泡性飲料(例3−1、例3−2及び例3−3)はいずれも、当該ゲラン酸を添加していないビール(例3−1C、例3−2C及び例3−3C)に比べて、効果的に高められた「森林浴の香り」を有していた。
さらに、リナロール含有量が26.0ppbである例3−2の発泡性飲料、及びリナロール含有量が55.0ppbである例3−3の発泡性飲料は、リナロール含有量が2.1ppbである例3−1の発泡性飲料に比べて、顕著な「森林浴の香り」を有していた。
すなわち、ゲラン酸含有量及びゲラン酸/ゲラニオール比をそれぞれ所定範囲内に調節することによる「森林浴の香り」の付与という効果は、発泡性飲料のリナロール含有量が増加するにつれて高められることが確認された。
上述の実施例1と同様にして、市販のビール(実施例1でも使用された市販ビール)に、添加量が50.0ppbとなるようにリナロールを添加し、さらに、一定量のゲラン酸、一定量のゲラニオール、及び異なる量のアセトアルデヒドを添加して、アセトアルデヒド含有量のみが異なる5種類の発泡性飲料を製造した。アセトアルデヒドの添加は、試薬として市販されているアセトアルデヒド(シグマアルドリッチ社製)を添加することにより行った。そして、上述の実施例1と同様にして、5名のパネラーによる発泡性飲料の官能評価を行った。
図4には、5種類の発泡性飲料のそれぞれについて、ゲラン酸、ゲラニオール及びアセトアルデヒドの添加量と、ゲラン酸、ゲラニオール、及びアセトアルデヒドの含有量と、ゲラン酸/ゲラニオール比と、官能評価において付与された点数とを示す。
なお、図4の例4−1に示すように、アセトアルデヒドを添加する前のビールにおけるアセトアルデヒド含有量は0.6ppmであった。アセトアルデヒド含有量は、文献「改訂 BCOJビール分析法 2013年増補改訂(編集:ビール酒造組合 国際技術委員会(分析委員会)、発行所:公益財団法人日本醸造協会)」の「8.22 低沸点香気成分」に記載の方法に従って測定した。
図4に示すように、5種類の発泡性飲料のいずれについても、官能評価において「2.2」以上の点数が付与され、当該発泡性飲料が「森林浴の香り」を有すると評価されたが、アセトアルデヒド含有量が低下するにつれて、官能評価の点数が高くなった。
特に、アセトアルデヒド含有量が10ppm未満(具体的には、3.0ppm以下)の発泡性飲料(例4−1〜例4−3)については、官能評価において「3.4」以上の点数が付与され、当該発泡性飲料は、顕著な「森林浴の香り」を有すると評価された。
すなわち、ゲラン酸含有量及びゲラン酸/ゲラニオール比をそれぞれ所定範囲内に調節することによる「森林浴の香り」の付与という効果は、発泡性飲料のアセトアルデヒド含有量が低下するにつれて高められることが確認された。

Claims (6)

  1. ゲラン酸含有量が40ppb以上、1000ppb以下であり、
    ゲラニオール含有量が103.3ppb以下であり、
    前記ゲラニオール含有量に対する前記ゲラン酸含有量の比が1.8以上、150.0以下である、
    ビールテイスト飲料。
  2. ゲラニオール含有量が1.0ppb以上である、
    請求項1に記載のビールテイスト飲料。
  3. リナロール含有量が2.0ppb以上である、
    請求項1又は2に記載のビールテイスト飲料。
  4. アセトアルデヒド含有量が20.0ppm以下である、
    請求項1乃至3のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
  5. 発泡性飲料である、
    請求項1乃至4のいずれかに記載のビールテイスト飲料。
  6. ゲラン酸含有量を40ppb以上、1000ppb以下に調節し、ゲラニオール含有量を103.3ppb以下に調節するとともに、前記ゲラニオール含有量に対する前記ゲラン酸含有量の比を1.8以上、150.0以下に調節することにより、ビールテイスト飲料の香りを向上させる方法。
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