JP6712416B2 - 創外固定器 - Google Patents

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Description

本発明は、骨に刺入されるピン同士を体外で固定するための創外固定器に関する。
骨折部位の固定に用いる創外固定器として、例えば、特許文献1には、ピンを保持する包持部材の内部に半切ボール、半切ボール押さえ部、スプリングワッシャを包納し、固定部材を取り付けたキャップを包持部材に取り付け、複数の包持部材を連結ネジ部材で一体連結したものが開示されている。この創外固定器は、ピンの体外露出部を包持部材の貫通穴を通して半切ボールに挿通し、固定部材のネジ部を仮止め締結し、複数の包持部材を連結ネジ部材に差入し、スプリングワッシャとナットで仮止め締結し、全てが締結されているのを確認後、本締結することで、骨折部位に取り付けられる。
特開2016−140740号公報
ところで、従来の創外固定器は、部品が多く、構成も複雑であったため、例えば、指などの小さい骨の骨折部位でも使用できるような小さいサイズにするには限界があった。また、小さい骨の骨折部位でも使用できるような小型の創外固定器であっても、ピン同士を最適な位置や姿勢に精度良く固定するため、ピン同士の位置や姿勢を調整した後に、まず仮固定して調整時の位置や姿勢を保ち、その状態で本固定できるようになっていることが望ましい。さらに、仮固定の機構は、ピンの位置や姿勢の再調整が可能であることが望ましい。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、小型化が可能でありながら、ピンの位置や姿勢の再調整が可能な仮固定機構を有する創外固定器を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するための本発明は、骨に刺入される第1のピンと第2のピンを体外で固定するための創外固定器であって、前記第1のピンが挿通される第1ピン孔と、前記第2のピンが挿通される第2ピン孔とを有する固定器本体を備え、前記固定器本体は、前記第1ピン孔と前記第2ピン孔の間で前記第1ピン孔と前記第2ピン孔をつなぐように形成された空隙と、外側の面から前記第1ピン孔または前記第2ピン孔に連通する少なくとも1つのネジ孔とを有することを特徴とする。
このような構成によれば、創外固定器について、小型化が可能でありながら、ピンの位置や姿勢の再調整が可能な仮固定機構を持たせることができる。具体的には、ネジ孔に螺挿したネジを締める方向に回転させてネジで固定器本体に挿通されたピンを押圧することで、ピンを仮固定することができる。また、仮固定後であっても、ネジを緩める方向に回転させることで、ピンの位置や姿勢を再調整することができる。そして、ピンの位置や姿勢が決まったら、固定器本体の空隙を潰すように固定器本体を塑性変形させてピンをかしめることで、ピン同士を本固定することができる。本発明の創外固定器は、以上のような仮固定および本固定の機能を、固定器本体が空隙とネジ孔を有するという比較的簡単な構成で実現しているので、従来の創外固定器よりも小型化が可能である。
前記した創外固定器は、前記ネジ孔に螺挿されたネジをさらに備える構成とすることができる。
これによれば、使用時にネジ孔にネジを後から取り付ける必要がないので、使い勝手を向上させることができる。
前記した創外固定器において、前記固定器本体は、外側の面に、前記第1ピン孔と前記第2ピン孔の間で前記空隙に沿って延びる溝部を有する構成とすることができる。
これによれば、固定器本体の空隙と溝部との間の壁を他の部分と比べて薄くすることができるので、ピン同士を本固定する際に固定器本体を容易にかしめることができる。
前記した創外固定器において、前記ネジ孔の中心軸線は、前記第1ピン孔の中心軸線と前記第2ピン孔の中心軸線を通る平面に対して傾斜している構成とすることができる。
これによれば、創外固定器を骨折部位に取り付けた後であっても、ネジを回しやすくすることができる。
前記した創外固定器において、前記ネジ孔は、前記第1ピン孔に連通する第1ネジ孔と、前記第2ピン孔に連通する第2ネジ孔とを含み、前記ネジは、前記第1ネジ孔に螺挿された第1ネジと、前記第2ネジ孔に螺挿された第2ネジとを含む構成とすることができる。
これによれば、固定器本体に挿通された2本のピンのそれぞれを個別に仮固定することができる。また、仮固定後であっても、対応するネジを緩める方向に回転させることで、2本のピンの位置や姿勢を個別に変更することができる。
前記した創外固定器において、前記ネジ孔は、内周面にネジ山を有し、前記ネジ山は、前記ネジ孔内に配置された前記ネジよりも前記ネジ孔の外側の開口の近くにおいて、少なくとも一部が変形している構成とすることができる。
これによれば、ネジ孔の外側の開口の近くにおいて、ネジ孔の内周面のネジ山が正常に機能しなくなるので、ネジが固定器本体から外側へ抜けてしまうのを抑制することができる。
本発明によれば、創外固定器について、小型化が可能でありながら、ピンの位置や姿勢の再調整が可能な仮固定機構を持たせることができる。
創外固定器の使用状態の一例を示す図である。 第1実施形態に係る創外固定器の斜視図である。 第1実施形態に係る創外固定器の断面図である。 図3のX−X断面図である。 ネジ孔の外側の開口の近くにおいてネジ孔の内周面のネジ山の一部を変形させる方法の一例を示す図(a)〜(c)である。 第1実施形態に係る創外固定器の使用方法の一例を示す図(a)〜(c)である。 第2実施形態に係る創外固定器の斜視図である。 第2実施形態に係る創外固定器の断面図である。 第3実施形態に係る創外固定器の斜視図である。 第3実施形態に係る創外固定器の使用状態の一例を示す図である。 変形例に係る創外固定器を示す図(a)〜(c)である。
次に、発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、創外固定器1は、骨Bに刺入される第1のピンP1と第2のピンP2を体外で固定するための器具である。図2に示すように、第1実施形態に係る創外固定器1は、固定器本体10と、2つのネジ20とを備えている。
固定器本体10は、金属からなる。一例として、固定器本体10は、純アルミニウム(例えば、A1050)などから形成することができる。固定器本体10には、引っ掛かりを抑制するための平面による面取り10Dが形成されている。なお、面取りの形状は、平面による面取りに限定されず、例えば、丸み付けによる面取りなどであってもよい。また、固定器本体10は、面取り10Dが形成されていない構成であってもよい。
固定器本体10は、第1ピン孔11と、第2ピン孔12と、空隙13と、ネジ孔14と、溝部15とを有している。
第1ピン孔11は、第1のピンP1が挿通される略円形の孔であり、第2ピン孔12は、第2のピンP2が挿通される略円形の孔である。第1ピン孔11および第2ピン孔12は、固定器本体10を貫く貫通孔として形成されている。また、第1ピン孔11と第2ピン孔12は、略平行に延びるように形成されている。第1ピン孔11および第2ピン孔12の直径は、例えば、1.2〜2.0mmとすることができる。
空隙13は、第1ピン孔11と第2ピン孔12の間で第1ピン孔11と第2ピン孔12をつなぐように形成されている。詳しくは、空隙13は、固定器本体10を貫く略矩形の断面を有する貫通孔として形成されており、第1ピン孔11と第2ピン孔12の間に位置している。また、空隙13は、第1ピン孔11および第2ピン孔12に対して略平行に延びるように形成されている。図3に示すように、空隙13は、第1ピン孔11の中心軸線11Aと第2ピン孔12の中心軸線12Aを通る平面PLに直交する方向に長さが、第1ピン孔11および第2ピン孔12の直径よりも小さくなっている。
図3および図4に示すように、ネジ孔14は、固定器本体10の外側の面から第1ピン孔11または第2ピン孔12に連通する孔であり、内周面にネジ山14Sを有している。ネジ孔14は、第1ピン孔11に連通する第1ネジ孔14Aと、第2ピン孔12に連通する第2ネジ孔14Bとを含む。
第1ネジ孔14Aの中心軸線14Cは、第1ピン孔11の中心軸線11Aに対して略直交するように延びている。また、中心軸線14Cは、平面PL上に位置している。また、第1ネジ孔14Aは、当該第1ネジ孔14Aが連通する第1ピン孔11を挟んで空隙13とは反対に位置している。
第2ネジ孔14Bの中心軸線14Dは、第2ピン孔12の中心軸線12Aに対して略直交するように延びている。また、中心軸線14Dは、平面PL上に位置している。また、第2ネジ孔14Bは、当該第2ネジ孔14Bが連通する第2ピン孔12を挟んで空隙13とは反対に位置している。
図2および図3に示すように、溝部15は、固定器本体10の外側の面に形成された溝状の凹部である。詳しくは、溝部15は、固定器本体10の外側の面のうち、ピン孔11,12と空隙13が形成された一対の第1面10Aと、ネジ孔14が形成された一対の第2面10Bの両方に対して略直交する一対の第3面10Cに1つずつ形成されている。
各溝部15は、第1ピン孔11と第2ピン孔12の間で空隙13に沿って延びている。より詳しくは、溝部15は、中心軸線14C,14Dが延びる方向において、第1ピン孔11の中心軸線11Aと第2ピン孔12の中心軸線12Aの間に位置し、空隙13に沿って長く延びている。
ネジ20は、頭部がネジ部と同じ大きさの、いわゆるイモネジである。ネジ20は、外周面にネジ山21を有し、頭部の端面に六角形の穴22を有している。ネジ20は、金属からなる。一例として、ネジ20は、ステンレス鋼などから形成することができる。
図3および図4に示すように、ネジ20は、ネジ孔14に螺挿されてネジ孔14内に配置されている。ネジ20は、第1ネジ20Aと、第2ネジ20Bとを含む。第1ネジ20Aは、第1ネジ孔14Aに螺挿されて第1ネジ孔14A内に配置されたネジであり、第2ネジ20Bは、第2ネジ孔14Bに螺挿されて第2ネジ孔14B内に配置されたネジである。
図5(c)に示すように、ネジ20が螺挿されたネジ孔14のネジ山14Sは、ネジ孔14内に配置されたネジ20よりもネジ孔14の外側の開口14Eの近くにおいて、少なくとも一部が変形している。具体的には、ネジ山14Sは、ネジ20よりも開口14Eの近くにおいて、最も外側に位置するものがネジ孔14の軸線方向内側に潰れるように変形している。
これにより、最も外側に位置するネジ山14Sと、その隣に位置するネジ山14Sとの間に形成される溝の幅が狭くなっている。詳しくは、ネジ山14Sは、ネジ20よりも開口14Eの近くにおいて、隣り合うネジ山14S同士の間隔D14が、ネジ20のネジ山21のピッチP21よりも小さくなっている。
このような構成により、ネジ孔14の外側の開口14Eの近くにおいて、ネジ孔14の内周面のネジ山14Sが正常に機能しなくなるので、例えば、輸送中の細かい振動などによってネジ20が回転し、開口14Eの近くに到達したとしても、ネジ20は、それ以上抜ける方向に回転することができなくなる。これにより、創外固定器1の輸送中などに、ネジ20が固定器本体10から外側へ抜けてしまうのを抑制することができる。
そして、このようなネジ孔14は、例えば、創外固定器1の製造工程の途中において、図5(a)に示すように、ネジ山14Sを形成したネジ孔14にネジ20を螺挿した後、円錐台状の凸部31を有するパンチ30をネジ孔14に開口14Eからたたき込んで、図5(b)に示すように、開口14E付近のネジ山14Sをネジ孔14の軸線方向内側に向けて潰すように変形させることで形成することができる。
次に、第1実施形態に係る創外固定器1の使用方法の一例について説明する。
まず、図1に示すように、骨折部B1を挟んで骨Bに第1のピンP1および第2のピンP2を刺入する。そして、第1のピンP1の端部を創外固定器1の第1ピン孔11(図2参照)に挿通するとともに、第2のピンP2の端部を創外固定器1の第2ピン孔12に挿通する。
次に、骨折部B1がつながるように、例えば、骨折部B1を圧迫しながら、ピンP1,P2の位置や姿勢を決める。そして、ピンP1,P2の位置や姿勢が決まったら、図6(a)に示すように、ドライバ40を用いてネジ20を締める方向に回転させる。ネジ20は、締める方向に回転させることで、先端が第1ピン孔11または第2ピン孔12に挿通されたピンP1,P2に接触して当該ピンP1,P2を押圧する。これにより、ピンP1,P2の位置や姿勢を仮固定することができる。
また、ネジ20を締めた後に、ピンP1,P2の位置や姿勢を変更する必要が生じた場合には、ネジ20を緩める方向に回転させることで、ネジ20によるピンP1,P2の押圧が解除される。これにより、ピンP1,P2の位置や姿勢を再調整することが可能となる。そして、ピンP1,P2の位置や姿勢がより良い位置や姿勢に決まったら、ネジ20を再び締める方向に回転させる。これにより、ピンP1,P2の位置や姿勢を再度仮固定することができる。
そして、ピンP1,P2の位置や姿勢が良好であると確認できた場合には、例えば、図6(b)に示すような、溝部15に沿うように延びる一対の凸部51を有するペンチ様の工具50を用いて、図6(c)に示すように、固定器本体10の溝部15を押し込んで空隙13を潰すように固定器本体10を塑性変形させる。これにより、ピンP1,P2がかしめられ、ピンP1,P2同士を本固定することができる。その結果、図1に示すような状態に、骨Bの骨折部位を固定することができる。
以上説明した本実施形態によれば、創外固定器1に、ピンP1,P2の位置や姿勢の再調整が可能な仮固定機構を持たせることができる。また、本実施形態の創外固定器1は、上述したような仮固定および本固定の機能を、固定器本体10が空隙13とネジ孔14を有するという比較的簡単な構成で実現しているので、従来の創外固定器よりも小型化することができる。つまり、本実施形態によれば、創外固定器1について、小型化が可能でありながら、ピンP1,P2の位置や姿勢の再調整が可能な仮固定機構を持たせることができる。
また、本実施形態の創外固定器1は、固定器本体10のほか、ネジ20をさらに備えるので、使用時にネジ孔14にネジ20を後から取り付ける必要がなく、使い勝手を向上させることができる。
また、本実施形態の創外固定器1は、固定器本体10が溝部15を有するので、固定器本体10の空隙13と溝部15との間の壁を他の部分と比べて薄くすることができる。これにより、ピンP1,P2同士を本固定する際に固定器本体10を容易にかしめることができる。なお、固定器本体10の空隙13と溝部15との間の壁の厚さは、例えば、0.3〜2.0mmとすることができる。
また、本実施形態の創外固定器1は、ネジ孔14が第1ネジ孔14Aと第2ネジ孔14Bとを含み、ネジ20が第1ネジ20Aと第2ネジ20Bとを含むので、固定器本体10に挿通された2本のピンP1,P2のそれぞれを個別に仮固定することができる。また、仮固定後であっても、対応するネジ20(第1ネジ20Aまたは第2ネジ20B)を緩める方向に回転させることで、2本のピンP1,P2の位置や姿勢を個別に変更することができる。
また、本実施形態の創外固定器1は、ネジ孔14が対応するピン孔11,12を挟んで空隙13とは反対に位置するので、ネジ孔14内に配置されるネジ20を、ピン孔11,12を挟んで空隙13とは反対の位置、つまり、空隙13から遠い位置に配置することができる。これにより、ピンP1,P2同士を本固定する際に空隙13を容易に潰せるので、ピンP1,P2を容易にかしめることができる。また、かしめの影響がネジ20に及ぶのを抑制することができる。
次に、第2実施形態について説明する。なお、以下では、先に説明した形態と同様の構成要素については同一の符号を付して適宜説明を省略し、先に説明した形態と異なる点について詳細に説明する。
図7および図8に示すように、第2実施形態に係る創外固定器2は、固定器本体60と、2つのネジ20とを備えており、固定器本体60は、第1ピン孔11と、第2ピン孔12と、空隙13と、ネジ孔64と、溝部15とを有している。
固定器本体60は、図8に示す断面視において略V字状をなしている。詳しくは、固定器本体60は、ネジ孔64が形成された部分が、ピン孔11,12および空隙13が形成された部分から、図8の左右方向外側の斜め上方に向けて延びるように形成されている。
ネジ孔64は、第1ピン孔11に連通する第1ネジ孔64Aと、第2ピン孔12に連通する第2ネジ孔64Bとを含む。第1ネジ孔64Aは、その中心軸線64Cが、第1ピン孔11の中心軸線11Aと第2ピン孔12の中心軸線12Aを通る平面PLに対して傾斜している。同様に、第2ネジ孔64Bは、その中心軸線64Dが、平面PLに対して傾斜している。図8に示す中心軸線64C,64Dは、一例として、平面PLに対して30°の角度をなすように傾斜している。中心軸線64C,64Dが平面PLに対してなす角度は、例えば、15〜75°とすることができる。
ネジ20は、第1ネジ孔64Aに螺挿されて第1ネジ孔64A内に配置された第1ネジ20Aと、第2ネジ孔64Bに螺挿されて第2ネジ孔64B内に配置された第2ネジ20Bとを含む。
このような本実施形態によれば、ネジ孔64A,64Bの中心軸線64C,64Dが平面PLに対して傾斜していることで、創外固定器2を骨折部位に取り付けた後であっても、第1ネジ孔64Aまたは第2ネジ孔64Bが向く方向を患者の体からずらすことができる。これにより、ネジ孔64に対してドライバなどの工具を差し込みやすくなり、かつ、工具を回転させやすくなるので、ネジ20を回しやすくすることができる。
次に、第3実施形態について説明する。
図9に示すように、第3実施形態に係る創外固定器3は、固定器本体70と、1つのネジ20とを備えており、固定器本体70は、第1ピン孔11と、第2ピン孔12と、空隙13と、1つのネジ孔14と、溝部15とを有している。
固定器本体70は、ネジ孔14として、第1ピン孔11に連通するもの(第1実施形態の第1ネジ孔14Aに相当するもの)のみを有している。言い換えると、固定器本体70には、第2ピン孔12に連通するネジ孔(第1実施形態の第2ネジ孔14Bに相当するもの)は形成されていない。
ネジ20は、ネジ孔14に螺挿されてネジ孔14内に配置されている。
このような本実施形態によれば、固定器本体70の、第2ピン孔12を挟んだ空隙13とは反対の部分に、ネジを配置するためのスペースを設ける必要がないので、その分、固定器本体70を小型化することができる。これにより、創外固定器3のさらなる小型化が可能となる。
ここで、創外固定器3の使用方法の一例について説明すると、図10に示すように、まず、骨に刺入された第1のピンP1の端部を第1の創外固定器3Aの第1ピン孔11に挿通するとともに、第2の創外固定器3Bの第2ピン孔12に挿通する。また、骨に刺入された第2のピンP2の端部を第2の創外固定器3Bの第1ピン孔11に挿通するとともに、第1の創外固定器3Aの第2ピン孔12に挿通する。
その後、ピンP1,P2の位置や姿勢が決まったら、創外固定器3A,3Bのネジ20を締めてピンP1,P2の仮固定を行う。そして、ピンP1,P2の位置や姿勢が良好であると確認できたら、創外固定器3A,3Bの固定器本体70をかしめてピンP1,P2同士の本固定を行う。
以上、発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、下記のように発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、前記した第1実施形態では、ネジ孔14が、1つのピン孔11,12に対して1つずつ形成されていたが、これに限定されず、ネジ孔は、1つのピン孔に対して複数形成されていてもよい。また、1つのピン孔に対してネジ孔を複数形成する場合、各ネジ孔が延びる方向(ネジ孔が向く方向)は、異なる方向とすることができる。これによれば、ピンを仮固定する際に、ドライバなどの工具が使いやすい向きを向くネジ孔を使用することができるので、使い勝手を向上させることができる。また、第1ピン孔11に連通する第1ネジ孔14Aの数と、第2ピン孔12に連通する第2ネジ孔14Bの数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、前記実施形態では、固定器本体10に2つのピン孔11,12が形成されていたが、これに限定されず、例えば、ピン孔は、3つ以上形成されていてもよい。そして、固定器本体がピン孔を3つ以上有する場合、空隙は、例えば、隣り合うピン孔の間に1つずつ形成することができる。
また、前記実施形態では、ネジ20の穴22が六角穴形状であったが、これに限定されず、例えば、すりわり形状や十字穴形状、四角穴形状などであってもよい。
また、前記実施形態では、創外固定器1がネジ20を備えて構成されていたが、これに限定されない。例えば、図11(a)に示すように、創外固定器4は、固定器本体80からなり、ネジを構成要素としては備えない構成であってもよい。
さらに説明すると、創外固定器4の固定器本体80は、第1ピン孔11と、第2ピン孔12と、空隙13と、ネジ孔14と、溝部15とを有している。創外固定器4の使用方法の一例について説明すると、図11(a)に示すように、まず、創外固定器4とは別に用意したネジ90をネジ孔14に螺挿して取り付ける。その後、骨に刺入された第1のピンP1の端部を第1ピン孔11に挿通するとともに、第2のピンP2の端部を第2ピン孔12に挿通する。
そして、ピンP1,P2の位置や姿勢が決まったら、ドライバ40を用いてネジ90を締める方向に回転させ、ピンP1,P2の仮固定を行う。そして、ピンP1,P2の位置や姿勢が良好であると確認できたら、図11(b)に示すように、空隙13を潰すように固定器本体80をかしめてピンP1,P2同士の本固定を行う。なお、本変形例の創外固定器4においては、ピンP1,P2同士を本固定した後に、図11(c)に示すように、ネジ90を固定器本体80から取り外してしまってもよい。
また、前記実施形態では、ネジとして、頭部がネジ部と同じ大きさネジ20(イモネジ)を例示したが、これに限定されず、ネジは、頭部の径が、ネジ山を有するネジ部の径よりも大きいタイプのものであってもよい。上述した変形例のネジ90についても同様である。
また、前記実施形態では、ネジ20が固定器本体10から外側に抜けてしまうのを抑制するため、ネジ孔14の外側の開口14Eの近くにおいて、ネジ孔14の内周面のネジ山14Sの一部がネジ孔14の軸線方向内側に潰れるように変形していたが、これに限定されない。例えば、ネジ孔の内周面のネジ山は、ネジ孔の外側の開口の近くにおいて、少なくとも一部がネジ孔の径方向外側に潰れるように変形していてもよい。このようなネジ孔は、例えば、創外固定器の製造工程の途中において、ネジ孔にネジを螺挿した後、十字状や四角錐状の凸部を有するパンチをネジ孔に開口からたたき込んでネジ山を変形させることで形成することができる。
また、前記実施形態では、ネジ20が抜けてしまうのを抑制するため、ネジ孔14の開口14Eの近くにおいて、ネジ孔14のネジ山14Sの少なくとも一部が変形していたが、これに限定されない。例えば、ネジ孔のネジ山は変形しておらず、ネジとネジ孔の内周面との間に、ネジ緩み止め用の接着剤が塗布されていてもよい。言い換えると、ネジおよびネジ孔の内周面の少なくとも一方に、ネジ緩み止め用の接着剤を塗布してから、ネジをネジ孔に螺挿してもよい。ネジ緩み止め用の接着剤としては、例えば、ヘンケルジャパン株式会社のロックタイト(登録商標)222などを用いることができる。
また、前記実施形態では、ネジ孔14の内周面にネジ山14Sが形成されていたが、これに限定されない。例えば、ネジ孔は、内周面にネジ山が形成されておらず、ネジが螺挿される際にネジ溝が切られる孔であってもよい。
また、前記実施形態では、溝部15が、固定器本体10の一対の第3面10Cの両方にそれぞれ形成されていたが、これに限定されず、例えば、一対の第3面10Cのうちの一方だけに形成されていてもよい。また、固定器本体は、溝部が形成されていない構成であってもよい。
また、前記実施形態では、骨折部B1を挟んで骨BにピンP1,P2を刺入し、骨折部B1を圧迫した状態で、創外固定器1によりピンP1,P2同士を固定する使用方法を例示したが、これに限定されない。例えば、関節を跨いで骨にピンを刺入し、骨同士を引き離すように牽引した状態で、創外固定器によりピン同士を固定してもよい。
また、前記実施形態では、創外固定器1などの使用方法として、まず、ネジ20を締めてピンP1,P2を仮固定し、その後、固定器本体10をかしめてピンP1,P2同士を本固定する方法を例示したが、これに限定されない。例えば、ネジを締めることによってピン同士を本固定してもよい。言い換えると、ネジを締めた後の固定器本体のかしめを省略してもよい。また、ネジを締めることによってピン同士を固定した後、固定力が足りない場合などに固定器本体をかしめてピン同士を強固に固定するようにしてもよい。
また、前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
1 創外固定器
10 固定器本体
11 第1ピン孔
11A 中心軸線
12 第2ピン孔
12A 中心軸線
13 空隙
14 ネジ孔
14A 第1ネジ孔
14B 第2ネジ孔
14C 中心軸線
14D 中心軸線
14E 開口
14S ネジ山
15 溝部
20 ネジ
20A 第1ネジ
20B 第2ネジ
B 骨
P1 第1のピン
P2 第2のピン
PL 平面

Claims (6)

  1. 骨に刺入される第1のピンと第2のピンを体外で固定するための創外固定器であって、
    前記第1のピンが挿通される第1ピン孔と、前記第2のピンが挿通される第2ピン孔とを有する固定器本体を備え、
    前記固定器本体は、前記第1ピン孔と前記第2ピン孔の間で前記第1ピン孔と前記第2ピン孔をつなぐように形成された空隙と、外側の面から前記第1ピン孔または前記第2ピン孔に連通する少なくとも1つのネジ孔とを有することを特徴とする創外固定器。
  2. 前記ネジ孔に螺挿されたネジをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の創外固定器。
  3. 前記固定器本体は、外側の面に、前記第1ピン孔と前記第2ピン孔の間で前記空隙に沿って延びる溝部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の創外固定器。
  4. 前記ネジ孔の中心軸線は、前記第1ピン孔の中心軸線と前記第2ピン孔の中心軸線を通る平面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の創外固定器。
  5. 前記ネジ孔は、前記第1ピン孔に連通する第1ネジ孔と、前記第2ピン孔に連通する第2ネジ孔とを含み、
    前記ネジは、前記第1ネジ孔に螺挿された第1ネジと、前記第2ネジ孔に螺挿された第2ネジとを含むことを特徴とする請求項2に記載の創外固定器。
  6. 前記ネジ孔は、内周面にネジ山を有し、
    前記ネジ山は、前記ネジ孔内に配置された前記ネジよりも前記ネジ孔の外側の開口の近くにおいて、少なくとも一部が変形していることを特徴とする請求項2または請求項5に記載の創外固定器。
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