JP6712409B2 - 超音波洗浄器 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波の発振出力の不良判定機能を有する超音波洗浄器に関するものである。
従来、下記特許文献1に開示されるように、洗浄槽(1)内に貯留した液体(2)に被洗浄物(21)を浸漬し、超音波振動子ユニット(4)により貯留液(2)に超音波振動を付与して、被洗浄物(21)を洗浄する超音波洗浄器が知られている。
特開2008−119642号公報(段落[0005]、図6)
超音波洗浄器では、超音波発振器を制御して、超音波発振器から設定周波数で超音波振動子に給電し、超音波振動子を発振させる。そして、これによる超音波振動を、超音波振動板を介して貯留液に付与して、被洗浄物を洗浄する。
このような構成であるから、超音波発振器または超音波振動子の故障によって、超音波の発振出力が消失または減少すると、所期の超音波洗浄を図ることができない。たとえば、超音波発振器から超音波振動子への給電に異常があったり、あるいは、超音波振動子から超音波振動板への振動伝達に異常があったりすると、貯留液への超音波振動の付与が正常になされず、所期の洗浄を図ることができない。従って、超音波の発振出力が正常になされているか否かの確認が必要となる。
従来、超音波の発振出力が正常になされているか否かを確認するには、専用のインジケータを用いたり、音圧計を用いたりしている。しかしながら、このような専用のインジケータや音圧計を用いることなく、超音波の発振出力の不良を簡易に判定することができれば好適である。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、超音波の発振出力の不良の有無を、専用のインジケータや音圧計を用いることなく、簡易に判定することができる超音波洗浄器を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、被洗浄物が収容されると共に液体が貯留される洗浄槽と、この洗浄槽に設けられる超音波振動子と、この超音波振動子を作動させる超音波発振器と、前記洗浄槽内の貯留液の温度を検出する温度センサと、前記超音波発振器を制御して少なくとも超音波洗浄運転と超音波出力点検運転とを切り替えて実行可能な制御手段とを備え、前記超音波洗浄運転では、前記洗浄槽内の貯留液に被洗浄物を浸漬した状態で、前記制御手段は、前記超音波発振器を作動させて被洗浄物を超音波洗浄し、前記超音波出力点検運転では、前記洗浄槽内の貯留液に被洗浄物を浸漬しない状態で、前記制御手段は、前記超音波発振器に作動を指令し、前記温度センサにより検出される液温の変化に基づき、前記超音波発振器または前記超音波振動子もしくはこれに設けられる超音波振動板の不良の有無について、所定時間の水温上昇幅が所定値未満であれば異常があると判定し、所定値以上であれば異常がないと判定し、前記洗浄槽内の貯留液を循環させる循環ポンプをさらに備え、前記超音波出力点検運転において、前記循環ポンプを作動させる場合、前記超音波発振器を作動させない状態で前記循環ポンプを設定時間だけ作動させて得た液温変化に基づき、前記超音波発振器への作動指令後の液温変化を補正し、前記不良の有無を判定することを特徴とする超音波洗浄器である。
請求項1に記載の発明によれば、超音波洗浄器は、超音波洗浄運転の他、超音波出力点検運転を実行することができる。超音波出力点検運転では、洗浄槽内の貯留液に被洗浄物を浸漬しない状態で、超音波発振器に作動を指令し、液温の変化により、超音波発振器、超音波振動子または超音波振動板の不良の有無を判定することができる。たとえば、超音波発振器から超音波振動子への給電に異常があったり、あるいは、超音波振動子から超音波振動板への振動伝達に異常があったりすると、貯留液への超音波振動の付与が正常になされず、液温の上昇が妨げられるので、異常を検知することができる。このようにして、貯留液に超音波振動が正常に付与されているか否かを、インジケータや音圧計を用いることなく、簡易に確認することができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、超音波出力点検運転において、循環ポンプを作動させることで、洗浄槽内の貯留液を撹拌して温度ムラを防止することができる。これにより、超音波振動による液温変化を正確にとらえて、精度よく異常の有無を判定することができる。しかも、超音波発振器を作動させない状態で循環ポンプを設定時間だけ作動させて得た液温変化に基づき、超音波発振器への作動指令後の液温変化を補正することで、循環ポンプの稼働による入熱の影響を考慮しつつ異常判定を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、前記超音波洗浄運転における液位は、複数段階で変更可能とされ、前記超音波出力点検運転における液位は、前記超音波洗浄運転における最低液位と同じかそれ未満の所定液位とされることを特徴とする請求項1に記載の超音波洗浄器である。
請求項2に記載の発明によれば、超音波出力点検運転は、超音波洗浄運転における最低液位と同じかそれ未満の所定液位で実行される。従って、比較的低液位で超音波出力点検運転を実行できるから、液体の使用量を抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、前記洗浄槽内の貯留液を加熱するヒータをさらに備え、前記超音波洗浄運転では、前記ヒータにより貯留液を設定温度に加熱するが、前記超音波出力点検運転では、前記ヒータにより貯留液を加熱しないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の超音波洗浄器である。
請求項3に記載の発明によれば、超音波洗浄運転ではヒータを用いるが、超音波出力点検運転ではヒータを用いないことで、超音波振動による液温変化を正確にとらえて、精度よく異常の有無を判定することができる。
本発明の超音波洗浄器によれば、超音波の発振出力の不良の有無を、専用のインジケータや音圧計を用いることなく、簡易に判定することができる。
本発明の一実施例の超音波洗浄器を示す概略図であり、一部を断面にして示している。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例の超音波洗浄器1を示す概略図であり、一部を断面にして示している。
本実施例の超音波洗浄器1は、被洗浄物が収容される洗浄槽2と、この洗浄槽2内に設けられる洗浄ノズル3と、洗浄槽2内への給水手段4と、洗浄槽2内からの排水手段5と、洗浄槽2内への薬液供給手段6と、洗浄槽2下部から洗浄ノズル3への液体の循環手段7と、洗浄槽2内の貯留液を加熱するヒータ8と、洗浄槽2下部に設けられる超音波振動子9と、超音波振動子9を作動させる超音波発振器10と、前記各手段4〜7ならびにヒータ8および超音波発振器10を制御する制御手段(図示省略)とを備える。
被洗浄物は、特に問わないが、たとえば鉗子などの医療器具である。洗浄槽2内には、上下複数段に洗浄ノズル3が設けられるが、被洗浄物は上下の洗浄ノズル3間に配置される。この際、洗浄槽2内に上下複数段に設けられる網棚(図示省略)に、被洗浄物が載せられる。なお、被洗浄物は、所望によりバスケットなどに収容されていてもよい。
洗浄槽2は、被洗浄物が収容される中空容器である。洗浄槽2は、本実施例では略矩形の中空ボックス状である。洗浄槽2は、ドア(図示省略)により開閉可能とされる。ドアを開けることで、洗浄槽2に対し被洗浄物を出し入れすることができる。ドアは、洗浄槽2の正面に設けられるが、洗浄槽2の正面および背面の双方に設けられてもよい。
洗浄ノズル3は、洗浄槽2内に、上下複数段に設けられる。本実施例では、洗浄槽2の一側部に、上下複数段にアーム状の支持部材11の基端部が保持され、各支持部材11は、洗浄槽2の一側部から左右方向中央部へ向けて延出する。そして、その延出先端部に、洗浄ノズル3の長手方向中央部が垂直軸まわりに回転自在に保持される。洗浄ノズル3は、支持部材11内を介して供給される流体を噴射させるノズル孔(図示省略)を複数形成されている。支持部材11を介して洗浄ノズル3内に流体が供給されると、その流体は洗浄ノズル3のノズル孔から噴射される。この噴流により、洗浄ノズル3は、支持部材11の端部の軸受部まわりに回転する。なお、洗浄槽2内の上端部に設けられる洗浄ノズル3は、下方へのみ流体を噴射し、洗浄槽2内の下端部に設けられる洗浄ノズル3は、上方へのみ流体を噴射し、上下両端部以外の洗浄ノズル3は、上下両方へ流体を噴射する。
洗浄槽2内の下部には、液貯留部12が連接されている。言い換えれば、洗浄槽2は、下部に液貯留部12を備える。本実施例では、洗浄槽2の下壁は、左右両端部が左右方向内側へ行くに従って下方へ傾斜する傾斜面2aに形成されており、左右方向中央部は下方へ略矩形状に凹んで形成されており、この凹部を含んだ形で、洗浄槽2内の下部が液貯留部12とされる。
給水手段4は、洗浄槽2内に、給水路13を介して水を供給する。給水路13には、給水弁14が設けられている。給水弁14を開くことで、洗浄槽2内に給水することができる。なお、給水手段4は、複数種の水(たとえば水道水、温水、膜濾過水など)から選択された水を供給可能に構成されてもよい。
洗浄槽2には、液位検出器15が設けられている。液位検出器15は、その構成を特に問わないが、たとえば、液貯留部12の底部に設置した圧力センサから構成される。この場合、液貯留部12や洗浄槽2内の液位に応じて、水圧が変わることを利用して液位を把握する。
排水手段5は、洗浄槽2や液貯留部12から、排水路16を介して水を排出する。排水路16には、排水弁17が設けられている。排水弁17を開くことで、洗浄槽2や液貯留部12から排水することができる。
薬液供給手段6は、洗浄槽2または液貯留部12に、薬液タンク18から給液路19を介して薬液を供給する。給液路19には、薬液ポンプ20が設けられている。薬液ポンプ20を作動させることで、設定量の薬液を洗浄槽2または液貯留部12内に供給することができる。なお、薬液供給手段6は、複数種の薬液(たとえばアルカリ性洗剤、酵素配合洗剤、潤滑防錆剤、乾燥促進剤など)から選択された薬液を供給可能に構成されてもよい。
循環手段7は、洗浄槽2内下部からの液体を、洗浄ノズル3へ循環供給する。具体的には、循環手段7は、循環配管21と循環ポンプ22とを備える。循環配管21は、液貯留部12から各洗浄ノズル3の支持部材11への配管であり、その途中に循環ポンプ22が設けられている。なお、図示例では、循環配管21の内、液貯留部12から循環ポンプ22への配管は、上流側において、排水路16と共通管路とされている。また、循環配管21の内、循環ポンプ22の出口側には、逆止弁23が設けられている。循環ポンプ22を作動させると、洗浄槽2内下部の液体を、循環配管21および支持部材11を介して洗浄ノズル3へ供給して洗浄槽2内へ戻すことができる。
ヒータ8は、液貯留部12に設けられて、貯留液を加熱する。ヒータ8は、本実施例では電気ヒータであるが、場合により蒸気ヒータであってもよい。電気ヒータの場合、典型的にはオンオフ制御されるが、場合により出力を調整されてもよい。一方、蒸気ヒータの場合、蒸気管内に蒸気が供給可能とされ、蒸気の凝縮水は蒸気トラップを介して外部へ排出される。そして、給蒸路に設けた給蒸弁の開閉または開度が制御される。
なお、液貯留部12には、温度センサ24が設けられている。温度センサ24の検出温度に基づきヒータ8を制御することで、液貯留部12や洗浄槽2内の貯留液の温度を調整することができる。
超音波振動子9は、洗浄槽2の下部に設けられる。本実施例では、洗浄槽2の下壁の左右の傾斜面2aに、それぞれ超音波振動子9が設けられている。超音波振動子9は、超音波発振器10と接続されている。超音波発振器10から設定周波数で超音波振動子9に給電することで、超音波振動子9を所望に発振させることができる。そして、これによる超音波振動は、超音波振動板(図示省略)を介して、洗浄槽2内の貯留液に付与される。洗浄槽2内の貯留液に被洗浄物を浸漬した状態で、貯留液に超音波振動を付与することにより、被洗浄物の洗浄を図ることができる。なお、超音波発振器10を制御することで、超音波の周波数(Hz)および/または出力(W)を変更可能に構成されてもよい。
制御手段は、前記各手段4〜7、ヒータ8および超音波発振器10の他、液位検出器15および温度センサ24などに接続された制御器である。具体的には、給水弁14、排水弁17、薬液ポンプ20、循環ポンプ22、ヒータ8、超音波発振器10、液位検出器15および温度センサ24などは、制御器に接続されている。そして、制御器は、以下に述べるように、所定の手順(プログラム)に従い、洗浄槽2内の被洗浄物の洗浄の他、超音波発振出力の点検などを図る。
以下、本実施例の超音波洗浄器1の運転方法の一例について具体的に説明する。初期状態において、各弁14,17は閉じられ、各ポンプ20,22、ヒータ8、超音波発振器10は停止している。この状態で、洗浄槽2内には、被洗浄物が収容され、洗浄槽2のドアは気密に閉じられる。但し、後述する超音波出力点検運転では、洗浄槽2内に被洗浄物は収容されない。なお、超音波発振器10について、作動とは、超音波振動子9を発振させようとする動作(超音波振動子9への給電)をいい、停止とは、超音波振動子9を停止させようとする動作(超音波振動子9への給電停止)をいう。
本実施例の超音波洗浄器1は、少なくとも超音波洗浄運転と超音波出力点検運転とを切り替えて実行可能とされる。また、所望により、シャワー洗浄運転も実行可能とされる。
前記各運転の切替えは、制御器に接続した設定器(たとえばタッチパネル)によりなされる。被洗浄物の洗浄を図る際、超音波洗浄運転とシャワー洗浄運転との内、いずれかの単独運転、または設定順序での組合せ運転がなされる。一方、所定のタイミング(たとえば一週間に一度のペース)で、超音波出力点検運転がなされる。いずれにしても、所定の操作により運転開始が指示されると、制御器は、指示された運転を自動で実行する。以下、各運転の内容について説明する。
≪シャワー洗浄運転≫
シャワー洗浄運転では、被洗浄物を液体に浸漬しないでシャワー洗浄する。具体的には、まず、給水手段4により設定水位まで水を貯留する。この際、被洗浄物を浸漬しない水位まで、液貯留部12に水を貯留する。また、所望により、薬液供給手段6により薬液を投入する。その後、循環手段7により水を循環させる。つまり、循環ポンプ22を作動させて、液貯留部12からの水を、循環配管21および支持部材11を介して洗浄ノズル3へ供給し、洗浄ノズル3を回転させながら、洗浄ノズル3のノズル孔から被洗浄物に噴射する。これにより、被洗浄物は、上下の洗浄ノズル3から噴射される水で洗浄される。各洗浄ノズル3から噴射された水は、洗浄槽2下部の液貯留部12へ戻される。設定時間だけ水を循環させた後、循環ポンプ22を停止する。そして、排水手段5により、液貯留部12から排水する。なお、シャワー洗浄運転では、ヒータ8により貯留液(循環液)を設定温度まで加熱してもよい。また、水の種類や温度を変えたり、薬液の有無や種類を変えたりして、複数回繰り返してもよい。
≪超音波洗浄運転≫
超音波洗浄運転では、被洗浄物を液体に浸漬して超音波洗浄する。具体的には、まず、給水手段4により設定水位まで水を貯留する。この際、被洗浄物を浸漬(言い換えれば水没)する水位まで、洗浄槽2内に水を貯留する。被洗浄物を浸漬するのであれば、必ずしも洗浄槽2内の上部まで給水する必要はない。給水時の目標水位を複数段階で変更可能としておき、被洗浄物の量(洗浄槽2に対する収容高さ)に応じて設定された水位まで水を貯留してもよい。また、所望により、薬液供給手段6により薬液を投入する。さらに、所望により、ヒータ8により貯留液を設定温度に加熱してもよいし、循環ポンプ22を作動させてもよい。
いずれにしても、洗浄槽2内の貯留液に被洗浄物を浸漬した状態で、超音波発振器10に作動を指令する。これにより、超音波発振器10が超音波振動子9に設定周波数で給電して、超音波振動子9を発振させ、超音波振動子9に取り付けられた超音波振動板を介して、貯留液に超音波が付与される。なお、超音波振動子9の作動は、場合により、洗浄槽2内への給水中(特に少なくとも一部の被洗浄物を浸漬後)や、あるいは洗浄槽2内の貯留液の加熱中において開始してもよい。また、超音波洗浄中、循環ポンプ22を作動させて、洗浄ノズル3からの水の噴射を併用してもよい。
超音波洗浄運転の典型例は、次のとおりである。すなわち、洗浄槽2内に設定水位まで水を貯留後、ヒータ8により設定温度まで加熱するが、この加熱中、循環ポンプ22の作動を継続する。その後、超音波振動子9を作動させるが、その間、ヒータ8を制御して、貯留液を設定温度に維持する。また、貯留液の温度ムラを防止するために、間欠的に循環ポンプ22を作動させる。
超音波振動子9を稼働させてから(あるいは洗浄水が設定温度に到達してから)、設定時間経過すると、超音波振動子9の発振を停止する。この際、ヒータ8や循環ポンプ22が作動中の場合には、これも停止する。その後、排水手段5により洗浄槽2内から排水する。
≪超音波出力点検運転≫
超音波出力点検運転では、洗浄槽2内に被洗浄物を収容しない状態で、超音波発振器10に作動を指令して、洗浄槽2内の貯留液の温度変化により、超音波の発振出力の不良の有無を判定する。具体的には、洗浄槽2内の貯留液に被洗浄物を浸漬しない状態で、制御器は、超音波発振器10に作動を指令、つまり超音波発振器10に対し超音波振動子9への給電を指示する。これにより、通常、超音波洗浄運転と同様、超音波振動子9が発振して、その超音波振動が超音波振動板を介して貯留液に付与される。そして、それにより、本来ならば、貯留液の温度は上昇することになる。
この間、制御器は、温度センサ24の検出温度を監視し、その温度変化に基づき、超音波発振器10、超音波振動子9または超音波振動板の不良の有無を判定する。つまり、仮にこれらに不良があると、貯留液の温度が所定に上昇しないので、設定時間内の温度変化に基づき、不良の有無を判定することができる。たとえば、超音波発振器10から超音波振動子9への給電に異常があったり、あるいは、超音波振動子9から超音波振動板への振動伝達に異常(超音波振動子9からの超音波振動板の外れ)があったりすると、貯留液への超音波振動の付与が正常になされず、貯留液の温度変化がないか少なくなる。そこで、設定時間内の貯留液の温度変化を監視することで、超音波発振が適正になされているか否かを判定することができる。
より具体的には、制御器は、超音波発振器10に作動を指令して、所定時間(たとえば10分)だけ超音波発振器10を稼働させるが、その間、温度センサ24により水温を監視し、その水温上昇の傾きから、超音波の発振出力の不良の有無を判定する。たとえば、前記所定時間全体での水温上昇幅を把握するか、前記所定時間内での一定時間(たとえば5分)ごとの水温上昇幅を把握する。そして、その水温上昇幅が所定値未満であれば異常があると判定し、所定値以上であれば異常がないと判定する。さらに、水温上昇幅が所定値よりも大きすぎても(具体的には前記所定値よりも大きな上限値を超えるとき)異常があると判定してもよい。
判定結果は、タッチパネルなどの所定機器に出力したり、異常があればブザーで報知したりする。また、異常がある場合、メンテナンスがなされて異常が解消されるまで(好ましくは再度の超音波出力点検運転により異常なしが判定されるまで)、超音波洗浄運転の実行を不能としてもよい。
超音波出力点検運転では、通常、超音波洗浄運転と同様の周波数および出力で、超音波振動子9を作動させる。但し、場合により、超音波出力点検運転専用の周波数および出力を用いてもよい。いずれにしても、超音波出力点検運転では、典型的には、一定(所定)の周波数および一定の出力で、超音波発振させる。
超音波出力点検運転では、通常、ヒータ8を作動させない。また、超音波出力点検運転では、通常、洗浄槽2内に薬液を投入する必要はない。さらに、超音波出力点検運転では、簡易には、循環ポンプ22を作動させる必要もない。
超音波洗浄運転における液位が複数段階で変更可能とされる場合、超音波出力点検運転における液位は、超音波洗浄運転における最低液位と同じかそれ未満の所定液位とされるのが好ましい。これにより、比較的低液位で超音波出力点検運転を実行できるから、液体の使用量を抑制することができる。
超音波出力点検運転では、所望により、循環ポンプ22を作動させてもよい。超音波出力点検運転で循環ポンプ22を作動させる場合、次に述べる循環ポンプ22での入熱などとの関係で、処理を簡易にするために、循環ポンプ22は継続的に作動させるのが好ましい。
超音波出力点検運転において循環ポンプ22を作動させる場合、循環ポンプ22により貯留液に入熱(および厳密には洗浄槽2外への放熱)が発生するので、その影響を、次のようにして除去するのが好ましい。すなわち、超音波出力点検運転において循環ポンプ22を作動させる場合、まずは、超音波発振器10を作動させない状態で循環ポンプ22を規定時間だけ作動させて、貯留液の温度変化を確認する。その後、そのまま(つまり水を入れ替えずに)、あるいは水を入れ替えてから、超音波発振器10へ作動を指令して異常の判定処理を行うが、その際、事前に超音波発振器10を作動させない状態で循環ポンプ22を規定時間だけ作動させて得た液温変化に基づき、超音波発振器10への作動指令後の液温変化を補正して判定する。つまり、超音波発振器10への作動指令後の液温上昇について、循環ポンプ22での入熱による温度上昇分を差し引いて、超音波発振出力の異常判定を実施すればよい。
超音波出力点検運転にて、循環ポンプ22を作動させることで、洗浄槽2内の貯留液を撹拌して温度ムラを防止することで、超音波振動による液温変化を正確にとらえて、精度よく異常の有無を判定することができる。しかも、超音波発振を行う前に、循環ポンプ22を規定時間だけ作動させて、洗浄槽2からの放熱と循環ポンプ22の入熱とを事前に把握しておくことで、より精度よく、超音波出力の状態をチェックすることができる。
本発明の超音波洗浄器1は、前記実施例の構成(制御を含む)に限らず適宜変更可能である。特に、超音波洗浄運転と超音波出力点検運転とを切り替えて実行可能な超音波洗浄器1において、超音波洗浄運転では、洗浄槽2内の貯留液に被洗浄物を浸漬した状態で、超音波発振器10を作動させて被洗浄物を超音波洗浄する一方、超音波出力点検運転では、洗浄槽2内の貯留液に被洗浄物を浸漬しない状態で、超音波発振器10に作動を指令して液温変化に基づき超音波発振出力の不良の有無を判定するのであれば、その他の構成は、適宜に変更可能である。
たとえば、前記実施例では、シャワー洗浄運転も実行可能な構成としたが、これは必須ではない。つまり、前記実施例において、洗浄ノズル3や循環手段7は場合により省略可能である。また、場合により、ヒータ8の設置も省略可能である。従って、超音波洗浄器1は、典型的には、被洗浄物が収容されると共に液体が貯留される洗浄槽2と、洗浄槽2に設けられる超音波振動子9と、超音波振動子9を作動させる超音波発振器10と、洗浄槽2内の貯留液の温度を検出する温度センサ24と、超音波発振器10を制御して少なくとも超音波洗浄運転と超音波出力点検運転とを切り替えて実行可能な制御手段とを備えれば足りる。
また、前記実施例では、洗浄槽2は、正面(および背面)の開口部をドアで開閉可能とされたが、上方への開口部をドアで開閉可能とされてもよい。つまり、洗浄槽2は、上方へのみ開口した中空容器とされ、その上部開口をドアで開閉可能とされてもよい。
また、前記実施例において、洗浄槽2内に洗浄ノズル3を設置しない場合、循環手段7は、単に、洗浄槽2の上部と下部とを循環配管21で接続し、その循環配管21に循環ポンプ22を設置した構成でもよい。
また、前記実施例において、シャワー洗浄または超音波洗浄後の被洗浄物を乾燥可能に、送風機をさらに備えてもよい。この場合、洗浄後の濡れた被洗浄物は、洗浄槽2へ供給される温風により乾燥を図られる。
さらに、前記実施例では、被洗浄物は、洗浄槽2内の網棚に対し出し入れされたが、洗浄槽2内に洗浄ラックを出し入れ可能とし、その洗浄ラックの網棚に被洗浄物を収容可能としてもよい。その場合、上下複数段に設けられる洗浄ノズル3(特に最上部および/または最下部の洗浄ノズル以外の洗浄ノズル)は、洗浄ラックに設けられる。洗浄ラックには、前記実施例と同様に、一側部に、上下複数段にアーム状の支持部材11が設けられ、各支持部材11に洗浄ノズル3が回転可能に保持される。そして、洗浄槽2に洗浄ラックを収容した状態で、循環ポンプ22からの液体(または送風機からの空気)を洗浄ラックの洗浄ノズル3へ供給可能に、洗浄ラック側の支持部材11への流体供給口と、洗浄槽2側の循環ポンプ22からの配管の流体吐出口とが、着脱可能に接続される。なお、洗浄ラックは、下端部にキャスターが設けられたワゴン状とされてもよい。また、前記実施例において洗浄槽2内の上下両端部に設けられた洗浄ノズル3の内、一方または双方は、洗浄ラックに設けるのではなく、洗浄槽2の側に設けられてもよい。
1 超音波洗浄器
2 洗浄槽(2a:傾斜面)
3 洗浄ノズル
4 給水手段
5 排水手段
6 薬液供給手段
7 循環手段
8 ヒータ
9 超音波振動子
10 超音波発振器
11 支持部材
12 液貯留部
13 給水路
14 給水弁
15 液位検出器
16 排水路
17 排水弁
18 薬液タンク
19 給液路
20 薬液ポンプ
21 循環配管
22 循環ポンプ
23 逆止弁
24 温度センサ

Claims (3)

  1. 被洗浄物が収容されると共に液体が貯留される洗浄槽と、この洗浄槽に設けられる超音波振動子と、この超音波振動子を作動させる超音波発振器と、前記洗浄槽内の貯留液の温度を検出する温度センサと、前記超音波発振器を制御して少なくとも超音波洗浄運転と超音波出力点検運転とを切り替えて実行可能な制御手段とを備え、
    前記超音波洗浄運転では、前記洗浄槽内の貯留液に被洗浄物を浸漬した状態で、前記制御手段は、前記超音波発振器を作動させて被洗浄物を超音波洗浄し、
    前記超音波出力点検運転では、前記洗浄槽内の貯留液に被洗浄物を浸漬しない状態で、前記制御手段は、前記超音波発振器に作動を指令し、前記温度センサにより検出される液温の変化に基づき、前記超音波発振器または前記超音波振動子もしくはこれに設けられる超音波振動板の不良の有無について、所定時間の水温上昇幅が所定値未満であれば異常があると判定し、所定値以上であれば異常がないと判定し、
    前記洗浄槽内の貯留液を循環させる循環ポンプをさらに備え、
    前記超音波出力点検運転において、前記循環ポンプを作動させる場合、前記超音波発振器を作動させない状態で前記循環ポンプを設定時間だけ作動させて得た液温変化に基づき、前記超音波発振器への作動指令後の液温変化を補正し、前記不良の有無を判定する
    ことを特徴とする超音波洗浄器。
  2. 前記超音波洗浄運転における液位は、複数段階で変更可能とされ、
    前記超音波出力点検運転における液位は、前記超音波洗浄運転における最低液位と同じかそれ未満の所定液位とされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波洗浄器。
  3. 前記洗浄槽内の貯留液を加熱するヒータをさらに備え、
    前記超音波洗浄運転では、前記ヒータにより貯留液を設定温度に加熱するが、前記超音波出力点検運転では、前記ヒータにより貯留液を加熱しない
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の超音波洗浄器。
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