JP6713130B2 - ロボットシステム及びロボット制御方法 - Google Patents

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Description

本開示は、ロボットシステム及びロボット制御方法に関する。
従来、ロボットと、ロボットを制御するコントローラと、コントローラを介してロボットを制御する教示装置(ティーチングペンダント)とを具備するロボットシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4842054号
従来のロボットシステムでは、教示装置からコントローラに対して、ロボットのオン及びオフに関する制御信号や情報信号等の各種信号が送信されている。しかしながら、従来のロボットシステムでは、かかる各種信号の最適な送信方法について意識されていないという問題点があった。
そこで、本開示は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、教示装置からコントローラに対して制御信号や情報信号等の各種信号を最適に送信することができるロボットシステム及びロボット制御方法を提供することを目的とする。
本開示の第1の特徴は、ロボットと、前記ロボットを制御するコントローラと、前記コントローラに接続されている第1無線装置と、前記第1無線装置と通信可能に構成され、作業者が把持して操作可能であり、前記作業者の操作に応じて前記コントローラを介して前記ロボットを制御する教示装置と、前記教示装置に接続されている第2無線装置と、を具備しているロボットシステムであって、前記第2無線装置は、周波数ホッピングを用いて任意のタイミングで信号を送信する第1無線通信方式によって、前記第1無線装置に対して、前記ロボットの駆動可否に関する制御信号を送信し、所定の無線リソースが利用可能であると判断した場合に信号を送信する第2無線通信方式によって、前記第1無線装置に対して、前記ロボットの駆動に関する情報信号を送信するように構成されていることを要旨とする。
本開示の第2の特徴は、ロボットと、前記ロボットを制御するコントローラと、前記コントローラに接続されている第1無線装置と、前記第1無線装置と通信可能に構成され、作業者が把持して操作可能であり、前記作業者の操作に応じて前記コントローラを介して前記ロボットを制御する教示装置と、前記教示装置に接続されている第2無線装置と、を具備しているロボットシステムにおけるロボット制御方法であって、前記第2無線装置が、近距離通信を介して前記第1無線装置に対して所定信号を送信した場合に、前記第1無線装置と前記第2無線装置との間で、周波数ホッピングを用いて任意のタイミングで信号を送信する新規の第1無線通信方式のコネクション及び所定の無線リソースが利用可能であると判断した場合に信号を送信する新規の第2無線通信方式のコネクションの両方を確立する工程と、前記第2無線装置が、前記第1無線通信方式のコネクションを介して、前記第1無線装置に対して、前記ロボットの駆動可否に関する制御信号を送信する工程と、前記第2無線装置は、前記第2無線通信方式のコネクションを介して、前記第1無線装置に対して、前記ロボットの駆動に関する情報信号を送信する工程とを有することを要旨とする。
本開示によれば、教示装置からコントローラに対して制御信号や情報信号等の各種信号を最適に送信することができるロボットシステム及びロボット制御方法を提供することができる。
実施形態に係るロボットシステムの全体概略構成の一例を説明するための図である。 実施形態に係るロボットシステムの第1無線装置及び第2無線装置のハードウエア構成の一例を説明するための図である。 実施形態に係るロボットシステムの第1無線装置の機能的構成の一例を説明するための図である。 実施形態に係るロボットシステムの第2無線装置の機能的構成の一例を説明するための図である。 実施形態に係るロボットシステムの第2無線装置によって送信される所定信号の放射パターンの一例を説明するための図である。 実施形態に係るロボットシステムの第1無線装置の外形の一例を説明するための図である。 実施形態に係るロボット制御方法の一例を説明するための図である。 実施形態に係るロボット制御方法の一例を説明するための図である。
以下、図1〜図8を参照して、一実施形態について説明する。
<ロボットシステム>
最初に、図1〜図6を参照して、本実施形態に係るロボットシステム1について説明する。図1に示すように、本実施形態に係るロボットシステム1は、複数のロボット10#nと、複数のコントローラ20#nと、複数の第1無線装置30#nと、第2無線装置40と、教示装置50と、ベルト60とを具備している。ここで、nは、1〜Nの範囲の任意の整数である。
本実施形態に係るロボットシステム1では、ロボット10の数とコントローラ20の数と第1無線装置30の数が同数であり、参照符号における「#」の後が同じ整数であるロボット10#nとコントローラ20#nと第1無線装置30#nとが対応するように構成されているものとする。なお、本開示は、かかるケースに限定されることなく、ロボット10の数とコントローラ20の数と第1無線装置30の数が同数ではないケースにも適用可能である。
ロボット10#nは、各関節軸を駆動するアクチュエータ(例えば、サーボモータ)を内蔵しており、かかるアクチュエータがロボット10#nに対応するコントローラ20#nによって制御されることで動作し、各種作業を行うように構成されている。なお、かかるロボット10#nの形態は、垂直多関節型であってもよいし、水平多関節型であってもよいし、閉リンク型であってもよい。
コントローラ20#nは、それぞれ対応するロボット10#nにケーブル等の有線100#nを介して接続されておりロボット10#nを制御するように構成されている。具体的には、コントローラ20#nは、それぞれ対応するロボット10#nの各関節のアクチュエータの動作を制御するように構成されている。
また、かかる有線100#n内には、アクチュエータに対して駆動電力を供給する電力線や、アクチュエータをフィードバック制御するためにアクチュエータに付随して設けられた各種センサとの通信線等が内蔵されている。
さらに、コントローラ20#nは、それぞれ対応するロボット10#nを緊急停止させるための非常停止スイッチを備えていてもよい。かかる場合、作業者2が、緊急時に、かかる非常停止スイッチを押下することで、動作中のロボット10#nの各関節のアクチュエータ用電源や制御電源等を遮断し、ロボット10#nを即座に停止させることができる。
第1無線装置30#nは、それぞれ対応するコントローラ20#nに有線110#nを介して接続されている。例えば、第1無線装置30#nは、図2に示すように、プロセッサAと、メモリBと、入出力部(I/O)Cと、ストレージDと、これらを相互に接続するバスEとを具備している。プロセッサAは、メモリB及びストレージDの少なくとも一方と協働してプログラムを実行し、その実行結果に応じて入出力部Cを介したデータの入出力を行う。この結果、第1無線装置30#nの様々な機能が実現される。なお、第1無線装置30#nは、バスEを具備しておらず、メモリBと入出力部(I/O)CとストレージDとが直接プロセッサAに接続されていてもよい。或いは、第1無線装置30#nは、1チップのマイコン内に、プロセッサAとメモリBと入出力部(I/O)CとストレージDとを内蔵するように構成されていてもよい。
図3に、これらの機能を仮想的なブロック(以下、機能ブロック)として表したものを示す。図3に示すように、第1無線装置30#nは、第1通信部30Aと、第2通信部30Bと、第3通信部30Cと、コネクション制御部30Dと、コネクション情報生成部30Eと、リソース使用可否判断部30Fとを具備している。
第1通信部30Aは、第1無線通信方式を用いた通信を行うように構成されており、第2通信部30Bは、第2無線通信方式を用いた通信を行うように構成されており、第3通信部30Cは、近距離通信を行うように構成されている。
コネクション制御部30Dは、第1無線装置30#nと第2無線装置40との間のコネクション(第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクション)についての制御を行うように構成されている。
コネクション情報生成部30Eは、上述の第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションを確立するために必要な情報を生成するように構成されている。
リソース使用可否判断部30Fは、第2無線通信方式で用いられるリソースの使用状況を監視し、所定の無線リソースが利用可能であるか否かについて判断するように構成されている。
ここで、第1無線通信方式は、周波数ホッピングを用いて、任意のタイミングで、信号を送信することができる通信方式である。例えば、第1無線通信方式として、IEEE802.15.1規格やBluetooth(登録商標)等において規定されている通信方式を使用することができる。
また、第2無線通信方式は、所定の無線リソースが利用可能であると判断した場合に信号を送信する、すなわち、「LBT(Listen Before Talk)」技術を用いる通信方式である。ここで、所定の無線リソースとは、使用する時間リソース(タイムスロットやタイムフレーム等)や使用する周波数リソース(周波数帯域や周波数チャネル等)や使用する符号リソース(拡散コードやチャネライゼーションコード等)を意味する。例えば、第2無線通信方式として、Wi-Fi規格等に規定されている通信方式を使用することができる。
具体的には、第2通信部30Bは、リソース使用可否判断部30Fによる判断結果に基づいて、第2無線通信方式の通信を行うように構成されている。
さらに、第3通信部30Cは、上述の近距離通信として、光学的通信手段を用いた通信、例えば、IrDA規格等に規定されている赤外線通信やLEDを用いた通信を行うように構成されていてもよい。
例えば、第1通信部30Aは、上述の第1無線通信方式によって、第2無線装置40から、ロボット10#nの駆動可否に関する制御信号を受信するように構成されている。なお、かかる制御信号としては、後述するイネーブリングスイッチや非常停止スイッチやデッドマンスイッチ等が押下された際に生成される信号が想定される。
また、第2通信部30Bは、例えば、上述の第2無線通信方式によって、第2無線装置40から、ロボット10#nの駆動に関する情報信号を受信するように構成されている。
また、第3通信部30Cは、例えば、近距離通信によって、第2無線装置40から後述する所定信号を受信したり、第2無線装置40に対して後述する共通情報を送信したりするように構成されている。
教示装置50は、第1無線装置30#nと通信可能に構成されている。作業者2は、かかる教示装置50を把持して操作することができる。ここで、教示装置50は、作業者2の操作に応じて、コントローラ20#nの各々を介して、かかるコントローラ20#nの各々に対応するロボット10#nを制御するように構成されている。なお、教示装置50は、「Teaching Pendant」や「Programing Pendant」等とも呼ばれている。
具体的には、教示装置50は、複数の操作キーや表示画面やイネーブリングスイッチ等を備えており、さらに、コントローラ20#nと同様に、非常停止スイッチを備えている。ここで、表示画面をタッチパネルとして、画面上に表示されたソフトウェアキーをタッチすることで操作キーと同等の機能を表示画面に持たせるようにしてもよい。
なお、教示装置50は、デッドマンスイッチと呼ばれる機構を備えていてもよい。デッドマンスイッチは、作業者2が教示作業等の際に教示装置50を把持する箇所に設けられており、作業者2によってデッドマンスイッチが把持されている間のみ、教示装置50の操作が有効になるという特徴を有している。すなわち、作業者2が、意図せずに操作キーを押下した場合であっても、かかる操作キーの押下に基づく操作を無効とすることで、ロボット10#nが突然動作する等の危険を回避することができる。
本実施形態に係るロボットシステム1において、第2無線装置40は、教示装置50と別体であり、教示装置50に有線120を介して接続されている。なお、第2無線装置40は、教示装置50に内蔵されていてもよいし、教示装置50と一体化されていてもよいし、教示装置50に着脱可能に取り付けられるように構成されていてもよい。また、第2無線装置40は、第1無線装置30#nと教示装置50との間の通信を無線で中継するように構成されている。
例えば、第2無線装置40は、図2に示すように、プロセッサAと、メモリBと、入出力部(I/O)Cと、ストレージDと、これらを相互に接続するバスEとを具備している。プロセッサAは、メモリB及びストレージDの少なくとも一方と協働してプログラムを実行し、その実行結果に応じて入出力部Cを介したデータの入出力を行う。この結果、第2無線装置40の様々な機能が実現される。なお、第2無線装置40は、バスEを具備しておらず、メモリBと入出力部(I/O)CとストレージDとが直接プロセッサAに接続されていてもよい。或いは、第2無線装置40は、1チップのマイコン内に、プロセッサAとメモリBと入出力部(I/O)CとストレージDとを内蔵するように構成されていてもよい。
図4に、これらの機能を仮想的なブロック(以下、機能ブロック)として表したものを示す。図4に示すように、第2無線装置40は、第1通信部40Aと、第2通信部40Bと、第3通信部40Cと、コネクション制御部40Dと、コネクション情報生成部40Eと、リソース使用可否判断部40Fとを具備している。
第1通信部40Aは、上述の第1無線通信方式を用いた通信を行うように構成されており、第2通信部40Bは、上述の第2無線通信方式を用いた通信を行うように構成されており、第3通信部40Cは、上述の近距離通信を行うように構成されている。
コネクション制御部40Dは、第1無線装置30#nと第2無線装置40との間のコネクション(第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクション)についての制御を行うように構成されている。
コネクション情報生成部40Eは、上述の第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションを確立するために必要な情報を生成するように構成されている。
リソース使用可否判断部40Fは、第2無線通信方式で用いられるリソースの使用状況を監視し、所定の無線リソースが利用可能であるか否かについて判断するように構成されている。
具体的には、第2通信部40Bは、リソース使用可否判断部40Fによる判断結果に基づいて、第2無線通信方式の通信を行うように構成されている。
例えば、第1通信部40Aは、上述の第1無線通信方式によって、第1無線装置30#nに対して、ロボット10#nの駆動可否に関する制御信号を送信するように構成されている。
また、第2通信部40Bは、例えば、上述の第2無線通信方式によって、第1無線装置30#nに対して、ロボット10#nの駆動に関する情報信号を送信するように構成されている。
かかる特徴によれば、第2無線装置40は、第1無線装置30#nに対して、リアルタイム性を要求するが情報量が少ない制御信号及び情報量が多いがリアルタイム性に対する要求が低い情報信号について適切に送信することができるという効果を奏する。
また、上述のように、第1無線通信方式として、IEEE802.15.1規格において規定されている通信方式を使用し、第2無線通信方式として、Wi-Fi規格に規定されている通信方式を使用することで、上述の制御信号及び情報信号について適切に送信するための要求条件を満たすことができる。
また、第3通信部40Cは、上述の近距離通信として、光学的通信手段を用いた通信、例えば、IrDA規格等に規定されている赤外線通信やLEDを用いた通信を行うように構成されていてもよい。或いは、第3通信部40Cは、バーコードを読み取るように構成されていてもよいし、RFID(Radio Frequency Identier)やFelica等の電子タグを読み取るように構成されていてもよいし、FelicaやSDカード等のIDカードを読み取るように構成されていてもよい。
例えば、第3通信部40Cは、上述の近距離通信によって、第1無線装置30#nから後述する共通情報を取得したり、第1無線装置30#nに対して後述する所定信号を送信したりするように構成されている。
さらに、第2無線装置40の第3通信部40Cが、上述の近距離通信を介して第1無線装置30#nに対して所定信号を送信した場合に、第1無線装置30#nのコネクション制御部30D及び第2無線装置40のコネクション制御部40Dによって、第1無線装置30#nと第2無線装置40との間で、新規の第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションの両方が確立されるように構成されていてもよい。
かかる構成によれば、第2無線装置40と第1無線装置30#nの間で、近距離通信によってコネクションを確立した後、かかるコネクションを介して通信を行うため、第2無線装置40が、制御対象のロボット10#nに対応する第1無線装置30#nとの間で正しく通信を行うことができる。
また、かかる特徴によれば、1つのトリガにて、制御信号を送信するための第1無線通信方式のコネクション及び情報信号を送信するための第2無線通信方式のコネクションの両方を確立することができ、コネクションの確立手順を簡素化することができるという効果を奏する。
或いは、本実施形態に係るロボットシステム1において、上述のように第2無線装置40によって所定信号が送信された場合に、第1無線装置30#nのコネクション制御部30D及び第2無線装置40のコネクション制御部40Dによって、既存の第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションの両方が切断された後、新規の第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションの両方が確立されるように構成されていてもよい。
かかる特徴によれば、1つのトリガにて、既存の第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションの両方を切断した後に、第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションの両方を確立することができ、複雑な手順を用いることなく、使用しなくなる既存のコネクションを切断しつつ、新規のコネクションを確立することができるという効果を奏する。
また、本実施形態に係るロボットシステム1において、上述の第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションは、第1無線装置30#nによって近距離通信を介して第2無線装置40から取得された共通情報(例えば、第1無線装置30#nの固有の識別情報)に基づいて確立されるように構成されていてもよい。なお、第1無線装置30#nと第2無線装置40とのペアリングに用いられる第1無線装置30#nの固有の識別情報は、第1無線装置30#nに格納されており、第2無線装置40に送信されて用いられる。
例えば、上述の第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションは、第1無線装置30#nの固有の識別情報に基づいて生成されたSSID(Service Set Identifier)に基づいて確立されるように構成されていてもよい。
すなわち、第1無線装置30#nのコネクション情報生成部30E及び第2無線装置40のコネクション情報生成部40Eが、上述の第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションを確立するために必要な情報として、共通情報(例えば、第1無線装置30#nの固有の識別情報)に基づいて、かかるSSIDを生成するように構成されている。
かかる特徴によれば、第1無線装置30#n及び第2無線装置40に共通する上述の共通情報(例えば、第1無線装置30#nの固有の識別情報)に基づいて、第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションを確立するために必要な情報を生成することで、かかる情報を決定するための手順を簡素化することができるという効果を奏する。
また、図1に示すように、本実施形態に係るロボットシステム1において、ベルト60は、作業者2の腰回りに第2無線装置40を固定するためのものである。ここで、第1無線装置30#nと通信するためのアンテナが、第2無線装置40に設けられている。かかるアンテナは、第2無線装置40に内蔵されていてもよいし、第2無線装置40の外部に設けられていてもよい。なお、かかるアンテナの形状としては、線状アンテナや平面アンテナや板状アンテナ等の任意の形状を使用することができる。
図1に示すように、本実施形態に係るロボットシステム1では、ロボット10#nの並び順は、ロボット10#nの各々に対応する第1無線装置30#nの並び順と同じになるように配置されていてもよい。
かかる構成によれば、作業者2が、制御対象のロボット10#nに対応する第1無線装置30#nを容易に認識することができ、教示装置50を用いて、かかるロボット10#nを正確に制御することができるという効果を奏する。
図5に示すように、本実施形態に係るロボットシステム1において、第1無線装置30#nの各々は、上述の近距離通信用の受光部31#n及び発光部(図示せず)を有しており、第2無線装置40は、上述の近距離通信用の受光部(図示せず)及び発光部41を有していてもよい。すなわち、第1無線装置30#nの各々と第2無線装置40との間で双方向の近距離通信が行われるように構成されていてもよい。
なお、受光部31#nは、第1無線装置30#nの第3通信部30Cの一部であってもよいし、第1無線装置30#nの第3通信部30Cと別体であってもよい。同様に、発光部41は、第2無線装置40の第3通信部40Cの一部であってもよいし、第2無線装置40の第3通信部40Cと別体であってもよい。
ここで、第2無線装置40の発光部41は、第1無線装置30#nの各々に対して上述の所定信号を送信するように構成されていてもよい。
具体的には、第1無線装置30#nの受光部31#nが、第2無線装置40の発光部41によって放射された所定信号を検出した場合、第1無線装置30#nの第3通信部30Cが、第2無線装置40の第3通信部40Cに対して、上述の共通情報として第1無線装置30#nの固有の識別情報を送信するように構成されていてもよい。
かかる特徴によれば、作業者2が、マニュアルで、制御対象のロボット10#nに対応するコントローラ20#nに接続されている第1無線装置30#nの固有の識別情報を検索し選択するという手間を省くことができ、効率的に、かかる第1無線装置30#nと第2無線装置40との間のコネクションを確立することができる。
かかる場合、本実施形態に係るロボットシステム1において、かかる所定信号が、2つ以上の第1無線装置30#nの受光部31#nに到達しないように構成されている。
具体的には、本実施形態に係るロボットシステム1において、図5に示すように、上述の所定信号の放射パターン400における最大幅の半分の長さL1が、第1無線装置30#nの筐体の外縁と受光部31#nの外縁との間の長さL2よりも短く形成されていてもよい。
なお、RFID等を用いるNFC(Near Field Communication)等の電波を用いる近距離通信の場合には、上述の所定信号は、アンテナによって放射されるように構成されている。かかる放射パターン400は、第2無線装置40に設けられているアンテナの形状や位置や出力等によって変化する。ここで、かかる放射パターン400における最大幅は、例えば、かかる放射パターン400のメインローブにおける最大放射方向に直交する方向の長さを意味する。
例えば、上述の距離L2や第2無線装置40に設けられているアンテナの形状や第1無線装置30#nと第2無線装置40との間で近距離通信が行われると想定される距離(例えば、5cm)等を考慮して、所定信号の出力等を調整することによって、上述の長さL1と長さL2との関係を実現してもよい。
一方、上述の近距離通信として、IrDAやLED等の光学的通信が用いられる場合には、かかる所定信号は、アンテナが用いられることなく送信されるように構成されている。
かかる特徴によれば、第2無線装置40が、所望の第1無線装置30#nの固有の識別情報を正しく取得することができるという効果を奏する。すなわち、かかる特徴によれば、第2無線装置40の発光部41によって放射された所定信号が、2つ以上の第1無線装置30#nの受光部31#nに到達しないため、第2無線装置40の第3通信部40Cが、2つ以上の第1無線装置30#nの第3通信部30Cから第1無線装置30#nの固有の識別情報を受信してしまうという事態を回避することができるため、制御対象のロボット10#n以外に対する制御を行ってしまうという危険性を回避することができる。
かかる特徴によれば、第2無線装置40の発光部41によって所定の放射パターン400を有して放射される所定信号が、2つ以上の第1無線装置30#nの受光部31#nに到達しないように制御することができるという効果を奏する。
また、本実施形態に係るロボットシステム1において、図6に示すように、第1無線装置30#nは、コントローラ20#nに対して有線110#nを介して接続可能なコネクタ302に加えて、教示装置50に対して有線120を介して接続可能なコネクタ301を更に有してもよい。
かかるコネクタ301は、第1無線装置30#nの任意の箇所に設けられていてもよい。また、かかるコネクタ301に対して、教示装置50と第2無線装置40との間の接続に用いられる有線120が接続することができるように構成されていてもよいし、他の有線が接続することができるように構成されていてもよい。
かかる特徴によれば、第1無線装置30#nが、コントローラ20#nと教示装置50との間の有線の中継器としての機能を果たすことができる。従って、例えば、電波状態が悪い場合等に、第2無線装置40を介することなくコントローラ20#nと教示装置50との間を有線で接続することが可能である。この場合、コントローラ20#nがロボット10#nから離れた場所に配置されている図1に示すような状況で、かつ、何らかの理由で、第1無線装置30#nと第2無線装置との間の無線通信が確立できない場合であっても、簡易かつ確実にコントローラ20#nと教示装置50とを接続することができるので、希望のロボット10#nを制御することが可能である。
<ロボット制御方法>
次に、図7及び図8を参照して、一実施形態に係るロボット制御方法について説明する。以下、図7を参照して、第1無線装置30#nと第2無線装置40との間でコネクションを確立する動作について説明し、図8を参照して、第1無線装置30#nと第2無線装置40との間でコネクションを解放する動作について説明する。
図7に示すように、ステップS1001において、作業者2が、第2無線装置40における所定操作を行う(例えば、所定スイッチを押下する)と、ステップS1002において、第2無線装置40の発光部41が、第1無線装置30#nに対して、上述の放射パターン400を有する所定信号を送信する。
ステップS1003において、第1無線装置30#nの受光部31#nが、上述の所定信号を検出すると、第1無線装置30#nの第3通信部30Cが、第2無線装置40の第3通信部40Cに対して、上述の共通情報として、第1無線装置30#nの固有の識別情報を送信する。
ステップS1004Aにおいて、第1無線装置30#nのコネクション情報生成部30Eが、第1無線装置30#nの固有の識別情報に基づいてSSIDを生成し、ステップS1004Bにおいて、第2無線装置40のコネクション情報生成部40Eが、第1無線装置30#nの固有の識別情報に基づいてSSIDを生成する。
ステップS1005Aにおいて、第1無線装置30#nのコネクション制御部30Dが、かかるSSIDに基づいて第1無線通信方式のコネクションの確立処理を行い、ステップS1005Bにおいて、第2無線装置40のコネクション制御部40Dが、かかるSSIDに基づいて第1無線通信方式のコネクションの確立処理を行う。
ステップS1006において、第1無線装置30#nと第2無線装置40との間の1対1の無線通信コネクションとしての第1無線通信方式のコネクションが確立される。
同様に、ステップS1007Aにおいて、第1無線装置30#nのコネクション制御部30Dが、かかるSSIDに基づいて第2無線通信方式のコネクションの確立処理を行い、ステップS1007Bにおいて、第2無線装置40のコネクション制御部40Dが、かかるSSIDに基づいて第2無線通信方式のコネクションの確立処理を行う。
ステップS1008において、第1無線装置30#nと第2無線装置40との間の1対1の無線通信コネクションとしての第2無線通信方式のコネクションが確立される。
なお、ステップS1005A/S1005B/S1006の動作は、ステップS1007A/S1007B/S1008の動作の後に行われてもよいし、ステップS1007A/S1007B/S1008の動作と並行して行われてもよい。
また、図7に示す動作によれば、第1無線装置30#nにおいて、第1通信部30Aと第2通信部30Bとの間で通信を行う必要がなく、第2無線装置40において、第1通信部40Aと第2通信部40Bとの間で通信を行う必要がないため、すなわち、異なる無線通信方式に対応している通信部間で通信を行う必要が無いため、既存の通信部に対して異なる無線通信方式の通信部と通信するための新たな機能を設ける必要がないという効果を奏する。
図8に示すように、第1無線装置30#nと第2無線装置40との間で、第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションが確立されている状況で、ステップS2001において、作業者2が、第2無線装置40における所定操作を行う(例えば、所定スイッチを押下する或いは教示装置50において新規のコネクションの確立操作を行う)と、ステップS2002において、第2無線装置40のコネクション制御部40Dが、保有しているSSIDを削除する。
ここで、ステップS2002において、第2無線装置40のコネクション制御部40Dは、保有しているSSIDを削除する代わりに、かかるSSIDを初期化してもよいし、かかるSSIDを所定値に変更してもよい。
この結果、ステップS2003及びS2004において、第1無線装置30#nと第2無線装置40との間で、第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションが維持されることができなくなり切断される。
図8に示す動作によれば、第1無線装置30#nと第2無線装置40との間で、特別の通信を行うことなく、第1無線通信方式のコネクション及び第2無線通信方式のコネクションを切断することができる。
1…ロボットシステム
2…作業者
10#n、10#1〜10#N…ロボット
20#n、20#1〜20#N…コントローラ
30#n、30#1〜30#N…第1無線装置
30A、40A…第1通信部
30B、40B…第2通信部
30C、40C…第3通信部
30D、40D…コネクション制御部
30E、40E…コネクション情報生成部
30F、40F…リソース使用可否判断部
31#n…受光部
40…第2無線装置
400…放射パターン
50…教示装置
60…ベルト
100#n、100#1〜100#N、110#n、110#1〜110#N、120…有線
301、302…コネクタ

Claims (7)

  1. ロボットと、
    前記ロボットを制御するコントローラと、
    前記コントローラに接続されている第1無線装置と、
    前記第1無線装置と通信可能に構成され、作業者が把持して操作可能であり、前記作業者の操作に応じて前記コントローラを介して前記ロボットを制御する教示装置と、
    前記教示装置に接続されている第2無線装置と、を具備しているロボットシステムであって、
    前記第2無線装置は、周波数ホッピングを用いて任意のタイミングで信号を送信する第1無線通信方式によって、前記第1無線装置に対して、前記ロボットの駆動可否に関する制御信号を送信し、所定の無線リソースが利用可能であると判断した場合に信号を送信する第2無線通信方式によって、前記第1無線装置に対して、前記ロボットの駆動に関する情報信号を送信するように構成されており、
    前記第2無線装置は、前記第1無線装置との間で近距離通信を行うことができるように構成されており、
    前記第2無線装置が、前記近距離通信を介して前記第1無線装置に対して所定信号を送信した場合に、前記第1無線装置と前記第2無線装置との間で、既存の前記第1無線通信方式のコネクション及び前記第2無線通信方式のコネクションの両方が切断された後、新規の前記第1無線通信方式のコネクション及び前記第2無線通信方式のコネクションの両方が確立されるように構成されており、
    前記第1無線装置の各々は、前記近距離通信用の受光部を有し、
    前記第2無線装置は、アンテナによって前記近距離通信を介して前記所定信号を放射する発光部を有し、
    前記第1無線装置の各々は、前記発光部から放射される前記所定信号の放射パターンにおける最大幅の半分の長さよりも、前記第1無線装置の筐体の外縁と前記受光部の外縁との間の長さが長く形成されている、ロボットシステム。
  2. 前記第1無線通信方式のコネクション及び前記第2無線通信方式のコネクションは、前記第2無線装置によって前記近距離通信を介して前記第1無線装置から取得された共通情報に基づいて確立されるように構成されている、請求項1に記載のロボットシステム。
  3. 複数の前記ロボットが設けられており、
    前記複数のロボットの各々を制御する前記ロボットと同数の前記第1無線装置が設けられており、
    前記ロボットの並び順は、前記ロボットの各々に対応する前記第1無線装置の並び順と同じになるように配置されている、請求項1又は2に記載のロボットシステム。
  4. 前記第1無線通信方式として、IEEE802.15.1規格において規定されている通信方式を使用し、
    前記第2無線通信方式として、Wi-Fi規格に規定されている通信方式を使用する、請求項1〜のいずれか一項に記載のロボットシステム。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のロボットシステムに使用される第1無線装置であって、
    前記近距離通信用の受光部を有し、
    前記第2無線装置が有する発光部から前記近距離通信のために放射される前記所定信号の放射パターンにおける最大幅の半分の長さよりも、前記第1無線装置の筐体の外縁と前記受光部の外縁との間の長さが長く形成されている、第1無線装置。
  6. 前記教示装置に対して有線を介して接続可能なコネクタを更に有する、請求項に記載の前記第1無線装置。
  7. ロボットと、
    前記ロボットを制御するコントローラと、
    前記コントローラに接続されている第1無線装置と、
    前記第1無線装置と通信可能に構成され、作業者が把持して操作可能であり、前記作業者の操作に応じて前記コントローラを介して前記ロボットを制御する教示装置と、
    前記教示装置に接続されている第2無線装置と、を具備しているロボットシステムにおけるロボット制御方法であって、
    前記第2無線装置が、近距離通信を介して前記第1無線装置に対して所定信号を送信した場合に、前記第1無線装置と前記第2無線装置との間で、周波数ホッピングを用いて任意のタイミングで信号を送信する既存の第1無線通信方式のコネクション及び所定の無線リソースが利用可能であると判断した場合に信号を送信する既存の第2無線通信方式のコネクションの両方を切断した後、新規の前記第1無線通信方式のコネクション及び新規の前記第2無線通信方式のコネクションの両方を確立する工程と、
    前記第2無線装置が、前記第1無線通信方式のコネクションを介して、前記第1無線装置に対して、前記ロボットの駆動可否に関する制御信号を送信する工程と、
    前記第2無線装置は、前記第2無線通信方式のコネクションを介して、前記第1無線装置に対して、前記ロボットの駆動に関する情報信号を送信する工程とを有し、
    前記第1無線装置の各々は、前記近距離通信用の受光部を有し、
    前記第2無線装置は、アンテナによって前記近距離通信を介して前記所定信号を放射する発光部を有し、
    前記第1無線装置の各々は、前記発光部から放射される前記所定信号の放射パターンにおける最大幅の半分の長さよりも、前記第1無線装置の筐体の外縁と前記受光部の外縁との間の長さが長く形成されている、ロボット制御方法。
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