JP2010227205A - 理美容用櫛及び理美容方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
一回のコーミングによって櫛歯の間に多くの毛髪を捉えることできるとともに、ブロッキングや櫛の持ち替えを必要とせず、毛髪を直線的に揃えやすく、施術者の指を傷つけることなく、施術者が頭部全体の仕上がりをイメージすることも容易で、カット又は染色等の理美容作業を効率よく行うことができる、低コストで製造可能な理美容用櫛及びこれを用いた理美容方法を提供する。
【解決手段】
支持部2と、支持部2の一側に一列に互いに略平行に設けられた複数本の櫛歯3とを備え、櫛歯3は、その当接部を介して当接させた頭部5に向かって押圧されることにより、各々が頭部5の形状に応じて、曲げ弾性変形可能とされた理美容用櫛1。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に毛髪をカットする時や染色する時に用いられる理美容用櫛及び理美容方法に関する。
従来、美容師や理髪師といった施術者が毛髪をカットする場合、先ず櫛を用いて毛髪を梳かす(以下、コーミングという。)。そしてコーミングを数回行った後、はさみにより毛髪をカットする。また毛髪を染色する場合においても、同様にコーミングを数回行った後、毛髪を染色する。
このため櫛には、髪を梳く際の抵抗に負けない程度の強度と、施術者が取り扱い易い形状や重さが求められる。一般的な櫛は図12に示すように平板状であって、正面視で略長方形の支持部32と、その一辺に櫛歯33が形成され、支持部32から連設される柄34を有しており、セルロイド等の合成樹脂から製造されることが多い。
しかし、このような従来の櫛の櫛歯は短く硬いため、湾曲形状の頭部に当接された櫛は、変形することなく平板状態で接触することとなる。そのため、全ての櫛歯が一度に頭部に接することはできず、かつ櫛歯が短いため一回のコーミングにより、櫛歯の間隙に捉えさせることができる毛髪の量は限られる。このため頭部全体のカット又は染色作業では、施術者は何回も櫛を頭部に当て、コーミングを繰り返さなければならない。
また、一般に美容師が長い毛髪をカットする場合、被施術者の毛髪をカットしやすいように、カットを行う前に、頭部の毛髪を必要な数の部位に分け、各部位ごとに毛髪をまとめて分け取る(以下、ブロッキングという。)。その上で一方の手に持った櫛でコーミングを数回行った後、櫛歯に捉えさせた毛髪を他方の手の指に挟む。次に櫛を他方の手に持ち替え、はさみにより毛髪をカットする。このためカット作業中に、美容師は櫛を何回も持ち替える必要が生じる。例えば子供の頭髪全体をカットする場合、熟練した美容師であっても30〜40回は櫛を持ち替える必要が生じる。
更に施術者が指でつかんだ毛髪を、そのまま指に沿ってカットする場合、カットラインが直線に揃わず、再度修正が必要な場合が生じる。またこのとき施術者は、はさみによって自分の指を傷つける場合も生じる。加えて、一回でカットする毛髪は少量であることから、作業に慣れていない施術者は、頭部全体の仕上がりイメージと現在の作業の進行状態を比較するために、カット中何度も確認をする時間を取らなければならない。
こうした点から、櫛を用いてカット又は染色作業をする場合、熟練した施術者でなければ作業を効率よく行うことができなかった。
このような問題に対して、例えば特許文献1では、親櫛と子櫛とから成り、親櫛により梳した毛髪を子櫛の櫛歯により挟むことで、カット予定位置までシェイピングすることができ、指で毛髪を挟み替えることなく、そのままはさみを用いてカットすることができるカット用櫛が提案されている。
特開平10−28613号公報
しかしこのカット用櫛は構造上、親櫛と子櫛を別々に製造した後、嵌め合わせるという工程が必要となるため、その分製造コストが高くなるという問題が生じていた。
また、このカット用櫛の櫛歯が設けられている部分の面積は、従来同様に小さい。そのため、依然として一回のコーミングによって捉えさせることができる毛髪は少量であり、頭部全体を広範囲に多量にカット又は染色等をする場合、効率よく作業することができないという問題も生じていた。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、一回のコーミングによって櫛歯の間隙に毛髪を多く捉えさせるとともに、ブロッキングや櫛の持ち替えを必要とせず、毛髪を直線的に揃えやすく、はさみにより施術者の指を傷つけることなく、施術者が頭部全体の仕上がりをイメージすることを容易とし、カット又は染色等の理美容作業を効率よく行うことができる、低コストで製造可能な理美容櫛及びこれを用いた理美容方法を提供することにある。
本発明は上記の目的を達成するために、本発明に係る理美容用櫛及びこれを用いた理美容方法は次のように構成したことを特徴とする。
即ち、第1発明に係る理美容用櫛は、支持部と、上記支持部の一側に一列に互いに略平行に設けられた複数の櫛歯とを備え、上記櫛歯は、その当接部を介して当接させた頭部に向かって押圧されることにより、各々が上記頭部の形状に応じて、曲げ弾性変形可能であることを特徴とする。
第2発明に係る理美容用櫛は、第1発明に係る理美容用櫛であって、上記複数の櫛歯は、上記曲げ弾性変形させた場合に、櫛歯の厚み方向の撓みが、0.5cm以上6.0cm以内となるように各々設定されていることを特徴とする。
第3発明に係る理美容用櫛は、第1発明又は第2発明に係る理美容用櫛であって、上記各々の櫛歯の根元から先端までの長さは、6.0〜23.0cmであり、上記各々の櫛歯の併設方向における幅は、1.0〜12.0mmであり、上記各々の櫛歯の厚みは、1.0〜5.0mmであることを特徴とする。
第4発明に係る理美容用櫛は、第1〜第3発明のうち何れかに係る理美容用櫛であって、上記複数の櫛歯の併設方向の断面形状は、長方形であり、上記櫛歯の併設方向における櫛歯の幅をWmmとし、上記櫛歯の厚みをHmmとした場合に、W>Hであることを特徴とする。このため、櫛歯の断面形状の長方形の長辺側が、頭部に当接される。
第5発明に係る理美容用櫛は、第1〜第4発明のうち何れかに係る理美容用櫛であって、上記櫛歯の併設方向における櫛歯の幅は、櫛歯の根元から先端部に至るまでの中間部において、各々一定であることを特徴とする。
第6発明に係る理美容用櫛は、第1〜第5発明のうち何れかに係る理美容用櫛であって、上記複数の櫛歯の根元から先端までの長さは、上記支持部の中央部に設けられた櫛歯が最も長く、他の櫛歯の長さは、上記支持部の中央部から左右の末端部に向かうに従って短い長さとされていることを特徴とする。このため、支持部の中央部に設けられている櫛歯は、他の櫛歯よりも大きく撓む。また相対的に、支持部の中央部から離れて設けられている櫛歯ほど、中央部に設けられている櫛歯より小さく撓む。
第7発明に係る理美容用櫛は、第1〜第6発明のうち何れかに係る理美容用櫛であって、上記櫛歯の間隔は、0〜3.0mm以内であることを特徴とする。
第8発明に係る理美容用櫛は、第1〜第7発明のうち何れかに係る理美容用櫛であって、上記各々の櫛歯は、合成樹脂からなり、上記各々の櫛歯の併設方向における櫛歯の幅は、約6.0mmであり、上記各々の櫛歯の厚みは、約4.0mmであり、上記櫛歯の間隔は、約1.0mmであることを特徴とする。
第9発明に係る理美容用櫛は、第1〜第7発明のうち何れかに係る理美容用櫛であって、上記櫛歯どうしの間隙において、櫛歯の根元から先端までの間に、隣り合う櫛歯どうしを接触させた接触面が、少なくとも1面形成されていることを特徴とする。
第10発明に係る理美容用櫛は、第1〜第9発明のうち何れかに係る理美容用櫛であって、上記櫛歯は、櫛歯の厚み方向に湾曲されていることを特徴とする。
第11発明に係る理美容方法は、第1〜第10発明のうち何れかに係る理美容用櫛の櫛歯を頭部に当接させ、上記当接部を上記頭部に向かって押圧しながら上記理美容用櫛をスライドさせることにより、毛髪を上記櫛歯の間に通しながら、各々の櫛歯を上記頭部の形状に対応して曲げ弾性変形させ、毛髪を梳き上げて理美容することを特徴とする。
第1発明によれば、支持部の中央部に設けられた櫛歯だけでなく末端部に設けられた櫛歯に至るまで、ほぼ全ての櫛歯の間に毛髪を捉えさせることができる。
第2発明によれば、施術者は理美容作業の時間を短縮することができる。
第3発明によれば、施術者は大きな力を加えなくても櫛をスライドさせることができる。また、櫛を取り扱いやすい形状とすることができる。
第4発明によれば、櫛歯を頭部に向かって押圧しながらスライドする動作の間、櫛歯は安定して応力を受けることから、施術者は理美容用櫛をスムーズにスライドさせることができる。また、櫛歯の間に毛髪を通したときに、隣り合う櫛歯の対向する面において、櫛歯を毛髪に接触させる面積を大きくすることができる。これにより、櫛歯の間に毛髪をしっかり捉えさせることができる。
第5発明によれば、繰り返し弾性変形させる櫛歯の疲労耐久性を向上できるとともに、櫛歯を容易に製造できる。
第6発明によれば、支持部の中央部に設けられた櫛歯を大きく撓ませることが容易となる。これにより、櫛歯を頭部の湾曲形状に対して、容易に押圧することができる。
第10発明によれば、施術者は理美容用櫛の櫛歯を、頭部の湾曲形状に当接し易いとともに、容易にスライドさせることができる。
本発明を適用した理美容用櫛及びこれを用いた理美容方法は、上述した構成を有することから、施術者は一度のコーミングで、従来よりも多くの毛髪を櫛歯に捉えさせることができる。加えて毛髪を梳かすだけでなく、櫛歯にしっかりと捉えさせることができる。これにより施術者は、多くの毛髪を櫛歯に捉えさせたまま理美容作業を行うことができることから、ブロッキングや櫛の持ち替えを必要としない。またカット作業においては、はさみによって施術者自身の指を傷つけることがない上、毛髪を直線的にカットし易い。また頭部全体の仕上がりイメージと現在の作業の進行状態を比較することが容易となる。
従って、本発明を適用した理美容用櫛及びこれを用いた理美容方法を使用することにより、施術者は理美容作業全体の効率を向上できる。また、櫛歯の作用が単純であることから、施術者は容易に操作することができ、熟練者でなくてもこの理美容用櫛を用いることができる。更に、この理美容用櫛は比較的簡単な構成であることから、安価に大量製造することができる。
本発明を適用した理美容用櫛の構成図である。 本発明を適用した理美容用櫛の支持部の他の形態を示す図である。 本発明を適用した理美容用櫛の櫛歯の狭小部と先端からなる先端部を示す図である。 本発明を適用した他の実施形態の理美容用櫛を示す図である。 本発明を適用した他の実施形態の理美容用櫛を示す図である。 (a)は本発明を適用した理美容用櫛の図1中A-A線における一部断面図であり、(b)は本発明を適用した理美容用櫛の図4中B-B線における一部断面図である。 (a)は本発明を適用した理美容用櫛の櫛歯が厚み方向に変形した状態を示す図であり、(b)は本発明を適用した他の実施形態の理美容用櫛の櫛歯が厚み方向に変形した状態を示す図である。 本発明を適用した理美容用櫛の使用状態を示す図である。 本発明を適用した理美容用櫛の使用状態を示す図である。 本発明を適用した理美容用櫛を使用した状態において、(a)は櫛歯の先端部を当接部とした使用状態を示す図であり、(b)は櫛歯の中間部を当接部とした使用状態を示す図である。 本発明を適用した理美容用櫛の使用状態を示す図である。 従来の理美容用櫛の形態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1(a)は、本発明に係る理美容用櫛1の正面図を、図1(b)は、本発明に係る理美容用櫛1の平面図を、図1(c)は本発明に係る理美容用櫛1の底面図を、図1(d)は本発明に係る理美容用櫛1の右側面図を示している。
図1(a)に示すように、本発明に係る理美容用櫛1は、支持部2と、複数の櫛歯3とを備えている。
支持部2は、図1(a)における紙面前側に支持面2aを有し、また、図1(a)における紙面後側に支持面2aと対向する支持面2bを有している。また図1(d)に示すように右側面部2dを有している。また右側面部2dと対向する左側面部2eを有している。また図1(c)に示すように底面部2cを有し、底面部2cに対向する側に櫛歯3が設けられ、支持部2は櫛歯3の根元3aへと連続している。
支持部2の形状は、図2(a)に示すように、左右の側面部2d、2eが櫛歯3の併設方向に張り出されてなる形状でもよい。また図2(b)に示すように、底面部2c側へ向かうに従い、支持部2を一旦縮径させた後再度拡径させた突端部2fを形成してもよい。
支持部2の厚みは、図1中、櫛歯3の厚みHと略同じ厚みとされているが、必ずしも略同じ厚みとされる必要はない。支持部2の厚みは櫛歯3の厚みHより厚くても薄くてもよく、また部分的に櫛歯3の厚みHより厚くても薄くてもよい。また図2(c)に示すように、支持面2a又は2b上に凸設又は凹設された手がかり部2gを設けてもよい。
また図2(d)に示すように、左右の側面部2d、2eの一方又は両方に、細歯部2hを設けてもよい。細歯部2hの細歯は短くて硬く、櫛歯3のように弾性変形しない。施術者は、櫛歯3を用いて頭部5全体の理美容作業を行うことができるとともに、細歯部2hを用いて細部の理美容作業も併せて行うことができる。
また図2(e)に示すように、左右の側面部2d又は2eの一方に、柄2iを設けてもよい。施術者は、柄2iを握ることで、理美容用櫛1を押圧し易くなる。
また図2(f)に示すように、底面部2c側に、毛髪6を捉えさせる櫛歯3とは異なる櫛歯3を設けてもよい。図2(f)に示すように、この底面部2c側の櫛歯3の長さsは比較的短く、櫛歯3の間隔Lが比較的長い。また底面部2c側の櫛歯3の幅W及び厚みHは適宜設定されてよい。施術者は、対象となる毛髪6が乱れている場合、底面部2c側のこの櫛歯3を用いて、毛髪6をカットや染色する前に全体的にコーミングして、毛髪6の流れを整えることができる。
支持部2は、ポリプロピレンやエポキシ樹脂等の合成樹脂によって、後述する櫛歯3と一体成形にて製造できる。しかし、支持部2の素材は合成樹脂に限定されるものではなく、木材や金属等その他の材料でもよい。
櫛歯3は、図1(a)に示すように一列に間隙4を空け、互いに略平行に設けられている。櫛歯3の本数は、図1(a)中、15本であるが、必ずしも15本に限定されず、適宜設定されてよい。
図3(a)は、櫛歯3の先端側の一つの形態を示す図である。図3(b)は、櫛歯3の先端側の他の形態を示す図である。各々の図中の左側の図は正面図であり、右側の図は右側面図である。
櫛歯3は、図1及び図3(a)に示すように、その根元3aから先端3dに至るまでに、中間部3bと、中間部3bから次第に縮径する狭小部3cを有する。
なお以下において、根元3aとは、支持部2と櫛歯3の境目の部位とする。また以下において、櫛歯の長さsは、特別に定義しない限り、その根元3aから先端3dまでの長さのことをいう。また、以下において先端部3xは、特別に定義しない限り、狭小部3cと先端3dからなる部分のことをいう。
中間部3bは、図1(a)中、櫛歯3の延設方向に直線状に形成されているが、必ずしも直線状に限定されるものではない。中間部3bの一部は、図5に示すように、櫛歯3の併設方向に湾曲させ、根元3a側の間隙4の間隔Lと、先端部3x側の間隙4の間隔Lを、相異なる長さとしてもよい。これにより、相対的に短い間隔Lを有する間隙4に毛髪6を差し込ませるとき、根元3a側に相対的に長い間隔Lを有する間隙4が存在することで、毛髪6を、櫛歯3の先端部3x側から根元3a側へ送り込み易い。また、相対的に短い間隔Lを有する間隙4を構成する隣り合う櫛歯3は、多くの毛髪6を捉えることにより櫛歯3の併設方向に弾性変形させられる場合、その弾性力により毛髪6を挟み込む方向に付勢される。これにより櫛歯3は毛髪6をしっかりと捉えることができる。
中間部3bは、図7(b)に示すように、櫛歯3の厚み方向に湾曲されたり、その他適宜の部位で折り曲げられたりしてもよい。また、一つの櫛に設けられた複数の櫛歯の湾曲形状が揃っていても、異なっていてもよい。中間部3bの湾曲形状は、円弧状、楕円弧状又は双曲線状でもよい。また円弧状の場合、その曲率半径は5.0〜10.0cmの範囲が望ましい。この範囲内であれば子供から大人まで一般的な人体頭部の曲率に対応でき、理美容用櫛として適している。
中間部3bの横断面形状は、図12に示すように、略長方形とされている。しかし中間部3bの断面形状は略長方形に限定されず、略円形、略楕円形或いは多角形等の他の形状とされてよい。また図1中、中間部3bの幅W及び厚みHは、図1中、根元3aから狭小部3cに至るまで一定とされている。しかし幅Wが、部分的に広い部分や狭い部分が設けられてもよく、厚みHが部分的に厚い部分や薄い部分が設けられてもよい。また櫛歯3が、根元3aから直ちに先端3dに向かって縮径することで、中間部3bが設けられない形状とされてもよい。
狭小部3cは、図3(a)中、中間部3bから連続しながら先端3dを頂点として四角錘のように縮径している。そしてその横断面形状は長方形であるが、先端3d側に向かうほど正円に近づくように縮径されている。しかしその先端3d側の横断面形状は、必ずしも正円に限定されない。図3(b)の場合のように長方形の形状や、その他正方形、楕円、多角形等の形状とされてもよい。
先端3dは、狭小部3cから連続しながら丸められ、所定の曲率半径を有している。また先端3dは、図1中、櫛歯3の延設方向における中心軸線上に配設されているが、必ずしも中心軸線上に限定される必要はなく、偏心した位置に配設されてもよい。
また先端3dは、図3(b)の右側面図に示すように、図3(b)の正面図の紙面前側の先端3dと紙面後側の先端3dの間に、厚みが設けられてもよい。
先端3dの曲率半径は、0.25〜1.50mmの範囲が好ましい。先端3dの曲率半径が0.25mm未満では先端3dが先鋭化されすぎて、先端3dが被施術者の頭部に当接された場合に、被施術者が不快を感じる。先端3dの曲率半径が1.50mmを超えると、毛髪6を効率的に分け取ることが難しい。
先端部3xの長さkは、少なくとも約4.0mm以上であることが望ましい。長さkが4.0mm未満では、櫛歯3の長さsにおける狭小部3cの長さkの比率が相対的に小さくなり、毛髪6を分け取ることが難しくなる。
櫛歯3の長さsは、各々設定することができる。櫛歯3の長さsは、図1(a)に示すように、支持部2の中央部に設けられた櫛歯3_1の長さsが最も長くなるように設定されてもよい。他の櫛歯3の長さsは、図1(a)に示すように、支持部2の中央部から左右の末端部に向かうに従って短くなるように設定されてもよい。そして、支持部2の左右の末端部に設けられた櫛歯3_2の長さsが、図1(a)に示すように、最も短くなるように設定されてもよい。
このように長さsが各々異なる櫛歯3が、各々の先端3dを水平に略一直線に揃えて支持部2に設けられている場合、各々の根元3aの位置は、図1(a)に示すように、全体として緩やかな弧を描くように構成される。なお櫛歯3_2の先端3dは、図1(a)中、その他の櫛歯3の先端3dが揃えられている高さよりも、若干低く配設されている。これにより、理美容用櫛1を被施術者の頭部5に接触させたとき、櫛歯3_2の先端3dが、被施術者の頭部5や頚部を傷つけることを防止することができる。
櫛歯3_1の長さsは、6.0〜23.0cmの範囲が好ましい。さらに櫛歯3_1の長さsは、10.0〜20.0cmの範囲がより好ましい。特に櫛歯3_1の長さsは、12.0〜17.0cmの範囲が最も好ましい。櫛歯3_1の長さsが6.0cm未満では、櫛歯3を十分に弾性変形させることができず、櫛歯3_1の長さsが23.0cmを超えると、櫛歯3を被施術者の頭部5に不必要に接触させる場合が生じる。
また、櫛歯3_1の長さsを6.0〜23.0cmとした場合、櫛歯3の幅Wは、1.0〜12.0mmの範囲が好ましい。櫛歯3の幅Wが1.0mm未満では櫛歯3が薄くなりすぎ、櫛歯としての強度が不足し、かつ製造も困難となる。櫛歯3の幅Wが12.0mmを超えると、櫛歯3の間隙4を通じて櫛歯3の上部に至るまでの長さが長くなることから、毛髪6を適切に分け取ることが難しくなる。
また、櫛歯3_1の長さsを6.0〜23.0cmとした場合、櫛歯3の厚みHは、1.0〜5.0mmの範囲が好ましい。櫛歯3の厚みHが1.0mm未満では櫛歯3が薄くなりすぎ、櫛としての強度が不足する。櫛歯3の厚みHが5.0mmを超えると櫛歯3が太くなりすぎ、櫛歯3を撓ませるために大きな力が必要となる場合が生じる。
間隔Lは適宜設定できるが、0〜3.0mmの範囲が望ましい。間隔Lが0という場合、隣り合う櫛歯3どうしは、点又は線で接している。櫛歯3は、櫛歯3の厚み方向だけでなく併設方向にも弾性変形させることができる。よって間隔Lが0の部位は、理美容用櫛1をスライドさせるとき、毛髪6によって櫛歯3の先端側から押し広げられる。また間隔Lが3.0mmを超えると、隣り合う櫛歯3の間隙4が広くなり、櫛歯3に毛髪6を捉えさせることが難しくなる。
なお間隙4において、図4に示すように、間隔Lが0である部位を一定の長さで連続して設けることにより、隣り合う櫛歯3どうしの接触面Mを形成させてもよい。接触面Mに毛髪6を差し込むと、櫛歯3は、弾性力により接触面Mにおいて毛髪6を挟み込む方向に付勢される。これにより、毛髪6をしっかりと捉えることができる。
櫛歯3を図12に示すように撓ませた場合、櫛歯3は、その先端3dにおける、水平面Pからの最大垂直高さhを有する。最大垂直高さhは、本発明に係る理美容用櫛1を水平状態に配置し、櫛歯3が弾性変形可能である範囲内において、その先端3dを上方向又は下方向に最大限撓ませたときの、水平面Pからの変位量とした。
最大垂直高さhは、0.5cm〜6.0cmの範囲が好ましい。さらに最大垂直高さhは、1.0cm〜4.0cmの範囲がより好ましい。最大垂直高さhが0.5cm未満では十分な撓みを得ることができず、効率的に理美容作業を行うことができない。最大垂直高さhが6.0cmを超えると、弾性変形により櫛歯3が復元する時間が長くなる場合が生じ、作業時間が長くなる。
櫛歯部材の曲げ弾性率は、1.5〜15.0GPaの範囲が好ましい。曲げ弾性率が1.5GPa未満では櫛歯3が柔らかすぎて、撓んだ後、復元する時間が長くなる。曲げ弾性率が15.0GPaを超える場合、櫛歯3を撓ませるために櫛歯3の長さsを長くする等、櫛の形状を変形する必要が生じ、櫛としての扱いが難しくなる。
櫛歯3の素材は、合成樹脂を用いて支持部2と一体成形で製造することができる。合成樹脂の中でもポリプロピレンは、安価な素材であり、かつその曲げ弾性率は一般に約1.5GPa程度とされる。よって本発明に係る理美容用櫛1を工業的に大量生産する際に適している。
また櫛歯3は合成樹脂に限らず、マツ、スギ等の木材やその他の材料から製造されてもよい。木材の曲げ弾性率は一般に5.0〜16.0GPa程度とされる。櫛歯部材が木材である場合、複数の櫛歯が被施術者の頭部5に与えるマッサージ効果と木材の柔軟性が相俟って、被施術者をよりリラックスさせることができる。
次に本発明を適用した理美容用櫛1の使用方法について説明する。
初めに、施術者は、全ての櫛歯3が略同一平面状に揃った状態の理美容用櫛1を一方の手に持ち、櫛歯3の先端3dを、カット又は染色したい毛髪6の手前位置で被施術者の頭部5に当接させる。そして、同時に頭部5に向かって櫛歯3を押圧し、ほぼ全ての櫛歯3を弾性変形させる。この動作によりほぼ全ての櫛歯3の先端部3xは、図8に示すように、櫛歯3に対向する頭部5の湾曲面に沿って当接される。
次に図9に示すように、施術者は、頭部5に向かって櫛歯3を押圧しつつ、理美容用櫛1全体を櫛歯3の延設方向にスライドさせることにより、櫛歯3の間隙4に毛髪6を差し込ませる。この動作に伴い、櫛歯3は頭部5から応力を受け、各々の櫛歯3は引き続き弾性変形する。
ここで図10(a)に示すように、先端部3xを頭部5に当接させながら、理美容用櫛1を頭部5の湾曲形状に沿ってスライドさせる動作をしてもよい。これにより、櫛歯3を毛髪6の根元に確実に接触させ、多くの毛髪6を捉えさせることができる。
また図10(b)に示すように、中間部3bを当接部として頭部5に当接させ、理美容用櫛1を直線的にスライドさせる動作をしてもよい。即ち、櫛歯3が応力を受ける位置は、先端部3xから中間部3bに移動し、さらに中間部3bの中でも根本3aに移動することとなる。これにより、図10(a)の場合に比べ、一回のコーミングにかける時間を短くすることができる。
最後に図11に示すように、施術者は、理美容用櫛1を頭部5から離して持ち上げる。この動作により全ての櫛歯3は、間隙4に毛髪6が捉えられたまま、弾性変形により、略同一平面状に揃った状態に復元する。この後、櫛歯3に捉えられている毛髪6を、施術者の他方の手に持つはさみや染色器具によりカット又は染色することにより、効率的に理美容作業を行うことができる。
櫛歯3の幅W及び先端部3xの長さkが一定であるとき、先端3dの曲率半径が小さくなると、狭小部3cの、櫛歯3の延設方向における中心軸線に対する角度は大きくなる。よって隣り合う櫛歯3の先端3dどうしの距離は、櫛歯3の間隔Lに比べ大きくなる。そのため施術者は、毛髪6を多く分け取ることができる。しかし先端3dと頭部5との接触面が少ないため、被施術者は先端3dが当接されたときに不快を感じる場合がある。反対に、先端3dの曲率半径が大きくなると、狭小部3cの、櫛歯3の延設方向における中心軸線に対する角度は小さくなる。よって隣り合う櫛歯3の先端3dどうしの距離は、櫛歯3の間隔Lに近づく。そのため施術者は、相対的に毛髪6を多く分け取ることはできない。しかし先端3dと頭部5との接触面が多いため、被施術者は先端3dを当接されたときに不快を感じることは少ない。
そこで本発明者は、先端3dの曲率半径の好適範囲を明らかにするため、下記のような実験1を行なった。
実験1では、0.05〜2.00mmまでの間で異なる曲率半径とされた先端3dを有する櫛歯3を10種類製作し、これらの櫛歯3を備えた理美容用櫛1を用意した。そして、この理美容用櫛1を用いてカット作業を行った場合に、カットを行った施術者とカットを受けた被施術者にインタビューすることにより、施術者の作業性の評価と被施術者の評価を得た。
ここで、施術者の作業性の評価とは、この理美容用櫛1でコーミングをしたとき、施術者が毛髪6を分け取る作業に、ストレスを感じる度合いとした。具体的には一回でもストレスを感じた場合を×、ストレスを感じない場合は△、快適と感じる場合は○として3段階により表した。また、被施術者の評価とは、そのコーミングを受けたとき、被施術者が不快を感じる度合いとした。具体的には一回でも不快を感じた場合を×、不快を感じない場合は△、快適と感じる場合は○として3段階により表した。施術者は、30年の経験を有する美容師とし、被施術者は20歳台の女性とした。
実験に用いた理美容用櫛1は、以下のように構成した。
支持部2と櫛歯3は、ポリプロピレンから一体成形で製造される。櫛歯3の中間部3bの横断面形状は略長方形とされ、幅Wと厚みHは一定とされている。狭小部3cは、先端3dを頂点として四角錘のように縮径し、その横断面形状は長方形から、先端3d側に向かうほど正円に近づくように縮径されている。先端3dは丸められている。櫛歯3_1の長さsが最も長く設定され、約15.0cmである。他の櫛歯3の長さsは、支持部2の中央部から左右の末端部に向かうに従って左右対称的に短く設定され、櫛歯3_2の長さsは約14.0cmで左右とも同じ長さとされる。複数の櫛歯3の先端3dが図1(a)に示すように略一直線に揃うように、その他の櫛歯3の長さsは調節されている。また櫛歯3_2の長さsも、その先端3dがその他の櫛歯3の先端位置より若干低く配設されるように調節されている。先端部3xの長さkは約1.8cmである。櫛歯3の幅Wは約6.0mm、櫛歯3の厚みHは約4.0mmである。櫛歯3の間隔Lは、約1.0mmである。
表1は、この実験1から得られた結果を表す。
Figure 2010227205
この表1より先端3dの曲率半径が、0.25〜1.50mmの範囲である場合、施術者の作業性の評価が△及び○であることが確認できる。また先端3dの曲率半径が、0.25mm以上である場合、被施術者の評価が△及び○であることが確認できる。
これにより本実験の条件下では、先端3dの曲率半径の好適範囲は0.25〜1.50mmの範囲であることがわかる。
所定の最大垂直高さhを得る必要がある場合、櫛歯3の長さs以外の条件が一定であるとき、櫛歯3の長さsが長い程、施術者は軽い力で櫛歯3を大きく撓ませることができる。しかし櫛歯3の長さsが長すぎると、櫛歯3を被施術者の頭部5に不必要に接触させる場合が生じる。
そこで本発明者は、櫛歯3の長さsの好適範囲を明らかにするため、下記のような実験2を行なった。
実験2では、櫛歯3_1の長さsが5.0〜24.0cmまでの間で異なる長さとされた理美容用櫛1を20種類用意した。そして、最大垂直高さh=1.5(cm)を得るために必要な荷重(g重)を計測するとともに、この理美容用櫛1を用いてカット作業を行った場合に、カットを行った施術者の作業性の評価を明らかにした。
荷重を計測する実験は以下のように行った。まず曲率半径9cmの球体表面を一般的な成人の頭部と見立て、球体表面のモデルを厚さ2cmのスギ板で作成し、計量器に載せた。球体モデルには垂直方向に目盛りをつけた。そして用意した櫛を水平状態のまま、櫛歯3_1を球体モデルの頂上に当接した。そして15本の櫛歯3の先端部3xを全て球体表面に当接させるように鉛直下方に押圧し、左右の櫛歯3_2の位置が、櫛歯3_1より1.5cm下の位置になるまで荷重を加えた。
ここで施術者の作業性の評価とは、施術者がこの理美容用櫛1でカット作業を行う間、櫛の取り扱いにストレスを感じる度合いとした。櫛の取り扱いについては、施術者が押圧するときの荷重の加えやすさ、カットウィックに不必要に接触しないか否か、取り回しのときに重いと感じるか等を総合的に判断して評価した。具体的には一回でもストレスを感じた場合を×、ストレスを感じない場合は△、快適と感じる場合は○、非常に快適と感じる場合は◎として4段階により表した。施術者は30年の経験を有する美容師とし、カットウィックはフォンテーヌ社製レッスン用カットウィック(FC108N)を用いた。
実験に用いた理美容用櫛1は、以下のように構成した。
支持部2と櫛歯3は、ポリプロピレンから一体成形で製造される。櫛歯3の中間部3bの横断面形状は略長方形とされ、幅Wと厚みHは一定とされている。狭小部3cは、先端3dを頂点として四角錘のように縮径し、その横断面形状は長方形から、先端3d側に向かうほど正円に近づくように縮径されている。先端3dは丸められ、その曲率半径は、約0.90mmである。櫛歯3_1の長さsが最も長く設定されている。他の櫛歯3の長さsは、支持部2の中央部から左右の末端部に向かうに従って左右対称的に短く設定されている。複数の櫛歯3の先端3dが図1(a)に示すように略一直線に揃うように、その他の櫛歯3の長さsは調節されている。また櫛歯3_2の長さsも、その先端3dがその他の櫛歯3の先端位置より若干低く配設されるように調節されている。櫛歯3_2の長さsは、櫛歯3_1の長さsよりも約1.0cm短い長さとし、左右とも同じとした。先端部3xの長さkは約1.8cmである。櫛歯3の幅Wは約6.0mm、櫛歯3の厚みHは約4.0mmである。櫛歯3の間隔Lは、約1.0mmである。
表2は、この実験2から得られた結果を表す。
Figure 2010227205
この表2より櫛歯3_1の長さsが、7.0〜23.0cmの範囲である場合、約65〜約2000g重の荷重が必要とされることが確認できる。また施術者の作業性の評価が△及び○および◎であることが確認できる。
また櫛歯3_1の長さsが、10.0〜20.0cmの範囲である場合、約100g重〜約850g重の荷重が必要とされることが確認できる。また施術者の作業性の評価が○及び◎であることが確認できる。
また櫛歯3_1の長さsが、12.0〜17.0cmの範囲である場合、約150g重〜約500g重の荷重が必要とされることが確認できる。また施術者の作業性の評価が◎であることが確認できる。
これにより本実験の条件下では、櫛歯3_1の長さsの好適範囲は7.0〜23.0cmの範囲であることがわかる。
櫛歯3の部材の曲げ弾性率以外の条件が一定であるとき、曲げ弾性率が小さい程、櫛歯3の最大垂直高さhは大きくなる。よって施術者は軽い力で櫛歯3を大きく撓ませることができる。しかし櫛歯3が弾性変形によって、最初の状態に復元する時間は長くなる。反対に、曲げ弾性率が大きい程、櫛歯3の最大垂直高さhは小さくなる。よって施術者は櫛歯3を撓ませるために大きな力を必要とする。しかし櫛歯3が弾性変形によって、最初の状態に復元する時間は短くなる。
そこで本発明者は、櫛歯3の最大垂直高さhの好適範囲を明らかにするため、下記のような実験3を行なった。
実験3では、櫛歯3の最大垂直高さhが、0.0〜6.0cmまでの間で異なる高さとされた理美容用櫛1を6種類用意した。そして、この理美容用櫛1を用いて所定のカット作業を行った場合の作業時間を明らかにした。施術者は30年の経験を有する美容師とし、カットモデルはフォンテーヌ社製レッスン用カットウィック(FC108N)を用いた。カットするスタイルは頭頂部の毛髪6を約10cmカットするスクエアカットとした。また作業時間(分)の1分未満は繰り上げとした。
実験に用いた理美容用櫛1は、以下のように構成した。
櫛歯3の中間部3bの横断面形状は略長方形とされ、幅Wと厚みHは一定とされている。狭小部3cは、先端3dを頂点として四角錘のように縮径し、その横断面形状は長方形から、先端3d側に向かうほど正円に近づくように縮径されている。先端3dは丸められ、その曲率半径は、約0.90mmである。櫛歯3_1の長さsが最も長く設定され、約15.0cmである。他の櫛歯3の長さsは、支持部2の中央部から左右の末端部に向かうに従って左右対称的に短く設定され、櫛歯3_2の長さsは約14.0cmで左右とも同じ長さとされる。複数の櫛歯3の先端3dが図1(a)に示すように略一直線に揃うように、その他の櫛歯3の長さsは調節されている。また櫛歯3_2の長さsも、その先端3dがその他の櫛歯3の先端位置より若干低く配設されるように調節されている。先端部3xの長さkは約1.8cmである。櫛歯3の幅Wは約6.0mm、櫛歯3の厚みHは約4.0mmである。櫛歯3の間隔Lは、約1.0mmである。表中hが0.0〜1.0の櫛歯3は木材により、またhが2.0〜6.0の櫛歯3はエポキシ樹脂により、各々その弾性率を異ならせるように製造されている。これにより、各々の櫛歯3の最大垂直高さhを異ならせた。
表3は、この実験3から得られた結果を表す。
Figure 2010227205
この表3より櫛歯3の最大垂直高さhが、0.5〜6.0cmの範囲である場合、作業時間は約15分以内であることが確認できる。また櫛歯3の最大垂直高さhが、1.0〜4.0cmの範囲である場合、作業時間は約10分以内であることが確認できる。そして櫛歯3の最大垂直高さhが、約2.0cmである場合、作業時間は約5分と最も短いことが確認できる。
これにより本実験の条件下では、櫛歯3の最大垂直高さhの好適範囲は0.5〜6.0cmの範囲であることがわかる。
1 :理美容用櫛
2 :支持部
2a、2b:支持面
2c :底面部
2d、2e:側面部
2f :突端部
2g :手がかり部
2h :細歯部
2i :柄
3 :櫛歯
3_1 :支持部の中央部に設けられた櫛歯
3_2 :支持部の末端部に設けられた櫛歯
3a :根元
3b :中間部
3c :狭小部
3d :先端
3x :先端部
4 :間隙
5 :被施術者の頭部
6 :毛髪
31 :従来の櫛
32 :従来の櫛の支持部
33 :従来の櫛の櫛歯
34 :従来の櫛の柄
k :櫛歯の先端部の長さ
h :櫛歯の先端の最大垂直高さ
s :櫛歯の根元から先端までの長さ
L :櫛歯の間隔
M :櫛歯の接触面
P :水平面
W :櫛歯の幅
H :櫛歯の厚み

Claims (11)

  1. 支持部と、
    上記支持部の一側に一列に互いに略平行に設けられた複数の櫛歯とを備え、
    上記櫛歯は、その当接部を介して当接させた頭部に向かって押圧されることにより、各々が上記頭部の形状に応じて、曲げ弾性変形可能であること
    を特徴とする理美容用櫛。
  2. 上記複数の櫛歯は、上記曲げ弾性変形させた場合に、櫛歯の厚み方向の撓みが、0.5cm以上6.0cm以内となるように各々設定されていること
    を特徴とする請求項1記載の理美容用櫛。
  3. 上記各々の櫛歯の根元から先端までの長さは、6.0〜23.0cmであり、
    上記各々の櫛歯の併設方向における幅は、1.0〜12.0mmであり、
    上記各々の櫛歯の厚みは、1.0〜5.0mmであること
    を特徴とする請求項1又は2記載の理美容用櫛。
  4. 上記櫛歯の併設方向の断面形状は、長方形であり、
    上記櫛歯の併設方向における幅をWmmとし、上記櫛歯の厚みをHmmとした場合に、W>Hであること
    を特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項記載の理美容用櫛。
  5. 上記櫛歯の併設方向における幅は、櫛歯の根元から、櫛歯の先端部に至るまでの中間部において、各々一定であること
    を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の理美容用櫛。
  6. 上記複数の櫛歯の根元から先端までの長さは、上記支持部の中央部に設けられた櫛歯が最も長く、他の櫛歯の長さは、上記支持部の中央部から左右の末端部に向かうに従って短い長さとされていること
    を特徴とする請求項1〜5のうち何れか1項記載の理美容用櫛。
  7. 上記櫛歯の間隔は、0〜3.0mm以内であること
    を特徴とする請求項1〜6のうち何れか1項記載の理美容用櫛。
  8. 上記櫛歯は、合成樹脂からなり、
    上記櫛歯の併設方向における幅は、約6.0mmであり、
    上記櫛歯の厚みは、約4.0mmであり、
    上記櫛歯の間隔は、約1.0mmであること
    を特徴とする請求項1〜7のうち何れか1項記載の理美容用櫛。
  9. 上記櫛歯どうしの間隙において、櫛歯の根元から先端までの間に、隣り合う櫛歯どうしを接触させた接触面が、少なくとも1面形成されていること
    を特徴とする請求項1〜7のうち何れか1項記載の理美容用櫛。
  10. 上記櫛歯は、櫛歯の厚み方向に湾曲されていること
    を特徴とする請求項1〜9のうち何れか1項記載の理美容用櫛。
  11. 請求項1〜10のうち何れか1項記載の理美容用櫛の櫛歯を頭部に当接させ、
    上記当接部を上記頭部に向かって押圧しながら上記理美容用櫛をスライドさせることにより、上記頭部の毛髪を上記櫛歯の間に通しながら、各々の櫛歯を上記頭部の形状に対応して曲げ弾性変形させ、
    上記毛髪を梳き上げて理美容すること
    を特徴とする理美容方法。
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