JP6713653B2 - 中性子発生用ターゲット、中性子発生装置、中性子発生用ターゲットの製造方法及び中性子発生方法 - Google Patents

中性子発生用ターゲット、中性子発生装置、中性子発生用ターゲットの製造方法及び中性子発生方法 Download PDF

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Description

本発明は、中性子発生用ターゲット、中性子発生装置、中性子発生用ターゲットの製造方法及び中性子発生方法に関する。
近年の加速器技術の進展により、小型(装置本体の設置面積:<50m)の陽子線加速器でも大電流(平均電流値:〜20mA程度)の陽子を30MeV程度まで加速できる加速器が開発、実用化されてきた。この加速器で加速した陽子を中性子発生標的材に照射することによって大強度の中性子を発生でき、原子炉に代わって小型加速器によって原子炉と同程度の中性子を発生できる可能性ができてきた。これにより、未だ治療法が確立されていない難治がん、再発がんに対する治療法として期待されているホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy,BNCT)を、加速器を用いて実施すること(加速器BNCT)も現実的になってきた。加速器BNCTが実現すれば、大型の装置の設置が困難な病院内でもBNCTが可能となる。
この加速器を使って大強度の中性子を発生させるために用いられる中性子発生標的材を構成する元素としては、リチウム、ベリリウム、タンタルなどが知られている。タンタルは、高エネルギー陽子との反応で中性子が発生することが知られており、小型加速器による低〜中エネルギー(30MeV程度以下)の陽子との反応で中性子源となる中性子発生標的材としては、リチウムやベリリウムが知られている。例えば、特許文献1〜3及び非特許文献1では、リチウムを含む中性子発生標的材が記載されている。また特許文献4〜8及び非特許文献2では、ベリリウムを含む中性子発生標的材が記載されている。
特開2014−32168号公報 特開2009−47432号公報 特開2007−303983号公報 特開2013−054889号公報 特開2013−206726号公報 特開2012−119062号公報 特開2012−186012号公報 国際公開第2013/133342号
High Power Lithium Target for Accelerator-based BNCT, Carl Willis他, Proceedings of LINAC08, MOP063, 223-225(2008). Cyclotron-Based Neutron Source for BNCT, T. Mitsumoto, 他, Proceedings of 14th International Congress on Neutron Capture Therapy (ICNCT14), (2010).
しかしながら、中性子発生標的材としてリチウムを用いると、リチウムが陽子入射によって半減期が約53日の放射性同位元素であるベリリウム−7に変わってしまうという問題がある。また、管理の難しい放射性物質であるトリチウムも発生してしまう。さらにリチウムは融点が約180度と低く、大電流の陽子入射に対して長時間安定的に使用することが困難であり、BNCTなどの医療用の大強度中性子発生用の中性子発生標的材として用いることができない。
これに対し、ベリリウムは融点が高く安定的であるという特徴を有する。例えば非特許文献2には、中程度のエネルギー(〜30MeV)の陽子をベリリウムからなる中性子発生標的材に入射させることで効率的に中性子を発生させることができることが記載されている。しかしながら、中程度のエネルギーを有する陽子をベリリウムに照射すると、ベリリウム自体が放射化してしまうという問題や、周囲の装置を構成する部材を放射化してしまうという問題があり、BNCTなどの医療用の大強度中性子発生用の中性子発生標的材として用いることができない。
またベリリウムと陽子の反応により中性子を発生させようとすると、ブリスタリングが生じるという課題もある。ブリスタリングとは、入射した陽子が、材質内で電子と結合して水素化し、この水素が蓄積し、膨張することで部材を破損する現象をいう。ブリスタリングは、入射した陽子と材質中の電子の結合であるため、陽子が停止する部分で最も発生しやすい。例えば、低エネルギー(〜15MeV、特に〜10MeVが好ましい)の陽子とベリリウムを反応させようとすると、15MeV以下の陽子はベリリウム内での飛程(ブラッグ・ピーク発生深さ)が2mm以下である。そのため、ブリスタリングを抑制するためには、ベリリウムを2mmよりも薄くする必要がある。しかしながら、この厚みでは加速器の真空窓としては強度が十分では無い。例えば、特許文献4〜7に記載されたベリリウムと炭素材料を組み合わせた中性子発生標的材では、十分にブリスタリングの発生を抑制することができなかった。
また特許文献8では、水素拡散性を有する材料からなる金属層を、中性子発生源に陽子が入射する面と反対側の面に配置することで、ブリスタリングの発生を抑制している。しかしながら、金属層で水素を拡散させてしまうと、拡散した水素が中性子発生源内に侵入し、ブリスタリングの発生を促す恐れがある。すなわち、十分なブリスタリングの抑制を実現できるとは言えなかった。
さらに、BNCTの治療に求められる中性子強度(ビーム孔位置で熱外中性子束:1×10(cm−2−1)以上)を発生させるためには5mA以上の大電流をベリリウムに入射する必要があり(入射パワーで約50kW程度)、大きな熱負荷を生じるという問題があった。
例えば、特許文献8に記載の中性子発生源では、得られる中性子の発生強度が1×106〜7(cm−2−1)程度であり、BNCTの治療に求められる中性子強度を実現できていない。すなわち、当該中性子発生源は、入射パワーで約50kW程度の陽子の入射を想定していないことがわかる。
すなわち低エネルギーの陽子(〜15MeV、特に〜10MeVが好ましい)とベリリウムとの反応によってBNCTにも適用可能な大強度の中性子を発生させるためには、50kW程度の高エネルギーの陽子入射による熱負荷に対応でき、さらにブリスタリングによるベリリウム等の破損も抑制し、長時間安定的に中性子を発生できるターゲットが切に求められていた。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、低エネルギーの陽子の照射でも安定的かつ効率的に中性子を発生することができ、ブリスタリングの発生を抑制できる中性子発生用ターゲット、中性子発生装置及び中性子発生方法を提供することを目的とする。またこのような中性子の発生を可能とする中性子発生用ターゲットの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、陽子を衝突させて中性子を発生させるベリリウムを含む中性子発生標的材と、水素を蓄積可能な金属またはその合金からなる耐ブリスタリング中間材と、中性子発生標的材及び耐ブリスタリング中間材を冷却する冷却用ヒートシンクとを順に備え、中性子発生標的材の厚みを所定の厚みとすることにより、ブリスタリングを生じさせることなく、安定的かつ効率的に中性子を発生することができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)本発明の一態様に係る中性子発生用ターゲットは、陽子を衝突させて中性子を発生させるベリリウムを含む中性子発生標的材と、水素を蓄積可能な金属又はその合金からなる耐ブリスタリング中間材と、前記中性子発生標的材及び前記耐ブリスタリング中間材を冷却する冷却用ヒートシンクとを順に備え、中性子発生標的材の厚みが入射する陽子の飛程以下である。
この中性子発生用ターゲットでは、水素を蓄積可能な金属又はその合金からなる耐ブリスタリング中間材中で、入射した陽子が止まる。そのため、中性子発生標的材内部で、照射された陽子が水素化することを抑制し、ブリスタリングの発生を効率的に抑制することができる。また中性子発生標的材中で最大熱量が発生することも抑制することができる。そのため、中性子発生標的材が高熱になることを避け、効率的に冷却する事ができる。すなわち、50kW程度の高出力の陽子入射による熱負荷にも対応できる。また三層構造となっており、十分な厚みを有するため、加速器の真空窓としても十分な強度を有する。
(2)上記(1)に記載の中性子発生用ターゲットは、中性子発生標的材と耐ブリスタリング中間材の界面、及び耐ブリスタリング中間材と冷却用ヒートシンクの界面が拡散接合していてもよい。
これらの界面が拡散接合していることで、高い熱伝導性を維持することができ、より効率的に中性子発生標的材を冷却する事ができる。すなわち、より効率的に、中性子を発生させることができる。
(3)上記(1)または(2)のいずれかに記載の中性子発生用ターゲットは、中性子発生標的材の厚みが、0.05mm以上2mm以下であってもよい。
中性子発生標的材の厚みが0.05mm以上2mm以下であれば、15MeV以下の低エネルギーの陽子が中性子発生用標的材に照射されても、陽子は中性子発生標的材を通過後に止まる。そのため、中性子発生標的材が高温になることを抑制すると共に、ブリスタリングの発生をより抑制することができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の中性子発生用ターゲットは、前記耐ブリスタリング中間材が、パラジウム、ニオブ、タンタル、チタンからなる群から選択された一種以上からなってもよい。
これらの材料は、水素を効率的に吸蔵することができ、よりブリスタリングの発生を抑制することができる。
(5)本発明の一態様に係る中性子発生装置は、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載された中性子発生用ターゲットと、前記中性子発生用ターゲットに陽子を照射するために陽子を加速する加速器と、前記陽子を発生させるためのイオン源とを備える。
この中性子発生装置は、上記(1)〜(4)の中性子発生用ターゲットを備えることで、低エネルギーの陽子の照射でも安定的かつ効率的に中性子を発生することができる。
(6)上記(5)に記載の中性子発生装置は、陽子加速器が陽子を1〜15MeVに加速できる構成を有していてもよい。
従来の中性子発生装置では、陽子加速器によって陽子を1〜15MeVに加速しても、効率的な中性子の発生を実現できなかったため、当該構成は所定の中性子発生用ターゲットを備えることで初めて実現できたものである。
(7)本発明の一態様に係る中性子発生用ターゲットの製造方法は、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の中性子発生用ターゲットの製造方法であって、中性子発生標的材と耐ブリスタリング中間材、及び、耐ブリスタリング中間材と冷却用ヒートシンクを熱間等方圧加圧法で接合する。
熱間等方圧加圧法で接合することで、各接合面を原子レベルで接合することができ、高い熱伝導性を有する中性子発生用ターゲットを製造することができる。また熱応力等による接合界面の剥離等も抑制することができる。
(8)本発明の一態様に係る中性子発生方法は、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の中性子発生用ターゲットに、15MeV以下の陽子を照射することで中性子を発生させる。
低エネルギーの陽子を上記の中性子発生用ターゲットに照射することで、効率的に大強度の中性子を発生させることができる。そのため、BNCTなどの医療用にも応用することができる。
本発明の中性子発生用ターゲット、中性子発生装置及び中性子発生方法を用いることで、ブリスタリングを生じせることなく、安定的かつ効率的に中性子を発生することができる。また本発明の中性子発生用ターゲットの製造方法を用いることで、ブリスタリングを生じせることなく、安定的かつ効率的に中性子を発生することができる中性子発生用ターゲットを適切に製造することができる。
本発明の一態様にかかる中性子発生用ターゲットを模式的に示した図である。 入射した陽子のエネルギーに対するブラックピークの深さ及び発熱量を図示したグラフである。 本発明の一態様に係る中性子発生装置を模式的に示した図である。 本発明の一態様に係る中性子発生装置の中性子発生用ターゲット付近を拡大した断面模式図である。 実施例1〜4の中性子発生用ターゲットの接合界面の断面図である。図示左側が光学顕微鏡画像であり、図示右側が反射電子像である。 実施例1のニオブ(耐ブリスタリング中間材)と銅(冷却用ヒートシールド)の接合界面をさらに拡大した電子顕微鏡画像である。 実施例1の中性子発生用ターゲットの熱伝導特性を測定する実験の概略模式図を示す。 レーザーフラッシュ法を用いて赤外線ヒートカメラが測定した中性子発生標的材と反対側の温度上昇を示す。 大熱量をベリリウム層側に照射した場合の温度分布についてのシミュレーション結果を示す。
以下、本発明を適用した中性子発生用ターゲット等について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
(中性子発生用ターゲット)
図1は、本発明の一態様に係る中性子発生用ターゲットを模式的に示した図である。図1に示すように、本発明の一態様に係る中性子発生用ターゲット10は、陽子を衝突させて中性子を発生させるベリリウムを含む中性子発生標的材1と、水素を蓄積可能な金属又はその合金からなる耐ブリスタリング中間材2と、中性子発生標的材1及び耐ブリスタリング中間材2を冷却する冷却用ヒートシンク3とを順に備える。中性子発生標的材1の厚みは、入射する陽子の飛程以下である。
中性子発生用ターゲット10は、加速された陽子が照射されることで中性子を発生する。加速された陽子は、図1の中性子発生標的材1の被照射面(図示左側)側から入射し、中性子発生標的材1を通過する際に核反応により中性子を発生する。この際、核反応により大きな熱量が発生するが、発生した熱量は冷却用ヒートシンク3により排熱される。また入射した陽子は、中性子発生標的材1を通過後、耐ブリスタリング中間材2で停止する。そのため、入射した陽子が材質内で電子と結合して水素化し、さらに蓄積された水素が膨張し部材を破損させるブリスタリングの発生を抑制することができる。また入射した陽子は、停止する際に最大熱量を発生するが、冷却用ヒートシンク3に近い部分で最大熱量を発生するため、より効率的に排熱することができ、中性子発生標的材1に熱負荷がかかることを抑制できる。
中性子発生用ターゲット10において、中性子発生標的材1と耐ブリスタリング中間材2の界面、及び耐ブリスタリング中間材2と冷却用ヒートシンクの界面3のそれぞれは、拡散接合していることが好ましい。
ここで、「拡散接合」とは、母材を密着させ、母材の融点以下の温度条件で、塑性変形をできるだけ生じない程度に加圧して、接合面間に生じる原子の拡散を利用して接合する方法である。拡散接合した界面は、原子レベルで互いの面が接合している。そのため、接合界面の一部が固溶しており、電子顕微鏡で反応層が確認できる。また原子レベルで接合していれば、超音波による欠陥検査によって音波の反射の乱れはほとんど確認されない。
これらの界面が原子レベルで接合していることで、発生した熱が各界面を伝達する際に阻害されることを抑制し、中性子発生用ターゲット10として高い熱伝導性を維持することができる。すなわち、核反応により発生する熱量が多くでも、冷却用ヒートシンク3により、効率的に排熱することができる。そのため、中性子発生用ターゲット10に大パワーの陽子が入射した場合でも、熱負荷が高まることを抑制できる。したがって、中性子発生用ターゲット10が熱応力による変形や破損を抑制することができる。
中性子発生用標的材1は、中性子を発生させるための部材であり、ベリリウム元素を含む。ベリリウム元素を含む中性子発生用標的材1は、融点が比較的高く、安定的である点で優れている。そのため、リチウム材料を用いた中性子発生用標的材と比較しても取扱いの面で優れている。またベリリウム元素を含む中性子発生用標的材1は、低エネルギーの陽子(〜15MeV、特に〜10MeVが好ましい)との反応では、低エネルギー中性子のみを発生するという特徴を有する。すなわち、発生した中性子によって、装置のその他の部材が放射化することを抑制することができる。
ベリリウム元素を含む材料としては、例えば、単体のベリリウム、ベリリウム化合物、ベリリウム複合材料等を用いることができる。ベリリウム化合物としては、例えば、酸化ベリリウム(BeO)、窒化ベリリウム(Be)、炭化ベリリウム、水酸化ベリリウム(Be(OH))、酢酸ベリリウム(Be(CHCO)、炭酸ベリリウム(BeCO)、硫酸ベリリウム(BeSO)、硝酸ベリリウム(Be(NO)、リン酸ベリリウム(Be(PO)、ケイ酸ベリリウム(BeSiO)、アルミン酸ベリリウム(Be(AlO)、チタン酸ベリリウム(BeTiO)、ニオブ酸ベリリウム(Be(NbO)、タンタル酸ベリリウム(Be(TaO)、等を用いることができる。またベリリウム複合材料としては、ベリリウムガラス、ベリリウムガラスセラミックス、ベリリウム合金、ベリリウムセラミックス、ベリリウム内包フラーレン等を用いることができる。これらの中でも、ベリリウム及び酸化ベリリウムは9Be(p,n)反応の閾値(約4MeV)が比較的高いものの、高融点(ベリリウムの融点:約1278℃、酸化ベリリウムの融点:2570℃)であるので最も好ましい。ベリリウムガラス、ベリリウムセラミック、ベリリウム原子内包フラーレンは、ベリリウムの単体が溶出することがないので好ましい。ベリリウム元素は、中性子発生標的材1内に、本発明の効果を発揮しうる量を含んでいればよいが、純度が高い方が好ましい。純度が99.0%より高ければ、高い中性子強度を実現しやすくなる。
中性子発生標的材1の厚みは、入射する陽子の飛程以下である。中性子発生用ターゲット10に加速された陽子が入射すると、入射した陽子は所定の飛程を進んだ後に停止する。この陽子が止まる地点で、最大熱量が発生する。この発熱量のピークのことを一般的に、ブラックピークと呼ぶ。図2は、入射した陽子のエネルギーに対するブラックピークの深さ及び発熱量を図示したグラフである。図2に示すように、入射する陽子のエネルギーが大きければ、それだけベリリウムの被照射面から陽子が侵入する深さが深くなる。また入射する陽子のエネルギーが小さい方が、陽子が停止する際に発生する発熱量が大きくなる傾向にある。
中性子発生標的材1の厚みが、入射する陽子の飛程以上であると、入射した陽子は中性子発生標的材1内部で停止する。すなわち、中性子発生標的材1内部で最大熱量が発生する。ベリリウムは、比較的融点が高いため、ある程度の発熱量であれば融解することは無いが、発熱量が大きければ融解の恐れも生じてくる。また、陽子とベリリウム元素を含む材料との反応により、中性子発生標的材1内部で水素が発生する。この水素はブリスタリングを生み出す。
これに対し、中性子発生標的材1の厚みが入射する陽子の飛程以下であると、陽子は中性子発生標的材1を通過後に停止する。そのため、中性子発生標的材1への大熱量入射を排除できる。また、陽子が耐ブリスタリング中間材2内部で停止した場合、耐ブリスタリング中間材2は水素を蓄積可能であるため、ブリスタリングの発生を抑制することができる。
また図2より、陽子の入射エネルギーが15MeV以下の場合は、その陽子の飛程(ブラックピーク深さ)が2mm以下である。すなわち、15MeV以下の低エネルギーの陽子を照射する場合は、中性子発生標的材1の厚みを2mm以下とすることが好ましい。また、さらに低エネルギーの陽子を照射して中性子を発生させることが好ましく、例えば陽子の入射エネルギーが10MeV以下の場合は、その陽子の飛程(ブラックピーク深さ)が1mm以下である。すなわち、10MeV以下の低エネルギーの陽子を照射する場合は、中性子発生標的材1の厚みを1mm以下とすることが好ましい。
図2に示すように、低エネルギーの陽子を入射した場合は、特に陽子が停止した際に発生する最大熱量が大きいため、特に本発明の中性子発生用ターゲット10を用いることで、より効率的な部材の冷却を実現することができる。また取扱い等の強度の面を考えると例えば8MeVの陽子を入射する場合は、中性子発生標的材1の厚みは0.5mm程度であることが好ましい。また現実的な作製の容易さの観点からは、0.05mm以上であることが好ましい。
耐ブリスタリング中間材2は、ブリスタリングの発生を抑制するために設けた部材であり、水素を蓄積可能な金属又はその金属合金からなる。すなわち、中性子を発生させる中性子発生標的材1と熱を吸収するヒートシンク材3との間に生成する水素を蓄積しても格子が壊れない、いわゆる緩和材(耐ブリスタリング中間材)を設けることにより、ブリスタリングの発生を抑制する。耐ブリスタリング中間材2は、本発明の効果を発揮しうる量を含んでいればよく、その他の不純物等が同時に含まれていてもよい。
水素を蓄積可能な金属又は金属合金としては、例えば、水素吸蔵合金等を用いることができる。具体的には、パラジウム、ニオブ、タンタル、チタンから選ばれる群の一種以上からなる金属又は合金を用いることができる。これらの金属又は合金は、高い水素吸蔵特性を有し、例えばパラジウムでは格子中に10%以上水素が存在しても格子を破壊する量には至らない。チタンは、一部水素を拡散する特性も有しているため、中でもパラジウム、ニオブ、タンタルが特に好ましい。
耐ブリスタリング中間材2の厚みは、特に限定されるものではない。ただし、耐ブリスタリング中間材2の厚みが薄すぎると、陽子の飛程にばらつきがある場合に、耐ブリスタリング中間材2中以外の部分で止まる陽子が生じてしまう。そのため、ブリスタリングの抑制効果を最大限に得ることが難しくなる。また耐ブリスタリング中間材2の厚みが厚すぎると、発生した熱量が冷却用ヒートシンク3に伝わりにくくなり、効率的な排熱を阻害する。ここで、「薄すぎる」及び「厚すぎる」という判断は、入射する陽子のエネルギーによって変わるものである。例えば、8MeVの陽子を入射する場合は、0.5mm程度の厚みとすることが好ましい。
冷却用ヒートシンク3は、中性子発生標的材1及び耐ブリスタリング中間材2を冷却するための部材である。冷却用ヒートシンク3は、内部に水等の熱媒体を流通させる流路3Aを有していることが好ましい。流路3Aに流通させる熱媒体の温度を変化させることで、自由に中性子発生標的材1及び耐ブリスタリング中間材2の温度を調整することができる。
冷却用ヒートシンク3は、熱伝導率の高い材料からなればよく特に限定されるものではないが、例えば銅等を用いることが好ましい。銅は、室温下で401W/mKと非常に熱伝導性が高いためである。
本発明の一態様に係る中性子発生用ターゲット10は、上述の構成を有するため、ブリスタリングの発生を効率的に抑制することができると共に、発生した熱量を効率的に排熱する事ができる。すなわち、ブリスタリングの発生を抑制しつつ、安定的かつ効率的に中性子を発生することができる。また低エネルギーの陽子の照射でも、安定的かつ効率的に中性子を発生が可能となる。
(中性子発生方法)
中性子は、この中性子発生用ターゲット10に陽子が照射されることで発生する。この際の陽子のエネルギーは15MeV以下であることが好ましく、10MeV以下であることがさらに好ましい。当該範囲であれば、装置を構成する部材を放射化し、有害な高速中性子の発生を抑制することができ、BNCTの治療や、建物の非破壊検査に好適に用いることができる。またベリリウムを中性子発生用ターゲットとして用いた中性子の発生方法では、従来これらの低エネルギーの陽子では、安定的かつ効率的に中性子を発生させることができなかったが、当該中性子発生用ターゲットを用いることで、低エネルギーの陽子でも安定的かつ効率的に中性子を発生させることを可能とした。
(中性子発生用ターゲットの製造方法)
上述の中性子発生用ターゲット10は、中性子発生標的材1と、耐ブリスタリング中間材2、及び冷却用ヒートシンク3を熱間等方圧加圧法(Hot Isostatic Pressing;HIP)で順に接合することで製造する。
ここで、熱間等方圧加圧法とは、高温下で被処理体に対して等方的な圧力を同時に加える加工法である。ホットップレス、圧延等とは異なり、等方的に圧力を印加する点が大きく異なる。具体的には、アルゴン等の不活性ガスを圧力媒体として等方的に圧力を加えることが一般的である。
中性子発生用ターゲット10を製造する場合は、中性子発生標的材1と、耐ブリスタリング中間材2、及び冷却用ヒートシンク3を300℃以上1280℃以下の条件下で、5MPa以上200MPa以下の圧力を等方的に加えることが好ましい。温度及び印加圧力が当該範囲であれば、接合界面を拡散接合できる。
(中性子発生装置)
図3は、本発明の一態様に係る中性子発生装置を模式的に示した図である。また図4は、本発明の一態様に係る中性子発生装置の中性子発生用ターゲット付近を拡大した断面模式図である。
図3に示すように、本発明の一態様に係る中性子発生装置100は、上述の中性子発生用ターゲット10と、中性子発生用ターゲット10に陽子を照射するために陽子を加速する加速器20と、加速器20に入射する陽子を発生させるためのイオン源30とを備える。図3の構成では、加速器20は、高周波四重極加速器(RFQ)21とドリフトチューブ型線形加速器(DTL)22を繋いだ直線型加速器を図示しているが、当該構成には限られない。加速器は、シンクロトロンやサイクロトロン等の大型加速器でもよいが、大電流の陽子を15MeV以下に加速することができる小型の直線型加速器を用いることが好ましい。また大電流の陽子を10MeV以下に加速することができる小型の直線型加速器を用いることがさらに好ましい。加速器BNCT等で代表される医療現場での使用を鑑みると、小型の直線型加速器を用いることが実用的であるためである。
加速器20の一端に設けられたイオン源30から発生した陽子は、加速器20の加速空洞に入射し、加速される。加速された陽子は、加速20の反対側の端部から出射し、中性子発生用ターゲット10に入射する。中性子発生用ターゲット10に入射した陽子は、上述のように中性子を発生する。
発生した中性子は、図4に示すように、高速中性子フィルター11を通過することで、装置を構成する部材等の放射化能が高く、有害な高速中性子を除去する。この中性子は、モデレータ12で減速調整され、さらにコリメータ13でビーム孔14に向けて集束する。この際、周囲は遮蔽板15で遮蔽され、発生した中性子が外部に漏れることを抑制している。集束した中性子ビームは、例えば被験者に照射するとBNCTに用いることができる。また橋脚や高層ビル等の非破壊検査にも用いることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
中性子発生用ターゲットを作製する。0.5mm厚のベリリウム金属板と、0.5mm厚の耐ブリスタリング中間材と、内部に冷却水を流通できる流路を有する銅からなる冷却用ヒートシンクを用意した。耐ブルスタリング中間材の材料としては、ニオブ(実施例1)、パラジウム(実施例2)、タンタル(実施例3)、チタン(実施例4)の単体からなる部材をそれぞれ用意した。これらは、市販品を購入することで用意することができる。
ついで、これらをベリリウム金属板/耐ブリスタリング中間材/銅(冷却用ヒートシンク)の順になるように、1280℃の温度条件下で、5MPa以上の圧力を等方的に印加することでHIP接合した。
図5は、実施例1〜4の中性子発生用ターゲットの接合界面の断面図である。図示左側が光学顕微鏡画像であり、図示右側が反射電子像である。また図示上から、実施例1〜4の順に並んでいる。図6は、実施例1のニオブ(耐ブリスタリング中間材)と銅(冷却用ヒートシールド)の接合界面をさらに拡大した電子顕微鏡画像である。
図5及び図6から接合界面の反応層が確認でき、拡散接合していることが確認できる。
またこれらの接合界面の状態を、超音波を用いた非破壊検査で確認した。この結果、部材間における欠陥に起因する音波の反射の乱れは確認されず、適切に接合できていることが分かった。
次いで、このようにして得られた実施例1〜実施例4の中性子発生用ターゲットに、50kW前後の大強度陽子を入射した際の熱伝導度の測定を行った。図7は、実施例1の中性子発生用ターゲットの熱伝導特性を測定する実験の概略模式図を示す。
図7に示すように、ベリリウム金属板からなる中性子発生標的材1の被照射面に対して、レーザーパルスを入射し、中性子発生標的材1と反対側(すなわち、冷却用ヒートシールド3の耐ブリスタリング中間材2との接合界面と反対側の面)の温度上昇の速度を赤外線ヒートカメラ40で測定した(レーザーフラッシュ法)。入射するパルスレーザーの条件は、パルス幅0.4ms、パルスエネルギー10J/パルス、レーザー波長1.06μm、レーザービーム径10φとし、中性子発生標的材の試料厚を2.67mmとした。図8は、レーザーフラッシュ法を用いて赤外線ヒートカメラが測定した中性子発生標的材1と反対側の温度上昇を示す。横軸は、レーザーパルスを照射した後の経過時間を示し、縦軸は赤外線ヒートカメラで測定した温度を示す。この検討を複数回行った平均結果から、実施例1〜4の中性子発生用ターゲットのいずれも200W/m・Kの熱伝導度を有することを確認した。この数値は、ベリリウム金属板/耐ブリスタリング中間材/銅(冷却用ヒートシンク)が原子レベルで理想的に接合して初めて実現可能な計測値出るため、この結果からも各界面が原子レベルで接合していることを確認できた。
また計算機シミュレーションによって大熱量をベリリウム層側に照射した場合の温度分布について評価を行った。図9に熱分布のシミュレーション結果を示す。耐ベリリウム中間材はパラジウムの場合の結果である。80kW(8MeV×10mA)の陽子ビームを15×15cmに広げて中性子発生標的材1(ベリリウム面;図の上段側)に照射した場合、ベリリウム面には熱密度4.5MW/mの熱負荷がかかることを仮定して熱分布の解析を行った。解析の結果から中性子発生標的材1の表面温度は220℃以下に抑えられ、これはベリリウムの融点(約1280℃)よりも大幅に低い温度であり、80kWという熱負荷に対して安定的に使用できることを確認した。また耐ブリスタリング中間材領域も200℃以下であり、冷却水位置においても核沸騰冷却を担保でき、熱負荷に対しては長期間健全に使用できることを確認した。すなわち、80kW,4.5MW/mという大熱負荷に対してもベリリウムが融解することなく、中性子を発生できることが確認できた。
また、実施例1〜4の中性子発生用ターゲットにおいてブリスタリングの発生の有無を、確認した。ブリスタリングの有無の確認は、10mm×10mmの試料片に陽子を照射し、その場観察で中性子発生用ターゲットの損傷の有無を目視で確認した。その結果、各実施例の耐ブリスタリング中間材(パラジウム、ニオブ、タンタル、チタン)が陽子を受け止めることで、ブリスタリングが発生しないことが確認された。その結果、実施例1〜4の中性子発生用ターゲットが1年以上の使用(2時間照射×25日=500時間)に耐えることのできる長寿命性能を確保できることが確認できた。
またこの実施例1の中性子発生用ターゲットを用いて、図3の中性子発生用装置から出射される熱外中性子束をモンテカルロ解析を用いたシミュレーションで計算した。計算の条件としては、5mA以上の陽子を発生して8MeVまで加速した。そして、この40kW以上の陽子ビームを実施例1の中性子発生用ターゲットに照射させた。その結果、1×1012(cm−2−1) の中性子が発生し、ビーム孔位置で2×10(cm−2−1)以上の熱外中性子束を得られることがわかった。この中性子強度は、BNCTの治療を約20分で完了できる強度であり、例えば特許文献8に記載の中性子発生源より2桁以上大きい強度である。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の中性子発生用ターゲット、中性子発生装置は、BNCTの治療に用いることができる。また、研究用/産業・工業用の加速器中性子源の標的装置としても適用できる。さらにこの中性子源を用いた中性子の利用としては、橋脚や高層ビル等に対する非破壊検査、放射化分析、タンパクの構造解析及び分子イメージング研究などにも用いることができる。
1…中性子発生標的材、2…耐ブリスタリング中間材、3…冷却ヒートシールド、3A…流路、10…中性子発生用ターゲット、11…高速中性子フィルター、12…モデレータ、13…コリメータ、14…ビーム孔、20…加速器、21…高周波四重極加速器、22…ドリフトチューブ型線形加速器(DTL)、30…イオン源、40…赤外線ヒートカメラ、100…中性子発生装置

Claims (6)

  1. 陽子を衝突させて中性子を発生させるベリリウムを含む中性子発生標的材と、
    水素を蓄積可能な金属またはその合金からなる耐ブリスタリング中間材と、
    前記中性子発生標的材及び前記耐ブリスタリング中間材を冷却する冷却用ヒートシンクと、を備え、
    前記中性子発生標的材と前記耐ブリスタリング中間材との界面において、前記中性子発生標的材を形成する材料と前記耐ブリスタリング中間材を形成する材料との固溶反応の反応層が形成されており、
    前記耐ブリスタリング中間材と前記冷却用ヒートシンクの界面において、前記耐ブリスタリング中間材を形成する材料と前記冷却用ヒートシンクを形成する材料との固溶反応の反応層が形成されており、
    前記中性子発生標的材の厚みが、入射する陽子の飛程以下であり、
    前記耐ブリスタリング中間材が、パラジウム、ニオブ、タンタル、チタンからなる群から選択された一種以上からなり、
    前記冷却用ヒートシンクが銅からなることを特徴とする中性子発生用ターゲット。
  2. 前記中性子発生標的材の厚みが、0.05mm以上2mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の中性子発生用ターゲット。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載された中性子発生用ターゲットと、
    前記中性子発生用ターゲットに陽子を照射するために陽子を加速する加速器と、
    前記加速器に入射する陽子を発生させるためのイオン源とを備えることを特徴とする中性子発生装置。
  4. 前記加速器が、陽子を1〜15MeVに加速できることを特徴とする請求項に記載の中性子発生装置。
  5. 請求項1または2のいずれかに記載の中性子発生用ターゲットの製造方法であって、
    前記中性子発生標的材と前記耐ブリスタリング中間材、及び、前記耐ブリスタリング中間材と前記冷却用ヒートシンクを熱間等方圧加圧法で接合することを特徴とする中性子発生用ターゲットの製造方法。
  6. 請求項1または2のいずれかに記載の中性子発生用ターゲットに、15MeV以下の陽子を照射することで中性子を発生させる中性子発生方法。
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