JP6712738B1 - 証憑判定装置、会計処理装置、証憑判定プログラム、証憑判定システム及び証憑判定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
売り手側である適格請求書発行事業者は、適格請求書等を交付することが困難な一定の場合を除き、取引の相手方(課税事業者に限る。)の求めに応じて、適格請求書を交付する義務及び交付した適格請求書の写しを保存する義務が生じる。
また、買い手側は、適格請求書等の交付を受けることが困難な一定の場合を除き、一定の事項を記載した帳簿及び請求書等の保存が、仕入税額控除の要件になる。
第1の発明は、伝票及びレシートを含む請求書に係る証憑データに含まれる複数の文字をテキスト化するテキスト化手段と、前記テキスト化手段によりテキスト化された前記複数の文字から特定情報及び所定文字列を読み取る情報読取手段と、前記情報読取手段により前記特定情報及び前記所定文字列のうちの少なくとも一方である記載情報が読み取れた場合に、事業者の事業者名と、前記事業者を識別する識別情報である事業者識別情報とが対応付けられた事業者データベースから前記記載情報に基づいて前記事業者名と前記事業者識別情報を取得するデータベース情報取得手段と、前記データベース情報取得手段により取得した前記事業者名及び前記事業者識別情報と、前記テキスト化手段によりテキスト化した前記複数の文字とを照合して、前記証憑データの適格性を判定する証憑判定手段と、を備える証憑判定装置である。
第2の発明は、第1の発明の証憑判定装置において、前記情報読取手段は、前記特定情報を読み取り、前記特定情報が読み取れなかった場合に、前記所定文字列を読み取り、前記データベース情報取得手段により取得した前記事業者識別情報が前記テキスト化手段によりテキスト化した前記複数の文字に含まれるか否かを確認する第1確認手段を備え、前記証憑判定手段は、前記第1確認手段により確認できた場合に、前記証憑データが適格であると判定し、確認できなかった場合に、前記証憑データを不適格であると判定する、証憑判定装置である。
第3の発明は、第2の発明の証憑判定装置において、前記情報読取手段により前記特定情報が読み取れた場合に、前記データベース情報取得手段により取得した前記事業者名が前記テキスト化手段によりテキスト化した前記複数の文字に含まれるか否かを確認する第2確認手段を備え、前記証憑判定手段は、前記第2確認手段により確認できた場合に、前記証憑データが適格であると判定し、確認できなかった場合に、前記証憑データを不適格であると判定する、証憑判定装置である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかの証憑判定装置において、前記テキスト化手段によりテキスト化された前記複数の文字から指定文字列を読み取る指定文字列読取手段を備え、前記情報読取手段は、前記指定文字列読取手段が読み取った前記指定文字列に続く文字列を、前記特定情報として読み取る、証憑判定装置である。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかの証憑判定装置において、前記情報読取手段は、前記テキスト化手段によりテキスト化された前記複数の文字から指定の英字と、前記指定の英字に続く数字列とから構成された前記特定情報を読み取る、証憑判定装置である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかの証憑判定装置において、前記情報読取手段は、前記テキスト化手段によりテキスト化された前記複数の文字について、最後尾から所定の文字を含む前記所定文字列を読み取る、証憑判定装置である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかの証憑判定装置において、前記証憑判定手段は、前記情報読取手段により前記特定情報及び前記所定文字列の両方とも読み取れなかった場合に、前記証憑データが不適格であると判定する、証憑判定装置である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの証憑判定装置において、少なくとも前記事業者識別情報と前記事業者名を特定する属性情報との組み合わせを学習した第1学習モデルと、前記情報読取手段により前記特定情報及び前記所定文字列との組み合わせが前記第1学習モデルによる分類と等しいことを確認する事業者識別情報確認手段と、前記事業者識別情報確認手段による確認結果を、表示装置に出力する確認結果出力手段と、を備える、証憑判定装置である。
第9の発明は、第8の発明の証憑判定装置において、前記確認結果出力手段による確認結果の出力に対する確認データを受け付ける確認受付手段と、前記確認受付手段により受け付けた前記確認データを用いて前記第1学習モデルを学習させる学習手段と、を備える、証憑判定装置である。
第10の発明は、第1の発明から第9の発明までのいずれかの証憑判定装置において、少なくとも前記証憑データの種類による記載項目の有無と取引日付又は前記事業者の業種の組み合わせについての特徴を学習した第2学習モデルを備え、前記証憑判定手段は、前記第2学習モデルを用いて前記証憑データの適格性を判定する、証憑判定装置である。
第11の発明は、第1の発明から第9の発明までのいずれかの証憑判定装置において、少なくとも前記証憑データの種類による記載項目の有無についての特徴を学習した第3学習モデルを備え、前記証憑判定手段は、前記第3学習モデルを用いて前記証憑データの適格性を判定する、証憑判定装置である。
第12の発明は、第1の発明から第11の発明までのいずれかの証憑判定装置を含む会計処理装置であって、前記証憑判定手段により適格であると判定された前記証憑データと、仕訳データとを関連付ける仕訳関連付け手段を備える、会計処理装置である。
第13の発明は、第12の発明の会計処理装置において、前記証憑データに対して仕入税額控除が認められるか否かを確認する仕入税額控除確認手段を備え、前記仕訳関連付け手段は、前記証憑判定手段により不適格であると判定された前記証憑データであっても、前記仕入税額控除確認手段により仕入税額控除が認められると確認された場合には、前記証憑データと、前記仕訳データとを関連付ける、会計処理装置である。
第14の発明は、第13の発明の会計処理装置において、少なくとも前記証憑データの種類による記載項目の有無及び仕入税額控除が認められるかの条件についての特徴を学習した第4学習モデルを備え、前記仕入税額控除確認手段は、前記第4学習モデルを用いて前記仕入税額控除が認められるか否かを判定する、会計処理装置である。
第15の発明は、第1の発明から第11の発明までのいずれかの証憑判定装置としてコンピュータを機能させるための証憑判定プログラムである。
第16の発明は、第1の発明から第11の発明までのいずれかの証憑判定装置と、前記証憑判定装置に通信可能に接続され、前記請求書から画像データである前記証憑データを生成する画像化装置と、を備える証憑判定システムである。
第17の発明は、コンピュータが、伝票又はレシートを画像化した証憑データに含まれる複数の文字をテキスト化するテキスト化ステップと、テキスト化された前記複数の文字から特定情報及び所定文字列を読み取る情報読取ステップと、前記特定情報及び前記所定文字列のうちの少なくとも一方である記載情報が読み取れた場合に、事業者の事業者名と、前記事業者を識別する識別情報である事業者識別情報とが対応付けられた事業者データベースから前記記載情報に基づいて前記事業者名と前記事業者識別情報を取得するデータベース情報取得ステップと、取得した前記事業者名及び前記事業者識別情報と、テキスト化した前記複数の文字とを照合して、前記証憑データの適格性を判定する証憑判定ステップと、を含む証憑判定方法である。
<会計処理システム100の全体構成>
図1は、本実施形態に係る会計処理システム100の全体構成を示す図である。
図2は、本実施形態に係る会計処理装置1の機能ブロックを示す図である。
図3は、本実施形態に係る会計処理装置の証憑データ記憶部32の例を示す図である。
図4は、本実施形態に係る会計処理装置の仕訳データ記憶部33の例を示す図である。
図5は、本実施形態に係る会計処理装置の会社マスタ34の例を示す図である。
会計処理システム100は、会計処理装置1と、事業者DB(データベース)4と、スキャナ5(画像化装置)とを備える。そして、会計処理装置1と、スキャナ5とは、通信可能に接続されている。また、会計処理装置1と、事業者DB4とは、インターネット回線等の通信回線で接続されている。
会計処理装置1は、例えば、サーバ1aと、複数台の端末1bとにより構成される。サーバ1aは、端末1bから受信した操作データに基づいて処理を行う。複数台の端末1bは、例えば、会計事務所の業務処理担当者(以下、「ユーザ」や「職員」ともいう。)が操作する端末である。
また、会計処理装置1は、会計事務所ではなく、顧問先企業内にあったり、業務委託等のサービスを行っている企業内であったり、クラウドサービスであってもよい。例えば、端末1bは、必ずしも会計事務所内に設けられる必要はなく、外出先や自宅勤務の職員の端末や、外注先の職員の端末も含まれる。
さらに、その他、会計処理装置1は、サーバのみ、あるいは複数のサーバで構成されていてもよく、会計事務所のサーバである場合の他、複数の企業(の従業員)の会計ファイルを預かって管理するサービスを行うIDC(インターネットデータセンター)のサーバでもよい。
さらにまた、企業の本社等が各部門や各支店(の従業員)等を対象に財務管理を行う場合には、会計処理装置1は、企業内のサーバであってもよい。
会計処理装置1は、本発明の処理を専用的に行う装置であってもよいし、会計処理を行う装置が、様々な機能のうちの1つとして、会計処理装置1の機能を有してもよい。
適格請求書発行事業者は、税務署長に「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出し、登録を受けたものであり、法人番号を有する課税事業者又は個人事業者や人格のない社団等の課税事業者である。
また、登録番号は、適格請求書発行事業者を識別する識別情報である。登録番号は、「T」から始まり、法人番号又は13桁の数字がその後に続く番号により構成される。
なお、通常は、インターネット回線等を経由して事業者DB4に接続しているが、常時接続が難しい場合は、事業者DB4を会計処理装置1にコピーして利用してもよい。
請求書6は、「請求書」の記載のあるものの他、例えば、伝票、レシート、領収書、納品書等を含む。
顧問先が保有する請求書6は、例えば、顧問先から郵送によって、又は、顧問先の担当者が持参することによって、会計事務所に届けられる。また、会計事務所の担当者(職員)が顧問先に訪問したときに、顧問先が保有する請求書6を受け取ってもよいし、顧問先に訪問したときに、顧問先が保有する請求書6に対して携帯端末等を用いて、後述する画像化処理を行ってもよい。
図2に示すように、会計処理装置1は、制御部10と、記憶部30と、入力部37と、表示部38と、通信部39とを備える。図1の会計処理装置1の構成によれば、サーバ1aは、制御部10と、記憶部30と、通信部39とに相当し、端末1bは、入力部37と、表示部38とに相当する。
制御部10は、会計処理装置1の全体を制御するCPU(中央処理装置)である。制御部10は、記憶部30に記憶されているOS(オペレーティングシステム)やアプリケーションプログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、各種機能を実行する。
証憑データ受付部11は、請求書6を取り込んだスキャナ5で生成された、請求書6の画像データである証憑データを、例えば、スキャナ5から受信することで受け付ける。ここで、証憑データ受付部11が受け付ける証憑データの数は、限定されない。例えば、証憑データ受付部11は、1枚の請求書6の証憑データを受け付けてもよいし、複数枚の請求書6に対応する複数の証憑データを受け付けてもよい。
適格確認処理部13は、情報読取部14(情報読取手段、指定文字列読取手段)と、DB情報取得部15(データベース情報取得手段)と、識別情報確認部16(第1確認手段)と、名称確認部17(第2確認手段)と、証憑判定部18(証憑判定手段)とを備える。
なお、証憑データには、書類の交付を受ける相手側の事業者名を含む場合がある。そのため、情報読取部14は、読み取った文字列が2つある場合には、例えば、会社の種類を表す用語(所定の文字)を含む文字列であって、末尾に「御中」を含まないものを読み取る事業者名としてもよい。
具体的には、DB情報取得部15は、情報読取部14によって登録番号を読み取った場合には、登録番号に対応付けられた事業者名を、事業者DB4から取得する。
また、DB情報取得部15は、情報読取部14によって事業者名を読み取った場合には、事業者名と同一、又は、類似した事業者DB4の事業者名に対応付けられた登録番号を、事業者識別情報として取得する。
名称確認部17は、情報読取部14によって登録番号を読み取った場合に、DB情報取得部15が取得した事業者名が、テキストデータに含まれるか否かを確認(照合)する。
また、証憑判定部18は、名称確認部17により、事業者名がテキストデータに含まれると確認できた場合には、証憑データが適格であると判定する。他方、証憑判定部18は、名称確認部17により、事業者名がテキストデータに含まれないと確認できた場合には、証憑データが不適格であると判定する。
ここで、DB情報取得部15が、情報読取部14によって登録番号及び事業者名の両方を読み取った場合には、証憑判定部18は、名称確認部17による処理を優先して行う。
また、証憑判定部18は、DB情報取得部15によって記載情報に基づいて事業者DB4の登録番号及び事業者名のいずれをも取得できなかった場合に、証憑データが不適格であると判定する。
具体的には、仕入税額控除確認部20は、目視確認により修正した結果と判定に使用した条件とを学習した仕入税額控除判定学習モデルを用いたAIによる学習処理によって、証憑データについて仕入税額控除が認められるか否かを判定する。そして、仕入税額控除確認部20は、これらの判定結果を用いてさらに適格判定学習モデルを学習させる。そのようにすれば、自動判定の精度を高めることができる。
より具体的には、仕訳関連付け部21は、例えば、帳簿の記載事項を満たした仕訳データを含む、仕訳データ記憶部33に記憶された仕訳データに、証憑データの証憑IDを対応付ける。
仕訳データは、証憑データに基づいて公知の技術によって作成されるものである。例えば、会計処理装置1の制御部10が仕訳プログラム31b(後述する)を実行して証憑データを画面に表示させたうえで、取込処理をユーザが指示した場合に、証憑データから仕訳データを生成して仕訳データ記憶部33に記憶させる。なお、会計処理装置1の制御部10は、その後に仕訳データの編集等を行ってもよい。
記憶部30は、プログラム記憶部31と、証憑データ記憶部32と、仕訳データ記憶部33と、会社マスタ34とを備える。
証憑判定プログラム31aは、上述した制御部10が行う各種機能を実行するためのアプリケーションプログラムである。
なお、この例では、証憑判定プログラム31aと、仕訳プログラム31bとを別のプログラムとして記載したが、1つのプログラムによって上述した各種機能を実行してもよい。また、証憑判定プログラム31aと、仕訳プログラム31bとをさらに細分化して、別プログラムにしてもよい。
図3に示す証憑データ記憶部32は、1枚の請求書6に対応する証憑データを識別する証憑IDに対応付けて、証憑データに関するデータを記憶する。証憑データ記憶部32は、例えば、証憑IDをキーとして、処理日と、イメージ登録先と、登録番号と、発行事業者名と、適格判定フラグと、仕入税額控除フラグと、仕訳IDとを記憶する。
処理日は、証憑データを受け付けた日付である。
イメージ登録先は、証憑データを記憶した証憑データ記憶部32の位置情報(アドレス)を示す。
登録番号及び発行事業者名は、証憑データから読み取った登録番号及び事業者名である。なお、証憑データから読み取れなかった場合には、その項目はブランク(空欄)であってもよい。
適格判定フラグは、証憑データが適格であること(適格請求書交付義務免除対象であることを含む)を設定するフラグである。適格判定フラグは、初期値として、例えば、ブランクが設定されており、適格であると判定された場合に、「1」が設定されるものであってもよい。
仕入税額控除フラグは、証憑データが仕入税額控除の対象であることを設定するフラグである。仕入税額控除フラグは、初期値として、例えば、ブランクが設定されており、仕入税額控除の対象であると判定された場合に、「1」が設定されるものであってもよい。
仕訳IDは、仕訳関連付け部21の処理によって関連付けがされた仕訳データの識別情報である。
図4に示す仕訳データ記憶部33は、仕訳データを識別する仕訳IDに対応付けて、日付と、会社IDと、借方データと、貸方データと、摘要と、証憑IDとを対応付けて記憶している。ここで、日付は、仕訳データの発生日付であり、証憑データに含まれる日付と同じである。会社IDは、顧問先等を識別する識別情報である。借方データは、借方勘定科目と、借方金額を含む。貸方データは、貸方勘定科目と、貸方金額を含む。摘要は、科目に対する補足内容である。証憑IDは、仕訳データの元である証憑データを識別する識別情報である。
表示部38は、LCD(液晶ディスプレイ)等で構成される表示装置である。
通信部39は、例えば、スキャナ5や、通信ネットワークを介して事業者DB4等の外部装置との間での通信を行うインタフェースである。
なお、本発明でいうコンピュータとは、制御部、記憶装置等を備えた情報処理装置をいい、会計処理装置1は、制御部10、記憶部30等を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
次に、会計処理装置1による処理について説明する。
図6は、本実施形態に係る会計処理装置1での証憑データ処理を示すフローチャートである。
図7は、本実施形態に係る会計処理装置1での適格確認処理を示すフローチャートである。
図8は、本実施形態に係る会計処理装置1で用いる証憑データ60の例を示す図である。
図9は、本実施形態に係る会計処理装置1での登録番号確認処理を示すフローチャートである。
そして、制御部10(証憑データ受付部11)は、認証IDを付与して、受け付けた認証データを、証憑データ記憶部32に記憶させる。
S13において、制御部10は、適格確認処理を行う。
図7のS21において、制御部10は、証憑データを解析して、証憑データから各種の情報を取得する。具体的には、制御部10(テキスト処理部12)は、証憑データに対して文字認識処理をすることによって、証憑データからテキストデータを取得する。そして、制御部10(情報読取部14)は、テキストデータをサーチして各種の情報を取得する。各種の情報とは、例えば、適格請求書発行事業者の登録番号や事業者名や電話番号、ファクシミリ番号や住所等の事業者を特定する情報等をいう。
図8は、請求書6から生成された証憑データ60の例である。
証憑データ60は、交付先情報61と、取引日付62と、取引品目63と、品目マーク64と、マーク説明65と、合計対価額66と、消費税額67と、適格請求書発行情報68とを含む。
交付先情報61は、書類の交付を受ける事業者の事業者名である。
取引日付62は、実際の取引の日付である。
取引品目63は、取引内容を示す。
品目マーク64は、取引品目63が軽減税率の対象品目である場合に付するものであり、取引品目63が示す取引内容の近傍に付与される。
マーク説明65は、品目マーク64の意味を説明するものである。
合計対価額66は、税率ごとに合計した対価額と、適用税率とを示す。
消費税額67は、一請求書あたり、税率ごとに1回ずつの消費税額を示す。
適格請求書発行情報68は、適格請求書発行事業者の事業者名及び登録番号である。
S23において、制御部10(情報読取部14)は、証憑データから得られたテキストデータに基づいて登録番号を読み取れたか否かを判断する。登録番号は、図8の適格請求書発行情報68に含む情報である。登録番号を読み取れた場合(S23:YES)には、制御部10は、処理をS24に移す。他方、登録番号を読み取れなかった場合(S23:NO)には、制御部10は、処理をS25に移す。
図9のS31において、制御部10(DB情報取得部15)は、事業者DB4を参照し、読み取った登録番号が事業者DB4に存在するか否かを判断する。登録番号が事業者DB4に存在する場合(S31:YES)には、制御部10は、処理をS32に移す。他方、登録番号が事業者DB4に存在しない場合(S31:NO)には、制御部10は、処理をS35に移す。
S33において、制御部10(名称確認部17)は、証憑データから得られたテキストデータに、取得した事業者名が含まれるか否かを判断する。事業者名が含まれる場合(S33:YES)には、制御部10は、処理をS34に移す。他方、事業者名が含まれない場合(S33:NO)には、制御部10は、処理をS35に移す。
他方、S35において、制御部10(証憑判定部18)は、証憑データが不適格であると判定する。その後、制御部10は、処理を図6のS14に移す。
S27において、制御部10(識別情報確認部16)は、証憑データから得られたテキストデータに、事業者識別情報が含まれるか否かを判断する。事業者識別情報が含まれる場合(S27:YES)には、制御部10は、処理をS28に移す。他方、事業者識別情報が含まれない場合(S27:NO)には、制御部10は、処理をS29に移す。
他方、S29において、制御部10(証憑判定部18)は、証憑データが不適格であると判定する。その後、制御部10は、処理を図6のS14に移す。
S15において、制御部10は、証憑データ記憶部32の適格判定フラグに「1」を設定する。その後、制御部10は、処理をS18に移す。
S18において、制御部10(仕訳関連付け部21)は、仕訳データとの関連付け処理を行う。制御部10は、例えば、証憑データによる仕訳データに、処理対象の証憑データの証憑IDを記憶させることで、証憑データと、処理対象の証憑データに対応する仕訳データとを関連付ける。その後、制御部10は、本処理を終了する。
(1)会計処理装置1は、請求書6の画像データである証憑データから、適格請求書に必要な登録番号や適格請求書発行事業者の事業者名を取得し、適格請求書発行事業者の情報が登録された事業者DB4を参照して、取得した情報について確認(照合)をすることで、証憑データの適格性を判定する。
したがって、証憑データをインプットデータとして用いることで、その証憑データが適格請求書として適格なものであるか否か、といった適格請求書の真偽を確認できる。
また、事業者DB4を参照して登録番号や事業者名を確認するので、登録番号と事業者名との組み合わせが正しいか否かを含めて、適格請求書の真偽を確認できる。
登録番号は、証憑データに「登録番号」から始まる文字列として記載され、「T」を語頭に含み、その後ろは数字の羅列である、といった所定のフォーマットで記載されているため、簡単に読み取ることができる。
そして、事業者名は、証憑データに「株式会社」といった文言を含む文字列として記載されているため、比較的簡単に読み取ることができる。
また、会計処理装置1は、証憑データが不適格であると確認された場合であっても、仕入税額控除の対象である場合には、証憑データと仕訳データとを関連付ける。よって、仕入税額控除の対象であるものについては、仕訳データに証憑データが関連付けられるため、様々な処理に用いることができる。
(1)実施形態では、事業者名及び登録番号を確認して、証憑データが適格であるか否かを判定するものを例に説明した。会計処理装置は、さらに、他の項目についての確認を行ってもよい。他の項目としては、a.取引年月日、b.取引内容(軽減税率の対象品目である場合には、その旨)、c.税率ごとに合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率、d.消費税額、e.書類の交付を受ける事業者名、がある。会計処理装置では、これらの項目を有するか否かを、情報読取部が読み取ったテキストから判定し、全ての項目について充足されていれば、証憑データが適格であると判定すればよい。
具体的には、例えば、区分記載請求書等保存方式と、適格請求書(例:請求書、納品書、領収書、レシート等)等(適格請求書、適格簡易請求書(例:請求書、納品書、領収書、レシート等))保存方式といった証憑データの種類による記載項目の有無による証憑データが適格であるか否かの判定を、適格判定学習モデルを用いて行うこともできる(変形例1)。
また、適格簡易請求書は、事業者の業種に(不特定多数の者に対して販売等を行う小売業、飲食店業、タクシー業等)よっても、証憑データが適格であるか否かの判定を、適格判定学習モデルを用いて行うこともできる(変形例4)。
そして、これらの判定結果を用いてさらに適格判定学習モデルを学習させることで、証憑データが適格であるか否かの判定精度を上げることができる。
そして、制御部10(確認結果出力手段)は、確認結果を表示部38に出力する。
さらに、制御部10(確認受付手段、学習手段)は、確認結果に対するユーザからの確認データを受け付け、受け付けた確認データに変更内容を含む場合には、変更内容のデータを用いて事業者学習モデルを更新する。
事業者名が一致しない場合は、ユーザが類似の事業者名(例えば、「株式会社」や「(株)」といった会社の種類を表す用語や略称を含む文字列や会社の種類を表す用語を含む文字列であって、末尾に「御中」を含まないもの)から事業者名を特定できる場合には特定した事業者名を入力することで、制御部10が、事業者DB4から入力した事業者名と登録番号と類似の事業者名を関連付け、学習モデル記憶部の事業者学習モデルと証憑データ記憶部32を更新する。
また、事業者名が読み取れない場合は、ユーザが電話番号、ファクシミリ番号や住所等の事業者を特定する情報から事業者名を特定できる場合には特定した事業者名を入力することで、制御部10が、事業者DB4から入力した事業者名と登録番号を関連付け、学習モデル記憶部の事業者学習モデルと証憑データ記憶部32を更新する。
(4)実施形態では、記憶部に記憶される各情報について、例示して説明したが、これに限定されない。特に、項目は、他の項目があってもよいし、不要な項目を削除してもよい。また、他に会計処理装置として必要な種々のテーブル類があるが、本実施形態においては、記載を省略している。
4 事業者DB
5 スキャナ
6 請求書
10 制御部
11 証憑データ受付部
12 テキスト処理部
13 適格確認処理部
14 情報読取部
15 DB情報取得部
16 識別情報確認部
17 名称確認部
18 証憑判定部
20 仕入税額控除確認部
21 仕訳関連付け部
30 記憶部
31a 証憑判定プログラム
31b 仕訳プログラム
32 証憑データ記憶部
33 仕訳データ記憶部
37 入力部
38 表示部
39 通信部
60 証憑データ
100 会計処理システム
Claims (17)
- 伝票及びレシートを含む請求書に係る証憑データに含まれる複数の文字をテキスト化するテキスト化手段と、
前記テキスト化手段によりテキスト化された前記複数の文字から特定情報及び所定文字列を読み取る情報読取手段と、
前記情報読取手段により前記特定情報及び前記所定文字列のうちの少なくとも一方である記載情報が読み取れた場合に、事業者の事業者名と、前記事業者を識別する識別情報である事業者識別情報とが対応付けられた事業者データベースから前記記載情報に基づいて前記事業者名と前記事業者識別情報を取得するデータベース情報取得手段と、
前記データベース情報取得手段により取得した前記事業者名及び前記事業者識別情報と、前記テキスト化手段によりテキスト化した前記複数の文字とを照合して、前記証憑データの適格性を判定する証憑判定手段と、
を備える証憑判定装置。 - 請求項1に記載の証憑判定装置において、
前記情報読取手段は、前記特定情報を読み取り、前記特定情報が読み取れなかった場合に、前記所定文字列を読み取り、
前記データベース情報取得手段により取得した前記事業者識別情報が前記テキスト化手段によりテキスト化した前記複数の文字に含まれるか否かを確認する第1確認手段を備え、
前記証憑判定手段は、前記第1確認手段により確認できた場合に、前記証憑データが適格であると判定し、確認できなかった場合に、前記証憑データを不適格であると判定する、証憑判定装置。 - 請求項2に記載の証憑判定装置において、
前記情報読取手段により前記特定情報が読み取れた場合に、前記データベース情報取得手段により取得した前記事業者名が前記テキスト化手段によりテキスト化した前記複数の文字に含まれるか否かを確認する第2確認手段を備え、
前記証憑判定手段は、前記第2確認手段により確認できた場合に、前記証憑データが適格であると判定し、確認できなかった場合に、前記証憑データを不適格であると判定する、証憑判定装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の証憑判定装置において、
前記テキスト化手段によりテキスト化された前記複数の文字から指定文字列を読み取る指定文字列読取手段を備え、
前記情報読取手段は、前記指定文字列読取手段が読み取った前記指定文字列に続く文字列を、前記特定情報として読み取る、証憑判定装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の証憑判定装置において、
前記情報読取手段は、前記テキスト化手段によりテキスト化された前記複数の文字から指定の英字と、前記指定の英字に続く数字列とから構成された前記特定情報を読み取る、証憑判定装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれかに記載の証憑判定装置において、
前記情報読取手段は、前記テキスト化手段によりテキスト化された前記複数の文字について、最後尾から所定の文字を含む前記所定文字列を読み取る、証憑判定装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれかに記載の証憑判定装置において、
前記証憑判定手段は、前記情報読取手段により前記特定情報及び前記所定文字列の両方とも読み取れなかった場合に、前記証憑データが不適格であると判定する、証憑判定装置。 - 請求項1から請求項7までのいずれかに記載の証憑判定装置において、
少なくとも前記事業者識別情報と前記事業者名を特定する属性情報との組み合わせを学習した第1学習モデルと、
前記情報読取手段により前記特定情報及び前記所定文字列との組み合わせが前記第1学習モデルによる分類と等しいことを確認する事業者識別情報確認手段と、
前記事業者識別情報確認手段による確認結果を、表示装置に出力する確認結果出力手段と、
を備える、証憑判定装置。 - 請求項8に記載の証憑判定装置において、
前記確認結果出力手段による確認結果の出力に対する確認データを受け付ける確認受付手段と、
前記確認受付手段により受け付けた前記確認データを用いて前記第1学習モデルを学習させる学習手段と、
を備える、証憑判定装置。 - 請求項1から請求項9までのいずれかに記載の証憑判定装置において、
少なくとも前記証憑データの種類による記載項目の有無と取引日付又は前記事業者の業種の組み合わせについての特徴を学習した第2学習モデルを備え、
前記証憑判定手段は、前記第2学習モデルを用いて前記証憑データの適格性を判定する、証憑判定装置。 - 請求項1から請求項9までのいずれかに記載の証憑判定装置において、
少なくとも前記証憑データの種類による記載項目の有無についての特徴を学習した第3学習モデルを備え、
前記証憑判定手段は、前記第3学習モデルを用いて前記証憑データの適格性を判定する、証憑判定装置。 - 請求項1から請求項11までのいずれかに記載の証憑判定装置を含む会計処理装置であって、
前記証憑判定手段により適格であると判定された前記証憑データと、仕訳データとを関連付ける仕訳関連付け手段を備える、会計処理装置。 - 請求項12に記載の会計処理装置において、
前記証憑データに対して仕入税額控除が認められるか否かを確認する仕入税額控除確認手段を備え、
前記仕訳関連付け手段は、前記証憑判定手段により不適格であると判定された前記証憑データであっても、前記仕入税額控除確認手段により仕入税額控除が認められると確認された場合には、前記証憑データと、前記仕訳データとを関連付ける、会計処理装置。 - 請求項13に記載の会計処理装置において、
少なくとも前記証憑データの種類による記載項目の有無及び仕入税額控除が認められるかの条件についての特徴を学習した第4学習モデルを備え、
前記仕入税額控除確認手段は、前記第4学習モデルを用いて前記仕入税額控除が認められるか否かを判定する、会計処理装置。 - 請求項1から請求項11までのいずれかに記載の証憑判定装置としてコンピュータを機能させるための証憑判定プログラム。
- 請求項1から請求項11までのいずれかに記載の証憑判定装置と、
前記証憑判定装置に通信可能に接続され、前記請求書から画像データである前記証憑データを生成する画像化装置と、
を備える証憑判定システム。 - コンピュータが、
伝票又はレシートを画像化した証憑データに含まれる複数の文字をテキスト化するテキスト化ステップと、
テキスト化された前記複数の文字から特定情報及び所定文字列を読み取る情報読取ステップと、
前記特定情報及び前記所定文字列のうちの少なくとも一方である記載情報が読み取れた場合に、事業者の事業者名と、前記事業者を識別する識別情報である事業者識別情報とが対応付けられた事業者データベースから前記記載情報に基づいて前記事業者名と前記事業者識別情報を取得するデータベース情報取得ステップと、
取得した前記事業者名及び前記事業者識別情報と、テキスト化した前記複数の文字とを照合して、前記証憑データの適格性を判定する証憑判定ステップと、
を含む証憑判定方法。
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