JP6711970B1 - 毛髪調整器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な操作でくせ毛を直毛に矯正することができると共に、毛髪に付着した過剰な皮脂を除去することができる毛髪調整器を提供する。【解決手段】毛髪調整器の櫛歯部10の歯先は、胴部の基部側が胴部の先端部側よりも高くなるように形成された上面11Tと、上面11Tを囲む四つの側面(先端部側の第1側面11F、基部側の第2側面11B、先端部側に向かって左側に位置する第3側面11Lおよび先端部側に向かって右側に位置する第4側面11R)と、上面11Tから第3側面11Lに亘って形成された溝部12とを有する。また、上面11Tのうち基部側には、矩形の平坦部13が形成されており、平坦部13側が第1側面11Fと接する側よりも高くなっている。【選択図】図3

Description

本発明は、毛髪調整器に関し、詳しくは、くせ毛の矯正や、毛髪に付着した過剰な皮脂の除去などに用いて好適な理美容用毛髪調整器に関する。
くせ毛の矯正や毛髪量の調整などを目的とした理美容用の梳き鋏として、特許文献1、2に記載された梳き鋏が知られている。
特許文献1に記載された梳き鋏は、櫛刃が設けられた第1の鋏半部と棒刃が設けられた第2の鋏半部とをピボットにより連結したもので、第1の鋏半部の先部側における櫛刃同士の隙間は、第1の鋏半部の後部側における櫛刃同士の隙間よりも小さく形成されている。
また、第2の鋏半部の棒刃には、先部側の櫛刃に対応する切刃部が形成されていると共に、後部側の櫛刃に対応する止め刃部が形成されており、切刃部は、先部側櫛刃の櫛片との協働によって毛髪を切除するように構成されている。これに対し、止め刃部には切刃が形成されておらず、止め刃部と後部側櫛刃の櫛片との協働によって毛髪が切除されることはなく、カット時に毛髪が刃の隙間内に入り込むように構成されている。
さらに、第2の鋏半部の先部側櫛刃の先端から7本の櫛片には、毛髪を取り込むための円弧状刃先溝が形成されていると共に、残りの先部側櫛刃の櫛片および後部側櫛刃の櫛片は、刃先溝の無い尖端形状を有しており、極力毛髪を切断せずに毛髪を通す調整を行うことができるように構成されている。
特許文献2に記載された梳き鋏は、上記特許文献1に記載された梳き鋏を改良して毛髪の微調整を容易にしたものであり、第1の鋏半部の先部側に位置する櫛部の前列は、毛髪を取り込むための刃先溝が設けられた切断領域を有し、櫛部の後列は、刃先溝が設けられない非切断領域を有している。これに対し、第2の鋏半部には、上記切断領域および上記非切断領域に対応して切刃部が設けられている。
また、第1の鋏半部と第2の鋏半部とを連結するピボットと上記非切断領域との間には、第1の鋏半部と第2の鋏半部とが接触しない毛髪逃げ空間が設けられており、この毛髪逃げ空間において、上記第1の鋏半部は、上記第2の鋏半部に到達しない短歯が形成された短歯領域を有している。
実用新案登録第3123764号 特許第5922213号
従来のくせ毛矯正用梳き鋏は、毛髪をカットしながらくせ毛の矯正を行うものであることから、その操作に熟練を要するという課題があった。
また、毛穴の皮脂腺から分泌されて毛髪に付着した皮脂を除去するためには、毛髪のカットや、くせ毛の矯正とは別に、シャンプーやスカルプケアなどによる洗髪が必要になるという煩雑さがあった。
本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、簡単な操作でくせ毛を直毛に矯正することができると共に、毛髪に付着した過剰な皮脂を除去することができる毛髪調整器を提供することにある。
本発明の毛髪調整器は、所定の間隔を置いて一列に配置された複数の櫛歯部と、前記複数の櫛歯部のそれぞれの歯元を支持する胴部とを少なくとも備え、前記複数の櫛歯部のそれぞれの歯先は、前記胴部の一端に近い側が前記胴部の他端に近い側よりも高くなるように形成された上面と、前記胴部の前記一端側に位置する第1側面と、前記胴部の前記他端側に位置する第2側面と、前記第1および第2側面とそれぞれ接する第3および第4側面と、前記上面から前記第3側面または前記第4側面のいずれか一方に亘って形成された溝部とを有し、前記上面のうち、前記胴部の前記他端側には、前記第2、第3および第4側面と接する平坦部が形成され、前記上面のうち前記平坦部を除いた部分は、前記平坦部側が前記第1側面側よりも高い傾斜部となっている。
本発明の毛髪調整器によれば、簡単な操作でくせ毛を直毛に矯正することができると共に、毛髪に付着した過剰な皮脂を除去することが可能となる。
実施形態に係る毛髪調整器の全体構成図である。 実施形態に係る毛髪調整器の櫛歯部の一部を拡大した側面図である。 実施形態に係る毛髪調整器の櫛歯部の歯先の詳細な形状を示す斜視図である。 実施形態に係る毛髪調整器の櫛歯部の歯先の詳細な形状を示す斜視図である。 実施形態に係る毛髪調整器の溝部の別例を示す斜視図である。 実施形態に係る毛髪調整器の使用方法を説明する図である。 実施形態に係る毛髪調整器の把持部の別例を示す全体構成図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る毛髪調整器の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る毛髪調整器の全体構成図である。図1に示す本実施形態の毛髪調整器100は、等間隔で一列に配置された複数の櫛歯部10と、これらの櫛歯部10の歯元を支持する板状の胴部20と、胴部20の基部側に設けられた把持部30とを一体に形成したものである。把持部30には、毛髪調整器100を片手で把持するための指掛けリング31と小指掛け部材32とが設けられている。
図2は、毛髪調整器100に設けられた複数の櫛歯部10の一部(図1の矩形枠IIで囲んだ部分)を拡大した側面図である。図2に示すように、複数の櫛歯部10は、それぞれの歯先がほぼ同一の高さとなるように形成されている。また、それぞれの櫛歯部10の歯先は、胴部20の基部側(把持部30に近い側)が胴部20の先端部側よりも高くなるように形成されている。
図3は、上記櫛歯部10の歯先の詳細な形状を示す斜視図である。図3に示すように、櫛歯部10の歯先は、胴部20の基部側が胴部20の先端部側よりも高くなるように形成された上面11Tと、上面11Tを囲む四つの側面(先端部側の第1側面11F、基部側の第2側面11B、先端部側に向かって左側に位置する第3側面11Lおよび先端部側に向かって右側に位置する第4側面11R)と、上面11Tから第3側面11Lに亘って形成された溝部12とを有する。
また、上面11Tの一部(基部側)には、第2側面11B、第3側面11Lおよび第4側面11Rと接する矩形の平坦部13が形成されている。そして、上面11Tのうち平坦部13を除いた部分は、平坦部13側が第1側面11Fと接する側よりも高くなっており、特に中央部が下方向(歯元方向)に凸な曲面形状を有する傾斜部14となっていることが好ましい。
さらに、図4に示すように、上面11Tの傾斜部14は、第4側面11R側が第3側面11L側よりも高くなっていることが好ましい。言い換えると、傾斜部14と第4側面11Rとがなす角度(θ)は90°未満となっていることが好ましく、θ=70°〜80°程度になっていることがより好ましい。また、傾斜部14と第1側面11Fとがなす角度(θ)は、例えば85°程度である。
上面11Tの寸法は、縦×横=0.8mm〜0.9mm×0.8mm〜0.9mm程度であり、櫛歯部10の配列方向に剃った平坦部13の寸法は0.3mm程度である。また、溝部12は、毛髪を梳くときに1本〜2本の毛髪が入り込む程度の内径を有している。溝部12の形状は、図示のようなU溝であることが好ましいが、図5に示すようなV溝としてもよい。
本実施形態の毛髪調整器100は、プラスチック、セラミックス、金属などで形成することができるが、上述した櫛歯部10の歯先形状の加工性や耐久性、耐衝撃性などを考慮すると、ステンレス(SUS)などの金属で形成することが好ましい。
上述した歯先形状を有する櫛歯部10を備えた本実施形態の毛髪調整器100を使用して毛髪を調整するには、まず、片手で把持部30を把持し、図6に示すように、胴部20を頭皮Sに向けたまま頭皮Sに沿ってスライドさせるように毛髪Hに挿入する。
このようにすると、櫛歯部10の歯先と接触した箇所の毛髪Hが歯先の上面11Tの傾斜部14に乗り上げ、次いで溝部12の中に入り込む。このとき、櫛歯部10の歯先の最上端部、すなわち平坦部13は、毛髪Hを傾斜部14に乗せるガイド部として機能する。
また、傾斜部14は、その中央部が下方向(歯元方向)に凸な曲面形状を有しているので、傾斜部14が直線的に傾斜している場合や、傾斜部14の中央部が上方向に凸な曲面形状を有している場合に比べて毛髪Hが傾斜部14に乗り易い。さらに、傾斜部14は、溝部12が形成された第3側面11L側が溝部12の無い第4側面11R側よりも低くなっているので、傾斜部14に乗った毛髪Hが溝部12に入り易い。
このようにして溝部12に入り込んだ毛髪Hは、毛髪調整器100を頭皮Sに沿ってスライドさせることにより、その表面が溝部12によって梳かれることになる。従って、歯先の上面11Tの傾斜部14に乗り上げた毛髪Hが捻れたり湾曲して互いに絡み合ったくせ毛である場合には、くせ毛同士の絡みが溝部12によって解かれ、1本1本が直毛になる。
また、毛髪Hの表面が溝部12によって梳かれることにより、毛髪Hの表面に付着した過剰な皮脂や老廃物が除去される。本実施形態の毛髪調整器100を使用した場合は、シャンプーなどを使って皮脂を除去する場合と異なり、毛髪Hの表面にある程度の皮脂が残るので、毛髪Hに自然な艶や潤いが出るという効果も得られる。
さらに、櫛歯部10を支持する胴部20を頭皮Sに押し当ててスライドさせる操作を繰り返すことにより、頭皮Sのマッサージ効果が得られるので、頭皮Sの血行が良くなるという効果も得られ、且つ毛根の汚れが除去される。これにより、毛髪Hへの栄養分の供給が増えるので、育毛効果が促進され、毛根の生えグセが修正される、毛髪Hにコシ(弾力)やハリ(強さ)が出る、ヤセ髪が改善される、といった種々の効果も期待できる。
このようにして本実施形態の毛髪調整器100を頭皮Sに沿ってスライドさせる操作を髪全体あるいはくせ毛の多い箇所で繰り返すことにより、くせ毛を直毛に矯正することができると共に、毛髪Hに自然な艶や潤いを出すことができる。
また、本実施形態の毛髪調整器100は、くせ毛矯正機能を兼ね備えた従来の梳き鋏のように毛髪をカットするものではないので、毛髪の長さを変えることなく、くせ毛を直毛に矯正することができる。
また、本実施形態の毛髪調整器100は、櫛歯部10を支持する胴部20を頭皮Sに沿ってスライドさせるだけの簡単な操作でくせ毛を容易に矯正することができるので、くせ毛矯正機能を兼ね備えた従来の梳き鋏のように、使用に際して熟練を必要としない。さらに、2本の鋏半部をピボットで連結した梳き鋏に比べて部品点数が半分程度になり、重量も半分程度となるので、製造コストも梳き鋏の半分程度で済み、かつ非常に軽量であることから操作性も高い。従って、美容室や理容室での使用のみならず、一般家庭で使用者が自身の毛髪の調整を簡単に行うことができるという利便性も兼ね備えている。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
前記実施形態では、上面11Tから第3側面11Lに亘って溝部12が形成された場合を例示したが、上面11Tから第4側面11Rに亘って溝部12が形成されていてもよい。この場合、傾斜部14は、第3側面11L側が第4側面11R側よりも高くなっていることが好ましく、傾斜部14と第3側面11Lとがなす角度が70°〜80°程度になっていることがより好ましい。
前記実施形態では、把持部30に指掛けリング31と小指掛け部材32とを設けたものを例示したが、把持部30は、毛髪調整器100を片手で安定して把持できる形状であれば、必ずしも指掛けリング31や小指掛け部材32がなくてもよく、例えば図7に示すように、棒状の把持部30としてもよい。
また、複数の櫛歯部10は、それらの全てが等間隔で配置されていなくてもよく、例えば櫛歯部10同士の間隔を先端部側と基部側とで異ならせてもよい。
10:櫛歯部
11F:第1側面
11B:第2側面
11L:第3側面
11R:第4側面
12:溝部
13:平坦部
14:傾斜部
20:胴部
30:把持部
31:指掛けリング
32:小指掛け部材
100:毛髪調整器

Claims (6)

  1. 所定の間隔を置いて一列に配置された複数の櫛歯部と、前記複数の櫛歯部のそれぞれの歯元を支持する胴部とを少なくとも備え、
    前記複数の櫛歯部のそれぞれの歯先は、前記胴部の基部に近い側が前記胴部の先端部に近い側よりも高くなるように形成された上面と、前記胴部の前記先端部側に位置する第1側面と、前記胴部の前記基部側に位置する第2側面と、前記第1および第2側面とそれぞれ接する第3および第4側面と、前記上面から前記第3側面または前記第4側面のいずれか一方に亘って形成された溝部であって前記上面と前記第3側面または前記第4側面のいずれか一方とにその外縁線が現れる溝部とを有し、
    前記上面のうち、前記胴部の前記基部側には、前記第2、第3および第4側面と接する平坦部が形成され、前記上面のうち前記平坦部を除いた部分は、前記平坦部側が前記第1側面側よりも高い傾斜部となっている、くせ毛を直毛に矯正することができる毛髪調整器。
  2. 前記傾斜部は、前記第3および第4側面のうち、前記溝部が形成された側が前記溝部の無い側よりも低くなっていることを特徴とする請求項1記載のくせ毛を直毛に矯正することができる毛髪調整器。
  3. 前記第3および第4側面のうち前記溝部が無い側と、前記傾斜部とがなす角度(θ)は、θ=70°〜80°であることを特徴とする請求項2記載のくせ毛を直毛に矯正することができる毛髪調整器。
  4. 前記傾斜部は、前記歯元方向に凸な曲面形状を有することを特徴とする請求項1記載のくせ毛を直毛に矯正することができる毛髪調整器。
  5. 前記胴部の前記基部側に把持部を備えることを特徴とする請求項1記載のくせ毛を直毛に矯正することができる毛髪調整器。
  6. 前記溝部はU溝であることを特徴とする請求項1記載のくせ毛を直毛に矯正することができる毛髪調整器。
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