JP6710669B2 - 全閉形回転電機および冷却器 - Google Patents

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Description

本発明は、全閉形回転電機およびこれに用いる冷却器に関する。
全閉形回転電機は、回転子、固定子を備えており、回転子鉄心および固定子は、フレーム内に収納されている。全閉形回転電機には、さらに冷却器も備えているものがある。冷却器の冷却器カバーはフレームと相俟って閉空間を形成し、閉空間内はたとえば空気などの冷却用気体が循環する。
冷却器は、通常、複数の冷却管を有する。冷却管内は、この閉空間内を貫通しており、冷却用気体を冷却するための冷却媒体が通過する。冷却媒体としては、たとえば、冷却水あるいは外気が用いられる。冷却管内を通過する冷却媒体は、冷却管の外側の冷却用気体を冷却する。冷却用気体は、回転子鉄心、固定子鉄心および固定子巻線等を冷却する。
特開平6−174390号公報
冷却管の内外で互いに熱交換する上での効率の観点から、冷却管内を流れる冷却媒体の流れ方向と、冷却管外の冷却用気体の流れ方向とは、互いに直交するように構成される場合が多い。
管群の長手方向に直交するように管群の外側を流れる流体は、管群の後方にカルマン渦を発生させる。ここで、カルマン渦の放出周波数と冷却器カバー内の風道の共鳴周波数とが一致した場合は、大きな騒音が発生するという問題があった。この現象は、特に、2極機あるいは4極機などの高速機において発生していた。
熱交換器の伝熱管の後流に発生するカルマン渦による気柱共鳴音の発生防止については、たとえば、管群の間に管外流体の流れを横切るようにワイヤメッシュを配置する技術が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法は、管群の流れ方向の全体寸法を増大させるという問題があり、全体寸法に影響のない対策が求められている。
本発明は、全閉形回転電機の冷却器におけるカルマン渦による騒音を抑制することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、回転軸方向に延びて回転可能に支持されたロータシャフトと前記ロータシャフトの径方向外側に取り付けられた回転子鉄心とを有する回転子と、前記回転子鉄心の径方向外側に設けられた円筒状の固定子鉄心と、前記固定子鉄心内を前記回転軸方向に貫通する固定子巻線とを有する固定子と、前記固定子の径方向の外側に配されて前記回転子鉄心と前記固定子とを収納するフレームと、前記回転子鉄心を挟んで軸方向の前記ロータシャフトの両側のそれぞれで前記ロータシャフトを回転可能に支持する2つの軸受と、前記フレームとともに冷却用気体が循環する閉空間を形成する冷却器カバーと、前記冷却器カバー内の前記冷却用気体の流れ方向に直交するように互いに平行に延びて前記冷却器カバー内に収納され互いに隣接して管群をなす少なくとも一つのグループを構成する複数の冷却管と、を有する冷却器と、を備える全閉形回転電機であって、前記複数の冷却管のうち、前記グループにおいて少なくとも前記冷却用気体が最後に通過する冷却管を含む対象冷却管には、らせん状の溝が形成され、前記対象冷却管は、前記溝に沿って配され当該対象冷却管の表面からその一部が突出する溝あて部材をさらに具備し、前記溝あて部材は、前記溝の底部に対向して長手方向に延びた底板部と、前記底板部の幅方向の両側に設けられて当該対象冷却管の表面から突出するように幅方向に広がって長手方向に延びた2つの側板部と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、回転子と、固定子と、回転子鉄心と前記固定子とを収納するフレームと、前記回転子を回転可能に支持する2つの軸受と、を備える全閉形回転電機の冷却器であって、前記フレームとともに冷却用気体が循環する閉空間を形成する冷却器カバーと、前記冷却器カバー内の前記冷却用気体の流れ方向に直交するように互いに平行に延びて前記冷却器カバー内に収納され互いに隣接して管群をなす少なくとも一つのグループを構成する複数の冷却管と、を有し、前記複数の冷却管のうち、前記グループにおいて少なくとも前記冷却用気体が最後に通過する冷却管を含む対象冷却管には、らせん状の溝が形成され、前記対象冷却管は、前記溝に沿って配され当該対象冷却管の表面からその一部が突出する溝あて部材をさらに具備し、前記溝あて部材は、前記溝の底部に対向して長手方向に延びた底板部と、前記底板部の幅方向の両側に設けられて当該対象冷却管の表面から突出するように幅方向に広がって長手方向に延びた2つの側板部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、全閉形回転電機の冷却器におけるカルマン渦による騒音を抑制することができる。
第1の実施形態に係る全閉形回転電機の構成を示す立断面図である。 第1の実施形態に係る全閉形回転電機の構成を示す図1のII−II線矢視横断面図である。 第1の実施形態に係る冷却器の冷却管を示す正面図である。 第1の実施形態に係る冷却器の冷却管を示す図3のIV−IV線矢視横断面図である。 第1の実施形態に係る冷却器の管群を形成するグループ内の冷却管の相互関係を示す図2のA部の詳細横断面図である。 第2の実施形態に係る冷却器の冷却管を示す横断面図である。 第2の実施形態に係る冷却器の冷却管の変形例を示す横断面図である。 第3の実施形態に係る冷却器の管群を形成するグループ内の冷却管の相互関係を示す詳細横断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る全閉外扇形回転電機および冷却器について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る全閉外扇形回転電機の構成を示す立断面図である。また、図2は、図1のII−II線矢視横断面図である。全閉形回転電機200は、回転子10、固定子20、フレーム40、および冷却器60を有する。
回転子10は、回転軸方向(以下、軸方向)に水平に延びて回転可能に支持されたロータシャフト11、およびロータシャフト11の径方向外側に取り付けられた回転子鉄心12を有する。
ロータシャフト11の一方の端部には、駆動対象や原動機などの結合対象と機械的に結合するためのたとえばフランジなどの結合部11aが形成されている。なお、以下、軸方向のうち、回転子鉄心12から結合部11aに向かう方向(図1の左方向)を結合側方向、その反対方向を反結合側方向と呼ぶこととする。
ロータシャフト11は、回転子鉄心12の軸方向の両外側に設けられた反結合側軸受30aおよび結合側軸受30bによって回転可能に支持されている。また、ロータシャフト11の回転子鉄心12と反結合側軸受30aとの間の部分に内扇15aが、また、ロータシャフト11の回転子鉄心12と結合側軸受30bとの間の部分に内扇15bが取り付けられている。
固定子20は、回転子鉄心12の径方向外側の環状の空間である空隙18を介して回転子鉄心12を囲むように設けられた円筒状の固定子鉄心21、および固定子鉄心21の径方向内側表面近傍に軸方向に貫通し周方向に互いに間隔をおいて配されるように形成された固定子スロット(図示せず)内を貫通する固定子巻線22を有する。
フレーム40は、固定子20および回転子鉄心12を収納するように、これらの径方向外側を囲んでいる。フレーム40の軸方向の両側には、反結合側軸受ブラケット45aおよび結合側軸受ブラケット45bが設けられており、それぞれ反結合側軸受30aおよび結合側軸受30bを静止支持している。
フレーム40の上方には、冷却器60が設けられている。冷却器60は、複数の冷却管100、これらの冷却管100を収納する冷却器カバー63、端板62a、62bおよびガイド板66a、66bを有する。端板62a、62bは冷却器カバー63内で軸方向に互いに間隔をあけて設けられている。
複数の冷却管100は、互いに並列に配され回転軸方向に延びている。それぞれの冷却管100は、両端が端板62a、62bを貫通し、端板62a、62bにより固定支持されている。それぞれの冷却管100の両端は開口している。
ロータシャフト11の反結合側軸受30aの軸方向外側の端部近傍には、当該全閉形回転電機200を自ら冷却するために、外扇55が設けられている。フレーム40および端板62aには、外扇55を覆うように外扇カバー56が取り付けられている。外扇カバー56には、外気の取り入れ口である流入口56aが形成されている。外扇カバー56内の空間は、それぞれの冷却管100の内部に連通している。外気は、外扇55により流入口56aから取り込まれ、それぞれの冷却管100の内部を流れて、端板62bの外側に流出する。
フレーム40、反結合側軸受ブラケット45a、結合側軸受ブラケット45b、冷却器カバー63、および端板62a、62bは、互いに相俟って閉空間40aを形成する。また、冷却器60においては、冷却管100も閉空間40aを形成する要素であり、冷却管100の外側が閉空間40a側となっている。閉空間40aを構成するフレーム40内の空間と冷却器カバー63内の空間とは、冷却器入口開口64および冷却器出口開口65a、65bで連通している。
閉空間40a内は、たとえば空気などの冷却用気体により満たされている。冷却用気体は、内扇15a、15bに駆動されて、閉空間40a内を循環する。内扇15a、15bにより駆動された冷却用気体は、軸方向の両側から回転子鉄心12および固定子20に流入する。
回転子鉄心12および固定子20を通過しながらこれらを冷却した冷却用気体は、固定子鉄心21の径方向外側に流出し、冷却器入口開口64を経由して、冷却器60に流入する。冷却器60に流入した冷却用気体は、冷却器カバー63内でガイド板66aとガイド板66bとの間を、複数の冷却管100の長手方向に直交するように冷却管100の外側を上昇する。冷却用気体は冷却管100の外表面で冷却されながら冷却器カバー63内の上部連通路63aに到達し、軸方向に、反結合側方向と結合側方向の2方向に分離する。
反結合側方向に方向転換した冷却用気体は、さらに下方に方向転換し、冷却器カバー63、ガイド板66aおよび端板62aの間の複数の冷却管100の長手方向に直交するように冷却管100の外側を下降する。冷却管100の外表面で冷却された冷却用気体は、冷却器出口開口65aを経由して冷却器60から流出する。冷却器60から流出した冷却用気体は、フレーム40内に流入し、内扇15aに流入する。
一方、上部連通路63aに到達してから結合側方向に方向転換した冷却用気体は、さらに下方に方向転換し、冷却器カバー63、ガイド板66bおよび端板62bの間の複数の冷却管100の長手方向に直交するように冷却管100の外側を下降する。冷却管100の外表面で冷却された冷却用気体は、冷却器出口開口65bを経由して冷却器60から流出する。冷却器60から流出した冷却用気体は、フレーム40内に流入し、内扇15bに流入する。
以上のように、冷却用気体は、冷却器入口開口64から冷却器60に流入し、冷却器60内の上部空間である上部連通路63aに到達するまでは、冷却器カバー63、ガイド板66aおよびガイド板66bに囲まれた領域にあり、図2に示すように上向きの流れの場における管群を形成するグループ(第1のグループ)100aの複数の冷却管100の外側を上昇する。
また、上部連通路63aから冷却器出口開口65aに到達するまでは、冷却器カバー63、端板62aおよびガイド板66aに囲まれた領域にあり下向きの流れの場における管群を形成するグループ(第2のグループ)100bの複数の冷却管100の外側を下降する。さらに、上部連通路63aから冷却器出口開口65bに到達するまでは、冷却器カバー63、端板62bおよびガイド板66bに囲まれた領域にあり下向きの流れの場における管群を形成するグループ(第3のグループ)100cの複数の冷却管100の外側を下降する。
このように、冷却管100は、端板62aおよび端板62bの間にあって全体として長手方向に連続した管群であるが、冷却管100の外側の流れの場においては、3つの管群を構成するグループに分けることができる。
図2のA部は、第1のグループ100aの管群のうちの一体の冷却管100を示している。本実施形態においては、複数の冷却管100のすべてが、カルマン渦低減対策を施す対象冷却管となっており、対象冷却管は具体的には、溝付き冷却管110である。
図3は、冷却器の冷却管の正面図である。また、図4は、冷却管を示す図3のIV−IV線矢視横断面図である。
図3に示すように、溝付き冷却管110には、その管壁111の外表面に、長手方向(z方向)に沿ってピッチPでらせん状の溝112が形成されている。冷却用気体は、溝付き冷却管110の長手方向に直角な方向、すなわちx方向に溝付き冷却管110の外側を流れる。
なお、ここで、らせん状の溝112は、全体として管壁111の外表面に形成された溝112が形成されている周方向の角度位置が変化するものをいい、長手方向当たりの周方向の角度位置の変化割合が一定でないものも含むものとする。あるいは、部分的に変化割合が異なるものも含むものとする。これらを総称して、らせん状と呼ぶものとする。
溝112における溝付き冷却管110の厚さすなわち溝部厚さt1は、管壁111の元の厚さすなわちマクロ厚さt0より薄い。溝112の幅は、円周角Φに対応する幅である。溝112の2つの溝側部112aは、径方向に沿って形成されている。溝112の溝底部112bは、横断面が円弧状である。すなわち、管壁111の、溝112の形成により薄くなっている部分の厚さt1は、円周角Φの範囲内では一定である。
なお、2つの溝側部112aは、互いに平行に形成されていてもよい。また、溝底部112bは、曲面状ではなく、平面状であってもよい。
溝112がらせん状に形成されていることにより、たとえば、溝付き冷却管110のz方向の位置z1における流れF1と、位置z2における流れF2とで、溝112に到達するタイミングが異なる。タイミングの違いは、周期性を有するカルマン渦の発生において、位相の違いとなって現れる。すなわち、溝112により流れが乱される位相が、長手方向で異なるという効果が得られる。
溝112をらせん状にすることによって、互いの位相、すなわち、溝112によって流れを乱すタイミングを、z方向について互いにずらすことにより、それぞれの位相に近い範囲の流れによって生ずるカルマン渦の発生のタイミングをずらすことができる。この結果、z方向についての渦構造が変化し、カルマン渦による騒音が低減することが、溝112をらせん状にすることの効果である。
ピッチPが大きくなると、互いに位相の近い範囲、すなわちある位相に前後する位相を有する範囲の長手方向(z方向)の長さが大きくなる。この結果、ある位相に近い範囲の流れによって生ずるカルマン渦のエネルギーが大きくなる。したがって、ピッチPには所定の値以下とする必要がある。
一方、ピッチPが小さいと、溝112の形成される方向が、冷却用気体の流れ方向、すなわちx方向に近づくことになる。この結果、溝112により冷却用気体の流れが乱れる効果が低減する。したがって、ピッチPは、所定の値以上とする必要がある。
らせんのピッチPは、したがって、所定の範囲にある必要があり、管壁111の外径をDとした場合、たとえば、3Dないし10D程度でよい。ピッチの上下限値は、解析、実験等で決定してもよいし、あるいは経験的に決定してもよい。
図4に示すように、横断面において、周角度方向Θを、頂部方向をΘが0度として時計回りにとる。図4では、周角度方向Θが90度付近に、円周角Φの溝112が形成されている。溝112の幅に対応する円周角Φについても、同様に、所定の範囲内にあることが必要である。
すなわち、円周角Φがゼロに近い値では、溝112による流れFの乱れが小さくなり、溝112を設けることによる効果がほとんどないことになる。したがって、円周角Φはある程度の最小円周角Φminより大きい必要がある。一方、円周角Φがたとえば、180度あるいはそれより大きくなると、対象冷却管である溝付き冷却管110の外側を流れる冷却用気体に対して流れを乱す部分の位置が、x方向について変化が無い範囲が生じるため、カルマン渦の発生のタイミングが一致する流れのx方向の範囲が大きくなる。この結果、カルマン渦の影響の低減効果が薄れることになる。したがって、円周角Φはある程度の最大円周角Φmaxより小さくする必要がある。
最小円周角Φminおよび最大円周角Φmaxについても、解析、実験等で決定してもよいし、あるいは経験的に決定してもよい。
溝部厚さt1およびマクロ厚さt0については、溝付き冷却管110の伝熱性能および構造強度の両者を考慮して設定する必要がある。構造強度上では、全閉形回転電機200の停止状態と運転状態とにおけるフレーム40、冷却器カバー63、および冷却管100の相互の熱膨張差による冷却管100の軸方向の荷重、あるいは運転中の振動による荷重などに対して十分な強度を有するための最小厚さ以上の溝部厚さt1が必要である。また、溝部厚さt1およびマクロ厚さt0が、伝熱性能を確保できる範囲を超える厚さでないことが必要であり、溝部厚さt1およびマクロ厚さt0はこれらの条件を満たすように設定される。
図5は、第1の実施形態に係る冷却器の管群を形成するグループ内の冷却管の相互関係を示す図2のA部の詳細横断面図である。冷却管100の対象冷却管として、溝付き冷却管110が、冷却用気体の流れ方向に沿ってピッチDで直列に配列されている。また、直列に配された溝付き冷却管110は互いに並列に配されている。いずれの溝付き冷却管110においても、溝112の形状、寸法、溝112のピッチPは、互いに実質的に、すなわち、製作誤差の範囲内で同一である。
図5に示すように、直列に配された溝付き冷却管110において、溝112が形成されている周角度方向Θが約90度のものと、約270度のものが交互に配列されている。すなわち、互いに隣接する溝付き冷却管110に形成されている溝112の方向は、互いに反対向きである。また、互いに並列に配されている溝付き冷却管110に形成されている溝112の方向は互いに同じ方向に形成されている。
また、溝付き冷却管110の溝112のピッチPは、互いに同じである。すなわち、上下に隣接する溝付き冷却管110は、らせん状の溝112は、周角度Θが互いに180度ずれて形成されている。この結果、溝付き冷却管110の長手方向(z方向)のいずれの位置においても、溝112の方向は互いに同じ方向に形成されているという関係は維持されている。
なお、溝付き冷却管110の長手方向のそれぞれの位置において溝112の向きが反対側の場合を例にとって示したが、これに限定されない。すなわち、ほぼ同じ方向を向く場合を除き、たとえば、90度程度以上などの大幅に向きが異なる場合であってもよい。また、互いに並列に配された溝付き冷却管110どうしで、必ずしも同じ向きではなく、たとえば、ほぼ反対側を向く場合を除き、たとえば、90度程度以下の場合のように、大幅に向きが異ならない場合であってもよい。
また、溝付き冷却管110に形成されているらせん状の溝112の数が1本の場合を示したが、複数あってもよい。また、互いに上下に隣接する溝付き冷却管110のそれぞれのらせん状の溝112のらせんの方向が互いに逆向きに形成されていてもよい。
この結果、直列に配列された上流側の溝付き冷却管110でカルマン渦の乱れが生じた後、下流側の溝付き冷却管110ではさらにカルマン渦の乱れが生じ、カルマン渦の乱れが、管群の後流まで維持される。この結果、カルマン渦の発達が阻止され、カルマン渦による騒音が低減される。
以上のように構成された本実施形態における全閉形回転電機200の冷却器60においては、すべての冷却管100を、管壁111の外側表面にらせん状の溝112が形成された溝付き冷却管110としている。この結果、z方向についての渦構造が変化する。さらに、冷却用気体の流れ方向に直列に配された溝付き冷却管110のそれぞれに形成された溝112の方向を順次変化させることにより、カルマン渦の乱れが、管群の後流まで維持される。
このように、全閉形回転電機の冷却器において、カルマン渦の乱れを生じさせ、カルマン渦の成長を抑制することにより、カルマン渦による騒音を抑制することができる。
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に係る冷却器の冷却管の横断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。本第2の実施形態における溝付き冷却管110aは、さらに、溝112に沿って設けられた溝あて部材113を有する。
溝あて部材113は、長手方向に延びた2つの側板部113a、および長手方向に延びた底板部113bを有する。
底板部113bは、溝112の溝底部112b(図4)に接している。側板部113aは、溝112の溝側部112a(図4)に接しており、かつ、溝付き冷却管110aの表面から突出するように幅方向に広がっている。
底板部113bの幅方向の2つの端部は、2つの側板部113aのそれぞれの幅方向の端部と接続している。したがって、溝あて部材113の横断面は、ほぼコの字形である。このため、溝あて部材113の溝112への取り付けは、比較的容易である。溝あて部材113と管壁111とは、ロー付あるいは溶接で接続されている。また、連続した接続に限らず、状況によっては、点付けでもよい。あるいは、振動が少ない場合、あるいは、緩み防止を施した場合には、ボルトでの固定でもよい。
溝あて部材113は、たとえばアルミニウム、銅などの金属、あるいは、炭化ケイ素などのセラミックスなど、冷却器カバー63や端板62a、62bなどの構造材料に比べて熱伝導率の高い材料であることが好ましい。
図7は、第2の実施形態に係る冷却器の冷却管の変形例を示す横断面図である。本変形例における溝付き冷却管110bは、溝あて部材113に代えて、溝あて部材114を有する。溝あて部材114は、溝側部112a(図4)に接する2つの長く延びた、側板部113aに相当する板材を有する。
本変形例の場合は、底板部113bを有さないため、伝熱性能上有利である。
以上のように、本第2の実施形態の溝付き冷却管110aおよびその変形例の溝付き冷却管110bにおいては、溝112に沿って溝付き冷却管110a、110bの表面からそれぞれ突出する部分を有する。このため、カルマン渦の乱れをさらに促進することができる。
[第3の実施形態]
図8は、第3の実施形態に係る冷却器の管群を形成するグループ内の冷却管の相互関係を示す詳細横断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。
本実施形態では、流れ方向に配列された冷却管100のピッチD1が、第1の実施形態における冷却管100のピッチDに比べて小さい。
ピッチD1は、冷却管100の外径をdとした場合、たとえば、2d程度以下である。全閉形回転電機200の冷却器60の内部において、カルマン渦は、冷却管100の後流の2dから3d程度の位置で発達するため、ピッチDが2d程度以下であれば、流れ方向に沿って配列されたそれぞれの冷却管100の間で、カルマン渦が十分に生成されることがない。
また、本実施形態においては、冷却管100は、溝付き冷却管110と溝なし冷却管120とを有する。溝付き冷却管110は、流れ方向に配列された冷却管100の最後尾に配された冷却管100のみに用いられており、これより上流側の冷却管100には、溝なし冷却管120が用いられている。
なお、図7は、冷却管100の管群が第1のグループ100aの場合を示しているので、冷却用気体の流れ方向の最後尾の冷却管100が、最上部に配されている。図示しないが、冷却管100の管群が第2のグループ100bあるいは第3のグループ100cの場合には、冷却用気体の流れが下方に向かっているので、冷却用気体の流れ方向の最後尾の冷却管100は最下部に配されている。したがって、これらの場合には、最下部の冷却管100に溝付き冷却管110が用いられる。
流れ方向に配列された冷却管100のピッチdは、それぞれの冷却管100の外側でカルマン渦が十分に生成されない程度のピッチである。このため、管群の内部を流れる間はカルマン渦の成長程度は小さく、最下流に配された溝付き冷却管110により、十分にカルマン渦の成長を抑制することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態においては、横置型の回転電機の場合を例にとって示したが、立置型の場合であってもよい。この場合、冷却管が鉛直方向に配列され、冷却用気体が管外を水平方向に流れることになる。
さらに、実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…回転子、11…ロータシャフト、11a…結合部、12…回転子鉄心、15a、15b…内扇、18…空隙、20…固定子、21…固定子鉄心、22…固定子巻線、30a…反結合側軸受、30b…結合側軸受、40…フレーム、40a…閉空間、45a…反結合側軸受ブラケット、45b…結合側軸受ブラケット、51a、51b…内扇、55…外扇、56…外扇カバー、56a…流入口、60…冷却器、62a、62b…端板、63…冷却器カバー、63a…上部連通路、64…冷却器入口開口、65a、65b…冷却器出口開口、66a、66b…ガイド板、100…冷却管、100a…第1のグループ、100b…第2のグループ、100c…第3のグループ、110、110a、110b…溝付き冷却管(対象冷却管)、111…管壁、112…溝、112a…溝側部、112b…溝底部、113…溝あて部材、113a…側板部、113b…底板部、114…溝あて部材、120…溝なし冷却管、200…全閉形回転電機

Claims (3)

  1. 回転軸方向に延びて回転可能に支持されたロータシャフトと前記ロータシャフトの径方向外側に取り付けられた回転子鉄心とを有する回転子と、
    前記回転子鉄心の径方向外側に設けられた円筒状の固定子鉄心と、前記固定子鉄心内を前記回転軸方向に貫通する固定子巻線とを有する固定子と、
    前記固定子の径方向の外側に配されて前記回転子鉄心と前記固定子とを収納するフレームと、
    前記回転子鉄心を挟んで軸方向の前記ロータシャフトの両側のそれぞれで前記ロータシャフトを回転可能に支持する2つの軸受と、
    前記フレームとともに冷却用気体が循環する閉空間を形成する冷却器カバーと、前記冷却器カバー内の前記冷却用気体の流れ方向に直交するように互いに平行に延びて前記冷却器カバー内に収納され互いに隣接して管群をなす少なくとも一つのグループを構成する複数の冷却管と、を有する冷却器と、
    を備える全閉形回転電機であって、
    前記複数の冷却管のうち、前記グループにおいて少なくとも前記冷却用気体が最後に通過する冷却管を含む対象冷却管には、らせん状の溝が形成され
    前記対象冷却管は、前記溝に沿って配され当該対象冷却管の表面からその一部が突出する溝あて部材をさらに具備し、
    前記溝あて部材は、
    前記溝の底部に対向して長手方向に延びた底板部と、
    前記底板部の幅方向の両側に設けられて当該対象冷却管の表面から突出するように幅方向に広がって長手方向に延びた2つの側板部と、
    を有することを特徴とする全閉形回転電機。
  2. 前記グループ内において、前記対象冷却管が前記冷却用気体の流れ方向に沿って設けられており、
    流れ方向に互いに隣接する前記対象冷却管にそれぞれ形成された前記溝は、互いに異なる方向を向いている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の全閉形回転電機。
  3. 回転子と、固定子と、回転子鉄心と前記固定子とを収納するフレームと、前記回転子を回転可能に支持する2つの軸受と、を備える全閉形回転電機の冷却器であって、
    前記フレームとともに冷却用気体が循環する閉空間を形成する冷却器カバーと、
    前記冷却器カバー内の前記冷却用気体の流れ方向に直交するように互いに平行に延びて前記冷却器カバー内に収納され互いに隣接して管群をなす少なくとも一つのグループを構成する複数の冷却管と、
    を有し、
    前記複数の冷却管のうち、前記グループにおいて少なくとも前記冷却用気体が最後に通過する冷却管を含む対象冷却管には、らせん状の溝が形成され、
    前記対象冷却管は、前記溝に沿って配され当該対象冷却管の表面からその一部が突出する溝あて部材をさらに具備し、
    前記溝あて部材は、
    前記溝の底部に対向して長手方向に延びた底板部と、
    前記底板部の幅方向の両側に設けられて当該対象冷却管の表面から突出するように幅方向に広がって長手方向に延びた2つの側板部と、
    を有することを特徴とする冷却器
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