JP6710996B2 - テンポラリータイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、テンポラリータイヤに関する。
テンポラリータイヤは、車両のホイールに装着されている装着タイヤ(グランドタイヤ)がパンクしたときなど何らかの原因で使用できなくなったときに応急用として使用されるタイヤである。テンポラリータイヤは、テンパータイヤ、応急用タイヤ、非常用専用タイヤ、又はスペアタイヤなどとも呼ばれる。テンポラリータイヤは、普段はトランクの中又は車体の下など車両の一部に格納されている。格納スペースの軽減及び重量の軽減等の観点から、テンポラリータイヤのトレッド幅及び外径は、装着タイヤのトレッド幅及び外径よりも小さい。また、テンポラリータイヤの空気圧は、装着タイヤの空気圧よりも高い。テンポラリータイヤは、長期間の使用に耐える構造にはなってなく、テンポラリータイヤの走行距離及び走行速度には制限がある。テンポラリータイヤの一例が特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に開示されている。
特開平08−025907号公報 特許第3452402号公報 特開2013−014272号公報
上述のように、テンポラリータイヤは、普段は車両の一部に格納されており、滅多に使用されない。そのため、テンポラリータイヤの空気圧は管理されていない場合が多く、使用時にテンポラリータイヤの空気圧が大幅に低下してしまっている可能性がある。テンポラリータイヤの空気圧が低下しているか否かを一般の使用者が認識することは困難である。そのため、空気圧が低下しているテンポラリータイヤが車両に装着され、そのまま走行されてしまう可能性が高い。テンポラリータイヤの空気圧が低下してしまっていることを使用者が認識せずに、その空気圧が低下している状態のテンポラリータイヤが路面を走行した場合、テンポラリータイヤの故障がもたらされる可能性がある。そのため、テンポラリータイヤが故障する前に、テンポラリータイヤの空気圧が低下していることを使用者に認識させることができる技術が要望される。
本発明の態様は、テンポラリータイヤの使用が開始された後、そのテンポラリータイヤが故障してしまう前に、そのテンポラリータイヤの空気圧が低下していることを使用者に認識させることができるテンポラリータイヤを提供することを目的とする。
本発明の態様に従えば、トレッドゴムで形成され少なくとも一部が路面に接触するトレッド部を備え、前記トレッド部は、前記路面に接触する第1表面を有する第1トレッドゴムと、タイヤ周方向において前記第1トレッドゴムの一部に設けられ前記第1トレッドゴムよりも耐摩耗性能が低い第2トレッドゴムと、を含む、テンポラリータイヤが提供される。
本発明の態様によれば、耐摩耗性能が異なる第1トレッドゴムと第2トレッドゴムとが設けられるので、空気圧が低下している状態のテンポラリータイヤが路面を走行した場合、第2トレッドゴムの摩耗が促進され、トレッド部にはタイヤ周方向において不均一な偏摩耗が生成される。その結果、路面を走行するテンポラリータイヤが振動する。その振動により、使用者は、テンポラリータイヤの使用が開始された後、テンポラリータイヤの故障がもたらされる前に、テンポラリータイヤの空気圧が低下していることを早期に認識することができる。したがって、使用者は、そのテンポラリータイヤを使用し続けることなく、そのテンポラリータイヤを装着タイヤに交換したり、そのテンポラリータイヤに空気を充填したりするなど、そのテンポラリータイヤの故障を回避するための措置を早期に講ずることができる。
本発明の態様において、前記第2トレッドゴムのランボーン摩耗抵抗指数は、前記第1トレッドゴムのランボーン摩耗抵抗指数の10[%]以上90[%]以下である、ことが好ましい。
耐摩耗性能を示す指数として、JIS K6264−2で規定されるランボーン摩耗抵抗指数を用いることにより、第1トレッドゴム及び第2トレッドゴムの耐摩耗性能の意義が明確化される。第2トレッドゴムのランボーン摩耗抵抗指数を、第1トレッドゴムのランボーン摩耗抵抗指数の10[%]以上90[%]以下とすることにより、第1トレッドゴムの耐摩耗性能と第2トレッドゴムの耐摩耗性能とに差異が設けられ、タイヤ周方向において不均一な偏摩耗を生成して、走行時におけるテンポラリータイヤの振動を誘発することができる。
本発明の態様において、タイヤ周方向における前記第2トレッドゴムの第2表面の寸法は、タイヤ周方向における前記トレッド部の寸法の5[%]以上80[%]以下である、ことが好ましい。
タイヤ周方向における第2トレッドゴムの第2表面の寸法が、タイヤ周方向におけるトレッド部の寸法の5[%]よりも小さい場合、タイヤ周方向のトレッド部の大部分を第1トレッドゴムが占めることとなり、第2トレッドゴムが摩耗したとしてもテンポラリータイヤが十分に振動しない可能性が高くなる。タイヤ周方向における第2トレッドゴムの第2表面の寸法が、タイヤ周方向におけるトレッド部の寸法の80[%]よりも大きい場合、タイヤ周方向のトレッド部の大部分を第2トレッドゴムが占めることとなり、第2トレッドゴムが摩耗したとしてもテンポラリータイヤが十分に振動しない可能性が高くなる。タイヤ周方向における第2トレッドゴムの第2表面の寸法を、タイヤ周方向におけるトレッド部の寸法の5[%]以上80[%]以下とすることにより、第2トレッドゴムが摩耗したときテンポラリータイヤは十分に振動するため、使用者はテンポラリータイヤの空気圧が低下していることを十分に認識することができる。
本発明の態様において、前記第2トレッドゴムは、タイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられ、隣り合う前記第2トレッドゴムの間に前記第1トレッドゴムが設けられる、ことが好ましい。
第2トレッドゴムがタイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられ、隣り合う第2トレッドゴムの間に第1トレッドゴムが設けられ、タイヤ周方向において第1トレッドゴムと第2トレッドゴムとが交互に配置されることにより、第2トレッドゴムが摩耗したときに、テンポラリータイヤは十分に振動する。したがって、使用者はテンポラリータイヤの空気圧が低下していることを十分に認識することができる。
本発明の態様において、前記タイヤ周方向に設けられる第2トレッドゴムの数は、10以下である、ことが好ましい。
タイヤ周方向における第2トレッドゴムの数(分割数)が多過ぎると、第2トレッドゴムが摩耗してタイヤ周方向においてトレッド部に不均一な偏摩耗が生成されても、テンポラリータイヤは目立った振動を発生しなくなる。タイヤ周方向に設けられる第2トレッドゴムの数を10以下とすることにより、テンポラリータイヤは十分に振動し、使用者はテンポラリータイヤの空気圧が低下していることを十分に認識することができる。
本発明の態様において、前記トレッド部は、タイヤ幅方向に複数設けられそれぞれがタイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、複数の前記周方向主溝によって区画される複数の陸部と、を有し、前記第2トレッドゴムは、複数の前記陸部のうち少なくとも一つの陸部に設けられる、ことが好ましい。
第2トレッドゴムが陸部に設けられることにより、テンポラリータイヤが路面を走行した場合、第2トレッドゴムの摩耗は早期に開始される。そのため、使用者は、テンポラリータイヤの空気圧が低下していることを早期に認識することができる。なお、陸部は、タイヤ周方向に連続的に設けられるリブ(連続陸部)でもよいし、タイヤ周方向に断続的に設けられるブロック(断続陸部)でもよい。
本発明の態様において、前記陸部は、センター陸部と、前記センター陸部よりもタイヤ幅方向外側に設けられるショルダー陸部とを含み、前記第2トレッドゴムは、前記ショルダー陸部に設けられ、前記センター陸部には設けられない、ことが好ましい。
規定空気圧のテンポラリータイヤが路面を走行した場合、専らセンター陸部に接地荷重が作用し、ショルダー陸部に作用する接地荷重は抑制される。一方、規定空気圧よりも低い低空気圧のテンポラリータイヤが路面を走行した場合、専らショルダー陸部に接地荷重が作用する。このように、テンポラリータイヤの空気圧が規定空気圧である場合と低空気圧である場合とでは、路面を走行するテンポラリータイヤのショルダー陸部に作用する接地荷重が異なる。そのため、規定空気圧のテンポラリータイヤが路面を走行した場合、ショルダー陸部に設けられている第2トレッドゴムの摩耗は抑制される。一方、低空気圧のテンポラリータイヤが路面を走行した場合、ショルダー陸部に設けられている第2トレッドゴムの摩耗は促進される。したがって、第2トレッドゴムを、センター陸部には設けずに、ショルダー陸部に設けることにより、テンポラリータイヤの空気圧が規定空気圧である場合には、テンポラリータイヤは大きく振動せず、テンポラリータイヤの空気圧が低空気圧である場合には、テンポラリータイヤは大きく振動する。したがって、使用者は、テンポラリータイヤの振動に基づいて、テンポラリータイヤの空気圧が低下しているか否かを認識することができる。なお、ここでいう低空気圧とは、規定空気圧の85[%]以下である空気圧をいう。また、テンポラリータイヤの規定空気圧は、一般に、420[kPa]であり、装着タイヤの規定空気圧よりも十分に高い。なお、装着タイヤの規定空気圧は、一般に、180[kPa]以上250[kPa]以下である場合が多い。
本発明の態様において、前記第2トレッドゴムは、前記第1トレッドゴムに埋設され、前記周方向主溝の溝深さをDとしたとき、前記第1トレッドゴムの第1表面と前記第2トレッドゴムの第2表面との距離は、0.1D以上0.5D以下である、ことが好ましい。
第2トレッドゴムを第1トレッドゴムに埋設させ、第1トレッドゴムの第1表面と第2トレッドゴムの第2表面との距離を調整することにより、テンポラリータイヤの使用を開始してから振動が発生するまでのテンポラリータイヤの走行距離を調整することができる。第1トレッドゴムの第1表面と第2トレッドゴムの第2表面との距離が0.1Dよりも小さい場合、テンポラリータイヤの使用を開始してからすぐにテンポラリータイヤの振動が開始されてしまうため、テンポラリータイヤの故障の可能性が低いにもかかわらず、使用を開始してからテンポラリータイヤが早期に振動し、乗り心地が悪化する。第1トレッドゴムの第1表面と第2トレッドゴムの第2表面との距離が0.5Dよりも大きい場合、テンポラリータイヤの使用を開始してから長時間が経過後にテンポラリータイヤの振動が開始されるため、使用者がテンポラリータイヤの空気圧の低下を認識する前に、テンポラリータイヤの故障がもたらされてしまう可能性がある。第1トレッドゴムの第1表面と第2トレッドゴムの第2表面との距離を、0.1D以上0.5D以下とすることにより、テンポラリータイヤの故障がもたらされることなく、ある程度の期間乗り心地を維持しつつテンポラリータイヤを使用することができる。
本発明の態様において、タイヤ幅方向の中心を示すタイヤ中心線に対して第1角度で傾斜する第1カーカスと、前記第1カーカスと交差し前記タイヤ中心線に対して第2角度で傾斜する第2カーカスと、前記第1カーカスと前記第2カーカスとを締め付けるブレーカーと、を備えることが好ましい。
すなわち、テンポラリータイヤはバイアスタイヤであることが好ましい。バイアス構造のテンポラリータイヤにおいて、テンポラリータイヤの空気圧が規定空気圧である場合、専らセンター陸部に接地荷重が作用し、テンポラリータイヤの空気圧が低空気圧である場合、専らショルダー陸部に接地荷重が作用する。すなわち、バイアス構造のテンポラリータイヤは、空気圧が規定空気圧である場合と低空気圧である場合とで、ショルダー陸部に作用する接地荷重が顕著に異なるという特徴を有する。そのため、テンポラリータイヤの空気圧が規定空気圧である場合には、テンポラリータイヤは大きく振動せず、テンポラリータイヤの空気圧が低空気圧である場合には、テンポラリータイヤは大きく振動する。したがって、使用者は、テンポラリータイヤの振動に基づいて、テンポラリータイヤの空気圧が低下しているか否かを認識することができる。
本発明の態様によれば、テンポラリータイヤの使用が開始された後、そのテンポラリータイヤが故障してしまう前に、そのテンポラリータイヤの空気圧が低下していることを使用者に認識させることができるテンポラリータイヤが提供される。
図1は、本実施形態に係るテンポラリータイヤの一例を模式的に示す子午断面図である。 図2は、本実施形態に係るテンポラリータイヤの一例を模式的に示す子午断面図である。 図3は、本実施形態に係るテンポラリータイヤの一部を破断した状態を模式的に示す斜視図である。 図4は、本実施形態に係るテンポラリータイヤのトレッド部の一部を模式的に示す平面図である。 図5は、本実施形態に係るテンポラリータイヤのトレッドゴムの一部を拡大した子牛断面図である。 図6は、規定空気圧のテンポラリータイヤの陸部の摩耗形態を説明するための図である。 図7は、低空気圧のテンポラリータイヤの陸部の摩耗形態を説明するための図である。 図8は、本実施形態に係るテンポラリータイヤの作用を説明するための模式図である。 図9は、本実施形態に係るテンポラリータイヤの第2トレッドゴムの配置例を模式的に示す図である。 図10は、本実施形態に係るテンポラリータイヤの第2トレッドゴムの配置例を模式的に示す図である。 図11は、本発明に係るテンポラリータイヤの評価試験の結果を示す図表である。 図12は、本発明に係るテンポラリータイヤの評価試験の結果を示す図表である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
<テンポラリータイヤの概要及び用語の定義>
図1は、本実施形態に係るテンポラリータイヤ1の一例を模式的に示す子午断面図である。図1は、テンポラリータイヤ1と装着タイヤ1Rとを併記する。装着タイヤ1Rは、車両のホイールに装着されている標準タイヤであり、グランドタイヤとも呼ばれる。
テンポラリータイヤ1は、装着タイヤ1Rがパンクしたときなど何らかの原因で使用できなくなったときに応急用として使用されるタイヤであり、テンパータイヤ、応急用タイヤ、非常用専用タイヤ、又はスペアタイヤなどとも呼ばれる。テンポラリータイヤ1は、普段はトランクの中又は車体の下など車両の一部に格納されている。図1に示すように、格納スペースの軽減及び重量の軽減等の観点から、テンポラリータイヤ1のトレッド幅及び外径は、装着タイヤ1Rのトレッド幅及び外径よりも小さい。また、テンポラリータイヤ1の規定空気圧は、装着タイヤ1Rの規定空気圧よりも高い。テンポラリータイヤ1の規定空気圧は、一般に、420[kPa]である。装着タイヤ1Rの規定空気圧は、一般に、180[kPa]以上250[kPa]以下である場合が多い。
図2は、本実施形態に係るテンポラリータイヤ1の一例を模式的に示す子午断面図である。図3は、本実施形態に係るテンポラリータイヤ1の一部を破断した状態を模式的に示す斜視図である。
テンポラリータイヤ1は、トレッド部10とサイド部7とを備える。トレッド部10は、トレッドゴム6を含む。サイド部7は、サイドゴム8を含む。
テンポラリータイヤ1は、車両に装着された状態で回転軸AXを中心に回転可能である。図2は、回転軸AXを通るテンポラリータイヤ1の子午断面を示す。
本明細書では、タイヤ幅方向、タイヤ径方向、及びタイヤ周方向という用語を用いてテンポラリータイヤ1を説明する。タイヤ幅方向とは、回転軸AXと平行な方向をいう。タイヤ径方向とは、回転軸AXに対する放射方向をいう。タイヤ周方向とは、回転軸AXを中心とするテンポラリータイヤ1の回転方向をいう。
本明細書において、タイヤ赤道面CMとは、タイヤ幅方向のテンポラリータイヤ1の中心を通る仮想平面をいい、回転軸AXと直交する。タイヤ中心線CLとは、タイヤ赤道面CMとテンポラリータイヤ1のトレッド部10とが交差する線をいい、タイヤ赤道線とも呼ばれる。タイヤ中心線CLは、タイヤ幅方向のテンポラリータイヤ1の中心を通る線であり、テンポラリータイヤ1のトレッド部10に規定される。
本明細書において、タイヤ幅方向外側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ中心線CLから遠い位置又は離れる方向をいう。タイヤ幅方向内側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ中心線CLに近い位置又は近付く方向をいう。タイヤ径方向外側とは、タイヤ径方向において回転軸AXから遠い位置又は離れる方向をいう。タイヤ径方向内側とは、タイヤ径方向において回転軸AXに近い位置又は近付く方向をいう。タイヤ周方向一側とは、タイヤ周方向において指定された方向をいう。タイヤ周方向他側とは、タイヤ周方向において指定された方向の逆方向をいう。
タイヤ接地端Tとは、テンポラリータイヤ1を正規リムにリム組みして、規定空気圧を充填して、平面上に垂直に置いて、正規荷重を加えた負荷状態のときにトレッド部10が接地する部分のタイヤ幅方向の端部をいう。タイヤ接地端Tはトレッド部10に規定される。
タイヤ接地幅TWとは、トレッド部10の接地幅を示し、タイヤ幅方向においてタイヤ中心線CLの一方側のトレッド部10のタイヤ接地端Tと他方側のトレッド部10のタイヤ接地端Tとの距離をいう。すなわち、タイヤ接地幅TWとは、テンポラリータイヤ1を正規リムにリム組みして、規定空気圧を充填して、平面上に垂直に置いて、正規荷重を加えた負荷状態のときに測定される、タイヤ幅方向に関する接地幅の最大値をいう。
テンポラリータイヤ1は、カーカス2と、ブレーカー3と、ブレーカーカバー4と、ビード部5と、トレッドゴム6を含むトレッド部10と、サイドゴム8を含むサイド部7とを備える。
カーカス2、ブレーカー3、及びブレーカーカバー4のそれぞれは、コードを含む。コードは、補強材である。コードを、ワイヤと称してもよい。カーカス2、ブレーカー3、及びブレーカーカバー4のような補強材を含む層をそれぞれ、コード層と称してもよいし、補強材層と称してもよい。
カーカス2は、テンポラリータイヤ1の骨格を形成する強度部材である。カーカス2は、コードを含む。カーカス2のコードを、カーカスコードと称してもよい。カーカス2は、テンポラリータイヤ1に空気が充填されたときの圧力容器として機能する。カーカス2は、ビード部5に支持される。ビード部5は、タイヤ幅方向においてカーカス2の一方側及び他方側のそれぞれに配置される。カーカス2は、ビード部5において折り返される。カーカス2は、ナイロンのような有機繊維のカーカスコードと、そのカーカスコードを覆うゴムとを含む。なお、カーカス2は、ポリエステルのカーカスコードを含んでもよいし、アラミドのカーカスコードを含んでもよいし、レーヨンのカーカスコードを含んでもよい。
本実施形態において、テンポラリータイヤ1は、バイアスタイヤである。図3に示すように、カーカス2は、タイヤ幅方向の中心を示すタイヤ中心線CLに対して第1角度θ1で傾斜する第1カーカス2Aと、第1カーカス2Aと交差しタイヤ中心線CLに対して第2角度θ2で傾斜する第2カーカス2Bとを含む。第1角度θ1とは、タイヤ中心線CLと第1カーカス2Aのカーカスコードとがなす角度であり、20[°]以上50[°]以下である。第2角度θ2とは、タイヤ中心線CLと第2カーカス2Bのカーカスコードとがなす角度であり、20[°]以上50[°]以下である。
ブレーカー3は、テンポラリータイヤ1の形状を保持する強度部材である。ブレーカー3は、第1カーカス2Aと第2カーカス2Bとを締め付ける。ブレーカー3は、コードを含む。ブレーカー3のコードを、ブレーカーコードと称してもよい。ブレーカー3は、カーカス2よりもタイヤ径方向外側に配置される。ブレーカー3は、例えばナイロンのような有機繊維のブレーカーコードと、そのブレーカーコードを覆うゴムとを含む。なお、ブレーカー3は、スチールのような金属繊維のブレーカーコードを含んでもよい。
ブレーカーカバー4は、ブレーカー3を保護し、補強する強度部材である。ブレーカーカバー4は、コードを含む。ブレーカーカバー4のコードを、カバーコードと称してもよい。ブレーカーカバー4は、ブレーカー3よりもタイヤ径方向外側に配置される。ブレーカーカバー4は、例えば有機繊維のカバーコードと、そのカバーコードを覆うゴムとを含む。なお、ブレーカーカバー4は、スチールのような金属繊維のカバーコードを含んでもよい。
ビード部5は、カーカス2の両端を固定する強度部材である。ビード部5は、テンポラリータイヤ1をリムに固定させる。ビード部5は、ビードコア5Aと、ビードフィラー5Bとを有する。ビードコア5Aは、ビードワイヤがリング状に巻かれた部材である。ビードワイヤは、スチールワイヤである。ビードフィラー5Bは、カーカス2のタイヤ幅方向端部がビードコア5Aの位置で折り返されることにより形成された空間に配置されるゴム材である。
サイドゴム8は、カーカス2を保護する。サイドゴム8は、タイヤ幅方向においてトレッドゴム6の一方側及び他方側のそれぞれに配置される。サイド部7は、サイドゴム8で形成される。
サイド部7は、タイヤ幅方向においてトレッド部10の一方側及び他方側のそれぞれに設けられる。サイド部7は、トレッド部10のタイヤ接地端Tよりもタイヤ幅方向外側に配置される。
トレッドゴム6は、カーカス2を保護する。トレッド部10は、トレッドゴム6で形成される。トレッド部10の少なくとも一部は、路面と接触する。
トレッドゴム6は、キャップトレッドゴム61と、アンダートレッドゴム62とを含む。
キャップトレッドゴム61は、路面と接触する接地面11(踏面)を有する。キャップトレッドゴム61は、カーカス2、ブレーカー3、及びブレーカーカバー4を覆うように配置される。キャップトレッドゴム61は、アンダートレッドゴム62よりもタイヤ径方向外側に配置される。
<トレッドパターン>
次に、テンポラリータイヤ1のトレッド部10に設けられたトレッドパターンについて説明する。図4は、本実施形態に係るテンポラリータイヤ1のトレッド部10の一部を示す平面図である。
本実施形態においては、図4に示すように、トレッド部10のトレッドパターンは、点対称パターンである。タイヤ幅方向においてタイヤ中心線CLよりも一方側のトレッドパターンと他方側のトレッドパターンとは実質的に等しい。
図2及び図4に示すように、トレッド部10は、タイヤ幅方向に複数設けられ、それぞれがタイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝20と、複数の周方向主溝20によって区画される複数の陸部30と、陸部30に設けられるラグ溝40とを有する。周方向主溝20及びラグ溝40は、キャップトレッドゴム61に形成される。陸部30は、キャップトレッドゴム61に設けられる。陸部30は、路面と接触可能な接地面11を有する。
周方向主溝20は、タイヤ周方向に延在する。本実施形態において、周方向主溝20は、タイヤ中心線CLと実質的に平行である。周方向主溝20は、タイヤ周方向に直線状に延在する。
本実施形態において、周方向主溝20は、タイヤ幅方向に4つ設けられる。周方向主溝20は、タイヤ中心線CLのタイヤ幅方向両側に設けられる2つのセンター主溝21(21A,21B)と、センター主溝21よりもタイヤ幅方向外側に設けられる2つのショルダー主溝22(22A,22B)とを含む。本実施形態において、4つの周方向主溝20の溝幅は、実質的に等しい。
2つのセンター主溝21A,21Bは、タイヤ中心線CLのタイヤ幅方向両側において、タイヤ中心線CLに沿うようにトレッド部10のキャップトレッドゴム61に設けられる。
2つのショルダー主溝22A,22Bは、タイヤ中心線CLとタイヤ接地端Tとの間においてタイヤ周方向に延在するようにトレッド部10のキャップトレッドゴム61に設けられる。ショルダー主溝22Aは、センター主溝21Aよりもタイヤ幅方向外側に設けられる。ショルダー主溝22Bは、センター主溝21Bよりもタイヤ幅方向外側に設けられる。
ショルダー主溝22は、タイヤ接地端Tからタイヤ幅方向内側に向かってタイヤ接地幅TWの30[%]以下の範囲に設けられる。
以下の説明においては、一方のショルダー主溝22Aと他方のショルダー主溝22Bとの間のトレッド部10の領域を適宜、センター部13、と称し、ショルダー主溝22A,22Bよりもタイヤ幅方向外側のトレッド部10の領域を適宜、ショルダー部14、と称する。本実施形態において、ショルダー部14とは、タイヤ幅方向において、タイヤ接地端Tと、タイヤ接地端Tからタイヤ中心線CLに向かってタイヤ接地幅TWの30[%]以下の距離に存在するラインとの間の領域を含む。
本実施形態において、陸部30は、タイヤ幅方向に5つ設けられる。陸部30は、センター主溝21Aとセンター主溝21Bとの間に設けられるセンター陸部31と、センター陸部31よりもタイヤ幅方向外側に設けられる2つのセカンド陸部32(32A,32B)と、センター陸部31及びセカンド陸部32よりもタイヤ幅方向外側に設けられる2つのショルダー陸部33(33A,33B)とを含む。
センター陸部31は、一方のセンター主溝21Aと他方のセンター主溝21Bとの間に設けられる。タイヤ中心線CLは、センター陸部31を通る。
一方のセカンド陸部32Aは、2つのセンター主溝21及び2つのショルダー主溝22のうち一方のセンター主溝21Aと一方のショルダー主溝22Aとの間に設けられる。他方のセカンド陸部32Bは、2つのセンター主溝21及び2つのショルダー主溝22のうち他方のセンター主溝21Bと他方のショルダー主溝22Bとの間に設けられる。
一方のショルダー陸部33Aは、一方のショルダー主溝22Aよりもタイヤ幅方向外側に設けられる。他方のショルダー陸部33Bは、他方のショルダー主溝22Bよりもタイヤ幅方向外側に設けられる。タイヤ接地端Tは、ショルダー陸部33A,33Bに規定される。
ラグ溝40は、センター陸部31に設けられるラグ溝41と、セカンド陸部32に設けられるラグ溝42と、ショルダー陸部33に設けられるラグ溝43とを含む。ラグ溝41は、タイヤ周方向に一定間隔で複数設けられる。ラグ溝42は、タイヤ周方向に一定間隔で複数設けられる。ラグ溝43は、タイヤ周方向に一定間隔で複数設けられる。
ラグ溝41は、一方のセンター主溝21Aと接続されるラグ溝41Aと、他方のセンター主溝21Bと接続されるラグ溝41Bとを含む。ラグ溝41Aの一端部は、一方のセンター主溝21Aと接続され、ラグ溝41Aの他端部は、センター主溝21A,21Bと接続されない。ラグ溝41Bの一端部は、他方のセンター主溝21Bと接続され、ラグ溝41Bの他端部は、センター主溝21A,21Bと接続されない。すなわち、ラグ溝41Aの一端部は、センター主溝21Aに開口し、ラグ溝41Aの他端部は、センター陸部31で終端する。ラグ溝41Bの一端部は、センター主溝21Bに開口し、ラグ溝41Bの他端部は、センター陸部31で終端する。本実施形態において、センター陸部31は、タイヤ周方向において接地面11が途切れずに繋がっているリブ(連続陸部)である。
ラグ溝42は、一方のセカンド陸部32Aに設けられるラグ溝42Aと、他方のセカンド陸部32Bに設けられるラグ溝42Bとを含む。ラグ溝42Aの一端部は、一方のセンター主溝21Aと接続され、ラグ溝42Aの他端部は、一方のショルダー主溝22Aと接続される。ラグ溝42Bの一端部は、他方のセンター主溝21Bと接続され、ラグ溝42Bの他端部は、他方のショルダー主溝22Bと接続される。本実施形態において、セカンド陸部32(32A,32B)は、タイヤ周方向において複数のラグ溝42(42A,42B)によって分断されるブロック(断続陸部)である。
ラグ溝43は、一方のショルダー陸部33Aに設けられるラグ溝43Aと、他方のショルダー陸部33Bに設けられるラグ溝43Bとを含む。ラグ溝43Aの一端部は、一方のセカンド主溝22Aと接続され、ラグ溝43Aの他端部は、一方のタイヤ接地端Tのタイヤ幅方向外側まで延在する。ラグ溝43Bの一端部は、他方のセカンド主溝22Bと接続され、ラグ溝43Bの他端部は、他方のタイヤ接地端Tのタイヤ幅方向外側まで延在する。本実施形態において、ショルダー陸部33(33A,33B)は、タイヤ周方向において複数のラグ溝43(43A,43B)によって分断されるブロック(断続陸部)である。
<第1キャップトレッドゴム及び第2キャップトレッドゴム>
図5は、キャップトレッドゴム61の一部を拡大した子午断面図である。図4及び図5に示すように、本実施形態において、トレッド部10のキャップトレッドゴム61は、少なくとも2種類のゴムを含む。本実施形態において、トレッド部10のキャップトレッドゴム61は、路面に接触する第1表面71を有する第1キャップトレッドゴム(第1トレッドゴム)61Aと、タイヤ周方向において第1キャップトレッドゴム61Aの一部に設けられ第1キャップトレッドゴム61Aよりも耐摩耗性能が低い第2キャップトレッドゴム(第2トレッドゴム)61Bと、を含む。
第2キャップトレッドゴム61Bは、複数の陸部30(31,32,33)のうち少なくとも一つの陸部30に設けられる。図4及び図5に示すように、本実施形態において、第2キャップトレッドゴム61Bは、ショルダー陸部33に設けられる。第2キャップトレッドゴム61Bは、センター陸部31及びセカンド陸部32には設けられない。第1キャップトレッドゴム61Aが、センター陸部31及びセカンド陸部32に設けられる。
図4に示すように、第2キャップトレッドゴム61Bは、タイヤ周方向に設けられるキャップトレッドゴム61のうち、タイヤ周方向の一部に設けられる。
すなわち、本実施形態において、センター陸部31及びセカンド陸部32は、第1キャップトレッドゴム61Aで形成されている。ショルダー陸部33のうち、タイヤ周方向の一部のショルダー陸部33(一部のブロック)は、第2キャップトレッドゴム61Bで形成され、タイヤ周方向の残りの一部のショルダー陸部33(残りの一部のブロック)は、第1キャップトレッドゴム61Aで形成されている。
センター陸部31の接地面11及びセカンド陸部32の接地面11は、第1キャップトレッドゴム61Aの第1表面71である。ショルダー陸部33の接地面11の一部は、第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72であり、ショルダー陸部33の接地面11の残りの一部は、第1キャップトレッドゴム61Aの第1表面71である。第2表面72は、タイヤ周方向において第1表面71の隣に配置される。
図5に示すように、ショルダー主溝22のタイヤ接地端T側の内側面及び溝底面の一部は、第2キャップトレッドゴム61Bで形成され、ショルダー主溝22のタイヤ中心線CL側の内側面及び溝底面の一部は、第1キャップトレッドゴム61Aで形成される。
本実施形態において、第1キャップトレッドゴム61A及び第2キャップトレッドゴム61Bの耐摩耗性能は、ランボーン摩耗によって定義される。すなわち、第1キャップトレッドゴム61A及び第2キャップトレッドゴム61Bの耐摩耗性能を示す指数として、JIS K6264−2で規定されるランボーン摩耗抵抗指数が用いられる。ランボーン摩耗抵抗指数は、改良ランボーン摩耗試験機によって測定される。改良ランボーン摩耗試験機とは、摩耗輪を回転させ、その摩耗輪の外周で試験片を摩耗させる試験機である。
第2キャップトレッドゴム61Bのランボーン摩耗抵抗指数は、第1キャップトレッドゴム61Aのランボーン摩耗抵抗指数よりも小さい。本実施形態において、第2キャップトレッドゴム61Bのランボーン摩耗抵抗指数は、第1キャップトレッドゴム61Aのランボーン摩耗抵抗指数の10[%]以上90[%]以下である。
上述のように、第2キャップトレッドゴム61Bは、ショルダー陸部33のうちタイヤ周方向の一部に設けられる。タイヤ周方向における第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72の寸法は、タイヤ周方向におけるトレッド部10の寸法の5[%]以上80[%]以下である。タイヤ周方向におけるトレッド部10の寸法とは、トレッド部10の、所謂、周長である。本実施形態においては、ショルダー陸部33がリブ(連続陸部)であると仮定したときの、タイヤ周方向におけるショルダー陸部33の接地面11の寸法を、タイヤ周方向におけるトレッド部10の寸法とする。なお、タイヤ中心線CLにおけるセンター陸部31の寸法(周長)を、タイヤ周方向におけるトレッド部10の寸法としてもよい。
<陸部の摩耗形態>
次に、規定空気圧のテンポラリータイヤ1の陸部30の一般的な摩耗形態、及び低空気圧のテンポラリータイヤ1の陸部30の一般的な摩耗形態について説明する。図6は、規定空気圧のテンポラリータイヤ1が路面を走行したときの走行距離と周方向主溝20の溝深さとの関係を示す図である。図7は、低空気圧のテンポラリータイヤ1が路面を走行したときの走行距離と周方向主溝20の溝深さとの関係を示す図である。なお、図6及び図7は、第2キャップトレッドゴム61Bが設けられてなく、キャップトレッドゴム61が第1キャップトレッドゴム61Aのみで形成されているテンポラリータイヤ1の走行距離と周方向主溝20との関係を示す。
図6において、テンポラリータイヤ1の規定空気圧は、420[kPa]である。図7において、テンポラリータイヤ1の低空気圧は、規定空気圧の85[%]以下の空気圧、すなわち357[kPa]以下の空気圧である。
図6及び図7において、横軸は、周方向主溝20(センター主溝21A、センター主溝21B、ショルダー主溝22A、ショルダー主溝22B)を示す。縦軸は、周方向主溝20の溝深さ[mm]を示す。溝深さが小さいほど、その周方向主溝20を区画する陸部30が摩耗していることを示す。
ラインL0は、テンポラリータイヤ1の走行距離が0[km]のときの周方向主溝20の溝深さを示す。ラインL1は、テンポラリータイヤ1の走行距離が500[km]のときの周方向主溝20の溝深さを示す。ラインL2は、テンポラリータイヤ1の走行距離が1000[km]のときの周方向主溝20の溝深さを示す。ラインL3は、テンポラリータイヤ1の走行距離が1500[km]のときの周方向主溝20の溝深さを示す。ラインL4は、テンポラリータイヤ1の走行距離が2000[km]のときの周方向主溝20の溝深さを示す。ラインL5は、テンポラリータイヤ1の走行距離が2500[km]のときの周方向主溝20の溝深さを示す。なお、図7には、ラインL0、L1,L2,L3が示され、ラインL4,L5が示されていない。
図6及び図7に示すように、一般に、低空気圧のテンポラリータイヤ1が路面を走行した場合、規定空気圧のテンポラリータイヤ1に比べて、トレッドゴム6の摩耗が促進される。
また、規定空気圧のテンポラリータイヤ1が路面を走行した場合、専らセンター陸部31に接地荷重が作用し、ショルダー陸部33に作用する接地荷重は抑制される。そのため、図6に示すように、走行距離が長くなると、センター主溝21A,21Bの溝深さは顕著に減少するものの、ショルダー主溝22A,22Bの溝深さの減少は抑制される。
一方、低空気圧のテンポラリータイヤ1が路面を走行した場合、ショルダー陸部33に作用する接地荷重が増大する。そのため、図7に示すように、走行距離が長くなると、センター主溝21A,21Bの溝深さのみならず、ショルダー主溝22A,22Bの溝深さも顕著に減少する。
このように、テンポラリータイヤ1の空気圧が規定空気圧である場合と低空気圧である場合とでは、路面を走行するテンポラリータイヤ1のショルダー陸部33に作用する接地荷重が異なる。そのため、規定空気圧のテンポラリータイヤ1が路面を走行した場合、ショルダー陸部33に設けられているキャップトレッドゴム61の摩耗は抑制される。
一方、低空気圧のテンポラリータイヤ1が路面を走行した場合、ショルダー陸部33に設けられているキャップトレッドゴム61の摩耗は促進される。
<作用>
次に、本実施形態に係るテンポラリータイヤ1の作用について説明する。図8は、本実施形態に係るテンポラリータイヤ1の作用を説明するための模式図である。
図8に示すように、第2キャップトレッドゴム61Bは、タイヤ周方向の一部(1箇所)に設けられている。図8に示すように、テンポラリータイヤ1が路面を走行する前(走行前)においては、回転軸AXと直交する面内におけるテンポラリータイヤ1(ショルダー陸部33)の外形は、実質的に円形である。
空気圧が低下している状態のテンポラリータイヤ1が路面を走行した後(走行後)においては、第1キャップトレッドゴム61Aよりも耐摩耗性能が低い第2キャップトレッドゴム61Bの摩耗が促進される。その結果、図8に示すように、テンポラリータイヤ1のトレッド部10(ショルダー陸部33)には、タイヤ周方向において不均一な偏摩耗が生成される。偏摩耗が生成された状態でテンポラリータイヤ1が路面を走行すると、そのテンポラリータイヤ1は振動する。
<効果>
以上説明したように、本実施形態によれば、トレッド部10は、路面に接触する第1表面71を有する第1キャップトレッドゴム61Aと、タイヤ周方向において第1キャップトレッドゴム61Aの一部に設けられ、第1キャップトレッドゴム61Aよりも耐摩耗性能が低く路面に接触する第2表面72を有する第2キャップトレッドゴム61Bとを含む。これにより、空気圧が低下している状態のテンポラリータイヤ1が路面を走行した場合、第2キャップトレッドゴム61Bの摩耗が促進され、トレッド部10にはタイヤ周方向において不均一な偏摩耗が生成される。その結果、路面を走行するテンポラリータイヤ1が振動する。その振動により、使用者は、テンポラリータイヤ1の使用が開始された後、テンポラリータイヤ1の故障がもたらされる前に、テンポラリータイヤ1の空気圧が低下していることを早期に認識することができる。したがって、使用者は、そのテンポラリータイヤ1を使用し続けることなく、そのテンポラリータイヤ1を装着タイヤ1Rに交換したり、そのテンポラリータイヤ1に空気を充填したりするなど、そのテンポラリータイヤ1の故障を回避するための措置を早期に講ずることができる。
また、本実施形態においては、第2キャップトレッドゴム61Bのランボーン摩耗抵抗指数は、第1キャップトレッドゴム61Aのランボーン摩耗抵抗指数の10[%]以上90[%]以下である。耐摩耗性能を示す指数として、JIS K6264−2で規定されるランボーン摩耗抵抗指数を用いることにより、第1キャップトレッドゴム61A及び第2キャップトレッドゴム61Bの耐摩耗性能の意義が明確化される。第2キャップトレッドゴム61Bのランボーン摩耗抵抗指数を、第1キャップトレッドゴム61Aのランボーン摩耗抵抗指数の10[%]以上90[%]以下とすることにより、第1キャップトレッドゴム61Aの耐摩耗性能と第2キャップトレッドゴム61Bの耐摩耗性能とに差異が設けられ、タイヤ周方向において不均一な偏摩耗を生成して、走行時におけるテンポラリータイヤ1の振動を誘発することができる。
また、本実施形態においては、タイヤ周方向における第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72の寸法は、タイヤ周方向におけるトレッド部10の寸法の5[%]以上80[%]以下である。タイヤ周方向における第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72の寸法が、タイヤ周方向におけるトレッド部10の寸法の5[%]よりも小さい場合、タイヤ周方向のトレッド部10の大部分を第1キャップトレッドゴム61Aが占めることとなり、第2キャップトレッドゴム61Bが摩耗したとしてもテンポラリータイヤ1が十分に振動しない可能性が高くなる。タイヤ周方向における第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72の寸法が、タイヤ周方向におけるトレッド部10の寸法の80[%]よりも大きい場合、タイヤ周方向のトレッド部10の大部分を第2キャップトレッドゴム61Bが占めることとなり、第2キャップトレッドゴム61Bが摩耗したとしてもテンポラリータイヤ1が十分に振動しない可能性が高くなる。タイヤ周方向における第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72の寸法を、タイヤ周方向におけるトレッド部10の寸法の5[%]以上80[%]以下とすることにより、第2キャップトレッドゴム61Bが摩耗したときテンポラリータイヤ1は十分に振動するため、使用者はテンポラリータイヤ1の空気圧が低下していることを十分に認識することができる。
また、本実施形態においては、トレッド部10は、タイヤ幅方向に複数設けられ、それぞれがタイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝20と、複数の周方向主溝20によって区画される複数の陸部30と、を有し、第2キャップトレッドゴム61Bは、複数の陸部30のうち少なくとも一つの陸部30に設けられる。第2キャップトレッドゴム61Bが陸部30に設けられることにより、テンポラリータイヤ1が路面を走行した場合、第2キャップトレッドゴム61Bの摩耗は早期に開始される。そのため、使用者は、テンポラリータイヤ1の空気圧が低下していることを早期に認識することができる。なお、上述したように、陸部30は、タイヤ周方向に連続的に設けられるリブ(連続陸部)、及びタイヤ周方向に断続的に設けられるブロック(断続陸部)の少なくとも一方を含む。
また、本実施形態においては、陸部30は、センター陸部31と、センター陸部31よりもタイヤ幅方向外側に設けられるセカンド陸部32と、センター陸部31及びセカンド陸部32よりもタイヤ幅方向外側に設けられるショルダー陸部33とを含み、第2キャップトレッドゴム61Bは、ショルダー陸部33に設けられ、センター陸部31及びセカンド陸部32には設けられない。図6を参照して説明したように、規定空気圧のテンポラリータイヤ1が路面を走行した場合、専らセンター陸部31に接地荷重が作用し、ショルダー陸部33に作用する接地荷重は抑制される。一方、図7を参照して説明したように、規定空気圧よりも低い低空気圧のテンポラリータイヤ1が路面を走行した場合、ショルダー陸部33に作用する接地荷重が増大する。このように、テンポラリータイヤ1の空気圧が規定空気圧である場合と低空気圧である場合とでは、路面を走行するテンポラリータイヤ1のショルダー陸部33に作用する接地荷重が異なる。そのため、規定空気圧のテンポラリータイヤ1が路面を走行した場合、ショルダー陸部33に設けられている第2キャップトレッドゴム61Bの摩耗は抑制される。一方、低空気圧のテンポラリータイヤ1が路面を走行した場合、ショルダー陸部33に設けられている第2キャップトレッドゴム61Bの摩耗は促進される。したがって、第2キャップトレッドゴム61Bを、センター陸部31及びセカンド陸部32には設けずに、ショルダー陸部33に設けることにより、テンポラリータイヤ1の空気圧が規定空気圧である場合には、テンポラリータイヤ1は大きく振動せず、テンポラリータイヤ1の空気圧が低空気圧である場合には、テンポラリータイヤ1は大きく振動する。したがって、使用者は、テンポラリータイヤ1の振動に基づいて、テンポラリータイヤ1の空気圧が低下しているか否かを認識することができる。
また、本実施形態において、テンポラリータイヤ1は、バイアスタイヤである。バイアス構造のテンポラリータイヤ1において、テンポラリータイヤ1の空気圧が規定空気圧である場合、専らセンター陸部31に接地荷重が作用し、テンポラリータイヤ1の空気圧が低空気圧である場合、専らショルダー陸部33に接地荷重が作用する。すなわち、バイアス構造のテンポラリータイヤ1は、空気圧が規定空気圧である場合と低空気圧である場合とで、ショルダー陸部33に作用する接地荷重が顕著に異なるという特徴を有する。そのため、テンポラリータイヤ1の空気圧が規定空気圧である場合には、テンポラリータイヤ1は大きく振動せず、テンポラリータイヤ1の空気圧が低空気圧である場合には、テンポラリータイヤ1は大きく振動する。したがって、使用者は、テンポラリータイヤ1の振動に基づいて、テンポラリータイヤ1の空気圧が低下しているか否かを認識することができる。
<その他の実施形態1>
図9は、本実施形態に係るテンポラリータイヤ1の一例を模式的に示す図である。上述の実施形態においては、第2キャップトレッドゴム61Bは、タイヤ周方向の一部(1箇所)に設けられることとした。図9に示すように、第2キャップトレッドゴム61Bは、タイヤ周方向の複数箇所に設けられてもよい。図9は、第2キャップトレッドゴム61Bがタイヤ周方向の3箇所に設けられている例を示す。
第2キャップトレッドゴム61Bは、タイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられる。タイヤ周方向に隣り合う第2キャップトレッドゴム61Bの間に第1キャップトレッドゴム61Aが設けられる。
図9に示すように、テンポラリータイヤ1が路面を走行する前(走行前)においては、回転軸AXと直交する面内におけるテンポラリータイヤ1(ショルダー陸部33)の外形は、実質的に円形である。
空気圧が低下している状態のテンポラリータイヤ1が路面を走行した後(走行後)においては、第1キャップトレッドゴム61Aよりも耐摩耗性能が低い第2キャップトレッドゴム61Bの摩耗が促進される。その結果、図9に示すように、テンポラリータイヤ1のトレッド部10(ショルダー陸部33)には、タイヤ周方向において不均一な偏摩耗が生成される。偏摩耗が生成された状態でテンポラリータイヤ1が路面を走行すると、そのテンポラリータイヤ1は振動する。
以上説明したように、第2キャップトレッドゴム61Bがタイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられ、タイヤ周方向に隣り合う第2キャップトレッドゴム61Bの間に第1キャップトレッドゴム61Aが設けられ、タイヤ周方向において第1キャップトレッドゴム61Aと第2キャップトレッドゴム61Bとが交互に配置されることにより、第2キャップトレッドゴム61Bが摩耗したときに、テンポラリータイヤ1は十分に振動する。したがって、使用者はテンポラリータイヤ1の空気圧が低下していることを十分に認識することができる。
なお、タイヤ周方向に設けられる第2キャップトレッドゴム61Bの数は、10以下である、ことが好ましい。タイヤ周方向における第2キャップトレッドゴム61Bの数(分割数)が多過ぎると、第2キャップトレッドゴム61Bが摩耗してタイヤ周方向においてトレッド部10に不均一な偏摩耗が生成されても、テンポラリータイヤ1は目立った振動を発生しなくなる。タイヤ周方向に設けられる第2キャップトレッドゴム61Bの数を10以下とすることにより、テンポラリータイヤ1は十分に振動し、使用者はテンポラリータイヤ1の空気圧が低下していることを十分に認識することができる。
<その他の実施形態2>
図10は、本実施形態に係るテンポラリータイヤ1の一例を模式的に示す図である。上述の実施形態においては、テンポラリータイヤ1の新品状態において、第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72は露出し、接地面11を形成することとした。図10に示すように、第2キャップトレッドゴム61Bは、第1キャップトレッドゴム61Aに埋設されていてもよい。
第2キャップトレッドゴム61Bが第1キャップトレッドゴム61Aに埋設される場合において、周方向主溝20(ショルダー主溝22)の溝深さをDとしたとき、第1キャップトレッドゴム61Aの第1表面71と第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72とのタイヤ径方向の距離は、0.1D以上0.5D以下である、ことが望ましい。
以上説明したように、第2キャップトレッドゴム61Bを第1キャップトレッドゴム61Aに埋設させ、第1キャップトレッドゴム61Aの第1表面71と第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72とのタイヤ径方向の距離を調整することにより、テンポラリータイヤ1の使用を開始してから振動が発生するまでのテンポラリータイヤ1の走行距離を調整することができる。第1キャップトレッドゴム61Aの第1表面71と第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72との距離が0.1Dよりも小さい場合、テンポラリータイヤ1の使用を開始してからすぐにテンポラリータイヤ1の振動が開始されてしまうため、テンポラリータイヤ1の故障の可能性が低いにもかかわらず、使用を開始してからテンポラリータイヤ1が早期に振動し、乗り心地が悪化する。第1キャップトレッドゴム61Aの第1表面71と第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72との距離が0.5Dよりも大きい場合、テンポラリータイヤ1の使用を開始してから長時間が経過後にテンポラリータイヤ1の振動が開始されるため、使用者がテンポラリータイヤ1の空気圧の低下を認識する前に、テンポラリータイヤ1の故障がもたらされてしまう可能性がある。第1キャップトレッドゴム61Aの第1表面71と第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72との距離を、0.1D以上0.5D以下とすることにより、テンポラリータイヤ1の故障がもたらされることなく、ある程度の期間乗り心地を維持しつつテンポラリータイヤ1を使用することができる。
<性能試験>
条件が異なる複数のテンポラリータイヤについて、(1)振動発生性、(2)新品状態から振動が発生するまでの走行距離、に関する性能試験を実施した。この性能試験では、前輪駆動車の右側前輪にテンポラリータイヤを装着し、他の車輪は装着タイヤ(グランドタイヤ)を装着し、定員乗車で舗装された路面を時速60[km/h]で走行し、車内のドライバーによるフィーリングで振動検知を評価した。テンポラリータイヤ1のタイヤサイズはT145/70D18、リムサイズは18X4T、空気圧は規定空気圧(420[kPa])よりも低い低空気圧(300[kPa])である。装着タイヤのタイヤサイズは225/50R17、リムサイズは17X7 1/2JJ、空気圧は230[kPa]である。
(1)振動発生性では、振動テストに関して訓練されたドライバー5人の平均で示され、下記4段階評価とした。
○3:極めてよく目立つ、
○2:よく目立つ、
○1:目立つ、
×:目立たない。
(2)新品状態から振動が発生するまでの走行距離では、従来タイヤの上記低圧条件における摩耗寿命までの走行距離を100(指数)としたとき、振動発生までの走行距離を指数化した。数値が低いほど、新品状態から振動が発生するまでの走行距離が短いことを意味する。
図11及び図12に評価試験結果を示す。
従来例に係るテンポラリータイヤは、キャップトレッドゴム61が1種類のゴム(第1キャップトレッドゴム61A)のみによって形成されているテンポラリータイヤである。
比較例に係るテンポラリータイヤは、キャップトレッドゴム61が2種類のゴム(第1キャップトレッドゴム61A及び第2キャップトレッドゴム61B)によって形成されているものの、センター陸部31の全部(全周)が第2キャップトレッドゴム61Bで形成されているテンポラリータイヤである。
実施例1から実施例10に係るテンポラリータイヤ1は、本発明の技術的範囲に属するテンポラリータイヤ1である。
図11及び図12において、「第2キャップトレッドゴムの配置」とは、第2キャップトレッドゴム61Bがタイヤ周方向の全周に亘って設けられているか部分的に設けられているかを示す項目である。
「タイヤ周方向の第2キャップトレッドゴムの比率」とは、タイヤ周方向におけるトレッド部10の寸法に対する、タイヤ周方向における第2キャップトレッドゴム61Bの第2表面72の寸法の比率を示し、5[%]以上80[%]以下であることが本発明のより好ましい態様に属する。
「第1表面と第2表面との距離」とは、第1キャップトレッドゴム61Aの第1表面71と第2キャップトレドゴム61Bの第2表面72とのタイヤ径方向の距離を示し、「0」である場合、第2キャップトレッドゴム61Bは、第1キャップトレッドゴム61Aに埋設されていないことを示し、「正の値」である場合、第2キャップトレッドゴム61Bは、第1キャップトレッドゴム61Aに埋設されていることを示す。図11及び図12において、「D」とは周方向主溝20の溝深さであり、0.1D以上0.5D以下であることが本発明のより好ましい態様に属する。
「タイヤ幅方向の第2キャップトレッドゴムの位置」とは、第2キャップトレッドゴム61Bが複数の陸部30のうちどの陸部30に設けられているのかを示す項目であり、「ショルダー陸部」に設けられることが本発明のより好ましい態様に属する。
図11及び図12に示すように、実施例4,7,8,9,10の条件によれば、良好な振動発生性(○3:極めてよく目立つ)を得ることができる。また、実施例1から実施例10は、比較例に比べて、ある程度の期間(ある程度の走行距離)、乗り心地を維持しつつテンポラリータイヤ1を使用することができる。
1 テンポラリータイヤ
1R 装着タイヤ
2 カーカス
2A 第1カーカス
2B 第2カーカス
3 ブレーカー
4 ブレーカーカバー
5 ビード部
5A ビードコア
5B ビードフィラー
6 トレッドゴム
7 サイド部
8 サイドゴム
10 トレッド部
11 接地面(踏面)
13 センター部
14 ショルダー部
20 周方向主溝
21(21A,21B) センター主溝
22(22A,22B) ショルダー主溝
30 陸部
31 センター陸部
32(32A,32B) セカンド陸部
33(33A,33B) ショルダー陸部
40 ラグ溝
41(41A,41B) ラグ溝
42(42A,42B) ラグ溝
43(43A,43B) ラグ溝
61 キャップトレッドゴム
61A 第1キャップトレッドゴム(第1トレッドゴム)
61B 第2キャップトレッドゴム(第2トレッドゴム)
62 アンダートレッドゴム
71 第1表面
72 第2表面
CL タイヤ中心線
CM タイヤ赤道面
AX 回転軸
θ1 第1角度
θ2 第2角度

Claims (7)

  1. トレッドゴムで形成され少なくとも一部が路面に接触するトレッド部を備え、
    前記トレッド部は、前記路面に接触する第1表面を有する第1トレッドゴムと、タイヤ周方向において前記第1トレッドゴムの一部に設けられ前記第1トレッドゴムよりも耐摩耗性能が低い第2トレッドゴムと、を含
    前記第2トレッドゴムは、タイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられ、
    隣り合う前記第2トレッドゴムの間に前記第1トレッドゴムが設けられ、
    前記タイヤ周方向に設けられる第2トレッドゴムの数は、10以下である、
    テンポラリータイヤ。
  2. トレッドゴムで形成され少なくとも一部が路面に接触するトレッド部を備え、
    前記トレッド部は、前記路面に接触する第1表面を有する第1トレッドゴムと、タイヤ周方向において前記第1トレッドゴムの一部に設けられ前記第1トレッドゴムよりも耐摩耗性能が低い第2トレッドゴムと、を含
    前記トレッド部は、タイヤ幅方向に複数設けられそれぞれがタイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、複数の前記周方向主溝によって区画される複数の陸部と、を有し、
    前記第2トレッドゴムは、複数の前記陸部のうち少なくとも一つの陸部に設けられる、
    テンポラリータイヤ。
  3. 前記陸部は、センター陸部と、前記センター陸部よりもタイヤ幅方向外側に設けられるショルダー陸部とを含み、
    前記第2トレッドゴムは、前記ショルダー陸部に設けられ、前記センター陸部には設けられない、
    請求項に記載のテンポラリータイヤ。
  4. 前記第2トレッドゴムは、前記第1トレッドゴムに埋設され、
    前記周方向主溝の溝深さをDとしたとき、
    前記第1トレッドゴムの第1表面と前記第2トレッドゴムの第2表面との距離は、0.1D以上0.5D以下である、
    請求項又は請求項に記載のテンポラリータイヤ。
  5. トレッドゴムで形成され少なくとも一部が路面に接触するトレッド部と、
    タイヤ幅方向の中心を示すタイヤ中心線に対して第1角度で傾斜する第1カーカスと、
    前記第1カーカスと交差し前記タイヤ中心線に対して第2角度で傾斜する第2カーカスと、
    前記第1カーカスと前記第2カーカスとを締め付けるブレーカーと、を備え、
    前記トレッド部は、前記路面に接触する第1表面を有する第1トレッドゴムと、タイヤ周方向において前記第1トレッドゴムの一部に設けられ前記第1トレッドゴムよりも耐摩耗性能が低い第2トレッドゴムと、を含む、
    テンポラリータイヤ。
  6. 前記第2トレッドゴムのランボーン摩耗抵抗指数は、前記第1トレッドゴムのランボーン摩耗抵抗指数の10[%]以上90[%]以下である、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のテンポラリータイヤ。
  7. タイヤ周方向における前記第2トレッドゴムの第2表面の寸法は、タイヤ周方向における前記トレッド部の寸法の5[%]以上80[%]以下である、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のテンポラリータイヤ。
JP2016022578A 2016-02-09 2016-02-09 テンポラリータイヤ Active JP6710996B2 (ja)

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