JP5888760B2 - 中性子発生源および当該中性子発生源の製造方法、中性子発生装置 - Google Patents

中性子発生源および当該中性子発生源の製造方法、中性子発生装置 Download PDF

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Description

本発明は、中性子発生源およびこれを用いた中性子発生装置に関する。
近年、大規模な施設において利用されるようなエネルギー効率の高い中性子線の発生方法ではなく、低エネルギーのビームを利用した中性子線の発生方法の開発が始められている。このような方法では、例えば陽子ビームをターゲット(例えばBeまたはLiなど)に照射して核反応を起こさせることによって、中性子線を生じさせる。この方法は、非常に低エネルギーの陽子ビームを利用して中性子線を発生させ得る。
上記方法にしたがえば、例えば大規模な施設では許容され得る巨大な放射線遮蔽構造は不要である。よって、上記方法を利用する中性子源は、小規模な施設における利用のために非常に適していると考えられる。特に13MeV以下のエネルギーを有している陽子ビームを利用すれば、生じる放射化物の量が非常に少ないため、取扱いが容易になり得る。
しかし、低エネルギーの陽子ビームは、ターゲットに対する侵入深さが非常に浅い。これにともなって、材料に照射された陽子が水素になって留まり、ターゲット内の局所に蓄積し易い。このため、主に水素脆化のメカニズムによってターゲットが極めて短時間に破壊されることが知られている。こうした現象は、ブリスタリング(Blistering)と呼ばれており、上述の方法を利用した低エネルギー中性子発生装置において実用上の致命的な問題である。
上記問題を鑑みて種々の研究がなされている。Liを用いたLi(p,n)反応によって中性子を発生させる中性子源が報告されている(非特許文献1〜4)。
非特許文献1〜3では、Liターゲットのブリスタリングについて検証されている。詳細には、2.5MeVまたは1.9MeVの陽子ビームを用いてLiターゲットを照射した場合、10mAのビーム電流によって約3.5時間後にブリスタリングが発生すると報告されている。これらの文献では、BNCT療法(Boron Neutron Capture Therapy)における1回の照射時間が上述の時間より短いので、ブリスタリングは実用上の問題にならないと結論付けている。
非特許文献4にはターゲットの水素脆化を防ぐ構造について報告されている。当該報告によれば、水素透過性の高いPdの薄膜がLiの下部に形成されている上記構造によって、Liを透過した陽子(水素原子)を吸収拡散させている。
非特許文献5には、Li以外のターゲットを用いて水素脆化を防止するためのシミュレーションの結果が示されている。当該シミュレーションでは、薄いBeおよびNbを接合して中性子源を形成すると、照射された陽子ビームのほとんどがBeを貫通してNb内にとどまるため、水素脆化を防止し得るとの結果が得られている。よって、この構造は、長時間にわたって安定な中性子源の水素脆化を防止できる可能性がある。
また、非特許文献6には、陽子ビームを照射したときに種々の金属においてブリスタリングが発生する条件についての試験の結果が報告されている。当該試験は、200keVの陽子ビームを照射した後の金属を光学的手法および電子顕微鏡などによって観察することによって実施されている。上記結果として、VおよびTaは、試験された条件範囲ではブリスタリングの発生は見られないと報告されている。
B. Bayanov et. al., Neutron producing target for acceleratorbased neutron capture therapy, Journal of Physics Conference Series 41 pp.460-465, 2006 Institute of Physics Publishing B. Bayanov et. al., A neutron producing target for BINP accelerator-based neutron source, Applied Radiation and Isotopes, Volume 67, Issues 7-8, Supplement, Pages S282-S284, 2009 V. Aleynik et. al., BINPacceleratorbasedepithermalneutronsource, Applied Radiation and Isotopes vol.69, pp.1635-1638, 2011 C. Willis et. al., High-power lithium target for accelerator-based BNCT, Proceedings of the XXIV Linear Accelerator Conference, pp.223-225, 2008 J. Ju et. al., Simulation and design of beryllium target combined with hydrogen diffusible metal for compact neutron source in RIKEN, PS2-074, p.359, Abstract of 1st Asia-Oceania Conference on Neutron Scattering, 2011 S. V. Polosatkin et. al., Experimental Studies of Blisteringof Targets Irradiated by Intense 200keV Proton Beam, Proceedings of the 9th Conference on Modification of Materials with Particle Beams and Plasma Flows, Sep. 21-26, pp.131-134, 2008
例えば、非特許文献1〜3の技術では、ターゲットは、長時間の(例えば3.5時間を超える)連続運転においてブリスタリングを生じる。よって、短時間の運転によって目的を果し得る用途のみにしか適用できない。非特許文献4の技術では、Pd膜が十分に厚くないため、陽子ビームによる水素脆化を完全に防げない可能性がある。非特許文献5の技術では、実用的な小型の中性子源に至る可能性はあるが、あくまで可能性の範囲である。非特許文献6に記載の技術では、ダイバータなどのプラズマ対向機器(FPC)としての材料の性質を検討しているに過ぎない。具体的には、中性子発生の閾値のエネルギー(2MeV)に満たない条件でのみ材料が試験されており、中性子源におけるターゲットにとっては、なんらの参考にもならない。
以上のように、小型の中性子源およびこれを備えている中性子発生装置を実用化するには、種々の改良が必要であると考えられる。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、新規な小型の中性子源を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の中性子発生源は、陽子ビームの照射を受けて中性子線を発生させる中性子発生材料層と、当該中性子発生材料層に接合されている金属層とを備えており、上記金属層は、60℃において10−11以上の水素拡散係数を示し、かつ中性子線を受けて生じる放射性核種のうち総放射線量の最も多い放射性核種が12時間以下の半減期を示す金属元素を主成分として含んでいる。
上記課題を解決するために、本発明に係る中性子発生装置は、上記中性子発生源を備えている。
以上のように、本発明によれば、実用化に求められる条件を満たしている小型の中性子発生源を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る中性子源の構成を示す断面図である。 (a)は本発明の一実施形態に係る中性子発生装置の構成の概略を示しており、(b)は一実施形態に係る中性子発生装置における中性子源および冷却媒体の断面を示している。 (a)は、PSTAR(National Institute of Standard Technology)による算出結果を示しており、(b)はBeに入射した後の陽子ビームのエネルギーの減衰と侵入深さとの関係を示している。 (a)は、Beの厚さを365μm、Vの厚さを十分に厚いと設定したときの、陽子ビームが到達する深度についてシミュレーションした結果を示しており、(b)は、Beのビーム入射面からの距離に対する熱エネルギーのグラフを示しており、(c)は、Beのビーム入射面からの距離に対する水素イオンの発生量のグラフを示しており、(d)は、Beのビーム入射面からの距離に対する反跳原子の分布を示している。 (a)は、水素が発生するVにおける深さを模式的に示しており、(b)は、Vにおける水素濃度の分布のシミュレーション結果を示している。 (a)は、中性子源にとって必要な機械的強度を得るためのVの厚さを評価する構成を模式的に示しており、(b)は、ターゲットの直径を100mmに設定した中性子源に定圧が加えられた場合の応力を有限要素法により算出した例を示しており、(c)は、(b)の算出結果に基づいた、所望の機械的強度に必要なVの厚さのグラフを示している。 (a)は、中性子発生装置の放熱性を評価する条件を模式的に示しており、(b)は、冷却水の流速が0.1m/秒または0.5m/秒であるときの、2次元の解析による温度分布を示しており、(c)は、10kWおよび20kWの陽子ビームを照射したときの、冷却水の流速と、V−水界面における最高温度(左)およびBeにおける最高温度(右)との関係のグラフを示している。
〔中性子源1〕
図1を参照して、本発明の一実施形態に係る中性子源について以下に説明する。図1は、本発明の中性子源の構成の一例を示す概略図である。図1に示すように、中性子源1は、ターゲット層(中性子発生材料層)3、支持層(金属層)2、および保護部4を備えている。
ターゲット層3は、図1における矢印の方向に沿った陽子ビームの注入を受けて、中性子線を発生させる。支持層2は、ターゲット層3と接合されていることによって、ターゲット層3の、放熱性を高め、水素脆化を防止し、機械的強度を補う部材である。すなわち、中性子源1は、例えば、小規模な施設において取扱い可能な小型の中性子発生装置に適用される中性子源である。保護部4は、このような中性子源において一般的な保護部材である。小型の中性子源1における各部材のさらなる詳細について以下に示す。
(支持層2)
支持層2は、少なくとも1つの金属元素を主成分として含んでいる。当該金属元素は、60℃にいて10−11以上の水素拡散係数を示し、中性子線を受けて12時間以下の半減期を示す放射性核種を生じる。当該放射性核種は、当該金属元素から生じる放射性核種のうち総放射線量の最も多い放射性核種である。
すなわち、支持層2は、陽子ビームの注入によって生じる、ターゲット層3および支持層2における水素を速やかに層内部において拡散させることによって、水素の最大濃度を減衰させるか、または外部に放出し、中性子線を受けても短時間に放射能を失う。したがって、支持層2は、支持層2およびターゲット層3に水素が蓄積することによって生じる水素脆化を防止し、中性子源1の、長期間にわたる利用および長時間の連続運転を可能にする。さらに、支持層2は、中性子線を受けて上記金属元素が放射性核種に転換されたとしても、短時間に放射能を失うため人間による取扱いが非常に容易である。ここで取扱いとは、人間による中性子源1のメンテナンスなどである。例えば、1日間から長くとも数日間にわたって陽子ビームの照射を停止すれば、人間が中性子源1に触れることが可能な程度にまで放射能が低下している。よって、定期的なメンテナンスを安全に実施することができる。
以上のことから、本発明に係る中性子源1は、耐久性に優れ、適用範囲が広く(運転時間に制限を受けない)、人体にとって安全性が高い。中性子源1は、特に水素脆化の防止が可能であると同時に、定期的なメンテナンスが容易であるため、耐久性に極めて優れている。
上述のように、ターゲット層3は支持層2によって機械的強度が補われている(例えば、5気圧まで耐久可能な)ため、ターゲット層3の厚さおよび大きさを任意に設定し得る。低エネルギーの陽子ビームは、ターゲット層3に対する侵入深さが小さい。よって、ターゲット層3を十分に薄くすれば、ターゲット層3に照射された後に、中性子が発生するエネルギーの閾値(例えば、Be(p,n)反応の場合に約2MeV、Li(p,n)反応の場合に約1.9MeV)未満まで減衰した陽子ビームが支持層2に到達する。このとき、ほぼすべての水素は支持層2において発生する。よって、水素は、支持層2の水素拡散係数の高さにしたがって拡散されて、速やかに中性子源1の外部に放出される。また、このような場合、ターゲット層3を貫通していく陽子ビームのエネルギーは、常に2MeV以上であるため、中性子線の発生効率を低下させることはほとんどない。これに加えて、ターゲット層3の大きさを特に小さくする必要がないので、照射範囲を絞った(大電流の)陽子ビームを使用せずに済む。
上述のように、支持層2は上記金属元素を主成分として含んでいる。本明細書において“主成分として含んでいる”は、支持層2を構成する分子の総モル数の過半数を超えるモル数において上記金属元素が含まれていることを意味する。ここで、支持層2は、50モル%を超える上記金属元素、または60モル%、70モル%、80モル%、90モル%または99モル%以上の上記金属元素を含んでいる。支持層2に含まれている上記金属元素の割合が高いほど好ましい。これは、所望されない程度に長い半減期を有している放射性核種が生成される量が少なくなるためである。
上記金属元素は、単独にか、または2種類以上の組合せとして支持層2に含まれている。組合せとして上記金属元素が支持層2に含まれている場合、2種類以上の上記金属元素のモル%の合計が、支持層2において50%を超えている。また、組合せとして上記金属元素が支持層2に含まれている場合、例えば、上記金属元素は合金として支持層2内に存在し得る。上記金属元素の合金は、3種類以下の金属元素から形成されていることが好ましい。これは、生成される放射性核種の種類を少なくすることによって、中性子源1の制御を容易にする。
本明細書において“総放射線量の最も多い放射性核種”は、上記金属元素が中性子線を受けて生成される放射性核種が1種類である場合に当該放射性核種を意味し、上記金属元素が中性子線を受けて生成される放射性核種が2種類以上である場合に、単位時間の中性子線の照射によって通常の同位体組成を有している元素1gあたりに生成される放射性核種のうちで最も放射能の高い放射性核種を意味する。
したがって、本発明に係る上記金属元素は、例えば、中性子線を受けて、12時間を超える半減期を示す第1の放射性核種を、生成されるすべての放射性核種の生成量の(単に“全体の”と記載する)30%生成し、12時間以下の半減期を示す第2の放射性核種を全体の70%生成する金属元素をその範囲に包含している。逆に、12時間を超える半減期を示す第1の放射性核種を全体の40%生成し、12時間以下の半減期を示す第2の放射性核種を全体の35%生成し、12時間以下の半減期を示す第3の放射性核種を25%生成する金属元素は、本発明に係る金属元素に該当しない。なお、上述のパーセンテージは、生成された放射性核種が示す線量(Bq)に基づいて決定される。
上記金属元素は、V、Ni、Tiおよびこれらの任意の組合せの合金からなる群から選択されることが好ましい。これらの金属元素は、水素拡散係数が高く、中性子線を受けて半減期の短い放射性核種を主に生成する。特に、上記金属元素から主に生成される放射性核種の半減期は、65Niにおいて約2.5時間であり、52Vに至っては約3.7分間と極めて短い。よって、これらの金属元素を主成分として含んでいる支持層2を用いた場合(特に当該金属元素がVの場合)、例えば、陽子ビームの照射を中止してから24時間後に元の10−100以下まで放射性が低下する。したがって、中性子源1の取扱いが極めて容易になる。
また、上記ターゲット層3と支持層2とは拡散接合またはろう付けによって接合されていることが好ましい。この接合によって、支持層2の機械的強度に基づいて中性子源1に加わる圧力による中性子源1の変形を確実に防止し得る。
(ターゲット層3)
ターゲット層3は、陽子ビームとの低エネルギー核反応によって中性子線を発生させる金属元素または金属化合物を含んでいる。したがって、ターゲット層3は、非常に低エネルギー(例えば13MeV以下)の陽子ビームを利用して、中性子線を発生させ得る。13.8MeVを超える陽子ビームをターゲット層3に照射すると、トリチウムの生成反応が生じる。生成される放射性核種の種類および量を減らすという観点から、上述のような低エネルギーの陽子ビームをターゲット層3に照射することが好ましい。
当該金属元素または金属化合物は、Be、Be化合物、LiおよびLi化合物からなる群から、好ましく選択される。Be化合物の一例としては、BeO(酸化ベリリウム)が挙げられる。Li化合物の一例としては、LiF(フッ化リチウム)、LiCO(炭酸リチウム)、LiO(酸化リチウム)等が挙げられる。このような材料を用いることによって、非常に低いエネルギーの陽子ビームを用いて、トリチウムなどを生成させることなく中性子を発生させ得る。したがって、生成される放射性核種の種類および量を十分に減らすことが可能であり、中性子源1の取扱いがさらに容易になる。
ターゲット層3の厚さは、50μm〜1.2mmであることが好ましい。ターゲット層3がこのような範囲の厚さを有していれば、ターゲット層3を貫通して支持層2に到達する陽子ビームのエネルギーは中性子発生閾値程度まで減衰する。上述のような下限値を採用すれば、ターゲット層3および支持層2をろう付けによって接合する場合に必要なろう剤におけるエネルギーの減衰分を考慮にいれて、支持層2に達する陽子ビームのエネルギーは中性子発生閾値程度まで減衰する。また、上述のような上限値を採用すれば、13MeVのエネルギーを有している陽子ビームをBeに照射したとき、1.2mmの深さに達した陽子ビームは中性子発生閾値程度まで減衰する。
したがって、例えば、上述のような厚さのBeを用いれば、3.5〜13MeVの範囲のエネルギーの陽子ビームを実用的に利用可能である。よって、上述した通り、中性子の発生効率を低下させることなく、大部分の水素を支持層2に発生させ得る。つまり、ターゲット層3の水素脆化を防止しつつ、高効率に中性子を取り出すことができる。
また、ターゲット層3の陽子ビームの照射を受ける面の形状は特に限定されない。しかし、当該形状は、陽子ビームの照射を考慮して一般的に略円形である。図1に示すように、ターゲット層3の周囲には、保護部4が設けられている。保護部4は、このような中性子源1において通常の構成であるため、特にその詳細について説明しない。また、図1に示すとおり、ターゲット層3は、上記面の反対側の面において支持層2と接合されている。さらに、ターゲット層3の断面の形状は、複数の凹凸が連なる三角波状であり得る。この形状によって、陽子ビーム等の熱を効率的に分散させることが可能となるため、本発明に係る中性子源1はさらなる大電流の陽子ビームに対しても適応可能になる。
以上のことから、本発明に係る中性子源1は、中性子の収率を下げることなく、水素脆化による破壊を防止し、十分な機械的強度を示し、短期間において放射能を失う。したがって、本発明に係る中性子源1は、長時間にわたる連続運転、優れた耐久性、およびメンテナンスの容易さなど、実用化に必要とされるあらゆる条件を満たしている。
〔中性子発生装置〕
次に図2を参照して、本発明の一実施形態に係る中性子発生装置を以下に説明する。図2の(a)は、本発明の一実施形態に係る中性子発生装置の構成例の概略を示している。図2の(b)は、一実施形態に係る中性子発生装置における中性子源および冷却媒体の一部の断面を示している。
図2の(a)に示すように、中性子発生装置10は、中性子源1、冷却媒体供給部5、流路6、筐体8、陽子ビーム生成部11および減圧装置12を備えている。中性子源1は、ターゲット層3が中性子発生装置10の筐体8内部の上面と対向するように設置されている。筐体8の上面には陽子ビーム入射口7が形成されている。陽子ビーム入射口7は、陽子ビーム生成部11と接続されており、中性子源1のターゲット層3に陽子ビームを照射可能にしている。筐体8内部には減圧装置12が接続されており、筐体8の上面と中性子源1との間の空間は真空に保たれている。また、冷却媒体供給部5と接続されている流路6が、中性子源1の支持層2と接して設けられている。
すなわち、本発明に係る中性子発生装置10は、中性子源1および流路6を除いて、一般的な中性子発生装置と同様の構成を有している。したがって、中性子源1および流路6についてのみその詳細を説明する。中性子源1の構成については、上述の項目に記載の通りであるため、重複して説明しない。
図2の(a)に示すように、冷却媒体供給部5からの冷却媒体は、図面における矢印の方向に流路6内を流れる。流路6の支持層2と接する箇所において冷却媒体は中性子源1に発生した熱を吸収し、中性子源1を冷却する。このときの状態についてさらに説明する。
図2の(b)に示すように、ターゲット層3に照射された陽子ビームは、ターゲット層3を貫通して、支持層2に達する。このとき、陽子に基づく水素は支持層2によって吸収および拡散される。支持層2のターゲット非形成面は、流路6内の冷却媒体と直接的に接している。よって、水素拡散係数の大きい支持層2から水素が冷却媒体に放出される。すなわち、冷却媒体は、中性子源1の冷却および水素の除去の2つの働きを有している。このため、本発明に係る冷却媒体供給部5および流路6は、中性子源1の冷却によって、中性子源1の融解、変形および破壊などを防止すると同時に、中性子源1の水素脆化のおそれをさらに低下させている。なお、冷却媒体は、中性子源1を冷却し得る流体であれば特に限定されないが、冷却媒体の例としては、水、油および液体金属などが挙げられる。
ここでは、冷却媒体と支持層2とが直接的に接している構成を例に挙げて説明した。しかし、流路6が独立した管として形成されており、冷却媒体と支持層2とが直接的に接することのない構成であり得る。
中性子源1は、例えば、エラストマーを用いたOリングまたは金属ガスケット等のシール部材13を介して、筐体8に取りつけられ得る(図2の(b))。これは、筐体8と中性子源1との界面からの冷却媒体の侵入を防止し、かつビーム入射側の真空度を維持するためである。このような構造を採用することによって中性子源1の交換を容易に行い得る。
以上のことから、上記中性子源1を備えている中性子発生装置10は、耐久性に優れ、適用範囲が広く(運転時間に制限を受けない)、人体にとって安全性が高い。よって、例えば、小規模な施設に設置される医療機器などへの応用に適している。
〔まとめ〕
上記課題を解決するために、本発明の中性子発生源(中性子源1)は、陽子ビームの照射を受けて中性子線を発生させる中性子発生材料層(ターゲット層3)と、当該中性子発生材料層に接合されている金属層(支持層2)とを備えており、上記金属層は、60℃において10−11以上の水素拡散係数を示し、かつ中性子線を受けて生じる放射性核種のうち総放射線量の最も多い放射性核種が12時間以下の半減期を示す金属元素を主成分として含んでいる。
また、本発明の中性子発生源において、上記金属元素は、V、Ni、Tiおよびこれらの任意の組合せの合金からなる群から選択されることが好ましい。
また、本発明の中性子発生源において、上記中性子発生材料の厚さは50μm〜1.2mmであることが好ましい。
また、本発明の中性子発生源において、上記ターゲットは、Be、Be化合物、LiおよびLi化合物からなる群から選択されることが好ましい。
また、本発明の中性子源において、上記ターゲットおよび上記支持層は、拡散接合またはろう付けによって接合されていることが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明に係る中性子発生装置10は、上記中性子発生源を備えている。
本発明に係る中性子源について、具体的な例を挙げてさらなる詳細を説明する。本実施例では、図3〜7を参照して、特定の材料を使用した中性子源の種々の性質についてシミュレーションを行った結果を示す。
(条件)
ターゲットの材料:Be、支持層の材料:V、接合方法:拡散接合(直接接合)、照射する陽子ビームの強度:7MeV(10kW)。
上記の条件において、以下の項目について検討した。
1.中性子発生効率の最大化、2.中性子源に対する陽子ビームの侵入深さ、および水素の拡散、3.機械的強度、4.放熱性、5.生成される放射性核種、半減期、および水素拡散係数。
(1.中性子発生効率の最大化)
Beターゲットに対して7MeVの陽子ビームを照射したときの侵入深さとエネルギーとの関係について調べた結果を図3に示す。図3に示すように、Be(p,n)反応における中性子発生の閾値である2MeVまで陽子ビームのエネルギーが減衰するのは、約368μmの深さに達したときであると推定できる。よって、Beターゲットの厚さを368μm以下に設定すれば、Beターゲットを通過している陽子ビームは任意の深さにおいて中性子の発生に寄与すると考えられる。
(2.中性子源に対する陽子ビームの侵入深さおよび水素の拡散)
1.の結果に基づいて、Beターゲットの厚さ=365μm、Vの厚さ=充分厚いという条件を設定し、シミュレーションコード(SRIM、http://www.srim.org/by James F. Zieglerのウェブページを参照)によって、中性子源における陽子ビーム(水素)に関する種々のシミュレーションを行った。それらの結果を図4に示す。
図4の(a)は、Beの厚さを365μm、Vの厚さを十分に厚いと設定したときの、陽子ビームが到達する深度についてシミュレーションした結果を示している。図4の(b)は、Beのビーム入射面からの距離に対する熱エネルギーのグラフを示している。図4の(c)は、Beのビーム入射面からの距離に対する水素イオンの発生量のグラフを示している。図4の(d)は、Beのビーム入射面からの距離に対する反跳原子の分布を示している。
図4の(a)および(d)に示すように、Beターゲット内では反跳原子がほとんど生じておらず、支持層内でもその発生量は少なく、本実施例の中性子源は陽子ビームによって損傷を受けにくいことが分かった。また、図4の(c)に示すように、大部分の水素原子は支持層(V)に堆積することが確認できた。図4の(b)に示すように、熱エネルギーのほとんどが、支持層(V)に生じることが明らかとなった。
図4の結果に基づいて、長時間にわたって陽子ビームを照射したときの支持層(V)に生じる水素の濃度を、拡散方程式に基づく有限要素法(COMSOL Multiphysics 4.0、COMSOL社(スウェーデン))によって計算した。その結果を図5に示す。図5の(a)は、水素が発生するVにおける深さを模式的に示している。図5の(b)は、Vにおける水素濃度の分布のシミュレーション結果を示している。
図5の(b)に示すように、陽子ビームが連続的に照射されている定常状態にあっても、水素原子の濃度は、最大で1.3mol/mであり、Vの水素脆化が起こるとされる限界値(原子数密度比で約30%):3.5×10mol/mを大きく下回っている。支持層の材料としてVを採用すれば、水素脆化は発生しないと考えられる。
(3.中性子源の機械的強度)
中性子源が実際に使用されるとき、陽子ビームが入射するターゲット側は真空であり、支持層側は冷却媒体と接している。このため、中性子源は、大気および冷却水から加わる圧力によって変形しない機械的強度を有している必要がある。したがって、ターゲットの直径を100mmに設定し、一定の圧力が加えられた場合の応力を有限要素法によって評価した。その結果を図6に示す。
図6の(a)は、中性子源にとって必要な機械的強度を得るためのVの厚さを評価する構成を模式的に示している。図6の(b)は、ターゲットの直径を100mmに設定した中性子源に定圧が加えられた場合の応力を、構造力学に基づく有限要素法(COMSOL Multiphysics 4.0、COMSOL社(スウェーデン))によって算出した例を示している。図6の(c)は、図6の(b)の算出結果に基づいた、所望の機械的強度に必要なVの厚さのグラフを示している。
図6の(b)および(c)に示すように、安全率を5.5に設定し、Vの降伏応力を80MPaとすると、冷却水の圧力が1.2気圧のとき、3.4mm以上の厚さの支持層は外部から加わる圧力に十分に耐え得ることが明らかとなった。
(4.放熱性)
放熱性を評価するために、陽子ビームによって発生する熱量の深さ方向の分布をSRIMコードによって計算した。これを近似的に境界条件として、数値流体力学/熱伝導連成計算モデルに基づく有限要素法(COMSOL Multiphysics 4.0、COMSOL社(スウェーデン))に適用することによって、放熱解析を行った。その結果を図7に示す。
図7の(a)は、中性子発生装置の放熱性を評価する条件を模式的に示している。図7の(b)は、冷却水の流速が0.1m/秒または0.5m/秒であるときの、2次元の解析による温度分布を示している。図7の(c)は、10kWおよび20kWの陽子ビームを照射したときの、冷却水の流速と、V−水界面における最高温度(左)およびBeにおける最高温度(右)との関係のグラフを示している。
図7の(b)示すように、7MeV、10kWの陽子ビームを照射した場合、冷却水の温度を100℃未満に維持するためには、約0.5m/秒の流速が必要であることがわかった。図7の(c)に示すように、0.5m/秒の流速のときのBe表面の温度は、約200℃であり、Beの融点(1287℃)を大きく下回っていた。つまり、約0.5m/秒の流速の水を用いて冷却することによって、中性子源の熱的な破壊が起こらないことがわかった。
(5.元素ごとに生成される放射性核種、半減期、および各材料の水素拡散係数)
元素、生成される放射性核種および半減期の部分的な一覧を以下に示す。
表1に示すように、水素拡散係数が相対的に高い金属元素のうち、生成される放射性核種の半減期が相対的に短いのは、V、TiおよびNiである。特にVおよびTiは、それぞれ3.7分間および5.76分間と非常に短く、生成から24時間後に約10‐100以下に減衰する。よって、人間が触れたときに悪影響をほとんど及ぼさない。したがって、以上の実施例では、支持層の材料としてVのみを例示していたが、TiおよびNiのみを材料とする支持層、ならびにV、TiおよびNiの任意の組合せの合金を材料とする支持層は、本発明の中性子源にとって好適であると考えられる。
また、Vは、60℃において7×10−9(m/秒)の水素拡散係数を示すことが知られている。85%のVおよび15%のNiの合金は、60℃において2×10−11(m/秒)の水素拡散係数を示すことが知られている。よって、このような高い水素拡散係数を示す金属元素または合金は、本発明の支持層を形成する材料として好適である。
以上の結果から、上述の設計にしたがって作製された本発明に係る中性子源は、高効率の中性子発生の維持、水素脆化による破壊の防止、高い機械的強度、および速やかな放射性の消失を実現し得る。つまり、当該中性子源は、高い安全性、優れた耐久性、広い適用範囲、および高い利便性をもたらし得る。
なお、以上において、特定の種類のビーム、特定の強度のビームおよび特定のターゲット材料に関して種々のシミュレーションおよび演算を行っている。しかし、これらのシミュレーションおよび演算は、次のような条件を変更した場合にも適用可能である。変更可能な条件は、例えば、他の量子ビーム(例えば重陽子)を用いること、約2.5MeV〜13MeVの範囲においてビームのエネルギーを変更すること、および他のターゲットの材料を採用することである。さらに、放射性核種の生成量が増加するが、13MeVを超えるエネルギーのビームが採用され得る。
本発明は、上述した実施形態および実施例に限定されず、請求の範囲に示した範囲において種々の変更が可能である。したがって、異なる実施形態および実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせることによって得られる実施形態はまた、本発明の技術的範囲に包含される。
本発明は、低エネルギーの陽子ビームを利用した小型の中性子発生装置に利用可能である。
1 中性子源(中性子発生源)
2 支持層(金属層)
3 ターゲット層(中性子発生材料層)
4 保護部
5 冷却媒体供給部
6 流路
7 陽子ビーム入射口
8 筐体
10 中性子発生装置
11 陽子ビーム生成部
12 減圧装置
13 シール部材

Claims (5)

  1. 陽子ビームまたは重陽子ビームの照射を受けて中性子線を発生させる中性子発生材料層と、当該中性子発生材料層に接合されている金属層とを備えており、
    上記金属層は、60℃において10−11(m/秒)以上の水素拡散係数を示し、かつ中性子線を受けて生じる放射性核種のうち総放射線量の最も多い放射性核種が12時間以下の半減期を示す金属元素を主成分として含んでおり、
    上記中性子発生材料層は、Be、Be化合物、LiおよびLi化合物からなる群から選択される中性子発生材料を含んでいる、中性子発生源。
  2. 上記金属元素は、V、Ni、Tiおよびこれらの任意の組合せの合金からなる群から選択される、請求項1に記載の中性子発生源。
  3. 上記中性子発生材料層の厚さは50μm〜1.2mmである、請求項1または2に記載の中性子発生源。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の中性子発生源の製造方法であって、
    上記中性子発生材料層および上記金属層を、拡散接合またはろう付けによって接合する、中性子発生源の製造方法。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の中性子発生源を備えている、中性子発生装置。
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