JP6713663B2 - 機械要素 - Google Patents
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Description
また、主輪102の回転軸104と従輪103の回転軸105の軸のねじれが生じた場合にも多少なりとも駆動特性に影響が生じる。
N極面及びS極面を有した一対の永久磁石1を、これらのS極面同士を対峙させて結合した第2永久磁石ユニットU2とを備え、
上記第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2は、該各ユニットU1,U2における一対の永久磁石1の境界部2が現れる外側面同士を対面させて配置され、
上記第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2が配置された配置状態において、該各ユニットU1,U2の上記境界部2同士が接近吸着するようにした構成としている。
永久磁石1の極面に直交する方向から見た形状としては、例えば、円形,楕円形,四角形,六角系等の多角形等、適宜の形状を選択することができる。
N極面及びS極面を有した一対の板状の永久磁石を、これらのS極面同士を磁性体からなる板状のヨークを介して対峙させた状態で、対向する当該S極面同士を上記ヨークに接触させて結合し該ヨークの外周面に磁力を集中させる第2永久磁石ユニットとを備え、
上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットは、該各ユニットにおける一対の永久磁石の境界部を構成するヨークの外周面が現れる外側面同士を対面させて配置され、上記ヨークの外周面の一部同士が接触する配置状態において、該各ユニットの上記磁力が集中したヨークの外周面同士が接近吸着しており、
上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの少なくとも何れかを、上記各ユニットのヨークの外周面の一部同士が接触しながら回転可能であるとともに、
上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか一方の駆動を、上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか他方に対して、伝達するようにした構成としている。
永久磁石1の極面に直交する方向から見た形状としては、例えば、円形,楕円形,四角形,六角系等の多角形等、適宜の形状を選択することができる。
ヨーク3の永久磁石の極面に直交する方向から見た形状としては、永久磁石と同様に、例えば、円形,楕円形,四角形,六角系等の多角形等、適宜の形状を選択することができる。ヨークの形状は、永久磁石と同じであっても良く、また異なっていても良い。
また、図3に示すように、吸着し合う第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2の軸同士のねじれに対しては、軸方向の相対的移動が規制された状態でも、これに対応することができる。例えば、ユニット同士が回転伝動機構を構成する場合、多少の軸のねじれが生じても、駆動特性に対する影響が極めて少なくなる。
上記第2永久磁石ユニットU2の一対の永久磁石1の極面に直交する方向Rから見た形状及び大きさを同じにするとともに、該第2永久磁石ユニットU2の一対の永久磁石1の厚さを同じにした構成としている。
各ユニットにおいて、一対の永久磁石の磁力が同じ場合には、ヨークの中心に磁力線が集中し吸着点の精度が向上する。吸着点を敢えて中心に設定せずに制御したい場合は、一対の永久磁石の磁力の大きさを変えることを行うことができる。片側の磁石が無い場合は吸着点が定まらず、ヨーク側面に吸着することなど不安定問題を生じる。
また、上記のヨーク3を介した場合は、上記第1永久磁石ユニットU1のヨーク3の厚さをK1、上記第2永久磁石ユニットU2のヨーク3の厚さをK2としたとき、K1≦T1、K2≦T2にした構成としている。
ヨーク同士が当初から吸着している場合でも常に中心に整合させる磁力が働いている。用いる永久磁石の磁束密度と、ヨークの材質の透磁率及びその厚さとの関係を最適化し、磁束密度を最大限効果的に使用できるようにする。ヨークの厚さを最適化し、両側の永久磁石からの磁束を中心部で最大にすることが望ましい、基本的にはヨークは出来るだけ薄い方が良い。厚くなると、ヨーク中心部に磁束の集中が起きにくくなり位置合わせ精度の向上が困難になる。したがって、最大限の厚みとしては最大でもK1≦T1、K2≦T2である。
上記第2永久磁石ユニットU2のヨーク3の外周部を該第2永久磁石ユニットU2の一対の永久磁石1の外側面から外方に突出した凸部4に形成した構成としている。
ヨーク3同士を吸着しやすくすることができる。また、ヨークを凸形状とすることで永久磁石同士の接触を防ぐことができて、精度と効率が良い駆動が可能となる。即ち、本発明により回転伝動機構を構成する場合、従来の駆動伝達方式との大きな違いとして、ヨークのセンターで軸の中心精度が確立していることに加えて、駆動軸のねじれや平行度がずれてもヨークのセンター同士が吸引することで、軸の中心精度が保証されることにある。軸のねじれや平行度のずれが大きいシステムの場合は、できるだけ、お互いが凸部と凸部の形状を持ったヨークが良いと想定される。
上記第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2の何れか他方のヨーク3の外周部を上記何れか一方のヨーク3の外周部である凸部4が係合するように該何れか他方の一対の永久磁石1の外側面から内方に凹んだ凹部5に形成した構成としている。
凸部4が凹部5に係合するのでヨーク3同士の吸着が確実になる。また、凹形状にすることで、接触面積を向上させることできて、大荷重を受ける場合に最適となる。特に、回転伝動機構を構成する場合、低速での駆動には有効となる。
図8に示すように、上述したように、吸着し合う第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2の軸同士のねじれに対応する場合には、凹部5の曲率を大きく設定すると、許容度が大きくなる。凸凹形状は大荷重と大トルクの場合に有効となる。即ち、凹部5の曲率と凸部4の曲率を最適化すると更にその効果を向上させることができる。
これにより、例えば、第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2が、回転伝動機構の場合、中心がずれて磁力により吸引し吸着しても、クラウン効果によってヨーク3の中心軸が同軸に整合するようになる。
尚、回転させない場合で、強い外力がある場合は、磁力が抗応できすに中心がずれて吸着することがあり得る。
これにより、第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2を、離間状態から各ユニットU1,U2の外側面同士を対面させる配置状態にすると、互いに多少の位置ずれがあっても、各ユニットU1,U2の一対の永久磁石1の境界部2に、磁力が集中して分布しているので、一対の永久磁石1の境界部2同士が接近吸着するように配置される。このため、吸着し合う第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2同士の互いの位置決め精度の向上を図ることができる。
即ち、このような関係で一番吸引力の強い関係は、ヨーク3のN極とS極であり、磁石ユニットU1のS極と磁石ユニットU2のS極の斥力より何倍も強いので、その斥力に打ち勝って、ヨーク3同士が吸引し合うことになる。
また、この際、図12に示すように、一方の支持体6に第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2を混在させて設け、他方の支持体6に第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2を混在させて設けることもできる。この場合、第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2の大きさが同じことを条件に、第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2の組み合わせによっては、図12(a)に示すように、第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2が吸着する関係にあっても、図12(b)に示すように、一方の支持体6と他方の支持体6とを永久磁石ユニットの軸方向を反転させて離間状態から配置状態にした場合、第1永久磁石ユニットU1同士、または、第2永久磁石ユニットU2同士の組み合わせが生じると、互いに反発しあうので、位置決めを行うことができない。そのため、誤装着を防ぐことができる装置に利用することができる。
更に、図18に示すように、第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2の組を2組設けた回転伝動機構を構成する場合、上述したように、回転軸10にねじれが生じても、ヨーク3の中心同士が吸着するので、駆動を伝達することができる。回転軸10のセンターPは変化しない。
上記第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2の何れか他方を、その永久磁石1の極面に沿う方向に直状に形成するとともに、その直状方向に沿って直線運動可能に設け、該他方の上記一方に吸着する外側面を該直状方向に沿い上記一方のユニットが転動する平面状に形成し、該第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2の組により、直線−回転伝動機構を構成することができる(後述する図19参照)。
図13及び図14には、本発明の実施の形態に係る回転伝動機構を構成する機械要素を示している。この機械要素は、N極面及びS極面を有した一対の永久磁石1を、これらのN極面同士を磁性体からなるヨーク3を介して対峙させて結合した第1永久磁石ユニットU1と、N極面及びS極面を有した一対の永久磁石1を、これらのS極面同士を磁性体からなるヨーク3を介して対峙させて結合した第2永久磁石ユニットU2とを備えている。
ヨーク3としては、飽和磁束密度が高い鉄系の材料、電磁軟鉄、低炭素鋼、珪素鋼板等、適宜の材質のものが選択される。必要に応じて、熱処理を行ない、あるいは、防錆のためのメッキや塗装処理を施すことができる。更には、ヨーク表面の樹脂塗布やゴム被覆によって、摩耗防止や摩擦係数の最適化を図ることができる。
各ユニットU1,U2において、永久磁石1とヨーク3の結合は、接着剤等のバインダを用いた接着や溶着等の化学的手段、あるいは、ボルトナット等による締結等の機械的手段等、適宜の手段により行うことができる。また、プラマグ、ゴム磁石使用の場合は、永久磁石とヨークの結合においてインサート成形などの同時成形を用いることも可能である。
また、図18に示すように、第1永久磁石ユニットU1及び第2永久磁石ユニットU2の組を2組設けた回転伝動機構を構成する場合、回転軸10にねじれが生じても、ヨーク3の中心同士が吸着するので、駆動を伝達することができる。回転軸10のセンターPは変化しない。
U2 第2永久磁石ユニット
1 永久磁石
2 境界部
3 ヨーク
4 凸部
5 凹部
6 支持体
10 回転軸
11 回転軸
Claims (14)
- 動力伝動機構を構成する機械要素において、
N極面及びS極面を有した一対の板状の永久磁石を、これらのN極面同士を磁性体からなる板状のヨークを介して対峙させた状態で、対向する当該N極面同士を上記ヨークに接触させて結合し該ヨークの外周面に磁力を集中させる第1永久磁石ユニットと、
N極面及びS極面を有した一対の板状の永久磁石を、これらのS極面同士を磁性体からなる板状のヨークを介して対峙させた状態で、対向する当該S極面同士を上記ヨークに接触させて結合し該ヨークの外周面に磁力を集中させる第2永久磁石ユニットとを備え、
上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットは、該各ユニットにおける一対の永久磁石の境界部を構成するヨークの外周面が現れる外側面同士を対面させて配置され、上記ヨークの外周面の一部同士が接触する配置状態において、該各ユニットの上記磁力が集中したヨークの外周面同士が接近吸着しており、
上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの少なくとも何れかを、上記各ユニットのヨークの外周面の一部同士が接触しながら回転可能であるとともに、
上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか一方の駆動を、上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか他方に対して、伝達するようにしたことを特徴とする機械要素。 - 上記第1永久磁石ユニットの一対の永久磁石の極面方向に直交する方向から見た形状及び大きさを同じにするとともに、該第1永久磁石ユニットの一対の永久磁石の厚さを同じにし、
上記第2永久磁石ユニットの一対の永久磁石の極面方向に直交する方向から見た形状及び大きさを同じにするとともに、該第2永久磁石ユニットの一対の永久磁石の厚さを同じにしたことを特徴とする請求項1記載の機械要素。 - 上記第1永久磁石ユニットの永久磁石の厚さをT1、上記第2永久磁石ユニットの永久磁石の厚さをT2としたとき、T1:T2=1:(1〜2)、若しくは、T1:T2=(1〜2):1にしたことを特徴とする請求項2記載の機械要素。
- 上記第1永久磁石ユニットのヨークの厚さをK1、上記第2永久磁石ユニットのヨークの厚さをK2としたとき、K1≦T1、K2≦T2にしたことを特徴とする請求項3記載の機械要素。
- 上記第1永久磁石ユニットのヨークの外周部を該第1永久磁石ユニットの一対の永久磁石の外側面から外方に突出した凸部に形成し、
上記第2永久磁石ユニットのヨークの外周部を該第2永久磁石ユニットの一対の永久磁石の外側面から外方に突出した凸部に形成したことを特徴とする請求項1乃至4何れかに記載の機械要素。 - 上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか一方のヨークの外周部を該何れか一方の一対の永久磁石の外側面から外方に突出した凸部に形成し、
上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか他方のヨークの外周部を上記何れか一方のヨークの外周部である凸部が係合するように該何れか他方の一対の永久磁石の外側面から内方に凹んだ凹部に形成したことを特徴とする請求項1乃至4何れかに記載の機械要素。 - 上記ヨークの外周部である凸部を、該ヨークが設けられる永久磁石の極面に直交する面での断面が頂部を有した左右対称形状になるように形成したことを特徴とする請求項5または6記載の機械要素。
- 上記ヨークの凸部の突出幅を当該ヨークの厚さの1/2以下にしたことを特徴とする請求項7記載の機械要素。
- 上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットを、互いに離間した離間状態を取りうる構成とし、該離間状態から上記配置状態にしうることを特徴とする請求項1乃至8何れかに記載の機械要素。
- 上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの組を複数組設けるとともに、一対の支持体を設け、各組において第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットのうち何れか一方を所定間隔で上記一方の支持体に設け、各組において第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットのうち何れか他方を所定間隔で上記他方の支持体に設けたことを特徴とする請求項9記載の機械要素。
- 上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか一方において、何れか他方の外側面と接触する外側面を、その永久磁石の極面に直交する中心軸を有した円周上に形成し、
上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか他方において、何れか一方の外側面と接触する外側面を、その永久磁石の極面に直交する中心軸を有した円周上に形成し、
上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットを、夫々、これらの中心軸を中心に回転可能にし、該第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの組により、回転伝動機構を構成したことを特徴とする請求項1乃至10何れかに記載の機械要素。 - 上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの組を複数組設けるとともに、支持体としての回転軸を一対設け、各組において第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットのうち何れか一方をその中心軸を軸心とし且つ所定間隔で上記一方の回転軸に設け、各組において第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットのうち何れか他方をその中心軸を軸心とし且つ所定間隔で上記他方の回転軸に設け、上記一対の回転軸が所定の回転比で回転するように該各組の第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの吸着する外側面の外径を定めたことを特徴とする請求項11記載の機械要素。
- 上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか一方において、何れか他方の外側面と接触する外側面を、その永久磁石の極面に直交する中心軸を有した円周上に形成するとともに、その中心軸を中心に回転可能にし、
上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか他方を、その永久磁石の極面に沿う方向に直状に形成するとともに、その直状方向に沿って直線運動可能に設け、該他方の上記一方に吸着する外側面を該直状方向に沿い上記一方のユニットが転動する平面状に形成し、該第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの組により、直線−回転伝動機構を構成したことを特徴とする請求項1乃至10何れかに記載の機械要素。 - 上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか一方を、カムとし、上記第1永久磁石ユニット及び第2永久磁石ユニットの何れか他方を、上記ユニットの一方によって直線運動させられるカムフォロアとしたカム機構を構成したことを特徴とする請求項1乃至10何れかに記載の機械要素。
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