JP6711528B2 - 可変容量形ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、可変容量形ポンプに関する。
特許文献1には、駆動軸によって回転駆動されるロータと、ロータ外周に設けられた複数のベーンと、ロータを収容するカムリングとを有する可変容量形ポンプが開示されている。この可変容量形ポンプは、カムリングを揺動させることで各ポンプ室の容量を可変としている。
特開2016-156367号公報
従来の可変容量形ポンプは、ポンプの吸入領域と吐出領域とが駆動軸に対して対称位置に配置されている。このため、従来の可変容量形ポンプは、駆動軸に作用する圧力がアンバランスとなり、ポンプの脈動および振動が大きいという問題があった。
本発明の目的の一つは、脈動および振動を抑制できる可変容量形ポンプを提供することにある。
本発明の一実施形態における可変容量形ポンプでは、ロータの回転に伴い複数のポンプ室のそれぞれの容積が増大する1対の領域である第1吸入領域と第2吸入領域とが駆動軸の回転軸線に対し対称位置に配置され、複数のポンプ室のそれぞれの容積が減少する1対の領域である第1吐出領域と第2吐出領域とが前記回転軸線に対し対称位置に配置され、ハウジングに対して回転軸線周りの方向にカムリングを回転させることにより第1吸入領域および第2吸入領域における複数のポンプ室の容積の増大量と第1吐出領域および第2吐出領域における複数のポンプ室の容積の減少量との割合を変化させる。
よって、駆動軸に作用する圧力がバランスするため、脈動および振動を抑制できる。
実施形態1の可変容量形ポンプ1の模式図である。 実施形態1の可変容量形ポンプ1の軸方向断面図である。 カム非回転時の吐出量を示す説明図である。 カム回転時の吐出量を示す説明図である。 実施形態2の可変容量形ポンプ51の要部模式図である。 実施形態3の可変容量形ポンプ53の模式図である。 実施形態4の可変容量形ポンプ55の要部模式図である。
〔実施形態1〕
実施形態1の可変容量形ポンプ1の構成を説明する。
図1は、実施形態1の可変容量形ポンプ1の模式図である。図2は、実施形態1の可変容量形ポンプ1の軸方向断面図である。
可変容量形ポンプ1は、車両のパワーステアリング装置に適用されるポンプ装置である。可変容量形ポンプ1は、パワーステアリング装置にパワーステアリングオイル(以下、作動液と記載する。)を供給する流体圧発生源として機能する。パワーステアリング装置は、ステアリングギアボックスに設けられたパワーシリンダを有する。可変容量形ポンプ1は、原動機としての内燃機関により駆動され、リザーバタンク31から作動液を吸入し、パワーシリンダへ作動液を吐出する。
可変容量形ポンプ1はハウジング2を有する。ハウジング2は、フロントハウジング3およびリアハウジング4を突き合わせて形成されている。ハウジング2は、内部にポンプ要素収容部5を有する。ポンプ要素収容部5は、略円柱状の空間であり、内部にポンプ要素6が収容されている。ポンプ要素6は、ロータ7およびカムリング8を有する。また、ポンプ要素収容部5は、アダプタリング部9およびプレッシャプレート10を有する。ロータ7は、中心に駆動軸11が貫通する。ロータ7と駆動軸11はセレーション結合されている。駆動軸11は、エンジンのクランクシャフトにより回転駆動される。駆動軸11は、その両端を軸受12,13に支持され、回転軸線O回り(以下、単に軸線周りとも記載する。)に回転する。軸受12はボールベアリングであり、フロントハウジング3に配置されている。軸受13はニードルベアリングであり、リアハウジング4に配置されている。フロントハウジング3には、軸受12に隣接してオイルシール14が配置されている。オイルシール14は、ポンプ要素収容部5側から軸受12側への作動液の漏れを防止する機能を持つ。ロータ7はその外周に、回転軸線Oにおける径方向(以下、単に径方向とも記載する。)に沿って切り欠かれた複数のスロット7aを有する。各スロット7aは、回転軸線Oの周方向(以下、単に周方向とも記載する。)に等ピッチで並ぶ。各スロット7aの内周側には背圧室7bが形成されている。各背圧室7bには、ポンプ室16で加圧された作動液が導入される。各スロット7aには、略平板状のベーン15がロータ7の径方向において出没自在に収容されている。各ベーン15は、背圧室7bに導入された作動液の圧力により、カムリング8の内側カム面8aに押し付けられる。
カムリング8は、ロータ7を包囲する環状に形成されている。カムリング8は、略楕円形状の内側カム面8aを有する。各ベーン15がカムリング8およびロータ7間の環状空間を周方向で仕切ることにより、複数のポンプ室16が形成されている。アダプタリング部9は、カムリング8を包囲する環状に形成されている。アダプタリング部9は、カムリング8を軸線周り回転可能に保持する。アダプタリング部9は、回り止めピン17によりハウジング2に対する軸線周りの回転が規制されている。アダプタリング部9の内周には、径方向内側へ突出する突出部18が形成されている。一方、カムリング8の外周には、周方向に所定角度範囲にわたって切り欠き溝20が形成されている。突出部18は、切り欠き溝20内に突出する。突出部18はその先端にカムシール(第1シール部材)19を有する。カムシール19は、突出部18の先端と切り欠き溝20との間をシールする。
突出部18が切り欠き溝20内で相対的に周方向移動することにより、カムリング8は所定角度範囲で回転可能である。カムリング8の周方向において、切り欠き溝20が形成された部分は小径部21である。また、カムリング8の周方向において、切り欠き溝20の一方の側壁を含む端部は第1大径部22であり、他方の側壁を含む端部は第2大径部23である。小径部21の外径は、切り欠き溝20の分だけ第1大径部22および第2大径部23よりも小さい。カムリング8は、周方向において、突出部18と第1大径部22とが当接する状態から、突出部18と第2大径部23とが当接する状態までの間でアダプタリング部9に対し相対回転可能である。第1大径部22はその外周にカムシール(第2シール部材)24を有する。カムシール24は、アダプタリング部9の内周面と第1大径部22との間をシールする。第1大径部22の端部には、段部22aが形成されている。段部22aはカムリング8における他の部分よりも薄く(回転軸線Oに沿う方向(以下、単に軸線方向とも記載する。)の寸法が小さく)形成されている。
アダプタリング部9の内周面と小径部21の外周面との間の空間であって、突出部18と第1大径部22との間の領域は主カム制御室25である。一方、アダプタリング部9の内周面と小径部21の外周面との間の空間であって、突出部18と第2大径部23との間の領域は副カム制御室26である。主カム制御室25には、吐出通路27に形成されたメータリングオリフィス28の前後差圧によって作動するスプール式の制御バルブ29により、高圧または低圧の作動液が選択的に供給される。1対のカムシール19,24は、主カム制御室25内の作動液の漏れを防止する。よって、主カム制御室25は、1対のカムシール19,24間の空間であるとも言える。吐出通路27は、リアハウジング4に形成され、各ポンプ室16で加圧された作動液を外部に吐出する。制御バルブ29は、ハウジング2内に収容されている。一方、副カム制御室26には、ハウジング2に形成された吸入通路30を介してリザーバタンク31から作動液が常時供給される。リザーバタンク31は、作動液を大気開放状態で貯留する。
カムリング8には、内側カム面8aの内側で回転駆動されるロータ7の各ベーン15の先端が摺接することにより、いわゆる連れ回りによってロータ7の回転方向(図1における反時計回りの方向)と同一方向への回転習性が付与される。つまり、ロータ7が回転すると、カムリング8には各ベーン15の回転フリクションが常時作用する。この回転フリクションにより、主カム制御室25が低圧状態にあるときには、カムリング8は主カム制御室25を構成する第1大径部22と突出部18とが当接した状態となり、可変容量形ポンプ1は最大の吐出量を維持する。また、駆動軸11の回転数増加と共に吐出量が増大し制御バルブ29を介して主カム制御室25に供給される作動液が高圧になると、この圧力上昇分に見合ってカムリング8が各ベーン15の回転フリクションに抗してロータ7の回転方向と反対方向(図1における時計回りの方向)に回転する。
プレッシャプレート10は、ポンプ要素6のフロントハウジング3側に圧接した状態で配置されている。ポンプ要素6のフロントハウジング3と反対側には、リアハウジング4の端面がサイドプレートとして圧接されている。なお、プレッシャプレート10、アダプタリング部9およびリアハウジング4は、回り止めピン17を含む適宜の回り止め構造により、周方向で位置決めされた状態で一体的に組み付け固定されている。フロントハウジング3におけるプレッシャプレート10との接触面には、圧力室32が形成されている。圧力室32には、各ポンプ室16で加圧された作動液が供給される。圧力室32に供給された作動液により、プレッシャプレート10はロータ7側へ押し付けられる。プレッシャプレート10には、第1吸入ポート33、第2吸入ポート34、第1吐出ポート35および第2吐出ポート36が形成されている。各ポート33,34,35,36は、周方向に延びる円弧状に形成され、プレッシャプレート10を軸方向に貫通する。第1吸入ポート33および第2吸入ポート34は、回転軸線Oの方向から見たとき、回転軸線O上の点を対称点とする点対称(2回対称)な形状を有する。第1吐出ポート35および第2吐出ポート36は、第1吸入ポート33および第2吸入ポート34に対して位相が90°ずれた位置に配置されている。第1吐出ポート35および第2吐出ポート36は、回転軸線Oの方向から見たとき、回転軸線O上の点を対称点とする点対称(2回対称)な形状を有する。
第1吸入ポート33および第2吸入ポート34は、カムリング8の第1大径部22がアダプタリング部9の突出部18と当接した状態において、ロータ7の回転に伴い各ポンプ室16の容積が徐々に増大する1対の第1吸入領域および第2吸入領域に開口する。第1吸入領域および第2吸入領域は、回転軸線Oに対して対称位置に設定されている。つまり、第1吸入領域および第2吸入領域は、回転軸線Oの方向から見たとき、回転軸線O上の点を対称点とする点対称(2回対称)な形状を有する。第1吸入ポート33および第2吸入ポート34は、吸入通路30から分岐した吸入通路30a,30bと接続する。一方、第1吐出ポート35および第2吐出ポート36は、カムリング8の第1大径部22がアダプタリング部9の突出部18と当接した状態において、ロータ7の回転に伴い各ポンプ室16の容積が徐々に減少する1対の第1吐出領域および第2吐出領域に開口する。第1吐出領域および第2吐出領域は、第1吸入領域および第2吸入領域に対して位相が90°ずれた位置に配置されている。第1吐出領域および第2吐出領域は、回転軸線Oに対して対称位置に設定されている。つまり、第1吐出領域および第2吐出領域は、回転軸線Oの方向から見たとき、回転軸線O上の点を対称点とする点対称(2回対称)な形状を有する。第1吐出ポート35および第2吐出ポート36は、ハウジング2に形成された吐出通路39,40を介して吐出通路27と接続する。
カムリング8の小径部21は、周方向において、第2吐出領域と第1吸入領域との間の境界とオーバーラップし、かつ、第1吸入領域と前記第1吐出領域との間の境界および第2吸入領域と前記第2吐出領域との境界とオーバーラップしない位置に設けられている。
ここで、各ポンプ室16のうちの1つが第1吸入ポート33と第1吐出ポート35との間であって、かつ、第1吸入ポート33と第1吐出ポート35のどちらにも連通していない領域を第1閉じ込み領域とする。また、各ポンプ室16のうちの1つが第2吸入ポート34と第2吐出ポート36との間であって、かつ第2吸入ポート34と第2吐出ポート36のどちらにも連通していない領域を第2閉じ込み領域とする。このとき、第1吸入ポート33は、第1閉じ込み領域と隣接して配置されている。また、第2吸入ポート34は、第2閉じ込み領域と隣接して配置されている。
リザーバタンク31から吸入通路30に流入した作動液は、吸入通路30、吸入通路30a,30bを通過して第1吸入ポート33および第2吸入ポート34から各ポンプ室16に吸い込まれる。各ポンプ室16に導入された作動液は、各ベーン15の動きに従って順次圧縮されて第1吐出ポート35および第2吐出ポート36から吐出通路39,40、吐出通路27を通過してハウジング2の外部へ吐出される。
リアハウジング4には、吸入圧導入通路41が形成されている。吸入圧導入通路41の一端側は吸入通路30aと接続する。吸入圧導入通路41の他端側は副カム制御室26と接続する。副カム制御室26における吸入圧導入通路41の開口端41aは、第2大径部23が突出部18と当接した状態においても第2大径部23により閉塞されない位置に配置されている。
制御バルブ29は、フロントハウジング3内に配置されている。制御バルブ29は、バルブ孔42、スプール43およびスプリング44を有する。バルブ孔42は、回転軸線Oと直交する方向に延びる。ハウジング2には、バルブ孔42と接続する上流圧導入通路45が形成されている。上流圧導入通路45は、アダプタリング部9に形成された上流圧導入通路9aと接続する。上流圧導入通路9aは、アダプタリング部9を径方向に貫通し、主カム制御室25に開口する。スプール43は、略有底円筒状を有するスプール弁体である。スプリング44は、圧縮コイルスプリングであり、スプール43を軸方向一方側(図1中左側)に向けて付勢する。バルブ孔42内は、スプール43により高圧室46、中圧室47および低圧室48に仕切られている。高圧室46は、吐出通路27のメータリングオリフィス28よりも上流側と接続する。中圧室47は、吐出通路27のメータリングオリフィス28よりも下流側と接続する。低圧室48は、吸入通路30の途中に配置されている。
スプール43は、中圧室47および高圧室46間の圧力差に応じて軸方向に移動する。中圧室47および高圧室46間の圧力差が所定圧力差未満である場合、スプール43は、スプリング44の付勢力によってバルブ孔42の端面42aと当接した状態を維持する。このとき、上流圧導入通路45は低圧室48と連通した状態であり、主カム制御室25には低圧室48の作動液が導入される。中圧室47および高圧室46間の圧力差が所定圧力差以上になると、スプール43はスプリング44の付勢力に抗して軸方向他方側(図1中右側)に移動する。このとき、上流圧導入通路45は高圧室46と連通した状態となり、主カム制御室25には高圧室46の作動液が導入される。つまり、主カム制御室25には、メータリングオリフィス28の前後差圧に応じて低圧室48または高圧室46の作動液が選択的に導入される。一方、副カム制御室26には、メータリングオリフィス28の前後差圧にかかわらず、常に低圧室48から作動液が導入される。
スプール43の内部には、リリーフバルブ49が形成されている。リリーフバルブ49は、中圧室47の圧力、すなわちパワーステアリング装置に供給される作動液の圧力が必要以上となったときにリリーフ動作し、中圧室47と低圧室48とを連通させることで作動液を吸入通路30に還流させる。
アダプタリング部9の内周には、周方向に所定角度範囲にわたって軸受保持部9bが形成されている。軸受保持部9bは切り欠き溝であり、回転軸線Oに対し、1対のカムシール19,24間の領域、すなわち主カム制御室25と反対の位置に配置されている。軸受保持部9bには、軸受50が収容されている。軸受50は、ニードルベアリングである。軸受50は、カムリング8の位置ずれおよび回転時のフリクションを低減することを狙いとし、カムリング8の外周における所定角度範囲を軸線周り回転可能に支持する。軸受50の周方向幅は、主カム制御室25が最大容積のときの主カム制御室25の周方向幅よりも長く設定されている。軸受50は、主カム制御室25の容積にかかわらず、回転軸線Oに対して主カム制御室25の反対側に位置する。
第2吸入ポート34は、径方向外側へ延びる延長部34aを有する。延長部34aは、軸受保持部9b、すなわちカムリング8と軸受50との間の領域に接続する。
次に、実施形態1の可変容量形ポンプ1の動作を説明する。
第1吸入ポート33および第2吸入ポート34から各ポンプ室16に吸い込まれた作動液は、ロータ7の回転に伴い各ポンプ室16で圧縮されながら第1吐出ポート35および第2吐出ポート36側に送られる。第1吐出ポート35および第2吐出ポート36から吐出された作動液は、吐出通路27からハウジング2の外部へ吐出される。
駆動軸11の回転数が所定回転数未満である場合、メータリングオリフィス28の圧力損失は微小であるため、高圧室46および中圧室47間の圧力差は所定圧力差未満である。このため、制御バルブ29のスプール43はスプリング44の付勢力により端面42aと当接した状態に維持される。よって、主カム制御室25には副カム制御室26と同様、吸入通路30から低圧の作動液が導入され、主カム制御室25および副カム制御室26間に圧力差は生じない。したがって、カムリング8は、各ベーン15の回転フリクションにより第1大径部22が突出部18と当接した状態を維持する。このとき、図3に示すように、第1吐出ポート35および第2吐出ポート36からの作動液の吐出量は最大である。この状態から駆動軸11の回転数が上昇すると、回転数に比例して吐出量は増加する。
駆動軸11の回転数が所定回転数に達すると、高圧室46および中圧室47間の圧力差は所定圧力差以上となる。このため、制御バルブ29のスプール43はスプリング44の付勢力に抗して軸方向他方側(図1中右側)へ移動する。これにより、主カム制御室25には吐出通路27から高圧の作動液が導入され、主カム制御室25および副カム制御室26間の圧力差が大きくなる。したがって、カムリング8は、各ベーン15の回転フリクションに抗して図1中時計回りの方向に回転する。カムリング8が回転すると、図4に示すように、第1吐出ポート35および第2吐出ポート36からの作動液の吐出量が減少する。吐出量が減少すると、高圧室46および中圧室47間の圧力差が所定圧力差を下回るため、スプール43はスプリング44の付勢力により軸方向一方側(図1中左側)へ移動する。よって、主カム制御室25は吸入通路30と連通し、主カム制御室25の圧力が低下する。これにより、カムリング8は各ベーン15の回転フリクションによって図1中反時計回りの方向に回転する。カムリング8が回転すると、高圧室46および中圧室47間の圧力差は再び大きくなり、スプール43はスプリング44の付勢力に抗して軸方向他方側へ移動する。つまり、駆動軸11の回転数が所定回転数を超えると、回転数にかかわらず吐出量は一定に維持される。
次に、実施形態1の可変容量形ポンプ1の作用効果を説明する。
可変容量形ポンプ1は、第1吸入領域と第2吸入領域および第1吐出領域と第2吐出領域のそれぞれが回転軸線Oに対し対称位置に配置されている。よって、駆動軸11には横荷重による曲げ力が作用しないため、駆動軸11に対する圧力バランスがとれ、脈動および振動を抑制できる。また、駆動軸11が曲げ力を受けないため、駆動軸11の軸径および軸受12,13を小さくでき、可変容量形ポンプ1の小型化を実現できる。
可変容量形ポンプ1は、駆動軸11の回転数増加に応じてカムリング8が回転すると、各ポンプ室16内における第1吐出ポート35および第2吐出ポート36、第1吸入ポート33および第2吸入ポート34とポンプ容積との相対的な位置が変化することにより、吐出量を可変にできる。このため、パワーステアリング装置への作動液供給にあたり、無駄な動力損失を抑制できる。
可変容量形ポンプ1は、径方向において回転軸線Oに対し1対のカムシール19,24間の領域(主カム制御室25)の反対側に、カムリング8を支持する軸受50を有する。カムリング8は、1対のカムシール19,24、および主カム制御室25に導入された高圧の作動液によって、軸受50の方向に付勢され、軸受50によって軸線周り回転可能に支持される。これにより、カムリング8の位置ずれ(偏心)および回転時のフリクションを低減でき、カムリング8の円滑な回転が得られる。
軸受50は、主カム制御室25の容積にかかわらず、回転軸線Oに対して主カム制御室25の反対側に位置する。よって、軸受50は、主カム制御室25の周方向幅が最大幅の2分の1の状態のとき、回転軸線Oに対し、主カム制御室25の周方向中央位置の対称位置に位置している。軸受50は、主カム制御室25が最大容積となる状態と最小容積となる状態の両方に対しバランスのよい位置に配置されているため、全作動領域におけるカムリング8の回転制御性を向上できる。また、軸受50は、カムリング8の小径部21および第1大径部22に対して主カム制御室25の圧力が作用する力の合成ベクトルの方向に沿った軸線とオーバーラップする。これにより、カムリング8に作用する主カム制御室25の力を軸受50によって適切に受けられる。
カムリング8の小径部21は、周方向において、第2吐出領域と第1吸入領域との間の境界とオーバーラップし、かつ、第1吸入領域と前記第1吐出領域との間の境界および第2吸入領域と前記第2吐出領域との境界とオーバーラップしない位置に設けられている。つまり、カムリング8の内径が小さい部分に小径部21が設けられ、カムリング8の内径が大きい部分には小径部21が設けられていない。よって、カムリング8の径方向厚さ(肉厚)が極端に小さくなる部分が生じないため、カムリング8の剛性を確保できる。
ハウジング2は、カムリング8の第2大径部23とアダプタリング部9の突出部18との間の空間である副カム制御室26に開口し、吸入通路30の作動液を導入する吸入圧導入通路41を有する。これにより、副カム制御室26からの作動液の漏れが生じにくく、ポンプ効率を向上できる。また、副カム制御室26に吸入通路30から作動液を導入することにより、作動液を導入しない場合と比較して主カム制御室25に供給する作動液の圧力をより低く設定できるため、主カム制御室25からの作動液の漏れを抑制できる。
副カム制御室26における吸入圧導入通路41の開口端41aは、副カム制御室26が最小容積となる状態においても第2大径部23により閉塞されない位置に配置されている。仮に開口端41aが第2大径部23により閉塞されると、再度、副カム制御室26の容積を増大させる際、副カム制御室26内の圧力が負圧となり、カムリング8の制御性を悪化させるおそれがある。よって、副カム制御室26が最小容積となる状態においても、開口端41aの少なくとも一部が副カム制御室26に開口することにより、カムリング8の制御性低下を抑制できる。
主カム制御室25の容積が増大するときのカムリング8の回転方向と駆動軸11の回転方向とが逆方向である。換言すると、主カム制御室25の容積が減少する方向にカムリング8が回転する方向と駆動軸11の回転方向とが一致する。主カム制御室25の容積が増大する方向にカムリング8を回転させる際は、駆動軸11の回転に伴い回転する各ベーン15の先端がカムリング8の内側カム面8aと摺接する。この回転フリクションを利用してカムリング8を回転させることにより、副カム制御室26の圧力を制御することなく、主カム制御室25が最小容積となる状態に戻せる。つまり、各ベーン15の回転フリクションをカムリング8の駆動制御に有効活用できる。
主カム制御室25が最小容積となるときに突出部18と当接し、第1大径部22と突出部18との間に空間を形成する段部22aを有する。仮に主カム制御室25の容積が0になると、再度、主カム制御室25の容積を増大させる際、主カム制御室25内の圧力が負圧となり、カムリング8の制御性を悪化させるおそれがある。よって、主カム制御室25が最小容積となる状態においても、主カム制御室25の容積が0とならないようにしておくことにより、カムリング8の制御性低下を抑制できる。
第1吸入ポート33は、各ポンプ室16のうちの1つが第1吸入ポート33と第1吐出ポート35のどちらにも連通していない第1閉じ込み領域に隣接して設けられている。また、第2吸入ポート34は、各ポンプ室16のうちの1つが第2吸入ポート34と第2吐出ポート36のどちらにも連通していない第2閉じ込み領域に隣接して設けられている。カムリング8の回転に伴い、第1閉じ込み領域内および第2閉じ込み領域内の作動液は圧縮状態となる場合がある。ここで、この圧縮された作動液がなかなか抜けないと、さらに圧縮状態が続き、ポンプの駆動ロスに繋がる。第1吸入ポート33および第2吸入ポート34が第1閉じ込み領域および第2閉じ込み領域と隣接することにより、圧縮された作動液をすぐに第1吸入ポート33および第2吸入ポート34に排出できるため、ポンプの駆動ロスを低減できる。
第2吸入ポート34は、径方向において、カムリング8と軸受50との間の領域まで延びる延長部34aを有する。延長部34aを介して軸受50とカムリング8との間の領域に作動液を供給することにより、軸受50によるカムリング支持部分の潤滑性を向上できる。
アダプタリング部9は、その内周面に径方向外側へ凹んだ軸受保持部9bを有するため、ニードルベアリングである軸受50の配置が容易である。
〔実施形態2〕
次に、実施形態2を説明する。実施形態2の基本的な構成は実施形態1と同じであるため、実施形態1と相違する部分のみ説明する。
図5は、実施形態2の可変容量形ポンプ51の要部模式図である。
実施形態2の可変容量形ポンプ1は、周方向において、第2大径部23と突出部18との間にスプリング(弾性部材)52を有する点で実施形態1と相違する。スプリング52は、圧縮コイルスプリングである。スプリング52は、副カム制御室26の容積が増大する方向にカムリング8を付勢する。実施形態1では、可変容量形ポンプ1の吐出量を増大させる際、各ベーン15の回転フリクションでカムリング8を回転させている。これに対し、実施形態2では、可変容量形ポンプ51の吐出量を増大させる際、各ベーン15の回転フリクションとスプリング52の付勢力とによりカムリング8を図5中反時計回りの方向に回転させる。これにより、実施形態1と比較して吐出量を増大させる際の応答性を向上できる。
〔実施形態3〕
次に、実施形態3を説明する。実施形態3の基本的な構成は実施形態1と同じであるため、実施形態1と相違する部分のみ説明する。
図6は、実施形態3の可変容量形ポンプ53の模式図である。
第1吸入ポート33および第2吸入ポート34は、吸入通路30と接続する。リザーバタンク31から吸入通路30に流入した作動液は、吸入通路30を通過して第1吸入ポート33および第2吸入ポート34から各ポンプ室16に吸い込まれる。各ポンプ室16に導入された作動液は、各ベーン15の動きに従って順次圧縮されて第1吐出ポート35および第2吐出ポート36から吐出通路39,40、吐出通路27を通過してハウジング2の外部へ吐出される。
リアハウジング4には、バルブ孔42と接続する下流圧導入通路54が形成されている。下流圧導入通路54は、アダプタリング部9に形成された下流圧導入通路9cと接続する。下流圧導入通路9cは、アダプタリング部9を径方向に貫通し、副カム制御室26に開口する。中圧室47および高圧室46間の圧力差が所定圧力差未満である場合、スプール43は、スプリング44の付勢力によってバルブ孔42の端面42aと当接した状態を維持する。このとき、上流圧導入通路45は低圧室48と連通した状態であり、主カム制御室25には低圧室48の作動液が導入される。一方、下流圧導入通路54は中圧室47と連通した状態であり、副カム制御室26には中圧室47の作動液が導入される。中圧室47および高圧室46間の圧力差が所定圧力差以上になると、スプール43はスプリング44の付勢力に抗して軸方向他方側(図6中右側)に移動する。このとき、上流圧導入通路45は高圧室46と連通した状態となり、主カム制御室25には高圧室46の作動液が導入される。一方、下流圧導入通路54は低圧室48と連通した状態となり、副カム制御室26から低圧室48へ作動液が排出される。
次に、実施形態3の可変容量形ポンプ53の動作を説明する。
駆動軸11の回転数が所定回転数未満である場合、メータリングオリフィス28の圧力損失は微小であるため、高圧室46および中圧室47間の圧力差は所定圧力差未満である。このため、制御バルブ29のスプール43はスプリング44の付勢力により端面42aと当接した状態に維持される。よって、主カム制御室25には吸入通路30から低圧の作動液が導入される。一方、副カム制御室26には吐出通路27のメータリングオリフィス28よりも下流側から中圧の作動液が導入される。主カム制御室25および副カム制御室26間の圧力差が大きいため、カムリング8は、各ベーン15の回転フリクションに抗して第1大径部22が突出部18と当接した状態を維持する。このとき、第1吐出ポート35および第2吐出ポート36からの作動液の吐出量は最大である。この状態から駆動軸11の回転数が上昇すると、回転数に比例して吐出量は増加する。
駆動軸11の回転数が所定回転数に達すると、高圧室46および中圧室47間の圧力差は所定圧力差以上となる。このため、制御バルブ29のスプール43はスプリング44の付勢力に抗して軸方向他方側(図6中右側)へ移動する。これにより、主カム制御室25には吐出通路27から高圧の作動液が導入される。一方、副カム制御室26は吸入通路30との連通により作動液が排出される。よって、主カム制御室25および副カム制御室26間の圧力差が小さくなる。したがって、カムリング8は、各ベーン15の回転フリクションにより図6中反時計回りの方向に回転する。カムリング8が回転すると、第1吐出ポート35および第2吐出ポート36からの作動液の吐出量は減少する。吐出量が減少すると、高圧室46および中圧室47間の圧力差が所定圧力差を下回るため、スプール43はスプリング44の付勢力により軸方向一方側(図6中左側)へ移動する。よって、主カム制御室25は吸入通路30と連通し、主カム制御室25の圧力が低下する。同時に、副カム制御室26は吐出通路27のメータリングオリフィス28よりも下流側と連通し、副カム制御室26の圧力が高くなる。これにより、主カム制御室25および副カム制御室26間の圧力差が大きくなるため、カムリング8は各ベーン15の回転フリクションに抗して図6中時計回りの方向に回転する。カムリング8が回転すると、高圧室46および中圧室47間の圧力差は再び大きくなり、スプール43はスプリング44の付勢力に抗して軸方向他方側へ移動する。つまり、駆動軸11の回転数が所定回転数を超えると、回転数にかかわらず吐出量は一定に維持される。
次に、実施形態3の可変容量形ポンプ53の作用効果を説明する。
ハウジング2は、第2大径部23と突出部18との間の空間である副カム制御室26に開口し、メータリングオリフィス28よりも下流側の圧力を導入する下流圧導入通路54を有する。副カム制御室26に吐出圧を導入することにより、副カム制御室26の容積を増大させる際のカムリング8の作動性を向上できる。
副カム制御室26の容積が減少する方向にカムリング8が回転する方向と駆動軸11の回転方向とが一致する。これにより、主カム制御室25の容積が増大する方向にカムリング8を回転させる際、各ベーン15の回転フリクションをカムリング8の駆動制御に有効活用できる。
制御バルブ29は、主カム制御室25の圧力を制御してカムリング8の位置を保持する。すなわち、制御バルブ29は、各ベーン15の回転フリクションによって生じるカムリング8の回転トルクとバランスさせるように主カム制御室25の圧力を制御する。これにより、各ベーン15の回転フリクションをカムリング8の駆動制御に有効活用しつつ、高精度なカムリング8の位置制御を実現できる。
〔実施形態4〕
次に、実施形態4を説明する。実施形態4の基本的な構成は実施形態3と同じであるため、実施形態3と相違する部分のみ説明する。
図7は、実施形態4の可変容量形ポンプ55の要部模式図である。
実施形態4の可変容量形ポンプ1は、周方向において、第2大径部23と突出部18との間にスプリング(弾性部材)56を有する点で実施形態3と相違する。スプリング56は、圧縮コイルスプリングである。スプリング56は、副カム制御室26の容積が増大する方向にカムリング8を付勢する。実施形態3では、可変容量形ポンプ53の吐出量を増大させる際、高圧室46および中圧室47間に圧力差でカムリング8を回転させている。これに対し、実施形態4では、可変容量形ポンプ55の吐出量を増大させる際、高圧室46および中圧室47間の圧力差とスプリング56の付勢力とによりカムリング8を図7中時計回りの方向に回転させる。これにより、実施形態3と比較して吐出量を増大させる際の応答性を向上できる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明を実施するための実施形態を説明したが、本発明の具体的な構成は実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、軸受50をバイメタルタイプとしてもよい。
本発明は、パワーステアリング装置以外の圧力流体利用機器における流体圧発生源として用いるポンプに適用できる。
以上説明した実施形態から把握し得る技術的思想について、以下に記載する。
可変容量形ポンプは、その一つの態様において、内部にポンプ要素収容部を有するハウジングと、前記ハウジングに軸支される駆動軸と、前記駆動軸に回転駆動されるロータであって、前記駆動軸の回転軸線周りの方向に複数個設けられたスロットを有するロータと、前記ロータの前記スロットのそれぞれに設けられた複数のベーンと、前記ポンプ要素収容部内に設けられ前記ロータおよび前記複数のベーンを包囲する環状のカムリングであって、前記カムリング、前記ロータおよび前記複数のベーンによって複数のポンプ室を形成し、前記ロータの回転に伴い前記複数のポンプ室のそれぞれの容積が増大する1対の領域である第1吸入領域および第2吸入領域と前記複数のポンプ室のそれぞれの容積が減少する1対の領域である第1吐出領域および第2吐出領域を形成し、前記駆動軸の回転軸線に対し前記第1吸入領域と前記第2吸入領域とが対称位置に配置され、かつ前記第1吐出領域と前記第2吐出領域とが対称位置に配置されると共に、前記ハウジングに対して前記駆動軸の回転軸線周りの方向に前記カムリングを回転させることにより前記第1吸入領域および前記第2吸入領域における前記複数のポンプ室の容積の増大量と前記第1吐出領域および前記第2吐出領域における前記複数のポンプ室の容積の減少量との割合を変化させるカムリングと、前記ハウジングに設けられ、前記第1吸入領域および前記第2吸入領域に開口し、作動液を前記第1吸入領域および前記第2吸入領域に供給する吸入通路と、前記ハウジングに設けられ、前記第1吐出領域および前記第2吐出領域に開口し、作動液を前記第1吐出領域および前記第2吐出領域から前記ハウジングの外部に吐出する吐出通路と、前記駆動軸の回転軸線における径方向において、前記ポンプ要素収容部と前記カムリングの外周側の間に設けられた1対のシール部材である第1シール部材および第2シール部材であって、前記第1シール部材と前記第2シール部材の間に主カム制御室を形成する第1シール部材および第2シール部材と、前記駆動軸の回転軸線における径方向において、前記ポンプ要素収容部と前記カムリングの外周側の間に設けられた軸受であって、前記駆動軸の回転軸線に対し前記第1シール部材または前記第2シール部材の反対側に設けられた軸受と、前記主カム制御室内の圧力を制御する制御バルブと、を有する。
より好ましい態様では、上記態様において、前記軸受は、前記駆動軸の回転軸線に対し前記第1シール部材と前記第2シール部材の間の領域の反対側に位置する。
別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記軸受は、前記主カム制御室の前記駆動軸の回転軸線における周方向幅が最大幅の2分の1の状態のとき、前記駆動軸の回転軸線に対し、前記主カム制御室の中央位置の対称位置に位置する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部を備え、前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、前記軸受は、前記小径部と前記第1大径部に対して前記主カム制御室の圧力が作用する力の合成ベクトルの方向に沿った軸線とオーバーラップする。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部を備え、前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、前記第1吸入領域、前記第2吸入領域、前記第1吐出領域および前記第2吐出領域は、前記ロータの回転方向に沿って前記第1吸入領域、前記第1吐出領域、前記第2吸入領域、前記第2吐出領域の順に配置され、前記小径部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において、前記第2吐出領域と前記第1吸入領域の間の境界とオーバーラップし、かつ前記第1吸入領域と前記第1吐出領域の間の境界および前記第2吸入領域と前記第2吐出領域の境界とオーバーラップしない位置に設けられている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部を備え、前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、前記ハウジングは、前記第2大径部と前記突出部の間の空間である副カム制御室に開口し、前記吸入通路の作動液を導入する吸入圧導入通路を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記吸入圧導入通路の前記副カム制御室側の開口部は、前記副カム制御室の容積が最小となる状態においても前記第2大径部に閉塞されない位置に設けられている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記主カム制御室の容積が増大するときの前記カムリングの回転方向と前記駆動軸の回転方向とが逆方向である。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部を備え、前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、前記第1大径部または前記突出部に設けられた段部であって、前記主カム制御室の容積が最小となるとき、前記段部が前記第1大径部または前記突出部と当接することにより、前記段部以外の領域において前記第1大径部と前記突出部の間に空間を形成する段部をさらに有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記第1吸入領域および前記第2吸入領域における前記複数のポンプ室の容積の増大量に対する前記第1吐出領域および前記第2吐出領域における前記複数のポンプ室の容積の減少量の割合が小さくなる方向に前記カムリングが回転する方向に前記カムリングを付勢する弾性部材を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記第1吸入領域、前記第2吸入領域、前記第1吐出領域および前記第2吐出領域は、前記ロータの回転方向に沿って前記第1吸入領域、前記第1吐出領域、前記第2吸入領域、前記第2吐出領域の順に配置され、前記吸入通路は、前記第1吸入領域に開口する第1吸入ポートと、前記第2吸入領域に開口する第2吸入ポートを有し、前記吐出通路は、前記第1吐出領域に開口する第1吐出ポートと、前記第2吐出領域に開口する第2吐出ポートを有し、前記複数のポンプ室のうちの1つが前記第1吸入ポートと前記第1吐出ポートの間であって、かつ前記第1吸入ポートと前記第1吐出ポートのどちらにも連通していない領域を第1閉じ込み領域とし、前記複数のポンプ室のうちの1つが前記第2吸入ポートと前記第2吐出ポートの間であって、かつ前記第2吸入ポートと前記第2吐出ポートのどちらにも連通していない領域を第2閉じ込み領域としたとき、前記第1吸入ポートは、前記第1閉じ込み領域に隣接して設けられ、前記第2吸入ポートは、前記第2閉じ込み領域に隣接して設けられている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記第1吸入領域、前記第2吸入領域、前記第1吐出領域および前記第2吐出領域は、前記ロータの回転方向に沿って前記第1吸入領域、前記第1吐出領域、前記第2吸入領域、前記第2吐出領域の順に配置され、前記吸入通路は、前記第1吸入領域に開口する第1吸入ポートと、前記第2吸入領域に開口する第2吸入ポートを有し、前記吐出通路は、前記第1吐出領域に開口する第1吐出ポートと、前記第2吐出領域に開口する第2吐出ポートを有し、前記第2吸入ポートは、前記駆動軸の回転軸線における径方向において、前記カムリングと前記軸受の間の領域まで延びて形成されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部と、前記吐出通路に設けられたメータリングオリフィスと、を備え、前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、前記メータリングオリフィスよりも上流側の圧力が導入され、前記ハウジングは、前記第2大径部と前記突出部の間の空間である副カム制御室に開口し、前記メータリングオリフィスよりも下流側の圧力を導入する下流圧導入通路を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記副カム制御室の容積が減少する方向に前記カムリングが回転する方向と前記駆動軸の回転方向とが一致する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記制御バルブは、前記主カム制御室の圧力を制御して前記カムリングの位置を保持する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記第1吸入領域および前記第2吸入領域における前記複数のポンプ室の容積の増大量に対する前記第1吐出領域および前記第2吐出領域における前記複数のポンプ室の容積の減少量の割合が小さくなる方向に前記カムリングが回転する方向に前記カムリングを付勢する弾性部材を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ハウジングは、前記カムリングを包囲する環状のアダプタリング部を有し、前記アダプタリング部は、前記駆動軸の回転軸線から前記アダプタリング部の内周面までの距離であるアダプタリング部内径が、前記第1シール部材が前記アダプタリング部の内周面に摺接する領域よりも前記軸受が設けられる領域の方が大きくなるように前記軸受が設けられる領域に形成された軸受保持部を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部を備え、前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、前記主カム制御室の容積が減少する方向に前記カムリングが回転する方向と前記駆動軸の回転方向とが一致する。
1,51,53,55 可変容量形ポンプ
2 ハウジング
5 ポンプ要素収容部
7 ロータ
7a スロット
8 カムリング
9 アダプタリング部
9b 軸受保持部
11 駆動軸
15 ベーン
16 ポンプ室
18 突出部
19 カムシール(第1シール部材)
21 小径部
22 第1大径部
22a 段部
23 第2大径部
24 カムシール(第2シール部材)
25 主カム制御室
26 副カム制御室
27 吐出通路
28 メータリングオリフィス
29 制御バルブ
30 吸入通路
30a 吸入通路
30b 吸入通路
33 第1吸入ポート
34 第2吸入ポート
35 第1吐出ポート
36 第2吐出ポート
41 吸入圧導入通路
50 軸受
52 スプリング(弾性部材)
54 下流圧導入通路
56 スプリング(弾性部材)
O 回転軸線

Claims (18)

  1. 内部にポンプ要素収容部を有するハウジングと、
    前記ハウジングに軸支される駆動軸と、
    前記駆動軸に回転駆動されるロータであって、前記駆動軸の回転軸線周りの方向に複数個設けられたスロットを有するロータと、
    前記ロータの前記スロットのそれぞれに設けられた複数のベーンと、
    前記ポンプ要素収容部内に設けられ前記ロータおよび前記複数のベーンを包囲する環状のカムリングであって、前記カムリング、前記ロータおよび前記複数のベーンによって複数のポンプ室を形成し、前記ロータの回転に伴い前記複数のポンプ室のそれぞれの容積が増大する1対の領域である第1吸入領域および第2吸入領域と前記複数のポンプ室のそれぞれの容積が減少する1対の領域である第1吐出領域および第2吐出領域を形成し、前記駆動軸の回転軸線に対し前記第1吸入領域と前記第2吸入領域とが対称位置に配置され、かつ前記第1吐出領域と前記第2吐出領域とが対称位置に配置されると共に、前記ハウジングに対して前記駆動軸の回転軸線周りの方向に前記カムリングを回転させることにより前記第1吸入領域および前記第2吸入領域における前記複数のポンプ室の容積の増大量と前記第1吐出領域および前記第2吐出領域における前記複数のポンプ室の容積の減少量との割合を変化させるカムリングと、
    前記ハウジングに設けられ、前記第1吸入領域および前記第2吸入領域に開口し、作動液を前記第1吸入領域および前記第2吸入領域に供給する吸入通路と、
    前記ハウジングに設けられ、前記第1吐出領域および前記第2吐出領域に開口し、作動液を前記第1吐出領域および前記第2吐出領域から前記ハウジングの外部に吐出する吐出通路と、
    前記駆動軸の回転軸線における径方向において、前記ポンプ要素収容部と前記カムリングの外周側の間に設けられた1対のシール部材である第1シール部材および第2シール部材であって、前記第1シール部材と前記第2シール部材の間に主カム制御室を形成する第1シール部材および第2シール部材と、
    前記駆動軸の回転軸線における径方向において、前記ポンプ要素収容部と前記カムリングの外周側の間に設けられた軸受であって、前記駆動軸の回転軸線に対し前記第1シール部材または前記第2シール部材の反対側に設けられた軸受と、
    前記主カム制御室内の圧力を制御する制御バルブと、
    を有する可変容量形ポンプ。
  2. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記軸受は、前記駆動軸の回転軸線に対し前記第1シール部材と前記第2シール部材の間の領域の反対側に位置する可変容量形ポンプ。
  3. 請求項2に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記軸受は、前記主カム制御室の前記駆動軸の回転軸線における周方向幅が最大幅の2分の1の状態のとき、前記駆動軸の回転軸線に対し、前記主カム制御室の中央位置の対称位置に位置する可変容量形ポンプ。
  4. 請求項3に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部を備え、
    前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、
    前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、
    前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、
    前記軸受は、前記小径部と前記第1大径部に対して前記主カム制御室の圧力が作用する力の合成ベクトルの方向に沿った軸線とオーバーラップする可変容量形ポンプ。
  5. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部を備え、
    前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、
    前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、
    前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、
    前記第1吸入領域、前記第2吸入領域、前記第1吐出領域および前記第2吐出領域は、前記ロータの回転方向に沿って前記第1吸入領域、前記第1吐出領域、前記第2吸入領域、前記第2吐出領域の順に配置され、
    前記小径部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において、前記第2吐出領域と前記第1吸入領域の間の境界とオーバーラップし、かつ前記第1吸入領域と前記第1吐出領域の間の境界および前記第2吸入領域と前記第2吐出領域の境界とオーバーラップしない位置に設けられている可変容量形ポンプ。
  6. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部を備え、
    前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、
    前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、
    前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、
    前記ハウジングは、前記第2大径部と前記突出部の間の空間である副カム制御室に開口し、前記吸入通路の作動液を導入する吸入圧導入通路を有する可変容量形ポンプ。
  7. 請求項6に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記吸入圧導入通路の前記副カム制御室側の開口部は、前記副カム制御室の容積が最小となる状態においても前記第2大径部に閉塞されない位置に設けられている可変容量形ポンプ。
  8. 請求項6に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記主カム制御室の容積が増大するときの前記カムリングの回転方向と前記駆動軸の回転方向とが逆方向である可変容量形ポンプ。
  9. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部を備え、
    前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、
    前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、
    前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、
    前記第1大径部または前記突出部に設けられた段部であって、前記主カム制御室の容積が最小となるとき、前記段部が前記第1大径部または前記突出部と当接することにより、前記段部以外の領域において前記第1大径部と前記突出部の間に空間を形成する段部をさらに有する可変容量形ポンプ。
  10. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記第1吸入領域および前記第2吸入領域における前記複数のポンプ室の容積の増大量に対する前記第1吐出領域および前記第2吐出領域における前記複数のポンプ室の容積の減少量の割合が小さくなる方向に前記カムリングが回転する方向に前記カムリングを付勢する弾性部材を有する可変容量形ポンプ。
  11. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記第1吸入領域、前記第2吸入領域、前記第1吐出領域および前記第2吐出領域は、前記ロータの回転方向に沿って前記第1吸入領域、前記第1吐出領域、前記第2吸入領域、前記第2吐出領域の順に配置され、
    前記吸入通路は、前記第1吸入領域に開口する第1吸入ポートと、前記第2吸入領域に開口する第2吸入ポートを有し、
    前記吐出通路は、前記第1吐出領域に開口する第1吐出ポートと、前記第2吐出領域に開口する第2吐出ポートを有し、
    前記複数のポンプ室のうちの1つが前記第1吸入ポートと前記第1吐出ポートの間であって、かつ前記第1吸入ポートと前記第1吐出ポートのどちらにも連通していない領域を第1閉じ込み領域とし、前記複数のポンプ室のうちの1つが前記第2吸入ポートと前記第2吐出ポートの間であって、かつ前記第2吸入ポートと前記第2吐出ポートのどちらにも連通していない領域を第2閉じ込み領域としたとき、前記第1吸入ポートは、前記第1閉じ込み領域に隣接して設けられ、前記第2吸入ポートは、前記第2閉じ込み領域に隣接して設けられている可変容量形ポンプ。
  12. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記第1吸入領域、前記第2吸入領域、前記第1吐出領域および前記第2吐出領域は、前記ロータの回転方向に沿って前記第1吸入領域、前記第1吐出領域、前記第2吸入領域、前記第2吐出領域の順に配置され、
    前記吸入通路は、前記第1吸入領域に開口する第1吸入ポートと、前記第2吸入領域に開口する第2吸入ポートを有し、
    前記吐出通路は、前記第1吐出領域に開口する第1吐出ポートと、前記第2吐出領域に開口する第2吐出ポートを有し、
    前記第2吸入ポートは、前記駆動軸の回転軸線における径方向において、前記カムリングと前記軸受の間の領域まで延びて形成されている可変容量形ポンプ。
  13. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部と、
    前記吐出通路に設けられたメータリングオリフィスと、
    を備え、
    前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、
    前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、
    前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、前記メータリングオリフィスよりも上流側の圧力が導入され、
    前記ハウジングは、前記第2大径部と前記突出部の間の空間である副カム制御室に開口し、前記メータリングオリフィスよりも下流側の圧力を導入する下流圧導入通路を有する可変容量形ポンプ。
  14. 請求項13に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記副カム制御室の容積が減少する方向に前記カムリングが回転する方向と前記駆動軸の回転方向とが一致する可変容量形ポンプ。
  15. 請求項14に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記制御バルブは、前記主カム制御室の圧力を制御して前記カムリングの位置を保持する可変容量形ポンプ。
  16. 請求項14に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記第1吸入領域および前記第2吸入領域における前記複数のポンプ室の容積の増大量に対する前記第1吐出領域および前記第2吐出領域における前記複数のポンプ室の容積の減少量の割合が小さくなる方向に前記カムリングが回転する方向に前記カムリングを付勢する弾性部材を有する可変容量形ポンプ。
  17. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記ハウジングは、前記カムリングを包囲する環状のアダプタリング部を有し、
    前記アダプタリング部は、前記駆動軸の回転軸線から前記アダプタリング部の内周面までの距離であるアダプタリング部内径が、前記第1シール部材が前記アダプタリング部の内周面に摺接する領域よりも前記軸受が設けられる領域の方が大きくなるように前記軸受が設けられる領域に形成された軸受保持部を有する可変容量形ポンプ。
  18. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記ハウジングに設けられた突出部であって、前記駆動軸の回転軸線における径方向において内側に向かって突出する突出部を備え、
    前記カムリングは、前記駆動軸の回転軸線から前記カムリングの外周縁までの距離である外径が第1外径を有する小径部と、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記小径部の両側に設けられ前記外径が前記第1外径よりも大きい第2外径を有する1対の大径部である第1大径部および第2大径部を有し、
    前記突出部は、前記駆動軸の回転軸線周りの方向において前記第1大径部と前記第2大径部の間に配置され、
    前記主カム制御室は、前記第1大径部と前記突出部の間の領域に設けられ、
    前記主カム制御室の容積が減少する方向に前記カムリングが回転する方向と前記駆動軸の回転方向とが一致する可変容量形ポンプ。
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